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特許7129339内燃エンジン用第2燃料を発生させかつ分配する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-24
(45)【発行日】2022-09-01
(54)【発明の名称】内燃エンジン用第2燃料を発生させかつ分配する方法
(51)【国際特許分類】
   F02M 25/00 20060101AFI20220825BHJP
   F02B 43/10 20060101ALI20220825BHJP
   F02D 19/02 20060101ALI20220825BHJP
   C25B 1/04 20210101ALI20220825BHJP
【FI】
F02M25/00 H
F02B43/10 B
F02D19/02 A
C25B1/04
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2018548071
(86)(22)【出願日】2017-03-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-05-16
(86)【国際出願番号】 US2017020996
(87)【国際公開番号】W WO2017155895
(87)【国際公開日】2017-09-14
【審査請求日】2020-03-03
(31)【優先権主張番号】62/304,935
(32)【優先日】2016-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518318484
【氏名又は名称】ハイテック パワー,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100097456
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 徹
(72)【発明者】
【氏名】エバン チャールズ ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】アダム アンソニー フィルキンス
(72)【発明者】
【氏名】ハーバート ダニエル デミング
(72)【発明者】
【氏名】ヘンリー ホワイト ディーン
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ エドワード ジェニングス
【審査官】家喜 健太
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0174241(US,A1)
【文献】特開2006-200508(JP,A)
【文献】特開2012-122383(JP,A)
【文献】特開2015-134959(JP,A)
【文献】特開平11-148382(JP,A)
【文献】特開2006-105088(JP,A)
【文献】特開2013-142154(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 25/00
F02M 21/02
F02D 19/02
C25B 1/04
F02B 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃エンジン用HHOガス燃料システムであって:
i)耐圧容器であって:
a)電解質溶液からHHOガスを発生させるよう構成された電気分解セルを備え;かつ
b)40psia(275.79kPaa)を超える圧力で、ある体積の該HHOガスを収容する保管容量を有する、前記耐圧容器;
ii)該HHOガスの別個の部分を、該内燃エンジンの近くの複数の部位へと分配する複数の制御弁を備える多点ガス分配システム;並びに
iii)該複数の制御弁を制御して、該内燃エンジンの近くの該複数の部位への該HHOガスの送達の量及びタイミングを制御する多点ガス分配制御システム
を備え、
該耐圧容器は、さらに:
(a)該電解質溶液のための第1の規定された空間、及び該第1の規定された空間内に保持された複数の電解板;及び
(b)該第1の規定された空間及び該多点ガス分配システムの間の、HHOガスを収容するための第2の規定された空間を備えるものであり、
該第2の規定された空間の体積が、該第1の規定された空間の体積の少なくとも35%であって、かつ該第1の規定された空間の体積と等しいか又はそれよりも少ないものである、
前記HHOガス燃料システム。
【請求項2】
前記電気分解セルのガス出口に接続された熱交換器をさらに備える、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記複数の部位のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの吸気オリフィスを含む、請求項1~2いずれか1項記載のシステムであって、
前記多点ガス分配制御システムが、該少なくとも1つの吸気オリフィスの吸込ストロークタイミングに基づく時間が定められたシークエンスで前記HHOガスの少なくとも一部を送達するよう構成される、前記システム。
【請求項4】
前記複数の部位のうちの少なくとも1つのうちの少なくとも2番目のものが、少なくとも1つの吸気オリフィスを備える、請求項3記載のシステムであって、
前記多点ガス分配制御システムが、該複数の部位のうちの少なくとも1つのうちの少なくとも2番目のものの少なくとも1つの吸気オリフィスの吸込ストロークタイミングに基づく時間が定められたシークエンスで、前記HHOガスの少なくとも第2の部分を送達するようさらに構成され前記システム。
【請求項5】
前記複数の制御弁のうちの少なくとも1つが、前記エンジンの少なくとも1つの燃焼室入口オリフィスの3インチ(7.6cm)以内に、空気を含まないHHOガスを送達するよう構成された、請求項1~4いずれか1項記載のシステム。
【請求項6】
空気を含まないHHOガスが、前記複数の制御弁のうちの少なくとも1つに取り付けられた少なくとも1つのランスから送達される、請求項1~5いずれか1項記載のシステム。
【請求項7】
前記空気を含まないHHOガスの別個の部分が、複数の異なるランスから、各燃焼室へと送達され、かつ該複数のランスのそれぞれが、前記複数の制御弁のうちの異なる制御弁に取り付けられる、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
HHOガス圧力レギュレーターと統合された熱交換器をさらに備え、該熱交換器が、エンジン冷媒を用いて前記HHOガスの温度を制御するよう構成された、請求項1~7いずれか1項記載のシステムであって、
該HHOガス圧力レギュレーター圧力が、前記内燃エンジンのインテークマニホールド圧力に関連して制御される、前記システム。
【請求項9】
前記複数の制御弁が、空気を含まないHHOガスを、複数の吸気弁へと送達するよう構成されており、該複数の制御弁のうちの少なくとも1つが、前記内燃エンジンの少なくとも1つの燃焼室入口オリフィスの直近に位置し、かつ該複数の制御弁のうちの少なくとも第2の制御弁が、該内燃エンジンの第2の燃焼室入口オリフィスの直近に位置する、請求項1~8いずれか1項記載のシステム。
【請求項10】
前記HHOガスが、1~3wt%の炭酸カリウムを含有する電解質溶液中での電気分解によって発生させられ電気分解の電流ドローが、10アンペア以下である、請求項1~9いずれか1項記載のシステム。
【請求項11】
車両における使用のために、クランクシャフト1000万回転あたり10オンス(283g)未満の水から、電気分解セルにおいて、前記HHOガスを発生させる、請求項1~10いずれか1項記載のシステム。
【請求項12】
HHOガス圧力レギュレーター圧力が、前記内燃エンジンのインテークマニホールド圧力に関連して制御される、請求項1~11いずれか1項記載のシステム。
【請求項13】
前記システムが、クランクシャフト120,000回転あたり平均で1~5リットルの前記HHOガスを提供するよう構成された、請求項1~12いずれか1項記載のシステム。
【請求項14】
前記HHOガスの導入が、内燃エンジンの排出物を減少させる、請求項1~13いずれか1項記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2016年3月7日に出願された米国仮特許出願第62/304,935号の利益を主張する。前述の関連出願は、その全体が、引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本件開示は、HHOガス(電解質水溶液の電気分解から生ずるガス)を発生させるため、及びそれを内燃エンジンの近くに分配し送達するためのシステム及び方法に関する。特に、本件開示のシステム及び方法は、エンジン吸込弁(1つ又は複数)の近くで噴射される第2燃料(前記HHOガス)に関する。ある実施態様において、例えば、第2燃料用噴射システムは、多点可変噴射システムを備え得る。ある実施態様において、例えば、内燃エンジンは、火花点火エンジン又は圧縮点火エンジンであり得る。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
全世界における主に化石燃料の燃焼から生じる排出物は、これまで記録されたなかで最高のレベルに達しつつある。見方によっては、化石燃料を燃焼することに関連する排出物は、1人当たり1年でほぼ5トン(メートル法)に既に到達している。ディーゼルエンジンを含む内燃エンジンは、化石燃料排出物の主要な原因である。実際に、見方によっては、3億台超のディーゼルエンジンが全世界に存在する。
【0004】
内燃エンジン及び、特に、ディーゼルエンジンは、粒子状物質(PM)を排出し、世界中の政府は、これらの排出物が、大きな懸念の原因であることを認識しつつある。その結果、米国、欧州連合、及び中国を含む多くの国/区域は、ディーゼルエンジンを含む内燃エンジン排出物の顕著な減少を要求する規制を可決している。
【0005】
従って、ますます、企業は自身の費用でこうした新たな大気質基準を遵守することを強いられている。時には、新たな規制に適合するよう大規模な全車両を改良するための費用が、車両1台あたり30,000米ドルを超えることがある。
【0006】
内燃エンジンによって作られる排出物の寄与量は、炭化水素燃料(例えば、ガソリン及び/又はディーゼル燃料)中の利用可能なエネルギーを全て変換するのに失敗した内燃エンジンの結果である。この不完全な変換は、多くの場合、燃料の不完全燃焼と通常呼ばれるものの結果である。不完全燃焼は、不必要な燃料効率の低下及び汚染の増加をもたらす。
【0007】
従って、より完全な炭化水素燃料の燃焼、減少した排出物、及び/又はより良好な燃料経済性を達成するのを助けるか、又はそうでなければ内燃エンジンのある種の指標を向上する、内燃エンジンとの使用のためのシステム及び/又は方法を持つことが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
(発明の簡単な概要)
ある実施態様は、例えば:電解質溶液を収容するための第1の規定された空間、該第1の規定された空間内に保持された複数の電解板(電極板とも称する)、及びガスを収容するための第2の規定された空間を備える耐圧容器を備える電気分解セルを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記第2の規定された空間の体積は、前記第1の規定された空間の体積以上(例えば、同じ)であり得る。ある実施態様において、例えば、前記第2の規定された空間の体積は、前記第1の規定された空間の体積と等しいか又はそれよりも僅かに少ないもの(例えば、少なくともその35%)であり得る。ある実施態様、例えば、定常状態応用において、前記第2の規定された空間の体積は、前記第1の規定された空間の体積の僅か(例えば、15%未満)であり得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記耐圧容器は、100psi(689kPa)を超過する(例えば、150psi(1034kPa)を超過するか、又は200psi(1379kPa)を超過する)圧力を維持することができるものであり得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、容器内部のガスの圧力が、80psi(552kPa)を超えた場合(例えば、該ガスの圧力が、125psi(862kPa)を超えるか又は150psi(1034kPa)を超過した場合)に開くよう構成された圧力リリーフ弁をさらに含み得る。
【0009】
ある実施態様において、例えば、前記耐圧容器は、正端子、負端子、ガス出口、電解質溶液充填ポート及び/又は排出ポート、並びに、任意に、センサー、スイッチ、及び/又は安全装置ポートをさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記正端子は、前記複数の電解板のうちの少なくとも1つに接続され得るとともに、前記負端子は、該複数の電解板のうちの少なくとも別の1つ(又は該正端子が接続された該少なくとも1枚の板のいずれとも異なる少なくとも1枚の板)に接続され得る。ある実施態様において、例えば、前記正端子は、前記容器の外側の接続点からの前記複数の板のうちの1つへの電気的接続を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記負端子は、前記容器の外側の接続点からの前記複数の板のうちの1つへの電気的接続を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記正端子及び前記負端子は、主として(例えば、該端子間を流れる電流の85%超、90%超、95%超、又は98%超が)前記複数の板を通って流れる電気的及び/又は電気化学的な連絡状態にあってもよい。ある実施態様において、例えば、前記複数の板は、隣接する板の間にほぼ等距離で間隔をあけた2枚の末端板及び残りの板を含む、固定された関係にあるほぼ平行な板のスタックとして構成され得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記正端子は、前記末端板のうちの一方に取り付けられてもよく、かつ、前記負端子は、前記末端板のうちの他方に取り付けられてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記正端子は、少なくとも1枚の内側の板に取り付けられてもよく、かつ前記負端子は、少なくとも1枚又は2枚の外側の板に取り付けられてもよく、その逆であってもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記正端子は、何枚かの板、例えば、1枚おきの板に取り付けられてもよく、前記負端子は、何枚かの別の板、例えば、1枚おきの別の板に、交互に(例えば、+/-/+/-/+/-のように)取り付けられてもよい。ある実施態様において、例えば、複数の電解板は、前記電解質溶液中に完全に浸けられてもよい(又は少なくとも50%浸けられてもよい)。ある実施態様において、例えば、少なくとも1枚の隣接する板との電気化学的な連絡を初めに経ることなく、隣接していない板の間を移動するエネルギーのワットとして表される直接的な電気化学的な連絡を(例えば、少なくとも50%又は少なくとも95%)減少させるか、又は予防するために、前記複数の板を少なくとも部分的に絶縁してもよい。
【0010】
ある実施態様において、例えば、前記電解板は、5~15枚の板(例えば、7~12枚の板)を備え得る。ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板は、0.5~4mm、例えば、1~2mmの厚さを有し得る。ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板は、0.5~8mmの範囲の距離で互いに分離されていてもよい(例えば、0.5~1.5mmの分離)。ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板のうちの少なくとも2枚は、少なくとも1つの電極に付着するための点を備え得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、前記複数の電極のうちの少なくとも1つを固定するためのスロットをさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板のうちの少なくとも1枚の少なくとも一表面の少なくとも一部は、高伝導性材料、例えば、白金又は含白金合金を備え得る(例えば、それで被覆され得る)。ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板のうちの少なくとも1枚の少なくとも一表面の少なくとも一部は、チタン又は含チタン合金で被覆され得る。ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板のうちの少なくとも1枚の少なくとも一表面の少なくとも一部は、イリジウム又は含イリジウム合金で被覆され得る。ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板のうちの少なくとも1枚(例えば、前記電解板の全てを含む)は、少なくとも1つの孔を備え得る。ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板は、隣接する板の各組の孔が、一直線に並ばないように配置されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板は、隣接する板の各組の孔が、向かい合った角に位置し得るように配置されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、前記複数の電解板の隣接する板の各組の間に電気アイソレーターをさらに含み得る。
【0011】
ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板は、前記耐圧容器から電気的に絶縁されていてもよい。ある実施態様において、例えば、前記耐圧容器の内部は、電気絶縁体(例えば、及び、電気絶縁性コーティング)を備え得る。ある実施態様において、例えば、前記耐圧容器の内張りは、電気絶縁体を備え得る。
【0012】
ある実施態様において、例えば、前記第2の規定された空間は、少なくとも1クォート(0.946リットル)(例えば、少なくとも1ガロン(3.79リットル))の体積を有し得る。ある実施態様において、例えば、前記第2の規定された空間は、10ガロン(37.85リットル)を超えない(例えば、5ガロン(18.93リットル)を超えない)体積を有し得る。ある実施態様において、例えば、前記第2の規定された空間は、前記圧力リリーフ弁と直接流体連通していてもよい。
【0013】
ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、前記ガス出口と連通しているか、それに統合されているか、又はそれに接続された熱交換器をさらに備え得る。ある実施態様において、例えば、前記耐圧容器は、ハウジングをさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記耐圧容器は、該容器からの前記電解質溶液及び前記ガスの漏出を防ぐことができるシールをさらに含み得る。
【0014】
ある実施態様において、例えば、前記第1の規定された空間は、少なくとも1ヶ月(例えば、少なくとも2ヶ月)のホストエンジン(すなわち、それが第2燃料を供給しているエンジン(1つ又は複数))の運転の間、十分な量のHHOガスを供給する体積の電解質溶液を収容するよう構成され得る。ある実施態様において、例えば、前記第1の規定された空間は、HHOガスをトラックに少なくとも30,000マイル(48,280km)の運転又はクランクシャフト60,000,000回転の間供給する体積の電解質溶液を収容するよう構成され得る。ある実施態様において、例えば、前記第1の規定された空間は、少なくとも1クォート(0.946リットル)、1/2ガロン(1.89リットル)、又は1ガロン(3.79リットル)の電解質溶液を収容するよう構成され得る。ある実施態様において、例えば、前記電解質溶液は、電解質の濃度が2体積パーセント未満である水溶液を含み得る。
【0015】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンにHHOガスを提供するための装置であって:該HHOガスを発生させるための電気分解セル、及び該HHOガスを該内燃エンジンの複数の吸込ポートへと送達するよう構成された複数のHHOガス制御弁(例えば、複数のインジェクター)を備える、前記装置を提供し得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記複数のインジェクターは、複数のエンジンシリンダーの数と少なくとも等しい数のインジェクターを備え得る。ある実施態様において、例えば、前記複数のインジェクターは、前記エンジンのインテークマニホールド内の前記HHOガスを送達するよう設計されてもよい(すなわち、該HHOガスは、それが、それぞれのインジェクターに接続された管(又はランス)から放出されるまで、吸気と混合されないか、又はそれと接触しない)。ある実施態様において、例えば、前記複数のインジェクターは、複数のシリンダーの各吸込ポート(又は前記吸込弁のオリフィス)から3インチ(7.62cm)以内(例えば、0.5インチ(1.27cm)以内)に、HHOガスを送達し得る。ある実施態様において、前記複数のインジェクターは、(いくつかの応用において1次燃料が前記燃焼室内に噴射されるのと類似又は同じやり方で)前記燃焼室内に直接噴射するよう配置されるか、構成されるか、備え付けられるか、かつ/又は設計されていてもよい。ある実施態様において、例えば、前記複数のインジェクターのうちの少なくとも1つは、前記複数のエンジンシリンダーのうちの少なくとも1つに隣接して位置していてもよく、前記複数のインジェクターのうちの少なくとも第2のインジェクターは、該複数のエンジンシリンダーのうちの少なくとも第2のシリンダーに隣接して位置していてもよく、かつ前記複数のインジェクターのうちの少なくとも第3のインジェクターは、該複数のエンジンシリンダーのうちの少なくとも第3のシリンダーに隣接して位置していてもよい。ある実施態様において、例えば、前記複数のインジェクターのそれぞれには、それぞれのインジェクターの出口端部から、シリンダーの吸込ポート直近の位置まで延在するランスが取り付けられていてもよい。該ランスは、前記吸込弁のオリフィス近く(例えば、それから3インチ(7.62cm)以内、又は2インチ(5.08cm)以内、又は0.5~2インチ(1.27~5.08cm)の間、又は1インチ(2.54cm)未満)の前記吸込ポートの内部深くに、前記HHOガスを送達するのに役立つ。ある実施態様において、例えば、前記ランスは、空気を含まないHHOガスを、前記吸込ポート内へと送達し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ランス内に存在する前記HHOガスは、空気を含まないもの(又は少なくとも実質的に空気を含まないもの)であり得る、ある実施態様においては、インジェクターによって提供される空気を含まない(又は実質的に空気を含まない)HHOガスは、前記ランスの一部の内部で空気と混合し得る。
【0016】
ある実施態様において、例えば、前記エンジンは、例えば、6~20個のシリンダーを有してもよく、かつ前記HHOガス分配システムは、該シリンダーのそれぞれにサービスを提供する対応する数のインジェクターを有してもよい(例えば、8気筒エンジンには、8つのHHOガスインジェクター(各シリンダーに対して1つがそれぞれの吸込ポート内にHHOガスを送り込むように配置される)、又は16個のHHOガスインジェクター(各インジェクターに対して2つがそれぞれの吸込ポート内にHHOガスを送り込むように配置される)が取り付けられていてもよい)。
【0017】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンにHHOガスを提供するための装置であって:該HHOガスを発生させるための電気分解セル、及び該電気分解セルからの該内燃エンジンの複数のインジェクターへの該HHOガスの流れを開始及び停止させるよう構成されたフローレギュレーターを備える前記装置を提供し得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記装置は、ガス圧力レギュレーターをさらに備え得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス圧力レギュレーターは、出口ポートでのガス圧力を制御し得る。ある実施態様において、例えば、前記装置は、熱交換器をさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記熱交換器は、少なくとも2つの別個の流体通路を提供してもよく、ここで、該少なくとも2つの別個の流体通路は、熱的に連絡していてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記少なくとも2つの別個の流体通路のうちの少なくとも1つは、エンジン冷媒を受け入れるよう構成されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記少なくとも2つの別個の流体通路のうちの少なくとも1つは、前記電気分解セルから発生するガスの少なくとも一部を受け入れるよう構成されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記熱交換器は、出口ポートを出るガスの出口温度を制御し得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス圧力レギュレーターには、熱交換器(例えば、前述の熱交換器)が取り付けられていてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ガス圧力レギュレーターは、該ガス圧力レギュレーターの出口ポートを出るガスの出口圧力及び出口温度を制御し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ガス圧力レギュレーターを出るガスを、35℃を超える(例えば、45℃を超える)温度となるよう制御してもよい。ある実施態様において、例えば、前記レギュレーターを通過するHHOガスは、前記熱交換器でエンジン冷媒と熱を交換することによって冷却及び/又は加熱されてもよく、従って、エンジン冷媒温度のプラス又はマイナス10度、例えば、±5℃のレギュレーター退出温度を有してもよい。ある実施態様において、例えば、HHOガスの温度を制御するためのエンジン冷媒の使用及び/又は前記HHOガスの圧力を制御するための圧力レギュレーターの使用は、所定の量のHHOガスが、内燃エンジンの複数の燃焼室のうちの少なくとも1つの燃焼室に導入されることを可能とし得る。ある実施態様において、例えば、前述の温度及び圧力制御は、該制御を欠くシステム(例えば、電気分解ガスを内燃エンジン内へと導入するための従来型システム)と比較すると、内燃エンジン内に導入されるHHOガスの量に対するより厳密な制御を提供し得る。
【0018】
ある実施態様において、例えば、前記ガス圧力レギュレーター圧力は、前記内燃エンジンのインテークマニホールド圧力(例えば、ターボチャージャーの下流のインテークマニホールド内の空気圧力よりも5~25psi(34.5~172.4kPa)又は10~15psi(68.9~103.4kPa)高い)に関連して少なくとも部分的に制御されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス圧力レギュレーターは、前記内燃エンジンのインテークマニホールド圧力から伝えられる圧力によって少なくとも部分的に制御されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス圧力レギュレーターは、開口部圧力を特徴としてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記開口部圧力は、前記内燃エンジンのインテークマニホールド圧力に基づいて構成され得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス圧力レギュレーター圧力は、インテークマニホールド圧力(例えば、ターボチャージャーの下流のインテークマニホールド内の空気圧力よりも5~25psi(34.5~172.4kPa)、又は5~15psi(34.5~103.4kPa)、又は5~8psi(34.5~55.2kPa)、又は10~15psi(68.9~103.4kPa)高い)に関連して少なくとも部分的に制御されてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記インテークマニホールド圧力は、前記内燃エンジンの動作に基づきかつ/又はその間に変化してもよい。
【0019】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンにHHOガスを提供するための装置であって:該HHOガスを発生させるための電気分解セル、及び該HHOガスを、該内燃エンジンの複数の吸込ポートへと送達するよう構成された複数の管(又はランス)を備えるガス分配ハーネス、例えば、多点噴射システムを備える、前記装置を提供し得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記複数のランスの数は、複数のインジェクターの数と等しくてもよく、又は全てのインジェクターを含む少なくとも1つのインジェクターには、単一のシリンダーに2つ以上の点又は噴射を提供しかつ/又は複数のシリンダーに多くの噴射点を提供するよう構成された複数のランス、例えば、2つ以上のランスが取り付けられていてもよく(例えば、4つのインジェクターのそれぞれに、それぞれ、例えば、2本のランスを取り付けることができ)、かつ第1のインジェクターは、ホストエンジンの第1及び第4のシリンダーの吸込ポート内でHHOガスを噴射するのに役立ち得るとともに、同様に、第2及び第3のインジェクターは、それぞれ、第2及び第5のシリンダー、並びに第3及び第6のシリンダーの吸込ポート内でHHOガスを噴射するのに役立ち得る。ある実施態様において、例えば、前記複数のランスのうちの少なくとも1つのランスは、少なくとも1つの出口を備えてもよく、前記複数のランスのうちの少なくとも第2のランスは、少なくとも第2の出口を備えてもよく、かつ前記複数のランスのうちの少なくとも第3のランスは、少なくとも第3の出口を備えてもよい。ある実施態様において、例えば、前記少なくとも1つの出口は、前記内燃エンジンの複数のシリンダーの少なくとも1つのシリンダーのエアフローポートの3インチ(7.62cm)以内(例えば、0.5~1.5インチ(1.27~3.81cm)の間)に位置していてもよく、少なくとも第2の出口は、複数のシリンダーのうちの少なくとも第2のシリンダーのエアフローポートの3インチ(7.62cm)以内(例えば、0.5~1.5インチ(1.27~3.81cm)の間)に位置していてもよく、かつ少なくとも第3の出口は、複数のシリンダーのうちの少なくとも第3のシリンダーのエアフローポートの3インチ(7.62cm)以内(例えば、0.5~1.5インチ(1.27~3.81cm)の間)に位置していてもよい。ある実施態様において、例えば、前記少なくとも1つの出口は、前記内燃エンジンの複数のエンジン弁座のうちの1つのエンジン弁座の1インチ(2.54cm)以内に(例えば、0.25インチ(0.635cm)以内に)位置していてもよく、少なくとも第2の出口は、複数のエンジン弁座のうちの第2のエンジン弁座の1インチ(2.54cm)以内に(例えば、0.25インチ(0.635cm)以内に)位置していてもよく、かつ少なくとも第3の出口は、複数のエンジン弁座のうちの第3のエンジン弁座の1インチ(2.54cm)以内に(例えば、0.25インチ(0.635cm)以内に)位置していてもよい。ある実施態様において、例えば、前記少なくとも1つの出口は、前記複数のシリンダーのうちの少なくとも1つのシリンダーの吸気弁のオリフィスの3インチ(7.62cm)以内(例えば、0.5~1.5インチ(1.27~3.81cm)の間)に位置していてもよく、少なくとも第2の出口は、複数のシリンダーのうちの少なくとも第2のシリンダーの吸気弁のオリフィスの3インチ(7.62cm)以内(例えば、0.5~1.5インチ(1.27~3.81cm)の間)に位置していてもよく、かつ少なくとも第3の出口は、複数のシリンダーのうちの少なくとも第3のシリンダーの吸気弁のオリフィスの3インチ(7.62cm)以内(例えば、0.5~1.5インチ(1.27~3.81cm)の間)に位置していてもよい。
【0020】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン用第2燃料(例えば、HHOガス)システムであって:耐圧容器、該第2燃料の別個の部分を、該内燃エンジンの近くの複数の部位へと分配する複数の制御弁を備える多点ガス分配システム、及び複数の制御弁を制御して、該内燃エンジンの近くの該複数の部位への該第2燃料の送達の量及びタイミングを制御する多点ガス分配制御システムを備える、前記第2燃料システムを提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記耐圧容器は、電解質溶液から第2燃料を発生させるよう構成された電気分解セル、及び40psia(275.79kPaa)を超える圧力で、ある体積の該第2燃料を収容する保管容量を備え得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記複数の部位のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの吸気オリフィスを備え得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記多点ガス分配制御システムは、前記少なくとも1つの吸気オリフィスの吸込ストロークタイミングに基づく時間が定められたシークエンスで前記第2燃料の少なくとも一部を送達するよう構成されていてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記複数の部位のうちの前記少なくとも1つのうちの少なくとも2番目のものは、少なくとも1つの吸気オリフィスを備え得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記多点ガス分配制御システムはさらに、前記複数の部位のうちの前記少なくとも1つのうちの少なくとも2番目のものの前記少なくとも1つの吸気オリフィスの吸込ストロークタイミングに基づく時間が定められたシークエンスで、前記第2燃料の少なくとも第2の部分を送達するよう構成されていてもよい。ある代替実施態様において、例えば、前記時間が定められたシークエンスは、まとめて処理されてもよい(すなわち、前記第2燃料は、どの特定の吸気オリフィスの吸気ストロークのタイミングも顧慮せずに、吸気オリフィスの群に送達されてもよい)。ある代替実施態様において、例えば、前記タイミングは、同時であってよい(すなわち、前記第2燃料は、全ての吸気オリフィスに同時に送達されてもよい)。ある実施態様において、例えば、前記多点ガス分配システムは、ホストエンジンのクランクシャフト120,000回転あたり、(例えば、制御温度及び制御圧力又は標準温度及び標準圧力で測定して)平均で15リットル未満、例えば、10リットル未満、例えば、0.1~5リットルの間、又は、例えば、0.1~2リットルの間の前記第2燃料を提供するよう構成されてもよい。
【0021】
ある実施態様は、例えば、前記第2燃料システムによる第2燃料(例えば、HHOガス)を用いるよう構成されたレトロフィット内燃エンジンを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記レトロフィット内燃エンジンは、車両に動力を供給してもよい。
【0022】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン用HHOガスのオン・デマンド送達のためのシステムであって:該HHOガスを発生させるための電気分解セル、エンジン排出物を所定のレベルまで減少させるのに十分な該HHOガスの量を決定するための制御装置、及び該HHOガスを、該内燃エンジンの少なくとも1つの吸込弁へと送達するための、該制御装置と通信するHHO噴射装置、を備える前記システムを提供し得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記システムは、前記エンジン内に噴射されるべき前記HHOガスの温度及び圧力を調節するためのレギュレーターをさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記システムは、エンジンノックが検出された場合にHHO噴射を調節するために、エンジンノックを検出し、信号を前記制御装置へと送るよう構成されたノックセンサーをさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記制御装置は、前記HHOガスの発生を少なくとも部分的に制御してもよい。ある実施態様において、例えば、前記システムは、前記制御装置に接続された排気温度センサーをさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記制御装置は、エンジン排気の温度が所定の温度レベルを超える場合に、前記HHO噴射を調節してもよい。ある実施態様において、例えば、前記HHOガスは、多点HHOガス噴射(ポートガス噴射又はMPIとも呼ばれる)によって、各シリンダーの各吸込弁へと個々に分配されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記多点噴射は、インテークマニホールド内の中央点でではなく、各シリンダーの吸込弁の直ぐ上流の吸込ポート内にガスを噴射してもよい。ある実施態様において、例えば、多点噴射は、逐次的なものであってもよく、ここで、前記HHOガスの噴射は、各シリンダーの吸込ストロークと一致するように時間が定められてもよいか;多点噴射は、まとめて処理されてもよく、ここで、HHOガスは、いかなる特定のシリンダーの吸込ストロークにも厳密に同期することなく、群としてシリンダーに噴射されてもよいか;又は多点噴射は、同時であってもよく、ここで、HHOガスは、全てのシリンダーに同時に噴射されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記多点噴射は、前記HHOガスを、直接前記シリンダー内に送達してもよく、すなわち、直接噴射である。
【0023】
ある実施態様において、例えば、前記HHOガスは、100~500kPaの範囲(例えば、100~400kPaの範囲の)の圧力で、前記エンジンに送達されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記HHOガスは、35~120℃の範囲の温度で(例えば、35~75℃の範囲の温度で)前記エンジンに送達されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記HHOガスは、100~130°F(37.8~54.4℃)の範囲の温度で前記エンジンの少なくとも1つのシリンダーの吸込ポートに送達されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記HHOガスは、100~500kPaの範囲の圧力で、前記エンジンの少なくとも1つのシリンダーの吸込ポートに送達されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記制御装置はさらに、エンジン要求、負荷、燃料消費、及び/又はエアフローに少なくとも部分的に基づいて、噴射されるHHOガスの体積を制御し得る。ある実施態様において、例えば、少なくとも1つのHHOガスインジェクターのタイミング及び期間が、エンジン要求に少なくとも部分的に基づいて制御されてもよい。
【0024】
ある実施態様において、例えば、前記システムは、前記制御装置に接続されたHHO温度センサーをさらに含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記制御装置は、前記HHOガスの温度が、所定の温度範囲外である場合に、HHO噴射を調節してもよい。ある実施態様において、例えば、前記システムは、前記制御装置に接続されたHHO圧力センサーをさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記制御装置は、前記HHOガスの圧力が、所定の圧力レベルを超える場合に、HHO噴射を調節してもよい。ある実施態様において、例えば、前記制御装置は、アンチサージ保護装置を備え得る。ある実施態様において、例えば、前記制御装置は、エンジン動作パラメーターに基づいてエンジン排出物を所定のレベルまで減少させるのに十分なHHOガスの量を算出するよう構成された処理装置を備え得る。ある実施態様において、前記制御装置は、水の侵入を防ぐシールを備え得る。
【0025】
ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、本明細書において開示される電気分解セル実施態様のうちの任意のものを含み得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、電解質溶液を収容するための第1の規定された空間を備える耐圧容器、該第1の規定された空間内に保持された複数の電解板、及びガスを収容するための第2の規定された空間であって、該第2の規定された空間の体積が、該第1の規定された空間の体積を超えていてもよい、前記第2の規定された空間を備え得る。ある実施態様において、例えば、前記耐圧容器は、正端子、負端子、ガス出口、電解質溶液充填ポート、及び/又は/排出ポートポートをさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、前記ガス出口と連通しているか、それに統合されているか、又はそれに接続された熱交換器をさらに含み得る。
【0026】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン(例えば、車両用内燃エンジン)用HHOガスの機内搭載型オン・デマンド送達用システムであって:必要とされる量のHHOガスを製造するよう構成された電気分解セル;及び該HHOガスを該内燃エンジンへと送達するよう構成されたHHOガス送達システムを備える、前記機内搭載型オン・デマンド送達用システムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、必要とされる量のHHOガスの送達は、必要とされる量のHHOガスの一部を、前記電気分解セルから、燃焼室吸込弁のオリフィス直近の位置(例えば、少なくとも1つのオリフィスの3インチ(7.62cm)以内)へと送達することであって、HHOガスの該一部が該位置に到達するまで、該一部が燃焼吸気と接触しない送達することを含み得る。ある実施態様において、例えば、前記HHOガス送達システムは、前記燃焼室吸込弁の近くの前記位置に対してその化学及び/又は性能特性の目立つ変化を何ら引き起こすことなく、前記HHOガスの部分を送達し得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、車両に動力を提供してもよく、かつ必要とされる量のHHOガスを、ホスト車両が移動した10,000マイル(16,093km)あたり4~16オンス(113~454グラム)の範囲の水又はホストエンジンのクランクシャフト20,000,000回転あたり4~16オンス(113~454グラム)の範囲の水を電気分解することによって発生させてもよい。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、車両に動力を提供してもよく、かつ必要とされる量のHHOガスは、25℃の温度及び1気圧の圧力で測定されたガスに基づいて、10,000マイル(16,093km)あたり又はクランクシャフト20,000,000回転あたり300~1000リットルの範囲であってもよい。ある実施態様において、例えば、前記必要されるHHOガスは、触媒量であり得る。
【0027】
ある実施態様において、例えば、必要とされる量のHHOガスは、25℃のガス温度及び1気圧の圧力基準で、平均で、1時間あたり又はクランクシャフト120,000回転あたり1~10リットルの範囲であり得る。ある実施態様において、例えば、必要とされる量のHHOガスは、エンジン冷媒の温度の20℃以内のガス温度及び40~50psia(275.79~344.74kPaa)の範囲の圧力基準で、平均で、1時間あたり又はクランクシャフト120,000回転あたり1~10リットルの範囲であり得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、貨物車両用15リットルディーゼルエンジンであり得る。あるさらなる実施態様において、例えば、必要とされる量のHHOガスは、エンジン冷媒の温度の20℃以内のガス温度及び40~50psia(275.79~344.74kPaa)の範囲の圧力基準で、平均で、1時間あたり又はクランクシャフト120,000回転あたり5~30リットルの範囲であり得る。ある実施態様において、例えば、エンジン容積を(例えば、3リットルエンジンから6リットルエンジンへと)2倍にすることは、必要とされるHHOガスの量を、5~15%の範囲で(例えば、約10%)増加し得る。ある実施態様において、例えば、前記システムは、過剰量のHHOガスを少なくとも1週間(例えば、少なくとも1ヶ月)保管するよう構成されたHHOガス保管システムをさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、必要とされる量のHHOガスは、エンジンの燃焼室の吸気圧力と比較して少なくとも100kPaの圧力で、エンジンのクランクシャフト120,000回転毎に、1リットルのエンジン排気量あたり、少なくとも1リットル(例えば、少なくとも1.5リットル)のHHOガスであり得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、エンジンのクランクシャフトの少なくとも120,000回転の間必要とされる量のHHOガスを送達するのに十分な体積のHHOガスを保管するよう構成されてもよい。


【0028】
ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、前記内燃エンジンの延長された運転のために必要とされる量のHHOガスを発生させるよう構成されてもよく、ここで、前記電気分解セルの温度は、80℃を超えない(例えば、65℃を超えない)。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、11~14VDC電源によって電力を供給されてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、電解質溶液を備えてもよく、ここで、該電解質溶液中に存在する1種以上の電解質の濃度は、該電気分解セルの作動電圧及び温度で20アンペア未満(例えば、10アンペア未満)の電流ドロー(current draw)となるように選択、維持、及び/又は調整され得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記電解質濃度は、従来の電気分解セルにおける電解質の濃度よりも低くてよい。ある実施態様において、例えば、前記電解質溶液は、硫酸を含まなくてもよい。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、過熱することなく、例えば、65℃を超過する温度まで熱くなることなく、ある期間(例えば、少なくとも10分間、少なくとも30分間、少なくとも1時間、又は無期限に)の間連続的に(例えば、パルス幅変調を行わずに)運転され得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記電気分解セルを過熱することなく連続的に運転する能力は、少なくとも部分的に、前記電解質溶液中の低い電解質濃度(例えば、電解質の2体積%未満、例えば、電解質の0.5体積%未満)及び/又は15アンペア未満(例えば、10アンペア未満)の電流ドローによるものであろう。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、20~28VDC電源によって電力供給されてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、1種以上の電解質の濃度は、前記電気分解セルの動作温度(例えば、80℃未満の動作温度)で10アンペア未満の電流ドローとなるように選択、維持、及び/又は調整され得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、250ワット未満のDC電源で動作するよう構成され得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、3オーム未満の抵抗を有するよう構成され得る。
【0029】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン、及びHHOガスを該内燃エンジンへと提供するための装置を備える車両を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記装置は、本明細書に記載されるHHOガス提供装置のうちの1つを備え得る。ある実施態様において、例えば、前記車両は、ヘビーデューティーディーゼルエンジンを備えるクラス8のトラックであってもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ヘビーデューティーディーゼルエンジンは、11~16リットルの範囲、例えば、14~15リットルの範囲の排気量を有し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ヘビーデューティーディーゼルエンジンは、少なくとも1800rpm、例えば、2100rpmのエンジン速度を有し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ヘビーデューティーディーゼルエンジンは、1600~2000ft-lb(2,169~2,712Nm)のピークトルクを提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ヘビーデューティーディーゼルエンジンは、430~500馬力(320.7~372.8kW)を生じさせる大きさとしてもよい。ある実施態様において、例えば、前記車両は、ミディアムデューティーディーゼルエンジンを備える配達用トラック(delivery truck)であり得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ミディアムデューティーディーゼルエンジンは、6気筒直列エンジンであり得る。ある実施態様において、例えば、前記ミディアムデューティーディーゼルエンジンは、6~11リットルの範囲の排気量を有し得る。ある実施態様において、例えば、前記車両(例えば、Dodge Ramトラック又はFord F150トラック)は、ライトデューティー高速ディーゼルエンジンを備える軽量トラックであり得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ライトデューティー高速ディーゼルエンジンは、2~6リットルの範囲の排気量を有し得る。ある実施態様において、前記ライトデューティー高速ディーゼルエンジンは、4000~4500rpmのエンジン速度を有し得る。ある実施態様において、前記ライトデューティー高速ディーゼルエンジンは、200~250馬力(149.1~186.4kW)を生じさせる大きさとしてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ライトデューティー高速ディーゼルエンジンは、6気筒直列エンジン、V6エンジン、又はV8エンジンであり得る。ある実施態様において、例えば、前記車両は、4~20リットルの範囲の排気量、例えば、4~8リットルの範囲の排気量を有する内燃エンジンを備えるプレジャーボートであり得るか、又は該内燃エンジンは、8~18リットルの範囲の排気量を有する。
【0030】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン、及びHHOガスを該内燃エンジンへと提供するための装置を備える発電機を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記装置は、本明細書に記載されるHHOガス提供装置のうちの1つを備え得る。ある実施態様において、例えば、前記エンジンは、6~60リットルの範囲の排気量を有する発電機セットエンジンであり得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記発電機セットエンジンは、1気筒あたり2~6リットルのエンジン排気量を有するV8、V12、V16、又はV20エンジンであり得る。ある実施態様において、例えば、前記発電機セットエンジンは、1000馬力(745.7kW)超を生じさせる大きさとしてもよい、例えば、前記発電機セットエンジンは、1000~2000馬力(745.7~1491kW)を生じさせる大きさとしてもよい。
【0031】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン(例えば、ガスエンジン又はディーゼルエンジン)の1種以上の排出物(例えば、粒子状物質の排出物又は窒素酸化物(NOx)の排出物などの規制された排出物)を減少させるための方法であって:エンジン冷媒と熱を交換することによってHHOガスの温度を制御すること;及び該制御された温度の該HHOガスを、該内燃エンジンの少なくとも1つの吸込ポートへと送達することを含む、前記方法を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジン(例えば、ヘビーデューティーハイウェイ圧縮点火エンジン)から出る1種以上のエンジン排出物は、ユーロ排出基準(EURO emission standards)及び/又は環境保護庁排出基準(Environmental Protection Agency emission standards)に明記された内燃エンジン用規制排出限度以内に低下するか又はそれに合致し得る。ある実施態様において、例えば、排出基準(例えば、環境保護庁排出基準)の遵守を測定する目的のための前記エンジン排出物レベルは、標準的な試験手順(例えば、環境保護庁過渡試験手順(Environmental Protection Agency Transient Test Procedure)、ノット・ツー・エクシード試験(Not-to-Exceed (NTE) test)、追加排気試験(Supplemental Emission Test (SET))、又はアーバンダイナモメータドライビングスケジュール(Urban Dynamometer Driving Schedule (UDDS)))に基づくものであってよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記排出レベルは、環境保護庁過渡試験手順での0.2g/bhp-hrの窒素酸化物及び非メタン炭化水素並びに0.01g/bhp-hr[又は他のレベル]の粒子状物質を含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、ノンロード圧縮点火エンジンであってよく、排出レベルは、ノンロード圧縮点火エンジンのための排ガス排出基準(Exhaust Emission Standards for Nonroad Compression-Ignition Engines)を含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、発電機セットエンジンであってよく、排出レベルは、発電機セットのための排ガス排出基準(Exhaust Emission Standards for generator sets)を含む。あるさらなる実施態様において、例えば、内燃エンジン(例えば、カテゴリーM、カテゴリーN1-I、カテゴリーN1-II、カテゴリーN1-III、カテゴリーN2、HDディーゼル、又はノンロード移動機械内燃エンジン)の1種以上の排出物が、1つ以上のEuro排出基準(例えば、Euro I、Euro II、Euro III、Euro IV、Euro V、又はEuro VI排出基準のうちの1つ以上)に従い低減され得る。
【0032】
ある実施態様は、例えば、電気分解プロセス(例えば、水の電気分解のためのプロセス)の効率を向上させる方法であって:電解質溶液の作業体積を選択することであって、それによって、該プロセスが、24VDCで15A未満(例えば、10A未満、例えば、5~12アンペアの間、又は7~11アンペアの間)を流す、前記選択すること、電気分解セルにおける複数の電解板のサイズ及び数を設定することであって、それによって、前記複数の板のそれぞれが、該電解質溶液の作業体積中に完全に沈み得る、前記設定すること、及び、任意に、80℃以下の温度まで該電解質溶液を冷却することを含む、前記方法を提供し得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記方法は、電気分解の生成物(例えば、ガス)を、前記電気分解セル内に保管することをさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板のそれぞれは、隣接している板の間に1~3mm間隔を有する平行のスタックを形成する。ある実施態様において、例えば、前記方法は、80℃超(例えば、90℃超)の温度まで前記電気分解セルを温めることをさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記冷却することは、熱交換器で、前記電解質溶液からエンジン冷媒へと熱を移動させることを含み得る。ある実施態様において、例えば、前記冷却することは、前記電解質溶液からエンジン冷媒へと熱を移動させることを含み得る。ある実施態様において、例えば、前記冷却することは、前記電気分解プロセスの断続的な中断によって支援されてもよい。ある実施態様において、例えば、電解質溶液は、硫酸の水溶液を含んでもよい。
【0033】
ある実施態様は、例えば、HHOガスを内燃エンジンの燃焼室へと送達する方法であって:エンジン冷媒温度の20℃以内(例えば、10℃以内)の制御された温度で該HHOガスを送達すること、該燃焼室の吸気ポートの500kPa以内(例えば、400kPa又は250kPa以内)の圧力まで該HHOガスを加圧すること、及び該HHOガスを該吸気ポート内へと噴射することを含む、前記方法を提供し得る。
【0034】
ある実施態様は、例えば、HHOガスを、内燃エンジンの複数の燃焼室へと送達する方法であって:エンジン冷媒温度の10℃以内の制御された温度で該HHOガスを送達すること、複数の燃焼室のうちの少なくとも1つの燃焼室の吸気ポートの500kPa以内(例えば、400kPa又は250kPa以内)の圧力まで該HHOガスを加圧すること、及び該複数の燃焼室のうちの少なくとも1つの燃焼室の該吸込弁の3インチ(7.62cm)以内に該HHOガスの少なくとも一部を送達することを含む、前記方法を提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記方法は、前記複数の燃焼室のうちの少なくとも第2の燃焼室の吸込弁の3インチ(7.62cm)以内に、前記HHOガスの少なくとも第2の部分を送達すること、及び前記複数の燃焼室の少なくとも第3の燃焼室の吸込弁の3インチ(7.62cm)以内に該HHOガスの少なくとも第3の部分をさらに送達することをさらに含み得る。
【0035】
ある実施態様は、例えば、HHOガスを、内燃エンジンの複数の燃焼室へと送達する方法であって:エンジン冷媒温度の10℃以内(例えば、5℃以内)の制御された温度で該HHOガスを送達すること、前記複数の燃焼室のうちの少なくとも1つの第1の吸気ポートの500kPa以内(例えば、400kPa又は250kPa以内)の圧力まで該HHOガスを加圧すること、及び複数の吸気ポート(例えば、4~12個の範囲の吸込ポート、例えば、6又は8個の吸込ポート)の中に直接該HHOガスを送達することを含む、前記方法を提供し得る。
【0036】
ある実施態様は、例えば、HHOガスを内燃エンジンの燃焼室へと送達する方法であって:エンジン冷媒温度の10℃以内の制御された温度で該HHOガスを送達すること、該燃焼室の吸気ポートの500kPa以内(例えば、400kPa又は250kPa以内)の圧力まで該HHOガスを加圧すること、及び該吸込ポートの中へ該HHOガスの一部を送達することを含む、前記方法を提供し得る。
【0037】
ある実施態様は、例えば、車両にブースト燃料としてのHHOガスを供給するための電気分解ユニットであって:ガス保管部及びガス発生部(例えば、該ガス発生部は、電気分解セルを備え得る)を備える高圧容器を備える、前記電気分解ユニットを提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ガス発生部は、前記車両の平均需要を超える量のガスを発生させることができるものであり得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ガス保管部は、前記車両のピーク需要(例えば、特定の期間の平均ピーク需要)の90%を超える量のガスを保管するのに十分なサイズとし得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。
【0038】
ある実施態様において、例えば、前記ガス保管部は、不変の体積を有し得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス保管部は、前記ガス発生部の上方にヘッドスペースを備え得る。ある実施態様において、例えば、前記平均需要は、エンジン冷媒の温度の20℃以内のガス温度及び40~50psia(275.79~344.74kPaa)の範囲の圧力基準で、1時間あたり又はクランクシャフト120,000回転あたり1~4リットルのHHOガスの範囲であり得る。ある実施態様において、例えば、前記平均ピーク需要は、エンジン冷媒の温度の20℃以内のガス温度及び40~50psia(275.79~344.74kPaa)の範囲の圧力基準で、1時間あたり又はクランクシャフト120,000回転あたり、20~30リットルのHHOガスの範囲であり得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス発生部は、断続的に(例えば、休止の前20分未満の間)HHOガスを製造してもよい。ある実施態様において、例えば、HHOガス発生は、1時間あたり又はクランクシャフト120,000回転あたり12分未満のものであり得る。ある実施態様において、例えば、HHOガス発生は、前記電気分解ユニットを80℃よりも低い温度に維持するよう調節されてもよい。
【0039】
ある実施態様は、例えば、圧力可変ゾーンを備える電気分解ユニットを運転する方法であって:該圧力可変ゾーンの第1の圧力及び第2の圧力を選択することであって、それによって、初めは該第1の圧力のHHOガスが、特定の期間にわたり該第2の圧力よりも低い圧力に低下することなくピークエネルギー需要を満たすよう放出され得る、前記選択すること、該圧力可変ゾーンが該第1の圧力に到達するまで、HHOガスを発生させること;別個に、平均エネルギー需要を満たすのに十分な速度でHHOガスを発生させることを含む、前記方法を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記第1の圧力は、50psia(344.47kPaa)としてもよく、前記第2の圧力は、40psia(275.79kPaa)としてもよい。
【0040】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの燃料経済性を向上させる方法であって:該エンジンの各シリンダーの中に、500kPa未満の圧力でシリンダー排気量の1リットルあたり1リットル未満(例えば、0.3リットル未満)のHHOガスを噴射すること;及び10%超(例えば、15%超)の燃料経済性向上を達成することを含む、前記方法を提供し得る。ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの1種以上のエンジン排出物(例えば、PM及び/又はNOx排出物)を削減する方法であって:該エンジンの各シリンダーの中に、500kPa未満の圧力でシリンダー排気量の1リットルあたり1リットル未満(例えば、0.3リットル未満)のHHOガスを噴射すること;及び少なくとも25%の前記1種以上のエンジン排出物の削減(例えば、少なくとも50%の削減)を達成することを含む、前記方法を提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記1種以上のエンジン排出物のうちの少なくとも1種が、対応する規制限度、例えば、2002、2004、2007、2010、2014環境保護庁排出限度及び/又はEuro I、Euro II、Euro III、及び又はEuro VI排出限度未満に削減され得る。
【0041】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンによって動力供給される車両又は発電機セットの燃料経済性を向上させる方法であって:前記内燃エンジンの複数のシリンダーの少なくとも1つのシリンダーの中に、30psi(207kPa)を超える圧力及び該内燃エンジン用冷媒の動作温度の10℃以内の温度で、かつ該前記複数のシリンダーのうちの該少なくとも1つのシリンダーの吸気弁の3インチ(7.62cm)以内の距離で、機内で発生させたHHOガスの一部を噴射することであって、該HHOガスを、該内燃エンジンによって電力供給されてもよい機内搭載型電気分解セルによって発生させてもよい、前記噴射することを含む、前記方法を提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記方法は、前記複数のシリンダーのうちの少なくとも第2のシリンダーの中に、30psi(207kPa)を超える圧力及び前記内燃エンジン用冷媒の動作温度の10℃以内の温度で、かつ該複数のシリンダーのうちの少なくとも第2のシリンダーの吸気弁の3インチ(7.62cm)以内の距離で、前記機内で発生させたHHOガスの第2の部分を噴射すること、及び該複数のシリンダーのうちの少なくとも第3のシリンダーの中に、30psi(207kPa)を超える圧力及び該内燃エンジン用冷媒の動作温度の10℃以内の温度で、かつ該少なくとも第3のシリンダーの吸気弁の3インチ(7.62cm)以内の距離で、該機内で発生させたHHOガスの第3の部分を噴射することをさらに含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記部分、前記第2の部分、及び前記第3の部分を噴射することは、順番に配列されてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記順番に配列されることは、複数のピストンのうちの第1のピストン(例えば、前記第1のシリンダーのピストン)、該複数のピストンのうちの第2のピストン、及び/又は該複数のピストンのうちの第3のピストンの位置に対してのものであってもよい。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、バッテリーによってさらに電力供給されてもよく、ここで、該バッテリーは、前記燃焼エンジンによって動力供給される充電ユニットによって再充電されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記車両の燃料経済性は、前記HHOガスが噴射されない(例えば、前記HHOガスを発生させない)同一条件と比較して、ガロンあたりのマイルの燃料基準で少なくとも5%増加され得る。
【0042】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンによって動力供給される車両の燃料経済性を向上させる方法であって:前記内燃エンジンの複数のシリンダーの少なくとも1つのシリンダーの中に、30psi(207kPa)を超える圧力及び該内燃エンジン用冷媒の動作温度の10℃以内の温度で、かつ該前記複数のシリンダーのうちの該少なくとも1つのシリンダーの第1の吸気弁の3インチ(7.62cm)以内の距離で、機内で発生させたHHOガスの一部を噴射することであって、該HHOガスが、該内燃エンジンによって電力供給されてもよい機内搭載型電気分解セルによって発生させてもよい、前記噴射することを含む、前記方法を提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記方法は、前記複数のシリンダーのうちの少なくとも第2のシリンダーの中に、30psi(207kPa)を超える圧力及び前記内燃エンジン用冷媒の動作温度の10℃以内の温度で、かつ前記複数のシリンダーのうちの少なくとも第2のシリンダーの吸気弁の3インチ(7.62cm)以内の距離で、前記機内で発生させたHHOガスの第2の部分を噴射すること、及び該複数のシリンダーのうちの少なくとも第3のシリンダーの中に、30psi(207kPa)を超える圧力及び該内燃エンジン用冷媒の動作温度の10℃以内の温度で、かつ該複数のシリンダーのうちの少なくとも第3のシリンダーの吸気弁の3インチ(7.62cm)以内の距離で、該機内で発生させたHHOガスの第3の部分を噴射することをさらに含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記部分、前記第2の部分、及び前記第3の部分を噴射することは、順番に配列されてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記順番に配列することは、複数のピストンのうちの第1のピストン(例えば、第1のシリンダーのピストン)、該複数のピストンのうちの第2のピストン、及び/又は該複数のピストンのうちの第3のピストンの位置に対してのものであってもよい。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、バッテリーによってさらに電力供給されてもよく、ここで、該バッテリーは、前記燃焼エンジンによって動力供給される充電ユニットによって再充電されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記車両の燃料経済性は、前記HHOガスが噴射されない(例えば、前記HHOガスを発生させない)同一条件と比較して、ガロンあたりのマイルの燃料基準で少なくとも5%増加され得る。
【0043】
あるさらなる実施態様において、例えば、前記1種以上のエンジン排出物のうちの少なくとも1種(例えば、2002、2004、2007、2010、2014年環境保護庁排出限度及び/又はEuro I、Euro II、Euro III、及び又はEuro VI排出限度に明記された排出物のうちの1種以上)が、前記HHOガスが噴射されない(例えば、前記HHOガスを発生させない)同一条件及び期間と比較して、少なくとも5%(例えば、少なくとも10%)低減され得る。
【0044】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン用第2燃料噴射システムであって、第2燃料の供給源、該第2燃料の該供給源と流体連通している噴射システムであって、該第2燃料の送達を制御するよう構成された少なくとも1つのインジェクター、該少なくとも1つのインジェクターの出口と流体連通している入口及び該エンジンの少なくとも1つの吸込弁の直近の出口を有するラインを備える、前記噴射システムを備える、前記第2燃料噴射システムを提供し得る。
【0045】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン用ブースターガス噴射システムであって、該ブースターガスの供給源、該ブースターガスの供給源と流体連通している噴射システムであって、該ブースターガスの少なくとも一部の、該エンジンの少なくとも1つの吸込弁の直近の部位への送達を制御するよう構成された少なくとも1つのブースターガスインジェクターを備える、前記噴射システムを備える、前記ブースターガス噴射システムを提供し得る。
【0046】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの性能を向上させるための方法であって、第2燃料を、直接該エンジンの少なくとも1つの吸込ポートの中に、多点可変噴射することを含み、該第2燃料が、電気分解(例えば、水溶液の電気分解)の生成物である、前記方法を提供し得る。
【0047】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの性能を向上させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの燃料経済性を向上させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの排出物を減少させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの後処理デバイスの効率を向上させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの燃料消費を減少させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの正味熱効率を向上させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様は、例えば、粒子状物質(例えば、粒子状物質)排出物を減少させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様は、例えば、微細及び超微細微粒子の量を減少させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0048】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン(例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、船舶用エンジン、又は2ストロークエンジン)の性能を向上させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、内燃エンジンは、少なくとも1%(例えば、少なくとも2%、少なくとも5%、又は少なくとも20%)の燃料経済性増加を実現し得る。
【0049】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン内で実質的に完全な燃焼、又は少なくともより完全な燃焼(例えば、少なくとも10%よりも、例えば、20%超のより優れた燃焼)を達成する装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0050】
ある実施態様は、例えば、前記内燃エンジンの動作を向上させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、より冷たい温度で動作しかつ/又はより清浄に稼働し得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、同じ量又はより少ない量の燃料で、より多い動力又はより一貫したもしくは一様な出力を発生させ得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、排気ガス後処理システムの効率的な運転に、より適した排気温度を生じさせ得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、ディーゼル・パ-ティキュレート・フィルター(DPF)の効率的な運転に、より適した排気温度を生じさせ得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、選択的触媒反応器(SCR)の効率的な運転に、より適した排気温度を生じさせ得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、ディーゼル酸化触媒(DOC)の効率的な運転に、より適した排気温度を生じさせ得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、NOxトラップの効率的な運転に、より適した排気温度を生じさせ得る。
【0051】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの中に、第2燃料(例えば、石油由来燃料を除く第2燃料)を導入する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記第2燃料(別途明確に定義される場合を除き、本出願の全体にわたって、ブースターガス又は強化ガス又はHHOガスとも称される)は、イオンを含む水溶液、例えば、電解液の電気分解に由来して得られる水素、酸素、及び/又はそれらの混合物を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記第2燃料は、実質的に、水素、酸素、及び/又はそれらの混合物を含んでもよい。ある実施態様において、例えば、前記第2燃料は、主に、水素、酸素、及び/又はそれらの混合物を含んでもよい。ある実施態様において、例えば、前記第2燃料は、電気分解の生成物であってもよい。ある実施態様において、前記第2燃料又は該第2燃料の成分、例えば、水素は、触媒として働くことによって燃焼反応に役立ち得る。
【0052】
ある実施態様は、例えば、酸素-水素ガス混合物(例えば、内燃エンジンにおける第2燃料としての使用のための酸素-水素ガス混合物)を製造する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、酸素リッチ又は水素リッチなガス混合物であり得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、水溶液電解成分(例えば、単原子酸素及び/又は単原子水素)のうちの1種以上を含み得る。
【0053】
ある実施態様は、例えば、約2部の水素対1部の酸素(例えば、2:1)又は2:1未満(例えば、1.75:1、1.5:1、1.25:1、1:1、0.75:1、もしくは0.5:1)のガス混合物を製造する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、製造される前記ガス混合物は、前記内燃エンジンに送達される前に改質されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物を、添加剤と組み合わせてもよく、かつ/又は前記ガス混合物の組成を、該ガス混合物の部分を加える、再循環させる、又は除去することによって変更してもよい。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、水素及び酸素を、2:1の水素酸素比で発生させ得るが、該水素又は酸素、例えば、酸素の一部を、泡の中に捕捉してもよく、かつ該装置、方法、又はシステムを、より多くの酸素を前記内燃エンジンへと効果的に送達するために捕捉された酸素を放出するよう構成してもよい。
【0054】
ある実施態様は、例えば、より確実に制御されるガス混合物発生プロセスをもたらす装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、ガス発生のためにシステムに提供される電流は、例えば、エンジン速度及び/又はエンジン要求との関連で、所定の又は制御された量のガスを提供するために、例えば、リアルタイム(又は実質的にリアルタイム)で継続的又は連続的に調節又は制御され得る。
【0055】
ある実施態様は、例えば、水-試薬(又は水-電解質もしくは水溶液電気分解成分)混合物を、その消費を減少させるためにリサイクルする実質的に閉ループのシステムを利用する装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0056】
ある実施態様は、例えば、粒子形成を減少させる、例えば、粒子形成を5%超(例えば、10%超)減少させるために、燃焼(例えば、ディーゼル燃焼)化学を変化させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0057】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン内部の酸化剤の濃度を増加させる、例えば、酸化剤の量を少なくとも5%(例えば、少なくとも20%)増加させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0058】
ある実施態様は、例えば、より一様な空気/燃料混合物のために酸化剤を分配するための機構として役立つ装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0059】
ある実施態様は、例えば、燃焼を加速する、燃焼を強化する、かつ/又は燃焼の範囲を増加させる促進剤であるガス混合物を発生させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0060】
ある実施態様は、例えば、エンジンの吸込システム内部で空気を酸素及び/又は水素で置き換える装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、エンジンの吸込システム内部の空気を、ガス混合物発生システムから生ずるガス混合物で置き換え得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムを用いてエンジン温度を低下させ、それにより、窒素酸化物の形成を低減するより短い燃焼プロセスを創出し得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、水溶液の電気分解から生ずるガス混合物を発生させ、かつ向上した燃焼のために、該ガス混合物の少なくとも一部を、エンジンの吸込口内へと導入し得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、水溶液の電気分解から生ずるガス混合物を発生させ、かつ向上した燃焼のために、該ガス混合物の相当な部分(例えば、95重量%超)を、前記エンジンの吸込口内へと導入し得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、水溶液の電気分解から生ずるガス混合物を発生させ、かつ該ガス混合物を前記エンジンの吸込口内へと導入する代わりに、該ガス混合物を保管タンク内に保管し得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、向上した燃焼のために前記エンジンの吸込口内へと最適化された又は部分的に最適化された量の、1種以上の水溶液電解成分を有するガス混合物等のガス混合物を発生させ得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、1分あたり1~7.5リットルのガスの範囲で製造を行う、かつ/又は1分あたり、エンジン排気量の1リットルあたり0.08~0.75リットルのガスの範囲で製造を行うよう構成され得る。
【0061】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンとの使用のためのガス混合物を発生させるシステム又は装置であって、本質的に水及び所定の量の電解質(例えば、該電解質は、KOH、K2CO3、NaOH、Na2CO3、及び/又はH2SO4を含み得る)からなる水溶液を保管するよう構成されたタンク(例えば、少なくとも部分的に非伝導性のタンク)を備える、前記システム又は装置を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記システム又は装置の以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記システム又は装置は、前記水溶液の電気分解において援助を行うために構成されたセル(すなわち、電解セル)をさらに含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記セルは、互いに実質的に平行に配置された複数の板を備えてもよく、該複数の板のうちの隣接するものから実質的に等距離に間隔をあけられていてもよく、かつ少なくとも1つのシールが、該複数の板の間に位置していてもよい。ある実施態様において、例えば、前記少なくとも1つのシールは、前記複数の板のうちの隣接するものの間に実質的に水密のシールを生じさせてもよい。ある実施態様において、例えば、前記システム又は装置は、前記ガス混合物を前記セル内で発生させるために、パルス幅調節された電圧を該セルに加えるよう構成された制御装置をさらに含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記制御装置は、前記パルス幅調節された電圧のデューティサイクルを制御することによって、前記セルに提供された電流を調節するよう構成され得る。ある実施態様において、例えば、前記デューティサイクルは、リアルタイムで及び/又は実質的にリアルタイムで制御されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記システム又は装置は、前記ガス混合物を、前記内燃エンジンへと出力するための出力部をさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、前記内燃エンジンへと出力される前に、前記タンク内に入力されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、前記タンク内へと入力されることなく、前記内燃エンジンへと出力されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、ある運転条件下で、前記内燃エンジンへと出力されることなく、前記タンク内に保管されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス発生システム又は装置は、前記ガス保管タンクに統合されたものであってもよい。ある実施態様において、例えば、前記タンクのサイズは、前記水溶液が、運転の間、前記タンクの体積の2/3未満(例えば、1/4未満)を占めるよう選択し得る。ある実施態様において、例えば、前記システム又は装置は、複数のタンクを備え得る。ある実施態様において、例えば、前記セルは、第1の板が、電圧供給源の正端子に連結されるよう構成され、かつ第2の板が、該電圧供給源の負端子に連結されるよう構成された、少なくとも2枚の板(例えば、少なくとも7枚の板又は少なくとも15枚の板)を備え得る。ある実施態様において、例えば、前記セルは、前記第1の板及び前記第2の板に対して直列の関係で構成される少なくとも1枚の中性の板をさらに備え得る。
【0062】
ある実施態様は、例えば、少なくとも1%(例えば、少なくとも5%、又は、例えば、8~12%の間、又は少なくとも10%、15%、又は1%から最大で20%)の燃料経済性増加を実現する装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0063】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの動作を向上させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、より冷たい温度で動作しかつ/又はより清浄に稼働し得る。
【0064】
ある実施態様は、例えば、酸素リッチな酸素-水素ガス混合物又は水素リッチな酸素-水素ガス混合物等の酸素-水素ガス混合物を製造する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、前記システム又は装置の以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。
【0065】
ある実施態様は、例えば、より確実に制御されるガス混合物発生プロセスに対する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、ガス発生のために提供される電流は、所定の量のガスが一貫して製造されるように、例えば、リアルタイム(又は実質的にリアルタイム)で継続的又は連続的に調節又は制御され得る。
【0066】
ある実施態様は、例えば、水-試薬(又は水-電解質もしくは水溶液電気分解成分)混合物を、その消費を減少させるためにリサイクルする実質的に閉ループの電気分解の方法を利用する装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0067】
ある実施態様は、例えば、粒子形成を減少させるために(例えば、粒子形成を5%超、例えば、8%~15%の間、又は10%超減少させるために)、燃焼(例えば、ディーゼル燃焼)化学を変化させることができる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、内燃エンジン内の酸化剤の濃度を、増加させてもよい(例えば、少なくとも5%、例えば、少なくとも20%増加させてもよい)。
【0068】
ある実施態様は、例えば、より一様な空気/燃料混合物のために、前記酸化剤を分配する装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0069】
ある実施態様は、例えば、燃焼を加速する及び/又は燃焼完結性を増加させる促進剤であるガス混合物を発生させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0070】
ある実施態様は、例えば、エンジンの吸込システム内部で空気を酸素及び/又は水素で置き換える装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0071】
ある実施態様は、例えば、エンジン温度を低下させ、それにより、窒素酸化物の形成を低減するより短い燃焼プロセスを作り出す装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0072】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの微粒子排出物を減少させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、方法は、内燃エンジン内での使用のためのガス混合物を発生させる工程、及び該内燃エンジンの運転の間、該ガス混合物を、該内燃エンジンへと提供する工程を含み得る。ある実施態様において、例えば、方法は:内燃エンジン内での使用のためのガス混合物を発生させること、及び該内燃エンジンの運転の間、該ガス混合物を、該内燃エンジンへと提供することを含み得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、前記ガス混合物の消費に関連して実質的にリアルタイムに発生させてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、前記内燃エンジンの運転の間、前記車両内で発生させてもよい。
【0073】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン用ブースターガス噴射システムであって:該ブースターガスの供給源、該ブースターガスの供給源と流体連通している噴射システムを備える、前記ブースターガス噴射システムを提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記噴射システムは、前記ブースターガスの少なくとも一部の、該エンジンの少なくとも1つの吸込弁の直近の部位への送達を制御するよう構成された少なくとも1つのブースターガスインジェクターを備え得る。ある実施態様において、前記システム又は装置の以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記ブースターガスは、水素及び酸素のガス混合物であってもよい。ある実施態様において、例えば、前記ブースターガスの前記供給源は、電解質溶液保管タンク、電気分解セル、及びガス混合物保管装置を備えるガス混合物発生システムであって、該電解質溶液保管タンク、該電気分解セル、及び該ガス混合物保管装置が、単一のユニットに統合されている、前記ガス混合物発生システムであってもよい。ある実施態様において、例えば、前記ブースターガスの各ブースターガスインジェクターによる送達は、前記内燃エンジンのシリンダー吸込弁が開いている間に行われ得る。ある実施態様において、例えば、前記噴射システムは、信号を少なくとも1つのセンサーから入力するよう構成され、かつ命令を少なくとも1つのアクチュエーターへと出力するよう構成された制御装置をさらに含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記少なくとも1つのセンサーは、スロットル開度センサー及び/又はマニホールド圧力センサーを備え得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記少なくとも1つのアクチュエーターは、インジェクターソレノイドを備え得る。
【0074】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン用第2燃料噴射システムであって:第2燃料の供給源、及び該第2燃料の該供給源と流体連通している噴射システムを備える、前記第2燃料噴射システムを提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記噴射システムは:該第2燃料の送達を制御するよう構成された少なくとも1つのインジェクター、及び該少なくとも1つのインジェクターの出口と流体連通している入口及び該エンジンの少なくとも1つの吸込弁の直近の出口を有するラインを備え得る。ある実施態様において、例えば、前記第2燃料は、水素及び酸素のガス混合物であってもよい。ある実施態様において、例えば、前記第2燃料の前記供給源は:ガス混合物発生システムであって、電解質溶液保管タンク、電気分解セル、及びガス混合物保管装置を備え、該電解質溶液保管タンク、該電気分解セル、及び該ガス混合物保管装置が、単一のユニットに統合されている、前記ガス混合物発生システムであってもよい。
【0075】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの性能を向上させるための方法であって:該エンジンの少なくとも1つの吸込ポートの中に直接、第2燃料を多点可変噴射することであって、該第2燃料が、水並びに任意に1種以上の電解質及び/又は添加剤の電気分解の生成物である、前記多点可変噴射することを含む、前記方法を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解は:タンクを電解質溶液で満たすこと、該タンクの内部の電気分解セルに電力を加えること、該電気分解セル内にガス混合物を発生させること、ガス混合物を該タンクの内部に保管すること(例えば、該ガス混合物を、大気圧を超える圧力で該タンクの内部に保管すること)、及び制御装置によって要求された場合に、該タンクから該ガス混合物の少なくとも一部を放出することを含むバッチプロセスで遂行されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記噴射することは、制御装置によって制御されてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記制御装置は、信号を少なくとも1つのセンサーから入力するよう構成されてもよく、かつ該制御装置はさらに、命令を少なくとも1つのアクチュエーターへと出力するよう構成されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記可変噴射することは、前記第2燃料の圧力又は流速を変化させることを含み得る。ある実施態様において、例えば、前記噴射することは、前記第2燃料を、複数の第2燃料インジェクターによって噴射することを含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記複数の第2燃料インジェクターの数を、前記内燃エンジン内に存在するエンジンシリンダーの数としてもよい。
【0076】
ある実施態様は、例えば:タンク、該タンクの内部の1セット以上の板、該板の上縁と該タンクの底壁との間の隙間、該タンクを通る電気的接続、各セットの板のうちの隣接している板の各組の間の絶縁スペーサー、底壁から該板の上縁よりも低いレベルまで該タンクの一部を満たす電解質溶液、及び該電解質溶液の流れを可能とする各板あけられた少なくとも1つの孔を備えるガス混合物発生システムを提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記タンクは、上壁、複数の側壁、及び底壁を備え得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記1セット以上の板のそれぞれは、左側板、右側板、及び1つ以上の中間板を備えてもよく、ここで、各セット全ての板は、互いに実質的に平行であり、かつ前記タンクの前記上壁及び底壁に対して実質的に垂直である。あるさらなる実施態様において、例えば、前記電気的接続は、各左側板及び各右側板まで前記タンクを通過していてもよい。
【0077】
ある実施態様は、例えば:電解質溶液保管タンク、電気分解セル、及びガス混合物保管装置を備えるガス混合物発生システムであって、該電解質溶液保管タンク、該電気分解セル、及び該ガス混合物保管装置が、単一のユニットに統合されている、前記ガス混合物発生システムを提供し得る。
【0078】
ある実施態様は、例えば:ハウジング、該ハウジングの内部の、電気分解セルを備える底内部、及び該ハウジングの内部の、ガス混合物保管装置を備える上内部を備えるガス混合物発生システムを提供し得る。
【0079】
ある実施態様は、例えば、ガス混合物を発生させるためのバッチプロセスであって:タンクを電解質溶液で満たすこと、該タンクの内部の電気分解セルに電力を加えること、該電気分解セル内にガス混合物を発生させること、ガス混合物を該タンクの内部に保管すること、及び制御装置によって要求された場合に、該タンクからガス混合物を放出することを含む、前記バッチプロセスを提供し得る。
【0080】
ある実施態様は、例えば、ガス混合物を発生させかつ保管するためのタンクであって:外側ハウジング、該外側ハウジング内部の電解質溶液、及び該タンクを該電解質溶液で満たすための該外側ハウジングにあけられた孔、2枚の側板を含む複数の実質的に平行な板、該複数の実質的に平行な板にそれぞれあけられた少なくとも1つの孔、該2枚の側板のうちの一方に接続された正極、及び該2枚の側板のうちの他方に接続された負極、該外側ハウジングにあけられた、該正極用及び該負極用の孔、該電気分解セルの上方のガス混合物保管装置、及び該外側ハウジングにあけられたガス混合物出口用の孔を備える、該外側ハウジングの内部の電気分解セルを備える、前記タンクを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、該電気分解セルの上部が、前記電解質溶液のレベルよりも高くなるように、前記電解質溶液に浸けられていてもよい。
【0081】
ある実施態様は、例えば、HHOガスを利用するよう構成されたレトロフィット内燃エンジンであって:複数の燃焼室を備える内燃エンジン、レトロフィット多点HHOガス分配システム、レトロフィット多点HHOガス分配制御システム、及び多板電気分解セルを備える、前記レトロフィット内燃エンジンを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記レトロフィット多点HHOガス分配システムは、HHOガス圧力レギュレーター、複数のインジェクター、及び該複数のインジェクターに接続された複数のランスを備えるHHOガス分配ハーネスを備え得る。ある実施態様において、例えば、前記HHOガス圧力レギュレーターは、レトロフィットエンジン冷媒ラインと統合された熱交換器を備え得る。ある実施態様において、例えば、前記レトロフィット多点HHOガス分配制御システムは、前記内燃エンジンのタイミングパラメーターに基づいて(例えば、複数の燃焼室の吸気ストロークのタイミングに基づいて)、前記インジェクターの作動を制御するよう構成され得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、前記内燃エンジンによって少なくとも部分的に動力供給されるレトロフィット動力供給装置と統合されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0082】
(図面の詳細な説明)
図1図1は、HHOガス製造装置を収容する高圧容器の分解模式図である。
【0083】
図2図2は、電解板スタックの模式図である。
【0084】
図3図3は、電解板の模式図である。
【0085】
図4図4は、制御配線を備えるHHOガス分配ハーネスの模式図である。
【0086】
図5図5は、HHOガス製造装置用制御回路の模式図である。
【0087】
図6図6は、HHOガス送達システムの模式図である。
【0088】
図7図7は、HHOガスインジェクター及びランスを取り付けた吸込ポートの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0089】
(発明の詳細な説明)
ある実施態様は、例えば、第2燃料を内燃エンジンへと提供するHHOガス製造装置を提供し得る。図1は、HHOガス製造装置100を収容する高圧容器の分解模式図である。該装置は、下部106及び上部108を備える絶縁性板ホルダー内部に据え付けられた、間隔をあけた電解板104のスタックを備える電気分解セル102を備える。絶縁性板ホルダーの下部106及び絶縁性板ホルダーの上部108は、アラインメントペグ110によって互いに対して向きが合わされている。絶縁性板ホルダーの上部108のスロット112を通じて、電解質溶液を導入することができ、かつHHOガスを前記電気分解セルから取り除くことができる。電気分解セル102は、上部ハウジング114及び絶縁性底部カバー116を備える耐圧容器の内部に収容される。組み立てられると、上部ハウジングの下側リム118は、絶縁性底部カバー116の溝120の中に据え付けられる。耐圧容器は、組み立てられ、フランジアセンブリー122でシールされる。上部ハウジングは、電解質溶液添加ポート126及びガス除去ポート128をさらに備える。底部カバー116は、電気を電気分解セルへと供給するのに使用される電力端子124をさらに備える。
【0090】
図2は、間隔をあけた実質的に平行な5枚の電解板104A、104B、104C、104D、及び104Eを備える電解板スタック104を示す。電力端子124のうちの一方は、端子コネクター105Aに接続され得る。
【0091】
図3は、電解質溶液流動ポート107E、電解質溶液流動及びガス除去ポート109E、及び任意の電力端子コネクター105Eを備える電解板104Eを示す。
【0092】
図4は、制御配線を備えるHHOガス分配ハーネス400の模式図である。HHOガス分配ハーネスは、通信ライン412、電圧インバーター414、可聴アラーム416、及びプログラミングライン406によってプログラミングユニット404と通信するプログラム可能な電子制御システム(ECS)410と共に示されている。ECS410は、任意に、エンジン制御ユニット(ECU)408と通信を行う。ECS410は、ノックセンサー418、排気温度センサー420、及びHHOガス温度センサー422を含むいくつかのセンサーと通信を行う。動作中は、HHOガスが、供給ライン434を介してレギュレーター424へと導入され、エンジン冷媒ライン426を通じて循環するエンジン冷媒で冷却される。冷却されたHHOガスは、任意のHHOラインフィルター428を通され、該HHOガスの複数の部分が、HHOガスインジェクター430A~430Hに導入される。ECSは、不図示のHHO製造装置の制御配線と、ライン432を介して電気的に連絡している。図5は、HHOガス製造装置502用の制御回路500の模式図である。制御継電器504は、温度スイッチ506及び圧力スイッチ508によって制御される。制御継電器504は、制御ライン512を介して、HHOガス製造装置502への電力を調整するよう構成された電力継電器510を制御する。該装置への電力は、電力ライン514を介して、高アンペアブレーカー516及び電力継電器510に通される。
【0093】
図6は、HHSガス送達システム600の模式図である。動作中は、電源602が、HHOガス製造装置604及び中央処理装置(CPU)606に電力を提供する。CPU606は、点火スイッチにより制御されるライン608を通じて電力を受け入れる。CPU606は、制御シグナルライン610を通じて、電力継電器612へと制御シグナルを供給して、装置604への電力を調整する。HHOガスは、HHOガス出口配管614を通って装置604を出て、レギュレーター616に通され、エンジン冷媒ライン618(A及びB)を通って循環するエンジン冷媒で冷却される。その後、冷却されたHHOガスは、圧力制御配管620を通じて、HHOガスインジェクターマニホールド622へと移送される。HHOガスインジェクターマニホールド622は、インジェクターランス624A、624B、624C、及び624Dが取り付けられたインジェクターの組を通じて、該HHOガスの割り当て分を分配する。
【0094】
図7は、吸込ポート700の部分断面図である。動作中は、HHOインジェクター702は、シリンダー716の吸込ポート712内に位置するHHOインジェクターランス710を通じて、シリンダー716の吸込弁704の直近にHHOガスを送達する。1次燃料、例えば、ディーゼル又はガソリンは、燃料インジェクター706を介して前記燃焼室720内に供給される。HHOガス噴射は、ピストン714の位置に関連して時間が定められる。
【0095】
ある実施態様は、例えば、前記内燃エンジンの性能を向上させるための第2燃料を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、ライトデューティー高速ディーゼルエンジン、ライトヘビーデューティーディーゼルエンジン、ミディアムデューティーディーゼルエンジン、ミディアムヘビーデューティーディーゼルエンジン、ヘビーヘビーデューティーディーゼルエンジン、ノンロードエンジン、定置エンジン、ロコモティブエンジン、船舶用エンジン、航空エンジン、発電機セットエンジン、火花点火エンジン、圧縮点火エンジン、ノンロード圧縮点火エンジン、自然吸気エンジン、ターボチャージャー付きエンジン、ターボコンパウンドエンジン、過給エンジン、直接噴射エンジン、間接噴射エンジン、ポート噴射エンジン、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、エタノールエンジン、メタノールエンジン、バイオ燃料エンジン、天然ガスエンジン、プロパンエンジン、又は代替燃料エンジンであり得る。
【0096】
ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、1つ以上の車両又は発電機セットに動力を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の車両のうちの1つは、乗用車、ライトデューティー車両、ミディアムデューティー乗用車両、トラック(例えば、乗用トラック又は配達用トラック)、ライトデューティートラック、ミディアムデューティートラック、ヘビーデューティートラック、都市バス、オートバイ、乗用車、四輪単ユニット車両、バス、2軸6輪単ユニット車両、3軸単ユニット車両、4軸以上の単ユニット車両、4軸以下の単一車体トレーラー車両、5軸トラクターセミトレーラー、6軸以上の単一車体トレーラー、5軸以下の複数車体トレーラー、6軸複数車体トレーラー、7軸以上の複数車体トレーラー、クラス1車両、クラス2車両、クラス3車両、クラス4車両、クラス5車両、クラス6車両、クラス7車両、クラス8車両(例えば、クラス8のトラック)、クラス9車両、クラス10車両、クラス11車両、クラス12車両、クラス13車両カテゴリーM車両、カテゴリーM1車両、カテゴリーM2車両、カテゴリーM3車両、カテゴリーN1-I車両、カテゴリーN1-II車両、カテゴリーN1-III車両、カテゴリーN2車両、カテゴリーN3車両、道路車両、オフロード車両、大型船(vessel)、ボート、海上船舶(例えば、プレジャーボート)、又は航空機であり得る。ある実施態様において、例えば、前記発電機セットのうちの1つは、住居用発電機セット又は商用発電機セット又は工業用発電機セット又は4気筒エンジン、もしくは6気筒エンジンもしくは6~20気筒の間のエンジン、もしくは8気筒エンジンもしくは8~12気筒エンジンを取り付けた発電機セットであってもよく、かつ該エンジンは、混合燃料エンジン、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン、及び/又は天然ガスエンジンであってもよい。
【0097】
ある実施態様において、例えば、前記車両は、ヘビーデューティーディーゼルエンジンを備えるクラス8のトラックであってもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ヘビーデューティーディーゼルエンジンは、11~16リットルの範囲、例えば、14~15リットルの範囲の排気量を有し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ヘビーデューティーディーゼルエンジンは、少なくとも1800rpm、例えば、2100rpmのエンジン速度を有し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ヘビーデューティーディーゼルエンジンは、1600~2000ft-lb(2,169~2,712Nm)のピークトルクを提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ヘビーデューティーディーゼルエンジンは、430~500馬力(320.7~372.8kW)を生じさせる大きさとしてもよい。
【0098】
ある実施態様において、例えば、前記車両は、ミディアムデューティーディーゼルエンジンを備える配達用トラックであってもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ミディアムデューティーディーゼルエンジンは、6気筒直列エンジンであり得る。ある実施態様において、例えば、前記ミディアムデューティーディーゼルエンジンは、6~11リットルの範囲の排気量を有し得る。
【0099】
ある実施態様において、例えば、前記車両(例えば、Dodge Ramトラック又はFord F150トラック)は、ライトデューティー高速ディーゼルエンジンを備える軽量トラックであり得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ライトデューティー高速ディーゼルエンジンは、2~6リットルの範囲の排気量を有し得る。ある実施態様において、前記ライトデューティー高速ディーゼルエンジンは、4000~4500rpmのエンジン速度を有し得る。ある実施態様において、前記ライトデューティー高速ディーゼルエンジンは、200~250馬力(149.1~186.4kW)を生じさせる大きさとしてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ライトデューティー高速ディーゼルエンジンは、6気筒直列エンジン、V6エンジン、又はV8エンジンであり得る。
【0100】
ある実施態様において、例えば、前記車両は、4~20リットルの範囲の排気量、例えば、4~8リットルの範囲の排気量を有する内燃エンジンを備えるか、又は該内燃エンジンが、8~18リットルの範囲の排気量を有する、プレジャーボートであり得る。
【0101】
ある実施態様において、例えば、前記エンジンは、6~60リットルの範囲の排気量を有する発電機セットエンジンであり得る。あるさらなる実施態様において、例えば、発電機セットエンジンは、1気筒あたり2~6リットルのエンジン排気量を有するV8、V12、V16、又はV20エンジンであり得る。ある実施態様において、例えば、発電機セットエンジンは、1000馬力(745.7kW)超を生じさせる大きさとしてもよい、例えば、該発電機セットエンジンを、1000~2000馬力(745.7~1491kW)を生じさせる大きさとしてもよい。
【0102】
ある実施態様は、例えば、電気分解セルを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、耐圧容器を備え得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記耐圧容器は、25psig(172.4kPag)を超過する圧力、例えば、50psig(344.47kPag)を超過する、75psig(517kPag)を超過する、100psig(689kPag)を超過する圧力を維持するよう構成され任意に定格化され得るか、又は該耐圧容器は、150psig(1034kPag)を超過する圧力を維持するよう構成され任意に定格化され得る。ある実施態様において、例えば、前記耐圧容器は、100psig(689kPag)までの圧力、125psig (862kPag)まで、150psig(1034kPag)までの圧力を維持するよう構成され任意に定格化され得るか、又は該耐圧容器は、200psig(1379kPag)までの圧力を維持するよう構成され任意に定格化され得る。
【0103】
ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、容器内部のガスの圧力が、25psig(172.4kPag)を超える、例えば、50psig(344.47kPag)を超過する、80psig (552kPag)を超過する、100psig(689kPag)を超過する、150psig(1034kPag)を超過する圧力の場合に、開くよう構成された圧力リリーフ弁をさらに含み得るか、又は前記電気分解セルは、容器内部のガスの圧力が、200psig(1379kPag)を超える場合に、開くよう構成された圧力リリーフ弁をさらに含み得る。
【0104】
ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、ある体積の電解質溶液を収容するよう構成され得る第1の規定された空間をさらに備え得る。ある実施態様において、例えば、前記第1の規定された空間は、ホストエンジンの(すなわち、前記電気分解セルが第2燃料を供給しているエンジン(1つ又は複数))の少なくとも1日の運転、例えば、少なくとも2日の運転、少なくとも1週間の運転、少なくとも2週間の運転、少なくとも3週間の運転、少なくとも1ヶ月の運転、少なくとも2ヶ月の運転、少なくとも3ヶ月の運転の間、十分な量のHHOガスを供給する体積の前記電解質溶液を収容するよう構成され得るか、又は前記第1の規定された空間は、該ホストエンジンの少なくとも6ヶ月の運転の間、十分な量のHHOガスを供給する体積の前記電解質溶液を収容するよう構成され得る。
【0105】
ある実施態様において、例えば、前記第1の規定された空間は、少なくとも200マイル(322km)の運転、例えば、少なくとも400マイル(644km)の運転、少なくとも800マイル(1,287km)の運転、少なくとも1,200マイル(1,931km)の運転、少なくとも5,000マイル(8,045km)の運転、少なくとも10,000マイル(16,093km)の運転、少なくとも20,000(32,187km)マイルの運転の間、トラックにHHOガスを供給する体積の電解質溶液を収容するよう構成され得るか、又は前記第1の規定された空間は、少なくとも30,000マイル(48,280km)の運転の間、トラックにHHOガスを供給する体積の電解質溶液を収容するよう構成され得る。ある実施態様において、例えば、前記第1の規定された空間は、少なくともクランクシャフト400,000回転、例えば、少なくともクランクシャフト800,000回転、少なくともクランクシャフト1,600,000回転、少なくともクランクシャフト2,400,000回転、少なくともクランクシャフト10,000,000回転、少なくともクランクシャフト20,000,000回転、少なくともクランクシャフト40,000,000回転の間トラックにHHOガスを供給する体積の電解質溶液を収容するよう構成され得るか、又は前記第1の規定された空間は、少なくともクランクシャフト60,000,000回転の間トラックにHHOガスを供給する体積の電解質溶液を収容するよう構成され得る。
【0106】
ある実施態様において、前記第2の規定された空間は、前記HHOガス発生装置が収容される高圧力容器に統合してはならない。前記第2の規定された空間は、HHOガスを受け入れるよう構成された別個の高圧ハウジングであってよいか、又は前記HHO発生装置に取り外せるように接続されてもよい(例えば、遠方又は持ち運び可能な送達のために)。ある実施態様において、前記別個の第2の規定された空間は、HHOガスの追加の保管場所、HHOガスの主要保管場所又は第2保管場所として役立ち得る。ある実施態様において、例えば、前記溶液は、水及び1種以上の電解質を含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記1種以上の電解質は、少なくとも部分的に水に可溶性の金属塩などの金属塩を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記1種以上の電解質は:KOH、NaOH、Na2CO3、NaHCO3、NaCl、K2CO3、KHCO3、H2SO4、CH3COOH、及びそれらのうちの2種以上の組合せからなる群から選択され得る。
【0107】
ある実施態様において、例えば、前記第1の規定された空間は、少なくとも1クォート(0.946リットル)、例えば、少なくとも1/2ガロン(1.89リットル)、少なくとも1ガロン(3.79リットル)の前記電解質溶液を収容するよう構成され得るか、又は前記第1の規定された空間は、少なくとも5ガロン(18.93リットル)の前記電解質溶液を収容するよう構成され得る。
【0108】
ある実施態様において、例えば、前記電解質溶液は、1種以上の電解質の濃度が(合計で)、該電解質溶液の総体積に対して、5体積%未満、例えば、4体積%未満、3体積%未満、2体積%未満、1体積%未満、0.5体積%未満である水溶液を含み得るか、又は前記電解質溶液は、1種以上の電解質の濃度が(合計で)、該電解質溶液の総体積に対して0.25体積%未満である水溶液を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記電解質溶液は、1種以上の電解質の濃度が、0.1~5体積%の範囲である、例えば、0.5~3体積%の範囲である水溶液を含み得るか、又は前記電解質溶液は、電解質の濃度が(合計で)、該電解質溶液の総体積に対して1.5~3体積%の範囲である水溶液を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記1種以上の電解質は:KOH、NaOH、Na2CO3、NaHCO3、NaCl、K2CO3、KHCO3、H2SO4、CH3COOH、及びそれらのうちの2種以上の組合せからなる群から選択され得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、電解質溶液であって、該電解質溶液中に存在する1種以上の電解質の濃度が、該電気分解セルの作動電圧及び温度で20アンペア未満(例えば、10アンペア未満)の電流ドローを提供するよう選択、維持、及び/又は調整され得る、前記電解質溶液を含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記電解質濃度は、従来の電気分解セル電解質の濃度よりも低くてよい。ある実施態様において、例えば、前記電解質溶液は、硫酸を含まなくてもよい。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、過熱することなく、例えば、65℃を超過する温度まで熱くなることなく、ある期間(例えば、少なくとも10分、少なくとも30分、少なくとも1時間、又は無期限に)の間連続的に(例えば、パルス幅変調を行わずに)運転され得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記電気分解セルを過熱することなく連続的に運転する能力は、少なくとも部分的に、前記電解質溶液中の低い電解質濃度及び/又は15アンペア未満(例えば、10アンペア未満)の電流ドローによるものであろう。
【0109】
ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、複数の電解板をさらに含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記複数の電解板は、5~15枚の範囲の板、例えば、7~12枚の範囲の板を含み得るか、又は前記複数の電解板は、5~8枚の範囲の板を含み得る。
【0110】
ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板のそれぞれは、0.25~3mmの範囲、例えば、0.5~2.5mmの範囲の厚さを有し得るか、又は前記複数の電解板は、1~2mmの範囲の厚さを有し得る。
【0111】
ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板のうちの第1のものは、該複数の板のうちの第2の隣接するものから0.25~8mmの範囲の距離で配置されてもよく、例えば、前記複数の電解板のうちの第1のものは、該複数の板のうちの第2の隣接するものから0.5~3mmの範囲の距離で配置されてもよい。
【0112】
ある実施態様において、例えば、前記板は、高伝導性かつ低腐食性材料、例えば、304ステンレス鋼よりも高い、より高い伝導性及び304ステンレス鋼とほぼ同等かそれよりも低い電解質環境における腐食性を有する材料から構成されるか又はそれを含む材料を含み得る(例えば、それから構成され得るか又はそれで部分的に又は完全に被覆され得る)。ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板のうちの少なくとも1枚の少なくとも一表面の少なくとも一部は、白金、チタン、イリジウム、黄銅、金、ニッケル合金、銀、グラフェン、又はそれらのうちの1種以上の組合せを備え得る。
【0113】
ある実施態様において、例えば、前記複数の板は、2枚の末端板及び隣接する板の間にほぼ等距離で間隔をあけた残りの板を含む、固定された関係にあるほぼ平行な板のスタックとして構成され得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記正端子は、前記末端板のうちの一方に取り付けられてもよく、かつ、前記負端子は、前記末端板のうちの他方に取り付けられてもよい。ある実施態様において、例えば、前記複数の電解板は、前記電解質溶液中に完全に沈められてもよい。ある実施態様において、例えば、前記正端子及び前記負端子は、前記複数の板及び隣接する板の間の領域内に存在する電解質溶液のみを通じてか又は少なくとも実質的にそれらを通じて電気的及び又は電気化学的に連絡していてもよい。ある実施態様において、例えば、前記複数の板及び隣接する板の間の領域内に存在する電解質溶液を通じた電気的及び/又は電気化学的な連絡は、前記複数の板の一部を、例えば、前記板のスタックを、前記加圧容器のスロット内に据えつけることによって、かつ/又は板スタック内の隣接する板の間に位置する流体を、該隣接する板の間のスペーサー、ガスケット、及び又はシーラントで少なくとも部分的に隔離することによって絶縁することによって増加され得る(例えば、最大化され得る)。
【0114】
ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、前記第1の規定された空間内に冷却コイルを備えてもよく、それによって、前記電解質溶液から熱を取り除き得る。
【0115】
ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、HHOガスが入りかつ/又はそれを保管するよう設定された第2の規定された空間を備え得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記第2の規定された空間には、空気を含まないHHOガスが入りかつ/又はそれが保管されていてもよい。ある実施態様において、例えば、前記第2の規定された空間は、少なくとも1クォート(0.946リットル)、少なくとも2クォート(1.89リットル)、少なくとも1ガロン(3.79リットル)、少なくとも2ガロン(7.57リットル)、少なくとも5ガロン(18.93リットル)、少なくとも10ガロン(37.85リットル)の体積を有し得るか、又は前記第2の規定された空間は、少なくとも25ガロン(94.6リットル)の体積を有し得る。ある実施態様において、例えば、前記第2の規定された空間は、1ガロン(3.79リットル)未満、5ガロン(18.93リットル)未満、10ガロン(37.85リットル)未満の体積を有し得るか、又は前記第2の規定された空間は、25ガロン(94.6リットル)未満の体積を有し得る。ある実施態様において、例えば、前記HHOガスは、空気への曝露によって、分解し、変化させられ、かつ/又は効果が減少し得る(例えば、少なくとも部分的に反応し又はクエンチされ得る)。ある実施態様において、例えば、前記HHOは、前記内燃エンジンにおいて第2燃料として使用される場合に、目立った性能の変化を全く受けずに、空気無しで(又は少なくとも実質的に空気無しで)少なくとも2週間(例えば、少なくとも1ヶ月)の間保管され得る。ある実施態様において、
【0116】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンにHHOガスを提供するための装置であって:該HHOガスを発生させるための電気分解セル、及び該内燃エンジンの該電気分解セルから複数のインジェクターへの該HHOガスの流れを開始及び停止させるよう構成されたガスフローレギュレーターを備える、前記装置を提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ガス圧力レギュレーターを出るガスは、35℃超の、例えば、40℃超の、50℃超の、60℃超の温度を有するよう制御されてもよいか、又は前記ガス圧力レギュレーターを出るガスは、70℃超の温度を有するよう制御されてもよい。
【0117】
あるさらなる実施態様において、例えば、前記ガス圧力レギュレーターを出るガスは、90℃未満、例えば、80℃未満、70℃未満、60℃未満の温度を有するよう制御されてもよいか、又は該ガス圧力レギュレーターを出る該ガスは、45℃未満の温度を有するよう制御されてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記ガス圧力レギュレーターを出るガスは、5~80℃の範囲の、例えば、10~80℃の範囲の、5~75℃の範囲の、10~70℃の範囲の、10~60℃の範囲の、10~55℃の範囲の、20~80℃の範囲の、10~80℃の範囲の、90℃未満、例えば、80℃未満、70℃未満、60℃未満の温度を有するよう制御されてもよいか、又は前記ガス圧力レギュレーターを出るガスは、45℃未満の温度を有するよう制御されてもよい。
【0118】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンにHHOガスを提供するための装置であって:該HHOガスを発生させるための電気分解セル、及び該内燃エンジンの複数の吸込ポートへと該HHOガスを送達するよう構成された複数のランスを備えるガス分配ハーネスを備える、前記装置を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記複数のランスの数は、前記複数のインジェクターの数と等しくてもよい。ある実施態様において、例えば、前記複数のランスのうちの少なくとも1つのランスは、少なくとも1つの出口を備えてもよく、該複数のランスのうちの少なくとも第2のランスは、少なくとも第2の出口を備えてもよく、かつ該複数のランスのうちの少なくとも第3のランスは、少なくとも第3の出口を備えてもよい。ある実施態様において、例えば、前記少なくとも1つの出口が、前記内燃エンジンの複数のシリンダーのうちの1つのシリンダーのエアフローポートの3インチ(7.62cm)以内(例えば、1.5インチ(3.81cm)以内、1インチ(2.54cm)以内、0.5インチ(1.27cm)以内、0.25インチ(0.635cm)以内、0.125インチ(0.3175cm)以内、又は該少なくとも1つの出口は、0.1インチ(0.254cm)以内に位置していてもよい)に位置していてもよいか、前記少なくとも第2の出口が、該複数のシリンダーのうちの第2のシリンダーのエアフローポートの3インチ(7.62cm)以内(例えば、1.5インチ(3.81cm)以内、1インチ(2.54cm)以内、0.5インチ(1.27cm)以内、0.25インチ(0.635cm)以内、0.125インチ(0.3175cm)以内、又は該少なくとも第2の出口は、0.1インチ(0.254cm)以内に位置していてもよい)に位置していてもよく、前記少なくとも第3の出口が、複数のシリンダーのうちの第3のシリンダーのエアフローポートの、3インチ(7.62cm)以内(例えば、1.5インチ(3.81cm)以内、1インチ(2.54cm)以内、0.5インチ(1.27cm)以内、0.25インチ(0.635cm)以内、0.125インチ(0.3175cm)以内、又は該少なくとも第3の出口は、0.1インチ(0.254cm)以内に位置していてもよい)に位置していてもよい。ある実施態様において、例えば、前記少なくとも1つの出口は、前記内燃エンジンの複数のエンジン弁座のエンジン弁座の3インチ(7.62cm)以内(例えば、1.5インチ(3.81cm)以内、1インチ(2.54cm)以内、0.5インチ(1.27cm)以内、0.25インチ(0.635cm)以内、0.125インチ(0.3175cm)以内、又は該少なくとも1つの出口は、0.1インチ(0.254cm)以内に位置していてもよい)に位置していてもよく、前記少なくとも第2の出口は、該複数のエンジン弁座のうちの第2のエンジン弁座の3インチ(7.62cm)以内(例えば、1.5インチ(3.81cm)以内、1インチ(2.54cm)以内、0.5インチ(1.27cm)以内、0.25インチ(0.635cm)以内、0.125インチ(0.3175cm)以内、又は該少なくとも第2の出口は、0.1インチ(0.254cm)以内に位置していてもよい)に位置していてもよく、かつ前記少なくとも第3の出口は、複数のエンジン弁座のうちの第3のエンジン弁座の3インチ(7.62cm)以内(例えば、1.5インチ(3.81cm)以内、1インチ(2.54cm)以内、0.5インチ(1.27cm)以内、0.25インチ(0.635cm)以内、0.125インチ(0.3175cm)以内、又は該少なくとも第3の第3の出口は、0.1インチ(0.254cm)以内に位置していてもよい)に位置していてもよい。ある実施態様において、例えば、前記少なくとも1つの出口は、前記内燃エンジンの複数のシリンダーのうちの1つのシリンダーの吸込値のオリフィスの3インチ(7.62cm)以内(例えば、1.5インチ(3.81cm)以内、1インチ(2.54cm)以内、0.5インチ(1.27cm)以内、0.25インチ(0.635cm)以内、0.125インチ(0.3175cm)以内、又は該少なくとも1つの出口は、0.1インチ(0.254cm)以内に位置していてもよい)に位置していてもよく、前記少なくとも第2の出口は、前記複数のシリンダーのうちの第2のシリンダーの吸込弁のオリフィスの3インチ(7.62cm)以内(例えば、1.5インチ(3.81cm)以内、1インチ(2.54cm)以内、0.5インチ(1.27cm)以内、0.25インチ(0.635cm)以内、0.125インチ(0.3175cm)以内、又は該少なくとも第2の出口は、0.1インチ(0.254cm)以内に位置していてもよい)に位置していてもよく、かつ前記少なくとも第3の出口は、該複数のシリンダーのうちの第3のシリンダーの吸込弁のオリフィスの3インチ(7.62cm)以内(例えば、1.5インチ(3.81cm)以内、1インチ(2.54cm)以内、0.5インチ(1.27cm)以内、0.25インチ(0.635cm)以内、0.125インチ(0.3175cm)以内、又は該少なくとも第3の出口は、0.1インチ(0.254cm)以内に位置していてもよい)に位置していてもよい。
【0119】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンにHHOガスを提供するための装置であって:該HHOガスを発生させるための電気分解セル、及び該内燃エンジンの複数の吸込ポートへと該HHOガスを送達するよう構成された複数のランスを備えるガス分配ハーネスを備える前記装置を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記複数のランスの数は、前記複数のインジェクターの数と等しくてもよい。ある実施態様において、例えば、複数のランスのうちの少なくとも1つのランスは、少なくとも1つの出口を備えてもよく、該複数のランスのうちの少なくとも第2のランスは、少なくとも第2の出口を備えてもよく、かつ該複数のランスのうちの少なくとも第3のランスは、少なくとも第3の出口を備えてもよい。ある実施態様において、例えば、前記少なくとも1つの出口は、前記内燃エンジンの複数のシリンダーのうちの1つのシリンダーのエアフローポートの3cm以内(例えば、1.5cm以内、1cm以内、0.5cm以内、0.25cm以内、0.125cm以内、又は該少なくとも1つの出口は、0.1cm以内に位置していてもよい)に位置していてもよく、前記少なくとも第2の出口は、該複数のシリンダーのうちの第2のシリンダーのエアフローポートの3cm以内(例えば、1.5cm以内、1cm以内、0.5cm以内、0.25cm以内、0.125cm以内、又は該少なくとも第2の出口は、0.1cm以内に位置していてもよい)に位置していてもよく、かつ前記少なくとも第3の出口は、該複数のシリンダーのうちの第3のシリンダーのエアフローポートの3cm以内(例えば、1.5cm以内、1cm以内、0.5cm以内、0.25cm以内、0.125cm以内、又は該少なくとも第3の出口は、0.1cm以内に位置していてもよい)に位置していてもよい。ある実施態様において、例えば、前記少なくとも1つの出口は、前記内燃エンジンの複数のエンジン弁座のエンジン弁座の3cm以内(例えば、1.5cm以内、1cm以内、0.5cm以内、0.25cm以内、0.125cm以内、又は該少なくとも1つの出口は、0.1cm以内に位置していてもよい)に位置していてもよく、前記少なくとも第2の出口は、該複数のエンジン弁座のうちの第2のエンジン弁座の3cm以内(例えば、1.5cm以内、1cm以内、0.5cm以内、0.25cm以内、0.125cm以内、又は該少なくとも第2の出口は、0.1cm以内に位置していてもよい)に位置していてもよく、かつ前記少なくとも第3の出口は、該複数のエンジン弁座のうちの第3のエンジン弁座の3cm以内(例えば、1.5cm以内、1cm以内、0.5cm以内、0.25cm以内、0.125cm以内、又は該少なくとも第3の第3の出口は、0.1cm以内に位置していてもよい)に位置していてもよい。ある実施態様において、例えば、前記少なくとも1つの出口は、前記内燃エンジンの複数のシリンダーのうちのあるシリンダーの吸込値のオリフィスの3cm以内(例えば、1.5cm以内、1cm以内、0.5cm以内、0.25cm以内、0.125cm以内、又は該少なくとも1つの出口は、0.1cm以内に位置していてもよい)に位置していてもよく、前記少なくとも第2の出口は、該複数のシリンダーのうちの第2のシリンダーの吸込弁のオリフィスの3cm以内(例えば、1.5cm以内、1cm以内、0.5cm以内、0.25cm以内、0.125cm以内、又は該少なくとも第2の出口は、0.1cm以内に位置していてもよい)に位置していてもよく、かつ前記少なくとも第3の出口は、該複数のシリンダーのうちの第3のシリンダーの吸込弁のオリフィスの3cm以内(例えば、1.5cm以内、1cm以内、0.5cm以内、0.25cm以内、0.125cm以内、又は該少なくとも第3の出口は、0.1cm以内に位置していてもよい)に位置していてもよい。
【0120】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン用HHOガスのオン・デマンド送達のためのシステムであって:該HHOガスを発生させるための電気分解セル、制御装置、及びHHO噴射装置を備える、前記システムを提供し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記制御装置は、前記内燃エンジンの排気温度が、1つ以上の所定の温度を超える場合にHHOガスの噴射を調節してもよい。あるさらなる実施態様において、前記制御装置は、前記内燃エンジンの排気温度が50℃を超える場合、例えば、該排気温度が、75℃、100℃、150℃、175℃を超える場合に、HHOガスの噴射を調節してもよく、又は前記制御装置は、前記内燃エンジンの排気温度が200℃を超える場合に、HHOガスの噴射を調節してもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記制御装置は、前記内燃エンジンの排気温度が、前述の所定の温度のうちの1つ以上を超える場合に、1~5重量%の範囲でHHOガスの噴射を増加させてもよく、例えば、前記制御装置は、5~10重量%の範囲でHHOガスの噴射を増加させてもよく、10~20重量%の範囲でHHOガスの噴射を増加させてもよく、20~50重量%の範囲でHHOガスの噴射を増加させてもよく、50~100重量%の範囲でHHOガスの噴射を増加させてもよく、100~150重量%の範囲でHHOガスの噴射を増加させてもよく、又は前記制御装置は、前記内燃エンジンの排気温度が、前述の所定の温度のうちの1つ以上を超える場合に150~200重量%の範囲でHHOガスの噴射を増加させてもよい。
【0121】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン(例えば、車両用)用HHOガスの機内搭載型オン・デマンド送達用システムであって:必要とされる量のHHOガスを製造するよう構成された電気分解セル;及び該HHOガスを該内燃エンジンへと分配するよう構成されたHHOガス送達システムを備える、前記オン・デマンド送達用システムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記HHOガスの分配は、燃焼室吸込弁の前記電気分解セルからオリフィス直近(例えば、少なくとも1つのオリフィスの3インチ(7.62cm)以内)の位置へと必要とされる量のHHOガスの一部を送達することであって、該HHOガスの該一部が、該位置に到達するまでは、該一部は燃焼吸気に導入されず、それと混合もされない、前記送達すること、及び該燃焼室内で動作している前記ピストンの位置及び/又は該燃焼室の点火に対して所定の時間で、所定の量の該HHOガスの一部を送達することを含み得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、車両に動力を提供してもよく、かつ前記所定の量のHHOガスは、10,000マイル(16,093km)あたり又はクランクシャフト20,000,000回転あたり2~30オンス(56.7~850.4g)の範囲の電解溶液(elecrolyte solution)、例えば、3~16オンス(85.0~453.6g)の範囲、4~10の範囲の電解溶液を電気分解することによって発生させてもよく、又は必要とされるHHOガスの量は、10,000マイル(16,093km)あたり又はクランクシャフト20,000,000回転あたり5~7オンス(141.7~198.4g)の範囲(例えば、6オンス(170.0g))の電解溶液を電気分解することによって発生させてもよい。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、車両に動力を提供してもよく、かつ必要とされるHHOガスの量は、25℃のガス温度及び1気圧の圧力基準で、10,000マイル(16,093km)あたり又はクランクシャフト20,000,000回転あたり300~1000リットルの範囲、例えば、300~900リットルの範囲、400~800リットルの範囲、500~700リットルの範囲であり得るか、又は必要とされるHHOガスの量は、25℃のガス温度及び1気圧の圧力基準で10,000マイル(16,093km)あたり又はクランクシャフト20,000,000回転あたり600~700リットルの範囲であり得る。
【0122】
ある実施態様において、例えば、必要とされるHHOガスの量は、25℃のガス温度及び1気圧の圧力基準で、1時間あたり又はクランクシャフト120,000回転あたり1~10リットルの範囲、例えば、2~7リットルの範囲、3~4.5リットルの範囲であり得るか、又は必要とされるHHOガスの量は、25℃のガス温度及び1気圧の圧力基準で、1時間あたり又はクランクシャフト120,000回転あたり、3.5~4.5リットルの範囲であり得る。ある実施態様において、例えば、前述の必要とされるHHOガスの量の範囲は、典型的な運転条件の間の平均毎時要求、例えば、車両に適用可能な典型的な運転条件下での、10,000マイル(16,093km)の間又はクランクシャフト20,000,000回転の間の平均毎時要求に対応し得る。
【0123】
ある実施態様において、例えば、必要とされるHHOガスの量は、エンジン冷媒の温度の20℃以内のガス温度及び40~50psia(275.79~344.74kPaa)の範囲の圧力基準で、1時間あたり又はクランクシャフト120,000回転あたり1~10リットルの範囲、例えば、1.5~6リットルの範囲、2~4リットルの範囲であり得るか、又は必要とされるHHOガスの量は、エンジン冷媒の温度の20℃以内のガス温度及び40~50psia(275.79~344.74kPaa)の範囲の圧力基準で、1時間あたり又はクランクシャフト120,000回転あたり2~3リットルの範囲であり得る。ある実施態様において、例えば、前述の必要とされるHHOガスの量の範囲は、典型的な運転条件の間の平均毎時要求、例えば、車両に適用可能な典型的な運転条件下での、10,000マイル(16,093km)の間又はクランクシャフト20,000,000回転の間の平均毎時要求に対応し得る。
【0124】
ある実施態様は、例えば、車両用内燃エンジン用HHOガスの機内搭載型オン・デマンド送達用システムであって:少なくとも1リットルの必要とされるHHOの量のHHOガスを送達することができる電気分解セルを備える、前記オン・デマンド送達用システムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、前記エンジンのクランクシャフトの120,000回転毎に、少なくとも1.5リットル、例えば、少なくとも2リットル、少なくとも3リットル、少なくとも4リットル、少なくとも5リットル、少なくとも6リットル、少なくとも7リットル、少なくとも10リットル、少なくとも20リットルのHHOガスを送達できるものであってもよいか、又は前記電気分解セルは、前記エンジンのクランクシャフトの120,000回転毎に、少なくとも30リットルのHHOガスを送達できるものであってもよい。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、前記エンジンのクランクシャフトの120,000回転毎に、1~10リットルの範囲のHHOガス、例えば、1~8リットルの範囲のHHOガス、2~7リットルの範囲のHHOガスを送達できるものであってもよいか、又は前記電気分解セルは、前記エンジンのクランクシャフトの120,000回転毎に、2~5リットルの範囲のHHOガスを送達できるものであってもよい。ある実施態様において、例えば、上記の必要とされる量の値及び/又は範囲のうちの任意のものは、前記電気分解セルの出口圧力(例えば、45~50psia(310.26~344.74kPaa))で、該電気分解セルから送達されるHHOガスの体積に基づくものであってよい。ある実施態様において、例えば、上記の必要とされる量の値及び/又は範囲のうちの任意のものは、標準温度及び標準圧力(例えば、25℃の標準温度及び1気圧の標準圧力)で計算されたHHOガスの体積に基づくものであってよい。ある実施態様において、例えば、上記の必要とされる量の値及び/又は範囲のうちの任意のものは、少なくとも1つのHHOガスインジェクターと連通したエンジン冷媒で冷却されるフローレギュレーターの出口温度及び圧力(例えば、該フローレギュレーターに入るエンジン冷媒の温度の20℃以内の出口温度、及び前記内燃エンジンの入口空気圧力よりも45psi(310.26kPa)高い圧力)での前記HHOガスの体積に基づくものであってよい。
【0125】
ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、前記内燃エンジンの少なくともクランクシャフト5,000回転、例えば、少なくともクランクシャフト10,000回転、クランクシャフト15,000回転、クランクシャフト20,000回転に必要とされる量のHHOガスを送達するのに十分な体積のHHOガスを保管し得るか、又は前記電気分解セルは、前記内燃エンジンの少なくともクランクシャフト50,000回転に必要とされる量のHHOガスを送達するのに十分な体積のHHOガスを保管し得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記電気分解セルの温度は、運転の間80℃を超えてはならず、例えば、前記電気分解セルの温度は、運転の間65℃を超えてはならない。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルの温度は、周囲温度よりも25℃高い温度を超えてはならない。
【0126】
ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、11~30VDC、例えば、11~14VDCの範囲の電圧を有するDC電源によって電力供給されてもよく、前記電気分解セルは、20~28VDCの範囲の電圧を有するDC電源によって電力供給されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、24VDCの電圧を有するDC電源によって電力供給されてもよいか、又は前記電気分解セルは、28VDCの電圧を有するDC電源によって電力供給されてもよい。
【0127】
あるさらなる実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、前記電解質溶液であって、該電解質溶液中に存在する電解質の濃度が、電気分解セルの運転温度で20アンペア未満、15アンペア、又は10アンペア未満の電流ドローを提供するよう選択、維持、及び/又は調整され得る、前記電解質溶液を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、250ワット未満のDC電源で動作するよう構成されてもよく、例えば、該電気分解セルは、150ワット未満のDC電源で動作するよう構成され得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、20オーム未満、例えば、10オーム未満、5オーム未満の抵抗を有するよう構成され得るか、又は前記電気分解セルは、3オーム未満の抵抗を有するよう構成され得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解セルは、少なくとも1オーム、例えば、少なくとも2オーム、少なくとも3オーム、少なくとも5オーム、少なくとも10オーム、少なくとも20オームの抵抗を有するよう構成され得るか、又は前記電気分解セルは、少なくとも30オームの抵抗を有するよう構成され得る。
【0128】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの1つ以上のシリンダーの中にHHOガスを送達する方法、装置、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、1リットルのシリンダー排気量あたり0.05リットル未満の前記HHOガスが、300kPa未満(例えば、200kPa未満、150kPa未満、又は110kPa未満)の圧力で、前記1つ以上のシリンダーのそれぞれに送達されてもよいか、1リットルのシリンダー排気量あたり0.025リットル未満の前記HHOガスが、300kPa未満(例えば、200kPa未満、150kPa未満、又は110kPa未満)の圧力で前記1つ以上のシリンダーのそれぞれに送達されてもよいか、1リットルのシリンダー排気量あたり0.01リットル未満の前記HHOガスが、300kPa未満(例えば、200kPa未満、150kPa未満、又は110kPa未満)の圧力で前記1つ以上のシリンダーのそれぞれに送達されてもよいか、又は1リットルのシリンダー排気量あたり0.005リットル未満の前記HHOガスが、300kPa未満(例えば、200kPa未満、150kPa未満、又は110kPa未満)の圧力で前記1つ以上のシリンダーのそれぞれに送達されてもよい。
【0129】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの1種以上の排出物を減少させるための方法であって:エンジン冷媒と熱を交換することによってHHOガスの温度を制御すること;及び該制御された温度のHHOガスを、該内燃エンジンの少なくとも1つの吸込ポートへと送達することを含む、前記方法を提供し得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンの1種以上のエンジン排出物が、欧州(例えば、Euro I、Euro II、Euro III、Euro IV、Euro V、又はEuro VI排出基準)でかつ/又は環境保護庁(例えば、2002、2004、2007、2010、又は2014環境保護庁排出基準)によって明記された1つ以上の排出基準による内燃エンジンの1つ以上の規制排出限度以内に低下し得るか、又はそれを満たし得る。
【0130】
ある実施態様において、例えば、前記1種以上のエンジン排出物は、粒子状物質(PM)排出物、窒素酸化物(NOx)排出物、一酸化窒素(NO)排出物、二酸化窒素(NO2)排出物、炭化水素(HC)排出物、全炭化水素(THC)排出物、非メタン炭化水素(NMHC)排出物、炭化水素及び窒素酸化物(HC+NOx)排出物、窒素酸化物及び非メタン炭化水素(NOx+NMHC)排出物、酸化炭素(CO)排出物、二酸化炭素(CO2)排出物、微粒子(PM2.5)排出物、超微粒子(PM0.1)排出物、粒子の数(PN)排出物、非メタン有機ガス(NMOG)排出物、ホルムアルデヒド(HCHO)排出物、又は前述の排出物のうちの1種以上の組合せであり得る。
【0131】
ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、1つ以上の試験手順に基づき得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の試験手順は、連邦試験手順(Federal Test Procedure (FTP))、環境保護庁過渡試験手順、ノット・ツー・エクシード(NTE)試験、追加排気試験(SET)、アーバンダイナモメータドライビングスケジュール(UDDS)、FTP 72 サイクル、FTP 75サイクル、アーバンダイナモメータドライビングスケジュール(UDDS)、US06試験又は追加連邦試験手順(Supplemental Federal Test Procedure, SFTP)、LA92「統一」ダイナモメータドライビングスケジュール(LA92 "Unified" Dynamometer Driving Schedule)、新欧州ドライビングサイクル試験(New European Driving Cycle test, NEDC)、エクストラアーバンドライビングサイクル(Extra Urban Driving Cycle, EUDC)、ECEアーバンドライビングサイクル(ECE Urban Driving Cycle)、コモンアルテミスドライビングサイクル(Common Artemis Driving Cycles, CADC)、ADACハイウェイサイクル(ADAC Highway Cycle)、RTS 95サイクル、ECE R49サイクル、ESC(OICA)サイクル、ELRサイクル、ETC(FIGE)サイクル、ノンロード圧縮点火エンジンの排ガス排出基準、40 C.F.R.パート89サブパートEによるもの、40 C.F.R.パート1039サブパートFによるもの、又はそれらのうちの2つ以上の組合せであり得る。
【0132】
ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、キロワット-時間あたり1.0グラム(g/kW-hr)未満のPMレベル、例えば、0.02g/kW-hr未満のPMレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、1キロメートルあたり0.25グラム(g/km)未満のPMレベル、例えば、0.005g/km未満のPMレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、15.8g/kWh未満のNOxレベル、例えば、0.268g/kWh未満のNOxレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、0.78g/km未満のNOxレベル、例えば、0.012g/km未満のNOxレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、2.6g/kWh未満のHCレベル、例えば、0.13g/kWh未満のHCレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、0.29g/km未満のTHCレベル、0.10g/km未満のTHCレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、1.3g/kW-hr未満のNMHCレベル、例えば、0.19g/kW-hr未満のNMHCレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、0.108g/km未満のNMHCレベル、例えば、0.068g/km未満のNMHCレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、21.4g/kW-hr未満のNMHC+NOxレベル、例えば、4.0g/kW-hr未満のNMHC+NOxレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、1.7g/km未満のHC+NOxレベル、例えば、0.170g/km未満のHC+NOxレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、53.6g/kW-hr未満のCOレベル、例えば、1.0g/kW-hr未満のCOレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、6.9g/km未満のCOレベル、例えば、0.50g/km未満のCOレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、0.28g/mi未満のNMOGレベル、例えば、0.01g/mi未満のNMOGレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、0.032g/mi未満のHCHOレベル、例えば、0.004g/mi未満のHCHOレベルであり得る。ある実施態様において、例えば、前記1つ以上の規制排出限度のうちの1つは、6*1012未満のPNレベル、例えば、6*1011未満のPNレベルであり得る。
【0133】
ある実施態様は、例えば、HHOガスを内燃エンジンの燃焼室へと送達する方法を提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記HHOガスは、制御された温度で送達されてもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記制御された温度は、エンジン冷媒温度(例えば、燃焼室の上流に位置する、例えば、前記燃焼室内へのHHOガス流のレギュレーターの直近に位置する熱交換器の入口側に供給される入冷媒の温度)の20℃以内であってもよいか、例えば、該温度は、15℃以内、10℃以内であってもよいか、又は該制御された温度は、エンジン冷媒温度の5℃以内であってもよい。あるさらなる実施態様において、例えば、前記制御された温度は、エンジン冷媒温度(例えば、熱交換器の入口側に供給される入冷媒の温度)を20℃以下上回るものであり得るか、例えば、該温度は、15℃以下、10℃以下であり得るか、又は該制御された温度は、エンジン冷媒温度を5℃以下上回るものであり得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記制御された温度は、エンジン冷媒温度(例えば、熱交換器の入口側に供給される入冷媒の温度)を20℃以下下回るものであり得るか、例えば、該温度は、15℃以下、10℃以下であり得るか、又は該制御された温度は、エンジン冷媒温度を5℃以下下回るものであり得る。
【0134】
ある実施態様において、例えば、前記HHOガスは、内燃エンジンへと導入されるときに、加圧されていてもよい。ある実施態様において、例えば、前記HHOガスは、前記内燃エンジンの前記燃焼室の吸込ポートの圧力よりも50~500kPa高い範囲、例えば、吸込ポートの圧力よりも50~300kPa高い範囲、100~200kPaの範囲、45~50psi(310.26~344.74kPa)の範囲の圧力で導入されてもよいか、又は該HHOガスは、前記燃焼室の吸込ポートの圧力よりも100~150kPa高い範囲の圧力で導入されてもよい。
【0135】
ある実施態様において、例えば、前記HHOガスは、吸込ポート燃焼室の圧力よりも45~50psi(310.26~344.74kPa)高い範囲の圧力で、かつ熱交換器の入口側に供給される入冷媒の30℃以内の温度で導入されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記HHOガスの温度を制御するための前記エンジン冷媒の使用及び/又は前記HHOガスの導入圧力を(例えば、圧力レギュレーターを用いて)制御することは、所定の量のHHOガスが、内燃エンジンに導入されることを可能とし得る。ある実施態様において、例えば、前述の温度及び/又は圧力制御は、該制御を欠くシステム(例えば、電気分解ガスを内燃エンジン内へと導入するための従来型システム)と比較すると、内燃エンジン内に導入されるHHOガスの量に対するより厳密な制御を提供し得る。
【0136】
ある実施態様は、例えば、前記内燃エンジンの性能を向上させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ターボチャージャー付きディーゼルエンジン、過給ディーゼルエンジン、直接噴射ディーゼルエンジン、トランクピストンディーゼルエンジン、クロスヘッドディーゼルエンジン、船舶用ディーゼルエンジン、ロコモティブディーゼルエンジン、低速ディーゼルエンジン、中速ディーゼルエンジン、高速ディーゼルエンジン、複動(double-acting)ディーゼルエンジン、2ストロークエンジン、4ストロークエンジン、及びそれらの組合せを含み得る。ある実施態様において、例えば、内燃エンジンは、少なくとも1%、例えば、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%の、又はそれを超える燃料経済性増加を実現し得る。ある実施態様において、例えば、前記燃料経済性増加は、1~50%、例えば、1~5%、5~10%、5~25%、7~12%、10~20%、15~25%、20~25%、20~30%、20~50%、30~35%、30~38%、40~50%、40~45%、又は44~50%の範囲であり得る。
【0137】
ある実施態様において、例えば、内燃エンジンは、少なくとも1%、例えば、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%の、又はそれを超える燃料経済性増加を実現し得る。ある実施態様において、例えば、前記燃料経済性増加は、1~50%、例えば、1~5%、5~10%、5~25%、7~12%、10~20%、15~25%、20~25%、20~30%、20~50%、30~35%、30~38%、40~50%、40~45%、又は44~50%の範囲であり得る。
【0138】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン内で実質的に完全な燃焼又は少なくともより完全な燃焼を達成する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、より完全な燃焼は、前記内燃エンジンに提供される炭化水素燃料の10%超、例えば、20%超、30%超、40%超、50%超、60%超、70%超、80%超、90%超、又は99%超の燃焼であり得る。ある実施態様において、例えば、実質的に完全な燃焼は、前記内燃エンジンに提供される炭化水素燃料の80%超、例えば、85%超、90%超、95%超、96%超、97%超、98%超、又は99%超の燃焼であり得る。
【0139】
ある実施態様は、例えば、前記内燃エンジンの動作を向上させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、より冷たい温度で動作し得るかつ/又はより清浄に稼働し得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、同じ量又はより少ない量の燃料でより多い動力を発生させ得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、排気ガス後処理システムの効率的な運転に、より適した排気温度を生じさせ得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、ディーゼル・パーティキュレート・フィルター(DPF)の効率的な運転に、より適した排気温度を生じさせ得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、選択的触媒反応器(SCR)の効率的な運転に、より適した排気温度を生じさせ得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、ディーゼル酸化触媒(DOC)の効率的な運転に、より適した排気温度を生じさせ得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、NOxトラップの効率的な運転に、より適した排気温度を生じさせ得る。
【0140】
ある実施態様は、例えば、第2燃料(例えば、石油由来燃料を除く第2燃料)を内燃エンジンの中に導入する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記第2燃料(又はブースターガス又は強化ガス)は、水素、酸素、及び/又はそれらの混合物を含む。ある実施態様において、例えば、前記第2燃料は、実質的に、水素、酸素、及び/又はそれらの混合物を含んでもよい。ある実施態様において、例えば、前記第2燃料は、主に、水素、酸素、及び/又はそれらの混合物を含んでもよい。ある実施態様において、例えば、前記第2燃料は、電気分解の生成物であってもよい。
【0141】
ある実施態様は、例えば、酸素-水素ガス混合物(例えば、内燃エンジンにおける第2燃料としての使用のための酸素-水素ガス混合物)を製造する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、酸素リッチ又は水素リッチなガス混合物であり得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、以下の水溶液電解成分:単原子酸素、二原子酸素、単原子水素、二原子水素、水素イオン、酸素イオン、単核酸素(mononuclear oxygen)、単核オゾン(mononuclear ozone)、一重項酸素、水酸化物イオン、ヒドロニウムイオン、スーパーオキシド、水素スーパーオキシド、ヒドロキシドラジカル、ペルオキシドラジカル、イオン性ペルオキシド、これらのうちの1種以上の組合せ、及び/又はそれらの混合物のうちの少なくとも1種以上を含み得る。ある実施態様において、例えば、例示的な実施態様において、前記ガス混合物は、少なくとも水素イオン及び酸素イオン、又は二原子酸素及び二原子水素、又は酸素イオン及び二原子酸素などを含むガス混合物であり得る。
【0142】
ある実施態様は、例えば、約2部の水素対1部の酸素(例えば、2:1)又は2:1未満(例えば、1.75:1、1.5:1、1.25:1、1:1、0.75:1、もしくは0.5:1)であるガス混合物を製造する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、製造される前記ガス混合物は、前記内燃エンジンに送達される前に改質されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、添加剤と組み合わされてもよく、かつ/又は前記ガス混合物の組成は、該ガス混合物の部分を加える、再循環させる、又は除去することにより変更されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記電気分解プロセスは、1.8:1~2.3:1の間の水素酸素比、例えば、2:1の水素酸素比を生じさせてもよく、かつ前記システムは、送達の前に、ガス混合物から水素の一部を除去するか又は再循環させることによって、2:1未満の水素酸素比、例えば、1.7:1以下、1.5:1以下、1.3:1以下などの1.8:1以下の水素酸素比を有するガス混合物を送達するよう構成されていてもよい。あるいは、ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、2:1の水素酸素比で水素及び酸素を発生させ得るが、該水素又は酸素、例えば、酸素の一部は、泡の中に捕捉されてもよく、かつ該装置、方法、又はシステムは、前記内燃エンジンにより多くの酸素を効果的に送達するために該捕捉された酸素を放出するよう構成されてもよい。
【0143】
ある実施態様は、例えば、約2部の酸素対1部の水素(例えば、2:1)又は2:1未満(例えば、1.75:1、1.5:1、1.25:1、1:1など)であるガス混合物を製造する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記電気分解プロセスは、1.8:1~2.3:1の間の酸素対水素比、例えば、2:1の比の酸素対水素比を生じさせてもよく、かつ前記システムは、送達の前に、ガス混合物から水素又は酸素の一部を除去するか、添加するか、又は再循環させることによって、2:1未満の酸素対水素比、例えば、1.8:1以下、1.7:1以下、1.5:1以下、1.3:1以下の酸素対水素比を有するガス混合物を送達するよう構成されていてもよい。ある実施態様において、例えば、前記システムは、3.5:1未満、3:1未満、2.75:1未満、2.5:1未満の酸素対水素比を生じさせてもよい。
【0144】
ある実施態様は、例えば、より確実に制御されるガス混合物発生プロセスをもたらす装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、ガス発生のためにシステムに提供される電流は、例えば、エンジン速度及び/又はエンジン要求との関連で所定の又は制御された量のガスを提供するために、例えば、リアルタイム(又は実質的にリアルタイム)で継続的又は連続的に調節又は制御され得る。
【0145】
ある実施態様は、例えば、水-試薬(又は水-電解質もしくは水溶液電気分解成分)混合物を、その消費を減少させるためにリサイクルする実質的に閉ループのシステムを利用する装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0146】
ある実施態様は、例えば、粒子形成を減少させるために燃焼(例えば、ディーゼル燃焼)化学を変化させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、内燃エンジンは、5%超、10%超、15%超、20%超、25%超、30%超、35%超、40%超、50%超、60%超、75%超、80%超、90%超、95%超の、又は100%に近い粒子形成の削減を実現し得る。
【0147】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジン内部の酸化剤の濃度を増加させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記酸化剤の量の増加は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、又は少なくとも50%であり得る。ある実施態様において、例えば、前記酸化剤の量の増加は、5~50%、例えば、10~20%、15~25%、20~30%、25~35%、30~40%、35~45%、又は40~50%であり得る。
【0148】
ある実施態様は、例えば、より一様な空気/燃料混合物のために前記酸化剤を分配するための機構として役立つ装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0149】
ある実施態様は、例えば、燃焼を加速する、燃焼を強化する、及び/又は燃焼の範囲を増加させるための促進剤であるガス混合物を発生させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0150】
ある実施態様は、例えば、エンジンの吸込システム内部で空気を酸素及び/又は水素で置き換える装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、エンジンの吸込システム内部の空気を、ガス混合物発生システムから生ずるガス混合物で置き換え得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムを用いてエンジン温度を低下させ、それにより、窒素酸化物の形成を低減するより短い燃焼プロセスを創出してもよい。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、水溶液の電気分解から生ずるガス混合物を発生させ、かつ向上した燃焼のために、該ガス混合物の少なくとも一部を前記エンジンの吸込口内へと導入し得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、水溶液の電気分解から生ずるガス混合物を発生させ、かつ向上した燃焼のために、該ガス混合物の相当な部分(例えば、95重量%超)を、前記エンジンの吸込口内へと導入し得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、水溶液の電気分解から生ずるガス混合物を発生させ、かつ該ガス混合物を前記エンジンの吸込口内へと導入する代わりに、該ガス混合物を保管タンク内に保管し得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、向上した燃焼のために、前記エンジンの吸込口の中へと、最適化された又は部分的に最適化された量のガス混合物、例えば、1種以上の水溶液電解成分を有するガス混合物を発生させ得る。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、1分あたり1~7.5リットルの範囲のガス、例えば、1分あたり1.2、1.7、2.0、2.9、3.5、5.0、又は7.0リットルのガスを製造するよう構成されてもよく、かつ/又はエンジン排気量の1リットルあたり1分あたり0.08~0.75リットルの範囲のガス、例えば、エンジン排気量の1リットルあたり1分あたり0.1、0.12、0.17、0.20、0.25、0.29、0.3、0.32、0.35、0.4、0.45、0.50、0.6、又は0.70リットルのガスを製造するよう構成されてもよい。ある実施態様において、例えば、装置、方法、又はシステムは、1分あたり0.25~3リットルの範囲のガス、例えば、1分あたり0.25~2.5、0.25~2、0.25~1.5、0.25~1、0.25~0.50、0.50~0.75、0.5~2.5、0.5~1.5、0.75~1、1~2、1~3、1~1.5、1.25~1.75、1.5~2、2~2.5、2.5~3リットルのガスを製造するよう構成され得る。
【0151】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンとの使用のためのガス混合物を発生させるシステム又は装置であって、本質的に水及び所定の量の電解質からなる水溶液(試薬)を保管するよう構成されたタンクを備える、前記システム又は装置を提供し得る。ある実施態様において、前記システム又は装置の以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記システム又は装置は、前記水溶液の電気分解において援助を行うために構成されたセル(すなわち、電解セル)をさらに含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記セルは、互いに実質的に平行に配置された複数の板であって、該複数の板のうちの隣接するものから実質的に等距離の間隔をあけられた、前記複数の板、及び該複数の板の間に位置する少なくとも1つのシールを備え得る。ある実施態様において、例えば、前記少なくとも1つのシールは、隣接する板の間の所定の距離を維持するための第1の厚さを有する比較的硬質のプラスチック部分、及び該複数の板のうちの隣接するものの間の実質的に気密かつ実質的に水密のシールを維持するための第2の厚さを有する、比較的軟質のシール部分、典型的には、軟質で、多くの場合ゴムの又はゴム様の部分を備え得る。
【0152】
ある実施態様において、例えば、前記システム又は装置は、前記セル内で前記ガス混合物を発生させるために、パルス幅調節された電圧を該セルに加えるよう構成された制御装置をさらに含み得る。あるさらなる実施態様において、例えば、前記制御装置は、前記パルス幅調節された電圧のデューティサイクルを制御することによって、前記セルに提供された電流を調節するよう構成され得る。ある実施態様において、例えば、前記デューティサイクルは、リアルタイム及び/又は実質的にリアルタイムで制御されてもよい。
【0153】
ある実施態様において、例えば、前記システム又は装置は、前記ガス混合物を、前記内燃エンジンへと出力するための出力部をさらに含み得る。
【0154】
ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、前記内燃エンジンへと出力される前に、前記タンク内に入力されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、前記タンク内へと入力されることなく、前記内燃エンジンへと出力されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、ある運転条件下で、前記内燃エンジンへと出力されることなく、前記タンク内に保管されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス発生システム又は装置は、前記ガス保管タンクに統合されてもよい。
【0155】
ある実施態様において、例えば、前記タンクは、非伝導性である材料で生産されてもよい。
【0156】
ある実施態様において、例えば、前記電解質は、金属塩、例えば、少なくとも部分的に水に可溶性な金属塩であり得る。ある実施態様において、例えば、前記電解質は:KOH、NaOH、Na2CO3、NaHCO3、NaCl、K2CO3、KHCO3、H2SO4、CH3COOH、及びそれらのうちの2種以上の組合せからなる群から選択される1つであり得る。
【0157】
ある実施態様において、例えば、前記タンクのサイズを、前記水溶液が、運転の間該タンクの体積の1/4、1/3、1/2、2/3、又は3/4未満を占めるよう選択し得る。ある実施態様において、例えば、前記タンクは、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10リットルの容量を有し得る。ある実施態様において、(例えば、より大規模な応用のために)、例えば、前記タンクは、さらにより大型のものであってもよい。ある実施態様において、例えば、前記システム又は装置は、複数のタンクを備え得る。
【0158】
ある実施態様において、例えば、前記セルは、第1の板が電圧供給源の正端子に連結されるよう構成され、かつ第2の板が該電圧供給源の負端子に連結されるよう構成された少なくとも2枚の板を備え得る。ある実施態様において、例えば、前記セルは、前記第1の板及び前記第2の板に対して直列の関係で構成された少なくとも1枚の中性の板をさらに含み得る。ある実施態様において、例えば、前記セルは、少なくとも2枚、少なくとも3枚、少なくとも4枚、少なくとも5枚、少なくとも6枚、少なくとも7枚、少なくとも8枚、少なくとも9枚、少なくとも10枚、少なくとも11枚、少なくとも12枚、少なくとも13枚、少なくとも14枚、又は少なくとも15枚の中性の板を備え得る。ある実施態様において、例えば、中性の板の数を、該板の間に所望の電圧降下が得られるように選択してもよい。
【0159】
ある実施態様において、例えば、前記少なくとも1つのシールの前記軟質のゴム部分は、該シールの前記硬質のプラスチック部分の内縁上に位置していてもよい。
【0160】
ある実施態様において、例えば、前記軟質のゴム部分は、硬質のプラスチック部分の外縁上に位置していてもよい。ある実施態様において、例えば、前記シールは、少なくとも2つの軟質のプラスチック部分を備えていてもよく―第1の軟質のプラスチック部分は、硬質のプラスチック部分の界面と前記隣接する板のうちの第1のものとの間に位置していてもよく、かつ第2の軟質のプラスチック部分は、該硬質のプラスチック部分の界面と、該隣接する板のうちの第2のものとの間に位置していてもよい。ある実施態様において、例えば、前記軟質のプラスチック部分は、前記シールの前記硬質のプラスチック部分を囲んでいてもよい。ある実施態様において、例えば、前記軟質のゴム部分の厚さは、前記シールの前記硬質のプラスチック部分の厚さよりも厚くてもよい。ある実施態様において、例えば、前記硬質のプラスチック部分は、0.002”(0.051mm)、0.003”(0.076mm)、0.004”(0.101mm)、0.005”(0.127mm)、0.006””(0.152mm)、0.007”(0.178mm)、0.008”(0.203mm)、0.009”(0.229mm)、0.010”(0.254mm)、0.0125”(0.318mm)、0.025”(0.635mm)、0.0375”(0.953mm)、0.050”(1.27mm)、0.0625”(01.59mm)、又は0.075”(1.91mm)の厚さであり得る。ある実施態様において、例えば、前記軟質のゴム部分は、0.002”(0.051mm)、0.003”(0.076mm)、0.004”(0.101mm)、0.005”(0.127mm)、0.006”(0.152mm)、0.007”(0.178mm)、0.008”(0.203mm)、0.009”(0.229mm)、0.010”(0.254mm)、0.011”(0.279mm)、0.012”(0.305mm)、0.13”(3.30mm)、0.014”(0.356mm)、0.030”(0.762mm)、0.038”(0.965mm)、0.055”(1.397mm)、0.0675”(1.715mm)、又は0.080”(2.032mm)の厚さであり得る。ある実施態様において、例えば、前記硬質のプラスチック部分は、該硬質のプラスチック部分が、前記水溶液と顕著に反応しないよう選択された材料から生産され得る。ある実施態様において、例えば、前記硬質のプラスチック部分は、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリフタルアミド(PPA)、スチレン、ナイロン、又はそれらの組合せから生産され得る。ある実施態様において、例えば、前記軟質のゴム部分は、該軟質のゴム部分が、前記水溶液と顕著に反応しないように選択された材料から生産され得る。ある実施態様において、例えば、前記軟質のゴム部分は、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)から生産され得る。
【0161】
ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、ターボチャージャー付きディーゼルエンジンであってもよく、かつ前記ガス混合物は、吸込弁(1つ又は複数)の上流で該ターボチャージャー付きディーゼルエンジンの中に入力されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、ノンロードエンジン、定置エンジン、ロコモティブエンジン、船舶用エンジン、航空エンジン、又は発電機セットエンジンを含み得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、火花点火エンジン、圧縮点火エンジン、自然吸気エンジン、ターボチャージャー付きエンジン、ターボコンパウンドエンジン、過給エンジン、直接噴射エンジン、間接噴射エンジン、又はポート噴射エンジンを含み得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、エタノールエンジン、メタノールエンジン、バイオ燃料エンジン、天然ガスエンジン、プロパンエンジン、又は代替燃料エンジンを含み得る。
【0162】
ある実施態様において、例えば、前記スクラバーは、ガス流内で泡の形態にある過剰な液体及び/又は水分を感知し、かつ該過剰の水分が、前記内燃エンジンに入ること及び/又は前記ガス混合物の蓄積を防ぐために前記電気分解プロセスを停止するよう構成されたスイッチを備え得る。
【0163】
ある実施態様は、例えば、少なくとも1%、例えば、少なくとも2%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%の、又はそれを超える燃料経済性増加を実現する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記燃料経済性増加は、1~50%、例えば、1~5%、5~10%、5~25%、7~12%、10~20%、15~25%、20~25%、20~30%、20~50%、30~35%、30~38%、40~50%、40~45%、又は44~50%の範囲であり得る。
【0164】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの運転を向上させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記内燃エンジンは、より冷たい温度で動作し得る、かつ/又はより清浄に稼働し得る。
【0165】
ある実施態様は、例えば、酸素リッチな酸素-水素ガス混合物又は水素リッチな酸素-水素ガス混合物等の酸素-水素ガス混合物を製造する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、前記システム又は装置の以下の実施態様のうちの1つ又は2つ以上(例えば、全てを含む)は、その他の実施態様のそれぞれ又はその部分を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、低温プラズマであり得る。ある実施態様において、例えば、前記プラズマは、他のシステム及び/又は方法によって製造されるものよりも清潔なプラズマであり得る。ある実施態様において、例えば、前記プラズマは、酸素リッチなプラズマであり得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、酸素リッチ又は水素リッチなガス混合物であり得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、以下の水溶液電解成分:単原子酸素、二原子酸素、単原子水素、二原子水素、水素イオン、酸素イオン、単核酸素、単核の、オゾン、一重項酸素、水酸化物イオン、ヒドロニウムイオン、スーパーオキシド、水素スーパーオキシド、ヒドロキシドラジカル、ペルオキシドラジカル、イオン性ペルオキシド、これらのうちの1種以上の組合せ、及び/又は、それらの混合物のうちの少なくとも1つ以上を含み得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、少なくとも水素イオン及び酸素イオン、又は二原子酸素及び二原子水素、又は酸素イオン及び二原子酸素などを含むガス混合物であり得る。ある実施態様において、例えば、前記酸素-水素ガス混合物は、酸素リッチなガス混合物、酸素-水素ガス混合物、又は水素リッチな酸素-水素ガス混合物であり得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、約2部の水素対1部の酸素(例えば、水素対酸素が2:1の比率)又は2:1未満(例えば、水素対酸素が、1.75:1未満、1.5:1未満、1.25:1未満、1:1未満、0.75:1未満の比率、又は水素対酸素が0.5:1未満の比率など)を含み得る。ある実施態様において、例えば、製造される前記ガス混合物は、前記内燃エンジンに送達される前に改質されてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、添加剤と組み合わされてもよく、かつ/又は前記ガス混合物の組成は、該ガス混合物の部分を加えるか、又は取り除くことにより変更されてもよい。ある実施態様において、例えば、電気分解プロセスは、1.8:1~2.3:1の範囲の水素酸素比、例えば、2:1の水素酸素比を有するガス混合物を発生させてもよく、かつ装置、システム、又は方法は、送達の前に、ガス混合物から水素の一部を除去すること又はそれを再循環させることによって、2:1未満、例えば、1.8:1以下、1.7:1以下、1.5:1以下、1.3:1以下の比率の水素酸素比を有するガス混合物を送達できるものであってもよい。あるいは、ある実施態様において、例えば、前記装置、システム、又は方法は、水素対酸素の2:1の比率を生じさせることができるものであり得るが、該水素又は酸素、例えば、酸素の一部を、泡の中に捕捉してもよく、かつ該装置、システム、又は方法は、より多くの酸素を前記内燃エンジンへと効果的に送達するために前記捕捉された酸素の放出を可能にするよう構成され得る。ある実施態様において、例えば、ereinは、約2部の酸素対1部の水素(例えば、2:1)又は2:1未満(例えば、1.75:1、1.5:1、1.25:1、1:1など)であるガス混合物を生じさせることができる方法を含み得る。ある実施態様において、例えば、電気分解プロセスは、1.8:1~2.3:1の間の範囲の酸素対水素比の間、例えば、酸素対水素が2:1の比率を生じさせてもよく、かつ該装置、システム、又は方法は、2:1未満の酸素対水素比、例えば、1.8:1以下、1.7:1以下、1.5:1以下、1.3:1以下の酸素対水素比を有するガス混合物を送達できるものであってもよい。ある実施態様において、例えば、前記装置、システム、又は方法は、3.5:1未満、3:1未満、2.75:1未満の酸素対水素比、2.5:1未満の酸素対水素を有するガス混合物を送達できるものであってもよい。
【0166】
ある実施態様は、例えば、より確実に制御されるガス混合物発生プロセスに関する装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、ガス発生のために提供される電流は、例えば、所定の量のガスが一貫して製造されるように、リアルタイム(又は実質的にリアルタイム)で継続的又は連続的に調節又は制御され得る。
【0167】
ある実施態様は、例えば、水-試薬(又は水-電解質もしくは水溶液電気分解成分)混合物を、その消費を減少させるためにリサイクルする実質的に閉ループの電気分解の方法を利用する装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0168】
ある実施態様は、例えば、粒子形成を減少させるために、燃焼(例えば、ディーゼル燃焼)化学を変化させることができる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記方法は、5%超、例えば、10%超、15%超、20%超、25%超、30%超、35%超、40%超、50%超、60%超、75%超、80%超、90%超、95%超の、又は100%に近い、内燃エンジンからの粒子形成の削減を達成することができるものであり得る。ある実施態様において、例えば、内燃エンジン内の酸化剤の濃度は、増加され得る。ある実施態様において、例えば、前記酸化剤の量の増加は、少なくとも5%、例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、又は少なくとも50%であり得る。ある実施態様において、例えば、前記酸化剤の量の増加は、5~50%の間、例えば、5~25%、10~20%、10~40%、15~25%、20~30%、25~35%、25~50%、30~40%、40~50%、35~45%の間、又は40~50%の間の範囲であり得る。
【0169】
ある実施態様は、例えば、より一様な空気/燃料混合物のために、前記酸化剤を分配する装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0170】
ある実施態様は、例えば、燃焼を加速する及び/又は燃焼完結性を増加させる促進剤であるガス混合物を発生させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0171】
ある実施態様は、例えば、エンジンの吸込システム内部で空気を酸素及び/又は水素で置き換える装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0172】
ある実施態様は、例えば、エンジン温度を低下させ、それにより、窒素酸化物の形成を低減するより短い燃焼プロセスを作り出す装置、方法、又はシステムを提供し得る。
【0173】
ある実施態様は、例えば、向上した燃焼のために、前記エンジンの吸込口の中に、最適化された又は部分的に最適化された量のガス混合物、例えば、1種以上の水溶液電解成分を有するガス混合物を発生させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記装置、方法、又はシステムは、1分あたり1~7.5リットルのガスの間の範囲、例えば、1分あたり1.2、1.7、2.0、2.9、3.5、5.0、又は7.0リットルのガスを生じさせることができるものであってもよく、かつ/又はエンジン排気量の1リットルあたり1分あたり0.08~0.75リットルの間の範囲のガス、例えば、エンジン排気量の1リットルあたり1分あたり0.1、0.12、0.17、0.20、0.25、0.29、0.3、0.32、0.35、0.4、0.45、0.50、0.6、又は0.70リットルのガスを製造してもよい。ある実施態様において、例えば、前記装置、方法、又はシステムは、1分あたり0.25~3リットルの範囲のガス、例えば、1分あたり0.25~2.5、0.25~2、0.25~1.5、0.25~1、0.25~0.50、0.50~0.75、0.5~2.5、0.5~1.5、0.75~1、1~2、1~3、1~1.5、1.25~1.75、1.5~2、2~2.5、2.5~3リットルのガスを生じさせることができるものであり得る。
【0174】
ある実施態様は、例えば、内燃エンジンの微粒子排出物を減少させる装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、方法は、内燃エンジン内での使用のためのガス混合物を発生させる工程、及び該内燃エンジンの運転の間、該ガス混合物を、該内燃エンジンへと提供する工程を含み得る。ある実施態様において、例えば、方法は:内燃エンジン内での使用のためのガス混合物を発生させること、及び該内燃エンジンの運転の間、該ガス混合物を、該内燃エンジンへと提供することを含み得る。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、前記ガス混合物の消費に関連して実質的にリアルタイムに発生させてもよい。ある実施態様において、例えば、前記ガス混合物は、前記内燃エンジンの運転の間、前記車両内で発生させてもよい。
【0175】
ある実施態様は、例えば、タンクが、本質的に水及び所定の量の電解質からなる水溶液(試薬)で少なくとも部分的に満たされていてもよい装置、方法、又はシステムを提供し得る。ある実施態様において、例えば、前記装置、方法、又はシステムは、前記水溶液の電気分解を、前記水溶液の電気分解において援助を行うために構成されたセル(すなわち、電解セル)内で行ってもよい。
【実施例
【0176】
(実施例)
(実施例1)
一連の電気分解セルを、種々の板を用いて検討した。あるセルでは、コーティングされていないステンレス鋼板を用い、第2のセルでは、白金でコーティングされたステンレス鋼板を用いた。電流ドローが本質的に同一となるように、水中の炭酸カリウムの電解質濃度を、コーティングされていない板を有するセル内で調整した。他の条件は全て、本質的に同一であった。以下の表で結果を報告する。
表1
【表1】
実験注:イリジウムでコーティングされた板は、白金でコーティングさた板と類似の性能を示した。
【0177】
(実施例2)
一連の電気分解セルを、種々の板を用いて検討した。第1のセルにおいては、白金でコーティングされたステンレス鋼板を7枚用い、第2のセルにおいては、白金でコーティングされたステンレス鋼板を5枚用いた。電流ドローは、試験手順の間、前記7枚板セル内の電解質の濃度を、前記5枚板セルの濃度のほぼ2倍に調整することによって、両セルについて本質的に同じに保った。他の条件は全て、本質的に同一であった。以下の表で、結果を報告する。
表2
【表2】
【0178】
本明細書で言及された刊行物及び特許出願は全て、各個の刊行物又は特許出願が、引用により組み込まれると明確にかつ個々に示されているのと同じ程度に、引用により本明細書に組み込まれる。
【0179】
本発明のいくつかの実施態様を、本明細書に記載し例示したが、当業者は、前記機能を実行するかつ/又は本明細書に記載される結果及び/又は利点のうちの1つ以上を得るための種々の別の手段及び/又は構造を容易に想定するであろうし、そのような変形形態及び/又は変更形態のそれぞれは、本発明の範囲であるとみなされる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載される全てのパラメーター、寸法、材料、及び構成が、例示的なものであることを意味すること、及び実際のパラメーター、寸法、材料、及び/又は構成は、具体的な用途又は本発明の教示が用いられる対象となる用途に依存するものであることを容易に認めるであろう。当業者は、単に通常の実験を用いて、多くの本発明が本明細書に記載した具体的な実施態様の等価物を認識するか、又はそれを確かめることができるであろう。従って、前述の実施態様は、単なる例としてのみ示されていること、及び添付の特許請求の範囲及びその等価物の範囲内で、本発明を、明確に記載されかつ特許請求されたものとは別のやり方で実践し得ることが理解されるべきである。本発明は、本明細書に記載される各個の特徴、システム、物品、材料、及び/又は方法を対象とする。加えて、そのような特徴、システム、物品、材料、及び/又は方法のうちの2つ以上の任意の組合せが、そのような特徴、システム、物品、材料、及び/又は方法が、相互に矛盾しない場合には、本発明の範囲内に含まれる。
【0180】
明細書及び特許請求の範囲においてここで使用される不定冠詞「a(一つの)」及び「an(一つの)」は、明確にそうではないことが示される場合を除き、「少なくとも1つの」を意味するものと理解すべきである。
【0181】
本明細書及び特許請求の範囲においてここで使用される「及び/又は」という句は、「双方、又はいずれか、又は2つを超える要素全てもしくは全ての要素のうちのサブセット、もしくは該要素のうちの1つのみを有する一連のもの」を意味するものと理解すべきである。従って、非限定的な例として、「A、B及び/又はC」への言及は、A、B、及びC、A及びB、A及びC、B及びC、並びにA又はB又はCを含むよう理解される。本明細書及び特許請求の範囲においてここで使用される場合、1つ以上の要素のリストに関連した「少なくとも1つの」という句は、要素のリスト内の要素のうちの任意の1つ以上から選択される少なくとも1つの要素を意味するものと理解すべきであるが、必ずしも該要素のリスト内に明確に列挙された各要素を少なくとも一つずつ含むわけではなく、かつ該要素のリスト内の要素の任意の組合せを排除しない。この定義は、「少なくとも1つの」という句が向けられた前記要素のリスト内に明確に特定された要素以外の要素が、これらの明確に特定された要素に関連していようといまいと、任意に存在し得ることを許容する。従って、非限定的な例として、「A及びBのうちの少なくとも1つ」(又は等価に「A又はBのうちの少なくとも1つ」、又は等価に「A及び/又はBのうちの少なくとも1つ」)は、一実施態様においては、Bが存在せず(かつ任意にB以外の要素を含み)、任意に2つ以上のAを含む少なくとも1つのAを指すことがあり;別の実施態様においては、Aが存在せず(かつ任意にA以外の要素を含み)、任意に2つ以上のBを含む少なくとも1つのBを指すことがあり;さらに別の実施態様においては、(任意に別の要素を含み)任意に2つ以上のAを含む少なくとも1つのA及び任意に2つ以上のBを含む少なくとも1つのBを指すことなどがある。
【0182】
上記明細書においてと同様に、特許請求の範囲において、「を含む/を備える(comprising)」、「を含む/を備える(including)」、「を保有する(carrying)」、「を有する(having)」、「を含有する(containing)」、「を含む(involving)」、「を保持する(holding)」などの全ての移行句は、オープンエンドである、すなわち、含むがそれらに限定されないことを意味すると理解すべきである。米国特許庁審査基準(United States Patent Office Manual of Patent Examining Procedures)セクション2111.03.に記載されるように、移行句「からなる(consisting of)」及び「本質的に~からなる(consisting essentially of)」のみが、それぞれ、クローズド又はセミクローズドな移行句である。
【0183】
本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書、及び図面を含む)に開示される特徴は、明示的にそうでないと示される場合を除き、同じ、等価な、又は類似の目的に役立つ代替の特徴で置き換え得る。従って、明示的にそうでないと示される場合を除き、開示されるそれぞれの特徴は、一般的な一連の等価又は類似の特徴の一例である。
【0184】
詳細な説明で用いられる見出しは、読み手の参照の容易さのために含められたものであり、本開示又は特許請求の範囲の全体にわたってみられる主題を制限するよう用いられるべきではない。見出しは、請求項又は請求項の限定の範囲を構成するのに用いられるべきではない。
【0185】
本開示を、特定の実施態様を参照して記載した。しかしながら、当業者にとって、上述の実施態様のもの以外の特定の形態で本開示を実体化できることは容易に明らかとなるであろう。本実施態様は、単に例示的なものであり、制限するものと見なされるべきではない。本開示の範囲は、上の記載によってではなく、添付の特許請求の範囲によって与えられ、かつ特許請求の範囲に含まれる全ての変形形態及び等価物が、その中に包含されることが意図される。
本件出願は、以下の構成の発明を提供する。
(構成1)
内燃エンジン用第2燃料システムであって:
i)耐圧容器であって:
a)電解質溶液から第2燃料を発生させるよう構成された電気分解セル;及び
b)40psia(275.79kPaa)を超える圧力で、ある体積の該第2燃料を収容する保管容量、を備える前記耐圧容器;
ii)該第2燃料の別個の部分を、該内燃エンジンの近くの複数の部位へと分配する複数の制御弁を備える多点ガス分配システム;及び
iii)該複数の制御弁を制御して、該内燃エンジンの近くの該複数の部位への該第2燃料の送達の量及びタイミングを制御する多点ガス分配制御システム
を備える、前記第2燃料システム。
(構成2)
前記複数の部位のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの吸気オリフィスを含む、構成1記載のシステム。
(構成3)
前記多点ガス分配制御システムが、前記少なくとも1つの吸気オリフィスの吸込ストロークタイミングに基づく時間が定められたシークエンスで前記第2燃料の少なくとも一部を送達するよう構成された、構成2記載のシステム。
(構成4)
前記複数の部位のうちの前記少なくとも1つのうちの少なくとも2番目のものが、少なくとも1つの吸気オリフィスを備える、構成3記載のシステム。
(構成5)
前記多点ガス分配制御システムがさらに、前記複数の部位のうちの前記少なくとも1つのうちの前記少なくとも2番目のものの前記少なくとも1つの吸気オリフィスの吸込ストロークタイミングに基づく時間が定められたシークエンスで、前記第2燃料の少なくとも第2の部分を送達するよう構成された、構成5記載のシステム。
(構成6)
前記多点ガス分配システムが、クランクシャフト120,000回転あたり平均で1~5リットルの前記第2燃料を提供するよう構成された、構成1記載のシステム。
(構成7)
i)電解質溶液を収容するための第1の規定された空間;
ii)該第1の規定された空間内に保持された複数の電解板;及び
iii)空気の非存在下で、45~50psia(310.26~344.74kPaa)の範囲の圧力でHHOガスを保管するよう構成された第2の規定された空間であって、該第2の規定された空間の体積が、該第1の規定された空間の体積の80~120%の範囲である、前記第2の規定された空間
を備える耐圧容器を備える電気分解セル。
(構成8)
前記電気分解セルのガス出口に接続された熱交換器をさらに備える、構成7記載の電気分解セル。
(構成9)
制御装置、圧力センサー、及び温度センサーをさらに備え、
該制御装置が:
i)前記HHOガスの圧力が50psia(344.74kPaa)を超える場合及び/又は前記電気分解セルの温度が125°F(51.7℃)を超える場合に、電気分解を停止し;かつ
ii)前記HHOガスの圧力が、45psia(310.26kPaa)よりも低くなり、かつ該電気分解セルの温度が、125°F(51.7℃)よりも低い場合に、電気分解を開始する
よう構成された、構成7記載の電気分解セル。
(構成10)
内燃エンジンにHHOガスを提供するための装置であって:
i)該HHOガスを発生させるための電気分解セル;及び
ii)該電気分解セルから複数のインジェクターへの該HHOガスの流れを開始及び停止させるよう構成されたフローレギュレーター
を備える、前記装置。
(構成11)
該複数のインジェクターが、前記エンジンの少なくとも1つの燃焼室入口オリフィスの3インチ(7.62cm)以内に、空気を含まないHHOガスを送達するよう構成された、構成10記載の装置。
(構成12)
前記空気を含まないHHOガスが、前記複数のインジェクターのうちの少なくとも1つに取り付けられた少なくとも1つのランスから送達される、構成11記載の装置。
(構成13)
前記空気を含まないHHOガスの別個の部分が、複数の異なるランスから、各燃焼室へと送達され、かつ該複数のランスのそれぞれが、前記複数のインジェクターのうちの異なるインジェクターに取り付けられる、構成12記載の装置。
(構成14)
HHOガス圧力レギュレーターと統合された熱交換器をさらに備え、該熱交換器が、エンジン冷媒を用いて前記HHOガスを冷却するよう構成された、構成10記載の装置。
(構成15)
前記HHOガス圧力レギュレーター圧力が、前記内燃エンジンのインテークマニホールド圧力に関連して少なくとも部分的に制御される、構成14記載の装置。
(構成16)
前記インジェクターが、空気を含まないHHOガスを、複数の吸気弁へと送達するよう構成されており、該複数のインジェクターのうちの少なくとも1つのインジェクターが、前記内燃エンジンの少なくとも1つの燃焼室入口オリフィスの直近に位置し、かつ該複数のインジェクターのうちの少なくとも第2のインジェクターが、該内燃エンジンの第2の燃焼室入口オリフィスの直近に位置する、構成10記載の装置。
(構成17)
前記複数のインジェクターのうちの少なくとも1つが、前記空気を含まないHHOガスの一部を、燃焼入口オリフィスの3インチ(7.62cm)以内に送達するよう構成されたランスを備える、構成16記載の装置。
(構成18)
内燃エンジンの排出物を減少させるための方法であって:
i)エンジン冷媒と熱を交換することによってHHOガスの温度を制御すること;及び
ii)該制御された温度のHHOガスを、該内燃エンジンの少なくとも1つの吸込ポートへと送達すること
を含む、前記方法。
(構成19)
前記HHOガスを、1~3wt%の炭酸カリウムを含有する電解質溶液中での電気分解によって生じさせることをさらに含み、該電気分解の電流ドローが、10アンペア以下である、構成18記載の方法。
(構成20)
車両における使用のために、クランクシャフト1000万回転あたり10オンス(283g)未満の水から、電気分解セルにおいて、前記HHOガスを発生させる、構成15記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7