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特許7129498浮体式採油プラットフォーム、船舶及び他の浮体式システムのための、シミュレーションでトレーニングしたディープニューラルネットワークモデルの連続学習
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  • 特許-浮体式採油プラットフォーム、船舶及び他の浮体式システムのための、シミュレーションでトレーニングしたディープニューラルネットワークモデルの連続学習 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-24
(45)【発行日】2022-09-01
(54)【発明の名称】浮体式採油プラットフォーム、船舶及び他の浮体式システムのための、シミュレーションでトレーニングしたディープニューラルネットワークモデルの連続学習
(51)【国際特許分類】
   G06N 3/02 20060101AFI20220825BHJP
   B63B 21/00 20060101ALI20220825BHJP
   B63B 21/50 20060101ALI20220825BHJP
   B63B 35/00 20200101ALI20220825BHJP
【FI】
G06N3/02
B63B21/00 Z
B63B21/50 Z
B63B35/00 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020568440
(86)(22)【出願日】2019-06-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-11
(86)【国際出願番号】 IB2019000748
(87)【国際公開番号】W WO2019234505
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2022-06-01
(31)【優先権主張番号】16/003,443
(32)【優先日】2018-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504191741
【氏名又は名称】テクニップ フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】オサリバン,ジェームス,フランシス
(72)【発明者】
【氏名】シダルタ,ジョニ,エカ
(72)【発明者】
【氏名】イム,ホ,ジュン
【審査官】大桃 由紀雄
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107545250(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06N 3/02
B63B 21/00
B63B 21/50
B63B 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニューラルネットワークモデルを動作させる方法であって、
変数の少なくとも1つのシミュレーション値及び前記変数の少なくとも1つのシミュレーション値に対応する少なくとも1つのシミュレーション結果を含むシミュレーションデータをニューラルネットワークモデルに与え、
前記ニューラルネットワークモデルに決定論理を与えて、前記ニューラルネットワークモデルの出力のために前記シミュレーションデータを処理し、
前記変数の少なくとも1つのリアルワールド値及び前記変数の少なくとも1つのリアルワールド値に対応する少なくとも1つのリアルワールド結果を含むリアルワールドデータを得て、
前記リアルワールドデータを前記シミュレーションデータと比較して、前記リアルワールドデータと前記シミュレーションデータとの類似性のメトリックを決定し、
前記類似性のメトリックが閾値メトリックより大きい場合、前記ニューラルネットワークモデルに前記リアルワールドデータを動作データとして与えて、前記ニューラルネットワークモデルから前記シミュレーションデータを含む出力に対応する出力を生成し、
前記類似性のメトリックが前記閾値メトリック以下である場合、前記シミュレーションデータと対応するように前記リアルワールドデータを調節し、前記ニューラルネットワークモデルに調節データを動作データとして与え
記調節データを用いて前記ニューラルネットワークモデルを動作させて、前記ニューラルネットワークモデルから前記シミュレーションデータを含む出力に対応する前記調節データを含む出力を生成することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ニューラルネットワークモデルを動作させる際に、浮体式システムをモニタすべく前記ニューラルネットワークモデルを動作させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記シミュレーションデータ及び前記リアルワールドデータは浮体式システムの係留ラインに適用可能であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記シミュレーションデータは、シミュレーション結果に関して複数の変数を有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
シミュレーションデータを前記ニューラルネットワークモデルに与える際に、浮体式システムの前後揺れ方向の平均オフセット、左右揺れ方法の平均オフセット及び総質量を変数として含んで前記浮体式システムの前記前後揺れ方向の長漂流期間及び前記左右揺れ方向の長漂流期間を結果として含むデータを前記浮体式システムに与えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
リアルワールドデータを得る際に、前記浮体式システムのリアルワールドの前後揺れ方向の長漂流期間及びリアルワールドの左右揺れ方向の長漂流期間を得ることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
中央処理装置と、
プログラム命令を実行可能なプロセッサを有する非一時的なコンピュータ読取り可能なメモリと
を備えており、
前記プログラム命令は実行されると、前記中央処理装置に、
変数の少なくとも1つのシミュレーション値及び前記変数の少なくとも1つのシミュレーション値に対応する少なくとも1つのシミュレーション結果を含むシミュレーションデータをニューラルネットワークモデルのためにメモリに記憶させ、
前記シミュレーションデータを処理するために、前記シミュレーションデータの決定論理を前記ニューラルネットワークモデルのために前記メモリに記憶させ、
前記変数の少なくとも1つのリアルワールド値及び前記変数の少なくとも1つのリアルワールド値に対応する少なくとも1つのリアルワールド結果を含むリアルワールドデータを前記メモリに記憶させ、
前記リアルワールドデータを前記シミュレーションデータと比較させて、前記リアルワールドデータと前記シミュレーションデータとの類似性のメトリックを決定させ、
前記類似性のメトリックが閾値メトリックより大きい場合、前記ニューラルネットワークモデルに前記リアルワールドデータを動作データとして与えさせて、前記ニューラルネットワークモデルから前記シミュレーションデータを含む出力に対応する出力を生成させ、
前記類似性のメトリックが前記閾値メトリック以下である場合、前記シミュレーションデータと対応するように前記リアルワールドデータを調節させて、前記ニューラルネットワークモデルに調節データを動作データとして与えさせ
記調節データを用いて前記ニューラルネットワークモデルを動作させて、前記ニューラルネットワークモデルから前記シミュレーションデータを含む出力に対応する前記調節データを含む出力を生成させることを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、シミュレータ及びシミュレータのための調節因子を使用したニューラルネットワークモデルのトレーニング及び動作に関する。より具体的には、本開示は、浮体式採油プラットフォーム、船舶及び他の浮体式システムのためのニューラルネットワークモデルのトレーニング及び動作に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
海底の生成物から炭化水素を製造する際に、浮体式採油プラットフォーム、船舶及び他の浮体式採油システムは、典型的には動作中に所定の場所に係留されているか、又は別の方法で保持されている。係留ラインは定期的に修理又は交換を必要とする。典型的に多くの係留ラインを使用するので、オペレータは係留ラインの劣化状態又は破損を通常の状態では即座に気付かない場合がある。しかしながら、極限の状態では係留ラインシステムが無傷であるか否かを検査し得る。残りの係留ラインが極限の状態で過度な圧力を受けると、浮体式採油システム全体が危険な状態になるか又は故障する場合がある。
【0003】
予測モデルが、予期した動きと比較した浮体式採油システムのリアルワールドの動きに基づき係留ラインシステムの状態を予測することが望ましい。ニューラルネットワークモデルによって、より正確な応答のために経時的に学習して状態を調節することができる堅固なシステムが提供され得る。ニューラルネットワークモデル(NNモデル)は、複雑な重み付けされた高次非線形多項式を生成して入力を用いて出力を予測するために既知の入力を既知の出力に相互に関連させる相互接続されたニューロンのシステムである。典型的には、入力及び出力は機能システムから得られるため、システムをトレーニングするために十分な一組のデータを蓄積する前に相当な時間を要し、更に、そのリアルタイムの機能期間中に入力及び出力を使用できない。
【0004】
代替手段として、システム動作のシミュレーションを用いてNNモデルをトレーニングする。シミュレートされた入力/出力は学習処理を著しく高速化し、ニューラルネットワークモデルを動作の初めから使用可能にする。しかしながら、最初のシミュレーショントレーニングは、リアルワールドの状況下で動作するNNモデルと並行してシミュレーション精度を検証することを必要とする。その検証は典型的には、シミュレーション精度に関して新たな一組の入力及び出力を生成し、次にNNモデルを再トレーニングして、その後、新たなNNモデルをアップロードし、目的どおりに機能するNNモデルにコスト及び時間を追加することを意味する。
【0005】
NNモデルが浮体式採油システムの動作を改善する機会を与える一方、所与の環境及び他の用途で動作すべくNNモデルをトレーニングするためにより優れたシステム及び方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、同一の入力に関してリアルワールドデータをシミュレータによって予測されたデータと比較して、リアルワールドデータをシミュレーションデータに向けて調節するマッピング相関を展開することによって、シミュレータを使用して最初にトレーニングされた後、ニューラルネットワークモデルを再トレーニングする必要性を回避するシステム及び方法を提供する。従って、シミュレーションでトレーニングしたNNモデルで展開された決定論理は維持されており、変更されたリアリティとして記述され得るように作用し続ける。相関の割合のような類似性の閾値メトリックが最初にマッピングアルゴリズムに与えられ得る。マッピングアルゴリズムは、リアルワールドデータとシミュレーションデータとの類似性のメトリックが閾値メトリックを超えると、ニューラルネットワークモデルを動作させるためにシミュレーションデータに対応する調節データにリアルワールドデータを自動的に調節する。浮体式採油システムのようなシステムの状態をモニタしながら、最新の学習が任意でバックグラウンドで機能し続け得る。リアルワールドデータが閾値メトリックの範囲内であるとき、リアルワールドデータは動作データとしてNNモデルに与えられ得る。リアルワールドデータがシミュレーションデータから閾値メトリックを超える場合、システムは、リアルワールドデータをシミュレーションデータに対応する調節データに調節することにより、NNモデルへの入力を調節し始め得る。調節データは動作データとしてNNモデルに与えられ得る。状態をモニタしながら、最新の学習が任意でバックグラウンドで機能し続け得る。
【0007】
本開示は、ニューラルネットワークモデルを動作させる方法であって、変数の少なくとも1つのシミュレーション値及び前記変数の少なくとも1つのシミュレーション値に対応する少なくとも1つのシミュレーション結果を含むシミュレーションデータをニューラルネットワークモデルに与え、前記ニューラルネットワークモデルに決定論理を与えて、前記ニューラルネットワークモデルの出力のために前記シミュレーションデータを処理し、前記変数の少なくとも1つのリアルワールド値及び前記変数の少なくとも1つのリアルワールド値に対応する少なくとも1つのリアルワールド結果を含むリアルワールドデータを得て、前記リアルワールドデータを前記シミュレーションデータと比較して、前記リアルワールドデータと前記シミュレーションデータとの類似性のメトリックを決定し、前記類似性のメトリックが閾値メトリックより大きい場合、前記ニューラルネットワークモデルに前記リアルワールドデータを動作データとして与えて、前記ニューラルネットワークモデルから前記シミュレーションデータを含む出力に対応する出力を生成し、前記類似性のメトリックが前記閾値メトリック以下である場合、前記シミュレーションデータと対応するように前記リアルワールドデータを調節し、前記ニューラルネットワークモデルに調節データを動作データとして与え、前記シミュレーションデータの範囲内に少なくとも該当する前記調節データを用いて前記ニューラルネットワークモデルを動作させて、前記ニューラルネットワークモデルから前記シミュレーションデータを含む出力に対応する前記調節データを含む出力を生成することを特徴とする方法を提供する。
【0008】
本開示は、中央処理装置と、プログラム命令を実行可能なプロセッサを有する非一時的なコンピュータ読取り可能なメモリとを備えており、前記プログラム命令は実行されると、前記中央処理装置に、変数の少なくとも1つのシミュレーション値及び前記変数の少なくとも1つのシミュレーション値に対応する少なくとも1つのシミュレーション結果を含むシミュレーションデータをニューラルネットワークモデルのためにメモリに記憶させ、前記シミュレーションデータを処理するために、前記シミュレーションデータの決定論理を前記ニューラルネットワークモデルのために前記メモリに記憶させ、前記変数の少なくとも1つのリアルワールド値及び前記変数の少なくとも1つのリアルワールド値に対応する少なくとも1つのリアルワールド結果を含むリアルワールドデータを前記メモリに記憶させ、前記リアルワールドデータを前記シミュレーションデータと比較させて、前記リアルワールドデータと前記シミュレーションデータとの類似性のメトリックを決定させ、前記類似性のメトリックが閾値メトリックより大きい場合、前記ニューラルネットワークモデルに前記リアルワールドデータを動作データとして与えさせて、前記ニューラルネットワークモデルから前記シミュレーションデータを含む出力に対応する出力を生成させ、前記類似性のメトリックが前記閾値メトリック以下である場合、前記シミュレーションデータと対応するように前記リアルワールドデータを調節させて、前記ニューラルネットワークモデルに調節データを動作データとして与えさせ、前記シミュレーションデータの範囲内に少なくとも該当する前記調節データを用いて前記ニューラルネットワークモデルを動作させて、前記ニューラルネットワークモデルから前記シミュレーションデータを含む出力に対応する前記調節データを含む出力を生成させることを特徴とするシステムを更に提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】係留ラインを備えた浮体式システム及びモニタリングシステムの例を示す概略平面図である。
図2】本発明の実施形態の例を示す概略的なフローチャートである。
図3】本発明の実施形態が実施され得るコンピュータシステム700 を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
上述された図面、及び以下の具体的な構造及び機能に関する記載は、出願人の発明の範囲又は添付の特許請求の範囲を制限するために示されたものではない。むしろ、図面及び記載は、特許の保護が求められる本発明を行い使用するために当業者に教示すべく提供される。当業者は、本発明の商業上の実施形態の全ての特徴が明瞭化及び理解のために説明又は図示されていないことを認識する。本分野の当業者は、本開示の態様を組み込む実際の商業的な実施形態の開発が、開発者の商業的な実施形態の最終的な目的を達成すべく多くの実施に特有の決定を必要とすることを更に認識する。このような実施に特有の決定は、特定の実施又は場所又は時によって変わる場合があるシステム関連の制約、ビジネス関連の制約、政府関連の制約及び他の制約の順守を含み得るが、これらに限定されるものではない。開発者の努力は絶対的な意味で複雑であり手間がかかるかもしれないが、このような努力は、本開示の利点を有する本分野の当業者にとっての通常の業務である。本明細書に開示され教示された本発明は、多くの様々な調整及び代替的な形態が可能であることを理解する必要がある。「1つの」(a)のような(これには限定されないが)単数形の使用は、要素の数の制限を意図していない。更に、システムの様々な方法及び実施形態が、開示された方法及び実施形態の変形例をもたらすために互いに組み合わせて含まれ得る。単数の要素の説明は複数の要素を含むことが可能であり、逆もまた可能である。少なくとも1つの要素の参照は1又は複数の要素を含んでもよい。更に、実施形態の様々な様態は、本開示の理解された目的に達成するために互いに関連して使用され得る。文脈状別の意味が求められない限り、「備える」(comprise)という用語、又は「備える」(comprises)又は「備えている」(comprising)のような変形は、少なくとも述べられた要素若しくはステップ又は1群の要素若しくはステップ若しくはそれらの等価物の包含を暗示しており、より多くの数、他の要素若しくはステップ又は1群の要素、ステップ若しくはそれらの等価物の排除を暗示していないことを理解すべきである。デバイス又はシステムは、多くの方向及び向きに使用されてもよい。「最上部」、「上」、「上方に」、「底部」、「下」、「下方へ」という用語及び同様の方向に関する用語は、図面に関する方向及び示された向きを示すために使用されており、商業用途において絶対ではなく、組立体が向きを変えるにつれて変わり得る。ステップの順序は、特に制限されていない場合、様々な順番であってもよい。本明細書に記載されている様々なステップは、他のステップと組み合わせられることが可能であり、述べられたステップに挿入されることが可能であり、及び/又は複数のステップに分割されることが可能である。同様に、要素は機能に関して記載されており、別個の構成要素として具体化されることが可能であるか、又は、複数の機能を有する構成要素に組み合わせられることが可能である。いくつかの要素は簡略化のためにデバイス名によって特定されており、当業者に既知の関連する要素のシステムを含むと理解され、具体的には述べられない場合がある。様々な例が、様々な機能を果たす明細書及び図面に与えられ、形状、サイズ、記載を制限しないが、本明細書に含まれる教示を仮定すれば、当業者に知られているように変わり得る実例となる構造として機能する。従って、「例示的な」という用語は名詞「例」の形容詞形であり、必ずしも好ましい実施形態ではない実例となる構造を同様に指す。
【0011】
本発明は、同一の入力に関してリアルワールドデータをシミュレータによって予測されたデータと比較して、リアルワールドデータをシミュレーションデータに向けて調節するマッピング相関を展開することによって、シミュレータを使用して最初にトレーニングされた後、ニューラルネットワークモデルを再トレーニングする必要性を回避するシステム及び方法を提供する。従って、シミュレーションでトレーニングしたモデルで展開された決定論理は維持されており、変更されたリアリティで作用し続ける。類似性の閾値メトリックが最初にマッピングアルゴリズムに与えられ得る。マッピングアルゴリズムは、リアルワールドデータとシミュレーションデータとの類似性のメトリックが閾値メトリックを超えると、ニューラルネットワークモデルを動作させるためにリアルワールドデータをシミュレーションデータに対応する調節データに自動的に調節する。状態をモニタしながら、最新の学習が任意でバックグラウンドで機能し続け得る。
【0012】
図1は、係留ラインを備えた浮体式システム及びモニタリングシステムの例を示す概略平面図である。浮体式システム2 は、例えば限定することなく、浮体式採油プラットフォーム、FPSO、掘削船、スパー、テンションレグプラットフォーム、半潜水型船、リグなどを備え得る。浮体式システム2 は一般に、ある形状の船体4 を備えており、船体4 から係留ライン6 が一般に海底(不図示)に連結され得る。センサ又は他の測定デバイスのようなモニタリング機器8 が、係留ラインの一又は複数の状態をモニタするために係留ラインに連結され得る。モニタリング機器8 からの出力がコンピュータシステム700 に伝えられ得る。コンピュータシステムは、ニューラルネットワークモデル10を実行するために以下の図3に関して記載されているような要素と共にソフトウェア及び/又はハードウェアを備え得る。ニューラルネットワークモデルは、少なくとも最初にシミュレーションデータを使用してシミュレータ12によってトレーニングされ得る。
【0013】
図2は、本発明の実施形態の例を示す概略的なフローチャートである。ステップ100 で、シミュレーションデータを使用してニューラルネットワークモデル(NNモデル)をトレーニングする。シミュレーションデータは一又は複数のデータセット(x, y(x)) の形態で示されており、選択変数xが、xの所与のシミュレーション値に関してxの関数としてシミュレーション結果yを生成する。NNモデルはトレーニングされて出力zを生成する。
【0014】
NNモデルを動作させることができ、システムによって生成されたリアルワールド(RW)データがNNモデルに送られ得る。ステップ200 で、シミュレーションデータ(又はシミュレーションデータの等価物)を依然として使用するとNNモデルによって生成される結果zを維持するためにRWデータとの関係に調節因子が必要であるか否かを決定するために、RWデータを分析する。類似性の閾値メトリックが最初にマッピングアルゴリズムに与えられ得る。マッピングアルゴリズムは、リアルワールドデータとシミュレーションデータとの類似性のメトリックが閾値メトリックを超えると、ニューラルネットワークモデルを動作させるためにシミュレーションデータに対応する調節データにリアルワールドデータを自動的に調節する。NNモデルの再トレーニングが必要でないように、RWデータとの関係を調節する。RWデータに調節結果を適用した後、出力結果zはシミュレーションデータ(x, y(x)) を使用した場合と少なくとも同様である。本質的に関係(x, y(x)) は、よりリアルな入出力相関に基づき予めフィルタ処理されるが、NNモデルに与えられる決定論理を実質的に変える必要がない。従って、トレーニングでxとy(x)とのシミュレートされた関係を処理する際にNNモデルによって使用される決定論理は、NNモデルによって使用され続けられ得る。
【0015】
より具体的には、ステップ210 で、xの所与のリアルワールド値に関してxの関数としてRW結果y'(x) を生成する。ステップ220 で、RW結果y'(x) を決定ブロックに与え、決定ブロックは、シミュレーション結果y(x)が(xの様々な値及びyの対応する結果を構成し得る)RW結果y'(x) と同様であるか否かを決定する。「類似性」は、シミュレーション結果y(x)の同一を含む一定の割合若しくは範囲内又は他のメトリック内のように数学的に定められ得る。類似性のメトリックを類似性の閾値メトリックと比較することができる。類似性のメトリックが閾値メトリックの基準を満たす場合、ステップ250 で、NNモデルにリアルワールドデータを動作データとして与えることができる。RWデータがシミュレーションデータと少なくとも同様であるので、RWデータ(x, y'(x))とシミュレーションデータ(x, y(x)) との関係を調節する必要がない。従って、RWデータ(x, y'(x))がNNモデルに伝えられることができ、NNモデルによって生成された出力zは、ステップ120 でのシミュレーションデータからの出力zと依然として同一又は同様である。
【0016】
しかしながら、ステップ220 での決定ブロックの結果が、RW結果y'(x) 及びシミュレーション結果y(x)の類似性のメトリックが閾値メトリックの基準を満たさないことを示す場合、フローは調節のためにステップ230 に進む。ステップ230 で、RW結果y'(x) がシミュレーション結果y(x)と少なくとも同様の値を有するように、調節因子(AF(x)) を計算する。AF(x) は線形調節因子又は非線形調節因子とすることができる。ステップ240 で、AF(x) をRW結果y'(x) に与えて、シミュレーション結果y(x)に少なくとも同様の調節結果y*(x) を生成し、調節データセット(x, y*(x))はシミュレーションデータセット(x, y(x)) と少なくとも同様である。ステップ250 で、シミュレーションデータセット(x, y(x)) と同様の調節データセット(x, y*(x))を動作データとしてNNモデルに与えることができ、NNモデルは、ステップ120 における出力zと少なくとも同様の出力zを生成する。
【0017】
NNモデルの基本的性質がノイズ/エラートレラントであることが知られている。更に、NNモデルは、多層フィードフォワードネットワーク及び他の技術などにより非線形入出力マッピングを与える一般的なアプロキシメータとすることができる。従って、(x, y*(x))に関してAFによって生成される同様の値をNNモデルによって処理して同様の結果zを生成することができる。
【0018】
調節データセット(xn, y*n(x))がNNモデルに与えられ得るように、図2のフローチャートは、対応する結果y1, y2, . . . ynをシミュレートする変数x1, x2, . . .xn毎に使用され得る。フローチャートは複数の因子によって決まる結果に更に適用され得る。例えば、結果yは、y(x1, x2, . . . xn) のような2以上の変数の関数であってもよい。AFを複数の変数によって決まるRW結果y'に適用して、シミュレーション結果yと少なくとも同様の調節結果y*を生成することができる。
【0019】
上述した概念を示す例として、30メートルの船舶オフセットxであってもよいシミュレーションデータセットが、無傷なラインを示す100 秒の結果y及び係留ラインの破損を示す120 秒の結果yを生成する。シミュレーションデータ({30メートル,100 秒}:無傷なライン及び{30メートル,120 秒}:破損)に基づき一連の上昇するあるアクションzをとるようにシミュレーションデータを用いてNNモデルをトレーニングする。しかしながら、RWデータは、シミュレーションモデルがRWでシステムの剛性と一致しないことを示す。RWデータは、30メートルの船舶オフセットxが無傷なラインに関して110 秒の結果y'に対応し、破損したラインに関して132 秒の結果y'に対応することを示唆している。そのため、無傷なラインに関して110 秒のRW y'を100 秒に調節する必要があり、破損したラインに関して132 秒のRW y'を120 秒に調節する必要がある。シミュレーションデータ(x, y)と同一である({30メートル,100 秒}:無傷なライン及び{30メートル,120 秒}:破損)の調節データ(x, y*(x))がNNモデルに与えられて、同一のアクションzを生成することができる。NNモデルは調節因子を知らず(すなわち、独立して動作し)、この論理({30メートル,100 秒}:無傷なライン及び{30メートル,120 秒}:破損)が依然として有効であるように、NNモデルは、シミュレーションデータを用いて動作したように調節データを用いて動作する。従って、NNモデルを再トレーニングする必要がない。(この例では、学習及びアクションにおけるニューラルネットワークモデルの能力が当業者に理解されるように完全には記載されておらず、決定論理及び結果は非常に複雑となり得る。従って、例は、本発明の基本的概念を限定することなく示されているだけである。)
【0020】
より広範囲に、本願の例は、浮体式海洋船の長漂流期間に基づき破損した係留ラインを検出することに関する。この場合、ニューラルネットワークモデルへのシミュレートされる入力は、
・船舶位置又は平均船舶オフセット
・船舶の総質量(船舶の喫水)
・船舶の対応する船舶位置及び総質量に関する船舶の長漂流期間
とすることができ、
・x1=前後揺れ方向の平均船舶オフセット
・x2=左右揺れ方向の平均船舶オフセット
・x3=船舶の総質量
・y1=シミュレーションからの船舶の前後揺れ方向の長漂流期間
・y2=シミュレーションからの船舶の左右揺れ方向の長漂流期間
とすることができる。
【0021】
ニューラルネットワークモデルの出力変数は各係留ラインの破損指標であり、1つの係留ラインに関して1つの指標がある。
・y1= f(x1, x2, x3)
・y2= f(x1, x2, x3)
【0022】
船舶の位置及び総質量の関数である船舶の長漂流期間は数値シミュレーションの結果に基づいており、ニューラルネットワークモデル(NNモデル)をトレーニングするために使用される。従って、トレーニングされたNNモデルは「シミュレーションワールド」であらゆるものを予測する。
【0023】
対応するRW結果は以下のように記載され得る。
・y'1=リアルワールドにおける船舶の前後揺れ方向の長漂流期間
・y'2=リアルワールドにおける船舶の左右揺れ方向の長漂流期間
【0024】
リアルワールドでは、船舶の所与の船舶位置及び所与の総質量での船舶の長漂流期間が、「シミュレーションワールド」における船舶の長漂流期間とは異なり得る。リアルワールドにおける船舶の長漂流期間が「シミュレーションワールド」における船舶の長漂流期間と同一ではない場合、以下の不等式が当てはまる。
・y'1(x1, x2, x3) ≠ y1(x1, x2, x3)
・y'2(x1, x2, x3) ≠ y2(x1, x2, x3)
【0025】
差が十分な場合、リアルワールドにおける船舶の長漂流期間を「シミュレーションワールド」における船舶の長漂流期間に移行すべく、調節因子のための伝達関数が確立され得る。「シミュレーションワールド」に移行されると、これらの調節因子を使用して、シミュレーションでトレーニングされたNNモデルへの入力を調節することができ、データが「シミュレーションワールド」データに移行されているので、シミュレーションでトレーニングされたNNモデルがそのままで機能することができる。
【0026】
図3は、ニューラルネットワークモデルを含む本発明の実施形態が実施され得るコンピュータシステム700 を示すブロック図である。一実施形態によれば、本明細書に記載されている技術は一又は複数の専用のコンピューティングデバイスによって実施される。専用のコンピューティングデバイスは、技術を実施するためにハードワイヤードであってもよく、又は、技術を実施するために永続的にプログラムされる一又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)のようなデジタル電子デバイスを含んでもよく、又は、ファームウェア、メモリ、他の記憶装置若しくは組み合わせにプログラム命令に従って技術を実施するためにプログラムされた一又は複数の汎用ハードウェアプロセッサを含んでもよい。このような専用のコンピューティングデバイスは、技術を完成するためにカスタムプログラミングを用いてカスタムハードワイヤード論理、ASIC又はFPGAを更に組み合わせてもよい。専用のコンピューティングデバイスは、デスクトップコンピュータシステム、ポータブルコンピュータシステム、携帯型デバイス、ネットワークデバイス、又は技術を実施するためにハードワイヤード論理及び/又はプログラム論理を組み込むあらゆる他のデバイスであってもよい。
【0027】
少なくとも1つの実施形態では、コンピュータシステム700 は、情報を通信するためのバス702 又は他の通信機構と、情報を処理するためにバス702 と連結されたハードウェアプロセッサ704 とを備えている。ハードウェアプロセッサ704 は、例えば汎用マイクロプロセッサであってもよい。コンピュータシステム700 は、プロセッサ704 によって実行される情報及び命令を記憶するためにバス702 に連結されたランダムアクセスメモリ(RAM) 又は他の動的記憶デバイスのようなメインメモリ706 を更に備えており、図2のフローチャートに示されている一又は複数のステップを含むことができる。メインメモリ706 は、プロセッサ704 によって実行される命令の実行中に一時的な変数又は他の中間情報を記憶するために更に使用されてもよい。このような命令は、プロセッサ704 にアクセス可能な非一時的な記憶媒体に記憶されると、コンピュータシステム700 を、命令に指定された動作を行うためにカスタマイズされた専用機にする。コンピュータシステム700 は、プロセッサ704 のための静的情報及び命令を記憶するためにバス702 に連結された読み出し専用メモリ(ROM) 708 又は他の静的記憶デバイスを更に備えている。磁気ディスク又は光ディスクのような記憶デバイス710 が設けられており、情報及び命令を記憶するためにバス702 に連結されている。コンピュータシステム700 は、コンピュータのユーザのために情報を表示すべく発光ダイオード(LED) ディスプレイのようなディスプレイ712 にバス702 を介して連結されてもよい。英数字のキー及び他のキーを含む入力デバイス714 が、情報及びコマンドの選択をプロセッサ704 に伝えるためにバス702 に連結されている。別のタイプのユーザ入力デバイスが、方向情報及びコマンドの選択をプロセッサ704 に伝えるため、及びディスプレイ712 上のカーソル移動を制御するためのマウス、トラックボール又はカーソル方向キーのようなカーソル制御部716 である。この入力デバイスは典型的には、入力デバイスが面上の位置を指定するのを可能にする2つの軸、つまり第1の軸(例えばx軸)及び第2の軸(例えばy軸)に2つの自由度を有している。
【0028】
コンピュータシステム700 は、コンピュータシステムと組み合わせてコンピュータシステム700 を専用機にするか又はプログラムするカスタマイズされたハードワイヤード論理、一若しくは複数のASIC若しくはFPGA、ファームウェア及び/又はプログラム論理を使用して、本明細書に記載されている技術を実施してもよい。一実施形態によれば、本明細書の技術は、メインメモリ706 に含まれている一又は複数のシーケンスの一又は複数の命令を実行するプロセッサ704 に対応してコンピュータシステム700 によって実施される。このような命令は、記憶デバイス710 のような別の記憶媒体からメインメモリ706 に読み込まれてもよい。メインメモリ706 に含まれているシーケンスの命令を実行することにより、プロセッサ704 は本明細書に記載されている処理ステップを実行する。代替的な実施形態では、ハードワイヤード回路がソフトウェア命令の代わりに又はソフトウェア命令と組み合わせて使用されてもよい。
【0029】
本明細書に使用されているような「記憶媒体」という用語は、マシンを特定の方法で動作させるデータ及び/又は命令を記憶するあらゆる非一時的な媒体を指す。このような記憶媒体は不揮発性媒体及び/又は揮発性媒体を有してもよい。不揮発性媒体は、例えば記憶デバイス710 のような光ディスク又は磁気ディスクを含んでいる。揮発性媒体は、メインメモリ706 のような動的メモリを含んでいる。一般的な形態の記憶媒体として、例えばフロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、磁気テープ、又はあらゆる他の磁気データ記憶媒体、CD-ROM、あらゆる他の光データ記憶媒体、孔のパターンを有するあらゆる物理媒体、RAM 、PROM及びEPROM 、FLASH-EPROM 、NVRAM 、あらゆる他のメモリチップ又はカートリッジが含まれる。
【0030】
記憶媒体は伝送媒体とは別個であるが、伝送媒体と共に使用されてもよい。伝送媒体は、記憶媒体間の情報の伝送に関与している。例えば、伝送媒体は、バス702 を有するワイヤを含む同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含んでいる。伝送媒体は、電波及び赤外線データの通信中に生成されるような音波又は光波の形態を更にとることができる。
【0031】
様々な形態の媒体が、実行のために一又は複数のシーケンスの一又は複数の命令をプロセッサ704 に運ぶ際に必要とされてもよい。例えば、命令が、最初にリモートコンピュータの磁気ディスク又はソリッドステートドライブ上に保持されてもよい。リモートコンピュータは、命令を動的メモリにロードし、モデムを使用して命令を電話線を介して送ることができる。コンピュータシステム700 にローカルなモデムがデータを電話線で受けて、赤外線送信機を使用してデータを赤外線信号に変換することができる。赤外線検出器が、赤外線信号で運ばれるデータを受けることができ、適切な回路がデータをバス702 に載せることができる。バス702 はデータをメインメモリ706 に伝え、メインメモリ706 からプロセッサ704 が命令を取得して実行する。メインメモリ706 によって受ける命令は、プロセッサ704 による実行前又は実行後に記憶デバイス710 に任意に記憶されてもよい。
【0032】
コンピュータシステム700 は、バス702 に連結された通信インタフェース718 を更に備えている。通信インタフェース718 は、ローカルネットワーク722 に接続されたネットワークリンク720 に双方向データ通信結合されている。例えば、通信インタフェース718 は、サービス総合デジタル網(ISDN)カード、ケーブルモデム、衛星モデム、又は対応するタイプの電話線にデータ通信接続するためのモデムであってもよい。別の例として、通信インタフェース718 は、互換性のあるLAN にデータ通信接続するためのローカルエリアネットワーク(LAN) カードであってもよい。無線リンクが更に実装されてもよい。あらゆるこのような実装で、通信インタフェース718 は、様々なタイプの情報を表すデジタルデータ流を運ぶ電気信号、電磁信号又は光信号を送受信する。
【0033】
ネットワークリンク720 は典型的には一又は複数のネットワークを介して他のデータデバイスにデータを通信する。例えば、ネットワークリンク720 は、ローカルネットワーク722 を介してホストコンピュータ724 又はインターネットサービスプロバイダ(ISP)726によって動作するデータ機器に接続されてもよい。ISP 726 は、「インターネット」728 と一般に称される世界的なパケットデータ通信ネットワークを介してデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク722 及びインターネット728 は両方共、デジタルデータ流を運ぶ電気信号、電磁信号又は光信号を使用する。コンピュータシステム700 に対してデジタルデータを運ぶ様々なネットワークを介した信号及び通信インタフェース718 を介したネットワークリンク720 上の信号は、伝送媒体の例示的な形態である。
【0034】
データは、上述したような条件及び他の選択されたパラメータでセンサ、モニタ及び他のデバイスからコンピュータシステム700 に通信されるリアルワールドデータとすることができる。データは、上述したようなシミュレータからのシミュレーションデータと更にすることができる。データは、ホストコンピュータ724 、ローカルネットワーク722 又は例えばインターネット728 へのアクセスを提供するISP 726 を介して遠隔に通信され得る。
【0035】
コンピュータシステム700 は、一又は複数のネットワーク、ネットワークリンク720 及び通信インタフェース718 を介してメッセージを送信してプログラムコードを含むデータを受信することができる。インターネットの例では、サーバ730 が、インターネット728 、ISP 726 、ローカルネットワーク722 及び通信インタフェース718 を介してアプリケーションプログラムのための要求されたコードを送信してもよい。受信コードが、後で実行するために受信される、及び/又は記憶デバイス710 又は他の不揮発性記憶デバイスに記憶されると、プロセッサ704 によって実行されてもよい。
【0036】
上述された本発明の1又は複数の態様を利用した他の実施形態及び更なる実施形態が、特許請求の範囲に定義されているような開示された発明から逸脱せずに考案され得る。例えば、浮体式採油システムに加えて他のシステムが、本発明のニューラルネットワークモデルのトレーニング及び効率による恩恵を受けることができ、本発明の範囲及び適用範囲内に含まれる。他の例として、様々な線形調節因子及び非線形調節因子を使用することができ、ニューラルネットワークモデルのための多層フィードフォワード法に加えて様々な近似法を採用することができ、他の変形例が特許請求の範囲内に存在し得る。
【0037】
本発明は、好ましい実施形態及びその他の実施形態に関して述べられており、本発明のあらゆる実施形態が述べられているわけではない。述べられた実施形態に関する自明な調整及び変更が当業者に利用可能である。開示された実施形態及び開示されていない実施形態は、出願人によって想到された本発明の範囲又は適用範囲を制限又は限定することを意図するものではなく、むしろ特許法に従って、出願人は、添付の特許請求の範囲内及びこの等価物の範囲内に含まれる全てのこのような調整及び改良を完全に保護することを意図している。
図1
図2
図3