(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-24
(45)【発行日】2022-09-01
(54)【発明の名称】プロフィールクランプ
(51)【国際特許分類】
F16L 23/08 20060101AFI20220825BHJP
【FI】
F16L23/08
(21)【出願番号】P 2020565739
(86)(22)【出願日】2019-05-27
(86)【国際出願番号】 EP2019063640
(87)【国際公開番号】W WO2019238400
(87)【国際公開日】2019-12-19
【審査請求日】2020-11-24
(31)【優先権主張番号】102018114087.8
(32)【優先日】2018-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591044393
【氏名又は名称】ノルマ ジャーマニー ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】ベン コットル
(72)【発明者】
【氏名】マーカス フォーカー
【審査官】渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0277466(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0284578(US,A1)
【文献】特開2017-161071(JP,A)
【文献】国際公開第2017/149104(WO,A1)
【文献】特表2007-512481(JP,A)
【文献】登録実用新案第3184161(JP,U)
【文献】特表2013-540953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロフィールバンド(12)と環状封止要素とを備えるプロフィールクランプ(10、26、50)であって、
前記プロフィールバンド(12)が、テンション要素(18、28)を介して互いに接続された2つのテンションヘッド(14、16)を有し、
前記プロフィールバンド(12)が
、ばね弾性の支承部分(38、70)を有する少なくとも1つの径方向外側の位置決め補助部(24、34、54)を有し、
前記支承部分(38、70)が、前記プロフィールクランプ(10、26、50)に結合するライン端部(30、52)の形状特徴(32、56)に接触し、
該位置決め補助部が前記プロフィールバンド(12)に対して軸線方向にオフセットされて配置され
、
前記支承部分(38、70)が前記プロフィールバンド(12)の円周方向(u)から斜めに延在し、
前記支承部分(38、70)が径方向内側に曲げられるかまたは捻られ、および/または、前記支承部分(38、70)が軸線方向に曲げられるかまたは捻られるプロフィールクランプ(10、26、50)。
【請求項2】
少なくとも1つの前記位置決め補助部(24、34、54)が、前記プロフィールバンド(12)に接続される別個の構成要素である請求項1に記載のプロフィールクランプ(10、26、50)。
【請求項3】
前記プロフィールバンド(12)が、少なくとも2つの円周方向に離隔された前記位置決め補助部(24、34、54)を有する請求項1または請求項2に記載のプロフィールクランプ(10、26、50)。
【請求項4】
前記位置決め補助部(24、34、54)が金属シートから一個片で作製される請求項1から請求項3のいずれかに記載のプロフィールクランプ(10、26、50)。
【請求項5】
前記位置決め補助部(24、34、54)が、前記プロフィールバンド(12)の外周(22)に装着するように設計された締結部分(36、58)を有し、
前記支承部分(38、70)が、前記締結部分(36、58)から離された前記位置決め補助部(24、34、54)の端部に配置される請求項1から請求項4のいずれかに記載のプロフィールクランプ(10、26、50)。
【請求項6】
前記支承部分(38、70)がストリップ状の舌の形態である請求項1から請求項5のいずれかに記載のプロフィールクランプ(10、26、50)。
【請求項7】
請求項1から請求項
6のいずれかに記載のプロフィールクランプ(10、26、50)が配置されるライン端部(30、52)を有するライン接続構成。
【請求項8】
前記ライン端部(30、52)が、少なくとも1つの前記位置決め補助部(24、34、54)が
接触する少なくとも1つの円周方向の形状特徴(32、56)を有する請求項
7に記載のライン接続構成。
【請求項9】
前記形状特徴(32、56)が突起(32)または切欠き(56)である請求項
8に記載のライン接続構成。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルによる封止要素を有するプロフィールクランプに関し、かかるプロフィールクランプを有するライン接続構成に関する。
【背景技術】
【0002】
プロフィールクランプは、例えば、径方向外側に向いたフランジを備え、端部側で互いに接合される、2つのパイプ端部の液密接続に使用することができる。この目的のため、フランジは互いに対して位置決めされ、プロフィールクランプは、張力付与可能な全体的に分割されたプロフィールバンドを用いてフランジ上に置かれる。接続は、プロフィールクランプに張力を付与して、軸線方向および径方向の保持力がフランジに作用することによって固定される。この目的のため、プロフィールクランプのプロフィールバンドは、一般的に、フランジと表面接触するようになる、おおよそU字形またはV字形の断面を有する。
【0003】
設置空間が特に限定されている場合、他の構成要素に必要な設置空間と重なり合うのを防ぐため、張力を付与する前にプロフィールクランプを正確に配向することが必要なことがある。問題のタイプのプロフィールクランプが、例として示されている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】独国特許第102009039862号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、設置空間が限定されていても、互いに接続される構成要素の少なくとも1つに位置決めすることを可能にする、プロフィールクランプを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の主な特徴は、請求項1の特徴部分で指定される。実施形態は請求項2から9の主題を形成する。請求項10から請求項12は、本発明によるプロフィールクランプが使用されるライン接続構成に関する。
【0007】
上述の目的を達成するため、プロフィールバンドと環状封止要素とを備えるプロフィールクランプにおいて、ばね弾性の支承部分を有する少なくとも1つの径方向外側の位置決め補助部であって、プロフィールバンドに対して軸線方向にオフセットされて配置される補助部を有し、支承部分が、プロフィールクランプに結合することができるライン端部の形状特徴に接触し、支承部分がプロフィールバンドの円周方向から斜めに延在し、支承部分が径方向内側に曲げられるかまたは捻られ、および/または、支承部分が軸線方向に曲げられるかまたは捻られるプロフィールバンドが提供される。
【0008】
本発明によれば、プロフィールバンドは、したがって、少なくとも1つの位置決め補助部によってライン端部上で支持することができる。ライン端部は、ライン端部の特に径方向外側領域に配置され、位置決め補助部によってそこに付着させるのに使用される、特定の形状特徴を有することができる。位置決め補助部は、問題の形状特徴に形状を適合させたばね弾性の支承部分を有する。軸線方向のオフセットにより、位置決め補助部は、プロフィールバンドからライン端部に向かって延在することができる。支承部分の支承面の付着によって、保持力が少なくとも円周方向でプロフィールバンドに加えられて、瞬間位置が維持される。ユーザは、更に、プロフィールクランプを配置するとき、プロフィールクランプがその意図される位置に載置されており、少なくとも1つの位置決め補助部が問題の形状特徴上に配置されていれば、感触によって直接位置合わせすることができる。一方で、位置決め補助部の弾性により、位置決め補助部は、プロフィールバンドが締め付けられるときの締め付ける動きに従うことができる。プロフィールバンドの直径は、締付けの際に小さくなるが、位置決め補助部のみが弾性変形するので、プロフィールバンドの締付けにも適正な配向にも干渉しない。
【0009】
1つの有利な実施形態として、少なくとも1つの位置決め補助部が、プロフィールバンドに接続される別個の構成要素であってもよい。別個の構成要素を使用することによって、位置決め補助部の材料特性をプロフィールバンドの構成とは独立して選ぶことが容易に可能になる。材料は、プロフィールバンドの材料とは異なるものであることができる。別の方法として、またはそれに加えて、材料厚さも異なることができる。位置決め補助部は、材料特性および形状を相応に選択することによって、いずれの意図される用途にも適合させることができる。
【0010】
特に好ましい実施形態として、プロフィールバンドが、少なくとも2つの円周方向に離隔された位置決め補助部を有していてもよい。したがって、ライン端部上におけるプロフィールバンドの位置は、少なくとも2つの円周方向に作用する保持力によって保持される。結果として、プロフィールクランプの初期位置決めを実施するのが、個々の位置決め補助部が1つしかない場合よりも更に簡単になる。それに加えて、複数の位置決め補助部がそれぞれの場合に単一の方向で、ただし全般的には様々な方向で、円周方向の保持力を生成することができるので、2つ以上の位置決め補助部の幾何学形状を非常に簡単な形で構成することができる。このように、第1の位置決め補助部は第1の方向で保持力を生成することができ、第2の位置決め補助部は、第1の方向とは反対の第2の方向で保持力を生成する。したがって、2つの位置決め補助部の支承部分は、それぞれ反対方向で自由に移動することができ、プロフィールクランプを単一の円周方向のみで保持または案内しなければならない。
【0011】
好ましくは、位置決め補助部が、金属シートから一個片で作製されてもよい。特定の整形により、金属シートは、相応の意図される用途に適合されたばね弾性挙動を有することができる。金属シートは簡単にコスト効率良く加工することができるので、位置決め補助部の製造コストも最小限である。それに加えて、金属シートから作製される位置決め補助部は、耐熱性および耐振性であるように構成することができる。
【0012】
1つの有利な実施形態として、位置決め補助部が、プロフィールバンドの外周に装着するように設計された締結部分を有し、支承部分が、締結部分から離された位置決め補助部の端部に配置されていてもよい。締結部分は、位置決め補助部をプロフィールバンドに締結するように設計することができる。締結の種類および構成に応じて、締結部分の設計は様々であることができる。位置決め補助部には非常に小さい力しか作用しないので、締結部分の締結には高強度の接続を要しない。しかしながら、本発明によるプロフィールクランプの用途に応じて、特に耐熱性であるはんだ付けまたは溶接した接続を使用するのが得策であることがある。支承部分は、問題のライン端部の形状特徴に適合させることができる。支承部分と締結部分との間には、2つの部分を互いに接続する特定の遷移領域を配置することができる。
【0013】
好ましくは、支承部分がストリップ状の舌の形態であってもよい。したがって、位置決め補助部は、プロフィールバンドに固く接続された締結部分と、そこから延在する、特にストリップ形状である舌とを有することができる。ストリップ状の舌は、少なくとも実質的に一定の幅を有することができる。締結部分の反対側に配置された支承部分の一端は、プロフィールバンドまたはプロフィールクランプから自由に突出することができる。この形状により、機械的に非常に単純な形で、所望のばね挙動がもたらされる。
【0014】
1つの有利な実施形態として、支承部分がプロフィールバンドの円周方向に対して斜めに延在していてもよい。円周方向とは、プロフィールクランプによって規定される円周に従う方向である。それに対して斜めの方向は円周面にあることができ、支承部分の延長方向は、支承部分の延長方向との交点におけるプロフィールバンドの円周の接線に対して斜めである。しかしながら、斜め方向はまた、プロフィールバンドの円周面に対して平行でないいずれの方向も含むことができる。当然ながら、支承部分は、支承部分に対する要件に応じて、複数の方向で斜めに延びることもできる。
【0015】
したがって、例えば、支承部分は径方向内側に曲げるかまたは捻ってもよい。これは、特にプロフィールクランプが開いた状態での、位置決め補助部の中立位置、つまり無負荷状態に関する。内側に曲げられるかまたは捻られた形状によって、常に径方向内向きに作用する、所望のばね力が発生する。
【0016】
別の方法として、またはそれに加えて、支承部分が軸線方向に曲げるかまたは捻ってもよい。このように、支承部分は、プロフィールクランプの軸線方向に沿って多かれ少なかれ曲げるかまたは捻ることができる。これにより、軸線方向のばね力がもたらされる。
【0017】
最初に提示した目的は、加えて、上記のプロフィールクランプが配置されるライン端部を有するライン接続構成によって達成される。プロフィールクランプは、好ましくは、ライン端部上またはその上に配置されたフランジ上に予め装着し、第2のライン端部に接続されるまで、まだまたはほとんど張力が付与されない状態で保持することができる。
【0018】
上述したように、ライン端部は少なくとも1つの円周方向の形状特徴を有することができ、そこに少なくとも1つの位置決め補助部が付着する。ここで、形状特徴とは、支承部分をライン端部上で支持するか、または支承部分がライン端部に位置することを可能にする、ライン端部の任意の幾何学形状特性を意味するものと理解される。ここで、形状特徴は、特に、円周方向に作用する力を位置決め補助部によってプロフィールクランプに導入することができるように、顕著なものであるべきである。プロフィールクランプの装着の間、前記クランプはそれによって所定位置に押し込まれる。形状特徴は、ライン端部に形成されたフランジ上に配置することができる。
【0019】
ここで、形状特徴が突起または切欠きであることが特に好ましい。突起は、必ずしも位置決めだけの目的で作製されなくてもよい。それよりもむしろ、センサラインまたは類似の目的の接続開口部として、ライン端部を保持するのに使用される既存の突起に、位置決め補助部を適合させることが適切であり得る。これは、位置決め補助部の形状だけではなく、プロフィールバンド上におけるその位置に、または位置決め補助部が複数の場合はそれらの円周方向の分布にも関連する。いずれにせよ、特に位置決め補助部を用いた位置決めのため、切欠きを設けることが可能であろう。
【0020】
本発明の更なる特徴、詳細、および利点は、特許請求の範囲の文言によって、また図面を参照する例示的実施形態の以下の説明によって明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図2】位置決め補助部が軸線方向で曲げられている、更なる例示的実施形態の立体図である。
【
図3】(a),(b)位置決め補助部が径方向で曲げられている、更なる例示的実施形態の立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、テンションヘッドまたはテンション顎部14、16を備えるプロフィールバンド12を備える、本発明に係るプロフィールクランプ10を示している。
テンション要素18は、2つのテンションヘッド14、16を互いに接続し、プロフィールバンド12を締め付けるように設計される。後者は、テンションヘッド14、16とは反対側にあるブリッジ要素20を用いて互いに接続される、2つの半片12a、12bに分割される。これによってある程度の弾性がもたらされ、その弾性によって単純なヒンジが形成されて、締付け中の2つの半片12a、12bの相対移動が可能になる。
【0023】
プロフィールバンド12は、複数の円周方向に分配された位置決め補助部24を備える外周22に設けられる。これらは、概略図では、外周22から軸線方向に延在するストリップ状の金属板として、非常に単純な形態で示される。しかしながら、この図から、位置決め補助部24は別個の構成要素として作製され、締結要素26を介してプロフィールバンド12に接続されることが分かる。これにより、位置決め補助部24をプロフィールバンド12とは別の工作物から作製することができる。したがって、例えば、異なる材料厚さを実現することが可能である。
【0024】
位置決め補助部24は、特に、金属材料から作製することができる。その目的は、位置決め補助部24が、プロフィールクランプ10の装着中にその回転を防ぐ円周方向の力uを加えるために、ライン端部(図示なし)の形状特徴と接触させることができるばね弾性要素を提供することである。更に、位置決め補助部24は、問題のライン端部上で意図される位置をとるのにも適している。この目的のため、位置決め補助部24は、例えば、プロフィールクランプ10をライン端部上の意図される位置だけに装着できるような形で配置することができる。
【0025】
図示される非常に単純な図では、位置決め補助部24は、細長いストリップ状の形状であることにより、径方向に跳ね返る金属板ばねとして作用する。これにより、プロフィールクランプ10が開いている場合、位置決め補助部24がライン端部の関連する形状特徴に付着することが可能になる。テンション要素18によってプロフィールクランプ10を締め付ける際、半片12a、12bの移動は抵抗を受けず、位置決め補助部24は径方向外側に跳ね返ることができる。ここで、これらの要素は、プロフィールクランプ10が再び開いた場合、それらの位置決めの機能を維持する。そのため、形状特徴に付着したまま、跳ね返って元の位置に戻ることができる。
【0026】
図2は、プロフィールクランプ26の形態の更なる例示的な実施形態を示している。ここでもやはり、テンション要素28を用いて締め付けることができる、2つの半片12a、12bを有するプロフィールバンド12が示されている。
図2は、同時に、プロフィールクランプ26が配置されたライン端部30を示している。ライン端部30は、突起、または貫通孔、または更なるラインの接続の形態の形状特徴32を有する。プロフィールクランプ26上には、締結部分36および支承部分38を有する位置決め補助部34が載置されている。締結部分36は、プロフィールバンドの半片12bの形状に従い、角領域40に、締結部分36と支承部分38との間の遷移領域44が隣接する折り目42を有する。折り目42は、遷移領域44がほぼ径方向だけに延在するような形で構成され、約45°のキンク46が遷移領域44と支承部分38との間に配置される。したがって、支承部分38は軸線方向に屈曲される。結果として、位置決め補助部34は、円周方向および軸線方向でばねとして作用する。
【0027】
プロフィールクランプ26を締め付ける際、位置決め補助部34が締め付ける動きに干渉する可能性はほぼない。径方向の遷移領域44によって、支承部分38は、プロフィールバンド12に対して径方向にオフセットされて配置され、したがって、形状特徴32に沿って摺動することができる。プロフィールクランプ26の締付け位置に達しても、支承部分38はまだプロフィールバンド12の径方向外側にある。それでもなお、ライン端部30上におけるプロフィールクランプ26の正確な位置決めを、支承部分38によって実施することができる。
【0028】
特に、支承部分38の構成により、位置決め補助部34は、ほぼ径方向に延在する形状特徴32の表面48に付着するのに適している。この図は、斜視図を所与として、位置決め補助部34を半片12a上にも配置できることを明示するものではない。
【0029】
図3aは、ライン端部52上に位置付けられたプロフィールクランプ50の形態の、更なる例示的な実施形態を示している。この例示的な実施形態は、形状特徴の完全に異なる構成に適合することができる位置決め補助部を示す。ここで、上述の例示的な実施形態と同様に、形状特徴56に適合された位置決め補助部54が示される。形状特徴56は、径方向外側に向けられた一種の切欠きとして構成される。位置決め補助部54は、プロフィールバンド12の半片12bに接続された締結部分58を有する。締結部分58の角領域60では、3つの連続するキンク64、66、68を有する遷移領域62が隣接している。2つのキンク64、66は円周方向uにほぼ平行に延在し、結果として、遷移領域62は、締結部分58にほぼ平行に延びるプラトーが隣接する、一種の径方向および軸線方向に延在する傾斜を形成する。したがって、キンク68は軸線方向に平行に延びる。これには支承部分70が隣接し、したがって支承部分は径方向に屈折する。
【0030】
支承部分70は、その形状により、円周方向または径方向のばね力を生成する。締結部分58に対して軸線方向および径方向にオフセットしているため、形状特徴56は、支承部分70によってほぼ取り囲むことが可能であり、プロフィールクランプ50に張力を付与すると、支承部分70および遷移領域62が径方向でわずかに外側に跳ね返ることができる。したがって、プロフィールクランプ50の締付けは抵抗を受けない。
【0031】
図3bは、形状特徴56を概略的に示しており、その切欠き形状を非常にはっきり示している。形状特徴56は、ライン端部52の反りを標的にすることによって作製することができる。これは、実際上、位置決め補助部を用いて精密な位置決めを実施できるように、任意の所望のライン端部を用いて実施することができる。切欠き56は、必ずしもライン端部を変形させることによって作らなくてもよい。それよりもむしろ、やはり切欠き状であることができる突起を、はんだ付けまたは接着剤で結合することも可能である。
【0032】
本発明は、上述の実施形態の1つに限定されず、多くの形で修正することができる。
【0033】
請求項、明細書、および図面から派生する、構造上の詳細、空間配置、および方法ステップを含む、特徴ならびに利点は全て、それら自体および様々な組合せの両方で本発明には必須であり得る。
【符号の説明】
【0034】
10 プロフィールクランプ
12 プロフィールバンド
12a、12b プロフィールバンドの半片
14 テンションヘッド
16 テンションヘッド
18 テンション要素
20 ブリッジ要素
22 外周
24 位置決め補助部
26 プロフィールクランプ
28 テンション要素
30 ライン端部
32 形状特徴/突起
34 位置決め補助部
36 締結部分
38 支承部分
40 角領域
42 折り目
44 遷移領域
46 キンク
48 径方向表面
50 プロフィールクランプ
52 ライン端部
54 位置決め補助部
56 形状特徴/突起
58 締結部分
60 角領域
62 遷移領域
64 キンク
66 キンク
68 キンク
70 支承部分
U 円周方向