(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-24
(45)【発行日】2022-09-01
(54)【発明の名称】電子デバイスを支持する支持アセンブリに関するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20220825BHJP
A47G 29/00 20060101ALI20220825BHJP
【FI】
G06F1/16 313A
A47G29/00 A
(21)【出願番号】P 2018548023
(86)(22)【出願日】2018-03-15
(86)【国際出願番号】 US2018022523
(87)【国際公開番号】W WO2019172942
(87)【国際公開日】2019-09-12
【審査請求日】2021-01-13
(32)【優先日】2018-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518319539
【氏名又は名称】レイン デザイン、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ライ、コク ホン
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/080207(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0265109(US,A1)
【文献】国際公開第2015/003574(WO,A1)
【文献】韓国登録実用新案第20-0455787(KR,Y1)
【文献】中国実用新案第202600608(CN,U)
【文献】SKY-WIND,light-weight folding notebook stand,[online],2017年06月18日,1-10頁,インターネット<URL:https://blog.naver.com/stareun5226/221031898870>,[令和3年12月21日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F1/16
A47G29/00
A47B23/00-23/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイススタンドであって、
基部であって、
水平支持部と、
内部に画定された第1の溝を有する第1のアーム受け入れ部分を含む第1の垂直支持部と、
内部に画定された第2の溝を有する第2のアーム受け入れ部分を含む第2の垂直支持部と
を含み、
前記第1の垂直支持部および前記第2の垂直支持部は、前記水平支持部の2つの端部に配置される、基部と、
第1のアームであって、
電子デバイスを載置するために延びている第1の載置部分と、
上方に且つ前記第1の載置部分からほぼ垂直に延びる、前記第1の載置部分に載置された前記電子デバイスを固定するために設計された第1の停止部分と、
第1の受け入れ部分と、
前記第1の受け入れ部分の下方に配置された第1のねじ係合端部と
を含む第1のアームと、
前記第1のねじ係合端部を前記第1の垂直支持部の前記第1の溝に結合するための第1の締結アセンブリと、
第2のアームであって、
前記電子デバイスを載置するために延びている第2の載置部分と、
上方に且つ前記第2の載置部分からほぼ垂直に延びる、前記第2の載置部分に載置された前記電子デバイスを固定するために設計された第2の停止部分と、
第2の受け入れ部分と、
前記第2の受け入れ部分の下方に配置された第2のねじ係合端部と
を含む第2のアームと、
前記第2のねじ係合端部を前記第2の垂直支持部の前記第2の溝に結合するための第2の締結アセンブリと
を含む電子デバイススタンドにおいて、
前記電子デバイススタンドの折り畳まれた構成において、前記第1の受け入れ部分は前記第2の停止部分を受け入れるように設計され、また前記第2の受け入れ部分は前記第1の停止部分を受け入れるように設計されている、電子デバイススタンド。
【請求項2】
前記電子デバイススタンド
の開放構成において、前記第1のアームは前記第2のアームと平行に延びる、請求項1に記載の電子デバイススタンド。
【請求項3】
前記電子デバイススタンドの前記開放構成において、前記第1のアームおよび前記第2のアームの各々は、前記基部に対して約90度に延びる、請求項2に記載の電子デバイススタンド。
【請求項4】
前記電子デバイススタンドの前記折り畳まれた構成において、前記第1のアームは前記第2のアームに対して逆平行に延び、且つ前記第2のアームに当接する、請求項1に記載の電子デバイススタンド。
【請求項5】
前記第1の受け入れ部分は第1の受け入れ輪郭を画定し、第2の受け入れ部分は第2の受け入れ輪郭を画定し、前記第1の停止部分は第1の突出輪郭を画定し、前記第2の停止部分は第2の突出輪郭を画定し、前記電子デバイススタンドの前記折り畳まれた構成において、前記第1の受け入れ輪郭は前記第2の突出輪郭に当接し、前記第2の受け入れ輪郭は前記第1の突出輪郭に当接する、請求項1に記載の電子デバイススタンド。
【請求項6】
前記第1の受け入れ輪郭および前記第2の受け入れ輪郭の各々は、同じ方向を向いている、請求項5に記載の電子デバイススタンド。
【請求項7】
前記第1および第2の締結アセンブリの各々は、
前記第1のアームまたは前記第2のアームの回転を制限するためのピンと、
内部に2つの開口部、すなわち大きい開口部と相対的に小さい開口部とが画定されたブラケットであって、前記大きい開口部は前記第1のねじ係合端部または前記第2のねじ係合端部を受け入れるように設計され、前記相対的に小さい開口部は前記ピンを受け入れるように設計されている、ブラケットと、
内部に2つのチャネルが画定された回転抑制体であって、前記2つのチャネルの各々は互いに約90度であり、前記チャネルのうちの1つがピンを摺動可能に受け入れ、それにより、前記第1のアームまたは前記第2のアームの回転方向に応じて、前記第1の締結アセンブリまたは前記第2の締結アセンブリの周りの前記第1のアームまたは前記第2のアームの回転変位を制限する、回転抑制体と
を含む、請求項1に記載の電子デバイススタンド。
【請求項8】
前記ブラケットの底面は前記回転抑制体の上面に当接する、請求項7に記載の電子デバイススタンド。
【請求項9】
前記第1の締結アセンブリおよび前記第2の締結アセンブリの各々は、ワッシャ、スプリングワッシャ、および六角ナットをさらに含み、それらはそれぞれ、前記回転抑制体と前記第1の溝または前記第2の溝との間に配置される、請求項7に記載の電子デバイススタンド。
【請求項10】
前記第1のアーム受け入れ部分の前記第1の溝および前記第2のアーム受け入れ部分の前記第2の溝の各々は、前記第1のアームおよび前記第2のアームの回転中に、前記第1の締結アセンブリの前記ピンおよび前記第2の締結アセンブリの前記ピンをそれぞれブロックすることによって、それぞれ前記第1の垂直支持部および前記第2の垂直支持部に対する前記第1のアームおよび前記第2のアームの回転角度をそれぞれ制限するように構成され、それにより、前記電子デバイススタンドの前記折り畳まれた構成または開放構成を達成する、請求項9に記載の電子デバイススタンド。
【請求項11】
前記第1のアームまたは前記第2のアームの前記回転角
度は約90度である、請求項10に記載の電子デバイススタンド。
【請求項12】
前記電子デバイスは、ラップトップコンピュータ、タブレット、およびスマートフォンを含むグループから選択される少なくとも1つの部材である、請求項1に記載の電子デバイススタンド。
【請求項13】
前記電子デバイススタンドの開放構成では、前記電子デバイスは、前記延びている第1の載置部分および前記延びている第2の載置部分に載置され、前記第1の停止部分および前記第2の停止部分は、前記電子デバイスを前記電子デバイススタンド上に接触させ且つ固定することによって、前記電子デバイスを安定化させる、請求項12に記載の電子デバイススタンド。
【請求項14】
前記電子デバイススタンドの前記開放構成において、前記延びている第1の載置部分と前記延びている第2の載置部分は、1つまたは複数の支持面の上に配置され、前記支持面のうちの1つまたは複数と前記延びている第1の載置部分および前記延びている第2の載置部分との間に空間が画定される、請求項13に記載の電子デバイススタンド。
【請求項15】
下方に且つ前記延びている第1の載置部分から離れて延びる第1の上昇部分と、下方に且つ前記延びている第2の載置部分から離れて延びる第2の上昇部分とをさらに含み、それにより、前記電子デバイススタンドの開放構成において、前記第1の上昇部分および前記第2の上昇部分は同一平面に沿った1つまたは複数の表面上に支持されて前記第1のアームおよび前記第2のアームを前記1つまたは複数の表面の上方に持ち上げ、それにより、前記表面のうちの1つまたは複数と前記延びている第1の載置部分および前記延びている第2の載置部分との間に空間が画定される、請求項1に記載の電子デバイススタンド。
【請求項16】
前記空間は、前記延びている第1の載置部分と前記延びている第2の載置部分に載置された前記電子デバイスの下の空気循環を容易にする、請求項15に記載の電子デバイススタンド。
【請求項17】
前記第1のアームの一端または前記第2のアームの一端における幅は、前記第1のアーム
の他端または前記第2のアーム
の他端の幅のそれぞれ約半分である、請求項1に記載の電子デバイススタンド。
【請求項18】
前記基部、前記第1のアーム、および前記第2
のアームは、アルミニウムで作られている、請求項1に記載の電子デバイススタンド。
【請求項19】
電子デバイススタンドを組み立てる方法であって、前記方法は、
基部と、第1のアームと、第2のアームと、第1の締結アセンブリと、第2の締結アセンブリとを得るステップと、
前記第1の締結アセンブリを用いて、前記第1のアームを前記基部の一端に係合させるステップであって、前記基部が、
水平支持部と、
前記水平支持部に対して約90度であり、且つ内部に第1の溝が画定された第1のアーム受け入れ部分を含む第1の垂直支持部と、
前記第1の垂直支持部に対して実質的に平行であり、前記水平支持部に対して約90度であり、且つ内部に第2の溝が画定された第2のアーム受け入れ部分を含む第2の垂直支持部と
を含み、また
前記第1のアームは第1のねじ係合端部を含み、前記第1のアームを前記基部の前記
一端に係合させるステップ中に、前記第1のねじ係合端部は、前記第1のアーム受け入れ部分の前記第1の溝と係合する、ステップと、
前記第2の締結アセンブリを用いて、前記第2のアームを前記基部の他端に
係合させるステップであって、前記第2のアームは第2のねじ係合端部を含み、前記第2のアームを前記基部の前記
他端に
係合させるステップ中に、前記第2のねじ係合端部は、前記第2のアーム受け入れ部分の前記第2の溝と係合する、ステップと
を含む、電子デバイススタンドを組み立てる方法。
【請求項20】
前記第1の締結アセンブリおよび前記第2の締結アセンブリの各々は、内部に2つのチャネルが画定された回転抑制体を含み、前記2つのチャネルの各々は互いに約90度であり、前記方法は、前記第1のアームまたは前記第2のアームの回転方向に応じて前記チャネルのうちの1つにピンを摺動可能に受け入れるステップをさらに含み、それにより前記第1の締結アセンブリまたは前記第2の締結アセンブリの周りの前記第1のアームまたは前記第2のアームの回転変位を制限する、請求項19に記載の電子デバイススタンドを組み立てる方法。
【請求項21】
基部であって、
水平支持部と、
内部に第1の溝が画定された第1のアーム受け入れ部分を含む第1の垂直支持部と、
内部に第2の溝が画定された第2のアーム受け入れ部分を含む第2の垂直支持部と
を含み、
前記第1の垂直支持部および前記第2の垂直支持部は、前記水平支持部の2つの端部に配置される、基部と、
第1のアームであって、
電子デバイスを載置するために延びている第1の載置部分と、
前記第1の載置部分から延び、且つ前記第1の載置部分に載置された前記電子デバイスを固定するように設計された第1の停止部分と、
第1の受け入れ部分と、
前記第1の受け入れ部分の下方に配置された第1のねじ係合端部と
を含む第1のアームと、
前記第1のねじ係合端部を前記第1の垂直支持部の前記第1の溝に結合するための第1の締結アセンブリと、
第2のアームであって、
前記電子デバイスを載置するために延びている第2の載置部分と、
前記第2の載置部分から延び、且つ前記第2の載置部分に載置された前記電子デバイスを固定するように設計された第2の停止部分と、
第2の受け入れ部分と、
前記第2の受け入れ部分の下方に配置された第2のねじ係合端部と
を含む第2のアームと、
前記第2のねじ係合端部を前記第2の垂直支持部の前記第2の溝に結合するための第2の締結アセンブリと
を含んでいる
電子デバイススタンドを使用する方法であって、
前記第1の受け入れ部分が前記第2の停止部分を受け入れ、前記第2の受け入れ部分が前記第1の停止部分を受け入れ、前記第1のアームが前記第2のアームに逆平行に延びて前記第2のアームに当接するように、前記電子デバイススタンドを折り畳むステッ
プを含む、電子デバイススタンドを使用する方法。
【請求項22】
前記第1のアームが前記第2のアームと平行に延び、前記第1のアームおよび前記第2のアームの各々が前記基部に対して約90度に延びるように前記電子デバイススタンドを開くステップをさらに含む、請求項19に記載の電子デバイススタンドを使用する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2018年3月4日の出願日を有する米国仮出願第62/638,157号の優先権を主張し、上記仮出願は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明の構成および教示は、一般に、電子デバイスに機械的支持を提供する支持アセンブリおよびその方法に関する。より詳細には、本構成および教示は、電子デバイススタンドおよびそれに関連する方法に関し、電子デバイススタンドは折り畳み可能で携帯可能であり、電子デバイスが電子デバイススタンド上に支持されたときに電子デバイスを冷却することを可能にする。
【背景技術】
【0003】
ラップトップコンピュータ、タブレット、およびスマートフォンなどの携帯型電子デバイスの使用が普及している。これらの携帯型電子デバイスは、より多くのスペースを占有し、より多くの電気を使用し、一般に携帯型ではない、より大きなデスクトップコンピュータの代わりにしばしば使用される。これらの電子デバイスはデスクトップコンピュータの代替品であることが多いため、デスクトップコンピュータをより快適なオフィスまたは家庭環境で使用するのにより近く模倣させるために、ユーザがこれらの電子デバイスをスタンドに設置することがよくある。このようなスタンドは、より快適で実用的なレベルにデバイスのキーボードおよび画面を持ち上げることによって、携帯型電子デバイスを使用するエクスペリエンスを向上させる(例えば、目の高さまで画面を上げ、および/または手根管症候群などの反復的なストレス傷害を避ける高さおよび/または角度にキーボードを上げる)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の電子デバイススタンドは、しばしばかさばり、大きなものであり、それらが支持する携帯型電子デバイスの携帯性に欠けるため、格納されている場所への実用性が制限される。したがって、携帯型電子デバイスのユーザは、オフィスや家から離れて作業するときに、そのような従来のスタンドを使用できないことが多い。
【0005】
さらに、ラップトップコンピュータなどの携帯型電子デバイスは、これらの電子デバイスの動作を制御する処理ユニットを含む。しかしながら、このような処理ユニットは、特に技術の進歩とプロセッサがますます強力になるにつれて、相当量の熱を発生する。ほとんどのデスクトップコンピュータでは、プロセッサが発生する熱を放散するために、ファン、ヒートシンクを使用し、空気にさらされる。しかし、ラップトップコンピュータなどの携帯型電子デバイスでは、ファンまたは開放されたエアスペースのための余裕がほとんどないので、熱はコンピュータの下面を介して伝達される。残念なことに、従来の電子デバイススタンドは、電子デバイススタンドが置かれる連続した平坦な表面を提供するので、循環空気へのアクセスを阻止することによって電子デバイスの下面の冷却を制限する。
【0006】
したがって、携帯可能で冷却を可能にし、従来の設計の落とし穴を回避する効果的な電子デバイススタンドが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの観点では、本構成は電子デバイススタンドを開示する。本構成の例示的な電子デバイススタンドは、基部と、第1のアームと、第2のアームと、を含む。基部は、(i)水平支持部と、(ii)内部に第1の溝が画定された第1のアーム受け入れ部分を含む第1の垂直支持部と、(iii)内部に第2の溝が画定された第2のアーム受け入れ部分を含む第2の垂直支持部と、を含む。基部は、第1の垂直支持部および第2の垂直支持部が水平支持部の2つの端部に配置されるように構成される。好ましくは、基部、第1のアーム、および第2は、アルミニウムで作られる。
【0008】
本構成の電子デバイススタンドの例示的な第1のアームは、(i)電子デバイスを載置するための延在する第1の載置部分と、(ii)第1の載置部分の上方にほとんど垂直に延在し、第1の載置部分に載置された電子デバイスを固定するように設計された第1の停止部分と、(iii)第1の受け入れ部分と、(iv)第1の受け入れ部分の下に配置された第1のねじ係合端部と、を含む。第1の締結アセンブリは、第1のねじ係合端部を第1の垂直支持部の第1の溝に連結するように構成される。
【0009】
第1のアームと相補的であって、本構成の電子デバイススタンドの一部である例示的な第2のアームは、類似の特徴、すなわち(i)電子デバイスを載置するための延在する第2の載置部分と、(ii)第2の載置部分から上方にほとんど垂直に延在し、第2の載置部分に載置された電子デバイスを固定するように設計された第2の停止部分と、(iii)第2の受け入れ部分と、(iv)第2の受け入れ部分の下に配置された第2のねじ係合端部と、を含む。第2の締結アセンブリは、第2のねじ係合端部を第2の垂直支持部の第2の溝に連結するように構成される。
【0010】
好ましくは、電子デバイススタンドは、第1の受け入れ部分が第1の受け入れ輪郭を画定し、第2の受け入れ部分が第2の受け入れ輪郭を画定するように構成される。同様に、第1の停止部分が第1の突出輪郭を画定し、第2の停止部分が第2の突出輪郭を画定する。例示的な電子デバイススタンドの折り畳まれた構成では、第1の受け入れ輪郭が第2の突出輪郭に当接し、第2の受け入れ輪郭が第1の突出輪郭に当接する。
【0011】
例示的な電子デバイススタンドが折り畳まれた構成にある場合には、第1の受け入れ部分は第2の停止部分を受け入れるように設計され、第2の受け入れ部分は第1の停止部分を受け入れるように設計される。この構成では、第1のアームと第2は互いに逆平行に延在し、互いに当接している。この逆平行配置または状態では、第1の受け入れ輪郭および第2の受け入れ輪郭は同じ方向を向いている。
【0012】
反対に、例示的な電子デバイススタンドが開放構成にある場合には、第1のアームは第2のアームと平行に延在し、第1のアームおよび第2のアームの各々は基部に対して約90°に延在する。第1のアームと第2のアームのこの平行な構成では、第1の受け入れ輪郭と第2の受け入れ輪郭は反対方向を向いている。
【0013】
第1の締結アセンブリおよび第2の締結アセンブリの各々は、それぞれ、第1の垂直支持部および第2の垂直支持部に対する第1のアームおよび第2のアームの回転係合を容易にする様々な下位構成要素を含む。これらの下位構成要素は、(i)第1のアームまたは第2のアームの回転を制限するためのピンと、(ii)内部に2つの開口部、すなわち大きい開口部および相対的に小さい開口部が画定されたブラケットであって、大きい開口部が第1のねじ係合端部または第2のねじ係合端部を受け入れるように設計され、相対的に小さい開口部がピンを受け入れるように設計される、ブラケットと、(iii)各々が互いに約90°に位置する2つのチャネルが内部に画定された回転抑制体と、を含む。チャネルの一方は、第1のアームまたは第2のアームの回転方向に応じて、第1の締結アセンブリまたは第2の締結アセンブリの周りの第1のアームまたは第2のアームの回転変位を制限するために、ピンを摺動可能に受け入れるように設計される。ブラケットは、第1のアームまたは第2のアームに連結されてもよい。ブラケットの底面は、回転抑制体の上面に接触してもよい。同様に、回転抑制体は、第1の垂直支持部または第2の垂直支持部に連結されてもよい。好ましくは、ブラケットの底面は、回転抑制体の上面に接触する。
【0014】
本構成の特定の実施形態では、第1の締結アセンブリおよび第2の締結アセンブリはまた、回転抑制体と第1の溝または第2の溝との間にそれぞれ配置されるワッシャ、スプリングワッシャ、および六角ナットを含む。例示的な電子デバイススタンドの組み立てられた状態では、好ましくは、ワッシャ、スプリングワッシャ、および六角ナットが、第1の溝または第2の溝のいずれかと係合されている。
【0015】
本構成の好適な実施形態によれば、第1のアーム受け入れ部分の第1の溝および第2のアーム受け入れ部分の第2の溝の各々は、第1のアームおよび第2のアームの回転中に、第1の締結アセンブリのピンおよび第2の締結アセンブリのピンの回転をそれぞれブロックすることによって、それぞれ第1の垂直支持部および第2の垂直支持部に対して、第1のアームおよび第2のアームの回転角度をそれぞれ制限して、電子デバイススタンドの折り畳まれた構成または開放構成を取得するように構成される。好ましくは、第1のアームまたは第2のアームの回転角は約90°である。
【0016】
本教示の好ましい実施形態では、電子デバイススタンドの開放構成において、電子デバイスは、延在する第1の載置部分および延在する第2の載置部分に載置される。さらに、この開放構成では、第1の停止部分および第2の停止部分は、電子デバイスを電子デバイススタンドに接触させて固定することで、電子デバイスを安定させる。さらに、この開放構成では、延在する第1の載置部分と延在する第2の載置部分は、1つまたは複数の支持面の上に配置され、支持面のうちの1つまたは複数と延在する第1の載置部分および延在する第2の載置部分との間に空間が画定される。
【0017】
本教示の特定の実施形態では、例示的な電子デバイススタンドの開放構成において、電子デバイススタンドはまた、延在する第1の載置部分から下方に離れて延在する第1の上昇部分と、延在する第2の載置部分から下方に離れて延在する第2の上昇部分と、を含む。このように、電子デバイススタンドの開放構成では、第1の上昇部分および第2の上昇部分は、同一平面に沿った1つまたは複数の表面上に支持され、表面のうちの1つまたは複数と延在する第1の載置部分および延在する第2の載置部分との間に空間が画定されるように、第1のアームおよび第2のアームを1つもしくは複数の表面の上に持ち上げる。この空間は、延在する第1の載置部分および延在する第2の載置部分に載置された電子デバイスの下の空気循環を容易にし、その結果、電子デバイスおよびその構成要素がより低温に維持される。
【0018】
好ましくは、第1のアームの遠位端における幅または第2のアームの遠位端における幅は、それぞれ第1のアームの他方の係合端部または第2のアームの他方の係合端部の幅の約半分である。
【0019】
別の観点では、本教示は、電子デバイススタンドを組み立てる方法を開示する。本教示の例示的な方法は、(i)基部と、第1のアーム(第1のねじ係合端部を含む)と、第2のアーム(第2のねじ係合端部を含む)と、第1の締結アセンブリと、第2の締結アセンブリと、を取得するステップと、(ii)第1の締結アセンブリを用いて、第1のアームを基部の一端に係合させるステップと、基部は、(a)水平支持部と、(b)水平支持部に対して約90°であり、内部に第1の溝が画定された第1のアーム受け入れ部分を含む第1の垂直支持部と、(c)第1の垂直支持部に実質的に平行であり、水平支持部に対して約90°に配置され、内部に第2の溝が画定された第2のアーム受け入れ部分を含む第2の垂直支持部と、を含み、第1のアームを基部の一端に係合させる間に、第1のねじ係合端部が第1のアーム受け入れ部分の第1の溝に係合し、(iii)第2の締結アセンブリを用いて、第2のアームを基部の他端に連結するステップであって、第2のアームを基部の端部の他方に連結する間に、第2のねじ係合端部は、第2のアーム受け入れ部分の第2の溝と係合する、ステップと、を含む。
【0020】
好ましくは、第1の締結アセンブリおよび第2の締結アセンブリの各々は、各々が互いに約90°である2つのチャネルが内部に画定された回転抑制体を含む。この方法はまた、第1の締結アセンブリまたは第2の締結アセンブリの周りの第1のアームまたは第2のアームの回転変位をそれぞれ制限するために、チャネルの一方においてピンを摺動可能に受け入れるステップを含むことができる。第1のアームまたは第2のアームの回転方向に応じて、(電子デバイススタンドの開放構成または閉鎖構成を達成するために)ピンは、第1のアームまたは第2のアームの回転変位が特定の回転方向のある点を過ぎて進むことを防止する。
【0021】
別の観点では、本教示は、電子デバイススタンドを使用する方法を開示する。この観点の例示的な方法は、(i)基部、第1のアーム、第2のアーム、第1の締結アセンブリ、および第2の締結アセンブリを含む例示的な電子デバイススタンドを取得するステップと、(ii)第1のアームの第1の受け入れ部分が第2のアームの第2の停止部分を受け入れ、第2のアームの第2の受け入れ部分が第1のアームの第1の停止部分を受け入れ、この構成において、第1のアームが第2のアームに逆平行に延在して第2のアームに当接するように、電子デバイススタンドを折り畳むステップと、を含む。本方法はまた、第1のアームが第2のアームと平行に延在し、第1のアームおよび第2のアームの各々が基部に対して約90°に延在するように例示的な電子デバイススタンドを開くステップを含むことができる。
【0022】
しかしながら、本発明の教示および装置のシステムおよび方法は、さらなる目的および利点と共に、添付の図面と併せて読めば特定の実施形態の以下の説明から最もよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1A】本構成の一実施形態による、折り畳まれた、または閉じた構成の電子デバイススタンドの正面斜視図である。
【
図1B】
図1Aの電子デバイススタンドの開放構成の正面斜視図である。
【
図2A】本構成の別の実施形態による、折り畳まれた、または閉じた構成の電子デバイススタンドの正面斜視図である。
【
図2B】
図2Aの電子デバイススタンドの開放構成の正面斜視図である。
【
図3A】本構成の一実施形態による、電子デバイススタンドの特定の構成要素の分解図である。
【
図3B】本構成の一実施形態による、
図3Aの電子デバイススタンドの特定の部品を回転可能に係合させるために使用される締結アセンブリの分解図である。
【
図4A】本構成の一実施形態による電子デバイススタンドアームの斜視図であり、一方の係合端部の幅「X」および他方の遠位端部の幅「1/2X」を示す図である。
【
図4B】本構成の一実施形態による、折り畳まれた構成の電子デバイススタンドの上面図であり、各端部の幅「X」および回転軸「A」または「B」を示す図である。
【
図5】本構成の一実施形態による、開放構成の電子デバイススタンドの背面斜視図であり、ラップトップコンピュータがその上に支持されている図である。
【
図6】本教示の一実施形態による、電子デバイススタンドを組み立てるためのプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の説明では、本構成および教示の完全な理解を提供するために、多くの特定の詳細が記載されている。しかしながら、当業者には、本教示がこれらの特定の詳細の一部または全部に限定されずに実施することができることが明らかであろう。他の例では、本教示を不必要に不明瞭にしないために、周知のプロセスステップは詳細には記載していない。
【0025】
本発明の構成および教示は、電子デバイスの使用をより快適でより便利にするプラットフォームを、特定の携帯型電子デバイス(例えば、ラップトップコンピュータ、タブレット、スマートフォン、またはビデオディスプレイ)のユーザに提供する電子デバイススタンドを開示する。残念なことに、このような電子デバイスは携帯可能であるが、それらを支持する従来の電子デバイススタンドはかさばりやすく、携帯に向かない傾向がある。さらに、従来の電子デバイススタンドは、それらが支持する携帯電子デバイスの冷却機能を提供しない。この目的のために、本明細書で開示される電子デバイススタンドの実施形態は、それらを携帯可能にし、冷却を可能にする特徴を含む。本構成の電子デバイススタンドはまた、滑らかで審美的に好ましい設計の利点を提供する。
【0026】
この目的のために、
図1Aは、本構成の一実施形態による、折り畳まれた構成、または閉じた構成の電子デバイススタンド100の斜視図を示す。電子デバイススタンド100は、U字型の基部110を含む。U字形の基部110は、基部110の一端に配置された第1の垂直支持部107と、基部110の反対側の端部にある第2の垂直支持部109と、を有する水平支持部111を有する。垂直支持部107、109は、基部110の水平支持部111に対して垂直に配置され、U字形構成を提供する。一端の第1のアーム102は第1の垂直支持部107の上端に回転可能に係合し、一端の第2のアーム104は第2の垂直支持部109の上端に回転可能に係合している。第1のアーム102および第2のアーム104の各々は、反対側の端部にそれぞれ第1の停止部分112および第2の停止部分114を含む。
【0027】
図1Aの折り畳まれた構成では、第1のアーム102および第2のアーム104はそれぞれ、U字型の基部110の両端から(すなわち、それぞれ第1の垂直支持部107および第2の垂直支持部109から)延在する。このようにして、本構成の電子デバイススタンドの折り畳まれた構成では、第1のアーム102および第2のアーム104は、互いに「逆平行」であると考えることができる。
【0028】
さらに、
図1Aに示すように、第1のアーム102および第2のアーム104は、互いに当接して示されている。以下でさらに詳細に説明するように、第1のアーム102および第2のアーム104の各々は、基部110に回転可能に係合している端部において、それぞれ第1の受け入れ部分(例えば、
図1Bに示す第1の受け入れ部分106’)および第2の受け入れ部分(例えば、
図1Bに示す第2の受け入れ部分108’)を含む。第1のアーム102の第1の受け入れ部分は、第2のアーム104の遠位端を受け入れ、第2のアーム104の第2の受け入れ部分は、第1のアーム102の遠位端を受け入れる。このように、第1のアーム102および第2のアーム104は、「相補的な」アームとして考えることができる。
【0029】
図1Bは、本構成の一実施形態による、開放構成の電子デバイススタンド100’を示す。電子デバイススタンド100’は、
図1Aの電子デバイススタンド100と同じであるか、または実質的に類似していると考えることができるが、電子デバイスを支持するために使用することができる開放構成である。第1のアーム102’、第2のアーム104’、基部110’、第1の垂直支持部107’、第2の垂直支持部109’、水平支持部111’、第1の停止部分112’、および第2の停止部分114は
図1Aの対応物(すなわち、第1のアーム102、第2のアーム104、基部110、第1の垂直支持部107、第2の垂直支持部109、水平支持部111、第1の停止部分112、および第2の停止部分114)と実質的に類似している。
【0030】
図1Bはまた、電子デバイススタンド100’の特定の他の下位構成要素を明確に示しており、それは、第1のアーム102’の回転可能に係合する端部上の第1の受け入れ部分106’と、第2のアーム104’の回転可能に係合する端部上の第2の受け入れ部分108’と、第1の受け入れ部分106’と第1のアーム102’の第1の停止部分112’との間に配置された延在する第1の載置部分103’と、第2の受け入れ部分108’と第2のアーム104’の第2の停止部分114’との間に配置された延在する第2の載置部分105’と、第1のアーム102’の回転可能に係合する端部に配置された第1の受け入れ輪郭を有する第1の受け入れ部分106’と、第2のアーム104’の回転可能に係合する端部に配置された第2の受け入れ輪郭を有する第2の受け入れ部分108’と、を含む。
【0031】
図1Bの第1のアーム102’および第2のアーム104’の各々に隣接して位置する湾曲した矢印は、電子デバイススタンドが
図1Aの閉じた構成から
図1Bの開放構成に変換される際の、垂直支持部107’、109’に対するアーム102’およびアーム104’の回転方向をそれぞれ示す。
図1Bに示すように、電子デバイススタンド100’の開放構成では、第1のアーム102’および第2のアーム104’は、互いに平行であると考えることができ、第1の受け入れ部分106’および第2の受け入れ部分108’が同じ方向を向いている。対照的に、
図1Aの折り畳まれた構成における第1のアーム102および第2のアーム104の逆平行構成は、第1のアーム102の第1の受け入れ部分および第2のアーム104の第2の受け入れ部分が互いに反対方向を向くことを提供する。
【0032】
第1のアーム102’および第2のアーム104’の各々は、対応する垂直支持部に対する各アームの回転角が好ましくは約90°になるように、垂直支持部107’および垂直支持部109’にそれぞれ回転可能に係合される。この90°の回転角は、
図1Aのアーム102が
図1Bの第1のアーム102’に隣接する湾曲した矢印によって示される方向に回転し、回転が
図1Aおよび
図1Bに示す構成の間で制限されるように実施される。同様にして、
図1Aの第2のアーム104も、
図1Bのアーム104’に隣接する湾曲した矢印によって示される方向に同様に回転し、
図1Aおよび
図1Bに示す構成の間で回転が制限される。
【0033】
図3Bを参照して以下でさらに詳細に説明するように、本教示の電子デバイススタンドは、各アームが約0°で(すなわち、
図1Aの第1のアーム102または第2のアーム104が水平支持部111と平行である場合)、および約90°で(すなわち、
図1Bの第1のアーム102’または第2のアーム104’が水平支持部111’に垂直である場合)ロックまたは係合するように、アーム(例えば、
図1Aの第1のアーム102および第2のアーム104)を対応する垂直支持部(例えば、それぞれ
図1Aの垂直支持部107および垂直支持部109)と回転可能に係合させるための締結アセンブリを実装することが好ましい。
【0034】
図1Aに示す例示的な電子デバイススタンドの折り畳まれた構成から
図1Bに示す開放構成に変換する際に、
図1Aの第1のアーム102および第2のアーム104の各々が、順番に、すなわち、一度に1つのアームが開く。
図1Aの閉じた構成では、第1のアーム102が第2のアーム104の前に配置されているので、この順番は、
図1Bの隣接する湾曲した矢印で示す開放の回転方向で最初に第1のアーム102を開き、その次に第2のアーム104を、
図1Bの隣接する湾曲した矢印で示す開放の回転方向に開くことを要求する。同様に、
図1Bの開放構成から
図1Aの折り畳まれた構成に変換する際に、
図1Bの第1のアーム102’および第2のアーム104’の各々は、
図1Bに示される矢印とは反対の回転方向に変位する。好ましくは、第2のアーム104’を閉じた構成に回転させ、続いて第1のアーム102’を閉じた構成に回転させる。
【0035】
電子デバイススタンド100’の開いた、動作可能な状態では、電子デバイススタンドは、(例えば、
図5に示すように)ラップトップコンピュータなどの電子デバイスを支持するように構成される。好ましくは、電子デバイスの側縁部は、延在する第1の部分103’および延在する第2の部分105’に載置されている。同様に、好ましくは、電子デバイスの前縁部は、第1の停止部分112’および第2の停止部分114’に載置され、および/または安定化される。垂直支持部106’、109’は、電子デバイスの後端部を持ち上げて、電子デバイスの底面と電子デバイススタンド100’が支持されている面との間にオープンスペースを作り出すように構成される。水平支持部111’はさらに、後端部で構造体を安定させ、その上に配置された電子デバイスの重量を支持する働きをする。
【0036】
図2Aは、本構成の別の実施形態による、折り畳まれた構成、または閉じた構成の電子デバイススタンド200の斜視図を示す。第1のアーム202、第2のアーム204、基部210、第1の垂直支持部107、第2の垂直支持部109、水平支持部111、第1の停止部分112、および第2の停止部分114は、
図1Aの対応物(すなわち、第1のアーム102、第2のアーム104、基部110、第1の垂直支持部107、第2の垂直支持部109、水平支持部111、第1の停止部分112、および第2の停止部分114)と実質的に類似している。
図2Aはまた、
図1Aおよび
図1Bの実施形態に含まれない、第1のアーム202の底端部および第2のアーム204の底端部からそれぞれ延在する第1の上昇部分216および第2の上昇部分218などのさらなる構成要素を示す。
【0037】
図2Bは、本構成の代替的な実施形態による電子デバイススタンド200’を示す。電子デバイススタンド200’が開いた、または動作可能な構成にあることを除いて、電子デバイススタンド200’は、
図2Aの電子デバイススタンド200と同じまたは実質的に類似していると考えることができる。第1のアーム202’、第1の載置部分203’、第2のアーム204’、第2の載置部分205’、基部210’、水平支持部211’、第1の垂直支持部207’、第2の垂直支持部209’、第1の停止部分212’、第2の停止部分214’、第1の上昇部分216’、および第2の上昇部分218’は、
図1Bの対応物(すなわち、第1のアーム102’、第1の載置部分103’、第2のアーム104’、第2のアーム105’、基部110’、水平支持部111’、第1の垂直支持部107’、第2の垂直支持部109’、第1の停止部分112’、第2の停止部分114’、第1の上昇部分116’、および第2の上昇部分118’)と実質的に類似している。
図2Bに示す特徴は、
図1Bの対応する特徴と実質的に同様に動作する。しかしながら、
図1Bの実施形態とは異なり、第1の上昇部分216’および第2の上昇部分218’は、使用時に電子デバイススタンド200’の前端部を持ち上げるように実装される。これは、電子デバイスが電子デバイススタンドを支持する表面(例えば、机、カウンター、プラットフォーム、またはひざ)から比較的高いレベルに位置することを好むユーザに適応するという利点を提供する。好ましくは、使用中(すなわち、
図2Bの開放構成)で、
図1Bに示す電子デバイススタンドの実施形態とは異なり、第1のアーム202’または第2のアーム204’はいずれの部分も電子デバイススタンドを支持する表面に接触しない。
【0038】
図1Aおよび
図2Aの実施形態に示すように、本教示および構成の電子デバイススタンドの折り畳まれた構成は、従来のラップトップスタンドよりもいくつかの利点を提供する。例えば、電子デバイススタンドは折り畳まれた構成になっており、コンパクトな構造を提供し、これらの構造は、それらが支持する携帯型電子デバイス(例えば、ラップトップコンピュータ)と共に容易に携帯可能である。したがって、ユーザは、従来の電子デバイススタンドを格納することができる場所(例えば、オフィスまたは家庭)から離れた場所で使用するために本教示および本構成の電子デバイススタンドを容易に運ぶことができる。
【0039】
さらに、
図2Aおよび
図2Bの開放構成では、本教示および本構成の電子デバイススタンドは、滑らかで審美的に好ましい設計を提供する。
【0040】
さらに、本教示および本構成の電子デバイスは、様々な構成要素間(例えば、
図2Bに示すように、第1の垂直支持部207’と第2の垂直支持部209’との間、およびアーム202’とアーム204’との間)のオープンスペースを利用するので、これらの電子デバイススタンドを構成するのに必要な材料が少なくて済み、従来の電子デバイススタンドよりも製造および組み立てが容易で比較的安価になる。
【0041】
図3Aは、本構成の一実施形態による、電子デバイススタンド300の特定の構成要素の分解図を示す。第1のアーム302、第2のアーム304、基部310、第1の停止部分312、第2の停止部分314、第1の受け入れ部分306、および第2の受け入れ部分306は、
図1A、
図1B、
図2A、および
図2Bを参照して上述した対応物と実質的に類似している。
【0042】
図3Aはまた、第1のアーム302および第2のアーム304を基部310の各側に回転可能に係合させるように動作可能な特定の下位構成要素を示す。特に、第1のアーム302と第2のアーム304との係合端部において、第1のねじ係合端部320と第2のねじ係合端部322とはそれぞれアーム302、304の係合端部の底部側から下方に延在する。さらに、基部310の各側面には、第1のアーム受け入れ部分324および第2のアーム受け入れ部分326が、第1の垂直支持部307および第2の垂直支持部309の内側にそれぞれ配置される(
図3Bを参照して以下でさらに詳細に説明する)。第1のアーム受け入れ部分324およびアーム受け入れ部分326の各々は、内部に第1の溝および第2の溝がそれぞれ画定されるように構成される。第1のアーム受け入れ部分324および第2のアーム受け入れ部分326の第1の溝および第2の溝は、それぞれ、第1のねじ係合端部320および第2のねじ係合端部322にそれぞれ回転可能に係合するように設計されている。
【0043】
本構成の一実施形態によれば、第1のアーム302、第2のアーム304、および基部310は、アルミニウムからなる。より好ましくは、第1のアーム302、第2のアーム304、および基部310は、コンピュータ制御の切断機を使用して、アルミニウムの単一片押出ブロックからそれぞれ粉砕される。これにより、剛性、耐久性、より審美的に好ましい清潔で洗練されたデザインを保持しながら、構成部品を比較的薄く構築することが可能になる。しかしながら、本構成の他の実施形態では、第1のアーム302、第2のアーム304、および基部310の様々な下位構成要素が別々に構成され、互いに取り付けられる。
【0044】
図3Bは、本構成の一実施形態による、締結アセンブリ350の特定の構成要素の分解図を示す。締結アセンブリ350は、第1のアームまたは第2のアーム(例えば、
図1の第1のアーム102および第2のアーム104)と基部の垂直支持部(例えば、
図1Aの基部110の第1の垂直支持部107または第2の垂直支持部109)との回転可能な係合を容易にする。締結アセンブリが第1のアームを第1の垂直支持部に回転可能に係合させる限り、それを「第1の締結アセンブリ」と考えることができ、締結アセンブリが第2のアームを第2の垂直支持部に回転可能に係合させる限り、それを「第2の締結アセンブリ」と考えることができる。
【0045】
図3Bの実施形態では、締結アセンブリ350は、第2のアーム304を基部310の第2の垂直支持部309に回転可能に係合させる。締結アセンブリ350の下位構成要素はまた、アーム304の係合端部の底部領域から下方に延在する第2のねじ係合端部322と、ピン328と、相対的に大きい開口部(第2のねじ係合端部320を受け入れるため)と相対的に小さい開口部(ピン328を受け入れるため)を有するブラケット330と、互いに直交する2つのチャネルが内部に画定された回転抑制体332と、ワッシャ334と、スプリングワッシャ336と、六角ナット338と、を含む。
図3Bはまた、内側に配置された垂直支持部309、第2のアーム受け入れ部分326、および第2の溝340を示す。締結アセンブリ350の組み立てられた状態では、締結アセンブリ350の様々な下位構成要素が第2の垂直支持部309内に収容される。最後に、足部342を、基部のコーナーに隣接する基部310の底部領域に連結することができる。
【0046】
締結アセンブリ350の組み立てられかつ動作可能な状態では、これらの様々な下位構成要素が相乗的に作用して基部310に対して第2のアーム304を回転させ、第2のアーム304を折り畳まれた構成または開放構成にロックする。
【0047】
図3Bに示すように、上部ブラケット330は、第2のねじ係合端部322を受け入れるように構成された相対的に大きい開口部と、ピン328を受け入れるように構成された相対的に小さい開口部と、を含む。第2のねじ係合端部322は、第2のアーム304の係合端部の底側に取り付けられている。同様に、
図3Bには示されていないが、第2のアーム304の係合端部の底側は、第2のアーム304に対してピン328を受け入れて安定させるピン受け入れ開口部を含む。したがって、ピン328の動きは、第2のアーム324の回転を追跡する。
【0048】
さらに、
図3Bには示されていないが、第2のアーム304の係合端部の底側は、上部ブラケット330を受け入れて安定させる、ぴったり合う凹空間を含む。したがって、上部ブラケット330、および上部ブラケット330の相対的に小さい開口部を通って配置されたピン328の回転は、ピン328の回転を第2のアーム304の回転と接続する。言い換えれば、第2のアーム304が基部310の垂直支持部309に対して回転すると、ピン328の動きが、基部310の垂直支持部309に対して対応して回転される。
【0049】
好ましくは、第2のアーム304の底部領域の凹空間の深さは、係合したときに上部ブラケット330の小さな部分が第2のアーム304の底縁部からわずかに突出するように、上部ブラケット330の厚みよりわずかに小さい。
【0050】
締結アセンブリ350の組み立てられた状態において、回転抑制体332の上面は、上部ブラケット330の底面と接触する。上部ブラケット330が第2のアーム304に連結されている間に、回転抑制体332は同様の方法で第2の垂直支持部309に連結される。具体的には、第2の垂直支持部309の上端の領域は、基部310の垂直支持部309によって回転抑制体332を受け入れて安定化するように形成されたぴったり合う凹空間を含む。
【0051】
好ましくは、第2の垂直支持部309におけるぴったり合う凹空間の深さは、回転抑制体332の小さな部分が第2の垂直支持部309から突出するように、回転抑制体332の厚みよりわずかに小さい。本構成の好ましい実施形態によれば、締結アセンブリ350の動作状態において、回転抑制体332の突出部分は、上部ブラケット330の突出部分(上述した)に接触する。これらの突出領域は、好ましくは、第2のアーム304の底縁部が第2の垂直支持部309の上縁部に接触するのを防止し、第2のアーム304の基部310に対する円滑な回転を容易にする。滑らかな回転をさらに容易にするために、上部ブラケット330および回転抑制体332は、基部310に対して第2のアーム304の回転の平滑化を容易にする表面を提供する、硬化した、研磨されたステンレス鋼から構成されてもよい。
【0052】
図3Bに示すように、回転抑制体332はまた、互いに垂直に配置され、ピン328を受け入れるように設計された2つのチャネルを含む。第2の垂直支持部309に対する第2のアーム304の回転中に、ピン320は、第2のアーム304の回転方向に応じて、第2のアーム304によってこれらのチャネルのいずれかの内部に変位する。本構成の好ましい実施形態によれば、これらのチャネルは、本電子デバイススタンドの開放または閉じた構成のいずれかの構成でアームを所定の位置にロックするピン328の「スプリングロック」として機能する。このような実施形態によれば、回転抑制体332内のチャネルは、ピン328の直径よりわずかに小さい開口部を含む。この構成では、アーム302の回転がピン328をこの開口部を越えて押すと、ロックヘッドが強制的に開放され、アームを固定する張力が提供される。ピン328が回転抑制体332内のいずれかのチャネルを介して変位すると、チャネルはその端部領域でわずかに拡大し、ピン328がこの端領域内に回転すると、張力を解放することによって生成されるクリック機構がピン328を所定の位置にロックする。これは、第2のアーム304の回転を90°に制限する利点、すなわち、本電子ディスプレイスタンドの開放構成と折り畳まれた構成との間に制限する利点を提供する。
【0053】
第2の垂直支持部309に対する第2のアーム304の回転を容易にするために、第2のねじ係合端部322は、溝340と回転可能に係合する。さらに、第2の溝340は、ピン328が第2の垂直支持部309に対して第2のアーム304の90度の回転角を超えて前進することを防止するのを助けるように構成される。溝が第2の垂直支持部(例えば、
図1Aの第2の垂直支持部109)と関連する限りは、このような溝は「第2の溝」とみなすことができる。
【0054】
本構成の特定の実施形態では、ワッシャ334は、回転抑制体332の下に配置され、回転抑制体332の底面に接触する。ワッシャ334は、第2の溝340と係合することによって、第2の垂直支持部309に対する第2のアーム304の回転の平滑化を容易にする。
【0055】
本構成の他の実施形態では、スプリングワッシャ336がワッシャ334の下に配置され、ワッシャ334の底面に接触する。スプリングワッシャ336は、第2の溝340と係合し、六角ナット338の緩みを防止するように設計されている。
【0056】
六角ナット338は、第2の溝340と係合することによって第2のアーム304を第2の垂直支持部309に取り付け、これにより締結アセンブリ350の様々な構成要素を安定にする。
【0057】
図3Bに示すように、第2の垂直支持部309は、その中に配置されたオープンスペースを含む。本電子ディスプレイスタンドの組み立てられた状態では、締結アセンブリ350の構成要素は、このオープンスペース内に隠れて露出していない。これは、締結アセンブリの様々な構成要素が緩むのを防止するという利点を提供し、より清浄でより審美的に好ましい設計を提供する。
【0058】
締結アセンブリ350の一部とはみなされないが、
図3Bはまた、第2の垂直支持部309の底端部に配置されたカバー342を示す。カバー342は、基部310が、本構成の電子デバイススタンドが支持されている表面に接触するときに支持を提供する。カバー342の丸みのある設計は、使用時に本構成の電子設計スタンドを安定させるのに役立つ。
【0059】
図4Aは、本構成の一実施形態による、第2のアーム404の斜視図を示す。第2のアーム404と、延在する第2の載置部分405と、第2の受け入れ部分408と、第2の停止部分414と、第2のねじ係合端部422とは、
図1Aで上述した対応物と実質的に類似している。
図4Aはまた、基部(例えば、
図1Bの基部110’)に対する第2のアーム404の回転軸を表す線「A」を示す。
図4Aはまた、第2のアーム404の係合端部が幅「X」を有し、第2のアーム404の遠位端が約「1/2X」の幅を有することを示す。
【0060】
図4Bは、折り畳まれた構成の電子デバイススタンド400の上面図を示し、第1のアーム402および第2のアーム404は、互いに逆平行に配置され、互いに当接している。
図4Bの第2のアーム404は、
図4Aの第2のアーム404と同じか、または実質的に類似していると考えることができる。同様に、第1のアーム402は、第2のアーム404に対して相補的であると考えることができる。
図4Bに示すように、電子デバイススタンドの厚さは、ほぼ「X」である。
【0061】
アーム402、404の新規で補完的な設計のために、アーム402、404が本電子デバイススタンドの折り畳まれた状態で互いに隣り合うように整列され場合であっても、電子設計スタンド400の厚さは、係合端部でのアーム402、404の各々の厚さとほぼ同じである。これは、アーム402、404の比較的広い係合端部を第1の受け入れ部分(例えば、
図1Bの第1の受け入れ部分106’)または第2の受け入れ部分(例えば、
図1Bの第2の受け入れ部分108’)で、アーム404、402の比較的薄い遠位端をそれぞれ受け入れるように構成することにより達成される。好ましくは、第1の受け入れ部分および第2の受け入れ部分は、相補的なアームの遠位端を受け入れるように構成された第1の受け入れ輪郭および第2の受け入れ輪郭を含む。このようにして、第1のアーム402、404は、その両端において重なり合うように構成される。電子デバイススタンド400の厚さは、任意の1つの構成要素アームの厚さを超えないので、本構成は、従来の設計に対して比較的コンパクトで携帯可能な構造を提供する。
【0062】
さらに、
図4Bの構成に示すように、回転軸「A」および「B」は、電子デバイススタンド400の各縁部のほぼ中間に配置される。この構成により、アーム402、404の各々が閉じた構成でロックされたときに、電子デバイススタンド400が平坦なままであることが可能になる。さらに、アームが開放構成でロックされると、アーム402、404の各々は、基部から同じ距離だけ離れるように延びる。電子デバイススタンドの2つのアームが重ならない閉じた構成は、これらの効果を達成することができない。
【0063】
図5は、本構成の一実施形態による、電子デバイススタンド500上に表示されたラップトップコンピュータ544の背面斜視図を示す。第1のアーム502、第2のアーム504、延在する第1の載置部分503、延在する第2の載置部分505、第1の停止部分512、第2の停止部分514は、
図1Bに関して上述した対応物と実質的に類似している。
【0064】
図5に示すように、ラップトップコンピュータ544の側縁部は、延在する第1の載置部分503および延在する第2の載置部分505に沿ってその重量を分散させることによって、電子デバイススタンド500に載置される。好ましくは、
図5に示すように、ラップトップコンピュータ544の底縁部は、第1の停止部分512および第2の停止部分514に載置するかまたは当接することによって安定化される。
【0065】
電子デバイススタンド500の構成は、特定の利点を含む。ラップトップコンピュータ544の重量がアーム502、504に分散されるので、アーム502とアーム504との間の開放領域は、表面から持ち上げられることにより、スタンドの後端部を通る循環空気にさらされる(
図5の破線の矢印で示す)。この循環空気は、通常、ラップトップコンピュータの底部領域に収容されているプロセッサおよび関連する構成要素に「冷却」効果をもたらす。この循環空気は、ラップトップコンピュータ544が過熱するのを防ぎ、コンピュータの寿命を延ばし、バッテリ時間を延ばし、ユーザが過熱したラップトップをひざの上で使用する状況における不快感を回避する。
【0066】
別の観点では、本教示は、本教示および本構成の電子デバイススタンドを組み立てる方法を開示する。この目的のために、
図6は、本教示の好ましい一実施形態による、電子デバイススタンドを組み立てるためのプロセス600における特定の顕著なステップを示すフローチャートである。プロセス600は、基部(例えば、
図1Aの基部110)と、第1のアーム(例えば、
図1Aの第1のアーム102)と、第2のアーム(例えば、
図1Aの第2のアーム104)と、第1の締結アセンブリ(例えば、
図3Bの締結アセンブリ350)と、第2の締結アセンブリ(例えば、
図3Bの締結アセンブリ350)と、を取得するステップを含むステップ602で開始することができる。
【0067】
次に、ステップ604は、第1の締結アセンブリを使用して、第1のアームを基部の一端に(例えば、
図1Bの垂直支持部107’に)係合させるステップを含む。このステップでは、第1のアームが基部の一端に(例えば、第1の垂直支持部に)係合して、アーム上の第1のねじ係合端部が垂直支持部の第1のアーム受け入れ部分の第1の溝と係合する必要がある。
【0068】
次に、ステップ606は、第2の締結アセンブリを使用して、第2のアームを基部の他端に(例えば、
図1Bの垂直支持部109’に)連結するステップを含む。ステップ602における連結およびステップ606における係合は、実質的に同じであると考えることができる。このステップでは、第2のアームが基部の端部の一端に(例えば、第2の垂直支持部に)連結されて、アーム上の第2のねじ係合端部が垂直支持部の第2のアーム受け入れ部分の第2の溝と係合する必要がある。本教示の特定の実施形態では、ステップ606は、ステップ604が実行される前に実行されてもよい。
【0069】
別の観点では、本教示は、電子デバイススタンドを使用する方法を開示する。この方法は、基部(例えば、
図1Bの基部110’)、第1のアーム(例えば、
図1Bの第1のアーム102’)、第2のアーム(例えば、
図1Bの第2のアーム104’)、第1の締結アセンブリ(例えば、
図3Bの締結アセンブリ350)、および第2の締結アセンブリ(例えば、
図3Bの締結アセンブリ350)を有する開放構成の電子デバイススタンド(例えば、
図1Bの電子デバイススタンド100’)を取得するステップを含む。
【0070】
次に、電子デバイススタンドを使用する方法は、第1の受け入れ部分が第2の停止部分を受け入れ、第2の受け入れ部分が第1の停止部分を受け入れるように、電子デバイススタンドを折り畳むステップを含む。この構成では、第1のアームは第2のアームに当接し、第2のアームに対して逆平行に延在する。
【0071】
本教示の特定の実施形態では、電子デバイススタンドを使用する方法は、電子デバイススタンドを折り畳まれた状態から開いた状態に変換するステップを含む。この目的のために、この方法は、第1のアームおよび第2のアームが基部に対して約90°に延在するように電子デバイススタンドを開き、第1のアームと第2のアームとの間にオープンスペースが画定されることを必要とする。電子デバイススタンドがこの開放構成となり、電子デバイススタンドによって支持される電子デバイスの底面と基部の垂直支持部との間に空間が画定されると、これらの画定された空間を通る循環空気は、使用される電子デバイスを冷却するのに役立つ。
【0072】
本構成および本教示の例示的な実施形態が図示され説明されてきたが、他の修正、変更、および置換が意図される。したがって、添付の特許請求の範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されているように、広く、かつ本開示の範囲と一致するように解釈されることが適切である。