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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-25
(45)【発行日】2022-09-02
(54)【発明の名称】肩幅測定方法および装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 21/02 20060101AFI20220826BHJP
   A61B 5/107 20060101ALI20220826BHJP
   A61H 7/00 20060101ALI20220826BHJP
【FI】
G01B21/02 Z
A61B5/107 100
A61H7/00 323S
A61H7/00 323L
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2018043408
(22)【出願日】2018-03-09
(65)【公開番号】P2018197741
(43)【公開日】2018-12-13
【審査請求日】2021-02-26
(31)【優先権主張番号】10-2017-0063245
(32)【優先日】2017-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】596180076
【氏名又は名称】韓國電子通信研究院
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】218,Gajeong-ro Yuseong-gu Daejeon 34129,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(72)【発明者】
【氏名】モ、サン、ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、フェ、ソン
(72)【発明者】
【氏名】ハン、ギュ、ウォン
(72)【発明者】
【氏名】イ、カン、ボク
(72)【発明者】
【氏名】ミョン、スン、イル
【審査官】仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】特開平8-30893(JP,A)
【文献】特開昭63-27702(JP,A)
【文献】特開昭61-44306(JP,A)
【文献】特開平4-84707(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 21/00-21/32
G01B 11/00-11/30
A61B 5/06-5/22
A61H 7/00-15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッサージチェアの左側上端に位置する第1推定部と前記マッサージチェアの右側上端に位置する第2推定部を利用して前記マッサージチェアを使用するユーザーの肩幅を算出する肩幅測定方法として、
第1基準点から回転して回転角度を測定する前記第1推定部の第1角度センサーおよび前記第1角度センサーと一体回転して前記第1基準点からユーザーの身体までの距離を測定する前記第1推定部の第1距離センサーを利用してユーザーの第1肩終端の位置を推定する段階;
前記ユーザーを基準として前記第1基準点と反対方向に位置する第2基準点から回転して回転角度を測定する前記第2推定部の第2角度センサーおよび前記第2角度センサーと一体回転して前記第2基準点からユーザーの身体までの距離を測定する前記第2推定部の第2距離センサーを利用してユーザーの第2肩終端の位置を推定する段階;および
前記第1肩終端の位置および前記第2肩終端の位置に基づいてユーザーの肩幅を算出する段階を含み、
前記第1推定部と前記第2推定部のスキャンする前記ユーザーの肩の範囲が一定の範囲にあらかじめ設定される、肩幅測定方法。
【請求項2】
前記ユーザーの肩幅を算出する段階は、
前記第1肩終端の位置および前記第2肩終端の位置間の距離を前記ユーザーの肩幅として算出する段階を含む、請求項1に記載の肩幅測定方法。
【請求項3】
前記ユーザーの第1肩終端の位置を推定する段階は、
前記第1角度センサーおよび前記第1距離センサーが回転する段階;
前記第1角度センサーが前記第1基準点から回転した回転角度を測定する段階;
前記第1距離センサーが前記第1基準点から前記ユーザーの身体までの距離を測定する段階;および
前記回転角度および前記距離に基づいて前記第1肩終端の位置を推定する段階を含む、請求項1に記載の肩幅測定方法。
【請求項4】
前記第1角度センサーおよび前記第1距離センサーが回転する段階は、
あらかじめ設定されたスキャンの間隔にしたがって前記第1角度センサーおよび前記第1距離センサーを回転させる段階を含む、請求項3に記載の肩幅測定方法。
【請求項5】
前記第1基準点から前記ユーザーの身体までの距離を測定する段階は、
前記回転角度があらかじめ設定されたスキャンの範囲に含まれる場合、前記第1基準点から前記ユーザーの身体までの距離を測定する段階を含む、請求項3に記載の肩幅測定方法。
【請求項6】
前記第1角度センサーが前記第1基準点から回転した回転角度を測定する段階は、
前記角度を一定の回数だけ測定して平均値を算出する段階を含む、請求項3に記載の肩幅測定方法。
【請求項7】
前記第1基準点から前記ユーザーの身体までの距離を測定する段階は、
前記距離を一定の回数だけ測定して平均値を算出する段階を含む、請求項3に記載の肩幅測定方法。
【請求項8】
前記回転角度および前記距離に基づいて前記第1肩終端の位置を推定する段階は、
前記回転角度および前記距離に基づいて座標平面上に前記ユーザーの身体座標を推定して、前記身体座標に基づいて第1肩終端の位置を推定する段階を含む、請求項3に記載の肩幅測定方法。
【請求項9】
前記身体座標に基づいて第1肩終端の位置を推定する段階は、
前記複数の身体座標を収集する段階;
前記各身体座標に対して以前の身体座標対比座標変化率を測定する段階;および
複数の変化率のうち最も大きい変化率を有する身体座標を第1肩終端の位置と推定する段階を含む、請求項8に記載の肩幅測定方法。
【請求項10】
前記複数の身体座標に対してそれぞれ変化率を測定する段階は、
第1身体座標および前記第1身体座標の後に測定される第2身体座標間の第1平均変化率を測定する第1段階;
前記第2身体座標および前記第2身体座標の後に測定される第3身体座標間の第2平均変化率を測定する第2段階;
前記第1平均変化率および前記第2平均変化率間の大きさの差を変化率で測定する第3段階;および
前記複数の身体座標に対し前記第1段階、前記第2段階および前記第3段階を利用してそれぞれ変化率を測定する段階を含む、請求項9に記載の肩幅測定方法。
【請求項11】
マッサージチェアを使用するユーザーの肩幅を算出する肩幅測定装置として、
前記マッサージチェアの左側上端に位置し、第1基準点から回転した回転角度および前記第1基準点からユーザーの身体までの距離を利用してユーザーの第1肩終端の位置を推定する第1推定部;
前記マッサージチェアの右側上端に位置し、 前記ユーザーを基準として第1基準点と反対方向に位置する第2基準点から回転した回転角度および前記第2基準点からユーザーの身体までの距離を利用してユーザーの第2肩終端の位置を推定する第2推定部;および
前記第1肩終端の位置および前記第2肩終端の位置に基づいてユーザーの肩幅を算出する中央プロセッサを含み、
前記第1推定部と前記第2推定部のスキャンする前記ユーザーの肩の範囲が一定の範囲にあらかじめ設定される、肩幅測定装置。
【請求項12】
前記中央プロセッサは、
前記第1肩終端の位置および前記第2肩終端の位置間の距離を前記ユーザーの肩幅として算出する、請求項11に記載の肩幅測定装置。
【請求項13】
前記第1推定部は、
前記第1基準点から回転した回転角度を測定する角度センサー部;
前記第1基準点からユーザーの身体までの距離を測定する距離センサー部;
前記回転角度および前記距離に基づいて第1肩終端の位置を推定するプロセッサ;および
前記第1推定部の回転を制御するモーター制御部を含む、請求項11に記載の肩幅測定装置。
【請求項14】
前記モーター制御部は、
あらかじめ設定されたスキャンの間隔に応じて前記第1推定部の回転を制御する、請求項13に記載の肩幅測定装置。
【請求項15】
前記距離センサー部は、
前記回転角度があらかじめ設定されたスキャンの範囲に含まれる場合、前記距離を測定する、請求項13に記載の肩幅測定装置。
【請求項16】
前記角度センサー部は、
前記回転角度を一定の回数だけ測定して平均値を算出する、請求項13に記載の肩幅測定装置。
【請求項17】
前記距離センサー部は、
前記距離を一定の回数だけ測定して平均値を算出する、請求項13に記載の肩幅測定装置。
【請求項18】
前記プロセッサは、
前記回転角度および前記距離に基づいて座標平面上にユーザーの身体座標を推定する、請求項13に記載の肩幅測定装置。
【請求項19】
前記プロセッサは、
前記身体座標に基づいて前記第1肩終端の位置を推定する、請求項18に記載の肩幅測定装置。
【請求項20】
前記プロセッサは、
前記複数の身体座標を収集し、第1身体座標および前記第1身体座標の後に測定される第2身体座標間の第1平均変化率を測定する第1段階、前記第2身体座標および前記第2身体座標の後に測定される第3身体座標間の第2平均変化率を測定する第2段階、並びに前記第1平均変化率および前記第2平均変化率間の大きさの差を変化率で測定する第3段階を通じて前記複数の身体座標に対してそれぞれ変化率を測定して、前記複数の変化率のうち最も大きい変化率を有する身体座標を第1肩終端の位置と推定する、請求項19に記載の肩幅測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は肩幅を測定する方法および装置に関するもので、より詳細にはマッサージチェアで角度センサーおよび距離センサーを利用してユーザーの肩幅を測定する方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近健康に対する関心が高まり、高齢化社会に入るに伴って自分の健常状態を容易に確認できるヘルスケア製品が脚光を浴びている。現在のマッサージチェアは単なるマッサージ機能の他に、ユーザーの体温、体脂肪、体重および体型などの健常指標を測定して、測定した健常指標に基づいてマッサージパターンや強度を調節する機能を含んでおり、機能がますます高度化している実情であるので、これに伴い、マッサージチェアもヘルスケア製品の一つに含まれている。
【0003】
マッサージチェアについて詳察すると、現在市販されている高価のプレミアムモデルマッサージチェアは肩をマッサージする機能を提供しているものの、ユーザーが手動でリモコンを通じて肩マッサージ部の幅を調整しなければならない。また、肩マッサージ部の幅の調整は、幅を複数の段階に分けて狭くまたは広く調整する方法で提供されている。
したがって、正確なユーザーの肩位置の情報がないので、ユーザーが手動で調整しても誤った位置で作動してユーザーに不便を感じさせる場合が発生し得る問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のような問題点を解決するための本発明の目的は、マッサージチェアでユーザーの肩幅を測定する方法を提供するところにある。
【0005】
前記のような問題点を解決するための本発明の別の目的は、マッサージチェアでユーザーの肩幅を測定する装置を提供するところにある。
【0006】
前記のような問題点を解決するための本発明のさらに別の目的は、ユーザーがマッサージチェアの使用中に姿勢の変更と動きが発生してもセンサーを通じてユーザーの身体位置を把握してマッサージチェアの動作に反映する、マッサージチェアサービスを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための本発明の一実施例に係る肩幅測定方法は、第1基準点から回転して回転角度を測定する第1角度センサーおよび第1角度センサーと一体回転し、第1基準点からユーザーの身体までの距離を測定する第1距離センサーを利用してユーザーの第1肩終端の位置を推定する段階、ユーザーを基準として第1基準点と反対方向に位置する第2基準点から回転して回転角度を測定する第2角度センサー、並びに第2角度センサーと一体回転し、第2基準点からユーザーの身体までの距離を測定する第2距離センサーを利用してユーザーの第2肩終端の位置を推定する段階および第1肩終端の位置および第2肩終端の位置に基づいてユーザーの肩幅を算出する段階を含むことができる。
【0008】
ここで、ユーザーの肩幅を算出する段階は、第1肩終端の位置および第2肩終端の位置間の距離をユーザーの肩幅として算出する段階を含むことができる。
【0009】
また、ユーザーの第1肩終端の位置を推定する段階は、第1角度センサーおよび第1距離センサーが回転する段階、第1角度センサーが第1基準点から回転した回転角度を測定する段階、第1距離センサーが第1基準点からユーザーの身体までの距離を測定する段階、並びに回転角度および距離に基づいて第1肩終端の位置を推定する段階を含むことができる。
【0010】
ここで、第1角度センサーおよび第1距離センサーが回転する段階は、あらかじめ設定されたスキャンの間隔に応じて第1角度センサーおよび第1距離センサーを回転させる段階を含むことができる。
【0011】
また、第1基準点からユーザーの身体までの距離を測定する段階は、回転角度があらかじめ設定されたスキャンの範囲に含まれる場合、第1基準点からユーザーの身体までの距離を測定する段階を含むことができる。
【0012】
一方、第1角度センサーが第1基準点から回転した回転角度を測定する段階は、角度を一定の回数だけ測定して平均値を算出する段階を含むことができる。
【0013】
また、第1基準点からユーザーの身体までの距離を測定する段階は、距離を一定の回数だけ測定して平均値を算出する段階を含むことができる。
【0014】
ここで、回転角度および距離に基づいて第1肩終端の位置を推定する段階は、回転角度および距離に基づいて座標平面上にユーザーの身体座標を推定して、身体座標に基づいて第1肩終端の位置を推定する段階を含むことができる。
【0015】
また、身体座標に基づいて第1肩終端の位置を推定する段階は、複数の身体座標を収集する段階、各身体座標に対して以前の身体座標対比の座標変化率を測定する段階および複数の変化率のうち最も大きい変化率を有する身体座標を第1肩終端の位置と推定する段階を含むことができる。
【0016】
ここで、複数の身体座標に対してそれぞれ変化率を測定する段階は、第1身体座標および第1身体座標の後に測定される第2身体座標間の第1平均変化率を測定する第1段階、第2身体座標および第2身体座標の後に測定される第3身体座標間の第2平均変化率を測定する第2段階、第1平均変化率および第2平均変化率間の大きさの差を変化率で測定する第3段階および複数の身体座標に対して第1段階、第2段階および第3段階を利用してそれぞれ変化率を測定する段階を含むことができる。
【0017】
前記別の目的を達成するための本発明の一実施例に係る肩幅測定装置は、第1基準点から回転した回転角度および第1基準点からユーザーの身体までの距離を利用してユーザーの第1肩終端の位置を推定する第1推定部、ユーザーを基準として前記第1基準点と反対方向に位置する第2基準点から回転した回転角度および第2基準点からユーザーの身体までの距離を利用してユーザーの第2肩終端の位置を推定する第2推定部、並びに第1肩終端の位置および第2肩終端の位置に基づいてユーザーの肩幅を算出する中央プロセッサを含むことができる。
【0018】
ここで、中央プロセッサは、第1肩終端の位置および第2肩終端の位置間の距離をユーザーの肩幅として算出することができる。
【0019】
また、第1推定部は、第1基準点から回転した回転角度を測定する角度センサー部、第1基準点からユーザーの身体までの距離を測定する距離センサー部、回転角度および距離に基づいて第1肩終端の位置を推定するプロセッサおよび第1推定部の回転を制御するモーター制御部を含むことができる。
【0020】
ここで、モーター制御部はあらかじめ設定されたスキャンの間隔にしたがって第1推定部の回転を制御することができる。
【0021】
また、距離センサー部は回転角度があらかじめ設定されたスキャンの範囲に含まれる場合、距離を測定することができる。
【0022】
さらに、角度センサー部は回転角度を一定の回数だけ測定することで平均値を算出することができる。
【0023】
また、距離センサー部は距離を一定の回数だけ測定することで平均値を算出することができる。
【0024】
ここで、プロセッサは回転角度および距離に基づいて座標平面上にユーザーの身体座標を推定することができる。
【0025】
また、プロセッサは身体座標に基づいて第1肩終端の位置を推定することができる。
【0026】
ここで、プロセッサは複数の身体座標を収集し、第1身体座標および第1身体座標の後に測定される第2身体座標間の第1平均変化率を測定する第1段階、第2身体座標および第2身体座標の後に測定される第3身体座標間の第2平均変化率を測定する第2段階、並びに第1平均変化率および第2平均変化率間の大きさの差を変化率で測定する第3段階を通じて複数の身体座標に対してそれぞれ変化率を測定し、複数の変化率のうち最も大きい変化率を有する身体座標を第1肩終端の位置と推定することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によると、マッサージチェアを個別ユーザーの体型に合わせて位置制御を行うので、オーダーメード型マッサージチェアサービスを提供することができる。
【0028】
本発明によると、マッサージチェアの肩マッサージ部を個別のユーザーの体型に合わせて制御するので、オーダーメード型マッサージチェアサービスを提供することができる。
【0029】
本発明によると、低価格のセンサー、モーターおよびMCU(Micro Controller Unit)を利用してユーザーの肩幅を測定するので、低廉な価格でオーダーメード型マッサージチェアサービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の一実施例に係る肩幅測定方法の概念図。
図2】本発明の一実施例に係る肩幅測定装置のブロック構成図。
図3】本発明の一実施例に係る第1推定部のブロック構成図。
図4】本発明の一実施例に係る第1推定部および第2推定部の回転を説明するための図面。
図5】本発明の一実施例に係る肩幅測定装置で特定の座標を推定する方法を説明する図面。
図6】本発明の一実施例に係る肩幅測定装置で肩幅を算出する方法を説明する図面。
図7】本発明の一実施例に係る肩幅測定方法を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は多様な変更を加えることができ、多様な実施例を有することができるところ、特定の実施例を図面に例示し、詳細な説明に詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定するためのものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。各図面の説明において、類似の参照符号は類似の構成要素に付与した。
【0032】
第1、第2、A、Bなどの用語は多様な構成要素の説明に使われ得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を別の構成要素から区別する目的でのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、かつ第1構成要素は第2構成要素と命名され得、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名され得る。「および/または」という用語は、複数の関連して記載された項目の組み合わせまたは複数の関連して記載された項目中のいずれかの項目を含む。
【0033】
ある構成要素が別の構成要素に「連結されて」いるとか「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているかまたは接続されていることもあり得るが、中間に他の構成要素が存在することもあり得ると理解されるべきである。反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか「直接接続されて」いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されるべきである。
【0034】
本出願で使った用語は単に特定の実施例を説明するために使われたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なることを意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するためのものであり、一つまたはそれ以上の別の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0035】
別途に定義されない限り、技術的又は科学的な用語を含んでここで使われるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般に理解されることと同じ意味を有している。一般に使われる辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味に解釈されない。
【0036】
以下、本発明に係る好ましい実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0037】
図1は本発明の一実施例に係る肩幅測定方法の概念図である。
【0038】
図1を参照すると、本発明の一実施例に係る肩幅測定方法は、本発明の一実施例に係る推定部が左右両側に位置して、両端からユーザーの身体までの距離を測定することによって達成することができる。ここで、両側に位置した各推定部は、モーターによって回転することができ、回転による角度を測定することができ、回転した方向で推定部からユーザーの身体までの距離を測定することができる。
【0039】
本発明の一実施例に係る肩幅測定方法は、座標平面を活用してユーザーの肩幅を測定することができる。図1を参照すると、ユーザーの身体を基準として左側上端に位置した推定部を第1推定部200-1で表わすことができ、右側上端に位置した推定部を第2推定部200-2で表わすことができる。第1推定部200-1の位置または第1基準点を(X1_init、Y2_init)で表わすことができ、第2推定部200-2の位置または第2基準点を(X3_init、Y4_init)で表わすことができ、ユーザーの身体を感知して座標平面上に表わすことができる。ここで、座標平面は直交座標系および極座標系のうちいずれか一つを利用することができるが、これに限定されない。
【0040】
すなわち、本発明の一実施例に係る肩幅測定方法は各推定部が回転し、各回転による角度および距離を測定して座標平面上にユーザーの身体を表わすことができ、座標平面上のユーザーの身体から数学的方法によってユーザーの身体から屈曲が激しい部分である肩部分を抽出することができる。ここで、数学的方法とは、微分を通じて傾きを分析することを意味し得るが、これに限定されない。
【0041】
図2は本発明の一実施例に係る肩幅測定装置のブロック構成図である。
【0042】
図2を参照すると、本発明の一実施例に係る肩幅測定装置200は、中央プロセッサ100、第1推定部200-1および第2推定部200-2を含むことができる。中央プロセッサ100は、第1推定部200-1および第2推定部200-2が推定したユーザーの肩終端の位置からユーザーの肩幅を算出することができ、算出する方法は図6とともに後述する。第1推定部200-1および第2推定部200-2は、ユーザーの両側の上端に位置し得、回転および停止を繰り返しながら推定部の回転角度および推定部とユーザーの身体との間の距離を測定してユーザーの肩終端の位置を推定することができる。
【0043】
以下、第1推定部200-1および第2推定部200-2は同じ構造を有し、同じ方法でユーザーの肩終端の位置を推定するので、第1推定部200-1だけを説明することにする。
【0044】
図3は本発明の一実施例に係る第1推定部のブロック構成図である。
【0045】
図3を参照すると、本発明の一実施例に係る第1推定部は、プロセッサ310、角度センサー部320、距離センサー部330およびモーター制御部340を含むことができる。ここで、各構成は名称に限定されず、機能によって定義されるのであり、機能によって複数の構成を一つの構成で代替することもでき、一つの構成を複数の構成で代替することもできる。
【0046】
プロセッサ310は、角度センサー部320から第1推定部の角度データを受信することができ、距離センサー部330から第1推定部とユーザーの身体との間の距離データを受信することができる。ここで、プロセッサ310は、モーターに連動されたモーター制御部340を通じて第1推定部の回転を制御し、回転によって各方向での角度データおよび距離データを受信することができるので、各方向による角度データおよび距離データに基づいて座標平面上でユーザーの身体の曲線データを獲得することができる。また、獲得した曲線データから微分を通じて微分データを抽出することができ、抽出した微分データから屈曲が最も激しい部分をユーザーの身体のうち肩と判断することができる。
【0047】
角度センサー部320は、本発明の一実施例に係る第1推定部が回転する場合の回転角度を測定することができ、測定した回転角度をプロセッサ310に伝達することができる。また、角度センサー部320は角度が測定できる角度センサーと連動し得、ここで、角度センサーはジャイロセンサーを含むことができ、ジャイロセンサー以外の加速度センサーを含むこともできるが、これに限定されず、角度が測定できるセンサーを意味し得る。
【0048】
距離センサー部330は、本発明の一実施例に係る第1推定部の一面からユーザーの身体までの直線距離を測定することができ、第1推定部が回転する場合、第1推定部の一面も共に回転するので、回転した状態で第1推定部とユーザーの身体との間の直線距離を測定することができる。より詳細な動作の説明は図4とともに後述する。また、距離センサー部330は距離が測定できる距離センサーと連動し得、ここで、距離センサーは赤外線距離センサーを含むことができ、赤外線センサー以外のUWB(Ultra-WideBand)センサーを含むこともできるが、これに限定されず、距離が測定できるセンサーを意味し得る。
【0049】
モーター管理部340は、本発明の一実施例に係る第1推定部が回転し、回転角度および直線距離を測定することができるように連動されたモーターを制御して第1推定部を回転させることができる。
【0050】
図4は、本発明の一実施例に係る第1推定部および第2推定部の回転を説明するための図面である。
【0051】
図4を参照すると、本発明の一実施例に係る推定部は、ユーザーの身体を基準として左右両側の上端に位置することができる。左側上端に位置した推定部を第1推定部200-1と表わすことができ、右側上端に位置した推定部を第2推定部200-2と表わすことができる。第1推定部200-1は右側に向かう方向から下に向かう方向に回転する時計回り方向に回転することができ、第2推定部200-2は左側に向かう方向から下に向かう方向に回転する反時計回り方向に回転することができる。ただし、プロセッサ310およびモーター制御部340によって前述した方向の反対方向に回転することもできる。すなわち、第1推定部200-1は下に向かう方向から右側に向かう方向に回転する反時計回り方向に回転することができ、第2推定部200-2は下に向かう方向から左側に向かう方向に回転する時計回り方向に回転することができる。
【0052】
第1推定部200-1および第2推定部200-2はそれぞれ回転しながら角度による距離を測定することができ、モーターの回転数によって回転の程度が決定され得る。図4を参照すると、モーターの回転数が1の場合、第1推定部200-1は角度θ1.1でユーザーの身体までの距離L1.1を測定することができ、第2推定部200-2は角度θ2.1でユーザーの身体までの距離L2.1を測定することができる。第1推定部200-1および第2推定部200-2は、モーターの回転数が増加するに伴って継続して角度および距離を測定することができ、モーターの回転数がKである場合、第1推定部200-1は角度θ1.kでユーザーの身体までの距離L1.kを測定することができ、第2推定部200-2は角度θ2.kでユーザーの身体までの距離L2.kを測定することができる。
【0053】
ここで、各推定部は、測定の正確度を高めるために装置とユーザーの身体との間の距離を測定する場合、N回測定して平均値を算出することができ、装置の角度を測定する場合、M回測定して平均値を算出することができる。
【0054】
本発明の一実施例に係る肩幅測定装置は、ユーザーの身体のうち肩部分をスキャンするためのものであって、肩幅測定装置の各推定部がスキャンする肩の範囲を一定の範囲に設定することができ、これによって、肩と関係のない領域のスキャンを防止し回転半径を減らすことができるため、スキャンする時間および電力消耗を減らすことができる。例えば、スキャンの範囲を30度から60度までに設定すると、推定部の角度が30度から60度の間にある場合にのみ推定部が角度および距離を測定することができ、スキャンの範囲を15度から75度までに設定すると、推定部の角度が15度から75度の間にある場合にのみ推定部が角度および距離を測定することができる。
【0055】
また、本発明の一実施例に係る肩幅測定装置は、ユーザーの身体をスキャンする推定部のスキャンの間隔を設定することができる。スキャンの間隔はユーザーの身体測定において、精密度を決定することができ、このようなスキャンの間隔はモーターの回転に基づいて決定され得る。例えば、スキャンの間隔をモーターの回転数1とする場合、推定部がモーターによって回転する際にモーターの回転数1ごとに停止して回転角度および直線距離を測定することができ、スキャンの間隔をモーターの回転数2にする場合、推定部がモーターによって回転する際にモーターの回転数2ごとに停止して回転角度および直線距離を測定することができる。
【0056】
図5は本発明の一実施例に係る肩幅測定装置において特定の座標を推定する方法を説明する図面である。
【0057】
図5を参照すると、本発明の一実施例に係る肩幅測定装置において、推定部は回転をしながら回転角度および推定部とユーザーの身体との間の直線距離を測定することができ、測定データに基づいてユーザーの身体曲線を座標平面上に表わすことができる。例えば、モーターの回転数がKである場合、第1推定部200-1は、
第1推定部の角度θ1.kおよび第1推定部とユーザーの身体との間の距離L1.1に基づいてユーザーの身体を座標平面上に(X1.k、Y1.k)で表わすことができ、第2推定部200-2は第2推定部の角度θ2.kおよび第2推定部とユーザーの身体との間の距離L2.kに基づいてユーザーの身体を座標平面上に(X2.k、Y2.k)で表わすことができる。
【0058】
ここで、X1.k、Y1.k、X2.kおよびY2.kは三角関数を利用して数学式1により算出され得る。
【0059】
[数学式1]
1、k=X1_init+L1、k*cosθ1、k
1、k=Y2_init-L1、k*sinθ1、k
2、k=X3_init-L2、k*cosθ2、k
2、k=Y4_init-L2、k*sinθ2、k
【0060】
数学式1で、X1_initは第1推定部200-1のx座標であり得、Y2_initは第1推定部200-1のy座標であり得、(X1_init、Y2_init)は第1基準点であり得る。X3_initは第2推定部200-2のx座標であり得、Y4_initは第2推定部200-2のy座標であり得、(X3_init、Y4_init)は第2基準点であり得る。また、θ1.kは第1推定部200-1が測定した第1推定部の角度を表わすことができ、L1.kは第1推定部200-1が測定した第1推定部とユーザーの身体との間の距離を表わすことができる。θ2.kは第2推定部200-2が測定した第2推定部の角度を表わすことができ、L2.kは第2推定部200-2が測定した第2推定部とユーザーの身体との間の距離を表わすことができる。
【0061】
図6は本発明の一実施例に係る肩幅測定装置において肩幅を算出する方法を説明する図面である。
【0062】
図6を参照すると、本発明の一実施例に係る肩幅測定装置において肩幅を算出する方法は、第1推定部200-1および第2推定部200-2が算出したユーザーの身体の座標を利用することができる。第1推定部200-1および第2推定部200-2は、モーターの回転数が1からKまで増加する場合にユーザーの身体座標を算出し続けるので、合計K個の座標をそれぞれ算出することができる。第1推定部200-1が算出したK個の座標の集合を第1座標集合で表わすことができ、第2推定部200-2が算出したK個の座標の集合を第2座標集合で表わすことができる。
【0063】
本発明の一実施例においては、第1座標集合で変化率が最も大きい座標をユーザーの第1肩終端の位置と推定することができ、第2座標集合で変化率が最も大きい座標をユーザーの第2肩終端の位置と推定することができる。ここで、変化率は2次微分を通じて算出することができるが、変化率を求める方法はこれに限定されない。本発明の一実施例に係る肩幅測定装置は、第1肩終端の位置および第2肩終端の位置を推定すると、中央プロセッサ100を通じて第1肩終端の位置および第2肩終端の位置間の距離をユーザーの肩幅として算出することができる。
【0064】
例えば、第1座標集合で2次微分を通じて変化率が最も大きい座標として(X1.c、Y1.c)が算出され得、第2座標集合で2次微分を通じて変化率が最も大きい座標として(X2.c、Y2.c)が算出され得る。ここで、ユーザーの肩幅は数学式2を利用して算出されるが、二つの座標間の距離を算出する方法は数学式2に限定されない。
【0065】
[数学式2]
ユーザーの肩幅=√{(X1.c-X2.c+(Y1.c-Y2.c
【0066】
図7は本発明の一実施例に係る肩幅測定方法を説明するフローチャートである。
【0067】
図7を参照すると、本発明の一実施例に係る肩幅測定方法は、まず、肩幅測定装置に初期座標、スキャンの範囲およびスキャン間隔などの初期値を入力することができ(S710)、肩幅測定装置の各推定部に連動しているモーター、角度センサーおよび距離センサーに対する初期設定を行うことができる(S720)。各推定部は、スキャンの間隔にしたがって回転後停止することができ(S730)、回転後、停止した装置の角度をスキャンの範囲の最小値と比較することができる(S740)。推定部の角度がスキャンの範囲の最小値より小さい場合、再びスキャンの間隔にしたがって回転後停止することができ(S730)、推定部の角度がスキャンの範囲の最小値より大きいか同じである場合、推定部に連動されている距離センサーを通じて推定部とユーザーの身体との間の距離をN回測定することができ、推定部に連動している角度センサーを利用して推定部の角度をM回測定することができる(S750)。測定が完了すると、N回測定した距離の平均値およびM回測定した角度の平均値を算出することができ、距離の平均値および角度の平均値に基づいて測定したユーザーの身体の位置を座標に算出することができる(S760)。座標を算出した後、推定部の角度とスキャンの範囲の最大値を比較することができ(S770)、推定部の角度がスキャンの範囲の最大値より小さい場合、再びスキャンの間隔に応じて回転後停止することができ(S730)、推定部の角度がスキャンの範囲の最大値より大きいか同じである場合、微分を通じて算出した座標の集合から身体座標の位置変化率を算出することができる(S780)。ここで、身体座標の位置変化率を算出する方法は、第1身体座標および第1身体座標の後に測定される第2身体座標間の第1平均変化率を測定する第1段階、第2身体座標および第2身体座標の後に測定される第3身体座標間の第2平均変化率を測定する第2段階、第1平均変化率および第2平均変化率間の大きさの差を変化率で測定する第3段階を含むことができる。前述した第1段階、第2段階および第3段階を通じてそれぞれの身体座標に対して変化率を算出すると、変化率の最も大きい地点を肩終端の位置の座標と推定することができ、第1推定部および第2推定部が推定した第1肩終端の位置および第2肩終端の位置間の距離を肩幅と算出することができる(S79
0)。
【0068】
本発明の実施例に係る肩幅測定方法の動作は、コンピュータ読み取り可能記録媒体にコンピュータ読み取り可能プログラムまたはコードとして具現することが可能である。コンピュータ読み取り可能記録媒体はコンピュータシステムによって読み込まれ得るデータが保存されるすべての種類の記録装置を含む。また、コンピュータ読み取り可能記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散されて分散方式でコンピュータ読み取り可能プログラムまたはコードが保存され実行され得る。
【0069】
また、コンピュータ読み取り可能記録媒体は、ロム(rom)、ラム(ram)、フラッシュメモリ(flash memory)などのように、プログラム命令を保存して遂行するように特別に構成されたハードウェア装置を含むことができる。プログラム命令は、コンパイラ(compiler)によって作られるような機械語コードだけでなく、インタープリタ(interpreter)などを使ってコンピュータによって実行され得る高級言語コードを含むことができる。
【0070】
方法段階の一部又は全部は例えば、マイクロプロセッサ、プログラム可能なコンピュータまたは電子回路のようなハードウェア装置によって(または利用して)遂行され得る。一部の実施例において、最も重要な方法段階の少なくとも一つはこのような装置によって遂行され得る。
【0071】
実施例において、プログラム可能なロジック装置(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)が、ここで説明された方法の機能の一部又は全部を遂行するために使われ得る。実施例において、フィールドプログラマブルゲートアレイは、ここで説明された方法のうち一つを遂行するためのマイクロプロセッサとともに作動することができる。一般に、方法は何らかのハードウェア装置によって遂行されることが好ましい。
【0072】
上記では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更し得ることが理解できるであろう。
【符号の説明】
【0073】
100:中央プロセッサ
200:肩幅測定装置
200-1:第1推定部
200-2:第2推定部
310:プロセッサ
320:角度センサー部
330:距離センサー部
340:モーター制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7