(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-24
(45)【発行日】2022-09-01
(54)【発明の名称】集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムおよびその方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20120101AFI20220825BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
(21)【出願番号】P 2021502805
(86)(22)【出願日】2019-08-21
(86)【国際出願番号】 KR2019010611
(87)【国際公開番号】W WO2020045884
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-01-18
(31)【優先権主張番号】10-2018-0101278
(32)【優先日】2018-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519436965
【氏名又は名称】ソン・ミン・ユン
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】ユン ソンミン
【審査官】安田 勇太
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1804960(KR,B1)
【文献】シフト勤務,[online],Wikipedia,2018年08月06日,インターネット<URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%95%E3%83%88%E5%8B%A4%E5%8B%99#2%E4%BA%A4%E4%BB%A3%E5%88%B6%E3%81%AE%E5%95%8F%E9%A1%8C>,[2022年2月24日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
企業の4組2交替勤務形態に関して雇用創出のための調整を遂行するための運営コンピュータ;
前記運営コンピュータの要請によって4組2交替導入の
賛否と多様な数値に関する集団的知性を収斂し、収斂した意見および前記収斂した意見に関連した数値を前記運営コンピュータに提供する集団的知性収斂システム
を含み;
前記運営コンピュータは、企業の4組2交替勤務形態の導入において、
勤務形態として平日(月、火、水、木)の午前(A)と午後(B)組と週末(金、土、日)の午前(C)と午後(D)組の4組があることを前記集団的知性収斂システムに提供し、
前記集団的知性が収斂する多様な数値は、雇用拡大率と前記4組2交替勤務形態におけるA組の参加人員の比率と勤務時間を含む、
ことを特徴とする雇用創出システム。
【請求項2】
前記勤務形態は事務職に適用する請求項1の雇用創出システム。
【請求項3】
前記多様な数値はA組の勤務開始時間を含み、前記運用コンピュータはA組の勤務開始時間に合わせてB組、C組、D組の勤務時間と勤務開始時間を決める請求項1の雇用創出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムおよびその方法に関する。さらに詳細には、企業などでの勤務形態を4組2交替方式を選択して、4組2交替方式の効率を最大化させるための集団的知性収斂を通じて4組2交替勤務形態を設定していき、それによる企業などでの雇用を拡大し、生産性を向上させるとともに企業の費用削減を通した利益の向上を図り得る、集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムおよびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近話題になっているのは働き口、すなわち雇用創出である。その方法のうち、企業の勤務形態の改善を通じての雇用創出を図ろうとする研究が活発に進行されてきた。
【0003】
既に運営されている制度であるワークシェアリング(work-sharing)は勤労時間を減らして減った時間分だけ他の勤労者が働き口を維持することになる方式であって、不況などの失業防止と関連して考案された制度であり、1994年度のドイツのフォルクスワーゲン社の仕事の分かち合いがその代表的な例である。ワークシェアリングは賃金保全のない勤労時間の短縮概念であって、週4日制を導入して週36時間から週28時間の労働で労働時間を約20%減らした反面、勤労者の所得も約16%程度削減して仕事を分かち合う方式で勤労者の解雇を防止するのに寄与した側面がある。また、ドイツなどで「勤労時間口座制」を施行して需要の変動に応じて生産量を柔軟に調整する制度を施行したが、これは仕事が暇な時に既存の賃金を保障しつつ休暇を付与したり勤労時間を短縮し、仕事が多い時に欠損となった操業時間を埋めて追加で勤務をするようにする方式である。しかし、この方式は解雇防止に寄与することはできるものの、追加の新規雇用の創出には限界があり、実際にドイツで運営するにおいても、分期別精算時に一定時間(ex 16時間)を超過する不足する勤労時間は賃金から該当分が削減されるが、一定時間を超過する余剰の勤労時間は追加的な金銭的補償なしに自動消滅して勤労者に不利に運営されている限界を見せている。
【0004】
現在、企業では交替勤務と関連して4組2交替が理想的なシステムと知られており、ユハンキンバリーのような会社で実際に4組2交替勤務方式を採択して施行中である。しかし、4組2交替は24時間稼動しなければならない工場および特殊業種に限って運営されているのが現実であり、一般事務職などでは適用されていない。また、現在運営されている4組2交替勤務は24時間運営によって、夜や明け方時間帯の勤務者が睡眠時間に勤務をすることになって勤労者の体内リズムが崩れて健康に悪影響を与えてしまう致命的な短所を有しているものと知られている。
【0005】
前述した企業の4組2交替勤務形態を運用するものの、その短所を解消させ長所を最大化させ得る解決策が必要である。既存の4組2交替勤務形態は固定されたマニュアルにしたがって遂行されるため、その長所を探して生かせる方法がない。4組2交替の長所を最大化するためには、誰でも参加して意見を提示し、その意見を収斂して4組2交替勤務形態の個性を追求しなければならない。
【0006】
誰でも参加して意見を提示し、その意見を収斂して特定の対象に適用させる発明として、本出願人の大韓民国特許番号第10-1804960号(登録日:2017年11月29日)の集団的知性収斂システムおよびその方法の発明が特許登録されている。
【0007】
前記特許発明は、提示された案件に関して少なくとも一つの専門家が参加して伝送させた賛成または反対に関する意見、その意見に関する少なくとも一つの根拠および説明などの専門家意見データを受信して保存させるための専門家意見管理手段と;前記専門家意見管理手段が受信した少なくとも一つの専門家意見データを参加者たちに提供して専門家意見データへの同意および非同意データ、付与した点数データに基づいて、少なくとも一つの必須閲覧意見データと少なくとも一つの選択閲覧意見データに区分してこれを前記案件に関する背景知識データとして保存させるための背景知識管理手段と;前記背景知識管理手段に保存された背景知識データを参加者たちに提供して、前記参加者たちが前記背景知識データを閲覧して入力した前記必須閲覧意見データと選択閲覧意見データへの同意または非同意データおよび、付与した点数データを含む参加者意見データを受信して集団的知性収斂データとして処理するための参加データ管理手段と;前記参加データ管理手段に保存された前記参加者意見データに基づいて順位を決定して、前記順位に基づいて必須閲覧意見データおよび選択閲覧意見データを更新させて前記背景知識管理部に提供するための専門家意見順位管理手段を含み;前記集団的知性収斂データは、前記案件に関する賛成または反対意見の専門家意見データに関する賛成と反対意見の必須閲覧意見データおよび選択閲覧意見データをそれぞれ所定の数で設定して参加者に提供し、各参加者たちが入力した賛成意見および反対意見に関する必須閲覧意見データおよび選択閲覧意見データの同意、非同意およびそれに関する点数に関する情報が表示され、各参加者の必須閲覧意見データおよび選択閲覧意見データの点数の平均値を算出して形成されることを特徴とする構成の発明である。
【0008】
従来の前記4組2交替勤務形態の問題点を解消させて長所を最大化させるために、一日24時間のうち、人間の睡眠に必要な最小時間(約6時間)を除いた残りの時間(最大18時間)を2交替で運営して人員を分散させるか、平日(月火水木)組と週末(金土日)組に人員を分散させるものの、企業の一日の稼動時間を既存の勤務形態の1.5倍~2倍程度増加させて雇用を増加させるとともに、企業の生産性を向上させ得る発明と、また、4組2交替勤務方式の導入および具体的な方法、雇用拡大率の決定などを一律的に決定せず、前述した集団的知性収斂システムを活用して各企業で自律的に決定できるようにする発明と、また、最も重要な雇用拡大率の決定と関連して既存の集団的知性による意見収斂システムを一段階アップグレードして、具体的な数値を集団的知性の最終収斂意見で収斂していく方式を採択した発明が要望される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前記従来技術の問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は、一日24時間のうち、人間の睡眠に必要な最小時間(約6時間)を除いた残りの時間(最大18時間)を2交替で運営して人員を分散させるか、平日(月火水木)組と週末(金土日)組に人員を分散させるものの、企業の一日の稼動時間を既存の勤務形態の1.5倍~2倍程度増加させて雇用を増加させるとともに、企業の生産性を向上させ得る集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムおよびその方法を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、4組2交替勤務方式の導入および具体的な方法、雇用拡大率の決定などを一律的に決定せず、集団的知性収斂システムを活用して各企業で自律的に決定できるようにする集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムおよびその方法を提供することにある。
【0011】
また、本発明のさらに他の目的は、最も重要な雇用拡大率の決定と関連して既存の集団的知性による意見収斂システムを一段階アップグレードして、具体的な数値を集団的知性の力で収斂していく方式を採択した集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムおよびその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記本発明の目的を達成するための技術的解決手段として、本発明の第1観点として、4組2交替勤務形態と関連した意見取りまとめ項目を設定し、集団的知性収斂システムを利用して収斂した意見を管理するための意見収斂情報管理部と;4組2交替参加人員の午前および午後組、平日および週末組の比率を設定し、導入初期に平日午前組の比率が高く週末組の比率が低い点を勘案して、午前平日組の比率を段階的に調整するための組編成情報管理部と;交替勤務の必要性は認めるが初期に4組2交替勤務形態を直ちに導入し難い企業状況を勘案して、投入人員を過渡期的に2組2交替勤務形態に設定して管理するための過渡期情報管理部と;4組2交替の導入で生産量の増加、勤務スペースの余裕などの要因が発生する場合に軽減する企業の費用情報を管理するための企業費用情報管理部と;前記集団的知性収斂システムを利用して4組2交替勤務形態を最適化することによって増加する雇用人員情報を含む雇用拡大率などを数値決定システムを利用して管理するための雇用創出情報管理部と;集団的知性収斂システムを利用して4組2交替勤務形態を最適化させた時に発生する雇用創出、企業費用低減などの結果を分析して管理するための結果値析情報管理部を含む、集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムが提示される。
【0013】
また、本発明の第2観点として、運営コンピュータで4組2交替勤務形態の導入関連案件を集団的知性収斂システムに伝送して集団的知性の意見を要請する段階と;前記集団的知性収斂システムで案件に関する背景知識を参加者たちに提供して、4組2交替勤務形態の導入の賛否に関する意見と共に数値化データを収集して前記運営コンピュータに提供する段階と;前記運営コンピュータが前記集団的知性収斂システムから伝送してきた数値化データに基づいて4組2交替勤務形態の投入人員の組編成を最適化させる段階と;前記運営コンピュータが最適化された4組2交替勤務形態による企業の生産量増加による材料費節減要因、特定時間帯の勤務空間の余裕による販売管理費用節減要因情報を算出して管理する段階と;運営コンピュータが4組2交替勤務形態の導入による雇用創出関連案件を前記集団的知性収斂システムに伝送して集団的知性の意見を要請する段階と;前記集団的知性収斂システムで雇用創出案件に関する背景知識を参加者たちに提供して、4組2交替勤務形態の導入による雇用拡大(賛成)および雇用縮小(反対)に関する意見と共に数値化データを収集して前記運営コンピュータに提供する段階と;運営コンピュータが4組2交替勤務形態の導入および最適化データに基づいて、雇用増加率、平日午前組の最適化比率、平日午前組の一日の稼動時間、平日午前組の勤務開始時間、平日午前組の勤務開始曜日などの結果情報を算出して保存させる段階を含む、集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出方法が提示される。
【0014】
前記運営コンピュータは組別投入人員が均等となるように設定するために、勤労者が最も好む勤務組の投入人員を段階別に調整することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、一日24時間のうち、人間の睡眠に必要な最小時間(約6時間)を除いた残りの時間(最大18時間)を2交替で運営して人員を分散させるか、平日(月火水木)組と週末(金土日)組に人員を分散させるものの、企業の一日の稼動時間を既存の勤務形態の1.5倍~2倍程度増加させて雇用を増加させるとともに、企業の生産性を向上させることができ、また、4組2交替勤務形態の導入および具体的な方法、雇用拡大率の決定などを一律的に決定せず、集団的知性収斂システムを活用して各企業で自律的に決定することができ、既存の集団的知性による意見収斂システムを一段階アップグレードして、具体的な数値を集団的知性の最終収斂意見で収斂していく方式を採択して最も重要な雇用拡大率を決定できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例に関する概略的な構成図である。
【0017】
【
図2】本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例のうち、主要部である運営コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0018】
【
図3】本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例のうち、主要部である集団的知性収斂システムの実施例に関する概略的な構成図である。
【0019】
【
図4】本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例に使われた集団的知性収斂システムのうち、主要部である管理コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0020】
【
図5】本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例のうち、主要部である数値決定システムの実施例に関する概略的な構成図である。
【0021】
【
図6】企業の既存の勤務形態と4組2交替勤務形態の分析情報を説明するための例示図である。
【0022】
【
図7】企業の4組2交替勤務形態で特定勤務組に対する勤務時間の算出を説明するための例示図である。
【0023】
【
図8】本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例で、4組2交替勤務形態の導入の有無のための集団的知性収斂を説明するための例示図である。
【0024】
【
図9】本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例で、4組2交替勤務形態の導入による雇用拡大率の決定のための集団的知性収斂を説明するための例示図である。
【0025】
【
図10】企業の4組2交替勤務形態の組別投入人員比率の設定段階を説明するための例示図である。
【0026】
【
図11】本発明の4組2交替勤務形態で集団的知性収斂システムの意見収斂を適用した結果の雇用拡大を説明するための例示図である。
【0027】
【
図12】本発明の4組2交替勤務形態で集団的知性収斂システムの意見収斂を適用した結果の雇用拡大率の最終数値決定に寄与した参加者への補償体系を説明するための例示図である。
【0028】
【
図13】4組2交替勤務形態で集団的知性収斂システムの意見収斂結果、雇用拡大がなされる場合に企業に発生する問題点を補完するための手段のうち、管理者勤務形態の調整を説明する例示図である。
【0029】
【
図14】4組2交替勤務形態の採択前に過渡期として2組2交替勤務形態の実施例を説明するための例示図である。
【0030】
【
図15】4組2交替勤務形態の採択および最適化を通じて雇用拡大になる場合、企業の費用増加を防止するための補完手段としての数値決定システムを説明するための例示図である。
【0031】
【
図16】本発明の数値決定システムの基本補償の実施例を説明するための例示図である。
【0032】
【
図17】本発明の数値決定システムの成果補償の実施例を説明するための例示図である。
【0033】
【
図18】本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出方法の実施例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施例を添付した図面を参照して詳細に説明することにする。
【0035】
本発明の実施例の説明の便宜上、以下で記述される本発明の実施例の説明に使われる用語のうち、発明の構成でハードウェア自体の構成を指称し得、また、前記ハードウェア資源を活用して遂行されるウェブプログラムまたはコンピュータプログラムの構成を指称し得る。例えば、本発明の構成のうち、運営コンピュータはコンピュータハードウェア自体であり得、コンピュータのハードウェア資源を活用して遂行されるウェブプログラムまたはコンピュータプログラムであり得る。
【0036】
図1は、本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例に関する概略的な構成図である。
【0037】
図1に図示した通り、本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムは、企業の4組2交替勤務形態に関して雇用創出のための最適化を遂行するための運営コンピュータ100と;前記運営コンピュータ100の要請によって4組2交替導入および雇用拡大率などの集団的知性を収斂して前記運営コンピュータ100に提供する集団的知性収斂システム200と;前記運営コンピュータの要請によって企業の競争会社対比過度な賃金水準などの非合理的費用を再評価して最適化させる数値決定システム300を含む構成である。
【0038】
前記運営コンピュータ100は、企業の4組2交替勤務形態の導入において、一日24時間のうち、人間の睡眠に必要な最小時間(例えば、6時間)を除いた残りの時間(最大18時間)を2交替で運営して人員を分散させるか、平日(月、火、水、木)組と週末(金、土、日)組に人員を分散させるものの、企業の一日の稼動時間を既存の勤務形態の1.5倍~2倍程度増加させて雇用を増加させるとともに、企業の生産性を向上させるための構成である。
【0039】
前記集団的知性収斂システム200は、前記運営コンピュータ100で企業の4組2交替勤務形態の導入の有無、4組2交替勤務形態の導入時に組編成の最適化のためのデータ、企業の4組2交替勤務形態の最適化を通じての雇用拡大率、数値決定システムの補償決定に関して、関連背景知識に基づいて参加者たちの自由な意見提示を収斂してこれを数値化して前記運営コンピュータ100および数値決定システム300に提供するための構成である。
【0040】
前記数値決定システム300は4組2交替勤務形態を導入してこれを最適化させる運営コンピュータ100の最適化過程で必要な、企業が競争会社対比過度な賃金水準などの各種非合理的な費用を再評価するにおいて、前記集団的知性収斂システム200に案件を提供し、前記集団的知性収斂システム200が関連背景知識に基づいて参加者たちの意見を収斂して前記数値決定システム300に提供することによって企業の最適化された費用情報を前記運営コンピュータ100に提供する構成である。
【0041】
図2は、本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例のうち、主要部である運営コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0042】
図2に図示した通り、集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの運営コンピュータ100は、4組2交替勤務形態と関連した意見取りまとめ項目を設定し、集団的知性収斂システム200を利用して収斂した意見を管理するための意見収斂情報管理部110と;4組2交替勤務形態の参加人員の午前および午後組、平日および週末組の比率を設定し、導入初期に平日午前組の比率が高く週末組の比率が低い点を勘案して、午前平日組の比率を段階的に調整するための組編成情報管理部120と;交替勤務の必要性は認めるが初期に4組2交替勤務形態を直ちに導入し難い企業状況を勘案して、投入人員を過渡期的に2組2交替勤務形態に設定して管理するための過渡期情報管理部130と;4組2交替の導入で生産量の増加、勤務スペースの余裕などの要因が発生する場合に軽減する企業の費用情報を管理するための企業費用情報管理部140と;前記集団的知性収斂システム200を利用して4組2交替勤務形態を最適化することによって増加する雇用人員情報を含む雇用拡大率などを数値決定システム300を利用して管理するための雇用創出情報管理部150と;前記集団的知性収斂システム200を利用して4組2交替勤務形態を最適化させた時に発生する雇用創出、企業費用低減などの結果を分析して管理するための結果値析情報管理部160を含み;前記運営コンピュータ100に含まれているか通信手段で接続されており、前記運営コンピュータ100で処理する多様なコンテンツを保存するための雇用創出データ保存部400を含む構成である。
【0043】
図3は、本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例のうち、主要部である集団的知性収斂システムの実施例に関する概略的な構成図である。
図3に図示した通り、本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例のうち主な構成である集団的知性収斂システム200は、本出願人の登録特許ですでに公開された発明である。公開された集団的知性収斂システムでは、背景知識に基づいて参加者たちの賛否の意見とこれに対する点数を提示する構成であるが、本発明は公開された集団的知性収斂システムを本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムに活用するにおいて、公開された集団的知性収斂システムでは背景知識に基づいて参加者たちの賛否の意見と参加者が提示できる数値を含むものの、前記数値は案件の項目別に提示できる数値の範囲があらかじめ設定されたことを特徴とする。
【0044】
図3に図示した通り、本発明の実施例に使われる集団的知性収斂システムは、案件に関する集団的知性収斂データを導き出すために参加する端末機にデータを提供し収集するための管理コンピュータ210と;前記管理コンピュータ210に通信手段を利用して接続し、提示された案件に関する専門家たちが入力する専門家意見データを提供するための少なくとも一つの専門家端末機240と;前記管理コンピュータ210に通信手段を利用して接続し、参加者たちが提示された案件に関する専門家たちの専門家意見データを閲覧して専門家意見に関する参加者意見を提供するための少なくとも一つの参加者端末機250と;前記管理コンピュータ210に含まれているか通信手段で接続し、前記専門家端末機240および参加者端末機250に集団的知性を収斂するために提供されるデータ、前記専門家意見データおよび参加者意見データを保存するためのデータ保存部220と;前記管理コンピュータ210に含まれているか通信手段で接続し、専門家会員たちの情報および参加者会員たちの情報を保存するための会員情報保存部230を含む構成である。
【0045】
前記管理コンピュータ210は集団的知性収斂のためのウェブプログラムまたはコンピュータプログラムを具備しており、前記専門家端末機および参加者端末機と通信できる通信手段を具備しているサーバーコンピュータで構成することができる。
【0046】
また、前記専門家端末機240および参加者端末機250は前記管理コンピュータ210に通信接続できる通信手段を具備し、前記管理コンピュータ210が提供するウェブプログラムまたはコンピュータアプリケーションプログラムを遂行させ得るデスクトップコンピュータ、ノートパソコン、タブレットコンピュータ、スマートフォンなどの移動通信端末などで構成され得る。
【0047】
図4は、本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例に使われた集団的知性収斂システムのうち、主要部である管理コンピュータの実施例に関する概略的な構成図である。
【0048】
図4に図示した通り、本発明の管理コンピュータ210は、提示された案件に関して少なくとも一つの専門家が参加して伝送させた賛成または反対に関する意見、その意見に関する少なくとも一つの根拠および説明などの専門家意見データを受信して保存させるための専門家意見管理部211と;前記専門家意見管理部211が受信した少なくとも一つの専門家意見データを参加者たちに提供して専門家意見データを賛成および反対に関する意見それぞれに関する少なくとも一つの必須閲覧意見データと少なくとも一つの選択閲覧意見データに区分して保存させ、少なくとも一つの参加者たちに保存された賛成および反対に関する意見それぞれに関する必須閲覧意見データと選択閲覧意見データを前記案件に関する背景知識として提供するための背景知識管理部212と;前記背景知識管理部212から提供された賛成および反対に関する意見それぞれに関する必須閲覧意見データと選択閲覧意見データを閲覧して入力した同意または非同意の意思表示データおよび、前記必須閲覧意見データおよび選択閲覧意見データに関する数値データを含む集団的知性データを受信して保存させるための参加データ管理部213と;前記参加データ管理部213に保存された前記集団的知性データに基づいて順位を決定して前記順位に基づいて必須閲覧意見データおよび選択閲覧意見データを更新させて前記背景知識管理部212に提供するための専門家意見順位管理部214と;前記参加者または参加者たちの少数の同意を受けているものの、点数が高い意見に対しては順位上昇地位を付与できる少数意見管理部215と;前記参加者たちが前記必須閲覧意見データおよび選択閲覧意見データを閲覧する過程で意見が複雑に多数が共に存在する場合、該当意見がどのような脈絡と状況から出たものかに対する前後の状況を容易に把握できるようにするために、本文と前後の1段階ずつを詳細に見せるために該当意見データの出処および、反論または補完意見などに関する情報を提供するための意見履歴管理部216と;前記参加データ管理部213に保存された集団的知性データに基づいて設定された形式の報告書を生成させて前記案件を提供した運営コンピュータ100に提供する結果検証管理部217を含む構成である。
【0049】
図3および
図4の本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例に使われた集団的知性収斂システムの実施例の作用を説明することにする。
【0050】
前記管理コンピュータ210が受け取られた案件と関連して専門家プールで該当分野の少なくとも一人の専門家を照会して専門家端末機240に前記案件に関連した意見提示要請を伝送する。前記専門家たちが専門家端末機240を利用して前記管理コンピュータ210に接続して専門家認証を遂行する。前記管理コンピュータ210が専門家認証が完了した専門家たちの前記専門家端末機240に専門家意見提示様式を提供すると、前記専門家端末機240が前記管理コンピュータ210で提供する意見提示様式に前記専門家たちが入力する前記案件に関する賛成または反対意見とその根拠および説明データを含む専門家意見データを前記管理コンピュータ210に伝送させる。前記管理コンピュータ210が前記専門家端末機240から伝送してきた前記案件に関する賛否の意見の専門家意見データを保存させる。前記管理コンピュータ210が参加者会員たちの参加者端末機250に前記案件関連意志決定情報を露出させる。前記参加者端末機250が前記管理コンピュータ210に接続して参加者認証を遂行すると、前記管理コンピュータ210が参加者認証が完了した参加者たちの前記参加者端末機250に前記案件関連所定数の専門家データを提供する。前記管理コンピュータ210が前記参加者たちが入力した前記案件関連専門家意見データに関する同意、非同意データ、これと関連した点数データおよび参加者の別途意見が提示された場合、別途意見データを含む参加者意見データを前記管理コンピュータ210に伝送させる。前記管理コンピュータ210が前記参加者端末機250から伝送してきた前記参加者意見データに基づいて前記専門家意見データに順位を付与して設定された数の上位順位の専門家意見データを必須閲覧意見データとして決定し、前記必須閲覧意見データに含まれなかった専門家意見データおよび前記参加者たちの別途意見データを選択閲覧意見データとして決定して背景知識データとして保存させる。前記管理コンピュータ210が参加者会員たちの参加者端末機250に前記案件関連意志決定情報を露出させる。前記参加者端末機250が前記管理コンピュータ210に接続して参加者認証を遂行すると、前記管理コンピュータ210が参加者認証が完了した参加者たちの前記参加者端末機250に前記案件関連背景知識データを提供する。前記管理コンピュータ210が前記参加者たちが入力した前記背景知識データに含まれた前記案件関連必須閲覧意見データおよび選択閲覧意見データに関する同意および非同意データ、これと関連した点数データを含む参加者意見データを前記管理コンピュータ210に伝送させる。前記管理コンピュータ210が意見提示に参加した参加者たちの意見提示が終了したかを確認し、前記管理コンピュータ210が前記参加者たちの意見提示が終了していないものと確認された場合、前記参加者たちの意見提示を引き続き受信しながら前記参加者意見データに基づいて前記必須閲覧意見データおよび選択閲覧意見データの順位に変動があるかを確認して、前記管理コンピュータ210が前記必須閲覧意見データおよび選択閲覧意見データの順位に変動があると確認された場合、前記必須閲覧意見データおよび選択閲覧意見データの自体またはこれらの順位を変更して前記参加者端末機250に提供する。前記管理コンピュータ210が前記参加者たちの意見提示が終了したものと確認された場合、受信された前記参加者意見データに基づいて集団的知性収斂データを導き出させる。
【0051】
前述した本発明の実施例に使われた集団的知性収斂システムの構成および作用はこれに限定されるものではない。集団的知性収斂システムの技術的思想に含まれる多様な変形モデルを使用できることは言うまでもない。。
【0052】
図5は、本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例のうち、主要部である数値決定システムの実施例に関する概略的な構成図である。
【0053】
本発明の数値決定システム300は、前記集団的知性収斂システム200と連係して企業の4組2交替勤務形態の最適化を通じての雇用拡大率などの特定数値を決定するにおいて、集団的知性収斂で最終決定される数値を当てる参加者に補償を実施して、客観性が保障された最終数値を導き出すシステムである。
【0054】
図5に図示した通り、本発明の数値決定システムは、前記運営コンピュータ100から雇用拡大率関連数値決定案件データを受信して前記集団的知性収斂システム200に意見収斂要請をしてその結果を管理するための意見収斂情報管理部310と;前記運営コンピュータ100から受信した数値決定案件データに含まれた造作防止最小値情報または自体決定した造作防止最小値情報を前記集団的知性収斂システム200への意見収斂要請時に含ませて、前記集団的知性収斂意見収斂結果値を造作することを防止するための造作防止情報管理部320と;前記集団的知性収斂システム200で収斂する最終数値を当てる参加者に所定の補償を実施し管理するための基本補償情報管理部330と;前記運営コンピュータ100が自体設定して自発的に履行する成果補償を実施し、前記運営コンピュータ100での成果補償履行率とその信頼度を管理する成果補償情報管理部340と;前記集団的知性収斂システム200の意見収斂の最終数値と関連してその数値に近接した参加者たちが選定され、選定された参加者たちに順位別に補償額を配当する配当情報管理部350と;前記運営コンピュータ100に最終決定された数値を提供する結果情報管理部360と;前記数値決定システム300に含まれているか通信手段で接続されており、前記数値決定システム300で運用される各種データを保存するための数値決定データ保存部600を含む構成である。
【0055】
図1~
図5および以下の添付図面を参照して本発明の実施例をさらに詳細に説明することにする。
【0056】
図6は、企業の既存の勤務形態と4組2交替勤務形態の分析情報を説明するための例示図である。
【0057】
図6に図示した通り、企業の既存の勤務形態は例えば勤務投入人員を100人を基準とし、勤務時間は9時~18時(9時間)、勤務曜日は月火水木金(平日)5日間であり、週末(土日)は休務であるため、1人当り週45時間、月180時間に算出される。
【0058】
これに対比される4組2交替勤務形態において、雇用拡大を予想して勤務投入人員を148人とし、組別勤務投入比率は均等(5:5)にすることを目標にし、勤務は平日(月火水木)および週末(金土日)、午前および午後に勤務する4組(A組、B組、C組、D組)が平日と週末または午前と午後の2交替で勤務する形態である。午前組の勤務時間は8~17時(9時間)、午後組の勤務時間は17~25時(8時間)を基準として、平日午前組(A組)37人、平日午後組(B組)37人、週末午前組(C組)37人および週末午後組(D組)37人に配置される。
【0059】
図7は、企業の4組2交替勤務形態で特定勤務組に対する勤務時間の算出を説明するための例示図である。
【0060】
図7に図示した通り、A組を基準として説明すると、A組は1週次に平日午前組(9時間*4日=36時間)、2週次に平日午後組(8時間*4日=32時間)、3週次に週末午前組(9時間*3日=27時間)、4週次に週末午後組(8時間*3日=24時間)であって、月間勤務時間は合計119時間に算出される。
【0061】
すなわち、既存の勤務形態に比べて4組2交替勤務形態が適用された場合、勤労者1人当りの月間勤務時間が減ることが分かる。
【0062】
図8は、本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例で、4組2交替勤務形態の導入の有無のための集団的知性収斂を説明するための例示図である。
【0063】
前記運営コンピュータ100が特定企業の4組2交替勤務形態の導入の有無に関する集団的知性の意見を収斂するために、前記集団的知性収斂システム200に集団的知性意見を要請する。この場合、意見取りまとめ項目として、4組2交替勤務形態の導入の賛否の意見、A、B、C、Dの4つの組のうちA組の比率(企業の全体の投入人員のうち平日、午前組が占める比率)、一日稼働時間、A組の勤務開始時間、A組の開始曜日、企業の純利益の増加時に増加分に対する配当率(株主および経営陣の分、勤労者の分)等を提示することができる。
【0064】
前記運営コンピュータ100から集団的知性意見の要請を受けた集団的知性収斂システム200は、4組2交替勤務形態の導入を案件にして専門家意見に基づいて
図8に図示した背景知識を導き出して集団的知性意見提示者である参加者たちに提示する。4組2交替勤務形態の導入に賛成する場合の背景知識として、例えば、業務トラフィックの分散によって生産性が向上し、休暇時間の増加によって勤労者の生活の質が向上し、事務室の維持費用の節減が可能な点が挙げられる。これに対し、4組2交替勤務形態の導入に反対する場合の背景知識として、例えば、週末~夜間勤務による売り上げの向上が不確実であり、チーム別人員の限界で4つの組の構成が難しく、雇用拡大時に人件費の負担が増加するという点が挙げられる。
【0065】
前記例の背景知識と共に、集団的知性結果を数値で確保するために、意見取りまとめ項目に対して参加者が提示できる数値範囲を設定することができる。例えば、4組2交替勤務形態の導入に賛成する場合、A組の比率に対する賛成意見の数値範囲を5~9に設定することができ、一日の稼動時間は数値範囲を12~18時間に設定することができ、A組の勤務開始時間を6~10時に数値範囲を設定することができ、4組2交替勤務形態の導入により企業の純利益の増加時に増加分に対する義務的配当率の数値範囲を25%~50%に設定することができる。
【0066】
前記数値範囲は一つの例に過ぎず、これに限定されるものではない。
【0067】
図8の例で、集団的知性収斂の結果は4組2交替勤務形態の導入の有無は「賛成」、A組の投入比率は約7、一日の稼動時間は16時間、A組の勤務開始時間は「8時」、A組の開始曜日は「月曜日」、4組2交替勤務形態の導入により企業の純利益の増加時に増加分に対する義務的配当率は、株主および経営陣は「33.33%」、勤労者は「35%」に収斂した。
【0068】
図9は、本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出システムの実施例で、4組2交替勤務形態の導入による雇用拡大率の決定のための集団的知性収斂を説明するための例示図である
【0069】
前記運営コンピュータ100から集団的知性意見の要請を受けた集団的知性収斂システム200は、4組2交替勤務形態の導入による雇用拡大率意見収斂を案件にして専門家意見に基づいて、
図9に図示した背景知識を導き出して集団的知性意見提示者である参加者たちに提示する。雇用拡大に賛成する場合の背景知識として、例えば、最近3年の売り上げが持続的に向上し、昨年の当期純利益が50%増加し、人事停滞の解消に寄与したという点が挙げられる。これに対し、雇用拡大に反対する場合の背景知識として、例えば、消費減少傾向が持続し、輸出関連の対外環境が不利になり、同種業種の全体の売り上げが下降局面であるという点が挙げられる。
【0070】
前記例の背景知識と共に、集団的知性結果を数値で確保するために、意見取りまとめ項目に対して参加者が提示できる数値範囲を設定することができる。例えば、雇用拡大に賛成する場合、雇用拡大率の数値範囲を1%~100%に設定することができ、雇用拡大に反対(雇用縮小)する場合、雇用拡大率の数値範囲を-50%~-1%に設定することができる。
【0071】
前記数値範囲は一つの例に過ぎず、これに限定されるものではない。
【0072】
図9の例で、賛成意見の平均値で小数点以下1桁まで四捨五入すると、集団的知性収斂システムの雇用拡大率の収斂値は約16%に示される。
【0073】
図10は、企業の4組2交替勤務形態の組別投入人員比率の設定段階を説明するための例示図である。
【0074】
図10に図示した通り、本発明の実施例で最終目標比率は午前組および午後組の比率を5:5、平日組および週末組の比率を5:5に設定することであるが、これはシステム管理者が任意に設定することは不合理である。したがって、その比率設定を段階別に設定しておいて、集団的知性収斂システムの収斂意見を取りまとめて適用させることが重要である。
【0075】
午前組および午後組の比率を8:2、平日組および週末組の比率を8:2に設定する場合、全体の投入人員が100人である場合のA、B、C、D組の人員の配分が64、16、16、4人に設定される。また、全体の投入人員の目標を148人にする場合のA、B、C、D組の人員の配分が94、24、24、6人に設定される。
【0076】
また、午前組および午後組の比率を7:3、平日組および週末組の比率を7:3に設定する場合、全体の投入人員が100人である場合のA、B、C、D組の人員の配分が49、21、21、9人に設定される。また、全体の投入人員の目標を148人にする場合のA、B、C、D組の人員の配分が73、31、31、13人に設定される。
【0077】
また、午前組および午後組の比率を6:4、平日組および週末組の比率を6:4に設定する場合、全体の投入人員が100人である場合のA、B、C、D組の人員の配分が36、24、24、16人に設定される。また、全体の投入人員の目標を148人にする場合のA、B、C、D組の人員の配分が53、36、36、23人に設定される。
【0078】
また、最終目標である、午前組および午後組の比率を5:5、平日組および週末組の比率を5:5に設定する場合、全体の投入人員が100人である場合のA、B、C、D組の人員の配分が25、25、25、25人に設定される。また、全体の投入人員の目標を148人にする場合のA、B、C、D組の人員の配分が37、37、37、37人に設定される。
【0079】
前述した通り、4組2交替勤務形態の導入の初期にはA組の比率(平日午前比率)が高く週末組の比率が低いため、A組の比率を段階的に下げながら最終的には各組の比率を同等に構成することを目標にする。
【0080】
前述した通り、4組2交替勤務形態での組別投入人員の配分の設定にもかかわらず、本発明の核心はこのような設定過程を集団的知性を収斂してそれに沿って適用させることにある。
【0081】
図11は、本発明の4組2交替勤務形態で集団的知性収斂システムの意見収斂を適用した結果の雇用拡大を説明するための例示図である。
【0082】
前記
図6および
図7で4組2交替勤務形態の導入およびこれによる雇用拡大に対する集団的知性を収斂した結果を説明した。
【0083】
図11に図示した通り、4組2交替勤務形態、全体の投入人員100人を基準とした時、これに関する取りまとめ意見項目に関する集団的知性収斂の結果は、4組2交替の賛否は「賛成」、雇用拡大率は「16%」、A組(平日午前組)の比率は「7」、一日の稼動時間は「16時間」、A組の勤務開始時間は「8時」、およびA組の勤務開始曜日は「月曜日」に示された。
【0084】
企業の全体の投入人員100人を基準として4組2交替勤務形態に対して前述した集団的知性収斂の結果を適用させると、雇用拡大率が16%であるので総投入人員は116人になり、16人の雇用創出を達成することができ、組別人員比率はA組(平日午前)の比率が7であるので、平日午前組と午後組が7:3、平日午前組と週末午前組が7:3の割合決定される。
【0085】
したがって、前記集団的知性収斂結果を適用させた4組2交替勤務形態の組別配分は、午前組勤務時間8~16時(8時間)、午後組勤務時間16~24時(8時間)であり、A組、B組、C組、D組の人員の配分は57人、24人、24人、11人に設定される。
【0086】
図12は、本発明の4組2交替勤務形態で集団的知性収斂システムの意見収斂を適用した結果の雇用拡大率の最終数値決定に寄与した参加者への補償体系を説明するための例示図である。
【0087】
4組2交替勤務形態で集団的知性収斂システムによる雇用拡大率の決定に参加した参加者たちを対象に、集団的知性として収斂する最終数値(前記例で雇用拡大率の最終収斂値16%)を当てる参加者に補償をするシステムである。
【0088】
補償システムは基本補償と成果補償に区分され、基本補償は例えば直前年度の売上額の所定比率(%)の金額を補償額として設定することができる。また、成果補償は例えば雇用拡大で増加した売上額の所定比率(%)の金額を補償額として設定することができる。
【0089】
図12に図示した通り、前記例での最終収斂数値16%を当てた参加者が2人、最終収斂数値16%の前後の数値区間を最終収斂数値16%の直前数値区間が15%以上~16%未満の対象が2人、14%以上~15%未満の対象が3人、最終収斂数値16%の直後数値区間が16%超過~17%以下の対象が1人、17%超過~18%以下の対象が2人に示された場合、例えば、最終収斂数値16%を当てた参加者2人に補償金の50%を配分し、15%以上~16%未満の2人に補償金の15%を配分し、14%以上~15%未満の3人に補償金の10%を配分し、16%超過~17%以下の1人に補償金の15%を配分し、17%超過~18%以下の2人に補償金の10%を配分することができる。
【0090】
また、最終収斂数値と同じ数値がない場合、最も近接した数値を最終収斂数値と認定して補償金を配分することができる。
【0091】
図13は、4組2交替勤務形態で集団的知性収斂システムの意見収斂結果、雇用拡大がなされる場合に企業に発生する問題点を補完するための手段のうち、管理者勤務形態の調整を説明する例示図である。
【0092】
補完が必要な要素は例えば、管理者クラス過多、追加雇用された勤労者による費用増加、非合理的な費用発生などが挙げられる。これを補完するために、管理者クラスの勤務形態を変更、追加雇用された勤労者を一時的(売り上げ(純利益)増加時まで)に非正規職として採用および追加雇用された勤労者の賃金を売り上げ増加率(純利益)の増加に連係させ、非合理的な費用(例えば競争会社対比過多な賃金水準など)と関連しては数値決定システムで補完することができる。
【0093】
図13に図示した通り、4組2交替勤務形態で、管理者を例えば、チーム長、常務および社長/副社長と仮定する時、チーム長の勤務形態は一日の稼動時間の中間時間帯にかけて勤務するように設定して、チーム長クラスを50%まで縮小させ得るようにする。また、常務クラスはA組~C組の中間曜日にかけて勤務するように設定して常務クラスを50%まで縮小させ得るようにし、社長/副社長はチーム長および常務の勤務時間帯のうち中間時間帯に勤務するように設定して、社長と副社長の2人だけで運営できるようにすることができる。
【0094】
4組2交替勤務形態の導入と最適化による雇用拡大によって、チーム長、部署長などの管理者クラス乃至役員クラスの高位幹部の場合は人件費の負担が大きいため、2つの組以上で勤務組を運営する会社で管理者クラス乃至役員クラスの人員の勤務を2つの組の勤務時間の中間時間(日)に配置して、管理者クラス乃至役員クラスの人員の新規採用なしに既存の人員を活用するか追加の需要を最小化するための構成である。
【0095】
また、4組2交替勤務形態を採択して雇用創出を図る場合に発生し得る企業の費用増加の負担の補完手段として、前述した雇用形態および賃金決定形態以外にも、雇用拡大によって発生する生産性向上による生産材料の大量購入を通じての材料費の節減を図って企業の営業利益を上昇させることができ、4組2交替勤務形態の最適化を通じて特定時間帯に勤務人員が減少して、勤務スペースの縮小により賃貸料の減少または余裕スペースに対する賃貸等を通じての収益創出を通じて、雇用拡大による費用増加にもかかわらず、営業利益を維持させることができ、また、賃金の削減がない雇用拡大時に受けることができる税制優遇を通じて純利益を増加させることができる。
【0096】
したがって、4組2交替勤務形態を採択して、勤務組、勤務時間、人員の配置を最適化させて賃金の削減がない雇用拡大が可能となる。
【0097】
また、本発明の4組2交替勤務形態で組別投入人数が異なる場合の組編成に関しては、チーム/部署単位の組織に細分化された現代の企業においてチーム当たり52人を超過する場合は出現され難いため、チーム/部署の最大人員を52人(52人超過時には52人以下の単位にチームを分けて適用)と仮定する時、週当り1人ずつ順に組を変更すれば、最大1年(52週)経過時に組別人員の配分が1循環して1年以内に組別衡平性問題が解決され得る。
【0098】
また、本発明の4組2交替勤務形態で企業の特性上、平日/週末の区分がない4組2交替勤務が可能な場合(平日/週末の区分なしに業務量が同じような場合等)、4つの組がそれぞれN日勤務しN日休息する方式で運用可能であり、2週目に夜昼を交替さえすれば組別衡平性を維持することができ、3週目からは同一パターンで繰り返させることによって組別衡平性を継続的に維持させることができる。
【0099】
企業によっては都合上直ぐに4組2交替勤務形態を採択し難い場合がある。このために企業が4組2交替勤務形態を採択できる環境が造成されるまで過渡期的に2組2交替勤務形態を採択するものの、勤務組、組別投入人員および勤務時間を最適化させて実施することができる。既存の平日(月火水木金)全体勤務、週末(土日)休務の勤務形態に比べて、2組2交替勤務形態で平日組(月火水木)および週末組(金土日)にして投入人員を最適化する場合、業務集中度の向上によって作業人員縮小の影響より作業時間確保の効果が大きく作用して1人当りの生産性が向上する効果を導き出すことができる。
【0100】
図14は、4組2交替勤務形態の採択前に過渡期として2組2交替勤務形態の実施例を説明するための例示図である。
【0101】
図14に図示した通り、本発明の2組2交替勤務形態は、人員の配置と関連して組別人員が同一の場合は平日/週末、午前組/午後組を交替で勤務するように設定し、組別人員が異なる場合(例えば、平日午前組の需要が多い場合)は組を固定しておいて、週単位で勤労者が順番でそれぞれの組に配置されるようにすることによって、公平な組配分を実現することができる。すなわち、企業の業務はチーム/部署単位でなされるため、チーム/部署の人員がN人の場合、N週経過時にすべての投入人員が1循環するように設定することができる。
【0102】
また、4組2交替勤務形態で平日と週末の区分がない場合、すなわち平日/週末の曜日にかかわらず、業務量が同じような場合がこれに該当する。この場合には4つの組がそれぞれN日勤務しN日休息をするように設定し、2週目に午前組と午後組が交替をすれば組別衡平性を確保することができ、3週目からは同じパターンで繰り返し遂行するように設定する。
【0103】
図15は、4組2交替勤務形態の採択および最適化を通じて雇用拡大になる場合、企業の費用増加を防止するための補完手段としての数値決定システムを説明するための例示図である。
【0104】
前記数値決定システムは、4組2交替勤務形態の採択企業で賃金水準などの非合理的な費用を再評価して最適化させることによって、企業の費用負担を低減させるのに活用することができる。
【0105】
本発明の数値決定システムは集団的知性収斂システムを活用して、集団的知性収斂に参加した参加者たちに所定の補償を提供することを核心とする。
【0106】
図15に図示した通り、本発明の数値決定システムは雇用拡大率などの特定数値を決定するにおいて、補償システムを稼動して最適の数値を収斂していくシステムであって、その原理は次の通りである。
【0107】
集団的知性として収斂する最終数値、前記例で雇用拡大率最終収斂値16%を当てる参加者に補償を実施することを基本原理として基本補償(基本配当金)と成果補償(成果配当金)で構成される。参加者たちは最も客観的な意見と認められている背景知識を閲覧後、諸事情を総合して自身の意見を提示することになるところ、参加者本人が考える主観的な数値を提示することになるのではなく、補償システムを考慮して全体参加者の意見が集団的知性として収斂する数値を予測(予想)して意見(数値)を提示することになるため、収斂した数値の客観性と合理性が保障される構成である。基本補償は依頼人がシステム管理者に作業依頼時に一定の金額を預けておくことを基本とし、成果補償は依頼人が自体設定して自発的に履行するものとして運営するものの、成果達成の有無などをシステムでチェックして依頼人の成果補償履行率と信頼度をシステムで管理するもので運営される。
【0108】
一方、集団的知性意見の収斂と関連して造作防止システムを追加運営する。すなわち、依頼人、専門家、参加者たちの意見収斂時に造作防止最小値(造作が無力化され得る最小参加人数)を設定したり入力するようにし、該当値に到達時に結果を伝達するか依頼人設定値に到達する前でも集団的知性として収斂した造作防止値を依頼人が収容する場合、結果を依頼人に伝達して所期の目的を達成することになる構成である。
【0109】
造作防止の一般的な対策として、例えば、意見収斂関連の人為的造作行為の申告時に申告者が受けた金額の2倍補償、特定案件の造作指示者が同一の場合、申告者を最大10人先着順補償、補償金は1人当り最大100万ウォン、案件別総額1000万ウォンなどに限度を設定して運営することができる。
【0110】
数値決定システムでの補償対象の選定と関連して、総参加人員の10%程度が補償対象者となり得るように数値および区間を設定することが好ましい。
【0111】
数値決定システムで1等は最終収斂した値を当てた1人または数人となり得、当てた人員がない場合、最も近接した数値を提示した人員1人または数人を1等に選定し、2等は1等の数値の直前および直後の数値を提示した参加者(例:総参加のうち約4%比率)、3等は2等の数値の直前および直後の数値を提示した参加者(例:総参加のうち約6%比率)を選定することができる。また、1等の選定は全体の参加者の数字を勘案して一桁の数字範囲内で選定され得るように、価格の場合はウォン単位まで、百分率の場合は小数点以下3~4桁までシステム利用者が入力するように設定してシステムを稼動することが好ましい。
【0112】
各順位別参加者たちが選定されると、順位別に金額を分配し、各順位の配分額を各順位の総人員で割って1人当りの分配額を算定し、該当金額をシステムで自動で対象者に配当することができる(成果配当金の配当時にも同一に適用される)。
【0113】
図15に図示した通り、本発明の数値決定システムは、4組2交替勤務形態の導入によって最適の賃金(年俸)の意見を収斂するために、集団的知性収斂システムでまず、該当分野の専門家が背景知識として、提示される賃金水準の意見に造作を防止するための最小の数値(意見提示に参加しなければならない最小人員の数)を複数個提示すると、前記専門家たちの背景知識および造作防止最小の数値情報に基づいて参加者たちがそれぞれ賃金水準と造作防止最小の数値を提示する。提示された参加者たちの賃金水準および造作防止最小の数値の平均値(例えば、年俸88,900,000ウォン、造作防止最小の数値6千人)を最終収斂意見に決定する。
【0114】
本発明の数値決定システムは最終収斂意見の質的結果を確保するために、参加者たちに提供する補償システムが必須としてつなぎ合わせられている。その補償システムは基本補償と成果補償で構成されている。
【0115】
図16は、本発明の数値決定システムの基本補償の実施例を説明するための例示図である。
【0116】
図16に図示した通り、
図15の実施例で収斂した賃金水準88,900,000ウォンを当てた参加者または最近接数値を提示した参加者1人または数人に全体補償金のうち50%を配分し、前記収斂した賃金水準に近接した数値であるが高かったり低い所定数の参加者たちに残りの補償金を差等配分する。
【0117】
図17は、本発明の数値決定システムの成果補償の実施例を説明するための例示図である。
【0118】
図17に図示した通り、依頼者が公約した成果金配当条件と;配当条件の達成の有無チェックリスト、成果金配当履行方法、履行率、成果金支給執行の有無などを構成要素とし、ここに依頼人の信頼度を反映して成果補償を配当するように構成され得る。
【0119】
図18は、本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出方法の実施例を説明するためのフローチャートである。
【0120】
図18に図示した通り、本発明の集団的知性収斂によって設定された勤務形態を通じての雇用創出方法は、運営コンピュータで4組2交替勤務形態の導入関連案件を集団的知性収斂システムに伝送して集団的知性の意見を要請する段階(S100)と;前記集団的知性収斂システムで案件に関する背景知識を参加者たちに提供して、4組2交替勤務形態の導入の賛否に関する意見と共に数値化データを収集して前記運営コンピュータに提供する段階(S110)と;前記運営コンピュータが前記集団的知性収斂システムから伝送してきた数値化データに基づいて4組2交替勤務形態の投入人員の組編成を最適化させる段階(S120)と;前記運営コンピュータが最適化された4組2交替勤務形態による企業の生産量増加による材料費節減要因、特定時間帯の勤務空間の余裕による販売管理費用節減要因情報を算出して管理する段階(S130)と;前記運営コンピュータが4組2交替勤務形態の導入による雇用創出関連案件を前記集団的知性収斂システムに伝送して集団的知性の意見を要請する段階(S140)と;前記集団的知性収斂システムで雇用創出案件に関する背景知識を参加者たちに提供して、4組2交替勤務形態の導入による雇用拡大(賛成)および雇用縮小(反対)に関する意見と共に数値化データを収集して前記運営コンピュータに提供する段階(S150)と;前記運営コンピュータが4組2交替勤務形態の導入および最適化データに基づいて、雇用増加率、平日午前組の最適化比率、平日午前組の一日の稼動時間、平日午前組の勤務開始時間、平日午前組の勤務開始曜日などの結果情報を算出して保存させる段階(S160)を含む構成である。
【0121】
以上で説明した本発明の実施例は本発明の多様な実施例のうち一部に過ぎない。本発明の企業の4組2交替勤務形態の導入および雇用拡大と関連して、集団的知性収斂システムおよび数値決定システムを活用して最終的に最適化された4組2交替勤務形態および雇用拡大結果を導き出す技術的思想に含まれる多様な実施例が本発明の保護範囲に含まれることは言うまでもない。