(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】骨つぼ
(51)【国際特許分類】
A61G 17/08 20060101AFI20220829BHJP
【FI】
A61G17/08 C
A61G17/08 J
(21)【出願番号】P 2018150615
(22)【出願日】2018-08-09
【審査請求日】2021-07-27
(73)【特許権者】
【識別番号】502282582
【氏名又は名称】有限会社セレモニーフォート
(74)【代理人】
【識別番号】100176256
【氏名又は名称】相田 隆敬
(72)【発明者】
【氏名】新井 幸一
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3199661(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2005/55812(US,A1)
【文献】実開平7-12131(JP,U)
【文献】登録実用新案第3158517(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 17/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を形成する本体側当接面を有するつぼ状の本体と、
前記開口を封止するために前記本体側当接面と当接される封止側当接面を有する第1面と、前記第1面と略対向し略球面を有する第2面と、を有する封止部と、
を備え、
前記封止部の前記開口と略平行な方向における端部には、
前記開口が封止された状態で接続された前記本体部及び前記封止部を持ち上げる際に指を挿入するために、前記封止側当接面の内周面側を残しながら外周面側が切り欠かれた一対の切欠き部が形成されていることを特徴とする骨つぼ。
【請求項2】
前記本体及び前記封止部は、中空の略球形状の骨つぼ部材を切断することにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の骨つぼ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の骨つぼを載置するための載置台であって、
支持台と、
前記支持台から上方に突出し、前記一対の切欠き部にそれぞれ挿入される一対の突出部と、
を備えたことを特徴とする載置台。
【請求項4】
前記一対の突出部の形状は、前記一対の切欠き部の形状にそれぞれ対応していることを特徴とする請求項3に記載の載置台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手元供養に適しながらも手元からの落下が抑制された骨つぼに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、手元供養を行うために、アルミニウム合金から形成され、写真を装着することのできる骨つぼが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、手元供養用の骨つぼは、手元や膝元において抱きやすい球形状等の流線形状であることが好まれているが、その場合、手元から滑って落下・破損してしまうおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、手元供養に適しながらも手元からの落下が抑制された骨つぼを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、開口を形成する本体側当接面を有するつぼ状の本体と、前記開口を封止するために前記本体側当接面と当接される封止側当接面を有する第1面と、前記第1面と略対向し略球面を有する第2面と、を有する封止部と、を備え、前記封止部の前記開口と略平行な方向における端部には、前記封止側当接面の内周面側を残しながら外周面側が切り欠かれた一対の切欠き部が形成されていることを特徴とする骨つぼを提供している。
【0007】
このような構成によれば、封止部を下側にした状態で切欠き部に指を挿入して持ち上げることができるので、封止部の第2面が略球形状を有していても、骨つぼが手元から滑って落下・破損してしまうことが抑制される。また、切欠き部を形成するに当たり、封止側当接面の内周面側は残すように形成されるので、本体側当接面と封止側当接面とが当接するように接着等された後は、収納部内に収納された遺骨の流出防止も確保されている。
【0008】
また、前記本体及び前記封止部は、中空の略球形状の骨つぼ部材を切断することにより形成されることが好ましい。
【0009】
このような構成によれば、手元や膝元において抱きやすく落下しにくい略球形状の骨つぼを容易な工程で製造することが可能となる。
【0010】
また、上記骨つぼを載置するための載置台であって、支持台と、前記支持台から上方に突出し、前記一対の切欠き部にそれぞれ挿入される一対の突出部と、を備えた載置台を提供している。
【0011】
このような構成によれば、指を挿入するために形成された切欠き部を更に利用して、手元や膝元で抱いていないときには、骨つぼを安定した状態で載置することができるので、骨つぼが転がって破損等が生じることが抑制される。
【0012】
また、前記一対の突出部の形状は、前記一対の切欠き部の形状にそれぞれ対応していることが好ましい。
【0013】
このような構成によれば、手元や膝元で抱いていないときには、より安定した状態で骨つぼを載置することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の骨つぼによれば、手元供養に適しながらも手元からの落下が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図4】本発明の実施の形態による骨つぼの製造工程のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態による骨つぼ1について、
図1-
図4を参照して説明する。
【0017】
図1に示すように、骨つぼ1は、本体2と、封止部3と、を備えている。本実施の形態では、骨つぼ1(骨つぼ部材10)は、陶器、磁器等により形成されており、本体2と封止部3とが組み合わされることで、略楕円球形状を有するものとする。
【0018】
本体2は、
図1及び
図2に示すように、横長のつぼ状の部材であって、開口21を形成する本体側当接面22を有している。本体2の内部には、収納部23が形成されており、開口21を介して遺骨を収納することが可能な構成となっている。収納部23は、遺骨を収納可能なサイズを有し、開口21は、収納部23内に遺骨を挿通可能なサイズを有している。
【0019】
封止部3は、
図3に示すように、開口21を封止するために本体側当接面22と当接される封止側当接面31を有する第1面3aと、第1面3aと略対向し略球面を有する第2面3bと、を有している。
【0020】
また、封止部3の開口21と略平行な方向(以下、第1の方向X)における両端には、一対の切欠き部32がそれぞれ形成されている。この切欠き部32は、封止側当接面31の内周面側を残しながら外周面側が切り欠かれており、人間の指が数本入る程度のサイズを有している。
【0021】
ここで、骨つぼ1は、略球形状を有しているため、持ち上げる際等に手元から滑って落下・破損してしまうおそれがある。
【0022】
しかしながら、本実施の形態による骨つぼ1は、切欠き部32が形成されているため、封止部3を下側にした状態で切欠き部32に指を数本挿入して持ち上げることで、手元から滑って落下・破損してしまうことが抑制される。また、切欠き部32を形成するに当たり、封止側当接面31の内周面側は残すように形成されるので、本体側当接面22と封止側当接面31とが当接するように接着等された後は、収納部23内に収納された遺骨の流出防止も確保されている。
【0023】
続いて、
図4を用いて、骨つぼ1の製造工程の一例について説明する。
【0024】
まず、略球形状を有する中空の骨つぼ部材10を切断して、本体2と封止部3に分離する(S1)。従って、この製造工程の場合、切断面が、それぞれ、本体側当接面22及び封止側当接面31を形成することになる。
【0025】
そして、封止部3の第1の方向Xにおける両端に、封止側当接面31の内周面側を残しながら外周面側を切り欠くことで、一対の切欠き部32をそれぞれ形成する(S2)。これにより、遺骨を収納する前段階の骨つぼ1が完成する。
【0026】
続いて、開口21を介して収納部23内に遺骨を収納する(S3)。
【0027】
最後に、本体側当接面22と封止側当接面31とを接着剤等で接着させることで(S4)、手元や膝元において抱きやすい略球形状を有する骨つぼ1が完成する。なお、本実施の形態による骨つぼ1は、本体側当接面22と封止側当接面31とを接着剤等で接着させた(S4)後は、封止部3を下側にした状態で使用することが好ましい。
【0028】
以上説明したように、本実施の形態による骨つぼ1では、封止部3の第1の方向Xにおける両端部分には、封止側当接面31の内周面側を残しながら外側外周面が切り欠かれた一対の切欠き部32がそれぞれ形成されている。
【0029】
このような構成によれば、封止部3を下側にした状態で切欠き部32に指を挿入して持ち上げることができるので、封止部3の第2面3bが略球形状を有していても、骨つぼ1が手元から滑って落下・破損してしまうことが抑制される。また、切欠き部32を形成するに当たり、封止側当接面31の内周面側は残すように形成されるので、本体側当接面22と封止側当接面31とが当接するように接着等された後は、収納部23内に収納された遺骨の流出防止も確保されている。
【0030】
また、本実施の形態による骨つぼ1では、本体2及び封止部3は、中空の略球形状の骨つぼ部材10を切断することにより形成される。
【0031】
このような構成によれば、手元や膝元において抱きやすく落下しにくい略球形状の骨つぼ1を容易な工程で製造することが可能となる。
【0032】
尚、本発明の骨つぼは、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
【0033】
例えば、上記実施の形態では、封止部3の第2面3bは略球面を有しているため、そのままの状態で置いておくと、転がって破損等が生じるおそれがある。そこで、
図5に示すように、骨つぼ1を載置するための載置台4を更に備えてもよい。
【0034】
載置台4は、支持台41と、支持台41から上方に突出し、骨つぼ1の一対の切欠き部32にそれぞれ挿入される一対の突出部42と、を備えている。
【0035】
このような構成によれば、指を挿入するために形成された切欠き部32を更に利用して、手元や膝元で抱いていないときには、骨つぼ1を安定した状態で載置することができるので、骨つぼ1が転がって破損等が生じることが抑制される。
【0036】
また、
図5に示すように、一対の突出部42の形状は、一対の切欠き部32の形状にそれぞれ対応していることが好ましい。これにより、手元や膝元で抱いていないときには、より安定した状態で骨つぼ1を載置することが可能となる。
【0037】
また、上記実施の形態では、骨つぼ1は、略楕円球形状を有していたが、必ずしも全体が略球形状を有していなくても、少なくとも封止部3の第2面3bが略球形状を有していればよい。
【0038】
また、上記実施の形態では、骨つぼ1は、落下による影響の大きい陶器、磁器等により形成されていたが、金属等の他の材料によって形成されている場合であっても、落下の影響は多少なりともあるので、本発明は、他の材料で形成される場合を除外するものではない。なお、骨つぼ1が陶器や磁器等で形成された場合には、庭等に載置しておき、そのまま自然回帰させることも可能である。
【0039】
また、骨つぼ1のサイズは、様々なものが考えられ、例えば、遺骨を粉末状にした場合には、小さめのサイズにすることも可能である。
【0040】
また、上記実施の形態では、骨つぼ部材10を切断したことにより、本体2と封止部3とを形成したが、それぞれを個別に製造してもよい。
【0041】
また、上記実施の形態では、骨つぼ部材10を直線的に切断したが、
図5に示すように、曲線的に切断してもよい。この場合には、切断された本体2と封止部3を組み合わせた際のフィット感を増加させることが可能となる。
【0042】
また、上記実施の形態では、一対の切欠き部32は、封止部3の第1の方向Xにおける両端に形成されたが、両端に限定されず、端部に形成されていればよい。
【0043】
また、上記実施の形態では、封止部3には、中空の一部が含まれていたが、必ずしも含まれていなくてもよい。この場合であっても、本体側当接面22と当接される部分が封止側当接面31に相当することになる。
【符号の説明】
【0044】
1 骨つぼ
2 本体
3 封止部
3a 第1面
3b 第2面
4 載置台
10 骨つぼ部材
21 開口
22 本体側当接面
23 収納部
31 封止側当接面
32 切欠き部
41 支持台
42 突出部