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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-25
(45)【発行日】2022-09-02
(54)【発明の名称】TDS測定による注水式コーヒーメーカ
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/02 20060101AFI20220826BHJP
   A47J 31/06 20060101ALI20220826BHJP
   A47J 31/46 20060101ALI20220826BHJP
【FI】
A47J31/02
A47J31/06 101
A47J31/46 117
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019550746
(86)(22)【出願日】2018-03-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-02
(86)【国際出願番号】 IB2018051771
(87)【国際公開番号】W WO2018167729
(87)【国際公開日】2018-09-20
【審査請求日】2021-02-22
(31)【優先権主張番号】62/472,654
(32)【優先日】2017-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517327025
【氏名又は名称】イーエヌイー ホールディングス エルティーディー.
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ユン チン アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ウォン,ワイ ミン レイモンド
(72)【発明者】
【氏名】ラウ,チュイ ワ アルフィー
(72)【発明者】
【氏名】チェン,プイ イン エイミー デケム
(72)【発明者】
【氏名】テイ,コック レオン ジェレミー
【審査官】石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/072798(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0085560(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0132368(KR,A)
【文献】中国実用新案第204995222(CN,U)
【文献】特表2013-521986(JP,A)
【文献】特開平05-095836(JP,A)
【文献】特開平03-039114(JP,A)
【文献】特開平07-204093(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00-31/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーヒーメーカであって、前記コーヒーメーカは、
a.フィルタ(1)および測定チャンバ(2)を含む上部構造体を含み、前記測定チャンバ(2)はTDSセンサ(8)、温度センサ(9)および流体移送システム(7)を含み、
前記コーヒーメーカは、
b.重量センサ(52)を含む下部構造体を含み、
前記コーヒーメーカは、
c.前記下部構造体の上で前記上部構造体を実行する複数の接続要素(4)を含み、および
前記コーヒーメーカは、
d.前記上部構造体と下部構造体の間に置かれる、水差し部(6)を含み、および
前記コーヒーメーカは、
e.前記TDSセンサ、温度センサ又は前記重量センサからのデータを示す表示パネル(51)を含み、ここで、前記流体移送システム(7)は、前記測定チャンバ(2)の底を横断し、部分を測定チャンバ(2)に突出させるチューブ(71)を含み、前記部分は、前記TDSセンサ(8)よりも高い高さを有し、ここで、前記測定チャンバ(2)は、前記TDSセンサ(8)、前記温度センサ(9)、および前記流体移送システム(7)を収容するための筐体(72)をさらに備え、前記筐体(72)は、前記TDSセンサ(8)および温度センサ(9)の隣の底部に入口(73)を有する
ことを特徴とするコーヒーメーカ。
【請求項2】
前記上部構造体はさらにフィルタ保持部(3)を含み、
前記フィルタ保持部および測定チャンバが前記フィルタ保持部から着脱自在であり、
前記フィルタ保持部および前記測定チャンバがコネクターによって電気的接触を確立してなる、
ことを特徴とする請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項3】
前記コネクターはポゴピンである、請求項2に記載のコーヒーメーカ。
【請求項4】
前記TDSセンサ(8)は、導電率を測定するための2つの平行なピンを含む、請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項5】
前記TDSセンサ(8)は屈折計である、請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項6】
前記温度センサ(9)は、NTCである、請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項7】
前記流体移送システム(7)は、サイフォンを含む、請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項8】
前記下部構造は、表示パネルを含む、請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項9】
無線で接続されたデバイスと通信するためにさらに無線通信モジュールを含む、請求項1に記載のコーヒーメーカ。
【請求項10】
淹れられたコーヒーのTDSの値を得るために請求項1記載のコーヒーメーカを使用する方法であって、
前記方法は、
a.前記フィルタに一定量の挽かれたコーヒーを加える工程を含み、前記一定量の挽かれたコーヒーが前記重量センサによって測定され、
前記方法は、
b.淹れられたコーヒーを形成するために、前記フィルタに一定量の湯を加える工程を含み、前記一定量の湯は前記重量センサによって測定され、
前記方法は、さらに、
c.前記TDSセンサと前記温度センサが測定を行なうために、淹れられたコーヒーが流体移送システムを通って流れることを可能にする工程を含み、ここで、前記流体移送システムは、測定チャンバの底を横断し、部分を測定チャンバに突出させるチューブを含み、前記部分は、前記TDSセンサよりも高い高さを有し、ここで、前記測定チャンバは、前記TDSセンサ、前記温度センサ、および前記流体移送システムを収容するための筐体をさらに備え、前記筐体は、前記TDSセンサおよび前記温度センサの隣の底部に入口を有し、
前記方法が、
d.更に表示パネルに前記淹れられたコーヒーのTDSの値を表示する工程を含んでなる、ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒーメーカ、とりわけ、再現性のある味覚の特性(profile)を備えたコーヒーを淹れるコーヒーメーカに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、同一の品質を持ったコーヒーの異なるバッチを製造できるコーヒーメーカはない。全蒸発残留物(TDS)は、懸濁された形態の液体に含まれたすべての物質の結合した内容のものさしである。従って、コーヒーのTDSの測定はコーヒーの抽出のレベルを反映する。コーヒーのTDSの値を測定する最も一般的な方法は、VSTによって提示されるようなTDのセンサによる。これらは、取り除かれるか、システム内のウエル(well)中に入れられる、淹れられたコーヒーのサンプルを必要とする。そのため、小型の装置、例えば注射器かドロッパが、淹れられ一杯のコーヒーに浸されることになるが、これは、ユーザーの良くない認識(例えば、コーヒーの汚染)に結びつき得る。TDSセンサがコーヒー製造器とは別に洗われなければならないので、余計な努力が費やされ得る。TDSの値を抽出のレベルと関連づけるために、使用される水と、挽かれたコーヒーの両方の重量が個別の装置によって測定され、記録されなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既存のTDSセンサの限界を克服するために、本発明は、重量、温度およびTDS測定機能を有する単一の注水式コーヒーメーカを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態において、本発明はコーヒーメーカを提供するものであって、前記コーヒーメーカは、
フィルタ(1)および測定チャンバ(2)を備えた上部構造体を含み、前記測定チャンバ(2)はTDSセンサ(8)、温度センサ(9)および流体移送システム(7)を備え、
前記コーヒーメーカは、重量センサ(52)を備えた下部構造体と、
前記下部構造体の上で前記上部構造体を規定する複数の接続要素(4)と、
前記上部構造体と前記下部構造体との間に置かれる水差し部(6)と、
TDSセンサ、温度センサあるいは重量センサからのデータを示す表示パネル(51)と、を含む。
【0005】
別の実施形態において、
本発明はコーヒーメーカを提供し、
前記コーヒーメーカは、
複数の接続要素(4)を介して下部構造体(5)に接続されたフィルタ保持部(3)を備え、前記フィルタ保持部が前記下部構造体の上に規定され、前記下部構造体は表示装置を含み、
前記コーヒーメーカは、前記フィルタ保持部の上に位置づけられ、かつ前記フィルタ保持部に支持された測定チャンバ(2)を含み、
前記測定チャンバ(2)は、(i)前記測定チャンバの底部を横断するチューブ(71)を備えた流体移送システム、(ii)TDSメーター、および(iii)温度センサを含み、
前記コーヒーメーカは、前記下部構造体に置かれるように構成された水差し部(6)を含み、
前記水差し部は前記測定チャンバの下に位置づけられてなる。
【0006】
一実施形態において、本発明は、さらにこの発明のコーヒーメーカの使用のために淹れられたコーヒーのTDSの値を得る方法を提供する。
前記方法は、次の工程を含む。
フィルタに一定量の挽かれたコーヒーを加える工程であって、前記一定量の挽かれたコーヒーの量は重量センサによって測定される工程と、
前記フィルタに一定量の湯を加えて淹れたコーヒーを作る工程であって、前記一定量は重量センサによって測定される工程と、
淹れられたコーヒーが、測定を行なうTDSセンサおよび温度センサ用の流体移送システムを通って、流れることを可能にする工程と、
表示パネルに、淹れられたコーヒーのTDSの値を表示する工程と、を含む。
【0007】
別の実施形態において、本発明は、この発明のコーヒーメーカを使用して、再現性のあるTDSの値でコーヒーを淹れる方法を提供し、前記方法は、次の工程を含み、
コーヒーメーカの表示装置によって示された値に従った重量だけフィルタに所定の量のコーヒーの粉を加える工程と、
コーヒーメーカの表示装置によって示された値に従ってフィルタに特定の量の湯を加える工程と、
表示装置によって示された通りのTDSの値でコーヒーメーカの測定チャンバからコーヒーを集める工程と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の実施形態の等角図であり、フィルタ(1)、測定チャンバ(2)、フィルタ保持部(3)、3つの接続要素(4)、および表示パネルを備えた下部構造体(5)を持っている。水差し部(6)は淹れられたコーヒーを受け取るために下部構造体(5)に置かれる。
図2図2図1の実施形態の断面図を示し、当該実施形態は体移送システム(7)を持っており、該流体移送システム(7)は底部を横断するチューブ(71)を含み、測定チャンバはチューブのレベル以上に淹れられたコーヒーを蓄積するために、流測定チャンバを出て、下の水差し部内に流れる。ポゴ(pogo)ピン(10)は、上部構造体がフィルタ保持部上に置かれるときに、電気回路が再構築されることを可能にする。挽かれたコーヒーあるいは水がコーヒーメーカに導入されると、下部構造体の重量センサ(52)は重量変化を測定する。
図3図3は、フィルタ保持部から離れている上部構造体の断面視を示す。底部で入口(73)を持っている筐体(72)で囲まれて、今示されるチューブの隣に、2のTDSピン(81)があるTDSのセンサ、および温度センサ(9)がある。
図4図4は、TDSの測定部を備えたコーヒーメーカの正面図を示す。
図5図5は、TDSの測定部を備えたコーヒーメーカの側面図を示す。
図6図6は、TDSの測定部を備えたコーヒーメーカの平面図を示す。
図7図7は、TDSの測定部を備えたコーヒーメーカの底面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は再現性のある味覚の特性を有するコーヒーを生成するためのコーヒーメーカを提供する。
【0010】
一実施形態では、この発明のコーヒーメーカは上部構造体を含み、該上部構造体は、つぎのものを含む。
(a)筐体で囲まれたフィルタ、および(b)前記フィルタの直下の測定チャンバを含み、前記測定チャンバは、全蒸発残留物(TDS)センサおよび前記測定チャンバから液流体を移送するための流体移送システムを含み、前記上部構造体は、更に重量センサを含む下部構造体と、少なくとも1つの接続要素と、
TDSセンサおよび重量センサからの読み取り値を示すためのデジタル表示装置と、を含み、
前記上部構造体は、少なくとも1つの接続要素によって下部構造体に接続される。別の実施形態では、コーヒーメーカは、測定チャンバの温度センサを含む。更なる実施形態では、上部構造体の重量のいかなる変化も重量センサによって検知される。また、別の実施形態では、下部構造体は、水差し部或いはカップを収容するために平坦面を持っている。
【0011】
一実施形態では、TDSセンサは導電率によってTDSの値を測定する。別の実施形態では、TDSセンサは互いと平行な2本の垂直ピンを含む。2本のピンは、導電率測定の間に測定チャンバで淹れられたコーヒーに完全に沈められる。更なる実施形態では、TDSセンサは屈折計である。
【0012】
一実施形態では、フィルタを囲む筐体は、透明材料で作られている。
【0013】
一実施形態では、測定チャンバは、透明材料で作られた壁を含む。
【0014】
一実施形態では、流体移送システムはサイフォンを含む。別の実施形態では、流体移送システムは、測定チャンバの底部を横断するチューブを含む。チューブの部分は測定チャンバへ出る。その結果、コーヒーはチューブへあふれ、出る前に測定チャンバの容積部に蓄積し得る。
【0015】
一実施形態では、温度センサがTDSセンサの測定用である。別の実施形態では、温度センサは温度のリアルタイムの監視用である。
【0016】
一実施形態では、測定チャンバはTDSセンサおよび/または温度センサによる正確かつ連続測定のために十分なコーヒーを蓄積するために使用される。
【0017】
一実施形態では、上部構造体はコーヒーメーカから着脱自在である。別の実施形態では、上部構造体中の電気部品は、少なくとも1つのコネクターを介してコーヒーメーカとの電気的接触を再確立する。更なる実施形態では、少なくとも1つのコネクターはポゴ(pogo)ピンである。
【0018】
一実施形態では、下部構造体は制御盤を含む。別の実施形態では、制御盤はタイマーを含む。更なる実施形態では、デジタル表示装置は、タイマー、TDSの値、重量及びテストの結果の出力のうちの一つ以上を示す。
【0019】
一実施形態では、少なくとも1つの接続要素は、木材、ステンレス鋼あるいはガラスの1つ以上で作られている。
【0020】
一実施形態では、制御盤は、無線で接続されたデバイスと通信するためにさらにWiFiモジュールを含む。更なる実施形態では、無線で接続されたデバイスはスマートデバイスである。別の実施形態では、この発明のコーヒーメーカは、ユーザーのために無線で接続されたデバイスにインストールされるソフトウェアに結合され、他のユーザーがそれを繰り返すことができるように、注入経過を共有する。また別の実施形態では、ソフトウェアは、TDSの値、重量、時間などの、制御盤からのデータを受け取ることで淹れられたコーヒーの味覚の特性を自動的に作表する。
【0021】
一実施形態では、湯は、フィルタへ手動で、あるいは自動で注ぐことができる。別の実施形態において、湯が自動で注がれる場合、上部構造体はさらにフィルタの上の湯タンクを含む。更なる実施形態では、湯タンクは規定温度でフィルタに水を放出する。
【0022】
一実施形態では、この発明は、この発明におけるコーヒーメーカを使用して、再現性のある味覚の特性でコーヒーを作る方法を提供し、前記方法は、次の工程を含む。
使用される挽いたコーヒーの粗さを選択する工程、
デジタル表示装置によって示された値に従ってフィルタへ特定された量(重量)の挽かれたコーヒーを加える工程、
デジタル表示装置によって示された値に従ってフィルタに特定された量の湯を加える工程、
及び、デジタル表示装置によって示されたとおりのTDSの値で測定チャンバからコーヒーを集める工程を含み、TDSの値は、コーヒーの味覚の特性を測定し評価する、量れる値である。
【0023】
別の実施形態では、方法は次の工程を含む。
重量センサの風袋を計る工程、
使用されている挽かれたコーヒーの粗さを選択する工程、
デジタル表示装置の観察によりフィルタへ特定された量(重量)のコーヒーを加える工程、
重量センサの風袋を計る工程、
デジタル表示装置の観察によりフィルタに特定された量(重量)の湯を加える工程、
デジタル表示装置からTDSの値を読む工程、および、
下部構造体からTDSの値を持っているコーヒーを集める工程を含む。
【0024】
一実施形態では、消費者はTDSの値をコーヒーの味覚に解釈する。
【0025】
一実施形態では、消費者は飲んだ経験を共有し、特別のTDSの値のコーヒーの特性をオンラインで味わうことができる。
【0026】
一実施形態では、一旦挽かれたコーヒーの粗さ、挽かれたコーヒーの量および水の量が知られると、TDSの値を再現できる。
【0027】
一実施形態では、この発明はコーヒーメーカを提供し、
前記コーヒーメーカは、つぎのものを含む。
フィルタ(1)および測定チャンバ(2)を備えた上部構造体を含み、前記測定チャンバ(2)はTDSセンサ(8)、温度センサ(9)および流体移送システム(7)を備え、
前記コーヒーメーカは、
重量センサ(52)を備えた下部構造体と、
前記下部構造体の上で前記上部構造体を規定する複数の接続要素(4)と、
前記上部構造体と前記下部構造体との間に置かれる水差し部(6)と、
TDSセンサ、温度センサ或いは重量センサからのデータを示す表示パネル(51)と、を含む。
【0028】
一実施形態では、上部構造体はさらにフィルタ保持部を含み、フィルタと測定チャンバはフィルタ保持部から着脱自在であり、フィルタ保持部および測定チャンバは、コネクターによる電気接点を確立する。
【0029】
一実施形態では、コネクターはポゴ(pogo)ピンである。
【0030】
一実施形態では、流体移送システムはチューブを含み、前記チューブは、測定チャンバの底部を横断し、測定チャンバ内にセグメントを突出し、前記セグメントはTDSセンサより高い高さを持っている。
【0031】
一実施形態では、測定チャンバは、TDSセンサ、温度センサおよび流体移送システムの収容のためにさらに筐体(72)を含む。
【0032】
一実施形態では、TDSセンサは導電率の測定のために2つの平行ピンを含む。
【0033】
実施形態では、TDSセンサは屈折計である。
【0034】
一実施形態では、温度センサはNTCである。
【0035】
一実施形態では、流体移送システムはサイフォンを含む。
【0036】
一実施形態では、下部構造体は表示パネルを含む。
【0037】
一実施形態では、この発明のコーヒーメーカは、無線で接続されたデバイスと通信するためにさらに無線通信モジュールを含む。
【0038】
一実施形態では、この発明は、この発明のコーヒーメーカで淹れられたコーヒーのTDSの値を得る方法をさらに提供し、
前記方法は、
フィルタに一定量の挽かれたコーヒーを加える工程を含み、前記一定量の挽かれたコーヒーは重量センサによって測定され、
前記方法は、
フィルタに一定量の湯を加えて淹れたコーヒーを作る工程を含み、前記一定量の湯は重量センサによって測定され、
前記方法は、更に、
測定を行なうTDSセンサおよび温度センサ用の流体移送システムを介して淹れられたコーヒーが流れることを可能にする工程と、
表示パネルに、淹れられたコーヒーのTDSの値を表示する工程と、を含む。
【0039】
一実施形態では、この発明は、複数の接続要素(4)によって下部構造体(5)に接続されたフィルタ保持部(3)を含むコーヒーメーカを提供し、その結果、前記フィルタ保持部が前記下部構造体の上に規定され、
前記下部構造体は、表示装置と、前記フィルタ保持部の上に位置づけられた前記コーヒーメーカおよび前記フィルタ保持部に支持された測定チャンバ(2)を含み、前記測定チャンバは(i)測定チャンバの底部を横断するチューブ(71)を備えた流体移送システムと、(ii)TDSのメーターと、(iii)温度センサと、を含み、
前記下部構造体は、前記下部構造体に置かれるように構成された水差し部(6)を含み、その結果、前記水差し部は前記測定チャンバの下に位置づけられる。
【0040】
一実施形態では、下部構造体は重量センサ(52)を含む。
【0041】
一実施形態では、表示装置は重量センサの出力を表示するように構成される。
【0042】
一実施形態では、表示装置は温度センサおよびTDSのメーターの出力を表示するように構成される。
【0043】
一実施形態では、下部走行体は制御盤を含む。
【0044】
一実施形態では、制御盤は無線で接続されたデバイスと通信するためにWiFiモジュールを含む。
【0045】
一実施形態では、バッファタンクはフィルタを保持するように構成される。
【0046】
一実施形態では、バッファタンクは透明材料で作られている。
【0047】
一実施形態では、チューブ(71)の部分は測定チャンバへ突出し、その結果、淹れられたコーヒーはチューブへあふれ出て、測定チャンバから出る前に測定チャンバの容積部に蓄積され得る。
【0048】
一実施形態では、測定チャンバはTDSのメーターおよび温度センサによる正確かつ連続測定のために十分なコーヒーを蓄積するために使用される。
【0049】
一実施形態では、バッファタンクはコーヒーメーカから着脱自在である。
【0050】
一実施形態では、接続要素は木材、ステンレス鋼或いはガラスで作られている。
【0051】
一実施形態では、この発明は、この発明のコーヒーメーカを使用して、再現性のあるTDSの値でコーヒーを作る方法を提供し、
前記方法は、
コーヒーメーカの表示装置によって示された値に従ってフィルタバスケットへ特定された量の(重量)の挽かれたコーヒーを加える工程、
コーヒーメーカの表示装置によって示された値に従ってフィルタバスケットに特定された量の湯を加える工程、および、
表示装置によって示された通りのTDSの値でコーヒーメーカの測定チャンバからコーヒーを集める工程、を含む。
【0052】
本発明は、以下の実施例に言及することによって一層よく理解されるだろう、しかし、当業者は、特定の実施例が例証の目的だけのためにあり、この後に続く特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲を制限するべきでないことは容易に認識するだろう。
【0053】
「including」、「containing」、或いは「characterized by」と同義である暫定的な用語「comprising」は、包含的或いは開放型であり、規定されていない要素あるいは方法の工程を除外しないことは注目されるべきである。
<実施例>
【0054】
図1は、TDSの測定器を備えたコーヒーメーカの実施例を示す。コーヒーメーカは、フィルタ(1)、測定チャンバ(2)、フィルタ保持部(3)、3つの接続要素(4)および下部構造体(5)を含む。水差し部(6)は淹れられたコーヒーを受け取るために下部構造体(5)に置かれる。フィルタはセラミック、金属あるいは他の材料で作ることができる。一方、側から淹れられたコーヒーを見るために、測定チャンバは透明材料で作ることができる。下部構造体(5)はコーヒーメーカを制御するため、或いはデータを表示するため、パネル(51)を含み得る。挽かれたコーヒーは濾紙の上に、およびフィルタ(1)内に置かれる。その後、淹れられたコーヒーを形成する挽かれたコーヒーをろ過するために、湯がフィルタにつがれる。
【0055】
図2は、コーヒーメーカの断面図を示す。淹れられたコーヒーは測定チャンバ(2)に入る。
流体移送システム(7)はボトムを横断するチューブ(71)を含んでおり、測定チャンバ(2)は、チューブの高さを超えて蓄積された、淹れられたコーヒーが、測定チャンバ(2)を出ることを可能にし、下の水差し部(6)に流入する。図3は、別の角度での測定チャンバ(2)の断面図を示す。底部で入口(73)を持っている筐体(72)で囲まれて、示されるチューブの隣りに、TDSセンサ(8)および温度センサ(9)がある。この実施形態のためのTDSセンサは2つの平行ピン(81)を含み、それは淹れられたコーヒーの導電率を測定するように一定の距離だけ分離される。この実施形態では、温度センサがNTCである一方で、ピンはチタンで作られている。流体移送システムをもつことによって、TDSのセンサおよび温度センサは互いに接近して位置づけられる。この発明のコーヒーメーカは、測定されたTDSの価値が水差し部を入力するために測定チャンバを出る、淹れられたたコーヒーを真に反映することを保証する。
別の実施形態では、TDSセンサは屈折計であり得る。流体移送システムのデザインにより、淹れられたコーヒーは、少なくともチューブの高さまで蓄積し、該チューブは完全にTDSの値の正確な測定のために、TDSセンサおよび温度センサをコーヒーに浸す。フィルタおよび測定チャンバの容易な洗浄のために、図3に示されるように、フィルタ保持部上の全構造は着脱自在である。ポゴ(pogo)ピン(10)は、上部構造体がフィルタ保持部上に置かれるときに回路部品が再度確立されることを可能にする。
【0056】
挽かれたコーヒー或いは水がコーヒーメーカに導入されるとともに、下部構造体(5)の重量センサ(52)は重量変化を測定する。コーヒーメーカから収集されたデータは、コーヒーメーカ上のパネル(51)に表示するか、あるいは無線で、モバイルデバイスに伝えることができる。
味覚の特性は、コーヒーメーカあるいはモバイルデバイスによってこれらのデータに基づいて作表され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7