(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-24
(45)【発行日】2022-09-01
(54)【発明の名称】オストミー収集及び排液システム
(51)【国際特許分類】
A61F 5/445 20060101AFI20220825BHJP
【FI】
A61F5/445
(21)【出願番号】P 2020558626
(86)(22)【出願日】2019-04-01
(86)【国際出願番号】 US2019025147
(87)【国際公開番号】W WO2019221830
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2022-03-17
(32)【優先日】2018-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591000414
【氏名又は名称】ホリスター・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】HOLLISTER INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】スカライス、アントニー
(72)【発明者】
【氏名】トーステンセン、ジャン
(72)【発明者】
【氏名】オーガスティン、クリスティナ
(72)【発明者】
【氏名】ビスコンティ、ピーター・エル
(72)【発明者】
【氏名】テツラフ、パトリック・シー
(72)【発明者】
【氏名】リーディンガム、ブライアン・ティー
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-543788(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/445
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オストミー収集及び排液システムであって、
内部収集領域を画定する外壁を有するオストミーパウチと、
前記内部収集領域と流体連通して前記外壁に形成された入口開口部と、
出口体であって、前記外壁に接続され、且つ前記内部収集領域と流体連通して前記出口体を通して延在する出口開口部を有し、ラッチ及びキャッチの一方を有する出口体と、
前記出口体に取外し可能に結合するように構成された閉鎖具と、
前記出口体に取外し可能に結合するように構成されたアダプタであって、前記アダプタを通して延在するアダプタ開口部と、前記ラッチ及び前記キャッチの他方とを有するアダプタと
を含み、
前記キャッチ及び前記ラッチは、締り嵌めで回転方向に係合され、且つ前記出口体に対する前記アダプタの軸方向における移動を制約するための機械的インタロックを形成し、
前記アダプタ及び前記閉鎖具は、第1状態において、前記アダプタが前記キャッチ及び前記ラッチの係合によって前記出口体に結合され、及び第2状態において、前記閉鎖具が前記出口体に結合されるように、前記出口体に交換可能に結合される、オストミー収集及び排液システム。
【請求項2】
前記閉鎖具を前記出口体に接続するために前記閉鎖具と前記出口体との間に延在する可撓性部材をさらに含む、請求項1に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項3】
前記閉鎖具は、栓を含み、
前記第2状態において、前記閉鎖具は、前記出口開口部における前記栓の前記出口体との摩擦係合によって前記出口体に結合され、
前記栓は、第1栓であり、且つ前記第1栓を通して延在する第1栓開口部を含み、
前記閉鎖具は、前記第1栓開口部における前記第1栓との摩擦係合によって前記第1栓に取外し可能に結合された第2栓をさらに含み、
前記第1栓を前記出口体に接続するために前記第1栓と前記出口体との間に延在する第1可撓性部材と、
前記第2栓を前記第1栓に接続するために前記第2栓と前記第1栓との間に延在する第2可撓性部材とをさらに含む、
請求項1又は2に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項4】
前記閉鎖具は、前記アダプタに形成される前記キャッチ又は前記ラッチの第2のものをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項5】
前記出口体は、前記キャッチを含み、
前記アダプタは、前記ラッチを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項6】
前記キャッチは、半径方向外向きに突出し、前記出口体の周縁部に沿って周囲方向に延在し、且つ第1面を含み、及び
前記ラッチは、軸方向に延在し、且つ自由端において、前記第1面と係合して機械的インタロックを形成し、且つ前記出口体に対する前記アダプタの軸方向における移動を制約するように構成される、内向きに延在する突起を含む、請求項5に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項7】
前記第1面は、前記周囲方向において互いに離間された2つの尖端を含み、
前記内向きに延在する突起は、前記第1状態において前記2つの尖端間に位置決めされるように前記尖端を越えて干渉移動するように構成される、請求項6に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項8】
前記キャッチは、前記出口体の軸方向端部から延在する第1部分と、前記第1部分に接続され、前記出口体の周縁部に沿って周囲方向に延在し、且つ前記出口体の前記軸方向端部から離間された第2部分と
、前記第1部分又は前記第2部分に形成された突出部とを含む凹部であり、
前記ラッチは、ベースと、前記ベースに接続されたラグと
、切欠きとを含み、
前記第1状態において、前記ベースは、前記キャッチの前記第1部分内に受け入れられ、前記ラグは、前記キャッチの前記第2部分内に受け入れられ
、
前記切欠き及び前記突出部は、前記第1状態において互いに締り嵌めで係合され、
前記第2部分は、アームによって前記出口体の前記軸方向端部から離間され、
前記アダプタは、前記ラグと軸方向面との間に形成された溝をさらに含み、
前記溝は、前記第1状態において、前記アームを受け入れて、機械的インタロックを形成し、且つ前記出口体に対する前記アダプタの軸方向における移動を制約する、請求項5に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項9】
前記閉鎖具は、第2ラッチを含み、
前記第2ラッチは、
第2ベース及び前記第2ベースに接続された第2ラグであって、前記第2状態において、前記第2ベースは、前記キャッチの前記第1部分に受け入れられ、及び前記第2ラグは、前記キャッチの前記第2部分に受け入れられる、第2ベース及び第2ラグと、
第2切欠きであって、前記第2切欠き及び前記突出部は、前記第2状態において互いに締り嵌めで係合される、第2切欠きと、
前記第2ラグと第2軸方向面との間に形成された第2溝であって、前記第2状態において、前記アームを受け入れて、第2機械的インタロックを形成し、且つ前記出口体に対する前記閉鎖具の前記軸方向における移動を制約する第2溝と
を有する、請求項8に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項10】
前記キャッチは、自由端に形成された足部を含み、
前記ラッチは、凹部であって、前記凹部内に形成された肩部を有する凹部を含み、
前記足部は、前記凹部内に配置され、
前記第1状態において、前記肩部と締り嵌めで係合して、機械的インタロックを形成し、且つ前記出口体に対する前記アダプタの軸方向における移動を制約する、請求項5に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項11】
前記閉鎖具は、第2凹部であって、前記第2凹部内に形成された第2肩部を含む第2凹部を有する第2ラッチをさらに含み、
前記足部は、前記第2凹部内に配置され、且つ前記第2状態において、前記第2肩部と締り嵌めで係合して、第2機械的インタロックを形成し、且つ前記出口体に対する前記閉鎖具の前記軸方向における移動を制約する、請求項10に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項12】
前記キャッチ及び前記ラッチの互いの係合は、可聴及び触覚フィードバックの1つ又は複数を使用者に提供する、請求項1~11のいずれか一項に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項13】
前記出口体は、位置合わせ縁部を含み、前記アダプタは、アダプタ位置合わせ縁部を含み、及び前記閉鎖具は、閉鎖具位置合わせ縁部を含み、それにより、
前記第1状態において、前記位置合わせ縁部及び前記アダプタ位置合わせ縁部は、位置合わせされて、前記第1状態の視覚フィードバックを提供し、及び
前記第2状態において、前記位置合わせ縁部及び前記閉鎖具位置合わせ縁部は、位置合わせされて、前記第2状態の視覚フィードバックを提供する、請求項1に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項14】
前記出口開口部から離れた前記出口体に近接する場所に前記閉鎖具を保持するように構成された閉鎖具ドッキングシステムをさらに含み、
前記閉鎖具ドッキングシステムは、第1ドッキング部及び第2ドッキング部を含み、
前記第1ドッキング部及び前記第2ドッキング部は、互いに係合して、前記場所において前記閉鎖具を動かないように保持するように構成される、請求項
2に記載のオストミー収集及び排液システム。
【請求項15】
前記第1ドッキング部は、前記出口体から延在し、且つ前記第2ドッキング部を受け入れるように構成された開口部を画定するハンドル状突起として形成され、
前記第2ドッキング部は、前記可撓性部材の側面から延在するタブ状突起として形成され、
前記閉鎖具ドッキングシステムは、前記第2ドッキング部を前記第1ドッキング部の前記開口部内に挿入することによって前記閉鎖具をドッキングするように構成される、請求項14に記載のオストミー収集及び排液システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、概して、ストーマ装具に関し、特にパウチ、出口体並びに出口体に交換可能に結合されるように構成された閉鎖具及びアダプタを有するオストミーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
オストミーパウチは、典型的には、内部収集領域を画定する対向する側壁を含む。これらの側壁の一方には、ストーマを受け入れる開口部と、粘着性遮蔽体など、ストーマを通して排出される排泄物がストーマ/遮蔽体/パウチ環境から漏れることなく収集領域内に受け入れられるようにパウチを使用者に固定する手段とが設けられている。
【0003】
排液可能なオストミーパウチは、パウチの下端部に排液ポートをさらに含むことができる。既知の排液可能なオストミーパウチでは、排液ポートは、狭くなった首部分として形成される。首部分は、首部分を通して延在する開口部を有する。排液ポートは、閉鎖状態と開放状態との間で動作可能である。閉鎖状態では、排液ポートは、排泄物を収集領域内に確実に収集及び貯留することができるように、排液可能なオストミーパウチの下端部を実質的に封止するように構成される。開放状態では、排泄物は、収集領域から開口部を通して流れ出て、オストミーパウチから排液され得る。
【0004】
代わりに、排液可能なオストミーパウチは、ナイトドレナージ(夜間用畜尿)システム又は他の大容量排液システム等、オストミー排液システムの一部であり得る。オストミー排液システムでは、排液ポートは、ホースに結合される。ホースは、比較的より大容量の排液バッグに接続される。したがって、内容物は、オストミーパウチから排液ポートの開口部及びホースを通して流れ出て、排液バッグ内に受け入れられ得る。したがって、オストミー排液システムは、オストミーパウチのみに比較して増大した貯留容量を有し、必要な空にする行為の回数を減らすことができる。
【0005】
既知の排液可能なオストミーパウチでは、排液ポートは、側壁と連続して形成される場合がある。この排液ポートを閉鎖するために、首部分を折り畳むか又は丸めて、締結具によって適所に保持することができる。閉鎖状態では、排出ポートの開口部は、排出ポートを通るパウチ内容物(すなわち排泄物)の流出がないように封止するために実質的に閉鎖される。排出ポートは、締結具を解除し、首部分を巻き解くか又は広げることによって開放状態にすることができる。しかしながら、この種の排出ポートを備えたオストミーパウチは、排出ポートの剛性が十分でないため、排液システムのホースに接続することが困難である。加えて、上述したように、排出ポートを折り畳むか又は丸め、その後、締結することは、巧緻性が限られている使用者にとって時間がかかり且つ困難である可能性がある。さらに、パウチ内容物の望ましくない流出がないように封止するために排出ポートが適切に閉鎖されるときを判断することは、困難である可能性がある。
【0006】
別の排液可能なオストミーパウチでは、排出ポートは、出口体を含む場合がある。出口体は、オストミーパウチの側壁より厚く、より剛性のある材料から形成され、例えばヒートシールによって側壁に接続される。排出ポートの開口部は、出口体内に延在する。この開口部は、出口体の端部を貫通して延在して、開放状態での出口体を通るパウチ内容物の流出を可能にすることができる。閉鎖状態では、キャップ又は栓を出口体の開口部の上に摩擦嵌合させるか又は開口部内に嵌め込むことができる。排液可能なオストミーパウチがオストミー排液システムで使用される場合、アダプタを出口体内に摩擦嵌合させることができる。このアダプタにホースを接続することができる。したがって、パウチ内容物は、アダプタ及びホースを通して排液され得る。
【0007】
代わりに、開口部は、出口体の端部において通常閉鎖しているスリットにおいて終端する場合がある。このスリットは、圧搾弁を形成することができる。それにより、対向する内側に向けられた力をかけることに応じて、スリットが開放してパウチ内容物の流出を可能にする。閉鎖状態では、キャップを出口体の端部の上に摩擦嵌合させて、望ましくない流出がないようにさらに封止することができる。上述した出口体を有する排液可能なオストミーパウチがオストミー排液システムで使用される場合、出口体を圧搾することにより、排出ポートを開放状態にすることができる。開放したスリットを通して、ホースに接続されたアダプタを開口部内に挿入して、出口体内に摩擦嵌合させることができる。
【0008】
しかしながら、上記の排出ポートでは、使用者が出口体とキャップ、栓又はアダプタとの適切な結合を確認することが困難である可能性がある。加えて、上述した出口体とキャップ、栓又はアダプタとの摩擦嵌合結合は、キャップ、栓又はアダプタを出口体から離れるように又はその逆に移動させる方向に力を加えることによって無効にされる可能性がある。場合により、オストミー排液システムの構成要素との不注意の接触又は偶発的な接触が摩擦嵌合結合を無効にするのに十分である可能性がある。それにより、出口体とキャップ、栓又はアダプタとが不注意に互いから分離し、オストミーパウチが意図せずに排液されるか又は空になることが分かった。
【0009】
さらに、装着者は、出口体が不快であると感じる可能性がある。例えば、出口体の比較的剛性が高い構造のため、装着者の皮膚に押し付けられる出口の角又は縁が不快感をもたらす可能性がある。さらに、丸めるか若しくは折り畳むことができるタイプの比較的軟質な若しくは可撓性のある排出ポート又は圧搾弁等の弁構造体を含む排出ポートは、詰まりやすい可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、出口体と閉鎖具又はアダプタとの結合を確認するためのフィードバックを使用者に提供することができるオストミー収集及び排液システムを提供することが望ましい。装着者に快適であり、詰まる可能性が低く、出口体と閉鎖具又はアダプタとが不注意に分離しにくいオストミー収集及び排液システムを提供することも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様によれば、オストミー収集及び排液システムは、内部収集領域を画定する外壁を有するオストミーパウチと、内部収集領域と流体連通して外壁に形成された入口開口部と、出口体であって、外壁に接続され、且つ内部収集領域と流体連通して出口体を通して延在する出口開口部を有し、ラッチ及びキャッチの一方を有する出口体と、出口体に取外し可能に結合するように構成された閉鎖具と、出口体に取外し可能に結合するように構成されたアダプタであって、アダプタを通して延在するアダプタ開口部と、ラッチ及びキャッチの他方とを有するアダプタとを含むことができる。アダプタ及び閉鎖具は、第1状態において、アダプタがキャッチ及びラッチの係合によって出口体に結合され、及び第2状態において、閉鎖具が出口体に結合されるように、出口体に交換可能に結合され得る。
【0012】
一実施形態では、オストミー収集及び排液システムは、閉鎖具を出口体に接続するために閉鎖具と出口体との間に延在する可撓性部材を含むことができる。
【0013】
閉鎖具は、第1栓を含むことができ、閉鎖具は、第2状態において、出口開口部における第1栓の出口体との摩擦係合によって出口体に結合され得る。一実施形態では、第1栓は、第1栓を通して延在する第1栓開口部を含むことができ、及び閉鎖具は、第1栓開口部における第1栓との摩擦係合によって第1栓に取外し可能に結合された第2栓も含むことができる。オストミー収集及び排液システムは、第1栓を出口体に接続するために第1栓と出口体との間に延在する第1可撓性部材と、第2栓を第1栓に接続するために第2栓と第1栓との間に延在する第2可撓性部材とをさらに含むことができる。
【0014】
一実施形態では、閉鎖具は、アダプタに形成されるキャッチ又はラッチの第2のものを含むことができる。上述した実施形態の任意のものでは、キャッチ及びラッチは、締り嵌めで回転方向に係合され、且つ出口体に対するアダプタの軸方向における移動を制約するための機械的インタロックを形成することができる。
【0015】
一実施形態では、出口体は、キャッチを含むことができ、及びアダプタは、ラッチを含むことができる。キャッチは、半径方向外向きに突出し、出口体の周縁部に沿って周囲方向に延在し、且つ第1面を含むことができる。ラッチは、軸方向に延在し、且つ自由端において、第1面と係合して機械的インタロックを形成し、且つ出口体に対するアダプタの軸方向における移動を制約するように構成される、内向きに延在する突起を含むことができる。第1面は、周囲方向において互いに離間された2つの尖端を含むことができる。内向きに延在する突起は、第1状態において2つの尖端間に位置決めされるように尖端を越えて干渉移動するように構成され得る。
【0016】
別の実施形態では、キャッチは、出口体の軸方向端部から延在する第1部分と、第1部分に接続され、出口体の周縁部に沿って周囲方向に延在し、且つ出口体の軸方向端部から離間された第2部分とを含む凹部であり得る。ラッチは、ベースと、ベースに接続されたラグとを含むことができ、第1状態において、ベースは、キャッチの第1部分内に受け入れられ、及びラグは、キャッチの第2部分内に受け入れられる。キャッチは、第1位置又は第2位置に形成された突出部も含むことができ、及びラッチは、切欠きを含むことができ、切欠き及び突出部は、第1状態において互いに締り嵌めで係合され得る。
【0017】
第2部分は、アームによって出口体の軸方向端部から離間され得、及びアダプタは、ラグと軸方向面との間に形成された溝を含むことができ、溝は、第1状態において、アームを受け入れて、機械的インタロックを形成し、且つ出口体に対するアダプタの軸方向における移動を制約する。閉鎖具は、第2ラッチも含むことができる。第2ラッチは、第2ベース及び第2ベースに接続された第2ラグと、第2切欠きと、第2ラグと第2軸方向面との間に形成された第2溝とを含むことができる。第2状態において、第2ベースは、キャッチの第1部分に受け入れられ得、及び第2ラグは、キャッチの第2部分に受け入れられ得る。第2切欠き及び突出部は、第2状態において互いに締り嵌めで係合され得る。第2溝は、第2状態において、アームを受け入れて、第2機械的インタロックを形成し、且つ出口体に対する閉鎖具の軸方向における移動を制約することができる。閉鎖具は、第2タブの半径方向内向きに配置された内部カラーをさらに含むことができる。内部カラーは、出口開口部内で出口体と係合するように構成され得る。
【0018】
一実施形態では、キャッチは、自由端に形成された足部を含むことができ、及びラッチは、凹部であって、凹部内に形成された肩部を有する凹部を含むことができる。足部は、凹部内に配置され、且つ第1状態において、肩部と締り嵌めで係合して、機械的インタロックを形成し、且つ出口体に対するアダプタの軸方向における移動を制約することができる。閉鎖具は、第2凹部であって、第2凹部内に形成された第2肩部を含む第2凹部を有する第2ラッチをさらに含むことができ、足部は、第2凹部内に配置され、且つ第2状態において、第2肩部と締り嵌めで係合して、第2機械的インタロックを形成し、且つ出口体に対する閉鎖具の軸方向における移動を制約することができる。
【0019】
上述した実施形態の任意のものでは、キャッチ及びラッチの互いの係合は、可聴及び触覚フィードバックの1つ又は複数を使用者に提供することができる。
【0020】
一実施形態では、出口体は、位置合わせ縁部を含むことができ、アダプタは、アダプタ位置合わせ縁部を含むことができ、及び閉鎖具は、閉鎖具位置合わせ縁部を含むことができる。こうした実施形態では、第1状態において、位置合わせ縁部及びアダプタ位置合わせ縁部は、位置合わせされて、視覚フィードバックを提供することができる。第2状態において、位置合わせ縁部及び閉鎖具位置合わせ縁部は、位置合わせされて、視覚フィードバックを提供することができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、オストミー収集及び排液システムは、出口開口部から離れた出口体に近接する場所に閉鎖具を保持するように構成された閉鎖具ドッキングシステムを含むことができる。閉鎖具ドッキングシステムは、第1ドッキング部及び第2ドッキング部を含むことができ、第1ドッキング部及び第2ドッキング部は、互いに係合して、その場所において閉鎖具を動かないように保持するように構成される。
【0022】
一実施形態では、第1ドッキング部は、出口体から延在し、且つ第2ドッキング部を受け入れるように構成された開口部を画定するハンドル状突起として形成され得る。第2ドッキング部は、可撓性部材の側面から延在するタブ状突起として形成され、閉鎖具ドッキングシステムは、第2ドッキング部を第1ドッキング部の開口部内に挿入することによって閉鎖具をドッキングするように構成される。
【0023】
別の態様では、出口体と、閉鎖具と、閉鎖具ドッキングシステムとを含む、オストミーパウチのための出口デバイスが提供される。出口体は、出口体を通して延在する出口開口部を含むことができる。閉鎖具は、出口体に取外し可能に結合するように構成され得る。閉鎖具ドッキングシステムは、第1ドッキング部及び第2ドッキング部を含むことができ、第1ドッキング部及び第2ドッキング部は、互いに係合して、出口開口部から離れた出口体に近接する場所で閉鎖具を動かないように保持するように構成される。一実施形態では、閉鎖具は、可撓性部材によって出口体に繋げられ得る。こうした実施形態では、第1ドッキング部は、出口体から延在し、且つ第2ドッキング部を受け入れるように構成された開口部を画定するハンドル状突起として形成され得る。第2ドッキング部は、可撓性部材の側面から延在するタブ状突起として形成され得る。閉鎖具ドッキングシステムは、第2ドッキング部を第1ドッキング部の開口部内に挿入することによって閉鎖具をドッキングするように構成され得る。
【0024】
別の態様では、排泄物を収集するための空洞を画定する外壁と、ストーマを受け入れるように構成される、外壁に形成された入口開口部と、出口体と、閉鎖具と、閉鎖具ドッキングシステムとを含むオストミーパウチが提供される。出口体は、外壁に接続され、且つ空洞と流体連通して出口体を通して延在する出口開口部を有することができる。閉鎖具は、出口体に取外し可能に結合するように構成され得る。閉鎖具ドッキングシステムは、第1ドッキング部及び第2ドッキング部を含むことができ、第1ドッキング部及び第2ドッキング部は、互いに係合して、出口開口部から離れた出口体に近接する場所で閉鎖具を動かないように保持するように構成される。
【0025】
一実施形態では、閉鎖具は、可撓性部材によって出口体に繋げられ得る。第1ドッキング部は、出口体から延在し、且つ第2ドッキング部を受け入れるように構成された開口部を画定するハンドル状突起として形成され得る。第2ドッキング部は、可撓性部材の側面から延在するタブ状突起として形成され得る。閉鎖具ドッキングシステムは、第2ドッキング部を第1ドッキング部の開口部内に挿入することによって閉鎖具をドッキングするように構成され得る。
【0026】
本開示の他の目的、特徴及び利点は、添付の図面と併せて以下の説明から明らかになるであろう。図面において、同様の符号は、同様の部分、要素、構成要素、ステップ及びプロセスを指す。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本明細書に記載する一実施形態によるオストミー収集及び排液システムを示す図である。
【
図2】一実施形態によるオストミー収集及び排液システムで使用されるように構成された出口体の底面斜視図である。
【
図5】一実施形態によるオストミー収集及び排液システムで使用されるように構成されたアダプタの正面斜視図である。
【
図6】一実施形態による、
図5のアダプタが
図2の出口体に結合されるアセンブリを示す斜視図である。
【
図8】一実施形態による、互いに結合された出口体、アダプタ及び排液チューブのアセンブリを示す正面図である。
【
図9】別の実施形態による、閉鎖具を有する出口体の斜視図である。
【
図11】
図9の出口体及び閉鎖具の透視正面図である。
【
図12】一実施形態による、アダプタ及び排液チューブに結合された
図9の出口体及び閉鎖具のアセンブリを示す斜視図である。
【
図15】別の実施形態による、アダプタ及び排液チューブに結合された
図9の出口体及び閉鎖具の別のアセンブリを示す斜視図である。
【
図18】別の実施形態によるオストミー収集及び排液システムで使用されるように構成された出口体及び閉鎖具の正面斜視図である。
【
図24】一実施形態による、
図18の出口体と取外し可能に結合するように構成されたアダプタ及び排液チューブのアセンブリを示す斜視図である。
【
図29】一実施形態による、
図26のアダプタ及び排液チューブに結合された
図18の出口体を含むアセンブリを示す底面斜視図である。
【
図38】
図1のオストミー収集及び排液システムを示す別の斜視図である。
【
図42】
図1の出口体及び閉鎖具の組立分解図である。
【
図43】
図1のオストミー収集及び排液システムにおいて出口体に結合された閉鎖具の斜視図である。
【
図44】
図1のオストミー収集及び排液システムの別の斜視図である。
【
図45】一実施形態による出口体及びアダプタを含むオストミー収集及び排液システムの斜視図である。
【
図46】一実施形態による閉鎖具ドッキングシステムを含む出口体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示は、様々な形態での実施形態が可能である。しかし、本開示は、単に例示的であるようにみなされるべきであり、記載又は例示するいかなる具体的な実施形態にも本開示を限定するように意図されないことを理解して、1つ又は複数の実施形態を図面に示す。以下では、そうした実施形態について説明する。
【0029】
図1を参照すると、オストミー収集及び排液システム5は、内部収集領域(図示せず)を形成するように内部容積を画定する外壁12を有するオストミーパウチ10を含む。外壁12に入口開口部14を形成することができる。入口開口部14は、内部収集領域と流体連通して配置され、ストーマを受け入れて、ストーマからの排出物を内部収集領域内に受け入れ、オストミーパウチ10の内容物として内部収集領域内に貯留することができるように構成される。入口開口部14は、オストミーパウチ10の上方部分に位置決めすることができる。
【0030】
外壁12に出口体20が固定される。1つの実施形態では、出口体20は、オストミーパウチ10の下方部分に位置決めされる。出口体20は、選択的に内部収集領域からの内容物の排液を可能にし、内部収集領域からの内容物の排液がないように封止し、さらに後述するナイトドレナージシステム等の大容量排液システムに接続するようにも構成される。1つの実施形態では、出口体20は、例えば、ヒートシールにより、接着剤を用いて又は例えば2ショット成形プロセス等の成形プロセスにおいて外壁12と併せて形成することにより、外壁12に固定することができる。好ましくは、外壁12と出口体20との間の内容物の望ましくない漏れを防止又は制限するために、出口体20と外壁12との間にシールが形成されるように、出口体20は、外壁12に固定される。
【0031】
オストミー収集及び排液システム5は、閉鎖具40及びアダプタ60をさらに含む。それらは、出口体20に取外し可能且つ交換可能に結合するようにそれぞれ構成される。一実施形態では、閉鎖具40及びアダプタ60は、第1状態において、アダプタ60が出口体20に結合され、及び第2状態において、閉鎖具40が出口体20に結合されるように、出口体20に交換可能に結合される。1つの実施形態では、閉鎖具40及びアダプタ60は、例えば、軸方向又は実質的に軸方向D1において、出口体20に対する閉鎖具40又はアダプタ60の移動を制約するように、スナップフィットを含む摩擦嵌合又は締り嵌め及び任意選択的に機械的インタロックでキャッチと係合するラッチを用いて、出口体20に交換可能に結合することができる。オストミーパウチ10を例えばナイトドレナージバッグ(図示せず)に流体的に接続するために、アダプタ60にチューブ80を接続することができる。
【0032】
図2は、本明細書に記載する一実施形態による、オストミー収集及び排液システムにおいてオストミーパウチ10に接続されるように構成された出口体120の底面斜視図である。
図3は、
図2の出口体120の正面図である。
図2及び
図3を参照すると、出口体120は、概して、出口開口部122を含み、それを通してオストミーパウチ10の内容物を排液することができる。出口開口部122は、1つの実施形態では、第1軸A1に沿って延在する。1つの実施形態では、出口開口部122は、約15mm~約25mmの幅又は直径Wを有することができる。例えば、1つの実施形態では、出口開口部122は、約16mm~約19mmの幅又は直径Wを有することができる。
【0033】
図4は、
図2の出口体120の別の側面図である。
図2~
図4を参照すると、出口体120は、さらに後述するように互いに解除可能に係合するように構成されるラッチ及びキャッチの一方を含む。1つの実施形態では、キャッチ124は、出口体120に形成される。キャッチ124は、半径方向外向きに且つ出口体120の周縁部の少なくとも一部に沿って周囲方向に延在する突起として形成することができる。1つの実施形態では、出口体120は、2つのキャッチ124を含む。それらは、同様に形成され、且つ周囲方向に間隙126だけ互いに離間される。
【0034】
1つの実施形態では、キャッチ124は、キャッチ124の上面であり得る第1面128を含む。しかしながら、「上」という方向を示す用語は、出口体120及びキャッチ124を特定の向きに限定するのではなく、単に図面に示すような出口体120及びキャッチ124の向きと一貫する例として使用されることが理解されるであろう。1つの実施形態では、キャッチ124は、第1面128において上向きに延在する、高さの増大したセクションとして形成された少なくとも1つの尖端130を含む。1つの実施形態では、キャッチ124は、2つの尖端130を含む。それらは、出口体120において周囲方向に離間される。
【0035】
図2及び
図3により明確に示すように、閉鎖具140は、出口体120に取外し可能に結合するように構成される。例えば、閉鎖具140は、出口開口部122における出口体120との摩擦係合により、出口体120に取外し可能に結合することができる。1つの実施形態では、閉鎖具140は、栓142を含む。栓142は、出口開口部122の周囲で内面131と摩擦係合するように構成された外面を有する。好ましくは、栓140と内面131との摩擦係合は、出口開口部122を通る内容物の意図されない流出を実質的に防止又は制限するように封止係合である。1つの実施形態では、栓142は、1つ又は複数のリブ144を含むことができる。1つ又は複数のリブ144は、栓140の外周部に部分的又は全体的に延在することができる。
【0036】
さらに、
図2及び
図3を参照すると、閉鎖具140は、キャップ146も含むことができる。キャップ146は、1つの実施形態では、栓142が出口開口部122と係合するとき、すなわち第2状態にあるとき、出口体120の軸方向端部132と係合するように構成される。キャップ146は、栓142の幅より大きい幅を有するように形成することができる。1つの実施形態では、キャップ146及び栓142は、単一の連続ユニットとして形成される。さらに、1つの実施形態では、閉鎖具140は、ストラップ又はリビングヒンジ等の可撓性部材150によって出口体120に接続することができる。
【0037】
したがって、
図2~
図4に示す実施形態では、栓142を内面131と摩擦係合するように出口開口部122に位置決めすることにより、出口体120に閉鎖具140を結合することができる。閉鎖具140がそのように位置決めされると、オストミーパウチ10は、ストーマからの排出物を収集して貯留するように構成される。閉鎖具140が出口開口部142から取り外されると、内容物(すなわちストーマ排出物)を、オストミーパウチ10から出口開口部122を通して排液することができる。
【0038】
図5は、本明細書に記載する一実施形態によるアダプタ160の正面斜視図である。アダプタ160は、アダプタ160を通して延在するアダプタ開口部162を含む。1つの実施形態では、アダプタ開口部162は、第2軸A2上に延在する。
【0039】
アダプタ160は、出口体120に形成されるラッチ及びキャッチの他方を含む。例えば、1つの実施形態では、アダプタ160は、キャッチ124と解除可能に係合するように構成されたラッチ164を含む。1つの実施形態では、アダプタ160は、2つ以上のラッチ164を含むことができる。1つの実施形態では、ラッチ164の数は、キャッチ124の数に等しい。しかし、本開示は、そうした実施形態に限定されない。加えて、別の実施形態では、出口体120にラッチ164を形成することができる。また、アダプタ160にキャッチ124を形成することができる。
【0040】
ラッチ164及びキャッチ124は、アダプタ60及び出口体120を互いに結合するために、スナップフィットを含む摩擦嵌合又は締り嵌めを用いて互いに解除可能に係合するように構成される。加えて、ラッチ164及びキャッチ124は、出口体120に対するアダプタ160の軸方向D1又は実質的に軸方向D1における移動に抵抗するための機械的インタロックを形成することができる。1つの実施形態では、ラッチ164及びキャッチ124は、互いに対する回転移動によって係合することができる。1つの実施形態では、相対的な回転移動により、ラッチ164及びキャッチ124は、機械的インタロックが形成される位置になる。アダプタ160は、出口体120に結合される。
【0041】
1つの実施形態では、ラッチ164は、概して、軸方向D1に延在する第1部分166を含む。ラッチ164は、第1部分166の自由端において、フック等の内向きの突起として形成された第2部分168も含むことができる。
【0042】
さらに、
図5を参照すると、アダプタ160は、第1カラー170及び第2カラー172を含む。1つの実施形態では、第1カラー170は、例えば、出口開口部122内で出口体120と摩擦係合するように構成される。好ましくは、出口開口部122内での第1カラー170の摩擦係合は、封止係合である。第1カラー170は、周囲方向に延在するビード174を含むことができる。ビード174は、内面131に対する圧力の増大した局所化セクションを形成するために内面131と係合するように構成される。
【0043】
図6は、一実施形態による、出口体120に結合されたアダプタ160の斜視図である。
図6を参照すると、アダプタ160は、閉鎖具140が出口開口部122から取り外されると、ラッチ164とキャッチ124との解除可能な係合により、出口体120に結合することができる。1つの実施形態では、アダプタ開口部162及び出口開口部122は、結合されたアセンブリアダプタ160及び出口体120を通して共通軸A3上で軸方向に位置合わせされて延在することができる。
【0044】
出口体120に向かって例えば軸方向D1にアダプタ160を移動させて、第1カラー170が出口開口部122内で出口体120と摩擦係合するようにすることにより、出口体120にアダプタ160を結合することができる。ラッチ164は、例えば、間隙126において軸方向D1に移動させることができる。アダプタ160は、ラッチ164をキャッチ124の尖端130の1つと干渉接触するように回転させることができる。それにより、回転移動に対する抵抗が増大する。回転移動を続けることにより、ラッチ164は、尖端130を干渉して通過するに従って撓み、尖端130を越えると、その比較的撓んでいない状態に戻る。すなわち、ラッチ164がキャッチ124の尖端130を通過して回転することにより、ラッチ164及びキャッチ124は、締り嵌め又はスナップフィット係合する。内向き突起として形成されたラッチ164の第2部分168は、キャッチ124の第1面128と係合して、出口体120から離れるアダプタ160の軸方向D1の移動に抵抗する機械的インタロックを形成する。
【0045】
1つの実施形態では、キャッチ124と係合するラッチ164の移動又はその逆により、使用者が聞き且つ/又は知覚することができる「クリック」、「ポップ」等の形態の可聴及び/又は触覚フィードバックを使用者に提供することができる。キャッチ124に対するラッチ164の位置を視覚的に検査することにより、例えばラッチ164が尖端130間に位置決めされていると判断することにより、使用者に視覚フィードバックを提供することができる。したがって、使用者は、可聴、触覚又は視覚的確認の1つ又は複数により、アダプタ160が出口体120に結合されていることを確認することができる。
【0046】
出口体120からアダプタ160を取り外すために、出口体120に対してアダプタ160を回転させて、キャッチ124からラッチ164を分離することができる。分離中、ラッチ164は、上述した方法と同様に、尖端130の1つを干渉して通過する。ラッチ164が間隙126内に位置決めされると、出口体120から離れるようにアダプタ160を移動させることができ、出口開口部122との摩擦係合から第1カラー170を解除することができ、出口体120からアダプタ160を取り外すことができる。ラッチ164がキャッチ124から外れるように干渉して移動することに応じて、アダプタを取り外すときに使用者に可聴、触覚及び/又は視覚フィードバックを提供することができる。
【0047】
図7は、第1状態に対応する、アダプタ160に結合された出口体120の上面図である。
図7を参照すると、1つの実施形態では、アダプタ開口部162及び出口開口部122は、共通軸A3(
図6に示す)の上で同一の広がりを有することができる。
【0048】
図8は、アダプタ160に接続された排液チューブ180を示す。1つの実施形態では、第2カラー172(
図5及び
図6を参照されたい)は、排液チューブ180内に位置決めされ、チューブ180と摩擦係合することができる。好ましくは、摩擦係合は、封止係合である。代わりに、アダプタ160及び排液チューブ180は、ヒートシール、接着締結又は機械的締結等の他の好適な技法を使用して接続することができる。
【0049】
図5、
図6及び
図8を参照すると、例えば、アダプタ160は、第1カラー170と第2カラー172との間で軸方向に位置決めされた把持カラー176をさらに含むことができる。把持カラー176は、使用者がアダプタ160を例えば回転及び/又は軸方向移動させるように操作するために把持されるように構成される。1つの実施形態では、ラッチ164は、把持カラー176から延在することができる。把持カラー176は、第1カラー170及び第2カラー172の外幅より大きい外幅を有することができる。
【0050】
図9~
図11は、本明細書に記載する別の実施形態による閉鎖具240を有する出口体220を示す。出口体220は、上述した出口体120と実質的に同様に形成することができる。したがって、以下では、出口体220及び出口体120の同様の部分のさらなる説明を省略する場合がある。
【0051】
図9は、閉鎖具240が出口体220の出口開口部222に摩擦係合している状態を示す斜視図である。
図10は、本明細書に記載する実施形態による、閉鎖具240が出口体220の出口開口部222内に摩擦係合している状態を示す正面図である。
図11は、本明細書に記載する実施形態による、閉鎖具240が出口体220の出口開口部222内に摩擦係合している状態を示す正面透視図である。
【0052】
図9~
図11を参照すると、閉鎖具240は、2部式閉鎖具であり得る。例えば、閉鎖具240は、出口開口部222内に取外し可能に位置決めされ且つ摩擦係合するように構成された第1栓部分242(
図11を参照されたい)を含むことができる。1つの実施形態では、第1栓部分242は、出口体220の内面231と摩擦係合するように構成される、外面に形成された1つ又は複数のリブ244を含むことができる。2部式閉鎖具240は、第1栓部分242が出口開口部222内に配置されたときに出口体220の軸方向端部232と係合するように構成された第1キャップ246も含むことができる。第1キャップ246は、第1栓部分242の幅より大きい幅を有する。1つの実施形態では、第1栓部分242及び第1キャップ246は、単一の連続部品として形成される。
【0053】
さらに、
図9~
図11を参照すると、2部式閉鎖具240は、任意選択的に外面に1つ又は複数のリブ344が形成される第2栓部分342及び第2キャップ346も含むことができる。第2キャップ346は、第2栓部分342の幅より大きい幅を有することができる。
図11により明確に示すように、第1栓部分242及び第1キャップ246は、それらを通して延在する閉鎖具開口部322を含む。第1栓部分242が出口開口部222内に位置決めされると、閉鎖具開口部322は、出口開口部222と連通して配置され、閉鎖具開口部322を通して内容物を排液するためにオストミーパウチ10の内容物を受け入れることができる。
【0054】
第2栓部分342は、閉鎖具開口部322に取外し可能に位置決めされ且つ摩擦係合するように構成される。さらに、第2キャップ346は、第1キャップ246の軸方向端部332と係合するように構成される。1つの実施形態では、第1キャップ246には、第2キャップ346の少なくとも一部を受け入れるように構成された凹部又は座部が形成される。好ましくは、第1栓部分242と出口体220の内面231との摩擦係合及び第2栓部分342と第1栓部分242の内面331との摩擦係合は、封止係合である。
【0055】
図9~
図11に示す実施形態では、第1栓部分242及び第2栓部分342がそれぞれ出口開口部222及び閉鎖具開口部322内に位置決めされて、出口体220を、オストミーパウチ10からの内容物の流出がないように実質的に閉鎖及び封止することができる。したがって、オストミーパウチ10は、ストーマからの排出物を収集及び貯留することができる。第1栓部分242及び第2栓部分342の一方又は両方を出口開口部222又は閉鎖具開口部322からそれぞれ取り外して、オストミーパウチ10から内容物を排液することができる。
【0056】
1つの実施形態では、ストラップ又はリビングヒンジ等の第1可撓性部材250により、出口体220に第1栓部分242及び第1キャップ246を接続することができる。第2ストラップ又は第2リビングヒンジ等の第2可撓性部材350により、第1栓部分242及び第1キャップ246に第2栓部分342及び第2キャップ346を接続することができる。1つの実施形態では、閉鎖部材240は、例えば、成形プロセスにおいて単一の連続ユニットとして形成することができる。
【0057】
図12~
図14は、本明細書に記載する一実施形態による、アダプタ260及び排液チューブ280とともに出口体220及び閉鎖具240を併せて示す。1つの実施形態では、アダプタ260は、上述したアダプタ160と同様に形成される。したがって、以下では、アダプタ260及びアダプタ160における同様の部分のさらなる説明を省略する場合がある。
【0058】
図12は、一実施形態による、オストミー収集及び排液システムにおいて使用される、出口体220、閉鎖具240、アダプタ260及び排液チューブ280によって形成されたアセンブリの上面斜視図である。
図13は、一実施形態による、
図12に示すアセンブリの正面図である。
図14は、一実施形態による、
図12に示すアセンブリの透視図である。
図12~
図14を参照すると、オストミーパウチ10の内容物を、出口開口部222を通して排液することができるように、閉鎖具240を出口体220との摩擦係合から解除することができる。アダプタ160及び出口体120に関して上述した方法で出口体220にアダプタ260を取外し可能に結合することができる。すなわち、1つの実施形態では、ラッチ264とキャッチ224との係合により、出口体220にアダプタ260を結合することができる。ラッチ264とキャッチ224との結果として得られる機械的インタロックは、相対的な軸方向移動に抵抗する。出口開口部222内における第1カラー270の摩擦係合も相対的な軸方向移動に抵抗し、好ましくは封止接続を形成する。さらに、第2カラー272を排液チューブ280と摩擦係合させることができる。
【0059】
したがって、
図12~
図14に示す実施形態では、出口体220の出口開口部222、アダプタ260のアダプタ開口部262を通してチューブ280内にオストミーパウチ10の内容物を排液することができる。チューブ280を、アダプタ260とは反対側の端部において、ナイトドレナージバッグ(図示せず)等の大容量バッグに結合することができる。
【0060】
図15~
図17は、本明細書に記載する別の実施形態による、アダプタ360及びチューブ380とともに出口体220及び閉鎖具240を併せて示す。
図15は、一実施形態による、出口体220、閉鎖具240、アダプタ360及びチューブ380によって形成されたアセンブリの上面斜視図である。
図16は、一実施形態による、
図15に示すアセンブリの正面図である。
図17は、一実施形態による、
図15に示すアセンブリの透視図である。
【0061】
図15~
図17を参照すると、オストミーパウチ10の内容物を、出口開口部222を通して排液することができるように、閉鎖具240を出口体220との摩擦係合から解除することができる。アダプタ160及び出口体120に関して上述した方法で出口体220にアダプタ360を取外し可能に結合することができる。すなわち、1つの実施形態では、ラッチ364とキャッチ224との係合と、出口開口部222内の第1カラー370の摩擦係合とにより、出口体220にアダプタ360を結合することができる。さらに、ヒートシールにより、接着剤若しくは機械的締結具を使用して又はそれらの組合せにより、例えば摩擦係合で第2カラー372をチューブ380と接続することができる。
【0062】
しかしながら、
図15~
図17に示す実施形態では、第2カラー372及びチューブ380は、フォーリーカテーテルとともに使用されるようなサイズ及び形状である。例えば、第2カラー372及びチューブ380の各々は、上記の実施形態における、
図12~
図14に示す第2カラー272及びチューブ280の幅又は直径より小さい幅又は直径を有する。加えて、
図16を参照すると、例えば、第2カラー372は、可変の外幅又は外径の1つ又は複数のセクションを有するように形成することができる。例えば、各セクションは、第1端から第2端まで低減する幅を有することができる。
【0063】
図18~
図20は、本明細書に記載する別の実施形態による出口体420及び閉鎖具440のそれぞれ正面図、側面図及び底面斜視図を示す。
図18~
図20を参照すると、出口体420は、出口体120に関して上述した方法でオストミーパウチ10に接続するように構成される。出口体420は、オストミーパウチ10からの内容物を受け入れ、且つその排液を可能にするように構成された出口開口部422を含む。出口開口部422は、少なくとも部分的に出口体420の内面431によって画定される。1つの実施形態では、出口体420には、さらに後述するように、ラッチと取外し可能に係合するように構成されたキャッチ424が形成される。1つの実施形態では、出口体420は、2つのキャッチ425を含む。1つの実施形態では、出口開口部422は、15mm~25mmの幅又は直径Wを有することができる。例えば、1つの実施形態では、出口開口部422は、16mm~19mmの幅又は直径Wを有することができる。
【0064】
図21~
図23は、一実施形態による、キャッチ424の異なる観点を示す拡大図である。
図18~
図23を参照すると、キャッチ424は、概して、出口体420の軸方向端部426又はその近くに凹部として形成され、軸方向端部426に開放された第1部分428と、軸方向端部426から離間された第2部分430とを含む。1つの実施形態では、アーム432により、第2部分430を軸方向端部426から離間させることができる。キャッチ424の一部に沿ってガイド面434を形成することができる。キャッチ424は、突出部436も含むことができる。1つの実施形態では、突出部436は、第2部分430に配置される。
【0065】
1つの実施形態では、出口体420は、外面に位置合わせ縁部438を含むことができる。位置合わせ縁部438は、例えば、直線又は曲線を画定することができ、角度付き若しくは丸みのある角、チャネル若しくは他の外部構造的特徴及び/又は可視マーキングとして形成することができる。1つの実施形態では、位置合わせ縁部438は、実質的に軸方向D1に延在することができる。位置合わせ縁部438は、出口体上に延在する第1セクションと、第1セクションと位置合わせされた、アーム432の上に延在する第2セクションとを含むことができる。1つの実施形態では、突出部436も同様に位置合わせ縁部438と位置合わせすることができる。
【0066】
図24~
図26は、一実施形態による、出口体420と取外し可能に結合され、排液チューブ480に接続されるように構成されたアダプタ460の斜視図である。
図24~
図26を参照すると、アダプタ460は、アダプタ460を通して延在するアダプタ開口部461と、アダプタ開口部461の一部の周囲の第1内部カラー462と、第1ベース466及び第1ラグ468を有する第1ラッチ464とを含む。第1ラッチ464、例えば第1ラグ468に第1切欠き470を形成することができる。アダプタ460は、第1軸方向面472及び第1軸方向面472と第1ラグ468との間に形成された第1溝473も含む。アダプタ460は、アダプタガイド面474及びアダプタ位置合わせ縁部476も含むことができる。さらに、第1内部カラー462の外面と第1ラッチ464の内面との間に第1半径方向間隙478を形成することができる。1つの実施形態では、アダプタ460は、同様に形成することができる2つの第1ラッチ464を含む。
【0067】
図27は、本明細書に記載する一実施形態による閉鎖具440の拡大底面図である。
図28は、本明細書に記載する一実施形態による閉鎖具440の底面斜視図である。1つの実施形態では、閉鎖具440は、アダプタ460と実質的に同一であり得る。しかし、閉鎖具440が、オストミーパウチ10の内容物が通って流れることができる開口部を含まない点が異なる。すなわち、閉鎖具440は、アダプタ開口部461に対応する部分を有していない。
【0068】
したがって、1つの実施形態では、
図18、
図20、
図27及び
図28を参照すると、閉鎖具440は、第2内部カラー442と、第2ベース446及び第2ラグ448を有する第2ラッチ444とを含む。第2ラッチ444の内面において、例えば第2ラグ448上に第2切欠き450を形成することができる。第2ラグ448は、第2溝453によって第2軸方向面452から離間される。第2ラッチ444は、閉鎖具ガイド面454も含むことができる。閉鎖具440は、閉鎖具440の外面に閉鎖具位置合わせ縁部456も含むことができる。閉鎖具位置合わせ縁部456は、出口体420の位置合わせ縁部436と実質的に同様に形成することができる。第2内部カラー442及び第2ラッチ444は、第2半径方向間隙458によって離間される。1つの実施形態では、閉鎖具440が出口体に結合されるとき、出口体420の一部を第2半径方向間隙458に受け入れることができる。
【0069】
1つの実施形態では、閉鎖具440の第2内部カラー442、第2ラッチ444、第2ベース446、第2ラグ448、第2切欠き450、第2軸方向面452、第2溝453、閉鎖具ガイド面454、閉鎖具位置合わせ縁部456及び第2半径方向間隙458は、それぞれアダプタ460の第1内部カラー462、第1ラッチ464、第1ベース466、第1ラグ468、第1切欠き470、第1軸方向面472、第1溝473、アダプタガイド面474、アダプタ位置合わせ縁部476及び第1半径方向間隙478に対応する。すなわち、上述した閉鎖具440の部分は、例えば、アダプタ460における対応する部分と実質的に同じサイズ、形状及び相対的な位置決めを有するように形成することができる。したがって、アダプタ460及び閉鎖具440は、第1ラッチ464又は第2ラッチ444のキャッチ424への係合により、出口体に交換可能に結合することができる。
【0070】
図29~
図37は、一実施形態による、出口体420に結合されたアダプタ460の異なる図を示す。
図29~
図37を概して参照すると、第1ラッチ464を移動させてキャッチ424と係合させることにより、出口体420にアダプタ460を結合することができる。例えば、ラッチ464は、キャッチ424と摩擦嵌合又は締り嵌め係合するように移動され得、出口体420に対するアダプタ460の軸方向移動を制約するための機械的インタロックを形成することも可能である。
【0071】
1つの実施形態では、アダプタ460を例えば軸方向D1において出口体420に向かって移動させて、キャッチ424の第1部分428において第1ベース466を位置決めすることができる。それぞれのガイド面434、474を互いに接触させることができる。こうした接触により、出口体420に対するアダプタ460の回転をもたらすことができる。代わりに、使用者は、出口体420に対してアダプタ460を手動で回転させることができる。
【0072】
出口体420に向かうアダプタ460の移動により、出口開口部422内に第1内部カラー462が位置決めされる。加えて、第1ラグ468は、アーム432と接触せずにアーム432を越えて移動する。上で言及したアダプタ460の回転により、第1ラグ468がキャッチ424の第2部分430内に移動する。第1切欠き470は、突出部436と摩擦嵌合又は締り嵌めで係合するように構成される。加えて、アーム432は、第1溝473に受け入れられて機械的インタロックを形成する。アダプタ460は、第1状態で出口体420に結合することができる。
【0073】
出口体420に対してアダプタ460を回転させるか又はその逆により、突出部436から第1切欠き470を分離することによって出口体420からアダプタ460を取り外すことができる。したがって、第1ラグ468を、第2部分430から出るように且つアーム432との機械的インタロックから解除されるように移動させることができる。その後、例えば軸方向D1において、出口体420から離れるようにアダプタ460を移動させることができ、出口開口部422から第1カラー462を取り外すことができる。
【0074】
上記の実施形態では、第1ラッチ464及びキャッチ424の係合による出口体420へのアダプタ460の結合を確認するために、可聴、触覚及び/又は視覚フィードバックを使用者に提供することができる。例えば、1つの実施形態では、第1切欠き470及び突出部436を摩擦嵌合又は締り嵌め状態にして、使用者が聞くか又は知覚することができる可聴又は触覚「クリック」、「ポップ」等を提供することができる。位置合わせ縁部438及びアダプタ位置合わせ縁部476の位置合わせにより、視覚フィードバック及び視覚的確認を提供することができる。逆に、突出部436からの第1切欠き470の分離と、それぞれの位置合わせ縁部438、476が互いと位置合わせされなくなることとに応じて、出口体420からアダプタ460を取り外すとき、使用者に同様にフィードバックを提供することができる。
【0075】
1つの実施形態では、第2ラッチ444とキャッチ424との係合により、出口体420に対して、アダプタ460と交換可能に閉鎖具440を結合することができる。上述したように、閉鎖具440は、アダプタ460と同様に形成される。しかし、閉鎖具が、出口開口部422を通るパウチからの内容物の流出を防止又は制限するために閉鎖される(すなわちそれを通して延在する開口部を有していない)点が異なる。したがって、閉鎖具440は、上述したアダプタ460と実質的に同様の方法で出口体420に結合することができる。
【0076】
例えば、1つの実施形態では、閉鎖具440は、出口体420に向かって移動して、出口開口部422内に第2内部カラー442を位置決めし、キャッチ424の第1部分428内に第2ベース446を位置決めする。閉鎖具440は、例えば、出口体420に向かう連続した移動と、それぞれのガイド面434、454間の接触とにより又は手動の回転により回転させることができる。閉鎖具440の回転により、第2ラグ448がキャッチ424の第2部分430内に移動する。第2切欠き450は、突出部436と摩擦嵌合又は締り嵌めで係合し、こうした係合に応じて可聴及び/又は触覚フィードバックを提供することができる。第2ラグ448は、第2溝453内に受け入れられたアーム432と機械的インタロックも形成して、出口体420に結合されたときの出口体420から離れる閉鎖具440の移動を制約する。閉鎖具440と出口体420との結合の視覚的確認は、出口体420及び閉鎖具440のそれぞれの上におけるそれぞれの位置合わせ縁部438、456の位置合わせによって提供することができる。
【0077】
図35及び
図36に示す透視図を参照すると、アダプタ460に排液チューブ480を結合して、オストミーパウチ10、出口体420及びアダプタ460をナイトドレナージバッグ(図示せず)等の大容量収集パウチに接続することができる。チューブ480は、アダプタ460に例えば摩擦嵌合、ヒートシール、接着剤、機械的締結具、それらの組合せ又は他の好適な技法によって接続することができる。
【0078】
図37は、アダプタ460を介して排液チューブ480に結合された出口体420の上面斜視図である。
図37に示すように、出口開口部422は、アダプタ開口部461及び排液チューブ480と連通するように配置されて、オストミーパウチ10からの内容物の出口体420、アダプタ460及び排液チューブ480を通る、例えば大容量収集パウチまでの流れを可能にする。
【0079】
再び
図1を参照すると、閉鎖具40は、出口体20に取外し可能に結合されて、出口体20、それによりオストミーパウチ10を選択的に開閉する。閉鎖具40が出口体20に結合された状態(すなわち第2状態)において、オストミーパウチ10がストーマ排出物を内部収集領域内に内容物として収集及び貯留することができるように、出口体20及びオストミーパウチ10は、閉鎖状態にある。閉鎖具40により、内容物の意図されない流出が実質的に防止又は制限される。出口体20から閉鎖具40を取り外して、出口体20を通してオストミーパウチ10を空にするか又は排液することができる。
【0080】
閉鎖具40及びアダプタ60は、出口体20に交換可能に結合することができる。したがって、閉鎖具40が出口体20に結合されていないとき、出口体20にアダプタ60を取外し可能に結合することができる。排液チューブ80にアダプタ60を接続して、出口体20、アダプタ60及び排液チューブ80を通る、例えばナイトドレナージバッグ等の大容量収集パウチへのオストミーパウチ10の内容物の排液を可能にすることができる。
【0081】
図38~
図44は、
図1に示す出口体20、閉鎖具40、アダプタ60及び排液チューブ80をさらに示す。
図39は、アダプタ60の斜視図である。アダプタ60は、アダプタ開口部62及び第1ラッチ64を含むことができる。1つの実施形態では、第1ラッチ64は、概して、その中に第1肩部68を有する凹部として形成される。凹部は、アダプタ60の上面及び第2面において開放していることができる。第2面は、上面に隣接し、アダプタ60を出口体20に結合したときにアダプタ60の回転方向と交差するように、上面に対して角度をなして延在する。アダプタ60は、アダプタ位置合わせ縁部68も含む。
【0082】
図40は、一実施形態による出口体20の斜視図である。出口体20は、例えば、出口開口部22を含み、出口開口部22を通してオストミーパウチ10の内容物を排液することができる。出口体20は、キャッチ24も含む。1つの実施形態では、出口体20は、2つのキャッチ24を含むことができる。キャッチ24は、その自由端に足部26を有することができる。出口体20は、位置合わせ縁部28も含む。
【0083】
図41は、一実施形態による閉鎖具40の上面図である。閉鎖具40は、アダプタ60と実質的に同様に形成され得る。しかし、閉鎖具40が、それを通して延在するアダプタ開口部62の代わりに、栓42及びキャップ46で形成される点が異なる。したがって、出口体20に閉鎖具40を結合して、オストミーパウチ10からの内容物の出口体20を通る流出を実質的に防止又は制限することができる。1つの実施形態では、閉鎖具40は、第2肩部48を有する凹部として形成された第2ラッチ44を含む。閉鎖具40は、閉鎖具位置合わせ縁部50も含むことができる。1つの実施形態では、閉鎖具40は、2つの第2ラッチ44を含む。1つの実施形態では、第2ラッチ44及び肩部48は、第1ラッチ64及び第1肩部66とそれぞれ実質的に同様に構成することができる。1つの実施形態では、栓42は、出口開口部22内で出口体20と摩擦係合するように構成される。好ましくは、栓42と出口体20との摩擦係合は、封止係合である。
【0084】
1つの実施形態では、第2ラッチ44及び第2肩部48は、アダプタ60の第1ラッチ64及び第1肩部66と実質的に同じ又は同じサイズ、形状及び閉鎖具40における相対位置を有するように形成することができる。したがって、閉鎖具40は、さらに後述するように、アダプタ60と実質的に同じ方法で出口体20に取外し可能に結合するように構成される。
【0085】
図42は、
図1の閉鎖具40及び出口体20の組立分解図である。
図43は、出口体20に結合された閉鎖具40を示す。
図42及び
図43を参照すると、出口体20に閉鎖具40を結合するために、栓42が出口開口部22内に概して位置合わせされた状態で、第2ラッチ44は、キャッチ24から回転方向にずれた位置で保持される。その後、栓42が出口開口部22内に受け入れられるように、例えば軸方向D1において出口体20に向かって閉鎖具40を移動させることができるか又はその逆も可能である。閉鎖具40を出口体20に対して回転させて、第2ラッチ44を移動させてキャッチ24と係合させることができる。1つの実施形態では、第2ラッチ44及びキャッチ24は、互いに係合する。例えば、第2肩部48は、足部26と摩擦嵌合又は締り嵌めで係合することができる。足部26及び肩部48は、第2ラッチ44及びキャッチ24の係合に応じて閉鎖具40が出口体20に結合されたとき、可聴及び/又は触覚「クリック」、「ポップ」等を提供することができるようなサイズ及び形状であり得る。
【0086】
さらに、1つの実施形態では、出口体20の位置合わせ縁部28と閉鎖具40の閉鎖具位置合わせ縁部50との位置合わせにより、結合の視覚的確認を提供することができる。
【0087】
出口体20から閉鎖具40を取り外すために、第2ラッチ44がキャッチ24から外向きに移動するように閉鎖具40を上記の方向とは反対の方向に回転させることができる。キャッチ24からの第2ラッチ44の分離、例えば第2肩部48及び足部26の分離により、可聴及び/又は触覚「クリック」、「ポップ」等を提供することができる。加えて、回転により、位置合わせ縁部28を閉鎖具位置合わせ縁部50と位置がずれるようにすることができる。それにより、閉鎖具40が出口体20に結合されなくなったという視覚的確認が提供される。その後、例えば軸方向D1において出口体20から離れるように閉鎖具40を移動させて、出口開口部22から栓42を取り外すことができる。
【0088】
図43は、閉鎖具40が出口体に結合された状態で、アダプタ60及び排液チューブ80が出口体20に対して位置決めされた状態を示す斜視図である。上述した方法で出口体20から閉鎖具40を取り外すことができる。その後、出口体20にアダプタ60を結合することができる。
【0089】
したがって、上記の実施形態では、ラッチ又は第2ラッチとキャッチとの摩擦係合又は締り嵌めにより、アダプタ又は閉鎖具が出口体に結合されたときのさらなる安全性及び保持が可能になる。例えば、アダプタ又は閉鎖具は、ラッチ又は第2ラッチとキャッチとの係合により、結合状態でなくなる回転に対して増大した抵抗を有することができる。加えて、ラッチ又は第2ラッチとキャッチとの係合により、例えば実質的に軸方向における、出口体から離れるアダプタ又は閉鎖具の移動に抵抗する機械的インタロックを形成することができる。したがって、閉鎖具及びアダプタは、出口体から不注意に取り外されにくくすることができる。
【0090】
加えて、ラッチ又は第2ラッチとタブとの係合により、アダプタ又は閉鎖具が出口体から不注意に取り外されにくいように、アダプタ又は閉鎖具が出口体に適切に結合されることを確認するために、使用者に可聴及び/又は触覚フィードバックを提供することができる。逆に、ラッチ又は第2ラッチとタブとが分離したとき、使用者に可聴及び/又は触覚フィードバックを提供することができる。さらに、出口体、アダプタ及び/又は閉鎖具は、アダプタ又は閉鎖具が出口体に適切に結合されると互いに位置合わせされるように移動される外部構造的特徴を含むことができる。それにより、適切な結合の視覚フィードバックが提供される。逆に、構造的特徴は、アダプタ又は閉鎖具が適切な結合位置から移動したときに位置合わせ部材から出るように移動することができる。
【0091】
図2及び
図20に示す実施形態を参照してのみ言及及び考察した。しかし、上記の様々な実施形態の出口開口部は、15mm~25mmの幅又は直径Wを有し得ることが理解される。例えば、1つの実施形態では、出口開口部は、16mm~19mmの幅又は直径Wを有することができる。
【0092】
図45~
図50を参照すると、一実施形態による閉鎖具540が繋げられている出口体520が示されている。
図45は、出口体520がオストミーパウチ500に取り付けられ、アダプタ560が出口体520に結合された状態を示す斜視図である。オストミーパウチ500は、排液チューブ580を介してナイトドレナージバッグ590に接続される。排液チューブ580は、一端がアダプタ560に取り付けられ、他端がナイトドレナージバッグ590に取り付けられている。出口体520及びアダプタ560は、上述した出口体120及びアダプタ160と実質的に同様に形成することができる。したがって、以下では、出口体520及び出口体120の同様の部分並びにアダプタ560及びアダプタ160の同様の部分のさらなる詳細について省略する場合がある。
【0093】
この実施形態では、出口体520は、閉鎖具540が出口体520の出口開口部522内に係合していないときに閉鎖具540を適所に保持するように構成されたドッキングシステムを含むことができる。ドッキングシステムは、閉鎖具540が、オストミーパウチ500内に収集された排泄物の出口開口部522を通る排液を妨げないように、出口開口部522から離れた固定場所において閉鎖具540をドッキングするように構成することができる。
【0094】
図46~
図49は、一実施形態による、第1ドッキング部502及び第2ドッキング部504を含むドッキングシステムを含む出口体520の様々な図である。この実施形態では、出口体520に第1ドッキング部502を設けることができる。第1ドッキング部502は、ハンドル状突起として形成することができ、出口体520から概して半径方向外向きに延在して、第2ドッキング部504を受け入れる開口部506を提供する。第2ドッキング部504は、閉鎖具540を出口体520に接続する可撓性部材550上に設けることができる。第2ドッキング部504は、可撓性部材550の側面から延在するタブ状突起として構成することができる。閉鎖具540をドッキングするために、使用者は、閉鎖具540を掴み、第1ドッキング部502に画定された開口部506内に第2ドッキング部504を挿入するように可撓性部材550を操作することができる。第1ドッキング部502及び第2ドッキング部504は、出口開口部522から離れて閉鎖具540を動かないように保持するように構成することができる。
【0095】
他の実施形態では、ドッキングシステムの第1部及び第2部は、様々な異なる形態で設けることができる。ここで、第1ドッキング部及び第2ドッキング部は、出口開口部522から離れて出口体520に近接して閉鎖具540をドッキングするように互いに係合するように構成される。例えば、第1ドッキング部及び第2ドッキング部は、フック及び面ファスナ、ラッチ及びキャッチ又は他の既知の機械的若しくは接着結合システムとして設けることができる。
【0096】
本明細書で参照したいかなる特許も、本開示の本文において具体的に示されていてもいなくても、その全体が参照により本明細書に援用される。上記の実施形態の様々な特徴を上記の異なる実施形態の他の特徴と併せて使用するか、又はそうした他の特徴と置き換えることができる。
【0097】
本開示において、「1つの(a)」又は「1つの(an)」という語は、単数及び複数の両方を含むように解釈されるべきである。逆に、複数の項目に対するいかなる言及も、適切な場合には単数を含むものとする。
【0098】
上述したことから、本発明の新規な概念の真の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの変更形態及び変形形態が実施され得ることが認められるであろう。例示した具体的な実施形態に関するいかなる限定も意図又は推測されるべきでないことが理解されるべきである。本開示は、添付の特許請求の範囲により、請求項の範囲内にあるこうしたすべての変更形態を包含するように意図される。