(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】熱交換器バンドルの自動洗浄装置
(51)【国際特許分類】
F28G 1/16 20060101AFI20220829BHJP
B08B 3/02 20060101ALI20220829BHJP
F28G 9/00 20060101ALI20220829BHJP
F28G 15/04 20060101ALI20220829BHJP
【FI】
F28G1/16 A
B08B3/02 B
B08B3/02 D
F28G9/00 M
F28G15/04
(21)【出願番号】P 2021523892
(86)(22)【出願日】2019-11-27
(86)【国際出願番号】 KR2019016439
(87)【国際公開番号】W WO2021085728
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2021-04-30
(31)【優先権主張番号】10-2019-0138415
(32)【優先日】2019-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517444698
【氏名又は名称】ビーシー テチャン インダストリアル コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】BC TAECHAN INDUSTRIAL CORP.
【住所又は居所原語表記】76-46, Gimhae-daero 2579beon-gil, Gimhae-si, Gyeongsangnam-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】キム、ドヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジョンイル
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジェグン
(72)【発明者】
【氏名】クォン、キドゥ
【審査官】藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0010867(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0133356(KR,A)
【文献】特開平03-199802(JP,A)
【文献】特開2010-121989(JP,A)
【文献】特開2017-104811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28G 1/16
B08B 3/02
F28G 9/00
F28G 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換器バンドルを内部に収容することができ、内部にフレームが設置されたチャンバーと、
前記フレームの一側に配置され、X、Y、Z軸方向に移動可能であり、前記熱交換器バンドルのチューブの内部に洗浄水を噴射可能にする内部洗浄モジュールと、
前記熱交換器バンドルのチューブを撮影するカメラと、
前記カメラに連結され、前記熱交換器バンドルのチューブを撮影したイメージが入力され、予め設定されたプログラムによって前記熱交換器バンドルのそれぞれのチューブを座標に変換してマップを作るようにし、前記マップに基づいて前記内部洗浄モジュールの作動が制御されるようにする制御モジュールと、を含んでな
り、
前記制御モジュールは、
前記イメージを座標に変換するコンピュータと、前記コンピュータの座標の伝達を受けて前記内部洗浄モジュールを制御し、誤差発生の際に移動差補正が可能なPLCとで構成され、
前記コンピュータは、
前記カメラから伝達された熱交換器バンドルのチューブのイメージからチューブの内部をホールで認識し、前記ホールの直径とホール同士間の距離を数値化し、前記ホールの直径の平均値で設定した誤差範囲から外れるか、或いは前記ホール同士間の距離の平均値で設定した誤差範囲から外れる場合、当該ホールをエラーとして表示することを特徴とする、熱交換器バンドルの自動洗浄装置。
【請求項2】
前記内部洗浄モジュールは、
前記チューブの内部に洗浄水を噴射するノズルフィーダーが備えられる内部洗浄機と、
前記ノズルフィーダーを前記熱交換器バンドルのチューブ側に対して挿入するか或いは後退させてX軸に移動可能なノズルフィーダー移動用アクチュエータと、
前記内部洗浄機を前記熱交換器バンドルのチューブ左右方向に移動させるチューブY軸移動用アクチュエータと、
前記内部洗浄機を前記熱交換器バンドルのチューブの上下方向に移動させるチューブZ軸移動用アクチュエータと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の熱交換器バンドルの自動洗浄装置。
【請求項3】
前記フレームの上部に配置され、X、Y、Z軸方向に移動して前記熱交換器バンドルの外部に洗浄水を噴射する外部洗浄モジュールがさらに備えられることを特徴とする、請求項1に記載の熱交換器バンドルの自動洗浄装置。
【請求項4】
前記外部洗浄モジュールと前記内部洗浄モジュールで使用された洗浄水を水と油に分離する油水分離器と、前記油水分離器で分離された水の異物を濾過するフィルターとが備えられ、前記フィルターで濾過された水を再利用することができるように前記外部洗浄モジュールと前記内部洗浄モジュールへ再供給して循環させる廃水処理ユニットがさらに備えられることを特徴とする、
請求項3に記載の熱交換器バンドルの自動洗浄装置。
【請求項5】
前記外部洗浄モジュールは、
前記熱交換器バンドルの外部へ洗浄水を噴射するノズルヘッドが備えられる外部洗浄機と、
前記外部洗浄機を前記熱交換器バンドルの長さ方向に移動させるバンドルX軸移動用アクチュエータと、
前記外部洗浄機を前記熱交換器バンドルの左右方向に移動させるバンドルY軸移動用アクチュエータと、
前記外部洗浄機を前記熱交換器バンドルの上下方向に移動させるバンドルZ軸移動用アクチュエータと、を含むことを特徴とする、
請求項3に記載の熱交換器バンドルの自動洗浄装置。
【請求項6】
前記制御モジュールは、
前記熱交換器バンドルの洗浄位置及び洗浄順序に応じて前記外部洗浄モジュールの動作パターンが設定される外部洗浄パターンモードと、
前記熱交換器バンドルのチューブの洗浄位置及び洗浄順序に応じて前記内部洗浄モジュールの動作パターンが設定される内部洗浄パターンモードと、を含むことを特徴とする、
請求項3に記載の熱交換器バンドルの自動洗浄装置。
【請求項7】
前記フレームの下部に配置され、前記熱交換器バンドルを支持しながら回転させることができるように回転駆動されるバンドル回転モジュールがさらに備えられることを特徴とする、請求項1に記載の熱交換器バンドルの自動洗浄装置。
【請求項8】
前記バンドル回転モジュールは、前記フレームの下部両側に配置され、
ローラー形状に形成され、前記熱交換器バンドルの長さ方向に置かれ、前記熱交換器バンドルの下部に左右対称となるように配置される一対のバンドル回転体と、
四角フレームで形成され、一対の前記バンドル回転体の下部に装着される連結ブラケットと、
一対のバンドル回転体の位置と対応するように前記連結ブラケットの左右両側の下端に配置され、前記熱交換器バンドルの長さに応じて位置調節できるように備えられるバンドル移動体と、を含むことを特徴とする、
請求項7に記載の熱交換器バンドルの自動洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器バンドルの自動洗浄装置に係り、より具体的には、熱交換器バンドルに構成された数十本のチューブを自動認識し、プログラムによって自動的にチューブを洗浄することができる熱交換器バンドルの自動洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
熱交換器は、発電所でタービン潤滑油冷却器の内部を循環する冷却水を用いてタービン潤滑油の温度を下げるための、或いは家庭で使用する冷蔵庫で食品が腐らないように低温で新鮮に保管するための凝縮器として使用されることもある。
【0003】
このような熱交換器を洗浄するために、作業者が手作業で圧力空気を用いて洗浄水を噴射することにより、バンドルとチューブを洗浄するか、或いは空気噴射式洗浄機を用いて洗浄作業を行った。空気噴射式洗浄機は、洗浄剤をいっぱいに充填した容器の中に冷却器のチューブを入れて気泡を発生させ、気泡と洗浄剤との密度差を利用して洗浄剤を流動させることにより、熱交換器のチューブを洗浄する装置である。
【0004】
作業者が手作業で熱交換器のチューブを洗浄する場合には、洗浄剤の噴射による微細粉塵の発生により作業者が洗浄作業を行うのに困難が発生し、完全に洗浄するのに多くの時間がかかるという問題点があった。
【0005】
また、空気噴射式洗浄機を用いて熱交換器を洗浄する場合、容器内に洗浄剤をいっぱいに充填しなければならず、気泡の発生に伴う洗浄剤の蒸発により容器内に洗浄剤を追加注入しなければならなかったので、洗浄剤があまりにも多く消費されるという問題点があった。さらに、気泡が発生して洗浄剤が流動する部位のみ洗浄されるため、洗浄が均一に行われないという問題点もあった。
【0006】
かかる問題点を解決するために、韓国登録実用新案公報第20-0476774号には冷却器のチューブバンドル洗浄機が開示されているが、熱交換器のチューブを回転させることができるように両端に回転装置が固定された状態で備えられ、設定された大きさの熱交換器製品のみを洗浄することができるという問題点があった。また、熱交換器のそれぞれのチューブを選択的に精密に洗浄することができないため、大量の洗浄水を消費するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、このような従来技術の問題点を改善して、熱交換器バンドルチューブの位置を正確に認識し、マップを用いて座標化して迅速にチューブの内部を洗浄することができる、熱交換器バンドルの自動洗浄装置を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、外部洗浄モジュールと内部洗浄モジュールの設定された動作パターンに応じて熱交換器の外部バンドル及び内部チューブを制御モジュールに基づいて自動洗浄することができる熱交換器バンドルの自動洗浄装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、熱交換器の長さに関係なく、熱交換器バンドルの下部を支持する間隔を調節するとともに、熱交換器バンドルを回転させることができる、熱交換器バンドルの自動洗浄装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、熱交換器チューブの位置を自動認識して、内部洗浄モジュールのノズルフィーダーがチューブの正確な位置に対して挿入されるか或いは後退する、熱交換器バンドルの自動洗浄装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、熱交換器の洗浄の際に使用された洗浄水を再処理して洗浄水として再利用することができる、熱交換器バンドルの自動洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明は、熱交換器バンドルを内部に収容することができ、内部にフレームが設置されたチャンバー;前記フレームの一側に配置され、X、Y、Z軸方向に移動可能であり、前記熱交換器バンドルのチューブの内部に洗浄水を噴射可能にする内部洗浄モジュール;前記熱交換器バンドルのチューブを撮影するカメラ;前記カメラに連結され、前記熱交換器バンドルのチューブを撮影したイメージが入力され、予め設定されたプログラムによって前記熱交換器バンドルのそれぞれのチューブを座標に変換してマップを作るようにし、前記マップに基づいて前記内部洗浄モジュールの作動が制御されるようにする制御モジュールと、を含んでなることを特徴とする、熱交換器バンドルの自動洗浄装置を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る熱交換器バンドルの自動洗浄装置によれば、熱交換器バンドルのチューブをカメラで認識し、マップを用いて座標を指定するプログラムを介して熱交換器バンドルのチューブの内部を自動的に洗浄するので、迅速かつ正確に洗浄することができる。
【0014】
また、作業者が設定した洗浄位置及び洗浄順序に応じて、外部洗浄モジュールと内部洗浄モジュールを駆動させて熱交換器の外部バンドル及び内部チューブを自動洗浄することができる。
【0015】
また、熱交換器バンドルを支持するバンドル回転モジュールの間隔を調節することができるため、様々な長さの熱交換器バンドルを洗浄することができる。
【0016】
また、熱交換器バンドルを自動回転させて熱交換器バンドルの全面を洗浄することができ、洗浄が不十分であるか或いは洗浄が必要な位置を作業者が目視で確認することができる。
【0017】
また、熱交換器チューブの位置を自動認識して、内部洗浄モジュールのノズルフィーダーがチューブの正確な位置に対して挿入されるか或いは後退して作業時間を短縮し、自動化して作業費用を削減することができるという利点がある。
【0018】
また、熱交換器の洗浄の際に使用された洗浄水を再処理して洗浄水として再利用することができるため、環境にやさしく、経済的に費用を削減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施形態に係る熱交換器バンドルの自動洗浄装置を示す斜視図である。
【
図5】
図2のA-A断面における側面を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係るバンドル回転モジュールの構成図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る洗浄水処理過程を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る制御モジュールのブロック図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る熱交換器バンドルの自動洗浄装置の制御を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る廃水処理ユニットの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。但し、本発明を説明するにあたり、公知の機能或いは構成についての説明は、本発明の要旨を明瞭にするために省略することにする。
【0021】
併せて、本発明を説明するにあたり、方向を指示する用語は、当業者が本発明を明確に理解することができるように記載されたものであって、相対的な方向を指示するものなので、これにより権利範囲が限定されるものではない。
【0022】
図1は本発明の実施形態に係る熱交換器バンドルの自動洗浄装置を示す斜視図、
図2は
図1の側面図、
図3は
図1の平面図である。
【0023】
図1、
図2及び
図3を参照すると、本発明の実施形態に係る熱交換器バンドルの自動洗浄装置は、チャンバー100、内部洗浄モジュール200、カメラ300、及び制御モジュール400を含み、外部洗浄モジュール500、バンドル回転モジュール600及び廃水処理ユニット(図示せず)をさらに含むことができる。
【0024】
前記チャンバー100は、熱交換器バンドル1を内部に収容することができる構造物である。
【0025】
内部に収容された熱交換器バンドル1を洗浄するために、チャンバー100、内部洗浄モジュール200、カメラ300及び制御モジュール400を設置することができ、前記チャンバーの内部には、前記内部洗浄モジュール200を設置するためのフレーム120が設置される。
【0026】
前記チャンバー100は、長さの長い六面体形状をし、前記熱交換器バンドル1を収容し、内部暗室を提供して前記カメラ300による撮影が順調に行われ、洗浄の際に洗浄汚染物が外部に噴射されることを防止することができる。
【0027】
必要に応じて、前記チャンバー100を一側と上部が開放された構造で備えて、作業者が洗浄過程を確認することができる。また、チャンバー100の一側が開閉可能な構造で形成され、熱交換器バンドル1をチャンバー100の内部に移動させて洗浄し、洗浄完了後に熱交換器バンドル1をチャンバー100の外部へ移動させることができる。このとき、チャンバー100の下部にガイドレール601が設置され、バンドル回転モジュール600によって熱交換器バンドル1をスムーズに移動させることができる。
【0028】
内部洗浄モジュール200は、熱交換器バンドル1のチューブ2の内部を洗浄するための構成である。
【0029】
前記内部洗浄モジュール200は、チャンバー100の内部にフレーム120に配置される。このような内部洗浄モジュール200は、モーターによって軸方向に移動して熱交換器バンドル1のチューブ2の内部へ洗浄水を噴射する。
【0030】
より具体的には、
図4及び
図5を参照すると、内部洗浄モジュール200は、内部洗浄機210、ノズルフィーダー移動用アクチュエータ220(
図3)、チューブY軸移動用アクチュエータ230、チューブZ軸移動用アクチュエータ240を含んでなる。
【0031】
内部洗浄機210は、熱交換器バンドル1のチューブ2の内部へ洗浄水を噴射するノズルフィーダーが備えられたもので、ノズルフィーダー移動用アクチュエータ220(
図3)、チューブY軸移動用アクチュエータ230、及びチューブZ軸移動用アクチュエータ240によって移動する。
【0032】
ノズルフィーダー移動用アクチュエータ220(
図3)は、内部洗浄機210をX軸方向に移動可能であって、ノズルフィーダーを熱交換器バンドル1のチューブ2側に対して挿入するか或いは後退させる。
【0033】
チューブY軸移動用アクチュエータ230は、内部洗浄機210をバンドルの左右方向に移動させる。ここで、Y軸移動用アクチュエータ230には、モーターの回転により連動する延長シャフト250が設置されることにより、延長シャフトの上端部と下端部で歯車が噛み合って上部フレームと下部フレームに形成されたレールに噛み合って回転することができる。
【0034】
チューブZ軸移動用アクチュエータ240は、内部洗浄機210をバンドルの上下方向に移動させる。
【0035】
また、内部洗浄モジュール200は、軸方向に駆動できるようにレール、駆動ホイール、転がり球をさらに含み、各構成についての説明は省略する。
【0036】
前記カメラ300は、熱交換器バンドルのチューブを撮影する構成である。
【0037】
詳細には、前記カメラ300は、前記チャンバー100の内部に設置され、前記チャンバー100の暗室条件で熱交換器バンドル1のチューブ2を撮影することができるため、チューブ2の数を確認することができ、前記カメラ300の上下部と後部には別の照明310を設置することができる。前記カメラ300によって前記熱交換器バンドル1のチューブ2をキャプチャーしてチューブ2の数及び形状を把握することができる。
【0038】
前記制御モジュール400は、熱交換器バンドルの洗浄を制御するための制御モジュールである。
【0039】
ここで、前記制御モジュール400は、コンピュータ410とPLC420で構成することができる。
【0040】
前記コンピュータ410は、前記カメラ300に連結され、前記熱交換器バンドル1のチューブ2を撮影したイメージが入力され、予め設定されたプログラムによって前記熱交換器バンドル1のそれぞれのチューブ2を座標に変換してマップを作るようにして、座標を前記PLC420へ伝達する。ここで、前記コンピュータ410は、ディープラーニングソフトウェアを用いて熱交換器バンドル1のチューブ2の内部、すなわちホールの認識率を向上させることができ、マップ格納機能がある。ホール認識エラーがある場合には、作業者が追加または削除することができる。
【0041】
本発明では、チューブまたはホールを座標で指定し、座標をYm、Zmで順次表示することができる(mは順番であり、基準順番を1に指定して順次増加するように設定することができる)。
【0042】
ここで、前記コンピュータ410は、前記カメラ300から伝達された熱交換器バンドル1のチューブ2のイメージからチューブの内部をホールで認識し、前記ホールの直径とホール間の距離を数値化し、前記ホールの直径の平均値で設定した誤差範囲から外れるか、或いは前記ホールの距離の平均値で設定した誤差範囲から外れる場合、当該ホールをエラーとして表示することができる。このようにエラーが表示されたものは、作業者が修正することができる。
【0043】
前記PLC420は、前記マップに基づいて座標に沿って前記内部洗浄モジュール200をY軸、Z軸に作動させることが制御されるようにして、熱交換器バンドル1のチューブ2の内部を順次洗浄することができる。また、前記内部洗浄モジュール200のノズルフィーダーの個数が制御モジュールにプログラム選択設定されるようにして、ノズルフィーダーの個数に合わせてチューブの洗浄が行われるようにし、重複洗浄を防止することも必要である。
【0044】
また、外部洗浄モジュール500の移動距離は、各モジュールに設置されたエンコーダによって確認し、移動距離に誤差がある場合には、誤差だけ再移動をして位置補正を行う。
【0045】
前記PLC420を介して前記熱交換器バンドル1のチューブ2のうちの洗浄済みのチューブを前記コンピュータ410へ伝達して洗浄済みのチューブ2をモニターに表示することができる。
【0046】
外部洗浄モジュール500は、熱交換器バンドル1の外部を洗浄するために、フレーム110の前後側に配置される。このような外部洗浄モジュール500は、モーターによって軸方向に移動し、洗浄水を噴射して熱交換器バンドルの外部を洗浄することができる。
【0047】
より具体的には、
図6を参照すると、外部洗浄モジュール500は、外部洗浄機510、バンドルX軸移動用アクチュエータ520、バンドルY軸移動用アクチュエータ530、及びバンドルZ軸移動用アクチュエータ540を含んでなる。
【0048】
外部洗浄機510は、熱交換器バンドル1の外部へ洗浄水を噴射するノズルヘッド511が備えられたもので、バンドルX軸移動用アクチュエータ520、バンドルY軸移動用アクチュエータ530、及びバンドルZ軸移動用アクチュエータ540によって移動する。
【0049】
バンドルX軸移動用アクチュエータ520は、外部洗浄機510を熱交換器バンドルの長さ方向に移動させる。
【0050】
バンドルY軸移動用アクチュエータ530は、外部洗浄機510を熱交換器バンドルの左右方向に移動させる。
【0051】
バンドルZ軸移動用アクチュエータ540は、外部洗浄機510を熱交換器バンドルの上下方向に移動させる。
【0052】
また、外部洗浄モジュール500は、軸方向に駆動されるようにレール、駆動ホイール、転がり球をさらに含む。レールは、X、Y、Z軸方向にそれぞれ配置され、一面に長さ方向に複数の移動案内ホールが一定間隔離隔して形成される。駆動ホイールは、ギアの形状に形成され、モーターによって回転駆動され、レールの移動案内ホールにギア歯が順次挿入されながら軸方向に移動する。転がり球は、レールの一面及び他面に対称となるように配置され、駆動ホイールの負荷を分散させて移動をスムーズにする。
【0053】
図1において、バンドル回転モジュール600は、フレーム110の下部両側に配置され、熱交換器バンドルを支持しながら回転させることができるように回転駆動され、ガイドレール601に沿って熱交換器をチャンバー100の内部または外部へ移動させる。
【0054】
このようなバンドル回転モジュール600は、
図7を参照すると、バンドル回転体610、連結ブラケット620及びバンドル移動体630を含んでなる。
【0055】
バンドル回転体610は、ローラー形状に形成され、バンドルの長さ方向に前後対称となるように配置され、バンドルを支持しながら回転させることができる。前記回転体610には、モーター50と減速機640とが連結され、前記制御モジュールによって駆動できる。ここで、バンドル回転体610は、熱交換器バンドルの両端に配置されることが好ましく、熱交換器の長さに応じてバンドルの中央に追加配置され、回転をスムーズにすることができる。
【0056】
連結ブラケット620は、四角フレームで形成され、一対のバンドル回転体610の下部に取り付けられてバンドル回転体610を連結するものであって、熱交換器バンドルの荷重を支持することができる構造で備えられることが好ましい。
【0057】
バンドル移動体630は、一対のバンドル回転体610の位置と対応するように連結ブラケット620の前後両側の下端に配置され、熱交換器バンドルの長さに応じて位置調節できるように備えられる。
【0058】
図8乃至
図10を参照すると、制御モジュール400は、内部洗浄モジュール200、外部洗浄モジュール500及びバンドル回転モジュール600の駆動動作を、設定された動作パターンに応じて制御する。このとき、制御モジュール400は、電気制御、PLC電子制御、空気圧回路で構成できる。そして、作業結果が出力パネル420に表示されることにより、作業者が容易に確認することができる。
【0059】
また、
図8乃至
図10を参照すると、作業者によって制御モジュール400の入力パネル430に外部洗浄パターンモード441と内部洗浄パターンモード442が入力され、内部洗浄モジュール200、外部洗浄モジュール500及びバンドル回転モジュール600の駆動動作が事前に設定できる。
【0060】
外部洗浄パターンモード441は、熱交換器バンドルの洗浄位置及び洗浄順序に応じて外部洗浄モジュール500の動作パターンが設定される。また、制御モジュール400は、熱交換器バンドルの洗浄時に外部洗浄パターンモード441に応じてバンドル回転モジュール600を駆動してバンドルを設定間隔で回転させることにより、バンドルの全面を均一に洗浄することができる。
【0061】
内部洗浄パターンモード442は、制御モジュール400のコンピュータから入力された座標に基づいて、チューブの洗浄位置及び洗浄順序に応じて内部洗浄モジュール200の動作パターンが設定される。特に、カメラによってチューブの位置を認識し、コンピュータによって座標化してマップを作り、PLC設定によって内部洗浄モジュール200の内部洗浄機が自動的に駆動できる。
【0062】
制御モジュール400に設定された外部洗浄パターンモード441と内部洗浄パターンモード442に基づいて、内部洗浄モジュール200、外部洗浄モジュール500及びバンドル回転モジュール600の動作が自動的に制御されることにより、熱交換器を短時間で大量に洗浄することができ、設定地点を正確かつ完全に洗浄することができる。
【0063】
一方、
図1及び
図11を参照すると、廃水処理ユニット700は、内部洗浄モジュール200と外部洗浄モジュール500で使用された洗浄水を再利用することができるように濾過するものであって、集水槽、油水分離器720、フィルター730、洗浄送風機740、逆洗水槽750及び処理水槽760を含んでなる。
【0064】
集水槽は、内部洗浄モジュール200と外部洗浄モジュール500で使用された洗浄水を収集して油水分離器720へ供給する。
【0065】
油水分離器720は、集水槽から洗浄水の供給を受けて水と油に分離するものであって、卵トレー状の複数のプレートが積層された構造で備えられ、洗浄水を短時間で水と油に分離することができる。
【0066】
フィルター730は、油水分離器720で分離された水の異物を濾過するものであって、複数の繊維フィルターが積層されて広い濾過面積を確保することができる。
【0067】
洗浄送風機740は、フィルター730の流入口側に装着され、洗浄水の流動量を増大させる。
【0068】
逆洗水槽750は、フィルター730に連結され、フィルター730で濾過された浮遊物質を洗浄するために供給される。
【0069】
処理水槽760は、フィルター730の排出口側に設置され、内部洗浄モジュール200と外部洗浄モジュール500で濾過された洗浄水を再供給する。
【0070】
以上のように、本発明の基本的な技術的思想は、内部洗浄モジュールと外部洗浄モジュールの設定された動作パターンに応じて熱交換器バンドルの外部及びチューブの内部を自動的に洗浄することができ、熱交換器の洗浄の際に使用された洗浄水を再処理して洗浄水として再利用することができる、熱交換器バンドルの自動洗浄装置を提供することが分かる。
【0071】
このような本発明の基本的な技術的思想の範疇内で、当業分野における通常の知識を有する者によって多様な変形が可能であるのはもとよりである。したがって、本発明の範疇は、様々な変形例を含むように作成された特許請求の範囲内で解釈されるべきである。