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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-24
(45)【発行日】2022-09-01
(54)【発明の名称】機械式駐車装置
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/42 20060101AFI20220825BHJP
【FI】
E04H6/42 F
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019130739
(22)【出願日】2019-07-13
(65)【公開番号】P2021014738
(43)【公開日】2021-02-12
【審査請求日】2021-06-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000227043
【氏名又は名称】日精株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100208672
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 愼一
(72)【発明者】
【氏名】寺田 晃
【審査官】須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-012969(JP,A)
【文献】特開2019-079325(JP,A)
【文献】特開2017-057683(JP,A)
【文献】特開2013-155525(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 6/00-6/44
E05B 49/00-49/04
E05B 77/00-85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出入口から駐車車両を乗り込ませることになる乗降室と、前記乗降室内に前記駐車車両を乗り込ませる前に利用者が登録者であるかどうかを判定処理する登録データ照合処理部と、前記登録データ照合処理部による判定処理後に前記乗降室の前記出入口に設けられた出入口扉を開放する出入口扉処理部と、前記乗降室の前記出入口近傍に配置された操作盤を備えた機械式駐車装置において、
前記操作盤は、利用者が所持する二次元コードを読み取る複数の二次元コード読取り装置を備え、
前記複数の二次元コード読取り装置は、スマートデバイスの二次元コードを直接読み取る第1の二次元コード読み取り装置と、二次元コードを写した画像データをカメラによって取り込む第2の二次元コード読取り装置と、を含んで構成され、
前記登録データ照合処理部は、前記第1の二次元コード読取り装置又は前記第2の二次元読取り装置を通して読み取られた二次元コードデータと予め登録された登録データを比較照合して駐車場の利用を許可するように構成したことを特徴とする機械式駐車装置。
【請求項2】
前記第1の二次元コード読取り装置及び前記第2の二次元コード読取り装置は、前記操作盤に一体的に組み込まれることを特徴とする請求項1に記載の機械式駐車装置。
【請求項3】
前記登録データ照合処理部での照合による前記駐車場の利用が許可を与えた後、利用者が前記駐車車両を前記乗降室内に乗り込ませてから前記出入口扉を閉じる前に、同一利用者が所持する前記二次元コードデータを取り込んで先行した前記登録データ照合処理部により取得した前記二次元コードデータと比較して同一の場合に、前記出入口扉の閉処理を可能にする利用データ同一性判定処理部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の機械式駐車装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作盤を備えた機械式駐車装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の機械式駐車装置として、特開2015-194043号公報(特許文献1)が知られている。この特許文献1には、内蔵された電池から電力を供給され、リモコン信号を機械式駐車場設備へ送信する機械式駐車場設備の携帯型認証装置であって、本体の中央近辺に配置され、前記リモコン信号を送信するために、利用者によって操作される第1釦と、前記リモコン信号を送信するために、利用者によって操作される一つ以上の第2釦と、前記第1釦が操作された場合に利用者に視認可能な位置に配置され、前記第1釦又は前記第2釦が操作された場合に所定の表示を行う表示手段と、前記第1釦及び前記第2釦に対する操作の順番に応じた表示パターンを所定の表示時間で表示するように前記表示手段を制御する制御手段と、を備える機械式駐車場設備の携帯型認証装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-194043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の多階式駐車装置は、出入口扉を開閉操作するための操作盤と専用リモコンを併用した場合、それぞれの操作が異なるために両者の操作方法をそれぞれ習得しなければならず、利便性が失われていた。
【0005】
本発明の目的は、利用者の操作を簡単にして利便性の向上を図った機械式駐車装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様に係る機械式駐車装置は、出入口から駐車車両を乗り込ませることになる乗降室と、前記乗降室内に前記駐車車両を乗り込ませる前に利用者が登録者であるかどうかを判定処理する登録データ照合処理部と、前記登録データ照合処理部による判定処理後に前記乗降室の前記出入口に設けられた出入口扉を開放する出入口扉処理部と、前記乗降室の前記出入口近傍に配置された操作盤を備えた機械式駐車装置において、利用者が所持するスマートデバイスがかざされたときにその二次元コードを読み取る二次元コード読取り装置を設け、前記登録データ照合処理部は、前記二次元コード読取り装置を通して読み取られた二次元コードデータと予め登録された登録データを比較照合して駐車場の利用を許可するように構成したことを特徴とする。
【0007】
第1態様に係る機械式駐車装置によれば、近年スマートフォンに代表されるスマートデバイスの普及により、殆どの人がスマートデバイスを常時所持している状況と、機械式駐車装置を利用する利用者は、自分が所持するスマートデバイスに二次元コードを取り込んでいる状況を利用し、機械式駐車装置を利用する際にも二次元コードを使用して簡単に手続きを行うことができ、利便性の向上を図ることができる。
【0008】
第2態様に係る機械式駐車装置は、第1態様に係る機械式駐車装置において、前記二次元コード読取り装置は、前記操作盤に一体的に組み込んだことを特徴とする。
【0009】
第2態様に係る機械式駐車装置によれば、操作盤の前に立った利用者が操作盤2に組み込まれている機能の中から利用者が所持するスマートデバイスの二次元コードを利用する手続きを選択したとしても、操作盤の前に立った位置を変えることなく手続きを継続して行うことができる。このため、操作盤に組み込まれている機能を利用するための暗証番号やIC記憶媒体を忘れたことに気づいた場合、すぐに常時所持しているスマートデバイスを利用した手続きを取ることができる。
【0010】
第3態様に係る機械式駐車装置は、第1態様に係る機械式駐車装置において、前記登録データ照合処理部での照合による前記駐車場の利用が許可を与えた後、利用者が前記駐車車両を前記乗降室内に乗り込ませてから前記出入口扉を閉じる前に、同一利用者が所持する前記スマートデバイスの二次元コードデータを取り込んで先行した前記登録データ照合処理部により取得した前記二次元コードデータと比較して同一の場合に、前記出入口扉の閉処理を可能にする利用データ同一性判定処理部を設けたことを特徴とする。
【0011】
第3態様に係る機械式駐車装置によれば、ここでもスマートデバイスからの二次元コードデータを利用しているため、簡便な手続きで短時間に行うことができ、しかも、乗降室内に駐車車両を乗り込ませている利用者がまだ乗降室内にいる状態で、別の利用者が操作盤を操作することによって乗降室内の利用者が閉じ込められるのを簡単かつ確実に防ぐことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明による多階式駐車装置によれば、近年スマートフォンに代表されるスマートデバイスの普及により、殆どの人がスマートデバイスを常時所持している状況と、機械式駐車装置を利用する利用者は、自分が所持するスマートデバイスに二次元コードを取り込んでいる状況を利用し、機械式駐車装置を利用する際にも二次元コードを使用して簡単に手続きを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施例による機械式駐車装置の出入口扉を示す正面図である。
図2図1に示した操作盤の拡大正面図である。
図3】利用者が所持するスマートフォンなどのスマートデバイスを示す正面図である。
図4】本発明による機械式駐車装置の出入口扉を開閉制御する構成を中心とする制御装置を示すブロック構成図である。
図5】入庫時前半における登録データとの照合判定処理を示すフローチャートである。
図6】入庫時後半における利用データ同一性判定処理を示すフローチャートである。
図7】本発明の他の実施例による機械式駐車装置出入口扉の近傍を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0015】
図1は、本発明を適用する機械式駐車装置の出入口扉を示す正面図である。
【0016】
機械式駐車装置内への出入口には、上下方向に移動して開閉される出入口扉1が付設されており、その近傍の外壁面には出入口扉1の開閉操作するための操作盤2が配置されている。
【0017】
入庫の場合、利用者は、駐車車両から降りてきて操作盤2の前に立ち、詳細を後述する入庫操作を行う。この入庫操作によって自動で出入口扉1が開状態にされた後、利用者は、駐車車両を運転して出入口扉1の向こう側に形成されている乗降室に入って駐車車両を所定の位置に停車させる。その後、利用者は乗降室から出てきて操作盤2の前に立ち詳細を後述する入庫完了操作を行うと、出入口扉1が自動で再び閉状態にされるように構成されている。
【0018】
出庫の場合も同様であって、利用者は操作盤2の前に立ち、出庫操作を行う。自動で出入口扉1が開状態にされた後、利用者は、出入口扉1の向こう側に形成されている乗降室に入って駐車車両に乗り込み、出入口扉1を出た位置で車両を一旦停止させる。その後、利用者は車両から降りて操作盤2の前に立ち詳細を後述する出庫完了操作を行うと、出入口扉1が自動で再び閉状態にされるように構成されている。
【0019】
図2は、上述した操作盤2の拡大正面図である。
【0020】
操作盤2には、利用者に対して表示画面によって操作を促すタッチパネル式の液晶画面3と、その操作を補足する音声案内を行うためのスピーカ4と、主に管理員などによって出入口扉1を開動作させるときに操作される出入口扉開ボタン5と、出入口扉1を閉動作させるために利用者によって操作される出入口扉閉ボタン6と、緊急時に操作される緊急停止ボタン7と、利用者が所持しているスマートフォンなどのスマートデバイスからQRコード(登録商標)やバーコードなどの二次元コードを読み取る二次元コード読取り装置8と、利用者が所持しているスマートフォンなどのスマートデバイスから二次元コードを写した画像データを取り込んでこの画像データから二次元コード画像を抽出するカメラ9を中心とする他の二次元コード読取り装置10などが設けられている。
【0021】
ここで操作盤2には、二次元コード読取り装置8と、他の二次元コード読取り装置10を構成するカメラ9を一体的に組み込んで構成しているが、いずれか一方の二次元コード読取装置のみを有する構成であっても良い。
【0022】
図3は、利用者が所持するスマートフォンなどのスマートデバイス11を示す正面図である。
【0023】
近年スマートフォンに代表されるスマートデバイス11の普及により、殆どの人がスマートデバイス11を所持している。本機械式駐車装置を使用する利用者は、自分が所持するスマートデバイス11に、QRコード(登録商標)やバーコードなどの二次元コードの画像を本人確認用として取り込んでいる。
【0024】
このようなスマートデバイス11は、本機械式駐車装置を利用する際の本人確認用などとして利用者側の構成要素として使用される。一方、本機械式駐車装置側は、スマートデバイス11に対応して図2に示した二次元コード読取り装置8,10をめとする機械式駐車装置側構成要素を備えており、さらに、このスマートデバイス11に対応する構成の機械式駐車装置側構成要素について説明する。
【0025】
図4は、機械式駐車装置の出入口扉1を開閉制御する構成を中心とする制御装置12を示すブロック構成図である。
【0026】
この制御装置12は、図2に示した操作盤2に組み込まれた二次元コード読取り装置8からの二次元コードデータを読み込む読取り部13と、他の二次元コード読取り装置10を構成するカメラ9から二次元コードを写した画像データを取り込む他の読取り部14と、読取り部13および他の読取り部14から取り込んだ画像データなどから二次元コードデータを抽出するデータ処理部15を有している。
【0027】
また制御装置12は、機械式駐車装置の既存の構成として知られるように図2に示した操作盤2における操作信号を取り込んだり液晶画面3の表示および切替信号の送受信を行ったりする信号送受信部16と、二次元コード読取り装置8や他の二次元コード読取り装置10から取り込んだ二次元コードデータが機械式駐車装置の利用者として予め登録したデータと一致するかを判定する登録データ照合処理部17と、現在の利用者が継続した操作を行っていることを判定する利用データ同一性判定処理部18と、駐車車両を搭載した状態のトレーまたはトレー単体を搬送する搬送呼出処理部19と、操作盤2における液晶画面3の表示を制御する画面表示処理部20と、機械式駐車装置における出入口扉1の開閉制御を行う出入口扉処理部21などを有している。
【0028】
図5は、機械式駐車装置の主要な処理動作を示すフローチャートである。
【0029】
信号送受信部16はステップS1で、機械式駐車装置の利用者が操作盤2を操作するのを監視している。ここで、出入口扉1の前に入庫車両を停止させた利用者が入庫車両から降りて操作盤2の前に立ったとする。利用者によって入庫操作を行われると、信号送受信部16はステップS2で、二次元コード読取り装置8,10の読取り部13,14を起動させて待機中にする。ここで、液晶画面3の表示を制御する画面表示処理部20はステップS3で、液晶画面3を通して利用者にスマートデバイス11から二次元コードを読み込ませるよう促す表示を行う。
【0030】
この表示を見た利用者は、自分が常時所持しているスマートデバイス11を取り出して、二次元コード読取り装置8から二次元コードを読み込ませる。この二次元コードデータは読取り部13およびデータ処理部15を通して取り込まれ、登録データ照合処理部17においてステップS4で、取り込んだ二次元コードデータが機械式駐車装置の利用者として予め登録したデータと一致するかを判定する。登録データ照合処理部17において一致が判定されると、搬送呼出処理部19はステップS5で、機械式駐車装置側の受け入れ運転を開始させる。
【0031】
その後、出入口扉処理部21はステップS6で、乗降室の出入口扉1を開放すると、利用者は入庫車両に乗り込んで運転しながら開放された出入口から乗降室内のトレー上に停止させる。
【0032】
この操作において、利用者は常時所持しているスマートデバイス11の二次元コードを利用するだけであるから、登録車の判定時に暗証番号を思い起こしたり、ICカードの持参などの確認を行ったりすることなく、簡単に入庫処理を行うことができる。
【0033】
その後、利用者は車両を機械式駐車装置側に引き渡すと、再び操作盤2の前に立って乗降室の出入口扉1を閉操作することになる。
【0034】
図6は、入庫操作完了のために出入口扉1を閉処理する場合のフローチャートである。
【0035】
上述したように入庫車両に乗り込んで運転しながら出入口から乗降室内に乗り込むと、図4に示した利用データ同一性判定処理部18はステップS7で待機中となる。乗降室内から操作盤2の前に戻ってきた利用者は、ステップS8で再度、スマートデバイス11を取り出して二次元コード読取り装置8から二次元コードを読み込ませる。このとき、液晶画面3の表示を制御する画面表示処理部20は、液晶画面3を通して利用者にスマートデバイス11から二次元コードを再度、読み込ませるよう促す表示を行う。
【0036】
この二次元コードデータは読取り部13およびデータ処理部15を通して取り込まれ、図4に示した利用データ同一性判定処理部18においてステップS9で、入庫のために前半の操作を行った利用者が再び操作を行っているのか判定される。これは、現在取得された二次元コードデータが図5のステップS3で取り込んだ二次元コードデータと一致するかによって行われる。
【0037】
ここで、利用データ同一性判定処理部18が一致すると判定するとステップS10で、両者の同一性判定が終了され、出入口扉処理部21によって出入口扉1を自動で閉操作したり、利用者による閉操作が受け入れられて出入口扉処理部21によって出入口扉1が閉じられたりする。こうして入庫処理が完了となる。
【0038】
上述したように利用データ同一性判定処理部18においてステップS9で、入庫のために前半の操作を行った利用者が再び操作を行っているのか判定しているため、乗降室内に先の利用者が閉じ込められることはない。つまり、乗降室内に先の利用者がいるときに、続く別の利用者が来て操作盤2を操作しても、利用データ同一性判定処理部18において別の利用者による操作が無効となる。この時、画面表示処理部20によってその旨の表示を行うと、別の操作者による操作を簡単に中止してもらうことができる。
【実施例2】
【0039】
図7は、本発明の他の実施例による機械式駐車装置の出入口扉付近を示す斜視図である。
【0040】
先の実施例では、既存の操作盤2に二次元コード読取り装置8と、他の二次元コード読取り装置10を構成するカメラ9を一体的に組み込んでいるが、本実施例では操作盤2の近傍における壁面に、さらに異なる二次元コード読取り装置22を別置している。このような構成によれば、操作盤2としては従来のものを使用し、二次元コード読取り装置22と制御部12間の配線作業を行えば良い。尚、同図において、出入口扉1の向こう側に形成されている乗降室23内には、駐車車両を搭載することになるトレー24が準備され、乗降室23の奥側の壁面には駐車車両のトレー24上への乗り込み時に使用する鏡25等が配置されている。
【0041】
尚、上述したように二次元コード読取り装置8,10はいずれか一方のみでも良いし、二箇所に二次元コード読み取り装置8,10,22を分散して配置し、いずれの操作でもそれぞれ連携を取るようにすることもできる。しかし、一台の操作盤2に二次元コード読取り装置8または二次元コード読取り装置10を追加すると、例えば、覚えているつもりの暗証番号を忘れたときや、持参したつもりのIC記憶媒体を忘れたときに、直ちに二次元コード読取り装置8,10を使用した操作に切り替えて手続きを継続することができる。
【0042】
以上説明したように本発明は、出入口から駐車車両を乗り込ませることになる乗降室と、乗降室内に駐車車両を乗り込ませる前に利用者が登録者であるかどうかを判定処理する登録データ照合処理部17と、登録データ照合処理部17による判定処理後に乗降室の出入口に設けられた出入口扉1を開放する出入口扉処理部21と、乗降室の出入口近傍に配置された操作盤2を備えた機械式駐車装置において、利用者が所持するスマートデバイス11がかざされたときにその二次元コードを読み取る二次元コード読取り装置8,10,22を設け、登録データ照合処理部17は、二次元コード読取り装置8,10,22を通して読み取られた二次元コードデータと予め登録された登録データを比較照合して駐車場利用を許可するように構成したことを特徴とする。
【0043】
このような構成によれば、近年スマートフォンに代表されるスマートデバイス11の普及により、殆どの人がスマートデバイス11を所持している状況と、機械式駐車装置を利用する利用者は、自分が所持するスマートデバイス11に二次元コードを取り込んでいる状況を利用し、機械式駐車装置を利用する際にも二次元コードを使用して簡単に手続きを行うことができ、利便性の向上を図ることができる。
【0044】
本発明は上述した構成に加えて、二次元コード読取り装置8,10は操作盤2に一体的に組み込んだことを特徴とする。
【0045】
このような構成によれば、操作盤2の前に立った利用者が操作盤2に組み込まれている機能の中から利用者が所持するスマートデバイス11の二次元コードを利用する手続きを選択したとしても、操作盤2の前に立った位置を変えることなく手続きを継続して行うことができる。このため、操作盤2に組み込まれている機能を利用するための暗証番号やIC記憶媒体を忘れたことに気付いた場合、すぐに常時所持しているスマートデバイス11を利用した手続きを取ることができる。
【0046】
本発明は上述した構成に加えて、登録データ照合処理部17での照合による利用許可を与えた後、利用者が駐車車両を乗降室内に乗り込ませてから出入口扉1を閉じる前に、同一利用者が所持するスマートデバイス11の二次元コードデータを取り込んで先行した登録データ照合処理部17により取得した二次元コードデータと比較して同一の場合に、続く出入口扉1の閉処理を許可する利用データ同一性判定処理部18を設けたことを特徴とする。
【0047】
このような構成によれば、ここでもスマートデバイス11からの二次元コードデータを利用しているため、簡便な手続きで短時間に行うことができ、しかも、乗降室内に駐車車両を乗り込ませている利用者がまだ乗降室内にいる状態で、別の利用者が操作盤2を操作することによって乗降室内の利用者が閉じ込められるのを簡単かつ確実に防ぐことができる。
【符号の説明】
【0048】
1 出入口扉
2 操作盤
8,10 二次元コード読み取り装置
11 スマートデバイス
17 登録データ照合処理部
18 利用データ同一性判定処理部
21 出入口扉処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7