(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-25
(45)【発行日】2022-09-02
(54)【発明の名称】物品固定具及び梱包用品
(51)【国際特許分類】
B65D 25/10 20060101AFI20220826BHJP
【FI】
B65D25/10
(21)【出願番号】P 2018080549
(22)【出願日】2018-04-19
【審査請求日】2021-04-02
(73)【特許権者】
【識別番号】305006624
【氏名又は名称】ダイナパック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】山邊 哲久
(72)【発明者】
【氏名】山下 凌介
(72)【発明者】
【氏名】浅野 建史
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】実開昭56-150787(JP,U)
【文献】実開昭56-107372(JP,U)
【文献】実開昭53-093383(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 25/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1シート部と、第2シート部と、を備える物品固定具であって、
前記第1シート部は、
第1方向に沿って延びる突起形成部と、
前記第1方向における前記突起形成部の端部に接続した底面部と、
を備え、
前記突起形成部は、
前記第1方向と交差する第2方向に沿って延びる第1谷折り罫線及び第2谷折り罫線と、
前記第1谷折り罫線及び前記第2谷折り罫線に挟まれた位置にあり、前記第2方向に沿って延びる山折り罫線と、
を備え、
前記第2シート部は開口部を備え、
前記第1谷折り罫線、前記山折り罫線、及び前記第2谷折り罫線を折ることで、前記突起形成部を突起の形態とした状態で、前記第2シート部を前記第1シート部に重ねたとき、前記突起形成部は前記開口部を貫通し、前記底面部は前記第2シート部と対向するように構成され
、
前記底面部の端から延びる一対の切り込みと、一方の前記切り込みから他方の前記切り込みに延びる罫線とに囲まれた部分である係合片が前記底面部に形成され、
前記第2シート部の端に切り欠き部が形成され、
前記第2シート部を前記第1シート部に重ねたとき、前記罫線で前記係合片を前記第2シート部の方向に折り曲げ、前記係合片を前記切り欠き部に入り込ませることができる、
物品固定具。
【請求項2】
請求項1に記載の物品固定具であって、
前記第1シート部は、複数の前記突起形成部を備え、
前記第2シート部は、複数の前記突起形成部に対応する前記開口部を備える物品固定具。
【請求項3】
請求項2に記載の物品固定具であって、
複数の前記突起形成部は、前記第2方向に沿って、所定の間隔をおいて配列されている物品固定具。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の物品固定具であって、
前記第1方向に沿った断面において、前記突起形成部の幅は、前記突起形成部の根元側にゆくほど広い物品固定具。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の物品固定具であって、
前記第1方向に沿った断面において、前記突起形成部の形態は、前記山折り罫線を頂点とするV字型の形態である物品固定具。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の物品固定具と、
前記物品固定具を収容する外箱と、
を備える梱包用品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は物品固定具及び梱包用品に関する。
【背景技術】
【0002】
箱に複数の物品を梱包する場合、箱の内部に仕切りを設ける。仕切りは、箱の内部の空間を複数の空間に分割する。分割された複数の空間のそれぞれに、1つの物品を収納することができる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
仕切りを用いて物品を梱包する場合、梱包する物品の外周面が仕切りに接触してしまう。物品の外周面が仕切りに接触すると、塗装が剥がれる等の問題が生じる。本開示の一局面は、物品の外周面が他の部材に接触することを抑制できる物品固定具及び梱包用品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一局面は、第1シート部と、第2シート部と、を備える物品固定具である。前記第1シート部は、第1方向に沿って延びる突起形成部と、前記第1方向における前記突起形成部の端部に接続した底面部とを備える。前記突起形成部は、前記第1方向と交差する第2方向に沿って延びる第1谷折り罫線及び第2谷折り罫線と、前記第1谷折り罫線及び前記第2谷折り罫線に挟まれた位置にあり、前記第2方向に沿って延びる山折り罫線と、を備える。前記第2シート部は開口部を備える。前記第1谷折り罫線、前記山折り罫線、及び前記第2谷折り罫線を折ることで、前記突起形成部を突起の形態とした状態で、前記第2シート部を前記第1シート部に重ねたとき、前記突起形成部は前記開口部を貫通し、前記底面部は前記第2シート部と対向する。
【0006】
本開示の一局面である物品固定具は、例えば、以下のように使用できる。固定する物品は、下側に開口する孔を有する。本開示の一局面である物品固定具が備える、突起の形態となった突起形成部を、物品が備える孔に差し込む。このとき、物品は固定され、物品の動きは制限される。よって、本開示の一局面である物品固定具を用いれば、固定した物品の外周面が他の部材に接触することを抑制できる。
【0007】
本開示の別の局面は、本開示の一局面である物品固定具と、前記物品固定具を収容する外箱と、を備える梱包用品である。本開示の別の局面である梱包用品は、例えば、以下のように使用できる。物品固定具を外箱の中に収容する。物品は、下側に開口する孔を有する。物品固定具が備える、突起の形態となった突起形成部を、物品が備える孔に差し込む。このとき、物品は固定され、物品の動きは制限される。また、物品は外箱の内部に梱包される。よって、本開示の別の局面である梱包用品を用いれば、梱包した物品の外周面が他の部材や外箱の内面に接触することを抑制できる。
【0008】
ここで「固定」とは、厳密な意味での固定に限るものではなく、上記と同様の効果を奏するのであれば、一定の範囲で動く余地を有していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】物品固定具1の構成を表す分解斜視図である。
【
図3】突起形成状態にある第1シート部3の構成を表す斜視図である。
【
図6】
図5におけるVI-VI断面での断面図である。
【
図7】物品固定具1と、固定された物品45と、外箱43との構成を表す平面図である。
【
図8】
図7におけるVIII-VIII断面での断面図である。
【
図9】2つの物品固定具1を積み重ねた状態を表す斜視図である。
【
図11】開口部33、35、37、39の別形態を表す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の例示的な実施形態を、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
1.物品固定具1の構成
物品固定具1の構成を
図1~
図6に基づき説明する。
図1に示すように、物品固定具1は、2枚の第1シート部3と、1枚の第2シート部5とを備える。
【0011】
図2に示すように、第1シート部3は、1枚のシートから構成される。第1シート部3の材質は特に限定されず、例えば、段ボール等である。第1シート部3は、複数の突起形成部7、8と、複数の底面部9、11、13と、を備える。
【0012】
複数の突起形成部7、8は、それぞれ、第1方向X1に沿って延びる帯状の部分である。複数の突起形成部7は、第2方向X2に沿って、所定の間隔をおいて配列されている。第2方向X2は第1方向X1と直交する方向である。なお、直交は交差に対応する。交差とは非平行であることを意味する。第2方向X2と第1方向X1とが成す角度は90度以外の角度であってもよい。複数の突起形成部8は、第2方向X2に沿って、所定の間隔をおいて配列されている。
【0013】
底面部9、11、13は、それぞれ、第2方向X2に沿って延びる帯状の部分である。底面部9、11、13は、第1方向X1に沿って、間隔をおいて配列されている。底面部9は、複数の突起形成部7における端部7Aに接続している。底面部11は、複数の突起形成部7における端部7Bに接続している。端部7A及び端部7Bは、それぞれ、第1方向X1における突起形成部7の端部である。底面部11は、複数の突起形成部8における端部8Aに接続している。底面部13は、複数の突起形成部8における端部8Bに接続している。端部8A及び端部8Bは、それぞれ、第1方向X1における突起形成部8の端部である。
【0014】
複数の突起形成部7は、それぞれ、第1谷折り罫線15と、第2谷折り罫線17と、山折り罫線19と、を備える。第1谷折り罫線15、第2谷折り罫線17、及び山折り罫線19は、それぞれ、第2方向X2に沿って延びる。山折り罫線19は、第1谷折り罫線15及び第2谷折り罫線17に挟まれた位置にある。山折り罫線19は、第1谷折り罫線15及び第2谷折り罫線17から等距離の位置にある。第1谷折り罫線15は、端部7A上にある。第2谷折り罫線17は、端部7B上にある。
【0015】
複数の突起形成部8は、それぞれ、第1谷折り罫線21と、第2谷折り罫線23と、山折り罫線25と、を備える。第1谷折り罫線21、第2谷折り罫線23、及び山折り罫線25は、それぞれ、第2方向X2に沿って延びる。山折り罫線25は、第1谷折り罫線21及び第2谷折り罫線23に挟まれた位置にある。山折り罫線25は、第1谷折り罫線21及び第2谷折り罫線23から等距離の位置にある。第1谷折り罫線21は、端部8A上にある。第2谷折り罫線23は、端部8B上にある。
【0016】
底面部11の第2方向X2における両端には、それぞれ、係合片27が形成されている。係合片27は、一対の切り込み29と、罫線31とにより囲まれた部分である。係合片27は、罫線31において折り曲げることができる。
【0017】
図3に示すように、第1谷折り罫線15及び第2谷折り罫線17をそれぞれ谷折りし、山折り罫線19を山折りすることで、複数の突起形成部7の形態を、それぞれ、突起の形態とすることができる。突起の形態は、第1方向X1に沿った断面において、山折り罫線19を頂点とするV字型の形態である。第1方向X1に沿った断面において、突起の幅Wは、突起の根元側にゆくほど広い。複数の突起形成部7の形態を突起の形態としたとき、底面部9と底面部11とは当接する。
【0018】
また、第1谷折り罫線21及び第2谷折り罫線23をそれぞれ谷折りし、山折り罫線25を山折りすることで、複数の突起形成部8の形態を、それぞれ、突起の形態とすることができる。突起の形態は、第1方向X1に沿った断面において、山折り罫線25を頂点とするV字型の形態である。第1方向X1に沿った断面において、突起の幅Wは、突起の根元側にゆくほど広い。複数の突起形成部8の形態を突起の形態としたとき、底面部11と底面部13とは当接する。
【0019】
以下では、第1シート部3において、複数の突起形成部7、8の形態を突起の形態にした状態を、突起形成状態とする。
図4に示すように、第2シート部5は、1枚のシートから構成される。第2シート部5の材質は特に限定されず、例えば、段ボール等である。第2シート部5は複数の開口部33、35、37、39を備える。開口部33、35、37、39は、第2シート部5を厚み方向に貫通する。
【0020】
複数の開口部33は、第2方向X2に沿って、所定の間隔をおいて配列されている。複数の開口部35、37、39も同様である。開口部33、35、37、39は、第1方向X1に沿って、開口部33、35、37、39の順に、所定の間隔をおいて配列されている。
【0021】
複数の開口部33の形状は、それぞれ、同じ大きさの矩形である。矩形を構成する各辺は、第1の方向X1に直交又は平行である。複数の開口部35、37、39の形状も、複数の開口部33の形状と同様である。第2シート部5は、第2方向X2における両端に、それぞれ、一対の切り欠き部41を備える。
【0022】
図1に示すように、突起形成状態である2枚の第1シート部3を第1方向X1に沿って配列し、それらの上に第2シート部5を重ねることができる。以下では、2枚の第1シート部3を、3A、3Bとして区別する。
【0023】
2枚の第1シート部3A、3Bに第2シート部5を重ねたとき、
図5、
図6に示すように、第1シート部3Aが備える複数の突起形成部7は、それぞれ、開口部33を貫通する。複数の突起形成部7は、それぞれ、第2シート部5よりも、上方側に突出している。上方側とは、
図5における上方向である。開口部33の内周縁のうち、第2方向X2に平行な2辺は、突起形成部7のうち、根元側の部分に当接する。根元側とは、
図5における下側である。
【0024】
また、第1シート部3Aが備える複数の突起形成部8は、それぞれ、開口部35を貫通する。複数の突起形成部8は、それぞれ、第2シート部5よりも、上方側に突出している。開口部35の内周縁のうち、第2方向X2に平行な2辺は、突起形成部8のうち、根元側の部分に当接する。
【0025】
また、第1シート部3Bが備える複数の突起形成部7は、それぞれ、開口部37を貫通する。複数の突起形成部7は、それぞれ、第2シート部5よりも、上方側に突出している。開口部37の内周縁のうち、第2方向X2に平行な2辺は、突起形成部7のうち、根元側の部分に当接する。
【0026】
また、第1シート部3Bが備える複数の突起形成部8は、それぞれ、開口部39を貫通する。複数の突起形成部8は、それぞれ、第2シート部5よりも、上方側に突出している。開口部39の内周縁のうち、第2方向X2に平行な2辺は、突起形成部8のうち、根元側の部分に当接する。
【0027】
図6に示すように、第1シート部3Aが備える底面部9、11、13は、第2シート部5と対向し、当接している。また、第1シート部3Bが備える底面部9、11、13も、第2シート部5と対向し、当接している。
【0028】
突起形成部7、8の幅Wは、根元側にゆくほど広い。
図5に示すように、第1シート部3A、3Bが備える係合片27は、上方側に折られ、第2シート部5が備える切り欠き部41に入り込む。
2.物品固定具1の使用方法
物品固定具1は、例えば、以下のように使用できる。
図7、
図8に示すように、物品固定具1を外箱43に収容する。物品固定具1と外箱43との組み合わせは梱包用品に対応する。
【0029】
複数の突起形成部7、8のそれぞれに、物品45を取り付ける。
図8に示すように、物品45は、軸方向における1方に開口部47を備え、他方に底49を有する筒状の形態を有する。物品45の向きは、開口部47が下側になる向きである。突起形成部7、8は、開口部47から、物品45の内部に差し込まれる。物品45は、第2シート部5に接していてもよいし、接していなくてもよい。突起形成部7、8の頂点は、底49に接していてもよいし、接していなくてもよい。突起形成部7、8が差し込まれた物品45は固定される。また、物品45は外箱43に梱包される。
【0030】
物品固定具1を物品の固定に使用しないとき、複数の物品固定具1を、
図9に示すように積み重ねることができる。このとき、下側に位置する物品固定具1が備える突起形成部7、8は、上側に位置する物品固定具1が備える突起形成部7、8の内部に差し込まれる。
【0031】
3.物品固定具1が奏する効果
(1A)
図7、
図8に示すように、複数の突起形成部7、8のそれぞれに、物品45を取り付けることができる。このとき、物品45は、複数の突起形成部7、8により固定される。その結果、物品45の動きは制限される。そのことにより、物品固定具1を用いれば、物品45の外周面が他の部材や外箱43の内周面等に接触することを抑制できる。
【0032】
(1B)
図5、
図6に示すように、突起形成部7、8は開口部33、35、37、39に差し込まれる。そのため、突起形成部7、8は広がり難く、突起の形態を維持することができる。
(1C)
図1に示すように、第1シート部3と第2シート部5とを分離することができる。さらに、
図2に示すように、突起形成部7、8を平らな状態とすることができる。このとき、第1シート部3及び第2シート部5は、それぞれ、平らなシートとなる。よって、物品固定具1を保管するスペースを低減できる。
【0033】
(1D)
図9に示すように、複数の物品固定具1を積み重ねることができる。そのため、物品固定具1を保管するスペースを低減できる。
(1E)物品固定具1は、複数の突起形成部7、8を備える。そのため、複数の物品45を固定することができる。
【0034】
(1F)複数の突起形成部7、8は、第2方向X2に沿って、所定の間隔をおいて配列されている。そのため、複数の物品45を、第2方向X2に沿って配列し、固定することができる。
(1G)
図6に示すように、第1方向X1に沿った断面において、突起形成部7、8の幅Wは、突起形成部7、8の根元側にゆくほど広い。そのため、
図9に示すように、複数の物品固定具1を積み重ねるとき、下側に位置する物品固定具1が備える突起形成部7、8が、上側に位置する物品固定具1が備える突起形成部7、8の内部に容易に差し込まれる。その結果、複数積み重ねられた物品固定具1の全体の高さを低減することができる。
【0035】
(1F)
図6に示すように、第1方向X1に沿った断面において、突起形成部7、8の形態は、山折り罫線19、25を頂点とするV字型の形態である。そのため、突起形成部7、8が、第1方向X1において傾いたり、変形したりすることを抑制できる。
<他の実施形態>
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0036】
(1)突起形成部7の形態は、他の形態であってもよい。例えば、
図10Aに示すように、突起形成部7の形態は、第1方向X1に沿った断面において、板状の形態であってもよい。また、
図10Bに示すように、突起形成部7の形態は、第1方向X1に沿った断面において、長方形の形態であってもよい。この場合、突起形成部7は、2本の山折り罫線19を備える。また、
図10Cに示すように、突起形成部7の形態は、第1方向X1に沿った断面において、台形の形態であってもよい。この場合、突起形成部7は、2本の山折り罫線19を備える。突起形成部8の形態も、
図10A~
図10Cに示す形態のいずれかであってもよい。
【0037】
(2)第2シート部5が備える開口部33、35、37、39の形態は、他の形態であってもよい。例えば、
図11に示すように、開口部33、35、37、39は、それぞれ、第1方向X1に沿って延びる1つの開口部であってもよい。この場合、第1シート部3Aが備える複数の突起形成部7が、1つの開口部33を貫通する。また、第1シート部3Aが備える複数の突起形成部8が、1つの開口部35を貫通する。また、第1シート部3Bが備える複数の突起形成部7が、1つの開口部37を貫通する。また、第1シート部3Bが備える複数の突起形成部8が、1つの開口部39を貫通する。
【0038】
(3)開口部33の形態は他の形態であってもよい。例えば、
図12に示すように、第2シート部5は、切れ目51、53、55と、罫線57、59を有する。切れ目51、55は、長方形の短辺の位置にある。罫線57、59は、前記の長方形の長辺の位置にある。切れ目53は、切れ目51の中点から、切れ目55の中点まで連続する。罫線57と切れ目53とに挟まれた部分を第1折り曲げ部61とする。罫線59と切れ目53とに挟まれた部分を第2折り曲げ部63とする。罫線57において第1折り曲げ部61を折り曲げ、罫線59において第2折り曲げ部63を折り曲げることで、開口部33が形成される。開口部35、37、39の形態も、
図12に示すものであってもよい。
【0039】
(4)第1シート部3と第2シート部5とを重ねたとき、底面部9、11、13と、第2シート部5との間に隙間が存在してもよい。
(5)物品固定具1は、外箱43に収容されない状態でも使用できる。物品固定具1は、例えば、物品の一時保管、物品のディスプレイ等の用途に用いることができる。
【0040】
(6)第1シート部3及び第2シート部5は、連続した1枚のシートから構成されてもよい。例えば、1枚のシートに罫線を設け、その罫線から見て一方の領域を第1シート部3とし、反対の領域を第2シート部5とすることができる。
【0041】
(7)物品固定具1は、単一の突起形成部を備えていてもよい。
(8)突起形成部7において、端部7Aの少なくとも一部は底面部9に接続していなくてもよい。また、端部7Bの少なくとも一部は底面部11に接続していなくてもよい。突起形成部8についても同様である。
(9)上記各実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
【0042】
(10)上述した物品固定具の他、当該物品固定具を構成要素とするシステム、物品固定方法、物品梱包方法、物品一時保管方法、物品ディスプレイ方法等、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【符号の説明】
【0043】
1…物品固定具、3、3A、3B…第1シート部、5…第2シート部、7、8…突起形成部、7A、7B、8A、8B…端部、9、11、13…底面部、15、21…第1谷折り罫線、17、23…第2谷折り罫線、19、25…山折り罫線、27…係合片、29…切り込み、31…罫線、33、35、37、39…開口部、41…切り欠き部、43…外箱、45…物品、47…開口部、49…底、51、53、55…切れ目、57、59…罫線、61…第1折り曲げ部、63…第2折り曲げ部