IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マック ジー インダストリア デ デフェーザ エルティーディーエー.の特許一覧

特許7130031ロケット弾発射機モジュール及びロケット発射機用車両
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-25
(45)【発行日】2022-09-02
(54)【発明の名称】ロケット弾発射機モジュール及びロケット発射機用車両
(51)【国際特許分類】
   F41A 23/42 20060101AFI20220826BHJP
   F41F 3/04 20060101ALI20220826BHJP
【FI】
F41A23/42
F41F3/04
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020507036
(86)(22)【出願日】2017-08-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-17
(86)【国際出願番号】 BR2017050235
(87)【国際公開番号】W WO2019033182
(87)【国際公開日】2019-02-21
【審査請求日】2020-08-14
(73)【特許権者】
【識別番号】520042456
【氏名又は名称】マック ジー インダストリア デ デフェーザ エルティーディーエー.
【氏名又は名称原語表記】MAC JEE INDUSTRIA DE DEFESA LTDA.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャノット,シモン ピエール
【審査官】志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0152092(US,A1)
【文献】米国特許第06009791(US,A)
【文献】特開平09-324999(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F41A 23/00
F41A 27/00
F41F 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのレール(2a)を有する1つのベースフレーム(1)と、
少なくとも1つの電気直動アクチュエータ(11)により駆動されたとき、前記レール(2a)の上下方向に滑動する、1つのスライディングベンチ(3)と、
ロケット弾支持部(7)を保持する1つのピボット駆動機構(6)の下部に設けられた旋回機構(5)を有する1つの昇降及び角度調整機構(4)と、
を備え、
前記スライディングベンチ(3)は、下部に前記旋回機構(5)を有する前記昇降及び角度調整機構(4)を取り付けるための開口部(3a)を有する構造になっている、上面の取り付け面が実質的に平坦な平板機台(8)を有することを特徴とするロケット弾発射機モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載のロケット弾発射機モジュールにおいて、
前記ベースフレーム(1)は、4本柱(2)の構造になっている長四角フレーム、及び前記4本柱(2)のそれぞれの柱に設けられたレール(2a)の構造を有し、
前記スライディングベンチ(3)が前記平板機台(8)を保持する支持構成()を有し、
前記スライディングベンチ(3)の前記支持構成(9)は、前記ベースフレーム(1)の前記レール(2a)に滑動するように篏合する構成の複数の固定用部材(10)を有し、
前記平板機台(8)は、前記昇降及び角度調整機構(4)の前記旋回機構(5)の上に前記スライディングベンチ(3)を取り付けるための前記開口部(3a)がある構成を特徴とするロケット弾発射機モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載のロケット弾発射機モジュールにおいて、
前記少なくとも1つの電気直動アクチュエータ(11)は、前記ベースフレーム(1)の両端に対向配置されている、2個の直動アクチュエータ(11)である構成を特徴とするロケット弾発射機モジュール。
【請求項4】
請求項3に記載のロケット弾発射機モジュールにおいて、
前記直動アクチュエータ(11)は、電気モーター(12)により駆動されることを特徴とするロケット弾発射機モジュール。
【請求項5】
請求項3に記載のロケット弾発射機モジュールにおいて、
前記直動アクチュエータ(11)としての直動アクチュエータ(110)および電気モーター(120)が設けられ、
前記直動アクチュエータ(110)は、前記電気モーター(120)により駆動され、
前記直動アクチュエータ(110)と、前記スライディングベンチ(3)とは、前記スライディングベンチ(3)に接続された昇降機構固着部品(13)によって接続されている構成を特徴とするロケット弾発射機モジュール。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項に記載のロケット弾発射機モジュールにおいて、
ロケット弾の支持部(7)に固着するようになっている少なくとも1つのロケット弾を収納するパレット(M)を有する構成を特徴とするロケット弾発射機モジュール。
【請求項7】
請求項4に記載のロケット弾発射機モジュールにおいて、
ロケット弾発射機用の3個のパレット(M)があり、ロケット弾の支持部(7)に前記3個のパレット(M)が固着できる構成を特徴とするロケット弾発射機モジュール。
【請求項8】
請求項6又は7に記載のロケット弾発射機モジュールにおいて、
前記昇降及び角度調整機構(4)の前記ピボット駆動機構(6)は、関節軸(17)の位置が前記支持部(7)の重心に一致して前記パレット(M)を収納することを特徴とするロケット弾発射機モジュール。
【請求項9】
請求項8に記載のロケット弾発射機モジュールにおいて、
前記旋回機構(5)の旋回運動及びピボット駆動機構(6)のピボット運動は、電動アクチュエータにより駆動されることを特徴とするロケット弾発射機モジュール。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載のロケット弾発射機モジュールにおいて、
外部籠(18)を有することを特徴とするロケット弾発射機モジュール。
【請求項11】
請求項10に記載のロケット弾発射機モジュールにおいて、
前記外部籠(18)を個別に支持する脚(19)がある形態を特徴とするロケット弾発射機モジュール。
【請求項12】
選択的に開閉可能な上部の開口部を有する車体と、
請求項1~9のいずれか1項に記載のロケット弾発射機モジュールと、
を含み、
前記車体の上部の前記開口部が閉じているとき、前記スライディングベンチ(3)は、前記ベースフレーム(1)に対して下降作動し、
前記車体の上部の前記開口部が開いているとき、前記スライディングベンチ(3)は、前記昇降及び角度調整機構(4)が前記車体の外部に露出する突出した位置まで、前記ベースフレーム(1)の前記レール(2a)上を上下方向に滑動することを特徴とするロケット発射機用車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両上部に搭載可能な、或いは搭載しなくても機能するロケット弾発射機モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術については、運搬及び弾発射機として様々な兵器等がよく知られている。地上使用に対し、戦車や四輪駆動車両、トラック等がよく知られている解決手段として挙げられる。
【0003】
一般のロケット弾を射撃する車両は、車体上において平板機台に弾発射機を搭載した車両とする。兵器はロケット弾を収納する円筒部を有する箱型ケースを備える。前記箱型ケースは、円筒部の縦断軸が支持構成の表面に対して平行になる位置と、箱型ケースの下面が支持構成に対して鋭角又は直角になる位置へ回動するピボット動作可能であり、ピボット駆動機構の関節軸は車両の後部に設けられている形態が良くみられる。
【0004】
これに対して、箱型構成及び関節機構は射撃されるロケット弾とピボット駆動機構の重量を保持できるように兵器の種類や重量を考慮した上で設計することが必要となる。本来、ロケット弾の重量が重いと、弾発射機用パレットに同時に収納可能な個数も減る。例えば、ミサイルの様な重い兵器の場合、箱型パレットの容量が少ないため、ミサイルは同時に2弾~4弾収納できる。
【0005】
兵器の重量により、箱型構造の容量及びピボット駆動機構の関節構造に影響がある。兵器の取扱いの安全性を確保することが必須であり、ピボット動作する関節機構が安全で丈夫な構造であることが必要となる。
【0006】
従来の弾発射機に見られる弱点は、射撃用車両として使用する車両は専用車であることが前提であり、車両にピボット駆動機構を取り付けるために平板機台を用意する場合は車両構造を変更する必要がある。
【0007】
上記の問題点以外、従来の弾発射機は箱型構造のピボット動作によって回転するため、装置自体の回動と同様に、兵器の照準器の作動も限られている。
【0008】
従来の技術を用いる発射機に関して、更に柔軟性を確保する解決手段等が知られている。
【0009】
EP第1739382号明細書の説明により、ロケット弾発射機を対象として複数の弾発射機構が横並びに配置され、ピボット駆動機構を取り付けた発射機台等を搭載した車両が提示されている。
【0010】
EP第2754989号明細書の説明により、左右及び昇降揺動可能な装置に収納されるロケット弾発射機用パレットが提示されている。
【0011】
特開2003-056997号公報により、更に角度調整自在を確保するミサイル発射機が提示されている。調整方式は昇降アームを有する空圧機構を備える。
【0012】
米国特許出願公開第2010/0282150号明細書の説明により、艦載で用いられるために調整された可倒式移送スロープが提示されている。
【0013】
移送スロープはミサイル保持部を取り付けた可倒式機構を備える。可倒式機構に昇降アームを有する。
【0014】
米国特許第3,316,809号明細書により、装甲戦闘車に取り付ける可倒式機構を備えたミサイル発射機が提示されている。ミサイル収納パレットがシールドリングに取り付けてレール滑動方式を備え、カバー格納するにはピンオン・リンギギア構造を有する形態を提示する。
【0015】
米国特許第7,013,790号明細書により、兵器起動方式を対象とし、保持籠及び兵器搭載する移動機台と兵器を覆う可倒式ルーフカバーを備えた構成が提示されている。
【0016】
EP第0612969号明細書により、兵器搭載用機台にピボット駆動機構を取り付けたオフロード車両を対象とし、運搬用位置と運用位置に切り替えられるピボット駆動機構を備える構成が提示されている。
【0017】
しかしながら、従来の技術は、ミサイルやロケット弾発射機の機構を保持する部分がそんなに丈夫でない、かつ構造がとても複雑であり、複数の機械アーム等又は油圧機構、空圧機構で作動する手段を用いることが必要となる。
【0018】
つまり、従来の技術にはまだ車両搭載するか否かにもかかわらず、ロケット弾発射機に対して、簡素化で安定した丈夫な機構を備えた解決手段が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明の目的は、安定した、丈夫と万能なロケット弾発射機モジュールを提供することにある。
【0020】
更に、本発明のもう1つの目的は、車両搭載可能又は車両に搭載しなくても良い、ロケット弾発射機モジュールを提供することにある。
【0021】
なお、車両搭載して車体に格納して保護された形態のロケット弾発射機モジュールを提供することが本発明の次の目的である。
【0022】
そして、電動アクチュエータで駆動して、格納或いは左右及び昇降調整可能なロケット弾発射機モジュールを提供することが本発明のもう1つの目的である。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は上記の目的を達成するために、ロケット弾発射機モジュールにおいて少なくとも1つのレールを有するベースフレーム及び、少なくとも1つの電気直動アクチュエータにより駆動して前記レールで上下方向に滑動できる構造を有し、昇降及び角度調整機構において旋回機構にロケット弾支持部の一部を保持するピボット駆動体が取り付けられている。スライディングベンチは、昇降及び角度調整機構の旋回機構を取り付ける機台を備える。
【0024】
好ましくは、ベースフレームは4本柱で構成されている長四角フレームを有し、それぞれの4本柱にレールがあり、スライディングベンチは平板機台を保持する支持部を有し、スライディングベンチの支持部の構成において、フレームのレールに滑動しながら篏合する複数の固定用部材がある、スライディングベンチの平板機台に、昇降及び角度調整機構を取り付ける旋回機構を収納する開口部がある。
【0025】
スライディングベンチが安定な滑動できるように、モジュールはフレームの両端に配置された2つの直動アクチュエータがあり、電気モーターはアクチュエータに電気動力を供給し、スライディングベンチに昇降機構固着部品等で接続されている。
【0026】
昇降及び角度調整機構のピボット駆動機構は、関節軸の位置がロケット等を収納する支持部の重心と一致するように設計することが好ましい。
【0027】
旋回機構及びピボット駆動機構の回動は電動アクチュエータによって駆動することが好ましい。
【0028】
弾発射機モジュールにおいて、運搬に用いる外部籠又は車両に搭載しない場合に操作できるように脚を提供する形態もある。
【0029】
本発明は、ロケット弾発射用車両を対象とし、同車両の車体の上部に開閉可能な開口部があり、及び本発明の対象である弾発射機モジュールにおいて、車体上部の開口部が閉鎖している時にスライディングベンチはフレーム内に格納し、車体上部の開口部が開いている状態でスライディングベンチはフレームのレールで上下滑動するため、昇降及び角度調整機構は車両外に突出した位置に移動する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
以下、本発明について図面を参照しながら更に詳細に説明する。
図1】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールが格納されている状態の前面の透視図を示す。
図2】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールが格納されている状態の後面の透視図を示す。
図3】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールのパレット(弾ケース)の透視図を示す。
図4】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールのパレットの内部の透視図を示す。
図5】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールのパレットの位置決め装置の上部と下部の透視図を示す。
図6】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールの前面の透視図を示し、モジュールが格納状態でロケット弾を収納するパレットを示す。
図7】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールの後面の透視図を示し、格納された状態でロケット弾を収納するパレットを表示する。
図8】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールの透視図を表示し、上昇した状態のロケット弾収納のパレットを示す。
図9】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールの第2の透視図を表示し、ロケット弾収納のパレットが上昇した状態を示す。
図10】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールの直動アクチュエータの主要部品を示す概略図である。
図11】本発明の第2の実施形態に従う弾発射機モジュールの透視図を示し、同モジュール機構が上昇した状態で示す。
図12】本発明の第2の実施形態に従う弾発射機モジュールの側面図を示し、射撃機構が格納された状態で同モジュール機構が上昇した状態を示す。
図13】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールの透視図を示し、同モジュールが格納した状態で示す。
図14】本発明の第2の実施形態に従う弾発射機モジュールのベースフレームの透視図を示す。
図15】本発明の第2実施形態に従う弾発射機モジュールのスライディングベンチの透視図を示す。
図16】本発明の第2の実施形態に従う弾発射機モジュールのスライディングベンチの透視図を表示する。
図17】本発明の第2の実施形態に従う弾発射機モジュールの昇降及び角度調整機構の透視図を示す。
図18】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールの外部籠の透視図を示す。
図19】本発明の実施形態に従う弾発射機モジュールの外部籠の透視図を示し、籠に支持脚を備えた状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明を図1図19に示す本発明の2つの実施形態に従って説明する。
【0032】
本発明の好ましい実施形態に従って、弾発射機モジュールの後面の透視図を図1及び図2で示す。
【0033】
弾発射機モジュールはベースフレーム1と、前記フレームアーム1のレールに上下方向に滑動するスライディングベンチ3によって構成されている。
【0034】
好ましくは、ベースフレーム1は、長四角形態のフレームを備え、その長四角形態のフレームは、長四角形のそれぞれの角に配置された4本柱2を有している。各柱の内面の一部、即ちフレームに面する各柱の面の一部は、内側にレール2aを形成する構造になっている。
【0035】
スライディングベンチ3は昇降及び角度調整機構4を取り付ける構成となる。このため、本発明の好ましい実施形態は、スライディングベンチ3に昇降及び角度調整機構4の旋回機構を取り付ける開口部が設けられている。
【0036】
好ましくは、スライディングベンチ3は、平板機台8(開口部付き)と支持構成9を備える。
【0037】
支持構成9はベースフレームのレール2aに篏合できるように複数の固定用部材を備える。
【0038】
好ましくは、ベースフレームは8個の固定用部材を有し、それぞれのレール2aに2つの固定用部材で篏合する。
【0039】
フレーム1とスライディングベンチ3の構成により、ベースフレーム1の4本柱が保持している平板機台が上下滑動可能にする構造であり、昇降及び角度調整機構4を保持する平板機台は安全に、安定して上下方向に滑動できる。
【0040】
好ましくは、電気モーター12が直動アクチュエータ11に動力を供給し、スライドディングベンチ3が上下方向に滑動する。図1図2図6図9に示すモジュールについては、唯一の電気モーターが2個の直動アクチュエータ11を駆動する形態となる。
【0041】
好ましくは、図示されている通り、直動アクチュエータはベースフレーム1の両端に配置されているため、スライディングベンチ3は安定して上下方向に滑動する。各アクチュエータ11とスライディングベンチ3との接続は昇降機構固着部品13によって行われる。
【0042】
各アクチュエータ11の上部は、ベースフレーム1の上部の横断棒15に接続する固定部品14により固着されている。各アクチュエータ11の底部は下部固定部品16によりベースフレームに固着されている。
【0043】
図8図9に示す通り、好ましくは、昇降及び角度調整機構4はロケット弾保持部の一部を支持するピボット駆動機構を取り付ける旋回機構5を備える。
【0044】
好ましくは、ピボット駆動機構6はロケット弾発射機モジュールを取り付ける支持部7の重心・中心が関節軸の位置に一致する。
【0045】
好ましくは、旋回機構5の回転とピボット駆動機構の作動は、例えばスライディングベンチ3の平板機台8の底部に接続できるため、電動アクチュエータにより駆動される。
【0046】
好ましくは、支持部7はロケット弾発射機用パレットが保持、固着されている平板機台の上部を有する。
【0047】
図3図5は旋回機構4の支持部に固着されているロケット弾発射機用パレットMを示す。
【0048】
前述の図等に見られるように、ロケット弾発射機用パレットMは、位置決め装置21等が配置されている外部カバー20を備える。図5は位置決め装置の上面(a)及び下面(b)の透視図等を示す。
【0049】
外部カバーは縦断固定用部材の形態で側面耐弾カバー22も備える。
【0050】
本発明の好ましい実施形態では、外部カバーに8個の位置決め装置があり、上部壁に4個、下部壁に4個により構成されている。
【0051】
図4に示すパレット内部は、外部カバー20が無い状態で、支持部やスペーサー等の連結材等、複数の円管23とフレーム24を備える。円管等はロケット弾を収納するパレットを構成している。
【0052】
図示されている実施形態では、各ロケット弾発射機用パレットMはロケット弾収納するための16個の円管を有する。
【0053】
上記の構造に当たって、弾発射機用パレットは容易に運搬、保管できる。なお、弾発射機のパレットMの固着、交換は容易に、早く、安全にできる。
【0054】
図6及び図7に示す通り、弾発射機モジュールの昇降及び角度調整機構4の支持部7は複数のロケット弾発射機のパレットが取り付けられる。(図で示す形態では、同モジュールは3個のパレットを収納可能になっている。)
図8及び図9はロケット弾発射機用パレットが上昇した状態を示し、即ち、スライディングベンチ3がフレームの柱2のレール2aに滑動した後の状態とする。
【0055】
図示されている通り、この形態では、弾発射機用パレットMは旋回機構5とピボット駆動機構6を介して回動する。ピボット駆動機構6の関節軸の位置は、弾発射機用パレットMを支持する支持部7の重心と一致するため、昇降及び角度調整機構4の電気による作動が可能となり、このことによって、機構の重量減少させる結果となり、油圧方式や空圧方式の作動装置を用いなくても良い。
【0056】
図9は本発明に従う直動アクチュエータ11の好ましい実施形態を示す。好ましい実施形態では、直動アクチュエータ11は次のものを有する。(a)本体、(b)カバー、(c)プラグ、(d)フランジ、(e)スペーサー、(f)フランジ・本体の連結材、(g)プラグ・円筒棒の連結材、(h)本体とカバーの連結材、(i)軸受、(j)円筒棒、(k)固定円管及び(l)プラネタリーローラーボルト等を備え、AA断面は(m)に示す。
【0057】
図11図17は本発明の弾発射機モジュールの第2の実施形態を示す。この実施形態では、弾発射機モジュールはミサイルF又はロケット弾を収納する円管機構を取り付けた形態である。
【0058】
図11及び図12は本発明の第2の実施形態に従う弾発射機モジュールが上昇した状態の透視図を示す。図13は本発明の第2の実施形態に従う弾発射機モジュールが下降した状態の透視図を示す。
【0059】
第1の実施形態と類似の特徴は同等の番号で表示する。
【0060】
このため、弾発射機モジュールはベースフレーム1及び前記ベースフレーム1のレールで上下方向に滑動するスライディングベンチ3を有する。
【0061】
図14に良く示した通り、ベースフレーム1は4本柱の長四角構造であり、それぞれの角に柱2がある。各柱の内側、即ちベースフレーム1の柱の内側にレール2aの構造がある。
【0062】
スライディングベンチ3は昇降及び角度調整機構4を取り付けられる状態になっている。
【0063】
このため、図16に示す通り、スライディングベンチ3は昇降及び角度調整機構4を取り付けるための開口部3aを有する。
【0064】
更に、図16に示す通り、スライディングベンチ3は、開口部3a及び支持構成9を有する平板機台8を備えて構成されている。
【0065】
支持構成9はベースフレーム1のレール2aに篏合する固定用部材10を有する。本実施形態では、ベースフレームは8個の固定用部材10を有し、2個の固定用部材は各レール2aに間隔があって篏合されている。
【0066】
ベースフレーム1及びスライディングベンチ3の形態で、機台はベースフレーム1の滑動は4本柱2により支持されているため、昇降及び角度調整機構4と保持する平板機台は安全に安定して上下方向に滑動できる。
【0067】
スライドディングベンチ3の動作については、電気モーター120(概略図に示す電動ピストン)が直動アクチュエータ110に動力を供給して上下滑動する。このため、図11及び図13図15に示す通り、弾発射機モジュールは、2つの電気モーター120で駆動される直動アクチュエータ110を有する構成になっている。
【0068】
図示した通り、好ましくは、直動アクチュエータはベースフレーム1の両端に対向配置されているため、スライディングベンチ3は安定して上下方向に作動する。各アクチュエータ110とスライディングベンチの接続は同ベンチに接続されている昇降機構固着部品13によって行われる。
【0069】
各アクチュエータ110の上部は、ベースフレーム1の上部横断棒に接続する固定部品14を用いてベースフレーム1に固着されている。各アクチュエータ110の底部は1個の下部固定支持具16に固着されている。
【0070】
図17に良く示す通り、昇降及び角度調整機構4は、ロケット弾の支持部を保持するピボット駆動機構6が旋回機構5の上に取り付けてある。
【0071】
ピボット駆動機構6は、関節軸の位置がロケット弾Fを収納する機構の支持部7の重心・中心の位置に一致するように設計されている。
【0072】
好ましくは、スライディングベンチ3の平板機台の底部に接続されている電気アクチュエータが旋回機構5の回転とピボット駆動機構の作動を駆動する。
【0073】
支持部7はロケット弾Fを収納する機構を保持、固着する平板面の上部を有する。
【0074】
図18に示す通り、弾発射機モジュールは外部籠18を有し、同籠内にはフレーム構造・スライディングベンチ・昇降及び角度調整機構、或いは運搬起動手段等が配置される。外部籠18の上部は、装置を通すために開いた状態になっている。
【0075】
図19に示す通り、支持部の脚19は籠18に接続可能である。このため、籠18は弾発射機モジュールの支持シャシとして用いられる。
【0076】
従って、本発明の弾発射機モジュールは電気アクチュエータを有し、車両に搭載しないままでも機能する。更に、車両に搭載されていない場合、外部籠18はシャシとして用いられる。
【0077】
一方、本発明のロケット弾発射機モジュールは車両に搭載可能であり、その場合、ベースフレーム1は車両内構造に取り付けられる。
【0078】
本発明によるロケット弾発射機用パレットはロケット弾を射撃するために、コンパクトかつ安全、安定したソリューションを提供する(好ましくは、ロケット径は70mm)。
【0079】
図11及び図12に表示する通り、スライディングベンチ3がベースフレーム1に対して上昇した状態では、昇降及び角度調整機構が4回転可能となり、発射方向及び角度を調整できるように支持部7の表面はピボット回動する。
【0080】
一方、図3に示す通り、スライディングベンチ3が格納している状態では、この機構はとてもコンパクトになる。このため、弾発射機モジュールを搭載できるように変更された四輪駆動車両では、格納した状態で車体内に収まるので、車両のルーフの開口部を開いて伸ばすことも可能となる(伸ばした状態では、昇降及び角度調整機構4は車体外に突出した位置に亘る)。
【0081】
また、スライドディングベンチ3はフレームの柱2にあるレール2aで滑動し、昇降及び角度調整機構4が取り付けられている平板機台8は直動アクチュエータで駆動し、安全に、安定して上下方向動作できるため、油圧装置や空圧装置も不要となるため、特に砂や砂利の運用環境上でも故障発生のリスク低減される。
【0082】
旋回機構5を用いているので、ピボット駆動機構6の関節軸17の位置により、油圧機構・空圧機構の必要がないため、機構全体の重量が減少し、昇降及び角度調整機構4の電動運転が可能となる。
【0083】
本発明に関する2つ好ましい実施形態を説明したが、本発明の保護範囲は、添付される請求項の内容に従い、上述した実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、発明の概念に関する全ての類似形態も含んでいる。
図1
図2
図3
図4
図5(a)】
図5(b)】
図6
図7
図8
図9
図10(a)】
図10(b)】
図10(c)】
図10(d)】
図10(e)】
図10(f)】
図10(g)】
図10(h)】
図10(i】
図10(j)】
図10(k)】
図10(l)】
図10(m)】
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19