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7129703アルキン含有ヌクレオチド及びヌクレオシド治療組成物並びにそれらに関連した使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-25
(45)【発行日】2022-09-02
(54)【発明の名称】アルキン含有ヌクレオチド及びヌクレオシド治療組成物並びにそれらに関連した使用
(51)【国際特許分類】
   C07H 19/10 20060101AFI20220826BHJP
   C07H 19/20 20060101ALI20220826BHJP
   C07H 19/06 20060101ALI20220826BHJP
   C07H 19/16 20060101ALI20220826BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20220826BHJP
   A61K 31/7072 20060101ALI20220826BHJP
   A61K 31/7076 20060101ALI20220826BHJP
   A61K 31/7125 20060101ALI20220826BHJP
   A61K 9/127 20060101ALI20220826BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20220826BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220826BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20220826BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20220826BHJP
【FI】
C07H19/10 CSP
C07H19/20
C07H19/06
C07H19/16
A61K48/00
A61K31/7072
A61K31/7076
A61K31/7125
A61K9/127
A61K45/00
A61P43/00 121
A61P31/12
A61P31/14
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2018556819
(86)(22)【出願日】2017-04-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-06-13
(86)【国際出願番号】 US2017030080
(87)【国際公開番号】W WO2017189978
(87)【国際公開日】2017-11-02
【審査請求日】2020-04-27
(31)【優先権主張番号】62/328,857
(32)【優先日】2016-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504391260
【氏名又は名称】エモリー ユニバーシティー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ブルームリング グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】デ ラ ローザ アベル
(72)【発明者】
【氏名】ペインター ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】カイパー ダミアン
(72)【発明者】
【氏名】コリーカロヴ アレクサンダー
【審査官】小森 潔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/044030(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/200219(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/095993(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/100505(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/100498(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/096680(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/033617(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/078463(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/015637(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07H
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式の化合物
【化1】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH あり、
Wは、Cであり、
Zは、Cであり、
、以下の式のうちの1つから選択され、
【化2】
Yは、Oであり、
は、OH、Oアリール、又はOアルキルであり、
は、OHであり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素であり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
、フルオロであり、
は、水素である、化合物又はその薬学的に許容される塩
【請求項2】
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【化3】
Yは、Oであり、
は、Oアリール、又はOアルキルであり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、又はベンジルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【化4】
Yは、Oであり、
は、Oアリールであり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、メチル、エチル、又はイソプロピルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
以下の構造を有する化合物。
【化5】
【請求項5】
以下の構造を有する化合物。
【化6】
【請求項6】
請求項1~のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、を含む、ウイルス感染の処置又は防止のための医薬組成物。
【請求項7】
前記ウイルス感染が、RNAウイルスを含む感染因子によって引き起こされる、請求項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記RNAウイルスがヘパシウイルス、フラビウイルス、ピコルナウイルス、デングウイルス、ダニ媒介性脳炎ウイルス、又はジカウイルスを含む、請求項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
請求項1~のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、を含む、組成物。
【請求項10】
請求項1~のいずれか1項に記載の化合物と、ABT-450、ABT-267、ABT-333、ABT-493、ABT-530、アバカビル、アシクロビル、アシクロビル、アデホビル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリジェン、アルビドール、アタザナビル、アトリプラ、ボセプレビル、シドホビル、コンビビル、ダクラタスビル、ダルナビル、ダサブビル、デラビルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン、エンフビルチド、エンテカビル、ファムシクロビル、ホミビルセン、ホスアンプレナビル、ホスカルネット、ホスホネット、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル、イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インターフェロンIII型、インターフェロンII型、インターフェロンI型、ラミブジン、レジパスビル、ロピナビル、ロビリド、マラビロク、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネキサビル、オムビタスビル、オセルタミビル、パリタプレビル、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポドフィロトキシン、ラルテグラビル、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、ピラミジン、サキナビル、シメプレビル、ソホスブビル、スタブジン、テラプレビル、テルビブジン、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロック、ビダラビン、ビラミジンザルシタビン、ザナミビル、又はジドブジン及びこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの第2の抗ウイルス剤と、を含む、組成物。
【請求項11】
RNAウイルスによって引き起こされる感染の処置又は防止のための請求項1~のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
前記RNAウイルスがヘパシウイルス、フラビウイルス、ピコルナウイルス、デングウイルス、ダニ媒介性脳炎ウイルス、又はジカウイルスを含む、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
RNAウイルスによって引き起こされる感染の処置又は防止のための請求項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本開示は、アルキン含有ヌクレオチド及びヌクレオシド治療組成物並びにそれらに関連した使用に関する。特定の実施形態では、開示は、酸化リン又はその塩に任意追加的に共役されたヌクレオシドに関する。特定の実施形態では、開示は、酸化リンによってヌクレオチド又はヌクレオシドに連結されたアミノ酸エステル、脂質又はスフィンゴ脂質又は誘導体を含む共役化合物又はその塩に関する。特定の実施形態では、開示は、感染症、ウイルス感染、及び癌を処置する際に使用するためのこれらの化合物を含む医薬組成物を企図する。
[背景技術]
【0002】
ヌクレオシド及びヌクレオチドのリン酸塩及びホスホン酸塩は、抗ウイルス剤として臨床的に有用である。2つの例は、ヒト免疫不全ウイルスを処置するためのテノホビルジソプロキシルフマル酸塩、及びB型肝炎ウイルス感染症を処置するためのアデホビルジピボキシルである。3種類以上の抗レトロウイルス剤の組み合わせ投与、例えば、高活性抗レトロウイルス剤療法(HAART)は、HIV感染症に関連した罹患率及び死亡率を有意に低減させてきた。しかしながら、耐性やウイルス的聖域(一般に特権区域と称される)への浸透性の重大な問題に対処するために新しい抗ウイルス剤の必要性が高まっている。特権区域への浸透性は、現在の化学療法がHIV感染及び耐性の出現を患者から完全に取り除くことができないことの原因の一部であり得る。
【0003】
非リン酸化のヌクレオチド類誘導体及びヌクレオチド誘導体である抗ウイルス剤は、ウイルス複製を活発に阻害するためにリン酸化される必要がある。ヌクレオシド類縁体は、2種類の広特異性輸送体、即ち、濃縮型ヌクレオシド輸送体(CNT)及び拡散型ヌクレオシド輸送体(ENT)を介して細胞内に入る。内部に入ると、それらは、デオキシヌクレオシドキナーゼ(dNK)、デオキシヌクレオシド一リン酸キナーゼ(dNMPK)及びヌクレオシド二リン酸キナーゼ(NDPK)による連続したリン酸化のために、宿主のヌクレオシド再利用経路を利用する。しかしながら、これらの化合物の細胞内活性化は、多くの場合、宿主の内因性キナーゼの高い基質特異性によってしばしば損なわれる。インビトロ研究及びインビボ研究は、dNK及びdNMPKによって触媒された、第1及び/又は第2のリン酸化が、多くの場合、ヌクレオシド類縁体活性化において律速段階となることを実証してきた。したがって、細胞のキナーゼによって十分に活性化される構造的特徴を有する改善された抗ウイルスヌクレオシド類縁体を識別することが必要である。
【0004】
McGuigan et al.,J Med Chem,2005,48(10),3504~3515は、抗ウイルス効力の強化をもたらすプロドラッグとしてアバカビルのフェニルメトキシアラニニルホスホルアミダートを報告している。Painter et al.,Antimicrob Agents Chemother,2007,51(10),3505~3509は、CMX157と命名された、ヘキサデシルオキシプロピルプロドラッグエステルでテノホビルの経口アベイラビリティを促進することを報告している。
【0005】
スフィンゴ脂質は、細胞-細胞及び細胞-基質相互作用に関与し、成長因子受容体キナーゼの阻害及び多数の細胞シグナル伝達系への作用など、様々な機序によって増殖及び分化を制御するのを助ける。米国特許第6,610,835号は、スフィンゴシン類縁体を開示している。同特許はまた、感染症及び癌を処置する方法も開示している。Pruet
t et al.,J.Lipid Res.2008,49(8),1621~1639は、スフィンゴシン及び誘導体を報告している。Bushnev et al.,ARKIVOC,2010,(viii):263~277は、スフィンゴ脂質誘導体を調製するための不斉合成法を報告している。Dougherty et al.,Org.Lett.2006,8(4),649~652は、1-デオキシスフィンゴシン誘導体の合成を報告している。Wiseman et al.,Org.Lett.2005,7(15),3155~3157は、2-アミノ-3,5-ジオールの抗癌及び立体選択合成における1-デオキシ-5-ヒドロキシスフィンゴ脂質を報告している。
【0006】
本明細書で引用した参考文献は、従来技術の自認ではない。
[発明の概要]
【0007】
本開示は、アルキン含有ヌクレオチド及びヌクレオシド治療組成物並びにそれらに関連した使用に関する。酸化リン若しくはその塩に任意追加的に共役されたヌクレオシド、プロドラッグ、又は酸化リンによってヌクレオチド若しくはヌクレオシドに連結されたアミノ酸エステル、脂質若しくはスフィンゴ脂質若しくは誘導体を含む共役化合物若しくはその塩が含まれる。
[発明を実施するための形態]
【0008】
本開示は、アルキン含有ヌクレオチド及びヌクレオシド治療組成物並びにそれらに関連した使用に関する。特定の実施形態では、開示は、酸化リン又はその塩に任意追加的に共役されたヌクレオシドに関する。特定の実施形態では、開示は、酸化リンによってヌクレオチド又はヌクレオシドに連結されたアミノ酸エステル、脂質又はスフィンゴ脂質又は誘導体を含む共役化合物又はその塩に関する。特定の実施形態では、開示は、感染症、ウイルス感染、及び癌を処置する際に使用するためのこれらの化合物を含む医薬組成物を企図する。
【0009】
特定の実施形態では、開示は、ウイルス性にコードされたRNA依存性RNAポリメラーゼRNAポリメラーゼ(RdRp)の標的化によるプラスセンス及びマイナスセンスRNAウイルス感染症の処置のための2’-アルキン含有ヌクレオシドの酸化リンプロドラッグに関する。本開示はまた、感染症及び癌の処置のためのヌクレオシド類縁体を送達する脂質及びスフィンゴ脂質の一般的な使用も提供する。
【0010】
特定の実施形態では、開示は、酸化リンによってヌクレオチド又はヌクレオシドに連結されたスフィンゴ脂質又は誘導体を含む共役化合物又はその塩に関する。特定の実施形態では、酸化リンは、リン酸塩、ホスホン酸塩、ポリリン酸塩、又はポリホスホン酸塩であり、リン酸塩、ホスホン酸塩、又はポリリン酸塩若しくはポリホスホン酸塩中のリン酸塩は、任意追加的にホスホロチオエート又はホスホロアミデートである。特定の実施形態では、脂質又はスフィンゴ脂質は、アミノ基又はヒドロキシル基を通じて酸化リンに共有結合されている。
【0011】
ヌクレオチド又はヌクレオシドは、2つ以上の窒素へテロ原子を含む複素環を含んでおり、置換複素環は、1つ以上の同じ又は異なるアルキル、ハロゲン、又はシクロアルキルで任意追加的に置換されている。
【0012】
特定の実施形態では、スフィンゴ脂質は、1つ以上の置換基で任意追加的に置換された飽和又は不飽和の2-アミノアルキル又は2-アミノオクタデカンである。特定の実施形態では、スフィンゴ脂質誘導体は、1つ以上の置換基で任意追加的に置換された飽和又は不飽和の2-アミノオクタデカン-3-オールである。特定の実施形態では、スフィンゴ脂質誘導体は、1つ以上の置換基で任意追加的に置換された飽和又は不飽和の2-アミノ
オクタデカン-3,5-ジオールである。
【0013】
特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される化合物のいずれかと、薬学的に許容される賦形剤と、を含む、医薬組成物を企図する。特定の実施形態では、医薬組成物は、糖類を含むピル、カプセル、錠剤、又は生理食塩水緩衝液の形態である。特定の実施形態では、組成物は、鎮痛剤、抗炎症薬、非ステロイド性抗炎症剤、抗ウイルス剤、抗生物質、又は抗癌剤などの第2の活性剤を含有してよい。
【0014】
特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される有効量の化合物を、それを必要としている被検体に投与することを含む、感染を処置する又は防止する方法に関する。典型的には、被検体は、ウイルス、細菌、真菌、原生生物、又は寄生生物による感染症と診断されている又はその危険性がある。
【0015】
特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される有効量の医薬組成物を、それを必要としている被検体に投与することを含む、ウイルス感染を処置する方法に関する。特定の実施形態では、被検体は、哺乳動物、例えば、ヒトである。特定の実施形態では、被検体は、慢性ウイルス感染症と診断されている。特定の実施形態では、投与は、ウイルス感染がもはや検出されないような状態下である。特定の実施形態では、被検体は、RNAウイルス、DNAウイルス、又はレトロウイルスと診断されている。特定の実施形態では、被検体は、二本鎖DNAウイルス、センス一本鎖DNAウイルス、二本鎖RNAウイルス、センス一本鎖RNAウイルス、アンチセンス一本鎖RNAウイルス、センス一本鎖RNAレトロウイルス又は二本鎖DNAレトロウイルスであるウイルスと診断されている。
【0016】
特定の実施形態では、被検体は、亜型H1N1、H3N2、H7N9、若しくはH5N1を含むインフルエンザA型ウイルス、インフルエンザB型ウイルス、インフルエンザC型ウイルス、ロタウイルスA型、ロタウイルスB型、ロタウイルスC型、ロタウイルスD型、ロタウイルスE型、ヒトコロナウイルス、SARSコロナウイルス、MERSコロナウイルス、ヒトアデノウイルス型(HAdV-1~55)、ヒトパピローマウイルス(HPV)型16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、及び59、パルボウイルスB19、伝染性軟属腫ウイルス、JCウイルス(JCV)、BKウイルス、メルケル細胞ポリオーマウイルス、コクサッキーA型ウイルス、ノロウイルス、風疹ウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、デングウイルス、チクングニア熱、東部ウマ脳炎ウイルス(EEEV)、西部ウマ脳炎ウイルス(WEEV)、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)、ロスリバーウイルス、バーマフォレストウイルス、黄熱病ウイルス、麻疹ウイルス、ムンプスウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、牛疫ウイルス、カリフォルニア脳炎ウイルス、ハンタウイルス、狂犬病ウイルス、エボラウイルス、マールブルグウイルス、単純ヘルペスウイルス-1(HSV-1)、単純ヘルペスウイルス-2(HSV-2)、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、エプスタイン-バーウイルス(EBV)、サイトメガロウイルス(CMV)、リンパ球向性ヘルペスウイルス、ロゼオロウイルス、若しくはカポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎又はヒト免疫不全ウイルス(HIV)と診断されている。
【0017】
特定の実施形態では、被検体は、亜型H1N1、H3N2、H7N9、H5N1(低病原性)、及びH5N1(高病原性)を含むインフルエンザA型ウイルス、インフルエンザB型ウイルス、インフルエンザC型ウイルス、ロタウイルスA型、ロタウイルスB型、ロタウイルスC型、ロタウイルスD型、ロタウイルスE型、SARSコロナウイルス、MERS-CoV、ヒトアデノウイルス型(HAdV-1~55)、ヒトパピローマウイルス(HPV)型16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、及び59、パルボウイルスB19、伝染性軟属腫ウイルス、JCウイルス(JCV)、BKウイルス、メルケル細胞ポリオーマウイルス、コクサッキーA型ウイルス、ノロウイルス
、風疹ウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、黄熱病ウイルス、麻疹ウイルス、ムンプスウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、パラインフルエンザウイルス1型及び3型、牛疫ウイルス、チクングニア熱、東部ウマ脳炎ウイルス(EEEV)、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)、西部ウマ脳炎ウイルス(WEEV)、カリフォルニア脳炎ウイルス、日本脳炎ウイルス、リフトバレー熱ウイルス(RVFV)、ハンタウイルス、デングウイルス血清型1、2、3及び4、西ナイルウイルス、ジカウイルス、ポワッサンウイルス、タカリベウイルス、フニン、狂犬病ウイルス、エボラウイルス、マールブルグウイルス、アデノウイルス、単純ヘルペスウイルス-1(HSV-1)、単純ヘルペスウイルス-2(HSV-2)、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、エプスタイン-バーウイルス(EBV)、サイトメガロウイルス(CMV)、リンパ球向性ヘルペスウイルス、ロゼオロウイルス、若しくはカポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎又はヒト免疫不全ウイルス(HIV)と診断されている。
【0018】
特定の実施形態では、被検体は、胃腸炎、急性呼吸器疾患、重症急性呼吸器症候群、ウイルス感染後疲労症候群、ウイルス性出血熱、後天性免疫不全症候群又は肝炎と診断されている。
【0019】
特定の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、米国特許第8466159号、同第8492386号、同第6056961号、同第6143752号、同第6403564号、同第6475985号、同第6689814号、同第6849254号、同第6936629号、同第6995174号、同第7012066号、同第7105499号、同第7125855号、同第7153848号、同第7202224号、同第7205330号、同第7244721号、同第7348425号、同第7423058号、同第7429572号、同第7470664号、同第7491794号、同第7514557号、同第7585845号、同第7592316号、同第7601820号、同第7608600号、同第7648998号、同第7728027号、同第7754699号、同第7772178号、同第7777395号、同第7793040号、同第7820671号、同第7893264号、同第7906619号、同第7910728号、同第7915291号、同第7939667号、同第7951787号、同第7951789号、同第7964580号、同第7973040号、同第8017771号、同第8067438号、同第8080654号、同第8088368号、同第8101765号、同第8106187号、同第8119602号、同第8148399号、同第8178491号、同第8216999号、同第8252923号、同第8466159号、同第8492386号、米国特許出願公開第20020022015号、同第20020119122号、同第20020183690号、同第20030004119号、同第20030032590号、同第20030044824号、同第20030109697号、同第20030138403号、同第20030187000号、同第20030199518号、同第20040198840号、同第20040202641号、同第20050085528号、同第20050123628号、同第20050187170号、同第20050245502号、同第20050249702号、同第20050288245号、同第20060083785号、同第20060100148号、同第20060105063号、同第20060142238号、同第20060228333号、同第20060229293号、同第20060275366号、同第20060276404号、同第20060276406号、同第20060276407号、同第20060281689号、同第20060287248号、同第20060293267号、同第20070004635号、同第20070021351号、同第20070092512号、同第20070105781号、同第20070207949号、同第20070224167号、同第20070232527号、同第20070237818号、同第20070274951号、同第20070287664号、同第20080004236号、同第20080019950号、同第20080050336号、同第2008
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5975(A1)号、同第2013028953(A1)号、同第2013040492(A2)号、同第2013066753(A1)号、米国特許第8680106号、同第8685984号、同第8809265号、同第8853176号、同第8889159号、同第8969357号、同第8993578号、米国特許出願公開第20140080868号、同第20140080886号、同第20150174194号、国際公開第2014152514(A1)号、又は同第2014152635(A1)号のうちのいずれかと組み合わせて投与することができる。
【0020】
特定の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、ABT-450、ABT-267、ABT-333、ABT-493、ABT-530、アバカビル、アシクロビル、アシクロビル、アデホビル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリジェン、arbidol、アタザナビル、アトリプラ、ボセプレビル、シドホビル、コンビビル、ダクラタスビル、ダルナビル、ダサブビル、デラビルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン、エンフビルチド、エンテカビル、ファムシクロビル、ホミビルセン、ホスアンプレナビル、ホスカルネット、ホスホネット、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル、イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インターフェロンIII型、インターフェロンII型、インターフェロンI型、ラミブジン、レジパスビル、ロピナビル、ロビリド、マラビロク、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、nexavir、オムビタスビル、オセルタミビル、パリタプレビル、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポドフィロトキシン、ラルテグラビル、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、ピラミジン(pyramidine)、サキナビル、シメプレビル、ソホスブビル、スタブジン、テラプレビル、テルビブジン、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロック、ビダラビン、ビラミジンザルシタビン、ザナミビル、又はジドブジン及びこれらの組み合わせなど、第2の抗ウイルス剤と組み合わせて投与される。
【0021】
特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される有効量の医薬組成物を、それを必要としている被検体に投与することを含む、癌を処置する方法に関する。特定の実施形態では、癌は、膀胱癌、乳癌、黒色腫、結腸及び直腸癌、非ホジキンリンパ腫、子宮内膜癌、膵癌、腎癌、前立腺癌、白血病、甲状腺癌、並びに脳癌から選択される。
【0022】
特定の実施形態では、組成物は、テモゾロミド(temozolamide)、ベバシズマブ、プロカルバジン、ロムスチン、ビンクリスチン、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ドセタキセル、シスプラチン、5-フルオロウラシル、ゲムシタビン、テガフール、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシウレア、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン及びミトラマイシン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン、タキソール、タキソテール、エトポシド、テニポシド、アムサクリン、トポテカン、カンプトテシン、ボルテゾミブ、アナグレリド、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、ヨードキシフェン、フルベストラント、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、シプロテロン、ゴセレリン、リュープロレリン、ブセレリン、メゲストロール、アナストロゾール、レトロゾール、ボロゾール(vorazole)、エキセメスタン、フィナステリド、マリマスタット、トラスツズマブ、セツキシマブ、ダサチニブ、イマチニブ、コンブレタスタチン、サリドマイド、並びに/若しくはレナリドマイド又はこれらの組み合わせなど、第2の抗癌剤と組み合わせて投与される。
【0023】
特定の実施形態では、開示は、感染症、ウイルス感染、又は癌の処置又は防止のための薬の生産又は製造における、本明細書に開示される化合物の使用に関する。
【0024】
特定の実施形態では、開示は、本明細書又はいずれかの式で開示される化合物の誘導体に関する。
【0025】
本開示の追加の利点が、後に続く説明に記載されることになる。上述の一般的な説明及び後述の「発明を実施するための形態」の両方は具体例であって、例示だけを目的としており、特許請求されている本開示の範囲の限定を意図するものではない。
【0026】
本開示は、記載されている特定の実施形態によって制限されるものではないことを理解されたい。また、本開示の範囲は添付の「特許請求の範囲」によってのみ限定されることになるので、本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明するための目的のものにすぎず、限定することを意図しないことも理解するべきである。
【0027】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示の属する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似している又は同等の任意の方法及び物質もまた、本開示の実施又は試験において使用され得るが、好ましい方法及び物質は本明細書に記載されている。
【0028】
本明細書に引用された全ての公開及び特許は、それぞれ個々の公開又は特許が参照により組み込まれるように具体的かつ個別的に指示されているのと同様に、参照により本明細書に組み込まれるものであり、公開が引用されたときの方法及び/又は物質を開示及び説明するように参照により本明細書に組み込まれる。いかなる公開の引用も、出願日より前のその開示のためのものであり、本開示が先行開示のせいでかかる公開に先行する資格が得られないという自認として解釈されるべきではない。更に、提供された公開の日付は、独立して確認することが必要であり得る実際の公開日とは異なっている恐れがある。
【0029】
本開示を読むと当業者には明らかになるように、本明細書に記載及び例示された個々の実施形態のそれぞれは、本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離され得る又はそれらと組み合わせられ得る別個の構成要素及び特徴を有する。いずれの列挙された方法も、列挙されたイベントの順序で又は論理的に可能である任意の他の順序で行うことができる。
【0030】
本開示の実施形態は、別途記載のない限り、医学、有機化学、生化学、分子生物学、薬理学などの技術を使用することになり、これらは、当業者の技術範囲内である。かかる技術は、文献で十分に説明されている。
【0031】
本明細書及び添付の「特許請求の範囲」において使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、複数の指示対象を包含することに留意が必要である。本明細書及び以下の「特許請求の範囲」において、多数の用語に言及し、それらは、相反する意図が明白でない限り、以下の意味を有すると定義されるものとする。
【0032】
様々な実施形態を記載する前に、以下の定義を提供するが、これらは別途記載のない限り使用されなければならない。
【0033】
本明細書で使用されるとき、「酸化リン」という用語は、リン-酸素(P-O又はP=O)結合を含有する任意の様々な化学部分を指す。本明細書において連結基として使用されるとき、結合された分子は、酸素に結合し得るか、又はリン原子に直接結合し得る。この用語は、リンが典型的には4つの酸素に結合されている、リン酸塩、及びリンが典型的には1つの炭素及び3つの酸素に結合されている、ホスホン酸塩を含むが、これらに限定
されないことが意図されている。「ポリリン酸塩」は、一般に、少なくとも1つのリン-酸素-リン(P-O-P)結合によって共に連結されたリン酸塩を指す。「ポリホスホン酸塩」は、少なくとも1つのリン-炭素(C-P-O-P)結合を含有するポリリン酸塩を指す。リン-酸素結合を含有することに加えて、酸化リンは、リン-チオール(P-S又はP=S)結合及び/又はリン-アミン(P-N)結合を含有し得、それぞれ、ホスホロチオエート又はホスホロアミデートと称される。酸化リンでは、酸素原子は、リンへの二重結合若しくは単結合又はそれらの組み合わせを形成し得、酸素は、炭素などの他の原子と更に結合し得るか、又はカチオン、例えば、金属若しくは第四級アミンと均衡しているアニオンとして存在し得る。
【0034】
本明細書で使用されるとき、「アルキル」は、1~22個の炭素原子を含有するものなど、非環状、環状、直鎖状又は分枝鎖状の不飽和又は飽和炭化水素を意味し、具体的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、シクロペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、及び2,3-ジメチルブチルを含む。この用語は、置換及び非置換の両方のアルキル基を含む。アルキル基は、例えば、ヒドロキシル、アミノ、ハロ、ジュウテロ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、硫酸塩、ホスホン酸、リン酸塩、若しくはホスホン酸塩、又は当業者にとって既知であるように、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,「Protective Groups in Organic Synthesis」,3ed.,John Wiley & Sons,1999に教示されているように、必要に応じて、保護されていないか、若しくは保護されているかのいずれかの、本化合物の薬理活性を阻害しない任意の他の生存可能な官能基から選択される1つ以上の部分で任意追加的に置換されることができる。
【0035】
「低級アルキル」という用語は、本明細書で使用されるとき、別途記載のない限り、置換及び非置換の両方の形態を含めて、C1~C4の飽和した直鎖状、分枝鎖状、又は適当ならば、環状(例えば、シクロプロピル)のアルキル基を指す。本願において別途明確な記載のない限り、アルキルが好適な部分であるとき、低級アルキルは好ましい。
【0036】
「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、本明細書で使用されるとき、クロロ、ブロモ、ヨード及びフルオロを含む。
【0037】
非芳香族の単環式又は多環式アルキルは、本明細書において3~30個の炭素原子を含有する「炭素環」又は「カルボシクリル」基と称される。代表的な飽和炭素環としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられるが、不飽和炭素環としては、シクロペンテニル及びシクロヘキセニルなどが挙げられる。
【0038】
「複素炭素環」又は「ヘテロカルボシクリル」基は、飽和又は不飽和(ただし芳香族ではない)の単環式又は多環式であり得る、窒素、酸素及びイオウから独立して選択される1~4個のヘテロ原子を含有する炭素環であり、窒素及びイオウヘテロ原子は、任意追加的に酸化され得、窒素ヘテロ原子は、任意追加的に四級化され得る。複素炭素環としては、モルホリニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ヒダントイニル、バレロラクタミル、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニルなどが挙げられる。
【0039】
「アリール」は、フェニル又はナフチルなど、6~32個の炭素原子を含有する芳香族
炭素環式の単環式又は多環式の環を意味する。多環式の環系は、環のうちの1つが芳香族である限り、必ずしも必要ではないが、1つ以上の非芳香族の環を含有し得る。
【0040】
本明細書で使用されるとき、「ヘテロアリール」は、単環式環系及び多環式環系の両方を含めて、窒素、酸素及びイオウから選択される1~4個のヘテロ原子を有し、かつ、少なくとも1つの炭素原子を含有する芳香族複素炭素環を指す。多環式の環系は、環のうちの1つが芳香族である限り、必ずしも必要ではないが、1つ以上の非芳香族の環を含有し得る。代表的なヘテロアリールは、フリル、ベンゾフラニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、ピロリル、インドリル、イソインドリル、アザインドリル、ピリジル、キノリニル、イソキノリニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、シンノリニル、フタラジニル、及びキナゾリニルである。「ヘテロアリール」という用語の使用は、1-メチルイミダゾール-5-イル置換基など、N-アルキル化誘導体を含むことが企図される。
【0041】
本明細書で使用されるとき、「複素環」又は「複素環式」は、窒素、酸素及びイオウから選択される1~4個のヘテロ原子を有し、かつ、少なくとも1つの炭素原子を含有する単環式及び多環式の環系を指す。単環式及び多環式の環系は、芳香族、非芳香族、又は芳香族環と非-芳香族環の混合であり得る。複素環としては、複素炭素環、ヘテロアリールなどが挙げられる。
【0042】
「アルキルチオ」は、イオウ架橋によって取り付けられた、上に定義したアルキル基を指す。アルキルチオの例は、メチルチオである(即ち、-S-CH)。
【0043】
「アルコキシ」は、酸素架橋によって取り付けられた、上に定義したアルキル基を指す。アルコキシの例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、s-ブトキシ、t-ブトキシ、n-ペントキシ、及びs-ペントキシが挙げられるが、これらに限定されない。好ましいアルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、s-ブトキシ、及びt-ブトキシである。
【0044】
「アルキルアミノ」は、アミノ架橋によって取り付けられた、上に定義したアルキル基を指す。アルキルアミノの例は、メチルアミノである(即ち、-NH-CH)。
【0045】
「アルカノイル」は、カルボニル架橋によって取り付けられた、上に定義したアルキルを指す(即ち、-(C=O)アルキル)。
【0046】
「アルキルスルホニル」は、メシルなど、スルホニル架橋によって取り付けられた、上に定義したアルキルを指し(即ち、-S(=O)アルキル)、「アリールスルホニル」は、スルホニル架橋によって取り付けられたアリールを指す(即ち、-S(=O)アリール)。
【0047】
「アルキルスルフィニル」は、スルフィニル架橋によって取り付けられた、上に定義したアルキルを指す(即ち、-S(=O)アルキル)。
【0048】
「置換された」という用語は、少なくとも1つの水素原子が置換基に置き換えられている分子を指す。置換されたとき、基のうちの1つ以上は「置換基」である。分子は、多重置換され得る。オキソ置換基(「=O」)の場合、2つの水素原子が置き換えられる。この文脈内の例示的な置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、ニトロ、シアノ、オキソ、カルボシクリル、カルボシクロアルキル、ヘテロカルボシクリル、ヘテロカルボシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロ
アリールアルキル、-NRaRb、-NRaC(=O)Rb、-NRaC(=O)NRaNRb、-NRaC(=O)ORb、-NRaSORb、-C(=O)Ra、-C(=O)ORa、-C(=O)NRaRb、-OC(=O)NRaRb、-ORa、-SRa、-SORa、-S(=O)Ra、-OS(=O)Ra及び-S(=O)ORaが挙げられ得る。この文脈におけるRa及びRbは、同じ又は異なるものであり得、独立して、水素、ハロゲンヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボシクリル、カルボシクロアルキル、ヘテロカルボシクリル、ヘテロカルボシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルであり得る。
【0049】
「任意追加的に置換された」という用語は、本明細書で使用されるとき、置換が任意追加であり、したがって、指定された原子が置換されないことも可能であることを意味する。
【0050】
本明細書で使用されるとき、「塩」は、親化合物が、その酸性塩又は塩基性塩を作製することによって改変されている、開示される化合物の誘導体を指す。塩の例としては、アミン、アルキルアミン、又はジアルキルアミンなどの塩基性残基の無機又は有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ又は有機塩、及び同様のものが挙げられるが、これらに限定されない。典型的な実施形態では、塩は、形成された親化合物の第四級アンモニウム塩を含む従来の非中毒性の薬学的に許容される塩、及び非中毒性の無機酸又は有機酸である。好ましい塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などの無機酸から誘導されたもの、及び酢酸、プロピオン、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸などの有機酸から調製された塩が挙げられる。
【0051】
「被検体」は、任意の動物、好ましくは、ヒト患者、家畜、げっ歯類、サル又は家庭のペットを指す。
【0052】
「プロドラッグ」という用語は、インビボで生物学的に活性な形態に変換される薬剤を指す。プロドラッグは、いくつかの状況では、親化合物よりも容易に投与することができることから、多くの場合、有用である。例えば、親化合物が経口投与で生物学的に利用可能でなくても、プロドラッグは経口投与で生物学的に利用可能であり得る。プロドラッグはまた、親薬剤を上回る、医薬組成物中での改善された可溶性を有し得る。プロドラッグは、酵素的なプロセス及び代謝的な加水分解を含めて、様々な機序によって親薬剤に変換され得る。
【0053】
本明細書で使用されるとき、「誘導体」という用語は、識別された類縁体の十分な機能的属性を保持する、構造的に類似の化合物を指す。誘導体は、1つ以上の原子が欠けていること、1つ以上の置換基で置換されていること、塩であること、異なる水和/酸化状態であること、例えば、単結合若しくは二重結合を置換していること、ケトンをヒドロキシ基に置換していることから、又は例えば、これらに限定されないが、酸素原子をイオウ若しくは窒素原子で置き換えること、又はアミノ基をヒドロキシル基で若しくはその逆に置き換えることなど、分子内の1つ以上の原子が交換されていることから、構造的に類似であり得る。芳香族環において炭素を窒素で置き換えることは、企図された誘導体である。誘導体は、プロドラッグであり得る。誘導体は、化学文献に提示されている任意の様々な合成法又は適当な適応によって、又は参照により本明細書に組み込まれる、「March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,
Mechanisms,and Structure」,Wiley,6th Edition(2007)Michael B.Smith又は「Domino Reactions in Organic Synthesis」,Wiley(2006)Lutz F.Tietzeに提供されているものなど、合成化学若しくは有機化学の教科書にあるように、調製され得る。
【0054】
本明細書で使用されるとき、「防止する」及び「防止すること」という用語は、参照された病理学的な状態又は疾患の再発、拡散又は発症の完全又は部分的な阻止を含む。本開示が完全な防止に限定されることは意図されていない。いくつかの実施形態では、発症が遅らされる、又は疾患の深刻度が軽減される。
【0055】
本明細書で使用されるとき、「処置する」及び「処置すること」という用語は、被検体(例えば、患者)が治療され、疾患が根絶される場合に限定されない。むしろ、本開示の実施形態はまた、単に症状を軽減する、及び/又は疾患の進行を遅らせる処置も企図する。
【0056】
本明細書で使用されるとき、「~と組み合わせて」という用語は、追加の処置を伴う投与を説明するために使用される場合、薬剤が、追加の処置の前に、それと共に、若しくはその後に、又はこれらの組み合わせで投与され得ることを意味する。
【0057】
抗ウイルス剤としてのヌクレオシド類縁体
ヌクレオシド類縁体は、デオキシヌクレオシドキナーゼ(dNK)、デオキシヌクレオシド一リン酸キナーゼ(dNMPK)及びヌクレオシド二リン酸キナーゼ(NDPK)による連続したリン酸化のために、宿主のヌクレオシド再利用経路を利用する。しかしながら、これらの化合物の細胞内活性化は、多くの場合、宿主の内因性キナーゼの高い基質特異性によってしばしば損なわれる。インビトロ研究及びインビボ研究は、dNK及びdNMPKによって触媒された、第1及び/又は第2のリン酸化が、多くの場合、ヌクレオシド類縁体活性化において律速段階となることを実証してきた。所与のヌクレオシド類縁体のリン酸化連鎖反応におけるこれらの有意な遮断は、細胞アッセイにおいて観察可能な活性の欠如をもたらすことになる。これらの遮断を回避するために、いくつかのキナーゼバイパス戦略が開発されてきた。例えば、McGuiganホスホルアミダートは、キナーゼバイパスのために使用される化学共役体である。Serpi et al.,J Med Chem,2012,55(10):4629~4639を参照されたい。これらのプロドラッグの代謝は、カルボン酸エステルのエステラーゼ触媒開裂から始まり、その後、いくつかの化学的転位工程が続き、アミノ酸ホスホルアミダートをもたらす。最後の開裂は、いくつかの内因性ホスホルアミダーゼのうちの1つによって行われ、これらの内因性ホスホルアミダーゼのうちの1つは、ヒスチジントリアドヌクレオチド結合性タンパク質1(hINT1)に識別されている。
【0058】
これらの遮断を回避するための代替プロドラッグ戦略は、ヌクレオチド類縁体リン酸塩をマスクするためにスフィンゴイド塩基を利用する。スフィンゴイド塩基は、ヌクレオチド類縁体リン酸塩を脳などの重要な組織に送達する潜在能力を有する。ヌクレオシド-脂質共役体を形成するためにスフィンゴイド塩基の使用を推進する設計思想は、スフィンゴイド塩基類縁体が、(a)経口投与後によく吸収され、(b)腸細胞内での酸化的異化作用に抵抗性があり、(c)脳内で高濃度を達成するという観察結果に基づいている。マウスにおける従来型のリン脂質薬剤共役体の腸取り込みに関するデータ及びラットにおけるスフィンゴイド塩基の経口吸収に関する本発明者らのデータに基づき、本発明者らのスフィンゴイド塩基共役体は、よく吸収され、かつ、初回通過代謝に抵抗性があるはずである。吸収後、スフィンゴシン-1-リン酸塩を含め、スフィンゴイド塩基は、リポタンパク質及びアルブミンのような遊離血漿タンパク質の両方を介して血液中で輸送される。スフ
ィンゴイド塩基リン酸塩の能動上皮細胞取り込みが、ABC輸送体、CFTRを介して起こることは実証されているが、受動タンパク質輸送及びエンドサイトーシス取り込みもまた可能であり、細胞外に送達された薬剤共役体は、中枢神経系(CNS)及び腸管関連リンパ組織(GALT)内の標的細胞によって同様に処理されるであろうと考えられる。上述のラットスフィンゴ脂質PK研究は、血漿Cmax濃度を10~300+倍で上回っている24時間組織中濃度をもたらし、肺中濃度及び脳中濃度が特に高く、中毒性の証拠はなかった。このアプローチは、重要組織への高薬剤濃度の共役体送達について有意な潜在能力を有する。
【0059】
化合物
特定の実施形態では、開示は、リン部分又はその薬学的に許容される塩に共役されたヌクレオシドに関する。
【0060】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0061】
【化1】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Rは、OH、F、Cl、又はNHであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0062】
【化2】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシ(alkyoxy)であり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0063】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0064】
【化3】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Rは、OH、F、Cl、又はNHであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0065】
【化4】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0066】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0067】
【化5】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Rは、OH、F、Cl、又はNHであり、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0068】
【化6】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチ
ル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、メトキシ、エトキシ、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0069】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0070】
【化7】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0071】
【化8】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチ
ル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0072】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0073】
【化9】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0074】
【化10】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0075】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0076】
【化11】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0077】
【化12】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、メトキシ、エトキシ、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0078】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0079】
【化13】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0080】
【化14】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0081】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0082】
【化15】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0083】
【化16】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0084】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0085】
【化17】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0086】
【化18】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容され
る塩に関する。
【0087】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0088】
【化19】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0089】
【化20】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0090】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0091】
【化21】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【0092】
【化22】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
は、OH、Oアルキル、又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0093】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0094】
【化23】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0095】
【化24】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0096】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0097】
【化25】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0098】
【化26】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル
、ホルミル、メトキシ、エトキシ、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0099】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0100】
【化27】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0101】
【化28】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0102】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0103】
【化29】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMeであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0104】
【化30】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチ
ル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0105】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0106】
【化31】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMeであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
Qは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0107】
【化32】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0108】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0109】
【化33】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMeであり、
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【0110】
【化34】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0111】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0112】
【化35】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0113】
【化36】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0114】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0115】
【化37】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0116】
【化38】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容され
る塩に関する。
【0117】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0118】
【化39】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0119】
【化40】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0120】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0121】
【化41】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0122】
【化42】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容され
る塩に関する。
【0123】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0124】
【化43】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0125】
【化44】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0126】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0127】
【化45】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0128】
【化46】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容され
る塩に関する。
【0129】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0130】
【化47】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0131】
【化48】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0132】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0133】
【化49】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0134】
【化50】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0135】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0136】
【化51】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0137】
【化52】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置
換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0138】
【化53】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0139】
【化54】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容
される塩に関する。
【0140】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0141】
【化55】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0142】
【化56】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0143】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0144】
【化57】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0145】
【化58】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0146】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0147】
【化59】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0148】
【化60】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0149】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0150】
【化61】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe又はOCHであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0151】
【化62】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容され
る塩に関する。
【0152】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0153】
【化63】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0154】
【化64】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、メトキシ、エトキシ、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0155】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0156】
【化65】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0157】
【化66】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、メトキシ、エトキシ、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0158】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0159】
【化67】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0160】
【化68】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、メトキシ、エトキシ、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0161】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0162】
【化69】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0163】
【化70】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、チオール、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0164】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0165】
【化71】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0166】
【化72】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネ
オペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、メトキシ、エトキシ、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0167】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0168】
【化73】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH又はOCHMeであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0169】
【化74】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0170】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0171】
【化75】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0172】
【化76】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置
換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0173】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0174】
【化77】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0175】
【化78】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0176】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0177】
【化79】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0178】
【化80】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0179】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0180】
【化81】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0181】
【化82】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0182】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0183】
【化83】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0184】
【化84】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置
換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0185】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0186】
【化85】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0187】
【化86】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0188】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0189】
【化87】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0190】
【化88】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0191】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0192】
【化89】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0193】
【化90】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容され
る塩に関する。特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0194】
【化91】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0195】
【化92】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置
換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0196】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0197】
【化93】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0198】
【化94】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、シクロプロピル、フルオロ、クロロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、メトキシ、エトキシ、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0199】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0200】
【化95】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0201】
【化96】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、シクロプロピル、フルオロ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、ビニル、又はシクロブチルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、メトキシ、エトキシ、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0202】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0203】
【化97】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0204】
【化98】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、メトキシ、エトキシ、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0205】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0206】
【化99】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0207】
【化100】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0208】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0209】
【化101】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0210】
【化102】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネ
オペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、メトキシ、エトキシ、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0211】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0212】
【化103】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH又はOCHMeであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0213】
【化104】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0214】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0215】
【化105】
【0216】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0217】
【化106】
【0218】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0219】
【化107】
【0220】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0221】
【化108】
【0222】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0223】
【化109】
【0224】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0225】
【化110】
【0226】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0227】
【化111】
【0228】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0229】
【化112】
【0230】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0231】
【化113】
【0232】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0233】
【化114】
【0234】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0235】
【化115】
【0236】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0237】
【化116】
【0238】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0239】
【化117】
【0240】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0241】
【化118】
【0242】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0243】
【化119】
【0244】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0245】
【化120】
【0246】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0247】
【化121】
【0248】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0249】
【化122】
【0250】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0251】
【化123】
【0252】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0253】
【化124】
【0254】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0255】
【化125】
【0256】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0257】
【化126】
【0258】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0259】
【化127】
【0260】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0261】
【化128】
【0262】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0263】
【化129】
【0264】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0265】
【化130】
【0266】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0267】
【化131】
【0268】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0269】
【化132】
【0270】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0271】
【化133】
【0272】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0273】
【化134】
【0274】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0275】
【化135】
【0276】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0277】
【化136】
【0278】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0279】
【化137】
【0280】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0281】
【化138】
【0282】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0283】
【化139】
【0284】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0285】
【化140】
【0286】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0287】
【化141】
【0288】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0289】
【化142】
【0290】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0291】
【化143】
【0292】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0293】
【化144】
【0294】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0295】
【化145】
【0296】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0297】
【化146】
【0298】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0299】
【化147】
【0300】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
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【化148】
【0302】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0303】
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【0304】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
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【化150】
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例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
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【0308】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
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【0310】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
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例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
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【0314】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
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例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
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【化157】
【0320】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
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例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
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例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
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例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
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【0330】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0331】
【化163】
【0332】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0333】
【化164】
【0334】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0335】
【化165】
【0336】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0337】
【化166】
【0338】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0339】
【化167】
【0340】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0341】
【化168】
【0342】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0343】
【化169】
【0344】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0345】
【化170】
【0346】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0347】
【化171】
【0348】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0349】
【化172】
【0350】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0351】
【化173】
【0352】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0353】
【化174】
【0354】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0355】
【化175】
【0356】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0357】
【化176】
【0358】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0359】
【化177】
【化178】
【0360】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0361】
【化179】
【0362】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0363】
【化180】
【0364】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0365】
【化181】
【0366】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0367】
【化182】
【0368】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0369】
【化183】
【0370】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0371】
【化184】
【0372】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0373】
【化185】
【0374】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0375】
【化186】
【0376】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0377】
【化187】
【0378】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0379】
【化188】
【0380】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0381】
【化189】
【0382】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0383】
【化190】
【0384】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0385】
【化191】
【0386】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0387】
【化192】
【0388】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0389】
【化193】
【0390】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0391】
【化194】
【0392】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0393】
【化195】
【0394】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0395】
【化196】
【0396】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0397】
【化197】
【0398】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0399】
【化198】
【0400】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0401】
【化199】
【0402】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0403】
【化200】
【0404】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0405】
【化201】
【0406】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0407】
【化202】
【0408】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0409】
【化203】
【0410】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0411】
【化204】
【0412】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0413】
【化205】
【0414】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0415】
【化206】
【0416】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0417】
【化207】
【0418】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0419】
【化208】
【0420】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0421】
【化209】
【0422】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0423】
【化210】
【0424】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0425】
【化211】
【0426】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0427】
【化212】
【0428】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0429】
【化213】
【0430】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0431】
【化214】
【0432】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0433】
【化215】
【0434】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0435】
【化216】
【0436】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0437】
【化217】
【0438】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0439】
【化218】
【0440】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0441】
【化219】
【0442】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0443】
【化220】
【0444】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0445】
【化221】
【0446】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0447】
【化222】
【0448】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0449】
【化223】
【0450】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0451】
【化224】
【0452】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0453】
【化225】
【0454】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0455】
【化226】
【0456】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0457】
【化227】
【0458】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0459】
【化228】
【0460】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0461】
【化229】
【0462】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0463】
【化230】
【0464】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0465】
【化231】
【0466】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0467】
【化232】
【0468】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0469】
【化233】
【0470】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0471】
【化234】
【0472】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0473】
【化235】
【0474】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0475】
【化236】
【0476】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0477】
【化237】
【0478】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0479】
【化238】
【0480】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0481】
【化239】
【0482】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0483】
【化240】
【0484】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0485】
【化241】
【0486】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0487】
【化242】
【0488】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0489】
【化243】
【0490】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0491】
【化244】
【0492】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0493】
【化245】
【0494】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0495】
【化246】
【0496】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0497】
【化247】
【0498】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0499】
【化248】
【0500】
例示的な実施形態では、化合物は、以下から選択される。
【0501】
【化249】
【0502】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0503】
【化250】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【0504】
【化251】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0505】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0506】
【化252】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【0507】
【化253】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0508】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0509】
【化254】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCH、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Zは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0510】
【化255】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置
換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0511】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0512】
【化256】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0513】
【化257】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0514】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0515】
【化258】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0516】
【化259】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリー
ル、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0517】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0518】
【化260】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【0519】
【化261】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0520】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0521】
【化262】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、又はOCFであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0522】
【化263】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0523】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0524】
【化264】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0525】
【化265】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0526】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0527】
【化266】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0528】
【化267】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、又は置換アミノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0529】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0530】
【化268】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0531】
【化269】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0532】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0533】
【化270】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0534】
【化271】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネ
オペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0535】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0536】
【化272】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【0537】
【化273】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0538】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0539】
【化274】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0540】
【化275】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0541】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0542】
【化276】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0543】
【化277】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0544】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0545】
【化278】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Wは、N又はCRであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0546】
【化279】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0547】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0548】
【化280】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【0549】
【化281】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0550】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0551】
【化282】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0552】
【化283】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネ
オペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0553】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0554】
【化284】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【0555】
【化285】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0556】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0557】
【化286】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0558】
【化287】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0559】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0560】
【化288】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【0561】
【化289】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0562】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0563】
【化290】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xは、OCHMe、OCMe、OCHF、OCF、又はOCDであり、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0564】
【化291】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノであり、
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、メトキシ、エトキシ、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0565】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0566】
【化292】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0567】
【化293】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0568】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0569】
【化294】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【0570】
【化295】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリー
ル、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0571】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0572】
【化296】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0573】
【化297】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシであり、
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホルミル、アルコキシ、置換アミノ、又はシアノである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0574】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0575】
【化298】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
は、以下の式のうちの1つから選択され、
【0576】
【化299】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0577】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0578】
【化300】
又はその薬学的に許容される塩のための使用の方法であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0579】
【化301】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩のための使用の方法に関する。
【0580】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0581】
【化302】
又はその薬学的に許容される塩のための使用の方法であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0582】
【化303】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩のための使用の方法に関する。
【0583】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0584】
【化304】
又はその薬学的に許容される塩のための使用の方法であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0585】
【化305】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリー
ル、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩のための使用の方法に関する。
【0586】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0587】
【化306】
又はその薬学的に許容される塩のための使用の方法であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0588】
【化307】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩のための使用の方法に関する。
【0589】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物
【0590】
【化308】
又はその薬学的に許容される塩のための使用の方法であって、式中、
は、Hから又は以下の式のうちの1つから選択され、
【0591】
【化309】
Yは、O又はSであり、
は、OH、Oアリール、Oアルキル、又はBH であり、
は、OH又はBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族、ヘテロ芳香族、4-置換フェニル、4-クロロフェニル、又は4-ブロモフェニルであり、
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオペンチル、ベンジル、アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、又は脂質であり、
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、脂質、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、C2~22アルケニル、C2~22アルキニル、又は置換ヘテロアリールであり、
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1~22アルコキシ、C1~22アルキル、分枝アルキル、シクロアルキル、アリール、置換アリール、又はアルキオキシである、化合物又はその薬学的に許容される塩のための使用の方法に関する。
【0592】
特定の実施形態では、本発明は、以下の構造を有する化合物に関する。
【0593】
【化310】
【0594】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物のための使用の方法に関する。
【0595】
【化311】
【0596】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物のための使用の方法に関する。
【0597】
【化312】
【0598】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物のための使用の方法に関する。
【0599】
【化313】
【0600】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物のための使用の方法に関する。
【0601】
【化314】
【0602】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物のための使用の方法に関する。
【0603】
【化315】
【0604】
特定の実施形態では、本発明は、以下の式の化合物のための使用の方法に関する。
【0605】
【化316】
【0606】
脂質は、本明細書で使用されるとき、アルキル基で置換されたC6~22アルキル、アルコキシ、ポリエチレングリコール、又はアリールである。
【0607】
特定の実施形態では、脂質は、必須及び非必須脂肪酸から誘導された脂肪族アルコール、脂肪族アミン、又は脂肪族チオールである。
【0608】
特定の実施形態では、脂質は、必須及び非必須脂肪酸から誘導された不飽和、多価不飽和、オメガ不飽和、又はオメガ多価不飽和の脂肪族アルコール、脂肪族アミン、又は脂肪族チオールである。
【0609】
特定の実施形態では、脂質は、酸素、窒素、又はイオウで置換されたその炭素ユニットのうちの1つ以上を有する必須及び非必須脂肪酸から誘導された脂肪族アルコール、脂肪族アミン、又は脂肪族チオールである。
【0610】
特定の実施形態では、脂質は、酸素、窒素、又はイオウで置換されたその炭素ユニットのうちの1つ以上を有する必須及び非必須脂肪酸から誘導された不飽和、多価不飽和、オメガ不飽和、又はオメガ多価不飽和の脂肪族アルコール、脂肪族アミン、又は脂肪族チオ
ールである。
【0611】
特定の実施形態では、脂質は、任意追加的に置換されている必須及び非必須脂肪酸から誘導された脂肪族アルコール、脂肪族アミン、又は脂肪族チオールである。
【0612】
特定の実施形態では、脂質は、任意追加的に置換されている必須及び非必須脂肪酸から誘導された不飽和、多価不飽和、オメガ不飽和、又はオメガ多価不飽和の脂肪族アルコール、脂肪族アミン、又は脂肪族チオールである。
【0613】
特定の実施形態では、脂質は、任意追加的に置換されている、酸素、窒素、又はイオウで置換されたその炭素ユニットのうちの1つ以上を有する必須及び非必須脂肪酸から誘導された脂肪族アルコール、脂肪族アミン、又は脂肪族チオールである。
【0614】
特定の実施形態では、脂質は、任意追加的に更に置換されている、酸素、窒素、又はイオウで置換されたその炭素ユニットのうちの1つ以上を有する必須及び非必須脂肪酸から誘導された不飽和、多価不飽和、オメガ不飽和、又はオメガ多価不飽和の脂肪族アルコール、脂肪族アミン、又は脂肪族チオールである。
【0615】
特定の実施形態では、脂質は、ヘキサデシルオキシプロピルである。
【0616】
特定の実施形態では、脂質は、2-アミノヘキサデシルオキシプロピルである。
【0617】
特定の実施形態では、脂質は、2-アミノアラキジルである。
【0618】
特定の実施形態では、脂質は、2-ベンジルオキシヘキサデシルオキシプロピルである。
【0619】
特定の実施形態では、脂質は、ラウリル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、アラキジル、ベヘニル、又はリグノセリルである。
【0620】
特定の実施形態では、脂質は、以下の式を有するスフィンゴ脂質であり、
【0621】
【化317】
式中、
スフィンゴ脂質のRは、水素、アルキル、C(=O)R12、C(=O)OR12、又はC(=O)NHR12であり、
スフィンゴ脂質のRは、水素、フルオロ、OR12、OC(=O)R12、OC(=O)OR12、又はOC(=O)NHR12であり、
スフィンゴ脂質のR10は、1つ以上のハロゲン若しくはヒドロキシで任意追加的に置換された6個より多くかつ22個より少ない数の炭素からなる飽和若しくは不飽和アルキル鎖又は以下の式の構造であり、
【0622】
【化318】
nは、8~14若しくは8以下~14以下であり、oは、9~15若しくは9以下~15以下であり、m及びnの合計は、8~14若しくは8以下~14以下であり、m及びoの合計は、9~15若しくは9以下~15以下であり、又は
【0623】
【化319】
nは、4~10若しくは4以下~10以下であり、oは、5~11若しくは5以下~11以下であり、m及びnの合計は、4~10若しくは4以下~10以下であり、m及びoの合計は、5~11若しくは5以下~11以下であり、又は
【0624】
【化320】
nは6~12であるか若しくはnは6以下~12以下であり、m及びnの合計は6~12であるか若しくはnは6以下~12以下であり、
スフィンゴ脂質のR11は、OR12、OC(=O)R12、OC(=O)OR12、又はOC(=O)NHR12であり、
スフィンゴ脂質のR12は、水素、分枝状又は直鎖のC1~12アルキル、C13~22アルキル、シクロアルキル、又はベンジル若しくはフェニルから選択されるアリールであり、アリールは、1つ以上の同じ又は異なるR13で任意追加的に置換されており、
スフィンゴ脂質のR13は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ、アセチルアミノ、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジエチルカルバモイル、N-メチル-N-エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N-メチルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルス
ルファモイル、N-メチル-N-エチルスルファモイル、カルボシクリル、アリール、又はヘテロシクリルである。
【0625】
特定の実施形態では、スフィンゴ脂質のR12は、H、アルキル、メチル、エチル、プロピル、n-ブチル、分枝アルキル、イソプロピル、2-ブチル、1-エチルプロピル、1-プロピルブチル、シクロアルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ベンジル、フェニル、一置換フェニル、二置換フェニル、三置換フェニル、又は飽和若しくは不飽和のC12~C19長鎖アルキルである。
【0626】
特定の実施形態では、スフィンゴ脂質は以下の式を有しており、
【0627】
【化321】
式中、
スフィンゴ脂質のRは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、OR12、OC(=O)R12、OC(=O)OR12、又はOC(=O)NHR12であり、
スフィンゴ脂質のRは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、OR12、OC(=O)R12、OC(=O)OR12、又はOC(=O)NHR12であり、
スフィンゴ脂質のR10は、1つ以上のハロゲンで任意追加的に置換された6個より多くかつ22個より少ない数の炭素からなる飽和若しくは不飽和アルキル鎖又は以下の式の構造であり、
【0628】
【化322】
nは8~14又は8以下~14以下であり、m及びnの合計は8~14又は8以下~14以下であり、
スフィンゴ脂質のR12は、水素、分枝状又は直鎖のC1~12アルキル、C13~22アルキル、シクロアルキル、又はベンジル若しくはフェニルから選択されるアリールであり、アリールは、1つ以上の同じ又は異なるR13で任意追加的に置換されており、
スフィンゴ脂質のR13は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ、アセチルアミノ、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジエチルカルバモイル、N-メチル-N-エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N-メチルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルスルファモイル、N-メチル-N-エチルスルファモイル、カルボシクリル、アリール、又はヘテロシクリルである。
【0629】
特定の実施形態では、スフィンゴ脂質のR12は、H、アルキル、メチル、エチル、プロピル、n-ブチル、分枝アルキル、イソプロピル、2-ブチル、1-エチルプロピル、1-プロピルブチル、シクロアルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ベンジル、フェニル、一置換フェニル、二置換フェニル、三置換フェ
ニル、又は飽和若しくは不飽和のC12~C19長鎖アルキルである。
【0630】
好適なスフィンゴ脂質としては、スフィンゴシン、セラミド、若しくはスフィンゴミエリン、又は1つ以上の置換基で任意追加的に置換された2-アミノアルキルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0631】
他の好適なスフィンゴ脂質としては、2-アミノオクタデカン-3,5-ジオール;(2S,3S,5S)-2-アミノオクタデカン-3,5-ジオール;(2S,3R,5S)-2-アミノオクタデカン-3,5-ジオール;2-(メチルアミノ)オクタデカン-3,5-ジオール;(2S,3R,5S)-2-(メチルアミノ)オクタデカン-3,5-ジオール;2-(ジメチルアミノ)オクタデカン-3,5-ジオール;(2R,3S,5S)-2-(ジメチルアミノ)オクタデカン-3,5-ジオール;1-(ピロリジン-2-イル)ヘキサデカン-1,3-ジオール;(1S,3S)-1-((S)-ピロリジン-2-イル)ヘキサデカン-1,3-ジオール;2-アミノ-11,11-ジフルオロオクタデカン-3,5-ジオール;(2S,3S,5S)-2-アミノ-11,11-ジフルオロオクタデカン-3,5-ジオール;11,11-ジフルオロ-2-(メチルアミノ)オクタデカン-3,5-ジオール;(2S,3S,5S)-11,11-ジフルオロ-2-(メチルアミノ)オクタデカン-3,5-ジオール;N-((2S,3S,5S)-3,5-ジヒドロキシオクタデカン-2-イル)アセトアミド;N-((2S,3S,5S)-3,5-ジヒドロキシオクタデカン-2-イル)パルミトアミド;1-(1-アミノシクロプロピル)ヘキサデカン-1,3-ジオール;(1S,3R)-1-(1-アミノシクロプロピル)ヘキサデカン-1,3-ジオール;(1S,3S)-1-(1-アミノシクロプロピル)ヘキサデカン-1,3-ジオール;2-アミノ-2-メチルオクタデカン-3,5-ジオール;(3S,5S)-2-アミノ-2-メチルオクタデカン-3,5-ジオール;(3S,5R)-2-アミノ-2-メチルオクタデカン-3,5-ジオール;(3S,5S)-2-メチル-2-(メチルアミノ)オクタデカン-3,5-ジオール;2-アミノ-5-ヒドロキシ-2-メチルオクタデカン-3-オン;(Z)-2-アミノ-5-ヒドロキシ-2-メチルオクタデカン-3-オンオキシム;(2S,3R,5R)-2-アミノ-6,6-ジフルオロオクタデカン-3,5-ジオール;(2S,3S,5R)-2-アミノ-6,6-ジフルオロオクタデカン-3,5-ジオール;(2S,3S,5S)-2-アミノ-6,6-ジフルオロオクタデカン-3,5-ジオール;(2S,3R,5S)-2-アミノ-6,6-ジフルオロオクタデカン-3,5-ジオール;及び(2S,3S,5S)-2-アミノ-18,18,18-トリフルオロオクタデカン-3,5-ジオールが挙げられるが、これらに限定されず、またこれらは1つ以上の置換基で任意追加的に置換されてよい。
【0632】
感染症
本明細書で提供される化合物は、ウイルス感染症を処置するために使用することができる。ウイルス感染症の例としては、RNAウイルス(マイナス鎖RNAウイルス、プラス鎖RNAウイルス、二本鎖RNAウイルス及びレトロウイルスを含む)又はDNAウイルスによって引き起こされる感染症が挙げられるが、これらに限定されない。RNAウイルス及びDNAウイルスの全ての株、型、及び亜型が、本明細書で企図される。
【0633】
RNAウイルスの例としては、アフトウイルス(例えば、口蹄疫ウイルスO、A、C、Asia1、SAT1、SAT2及びSAT3)、カルジオウイルス(例えば、脳脊髄炎ウイルス及びタイラーマウス脳脊髄炎ウイルス)、エンテロウイルス(例えば、ポリオウイルス1、2及び3、ヒトエンテロウイルスA~D、ウシエンテロウイルス1及び2、ヒトコクサッキーウイルスA1~A22及びA24、ヒトコクサッキーウイルスB1~B5、ヒトエコーウィルス1~7、9、11~12、24、27、29~33、ヒトエンテロウイルス68~71、ブタエンテロウイルス8~10及びサルエンテロウイルス1~18
)、エルボウイルス(例えば、ウマ鼻炎ウイルス)、ヘパトウイルス(例えば、ヒトA型肝炎ウイルス及びサルA型肝炎ウイルス)、コブウイルス(例えば、ウシコブウイルス及びアイチウイルス)、パレコウイルス(例えば、ヒトパレコウイルス1及びヒトパレコウイルス2)、ライノウイルス(例えば、ライノウイルスA、ライノウイルスB、ライノウイルスC、HRV16、HRV16(VR-11757)、HRV14(VR-284)、又はHRV1A(VR-1559)、ヒトライノウイルス1~100及びウシライノウイルス1~3)及びテッショウウイルス(例えば、ブタテッショウウイルス)を含む、ピコルナウイルスが挙げられるが、これらに限定されない。
【0634】
RNAウイルスの追加の例としては、ノロウイルス(例えば、ノーウォークウイルス)、サポウイルス(例えば、サッポロウイルス)、ラゴウイルス(例えば、ウサギ出血病ウイルス及びヨーロッパ褐色野兎症候群)及びベシウイルス(例えば、ブタ水疱疹ウイルス及びネコカリシウイルス)を含む、カリシウイルスが挙げられる。他のRNAウイルスとしては、ママストロウイルス(mamastorviruses)及びアバストロウイルスを含む、アストロウイルスが挙げられる。トガウイルスもまた、RNAウイルスである。トガウイルスとしては、アルファウイルス(例えば、チクングニアウイルス、シンドビスウイルス、セムリキ森林ウイルス、西部ウマ脳炎ウイルス、東部ゲタウイルス、エバーグレーズウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、ロスリバーウイルス、バーマフォレストウイルス及びアウラウイルス)及び風疹ウイルスが挙げられる。RNAウイルスの追加の例としては、フラビウイルス(例えば、ダニ媒介性脳炎ウイルス(西部、シベリア、及び極東亜型)、オムスク出血性熱ウイルス、キャサヌル森林病ウイルス、アルハルマウイルス、跳躍病ウイルス、チュレーニーウイルス、アロアウイルス、Mウイルス(型1~4)、ケドゥグウイルス、日本脳炎ウイルス(JEV)、西ナイルウイルス(WNV)、デングウイルス(遺伝子型1~4を含む)、ジカウイルス、ポワッサンウイルス、ココベラウイルス、ウンタヤウイルス、スポンドウェニウイルス、黄熱病ウイルス、エンテベコウモリウイルス、モドックウイルス、リオブラボーウイルス、Cell fusing agent virus、ペスチウイルス、GBウイルスA、GBV-A様ウイルス、GBウイルスC、G型肝炎ウイルス、ヘパシウイルス(C型肝炎ウイルス(HCV))の6つ全ての遺伝子型)、ウシウイルス性下痢症ウイルス(BVDV)型1及び2、並びにGBウイルスB)が挙げられる。
【0635】
RNAウイルスの他の例は、SARS-CoV、HCoV-229E、HCoV-NL63及びHCoV-OC43などのヒト呼吸器系コロナウイルスを含む、コロナウイルスである。コロナウイルスとしてはまた、コウモリSARS-様CoV、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS)、シチメンチョウコロナウイルス、ニワトリコロナウイルス、ネココロナウイルス及びイヌコロナウイルスも挙げられる。追加のRNAウイルスとしては、アルテリウイルス(例えば、ウマアルテリウイルス、ブタ生殖器呼吸器症候群ウイルス、マウスの乳酸脱水素酵素上昇ウイルス(lactate dehyrogenase elevating virus)及びサル出血熱ウイルス(simian hemorraghic fever virus))が挙げられる。他のRNAウイルスとしては、リッサウイルス(例えば、狂犬病、ラゴスコウモリウイルス、モコラウイルス、デュベンヘイジウイルス及びヨーロッパコウモリリッサウイルス)、ベシクロウイルス(例えば、VSV-インディアナ、VSV-ニュージャージー、VSV-アラゴアス、ピリウイルス、球菌ウイルス、マラバウイルス、イスファハンウイルス及びチャンディプラウイルス)、及びエフェメロウイルス(例えば、ウシ流行熱ウイルス、アデレードリバーウイルス及びBerrimah virus)を含む、ラブドウイルスが挙げられる。RNAウイルスの追加の例としては、フィロウイルスが挙げられる。フィロウイルスとしては、マールブルグウイルス及びエボラウイルス(例えば、EBOV-Z、EBOV-S、EBOV-IC及びEBOV-R)が挙げられる。
【0636】
パラミクソウイルスもまた、RNAウイルスである。パラミクソウイルスの例は、ルブ
ラウイルス(例えば、ムンプス、パラインフルエンザウイルス5型、ヒトパラインフルエンザウイルス2型、マプエラウイルス及びブタルブラウイルス)、アブラウイルス(例えば、ニューカッスル病ウイルス)、respoviruses(例えば、センダイウイルス、ヒトパラインフルエンザウイルス1型及び3型、ウシパラインフルエンザウイルス3型)、ヘニパウイルス(例えば、ヘンドラウイルス及びニパウイルス)、モルビリウイルス(morbilloviruses)(例えば、麻疹、クジラモルビリウイルス、イヌ、イヌジステンパーウイルス、小反芻獣疫ウイルス、アザラシジステンパーウイルス及び牛疫ウイルス)、ニューモウイルス(例えば、ヒト呼吸器合胞体ウイルス(RSV)A2、B1及びS2、ウシ呼吸器合胞体ウイルス並びにマウスの肺炎ウイルス)、メタニューモウイルス(例えば、ヒトメタニューモウイルス及びトリメタニューモウイルス)である。追加のパラミクソウイルスとしては、フェルドランスウイルス、ツパイパラミクソウイルス、メナングルウイルス、ティオマンウイルス、Beilong virus、Jウイルス、モスマンウイルス、Salem virus及びナリバウイルスが挙げられる。
【0637】
追加のRNAウイルスとしては、オルトミクソウイルスが挙げられる。オルトミクソウイルスとしては、インフルエンザウイルス及び株(例えば、インフルエンザA型、インフルエンザA型株A/Victoria/3/75、インフルエンザA型株A/Puerto Rico/8/34、インフルエンザA型H1N1(A/WS/33、A/NWS/33及びA/California/04/2009株を含むがこれらに限定されない)、インフルエンザB型、インフルエンザB型株Lee、及びインフルエンザC型ウイルス)H2N2、H3N2、H5N1、H7N7、H1N2、H9N2、H7N2、H7N3及びH10N7)、並びにトリインフルエンザ(例えば、株H5N1、H5N1 Duck/MN/1525/81、H5N2、H7N1、H7N7及びH9N2)ソゴトウイルス及びイサウイルスが挙げられる。オルソブニヤウイルス(例えば、アカバネウイルス、カリフォルニア脳炎、カシェ渓谷ウイルス、カンジキウサギウイルス)、ナイロウイルス(例えば、ナイロビヒツジウイルス、クリミア-コンゴ出血性熱ウイルス属及びHughes virus)、フレボウイルス(例えば、カンディル、プンタトロ、リフトバレー熱、サシチョウバエ熱、ナポリ、トスカーナ、シチリア及びチャグレス)、及びハンタウイルス(例えば、ハンターン、ドブラバ、ソウル、プーマラ、シンノンブル、バイユー、ブラッククリークカナル、アンデス及びThottapalayam)もまた、RNAウイルスである。リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、ルジョウイルス、ラッサ熱ウイルス、アルゼンチン出血熱ウイルス、ボリビア出血熱ウイルス、ベネズエラ出血熱ウイルス、SABV及びWWAVなどのアレナウイルスもまた、RNAウイルスである。ボルナ病ウイルスもまた、RNAウイルスである。D型(デルタ)肝炎ウイルス及びE型肝炎もまた、RNAウイルスである。
【0638】
追加のRNAウイルスとしては、レオウイルス、ロタウイルス、ビルナウイルス、クリソウイルス、シストウイルス、ハイポウイルス、パルティティウイルス及びtotovirusesが挙げられる。アフリカ馬疫ウイルス、ブルータングウイルス、チャングイノラウイルス、チェヌダウイルス、チョバー峡谷コリパルタウイルス、家畜流行性出血性疾患ウイルス、ウマ脳症ウイルス、ユーベナンジーウイルス、イエリウイルス、グレートアイランドウイルス、レボンボウイルス、オルンゴウイルス、パリアムウイルス、ペルー馬疫ウイルス、セントクロア川ウイルス、ユマティラウイルス、ワドメダニウイルス、ウォーラルウイルス、ワーレゴウイルス及びウォンゴアウイルスなどのオルビウイルスもまた、RNAウイルスである。レトロウイルスとしては、アルファレトロウイルス(例えば、ラウス肉腫ウイルス及びトリ白血病ウイルス)、ベータレトロウイルス(例えば、マウス乳癌ウイルス、マソン・ファイザー・サルウイルス及びヤーグジークテヒツジレトロウイルス)、ガンマレトロウイルス(例えば、マウス白血病ウイルス及びネコ白血病ウイルス、デルタレトロウイルス(deltraretroviruses)(例えば、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-1,HTLV-2)、ウシ白血病ウイルス、STLV-1及びSTLV-2)
、イプシロンレトロウイルス(epsilonretriviruses)(例えば、ウォールアイ皮膚肉腫ウイルス及びウォールアイ表皮過形成ウイルス1型)、細網内皮症ウイルス(例えば、ニワトリ合胞体ウイルス、レンチウイルス(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)1型、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)2型、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)3型、サル免疫不全ウイルス、ウマ伝染性貧血ウイルス、ネコ免疫不全ウイルス、ヤギ関節炎脳炎ウイルス及びビスナ・マエディウイルス)及びスプーマウイルス(例えば、ヒト泡沫状ウイルス及びネコ合胞体形成ウイルス)が挙げられる。
【0639】
DNAウイルスの例としては、ポリオーマウイルス(例えば、シミアンウイルス40、simian agent 12、BKウイルス、JCウイルス、メルケル細胞ポリオーマウイルス、ウシポリオーマウイルス及びリンパ増殖性パポーバウイルス)、パピローマウイルス(例えば、ヒトパピローマウイルス、ウシパピローマウイルス、アデノウイルス(例えば、アデノウイルスA~F、イヌアデノウイルスI型、イヌアデノウイルス2型)、サーコウイルス(例えば、ブタサーコウイルス及び嘴羽毛病ウイルス(BFDV))、パルボウイルス(例えば、イヌパルボウイルス)、エリスロウイルス(例えば、アデノ関連ウイルス1~8型)、ベータパルボウイルス、アムドウイルス、デンソウイルス、イテラウイルス、ブレビデンソウイルス、ペフデンソウイルス、ヘルペスウイルス1、2、3、4、5、6、7及び8(例えば、単純ヘルペスウイルス1、単純ヘルペスウイルス2、水痘帯状疱疹ウイルス、エプスタイン-バーウイルス、サイトメガロウイルス、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス、ヒトヘルペスウイルス6バリアントA、ヒトヘルペスウイルス6バリアントB及びオナガザル(cercophithecine)ヘルペスウイルス1(Bウイルス))、ポックスウイルス(例えば、天然痘(痘瘡)、牛痘、サル痘、ワクシニア、ウアシンギシュ、ラクダ痘、偽牛痘、きゅう痘、馬痘、鶏痘、シチメンチョウ痘及び豚痘)、並びにヘパドナウイルス(例えば、B型肝炎及びB型肝炎様ウイルス)が挙げられる。2種類以上のウイルスゲノムの部分を含むキメラウイルスもまた、本明細書で企図される。
【0640】
いくつかの実施形態では、開示は、ウイルス、細菌、真菌、原生生物、及び寄生生物による感染症を処置する又は防止することに関する。いくつかの実施形態では、開示は、ウイルス感染の症状と診断されている、その疑いがある、又はそれを呈している被検体に本明細書に記載の化合物を投与することを含む、ウイルス感染を処置する方法に関する。
【0641】
ウイルスは、生体の生存細胞の内部で典型的に増殖することができる感染因子である。ウイルス粒子(ビリオン)は、通常、核酸、タンパク膜、及びいくつかの場合ではタンパク膜を取り囲む脂質の外皮からなる。ウイルスの形状は、単純な螺旋状及び正二十面体状の形態からより複雑な構造体まで様々である。ウイルス性にコードされたタンパク質サブユニットは、キャプシドを形成するように自己組織化することになり、一般に、ウイルスゲノムの存在を必要とする。複雑なウイルスは、それらのキャプシドの構築に役立つタンパク質のためにコードすることができる。核酸に関連したタンパク質は、核タンパク質として知られており、ウイルス核酸とのウイルスキャプシドタンパク質の連合体は、ヌクレオカプシドと呼ばれる。
【0642】
ウイルスは、直接若しくは体液接触(例えば、血液、涙、精液、尿道球腺液、唾液、母乳、膣分泌液、病変)、液滴接触、糞口接触、又は動物咬傷若しくは分娩の結果によるものを含めて様々な方法によって伝染される。ウイルスは、DNA遺伝子又はRNA遺伝子のいずれかを有しており、それぞれ、DNAウイルス又はRNAウイルスと呼ばれる。ウイルスゲノムは、一本鎖又は二本鎖のいずれかである。いくつかのウイルスは、部分的に二本鎖かつ部分的に一本鎖であるゲノムを含有している。RNA又は一本鎖DNAを有するウイルスの場合、鎖は、ウイルス性メッセンジャーRNA(mRNA)と相補的であるかどうかに応じて、プラスセンス(プラス鎖と呼ぶ)又はマイナスセンス(マイナス鎖と呼ぶ)のいずれかであると考えられる。プラスセンスウイルス性RNAは、ウイルス性m
RNAと全く同じであり、したがって、宿主細胞によってすぐに翻訳されることができる。マイナスセンスウイルス性RNAは、mRNAと相補的であり、したがって、翻訳の前にRNAポリメラーゼによってプラスセンスRNAに変換されなければならない。ウイルス性mRNAのコード鎖はそれと相補的であり(マイナス)、非コード鎖はそれのコピーである(プラス)という点において、DNA命名法は、RNA命名法と同様である。
【0643】
抗原シフト、又は再集合は、新規な株をもたらすことができる。ウイルスは、いくつかの機序によって遺伝的変化を起こす。これらは、DNA又はRNA内の個々の塩基が他の塩基に突然変異する遺伝的浮動と呼ばれるプロセスを含む。抗原シフトは、ウイルスのゲノムにおいて大きな変化が存在するときに起こる。これは、組み換え又は再集合の結果であり得る。RNAウイルスは、多くの場合、同種であるがわずかに異なるゲノムヌクレオシド配列を有するウイルスからなる疑似種又は群れとして存在する。
【0644】
ウイルス内の遺伝物質、及びその物質が複製される方法は、異なる型のウイルスの間で様々である。ほとんどのDNAウイルスのゲノム複製は、細胞の核内で起こる。細胞がその表面に適当な受容体を有する場合、これらのウイルスは、細胞膜との融合によって又はエンドサイトーシスによって細胞内に入る。ほとんどのDNAウイルスは、宿主DNA及びRNA合成機構、並びにRNAプロセシング機構に完全に依存している。複製は、通常、細胞質内で起こる。RNAウイルスは、典型的には、それぞれ独自のRNAレプリカーゼ酵素を使用して、ゲノムのコピーを作製する。
【0645】
ウイルスのボルティモア分類は、mRNA生成の機序に基づいている。ウイルスは、タンパク質を生産し、自身を複製するために、自身のゲノムからmRNAを生成しなければならないが、これを実現するために様々な機序が使用されている。ウイルスゲノムは、一本鎖(ss)又は二本鎖(ds)のRNA又はDNAであり得、逆転写酵素(RT)を使用してもしなくてもよい。加えて、ssRNAウイルスは、センス(プラス)又はアンチセンス(マイナス)のいずれかであり得る。この分類は、ウイルスを7つの群、すなわち、I、dsDNAウイルス(例えば、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス);II、ssDNAウイルス(プラス)センスDNA(例えば、パルボウイルス);III、dsRNAウイルス(例えば、レオウイルス);IV、(プラス)ssRNAウイルス(プラス)センスRNA(例えば、ピコルナウイルス、トガウイルス);V、(マイナス)ssRNAウイルス(マイナス)センスRNA(例えば、オルトミクソウイルス、ラブドウイルス);VI、ライフサイクル中にDNA中間体を有するssRNA-RTウイルス(プラス)センスRNA(例えば、レトロウイルス);及びVII、dsDNA-RTウイルス(例えば、ヘパドナウイルス)に分類する。
【0646】
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、後天性免疫不全症候群(AIDS)を引き起こすレンチウイルス(レトロウイルス科の一員)である。レンチウイルスは、一本鎖、プラスセンス、包膜化RNAウイルスとして伝染される。標的細胞内への侵入時、ウイルス性RNAゲノムは、ウイルス性にコードされた逆転写酵素によって二本鎖DNAに変換される。このウイルス性DNAは、次いで、宿主細胞内補因子と共に、ウイルス性にコードされたインテグラーゼによって、細胞内DNAに組み込まれる。2種のHIVが存在する。HIV-1は、LAV又はHTLV-IIIと呼ばれることもある。
【0647】
HIVは、主として、ヘルパーT細胞(CD4+T細胞)、マクロファージ、及び樹状細胞など、ヒト免疫系内の生活細胞に感染する。HIV感染は、低濃度のCD4+T細胞をもたらす。CD4+T細胞の数が臨界レベルを下回ると、細胞性免疫は失われ、身体は、次第に他のウイルス又は細菌に感染され易くなっていく。HIVを有する被検体は、典型的には、免疫系の進行性破壊に関連した悪性腫瘍が発生する。
【0648】
新たに形成されたウイルス粒子が細胞から発芽するとき、ウイルス外被は、ヒト細胞の膜から取られた2層のリン脂質からなる。宿主細胞からのタンパク質及びEnvとして知られるHIVタンパク質が、ウイルス外被に埋め込まれている。Envは、糖タンパク質gp120、及びgp41を含有する。RNAゲノムは、構造的ランドマーク(LTR、TAR、RRE、PE、SLIP、CRS、及びINS)において、並びに19種のタンパク質をコードしている9個の遺伝子(gag、pol、及びenv、tat、rev、nef、vif、vpr、vpu、及びときには、tat env及びrevの融合である、第10のtev)からなる。これらの遺伝子のうちの3つ、すなわち、gag、pol、及びenvは、新しいウイルス粒子のための構造タンパク質を作製するのに必要な情報を含んでいる。HIV-1診断は、典型的には、エライザ、ウエスタンブロット、若しくは免疫親和性アッセイにおいて抗体で、又は核酸検査(例えば、ウイルス性RNA又はDNA増幅)によってなされる。
【0649】
HIVは、典型的には、抗ウイルス剤の組み合わせ、例えば、2つのヌクレオシド類縁体逆転写阻害剤及び1つの非ヌクレオシド類縁体逆転写阻害剤又はプロテアーゼ阻害剤で処置される。3剤の併用は、トリプルカクテルとして一般に知られている。特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される医薬組成物を2つのヌクレオシド類縁体逆転写阻害剤及び1つの非ヌクレオシド類縁体逆転写阻害剤又はプロテアーゼ阻害剤と組み合わせて投与することによって、HIVと診断されている被検体を処置することに関する。
【0650】
特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される化合物、エムトリシタビン、テノホビル、及びエファビレンツを投与することによって被検体を処置することに関する。特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される化合物、エムトリシタビン、テノホビル、及びラルテグラビルを投与することによって被検体を処置することに関する。特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される化合物、エムトリシタビン、テノホビル、リトナビル、及びダルナビルを投与することによって被検体を処置することに関する。特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される化合物、エムトリシタビン、テノホビル、リトナビル、及びアタザナビルを投与することによって被検体を処置することに関する。
【0651】
バナナレクチン(BanLec又はBanLec-1)は、熟したバナナの果肉中の優勢なタンパク質の1つであり、マンノース及びマンノース含有オリゴ糖に対して結合特異性を有する。BanLecは、HIV-1外皮タンパク質gp120に結合する。特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される化合物をバナナレクチンと組み合わせて投与することによって、HIVなど、ウイルス感染症を処置することに関する。
【0652】
C型肝炎ウイルスは、一本鎖、プラスセンスRNAウイルスである。C型肝炎ウイルスは、フラビウイルス科内のヘパシウイルス属の唯一の既知のメンバーである。C型肝炎ウイルスの6つの主要な遺伝子型が存在し、これらは数字で表示される。C型肝炎ウイルス粒子は、正二十面体の保護殻によって取り囲まれ、更に脂質外皮に包まれている、遺伝物質(RNA)のコアからなる。2種類のウイルス外被糖タンパク質E1及びE2が、脂質外皮に埋め込まれている。ゲノムは、単一のタンパク質を生産するように翻訳された単一の翻訳領域からなる。この大きな前タンパク質は、後で、細胞内及びウイルス性のプロテアーゼによって、宿主細胞内でのウイルス複製、又は成熟したウイルス粒子への組み立てが可能となるように、より小さいタンパク質、例えば、E1、E2、NS2、NS3、NS4、NS4A、NS4B、NS5、NS5A、及びNS5Bに切断される。
【0653】
HCVは肝臓の炎症をもたらし、慢性感染は硬変をもたらす。C型肝炎感染症を有するほとんどの人は、慢性型を有する。HCVの診断は、5’-非コード領域の核酸分析によって行うことができる。エライザアッセイは、C型肝炎抗体を検出するために実施され得
、RNAアッセイは、ウイルス量を決定するために実施され得る。HCVに感染している被検体は、腹痛、腹水、暗色尿、疲労、全身性のかゆみ、黄疸、発熱、悪心、淡色又は粘土色の便、及び嘔吐の症状を呈し得る。
【0654】
いくつかの症例における治療薬は、長期間にわたってウイルスを抑制し得る。典型的な投薬は、インターフェロンアルファ及びリバビリンの組み合わせである。被検体は、PEG化したインターフェロンアルファの注入を受け得る。遺伝子型1及び4は、インターフェロンベースの処置に対する応答性が他の遺伝子型(2、3、5及び6)よりも低い。特定の実施形態では、開示は、HCVによる症状を呈している又はHCVと診断された被検体に、本明細書に開示される化合物を投与することによって、HCVを有する被検体を処置することに関する。特定の実施形態では、化合物は、インターフェロンアルファ、及びリバビリンなどの別の抗ウイルス剤、並びに/又はテラプレビル若しくはボセプレビルなどのプロテアーゼ阻害剤と組み合わせて投与される。特定の実施形態では、被検体は、遺伝子型2、3、5、又は6と診断されている。他の実施形態では、被検体は、遺伝子型1又は4と診断されている。
【0655】
特定の実施形態では、被検体は、核酸検出又はウイルス抗原検出によって、ウイルスを有すると診断されている。サイトメガロウイルス(CMV)は、ヘルペスウイルス科のベータヘルペスウイルス亜科に属する。ヒトにおいては、HCMV又はヒトヘルペスウイルス5(HHV-5)として一般に知られている。ヘルペスウイルス属は、典型的には、身体内で長期間にわたって潜伏状態のままでいる特徴的な能力を共有する。HCMV感染は、免疫無防備状態である患者に対して生命を危うくするものであり得る。特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される化合物の投与により、サイトメガロウイルスと診断された被検体を処置する又はサイトメガロウイルス感染を防止する方法に関する。特定の実施形態では、被検体は免疫無防備状態である。典型的な実施形態では、被検体は、血液透析を受けている、癌と診断されている、免疫抑制薬を受け入れている、及び/又はHIV-感染と診断されている、臓器移植の被移植者である。特定の実施形態では、被検体は、劇症肝不全の原因であるサイトメガロウイルス肝炎、サイトメガロウイルス網膜炎(網膜の炎症、眼底検査によって検出され得る)、サイトメガロウイルス大腸炎(大腸の炎症)、サイトメガロウイルス肺炎、サイトメガロウイルス食道炎、サイトメガロウイルス単核症、多発神経根症、横断性脊髄炎、及び亜急性脳炎と診断され得る。特定の実施形態では、本明細書に開示される化合物は、バルガンシクロビル又はガンシクロビルなどの抗ウイルス剤と組み合わせて投与される。特定の実施形態では、被検体は、定期的な血清学的モニタリングを受ける。
【0656】
妊娠した被検体のHCMV感染は、先天性異常をもたらし得る。先天性HCMV感染は、母親が妊娠中に一次感染(又は再活性化)すると起こる。特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される化合物を投与することによって、サイトメガロウイルスと診断されている妊娠した被検体を処置する、又は妊娠している恐れがある、妊娠しようとしている、若しくは現在妊娠している被検体においてサイトメガロウイルス感染を防止する方法に関する。
【0657】
CMVに感染したことのある被検体は、典型的には、そのウイルスに対する抗体を持っている。CMVに対するこれらの抗体を検出する複数の臨床検査が開発されてきた。活性の感染を検出するために、ウイルスは、尿、咽頭ぬぐい液、気管支洗浄及び組織試料から採取された検体から培養され得る。1つは、CMVに感染した被検体のウイルス量を、PCRを使用して監視し得る。CMV pp65抗原血症検査は、末梢血白血球中のサイトメガロウイルスのpp65タンパク質を識別するための免疫親和性ベースのアッセイである。患者が伝染性単核症の症状を有するにもかかわらず、単核症及びエプスタイン-バーウイルスに対して陰性の検査結果を有する場合、又は肝炎の徴候を示すにもかかわらず、
A、B、及びC型肝炎に対して陰性の検査結果を有する場合は、CMVを疑うべきである。ウイルス培養は、被検体が症状を示している任意のときに実施することができる。CMVに対する抗体の臨床検査は、被検体が既にCMV感染を有したことがあるかどうかを判定するために実施することができる。
【0658】
酵素結合免疫吸着検査法(又はエライザ)は、CMVに対する抗体を測定するために最も一般的に利用可能な血清検査である。結果は、急性感染、以前の感染、又は乳児において受動的に獲得された移行抗体が存在するかどうかを判定するために使用することができる。他の検査としては、様々な蛍光アッセイ、間接血球凝集反応、(PCR)、及びラテックス凝集反応が挙げられる。CMV特異的IgMに対するエライザ法が使用可能である。
【0659】
B型肝炎ウイルスは、ヘパドナウイルスである。ウイルス粒子(ビリオン)は、外側脂質外皮と、タンパク質から構成された正二十面体のヌクレオカプシドコアと、からなる。HBVのゲノムは環状DNAから作製されているが、DNAは完全な二本鎖ではない。鎖の一方の端部は、ウイルス性DNAポリメラーゼに連結されている。ウイルスは、逆転写によるRNA中間体形態を介して増殖する。増殖は、典型的には、炎症(肝炎)が引き起こされている肝臓内で起こっている。ウイルスは血液に拡散し、ウイルス特異的タンパク質及びそれらに対応する抗体は、感染した人々の血液中に見出される。これらのタンパク質及び抗体の血液検査は、感染を診断するために使用される。
【0660】
B型肝炎ウイルスは、エンドサイトーシスによって細胞内への侵入を達成する。ウイルスは、宿主酵素によって作製されたRNAを介して増殖するので、ウイルス性ゲノムのDNAは、宿主シャペロンによって細胞核に運ばれる必要がある。次いで、部分的に二本鎖のウイルス性DNAは完全な二本鎖にされ、ウイルス性mRNAの転写のためのテンプレートとして役立つ共有結合的に閉じられた環状DNA(cccDNA)に変換される。ウイルスは、その外皮タンパク質上に提示された抗原エピトープに基づいて4つの主要な血清型(adr、adw、ayr、ayw)に分けられ、またゲノムの全体のヌクレオチド配列多様性により8つの遺伝子型(A~H)に分けられる。
【0661】
B型肝炎表面抗原(HBsAg)は、典型的には、感染の存在についてスクリーニングするために使用される。この抗原は、感染中に現れる第1の検出可能なウイルス抗原である。しかしながら、感染の早期にこの抗原は存在しないことがあり、また宿主によって除去される場合は感染の後期に検出不可能であることがある。感染性ビリオンは、ウイルスゲノムを内包している内側「コア粒子」を含む。正二十面体のコア粒子は、コアタンパク質から作製されており、代替的にB型肝炎コア抗原、又はHBcAgとして知られている。B型肝炎コア抗原に対するIgM抗体(抗HBc IgM)は、血清学的マーカーとして使用され得る。B型肝炎e抗原(HBeAg)が出現し得る。宿主の血清中のHBeAgの存在は、高いウイルス増殖率と関連付けられる。B型肝炎ウイルスの特定のバリアントは、「e」抗原を生成しない。
【0662】
宿主が感染を除去することができる場合、典型的には、HBsAgは検出不可能になり、B型肝炎表面抗原及びコア抗原に対するIgG抗体(抗HBs及び抗HBc IgG)が後に続くことになる。HBsAgの除去から抗HBsの出現までの時間は、空白時間と呼ばれる。HBsAgに対して陰性だが抗HBsに対して陽性の人は、感染が除去されたか、又は前にワクチン接種を受けていたかのいずれかである。少なくとも6か月にわたってHBsAgが陽性のままである個体は、B型肝炎保有者であると考えられる。ウイルスの保有者は、慢性B型肝炎を有する可能性があり、これは、上昇した血清アラニンアミノトランスフェラーゼ濃度及び生検により識別され得る肝臓の炎症に反映されるであろう。核酸(PCR)検査は、臨床検体中のHBV DNAの量を検出及び測定するために開発
されてきた。
【0663】
B型肝炎ウイルスによる急性感染は、急性ウイルス性肝炎と関連付けられる。急性ウイルス性肝炎は、典型的には、全身性の体調不良、食欲不振、悪心、嘔吐、身体の痛み、微熱、暗色尿の症状から始まり、その後、黄疸の発生に進行する。B型肝炎ウイルスによる慢性感染は、無症候性であるか、又は肝臓の慢性炎症(慢性肝炎)と関連付けられるかのいずれかであり得、恐らく硬変をもたらす。慢性B型肝炎感染を有することは、肝細胞癌(肝癌)の発生率を増加させる。
【0664】
HBV感染中、宿主免疫応答は、肝細胞損傷及びウイルス排除の両方を引き起こす。適応免疫応答、特にウイルス特異的細胞毒性Tリンパ球(CTL)は、HBV感染に関連した肝障害の大部分に寄与する。感染した細胞を殺すことにより、及び生存肝細胞からHBVを一掃することができる抗ウイルスサイトカインを生成することにより、CTLはウイルスを除去する。肝損傷はCTLによって開始及び媒介されるが、抗原非特異的炎症細胞は、CTL誘発性の免疫病理を更に悪くする可能性があり、感染の部位で活性化された血小板は肝臓中のCTLの蓄積を促進し得る。
【0665】
治療薬は、ウイルスの増殖を止めることができ、それにより、肝損傷を最小限に抑える。特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される化合物を投与することにより、HBVと診断された被検体を処置する方法に関する。特定の実施形態では、被検体は免疫無防備状態である。特定の実施形態では、化合物は、ラミブジン、アデホビル、テノホビル、テルビブジン、及びエンテカビルなどの別の抗ウイルス剤、並びに/又は免疫系モジュレータのインターフェロンアルファ-2a及びPEG化したインターフェロンアルファ-2a(Pegasys)と組み合わせて投与される。特定の実施形態では、開示は、本明細書に開示される医薬組成物及び任意追加的に1つ以上の抗ウイルス剤を投与することにより、感染の危険性がある免疫無防備状態の被検体においてHBV感染を防止することに関する。特定の実施形態では、被検体の性的パートナーがHBVと診断されていることから、被検体は、感染の危険性がある。
【0666】
ジカウイルス(ZIKV)は、1947年にウガンダのジカ森林の熱性センチネルアカゲザルから初めて分離された、フラビウイルス科(フラビウイルス属)の新たに発生した節足動物媒介性ヒト病原体である。主にヤブカ属のネッタイシマカによって伝染するが、現在の報告は、ウイルスが周産期に、性的に、及び輸血を介して伝染していることを強く示唆している。ZIKV感染は、通常、自己制限的であり、感染した個体の80%が臨床的に無症状である。体調を崩す患者の症状は、通常、軽いものであり、生命を危うくするものではない。症状としては、発熱、斑状丘疹状皮疹、関節痛及び/又は結膜炎、筋肉痛、頭痛並びに後眼窩痛が挙げられる。近年、非ポリオウイルス関連の急性弛緩性麻痺の最も多い原因であるギランバレー症候群(GBS)及び原発性小頭症の標準よりも高い発生率は、フランス領ポリネシア及びブラジルにおけるZIKVのアウトブレイクに関連している。GBSは、特定のウイルス又は細菌感染からの抗原暴露に対する免疫介在性応答によって始まると考えられている重病である。患者のおよそ20%は重度の障害が残り、患者のおよそ5%は死亡する。また、2015年にブラジルで報告された小頭症発生率の20倍増加とのZIKV感染の明らかな相関性もまた、重大な懸念事項である。症状の中で最も一般的なものは、発作、精神遅滞、発達遅延、脳性麻痺、難聴及び視力喪失である。現在、ZIKV感染の防止又は処置のためのワクチン及び治療上の選択肢は存在しない。
【0667】
ZIKVの感染の機序は十分に研究されてきてはいないが、ウイルスの複製周期はDFVなどの他のフラビウイルスと同様であり得る。ZIKVに感染した蚊の唾液を接種したヒト皮膚は、表皮角化細胞、皮膚繊維芽細胞、及びランゲルハンス細胞の感染をもたらす。ZIKVは、リンパ節及び血流を介してヒト宿主全体に拡散し続ける。ZIKVゲノム
複製は、そのアイデンティティ-がほとんど分かっていない、ウイルス非構造タンパク質、ウイルス性RNA、及び宿主タンパク質からなる膜結合性ウイルス複製複合体により小胞体内の細胞内区画で起こる。ZIKVのゲノムは、5’-NCR及び3’-NCRとして知られている2つの非コード隣接領域(NCR)を有するおよそ10.7kbの長さの一本鎖(+)RNA分子である。ZIKV RNAゲノムは、3つの構造タンパク質(C、prM及びE)及び7つの非構造タンパク質(NS1、NS2a、NS2b、NS3、NS4a、NS4b及びNS5)に開裂される、3,419アミノ酸ポリペプチドをコードしている単一の翻訳領域(ORF)を含む。複合体は、最初に、ゲノムのプラス鎖RNAを相補性マイナス鎖RNA中間体に転写し、その結果、二本鎖RNAの情報をもたらす。この二本鎖のマイナス鎖は、複数回のプラス鎖RNA合成のためのテンプレートとして役立つ。ウイルス性RNA合成は、マイナス鎖RNAよりも10倍多いプラス鎖が合成される非対称複製周期を介して起こる。
【0668】
特定の実施形態では、本明細書に開示される医薬組成物は、ABT-450、ABT-267、ABT-333、ABT-493、ABT-530、アバカビル、アシクロビル、アシクロビル、アデホビル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリジェン、arbidol、アタザナビル、アトリプラ、ボセプレビル、シドホビル、コンビビル、ダクラタスビル、ダルナビル、ダサブビル、デラビルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン、エンフビルチド、エンテカビル、ファムシクロビル、ホミビルセン、ホスアンプレナビル、ホスカルネット、ホスホネット、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル、イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インターフェロンIII型、インターフェロンII型、インターフェロンI型、ラミブジン、レジパスビル、ロピナビル、ロビリド、マラビロク、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、nexavir、オムビタスビル、オセルタミビル、パリタプレビル、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポドフィロトキシン、ラルテグラビル、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、ピラミジン、サキナビル、シメプレビル、ソホスブビル、スタブジン、テラプレビル、テルビブジン、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロック、ビダラビン、ビラミジンザルシタビン、ザナミビル、又はジドブジン及びこれらの組み合わせなど、第2の抗ウイルス剤と組み合わせて投与される。
【0669】
被検体においてHCV感染を処置するための方法もまた、提供される。方法は、12週間以下の期間にわたって、又は本明細書に記載される別の期間にわたって、少なくとも2つの直接作用型抗ウイルス剤(DAA)をリバビリンと共に又はそれなしで提供するために、本発明の化合物を投与することを含む。一実施形態では、処置の期間は12週間以下である。別の実施形態では、処置の期間は8週間以下である。好ましくは、2つ以上の直接作用型抗ウイルス剤(DAA)は、リバビリンと共に又はそれなしで、持続的ウイルス陰性化(SVR)を提供するのに、又は被検体において別の所望の有効性測度を達成するのに有効な量で投与される。被検体は、処置レジメン中にインターフェロンを投与されない。言い換えれば、一実施形態では、方法は、被検体へのインターフェロンの投与を除外し、これにより、インターフェロンに関連した副作用を回避する。いくつかの実施形態では、方法は、DAAのうちの1つ以上の薬物動態又は生物学的利用能を改善するために、チトクロムP-450の阻害剤(リトナビルなど)を被検体に投与することを更に含む。
【0670】
別の態様として、被検体においてHCV感染を処置するための方法が提供される。方法は、(a)プロテアーゼ阻害剤、(b)少なくとも1つが本発明のポリメラーゼである、少なくとも1つのポリメラーゼ阻害剤、及びそれらの組み合わせを、(c)リバビリン及び/又は(d)阻害剤若しくはチトクロムP-450と共に又はそれなしで、12週間以下の期間にわたって、又は本明細書に記載される別の期間にわたって(例えば、処置レジ
メンは、8週間以下の期間にわたり得る)、被検体に投与することを含む。好ましくは、化合物は、被検体において高率のSVR又は別の有効性測度を提供するのに有効な量で投与される。非限定的な例として、化合物は、同時に製剤され、1日1回投与されることができ、処置レジメンは、好ましくは8週間又は6週間にわたる。
【0671】
また別の態様として、HCV感染を有する被検体の集団を処置するための方法が提供される。方法は、DAAのうちの1つが本発明の化合物である、少なくとも2つのDAAをリバビリンと共に又はそれなしで12又は8又は6週間以下の期間にわたって被検体に投与することを含む。好ましくは、少なくとも2つのDAAは、集団の少なくとも約70%、好ましくは集団の少なくとも90%においてSVR又は別の有効性測度をもたらすのに有効な量で被検体に投与される。
【0672】
上述の方法及び本明細書に後述される方法では、DAAは、プロテアーゼ阻害剤、ヌクレオシド又はヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤(そのうちの1つは本明細書で提供されている)、非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤、NS3B阻害剤、NS4A阻害剤、NS5A阻害剤、NS5B阻害剤、シクロフィリン阻害剤、及び上述のものの任意の組み合わせからなる群から選択されることができる。例えば、いくつかの実施形態では、本方法で使用されるDAAは、少なくとも1つのHCVプロテアーゼ阻害剤及び本明細書で提供される少なくとも1つのHCVポリメラーゼ阻害剤を含む、又はそれらからなる。
【0673】
HCVポリメラーゼ阻害剤のうちの少なくとも1つは、(本明細書に記載されている)本発明の化合物のうちの1つである。例として、本発明の化合物は、約100mg~約250mgの1日総用量で投与されることができる、又は約150mg~約250mgの用量で1日1回投与されることができる。
【0674】
いくつかの実施形態では、少なくとも2つのDAAは、本発明の少なくとも1つ(on)のHCVポリメラーゼ阻害剤と少なくとも1つのNS5A阻害剤とを含む。例として、本発明のポリメラーゼ阻害剤は、約100mg~約250mgの1日総用量で投与されることができ、NS5A阻害剤は、約25mg~約200mgの1日総用量で投与されることができる。リトナビル(又は別のチトクロムP-450 3A4阻害剤)は、化合物の薬物動態及び生物学的利用能を改善するために、同時に投与されることができる。
【0675】
上述の方法及び本明細書に記載の方法では、リバビリンあり又はそれなしでのDAAは、任意の有効な投薬スキーム及び/又は頻度で投薬されることができ、例えば、それらはそれぞれ毎日投薬されることができる。それぞれのDAAは、別個に又は組み合わせてのいずれかで投与されることができ、それぞれのDAAは、少なくとも1日1回、少なくとも1日2回、又は少なくとも1日3回投与されることができる。同様に、リバビリンは、少なくとも1日1回、少なくとも1日2回、又は少なくとも1日3回、別個に又はDAAのうちの1つ以上と組み合わせてのいずれかで投与されることができる。いくつかの好ましい実施形態では、化合物は1日1回投与される。
【0676】
いくつかの態様では、本技術は、それを必要としている被検体に、少なくとも2つのDAAをリバビリンと共に又はそれなしで12又は8又は6週間以下の期間にわたって投与することを含む、HCV感染を処置するための方法を提供しており、被検体は、前述の期間中にインターフェロンを共に投与されることはない。いくつかの態様では、リバビリンあり又はなしでの少なくとも2つのDAAは、SVRをもたらすのに有効な量で投与される。いくつかの方法は、チトクロムP450の阻害剤を被検体に投与することを更に含む。いくつかの態様では、期間は8週間以下である。
【0677】
更に別の態様では、少なくとも2つの直接作用型抗ウイルス剤は、ABT-450及び
/又はABT-267、及び/又はABT-333、及び/又はABT-493、及び/又はABT-530のうちの1つ以上と併用の、本発明の化合物;米国特許出願公開第2010/0144608号、米国特許出願第61/339,964号、米国特許出願公開第2011/0312973号、国際公開第2009/039127号、米国特許出願公開第2010/0317568号、同第2012/151158号、同第2012/0172290号、国際公開第2012/092411号、同第2012/087833号、同第2012/083170号、同第2009/039135号、米国特許出願公開第2012/0115918号、国際公開第2012/051361号、同第2012/009699号、同第2011/156337号、米国特許出願公開第2011/0207699号、国際公開第2010/075376号、米国特許第7,9105,95号、国際公開第2010/120935号、同第2010/111437号、同第2010/111436号、米国特許出願公開第2010/0168384号又は米国特許出願公開第2004/0167123号のいずれかに開示されている化合物と併用の本発明の新規な化合物;シメプレビル、及び/又はGSK805のうちの1つ以上と共に本発明の化合物;アスナプレビル、及び/又はダクラタスビル(Daclastavir)、及び/又はBMS-325のうちの1つ以上と併用の本発明の化合物;GS-9451、及び/又はレジパスビル(Ledisasvir)及び/又はソホスブビル、及び/又はGS-9669のうちの1つ以上と併用の本発明の化合物;ACH-2684、及び/又はACH-3102、及び/又はACH-3422のうちの1つ以上と共に本発明の化合物;ボセプレビル、及び/又はMK-8742のうちの1つ以上と併用の本発明の化合物;ファルダプレビル及び/又はデレオブビルのうちの1つ以上と併用の本発明の化合物;PPI-668と併用の本発明の化合物;テラプレビル及び/又はVX-135のうちの1つ以上と併用の本発明の化合物;Samatasvir及び/又はIDX-437のうちの1つ以上と併用の本発明の化合物;PSI-7977及び/又はPSI-938と併用の本発明の化合物、BMS-790052及び/又はBMS-650032と併用の本発明の化合物;GS-5885及び/又はGS-9451と併用の本発明の化合物;GS-5885、GS-9190及び/又はGS-9451と併用の本発明の化合物;BI-201335及び/又はBI-27127と組み合わせての本発明の化合物;テラプレビル及び/又はVX-222と組み合わせての本発明の化合物;PSI-7977及び/又はTMC-435と組み合わせての本発明の化合物;並びにダノプレビル及び/又はR7128と組み合わせての本発明の化合物、からなる群から選択される薬剤組み合わせを含む。
【0678】
更に別の態様では、少なくとも2つの直接作用型抗ウイルス剤は、PSI-7977及び/又はBMS-790052(ダクラタスビル)の組み合わせで本発明の化合物を含む。更に別の態様では、少なくとも2つの直接作用型抗ウイルス剤は、PSI-7977及び/又はBMS-650032(アスナプレビル)の組み合わせで本発明の化合物を含む。また別の態様では、少なくとも直接作用型抗ウイルス剤は、PSI-7977、BMS-650032(アスナプレビル)及び/又はBMS-790052(ダクラタスビル)と組み合わせて本発明の化合物を含む。本発明の化合物は、これらの組み合わせに追加されることも、記載したポリメラーゼを置き換えるために使用されることもできる。
【0679】
別の態様では、本技術は、HCV感染の処置に使用する少なくとも2つのDAAの組み合わせを特徴としており、処置レジメンの期間は12週間以下(例えば、12週間となる期間、又は11、10、9、8、7、6、5.4、若しくは3週間となる期間)である。処置は、少なくとも2つのDAAをHCVに感染した被検体に投与することを含む。処置の期間は12週間であり得、また例えば、8週間以下(例えば、8週間となる期間、又は7、6、5、4、若しくは3週間となる期間)にわたることもできる。処置は、リバビリンを投与することを含むことができるが、インターフェロンを投与することは含まない。処置はまた、DAAのうちの1つが薬物動態の強化を必要とする場合は、リトナビル又は別のCYP3A4阻害剤(例えば、コビシスタット)を投与することを含んでもよい。少
なくとも2つのDAAは、同時に又は連続的に投与されることができる。例えば、あるDAAは1日1回投与されることができ、別のDAAは1日2回投与されることができる。別の例では、2つのDAAは1日1回投与される。更に別の例では、2つのDAAは、単一の組成物に同時に製剤され、同時に(例えば、1日1回)投与される。非限定的な例として、処置対象の患者は、遺伝子型la又はlbなど、HCV遺伝子型1に感染していてよい。別の非限定的な例として、患者は、HCV遺伝子型2又は3に感染していてよい。更に別の非限定的な例として、患者は、HCV処置を受けていない患者、HCV処置を受けたことのある患者、若しくはインターフェロン非反応者(例えば、無反応者、部分反応者又は再発者)であってよく、又はインターフェロン処置の候補者でなくてもよい。
【0680】
別の態様では、本技術は、HCV感染の処置に使用する少なくとも2つのDAAの組み合わせを特徴としており、前述の組み合わせは、
PSI-7977及び/又はPSI-938の組み合わせ;
BMS-790052及び/又はBMS-650032の組み合わせ;
GS-5885及び/又はGS-9451の組み合わせ;
GS-5885、GS-9190及び/又はGS-9451の組み合わせ;
BI-201335及び/又はBI-27127の組み合わせ;
テラプレビル及び/又はVX-222の組み合わせ;
PSI-7977及び/又はTMC-435の組み合わせ;
ダノプレビル及び/又はR7128の組み合わせ;
ABT-450及び/又はABT-267及び/又はABT-333及び/又はABT-493及び/又はABT-530の組み合わせ;
以下のプロテアーゼ阻害剤のうちの1つ以上:ABT450、ABT-493、シメプレビル、アスナプレビル、GS-9451、ACH-2684、ボセプレビル、MK-5172、ファルダプレビル、及びテラプレビル;
以下のNS5A阻害剤のうちの1つ以上:ABT-267、ABT-530、GSK805、ダクラスタビル、レジパスビル(Dedipasvir)、GS-5816、ACH-3102、MK-8742、PPI-668、及びSamatasvir;
以下の非核酸型NS5B阻害剤のうちの1つ以上:ABT-333、TMC055、BMS-325、GS-9669、及びデレオブビル、から選択される化合物と組み合わせて本発明の化合物を含む。
【0681】
一実施形態では、上述の併用療法で使用される本発明の化合物は、1911、2023、又は2024である。現在好ましい実施形態では、上述の併用療法で使用される本発明の新規な化合物は、2023である。1911、2033及び2024のうちの1つ以上は、ABT-450、ABT-267及び/又はABT-333及び/又はABT-493及び/又はABT-530及び/又は米国特許出願公開第2010/0144608号、米国特許出願第61/339,964号、米国特許出願公開第2011/0312973号、国際公開第2009/039127号、米国特許出願公開第2010/0317568号、同第2012/151158号、同第2012/0172290号、国際公開第2012/092411号、同第2012/087833号、同第2012/083170号、同第2009/039135号、米国特許出願公開第2012/0115918号、国際公開第2012/051361号、同第2012/009699号、同第2011/156337号、米国特許出願公開第2011/0207699号、国際公開第2010/075376号、米国特許第7,9105,95号、国際公開第2010/120935号、同第2010/111437号、同第2010/111436号、米国特許出願公開第2010/0168384号若しくは同第2004/0167123号に開示されている化合物のうちの1つ以上と組み合わされることができる。
【0682】
更に別の態様では、本技術は、HCV感染の処置に使用する少なくとも2つのDAAの
組み合わせを特徴としており、前述の組み合わせは、
ABT-450、及び/若しくはABT-267及び/若しくはABT-333及び/若しくは米国特許出願公開第2010/0144608号、米国特許出願第61/339,964号、米国特許出願公開第2011/0312973号、国際公開第2009/039127号、米国特許出願公開第2010/0317568号、同第2012/151158号、同第2012/0172290号、国際公開第2012/092411号、同第2012/087833号、同第2012/083170号、同第2009/039135号、米国特許出願公開第2012/0115918号、国際公開第2012/051361号、同第2012/009699号、同第2011/156337号、米国特許出願公開第2011/0207699号、国際公開第2010/075376号、米国特許第7,9105,95号、国際公開第2010/120935号、同第2010/111437号、同第2010/111436号、米国特許出願公開第2010/0168384号若しくは同第2004/0167123号に開示されている化合物;
PSI-797及び/若しくはBMS-790052の組み合わせ;
PSI-7977及び/若しくはBMS-650032の組み合わせ;
PSI-7977、BMS-790052及び/若しくはBMS-650032の組み合わせ;
INX-189及び/若しくはBMS-790052の組み合わせ;
INX-189及び/若しくはBMS-650032の組み合わせ;又は
INX-189、BMS-790052及び/若しくはBMS-650032の組み合わせ、から選択される組み合わせで本発明の化合物を含む。
【0683】
また別の態様では、本技術は、HCV感染の処置に使用するPSI-7977、又は少なくとも2つのDAAの組み合わせ、を特徴としており、前述の組み合わせは、本発明の化合物と、
メリシタビン及び/又はダノプレビルの組み合わせ;
ダクラタスビル及び/又はBMS-791325の組み合わせ;並びに
PSI-7977及び/又はGS-5885の組み合わせ、から選択される化合物と、の組み合わせを含む。
【0684】
処置は、PSI-7977又はDAA組み合わせをHCVに感染した被検体に投与することを含む。
【0685】
また別の態様では、本技術は、HCV感染の処置に使用するPSI-7977、又は少なくとも2つのDAAの組み合わせ、と併用される本発明の化合物を特徴としており、前述の組み合わせは、
メリシタビン及び/又はダノプレビルの組み合わせ;
INX-189、ダクラタスビル及び/又はBMS-791325の組み合わせ;並びに
PSI-7977及び/又はGS-5885の組み合わせ、から選択される組み合わせを含む。
【0686】
処置は、PSI-7977又はDAA組み合わせをHCVに感染した被検体に投与することを含む。
【0687】
また別の態様では、本技術は、HCV感染の処置に使用する、少なくとも2つのDAAの組み合わせを特徴としており、前述の組み合わせは、本発明の化合物並びに、
テゴブビル及び/又はGS-9256の組み合わせ;
BMS-791325、アスナプレビル及び/又はダクラタスビルの組み合わせ;並びに
TMC-435及び/又はダクラタスビルの組み合わせ、から選択される組み合わせを含む。
【0688】
処置は、DAA組み合わせをHCVに感染した被検体に投与することを含む。
【0689】
更に別の態様では、本技術は、HCV感染の処置に使用するPSI-7977及び/又はBMS-790052と本発明の化合物の組み合わせを特徴とする。処置は、DAA組み合わせをHCVに感染した被検体に投与することを含む。
【0690】
更に別の態様では、本技術は、HCV感染の処置に使用するPSI-7977及び/又はTMC-435と本発明の化合物の組み合わせを特徴とする。
【0691】
更に別の態様では、本技術は、HCV感染の処置に使用するダノプレビル及び/又はメリシタビン(mercitabine)と本発明の化合物の組み合わせを特徴とする。
【0692】
更に別の態様では、本技術は、HCV感染の処置に使用するダクラタスビル及び/又はBMS-791325と本発明の化合物の組み合わせを特徴とする。処置は、DAA組み合わせをHCVに感染した被検体に投与することを含む。
【0693】
更に別の態様では、本技術は、HCV感染の処置に使用するPSI-7977及び/又はGS-5885と本発明の化合物の組み合わせを特徴とする。処置は、DAA組み合わせをHCVに感染した被検体に投与することを含む。
【0694】
処置レジメンの期間は、16週間以下(例えば、16週間となる期間、又は14、12若しくは10、9、8、7、6、5、4、3、2、若しくは1週間となる期間)である。処置は、リバビリンを投与することを含むが、インターフェロンを投与することは含まない。処置は、DAAのうちの1つが薬物動態の強化を必要とする場合は、リトナビル又は別のCYP3A4阻害剤(例えば、コビシスタット)を投与することを含み得る。2つのDAAは、同時に又は連続的に投与されることができる。例えば、一方のDAAは1日1回投与されることができ、他方のDAAは1日2回投与されることができる。別の例では、2つのDAAは1日1回投与される。更に別の例では、2つのDAAは、単一の組成物に同時に製剤され、同時に(例えば、1日1回)投与される。非限定的な例として、処置対象の患者は、遺伝子型la又は1bなど、HCV遺伝子型1に感染していてよい。別の非限定的な例として、患者は、HCV遺伝子型2又は3に感染していてよい。更に別の非限定的な例として、患者は、HCV処置を受けていない患者、HCV処置を受けたことのある患者、若しくはインターフェロン非反応(例えば、無反応者)であってよく、又はインターフェロン処置の候補者でなくてもよい。
【0695】
発明の本態様の更に別の実施形態では、少なくとも2つのDAAは、HCVプロテアーゼ阻害剤と、本発明のHCVポリメラーゼ阻害剤とを含む。処置は、例えば、これらに限定されるものではないが、8、9、10、11、又は12週間など、12週間以下にわたることができる。好ましくは、処置は12週間にわたる。処置はまた、8週間にわたることもできる。処置対象の被検体は、例えば、処置を受けていない患者であってよい。被検体はまた、処置を受けたことのある患者、又はインターフェロン非反応者(例えば、無反応者)であってもよい。好ましくは、処置対象の被検体は、HCV遺伝子型1、例えば、HCV遺伝子型1aに感染している。別の非限定的な例として、処置対象の被検体は、HCV遺伝子型3に感染している。
【0696】
発明の本態様の更に別の実施形態では、少なくとも2つのDAAは、HCVプロテアーゼ阻害剤及び非ヌクレオシド又は非ヌクレオチドHCVポリメラーゼ阻害剤と共に本発明
の化合物を含む。処置は、例えば、これらに限定されるものではないが、8、9、10、11又は12週間など、12週間以下にわたることができる。好ましくは、処置は12週間にわたる。処置はまた、8週間にわたることもできる。処置対象の被検体は、例えば、処置を受けていない患者であってよい。被検体はまた、処置を受けたことのある患者、又はインターフェロン非反応者(例えば、無反応者)であってもよい。好ましくは、処置対象の被検体は、HCV遺伝子型1、例えば、HCV遺伝子型laに感染している。別の非限定的な例として、処置対象の被検体は、HCV遺伝子型3に感染している。
【0697】
発明の本態様の更に別の実施形態では、DAAは、HCVプロテアーゼ阻害剤及びHCV NS5A阻害剤と共に本発明の化合物を含む。
【0698】
発明の本態様の更に別の実施形態では、少なくとも2つのDAAは、本発明のHCVポリメラーゼ阻害剤及びHCV NS5A阻害剤を含む。
【0699】
発明の本態様の更に別の実施形態では、DAAは、本発明の化合物並びにHCV非ヌクレオシド又は非ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤及びHCV NS5A阻害剤を含む。
【0700】
発明の本態様の更に別の実施形態では、DAAは、本発明のHCVヌクレオシド又はヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤及びHCV NS5A阻害剤を含むことができる。
【0701】
発明の本態様の更に別の実施形態では、少なくとも2つのDAAは、PSI-7977及び/又はTMC-435と共に本発明の化合物を含む。
【0702】
発明の本態様の更に別の実施形態では、DAAは、PSI-7977及び/又はダクラタスビルと共に本発明の化合物を含む。
【0703】
発明の本態様の更に別の実施形態では、DAAは、PSI-7977及び/又はGS-5885と共に本発明の化合物を含む。
【0704】
発明の本態様の更に別の実施形態では、DAAは、メリシタビン及び/又はダノプレビルと共に本発明の化合物を含む。
【0705】
発明の本態様の更に別の実施形態では、DAAは、BMS-790052及び/又はBMS-650032と共に本発明の化合物を含む。
【0706】
発明の本態様の更に別の実施形態では、DAAは、本発明の化合物並びにINX-189、ダクラタスビル及び/又はBMS-791325を含む。
【0707】
本技術の処置レジメンは、一般に、完全な処置レジメンを構成する。即ち、その後のインターフェロン含有レジメンは意図されていない。したがって、本明細書に記載の処置又は使用は、一般に、その後のいかなるインターフェロン含有処置も含まない。
【0708】
開示の一態様では、「感染」又は「細菌感染」は、アシネトバクター菌種、バクテロイデス菌種、バークホルデリア菌種、カンピロバクター菌種、クラミジア菌種、クラミドフィラ菌種、クロストリジウム菌種、エンテロバクター菌種、エンテロコッカス菌種、エシェリキア菌種、フソバクテリウム菌種、ガードネレラ菌種、ヘモフィルス菌種、ヘリコバクター菌種、クレブシエラ菌種、レジオネラ菌種、モラクセラ菌種、モルガネラ菌種、マイコプラズマ菌種、ナイセリア菌種、ペプトコッカス菌種、ペプトストレプトコッカス菌種、プロテウス菌種、シュードモナス菌種、サルモネラ菌菌種、セラチア菌種、ブドウ球菌菌種、レンサ球菌(streptoccocus)菌種、ステノトロホモナス菌種、又はウレアプラ
ズマ菌種によって引き起こされる感染を指す。
【0709】
開示の一態様では、「感染」又は「細菌感染」は、アシネトバクター・バウアニ、アシネトバクター・ヘモリティカス、アシネトバクター・ジュニイ、アシネトバクター・ジョンソニー、アシネトバクター・ルオフィー、バクテロイデス・ビビウス、バクテロイデス・フラジリス、バークホルデリア・セパシア、カンピロバクター・ジェジュニ、クラミジア・ニューモニエ、クラミジア・ウレアリティカス、クラミドフィラ・ニューモニエ、クロストリジウム・ディフィシル、エンテロバクター・アエロゲネス、エンテロバクター・クロアカエ、エンテロコッカス・フェカリス、エンテロコッカス・フェシウム、エシェリキア・コリ、ガードネレラ・バギナリス、ヘモフィルス・パラインフルエンザエ、ヘモフィルス・インフルエンザエ、ヘリコバクター・ピロリ、クレブシエラ・ニューモニエ、レジオネラ・ニューモフィラ、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌、モラクセラ・カタラーリス、モルガネラ・モルガニー、マイコプラズマ・ニューモニエ、ナイセリア・ゴノレア、ペニシリン耐性ストレプトコッカス・ニューモニエ、ペニシリン感受性ストレプトコッカス・ニューモニエ、ペプトストレプトコッカス・マグヌス、ペプトストレプトコッカス・ミクロス、ペプトストレプトコッカス・アネロビウス、ペプトストレプトコッカス・アサッカロリチカス、ペプトストレプトコッカス・プレボッチイ、ペプトストレプトコッカス・テトラディウス、ペプトストレプトコッカス・バギナリス、プロテウス・ミラビリス、シュードモナス・アエルギノーザ、キノロン耐性黄色ブドウ球菌、キノロン耐性表皮ブドウ球菌、サルモネラ・チフィ、サルモネラ・パラチフィ、サルモネラ・エンテリティディス、サルモネラ・チフィリウム、セラチア・マルセセンス、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、腐性ブドウ球菌、ストレプトコッカス・アガラクチア、ストレプトコッカス・ニューモニエ、ストレプトコッカス・ピオゲネス、ステノトロホモナス・マルトフィリア、ウレアプラズマ・ウレアリチカム、バンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム、バンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェカリス、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌、バンコマイシン耐性表皮ブドウ球菌、マイコバクテリウム・ツベルクローシス、クロストリジウム・パーフリンジェンス、クレブシエラ・オキシトカ、髄膜炎菌、プロテウス・ブルガリス、又はコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(スタフィロコッカス・ルグドゥネンシス、スタフィロコッカス・キャピティス、スタフィロコッカス・ホミニス、又は腐生ブドウ球菌を含む)によって引き起こされる感染を指す。
【0710】
開示の一態様では、「感染」又は「細菌感染」は、好気性菌、偏性嫌気性菌、通性嫌気性菌、グラム陽性細菌、グラム陰性細菌、グラム不定細菌、又は非定型呼吸器病原を指す。
【0711】
いくつかの実施形態では、開示は、婦人科感染、気道感染(RTI)、性的感染症、又は尿路感染などの細菌感染を処置することに関する。
【0712】
いくつかの実施形態では、開示は、耐性菌によって引き起こされる感染などの細菌感染を処置することに関する。
【0713】
いくつかの実施形態では、開示は、院外感染性肺炎、院内感染性肺炎、皮膚及び皮膚構造感染、淋菌性子宮頸管炎、淋菌性尿道炎、発熱性好中球減少症、骨髄炎、心内膜炎、尿路感染並びにペニシリン耐性ストレプトコッカス・ニューモニエ、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、メチシリン耐性表皮ブドウ球菌及びバンコマイシン耐性腸球菌などの薬剤耐性菌によって引き起こされる感染、梅毒、人工呼吸器関連肺炎、腹腔内感染、淋病、髄膜炎、破傷風、又は結核などの細菌感染を処置することに関する。
【0714】
いくつかの実施形態では、開示は、癜風、小胞子菌、白癬菌、表皮菌、カンジダ症、クリプトコッカス症、又はアスペルギルス症によって引き起こされる感染などの真菌感染を
処置することに関する。
【0715】
いくつかの実施形態では、開示は、マラリア、アメーバ症、ジアルジア症、トキソプラズマ症、クリプトスポリジア症、トリコモナス症、リーシュマニア症、眠り病、又は赤痢を含むがこれらに限定されない、原生生物によって引き起こされる感染を処置することに関する。
【0716】
本明細書に開示される特定の化合物は、被検体においてマラリア原虫の感染を防止若しくは処置するのに有用であり、並びに/又はそれに関連した合併症及び/若しくは症状を防止する、処置する、及び/若しくは緩和するためのものであり、更にまた、そのような疾患の処置及び/又は防止のための薬の調製において使用されることができる。マラリアは、熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、又は四日熱マラリア原虫によって引き起こされ得る。
【0717】
一実施形態では、化合物は、被検体がマラリア原虫に曝された後に投与される。別の実施形態では、本明細書に開示される化合物は、マラリアが風土病である地域に被検体が旅行する前に投与される。
【0718】
化合物又は上述の医薬組成物はまた、キノリンのような抗マラリア薬(例えば、キニーネ、クロロキン、アモジアキン、メフロキン、プリマキン、タフェノキン);過酸化物抗マラリア薬(例えば、アルテミシニン、アルテメテル、アルテスナート);スルファドキシン・ピリメタミン合剤抗マラリア薬(例えば、ファンシダール);ヒドロキシナフトキノン(例えば、アトバコン);アクロリン(acroline)型の抗マラリア薬(例えば、ピロナリジン);並びにエチルスチバミン、ヒドロキシスチルバミジン、ペンタミジン、スチルバミジン、キナピラミン、ピューロマイシン、プロパミジン、ニフルチモックス、メラルソプロール、ニモラゾール、ニフロキシム、及びアミニトロゾールなどの抗原虫剤を含む群から選択される1つ以上の他の治療的に有用な物質と組み合わせて使用されてもよい。
【0719】
実施形態では、本明細書に開示される化合物は、クロロキン、artemesin、キンガオス、8-アミノキノリン、アモジアキン、アルテテル、アルテメテル、アルテミシニン、アルテスナート、アルテスン酸、アルテリン酸、アトバコン(atovoquone)、アジスロマイシン、ビグアナイド、リン酸クロロキン、クロルプログアニル、シクログアニル、ダプソン、デスブチルハロファントリン、デシプラミン、ドキシサイクリン、ジヒドロ葉酸レダクターゼ阻害剤、ジピリダモール、ハロファントリン、ハロペリドール、硫酸ヒドロキシクロロキン、イミプラミン、メフロキン、ペンフルリドール、リン脂質阻害剤、プリマキン、プログアニル、ピリメタミン、ピロナリジン、キニーネ、キニジン、キナクリンアルテミシニン、スルホンアミド、スルホン、スルファドキシン、スルファレン、タフェノキン、テトラサイクリン、テトランドリン(tetrandine)、トリアジン、それらの塩又は混合物からなる群から選択される1つの追加の薬剤と組み合わせて使用されることができる。
【0720】

典型的な実施形態では、開示は、本明細書に開示される化合物を患者に投与することを含む、癌を処置する方法に関する。いくつかの実施形態では、開示は、癌の処置に使用するための、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0721】
いくつかの実施形態では、開示は、本明細書に定義されるように、乳房、結腸直腸、肺(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺の癌の処置に使用するための、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0722】
いくつかの実施形態では、開示は、本明細書に定義されるように、胆管、骨、膀胱、頭頸部、腎臓、肝臓、胃腸組織、食道、卵巣、子宮内膜、膵臓、皮膚、精巣、甲状腺、子宮、子宮頸部及び外陰部の癌の、並びに白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫及びリンパ腫の処置に使用するための、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0723】
いくつかの実施形態では、開示は、本明細書に定義されるように、肺癌、前立腺癌、黒色腫、卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、腎癌、胃癌、肉腫、頭頸部癌、中枢神経系の腫瘍及びそれらの転移の処置に使用するための、また更には神経膠芽腫の処置のための、本明細書に開示される化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0724】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物は、診療所において、単独の薬剤として又は他の臨床的に関連する薬剤と組み合わせてのいずれかで使用され得る。本化合物はまた、一組の遺伝子における突然変異に起因して生じる恐れがある潜在的な癌耐性機序を防止する。
【0725】
本明細書に定義される抗癌処置は、単独療法として適用され得るか、又は本開示の化合物に加えて、従来の外科的処置又は放射線療法又は化学療法を伴い得る。このような化学療法は、以下の抗腫瘍剤の区分のうちの1つ以上を含み得る。
(i)腫瘍内科学において使用されるとき、アルキル化剤(例えばシスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン及びニトロソウレア);代謝拮抗剤(例えば5-フルオロウラシル及びゲムシタビンのようなフルオロピリミジン、テガフール、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシド並びにヒドロキシウレアなどの葉酸代謝拮抗剤);抗腫瘍抗生物質(例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン及びミトラマイシンのようなアントラサイクリン);有糸分裂阻害剤(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン及びビノレルビンのようなビンカアルカロイド並びにタキソール及びタキソテールのようなタキソイド);及びトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエトポシド及びテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン並びにカンプトテシン);及びプロテオソーム阻害剤(例えばボルテゾミブ[Velcade(登録商標)]);及び薬剤であるアナグレリド(anegrilide)[Agrylin(登録商標)];及び薬剤であるαインターフェロンなどの抗増殖/抗悪性腫瘍薬及びそれらの組み合わせ;
(ii)抗エストロゲン剤(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン及びヨードキシフェン)、エストロゲン受容体抑制薬(例えばフルベストラント)、抗アンドロゲン薬(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミド及び酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニスト又はLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、リュープロレリン及びブセレリン)、プロゲストーゲン(例えば酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボロゾール、及びエキセメスタンとして)及びフィナステリドなどの5α-レダクターゼの阻害剤などの細胞分裂阻害剤;
(iii)癌細胞浸潤を阻害する薬剤(例えば、マリマスタットのようなメタロプロテアーゼ阻害剤及びウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体機能の阻害剤);
(iv)成長因子機能の阻害剤、例えばそのような阻害剤としては、成長因子抗体、成長因子受容体抗体(例えば抗erbb2抗体トラスツズマブ[Herceptin(商標)]及び抗erbbl抗体セツキシマブ)、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤及びセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤が挙げられ、例えば表皮成長因子ファミリーの阻害剤(例えばN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メ
トキシ-6-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(ゲフィチニブ)、N-(3-エチニルフェニル)-6,7-ビス(2-メトキシエトキシ)キナゾリン-4-アミン(エルロチニブ)、及び6-アクリルアミド-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(CI 1033)などのEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、例えば血小板由来成長因子ファミリーの阻害剤及び例えば肝細胞成長因子ファミリーの阻害剤、例えば阻害剤又はホスホチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)及び例えばマイトジェン活性化タンパク質キナーゼキナーゼ(MEK1/2)の阻害剤及び例えばタンパク質キナーゼB(PKB/Akt)の阻害剤、例えばダサチニブ(BMS-354825)及びメシル酸イマチニブ(Gleevec(商標))などのSrcチロシンキナーゼファミリー及び/又はエーベルソン(AbI)チロシンキナーゼファミリーの阻害剤;並びにSTATシグナル伝達を修正する任意の薬剤;
(v)血管内皮成長因子の作用を阻害するもの(例えば抗血管内皮細胞成長因子抗体ベバシズマブ[Avastin(商標)])及び他の機序によって働く化合物(例えばリノミド、インテグリンocvβ3機能の阻害剤及びアンジオスタチン)などの抗血管新生薬;
(vi)コンブレタスタチンA4などの血管損傷剤;
(vii)アンチセンス療法、例えば、抗rasアンチセンスなど、上に記載の標的を対象とするもの;
(viii)例えば異常のp53又は異常のBRCAl若しくはBRCA2などの異常遺伝子を置き換えるアプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ又は細菌のニトロレダクターゼ酵素を使用するものなどのGDEPT(遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法)アプローチ、及び多剤耐性遺伝子療法などの化学療法又は放射線療法に対する患者の耐性を増加させるアプローチ含む、遺伝子療法アプローチ;並びに
(ix)例えば、インターロイキン2、インターロイキン4又は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインによるトランスフェクションなど、患者腫瘍細胞の免疫原性を増加させるエクスビボ及びインビボアプローチ、T細胞アネルギーを減少させるアプローチ、サイトカインでトランスフェクトされた樹状細胞など、トランスフェクトされた免疫細胞を使用したアプローチ、サイトカインでトランスフェクトされた腫瘍細胞株を使用したアプローチ及び抗イディオタイプ抗体を使用したアプローチ、並びに免疫調節薬であるサリドマイド及びレナリドマイド[Revlimid(登録商標)]を使用したアプローチを含む、免疫療法アプローチ。
【0726】
このような共同処置は、処置の個々の構成要素の同時、連続又は別個の投薬によって達成され得る。このような組み合わせ生成物は、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩を本明細書に記載の用量範囲内で使用し、他の薬学的に活性な薬剤をその認められた用量範囲内で使用する。
【0727】
製剤
本明細書に開示される医薬組成物は、以下に一般的に記載されるように、薬学的に許容される塩の形態であり得る。好適な薬学的に許容される有機及び/又は無機酸のいくつかの好ましいが非限定的な例は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、酢酸及びクエン酸、並びにそれ自体が周知である他の薬学的に許容される酸である(これらには、以下で参照される文献に対して参照が行われる)。
【0728】
開示の化合物が塩基のみならず酸性基も含有するとき、開示の化合物は内部塩も形成し得、そのような化合物は本開示の範囲内である。開示の化合物が水素供与ヘテロ原子(例えば、NH)を含有するとき、開示はまた、分子内の塩基性基又は原子への水素原子の移動によって形成される塩及び/又は異性体も網羅する。
【0729】
化合物の薬学的に許容される塩は、その酸付加塩及び塩基性塩を含む。好適な酸付加塩は、非中毒性塩を形成する酸から形成される。例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンシラート塩、クエン酸塩、シクラミン酸塩、エジシル酸塩、エシレート塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物塩、臭化水素酸塩/臭化物塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、硫酸メチル塩、ナフチル酸塩、2-ナプシレート塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロト酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ピログルタミン酸塩、サッカラート塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、トシル化物塩、トリフルオロ酢酸塩及びキシナホ酸塩(xinofoate)塩が挙げられる。好適な塩基性塩は、非中毒性塩を形成する塩基から形成される。例としては、アルミニウム塩、アルギニン塩、ベンザチン塩、カルシウム塩、コリン塩、ジエチルアミン塩、ジオラミン塩、グリシン塩、リシン塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、オラミン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、トロメタミン塩及び亜鉛塩が挙げられる。酸及び塩基のヘミ塩、例えば、ヘミ硫酸塩及びヘミカルシウム塩もまた、形成され得る。好適な塩に関する再調査のために、参照により本明細書に組み込まれる、Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use by Stahl and Wermuth(Wiley-VCH,2002)を参照されたい。
【0730】
本明細書に記載の化合物は、プロドラッグの形態で投与され得る。プロドラッグは、哺乳類の被検体に投与されるとき、活性親ドラッグを放出する共有結合された担体を含むことができる。常用の操作又はインビボのいずれかにおいて修飾が親化合物に開裂されるような方法で、化合物中に存在する官能基を修飾することによって、プロドラッグは調製されることができる。プロドラッグとしては、例えば、哺乳類の被検体に投与されるとき、遊離ヒドロキシル基を形成するように開裂する任意の基にヒドロキシル基が結合されている化合物が挙げられる。プロドラッグの例としては、化合物中のアルコール官能基の酢酸、ギ酸及び安息香酸誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。化合物をプロドラッグとして構造化する方法は、例えば、Testa and Mayer,「Hydrolysis in Drug and Prodrug Metabolism」,Wiley(2006)において周知である。典型的なプロドラッグは、加水分解酵素によるプロドラッグの変換、アミド、ラクタム、ラクタム、ペプチド、カルボン酸エステル、エポキシドの加水分解又は無機酸のエステルの開裂によって活性代謝物を形成する。エステルプロドラッグは、対応するアルコールを放出するように身体内で容易に分解されることが明らかになっている。例えば、Imai,Drug Metab Pharmacokinet.(2006)21(3):173~85,「Human carboxylesterase isozymes:catalytic properties and
rational drug design」を参照されたい。
【0731】
本開示で使用するための医薬組成物は、典型的には、有効量の化合物と、好適な薬学的に許容される担体と、を含む。調製は、それ自体が周知である態様で調製され得、通常、本開示による少なくとも1つの化合物を1つ以上の薬学的に許容される担体と、及び、所望により、他の薬学活性化合物と組み合わせて、必要ならば無菌状態で、混合することを伴う。米国特許第6,372,778号、同第6,369,086号、同第6,369,087号及び同第6,372,733号並びに上述の更なる文献への参照を行い、また更には、最新版の「Remington’s Pharmaceutical Sciences」など、標準ハンドブックへの参照も行う。
【0732】
一般に、薬学的な用途のために、化合物は、少なくとも1つの化合物と、少なくとも1
つの薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤と、任意追加的に1つ以上の更なる薬学的に活性な化合物と、を含む医薬品として製剤され得る。
【0733】
開示の医薬品は、好ましくは単位用量形態であり、例えば、ボックス、ブリスター、バイアル、ボトル、サシェ、アンプル、又は任意の他の好適な単回用量若しくは複数回用量の保持器若しくは容器で(これらは、適切にラベル付けされ得る)、任意追加的には、製品情報及び/又は取扱説明を記載している1つ以上のリーフレットと共に、好適にパッケージ化され得る。一般に、このような単位用量は、1~1000mgの、通常は5~500mgの、例えば、単位用量当たり約10、25、50、100、200、300又は400mgの、少なくとも1つの開示の化合物を含むことになる。
【0734】
化合物は、主として使用された特定の調製に応じて、経口、径眼、経腸、経皮、皮下、静脈内、筋肉内又は鼻腔内経路を含めて様々な経路で投与されることができる。化合物は、一般に、好適な投与時、それが投与される被検体において所望の治療又は予防効果を達成するのに十分である、任意の量の化合物が意図される、「有効量」で投与されることになる。通常、防止される又は処置される状態及び投与の経路に応じて、このような有効量は、通常は1日当たり、患者のキログラム体重当たり0.01~1000mg、より頻繁には1日当たり、患者のキログラム体重当たり、1~250mgなど、0.1~500mg、例えば約5、10、20、50、100、150、200又は250mgになり、この量が1日1回の用量として、1日1回以上の用量に分割されて、投与され得る。投与される量、投与の経路及び更なる処置レジメンは、患者の年齢、性別及び全身状態並びに処置される疾患/症状の性質及び深刻度などの要因に応じて、処置を行う臨床医によって決定され得る。米国特許第6,372,778号、同第6,369,086号、同第6,369,087号及び同第6,372,733号並びに上述の更なる文献への参照を行い、また更には、最新版の「Remington’s Pharmaceutical Sciences」など、標準ハンドブックへの参照も行う。
【0735】
経口投与形態の場合、化合物は、賦形剤、安定剤又は不活性希釈剤など、好適な添加剤と混合され、通例の方法を経て、錠剤、コーティング錠、硬カプセル剤、水剤、アルコール剤、又は油剤など、好適な投与形態になることができる。好適な不活性担体の例としては、アラビアガム、マグネシア、炭酸マグネシウム、リン酸カリウム、乳糖、ブドウ糖、又はデンプン、特に、コーンスターチが挙げられる。この場合、調製は、乾性顆粒として及び湿性顆粒としての両方で行うことができる。好適な油性の賦形剤又は溶媒は、サンフラワー油又はタラ肝油など、植物性又は動物性の油である。水溶液又はアルコール溶液用の好適な溶媒は、水、エタノール、糖液、又はこれらの混合物である。ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールもまた、他の投与形態のための更なる補助剤として有用である。即放性錠剤として、これらの組成物は、微結晶セルロース、リン酸ニカルシウム、デンプン、ステアリン酸マグネシウム及び乳糖並びに/又は当該技術分野において周知の他の賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、希釈剤及び潤滑剤を含有し得る。
【0736】
鼻エアロゾル又は吸入によって投与されるとき、組成物は、ベンジルアルコール若しくは他の好適な防腐剤、生物学的利用能を強化するための吸収促進剤、フッ化炭素、及び/又は当該技術分野において周知の他の可溶化剤又は分散剤を使用して、医薬製剤の当業者に周知の技術に従って調製され得、生理食塩水中の溶液として調製され得る。エアロゾル又はスプレーの形態での投与に適した医薬製剤は、例えば、開示の化合物の溶液、懸濁液若しくは乳濁液であり、又はエタノール若しくは水、若しくはそのような溶媒の混合物など、薬学的に許容される溶媒中のそれらの生理学的に許容される塩である。必要な場合、製剤は、界面活性剤、乳化剤及び安定剤並びに噴射剤など、他の薬学的な補助剤を付加的に含有し得る。
【0737】
皮下又は静脈内投与の場合、化合物は、所望により、可溶化剤、乳化剤又は更なる補助剤などの通例の物質と共に、溶液、懸濁液、又は乳濁液になる。化合物はまた、凍結乾燥され得、得られた凍結乾燥物は、例えば、注射製剤又は輸液製剤の生産物に使用され得る。好適な溶媒は、例えば、水、生理的食塩水又はアルコール、例えばエタノール、プロパノール、グリセロール、ブドウ糖若しくはマンニトール溶液などの糖液、又は言及した様々な溶媒の混合物である。注射用溶液又は懸濁液は、マンニトール、1,3-ブタンジオール、水、リンガー液若しくは生食水など、好適な非中毒性の非経口的に許容される希釈剤若しくは溶媒、又は合成のモノグリセリド若しくはジグリセリドを含む、無菌、無刺激、凝固油など、好適な分散若しくは湿潤剤及び懸濁化剤、並びにオレイン酸を含む、脂肪酸を使用して、周知の技術により製剤され得る。
【0738】
座薬の形態で直腸投与されるとき、製剤は、式Iの化合物を、常温では個体だが、直腸空洞内では液化及び/又は溶解して薬剤を放出する、カカオバター、合成グリセリドエステル又はポリエチレングリコールなど、好適な非刺激性の賦形剤と混合することによって調製され得る。
【0739】
特定の実施形態では、これらの組成物は、持続放出性製剤であり得ることが企図される。典型的な持続放出性製剤は、腸溶コーティングを利用する。典型的には、消化器系内において吸収が行われる場所を制御するために、障壁が経口薬に塗布される。腸溶コーティングは、薬が小腸に到達する前に放出されるのを防ぐ。腸溶コーティングは、マルトデキストリン、キサンタン、スクレログルカンデキストラン、デンプン、アルギン酸塩、プルラン、ヒアルロン酸、キチン、及びキトサンなど、多糖類のポリマー;タンパク質(アルブミン、ゼラチンなど)、ポリ-L-リジンなど、他の天然ポリマー;ナトリウムポリ(アクリル酸);ポリ(メタクリル酸ヒドロキシアルキル)(例えば、ポリ(メタクリル酸ヒドロキシエチル));カルボキシポリメチレン(例えば、Carbopol(商標));カルボマー;ポリビニルピロリドン;グアーガム、アラビアガム、カラヤガム、ガティガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、ジェランガム、トラガントガム、寒天、ペクチン、及びグルテンなど、ガム類;ポリ(ビニルアルコール);エチレンビニルアルコール;ポリエチレングリコール(PEG);並びにヒドロキシメチルセルロース(HMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、カルボキシエチルセルロース(CEC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース(CMHEC)、ヒドロキシプロピルメチル-セルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルエチルセルロース(HPEC)及びナトリウムカルボキシメチルセルロース(Na-CMC)など、セルロースエーテル;並びに上述のポリマーのいずれかのコポリマー及び/又は(単純)混合物を含有し得る。上述のポリマーのうちの特定のものは、標準的な技術によって更に架橋され得る。
【0740】
ポリマーの選択は、開示の組成物中で使用されている活性成分/薬剤の性質及び所望の放出速度によって決定されることになる。特に、例えば、HPMCの場合、より高い分子量が、一般に、組成物からの薬剤のより遅い放出速度をもたらすことになることは、当業者によって理解されるであろう。更に、HPMCの場合、メトキシル基及びヒドロキシプロポキシル基の異なる置換の程度は、組成物からの薬剤の放出速度に変化を生じさせることになる。この点で、上述のように、特定の必要な又は所望される放出プロファイルを生成するために、ポリマー担体が2つ以上の、例えば、異なる分子量のポリマーの配合物によって提供されるコーティングの形態で開示の組成物を提供することが望まれ得る。
【0741】
ポリラクチド、ポリグリコリドのミクロスフェア、及びそれらのコポリマーのポリ(ラクチド-co-グリコリド)は、持続放出性タンパク質送達系を形成するために使用され得る。タンパク質は、水性タンパク質及び有機溶剤型ポリマーによる油中水型乳濁液の形
成(乳化法)、溶媒系ポリマー溶液中に分散した個体タンパク質による油中固体型懸濁液の形成(懸濁法)、又は溶媒系ポリマー溶液中にタンパク質を溶解することによる方法(溶解法)を含む、複数の方法によって、ポリ(ラクチド-co-グリコリド)ミクロスフェアデポー剤に封入されることができる。あるものは、ポリ(エチレングリコール)をタンパク質(PEG化)に付加して、循環する治療タンパク質のインビボ半減期を増加させ、免疫応答の機会を減少させることができる。
【0742】
リポソーム懸濁液(ウイルス抗原を標的にしたリポソームを含む)もまた、薬学的に許容される担体を生成するために、従来の方法によって調製され得る。これは、本発明による、遊離ヌクレオシド、アシルヌクレオシド又はリン酸塩エステルプロドラッグ形態のヌクレオシド化合物の送達に適当であり得る。
【0743】
本発明のヌクレオシドは、いくつかのキラル中心を有しており、光学活性形態及びラセミ形態で存在し得、それらの形態で分離され得ることは理解される。いくつかの化合物は、多型性を呈し得る。本発明は、本明細書に記載されている有用な特性を有する、本発明の化合物の任意のラセミ形態、光学活性形態、ジアステレオマー形態、多型形態、若しくは立体異性形態、又はそれらの混合を包含することを理解されたい。光学活性形態を(例えば、再結晶化技術によるラセミ形態の分割によって、光学活性開始物質からの合成によって、キラル合成によって、又はキラル固定相を使用したクロマトグラフ分離によって)調製する方法は、当該技術分野において周知である。
【0744】
ヌクレオシドの炭素はキラルであり、それらの非水素置換基(それぞれに、塩基及びCHOR基)は、糖環系に対してシス(同じ側)又はトランス(反対側)のいずれかであり得る。したがって、4つの光学異性体は、以下の構成によって表される(酸素原子が奥にあるように糖部分を水平面内に配向している場合):シス(両方の基が「上方」にあり、これは、天然起源のβ-Dヌクレオシドの構成に対応する)、シス(両方の基が「下方」にあり、これは、非天然起源のβ-L構成である)、トランス(C2’置換基が「上方」にあり、C4’置換基が「下方」にある)、及びトランス(C2’置換基が「下方」にあり、C4’置換基が「上方」にある)。「D-ヌクレオシド」は、天然構成のシスヌクレオシドであり、「L-ヌクレオシド」は、非天然起源の構成のシスヌクレオシドである。
【0745】
同様に、ほとんどのアミノ酸はキラルであり(L又はDと命名されており、L鏡像異性体は天然起源の構成である)、別個の鏡像異性体として存在し得る。
【0746】
光学活性物質を取得する方法の例は、当該技術分野において周知であり、少なくとも以下のものを含む。i)結晶の物理的な分離-個々の鏡像異性体の巨視的な結晶が手作業で分離される技術である。この技術は、別個の鏡像異性体の結晶が存在する、即ち、物質が集塊であり、結晶が視覚的に別個である場合に使用することができる。ii)同時結晶化-ラセミ体が個体状態において集塊である場合にのみ可能な、個々の鏡像異性体がラセミ体の溶液から別個に結晶化される技術。iii)酵素分割-鏡像異性体の酵素との反応速度が異なることによりラセミ体が部分的又は完全に分離される技術。iv)酵素的不斉合成-少なくとも1つの合成工程が、所望の鏡像異性体の鏡像異性的に純粋な又は濃縮された合成前駆体を取得するために酵素反応を使用する合成技術。v)化学的不斉合成--キラル触媒又はキラル補助剤を使用して達成され得る、生成物に不斉(即ち、キラリティー)をもたらす条件下で、所望の鏡像異性体が、アキラルな前駆体から合成される合成技術。vi)ジアステレオマー分離-ラセミ化合物が、個々の鏡像異性体をジアステレオマーに変換する鏡像異性的に純粋な試薬(キラル補助剤)と反応させられる技術。結果として生じたジアステレオマーは、次いで、それらの構造的な違いがより明確になったことにより、クロマトグラフィー又は結晶化によって分離され、その後、所望の鏡像異性体を得るために、キラル補助剤が除去される。vii)一次及び二次不斉変換-所望の鏡像異性体
からのジアステレオマーの溶液中での優勢をもたらすように、ラセミ体からのジアステレオマーが平衡化する技術であり、又は所望の鏡像異性体からのジアステレオマーの優先晶出が平衡を乱し、その結果、最後には原理的に全ての物質が所望の鏡像異性体からの結晶性ジアステレオマーに変換される。その後、所望の鏡像異性体は、このジアステレオマーから遊離される。viii)速度論的分割-この技術は、速度論的条件下においてキラルな非ラセミ試薬又は触媒で鏡像異性体の等しくない反応速度によるラセミ体の部分的又は完全な分割の(又は部分的に分割された化合物の更なる分割の)達成を指す。ix)非ラセミ前駆体からのエナンチオ特異的合成--所望の鏡像異性体が非キラルな開始物質から取得される合成技術であり、立体化学的完全性は、合成の進行中に損なわれない又は損なわれても最小限である。x)キラル液体クロマトグラフィー--ラセミ体の鏡像異性体が、固定相との異なる相互作用により、液体移動相で分離される技術。固定相はキラル物質から作製することができ、又は移動相が、異なる相互作用を引き起こすように追加のキラル物質を含有することができる。xi)キラルガスクロマトグラフィー-ラセミ体が揮発させられ、鏡像異性体が、固定された非ラセミのキラル吸着相を含むカラムとのガス状移動相における異なる相互作用により分離される技術。xii)キラル溶媒による抽出-鏡像異性体が、特定のキラル溶媒中への一方の鏡像異性体の選択溶解により分離される技術。xiii)キラル膜を介した輸送-ラセミ体が薄い膜障壁に接して配置される技術。障壁は、典型的には、一方がラセミ体を含有している、2つの相溶液を分離するものであり、濃度差又は圧力差などの駆動力が、膜障壁を介した選択輸送を引き起こす。分離は、ラセミ体の一方の鏡像異性体のみが通過することができる膜の非ラセミのキラルな性質の結果として起こる。キラルガスクロマトグラフィーは、擬似移動床式クロマトグラフィーも含めて、一実施形態で使用される。多種多様なキラル固定相が市販されている。
【0747】
本明細書に記載の化合物のうちのいくつかは、オレフィン性二重結合を含んでおり、別途記載のない限り、E及びZ幾何異性体の両方を含むことが意図される。
【0748】
加えて、本明細書に記載のヌクレオシドのいくつかは、ケト-エノール互変異性体など、互変異性体として存在し得る。個々の互変異性体及びその混合物は、本発明の化合物の範囲内に包含されることが意図される。
【実施例
【0749】
(実施例1)
共役体調製
一及び二リン酸プロドラッグは、いくつかのグループによって調製されている。参照により本明細書に組み込まれる、Jessen et al.,「Bioreversible Protection of Nucleoside Diphosphates」,Angewandte Chemie-International Edition English 2008,47(45),8719~8722を参照されたい。P-O-P無水物結合の断裂を防止するために、あるものは、速やかに断片化するペンダント基(例えば、内因性エステラーゼによって脱アシル化されているビス-(4-アシルオキシベンジル)-ヌクレオシド二リン酸(BAB-NDP))を利用して、第2のリン酸塩上に負電荷を生成する。どちらも参照により本明細書に組み込まれる、Routledge et al.,「Synthesis,Bioactivation and Anti-HIV Activity of 4-Acyloxybenzyl-bis(nucleosid-5’-yl)Phosphates」,Nucleosides&Nucleotides 1995,14(7),1545~1558及びMeier et al.,「Comparative study of bis(benzyl)phosphate triesters of 2’,3’-dideoxy-2’,3’-didehydrothymidine(d4T)and cycloSal-d4TMP-hydrolysis,mechanistic insights and
anti-HIV activity」,Antiviral Chemistry and Chemotherapy 2002,13,101~114も参照されたい。これが起こると、P-O-P無水物結合は開裂しにくくなり、その後、残りの保護基は、その最終的な脱離を行って、ヌクレオシド二リン酸を生成することができる。
【0750】
二リン酸及びモノチオ二リン酸プロドラッグを調製するための他の方法は、図5に示されている。標準的な連結条件が、スフィンゴ脂質-ヌクレオシド一リン酸プロドラッグを調製するために使用される。対応する二リン酸プロドラッグは、図5に示されているプロトコルに従って、並びに全ての全体が参照により本明細書に組み込まれる、Smith et al.,「Substituted Nucleotide Analogs.」米国特許出願公開第2012/0071434号;Skowronska et al.,「Reaction of Oxophosphorane-Sulfenyl and Oxophosphorane-Selenenyl Chlorides with Dialkyl Trimethylsilyl Phosphites-Novel Synthesis of Compounds Containing a Sulfur or Selenium Bridge Between 2 Phosphoryl Centers」,Journal of the Chemical Society-Perkin Transactions 1 1988,8,2197~2201;Dembinski et al.,「An Expedient Synthesis of Symmetrical Tetra-Alkyl Mono-thiopyrophosphates」,Tetrahedron Letters 1994,35(34),6331~6334;Skowronska et al.,「Novel Synthesis of Symmetrical Tetra-Alkyl Monothiophosphates」,Tetrahedron Letters 1987,28(36),4209~4210;及びChojnowski et al.,「Methods of Synthesis of O,O-Bis TrimethylSilyl Phosphorothiolates.」Synthesis-Stuttgart 1977,10,683~686に提供されているように調製され得る。
【0751】
(実施例2)
2-フルオロヌクレオシドの活性
リボヌクレオシド類縁体は、その対応する三リン酸に活性化されるとき、ウイルス性にコードされたRdRpの競合的基質阻害剤として働くことにより、RNA依存性のRNAウイルス複製を阻害する。この薬効分類の化合物は、これらに限定されるものではないが、アレナウイルス科、ブニヤウイルス科、フラビウイルス科、オルトミクソウイルス科、パラミクソウイルス科、及びトガウイルス科で見られるウイルスの処置において有用である。特定の本明細書に開示される化合物は、抗ウイルス耐性のための高い遺伝的障壁、ウイルス科内の広域スペクトル活性、及び感染部位への標的化送達を伴う高い経口生物学的利用能などの利点を有することが企図される。
【0752】
ヌクレオシド類縁体は、2’-α-フッ素置換基で天然リボヌクレオシドを模倣するように設計された。C-F結合距離(1.35Å)は、C-O結合距離(1.43Å)と同様であり、フッ素は、フッ素置換基をヒドロキシル基の同極及び同配体置換にする水素結合された受容体である。現在HCV感染を処置するための臨床治験中のリボヌクレオシド類縁体とは異なり、特定の実施形態では、本開示によって網羅される2’,3’-ジデオキシ-2’-フルオロヌクレオシド類縁体は、3’-ヒドロキシル基が欠落しており、したがって、ウイルス複製の絶対的な鎖停止剤である。ヌクレオシドは、その三リン酸に変換されると、ウイルス性にコードされたRdRpの競合的基質阻害剤として働く。新生RNAへの鎖停止剤の組み込み後、ウイルス複製は止まる。絶対的な鎖停止剤に対する1つ
の利点は、慢性疾患を処置するとき、それらが宿主に対する変異原性ではないことである。
【0753】
(実施例3)
ZIKV NS5 RNA依存性RNAポリメラーゼアッセイ結果
下の表は、ZIKV NS5 RdRpに対する選択類縁体三リン酸の活性を示している。
【0754】
【表1】
【0755】
(実施例4)ZIKV感染アッセイ結果
【0756】
【表2】
【0757】
(実施例5)
塩基連結のための一般手順
ペルシリル化核酸塩基を、窒素下で乾性核酸塩基(15.5mmol)、クロロトリメチルシラン(12.21mmol)、及びビス(トリメチルシリル)アミン(222mmol)を投入した丸底フラスコ内で調製した。混合物は、全ての固体が溶解するまで、一晩(16時間)撹拌しながら還流させた。混合物を室温まで冷却し、回転蒸発、その後に続く高真空により、揮発物を除去してペルシリル化核酸塩基を得た。この化合物は、次の工程ですぐに使用した。
【0758】
新鮮に調製されたペルシリル化核酸塩基(15.50mmol)を1,2-ジクロロエタン(50mL)又はクロロベンゼン(50mL)中に室温において窒素下で撹拌しながら溶解した。1,2-ジクロロエタン(50mL)又はクロロベンゼン(50mL)中のβ-D-リボフラノース1,2,3,5-テトラアセテート(7.75mmol)の溶液を一度に全て撹拌混合物に添加した。
【0759】
この混合物にSnCl(11.63mmol)を注射器で滴下添加し、全ての開始物質が消費されるまで混合物を室温で6時間撹拌した。混合物を0℃まで冷却し、飽和NaHCO水溶液(125mL)を添加した。混合物を室温まで加温し、30分撹拌した。混合物をEtOAc(2×200mL)で抽出し、結合された有機層をブライン(1×100mL)で洗浄し、NaSOの上で乾燥させ、濾過し、回転蒸発によって濃縮して
、5.5gの粗生成物を得た。粗製物質をジクロロメタンに入れ、セライト上で固定化し、フラッシュクロマトグラフィーに供して、所望の酢酸塩保護生成物を提供した。リボヌクレオシドを、一般的な脱保護条件を使用して脱保護した。
【0760】
(実施例6)
一般的なシトシン類縁体連結
-ベンゾイル保護シトシン類縁体(0.793mmol)を投入したフラスコ内にビス(トリメチルシリル)アミン(8.45mmol)及び硫酸アンモニウム(0.02mmol)をN下で添加した。これを還流で2時間加熱し、室温まで冷却した後、溶媒を減圧下で除去し、更に高真空下で1時間乾燥させた。残留物を乾燥クロロベンゼン(10mL)中に溶解し、β-D-リボフラノース1,2,3,5-テトラアセテート(0.53mmol)を添加した。次いで、SnCl(0.27mL、2.3mmol)を滴下添加した。室温で1時間撹拌した後、これを60℃まで一晩加熱した。0℃まで冷却した後、固体重炭酸ナトリウム(0.85g)を添加し、続いてEtOAc(5mL)を添加した。これを15分撹拌させ、次いで、水(0.5mL)をゆっくりと添加した。不溶性物質を濾別し、更なるEtOAc(2.5mL)で洗浄した。濾液を水で1回、ブライン(bine)で1回洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で濃縮した。粗製物質をSiOカラムクロマトグラフィーによって精製した。
【0761】
(実施例7)
一般的な脱アミノ条件
80%水溶AcOH(30mL)中のベンゾイル保護シチジンリボヌクレオシドの溶液(1.02mmol)を還流化で16時間加熱した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、高真空下で乾燥させた。白色の固体をエーテルで微粉化し、濾別し、更なるエーテルで洗浄して、所望の生成物を得た。
【0762】
(実施例8)
一般的なベンゾイル脱保護条件
ベンゾイル保護リボヌクレオシド類縁体(0.25mmol)をMeOH中の7Nアンモニアと共に室温で15.5時間撹拌した。次いで、溶媒を除去し、粗製物質をSiO2カラムクロマトグラフィーによって精製して、所望のリボヌクレオシドを得た。
【0763】
(実施例9)
メチル-β-D-2’-スピロ-エポキシドリボースの合成
【0764】
【化323】
【0765】
1の調製の手順。アルゴン雰囲気下の0℃のメチルβ-D-リボシド(40.9mmol、1.0当量)の溶液に1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトライソプロピルジシロキサン(45.0mmol、1.1当量)を15分間にわたって注射器で滴下添加した。反応混合物を室温まで加温し、更に3時間攪拌した。反応をMeOH(10mL)でクエンチし、溶媒を蒸発させた。粘稠な残留物をDCM(400mL)中に溶解し、飽和NaCOH、ブラインで洗浄し、MgSOの上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、トルエンと同時蒸発させて、微量のピリジンを除去した。生成物を、ヘキサン:酢酸エチル(3
:2)で溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物を提供した。
【0766】
【化324】
【0767】
2の調製の手順。0℃のDCM(150mL)中の保護リボシド1(32.9mmol、1当量)の溶液にDess-Martinペルヨージナン(18.1g、42.7mmol、1.3当量)を添加した。反応混合物を25~30℃で24時間撹拌した。その後、およそ75mLのDCMを蒸発させ、ジエチルエーテル(400mL)を反応混合物に添加し、沈殿物をセライト上で濾別した。結果として生じた濾液を、18.5gのNaを含有する300mLの飽和NaHCO溶液、及びブラインのそれぞれで洗浄した。有機層を無水NaSOの上で乾燥させ、蒸発させて、2を得た。これは、次の工程において更なる精製なしで使用された。
【0768】
【化325】
【0769】
3の調製の手順。アルゴン雰囲気下の-78℃のTHF(50mL)中のケトン2(8.87mmol、1当量)及びDCM(2.28mL、35.5mmol、4.0当量)の溶液にLDA溶液(31.1mL、1.0M、3.5当量)を20分間にわたって添加した。反応混合物を-78℃で3時間撹拌し、次いで室温で一晩中撹拌した。反応を飽和NHClでクエンチした。溶液をジエチルエーテル(150mL×2)で抽出した。結合された有機層をブラインで洗浄し、MgSOの上で乾燥させ、蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、ヘキサン酢酸エチル(3:1)で溶離させることによって精製して、3を提供した。その後、エポキシドは、塩化ナトリウム、還元が後に続くアジ化ナトリウム、及びTBAFで一般的なエポキシド開裂条件に供することができる。結果として生じたアルデヒドからアルキンへの変換後、リボシドは、適当な脱保護条件が後に続く一般的な塩基連結条件に供することができる。
【0770】
(実施例10).
アルデヒドからアルキンへの一般的な変換
上述のエポキシド開裂から生じた2’-アルデヒドは、以下のプロトコルを使用してアルデヒドに変換することができる。アルゴン下の0℃の乾燥DCM(10mL/mmolリボシド)中の2’-アルデヒドの溶液を四臭化炭素(2.0当量)、続いて乾燥DCM(10mL/mmolのリボシド)中のトリフェニルホスフィン(2.0当量)の溶液で、10分間にわたって処理した。反応を室温まで加温しながら一晩撹拌した。次いで、反応混合物を石油エーテルで希釈し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラ
フィー後に精製生成物を得た。次いで、精製中間体をアルゴン下で乾燥THF(10mL/mmol)中に溶解し、反応混合物を-78℃まで冷却した。溶液にブチルリチウム(2当量)を添加した。反応を1時間撹拌し、塩化アンモニウム又は適当な求電子物質のいずれかでクエンチした。反応混合物を室温まで加温し、その後、水及びブラインで洗浄した。有機層をMgSOの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物をシリカ上で精製した。生成物が炭水化物の場合、生成物は、適当な脱保護条件が後に続く一般的な塩基連結手順に供することができるが、生成物が保護リボヌクレオシドの場合、生成物は適当な脱保護条件に供することができる。
【0771】
(実施例11)
2’-クロロ置換スピロエポキシドリボヌクレオシド類縁体の一般的な合成
【0772】
【化326】
【0773】
11の調製の手順。アルゴン雰囲気下の0℃のリボヌクレオシド(40.9mmol、1.0当量)の溶液に1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトライソプロピルジシロキサン(45.0mmol、1.1当量)を15分間にわたって注射器で滴下添加した。反応混合物を室温まで加温し、更に3時間攪拌した。反応をMeOH(10mL)でクエンチし、溶媒を蒸発させた。粘稠な残留物をDCM(400mL)中に溶解し、飽和NaCO3H、ブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、トルエンと同時蒸発させて、微量のピリジンを除去した。生成物を、ヘキサン:酢酸エチル(3:2)で溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物を提供した。
【0774】
12の調製の手順。0℃のDCM(150mL)中の保護リボヌクレオシド11(32.9mmol、1当量)の溶液にDess-Martinペルヨージナン(18.1g、42.7mmol、1.3当量)を添加した。反応混合物を25~30℃で24時間撹拌した。その後、およそ75mLのDCMを蒸発させ、ジエチルエーテル(400mL)を反応混合物に添加し、沈殿物をセライト上で濾別した。結果として生じた濾液を、18.5gのNaを含有する300mLの飽和NaHCO溶液、及びブラインのそれぞれで洗浄した。有機層を無水NaSOの上で乾燥させ、蒸発させて、12を得た。これは、次の工程において更なる精製なしで使用された。
【0775】
13の調製の手順。アルゴン雰囲気下の-78℃のTHF(50mL)中のケトン12(8.87mmol、1当量)及びDCM(2.28mL、35.5mmol、4.0当量)の溶液にLDA溶液(31.1mL、1.0M、3.5当量)を20分間にわたって添加した。反応混合物を-78℃で3時間撹拌し、次いで室温で一晩中撹拌した。反応を飽和NHClでクエンチした。溶液をジエチルエーテル(150mL×2)で抽出した。結合された有機層をブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥させ、蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、ヘキサン酢酸エチル(3:1)で溶離させることによって精製して、13を提供した。ウリジンリボヌクレオシド類縁体を核酸塩基のN3位置においてPMB基で更に保護した。
【0776】
(実施例12)
PMB保護のための一般手順
PMBCl(1.2当量)及びKCO(1.5当量)をウリジンリボヌクレオシド類縁体のDMF溶液にアルゴン雰囲気下で0℃で添加した。次いで、混合物を室温で12~16時間撹拌した。混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。有機抽出物を結合し、ブラインで洗浄し、MgSOの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチルで溶離させるシリカゲル上で精製するか、又は更なる精製なしで使用した。
【0777】
(実施例13)
エポキシドを塩化ナトリウムで開裂するための一般条件
【0778】
【化327】
【0779】
14の合成の手順。DMF(10mL)中の13(7.50mmol、1.0当量)、及び15-クラウン-5(1.48mL、7.50mmol、1.0当量)の溶液に塩化ナトリウム(4.38g、75.0mmol、10.0当量)を室温で添加した。混合物を45℃で16時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、DCM(150mL)で希釈した。溶液を水(2×)、ブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥させ、蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、ヘキサン:酢酸エチル(ethyacetate)で溶離させることによって精製して、所望の生成物を提供した。その後、生成物は、アルキン形成のための一般条件に供することができる。
【0780】
(実施例14)
エポキシドをアジ化ナトリウムで開裂するための一般条件
【0781】
【化328】
【0782】
15の調製の手順。DMF(10mL)中の13(3.75mmol、1.0当量)、及び15-クラウン-5(0.74mL、3.75mmol、1.0当量)の溶液にアジ化ナトリウム(1.2g、18.7mmol、5当量)を室温で添加した。混合物を30℃で2時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、DCM(100mL)で希釈した。溶液を水(2×)、ブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥させ、蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離させることによって精製して、所望の生成物を提供した。その後、生成物は、アルキン形成のための一般
条件に供することができる。
【0783】
(実施例15)
エポキシドをTBAFで開裂するための一般条件
【0784】
【化329】
【0785】
16の調製の手順。DMF(10mL)中の13(3.75mmol、1.0当量)及びTBAF(6.0当量)の溶液を室温で撹拌した。混合物を30℃で2時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、DCM(100mL)で希釈した。溶液を水(2×)、ブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥させ、蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離させることによって精製して、所望の生成物を提供した。次いで、所望の生成物をTBSClで再保護した。その後、生成物は、アルキン形成のための一般条件に供することができる。
【0786】
(実施例16)
アジド還元のための一般条件
以下の手順を使用して、2’-アジドリボヌクレオシド類縁体を2’-アミノリボヌクレオシド類縁体に還元した。2’-アジドリボヌクレオシド類縁体をメタノール中に溶解し、その後に炭素上の水酸化パラジウムの付加が続いた。次いで、反応混合物を水素雰囲気下において室温で30分間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、これをメタノールで洗浄した。溶媒を減圧下で除去し、生成物を、DCM及びメタノールで溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。
【0787】
(実施例17)
一般的な脱シリル条件
シリル保護リボヌクレオシド類縁体をTHF中に溶解し、その後に室温での1M TBAF(2.1当量)の添加が続いた。反応溶液を室温で20分間撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、結果として生じた残留物をDCM中に溶解し、シリカゲルカラム上にロードした。所望のリボヌクレオシド類縁体をDCM及びメタノールで溶離させた。
【0788】
(実施例18)
一般的な脱ベンジル条件
乾燥DCM中のベンジル保護リボヌクレオシド類縁体の溶液をDCM中の1M BCl(3当量)溶液でアルゴン雰囲気下において-78℃で処理した。反応溶液を-78℃で2~4時間撹拌した。混合物を-78℃でのメタノールのゆっくりとした添加でクエンチし、溶媒を減圧下で除去した。所望のリボヌクレオシド類縁体を、DCM及びメタノールで溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。
【0789】
代替的に、MeOH中のヌクレオシドの溶液に炭素上の20%パラジウム(II)水酸化物を添加した。反応槽を水素雰囲気でパージし、その雰囲気化にバルーンで24時間維持した。反応が完了した後、触媒を濾別し、溶媒を減圧下で除去して、所望の生成物を供給した。
【0790】
(実施例19)
PMB基の除去のための一般条件
MeCN:HO(3:1)のPMB保護リボヌクレオシド類縁体にCAN(3当量)を添加した。反応溶液を室温で12~16時間撹拌した。次いで、反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物をMgSOの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。所望の生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。
【0791】
(実施例20)
ウリジン保護
【0792】
【化330】
【0793】
アルゴン雰囲気下の0℃の乾燥ピリジン中のウリジン(10.0g、40.9mmol、1.0当量)の溶液に1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトライソプロピルジシロキサン(14.4mL、45.0mmol、1.1当量)を15分間にわたって注射器で滴下添加した。反応混合物を室温まで加温し、更に3時間攪拌した。反応をMeOH(10mL)でクエンチし、溶媒を蒸発させた。粘稠な残留物をDCM(400mL)中に溶解し、飽和NaCO3H、ブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、トルエンと同時蒸発させて、微量のピリジンを除去した。生成物を、ヘキサン:酢酸エチル(3:2)で溶離させる、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、17(17.0g、85%収率)を白色の発泡体として提供した。
【0794】
(実施例21)
保護ウリジンの酸化
【0795】
【化331】
【0796】
0℃のDCM(150mL)中の保護糖17(16.0g、32.9mmol、1当量)の溶液にDess-Martinペルヨージナン(18.1g、42.7mmol、1.3当量)を添加した。反応混合物を25~30℃で24時間撹拌した。およそ75mLのDCMを蒸発させた後、ジエチルエーテル(400mL)を反応混合物に添加し、沈殿
物をセライト上で濾別した。結果として生じた濾液を、18.5gのNaを含有する300mLの飽和NaHCO溶液、及びブラインのそれぞれで洗浄した。有機層を無水NaSOの上で乾燥させ、蒸発させて、白色の発泡体として18(15.1g、95%収率)を得た。これは、次の工程において更なる精製なしで使用された。
【0797】
(実施例22)
エポキシド形成
【0798】
【化332】
【0799】
アルゴン雰囲気下の-78℃のTHF(50mL)中のケトン18(4.30g、8.87mmol、1当量)及びDCM(2.28mL、35.5mmol、4.0当量)の溶液にLDA溶液(31.1mL、1.0M、3.5当量)を20分間にわたって添加した。反応混合物を-78℃で3時間撹拌し、次いで室温で一晩中撹拌した。反応を飽和NH4Clでクエンチした。溶液をジエチルエーテル(150mL×2)で抽出した。結合された有機層をブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥させ、蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、ヘキサン酢酸エチル(3:1)で溶離させることによって精製して、19(1.90g、40%収率)を茶色の固体として提供した。
【0800】
(実施例23)
アジ化ナトリウムでのエポキシド開裂
【0801】
【化333】
【0802】
DMF(10mL)中の19(2.0g、3.75mmol、1.0当量)、及び15-クラウン-5(0.74mL、3.75mmol、1.0当量)の溶液にアジ化ナトリウム(1.2g、18.7mmol、5当量)を室温で添加した。混合物を30℃で2時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、DCM(100mL)で希釈した。溶液を水(2×)、ブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥させ、蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離させることによって精製
して、20(1.71グラム、84%収率)を薄茶色の発泡体として提供した。
【0803】
(実施例24)
塩化ナトリウムでのエポキシド開裂
【0804】
【化334】
【0805】
DMF(10mL)中の19(4.0g、7.50mmol、1.0当量)、及び15-クラウン-5(1.48mL、7.50mmol、1.0当量)の溶液に塩化ナトリウム(4.38g、75.0mmol、10.0当量)を室温で添加した。混合物を45℃で16時間撹拌した。次いで、室温まで冷却し、DCM(150mL)で希釈した。溶液を水(2×)、ブラインで洗浄し、MgSO4の上で乾燥させ、蒸発させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離させることによって精製して、21(2.60グラム、65%収率)を淡黄色の発泡体として提供した。
【0806】
(実施例25)
【0807】
【化335】
【0808】
エチニルトリメチルシラン(Ethynyltrimethysilane)(37mmol、3当量)をアルゴン下で無水THF(40mL)中に溶解し、次いで反応フラスコを-78℃まで冷却した。N-ブチルリチウム(37mmol、3当量、ヘキサン中に2.5M)を滴下添加した。結果として生じた混合物を30間撹拌した。THF(15mL)中のケトン(12.4mmol、1当量)の溶液を滴下添加した。反応を-78℃で3時間撹拌した。室温までの加温後、反応を飽和水溶NHClでクエンチし、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を結合し、MgSOの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製残留物を、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離させるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、純生成物を提供した。
【0809】
-78℃のトルエン(8.6mL、0.2M)中の結果として生じたアルコール(1g
、1.72mmol)の撹拌された溶液にDAST(1.13mL、8.58mmol)を滴下添加した。3時間の撹拌後、反応を飽和水溶NaHCO(100mL)でクエンチし、3×100mLの酢酸エチルで抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、減圧下でペーストに濃縮し、ヘキサン中25~75%酢酸エチルのシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物を提供した。
【0810】
(実施例26)
【0811】
【化336】
【0812】
DCM(162mL、0.2M)中のDMP(27.5g、64.9mmol)の撹拌された溶液を0℃まで冷却し、これに23(15g、32.4mmol)を添加した。反応を0℃で撹拌し、室温まで加温させた。18時間撹拌した後、反応混合物を減圧下でペーストに濃縮し、次いで、100mLのエチルエーテル中にスラリー化させ、続いて質量比1:1のシリカ/硫酸マグネシウムの50gのパッドに通して濾過し、合計400mLのエチルエーテルで洗浄した。エーテル層を15mLの水中の2.5gのチオ硫酸ナトリウム、次いで2×30mLの冷却された重炭酸ナトリウム、最後に30mLのブラインで洗浄した。次いで、濾液を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、更なる精製なしで使用される発泡体を提供した。次の工程での使用の前に、DCM(200mL)中のケトン(32.6mmol)の溶液を調製し、室温において5gの硫酸マグネシウムの上で一晩撹拌した。18時間の撹拌後、溶液を濾過し、減圧下で濃縮した。
【0813】
アルゴン下の乾燥THF(100mL)中のTMSエチレン(11.4mL、80mmol)の-78℃の溶液にブチルリチウム(30.5mL、2.5Mヘキサン、76mmol)を添加した。30分間の撹拌後、リチウム化アルキンを乾燥THF(130mL)中の無水CeCl(33.5g、90mmol、150℃の高真空下で一晩乾燥)の-78℃の懸濁液内に2×15mLのTHFのリンスでカニューレ処置した。90分間の撹拌後、乾燥THF(50mL)中の24(32.4mmol)の溶液を、カニューレを介して添加した(2×10mLのリンスTHF)。3時間の撹拌後、結果として生じた溶液を飽和水溶塩化アンモニウム(100mL)でクエンチした。反応を室温まで加温し、セライトパッドに通して濾過した。セライトパッドをエチルエーテル(3×100mL)で、及び飽和水溶塩化アンモニウム(100mL)で洗浄した。濾液を分離し、有機体を飽和水溶塩化アンモニウム(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。濾液を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して油を提供し、これを、ヘキサン中10~50%酢酸エチルのシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、生成物をアノマーの混合物として提供した。
【0814】
アルゴン下の乾燥DCM(163mL、0.2M)中の上述の生成物(32.4mmol)の撹拌された0℃の溶液にトリエチルアミン(18mL、130mmol)DMAP(3.98g、32.4mmol)、及び塩化ベンゾイル(9.46mL、82mmol)を連続的に添加した。16時間の撹拌後、反応を減圧下で濃縮し、次いで200mLのエチルエーテル中にスラリー化させ、濾過した。有機体を減圧下で濃縮してペーストを提供し、これを、ヘキサン中の10~25%の酢酸エチルで溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、25をアノマーの混合物として提供した。その後、化合物
25は、適当な脱保護条件が後に続く一般的な塩基連結条件に供することができる。
【0815】
(実施例27)
2’-エチニルウリジン(27)
【0816】
【化337】
【0817】
11mLのアセトニトリル及び3mLのBSA(4当量)中のウラシル(5.19g、2.1当量)の懸濁液を90℃まで30分間加熱し、次いで室温に冷却した。化合物25(14.6g、1当量)を12mLのアセトニトリル中でペーストに共沸させ、次いで6mLのアセトニトリル中に再溶解した。化合物25の溶液を2×3mLのリンスでカニューレを介して塩基に添加した。次いで、SnCl(1.5mL、4.25当量)を5分間にわたって滴下添加した。次いで、反応を90℃まで2時間加熱した。反応をTLC(DCM中5%メタノール)によって監視した。反応を30分間撹拌し、次いで0℃まで冷却した。次いで、反応に5gのNaCO及び5gのセライト(ceilite)を投入した。次いで、反応を20mLの酢酸エチル(ethyl aceate)で希釈し、これに10mLの飽和水溶NaCOを投入した(ガス発生はロバストであった)。15分間の撹拌後、反応をセライトパッドに通して濾過した。パッドを2×50mLの酢酸エチルで洗浄した。結合された有機体を75mLの飽和水溶NaCO及び75mLのブラインで洗浄した。水層を2×100mLの酢酸エチルで逆抽出した。結合された有機体を、濾過された硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で発泡体に濃縮した。DCM中の0~2.5~5%のメタノールで溶離させる、シリカゲルクロマトグラフィーにより、1.74gの化合物26を提供した。
【0818】
化合物26の溶液をメタノール中7Mのアンモニア234mL中に調製した。反応を18時間撹拌した。反応を20gのセライト上に濃縮し、DCM中の1~10%のメタノールで溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、1gの化合物27を提供した。
【0819】
(実施例28)
2’-エチニルウリジン-5’-一リン酸
0℃のPOMe(1.86mL)中の化合物27(0.186mmol、1当量)の撹拌された溶液にPOCl3(0.317mmol、1.7当量)を5分間にわたって滴下投入した。反応を0℃から室温(rt)まで3時間にわたって加温した。反応をTLC(7:2:2のIPA、NHOH、HO)によって監視した。反応を水(50mL)でクエンチし、クロロホルム(2×100mL)で抽出した。次いで、水層のpHを、濃縮された水酸化アンモニウム(500μL)を使用して塩基性にした。水層をクロロホルム(2×100mL)で再抽出した。次いで、水層を減圧下で濃縮した。次いで、生成物を数回のシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して(16:1:1のIPA、NHOH、HO~8:1:1のIPA、NHOH、HO~7:2:2のIPA、NHOH、HOで溶離させる)、純粋な一リン酸を凍結乾燥後に8%収率で提供した。
【0820】
(実施例29)
2’-エチニル-5-フルオロウリジン(29)
【0821】
【化338】
【0822】
5-フルオロウラシル(1.96g、15.1mmol)及び硫酸アンモニウム(50mg、触媒)をアルゴン下でHMDS(25mL)中に懸濁させ、125℃まで一晩加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残留物にMeCN(100mL)中の化合物25(5g、7.55mmol)の溶液、次いでSnCl(DCM中の1M、26.5mL、26.5mmol)を添加し、40℃まで一晩加熱した。反応をTLC(ヘキサン中33%のEtOAc)によって監視した。完了時、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和水溶NaHCO、次いでブラインで洗浄した。有機層をMgSOの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。結果として生じた残留物を最小限の量のDCMからシリカゲルカラム上にロードした。生成物をヘキサン中20%(33%まで増加)のEtOAcで希釈した。生成物を白色の発泡固体として3.34g、4.98mmol、66%収率で分離した。
【0823】
封管内で、保護ヌクレオシド28(3.3g、4.92mmol)を7Nのアンモニアメタノール(50mL)中に溶解し、一晩撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラム上に濃縮し、生成物をDCM中の5%(20%まで増加)のMeOHで溶離させた。メインスポットを収集し、DCM中の13%のMeOHで均一濃度的に溶離させるシリカ上で再精製した。最後に、生成物を、水中の4%のMeOHで均一濃度的に溶離させるC18ウルトラカラムによって精製した。生成物を収集し、凍結乾燥させて、白色の固体を1.21g、4.23mmol、86%収率で得た。
【0824】
(実施例30)
2’-エチニル-2-アミノプリンリボフラノシド(32)
【0825】
【化339】
【0826】
アセトニトリル(15mL)中の2-アミノプリン(0.459g、1.5当量)及び25(1.5g、1当量)の撹拌された懸濁液を調製した。次に、BSA(2.49mL、4.5当量)及びTMSOTf(1.227mL、3当量)を添加した。次いで、反応溶液を130℃までマイクロ波で1時間加熱した。反応を1.2mLの1Mのトリエタノールアミン(trethanolamine)でクエンチし、30分間撹拌した。反応を減圧下でセライト上に濃縮し、シリカゲルカラムに適用した。所望の生成物を混合物として得た。
【0827】
上述の混合物をメタノール(40mL)中の7Nのアンモニア中に溶解し、16時間撹拌した。反応を減圧下でセライト上に濃縮した。生成物を、DCM中の0~15%のメタノールで溶離させるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。2つの生成物、即ち、所望のN9-32(171mg)及びN7-33(265mg)を得た。
【0828】
(実施例31)
2’-エチニルウリジン-5’-一リン酸ビス-POM(34)
((ヒドロキシホスホリル)ビス(オキシ))ビス(メチレン)ビス(2,2-プロパン酸ジメチル)(313mg、0.960mmol)を投入した25mLのナシ形フラスコに乾燥THF(4mL)を添加して、無色の溶液を得た。これを減圧し、アルゴンを投入した。次いで、トリエチルアミン(147μL、1.056mmol)を滴下添加した。室温で30分間撹拌した後、化合物27(148mg、0.480mmol)を添加した。これを0℃まで冷却し、次いで、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(334μL、1.920mmol)、ビス(2-オキソオキサゾリジン-3-イル)塩化ホスフィン酸(306mg、1.200mmol)及び3-ニトロ-1H-1,2,4-トリアゾール(137mg、1.200mmol)を添加した。反応を室温まで徐々に加温して一晩撹拌した。反応をEtOAcで希釈し、飽和水溶NaHCO3でクエンチした。有機層を分離し、NaSOの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製物質を、DCM中の100% DCMから5% MeOHまで溶離させるISCOシリカゲルカラムクロマトグラフィー(12gカラム)によって精製して、所望の生成物を供給した。
【0829】
(実施例32)
2’-エチニルウリジン-5’-一リン酸モノ-POM(35)
240mgの塩化ナトリウムを24mLの水中に溶解することによって、NaClの溶
液を調製した。pHを水中の2Mの二塩基性リン酸ナトリウムで7.3に調整した。化合物34の懸濁液を調製し、反応を37℃まで加熱した。4日後、反応はなくなった。追加の240mgのNaClを添加し、反応を更に16時間撹拌した。反応は進行したように見えた。反応を減圧下において25℃で5mLに濃縮した。結果として生じた残留物を、水中の0~100%のアセトニトリルで溶離させる100gのC18カラム上にロードした。生成物を含有する分画をプールし、濃縮し、50gのC18カラムを使用して再精製した。分画をプールし、濃縮し、凍結乾燥して、36mgの所望の生成物を提供した。
【0830】
(実施例33)
2’-エチニル-5-フルオロウリジン-5’-一リン酸ビス-POM(36)
THF(7mL)中の((ヒドロキシホスホリル)ビス(オキシ))ビス(メチレン)ビス(2,2-プロパン酸ジメチル)(230mg、2当量)及び化合物29(101mg、1当量)の撹拌された溶液にトリエチルアミン(0.1mL、2.2当量)を添加した。10分後、反応を0℃まで冷却し、ヒューニッヒ塩基(0.25mL、4当量)、BOPCl(225mg、2.5当量)、及び3-ニトロ-1H-1,2,4-トリアゾール(101mg、2.5当量)を連続的に投入した。反応を14時間撹拌した。次いで、反応混合物を減圧下でセライト上に濃縮した。セライトパッドをシリカゲルカラム上に配置し、生成物をDCM中の1~7%のメタノールで溶離させた。生成物(31mg)を白色の固体として得た。
【0831】
(実施例34)
塩基連結の代替方法
核酸塩基(9.05mmol)及び25(4.53mmol)の混合物を乾燥トルエン(×3)と同時蒸発させ、次いで高真空ライン上で2時間乾燥させた。残留物を乾燥MeCN(50mL)に入れ、BSA(4.4mL、18.11mmol)を添加し、混合物を70℃まで1時間加熱して、核酸塩基を完全に溶解させた。注射器を介したSnCl(DCM中に1M、18.1mL、18.1mmol)の添加のために混合物を室温まで冷却し、次いで70℃で一晩中加熱した。室温までの冷却時、溶媒を減圧下で除去し、残留物をDCM及びピリジンに入れて、Sn塩を沈殿させた。セライトに通して濾過した後、有機体を濃縮し、次いで酢酸エチルに入れ、NaHCO及びブラインで洗浄した。次いで、有機層を乾燥させ、濾過し、濃縮して、固体を供給した。カラムクロマトグラフィー(SNAP 50g、DCM中の0~100%のEA)による精製により、回収された糖供与体及び所望のヌクレオシドを供給した。エーテルによる微粉化は、所望のヌクレオシドを白色の固体として供給した。
【0832】
(実施例35)
塩基連結の代替方法及び一般的なベンゾイル脱保護条件を使用して調製されたシチジンヌクレオシド
【0833】
【化340】
【0834】
(実施例36)
N-tert-ブチルオキシカルボニル-スフィンゴシン(124)
【0835】
【化341】
【0836】
Boumendjel,Ahcene and Miller,Stephen Journal of Lipid Research 1994,35,2305に従って調製した。
【0837】
4℃の塩化メチレン(100mL)中のスフィンゴシン(450mg、1.50mmol)及び二炭酸ジ-tert-ブチル(0.656g、3.01mmol)の混合物をジイソプロピルエチルアミン(0.53mL、3.01mmol)で滴下処理した。室温まで徐々に加温した後、混合物を更に12時間撹拌し、次いで塩化メチレン(100mL)で希釈し、続いて水(30mL)及びブライン(30mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、乾燥状態に濃縮した。粗製残留物を、ヘキサン中の50%の酢酸エチルを使用したシリカゲル(19mm×175mm)上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、N-tert-ブチルオキシカルボニル-スフィンゴシン(540mg、90%)を白色の固体として得た。
【0838】
H NMR(300MHz、クロロホルム-d)δ 5.77(dt、J=15.4、8.4Hz、1H)、5.52(dd、J=15.4、8.4Hz、1H)、3.93(dd、J=11.4、3.7Hz、1H)、3.70(dd、J=11.4、3.7Hz、1H)、3.59(s、3H)、2.05(q、J=7.0Hz、2H)、1.52(s、9H)、1.25(s、22H)、0.87(t、J=6.5Hz、3H)。
【0839】
(実施例37)
N-tert-ブチルオキシカルボニル-スフィンゴシン-1-O-リン酸ジメチル(125)
【0840】
【化342】
【0841】
N-tert-ブチルオキシカルボニル-スフィンゴシン124(540mg、1.35mmol)を無水ピリジン(2×12mL)との同時蒸発によって無水にした。次いで、残留物を無水ピリジン中に溶解し、四臭化炭素(622mg、1.88mmol)で処理した。混合物を0℃まで冷却し、無水ピリジン(3mL)中の亜リン酸トリメチル(0.25mL、2.10mmol)の溶液で30分間にわたって滴下処理した。室温で更に
12時間後、LCMS及びtlc(塩化メチレン中の5%メタノール)の両分析は完全な変換を示した。混合物を水(2mL)でクエンチし、次いで乾燥状態に濃縮した。結果として生じた暗色の油を酢酸エチル(150mL)中に溶解し、3% HCL溶液(2×20mL)、続いて飽和重炭酸ナトリウム溶液(30mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製残留物を、塩化メチレン中の2%のメタノールを使用したシリカゲル(19mm×175mm)上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、N-tert-ブチルオキシカルボニル-スフィンゴシン-1-O-リン酸ジメチル125(350mg、51%)をガムとして得た。
【0842】
H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ 5.82(dt、J=15.4、7.1Hz、1H)、5.48(dd、J=15.4、7.1Hz、1H)、4.99(d、J=8.9Hz、1H)、4.32(ddd、J=10.7、8.0、4.6Hz、1H)、4.11(ddt、J=10.7、7.4、3.1Hz、2H)、3.77(dd、J=11.1、2.1Hz、6H)、2.01(q、J=7.1Hz、2H)、1.41(s、9H)、1.34(m、2H)、1.23(m、20H)、0.86(t、J=6.4Hz、3H)。
【0843】
31P NMR(162MHz、クロロホルム-d)δ 2.00。
【0844】
MS C17H25NO4[M+Na+];計算値:330.2、実測値:330.2。
【0845】
(実施例38)
スフィンゴシン-1-リン酸塩(126)。
【0846】
【化343】
【0847】
無水塩化メチレン(8mL)中のN-tert-ブチルオキシカルボニル-スフィンゴシン-1-O-リン酸ジメチル125(350mg、0.689mmol)の溶液を0℃において臭化トリメチルシリル(0.45mL、3.45mmol)で滴下処理した。室温まで加温した後、混合物を室温で6時間撹拌し、次いで乾燥状態に濃縮した。結果として生じた残留物を塩化メチレンと同時蒸発させて過剰な臭化トリメチルシリルを除去し、次いで66%水溶THF(6mL)で処理した。結果として生じた沈殿物を濾過によって収集して、スフィンゴシン-1-リン酸塩126(218mg、83%)を白色の固体として得た。
【0848】
H NMR(400MHz、メタノール-d+CDCOD)δ 5.84(dt、J=15.5、6.7Hz、1H)、5.46(dd、J=15.5、6.7Hz、1H)、4.33(t、J=6.0Hz、1H)、4.13(ddd、J=11.8、7.7、3.6Hz、1H)、4.03(dt、J=11.8、8.4Hz、1H)、3.47(ddd、J=8.3、4.8、3.2Hz、1H)、2.10~1.99(m、2H)、1.37(m、2H)、1.24(m、20H)、0.83(t、J=6.4Hz、3H)。
【0849】
31P NMR(162MHz、クロロホルム-d)δ 0.69。
【0850】
MS C1838NOP[M-H];計算値:378.2、実測値:378.2。
【0851】
(実施例39)
N-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン(131)。
【0852】
【化344】
【0853】
塩化メチレン(85mL)中のフィトスフィンゴシン(4g、12.6mmol)及び無水粉末炭酸カリウム(5.22g、37.8mmol)のスラリーにトリフルオロ酢酸無水物(1.96mL、13.9mmol)を添加した。混合物を室温で18時間撹拌し、次いで塩化メチレン(500mL)で希釈した。混合物を水(100mL)で洗浄した。メタノール(60mL)を添加して、乳化を破壊した。次いで、有機相を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、131(4.9g、94%)を白色の固体として得た。
【0854】
H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 8.90(s、1H)、4.90~4.68(m、1H)、4.56(d、J=6.1Hz、1H)、4.43(s、1H)、3.97(d、J=7.6Hz、1H)、3.65(d、J=10.8Hz、1H)、3.46(t、J=10.2Hz、1H)、3.32~3.16(m、1H)、1.42(tt、J=15.7、7.5Hz、2H)、1.20(s、24H)、0.83 t、J=6.8Hz、3H)。
【0855】
(実施例40)
1-O-tert-ブチルジフェニルシリル-2-N-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン(132)
【0856】
【化345】
【0857】
無水ピリジン(23mL)中のN-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン(131、1.88g、4.5mmol)をDMAP(56mg、0.45mmol)で処理し、次いで塩化tert-ブチルジフェニルシリル(1.38g、5.0mmol)で滴下処理した。18時間後、乾燥状態に濃縮した。結果として生じた残留物を酢酸エチル(200mL)中に溶解し、飽和塩化アンモニウム(2×50mL)、次いでブライン(50mL)で洗浄した。水相を酢酸エチル(50mL)で逆抽出した。結合された有機相を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濃縮して、粗製1-O-tert-ブチルジフェニルシ
リル-2-N-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン132(3g、100%)をガムとして得た。この物質は、次の工程において更なる精製なしで使用された。
【0858】
H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ 7.62(m、2H)、7.60~7.56(m、2H)、7.47~7.31(m、6H)、7.07(d、J=8.4Hz、1H)、4.23(dd、J=8.5、4.1Hz、1H、4.04(dt、J=11.0、2.5Hz、1H)、3.82(ddd、J=11.0、4.3、1.8Hz、1H)、3.64(dq、J=10.6、6.0、4.3Hz、2H)、1.45(m、2H)、1.39~1.15(m、24H)、1.05(m、9H)、0.94~0.80(t、J=6.9Hz 3H)。
【0859】
(実施例41)
1-O-tert-ブチルジフェニルシリル-3,4-O-イソプロピリデン-2-N-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン(133)
【0860】
【化346】
【0861】
1/1(v/v)2,2-ジメトキシプロパン/THF中の1-O-tert-ブチルジフェニルシリル-2-N-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン132(3g、4.5mmol)の溶液をp-トルエンスルホン酸(87mg、0.45mmol)の触媒量で処理し、室温で16時間撹拌した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム(30mL)でクエンチし、次いで過剰なTHF/2,2-ジメトキシプロパンを真空下で除去した。混合物を酢酸エチル(200mL)で抽出した。ブラインで洗浄した後、有機層を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製油をヘキサン/酢酸エチル移動相によるシリカゲルの上でのカラムクロマトグラフィー(25mm×175mm)によって精製して、133(2.45g、78%)を得た。
【0862】
H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ 7.68~7.63(m、2H)、7.63~7.57(m、2H)、7.39(m、6H)、6.54(d、J=9.4Hz、1H)、4.23(dd、J=8.2、5.6Hz、1H)、4.12(ddd、J=13.3、6.9、3.8Hz、2H)、3.96(dd、J=10.5、3.9Hz、1H)、3.69(dd、J=10.5、2.9Hz、1H)、1.52~1.36(m、2H)、1.33(s、3H)、1.31(s、3H)、1.24(m、24H)、1.03(s、9H)、0.86(t、J=53.7、6.9Hz、3H)。
【0863】
(実施例42)
3,4-O-イソプロピリデン-2-N-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン(134)。
【0864】
【化347】
【0865】
THF(18mL)中の1-O-tert-ブチルジフェニルシリル-3,4-O-イソプロピリデン-2-N-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン133(2.45g、3.54mmol)の溶液をフッ化テトラブチルアンモニウム(THF中1.0Mの溶液4.25mL、4.25mmol)で処理し、室温で12時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(100mL)及び飽和塩化アンモニウム(2×50mL)、次いでブライン(50mL)で希釈した。有機相を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、白色の固体を取得し、これを9:1のヘキサン:酢酸エチル移動相によるシリカゲルの上でのカラムクロマトグラフィー(25mm×175mm)によって更に精製して、134(1.5g、93%)を白色の固体として供給した。
【0866】
H NMR(300MHz、クロロホルム-d)δ 6.92(d、J=8.7Hz、1H)、4.31~4.16(m、2H)、4.11(dq、J=11.7、3.7Hz、1H)、4.00(dd、J=11.5、2.6Hz、1H)、3.70(dd、J=11.5、3.6Hz、1H)、1.48(s、3H)、1.35(s、3H)、1.25(m、26H)、0.88(t、J=6.9Hz 3H)。
【0867】
(実施例43)
3,4-O-イソプロピリデン-2-N-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン-1-O-リン酸ジメチル(135)
【0868】
【化348】
【0869】
3,4-O-イソプロピリデン-2-N-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン134(630mg、1.39mmol)の溶液を無水ピリジン(2×12mL)との同時蒸発によって無水にした。次いで、残留物を無水ピリジン(12mL)中に溶解し、四臭化炭素(533mg、1.67mmol)で処理した。混合物を0℃まで冷却し、無水ピリジン(3mL)中の亜リン酸トリメチル(0.23mL、1.95mmol)の溶液で30分間にわたって滴下処理した。室温で更に12時間後、LCMS及びtlc(塩化メチレン中の5%メタノール)の両分析は完全な変換を示した。混合物を水(2mL)でクエンチし、次いで乾燥状態に濃縮した。結果として生じた暗色の油を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、3% HCL溶液(2×20mL)、続いて飽和重炭酸ナトリウム溶液(30mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗製残留物を、塩化メチレン中の2%のメタノールを使用したシリカゲル(19mm×175mm)上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、135
(650mg、83%)を得た。
【0870】
H NMR(300MHz、クロロホルム-d)δ 7.42(d、J=8.8Hz、1H)、4.36(td、J=10.9、5.0Hz、1H)、4.25(m、1H)、4.19(m、J=6.5、2.0Hz、3H)、3.77(dd、J=11.2、7.5Hz、6H)、1.44(s、3H)、1.33(s、3H)、1.25(m、26H)、0.87(t、J=6.6Hz、3H)。
【0871】
31P NMR(121MHz、クロロホルム-d)δ 1.69。
【0872】
MS C2547NOP[M-H];計算値:560.3、実測値:560.2。
【0873】
(実施例44)
3,4-O-イソプロピリデン-2-N-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン-1-リン酸塩(136)
【0874】
【化349】
【0875】
無水塩化メチレン(12mL)中の3,4-O-イソプロピリデン-2-N-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン-1-O-リン酸ジメチル135(650mg、1.16mmol)の溶液を0℃において臭化トリメチルシリル(0.81mL、6.23mmol)で滴下処理した。室温で12時間後、混合物を乾燥状態に濃縮し、結果として生じた残留物を塩化メチレン(3×50mL)と同時蒸発させて、過剰な臭化トリメチルシリルを除去した。次いで、pH7~8を維持しながら残留物を冷たい(4℃の)1% NHOHの溶液中に溶解した。室温で10分後、混合物を乾燥状態に濃縮し、結果として生じた固体をメタノール/アセトニトリルで微粉化した。固体を濾過によって収集し、アセトニトリルで洗浄し、高真空下で乾燥させて、136(500mg、75%)を白色の固体として得た。
【0876】
H NMR(300MHz、メタノール-d)δ 4.31(dd、J=8.7、5.4Hz、1H)、4.09(m、4H)、1.42(s、3H)、1.36(s、3H)、1.31(m、26H)、0.89(t、J=6.4Hz、3H)。
【0877】
31P NMR(121MHz、メタノール-d)δ 1.28。
【0878】
19F NMR(282MHz、メタノール-d)δ-77.13。
【0879】
HRMS C2342NOP[M-H];計算値:532.26565、実測値:532.26630。
【0880】
(実施例45)
2’,3’-ジデオキシ-2’-フルオロ-5’-(N-トリフルオロアセチル-3,
4-O-イソプロピリデン-フィトスフィンゴシン-1-ホスホ)-7-デアザグアノシン(137)
【0881】
【化350】
【0882】
N-トリフルオロアセチル-フィトスフィンゴシン-1-リン酸塩136(200mg、0.373mmol)及び2’,3’-ジデオキシ-2’-フルオロ-7-デアザグアニン(100mg、0.373mmol)の混合物を無水ピリジン(3×10mL)との同時蒸発によって無水にした。次いで、結果として生じた残留物を無水ピリジン(4mL)中に溶解し、ジイソプロピルカルボジイミド(127mg、1.01mmol)及びHOBt(60mg、0.447mmol)で処理した。75℃で24時間後、反応混合物を室温まで冷却し、乾燥状態に濃縮した。クロロホルム中の5~7.5%メタノールの溶媒勾配を1%(v/v)NHOHと共に使用したシリカゲルの上でのフラッシュカラムクロマトグラフィー(19mm×170mm)によって粗製物質を精製して、137(80mg、27%)を白色の固体として得た。
【0883】
H NMR(300MHz、メタノール-d)δ 6.88(d、J=3.8Hz、1H)、6.46(d、J=3.8Hz、1H)、6.24(d、J=19.9Hz、1H)、5.34(dd、J=52.4、4.6Hz、1H)、4.53(s、1H)、4.34~3.97(m、6H)、2.63~2.17(m、2H)、1.40(s、3H)、1.30(s、3H)、1.27(m、26H)、0.89(t、J=6.6Hz、3H)。
【0884】
31P NMR(121MHz、メタノール-d)δ 12.50。
【0885】
19F NMR(282MHz、メタノール-d)δ-77.10、-179.69~-180.25(m)。
【0886】
MS C34522FP[M-H];計算値:781.3、実測値:782.2。
【0887】
(実施例46)
プロドラッグの合成のための実験手順
無水THF(5mL)中のイソプロピル2-((クロロ(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエート(0.397g、1.300mmol)の溶液をピリジン(10.00mL)中の2’-デオキシ-2’-フルオロヌクレオシド(0.812mmol)及び1-メチル-1H-イミダゾール(0.367mL、4.63mmol)の-78℃の撹拌された溶液に添加した。15分後、反応を室温まで加温し、更に3時間撹拌した。次に、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を120mLのDCM中に溶解し、20mLの1N HCl溶液、続いて10mLの水で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。DCM中の5%のMeOHを移動相として使用した(TEAによって中和された)シリカカラムの上で残留物を分離して、対応の生成物をジアス
テレオマーとして回収した。
【0888】
(実施例47)
N-tert-ブチルオキシカルボニル-フィトスフィンゴシン(174)
【0889】
【化351】
【0890】
THF(250mL)中のフィトスフィンゴシン(10.6g、33.5mmol)及びトリエチルアミン(5.6mL、40.2mmol)の懸濁液を二炭酸ジ-tert-ブチル(8.6mL、36.9mmol)で滴下処理した。室温で12時間後、混合物を乾燥状態に濃縮し、結果として生じた白色の固体を酢酸エチル(80mL)から再結晶化し、次いで高真空下において35℃で12時間乾燥させて、174(10.5g、75%)を得た。
【0891】
H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ 5.31(d、J=8.5Hz、1H)、3.89(d、J=11.1Hz、1H)、3.83(s、2H)、3.74(dd、J=11.1、5.2Hz、1H)、3.65(d、J=8.3Hz、1H)、3.61(d、J=3.9Hz、1H)、1.43(s、9H)、1.23(s、27H)、0.86(t、J=6.4Hz、3H)。
【0892】
(実施例48)
2-O-tert-ブチルジフェニルシリル-1-N-tert-ブチルオキシカルボニル-フィトスフィンゴシン(175)
【0893】
【化352】
【0894】
無水塩化メチレン/DMF(120mL/10mL)中のN-tert-ブチルオキシカルボニル-フィトスフィンゴシン174(9.5g、22.65mmol)及びトリエチルアミン(3.8mL、27.2mmol)の溶液をtert-ブチルクロロジフェニルシラン(7mL、27.25mmol)で滴下処理した。室温で18時間後、混合物を塩化メチレン(200mL)で希釈し、0.2NのHCl(100mL)、次いでブライン(100mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、次いで濃縮して、175(14.9g)を、次の反応において更なる精製なしで使用される油として得た。
【0895】
H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ 5.31(d、J=8.5Hz、1H)、3.89(d、J=11.1Hz、1H)、3.83(m、1H)、3.74(dd、J=11.1、5.2Hz、1H)、3.65(d、J=8.3Hz、1H)、3.61(d、J=3.9Hz、1H)、1.43(s、9H)、1.23(s、27H)、0.86(t、J=6.4Hz、3H)。
【0896】
(実施例49)
2-O-tert-ブチルジフェニルシリル-1-N-tert-ブチルオキシカルボニル-3,4-O-イソプロピリデン-フィトスフィンゴシン(176)
【0897】
【化353】
【0898】
1/1(v/v)THF/2,2-ジメトキシプロパン中の2-O-tert-ブチルジフェニルシリル-1-N-tert-ブチルオキシカルボニル-フィトスフィンゴシン(175、14.9g、22.65mmol)の溶液を触媒パラ-トルエンスルホン酸(860mg、4.53mmol)で処理した。24時間後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液(50mL)でクエンチした。混合物を濃縮し、次いで酢酸エチル(200mL)中に溶解し、ブライン(2×50mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、176(15.7g)を、次の工程において更なる精製なしで使用されるガムとして得た。
【0899】
H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ 7.66(m、4H)、7.51~7.27(m、6H)、4.78(d、J=10.0Hz、1H)、4.18(dd、J=9.3、5.5Hz、1H)、3.89(dd、J=9.9、3.3Hz、1H)、3.80(d、J=9.9Hz、1H)、3.72(d、J=9.9Hz、1H)、1.45(s、9H)、1.42(s、3H)、1.35(s、3H)、1.25(s、27H)、1.05(s、9H)、0.87(t、J=6.5Hz、3H)。
【0900】
(実施例50)
1-N-tert-ブチルオキシカルボニル-3,4-O-イソプロピリデン-フィトスフィンゴシン(177)。
【0901】
【化354】
【0902】
0℃のTHF中の2-O-tert-ブチルジフェニルシリル-1-N-tert-ブチルオキシカルボニル-3,4-O-イソプロピリデン-フィトスフィンゴシン176(
15.7g、22.6mmol)の溶液をフッ化テトラブチルアンモニウム(THF中に1.0M、24.9mL、24.9mmol)の溶液で20分間にわたって滴下処理した。室温で16時間後、tlc(3:1のヘキサン:酢酸エチル)は完全な変換を示した。混合物を乾燥状態に濃縮し、結果として生じた残留物を酢酸エチル(300mL)中に溶解し、水(3×100mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。結果として生じた油を、ヘキサン中の25~50%の酢酸エチルの溶媒勾配を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィー(35mm×180mm)によって精製して、177(3工程にわたって7.3g、71%)を白色の固体として得た。
【0903】
H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ 4.93(d、J=9.1、1H)、4.16(q、J=7.1、6.4Hz、1H)、4.07(t、J=6.5Hz、1H)、3.83(dd、J=11.1、2.4Hz、1H)、3.76(m、1H)、3.67(dd、J=11.2、3.6Hz、1H)、1.43(s、3H)、1.42(s、9H)、1.32(s、3H)、1.23(s、27H)、0.86(t、J=6.9Hz、3H)。
【0904】
(実施例51)
5’-ホスホルアミダートプロドラッグの調製のための一般手順クロロホスホルアミダートの合成:
【0905】
【化355】
【0906】
塩化チオニル(80g、49.2mL、673mmol)をイソプロパノール(500mL)中のL-アラニン(50g、561mmol)の懸濁液に30分間にわたって滴下添加した。混合物を穏やかな還流に5時間加熱し、次いで回転蒸発器(60℃に設定されたバス)によって濃縮した。結果として生じた濃厚なガムは、エーテル(150mL)による微粉化時に固化した。白色の粉末をエーテル(150mL)でもう一度微粉化し、アルゴン流の下で濾過によって収集し、次いで高真空下で18時間乾燥させて、(S)-イソプロピル2-塩酸アミノプロパノエート(88g、94%)を得た。
【0907】
H NMR(400MHz、DMSO-d)δ 8.62(s、3H)、5.10~4.80(m、1H)、3.95(q、J=7.2Hz、1H)、1.38(d、J=7.2Hz、3H)、1.22(d、J=4.6Hz、3H)、1.20(d、J=4.6Hz、3H)。
【0908】
(実施例52)
【0909】
【化356】
【0910】
ジクロロメタン(450mL)中のジクロロリン酸フェニル(30.9g、146mmol)の溶液を0℃まで冷却し、次いで(S)-イソプロピル2-塩酸アミノプロパノエート(24.5g、146mmol)で処理した。混合物を-78℃まで更に冷却し、次いでトリエチルアミン(29.6g、40.8mL、293mmol)で30分間にわたって滴下処理した。混合物を-78℃で更に2時間撹拌し続け、次いで室温まで徐々に加温した。18時間後、混合物を乾燥状態に濃縮し、結果として生じたガムを無水エーテル(150mL)中に溶解した。スラリーをアルゴン流の下で濾過し、収集された固体を少量の無水エーテル(3×30mL)で洗浄した。結合された濾液を回転蒸発器によって乾燥状態に濃縮して、ホスホクロリダートの1:1のジアステレオマー混合物(41.5g、93%)を淡黄色の油として得た。
【0911】
H NMR(300MHz、クロロホルム-d)δ 7.43~7.14(m、5H)、5.06(m、1H)、4.55(dd、J=14.9、7.0Hz、1H)、4.21~4.01(m、1H)、1.48(d、J=7.0Hz、2H)、1.27(d、J=6.2Hz、3H)、1.26(d、J=5.8Hz、3H)。
【0912】
31P NMR(121MHz、クロロホルム-d)δ 8.18及び7.87。
【0913】
(実施例53)
2-クロロ-4-ニトロフェニルホスホルアミダートの合成:
【0914】
【化357】
【0915】
ジクロロメタン(300mL)中のジクロロリン酸フェニル(60g、42.5mL、284mmol)の溶液を0℃まで冷却し、次いで(S)-イソプロピル2-塩酸アミノプロパノエート(47.7g、284mmol)で処理した。混合物を更に-78℃まで冷却し、塩化メチレン(300mL)中のトリエチルアミン(57.6g、79mL、569mmol)の溶液で1時間にわたって滴下処理した。反応混合物を0℃まで30分間加温し、次いでジクロロメタン(120mL)中の2-クロロ-4-ニトロフェノール(46.9g、270mmol)及びトリエチルアミン(28.8g、39.6mL、284mmol)の予備形成された混合物で20分間にわたって処理した。0℃で2時間後、
混合物をフリット漏斗に通して濾過し、収集された濾液を乾燥状態に濃縮した。粗製ガムをMTBE(500mL)で溶解し、0.2MのKCO(2×100mL)、続いて10%ブライン(3×75mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムの上で乾燥させ、濾過し、回転蒸発器によって乾燥状態に濃縮して、ジアステレオマー混合物(100g、93%)を淡黄色の油として得た。
【0916】
H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ 8.33(dd、J=2.7、1.1Hz、1H、ジアステレオマー1)、8.31(dd、J=2.7、1.1Hz、1H、ジアステレオマー2)、8.12(dd、J=9.1、2.7Hz、1H)、7.72(dt、J=9.1、1.1Hz、1H)、7.40~7.31(m、2H)、7.28~7.19(m、6H)、5.01(pd、J=6.3、5.2Hz、1H)、4.22~4.08(m、1H)、3.96(td、J=10.7、9.1、3.6Hz、1H)、1.43(dd、J=7.0、0.6Hz、3H)、1.40(dd、J=7.2、0.6Hz、3H、ジアステレオマー2)、1.25~1.20(m、9H)。
【0917】
(実施例54)
化合物253ジアステレオマーの分離:
【0918】
【化358】
【0919】
ジアステレオマー混合物253(28g、63.2mmol)を2:3の酢酸エチル:ヘキサン(100mL)中に溶解し、-20℃まで冷却した。16時間後、結果として生じた白色の固体を濾過によって収集し、高真空下で乾燥させて、16:1のS:R-ジアステレオマー混合物(5.5g、19.6%)を得た。母液を濃縮し、結果として生じた残留物を2:3の酢酸エチル:ヘキサン(50mL)中に溶解した。-10℃で16時間後、結果として生じた白色の固体を収集し、高真空下で乾燥させて、1:6のS:R-ジアステレオマー混合物(4g、14%)を得た。16:1のS:R-ジアステレオマー混合物(5.5g、12.4mmol)を熱いヘキサン(50mL)中に懸濁させ、完全に溶解するまで酢酸エチル(およそ10mL)でゆっくりと処理した。0℃まで冷却した後、結果として生じた白色の固体を濾過によって収集し、ヘキサンで洗浄し、高真空下で乾燥させて、254のS-ジアステレオマー(4.2g、76%)を単一の異性体として得た。
【0920】
H NMR(S-ジアステレオマー、400MHz、クロロホルム-d)δ 8.33(dd、J=2.7、1.1Hz、1H)、8.12(dd、J=9.1、2.7Hz、1H)、7.71(dd、J=9.1、1.2Hz、1H)、7.41~7.30(m、2H)、7.29~7.11(m、3H)、5.00(m、1H)、4.25~4.07(m、1H)、3.97(dd、J=12.7、9.4Hz、1H)、1.43(d、J=7.0Hz、3H)、1.23(d、J=2.2Hz、3H)、1.21(d、J
=2.2Hz、3H)。
【0921】
1:6のS:R-ジアステレオマー混合物(4g、12.4mmol)を熱いヘキサン(50mL)中に懸濁させ、完全に溶解するまで酢酸エチル(およそ5mL)でゆっくりと処理した。0℃まで冷却した後、結果として生じた白色の固体を濾過によって収集し、ヘキサンで洗浄し、高真空下で乾燥させて、255のR-ジアステレオマー(3.2g、80%)を単一の異性体として得た。絶対立体化学をX線解析で確認した。
【0922】
H NMR(R-ジアステレオマー、400MHz、クロロホルム-d)δ 8.31(dd、J=2.7、1.1Hz、1H)、8.11(dd、J=9.1、2.7Hz、1H)、7.72(dd、J=9.1、1.2Hz、1H)、7.42~7.30(m、2H)、7.31~7.14(m、3H)、5.01(p、J=6.3Hz、1H)、4.15(tq、J=9.0、7.0Hz、1H)、4.08~3.94(m、1H)、1.40(d、J=7.0Hz、3H)、1.24(d、J=3.5Hz、3H)、1.22(d、J=3.5Hz、3H)。
【0923】
(実施例55)
ホスホルアミダートプロドラッグ形成のための一般手順:
自身の5’-ホスホルアミダートプロドラッグに変換される所望のヌクレオシド(1当量)を真空炉内において50℃で一晩乾燥させた。乾燥ヌクレオシドを不活性雰囲気下で乾燥フラスコ内に入れ、乾燥THF又は乾燥DCMのいずれかの中に懸濁させて、0.05Mの溶液を達成した。次いで、フラスコを0℃まで冷却し、クロロホスホルアミダート試薬(5当量)を懸濁化ヌクレオシドに添加した。次に、1-メチルイミダゾール(8当量)を反応混合物に滴下添加した。反応を室温で12~72時間撹拌した。反応の完了がTLCによって判定された後、反応混合物を酢酸エチルで希釈した。次いで、希釈した反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。水層を酢酸エチルで再抽出した。次いで、結合された有機層をブラインで洗浄し、MgSOの上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。次いで、濃縮された粗生成物を、DCMの勾配でDCM中の5% MeOHに溶離させるシリカ上で精製した。
【0924】
(実施例56)
5’-三リン酸の調製のための一般手順:
ヌクレオシド類縁体を高真空下において50℃で18時間乾燥させ、次いで無水リン酸トリメチル(0.3M)中に溶解した。proton-sponge(登録商標)(1.5モル当量)の添加後、混合物を0℃まで冷却し、微量注射器を介して塩化ホスホリル(1.3モル当量)で15分間にわたって滴下処理した。tlc(7:2:1のイソプロパノール:濃縮NHOH:水)によって監視しながら、混合物を0℃で4~6時間撹拌し続けた。一リン酸への変換が85%を超えてから、反応混合物を無水DMF(1mL)中のビス(ピロリン酸トリ-n-ブチルアンモニウム)(3モル当量)及びトリブチルアミン(6モル当量)の混合物で処理した。tlc(11:7:2のNHOH:イソプロパノール:水)によって監視しながらの0℃での20分後、混合物を重炭酸トリエチルアンモニウム(TEAB)の100mM溶液20mLで処理し、室温で1時間撹拌し、次いでエーテル(3×15mL)で抽出した。次いで、50mM(400mL)~600mM(400mL)TEABの緩衝液勾配を使用したDEAE Sephadex(登録商標)A-25樹脂(11×200mm)の上でのアニオン交換クロマトグラフィーによって水相を精製した。tlc(11:7:2のNHOH:イソプロパノール:水)によって10mLの分画を分析した。三リン酸(500mMのTEABにおいて溶離)含有分画を結合し、回転蒸発器(バス<25℃)によって濃縮した。結果として生じた固体をDI水(10mL)中に再構成し、凍結乾燥によって濃縮した。
【0925】
(実施例57)
5’-三リン酸の調製のための一般手順を使用して合成された5’-三リン酸:
【0926】
【化359】
【0927】
(実施例58)
(R)-2,2,2-トリフルオロ-N-(1-ヒドロキシオクタデカン-2-イル)アセトアミドの合成
【0928】
【化360】
【0929】
フィトスフィンゴシン(15.75mmol)をEtOH(0.5M)中に溶解し、トリフルオロ酢酸エチル(15.75mmol)を滴下添加した。NEt(24.41m
mol)を添加し、次に反応混合物を一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をEtOAc及びブラインに入れ、洗浄し、乾燥させ、濃縮した。白色の粉末である粗製物質は、次の工程において更なる精製なしで使用するのに十分良好であった。特徴付けが一致している文献:Synthesis,2011,867。
【0930】
(実施例59)
【0931】
【化361】
【0932】
第一級アルコール(15.75mmol)、DMAP(1.575mmol)及びNEt(39.4mmol)をCHCl及びDMF(0.18M)の混合物中に溶解し、0℃まで冷却した。TBDPSCl(19.69mmol)を滴下添加し、次いで溶液を室温まで加温し、一晩撹拌した。
【0933】
NHCl溶液を添加してクエンチした。反応混合物をEtOAcで抽出し、結合された有機層を水(×2)で洗浄してDMFを除去した。次いで、これを乾燥させ、濃縮した。カラムを動作させて混合物を精製した。10~20% EtOAc/Hex。特徴付けが一致している文献:Synthesis,2011,867。
【0934】
(実施例60)
【0935】
【化362】
【0936】
ジオール(12.58mmol)、トリフェニルホスフィン(50.3mmol)及びイミダゾール(50.03mmol)をトルエン中に溶解し、再加熱して還流させた。次いで、ヨウ素(37.7mmol)をゆっくりと添加し、反応混合物を還流で撹拌し続けた。3時間後、室温まで冷却し、1当量のヨウ素(12.58mmol)を添加し、続けて8当量の1.5M NaOH(100.64mmol)を添加した。固体が全て溶解するまで、反応混合物を撹拌した。水層を分液漏斗で除去し、有機層をNa溶液、次いでNaHCO溶液、次いでブラインで洗浄した。これを乾燥させ、濃縮した。カラムを動作させて混合物を0~20% EtOAc/Hexで精製し、シス及びトランスの混合物を得たが、次の工程に引き継いだ。
【0937】
δ H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ 7.64(ddt、J=7.8、3.8、1.7Hz、4H)、7.51~7.35(m、6H)、6.68(dd、J=16.0、8.2Hz、1H)、5.6~5.40(m、2H)、4.57~4.
46(m、1H)、3.84~3.62(m、2H)、2.04(q、J=7.0Hz、1H)、1.28~1.21(m、24H)、1.15~0.98(m、9H)、0.90(t、J=6.8Hz、3H)。
【0938】
HRMS:617.38759。
【0939】
(実施例61)
【0940】
【化363】
【0941】
アルケン(2.91mmol)をMeOH(0.1M)中に溶解し、Pd(OH)/C(0.146mmol)を添加した。Parr Hydrogenatorを40psiで使用した。パラジウム触媒をセライトに通して慎重に濾別し、EtOAcでリンスした。粗製物質を次の工程において使用し、定量的収率を提供した。
【0942】
(実施例62)
【0943】
【化364】
【0944】
シリルエーテルをTHF中に溶解し、0℃まで冷却し、次いでTBAFを滴下添加した。1時間撹拌した後、室温まで加温した。2時間後、NH4Cl溶液を添加し、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。カラムを10~50% EtOAc/Hexで動作させた。
【0945】
H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ 7.60(tt、J=7.0、1.5Hz、2H)、7.48~7.33(m、4H)、3.73 3.61(m、1H)、1.24(d、J=3.5Hz、18H)、1.05(s、6H)、0.86(t、J=6.8Hz、3H)。HRMS:381.28546。
【0946】
(実施例63)
【0947】
【化365】
【0948】
エタノール中の33.4gのナトリウムエトキシド溶液(21重量%)に、マロン酸ジエチル(15g)、次いで1-ブロモヘキサデカン(31.5g)を滴下添加した。8時間の還流後、エタノールを減圧下で蒸発させた。残りの懸濁液を氷水(200mL)と混合し、ジエチルエーテル(3×200mL)で抽出した。結合された有機層をMgSO4の上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、粘稠な油残留物を回収した。ヘキサン/ジエチルエーテル(12:1)を移動相として使用したカラムクロマトグラフィー(シリカ:500g)によってこの残留物を精製して、主化合物を回収した。
【0949】
(実施例64)
【0950】
【化366】
【0951】
250mLの丸底フラスコにジエチルエーテル(90mL)中の水素化アルミニウムリチウム(2.503g、66.0mmol)を入れて懸濁液を得た。この懸濁液に、ジエチル2-ヘキサデシルマロン酸(18.12g、47.1mmol)を滴下添加し、反応を6時間還流させた。PMA及びH2SO4を乾燥剤として使用したTLCによって反応を追跡した。過剰な水素化アルミニウムリチウムを200mLの氷水によって破壊した。150mLの10% H2SO4を添加して、水酸化アルミニウムを溶解した。反応混合物をジエチルエーテル(100mL×3)によって抽出した。溶解していない生成物を含む有機層を濾過した。収集固体を酢酸エチルで洗浄した。濾液をMgSO4の上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、ヘキサン:EtOAc(3:1)~(1:1)で溶離させるシリカ(100g)カラム上で精製した。
【0952】
(実施例65)
【0953】
【化367】
【0954】
100mLのDCM中の2-ヘキサデシルプロパン-1,3-ジオール(7.04g、23.43mmol)の溶液に、20mLのDCM中に溶解された三塩化リン(3.59g、23.43mmol)、続いてトリエチルアミン(6.53mL、46.9mmol)を滴下添加した。反応を1時間還流させた。TLC分析は、開始物質が消費されたことを示し、2つの新しいスポットが形成された。混合物を乾燥状態に濃縮し、乾燥ジエチルエーテル中に溶解し、濾過した。濾液を濃縮して、次の工程において更なる精製なしで使用される粗生成物(8.85g)を回収した。
【0955】
(実施例66)
5’-重水素化ヌクレオシド類縁体の合成
【0956】
【化368】
【0957】
ヌクレオシドを塩化メチレン(40mL、部分可溶性)中に懸濁させた。室温で30分間撹拌した後、混合物をPDC、無水酢酸、次いでtert-ブタノールで連続的に処理した。混合物を室温で撹拌し続けた。TLC(DCM中の5%メタノール)及びLCMSは、4時間においてごく少量の残留開始物質を示した。150mLフリット漏斗にロードされたシリカゲルのパッドに混合物を通して濾過した。シリカを酢酸エチルで溶離した。収集された濾液を減圧下で濃縮した。暗色の粗製油を、2:1のヘキサン:酢酸エチルで酢酸エチル勾配に対するシリカゲル(25mm×175mm)上でのクロマトグラフィーによって精製した。純粋な分画を収集し、濃縮して、白色のガムを得た。物質を高真空下に2日間置き、次の工程において更なる精製なしで使用した。
【0958】
5’-保護ヌクレオシドを200プルーフのエタノールに溶解し、次いで固体の重水素化ホウ素ナトリウムで処理した。混合物は均質になり、次いで80℃まで加熱した。12時間後、白色/淡黄色の沈殿物が形成された。混合物を室温まで冷却させた。TLC(塩化メチレン中の5%メタノール)は、開始物質の完全な変換を示す。混合物を氷浴で0℃まで冷却し、次いで酢酸(およそ1mL)でゆっくりとクエンチした。透明な溶液を室温まで加温し、次いで酢酸エチル(30mL)とブライン(3mL)との間に分配した。有機相を濃縮し、次いで塩化メチレン中の5%メタノールの移動相を使用したシリカゲル(19mm×180mm)上でのクロマトグラフィーによって精製した。
【0959】
(実施例67)
【0960】
【化369】
【0961】
ピリジン(48.7mL)中の2’-デオキシ-2’-フルオロウリジン(6g、24.37mmol)及び4,4’-(クロロ(フェニル)メチレン)-ビス(メトキシベンゼン)(9.91g、29.2mmol)の溶液を室温で16時間撹拌した。混合物をMeOH(20mL)で処理し、乾燥状態に濃縮し、水(50mL)とEtOAc(250mL)との間に分配した。水相をEtOAc(50mL)で逆抽出し、結合された有機層を水(50mL)で洗浄し、NaSOの上で乾燥させた。溶液を濃縮して、更なる精製なしで使用される2’-デオキシ-2’-フルオロ-5’-(4’,4’-ジメトキシ
トリチル)ウリジン(14g、定量的)を得た。
【0962】
【化370】
【0963】
塩化メチレン(30mL)中の2’-デオキシ-2’-フルオロ-5’-(4’,4’-ジメトキシトリチル)ウリジン(13.37g、24.37mmol)の溶液に1H-イミダゾール(2.48g、36.6mmol)及びtert-ブチルクロロジメチルシラン(5.51g、36.6mmol)を添加した。反応を16時間撹拌し、次いでEtOAc(250mL)で希釈した。混合物を飽和水溶重炭酸ナトリウム(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、NaSOの上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、2’-デオキシ-2’-フルオロ-3’-O-(tert-ブチルジメチルシリル)-5’-(4’,4’-ジメトキシトリチル)ウリジン(16g、99%)を得た。この生成物は、次の工程において更なる精製なしで使用された。
【0964】
【化371】
【0965】
DCM(10mL)中の2’-デオキシ-2’-フルオロ-3’-O-(tert-ブチルジメチルシリル)-5’-(4’,4’-ジメトキシトリチル)ウリジン(13.37g、20.17mmol)の溶液に酢酸(20.19mL、353mmol)及び水(5mL)を添加した。反応を室温で20時間撹拌し、EtOAc(250mL)で希釈し、飽和水溶NaHCO(2×100mL)及びブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濾過し、濃縮した。残留物を、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(DCM中の1% MeOH、DCM中の2% MeOH)によって精製して、2’-デオキシ-2’-フルオロ-3’-O-(tert-ブチルジメチルシリル)ウリジン(6.73g、93%収率)を黄色の固体として供給した。
【0966】
【化372】
【0967】
無水DCM(37.3mL)/DMF(9.34mL)中のPDC(14.05g、37.3mmol)の懸濁液に2-メチルプロパン-2-オール(35.7mL、373mmol)、2’-デオキシ-2’-フルオロ-3’-O-(tert-ブチルジメチルシリル)ウリジン(6.73g、18.67mmol)及び無水酢酸(17.62mL、187mmol)を連続的添加した。18時間後、混合物を無水EtOH(5mL)でクエンチし、EtOAc(15mL)で希釈し、NaSOの上で乾燥させ、セライトに通して濾過し、濃縮した。粗製残留物を、DCM中の1% MeOHを使用したシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製して、(2S,3R,4R,5R)-tert-ブチル3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-5-(2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-2-カルボキシレート(6.72g、83%)を得た。
【0968】
【化373】
【0969】
(2S,3R,4R,5R)-tert-ブチル3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-5-(2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロピリミジン-1(2H)-イル)-4-フルオロテトラヒドロフラン-2-カルボキシレート(3.29g、7.64mmol)の溶液に重水素化ホウ素ナトリウム(1.422g、30.6mmol)を一度に添加した。反応を封管内において80℃で20時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、次いで酢酸(6.99mL、122mmol)でクエンチした。混合物を飽和水溶重炭酸ナトリウムで中和し、EtOAcで抽出した。濃縮後、結果として生じた残留物を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(Rf=0.5ヘキサンEtOAc 1:1)によって精製して、[5’-]-2’-デオキシ-2’-フルオロ-3’-O-(tert-ブチルジメチルシリル)ウリジン(1g、36%)を得た。
【0970】
【化374】
【0971】
MeOH(6mL)中の[5’-]-2’-デオキシ-2’-フルオロ-3’-O-(tert-ブチルジメチルシリル)ウリジン(200mg、0.552mmol)の溶液にダウエックス50WX8(H+型)(6g)を一度に添加した。混合物を72時間撹拌し、濾過し、濃縮して、[5’-]-2’-デオキシ-2’-フルオロウリジン(150mg、定量的)を得た。
【0972】
【化375】
【0973】
5℃のN下のリン酸トリメチル(2mL)中の三塩化ホスホリル(1.69mL、18.13mmol)の溶液に[5’-]-2’-デオキシ-2’-フルオロウリジン(100mg、0.403mmol)を少しずつ添加した。溶液を5℃で2時間にわたって激しく撹拌し、次いでDI水(8mL)の滴下添加によってクエンチした。反応混合物をクロロホルム(2×10mL)で抽出し、溶液を30℃未満に維持しながら、水相をNHOHで処理し、pH6.5に濃縮した。水層をクロロホルム(10mL)でもう一度抽出し、次いで乾燥状態に濃縮した。残留物をMeOH(15mL)中に懸濁させ、濾過し、濃縮した。結果として生じた固体を、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(7:2:1のiPrOH/濃縮NH4OH、HO、Rf=0.2)によって精製した。生成物を、0~100mMの水溶重炭酸アンモニウムの移動相勾配が後に続くメタノールを使用したDEAE上でのカラムクロマトグラフィーによって更に精製した。分画を乾燥状態に濃縮し、水中に溶解し、凍結乾燥して、[5’-]-2’-デオキシ-2’-フルオロウリジン-5’-一リン酸(27mg、20%)を白色の非晶質固体として得た。
【0974】
【化376】
【0975】
無水塩化メチレン(45mL)中の3-ヘキサデシルオキシプロパン-1-オール(2.02g、6.72mmol)及びDIPEA(4.7mL、26.9mmol)の懸濁液を3-((クロロ(ジイソプロピルアミノ)ホスフィノ)オキシ)プロパンニトリル(3mL、13.45mmol)で10分間にわたって滴下処理した。室温で18時間後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液(15mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。結合された有機相を乾燥状態に濃縮し、結果として生じた粗製残留物を、ヘキサン中の10~20%の酢酸エチルの溶媒勾配を使用したシリカゲル(25mm×140mm)上でのクロマトグラフィーによって精製して、ヘキサデシルオキシプロピル-(2-シアノエチル)ジイソプロピルホスホルアミダイト(2.1g、65%)を白色の固体として得た。
【0976】
H NMR(400MHz、クロロホルム-d)δ 3.89~3.54(m、6H)、3.49(t、J=6.3Hz、2H)、3.39(t、J=6.7Hz、2H)、2.64(t、J=6.6Hz、2H)、1.87(p、J=6.3Hz、2H)、1.57(p、J=6.3Hz、2H)、1.25(s、26H)、1.18(dd、J=6.8、3.5Hz、12H)、0.87(t、J=6.6Hz、3H)。
【0977】
31P NMR(162MHz、クロロホルム-d)δ 147.40。
【0978】
【化377】
【0979】
無水THF(22mL)中の[5’-]-2’-デオキシ-2-フルオロ-3’-O-(tert-ブチルジメチルシリル)ウリジン(600mg、1.65mmol)及びヘキサデシルオキシプロピル-(2-シアノエチル)ジイソプロピルホスホルアミダイト(1.65g、3.31mmol)の溶液を1-H-テトラゾール(アセトニトリル中の0.45M溶液14.7mL、6.62mmol)で滴下処理した。室温で16時間後、混合物をtert-ブチルヒドロペルオキシド(ノナン中の5.5M溶液1.5mL、8.28mmol)で滴下処理し、室温で1時間撹拌し、次いでチオ硫酸ナトリウムの1.0M水溶液(40mL)でクエンチした。30分後、混合物を酢酸エチル(2×80mL)で抽出した。結合された有機相をブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム
の上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。結果として生じた残留物を、塩化メチレン中の1%~5%のメタノールの移動相勾配によるシリカゲル(40g)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、更なる精製なしでメタノール(30mL)中に溶解され、濃縮水酸化アンモニウム(5mL、128mmol)で処理されるリン酸シアノエチル中間体を得た。室温で4時間後、混合物を乾燥状態に濃縮した。結果として生じた残留物を、塩化メチレン中の5~25%のメタノールの溶媒勾配で溶離する、40gシリカカートリッジを搭載したCombiFlash装置を使用するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、[5’-]-2’-デオキシ-2’-フルオロ-3’-O-(tert-ブチルジメチルシリル)-5’-((ヘキサデシルオキシプロピル)ホスホ)ウリジン(1g、82%)を白色の発泡体として得た。
【0980】
【化378】
【0981】
THF(15mL)中の[5’-]-2’-デオキシ-2’-フルオロ-3’-O-(tert-ブチルジメチルシリル)-5’-((ヘキサデシルオキシプロピル)ホスホ)ウリジン(1g、1.38mmol)の溶液を酢酸(0.5g、8.28mmol)及びフッ化トリエチルアンモニウム(1.2g、5.52mmol)で処理した。36時間後、混合物を濃縮し、結果として生じた残留物を、メタノール(120mL)を移動相として使用したダウエックス50WX8(H+型)の短いカラム(11mm×90mm)に通して溶離させた。生成物を、塩化メチレン中の0~25%のメタノールの移動相勾配を2.5%(v/v)水酸化アンモニウムと共に使用したシリカゲル(24g)上でのカラムクロマトグラフィーによって更に精製した。純粋な分画をプールし、濃縮した。結果として生じた固体を塩化メチレン(2×75mL)と同時蒸発させ、次いで高真空下で19時間乾燥させて、[5’-]-2’-デオキシ-2’-フルオロ-5’-((ヘキサデシルオキシプロピル)ホスホ)-ウリジン(455mg、54%)を白色の固体として得た。
【0982】
H NMR(400MHz、クロロホルム-d4/メタノール-d)δ 7.75(d、J=8.1Hz、1H)、5.95(dd、J=17.9、1.6Hz、1H)、5.70(d、J=8.1Hz、1H)、5.01(ddd、J=52.8、4.6、1.7Hz、1H)、4.30(ddd、J=20.7、8.1、4.5Hz、1H)、4.16~4.07(m、3H)、3.51(t、J=6.2Hz、2H)、3.41(t、J=6.7Hz、2H)、1.92(p、J=7.6Hz、2H)、1.53(p、J=7.6Hz、2H)、1.25(s、26H)、0.87(d、J=7.6Hz、3H)。
【0983】
13C NMR(101MHz、クロロホルム-d4/メタノール-d4)δ 164.31、150.24、140.33、102.11、94.19、92.32、88.88、88.53、80.83、80.75、71.18、67.62、67.45、66.50、66.40、64.83、64.77、63.81、31.81、30.37、30.29、29.59、29.57、29.54、29.51、29.47、29.
41、29.25、26.00、25.96、22.57、13.96。
【0984】
31P NMR(162MHz、クロロホルム-d4/メタノール-d4)δ-0.87。
【0985】
HRMS C2849FNP[M+H];計算値:611.34359、実測値:611.34363。
【0986】
(実施例68)
一般手順を使用して合成されたホスホルアミダートプロドラッグ
【0987】
【化379】
【0988】
(実施例69).
アッセイプロトコル
(1)DENV、JEV、POWV、WNV、YFV、PTV、RVFV、CHIKV、EEEV、VEEV、WEEV、TCRV、PCV、JUNV、MPRLVのためのスクリーニングアッセイ
一次細胞変性効果(CPE)減少アッセイ。4濃度のCPE阻害アッセイを実施する。96ウェルの使い捨てマイクロプレート内のコンフルエントな又はほぼコンフルエントな細胞培養単層を調製する。細胞株ごとに必要に応じてFBSが添加されたMEM又はDMEMに細胞を維持する。抗ウイルスアッセイの場合、同じ培地を使用するが、FBSを2%以下に減らし、50μg/mLのゲンタマイシンを添加する。検査化合物を4つのlog10最終濃度、通常は、0.1、1.0、10、及び100μg/mL又はμMで調製する。ウイルス対照ウェル及び細胞対照ウェルは、全てのマイクロプレート上に存在する。並行して、周知の活性薬剤を、陽性対照薬として、検査化合物に適用されるのと同じ方法を用いて検査する。陽性対照は、それぞれの検査実行と共に検査する。アッセイは、最初に細胞の96ウェルプレートから増殖培地を除去することによってセットアップされる。次いで、検査化合物を0.1mL体積中に2倍の濃度でウェルに適用する。ウイルスは、通常は0.1mL体積中に100未満の50%細胞培養感染量(CCID50)で、ウイルス感染用のそれらのウェルに配置する。ウイルスのない培地を毒性対照ウェル及び細胞対照ウェルに配置する。ウイルス対照ウェルをウイルスと同様に処理する。ウイルス対照ウェルにおいて最大CPEが観測されるまで、プレートを5% COの37℃でインキュベートする。次いで、プレートを37℃の5% COインキュベータの中でおよそ2時間にわたって0.011%ニュートラルレッドで染色する。ニュートラルレッド培地を完全な吸引によって除去し、細胞は、残留染料を除去するためにリン酸緩衝液(PBS)で1回リンスされ得る。PBSを完全に除去し、取り込まれたニュートラルレッドを50%セーレンセンクエン酸緩衝液/50%エタノール(pH4.2)で少なくとも30分間溶出させる。ニュートラルレッド染料は生存細胞内に浸透する、即ち、赤色が濃いほど、より多くの生存細胞がウェル内に存在する。540nm波長で96ウェル分光計を使用して、各ウェルにおける染料含有量を定量化する。コンピュータベースのスプレッドシー
トであるMicrosoft Excelを使用して、ウェルの各セットにおける染料含有量を未処置対照ウェルに存在する染料の百分率に変換する。次いで、50%効果(EC50、ウイルス阻害性)濃度及び50%細胞毒性(CC50、細胞阻害性)濃度を線形回帰分析によって計算する。CC50をEC50で除した商は、選択指数(SI)値を与える。
【0989】
二次CPE/ウイルス量減少(VYR)アッセイ。このアッセイは、細胞の96ウェルマイクロプレートを使用した前の段落の記載内容と同様の方法論を使用する。ここでは相違点を記載する。8段階のハーフログ10濃度の阻害剤について抗ウイルス活性及び細胞毒性を検査する。十分なウイルス複製が起こった後、各感染ウェルから上清の試料を採取し(3つの複製ウェルがプールされる)、必要ならば、この検査のVYR部分のために保持する。代替的に、別個のプレートを調製してよく、同プレートをVYRアッセイのために凍結してよい。最大CPEが観測された後、生存プレートをニュートラルレッド染料で染色する。上述したように、取り込まれた染料含有量を定量化する。検査のこの部分から生成されるデータは、ニュートラルレッドEC50、CC50、及びSI値である。上で活性であると観測された化合物をVYRアッセイによって更に評価する。VYR検査は、検査化合物がウイルス複製をどのくらい阻害するかを直接決定するものである。検査化合物の存在下で複製されたウイルスを滴定し、未処置の感染した対照からのウイルスと比較する。(上述のように収集された)プールしたウイルス試料の滴定をエンドポイント希釈によって実施する。これは、エンドポイント希釈により細胞の新鮮な単層上で希釈当たり3又は4つのマイクロウェルを使用してウイルスのlog10希釈を滴定することによって達成される。明確なCPE(ニュートラルレッド取り込みによって測定される)が観測された後、ウイルスの存在又は不在についてウェルを採点する。阻害剤濃度のlog10対各濃度で生産されたウイルスのlog10をプロットすることにより、線形回帰による90%(1log10)効果濃度の計算が可能になる。アッセイのパート1で得られたCC50でEC90を割ることにより、この検査のSI値が得られる。
【0990】
(実施例70).
(2)ラッサ熱ウイルス(LASV)のためのスクリーニングアッセイ
一次ラッサ熱ウイルスアッセイ。12ウェルの使い捨て細胞培養プレート内のコンフルエントな又はほぼコンフルエントな細胞培養単層を調製する。10% FBSを添加したDMEMに細胞を維持する。抗ウイルスアッセイの場合、同じ培地を使用するが、FBSを2%以下に減らし、1%のペニシリン/ストレプトマイシンを添加する。検査化合物を4つのlog10最終濃度、通常は、0.1、1.0、10、及び100μg/mL又はμMで調製する。ウイルス対照及び細胞対照を各検査対象化合物と並行して実行する。更に、ウイルス及び細胞対照に対して記載したのと同じ試験セットアップを使用して、周知の活性薬剤を陽性対照薬剤として検査する。陽性対照は、それぞれの検査実行と共に検査する。アッセイは、最初に細胞の12ウェルプレートから増殖培地を除去し、細胞を0.01MOIのLASV株Josiahに感染させることによってセットアップされる。細胞を、優しく一定に揺動しながら500μLの接種材料/M12ウェル、37℃、5% CO2で90分間インキュベートする。接種材料を除去し、細胞を培地で2回洗浄する。次いで、検査化合物を1mLの合計体積の培地に適用する。組織培養上清(TCS)を適当な時点で収集する。次いで、TCSを使用して、ウイルス複製に対する化合物の阻害効果を判定する。検査化合物の存在下で複製されたウイルスを滴定し、未処置の感染した対照からのウイルスと比較する。TCSの滴定の場合、連続10倍希釈物を調製し、それを使用して細胞の新鮮な単層に感染させる。10% FBS及び1%ペニシリン(penecillin)を添加した2倍MEMと1:1で混合された1%アガロースで細胞の表面を覆い、溶菌斑の数を判定する。阻害剤濃度のlog10対各濃度で生産されたウイルスのlog10をプロットすることにより、線形回帰による90%(1log10)効果濃度の計算が可能になる。
【0991】
二次ラッサ熱ウイルスアッセイ。二次アッセイは、細胞の12ウェルプレートを使用した前の段落の記載内容と同様の方法論を使用する。ここでは相違点を記載する。細胞への感染は上述したとおりだが、今回は、2倍MEMで1:1に希釈し、2% FBS及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを添加し、対応する薬剤濃度を添加した、1%アガロースで細胞の表面を覆う。細胞を37℃にて5% CO2で6日間インキュベートする。次いで、覆いを除去し、プレートを室温にて10%緩衝ホルマリン中の0.05%クリスタルバイオレットでおよそ20分間染色する。次いで、プレートを洗浄し、乾燥させ、溶菌斑の数を数える。各組の化合物希釈物中のものである溶菌斑の数は、未処置ウイルス対照に対する百分率に変換される。次いで、50%効果(EC50、ウイルス阻害性)濃度を線形回帰分析によって計算する。
【0992】
(実施例71)
(3)エボラウイルス(EBOV)及びニパウイルス(NIV)のためのスクリーニングアッセイ
一次エボラ/ニパウイルスアッセイ。4濃度の溶菌斑減少アッセイを実施する。12ウェルの使い捨て細胞培養プレート内のコンフルエントな又はほぼコンフルエントな細胞培養単層を調製する。10% FBSを添加したDMEMに細胞を維持する。抗ウイルスアッセイの場合、同じ培地を使用するが、FBSを2%以下に減らし、1%のペニシリン/ストレプトマイシンを添加する。検査化合物を4つのlog10最終濃度、通常は、0.1、1.0、10、及び100μg/mL又はμMで調製する。ウイルス対照及び細胞対照を各検査対象化合物と並行して実行する。更に、ウイルス及び細胞対照に対して記載したのと同じ試験セットアップを使用して、周知の活性薬剤を陽性対照薬剤として検査する。陽性対照は、それぞれの検査実行と共に検査する。アッセイは、最初に細胞の12ウェルプレートから増殖培地を除去することによってセットアップされる。次いで、検査化合物を0.1mL体積中に2倍の濃度でウェルに適用する。ウイルスは、通常は0.1mL体積中におよそ200溶菌斑形成単位で、ウイルス感染用のそれらのウェルに配置する。ウイルスのない培地を毒性対照ウェル及び細胞対照ウェルに配置する。ウイルス対照ウェルをウイルスと同様に処理する。プレートを37℃°にて5% COで1時間インキュベートする。ウイルス化合物接種材料を除去し、細胞を洗浄し、2倍MEMで1:1に希釈し、2% FBS及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを添加し、対応する薬剤濃度を添加した、1.6%トラガカントで表面を覆う。細胞を37℃°にて5% COで10日間インキュベートする。次いで、覆いを除去し、プレートを室温にて10%緩衝ホルマリン中の0.05%クリスタルバイオレットでおよそ20分間染色する。次いで、プレートを洗浄し、乾燥させ、溶菌斑の数を数える。各組の化合物希釈物中のものである溶菌斑の数は、未処置ウイルス対照に対する百分率に変換される。次いで、50%効果(EC50、ウイルス阻害性)濃度を線形回帰分析によって計算する。
【0993】
VYRコンポーネントを含む二次エボラ/ニパウイルスアッセイ。二次アッセイは、細胞の12ウェルプレートを使用した前の段落の記載内容と同様の方法論を使用する。ここでは相違点を記載する。8つのハーフlog10濃度の阻害剤について抗ウイルス活性を検査する。評価された化合物のバッチごとに1つの陽性対照薬剤を検査する。このアッセイの場合、細胞にウイルスを感染させる。細胞への感染は上述したとおりだが、今回は、2% FBS及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを添加し、対応する薬剤濃度を添加した、DMEMで細胞をインキュベートする。細胞を37℃にて5% COで10日間インキュベートし、緑色蛍光細胞の数について顕微鏡下で毎日観測する。感染した細胞からの上清のアリコートを毎日採取し、3つの複製ウェルをプールする。次いで、プールした上清を使用して、ウイルス複製に対する化合物の阻害効果を判定する。検査化合物の存在下で複製されたウイルスを滴定し、未処置の感染した対照からのウイルスと比較する。プールしたウイルス試料の滴定の場合、連続10倍希釈物を調製し、それを使用して細
胞の新鮮な単層に感染させる。細胞の表面をトラガカントで覆い、溶菌斑の数を判定する。阻害剤濃度のlog10対各濃度で生産されたウイルスのlog10をプロットすることにより、線形回帰による90%(1log10)効果濃度の計算が可能になる。
【0994】
(実施例72)
抗デングウイルス細胞保護アッセイ:
細胞調製-抗ウイルスアッセイでの使用の前に、BHK21細胞(シリアンゴールデンハムスター腎細胞、ATCCカタログ#CCL-I 0)、ベロ細胞(アフリカミドリザル腎細胞、ATCCカタログ#CCL-81)、又はHuh-7細胞(ヒト肝細胞癌)を、T-75フラスコ内の10% FBS、2mMのL-グルタミン、100U/mLのペニシリン、及び100μg/mLのストレプトマイシンを添加したDMEMに継代した。アッセイに先立つ日に細胞を1:2に分けて、それらが感染時に確実に指数増殖期であるようにした。血球計数器及びトリパンブルー分染法を使用して、全体の細胞及び生存率の定量化を実施した。細胞生存率は、アッセイに利用される細胞では95%を超えた。細胞を組織培養培地中にウェル当たり3×10(ベロ細胞及びHuh-7細胞では5×10)細胞個で再懸濁させ、100μLの体積で平底マイクロタイタープレートに添加した。プレートを細胞接着が起こるように37℃/5% C0で一晩インキュベートした。単層をおよそ70%コンフルエントになるまで観測した。
【0995】
ウイルス調製-デングウイルス2型ニューギニアC株をATCC(カタログ#VR-1584)から入手し、ストックウイルスプールの生産のためにLLC-MK2(アカゲザル腎細胞;カタログ#CCL-7.1)細胞内で増殖させた。BHK21細胞内で事前に滴定されたウイルスのアリコートを冷凍機(-80℃)から取り出し、生物学的に安全なキャビネット内で室温までゆっくりと解凍させた。各ウェルに添加した100μL体積中のウイルスの量が、感染後6日間で85~95%の細胞殺滅をもたらすように決定された量となるよう、アッセイ培地(2%加熱不活性化FBS、2mMのL-グルタミン、100U/mLのペニシリン、及び100μg/mLのストレプトマイシンを添加したDMEM)中にウイルスを再懸濁させ、希釈した。
【0996】
プレート形式-各プレートは、細胞対照ウェル(細胞のみ)、ウイルス対照ウェル(細胞及びウイルス)、化合物ごとの3連の薬剤毒性ウェル(細胞及び薬剤のみ)、及び3連の試験ウェル(薬剤及び細胞及びウイルス)を含む。
【0997】
有効性及び毒性XTT-5% C0インキュベータ内における37℃でのインキュベーションに続いて、検査プレートをテトラゾリウム染料XTT(2,3-ビス(2-メトキシ-4-ニトロ-5-スルホフェニル)-5-[(フェニルアミノ)カルボニル]-2H-テトラゾリウムヒドロキシド)で染色した。XTT-テトラゾリウムを代謝的に活性な細胞のミトコンドリア酵素によって可溶性ホルマザン生成物に代謝させ、抗ウイルス検査物質によるウイルス誘導細胞殺滅の阻害の迅速な定量分析を可能にした。XTT溶液をRPMI1640中の1mg/mLのストックとして毎日調製した。フェナジンメトサルフェート(PMS)溶液をPBS中の0.15mg/mLで調製し、暗所に-20℃で保管した。XTT/PMSストックを、使用の直前に、XTT溶液のmL当たり40μLのPMSを添加することによって調製した。50マイクロリットルのXTT/PMSをプレートの各ウェルに添加し、プレートを37℃で4時間再インキュベートした。プレートを接着性プレートシーラーで封止し、優しく振とうさせるか又は数回反転させて可溶性ホルマザン生成物を混合させ、プレートをモレキュラーデバイスVmaxプレートリーダーで450/650nmにおいて分光光度的に読み取った。
【0998】
データ分析-Softmax Pro 4.6ソフトウェアから未加工のデータを収集し、分析のためにMicrosoft Excelスプレッドシートにインポートした。
未処置のウイルス対照と比較したウイルス細胞変性効果の百分率減少を化合物ごとに計算した。薬剤で処置された未感染細胞を培地のみでの未感染細胞と比較して、百分率細胞対照値を化合物ごとに計算した。
【0999】
(実施例73)
抗RSV細胞保護アッセイ:
細胞調製-抗ウイルスアッセイでの使用の前に、T-75フラスコで、HEp2細胞(ヒト上皮細胞、A TCCカタログ#CCL-23)を、10% FBS、2mMのL-グルタミン、100U/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシン、1mMのピルビン酸ナトリウム、及び0.1mMのNEAAを添加したDMEMに継代した。アッセイに先立つ日に細胞を1:2に分けて、それらが感染時に確実に指数増殖期であるようにした。血球計数器及びトリパンブルー分染法を使用して、全体の細胞及び生存率の定量化を実施した。細胞生存率は、アッセイに利用される細胞では95%を超えた。細胞を組織培養培地中にウェル当たり1×10細胞個で再懸濁させ、100μLの体積で平底マイクロタイタープレートに添加した。プレートを細胞接着が起こるように37℃/5% C0で一晩インキュベートした。ウイルス調製-RSV株Long及びRSV株9320をATCC(それぞれ、カタログ#VR-26及びカタログ#VR-955)から入手し、ストックウイルスプールの生産のためにHEp2細胞内で増殖させた。事前に滴定されたウイルスのアリコートを冷凍機(-80℃)から取り出し、生物学的に安全なキャビネット内で室温までゆっくりと解凍させた。各ウェルに添加した100μL体積中のウイルスの量が、感染後6日間で85~95%の細胞殺滅をもたらすように決定された量となるよう、アッセイ培地(2%加熱不活性化FBS、2mMのL-グルタミン、100U/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシン、1mMのピルビン酸ナトリウム、及び0.1mMのNEAAを添加したDMEM)中にウイルスを再懸濁させ、希釈した。有効性及び毒性XTT-デング細胞保護アッセイに対して前述したように、プレートを染色し、分析した。
【1000】
(実施例74)
抗インフルエンザウイルス細胞保護アッセイ:
細胞調製-抗ウイルスアッセイでの使用の前に、T-75フラスコで、MOCK細胞(イヌ腎細胞、ATCCカタログ#CCL-34)を、10% FBS、2mMのL-グルタミン、100U/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシン、1mMのピルビン酸ナトリウム、及び0.1mMのNEAAを添加したDMEMに継代した。アッセイに先立つ日に細胞を1:2に分けて、それらが感染時に確実に指数増殖期であるようにした。血球計数器及びトリパンブルー分染法を使用して、全体の細胞及び生存率の定量化を実施した。細胞生存率は、アッセイに利用される細胞では95%を超えた。細胞を組織培養培地中にウェル当たり1×10細胞個で再懸濁させ、100μLの体積で平底マイクロタイタープレートに添加した。プレートを細胞接着が起こるように37℃/5%
C0で一晩インキュベートした。
【1001】
ウイルス調製-インフルエンザA/PR/8/34(A TCC#VR-95)、A/CA/05/09(CDC)、A/NY/18/09(CDC)及びA/NWS/33(ATCC#VR-219)株をATCCから又は米国疾病管理センターから入手し、ストックウイルスプールの生産のためにMDCK細胞内で増殖させた。事前に滴定されたウイルスのアリコートを冷凍機(-80℃)から取り出し、生物学的に安全なキャビネット内で室温までゆっくりと解凍させた。各ウェルに添加した100μL体積中のウイルスの量が、感染後4日間で85~95%の細胞殺滅をもたらすように決定された量となるよう、アッセイ培地(0.5% BSA、2mMのL-グルタミン、100U/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシン、1mMのピルビン酸ナトリウム、0.1mMのNEAA、及び1μg/mLのTPCK処理済みトリプシンを添加したDMEM)中
にウイルスを再懸濁させ、希釈した。有効性及び毒性XTT-デング細胞保護アッセイに対して前述したように、プレートを染色し、分析した。
【1002】
(実施例75)
抗C型肝炎ウイルスアッセイ:
細胞培養-特定のライセンス契約を通じてDr.Ralf Bartenschlager(Department of Molecular Virology,Hygiene Institute,University of Heidelberg,Germany)からImQuest BioSciencesを介してレポーター細胞株Huh-luc/neo-ETを入手した。この細胞株は、ホタルルシフェラーゼ遺伝子-ユビキチン-ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ融合タンパク質と、ET組織培養適応的突然変異(E1202G、Tl2081、及びK1846T)を含むEMCV IRES駆動性NS3-5B HCVコード配列と、を含む持続的に複製するI389luc-ubi-neo/NS3-3’/ETレプリコンを内部に持つ。Huh-luc/neo-ETのストック培養を、10%(I 0%)FCS、2mMのグルタミン、ペニシリン(100μU/mL)/ストレプトマイシン(100μg/mL)及びIX可欠アミノ酸を1mg/mLのG418と共に添加したDMEMでの培養によって拡張した。250μg/mLのG418を加えた同じ培地での2つの継代のために、細胞を1:4に分け、培養した。細胞をトリプシンで処置し、トリパンブルーで染色することによって数え上げ、96ウェルの組織培養プレートにウェル当たり7.5×10細胞個の細胞培養密度で播種し、37℃、5% C0で24時間インキュベートした。24時間のインキュベーションに続いて、培地を除去し、G418を引き検査化合物を足した同じ培地に3連で置き換えた。各プレート内の6つのウェルは、培地のみを未処置対照として受容した。細胞を37℃、5% C0で更に72時間インキュベートし、次いで抗HCV活性をルシフェラーゼエンドポイントによって測定した。XTT染色による細胞毒性の評価のために、並行して、全く同じプレートを処置し、インキュベートした。
【1003】
細胞生存率-処置された細胞からの細胞培養単層をテトラゾリウム染料XTTで染色して、化合物の存在下におけるHuh-luc/neo-ETレポーター細胞株の細胞生存率を評価した。
【1004】
ウイルス複製の測定-britelite plusルミネセンスレポーター遺伝子キットをメーカー(Perkin Elmer,Shelton,CT)の説明書に従って使用して、レプリコンアッセイシステムからのHCV複製をルシフェラーゼ活性によって測定した。簡単に言えば、britelite plus凍結乾燥基質の1つのバイアルを10mLのbritelite再構成緩衝液で可溶化し、反転により優しく混合した。室温での5分間のインキュベーション後、britelite plus試薬をウェル当たり100μLで96ウェルプレートに添加した。プレートを接着フィルムで封止し、室温でおよそ10分間インキュベートして、細胞を溶解させた。ウェルの中身を白色の96ウェルプレートに移し、Wallac 1450Microbeta Trilux液体シンチレーションカウンタを使用して15分以内でルミネセンスを測定した。50%ウイルス阻害濃度(EC50)の判定のために、カスタマイズしたMicrosoft Excel 2007スプレッドシートにデータをインポートした。
【1005】
(実施例76)
抗パラインフルエンザ-3細胞保護アッセイ:
細胞調製-抗ウイルスアッセイでの使用の前に、T-75フラスコで、HEp2細胞(ヒト上皮細胞、ATCCカタログ#CCL-23)を、10% FBS、2mMのL-グルタミン、100U/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシン、1mMのピルビン酸ナトリウム、及び0.1mMのNEAAを添加したDMEMに継代した。
アッセイに先立つ日に細胞を1:2に分けて、それらが感染時に確実に指数増殖期であるようにした。血球計数器及びトリパンブルー分染法を使用して、全体の細胞及び生存率の定量化を実施した。細胞生存率は、アッセイに利用される細胞では95%を超えた。細胞を組織培養培地中にウェル当たり1×10細胞個で再懸濁させ、100μLの体積で平底マイクロタイタープレートに添加した。プレートを細胞接着が起こるように37℃/5% C0で一晩インキュベートした。
【1006】
ウイルス調製-パラインフルエンザウイルス3型SF4株をATCC(カタログ#VR-281)から入手し、ストックウイルスプールの生産のためにHEp2細胞内で増殖させた。事前に滴定されたウイルスのアリコートを冷凍機(-80℃)から取り出し、生物学的に安全なキャビネット内で室温までゆっくりと解凍させた。各ウェルに添加した100μL体積中のウイルスの量が、感染後6日間で85~95%の細胞殺滅をもたらすように決定された量となるよう、アッセイ培地(2%加熱不活性化FBS、2mMのL-グルタミン、100U/mLのペニシリン、及び100μg/mLのストレプトマイシンを添加したDMEM)中にウイルスを再懸濁させ、希釈した。
【1007】
プレート形式-各プレートは、細胞対照ウェル(細胞のみ)、ウイルス対照ウェル(細胞及びウイルス)、化合物ごとの3連の薬剤毒性ウェル(細胞及び薬剤のみ)、及び3連の試験ウェル(薬剤及び細胞及びウイルス)を含む。有効性及び毒性XTT-5% C0インキュベータ内における37℃でのインキュベーションに続いて、検査プレートをテトラゾリウム染料XTT(2,3-ビス(2-メトキシ-4-ニトロ-5-スルホフェニル)-5-[(フェニルアミノ)カルボニル]-2H-テトラゾールヒドロキシド)で染色した。XTT-テトラゾリウムを代謝的に活性な細胞のミトコンドリア酵素によって可溶性ホルマザン生成物に代謝させ、抗ウイルス検査物質によるウイルス誘導細胞殺滅の阻害の迅速な定量分析を可能にした。XTT溶液をRPMI1640中の1mg/mLのストックとして毎日調製した。フェナジンメトサルフェート(PMS)溶液をPBS中の0.15mg/mLで調製し、暗所に-20℃で保管した。XTT/PMSストックを、使用の直前に、XTT溶液のmL当たり40μLのPMSを添加することによって調製した。50マイクロリットルのXTT/PMSをプレートの各ウェルに添加し、プレートを37℃で4時間再インキュベートした。プレートを接着性プレートシーラーで封止し、優しく振とうさせるか又は数回反転させて可溶性ホルマザン(fom1azan)生成物を混合させ、プレートをモレキュラーデバイスVmaxプレートリーダーで450/650nmにおいて分光光度的に読み取った。
【1008】
データ分析-Softmax Pro 4.6ソフトウェアから未加工のデータを収集し、分析のためにMicrosoft Excelスプレッドシートにインポートした。未処置のウイルス対照と比較したウイルス細胞変性効果の百分率減少を化合物ごとに計算した。薬剤で処置された未感染細胞を培地のみでの未感染細胞と比較して、百分率細胞対照値を化合物ごとに計算した。
【1009】
(実施例77)
インフルエンザポリメラーゼ阻害アッセイ:
ウイルス調製-精製されたインフルエンザウイルスA/PR/8/34(1mL)をAdvanced Biotechnologies,Inc.(Columbia,MD)から入手し、解凍し、使用まで-80℃で貯蔵するために5つのアリコートに分配した。アッセイセットアップの日に、20μLの2.5% Triton N-101を180μLの精製されたウイルスに添加した。破壊されたウイルスを、0.25%のTriton及びPBSを含有する溶液中に1:2で希釈した。破壊は、インフルエンザRNA依存性RNAポリメラーゼ及びテンプレートRNAを含有するインフルエンザリボ核タンパク質(RNP)の源を提供した。アッセイで使用するときまで試料を氷上に保管した。
【1010】
ポリメラーゼ反応-各50μLポリメラーゼ反応は以下を含有した:5μLの破壊されたRNP、100mMのトリス-HCl(pH8.0)、100mMのKCl、5mMのMgCl。1mMのジチオスレイトール、0.25% Triton N-101、5μCiの[α-32P]GTP、100μMのATP、50μMの各(CTP、UTP)、1μMのGTP、及び200μMのアデニル(3’-5’)グアノシン。阻害剤を検査するために、反応は阻害剤を含有しており、同じことを、陽性対照(2’-デオキシ-2’-フルオログアノシン-5’-三リン酸)を含有する反応に対して実施した。他の対照は、RNP+反応混合物、及びRNP+I% DMSOを含んでいた。ApGプライマー及びNTPを含んでいない反応混合物を30℃で20分間インキュベートした。ApG及びNTPを反応混合物に添加してから、試料を30℃で1時間インキュベートし、その後すぐに反応をガラス繊維フィルタープレート上に移し、続いて10%トリクロロ酢酸(TCA)で沈殿させた。次いで、プレートを5% TCAで5回洗浄し、続いて95%エタノールで1回洗浄した。フィルターが乾燥した後、液体シンチレーションカウンタ(Micro beta)を使用して、[α-32P]GTPの取り込みを測定した。
【1011】
プレート形式-各検査プレートは、RNP+反応混合物(RNPのみ)、RNP+1%
DMSO、及び反応混合物のみ(RNPなし)の3連の試料に加えて3つの化合物(6濃度)の3連の試料を含んでいた。
【1012】
データ分析-Micro Betaシンチレーションカウンタから未加工のデータを収集した。放射性GTPの取り込みは、ポリメラーゼ活性のレベルと互いに直接関係がある。各検査化合物の平均値をRNP+1% DMSO対照で割ることにより、「百分率阻害値」を得た。2DFGTPの各濃度で得られた平均をRNP+反応対照と比較した。次いで、データをMicrosoft Excelスプレッドシートにインポートして、線形回帰分析によりIC50値を計算した。
【1013】
(実施例78)
HCVポリメラーゼ阻害アッセイ:
前述した方法を使用して、HCVポリメラーゼの阻害のための化合物の活性を評価した(Lam eta!.2010.Antimicrobial Agents and Chemotherapy 54(8):3187~3196)。HCV NS5Bポリメラーゼアッセイを96ウェル反応プレートにおいて20μL体積で実施した。各反応は、50mMのHEPES緩衝液(pH7.5)中の40ng/μLの精製された遺伝子組換え型NS5BΔ22遺伝子型-1bポリメラーゼ、20ng/μLのHCV遺伝子型-1b相補性(complimentary)IRESテンプレート、4つの天然リボヌクレオチドのそれぞれ1μM、1U/mLのOptizyme RNAse阻害剤(Promega,Madison,WI)、1mMのMgCl、0.75mMのMnCl、及び2mMのジチオスレイトール(DTT)を含有していた。反応混合物を氷上にて2工程で組み立てた。工程1は、ポリメラーゼ反応混合物中の天然ヌクレオチド及び標識化UTPを除いた全ての反応構成要素を結合させることからなっていた。10マイクロリットル(10μL)のポリメラーゼ混合物を氷上で96ウェル反応プレートの個々のウェルに分配した。NS5Bポリメラーゼを含んでいないポリメラーゼ反応混合物を酵素なし対照として含めた。検査化合物及び対照化合物、即ち、2’-O-メチル-CTP及び2’-O-メチル-GTP(Trilink,San Diego,CA)の連続したハーフログ希釈物を水中に調製し、ポリメラーゼ混合物を含んでいるウェルに5μLの連続した希釈化合物又は水のみ(化合物なし対照)を添加した。次いで、5マイクロリットルのヌクレオチド混合物(天然ヌクレオチド及び標識化UTP)を反応プレートウェルに添加し、プレートを27℃で30分間インキュベートした。反応を80μLの停止液(12.5mMのEDTA、2.25MのNaCl、及び225mMのクエン酸ナトリウム)の添加でクエンチし、
RNA生成物を、ドットブロット装置を使用して減圧下でHybond-N+メンブレン(GE Healthcare,Piscataway,N.J)に適用した。ドットブロット装置からメンブレンを取り外し、4×SSC(0.6MのNaCl、及び60mMのクエン酸ナトリウム)で4回洗浄し、次いで、水で1回及び100%エタノールで1回リンスした。メンブレンを風乾し、phosphoimagingスクリーンに露出し、Typhoon 8600 Phospho imagerを使用して画像を取り込んだ。画像の取り込みに続いて、メンブレンをシンチレーション液と一緒にMicro betaカセットに入れ、各反応におけるCPMをMicro beta 1450上で数えた。化合物IC50の判定のために、CPMデータをカスタムExcelスプレッドシートにインポートした。
【1014】
(実施例79)
NS5B RNA依存性RNAポリメラーゼ反応条件
HCV GT-1b Con-1からのNS5B-δ 21の阻害について、化合物をアッセイした。反応には、精製された遺伝子組換え型酵素、1u/μLのマイナス鎖HCV IRES RNAテンプレート、及び[32P]-CTP又は[32P]-UTPのいずれかを含む1μMのNTP基質が含まれていた。アッセイプレートを27℃で1時間インキュベートしてからクエンチした。巨大分子生成物への[32P]の取り込みをフィルター結合によって評価した。
【1015】
(実施例80)
ヒトDNAポリメラーゼ阻害アッセイ:
ヒトDNAポリメラーゼアルファ(カタログ#1075)、ベータ(カタログ#1077)、及びガンマ(カタログ#1076)をCHIMERx(Madison,WI)から購入した。ベータ及びガンマDNAポリメラーゼ活性の阻害を、マイクロタイタープレートにおいて、50mMのトリス-HCl(pH8.7)、KCl(ベータでは10mM及びガンマでは100mM)、10mMのMgCl、0.4mg/mLのBSA、1mMのDTT、15%グリセロール、0.05mMのdCTP、dTTP、及びdATP、10μCiの[32P]-アルファ-dGTP(800Ci/mmol)、20μgの活性化子牛胸腺DNA並びに指定された濃度の検査化合物を含有する50μLの反応混合物中でアッセイした。アルファDNAポリメラーゼ反応混合物は、試料当たり50μL体積中で以下のとおりであった:20mMのトリス-HCl(pH8)、5mMの酢酸マグネシウム、0.3mg/mLのBSA、1mMのDTT、0.1mMのスペルミン、0.05mMのdCTP、dTTP、及びdATP、10μCiの[32P]-アルファ-dGTP(800Ci/mmol)、20μgの活性化子牛胸腺DNA並びに指定された濃度の検査化合物。各アッセイでは、酵素反応を37℃で30分間続けさせ、その後、ガラス繊維フィルタープレート上に移し、続いて10%トリクロロ酢酸(TCA)で沈殿させた。次いで、プレートを5% TCAで洗浄し、続いて95%エタノールで1回洗浄した。フィルターが乾燥した後、液体シンチレーションカウンタ(Microbeta)を使用して、放射活能の取り込みを測定した。
【1016】
(実施例81)
HIV感染PBMCアッセイ:
新鮮なヒト末梢血単核球(PBMC)を商用供給源(Biological Specialty)から入手し、HIV及びHBVについて血清陰性であることを確認した。受け取ったドナー血液の量に応じて、白血球フェレーシスした血液細胞をPBSで数回洗浄した。洗浄後、白血球フェレーシスした血液をダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で1:1に希釈し、50mL円錐遠心管内で15mLのフィコール・ハイパック密度勾配の上に層にした。これらの管を600gで30分間遠心分離した。バンド形成したPBMCを、結果として生じた界面から優しく吸引し、PBSで3回洗浄した。最後の洗浄
後、細胞数をトリパンブルー分染法によって判定し、細胞をRPMI1640中に、1×10^6細胞個/mLで、15%ウシ胎児血清(FBS)、2mmol/LのL-グルタミン、2μg/mLのPHA-P、100U/mLのペニシリン及び100μg/mLのストレプトマイシンと再懸濁させ、37℃で48~72時間インキュベートした。インキュベーション後、PBMCを遠心分離し、組織培養培地中に再懸濁させた。3日ごとに半分の体積の培養を、組織培養培地を含有する新鮮なIL-2と交換することにより、培養を使用まで維持した。アッセイをPHA-P刺激後72時間のPBMCで開始した。
【1017】
ドナー変異性に起因した影響を最小限に抑えるために、アッセイに使用したPBMCは、3人のドナーに由来する細胞の混合物であった。使用する直前に、標的細胞を新鮮な組織培養培地中に1×10^6細胞個/mLで再懸濁させ、96ウェルの丸底マイクロタイタープレートの内側ウェルに50μL/ウェルで蒔いた。次いで、100μLの2倍濃度の化合物含有培地を、50μLの培地中に細胞を含有する96ウェルプレートに移した。AZTを内部アッセイ標準として使用した。
【1018】
ウェルへの検査化合物の添加に続いて、50μLのHIVウイルスの所定の希釈物(最終的に所望されるウェル内濃度の4倍から調製した)を添加し、よく混合した。感染のために、各ウイルスの50~150TCID50をウェルごとに添加した(最終MOIはおよそ0.002)。PBMCを3連でウイルスに暴露させ、96ウェルのマイクロタイタープレートにおいて上述の様々な濃度の検査物質の存在下又は不在下で培養した。培養7日後、HIV-1複製を組織培養上清中において逆転写酵素(RT)活性の測定により定量化した。細胞及びウイルスのみを有するウェルは、ウイルス対照の役割を果たした。薬物の細胞毒性試験のために、別個のプレートをウイルスなしで同様に調製した。
【1019】
逆転写酵素活性アッセイ-標準的な放射能取り込み重合アッセイを使用して逆転写酵素活性を無細胞の上清中で測定した。トリチウム標識チミジン三リン酸(TTP;New England Nuclear)を1Ci/mLで購入し、酵素反応当たり1μLを使用した。rAdTストック溶液を、0.5mg/mLのポリrA及び1.7U/mLのオリゴdTを蒸留水中で混合することによって調製し、-20℃で保管した。RT反応緩衝液を新鮮に毎日調製し、これは、125μLの1mol/LのEGTA、125μLのdHO、125μLの20% Triton X-100、50μLの1mol/Lのトリス(pH7.4)、50μLの1mol/LのDTT、及び40μLの1mol/LのMgClからなっていた。各反応では、1μLのTTP、4μLのdHO、2.5μLのrAdT、及び2.5μLの反応緩衝液を混合した。10マイクロリットルのこの反応混合物を丸底マイクロタイタープレートに配置し、15μLのウイルス含有上清を添加し、混合した。プレートを、加湿されたインキュベータ内において37℃で90分間インキュベートした。インキュベーションに続いて、10μLの反応体積を適当なプレート形式のDEAEフィルターマット上にスポットし、5%リン酸ナトリウム緩衝液中で5回(それぞれ5分間)、蒸留水中で2回(それぞれ1分間)、70%エタノール中で2回(それぞれ1分間)洗浄し、次いで風乾した。乾燥したフィルターマットをプラスチックスリーブに配置し、4mLのOpti-Fluor Oをスリーブに添加した。Wallac
1450 Microbeta Trilux液体シンチレーションカウンタを利用して、取り込まれた放射能を定量化した。
【1020】
(実施例82)
HBV:
10%ウシ胎児血清を有するRPMI1640培地中のHepG2.2.15細胞(100μL)をウェル当たり1×10細胞個の密度で96ウェルプレートの全てのウェルに添加し、プレートを5% CO環境下の37℃で24時間インキュベートした。インキュベーションに続いて、10%ウシ胎児血清を有するRPMI1640培地中に調製さ
れた検査化合物の6つの10倍系列希釈物をプレートの個々のウェルに3連で添加した。プレート内の6つのウェルは、培地のみをウイルスのみ対照として受容した。プレートを5% CO環境下の37℃で6日間インキュベートした。3日目に、培養培地を、指定された濃度の各化合物を含有する培地と交換した。6日目に、qPCRによるウイルス性DNAの分析のために各ウェルから100マイクロリットルの上清を収集し、細胞毒性を細胞培養単層のXTT染色によって評価した。
【1021】
6日目に収集した10マイクロリットルの細胞培養上清をqPCR希釈緩衝液(40μg/mLの断片処理済みのサケ精子DNA)中に希釈し、15分間煮沸した。Applied Biosystems 7900HT Sequence Detection System及び補助用SDS 2.4ソフトウェアを使用して、定量リアルタイムPCRを386ウェルプレートにおいて実施した。Platinum Quantitative PCR SuperMix-UDG(Invitrogen)並びに特定のDNAオリゴヌクレオチドプライマー(IDT,Coralville,ID)HBV-AD38-qF1(5’-CCG TCT GTG CCT TCT CAT CTG-3’)、HBV-AD38-qR1(5’-AGT CCA AGA GTY CTC TTA
TRY AAG ACC TT-3’)、及びHBV-AD38-qP1(5’-FAM CCG TGT GCA/ZEN/CTT CGC TTC ACC TCT GC-3’BHQ1)を全反応体積15μL中の各プライマーの最終濃度0.2μMで使用して、各試料の5マイクロリットル(5μL)の煮沸したDNA及び定量DNA標準の連続10倍希釈物をリアルタイムQ-PCRに供した。各試料におけるHBV DNAコピー数をSDS.24ソフトウェアによって標準曲線から補間し、分析のためにデータをExcelスプレッドシートにインポートした。
【1022】
検査物質の50%細胞毒性濃度は、処置された組織培養プレートにおけるテトラゾリウム染料XTTの減少を測定することによって導き出される。XTTは、代謝的に活性な細胞内でミトコンドリア酵素NADPHオキシダーゼによって可溶性ホルマザン生成物に代謝される。XTT溶液をPBS中の1mg/mLのストックとして毎日調製した。フェナジンメトサルフェート(PMS)ストック溶液をPBS中の0.15mg/mLで調製し、暗所に-20℃で保管した。XTT/PMS溶液を、使用の直前に、XTT溶液の1mL当たり40μLのPMSを添加することによって調製した。50マイクロリットルのXTT/PMSをプレートの各ウェルに添加し、プレートを37℃で2~4時間インキュベートした。2~4時間のインキュベーションは、各アッセイの指定された細胞数に対するXTT染料減少に関して線形応答範囲内になるように経験的に決定されてきたものである。ふたの代わりとして接着性プレートシーラーを使用し、封止されたプレートを数回反転させて可溶性ホルマザン生成物を混合し、450nm(650nm基準波長)においてモレキュラーデバイスSpectraMax Plus 384分光計でプレートを読み取った。Softmax4.6ソフトウェアによってデータを収集し、分析のためにExcelスプレッドシートにインポートした。
【1023】
(実施例83)
デングRNA依存性RNAポリメラーゼ反応条件
1.5mL管内の100μLの反応混合物を使用して、RNAポリメラーゼアッセイを30℃で実施した。最終反応条件は、50mMのヘペス(pH7.0)、2mMのDTT、1mMのMnCl、10mMのKCl、100nMのUTR-ポリA(自己アニールプライマー)、10μMのUTP、26nMのRdRp酵素であった。様々な化合物(阻害剤)との反応混合物を30℃で1時間インキュベートした。ポリメラーゼ反応中に生成されるピロリン酸塩の量を評価するために、30μLのポリメラーゼ反応混合物をルシフェラーゼ結合酵素反応混合物(70μL)と混合した。ルシフェラーゼ反応の最終反応条件は、5mMのMgCl、50mMのトリス-HCl(pH7.5)、150mMのN
aCl、200μUのATPスルフリラーゼ、5μMのAPS、10nMのルシフェラーゼ、100μMのD-ルシフェリンであった。光信号を検出するために、反応試料(100μL)を含んでいる白色のプレートをルミノメーターVeritas(Turner Biosystems,CA)にすぐに移した。
【1024】
(実施例84)
細胞インキュベーション及び分析のための手順
Huh-7細胞を12ウェルの組織培養処理プレートにおいて1mLの完全培地中に0.5×10^6細胞個/ウェルで播種した。細胞を37/5% COで一晩かけて接着させた。40μMの検査物品のストック溶液を100% DMSO中に調製した。40μMのストック溶液から、完全DMEM培地25mL中の20μMの検査物品の溶液を調製した。化合物処置のために、培地をウェルから吸引し、1mLの20μM溶液を完全DMEM培地中で適当なウェルに添加した。化合物「無」添加の細胞の別個のプレートも調製した。プレートを37/5% COで以下の時間点に対してインキュベートした:1、3、6及び24時間。所望の時間点でのインキュベーション後、細胞を1mLのDPBSで2回洗浄した。内部標準を加えた500μLの70%メタノール/30%水を、検査物品で処理された各ウェルに添加することにより、細胞を抽出した。処理されていないブランクプレートをウェル当たり500μLの70%メタノール/30%水で抽出した。試料を4℃にて16,000rpmで10分間遠心分離した。ABSCIEX 5500
QTRAP LC-MS/MSシステムをHypercarb(PGC)カラムと共に使用して、試料をLC-MS/MSによって分析した。
【1025】
(実施例85)
Zika RNA依存性RNAポリメラーゼ反応条件
1.5mL管内の100μLの反応混合物を使用して、RNAポリメラーゼアッセイを30℃で実施した。最終反応条件は、50mMのヘペス(pH7.0)、2mMのDTT、1mMのMnCl、10mMのKCl、100nMのUTR-ポリA(自己アニールプライマー)、10μMのUTP、26nMのRdRp酵素であった。様々な化合物(阻害剤)との反応混合物を30℃で1時間インキュベートした。ポリメラーゼ反応中に生成されるピロリン酸塩の量を評価するために、30μLのポリメラーゼ反応混合物をルシフェラーゼ結合酵素反応混合物(70μL)と混合した。ルシフェラーゼ反応の最終反応条件は、5mMのMgCl、50mMのトリス-HCl(pH7.5)、150mMのNaCl、200μUのATPスルフリラーゼ、5μMのAPS、10nMのルシフェラーゼ、100μMのD-ルシフェリンであった。光信号を検出するために、反応試料(100μL)を含んでいる白色のプレートをルミノメーターVeritas(Turner Biosystems,CA)にすぐに移した。
【1026】
(実施例86)
Zika感染アッセイ条件
抗ウイルスアッセイでの使用の前に、ベロ細胞をT-75フラスコ内のDMEM培地に継代した。アッセイに先立つ日に細胞を1:2に分けて、それらが感染時に確実に指数増殖期であるようにした。細胞を組織培養培地中にウェル当たり5×10細胞個で再懸濁させ、100mLの体積で平底マイクロタイタープレートに添加した。プレートを細胞接着が起こるように37℃/5% COで一晩インキュベートした。別個に、ジカウイルスをLLCMK2細胞内で滴定して、抗ウイルスアッセイで使用するための接種材料を画定した。各ウェルに添加される100mL体積中のウイルスの量が、感染後5日間で85~95%細胞殺滅を達成するように決定された量となるよう、ウイルスをDMEM培地中に希釈した。インキュベーションに続いて、検査プレートをXTT染料で染色した。XTT溶液をRPMI1640中の1mg/mLのストック溶液として毎日調製した。PMS溶液をPBS中の0.15mg/mLで調製し、暗所に-20℃で保管した。XTT/P
MSストックを、使用の直前に、XTT溶液のmL当たり40mLのPMSを添加することによって調製した。50マイクロリットルのXTT/PMSをプレートの各ウェルに添加し、プレートを37℃で4時間再インキュベートした。プレートを接着性プレートシーラーで封止し、優しく振とうさせて可溶性ホルマザン生成物を混合させ、プレートをモレキュラーデバイスVmaxプレートリーダーで450/650nmにおいて分光光度的に読み取った。未加工のデータをSoftmax Proから収集し、4パラメータ曲線近似計算を使用した分析のためにMicrosoft Excel XLfit4スプレッドシートにインポートした。
【1027】
(実施例87)
ミトコンドリアRNAポリメラーゼアッセイ
POLRMT酵素精製
ヒトPOLRMTコード配列のバリアントをPOLRMT cDNAプラスミド(アクセッション:BC098387、クローンID:5264127、Dharmacon,CO)から増幅し、tacプロモーターの制御下でpMal-c5Xベクターにクローンした。タンパク質発現のために、プラスミドをStellarコンピテント細胞(Clontech)に形質転換した。発現ベクターpMal-c5Xは、Stellar内のPOLRMTの誘導発現を可能にするlacI遺伝子を含んでいる。形質転換した細胞を、100μg/mLのアンピシリンを含有するLB培地において、600nmでの光学密度が1になるまで35℃で増殖させた。細胞を4℃の冷蔵庫内で1時間冷却した。MgClを最終濃度1mMまで添加した。0.4mMのIPTGの添加により、タンパク質発現を16℃で一晩誘引した。4℃での20分間の4000×gの遠心分離によって細胞を回収した。更に処理するときまで細胞ペレットを-80℃で保管した。タンパク質精製のために、音波処理緩衝液(20mMのトリス-HCl pH7.5、10%グリセロール、500mMのNaCl、0.5% Triton X-100、10mMのDTT、10mMのMgCl、30mMのイミダゾール及び1倍プロテアーゼ阻害剤カクテル)中に細胞ペレットを再懸濁させた。超音波プローブ超音波発生装置を使用して、細胞破壊を氷上で10分間実施した。4℃での20分間の16,000×gの遠心分離によって細胞抽出物を清澄した。上清をHisPur Ni-NTAアガロース樹脂と共に優しく揺動しながら4℃で15分間インキュベートした。次いで、樹脂を、30mMのイミダゾールを含有する10体積の洗浄緩衝液(20mMのトリス-HCl pH7.5、10%グリセロール、500mMのNaCl、0.1% Triton X-100、1mMのDTT、2mMのMgCl)で5回、次いで2MのNaClを含有する洗浄緩衝液で1回洗浄した。1体積の溶離緩衝液(20mMのトリス-HCl、pH7.5、10%グリセロール、50mMのNaCl、0.5% Triton X-100、10mMのDTT及び300mMのイミダゾール)でタンパク質を樹脂から溶離させた。溶離した酵素を50%グリセロールで調整し、使用するまで-80℃で保管した。質量分析によってタンパク質同定を実施した。標準としてBSA(Sigma,St.Louis,MO)を使用したSDS-PAGEによって標的タンパク質の濃度を測定した。
【1028】
リボヌクレオチド類縁体取り込み効率の測定
様々なテンプレートを設計して個々の類縁体rNTP(表1)を検査した。様々な濃度の検査対象リボヌクレオチド類縁体を反応緩衝液(5mMのトリス-HCl、pH7.5、10mMのDTT、20mMのMgCl、0.5% X-100、10%グリセロール)中の10nMのP/T及び20nMのPOLRMTを含有する反応混合物に添加して、反応を開始させた。反応を22℃で様々な時間にわたって続けさせ、その後、クエンチ緩衝液(8Mの尿素、90mMのトリス塩基、29mMのタウリン、10mMのEDTA、0.02% SDS及び0.1%ブロモフェノールブルー)でクエンチした。クエンチした試料を95℃で15分間変性させ、1倍TTE緩衝液(90mMのトリス塩基、29mMのタウリン及び0.5mMのEDTA)中での20%変性ポリアクリルアミドゲル電
気泳動(尿素PAGE)を使用してプライマー伸長生成物を分離した。電気泳動後、Odyssey赤外線撮像システムを使用してゲルをスキャンした。Image Studio Software Liteバージョン4.0を使用して様々なRNAバンドの強度を定量化した。測定値K1/2及び対応する識別値(参照G Lu)によって様々なrNTP類縁体の取り込み効率を評価した。
【1029】
プライマー伸長ポリメラーゼ活性アッセイ
蛍光標識されたRNAプライマー/DNAテンプレート複合体を使用して、POLRMTポリメラーゼ活性をプライマー伸長反応で判定した。反応緩衝液(5mMのトリス-HCl、pH7.5、10mMのDTT、20mMのMgCl、0.1%のTriton
X-100、0.01UのRNasin、10%グリセロール)、10nMのP/T複合体、及び20nMのPOLRMTを含有する20μLの反応混合物中で典型的なプライマー伸長反応を実施した。最終濃度100μMのrNTPの添加によって反応を開始させ、続いて22℃で1時間インキュベートした。20μLのクエンチ緩衝液(8Mの尿素、90mMのトリス塩基、29mMのタウリン、10mMのEDTA、0.02%のSDS及び0.1%ブロモフェノールブルー)の添加により、反応をクエンチした。クエンチした試料を95℃で15分間変性させ、1倍TTE緩衝液(90mMのトリス塩基、29mMのタウリン及び0.5mMのEDTA)中での20%変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(尿素PAGE)を使用してプライマー伸長生成物を分離した。電気泳動後、Odyssey赤外線撮像システム(LI-COR Biosciences,Lincoln,NE)を使用してゲルをスキャンした。Image Studio software
Liteバージョン4.0(LI-COR Biosciences,Lincoln,NE)を使用して、画像を分析し、適切なRNAバンドを定量化した。
【1030】
(実施例88)
【1031】
【表3】
【1032】
(実施例89)
【1033】
【表4】
【1034】
(実施例90)
【1035】
【表5】
【1036】
(実施例91)
【1037】
【表6】
【1038】
(実施例92)
【1039】
【表7】