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特許7129293竪穴区画構造およびエレベータシャフトの構築方法
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  • 特許-竪穴区画構造およびエレベータシャフトの構築方法 図1
  • 特許-竪穴区画構造およびエレベータシャフトの構築方法 図2
  • 特許-竪穴区画構造およびエレベータシャフトの構築方法 図3
  • 特許-竪穴区画構造およびエレベータシャフトの構築方法 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-24
(45)【発行日】2022-09-01
(54)【発明の名称】竪穴区画構造およびエレベータシャフトの構築方法
(51)【国際特許分類】
   E04G 21/14 20060101AFI20220825BHJP
   B66B 7/00 20060101ALI20220825BHJP
   E04B 1/94 20060101ALI20220825BHJP
【FI】
E04G21/14
B66B7/00 G
B66B7/00 A
E04B1/94 F
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018177681
(22)【出願日】2018-09-21
(65)【公開番号】P2020045753
(43)【公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-06-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々 実
(72)【発明者】
【氏名】大沢 勉
(72)【発明者】
【氏名】八木 謙太
(72)【発明者】
【氏名】廣岡 邦昌
(72)【発明者】
【氏名】中島 崇裕
(72)【発明者】
【氏名】豊島 裕樹
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-185854(JP,A)
【文献】特開2014-095182(JP,A)
【文献】特開平07-206312(JP,A)
【文献】特開2002-308547(JP,A)
【文献】実開昭57-198202(JP,U)
【文献】特開平06-305657(JP,A)
【文献】特開平05-171809(JP,A)
【文献】特開2003-328579(JP,A)
【文献】特開平11-256691(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 21/14-21/22
E04B 1/00- 1/36
E04B 1/94
B66B 7/00- 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続した竪穴を形成する耐火壁と、
前記耐火壁の最上部に形成された機械室と、を備える竪穴区画構造であって、
前記耐火壁は、水平方向および鉛直方向に複数のプレキャストコンクリート板を組み合わせることにより形成されており、
前記機械室の床及び壁が複数のプレキャストコンクリート板を組み合わせることにより形成されていて、
建物の屋上の床スラブに、前記耐火壁が挿通する開口部が形成されているとともに、前記開口部の周縁に前記床スラブから立ち上がるパラペットが形成されており、
前記パラペットと、前記耐火壁との間には、隙間が形成されていることを特徴とする、竪穴区画構造。
【請求項2】
建物の躯体構築工事と並行して、請求項に記載の竪穴区画構造を構築するエレベータシャフトの構築方法であって、
柱および梁を組み立てる躯体構築工事の進捗に伴って、プレキャストコンクリート板を順次積み重ねて前記耐火壁を形成する工程と、
前記耐火壁の最上部においてプレキャストコンクリート板を組み合わせて前記機械室を形成する工程と、を備えることを特徴とする、エレベータシャフトの構築方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータシャフトと機械室とを含む建築物の竪穴区画構造およびエレベータシャフトの構築方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高層ビル等、エレベータを有する建物では、複数階にわたって連続するエレベータシャフトを形成している。例えば、特許文献1では、低層階用のエレベータシャフトと、高層階用のエレベータシャフトとを備えるエレベータコア構造が開示されている。
エレベータシャフト等、複数階にわたって連続する吹き抜け空間は、火災時に火や煙等の伝播経路となり得る。そのため、エレベータシャフト等の吹き抜け空間に対しては、延焼防止の観点から、耐火壁によって区画(竪穴区画)することが義務付けられている。
このような竪穴区画用の耐火壁の構造として、例えば、特許文献2には、竪穴区画の周囲に配設された横架材と、横架材の下面に上端部が固定された耐火材とを有するものが開示されている。
竪穴区画用の耐火壁を構築する際には、建物の躯体工事を先行させて構築した後、エレベータシャフトの周囲に形成された床版上に仮設足場を組んだ状態で、当該仮設足場を利用してエレベータシャフトの周囲に耐火壁を構築するのが一般的であった。そのため、従来の耐火壁の工事は、躯体工事の進捗の影響を受けてしまう。
そのため、特許文献3では、躯体構築工事と並行して、作業階の床よりも突出する高さとなるようにユニット化した壁部材を順次積み重ねるエレベータシャフトの施工法が開示されている。
ところで、建物の施工時における作業員の移動や資材等の輸送には、本設エレベータとは別に設けられた仮設エレベータが使用されるが、施工中の早い段階から本設エレベータを使用することができれば、仮設エレベータの設置に要する手間や費用を省略あるいは低減することができる。しかしながら、本設エレベータは、建物の屋上に形成された機械室に設けられた装置により稼働するために、機械室の施工は建物本体の屋上の施工後に行うのが一般的であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平11-269994号公報
【文献】特開2012-172370号公報
【文献】特開平05-171809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、建物本体の工事期間中であっても、本設エレベータを利用できるように、効率的にエレベータシャフト用の耐火壁および機械室を構築することができる竪穴区画構造およびエレベータシャフトの構築方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、耐火構造化したエレベータシャフトおよびエレベータの機械室を建物本体と並行して、同時に構築することで、建物本体の施工時に本設エレベータを使用することを可能とし、少ない仮設エレベータにより工事を行うことができるために、仮設エレベータの設置および撤去に要する手間や費用の低減化が可能である点に着眼して、本発明の竪穴区画構造およびエレベータシャフトの構築方法に至った。
前記課題を解決するために本発明は、連続した竪穴を形成する耐火壁と、前記耐火壁の最上部に形成された機械室とを備える竪穴区画構造である。前記耐火壁は、水平方向および鉛直方向に複数のプレキャストコンクリート板を組み合わせることにより形成されており、前記機械室の床及び壁が複数のプレキャストコンクリート板を組み合わせることにより形成されている。また、建物の屋上の床スラブに、前記耐火壁を挿通する開口部が形成されているとともに、前記開口部の周縁に前記床スラブから立ち上がるパラペットが形成されており、前記パラペットと、前記耐火壁との間には、隙間が形成されている。
かかる竪穴区画構造によれば、エレベータシャフトに加え、エレベータかごの巻上げ機等が配置される機械室を、プレキャストコンクリート板を組み合わせて構築するため、躯体工事の進捗と並行して構築することができる。そのため、建物本体の施工時において、本設エレベータを使用することができる。
また、地震発生時にエレベータシャフトの耐火壁と建物本体とが緩衝し難く、その結果、機械室を含むエレベータシャフトの耐火壁に建物本体の外装板等に生じる応答変形が直接伝達されることなく、エレベータシャフトを独立した強固な構造体として構築することができる。
【0006】
また、本発明のエレベータシャフトの構築方法は、柱および梁を組み立てる躯体構築工事の進捗に伴ってプレキャストコンクリート板を順次積み重ねて耐火壁を形成する工程と、前記耐火壁の最上部においてプレキャストコンクリート板を組み合わせて機械室を形成する工程とを備えることで、建物の躯体構築工事と並行して竪穴区画構造を構築する。
かかるエレベータシャフトの構築方法によれば、建物本体の本設エレベータを可動させるために必要な空間(エレベータシャフト部分、機械室)の壁、床、天井をプレキャストコンクリート板により耐火構造とすることで、建物の躯体工事の進捗状況に影響を受けることなく、当該躯体工事と並行して構築することができ、また、建物本体の施工に当該本設エレベータを使用することができるようになる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の竪穴区画構造およびエレベータシャフトの構築方法によれば、エレベータシャフト部分だけでなく、エレベータの機械室も耐火構造として、建物躯体と並行して構築することができる。また、エレベータシャフトの耐火壁は、建物の屋上のパラペットとの間に隙間を有しているため、地震時等において互いに緩衝し難い。さらに、建物の躯体工事と並行してエレベータシャフトおよび機械室の施工を行うため、建物本体の施工に本設エレベータを使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る建物の竪穴区画構造を示す断面図である。
図2】プレキャストコンクリート板同士の接合部を示す図であって、(a)は断面図、(b)は正面図である。
図3】竪穴区画構造の上部を示す断面図である。
図4】(a)および(b)は本実施形態のエレベータシャフトの構築方法の施工状況を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、複数階にわたる本設エレベータ用の竪穴区画構造2、及びその竪穴区画構造を構築するエレベータシャフトの構築方法である。エレベータシャフトの構築方法では、建物本体1の躯体工事と並行して竪穴区画構造2を施工することで、躯体工事の完成前にエレベータシャフトが形成できるために、建物本体1の施工時に竪穴区画構造2で囲まれた本設エレベータを利用することが可能であり、その結果、全体工期の短縮化および費用の低減化を図ることができる(図1参照)。
【0010】
本実施形態の建物本体1は、鉄骨により躯体が形成された鉄骨造とするが、建物本体1の躯体構造は限定されるものではない。
建物本体1の躯体構造は、鉄骨製の柱と、鉄骨製の梁とを組み合わせることにより形成されている。図1に示すように、建物本体1の各階には、床スラブ11が形成されている。床スラブ11には、竪穴区画構造2の位置に応じて開口12が形成されている。各床スラブ11の開口12の周縁には、H形鋼からなる横材13が配設されている。なお、横材13を構成する材料はH形鋼に限定されるものではない。横材13は、図示せぬ柱に支持されており、各階の床スラブ11の端部を支持している。
また、建物本体1の屋上スラブ14(屋上の床スラブ11)にも、各階の床スラブ11と同様に、耐火壁3が挿通する開口12が形成されている。屋上スラブ14の開口12の周縁には、屋上スラブ14から立ち上がるパラペット15が形成されている。
【0011】
竪穴区画構造2は、連続した竪穴31を形成する耐火壁3と、耐火壁3の最上部に形成された機械室4とを備えている。竪穴区画構造2は、建物の平面中央部に配置されている。なお、竪穴区画構造2の配置は限定されるものではなく、例えば、建物の側部や角部に明していてもよい。
耐火壁3は、エレベータシャフト用の竪穴31を形成している。本実施形態の耐火壁3は、建物の地上1階または中間階(例えば、地上1階よりの下層階、または高層ビルにおいて、低層階と高層階に区別可能な場合は、低層階と高層階との切替え階など)から屋上まで複数階にわたって連続した筒状の構造体である。本実施形態の耐火壁3は、平面視矩形枠状を呈している。なお、耐火壁3の平面形状は矩形に限定されるものではない。
耐火壁3は、複数のプレキャストコンクリート板32,32,…を組み合わせることにより形成されている。プレキャストコンクリート板32同士は、水平方向および鉛直方向に連結されている。プレキャストコンクリート板32は、耐火性を備えている。左右または上下に隣接するプレキャストコンクリート板32同士を接合する際は、プレキャストコンクリート板32の端面に設けられたジョイント同士を嵌合させることにより連結する。なお、プレキャストコンクリート板32同士の間には、シール材(ガスケット)を介設するのが望ましい。
【0012】
上下に配設されたプレキャストコンクリート板32同士は、横材13の高さ位置において、図2(a)および(b)に示すように、下側のプレキャストコンクリート板32の上部に固定された連結部材33を介して連結されている。連結部材33は、金属部材であって、プレキャストコンクリート板32の側面に設けられた連結部34と、プレキャストコンクリート板32に埋め込まれた埋設部35と、フランジ36とを備えている。
連結部34は、上下に配設されたプレキャストコンクリート板32,32に跨って側面に添設される板材である。連結部34の上部は、下側のプレキャストコンクリート板32の上端から突出している。連結部34の上部には、上側が開口する溝34aが形成されている。溝34aには、上側のプレキャストコンクリート板32に固定されたアンカーボルトB1が挿通される。連結部34から突出するアンカーボルトB1の軸部には、ナットが螺合され、このナットは溝34aに締着されている。また、連結部34の表面(プレキャストコンクリート板32と反対側の面)には、フランジ36が一体に固定(立設)されている。フランジ36には、ボルトB2が挿通するボルト孔36aが形成されている。
【0013】
埋設部35は、連結部34の裏面(プレキャストコンクリート板32との当接面)に一体に固定された板材からなる。埋設部35の板面は、連結部34の板面と直交している。埋設部35には、プレキャストコンクリート板32の補強筋37の位置に応じて貫通孔35aが形成されていて、補強筋37と緩衝しないように構成されている。また、埋設部35には、プレキャストコンクリート板32との接合性を向上させるための部材(例えば鋼棒35b等)が固定されていてもよい。
なお、本実施形態では、連結部材33の一部(埋設部35)が予めプレキャストコンクリート板32に埋め込まれている場合について説明したが、連結部材33の構成は限定されるものではない。例えば、上下に配設されたプレキャストコンクリート板32に後から固定してもよい。また、連結部材33は、埋設部35が上側のプレキャストコンクリート板32の下部に埋め込まれていて、連結部34を下側のプレキャストコンクリート板32に固定するものであってもよい。
【0014】
耐火壁3は、各階において、耐火壁3の周囲に配設された横材13に連結されている。連結部材33のフランジ36には、ボルト孔36aが形成されている。ボルト孔36aには、ボルトB2が挿通されている。ボルトB2は、フランジ36に固定されており、ボルトB2を横材13に載置することにより、耐火壁3を横材13に連結する。ボルトB2は、横材13に形成されたボルト受13aに対して、横移動可能に取り付けられている。耐火壁3と横材13との間には隙間が形成されているとともに、耐火壁3と横材13とが横移動可能のボルトB2を介して連結されているため、耐火壁3の横移動が可能である。また、耐火壁3は、ボルトB2を回転させることで、横材13に対しての高さ調整が可能である。
【0015】
図3に示すように、建物本体の屋上スラブ14のパラペット15と、耐火壁3との間には、隙間が形成されている。耐火壁3は、屋上スラブ14の端部を支持する横材13にボルト接合されている。耐火壁3は、横材13に対して、他の階層と同様に、横移動可能に連結されている。
横材13と耐火壁3との隙間の大きさは、地震時に耐火壁3と建物本体が横移動した際に、互いに接触することがない大きさに設定する。
このように、耐火壁3は、水平移動に関して建物本体1とは独立して形成された構造体である。
【0016】
機械室4は、エレベータかごの巻上げ機Mなどが配置される空間であって、建物の屋上部分において耐火壁3の上端に上載されている。
機械室4は、床及び壁が複数のプレキャストコンクリート板41を組み合わせることにより形成されている。図1に示すように、機械室4の床には、開口部42が形成されていて、耐火壁3の内空と連通している。
機械室4は、平面形状が耐火壁3の平面形状よりも大きく、機械室4の床は耐火壁3から外側に張り出している。図3に示すように、耐火壁3の上端部外周には、支持桁38が配設されている。支持桁38は、機械室4の床を支持している。機械室4の周縁は、パラペット15の上方に位置している。機械室4の下面と、パラペット15との間には、隙間が形成されている。隙間は、パネル材43により遮蔽されている。なお、パネル材43は、必要に応じて設置すればよい。
【0017】
(エレベータシャフトの構築方法)
エレベータシャフトの構築方法は、耐火壁形成工程と、機械室形成工程とを備えている。エレベータシャフトの構築(耐火壁形成工程および機械室形成工程)は、建物の躯体構築工事と並行して行う。
耐火壁形成工程は、柱16および梁17を組み立てる躯体構築工事と並行して、プレキャストコンクリート板32を順次積み重ねて耐火壁3を形成する工程である。耐火壁3は、図4(a)および(b)に示すように、躯体工事により形成された各階よりも上側に突出した状態となるように形成する。所定の高さの耐火壁3を形成したら、次の階の躯体工事の施工を行う。
機械室形成工程は、耐火壁3の最上部においてプレキャストコンクリート板41を組み合わせて機械室4を形成する工程である。機械室4の施工は、耐火壁3の工事が終了してから行う。耐火壁3の施工が完了し、耐火壁3の周囲に、屋上スラブ14用の横材13および梁(図示せず)を配設したら、機械室4の施工を行う(図1参照)。
【0018】
本実施形態の竪穴区画構造2によれば、エレベータシャフト(竪穴31)に加え、エレベータかごの巻上げ機M等が配置される機械室4をプレキャストコンクリート板41により構築するため、躯体工事の進捗と並行して構築することができる。そのため、建物本体1の一部工事では、本設エレベータを使用して施工することができる。すなわち、本設エレベータを使用することで、仮設エレベータの設置等に要する手間や費用を省略または低減することができる。
また、耐火壁3は、建物本体1との間に隙間を有した状態で形成されているため、地震発生時にエレベータシャフトの耐火壁3と建物本体1とが緩衝し難くなる。その結果、建物本体1の外装板等に生じる応答変形が、直接、エレベータシャフトの耐火壁に伝達されることなく、エレベータシャフトを独立した強固な構造体として構築することができる。
耐火壁3と機械室4をプレキャストコンクリート板32,41を組み立てることにより形成しているため、施工性に優れている。現場打ちコンクリートにより施工する場合に比べて、工期を大幅に短縮することができる。また、躯体施工の進捗に並行して施工することがきる。その結果、建物本体1の一部の施工に本設エレベータを使用することが可能となる。
【0019】
以上、本発明に係る実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、竪穴31は、建物の地上1階または中間階から屋上の機械室に至るまで建物全高に亘って連続して形成されているが、建物の地上1階と中間階との区間、または中間階から屋上の機械室に至る区間など建物内に部分的に設ける場合であってもよく、建物全高に亘って連続していなくても良い。
また、上記実施形態では、機械室は床及び壁ともにプレキャストコンクリート板で形成されているが、床及び壁の一方のみがプレキャストコンクリート板で形成され、他方が現場打設コンクリートで形成されても良い。さらに、建物には、複数の竪穴区画構造2を備えていてもよい。
【符号の説明】
【0020】
1 建物本体 11 床スラブ
12 開口 13 横材
14 屋上スラブ 15 パラペット
2 竪穴区画構造 3 耐火壁
31 竪穴(エレベータシャフト) 32 プレキャストコンクリート板
4 機械室 41 プレキャストコンクリート板
図1
図2
図3
図4