(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-24
(45)【発行日】2022-09-01
(54)【発明の名称】翼およびガスタービン
(51)【国際特許分類】
F01D 9/02 20060101AFI20220825BHJP
F01D 5/18 20060101ALI20220825BHJP
F02C 7/18 20060101ALI20220825BHJP
【FI】
F01D9/02 102
F01D5/18
F02C7/18 A
F01D9/02 104
(21)【出願番号】P 2018157597
(22)【出願日】2018-08-24
【審査請求日】2021-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大友 宏之
(72)【発明者】
【氏名】古川 章吾
【審査官】北村 一
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第102005024696(DE,A1)
【文献】特開2004-183656(JP,A)
【文献】特開2003-027902(JP,A)
【文献】特開2015-090108(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0003074(US,A1)
【文献】特開昭46-000802(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 1/00-11/24
F02C 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に冷却通路が設けられる翼本体と、
前記翼本体における長手方向の端部に連結されて内部に前記冷却通路が流体連通する空間部が設けられる翼支持部材と、
を備え、
前記翼支持部材は、前縁側に2つの前縁隅部と後縁側に2つの後縁隅部とを有すると共に、前記前縁隅部の少なくともいずれか一方に3つ以上の外面に交差する第1面取り部が設けられ、前記第1面取り部に前記空間部に流体連通する第1冷却孔が設けられる、
ことを特徴とする翼。
【請求項2】
前記第1冷却孔は、前記翼本体の端部が連結される前記翼支持部材のガスパス面側に向けて傾斜して設けられることを特徴とする請求項1に記載の翼。
【請求項3】
前記空間部から
前記3つ以上の外面のうちの少なくとも2つの外面を外部に開口する第2冷却孔が設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の翼。
【請求項4】
前記第1冷却孔と前記第2冷却孔は、平行をなして設けられることを特徴とする請求項3に記載の翼。
【請求項5】
前記3つ以上の外面のうちの2つの外面に交差する第2面取り部が設けられ、前記空間部から前記第2面取り部を外部に開口する第3冷却孔が設けられることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の翼。
【請求項6】
前記第2面取り部は、前記翼本体の端部が連結される前記翼支持部材のガスパス面側から離間して設けられることを特徴とする請求項5に記載の翼。
【請求項7】
前記空間部は、前縁部側冷却通路と、一端部が前記前縁部側冷却通路に連通して他端部が外部に開口する側端部側冷却通路と、前記冷却通路と前記前縁部側冷却通路を連結する連結用冷却通路とを有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の翼。
【請求項8】
前記翼支持部材は、矩形状をなし、前記第1冷却孔は、2つの前記前縁隅部のうちの少なくとも1つに設けられることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の翼。
【請求項9】
前記翼支持部材が複数環状に結合されて翼結合体が設けられ、前記第1冷却孔は、前記翼結合体の前縁隅部に設けられることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の翼。
【請求項10】
空気を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機が圧縮した圧縮空気と燃料を混合して燃焼する燃焼器と、
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の翼を有して前記燃焼器が生成した燃焼ガスにより回転動力を得るタービンと、
を備えることを特徴とするガスタービン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ガスタービンに適用される静翼や動翼などの翼、この翼を備えたガスタービンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的なガスタービンは、圧縮機と燃焼器とタービンにより構成されている。圧縮機は、空気取入口から取り込まれた空気を圧縮することで高温・高圧の圧縮空気とする。燃焼器は、この圧縮空気に対して燃料を供給して燃焼させることで高温・高圧の燃焼ガスを得る。タービンは、この燃焼ガスにより駆動し、同軸上に連結された発電機を駆動する。
【0003】
このガスタービンにおいて、タービンは、車室内に静翼と動翼が燃焼ガスの流動方向に沿って交互に複数配設されて構成されており、各静翼が車室の内側に装着されるシュラウドに支持され、動翼がロータに支持されている。そのため、燃焼器で生成された燃焼ガスは、ガス流路を流れるとき、複数の静翼と動翼を通過することでロータが駆動回転する。このガス流路は、外側シュラウドおよび内側シュラウドと動翼のプラットフォームおよび分割環で囲まれた空間として形成されている。
【0004】
上述したタービンにて、静翼は、内部に冷却通路が設けられている。冷却空気は、外側シュラウド内へ供給されて内面を冷却した後、静翼内に流入して内部の冷却通路へ流れることで静翼をインピンジメント冷却し、一部が冷却孔から外部に噴出して静翼を対流冷却する。また、静翼を冷却した冷却空気は、内側シュラウド内へ流入して内面を冷却した後に外部へ排出される。
【0005】
このようなガスタービンとしては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ガスタービンの静翼は、燃焼ガスにより外側シュラウドや内側シュラウドの前縁の隅部が焼損しやすい。そのため、上述した特許文献1では、静翼部の冷却空気の排出口からの冷却流路を内側シュラウドの前縁側隅部から側縁に沿って後方に延出すると共に、冷却流路から鋭角隅部に冷却空気を流出させるフィルム冷却孔を設けている。しかし、特許文献1では、内側シュラウドの外面や側縁に多数のフィルム冷却孔を設けている。そのため、フィルム冷却孔から流出する冷却空気により内側シュラウドの外面や側縁を冷却することはできるものの、内側シュラウドの鋭角となる隅部自体の冷却が不十分となり、更なる内側シュラウドの冷却性能の向上が望まれている。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するものであり、翼支持部材を効率良く冷却することで冷却性能の向上を図る翼およびガスタービンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するための本発明の翼は、内部に冷却通路が設けられる翼本体と、前記翼本体における長手方向の端部に連結されて内部に前記冷却通路が流体連通する空間部が設けられる翼支持部材と、を備え、前記翼支持部材は、前縁側に2つの前縁隅部と後縁側に2つの後縁隅部とを有すると共に、前記前縁隅部の少なくともいずれか一方に3つ以上の外面に交差する第1面取り部が設けられ、前記第1面取り部に前記空間部に流体連通する第1冷却孔が設けられる、ことを特徴とするものである。
【0010】
従って、翼支持部材の空間部に供給された冷却空気は、前縁隅部の第1冷却孔を通って第1面取り部から外部に流出することから、冷却空気により翼支持部材における前縁隅部の3つの外面に交差する第1面取り部が適正に冷却されることとなる。そのため、翼支持部材における高温領域を効率良く冷却することとなり、冷却性能を向上することができる。
【0011】
本発明の翼では、前記第1冷却孔は、前記翼本体の端部が連結される前記翼支持部材のガスパス面側に向けて傾斜して設けられることを特徴としている。
【0012】
従って、空間部の冷却空気は、第1冷却孔により翼本体の端部が連結される翼支持部材のガスパス面側に向けて傾斜して流出することから、翼支持部材における隅部のガスパス面側を効率良く冷却することができる。
【0013】
本発明の翼では、前記空間部から前記3つの外面のうちの少なくとも2つの外面を外部に開口する第2冷却孔が設けられることを特徴としている。
【0014】
従って、空間部の冷却空気は、第1冷却孔を通って第1面取り部から外部に流出すると共に、第2冷却孔を通って2つの外面から外部に流出することとなり、翼支持部材における隅部を効率良く冷却することができる。
【0015】
本発明の翼では、前記第1冷却孔と前記第2冷却孔は、平行をなして設けられることを特徴としている。
【0016】
従って、第1冷却孔と第2冷却孔が平行をなすことから、複数の穴あけ工具を用いた1回の穴あけ加工により第1冷却孔と第2冷却孔を同時に形成することができ、加工性を向上することで、加工コストを低減することができる。
【0017】
本発明の翼では、前記3つの外面のうちの2つの外面に交差する第2面取り部が設けられ、前記空間部から前記第2面取り部を外部に開口する第3冷却孔が設けられることを特徴としている。
【0018】
従って、空間部の冷却空気は、第1冷却孔を通って第1面取り部から外部に流出すると共に、第3冷却孔を通って第2面取り部から外部に流出することとなり、翼支持部材における隅部を効率良く冷却することができる。
【0019】
本発明の翼では、前記第2面取り部は、前記翼本体の端部が連結される前記翼支持部材のガスパス面側から離間して設けられることを特徴としている。
【0020】
従って、空間部の冷却空気は、翼本体の端部が連結される翼支持部材のガスパス面側から離間して設けられる第3冷却孔を通って第2面取り部から外部に流出することとなり、冷却空気が翼本体を通過するガスに悪影響を与えることがない。
【0021】
本発明の翼では、前記空間部は、前縁部側冷却通路と、一端部が前記前縁部側冷却通路に連通して他端部が外部に開口する側端部側冷却通路と、前記冷却通路と前記前縁部側冷却通路を連結する連結用冷却通路とを有することを特徴としている。
【0022】
従って、翼本体の冷却通路に供給された冷却空気は、連結用冷却通路から前縁部側冷却通路を通って側端部側冷却通路に流れて外部に流出すると共に、第1冷却孔を通って第1面取り部から外部に流出することとなり、翼支持部材を効率良く冷却することができる。
【0023】
本発明の翼では、前記翼支持部材は、矩形状をなし、前記第1冷却孔は、2つの前記前縁隅部のうちの少なくとも1つに設けられることを特徴としている。
【0024】
従って、第1冷却孔を2つの前縁隅部のうちの少なくとも1つに設けることから、翼支持部材における温度の高い領域だけを効率良く冷却することができる。
【0025】
本発明の翼では、前記翼支持部材が複数環状に結合されて翼結合体が設けられ、前記第1冷却孔は、前記翼結合体の前縁隅部に設けられることを特徴としている。
【0026】
従って、翼支持部材が複数環状に結合された翼結合体であるとき、翼結合体の前縁隅部に第1冷却孔を設けることから、翼結合体における温度の高い領域だけを効率良く冷却することができる。
【0027】
また、本発明のガスタービンは、空気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機が圧縮した圧縮空気と燃料を混合して燃焼する燃焼器と、前記翼を有して前記燃焼器が生成した燃焼ガスにより回転動力を得るタービンと、を備えることを特徴とするものである。
【0028】
従って、タービンの翼にて、翼支持部材の空間部に供給された冷却空気は、第1冷却孔を通って第1面取り部から外部に流出することで、冷却空気により翼支持部材における前縁隅部の3つの外面に交差する第1面取り部が適正に冷却されることとなる。そのため、翼支持部材における高温領域を効率良く冷却することとなり、冷却性能を向上することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の翼およびガスタービンによれば、翼支持部材における高温領域を効率良く冷却することとなり、冷却性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】
図1は、本実施形態の静翼を表す正面図である。
【
図2】
図2は、内側シュラウドを表す
図1のII-II断面図である。
【
図3】
図3は、内側シュラウドにおける前縁隅部を表す斜視図である。
【
図4】
図4は、内側シュラウドにおける前縁隅部を表す側面図である。
【
図5】
図5は、第1面取り部の形成方法を表す斜視図である。
【
図6】
図6は、第2面取り部の形成方法を表す斜視図である。
【
図7】
図7は、第3面取り部の形成方法を表す斜視図である。
【
図8】
図8は、本実施形態の静翼の変形例を表す内側シュラウドの断面図である。
【
図9】
図9は、ガスタービンの全体構成を表す概略図である。
【0031】
以下、図面に基づいて本発明に係る静翼およびガスタービンの好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
【0032】
図9は、ガスタービンの全体構成を表す概略図、
図10は、タービンのガス流路を表す断面図である。
【0033】
本実施形態において、
図9に示すように、ガスタービン10は、圧縮機11と燃焼器12とタービン13がロータ14により同軸上に配置されて構成され、ロータ14の一端部に発電機15が連結されている。なお、以下の説明では、ロータ14の中心軸線が延びる方向を軸方向Daとし、このロータ14の中心軸線を中心とした周方向を周方向Dcとし、ロータ14の中心軸線に対する直角方向を径方向Drとする。
【0034】
圧縮機11は、空気取入口から取り込まれた空気AIが複数の静翼および動翼を通過して圧縮されることで高温・高圧の圧縮空気ACを生成する。燃焼器12は、この圧縮空気ACに対して所定の燃料FLを供給し、燃焼することで高温・高圧の燃焼ガスFGが生成される。燃焼ガスFGは、タービン13の静翼および動翼を通過した後、排気ガスEGとして排出される。タービン13は、この燃焼ガスFGが複数の静翼および動翼を通過することでロータ14を駆動回転し、このロータ14に連結された発電機15を駆動する。
【0035】
また、
図10に示すように、タービン13にて、静翼21は、静翼本体(翼本体)22の一端部が内側シュラウド(翼支持部材)23に固定され、他端部が外側シュラウド24に固定されて構成される。動翼25は、動翼本体26の基端部がプラットフォーム27に固定されて構成される。そして、外側シュラウド24と動翼25の先端部側に配置される分割環28とが遮熱環29を介して車室(タービン車室)30に支持され、内側シュラウド23がサポートリング31に支持される。そのため、燃焼ガスFGが通過する燃焼ガス流路32は、内側シュラウド23と、外側シュラウド24と、プラットフォーム27と、分割環28により囲まれた空間として軸方向Daに沿って形成される。
【0036】
ここで、静翼21を構成する静翼本体22、内側シュラウド23、外側シュラウド24について詳細に説明する。
図1は、本実施形態の静翼を表す正面図、
図2は、内側シュラウドを表す
図1のII-II断面図である。
【0037】
図1および
図2に示すように、静翼21は、例えば、2段静翼であって、静翼本体22の長手方向の一端部(径方向Drの内端部)が内側シュラウド(翼支持部材)23に固定され、長手方向の他端部(径方向Drの外端部)が外側シュラウド24に固定されている。ここで、内側シュラウド23は、燃焼ガスFGが接触する上面がガスパス面であり、外側シュラウド24は、燃焼ガスFGが接触する下面がガスパス面である。また、静翼21は、冷却空気CAを外側シュラウド24から静翼本体22の内部を通して内側シュラウド23に供給する後述する冷却通路が設けられる。
【0038】
静翼本体22は、中空形状をなし、燃焼ガスFGの流れ方向(軸方向Da)の上流側(
図2にて、左側)となる前端部41が湾曲断面形状をなし、燃焼ガスFGの流れ方向(軸方向Da)の下流側(
図2にて、右側)となる後端部42が先細断面形状をなしている。静翼本体22は、燃焼ガスFGの流れ方向に交差する方向(径方向Dr)の一方(
図2にて、上側)となる背部43が凸状の湾曲断面形状をなし、燃焼ガスFGの流れ方向に交差する方向(径方向Dr)の他方(
図2にて、下側)となる腹部44が凹状の湾曲断面形状をなしている。
【0039】
また、この静翼本体22は、内部が隔壁45により2つのキャビティ(冷却通路)46,47に区画されている。第1キャビティ46は、静翼本体22の前端部41側に配置され、第2キャビティ47は、静翼本体22の後端部42側に配置されている。なお、図示しないが、静翼本体22は、各キャビティ46,47に対応して所定の位置にそれぞれ内部と外部を貫通する複数の冷却孔が形成されている。また、静翼本体22は、各キャビティ46,47の内側に多孔板が配置されており、各キャビティ46,47に供給された冷却空気CAにより静翼本体22をインピンジメント冷却した後、この冷却空気CAを各冷却孔から外部に噴出することで静翼本体22を対流冷却する。
【0040】
内側シュラウド23は、4個のフランジ部51a,51b,51c,51dにより形成された矩形状をなす枠体51と、この枠体51の内部に一体に形成された取付部52とを有して構成される。静翼本体22は、長手方向の一端部が取付部52の表面部に固定される。内側シュラウド23は、取付部52の裏面部に各リテーナ53,54が
突出して形成されている。リテーナ53は、燃焼ガスFGの流れ方向の上流側に上流側取付部として設けられ、リテーナ54は、燃焼ガスFGの流れ方向の下流側に下流側取付部として設けられており、各リテーナ53,54は、サポートリング31(
図10参照)に固定される。この場合、内側シュラウド23は、フランジ部51a,51dが周方向Dcに沿って互いに平行に配置され、フランジ部51b,51cが軸方向Daに対して周方向Dcに傾斜した方向に沿って互いに平行に配置され、フランジ部51a,51b,51c,51dは、全体としてひし形に近似した矩形状をなしている。
【0041】
内側シュラウド23は、外側シュラウド24から静翼本体22を通して供給された冷却空気CAを、周囲の少なくとも一部に供給する内側シュラウド用冷却通路60が設けられている。内側シュラウド用冷却通路60は、前縁部側冷却通路61と、側端部側冷却通路62,63と、連結用冷却通路64とを有する。
【0042】
前縁部側冷却通路61は、内側シュラウド23における静翼本体22より燃焼ガスFGの流れ方向の上流側の前縁部で、且つ、幅方向(周方向Dc)で静翼本体22の背部43側にフランジ部51aに沿って設けられる。側端部側冷却通路62は、内側シュラウド23における幅方向(周方向Dc)で静翼本体22の背部43側にフランジ部51bに沿って設けられる。側端部側冷却通路63は、内側シュラウド23における幅方向(周方向Dc)で静翼本体22の腹部44側にフランジ部51cに沿って設けられる。連結用冷却通路64は、内側シュラウド23における静翼本体22より燃焼ガスFGの流れ方向の上流側の前縁部で、且つ、幅方向(周方向Dc)のほぼ中間位置にフランジ部51b,51cに沿って設けられる。
【0043】
そして、連結用冷却通路64は、一端部が静翼本体22の連通孔65を介して第1キャビティ46に連通し、他端部が前縁部側冷却通路61に連通する。前縁部側冷却通路61は、フランジ部51aに設けられ、一端部が側端部側冷却通路62の一端部に連通し、他端部が側端部側冷却通路63の一端部に連通する。側端部側冷却通路62は、フランジ部51bに設けられ、他端部がフランジ部51bの後縁部を外部に開口する。側端部側冷却通路63は、フランジ部51cに設けられ、他端部がフランジ部51cその後縁部を外部に開口する。
【0044】
また、内側シュラウド23は、前縁側の幅方向(周方向Dc)における両側に2つの前縁隅部70A,80Aが設けられると共に、後縁側の幅方向(周方向Dc)における両側に2つの後縁隅部70B,80Bが設けられる。両側の前縁隅部70A,80Bは、内側シュラウド用冷却通路60から外部に開口する冷却孔71,72,73,74,81,82,83,84が設けられる。以下、冷却孔71,72,73,74,81,82,83,84について詳細に説明する。
図3は、内側シュラウドにおける前縁隅部を表す斜視図、
図4は、内側シュラウドにおける前縁隅部を表す側面図、
図5は、第1面取り部の形成方法を表す斜視図、
図6は、第2面取り部の形成方法を表す斜視図、
図7は、第3面取り部の形成方法を表す斜視図である。なお、
図4から
図7は、内側シュラウド23におけるフランジ部51aとフランジ部51bとが連結される前縁隅部70Aを模式的に表したものである。
【0045】
図2から
図4に示すように、内側シュラウド23は、前縁隅部70Aに第1面取り部75と、第2面取り部76と、第3面取り部77が設けられている。第1冷却孔71は、
内側シュラウド用冷却通路60から第1面取り部75を外部に開口して流体連通するように設けられる。第2冷却孔72,73は、内側シュラウド用冷却通路60から、内側シュラウド23の外面としての側面92と前面91を外部に開口して流体連通するように設けられる。第3冷却孔74は、内側シュラウド用冷却通路60から第2面取り部76を外部に開口して流体連通するように設けられる。
【0046】
即ち、
図5に示すように、内側シュラウド23の前縁隅部70Aは、フランジ部51aにより構成される前面91と、フランジ部51bにより構成される側面92と、フランジ部51a,51bにより構成される上面(ガスパス面)93とからなる3つの外面が交差する位置に設けられる。
図5および
図6に示すように、前縁隅部70Aは、フランジ部51bの軸方向Daに沿って第3面取り部77が形成される。第3面取り部77は、上面93における側面92側の領域S1が所定の傾斜角度で切り取られることで形成される。また、
図6および
図7に示すように、前縁隅部70Aは、径方向Drに沿って第2面取り部76が形成される。第2面取り部76は、交差する前面91および側面92の領域S2が所定の傾斜角度で切り取られることで形成され、第2面取り部76により第4面取り部78が形成される。更に、
図3および
図7に示すように、前縁隅部70Aは、前面91と側面92と上面93に交差する第1面取り部75が形成される。第1面取り部75は、交差する前面91と側面92と第2面取り部76と第3面取り部77の領域S3が所定の傾斜角度で切り取られることで形成される。
【0047】
そして、
図3および
図4に示すように、第1面取り部75に2つの第1冷却孔71が開口し、側面92に2つの第2冷却孔72が開口し、前面91に2つの第2冷却孔73が開口し、第2面取り部76に2つの第3冷却孔74が開口する。また、内側シュラウド23は、静翼本体22(
図2参照)が連結される上面93に冷却孔が形成されていない。
【0048】
なお、前縁隅部70Aは、上述した形状に限定されるものではない。即ち、面取り部は、第1面取り部75と第2面取り部76と第3面取り部77と第4面取り部78に限定されるものではなく、少なくとも第1面取り部75だけ設ければよい。また、第3面取り部77と第4面取り部78をなくし、第1面取り部75と第2面取り部76だけとしてもよく、更に、面取り部を増やしてもよい。例えば、第3面取り部77のように、前縁隅部70Aにおける上面93の前面91側の領域を所定の傾斜角度で切り取ることで、フランジ部51aの周方向Dcに沿って面取り部を形成してもよい。そして、各面取り部75,76,77,78は、平坦面とすることが、加工上最適であるが、凹凸形状をなす曲面であってもよい。
【0049】
また、第1面取り部75と側面92および前面91と第2面取り部76に開口する各冷却孔71,72,73,74の数は、それぞれ2つに限定されるものではない。例えば、第1面取り部75の中心部に1つ設けたり、側面92および前面91における第1面取り部75の近傍位置にそれぞれ1つずつ設けたり、第2面取り部76における第1面取り部75の近傍位置に1つ設けたりしてもよい。また、第1面取り部75と側面92および前面91と第2面取り部76に3つ以上の冷却孔71,72,73,74を設けてもよい。
【0050】
第1冷却孔71と第2冷却孔72,73と第3冷却孔74は、互いに平行をなし、静翼本体22の端部が連結される上面93側に向けて設けられる。即ち、内側シュラウド用冷却通路60から第1冷却孔71を通って外部に流出する冷却空気CA1と、内側シュラウド用冷却通路60から第2冷却孔72,73を通って外部に流出する冷却空気CA2と、内側シュラウド用冷却通路60から第3冷却孔74を通って外部に流出する冷却空気CA3とは、互いに平行をなす。また、各冷却空気CA1,CA2,CA3は、内側シュラウド23の上面93に対して所定の上向き角度をもって流出される。つまり、各冷却空気CA1,CA2,CA3は、内側シュラウド23から静翼本体22側に向けて噴出される。なお、第1冷却孔71と第2冷却孔72,73と第3冷却孔74は、平行配置に限定されるものではなく、例えば、先端部に向けて互いに離間または互いに接近するような配置としてもよく、または、ランダムに配置してもよい。
【0051】
一方、
図2に示すように、内側シュラウド23は、図示しないが、前縁隅部80Aにも、前縁隅部70Aと同様に、第1面取り部と、第2面取り部と、第3面取り部が設けられている。そして、第1冷却孔81は、内側シュラウド用冷却通路60から第1面取り部を外部に開口するように設けられる。第2冷却孔82,83は、内側シュラウド用冷却通路60から、内側シュラウド23の外面としての反対側の側面と前面91を外部に開口するように設けられる。第3冷却孔84は、内側シュラウド用冷却通路60から第2面取り部を外部に開口するように設けられる。
【0052】
なお、本実施形態では、冷却孔71,72,73,74,81,82,83,84を、内側シュラウド23における幅方向(周方向Dc)における両側の前縁隅部70A,80Aの両方に設けたが、前縁隅部70A,80Aのいずれか一方だけに設けてもよい。
【0053】
また、
図1および
図2に示すように、外側シュラウド24は、内側シュラウド23と同様に、ひし形に近似した矩形状となっている。静翼本体22は、長手方向の他端部が外側シュラウド24の表面部に固定される。外側シュラウド24は、外部から供給された冷却空気CAを、周囲の少なくとも一部に供給する外側シュラウド用冷却通路100が設けられている。外側シュラウド用冷却通路100は、図示しないが、前縁部側冷却通路と、2つの側端部側冷却通路と、連結用冷却通路とを有する。
【0054】
以下、本実施形態の静翼21における冷却空気の流れについて説明する。
【0055】
静翼21において、外部から外側シュラウド24の内面に流入した冷却空気CAは、外側シュラウド用冷却通路100を流れて外側シュラウド24を冷却する。外側シュラウド24を冷却した冷却空気CAは、外側シュラウド24から静翼本体22の各キャビティ46,47に供給され、静翼本体22をインピンジメント冷却する。静翼本体22を冷却した一部の冷却空気CAは、静翼本体22の各冷却孔から外部に噴出して静翼本体22を対流冷却し、残りの冷却空気CAが内側シュラウド23へ流入する。
【0056】
静翼本体22から内側シュラウド23へ流入した冷却空気CAは、内側シュラウド用冷却通路60を流れて内側シュラウド23を冷却する。即ち、静翼本体22における第1キャビティ46の冷却空気CAは、連通孔65から連結用冷却通路64に流入し、連結用冷却通路64から前縁部側冷却通路61に供給される。前縁部側冷却通路61に供給された冷却空気CAは、幅方向(周方向Dc)の両側に流れ、左右の側端部側冷却通路62,63に供給された後、後縁部から外部に排出される。つまり、冷却空気CAが前縁部側冷却通路61と各側端部側冷却通路62,63を流れることで、内側シュラウド23の周囲を冷却する。
【0057】
このとき、前縁部側冷却通路61に供給された冷却空気CAは、一部が各前縁隅部70A,80Aにて、各冷却孔71,72,73,74,81,82,83,84を通って外部に流出される。例えば、前縁隅部70Aにて説明すると、
図3および
図4に示すように、前縁部側冷却通路61の冷却空気CAは、第1冷却孔71を通って第1面取り部75から冷却空気CA1として外部に流出される。また、前縁部側冷却通路61の冷却空気CAは、第2冷却孔72,73を通って冷却空気CA2として外部に流出される。更に、前縁部側冷却通路61の冷却空気CAは、第3冷却孔74を通って冷却空気CA3として外部に流出される。そのため、この冷却空気CA1,CA2,CA3により前縁隅部70Aが冷却される。また、
図2に示すように、同様に、前縁隅部80Aでも、前縁部側冷却通路61の冷却空気CAは、第1冷却孔81を通って外部に流出され、第2冷却孔82,83を通って外部に流出され、第3冷却孔74を通って外部に流出される。そのため、この冷却空気CAにより前縁隅部80Aが冷却される。
【0058】
なお、上述した実施形態では、静翼21を、静翼本体22の長手方向の一端部に内側シュラウド23を固定し、長手方向の他端部に外側シュラウド24を固定して構成したが、この構成に限定されるものではない。
図8は、本実施形態の静翼の変形例を表す内側シュラウドの断面図である。
【0059】
図8に示すように、静翼21Aは、2つの内側シュラウド23A,23B(上述した内側シュラウド23とほぼ同様)が環状に結合されると共に、2つの外側シュラウド(図示略)が環状に結合されて構成される翼結合体、所謂、セグメント静翼である。なお、静翼本体22と外側シュラウドは、上述した実施形態と同様の構成である。内側シュラウド23A,23B同士、外側シュラウド同士は、例えば、ボルト結合される。
【0060】
内側シュラウド23A,23Bは、それぞれ静翼本体22を通して供給された冷却空気CAを周囲に供給する内側シュラウド用冷却通路60が設けられている。内側シュラウド用冷却通路60は、前縁部側冷却通路61と、側端部側冷却通路62,63と、連結用冷却通路64とを有する。そして、内側シュラウド23Aは、幅方向(周方向Dc)における一方側の前縁隅部70Aに、内側シュラウド用冷却通路60から外部に開口する冷却孔71,72,73,74が設けられる。一方、内側シュラウド23Bは、幅方向(周方向Dc)における他方側の前縁隅部80Aに、内側シュラウド用冷却通路60から外部に開口する冷却孔81,82,83,84が設けられる。なお、内側シュラウド23Aの幅方向(周方向Dc)における他方側の前縁隅部と、内側シュラウド23Bの幅方向(周方向Dc)における一方側の前縁隅部には冷却孔が設けられていない。
【0061】
なお、静翼21Aにおける冷却空気の流れは、静翼21とほぼ同様であることから、説明は省略する。
【0062】
このように本実施形態の翼にあっては、内部にキャビティ46,47が設けられる静翼本体22と、静翼本体22における長手方向の端部に連結されて内部に第1キャビティ46が流体連通する内側シュラウド用冷却通路60が設けられる内側シュラウド23とを備え、内側シュラウド23は、前縁隅部70A(80A)に前面91と側面92と上面93に交差する第1面取り部75が設けられ、第1面取り部75に内側シュラウド用冷却通路60に流体連通する第1冷却孔71(81)が設けられる。
【0063】
従って、内側シュラウド23の内側シュラウド用冷却通路60に供給された冷却空気CAは、第1冷却孔71を通って第1面取り部75から外部に流出することから、冷却空気CAにより内側シュラウド23における前縁隅部70Aの第1面取り部75が適正に冷却されることとなる。従来、内側シュラウドの外面や側縁に冷却孔を設けていたが、このような構成では、内側シュラウドの鋭角となる隅部自体の冷却が不十分となる。本実施形態では、第1冷却孔71により前縁隅部70A(80A)に設けた第1面取り部75を冷却するため、内側シュラウド23における高温領域を効率良く冷却することとなり、冷却性能を向上することができる。
【0064】
本実施形態の静翼では、第1冷却孔71(81)を静翼本体22の端部が連結される内側シュラウド23の上面(ガスパス面)93側に向けて傾斜して設ける。従って、内側シュラウド用冷却通路60の冷却空気CAは、第1冷却孔71により静翼本体22の端部が連結される内側シュラウド23の上面93側に向けて流出することから、内側シュラウド23における前縁隅部70Aの上面93側を効率良く冷却することができる。
【0065】
本実施形態の静翼では、内側シュラウド用冷却通路60から前面91と側面92を外部に開口する第2冷却孔72,73(82,83)を設ける。従って、内側シュラウド用冷却通路60の冷却空気CAは、第1冷却孔71を通って第1面取り部75から外部に流出すると共に、第2冷却孔72,73を通って前面91と側面92から外部に流出することとなり、内側シュラウド23における前縁隅部70Aを効率良く冷却することができる。
【0066】
本実施形態の静翼では、第1冷却孔71(81)と第2冷却孔72,73(82,83)を平行に設ける。従って、複数の穴あけ工具を用いた1回の穴あけ加工により第1冷却孔71と第2冷却孔72,73を同時に形成することができ、加工性を向上することで、加工コストを低減することができる。
【0067】
本実施形態の静翼では、前面91と側面92に交差する第2面取り部76を設け、内側シュラウド用冷却通路60から第2面取り部76を外部に開口する第3冷却孔74(84)を設ける。従って、内側シュラウド用冷却通路60の冷却空気CAは、第1冷却孔71を通って第1面取り部75から外部に流出すると共に、第3冷却孔74を通って第2面取り部76から外部に流出することとなり、内側シュラウド23における前縁隅部70Aを効率良く冷却することができる。
【0068】
本実施形態の静翼では、第2面取り部76を静翼本体22の端部が連結される内側シュラウド23の上面(ガスパス面)93側から離間して設ける。従って、内側シュラウド用冷却通路60の冷却空気CAは、静翼本体22の端部が連結される内側シュラウド23の上面93側から離間して第3冷却孔74を通って第2面取り部76から外部に流出することとなり、冷却空気CAが静翼本体22を通過する燃焼ガスFGの流れに悪影響を与えることがない。
【0069】
本実施形態の静翼では、内側シュラウド用冷却通路60として、前縁部側冷却通路61と、一端部が前縁部側冷却通路61に連通して他端部が外部に開口する側端部側冷却通路62,63と、キャビティ46と前縁部側冷却通路61を連結する連結用冷却通路64とを設ける。従って、静翼本体22のキャビティ46に供給された冷却空気CAは、連結用冷却通路64から前縁部側冷却通路61を通って側端部側冷却通路62,63に流れて外部に流出すると共に、第1冷却孔71を通って第1面取り部75から外部に流出することとなり、内側シュラウド23を効率良く冷却することができる。
【0070】
本実施形態の静翼では、内側シュラウド23を矩形状とし、第1冷却孔71,81を2つの前縁隅部70A,80Aのうちの少なくとも1つに設ける。従って、内側シュラウド23における温度の高い領域だけを効率良く冷却することができる。
【0071】
本実施形態の静翼では、2つの内側シュラウド23A,23Bが環状に結合されて翼結合体を構成し、一方の内側シュラウド23Aの前縁隅部70Aに冷却孔71,72,73,74を設け、他方の内側シュラウド23Bの前縁隅部80Aに冷却孔81,82,83,84を設ける。従って、2つの内側シュラウド23A,23Bが結合された翼結合体であっても、幅方向の両側の前縁隅部70A,80Aに冷却孔71,72,73,74,81,82,83,84を設けることから、翼結合体における温度の高い領域だけを効率良く冷却することができる。
【0072】
また、本実施形態のガスタービンにあっては、空気AIを圧縮する圧縮機11と、圧縮機11が圧縮した圧縮空気AIと燃料FLを混合して燃焼する燃焼器12と、静翼21を有して燃焼器12が生成した燃焼ガスFGにより回転動力を得るタービン13とを備える。
【0073】
従って、タービン13の静翼にて、内側シュラウド23の内側シュラウド用冷却通路60に供給された冷却空気CAは、第1冷却孔71を通って第1面取り部75から外部に流出することで、冷却空気CAにより内側シュラウド23における前縁隅部70Aの第1面取り部75が適正に冷却されることとなる。そのため、内側シュラウド23における高温領域を効率良く冷却することとなり、冷却性能を向上することができる。
【0074】
なお、上述した実施形態では、本発明の翼における支持部材をタービン13の静翼21の内側シュラウド23に適用して説明したが、外側シュラウド24に適用してもよい。また、本発明の翼をタービン13の静翼21に適用して説明したが、動翼25に適用してもよい。この場合、翼支持部材は、プラットフォーム27である。また、本発明の翼を他の回転機械の翼に適用してもよい。
【符号の説明】
【0075】
10 ガスタービン
11 圧縮機
12 燃焼器
13 タービン
14 ロータ
15 発電機
21,21A 静翼(翼)
22 静翼本体(翼本体)
23 内側シュラウド(翼支持部材)
24 外側シュラウド(翼支持部材)
25 動翼
31 サポートリング
32 燃焼ガス流路
41 前端部
42 後端部
43 背部
44 腹部
45 隔壁
46 第1キャビティ(冷却通路)
47 第2キャビティ(冷却通路)
51 枠体
51a,51b,51c,51d フランジ部
52 取付部
60 内側シュラウド用冷却通路(空間部)
61 前縁部側冷却通路
62,63 側端部側冷却通路
64 連結用冷却通路
65 連通孔
70A,80A 前縁隅部
71,81 第1冷却孔
72,73,82,83 第2冷却孔
74,84 第3冷却孔
75 第1面取り部
76 第2面取り部
77 第3面取り部
78 第4面取り部
91 前面(外面)
92 側面(外面)
93 上面(外面、ガスパス面)
100 外側シュラウド用冷却通路
AI 空気
AC 圧縮空気
CA 冷却空気
FL 燃料
FG 燃焼ガス
EG 排気ガス
S1,S2,S3 領域