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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-24
(45)【発行日】2022-09-01
(54)【発明の名称】商品提供システム及び商品提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220825BHJP
【FI】
G06Q30/02 300
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020122474
(22)【出願日】2020-07-16
(65)【公開番号】P2022018986
(43)【公開日】2022-01-27
【審査請求日】2020-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】504245354
【氏名又は名称】株式会社ファンデリー
(74)【代理人】
【識別番号】110001782
【氏名又は名称】特許業務法人ライトハウス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阿部 公祐
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-206141(JP,A)
【文献】特開2013-058141(JP,A)
【文献】特開2002-140245(JP,A)
【文献】特開2007-034366(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105225132(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置を備えるシステムであって、
サーバ装置が、
ユーザの操作によりユーザ端末から商品の提供要求を受信する提供要求受信手段と、
商品の提供要求を受信した時間を、該商品を識別することができる商品識別情報と関連付けて記憶する第一時間記憶手段と、
ユーザ端末から該商品識別情報に対応する商品に関するコンテンツ情報の送信要求を受信する送信要求受信手段と、
該商品に対応するコンテンツ情報をユーザ端末へ送信するコンテンツ情報送信手段と、
サーバ装置がコンテンツ情報の送信要求を受信した時間、及び/又は、コンテンツ情報をユーザ端末へ送信した時間を、該商品識別情報と関連付けて記憶する第二時間記憶手段とを備え
送信要求が、該商品識別情報を特定することが可能な情報を含む、システム。
【請求項2】
前記商品と共にユーザに提供された情報をユーザ端末にて読み取ることで、ユーザ端末から該商品に関するコンテンツ情報の送信要求をサーバ装置へ送信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
第一時間記憶手段が、該商品の提供要求を受信した時間を、ユーザを識別することができるユーザ識別情報と関連付けて記憶するものであり、
前記ユーザに提供された情報をユーザ端末にて読み取ることで、該商品識別情報に対応する商品に関するコンテンツ情報の送信要求をサーバ装置に送信するものであり、
第二時間記憶手段が、サーバ装置がコンテンツ情報の送信要求を受信した時間又はコンテンツ情報をユーザ端末へ送信した時間を、ユーザ識別情報と関連付けて記憶する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ユーザに提供された情報が、1次元コード又は2次元コードである、請求項2又は3に記載のシステム。
【請求項5】
前記コンテンツ情報に対応するコンテンツの内容が、前記商品に関連する、請求項1~4のいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
ユーザが操作するユーザ端末と通信接続が可能なサーバ装置を備えるシステムにおいて実行される方法であって、
ユーザの操作によりユーザ端末から送信された商品の提供要求を、サーバ装置にて受信する提供要求受信ステップと、
商品の提供要求を受信した時間を、該商品を識別することができる商品識別情報と関連付けて、サーバ装置にて記憶する第一時間記憶ステップと、
ユーザ端末から送信された、該商品識別情報に対応する商品に関するコンテンツ情報の送信要求を、サーバ装置にて受信する送信要求受信ステップと、
該商品に対応するコンテンツ情報をサーバ装置からユーザ端末へ送信するコンテンツ情報送信ステップと、
サーバ装置がコンテンツ情報の送信要求を受信した時間、及び/又は、コンテンツ情報をユーザ端末へ送信した時間を、該商品識別情報と関連付けて、サーバ装置にて記憶する第二時間記憶ステップと
を有し、
送信要求が、該商品識別情報を特定することが可能な情報を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品を購入した購入者が、その商品をいつ利用したのかを把握することが可能な商品提供システム及び商品提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ECサイトにて商品の購入手続きを取り、購入者の自宅等へ商品が宅配により届けられる、ということが行われている。購入者は、商品が届けられてから、直ぐに商品を利用する場合もあれば、商品を直ぐに利用せずにしばらく時間が経過してから商品を利用することがある。ECサイトの運営者としては、購入者が、購入した商品を実際に利用した時間や、購入してから実際に商品を利用するまでの期間を把握することができれば、これらの情報をマーケティングや販促活動に活用することができる。しかし、購入者が、購入した商品をいつ利用したのかを把握する手段は存在しなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、このような課題を解決するためのものである。すなわち、本発明は、購入した商品を、購入者がいつ利用したのかを把握することが可能な商品提供システム及び商品提供方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、上記目的は、以下の[1]~[6]により達成することができる。
【0005】
[1]サーバ装置を備える商品提供システムであって、サーバ装置が、ユーザの操作によりユーザ端末から商品の提供要求を受信する提供要求受信手段と、商品の提供要求を受信した時間を記憶する第一時間記憶手段と、ユーザ端末から該商品に関するコンテンツ情報の送信要求を受信する送信要求受信手段と、該商品に対応するコンテンツ情報をユーザ端末へ送信するコンテンツ情報送信手段と、サーバ装置がコンテンツ情報の送信要求を受信した時間、及び/又は、コンテンツ情報をユーザ端末へ送信した時間を記憶する第二時間記憶手段とを備える、商品提供システム;
【0006】
[2]商品の提供要求を受信した時間を記憶する第一時間記憶手段とを備える、前記[1]に記載の商品提供システム;
【0007】
[3]前記商品と共にユーザに提供された情報をユーザ端末にて読み取ることで、ユーザ端末から該商品に関するコンテンツ情報の送信要求をサーバ装置へ送信することが可能となる、前記[1]又は[2]に記載の商品提供システム;
【0008】
[4]第一時間記憶手段が、該商品の提供要求を受信した時間を、ユーザを識別することができるユーザ識別情報及び該商品を識別することができる商品識別情報と関連付けて記憶するものであり、前記ユーザに提供された情報をユーザ端末にて読み取ることで、該商品識別情報に対応する商品に関するコンテンツ情報の送信要求をサーバ装置送信することが可能となり、第二時間記憶手段が、サーバ装置がコンテンツ情報の送信要求を受信した時間又はコンテンツ情報をユーザ端末へ送信した時間を、ユーザ識別情報及び該商品識別情報と関連付けて記憶する、前記[3]に記載の商品提供システム;
【0009】
[5]前記ユーザに提供された情報が、1次元コード又は2次元コードである、前記[4]に記載の商品提供システム;
【0010】
[6]サーバ装置を備える商品提供システムにおいて実行される商品提供方法であって、ユーザの操作によりユーザ端末から商品の提供要求を受信する提供要求受信ステップと、ユーザ端末から該商品に関するコンテンツ情報の送信要求を受信する送信要求受信ステップと、該商品に対応するコンテンツ情報をユーザ端末へ送信するコンテンツ情報送信ステップと、サーバ装置がコンテンツ情報の送信要求を受信した時間、及び/又は、コンテンツ情報をユーザ端末へ送信した時間を記憶する第二時間記憶ステップとを有する、商品提供方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、購入した商品を、購入者がいつ利用したのかを把握することが可能な商品提供システム及び商品提供方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態にかかる商品提供システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施の形態にかかるユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施の形態にかかるサーバ装置の構成を示すブロック図である。
図4】本発明の実施の形態にかかる商品提供システムにおける商品購入処理のフローチャートを表す図である。
図5】本発明の実施の形態にかかる履歴テーブルの一例を示す図である。
図6】本発明の実施の形態にかかる商品提供システムにおける出荷処理のフローチャートを表す図である。
図7】本発明の実施の形態にかかる商品提供システムにおけるロット番号発行処理のフローチャートを表す図である。
図8】本発明の実施の形態にかかる商品提供システムにおけるコンテンツ表示処理のフローチャートを表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について説明をするが、本発明の趣旨に反しない限り、本発明は以下の実施の形態に限定されない。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態にかかる商品提供システムの構成を示すブロック図である。図示するように、商品提供システムは、サーバ装置2を含む。ユーザにより操作されるユーザ端末1は、通信ネットワーク5を介してサーバ装置2と通信接続が可能である。また、複数のユーザ端末1により通信接続することができる。また、印刷システム3は、通信ネットワークを介してサーバ装置2と通信接続が可能である。出荷システム4も、同様に通信ネットワークを介してサーバ装置2と通信接続が可能である。
【0015】
ユーザ端末1は、表示画面と入力部を有するコンピュータ装置であれば特に限定されないが、例えば、従来型の携帯電話、タブレット型端末、スマートフォン、デスクトップ型・ノート型のパーソナルコンピュータなどが挙げられる。
【0016】
図2は、本発明の実施の形態にかかるユーザ端末の構成を示すブロック図である。ユーザ端末1は、制御部11、RAM12、ストレージ部13、グラフィック処理部14、通信インタフェース15、撮像部16からなり、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0017】
制御部11は、CPUやROMから構成される。制御部11は、ストレージ部13に格納されたプログラムを実行し、ユーザ端末1の制御を行なう。RAM12は、制御部11のワークエリアである。ストレージ部13は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部11は、RAM12にロードされたプログラム及びデータを処理することで、描画命令をグラフィック処理部14に出力する。
【0018】
制御部11が描画命令をグラフィック処理部14に出力すると、グラフィック処理部14は、表示部17の表示画面18上に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。ここで、表示部17はタッチセンサを備えるタッチパネルであってもよい。
【0019】
通信インタフェース15は無線又は有線により通信ネットワーク5に接続が可能であり、通信ネットワーク5を介して、サーバ装置2とデータを送受信することが可能である。通信インタフェース15を介して受信したデータは、RAM12にロードされ、制御部11により演算処理が行われる。
【0020】
撮像部16は、レンズを介して撮影した画像を、表示部17に出力することができ、また、ストレージ部13に記憶することができる。
【0021】
図3は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、サーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置2は、制御部21、RAM22、ストレージ部23及び通信インタフェース24を少なくとも備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0022】
制御部21は、CPUやROMから構成され、ストレージ部23に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置2の制御を行う。また、制御部21は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM22は、制御部21のワークエリアである。ストレージ部23は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部21は、プログラム及びデータをRAM12から読み出し、ユーザ端末1から受信した情報等をもとに、プログラム実行処理を行う。
【0023】
印刷システム3は、サーバ装置2から、ユーザの住所、氏名等の商品の配送先と、後述するコード情報を、商品のパッケージや包装紙等へ印刷するための機能を有するものであり、印刷機を備えたコンピュータ装置により実現される。
【0024】
出荷システム4は、サーバ装置2から出荷要求を受信すると、受信した出荷要求に対応する商品を出荷するための機能を有するものであり、コンピュータ装置及び、倉庫内に収納された商品をピッキング、搬送及び/又は包装等する機能を備える。
【0025】
本発明の商品購入処理について、説明をする。図4は、本発明の実施の形態にかかる商品提供システムにおける商品購入処理のフローチャートを表す図である。まず、ユーザは、ユーザ端末1を操作してサーバ装置2へアクセスし、本発明の商品提供システムの管理者が運営するウェブサイトへのログイン要求を実行する(ステップS1)。具体的には、ユーザは、ユーザ端末1を操作して、ユーザIDとパスワードを入力し、サーバ装置2へ送信する。サーバ装置2では、ユーザIDとパスワードが予め登録されており、ステップS1によりサーバ装置2へ送信されたユーザID、パスワードと合致した場合に、ログインが認証される(ステップS2)。
【0026】
ユーザが、ウェブサイトへログインをすると、サーバ装置2からユーザ端末1へ商品に関する情報(以下、商品情報)が送信される(ステップS3)。ユーザ端末1では商品情報を受信する(ステップS4)。受信した商品情報は、ブラウザを介して、ユーザ端末1の表示画面18に表示される。表示画面18には、複数の種類の商品情報を表示することができる。
【0027】
なお、本発明の商品提供システムにおいて提供できるものとしては、ユーザが何らの便益を受けるものであれば特に限定されない。また、ユーザに提供される商品も特に限定されないが、レトルト食品や冷凍食品(例えば、冷凍のお弁当)などの食品類をあげることができる。
【0028】
また、本商品提供システムにおいて、ユーザは、商品だけでなくサービスの提供を受けることができる。後述するように、ユーザが購入した商品は、ユーザが指定する住所へ配送されるが、本商品提供システムにおいて、サービスを提供する場合は、商品に代わって、サービスに利用される物品が、ユーザが指定する住所へ配送される。
【0029】
ユーザは、ユーザ端末1を操作して、購入情報の入力を行う(ステップS5)。より具体的には、表示画面18に表示された商品情報の中から購入を希望する商品と数を選択し、また、商品の配送先、配送希望日、決済方法(例えば、クレジットカード払いと銀行払いのいずれであるか、クレジットカード払いの場合はどのカードであるか等)等について選択をし、入力する。なお、ステップS5において、ユーザは複数の種類の商品の購入を選択することも可能である。
【0030】
次に、ユーザが、ユーザ端末1を操作して購入処理の実行を選択すると、ステップS5にて入力された購入情報と共に、購入要求がサーバ装置2へ送信される(ステップS6)。サーバ装置2では、購入要求及びステップS5にて入力された購入情報を受信する(ステップS7)。サーバ装置2では、受信した購入情報(特に、購入を希望する商品と数、決済方法)に従って、決済処理が実行される(ステップS8)。ステップS8では、例えば、クレジットカード払いによる決済処理が行われる。
【0031】
次に、ユーザの購入履歴についての履歴情報が、サーバ装置2に記憶され(ステップS9)、商品購入処理は終了する。履歴情報としては、後述するように、ユーザID、商品ID及びロット番号と関連付けて、商品の購入要求を受信した日時(又は決済処理を完了した日時)を記憶する。
【0032】
図5は、本発明の実施の形態にかかる履歴テーブルの一例を表す図である。履歴テーブル30は、サーバ装置2のストレージ部23に設定される。履歴テーブル30には、ユーザID31、商品ID32、ロット番号33、購入日時34、利用日時35が登録される。購入日時34及び利用日時35は、ステップS9にて、ユーザID31、商品ID32及びロット番号33と関連付けて記憶される。
【0033】
ユーザID31は、ユーザを一意に識別することができる識別情報である。商品ID32は、商品の種類を識別する識別情報であり、ロット番号33は、同じ種類の商品の中で、1つ1つの商品ごとに付される番号である。
【0034】
購入日時34は、商品の購入手続きが実行された日時に関するものであり、具体的には、ステップS7にて購入要求を受信した日時(又はステップS8にて決済処理を実行した日時)である。購入日時34は、ステップS9によりデータが登録される。
【0035】
利用日時35は、商品が配送によりユーザの手元に届いた後、ユーザがその商品を実際に利用した日時に関するものである。利用日時35は、具体的には、後述するステップ23にてコンテンツ送信要求を受信した日時(又は、後述するステップS34にてコンテンツ情報を送信した日時)である。利用日時35は、後述するステップS35によりデータが登録される。
【0036】
本発明の出荷処理について説明をする。図6は、本発明の実施の形態にかかる商品提供システムにおける出荷処理のフローチャートを表す図である。ステップS7にて、サーバ装置2にて購入要求が受信され、ステップS9にて履歴情報が記憶されると、出荷処理の実行が開始される。まず、サーバ装置2から出荷システム4へ出荷要求を送信する。出荷要求には、出荷システム4に対して商品の出荷を要求する情報と、出荷の対象となる商品の商品IDとロット番号、出荷する商品の個数に関する情報が含まれる。ロット番号は、商品IDと関連付けて記憶されたものである。出荷システム4にて出荷要求を受信すると(ステップS12)、出荷要求に対応する商品の出荷が実行される(ステップS13)。
【0037】
ステップS13では、受信した出荷要求に対応する種類及び個数の商品が、倉庫から出荷され、包装され、配送車に運び込まれる。出荷システム4には、自動的に商品の収納棚等からピッキングされ、包装され、そして、配送車へ積み込むための所定の位置までコンベア等により搬送されるような構成とすることができる。ここで、用いられる包装は、ステップS24にて発行されたコードが印刷されたものである。なお、出荷される商品は、包装を利用せずに、パッケージに直接的に、後述するステップS24にて発行されたコードが印刷されたものであってもよい。
【0038】
ステップS13において商品を出荷する際に、商品がピッキングされ、包装され、配送車に運び込まれるまでの所定の工程において、商品パッケージや包装に印刷されたコード(ステップS24にて発行されたコードとは異なる)、又は、商品パッケージや包装に付されたICタグが読み取られ、出荷要求に対応する商品の出荷が実行されたことを示す情報が、出荷システム4にて検知される。
【0039】
次に、出荷システム4からサーバ装置2へ出荷実績が送信される(ステップS14)。サーバ装置2では、出荷実績を受信する(ステップS15)。出荷実績には、出荷された商品のロット番号と出荷時間に関する情報が含まれる。例えば、ステップS13において、商品パッケージや包装に印刷されたコード(ステップS24にて発行されたコードとは異なる)、又は、商品パッケージや包装に付されたICタグが読み取られ、出荷要求に対応する商品の出荷が実行されたことを示す情報が、出荷システム4にて検知された時間を、出荷時間として計時することができる。
【0040】
サーバ装置2にて出荷実績を受信すると、出荷が実行されたことが履歴情報として記憶される(ステップS16)。例えば、図5に示す履歴テーブルにおいて、ロット番号に関連付けて、出荷したことを示す出荷フラグを設定し、或いは、出荷時間を記憶する。ステップS11~S16までが実行されることで、出荷処理が終了する。
【0041】
本発明のロット番号発行処理について、説明をする。図7は、本発明の実施の形態にかかる商品提供システムにおけるロット番号発行処理のフローチャートを表す図である。ステップS1~S9により商品購入処理が実行されると、ユーザが購入した商品をユーザが指定する配送先に配送するための処理が行われる。
【0042】
まず、ユーザの購入履歴についての履歴情報が、サーバ装置2に記憶される(ステップS21)。このステップS21は、上述したステップS9に相当するものである。より具体的には、商品ID及びロット番号が、履歴情報として履歴テーブルに記憶される。履歴情報が記憶されると、サーバ装置2から印刷システム3へ、ユーザによる商品の購入情報を送信する(ステップS22)。購入情報としては、例えば、配送の対象となる商品の商品ID32とロット番号33、その商品の数、ユーザの住所、氏名等の商品の配送先である。印刷システム3では、サーバ装置2から購入情報を受信する(ステップS23)。
【0043】
次に、ステップS23にて受信した購入情報をもとに、商品と共にユーザに提供されるコードを発行する(ステップS24)。ここで、コードとしては、バーコードなどの1次元コード、QRコード(登録商標)などの2次元コードがあげられる。ユーザ端末1にてこれらのコードを読み取ると、ユーザ端末1からサーバ装置2へアクセスするためのURLに変換される。
【0044】
この場合、ステップS23にて受信した購入情報の商品ID32ごとに、異なるURLに変換できるように、コードが発行される。例えば、特定されるURLに商品ID32又は商品ID32を一意に特定できる情報が埋め込まれるように、コードが発行される。このようにすることで、ユーザ端末1は、商品ごとに異なるURLへアクセスをし、異なるコンテンツをユーザ端末1の表示画面18に表示することが可能となる。
【0045】
さらには、ロット番号33ごとに異なるURLに変換できるように、コードが発行される。ただし、後述するステップS34では、商品ID32が同じであれば、ロット番号33が異なっていても、同じコンテンツ情報が送信される。つまり、後述するステップ27では、商品ID32が同じであれば、ロット番号33が異なっていても、ユーザ端末1の表示画面18に同じコンテンツが表示される。この場合、例えば、特定されるURLにロット番号33又はロット番号33を一意に特定できる情報が埋め込まれるように、コードが発行される。
【0046】
次に、発行されたコードについて、印刷が行われる(ステップS25)。これらの1次元コード又は2次元コードは、例えば、商品のパッケージや包装紙に印刷されていてもよく、或いは、パッケージ内に商品内に同封された書類(取り扱い説明書等)に印刷されていてもよい。例えば、商品のパッケージや包装紙にコードを印刷する際に、ステップS23にて受信した購入情報のうち、ユーザの住所、氏名等の商品の配送先を、商品の包装紙に同時に印刷してもよい。ステップS25にて印刷が実行されることにより、ロット番号発行処理は終了する。コードの発行処理が終了すると、コードが印刷された包装紙や同封書類等とともに、商品が配送先へ発送される。
【0047】
なお、図7では、サーバ装置2から印刷システム3へ購入情報を通信により送信することとしたが、サーバ装置2にて保管されている購入情報を記憶媒体等に記憶し、該記憶媒体から購入情報を印刷システム3へ移管してもよい。
【0048】
次に、本発明のコンテンツ表示処理について、説明をする。図8は、本発明の実施の形態にかかる商品提供システムにおけるコンテンツ表示処理のフローチャートを表す図である。ユーザは商品を受け取った後、必要な時期に商品を利用することができる。ユーザは、商品を利用する際に、ユーザ端末1のカメラ機能により、撮像部16にてコードの読み取りを行う(ステップS31)。コードの読み取りは、ユーザが商品を利用するために必須である必要はなく、任意に行うことができる。
【0049】
次に、ユーザ端末1からサーバ装置2へコンテンツ送信要求を送信する(ステップS32)。より具体的には、読み取られたコードにより特定されるURLへアクセスをすることで、サーバ装置2へコンテンツ送信要求を送信する。アクセスの対象となるURLは、商品ID32ごとに異なるものとなっており、商品ID32ごとに異なるコンテンツをユーザ端末1に送信することが可能となる。
【0050】
サーバ装置2では、ユーザ端末1からコンテンツ送信要求を受信し(ステップS33)、アクセスされたURLに応じて異なるコンテンツ情報を、サーバ装置2からユーザ端末1へ送信する(ステップS34)。コンテンツ情報が送信されると、履歴テーブル30に履歴情報が記憶され(ステップS35)、サーバ装置2における処理は終了する。
【0051】
ステップS35では、ステップS33にてアクセスされたURLに埋め込まれた情報から、商品ID32及びロット番号33を特定することで、コンテンツ送信要求がいずれの購入履歴に対応するものであるかを特定する。そのうえで、サーバ装置2のストレージ部23に設定された履歴テーブル30において、特定された商品ID32及びロット番号33と関連付けて、ステップS33にてコンテンツ送信要求を受信した日時(又は、ステップS34にてコンテンツ情報を送信した日時)が利用日時35として記憶される。
【0052】
なお、ステップS33にてコンテンツ送信要求を受信した日時、又は、ステップS34にてコンテンツ情報を送信した日時が、必ずしも、その商品を利用した日時と一致するわけではないが、商品を利用する際に、商品のパッケージや包装紙に印刷されたコードの読み取りを行う可能性は高く、前記日時を特定することで、商品を利用した日や時間帯を特定することが可能となる。
【0053】
ステップS35にて、サーバ装置2からコンテンツ情報が送信されると、ユーザ端末1にてコンテンツ情報を受信する(ステップS36)。そして、受信したコンテンツ情報に対応するコンテンツが、ユーザ端末1の表示画面18に表示される(ステップS37)。ステップS37を実行することで、コンテンツ表示処理は終了する。
【0054】
ステップS34にてユーザ端末1へ送信されるコンテンツ情報としては、特に限定されないが商品に対応するものであることが好ましい。ステップS31において、読み取られたコードにより特定されるURLは商品ごとに異なっており、商品ごとに異なるコンテンツが表示される。表示されるコンテンツの内容は特に限定されないが、商品に関連する内容であることが好ましい。例えば、商品が冷凍食品である場合は、その食品の調理方法やおいしい食べ方などについてのコンテンツが表示される。
【0055】
ステップS34にてユーザ端末1へ送信され、ステップS37にて出力されるコンテンツ情報としては、画像情報、動画情報、テキスト情報だけでなく、音声情報であってもよい。
【0056】
本商品提供システムにおいて、商品の利用日時35を特定することで、ユーザに配送された商品が、いつ利用されているのかを把握することができる。例えば、商品が冷凍食品である場合、ユーザが冷凍食品をいつ消費しているのかを把握することができる。そのユーザが冷凍食品を消費している時間が、どの時間帯に集中しているのかを把握することができれば、その時間帯に合った冷凍食品を、そのユーザに対してレコメンドすることができる。例えば、昼食時に食品を消費する傾向にあるユーザに対しては、昼食として取りやすい食品をレコメンドし、夕食時に食品を消費する傾向にあるユーザに対しては、夕食として取りやすい食品をレコメンドすることができる。また、時間帯でなく、ある特定の曜日に冷凍食品を消費することが多いユーザ等を把握することができれば、曜日に合わせた、商品キャンペーン等を実施することもできる。
【0057】
本商品提供システムにおいて、商品の購入日時34及び利用日時35を特定することで、商品が購入されてから商品を実際に利用するまでの期間を把握することが可能となる。このような期間を把握することで、ユーザに応じて、eメールやウェブサイト内でのお知らせにより、商品をレコメンドする頻度を調整することもできる。ユーザが複数の商品を購入している場合でも、ユーザの手元にある商品がすべて消費されると推測される時期を算定することができ、算定した時期にあわせて、eメールやウェブサイト内でのお知らせにより、商品をレコメンドすることが可能となる。
【0058】
なお、サーバ装置2は、ユーザごとに、履歴情報として記憶した商品の利用日時35、又は、購入日時34及び利用日時35に応じた時期や内容で、自動的に商品のレコメンド情報を生成する機能を有していてもよい。生成されたレコメンド情報は、ユーザのアドレスにeメールにより送信する、或いは、ユーザがウェブサイトへログインした際に閲覧できるようにすることができる。
【符号の説明】
【0059】
1 ユーザ端末
2 サーバ装置
3 通信ネットワーク
11 制御部
12 RAM
13 ストレージ部
14 グラフィック処理部
15 通信インタフェース
16 撮像部
17 表示部
18 表示画面
21 制御部
22 RAM
23 ストレージ部
24 通信インタフェース
30 履歴情報テーブル
31 ユーザID
32 商品ID
33 ロット番号
34 購入日時
35 利用日時
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8