(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-24
(45)【発行日】2022-09-01
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/792 20140101AFI20220825BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20220825BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20220825BHJP
【FI】
A63F13/792
A63F13/69 510
A63F13/533
(21)【出願番号】P 2019093245
(22)【出願日】2019-05-16
(62)【分割の表示】P 2017138444の分割
【原出願日】2017-07-14
【審査請求日】2020-07-01
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年3月9日 Apple社App store及びGoogle社GooglePlayにおいてアプリケーション名「ドラゴンプロジェクト」にて配信開始
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(72)【発明者】
【氏名】井上 雅之
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特許第6089136(JP,B1)
【文献】特開2016-202800(JP,A)
【文献】特開2014-213159(JP,A)
【文献】特開2014-090974(JP,A)
【文献】特開2013-198589(JP,A)
【文献】特開2013-094505(JP,A)
【文献】特開2008-093165(JP,A)
【文献】チェインクロニクルV 義勇軍 絆の書,電撃PlayStation 8/28号,第572巻,日本,株式会社KADOKAWA,2014年08月12日,p. 6
【文献】▲高▼橋 滋子,LINE安心快適スタートブック,初版,日本,株式会社秀和システム,2013年11月05日,p. 191
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことにより前記サービスと引き換え可能となるように販売され、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記対価の支払いを許可する第1操作を前記ユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の前記価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された前記量に基づいて更新するステップと、
前記サービスを要求する第2操作を前記ユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の前記価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供するステップと、
前記対価の支払いを許可する第3操作を前記ユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の前記価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供するステップと、を実行させ、
前記第3操作が受け付けられると、前記第2単価での前記価値の販売から前記第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了し、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザが前記第1操作を行うための第1オブジェクトと、前記ユーザが前記第3操作を行うための第3オブジェクトを前記表示部に表示するステップを実行させ、
前記表示するステップでは、前記第3オブジェクトに対応付けて、前記第2のサービスを、前記第2単価にて利用できる回数、および、利用できる期間のうち少なくともいずれか1つを前記表示部に表示する、ゲームプログラム。
【請求項2】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことにより前記サービスと引き換え可能となるように販売され、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記対価の支払いを許可する第1操作を前記ユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の前記価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された前記量に基づいて更新するステップと、
前記サービスを要求する第2操作を前記ユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の前記価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供するステップと、
前記対価の支払いを許可する第3操作を前記ユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の前記価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供するステップと、を実行させ、
前記第3操作が受け付けられると、前記第2単価での前記価値の販売から前記第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了し、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザが前記第1操作を行うための第1オブジェクトと、前記ユーザが前記第3操作を行うための第3オブジェクトを前記表示部に表示するステップを実行させ、
前記第2のサービスを提供するステップでは、前記第3操作に複数の前記第2のサービスが関連付けられている場合に、前記第3操作が受け付けられると、前記第2単価での前記価値の販売から複数の前記第2のサービスの提供までを、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了させる、ゲームプログラム。
【請求項3】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことにより前記サービスと引き換え可能となるように販売され、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記対価の支払いを許可する第1操作を前記ユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の前記価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された前記量に基づいて更新するステップと、
前記サービスを要求する第2操作を前記ユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の前記価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供するステップと、
前記対価の支払いを許可する第3操作を前記ユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の前記価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供するステップと、を実行させ、
前記第3操作が受け付けられると、前記第2単価での前記価値の販売から前記第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了し、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザが前記第1操作を行うための第1オブジェクトと、前記ユーザが前記第3操作を行うための第3オブジェクトを前記表示部に表示するステップを実行させ、
前記第2のサービスを提供するステップでは、前記第3操作が受け付けられた後、該ユーザの他の操作を必要とすることなく、前記第2単価にて所定量の価値が購入されたこと、および、前記第2単価にて購入された前記所定量の価値と引き換えに1または複数の前記第2のサービスが提供されたことを前記表示部に表示する、ゲームプログラム。
【請求項4】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことにより前記サービスと引き換え可能となるように販売され、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記対価の支払いを許可する第1操作を前記ユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の前記価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された前記量に基づいて更新するステップと、
前記サービスを要求する第2操作を前記ユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の前記価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供するステップと、
前記対価の支払いを許可する第3操作を前記ユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の前記価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供するステップと、を実行させ、
前記第3操作が受け付けられると、前記第2単価での前記価値の販売から前記第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了し、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザが前記第1操作を行うための第1オブジェクトと、前記ユーザが前記第3操作を行うための第3オブジェクトを前記表示部に表示するステップを実行させ、
前記第2単価は、前記第1単価よりも安い、ゲームプログラム。
【請求項5】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことにより前記サービスと引き換え可能となるように販売され、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記対価の支払いを許可する第1操作を前記ユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の前記価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された前記量に基づいて更新するステップと、
前記サービスを要求する第2操作を前記ユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の前記価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供するステップと、
前記対価の支払いを許可する第3操作を前記ユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の前記価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供するステップと、を実行させ、
前記第3操作が受け付けられると、前記第2単価での前記価値の販売から前記第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了し、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザが前記第1操作を行うための第1オブジェクトと、前記ユーザが前記第3操作を行うための第3オブジェクトを前記表示部に表示するステップを実行させ、
前記第2のサービスを利用できる回数および期間の少なくとも一方は、制限されている、ゲームプログラム。
【請求項6】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことにより前記サービスと引き換え可能となるように販売され、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記対価の支払いを許可する第1操作を前記ユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の前記価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された前記量に基づいて更新するステップと、
前記サービスを要求する第2操作を前記ユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の前記価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供するステップと、
前記対価の支払いを許可する第3操作を前記ユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の前記価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供するステップと、を実行させ、
前記第3操作が受け付けられると、前記第2単価での前記価値の販売から前記第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了し、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザが前記第1操作を行うための第1オブジェクトと、前記ユーザが前記第3操作を行うための第3オブジェクトを前記表示部に表示するステップを実行させ、
前記第2のサービスを提供するステップでは、少なくとも初回に該第2のサービスを提供するとき、前記ゲームを進行する上で特別に有利な内容のサービスを提供する、ゲームプログラム。
【請求項7】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことにより前記サービスと引き換え可能となるように販売され、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記対価の支払いを許可する第1操作を前記ユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の前記価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された前記量に基づいて更新するステップと、
前記サービスを要求する第2操作を前記ユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の前記価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供するステップと、
前記対価の支払いを許可する第3操作を前記ユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の前記価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供するステップと、を実行させ、
前記第3操作が受け付けられると、前記第2単価での前記価値の販売から前記第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了し、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザが前記第1操作を行うための第1オブジェクトと、前記ユーザが前記第3操作を行うための第3オブジェクトを前記表示部に表示するステップを実行させ、
前記第2単価は、前記第1単価よりも安く、
前記第1のサービスと前記第2のサービスとは、同じ内容のサービスであって、引き換えに必要な価値の量も同じである、ゲームプログラム。
【請求項8】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことにより前記サービスと引き換え可能となるように販売され、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記対価の支払いを許可する第1操作を前記ユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の前記価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された前記量に基づいて更新するステップと、
前記サービスを要求する第2操作を前記ユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の前記価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供するステップと、
前記対価の支払いを許可する第3操作を前記ユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の前記価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供するステップと、を実行させ、
前記第3操作が受け付けられると、前記第2単価での前記価値の販売から前記第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了し、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザが前記第1操作を行うための第1オブジェクトと、前記ユーザが前記第3操作を行うための第3オブジェクトを前記表示部に表示するステップを実行させ、
前記第2単価は、前記ユーザの、前記第2のサービスの利用回数に応じて変更されるものであり、該利用回数が所定回未満の場合、前記第2単価は、該所定回以降と比較して安い、ゲームプログラム。
【請求項9】
前記第2操作は、前記表示部においてユーザが行う操作である、請求項1から8のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記表示するステップでは、前記第3オブジェクトに対応付けて、前記第2のサービスとの引き換えに必要な価値の量、該価値の前記第2単価、および、該第2のサービスの対価としてユーザが支払う支払額合計のうち少なくともいずれか1つを前記表示部に表示する、請求項1から9のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記第2のサービスは、抽選により当選した、前記ゲームで利用可能なゲーム媒体を、前記ユーザに所有させることである、請求項1から10のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項12】
ゲームプログラムを実行する方法であって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことにより前記サービスと引き換え可能となるように販売され、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記対価の支払いを許可する第1操作を前記ユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の前記価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された前記量に基づいて更新するステップと、
前記サービスを要求する第2操作を前記ユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の前記価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供するステップと、
前記対価の支払いを許可する第3操作を前記ユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の前記価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供するステップと、を含み、
前記第3操作が受け付けられると、前記第2単価での前記価値の販売から前記第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了し、
前記方法は、さらに、前記プロセッサが、
前記ユーザが前記第1操作を行うための第1オブジェクトと、前記ユーザが前記第3操作を行うための第3オブジェクトとを前記表示部に表示するステップを含み、
前記表示するステップでは、前記第3オブジェクトに対応付けて、前記第2のサービスを、前記第2単価にて利用できる回数、および、利用できる期間のうち少なくともいずれか1つを前記表示部に表示する、方法。
【請求項13】
情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、
ゲームプログラムを記憶する記憶部と、
前記ゲームプログラムを実行することにより、前記情報処理装置の動作を制御する制御部と、
操作部と、
表示部とを備え、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことにより前記サービスと引き換え可能となるように販売され、
前記制御部は、
前記対価の支払いを許可する第1操作を前記ユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の前記価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された前記量に基づいて更新し、
前記サービスを要求する第2操作を前記ユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の前記価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供し、
前記対価の支払いを許可する第3操作を前記ユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の前記価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供し、
前記制御部によって前記第3操作が受け付けられると、前記第2単価での前記価値の販売から前記第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了し、
前記制御部は、さらに、
前記ユーザが前記第1操作を行うための第1オブジェクトと、前記ユーザが前記第3操作を行うための第3オブジェクトとを前記表示部に表示し、
前記表示するステップでは、前記第3オブジェクトに対応付けて、前記第2のサービスを、前記第2単価にて利用できる回数、および、利用できる期間のうち少なくともいずれか1つを前記表示部に表示する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はゲームプログラム、ゲームプログラムを実行する方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キャラクタカードなどのゲーム媒体を用いてユーザがプレイするゲームをコンピュータに実行させるゲームプログラムが知られている。このようなゲームでは、ゲーム上で金銭的な価値を有するゲーム内価値(例えば、仮想通貨、コイン、宝石、クリスタル、ポイントなどの有価データ)をユーザに保有させ、該価値が消費されることにより、ゲーム上で利用される各種サービス(ゲーム媒体の付与など)を該ユーザに提供することが行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ユーザによって保有されている仮想通貨と引き換えに、キャラクタカードをユーザに取得させるための抽選ゲームを行うことができる技術が開示されている。
【0004】
ゲームで消費される仮想通貨などの価値は、ユーザが購入操作を実施したときに、そのときの課金額に応じた数量分、該ユーザに保有されるようになっている。そして、ユーザは、目的のサービスを指定し、購入した価値を必要数量分消費するためのサービス要求操作を実施して、目的のサービスの提供を受ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-202322号公報(2013年10月7日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のような従来技術においては、ユーザは、目的のサービスを受けるために、価値の購入操作と、サービスを受け取るためのサービス要求操作とを別々に実施しなければならず、操作が煩雑であるという問題がある。特に、サービス要求操作が実施されたときに、価値の不足が発覚した場合には、ユーザは、一旦サービス要求操作を中止し、購入操作を実施した上で、再び、サービス要求操作を実施しなければならない。このように、ゲーム上でサービスの提供を受けるための一連の操作は、利便性に乏しいものであった。
【0007】
また、これらの操作は、多くの場合、ゲームの本質的な部分ではなく、ゲームを有利に進めるための「作業」の部分に該当する。したがって、ユーザに、ゲームの本質的な部分のプレイに時間を割いて、ゲームを楽しんでもらうために、「作業」をいかに簡素化し、利便性を高めるかは非常に重要な問題である。
【0008】
そして、この問題は、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲーム(例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカー、ホッケー等のスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、アクションゲームなど)において共通に生じる問題である。また、この問題は、特定のプレイ形態に限らず、あらゆるプレイ形態のゲーム(例えば、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、および、複数のユーザによるマルチプレイゲーム、また、マルチプレイゲームの中でも、複数のユーザ同士が対戦する
対戦ゲーム、および、複数のユーザが協力する協力プレイゲームなど)において共通に生じる問題である。
【0009】
本開示の一態様は、操作の利便性を高め、ゲームの興趣性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示に係るゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行される。ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことによりサービスと引き換え可能となるように販売される。ゲームプログラムは、プロセッサに、対価の支払いを許可する第1操作をユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された量に基づいて更新するステップと、サービスを要求する第2操作をユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供するステップと、対価の支払いを許可する第3操作をユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供するステップと、を実行させる。なお、第2のサービスを提供するステップにおいて、第3操作が受け付けられると、第2単価での価値の販売から第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了する。
【0011】
本開示に係る方法は、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータがゲームプログラムを実行する方法である。ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことによりサービスと引き換え可能となるように販売される。該方法は、プロセッサが、対価の支払いを許可する第1操作をユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された量に基づいて更新するステップと、サービスを要求する第2操作をユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供するステップと、対価の支払いを許可する第3操作をユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供するステップと、を含む。なお、第2のサービスを提供するステップにおいて、第3操作が受け付けられると、第2単価での価値の販売から第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了する。
【0012】
本開示に係る情報処理装置は、ゲームプログラムを記憶する記憶部と、ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置の動作を制御する制御部と、操作部と、表示部とを備える。ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことによりサービスと引き換え可能となるように販売される。制御部は、対価の支払いを許可する第1操作をユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された量に基づいて更新し、サービスを要求する第2操作をユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供し、対価の支払いを許可する第3操作をユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供する。なお、制御部によって第3操作が受け付けられると、第2単価での価値の販売から第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必
要とすることなく完了する。
【発明の効果】
【0013】
本開示の一態様によれば、ゲームの興趣性を向上させる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】ゲームシステムのハードウェア構成を示す図である。
【
図2】ユーザ端末およびサーバの機能的構成を示すブロック図である。
【
図3】ユーザ端末の表示部に表示されるゲーム画面の一具体例を示す図である。
【
図4】抽選における当選候補の母集団データのデータ構造の一例を示す図である。
【
図5】ゲームシステムがゲームプログラムに基づいて実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【
図6】ゲームシステムがゲームプログラムに基づいて実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】抽選における当選候補の母集団データのデータ構造の他の具体例を示す図である。
【
図8】販売形態定義情報のデータ構造の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔実施形態1〕
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0016】
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long
Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能
な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
【0017】
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
【0018】
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。また、
図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることと
してもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
【0019】
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
【0020】
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
【0021】
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200または他のユーザ端末100と通信せずに、1台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
【0022】
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
【0023】
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
【0024】
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
【0025】
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
【0026】
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ
17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
【0027】
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18のいずれか一方または両方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010(例えば、ユーザの手、予め定められた形状のマーカーなど)を検出し、当該物体の検出結果(検出した物体の色、形状、動き、種類等)から入力操作を特定する。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
【0028】
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
【0029】
<ゲーム概要>
ゲームシステム1は、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲームを実行するためのシステムであってもよい。例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ならびに、アクションゲームなどであってもよい。また、これらのゲームは、複数のユーザが同時にプレイするマルチプレイゲームであってもよい。マルチプレイゲームは、複数のユーザが対戦する対戦ゲームであってもよいし、複数のユーザが協力してプレイする協力プレイゲームであってもよい。
【0030】
一例として、ゲームシステム1において実行されるゲームでは、ゲーム上で利用される1以上の各種サービスが、該ゲームをプレイする各ユーザに提供される。サービスは、ゲーム上で金銭的な価値を有する有価データ(価値)と引き換えに、ユーザに提供される。有価データは、ユーザが対価を支払うことにより、サービスと引き換えができるように、支払元のユーザに対して販売される。
【0031】
サービスは、一例として、ゲームシステム1が、抽選を実行し、当選したゲーム媒体をユーザに所有させることである。ゲーム媒体は、ゲーム上で利用可能なデジタルコンテンツである。ゲーム媒体は、例えば、ユーザが操作するキャラクタが対応付けられたカードまたはフィギア、特殊な効果を持つアイテム、もしくは、キャラクタに身に付けさせることができる能力などである。あるいは、ゲーム媒体は、ゲーム上でユーザが行使できる権利(特殊なクエストをプレイする権利、アイテム所持枠を拡張する権利、ロックされているクエスト、アイテムを解除する権利またはキャラクタ編成コスト上限を拡張する権利)などであってもよい。ゲーム媒体をユーザに所有させることは、一例として、使用可能なステータスの該ゲーム媒体を、ユーザ識別情報に対応付けて、ゲームシステム1に含まれる少なくともいずれかのメモリに記憶させることにより実現される。
【0032】
有価データは、ゲーム上で金銭的な価値を有するデジタルコンテンツである。ユーザは、自身が保有する有価データを、目的のサービスに適う数だけ消費することで、該サービスを受け取ることができる。有価データは、例えば、仮想通貨、コイン、宝石、クリスタル、または、ポイントなどである。
【0033】
ユーザは、ゲームを提供するプロバイダに対して、物理的な手段または電子的な手段を用いて、金銭を直接または間接的に支払うことにより、有価データを購入することができる。ユーザは、このようにして販売された有価データを、保有することができる。なお、プロバイダは、ゲームプレイの報酬として、有価データを無償でユーザに提供してもよい
。有価データをユーザに保有させることは、一例として、有価データの保有量を、ユーザ識別情報に対応付けて、ゲームシステム1に含まれる少なくともいずれかのメモリに記憶させることにより実現される。有価データが新たに購入されたり、提供されたりした場合には、追加の数量分が加算されることにより上述の保有量が更新される。有価データが消費された場合には、消費された数量分が減算されることにより上述の保有量が更新される
。
【0034】
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
【0035】
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
【0036】
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0037】
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよいし、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよいし、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとはユーザ情報、ゲーム情報等、ゲームに関するデータ、ならびにユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示や通知を含んでいる。
【0038】
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ
12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0039】
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
【0040】
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る
。
【0041】
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
【0042】
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
【0043】
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
【0044】
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
【0045】
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
【0046】
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
【0047】
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)~(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定し、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定し、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
【0048】
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、例えば、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
【0049】
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれが備えている、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにお
ける公知の機能を実現するために必要な機能的構成については、適宜省略している。
【0050】
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
【0051】
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。例えば、有価データの販売、サービスの提供などを実行する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
【0052】
記憶部120および記憶部220は、ゲームプログラム131、ゲーム情報132およびユーザ情報133を格納する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100およびサーバ200で実行するゲームプログラムである。ゲーム情報132は、制御部110および制御部210がゲームプログラム131を実行する際に参照するデータである。ユーザ情報133は、ユーザのアカウントに関するデータである。記憶部220において、ゲーム情報132およびユーザ情報133は、ユーザ端末100ごとに格納されている。
【0053】
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
【0054】
制御部210は、ゲームプログラム131の記述に応じて、販売処理部211およびサービス提供部212として機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0055】
販売処理部211は、有償のデジタルコンテンツをユーザに販売するための処理を実行する。例えば、ユーザ端末100からの販売要求にしたがって、課金処理を実行し、デジタルコンテンツをユーザに保有させるための付与処理を実行する。一例として、デジタルコンテンツは、有価データである。販売処理部211は、要求された数の有価データに対応する金額を、要求元のユーザ端末100の所有者であるユーザに対して請求するための課金処理を実行する。続いて、有価データをユーザに保有させるための付与処理として、購入された数量を、該ユーザのユーザ識別情報に関連付けられた保有量に加算する。
【0056】
サービス提供部212は、ゲーム上で利用可能なサービスをユーザに提供するための処理を実行する。例えば、ユーザ端末100からのサービス要求にしたがって、要求されたサービスの価値に対応する数量だけ、ユーザの有価データの保有量を減じる消費処理を実行する。続いて、要求されたサービスをユーザに提供する。サービスは、一例として、抽選を実行することと、当選物としてのゲーム媒体をユーザに提供することである。サービス提供部212は、当選候補のゲーム媒体群とそれらの当選確率とが定義された母集団に基づいて抽選を実行する。そして、抽選で当選したゲーム媒体を、使用可能なステータス
に変更して、ユーザ識別情報に関連付けて記憶部220に記憶しておく。
【0057】
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム131およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
【0058】
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、操作受付部111、表示制御部112、ユーザインターフェース(以下、UI)制御部113、アニメーション生成部114、購入処理部115およびサービス取得部116として機能する。制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0059】
操作受付部111は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。操作受付部111は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールに対してユーザが及ぼした作用から、いかなる入力操作がなされたかを判別し、その結果を制御部110の各要素に出力する。
【0060】
例えば、操作受付部111は、入力部151に対する入力操作を受け付け、該入力操作の入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部111は、入力操作の種類として、例えばタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。また、操作受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
【0061】
UI制御部113は、UIを構築するために表示部152に表示させるUIオブジェクトを制御する。UIオブジェクトは、ユーザが、ゲームの進行上必要な入力をユーザ端末100に対して行うためのツール、または、ゲームの進行中に出力される情報をユーザ端末100から得るためのツールである。UIオブジェクトは、これには限定されないが、例えば、アイコン、ボタン、リスト、メニュー画面などである。
【0062】
アニメーション生成部114は、各種オブジェクトの制御態様に基づいて、各種オブジェクトのモーションを示すアニメーションを生成する。例えば、抽選が実行されている様子を表現したアニメーション等を生成してもよい。
【0063】
表示制御部112は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、上述の各要素によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部112は、アニメーション生成部114によって生成されたアニメーションを含むゲーム画面を表示部152に表示してもよい。また、表示制御部112は、上述のUIオブジェクトを、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
【0064】
購入処理部115は、ユーザにより実施された、対価の支払いを許可する操作にしたがって、有価データの販売要求をサーバ200に対して送信する。該操作は、ユーザが購入を希望する有価データの数を指定する操作を含んでいてもよい。この場合、購入処理部115は、指定された数を上述の販売要求に含めてサーバ200に送信する。
【0065】
また、購入処理部115は、サーバ200によって実行された付与処理の結果を受け付けて、ユーザ端末100にてユーザが消費できる有価データの数、すなわち有価データの保有量を購入された数だけ増加させる。なお、サーバ200による付与処理は、ユーザ端
末100の購入処理部115によって実行されてもよい。
【0066】
サービス取得部116は、ユーザにより実施された、サービスを要求する操作にしたがって、サービスの提供をサーバ200に対して要求する。このとき、サービス取得部116は、要求したサービスの価値に対応する所定量の有価データを消費する。具体的には、有価データの保有量を消費される数だけ減少させる。あるいは、消費される数量をサーバ200に通知する。なお、サーバ200による消費処理は、ユーザ端末100のサービス取得部116によって実行されてもよい。
【0067】
また、サービス取得部116は、サーバ200によって実行されたサービス提供処理の結果を受け付けて、サーバ200から提供されたサービスに対応するデジタルコンテンツを、ユーザがゲーム上で利用可能な状態に遷移させる。
【0068】
一例として、サービス取得部116は、所定数の有価データを消費して、抽選の実行を要求する抽選実行要求をサーバ200に送信する。そして、抽選の実行結果、ユーザに提供されることが決定されたゲーム媒体を、ユーザがゲーム上で利用可能な状態に遷移させる。
【0069】
なお、
図2に示すサーバ200およびユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置の何れであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0070】
<画面例>
図3は、ユーザ端末100の表示部152に表示されるゲーム画面の一具体例を示す図である。該ゲーム画面は、UI制御部113によって生成され、表示制御部112によって表示部152に表示される。
【0071】
該ゲーム画面は、以下に説明する複数種類のUIオブジェクトを含む。購入ボタン600(第1オブジェクト)は、ユーザが有価データの購入をユーザ端末100に対して指示するためのUIオブジェクトである。例えば、購入ボタン600に対するユーザのタップ操作(第1操作)を、操作受付部111が受け付けると、UI制御部113は、有価データの購入希望数を入力させるための別のUIオブジェクトをポップアップ表示させてもよい。購入希望数が入力されると、購入処理部115は、指定された数の有価データの購入を、サーバ200に対して要求する。あるいは、購入希望数を入力させてから、購入ボタン600がタップ操作できるようになっていてもよい。
【0072】
本実施形態では、対価の支払いを許可する操作は、購入ボタン600に対するタップ操作であってもよいし、購入希望数の入力を完了させる操作であってもよい。あるいは、UI制御部113は、購入希望数の入力が完了したあとに、課金処理を実行してもよいか否かを最終的に問い合わせるさらに別のUIオブジェクトをポップアップ表示させてもよい。この場合は、操作受付部111は、課金処理を許可するOKボタンに対するタップ操作(第1操作)を、対価の支払いを許可する操作として受け付ける。
【0073】
該ゲーム画面は、抽選ボタン601(第2オブジェクト)を含む。抽選ボタン601は、有価データを消費してサービスを要求する操作をユーザが入力するためのUIオブジェ
クトである。一例として、抽選ボタン601は、ユーザがユーザ端末100に対して抽選の実行を指示するボタンである。具体的には、抽選ボタン601に対するユーザのタップ操作(第2操作)を、操作受付部111が受け付けると、サービス取得部116は、該抽選1回(第1のサービス)分の価値に相当する所定数の有価データを消費して、抽選実行要求をサーバ200に送信する。
【0074】
本実施形態では、該ゲーム画面は、さらに、即抽選ボタン602(第3オブジェクト)を含む。即抽選ボタン602は、対価の支払い許可とサービスの要求とを続けて行うためのUIオブジェクトである。一例として、即抽選ボタン602は、ユーザが、抽選に必要な数の有価データの購入と、該購入により得られた有価データを消費して該抽選を実行することとを、ユーザ端末100に対して、併せて指示するボタンである。具体的には、即抽選ボタン602に対するユーザのタップ操作(第3操作)を、操作受付部111が受け付けると、購入処理部115は、実行が指示された抽選に必要な数の有価データの購入をサーバ200に要求する。続けて、サービス取得部116は、購入された有価データと引き換えに該抽選を実行することを、サーバ200に要求する。なお、UI制御部113は、即抽選ボタン602がタップ操作された後、課金処理を実行してもよいか否かを最終的に問い合わせるUIオブジェクトをポップアップ表示させてもよい。この場合は、操作受付部111は、(課金処理)OKボタンに対するタップ操作を、対価の支払いを許可する操作として受け付ける。
【0075】
上述のゲーム画面は、さらに、保有量603を含んでいてもよい。保有量603は、ユーザが保有する有価データの数を示すUIオブジェクトである。該ゲーム画面は、さらに、販売単価604を含んでいてもよい。販売単価604は、有価データの販売単価(第1単価)を示すUIオブジェクトである。
【0076】
該ゲーム画面は、さらに、購入条件605を含んでいてもよい。購入条件605は、一例として、サービスを受けるために消費される有価データの個数と、消費される個数分の有価データの販売価格合計(支払額合計)と、該個数と該販売価格合計とに基づき算出される、有価データの販売単価とを示すUIオブジェクトである。
【0077】
購入条件605は、提供されるサービスのボタン(例えば、抽選ボタン601または即抽選ボタン602)のそれぞれに対応させて表示されることが好ましい。これにより、ユーザは、支払額合計、または、消費される有価データの単価などをサービスごとに比較することができる。そして、比較結果を購入行動の判断材料とすることができる。
【0078】
例えば、購入ボタン600を操作して、必要数の有価データを購入してから、抽選ボタン601に対応するサービス「抽選を1回実行」を1回利用する場合、課金額は、利用回数1回×有価データ25個×販売単価24円=600円となる。一方、即抽選ボタン602を操作して、必要数の有価データに相当する課金を行い、引き続き対応するサービス「抽選を1回実行」を1回利用する場合、課金額は、120円となる。有価データの必要数は同じく25個であり、有価データの販売単価(第2単価)に換算すれば、4.8円である。こうして、ユーザは、「抽選を1回実行」という同じサービスであるが、即抽選ボタン602の操作に基づいて該サービスを受ける方が、課金額が少なくて済むという判断を行うことができる。
【0079】
該ゲーム画面は、さらに、利用条件606を含んでいてもよい。利用条件606は、対応するサービスを利用できる条件を示すUIオブジェクトである。該条件は、利用回数を制限する情報(例えば、「初回限定」、「残りN回」など)であってもよいし、利用期間を制限する情報(例えば、「○月○日まで」、「あとX日」など)であってもよい。これにより、利用できるサービスの希少価値が増し、ユーザの購買意欲を高めることができる
。
【0080】
<抽選について>
本実施形態において、サービス提供部212が実行する抽選の一具体例について説明する。
図4は、抽選によってユーザに提供され得るゲーム媒体とその当選確率を定義した母集団データのデータ構造の一例を示す図である。
図4に示す母集団データは、記憶部220に格納されており、必要に応じて、サービス提供部212によって参照される。一例として、該母集団データは、
図3に示すゲーム画面の抽選ボタン601(「抽選する」ボタン)が選択されたときに実行される抽選において参照される。本実施形態では、該抽選によって提供されるゲーム媒体は、ゲームシステム1で提供されるゲーム上で使用できるアイテムである。
【0081】
母集団データは、抽選によって当選し得るすべてのアイテムを一覧するカラムを含む。図示の例では、該カラムには、アイテムの識別情報(ID)が格納される。さらに、母集団データは、アイテムごとに設定された当選確率を格納するカラムを含む。当選確率の具体的な数字は一例であり、本発明を限定する意図はない。母集団データは、必要に応じて、アイテムごとに設定されたランクを格納するカラムを含んでいてもよい。ランクは、入手の困難性(希少度)またはゲーム上での有用性などに応じて適宜設定されるものである。図示の例では、ランクの高い順に、S、A、B、Cの4種のランクが定義されている。本実施形態の母集団データにおいて、ランクの高いアイテムほど、当選確率が低くなるように当選確率の値が設定されている。
【0082】
サービス提供部212は、ユーザ端末100から、「抽選する」ボタンに対応する抽選の抽選実行要求を受け付けると、
図4に示す母集団データに基づいて抽選を実行する。すなわち、母集団データに含まれているアイテムのうち、ユーザに提供するアイテムを選択する。該選択は、該母集団データに定義されている各アイテムの当選確率に基づいてなされる。1回の抽選によって選択されるアイテムの数は、任意でよい。本実施形態では、一例として、1回の抽選によって選択されるアイテムは、1個とする。
【0083】
サービス提供部212は、選択した1個のアイテムをユーザに提供する。具体的には、サービス提供部212は、サーバ200の記憶部220において、該アイテムを該ユーザのユーザ識別情報に関連付けて格納してもよい。あるいは、サービス提供部212は、該アイテムを該ユーザに所有させることを、ユーザ端末100に通知または許可してもよい。この通知または許可にしたがって、ユーザ端末100は、当選した該アイテムを、記憶部120に格納する。これにより、該アイテムは、ゲーム上でユーザが使用可能なステータスに遷移する。
【0084】
<処理フロー>
図5および
図6は、ゲームシステム1に含まれる各装置が、ゲームプログラムに基づいて実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図5および
図6に示す例では、ユーザ端末100が、
図3に示すゲーム画面を表示部152に表示すること、ユーザが、該ゲーム画面に表示されているUIオブジェクトに対してタッチ操作を実施すること、および、ユーザ端末100が、入力部151を介して該タッチ操作を受け付けることが想定されている。図示されていないが、ステップS101の前に、ユーザ端末100の表示制御部112が、
図3に示すゲーム画面を表示部152に表示するステップを実行する。これにより、ステップS101以降の処理が開始される。
【0085】
本実施形態では、ユーザが抽選のサービスを利用する方法は2通りある。第1の方法では、まず、ユーザは、購入ボタン600を操作し、課金して有価データを購入する。次に、任意のタイミングで、抽選ボタン601を操作し、抽選の実行を指示する。第2の方法
では、ユーザは、即抽選ボタン602を操作し、課金による有価データの購入と、抽選実行の指示とを一度に実施する。
【0086】
(第1の方法)
ステップS101でYESの場合、購入処理部115は、タップ操作されたのは購入ボタン600であると判断する。つまり、ユーザが有価データの購入を指示したと判断する。該指示にしたがって、ステップS102において、購入処理部115は、有価データの販売を要求する販売要求をサーバ200に送信する。販売要求は、ユーザが購入を希望する有価データの数を含む。
【0087】
ステップS103において、サーバ200の販売処理部211は、受信した販売要求に基づいて課金処理を実行する。具体的には、販売処理部211は、販売要求に含まれている購入希望数×有価データの単価(24円)から、請求金額を算出する。販売処理部211は、該請求金額を、要求元のユーザに関連付けて販売履歴として記憶部220に記憶する。上述の販売履歴に基づいて、要求元のユーザ端末100のユーザに対しては、しかるべきタイミングにて、上述の請求金額が請求される。
【0088】
続いて、ステップS104において、販売処理部211は、販売した有価データを上述のユーザに保有させるための付与処理を実行してもよい。具体的には、ユーザの有価データの保有量が、該ユーザが所有するユーザ端末100の記憶部120に記憶されている。そこで、販売処理部211は、上述の保有量を、販売された数量分加算することを、ユーザ端末100に対して通知または許可する。これに加えて、ユーザごとの有価データの保有量が、ユーザ識別情報に対応付けて、サーバ200の記憶部220に記憶されていてもよい。この場合、販売処理部211は、付与処理の一部として、該ユーザの有価データの保有量に、販売された数量分を加算してもよい。
【0089】
ステップS105において、ユーザ端末100の購入処理部115は、販売された有価データを、ユーザがサービスとの引き換えに利用できる状態で該ユーザに保有させる。具体的には、購入処理部115は、サーバ200による通知または許可に基づいて、記憶部120に記憶されている有価データの保有量に、販売された数量を加算する加算処理を実行する。これにより、加算後の保有量の有価データが、サービスとの引き換えに利用可能となる。
【0090】
ステップS106において、UI制御部113は、ユーザが指定した購入希望数の有価データが購入されたことを示すメッセージを生成してもよい。アニメーション生成部114は、ユーザが指定した購入希望数の有価データが購入されたことを示すアニメーションを生成してもよい。表示制御部112は、上述のメッセージおよびアニメーションが生成された場合に、これらを表示部152に表示してもよい。
【0091】
ステップS107でYESの場合、サービス取得部116は、タップ操作されたのは抽選ボタン601であると判断する。つまり、ユーザが抽選の実行を指示したと判断する。該指示にしたがって、ステップS108において、サービス取得部116は、指定された抽選と引き換えに消費される有価データの数量を、ユーザの保有量から減じる減算処理を実行する。
【0092】
続けて、ステップS109において、サービス取得部116は、抽選の実行を要求する抽選実行要求をサーバ200に送信する。ゲームにおいて提供されるサービスとしての抽選が、例えば、「アイテムの抽選」、「キャラクタカードの抽選」、「10回連続抽選」などのように、複数種類存在する場合も想定される。このような場合には、抽選実行要求は、ユーザが希望する抽選の種類を指定する識別情報を含む。
【0093】
ステップS110において、サービス提供部212は、上述の抽選実行要求において要求された抽選と引き換えに消費される有価データを、ユーザの保有物から除くための消費処理を実行してもよい。具体的には、サービス提供部212は、記憶部220に記憶されている、該ユーザの有価データの保有量を、上述の抽選に必要な量だけ減算してもよい。
【0094】
続いて、ステップS111において、サービス提供部212は、要求された抽選を実行する。具体的には、
図4に示す母集団データを参照し、当選確率に基づいて、ユーザに所有させる1個のアイテムを選択する。
【0095】
ステップS112において、サービス提供部212は、抽選結果、すなわち、当選したゲーム媒体を提供する。具体的には、サービス提供部212は、選択した上述のアイテムの識別情報をユーザ端末100に通知するとともに、該アイテムを使用可能なステータスに遷移させることをユーザ端末100に指示する。
【0096】
一方、ユーザ端末100の表示制御部112は、ステップS113において、サーバ200が抽選を実行している間、抽選が実行中であることを示すメッセージ、または、アニメーションを表示部152に表示してもよい。該メッセージおよび該アニメーションは、それぞれ、UI制御部113およびアニメーション生成部114によって生成される。
【0097】
ステップS114において、サービス取得部116は、抽選結果をサーバ200から受け付けると、抽選による当選物の付与処理(第1のサービス)を実行する。当選物の付与処理は、本実施形態では、一例として、ゲーム媒体追加処理である。具体的には、サービス取得部116は、サーバ200から取得した、当選したアイテムの識別情報に基づいて、記憶部120に格納されている、ユーザの所有アイテムとして、該当選したアイテムを追加する。ステップS115において、表示制御部112は、抽選結果を表示部152に表示してもよい。
【0098】
(第2の方法)
ステップS116でYESの場合、サービス取得部116は、タップ操作されたのは即抽選ボタン602であると判断する。つまり、ユーザが有価データの購入と抽選の実行とを指示したと判断する。該指示にしたがって、ステップS117において、サービス取得部116は、抽選の実行を要求する抽選実行要求を、サーバ200に送信する。ここで、要求される抽選は、有価データの購入後ただちにその購入した有価データを消費して実行される購入即抽選である。したがって、ここで送信される抽選実行要求は、購入後抽選実行要求と称し、第1の方法において、送信される抽選実行要求と区別する。
【0099】
ステップS118において、サーバ200の販売処理部211は、受信した購入後抽選実行要求に基づいて課金処理を実行する。購入後抽選実行要求においては、有価データの購入希望数は指定されない。しかし、要求された購入即抽選1回あたりの課金額は予め定められている。販売処理部211は、該課金額に基づいて課金処理を実行する。
【0100】
この課金処理において、
図3に示すゲーム画面によれば、見かけ上は、有価データの売買が発生している(販売単価4.8円の有価データが25個販売された)。しかし、この有価データは、その後ただちに実行される購入即抽選のために、ユーザの別途の操作が受け付けられることなく、ただちに消費されるものである。したがって、販売処理部211は、課金処理を実行した後、有価データをユーザに保有させる付与処理(ステップS119)と、該ユーザに保有された有価データを消費する消費処理(ステップS120)とを省略することができる。
【0101】
一方、ステップS121において、ユーザ端末100の表示制御部112は、見かけ上有価データの売買が成立したことを示す購入結果を表示部152に表示してもよい。
【0102】
別の実施形態では、購入後抽選実行要求において要求される購入即抽選について、必要な有価データの数とこの場合の販売単価とが、予め設定されていてもよい。第2の方法における上述の販売単価は、第1の方法における販売単価とは別で設定されてもよい。この場合、販売処理部211は、予め設定された必要数と、販売単価とに基づいて課金額を算出し、算出した課金額に基づいて課金処理を実行する。続けて、販売処理部211は、ステップS119において、付与処理を実行し、ステップS120において消費処理を実行してもよい。
【0103】
購入後抽選実行要求にしたがって販売処理部211によって課金処理が実行された場合
、サービス提供部212は、ステップS122において、ユーザ端末100からの別途の要求を受け付けることなく、続けて、購入即抽選を実行する。すなわち、第1の方法とは異なり、課金後、別途のユーザの操作を必要とすることなく、引き続き抽選が実行される
。
【0104】
購入即抽選は、第1の方法における抽選実行要求に応答して実行される通常の抽選と、同じ抽選であってもよいし、別の抽選であってもよい。通常の抽選とは、例えば、
図4に示す母集団データに基づいて実行される抽選を意味する。
【0105】
サービス提供部212が抽選を実行している一方、ユーザ端末100の表示制御部112は、ステップS123において、抽選が実行中であることを示すメッセージ、または、アニメーションを表示部152に表示してもよい。
【0106】
ステップS124において、サービス提供部212は、抽選で選択したゲーム媒体を要求元のユーザ端末100に提供する。具体的には、上述の
図4または
図7に示す母集団データに基づいて実行した抽選結果として、アイテムの識別情報をユーザ端末100に通知する。
【0107】
ステップS125において、サービス取得部116は、抽選結果をサーバ200から受け付けると、ゲーム媒体追加処理(第2のサービス)を実行する。ステップS126において、表示制御部112は、抽選結果を表示部152に表示してもよい。
【0108】
〔変形例〕
図5のステップS111において、サーバ200のサービス提供部212は、購入即抽選の初回利用時に限って、別の母集団データに基づく抽選を実行し、2回目以降の利用時には、
図4に示す母集団データに基づく通常の抽選を実行してもよい。
図7は、上述の別の母集団データについて、データ構造の一例を示す図である。
図7に示す母集団データは、一例として、購入即抽選の初回利用時に限って、サービス提供部212によって参照される。同図に示す母集団データにおいては、当選し得るアイテムは、すべてランクがSに設定されている。すなわち、該母集団データに基づいて実行される抽選においては、必ず、Sランクのアイテムが当選する。Sランクのアイテムが当選することが保証されている1回限りの購入即抽選のサービスを、販売形態Aと称する。
【0109】
サーバ200は、販売形態Aのサービスが利用された後、上述の通常の抽選よりも、有価データの販売単価が安くなるサービスをさらに提供してもよい。例えば、1回の抽選につき、消費される有価データの個数は25個のままであるが、販売価格が150円のサービスを提供してもよい。このサービスを販売形態Bと称する。販売形態Bにおける有価データの販売単価は、6円であり、販売形態Aの4.8円よりは高くなっている。しかし、
第1の方法にて、有価データを購入した後で、通常の抽選を実行する場合(以下、販売形態Nと称する)における販売単価24円と比較すれば、依然、得であることをユーザは理解できる。サーバ200は、販売形態Bのサービスの利用回数を、例えば2回までに、制限してもよい。サーバ200は、販売形態Bが所定回数利用された後、購入即抽選のサービスの利用回数が増えるごとに、有価データの販売単価を徐々に上げて、通常の販売単価に近づけながら(例えば、利用回数4~6回目は、12円、利用回数7~10回目は、20円・・・などのように)、購入即抽選のサービスを提供してもよい。
【0110】
さらに、サーバ200は、販売形態Aまたは販売形態Bのサービスが所定回数利用された後、ユーザの一度の操作によって、実行される抽選の回数を増加させたサービスを提供してもよい。例えば、サーバ200は、一度に10回連続で抽選を実行するサービスを提供してもよい。これにより、ユーザは、いわゆるまとめ買いが可能となり、サービスの利用が定着したリピーターにとっては、さらに利便性が向上する。
【0111】
10回連続抽選につき、消費される有価データの個数は、250個となるので、販売価格は、上述の販売形態N、A、または、Bにおける販売価格の10倍に設定されてもよいし、任意に設定されてもよい。すなわち、10回連続抽選における有価データの販売単価は、販売形態N、A、または、Bにおける販売単価とは別に設定されてもよい。例えば、サーバ200は、10回連続抽選の初回利用時に限って、有価データの販売単価2.4円(すなわち、販売価格=2.4円×250個=600円)のセール価格にて、10回連続抽選のサービスを提供してもよい。初回限定の10回連続抽選のサービスを、販売形態Cと称する。また、サーバ200は、まとめ買いのインセンティブとして、販売形態Cのサービスに、さらに1回分の抽選を付加してもよい。つまり、ユーザは、抽選10回分相当の課金により、抽選11回のサービスを取得することができる。
【0112】
さらに、サーバ200は、販売形態Cのサービスが利用された後、有価データの販売単価を少し上げて、販売形態Nにおける販売単価に近づけたサービスをさらに提供してもよい。例えば、サーバ200は、10+1回連続抽選および該抽選による複数の当選物の付与のサービス(複数の第2のサービス)を、960円のセール価格にて提供してもよい。このサービスを、販売形態Dと称する。販売形態Dにおいて、有価データの販売単価=960円÷250個=3.84円と、販売形態Cと比較して、有価データの販売単価が高くなるが、販売形態Nと比較して、依然、格安であることをユーザは理解できる。サーバ200は、販売形態Dのサービスの利用回数を、例えば1回までに、制限してもよい。そして、サーバ200は、販売形態Dが所定回数利用された後、10+1回連続抽選のサービスの利用回数が増えるごとに、有価データの販売単価を徐々に上げて、通常の販売単価に近づけながら、10+1回連続抽選のサービスを提供してもよい。
【0113】
図8は、販売形態定義情報のデータ構造の一例を示す図である。販売形態定義情報は、上述の変形例における各種販売形態を定義する情報であり、サーバ200の記憶部220に格納されている。制御部210の販売処理部211およびサービス提供部212は、
図8に示す販売形態定義情報を参照し、それぞれ、第2の方法における、課金処理および抽選を実行する。また、販売形態定義情報は、ユーザ端末100にも配信され、制御部110の各部によっても参照される。
【0114】
販売形態定義情報は、一例として、販売形態ごとに、抽選実行回数、販売個数、販売価格、単価、サービス利用回数制限、有効期限、および、母集団の情報を含む。
【0115】
抽選実行回数は、「購入して抽選する」ボタン(即抽選ボタン602)に対する、ユーザの一度の操作に応答して、該ユーザに提供される1つのサービスの内容量を示す。「1回」は、抽選が1回実行されることを示し、「10+1回」は、抽選が11回実行される
ことを示す。
【0116】
販売個数は、一度の操作に応答して1つのサービスが提供されることと引き換えに消費される有価データの個数を示す。販売価格は、販売個数の有価データの合計販売価格、すなわち、上述の1つのサービスに対する課金額を示す。販売単価は、該サービスと引き換えに消費される有価データの販売単価を示す。販売個数、販売価格、および、販売単価は、常に、販売価格=販売個数×販売単価の関係にある。したがって、サーバ200は、ゲームを提供するプロバイダの操作者から、3つの項目のうち、いずれか2つの項目について入力を受け付けると、残りの1つの項目を演算して特定することができる。
【0117】
サービス利用制限は、上述の1つのサービスをユーザが利用できる条件を示す。条件は、一人のユーザが該サービスを利用できる回数の上限を示してもよいし、該ユーザが該サービスを利用できるようになるためのトリガを示してもよい。例えば、販売形態Bに「Aが利用されてから2回まで」の条件が関連付けられている場合、ユーザは、販売形態Aのサービスを1回利用した後、販売形態Bのサービスを2回だけ利用することができる。
【0118】
有効期限は、上述の1つのサービスをユーザが利用できる期間を示す。有効期限は、必要に応じて上述の操作者などによって設定されてもよい。
【0119】
母集団は、サービス提供部212が、上述の1つのサービスを提供するときに、どの母集団データを参照すればよいのかを示す。例えば、販売形態Aには、「Sランク確定」の母集団データが関連付けられている。よって、サービス提供部212は、販売形態Aの抽選実行を指示された場合、
図7に示す母集団データに基づいて抽選を1回実行する。販売形態Dには、「通常」の母集団データが関連付けられている。よって、サービス提供部212は、販売形態Dの抽選実行を指示された場合、
図4に示す母集団データに基づいて抽選を11回実行する。
【0120】
図9は、ゲーム画面の他の具体例を示す図である。該ゲーム画面は、
図3に示すゲーム画面が表示された後に表示されるゲーム画面である。具体的には、ユーザが、即抽選ボタン602をタップ操作することにより、販売形態Aに係る課金処理と、抽選とがサーバ200によって実行される。その後、販売形態Aのサービスが利用されたことをトリガにして、ユーザ端末100は、販売形態Bおよび販売形態Cのサービスを利用可能な状態に遷移する。これに伴い、ユーザ端末100のUI制御部113は、
図8に示す販売形態定義情報を参照して、一例として、ゲーム画面に配置される各種UIオブジェクトを、
図9に示すように変更する。
【0121】
即抽選ボタン602に紐付けられるサービスは、販売形態Aから販売形態Bに差し替えられる。したがって、UI制御部113は、即抽選ボタン602に対応付けられた購入条件605の内容を販売形態Bの購入条件に差し替える。さらに、利用条件606を販売形態Bの利用条件に差し替える。
【0122】
さらに、UI制御部113は、販売形態Bに加えて利用可能となった販売形態Cのサービスを利用するためのUIオブジェクトをゲーム画面に追加する。該UIオブジェクトは、即抽選ボタン602と同様に、対価の支払い許可とサービスの要求とを続けて行うための即連続抽選ボタン607(第3オブジェクト)である。一例として、即連続抽選ボタン607は、ユーザが、抽選に必要な数の有価データの購入と、該購入により得られた有価データを消費して該抽選を複数回連続で実行することとを併せて指示するボタンである。UI制御部113は、販売形態Cの購入条件を示した購入条件605、および、販売形態Cの利用条件を示した利用条件606を、即連続抽選ボタン607に対応付けて該ゲーム画面に配置してもよい。以上のようにして生成されたゲーム画面は、表示制御部112に
よって表示部152に表示される。
【0123】
<効果>
上述の第2の方法に基づいて、ユーザは、即抽選ボタン602を操作するだけで、有価データの購入と、有価データを消費してのサービスの取得を一度に行える。上述の第1の方法に基づいてサービスを取得するよりも、操作性がよく、ユーザの利便性が向上する。また、サービスが、抽選によりゲーム媒体を提供することである場合、抽選を利用する上での操作性および利便性が向上するので、抽選を利用することに対する心理的ハードルを下げることができる。
【0124】
本実施形態では、ユーザ端末100の表示制御部112は、表示部152に、即抽選ボタン602を含むゲーム画面(
図3)を表示し、即抽選ボタン602が操作された後、別途のユーザ操作を受け付けることなく、続けて、有価データの購入売買が成立したことを示す購入結果を表示し(S121)、抽選が実行中であることを示すメッセージまたはアニメーションを表示し(S123)、当選したアイテムを示す抽選結果を表示してもよい(S126)。
【0125】
これにより、即抽選ボタン602に対する1度の操作によって、有価データの購入、消費、抽選の実行、および、当選したゲーム媒体の付与の一連の処理が実行されたということを、ユーザが認識できる。
【0126】
本実施形態では、表示制御部112は、即抽選ボタン602と区別して、ユーザに、第1の方法に基づいて抽選実行の指示を行わせるための抽選ボタン601を表示してもよい
。
【0127】
これにより、第1の方法に基づく通常の抽選利用方法と比較して、第2の方法に基づく抽選利用方法が操作が簡便であるということを、ユーザに認知させることができる。
【0128】
本実施形態では、表示制御部112は、即抽選ボタン602および抽選ボタン601のうち、少なくとも即抽選ボタン602に対応させて、購入検討時に必要となる各種情報を含む購入条件605を表示させることが好ましい。
【0129】
購入条件605には、少なくとも、抽選実行回数などサービスの内容、および、サービスの利用価格の情報が含まれる。サービスの利用価格は、必要な有価データ数と有価データの販売単価とによって表現されてもよい。
【0130】
これにより、ユーザは、第1の方法に基づいて通常どおり抽選を利用する場合と、第2の方法に基づいて抽選を利用する場合とで、どちらが得をするのかということを判断することができる。このように、ユーザの購買行動を支援することができる。また、第2の方法に基づく購入即抽選の方が、消費される有価データの販売単価が低い場合には、購入即抽選のサービスの有利な点(金銭的に得である点)をユーザに認知させることができる。
【0131】
本実施形態では、表示制御部112は、即抽選ボタン602に対応させて、購入即抽選のサービスの有効利用期間、または、有効利用回数などの情報を含む利用条件606を併せて表示してもよい。
【0132】
これにより、購入即抽選のサービスを利用することの希少価値が高まり、ユーザの購入意欲を高めることができる。
【0133】
本実施形態では、サーバ200は、第2の方法に基づいて実行される購入即抽選におい
て消費される有価データの第2販売単価を、第1の方法に基づいて実行される抽選において消費される有価データの第1販売単価よりも低く設定することが好ましい。
【0134】
上述の単価設定によれば、第1の方法に基づいて抽選を利用するよりも、第2の方法に基づいて抽選を利用する方が、有価データの販売単価を基準にすると、得である。したがって、ユーザの、第2の方法に基づく購入即抽選の利用意欲(購買意欲)を高めることができる。
【0135】
本実施形態では、サーバ200は、第2の方法に基づいて購入即抽選を実行する場合、第1の方法に基づいて実行する通常の抽選と同じ数だけ有価データを消費して、該通常の抽選と同じ抽選を実行してもよい。
【0136】
この場合、同じサービスを利用するなら、第2の方法に基づいて利用する方が得であるとユーザは判断する。また、第2の方法の方が、操作が簡便で利便性も高い。結果として、ユーザの、第2の方法に基づく抽選の利用意欲(購買意欲)を高めることができる。
【0137】
本実施形態では、サーバ200は、第2の方法に基づく購入即抽選を利用できる期間を限定してもよい。これにより、第1の方法に基づく通常の抽選と比較して、購入即抽選の希少価値を上げることができる。結果として、ユーザの、第2の方法に基づく抽選の利用意欲(購買意欲)をさらに高めることができる。
【0138】
本実施形態では、サーバ200は、第2の方法に基づく購入即抽選を利用できる回数を制限してもよい。これにより、第1の方法に基づく通常の抽選と比較して、購入即抽選の希少価値を上げることができる。結果として、ユーザの、第2の方法に基づく抽選の利用意欲(購買意欲)をさらに高めることができる。
【0139】
本実施形態では、サーバ200は、第2の方法に基づく購入即抽選が利用される最初の所定回までは、内容が特別に有利な抽選を実行することが好ましい。例えば、サービス提供部212は、購入即抽選の初回の1回に限り、Sランクのアイテムが必ず当選するような抽選を実行してもよい。
【0140】
これにより、購入即抽選の利用価値をさらに高めて、ユーザの、第2の方法に基づく抽選の利用意欲(購買意欲)をより一層高めることができる。特に、課金未経験のユーザにとって、有料のサービスを利用することの心理的ハードルは極めて高い。上述の構成によれば、そのような心理的ハードルを格段に下げることができ、有料のサービスの良さを広くユーザに認知させることができる。結果として、販売促進に大きく貢献できる。
【0141】
本実施形態では、第2の方法に基づく購入即抽選の利用回数が少ないほど、有価データの第2販売単価が低く設定されていることが好ましい。すなわち、サーバ200は、第2販売単価を、利用回数が増えていく度に少しずつ高く設定しなおし、第1の方法に基づく第1販売単価に近づけていく。そして、上述の利用回数が一定数を超えると、第1販売単価に一致させてもよい。
【0142】
これにより、特に初回に有料のサービスを利用することに対するユーザの心理的ハードルを下げ、有料のサービスの良さを広くユーザに認知させることができる。そして、有料サービスの利用が定着したリピーターを増やした後には、採算の取れる販売形態を維持していくことができる。
【0143】
本実施形態では、第2の方法に基づく購入即抽選の利用回数が増えたことに応じて、1度のユーザ操作で実行される抽選の回数を増加させてもよい。例えば、抽選を1回実行す
る購入即抽選のサービスが5回利用された後、サービス提供部212は、抽選を10回連続で実行するサービスをユーザが利用できるようにしてもよい。
【0144】
これにより、特に初回に有料のサービスを利用することに対するユーザの心理的ハードルを下げ、有料のサービスの良さを広くユーザに認知させることができる。そして、有料サービスの利用が定着したリピーターに対しては、まとめ買いが可能なツールを提供して、利便性を一層向上させることが可能となる。
【0145】
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部210の制御ブロック(特に、販売処理部211およびサービス提供部212)、ならびに、制御部110の制御ブロック(特に、操作受付部111、表示制御部112、UI制御部113、アニメーション生成部114、購入処理部115およびサービス取得部116)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによ
って実現してもよい。
【0146】
後者の場合、制御部210または制御部110、もしくはその両方を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0147】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0148】
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
【0149】
(項目1) プロセッサ(10)、メモリ(11)、操作部(入力部151など)および表示部(152)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100)において実行されるゲームプログラム(131)について説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービス(抽選によるアイテム付与)と引き換えるための価値(有価データ)は、ユーザが対価を支払うことによりサービスと引き換え可能となるように販売される。ゲームプログラムは、プロセッサに、対価の支払いを許可する第1操作(購入ボタン600に対するタップ操作)をユーザから受け付け(S101でYES)、該第1操作によって指定された量の価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された量に基づいて更新するステップ(S105)と、サービスを要求する第2操作(抽選ボタン601に対するタップ操作)をユーザから受け付け(S107でYES)、該ユーザによって保有されている所定量の価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービス(抽選1回による当選物の付与)を該ユーザに提供するステップ(S114)と、対価の支払いを許可する第3操作(即抽選ボタン602に対するタップ操作)をユーザ
から受け付け(S116でYES)、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービス(抽選1回による当選物の付与)を該ユーザに提供するステップ(S125)と、を実行させる。なお、第2のサービスを提供するステップにおいて、第3操作が受け付けられると、第2単価での価値の販売から第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了する。これにより、操作の利便性を高め、ゲームの興趣性を向上させるという効果を奏する。
【0150】
(項目2) (項目1)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザが第3操作を行うための第3オブジェクト(即抽選ボタン602、即連続抽選ボタン607)を表示部に表示するステップを実行させ、第2のサービスを提供するステップでは、第3オブジェクトに対するユーザの操作を第3操作として受け付けてもよい。これにより、操作の利便性を高め、ゲームの興趣性を向上させるという効果を奏する。
【0151】
(項目3) (項目2)において、表示するステップでは、ユーザが第1操作を行うための第1オブジェクト(購入ボタン600)と、ユーザが第2操作を行うための第2オブジェクト(抽選ボタン601)とを、表示部にさらに表示してもよい。これにより、操作の利便性を高め、ゲームの興趣性を向上させるという効果を奏する。
【0152】
(項目4) (項目2)または(項目3)において、表示するステップでは、第3オブジェクトに対応付けて、第2のサービスとの引き換えに必要な価値の量、該価値の第2単価、および、該第2のサービスの対価としてユーザが支払う支払額合計のうち少なくともいずれか1つ(購入条件605)を表示部に表示してもよい。これにより、操作の利便性を高め、ゲームの興趣性を向上させるという効果を奏する。
【0153】
(項目5) (項目2)から(項目4)までのいずれか1項目において、表示するステップでは、第3オブジェクトに対応付けて、第2のサービスを、第2単価にて利用できる回数、および、利用できる期間のうち少なくともいずれか1つ(利用条件606)を表示部に表示してもよい。これにより、操作の利便性を高め、ゲームの興趣性を向上させるという効果を奏する。
【0154】
(項目6) (項目2)から(項目5)までのいずれか1項目において、第2のサービスを提供するステップでは、第3操作に複数の第2のサービス(10+1回連続抽選による複数の当選物の付与)が関連付けられている場合に、第3操作が受け付けられると、第2単価での価値の販売から複数の第2のサービスの提供までを、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了させる。これにより、操作の利便性を高め、ゲームの興趣性を向上させるという効果を奏する。
【0155】
(項目7) (項目1)から(項目6)までのいずれか1項目において、第2のサービスを提供するステップでは、第3操作が受け付けられた後、該ユーザの他の操作を必要とすることなく、第2単価にて所定量の価値が購入されたこと、および、第2単価にて購入された所定量の価値と引き換えに1または複数の第2のサービスが提供されたことを表示部に表示(S121、S126)してもよい。これにより、操作の利便性を高め、ゲームの興趣性を向上させるという効果を奏する。
【0156】
(項目8) (項目1)から(項目7)までのいずれか1項目において、第2のサービスは、抽選により当選した、ゲームで利用可能なゲーム媒体を、ユーザに所有させること(S125)であってもよい。これにより、抽選のサービスについて、操作の利便性を高めるとともに、有料の抽選のサービスを利用することについて、ユーザの心理的ハードルを下げることができる。
【0157】
(項目9) (項目1)から(項目8)までのいずれか1項目において、第2単価は、第1単価よりも安いことが好ましい。これにより、有料のサービスを利用することについて、ユーザの心理的ハードルを下げることができる。
【0158】
(項目10) (項目9)において、第2のサービスを利用できる回数および期間の少なくとも一方は、制限されていてもよい。これにより、第2のサービスを利用することの価値を上げることができ、ユーザの購買意欲を高めることができる。
【0159】
(項目11) (項目9)または(項目10)において、第2のサービスを提供するステップでは、少なくとも初回に該第2のサービスを提供するとき、ゲームを進行する上で特別に有利な内容のサービスを提供してもよい。これにより、有料のサービスを利用することについて、ユーザの心理的ハードルを一層下げることができる。
【0160】
(項目12) (項目9)または(項目10)において、第1のサービスと第2のサービスとは、同じ内容のサービスであって、引き換えに必要な価値の量も同じであってもよい。これにより、第2のサービスを利用することの価値を上げることができ、ユーザの購買意欲を高めることができる。
【0161】
(項目13) (項目9)から(項目12)までのいずれか1項目において、第2単価は、ユーザの、第2のサービスの利用回数に応じて変更されるものであり、該利用回数が所定回未満の場合、第2単価は、該所定回以降と比較して安いことが好ましい。これにより、有料のサービスを利用することについて、ユーザの心理的ハードルを下げることができる。
【0162】
(項目14) プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータがゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことによりサービスと引き換え可能となるように販売される。該方法は、プロセッサが、対価の支払いを許可する第1操作をユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量を、販売された量に基づいて更新するステップと、プロセッサが、サービスを要求する第2操作をユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供するステップと、プロセッサが、対価の支払いを許可する第3操作をユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供するステップと、を含む。なお、第2のサービスを提供するステップにおいて、第3操作が受け付けられると、第2単価での価値の販売から第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了する。(項目14)に係る方法は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【0163】
(項目15) ゲームプログラムを記憶する記憶部(120)と、ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置(ユーザ端末100)の動作を制御する制御部(110)と、操作部(入力部151など)と、表示部(152)とを備えた該情報処理装置について説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換えるための価値は、ユーザが対価を支払うことによりサービスと引き換え可能となるように販売される。制御部は、対価の支払いを許可する第1操作をユーザから受け付け、該第1操作によって指定された量の価値が該第1操作にしたがって第1単価にて販売されたことに伴い、該ユーザが保有している価値の量を示す保有量
を、販売された量に基づいて更新し、サービスを要求する第2操作をユーザから受け付け、該ユーザによって保有されている所定量の価値と引き換えに、該第2操作によって要求された第1のサービスを該ユーザに提供し、対価の支払いを許可する第3操作をユーザから受け付け、第2単価にて該第3操作にしたがって販売された所定量の価値と引き換えに、該第3操作に関連付けられている第2のサービスを該ユーザに提供する。なお、制御部によって第3操作が受け付けられると、第2単価での価値の販売から第2のサービスの提供までが、該ユーザの他の操作を必要とすることなく完了する。(項目15)に係る情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【0164】
(項目16) プロセッサ(10)、メモリ(11)、操作部(入力部151など)および表示部(152)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100)と、プロセッサ(20)およびメモリ(21)を備えるコンピュータ(サーバ200)とを含むシステム(ゲームシステム1)において実行されるゲームプログラム(131)について説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、上述の各プロセッサの少なくともいずれか1つに、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで提供される1以上のサービスと引き換え可能な価値を、対価の支払いにより購入するための第1の操作をユーザから受け付ける第1のステップ(ステップS101)と、
前記第1の操作を受け付けた場合に、前記対価の支払い額に応じた課金処理を前記ユーザについて行い(ステップS103)、前記対価の支払い額と前記価値の販売単価とに応じて、前記ユーザが保有している前記価値の量を示す保有量を更新する第2のステップ(ステップS104、ステップS105)と、
前記サービスを指定する操作を前記ユーザから受け付けて(ステップS107)、前記ユーザが保有する価値の一定量と引き換えに、前記ユーザに対し、指定された前記サービスを提供する第3のステップ(ステップS114)と、
前記表示部に、前記価値を購入するため、および、当該購入にかかる価値と引き換えに前記サービスをユーザが利用するための入力操作を受け付けることを示す第1の画像(即抽選ボタン602)を表示する第4のステップ(表示するステップ)と、
前記第1の画像に対するユーザの入力操作を受け付けた場合に(ステップS116でYES)、前記第1の画像にかかるサービスに応じた対価の課金処理を前記ユーザについて行うとともに(ステップS118)、当該入力操作から前記第1の画像に示されるサービスをユーザに提供するまでに当該ユーザの他の操作を要することなく当該サービスを前記ユーザに提供する第5のステップ(ステップS124、ステップS125)とを実行させる。(項目16)に係るゲームプログラムは、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【0165】
(項目17) (項目16)において、
前記第4のステップでは、前記第1の画像(即抽選ボタン602)と、前記第1の画像に示されるサービスを、前記ユーザが保有する価値の一定量と引き換えにユーザが利用するための入力操作を受け付けることを示す第2の画像(抽選ボタン601)とを表示し、
前記第3のステップでは、前記第2の画像に対するユーザの入力操作を受け付けた場合に(ステップS107でYES)、前記ユーザが保有する価値の一定量と引き換えに、前記ユーザに対し、指定された前記サービスを提供する(ステップS114)。(項目17)に係るゲームプログラムは、(項目3)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【0166】
(項目18) (項目17)において、
前記第4のステップでは、前記第1の画像にかかるサービスを利用するために引き換えられる価値の販売単価(購入条件605)を前記表示部に表示させ、前記第2の画像により前記サービスを利用するための入力操作を受け付けることで引き換えられる価値の販売
単価(購入条件605)を前記表示部に表示させる。(項目18)に係るゲームプログラムは、(項目4)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【符号の説明】
【0167】
1 ゲームシステム(情報処理装置)、2 ネットワーク、10,20 プロセッサ、11,21 メモリ、12,22 ストレージ、13,23 通信IF、14,24 入出力IF、15 タッチスクリーン、17 カメラ、18 測距センサ、100 ユーザ端末(情報処理装置)、110,210 制御部、111 操作受付部、112 表示制御部、113 UI制御部、114 アニメーション生成部、115 購入処理部、116
サービス取得部、120,220 記憶部、131 ゲームプログラム、132 ゲーム情報、133 ユーザ情報、151 入力部、152 表示部、200 サーバ(情報処理装置)、211 販売処理部、212 サービス提供部、1010 物体、1020
コントローラ、1030 記憶媒体