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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】車載用テレビアダプター
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/02 20060101AFI20220829BHJP
【FI】
B60R11/02 C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022068020
(22)【出願日】2022-04-18
【審査請求日】2022-04-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502365656
【氏名又は名称】株式会社日本電機サービス
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】有路 正義
【審査官】久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-043064(JP,A)
【文献】登録実用新案第3104005(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
CAN-BUS信号の入力部とテレビの視聴機能を有するナビゲーション装置に接続する車載用テレビアダプターであって、
アナログ信号である車速パルス信号の車両における発生源と前記ナビゲーション装置のアナログ信号制御部との間に接続され、
前記車載用テレビアダプターは、前記車速パルス信号を、前記車載用テレビアダプターのアナログ信号制御部において、車両が走行中であっても停車中であることを示す信号に変換し、前記ナビゲーション装置のアナログ信号入力部に送信する機能を備え、
前記車載用テレビアダプターは、車両のCAN-BUSに更に接続され、CAN-BUS信号から車両が運転支援システムの動作中か否かを判別し、動作中の場合は前記車速パルス信号を車両が停車中であることを示す信号に変換することを行わず、前記運転支援システムが非動作中の場合は前記車速パルス信号を車両が停車中であることを示す信号に変換し車両が走行中であってもテレビの視聴を可能とする
ことを特徴とする車載用テレビアダプター。
【請求項2】
請求項1に記載の車載用テレビアダプターであって、前記車両からのアナログ信号である車速パルス信号に加えて、パーキング信号も車両が走行中であっても停車中であることを示す信号に変換することを特徴とする車載用テレビアダプター。
【請求項3】
CAN-BUS信号の入力部とテレビの視聴機能を有するナビゲーション装置に接続する車載用テレビアダプターであって、
前記車載用テレビアダプターは、該車載用テレビアダプターを介して車両制御コンピューターユニット(ECU)と前記ナビゲーション装置の間でCAN-BUS上の通信が行われるようにCAN-BUSに接続され、前記車両制御コンピューターユニット(ECU)から送信されたCAN-BUS信号に符号化されているデータを前記車載用テレビアダプター内にあるCAN-BUS制御部において変換し、前記ナビゲーション装置に送信する機能を備え、
前記CAN-BUS制御部では、CAN-BUS信号から車両の運転支援システムの動作中か否かを判別し、動作中の場合はCAN-BUS信号の変換は行わず、前記運転支援システムが非動作中の場合は前記CAN-BUS制御部において車両が走行中であっても停車中であることを示す信号に前記CAN-BUS信号を変換し、前記ナビゲーション装置に送信することによって車両が走行中であってもテレビの視聴を可能とする
ことを特徴とする車載用テレビアダプター。
【請求項4】
車両に搭載されたナビゲーション装置に車速パルス信号及びパーキング信号の一方又は双方を提供するためのアダプターであって、
前記車両から、CAN-BUS信号と、車速パルス信号及びパーキング信号の前記一方又は双方とを受信し、
受信した前記CAN-BUS信号に基づき、前記車両の運転支援システムが非動作中であるかを判定し、
前記車両の運転支援システムが非動作中であると判定している間、車両が停車中であることを示す車速パルス信号及びパーキング信号の前記一方又は双方を前記ナビゲーション装置に送信し、それ以外の間、受信した車速パルス信号及びパーキング信号の前記一方又は双方を前記ナビゲーション装置に送信する
ように構成されたアダプター。
【請求項5】
請求項4に記載のアダプターであって、
前記ナビゲーション装置は、
前記車両の運転支援システムの一部であるか、又は、該運転支援システムと連携し、
受信した車速パルス信号及びパーキング信号の前記一方又は双方に基づき前記車両が停車中であるかを判定するように構成され、
前記車両が停車中であると判定している間に有効となるテレビの視聴機能を有する
ナビゲーション装置であり、当該ナビゲーション装置に車速パルス信号及びパーキング信号の前記一方又は双方を送信することを特徴とするアダプター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車載ナビゲーション装置用のアダプターに関し、特にCAN-BUS(Controller Area Network)(又はCAN-BUS通信線)を介して通信を行うナビゲーション装置用のアダプターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、純正の車載ナビゲーション装置に搭載されているテレビには、車両の走行中に運転者がテレビの視聴を行うとわき見運転の可能性があるため、安全性を考慮し、走行中はテレビの視聴ができないような機能が搭載されている。しかしながら、それでは運転に支障の無い助手席の同乗者も走行中にテレビを視聴することができないために、走行中であってもテレビの視聴が出来るようにするアダプターが製造販売されている。
【0003】
一般的に純正ナビゲーション装置は、車速パルス信号(車両の走行速度に応じたパルス信号)及びパーキング信号(車両が停車中に使用するパーキングブレーキが動作している状態を示す信号)又はこれらに類する信号を用いて車両が走行中であることを検知しているところ、従来の車載用テレビアダプターでは、車両が走行中であっても停車中であるかのように上記信号を変換して純正ナビゲーション装置に送信する(上記信号が純正ナビゲーション装置に送信されないように遮断し、所定の信号を送信されるようにすることを含む。)という手法がとられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-43064号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の手法は車両に搭載されている運転支援システム(安全運転支援システムを含む。)の動作に障害をもたらすことがあった。
近年の運転支援システムは、前方に障害物があった場合に自動でブレーキ操作を行う自動ブレーキ、前方を走行する車両に追従走行するクルーズコントロール、道路のカーブ等がある場合に自動で減速するブレーキアシスト、走行車線からはみ出さないようにハンドルの操作をアシストするハンドルアシスト等、呼び名は自動車メーカーによって異なるが様々な運転を支援する装置が搭載されており、これらは純正ナビゲーション装置と連動して動作するものもある。従来の車両走行中にテレビの視聴を可能とする車載用テレビアダプターでは上述したように車速パルス信号及びパーキング信号等を車両が走行中であるにもかかわらず停車中であるかのように変換して純正ナビゲーション装置に送信する等するために、実際の車両走行位置と純正ナビゲーション装置内での車両位置にズレが発生してしまう。このことによって、純正ナビゲーション装置と連携する運転支援システムが正常に動作しなくなってしまう問題があった。
【0006】
本開示に係る技術は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、テレビが搭載され運転支援システムと連携するナビゲーション装置において、運転支援システムの機能を阻害することなく車両が走行中であってもテレビ視聴を可能とする車載用テレビアダプターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、CAN-BUS信号の入力部とテレビの視聴機能を有するナビゲーション装置に接続する車載用テレビアダプターであって、アナログ信号である車速パルス信号の車両における発生源と前記ナビゲーション装置のアナログ信号制御部との間に接続され、前記車載用テレビアダプターは、前記車速パルス信号を、前記車載用テレビアダプターのアナログ信号制御部において、車両が走行中であっても停車中であることを示す信号に変換し、前記ナビゲーション装置のアナログ信号入力部に送信する機能を備え、前記車載用テレビアダプターは、車両のCAN-BUSに更に接続され、CAN-BUS信号から車両が運転支援システムの動作中か否かを判別し、動作中の場合は前記車速パルス信号を車両が停車中であることを示す信号に変換することを行わず、前記運転支援システムが非動作中の場合は前記車速パルス信号を車両が停車中であることを示す信号に変換し車両が走行中であってもテレビの視聴を可能とすることを特徴とする車載用テレビアダプターが提供される。
【0008】
上記実施形態では、車両の運転支援システムの動作中はアナログ信号である車速パルスの制御を行わない。
一実施形態である車載用テレビアダプターは、前記車両からのアナログ信号である車速パルス信号に加えて、パーキング信号も車両が走行中であっても停車中であることを示す信号に変換することを特徴としてよい。
【0009】
上記実施形態では、車両の運転支援システムの動作中は、更にアナログ信号であるパーキング信号の制御も行わない。
CAN-BUS信号には、車両の運転支援システムやその他の制御装置がそれぞれどのような動作状態であるのかや、車両が現在時速何キロで走行しているのか等、車両に搭載されている様々な制御装置(コンピューター)からの情報が含まれている。
【0010】
上記実施形態は、それらの情報の中から、車両の運転支援システムの動作中か否かの状態を検出し、車両の運転支援システムの動作中の場合は、テレビの視聴を可能としないことを特徴とするものである。このことは、車速パルス信号やパーキング信号等の変換又は遮断を行わないことにより実現してよい。
【0011】
上記課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、CAN-BUS信号の入力部とテレビの視聴機能を有するナビゲーション装置に接続する車載用テレビアダプターであって、前記車載用テレビアダプターは、該車載用テレビアダプターを介して車両制御コンピューターユニット(Electronic Control Unit;ECU)(以下、「車両ECU」ともいう。)と前記ナビゲーション装置の間でCAN-BUS上の通信が行われるようにCAN-BUSに接続され、前記車両制御コンピューターユニット(ECU)から送信されたCAN-BUS信号に符号化されているデータを前記車載用テレビアダプター内にあるCAN-BUS制御部において変換し、前記ナビゲーション装置に送信する機能を備え、前記CAN-BUS制御部では、CAN-BUS信号から車両の運転支援システムの動作中か否かを判別し、動作中の場合はCAN-BUS信号の変換は行わず、前記運転支援システムが非動作中の場合は前記CAN-BUS制御部において車両が走行中であっても停車中であることを示す信号に前記CAN-BUS信号を変換し、前記ナビゲーション装置に送信することによって車両が走行中であってもテレビの視聴を可能とすることを特徴とする車載用テレビアダプターが提供される。
【0012】
上記実施形態では、車両の運転支援システムの動作中はCAN-BUS信号の制御を行わないことにより、車両の運転支援システムを阻害することなく、テレビの視聴を可能とする。
【0013】
本開示の実施形態によれば、車両に搭載されたナビゲーション装置に車速パルス信号及びパーキング信号の一方又は双方を提供するためのアダプターであって、前記車両から、CAN-BUS信号と、車速パルス信号及びパーキング信号の前記一方又は双方とを受信し、受信した前記CAN-BUS信号に基づき、前記車両の運転支援システムが非動作中であるかを判定し、前記車両の運転支援システムが非動作中であると判定している間、車両が停車中であることを示す車速パルス信号及びパーキング信号の前記一方又は双方を前記ナビゲーション装置に送信し、それ以外の間、受信した車速パルス信号及びパーキング信号の前記一方又は双方を前記ナビゲーション装置に送信するように構成されたアダプターが提供される。
【0014】
一実施形態において、前記ナビゲーション装置は、前記車両の運転支援システムの一部であるか、又は、該運転支援システムと連携し、受信した車速パルス信号及びパーキング信号の前記一方又は双方に基づき前記車両が停車中であるかを判定するように構成され、前記車両が停車中であると判定している間に有効となるテレビの視聴機能を有することができる。
【0015】
本開示の実施形態によれば、車両に搭載されたナビゲーション装置にCAN-BUS信号を提供するためのアダプターであって、前記車両から前記CAN-BUS信号を受信し、受信した前記CAN-BUS信号に基づき、前記車両の運転支援システムが非動作中であるかを判定し、前記車両の運転支援システムが非動作中であると判定している間に受信した、前記車両が走行中であることを示す前記CAN-BUS信号を、前記車両が停車中であることを示すように変換したうえで前記ナビゲーション装置に送信し、それ以外の受信した前記CAN-BUS信号を、変換せずに前記ナビゲーション装置に送信するように構成されたアダプターが提供される。
【0016】
一実施形態において、前記ナビゲーション装置は、前記車両の運転支援システムの一部であるか、又は、該運転支援システムと連携し、受信したCAN-BUS信号に基づき前記車両が停車中であるかを判定するように構成され、前記車両が停車中であると判定している間に有効となるテレビの視聴機能を有することができる。
【発明の効果】
【0017】
本開示の一実施形態によれば、テレビが搭載され運転支援システムと連携するナビゲーション装置において、運転支援システムの機能を阻害することなく車両が走行中であってもテレビ視聴を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本開示の第1実施形態に係る車載用テレビアダプターの構成例を示すブロック図である。
図2A】停車中及び走行中の車速パルス信号の波形の例を示すグラフである。
図2B】停車中及び走行中のパーキング信号の波形の例を示すグラフである。
図3】本開示の第2実施形態に係る車載用テレビアダプターの構成例を示すブロック図である。
図4】本開示の第3実施形態に係る車載用テレビアダプターの構成例を示すブロック図である。
図5】本開示の第4実施形態に係る車載用テレビアダプターの構成例を示すブロック図である。
図6】テレビアダプターが実行する例示処理のフローチャートである。
図7】テレビアダプターが実行する別の例示処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
1 第1実施形態
図1は、本開示の第1実施形態に係る車載用テレビアダプターの構成例を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すナビゲーション装置(20)は、ディスプレイ部(21)とテレビチューナー部(22)とCAN-BUS信号入力部(25)とアナログ信号入力部(26)を備えている、これらは、一体であってもそれぞれが別体であってもよい。なお、ナビゲーション装置(20)は、車両の運転支援システム(図示せず)の一部であるか、運転支援システムと連携するものであってよい。ナビゲーション装置(20)は、搭載する車のメーカー純正のものであってよいが、同様の構成を有するのであれば、メーカー純正のものに限定されないことに留意されたい。
【0021】
図1に示すテレビアダプター(10)はCAN-BUS制御部(11)とアナログ信号制御部(12)を備えている。
車両に備えられた車速パルス信号の発生源(33)及びパーキング信号の発生源(34)は、本来であればナビゲーション装置(20)のアナログ信号入力部(26)に直接接続されているが、本実施形態においては、テレビアダプター(10)のアナログ信号制御部(12)を介して、ナビゲーション装置(20)のアナログ信号入力部(26)に接続されている。
【0022】
車両ECU(32)は車両を制御するコンピューターを示している。一般的に、車両ECUは1つの車両に複数搭載されており、車両ECU(32)はこれら複数の車両ECUの集合に相当する。図1における太線はCAN-BUSを示しており、本実施形態において、車両ECU(32)とナビゲーション装置(20)は、テレビアダプター(10)のCAN-BUS制御部(11)を介してCAN-BUSで接続されている。また、CAN-BUSには車両の様々なコンピューター(ECU)が接続されているため、CAN-BUS上の通信データには車両のあらゆる情報が含まれ得る。CAN-BUS上の通信データには、車両の運転支援システムやその他の制御装置がそれぞれどのような動作状態であるのか、車両が現在時速何キロで走行しているのか等、車両に搭載されている様々な制御装置(コンピューター)からの情報が含まれている。特に、CAN-BUS上の通信データは、車両の運転支援システムが動作中であることを示すデータと、非動作中であることを示すデータとを含む。CAN-BUS上の通信データは、運転者が運転支援システムの作動スイッチ(31)を押したことを示すデータを含んでいてもよい。
【0023】
本実施形態において、運転支援システムが非動作中である場合には、テレビアダプター(10)が受信した車速パルス信号及びパーキング信号は、テレビアダプター(10)のアナログ信号制御部(12)によって走行中であっても停車中であることを示す信号に変換されたうえで、ナビゲーション装置(20)のアナログ信号入力部(26)に送信される。従って、本実施形態によれば、車両が走行中であってもテレビの視聴が可能である。
【0024】
以下、車速パルス信号の変換の一例について、図2Aを用いて説明する。210及び220は、それぞれ、停車中及び走行中の車速パルス信号の波形の一例を示すグラフである。従って、グラフ210に波形を示す信号は停車中であることを示す車速パルス信号の一例であり、グラフ220に波形を示す信号は走行中であることを示す車速パルス信号の一例である。当該グラフの縦軸は電圧であり、横軸は時間に相当する。グラフ210に示すように、停車中、例示車速パルス信号にはパルスが含まれておらず、当該信号は所定電圧Vで一定となる。なお、所定電圧Vは0Vであってよい。一方、グラフ220に示すように、走行中、例示車速パルス信号にはパルスが含まれている。より詳細には、車速パルス信号は、単位時間あたりに含まれるパルスの数が、車速に比例するように構成されていてよい。例示車速パルス信号における変換とは、常に、グラフ210に波形が示される信号が出力されるようにすることである。このような変換は、車両が備える車速パルス信号の発生源(33)から受信した車速パルス信号を単に遮断することによって実現することができる。なお、上に説明した車速パルス信号はあくまで一例であり、停車中であることを示す車速パルス信号(33)及び走行中であることを示す車速パルス信号は様々な波形をとり得、従って車速パルス信号の変換もそれに応じて様々な態様をとり得ることを理解されたい。
【0025】
以下、パーキング信号の変換の一例について、図2Bを用いて説明する。230及び240は、それぞれ、停車中及び走行中のパーキング信号の波形の一例を示すグラフである。従って、グラフ230に波形を示す信号は停車中であることを示すパーキング信号の一例であり、グラフ220に波形を示す信号は走行中であることを示すパーキング信号の一例である。当該グラフの縦軸は電圧であり、横軸は時間に相当する。グラフ230に示すように、停車中、例示パーキング信号は所定電圧Vで一定となる。なお、図2Bにおける所定電圧V図2Aにおける所定電圧Vと同一であっても異なっていてもよく、図2Bにおける所定電圧Vは0Vであってよい。一方、グラフ240に示すように、走行中、例示パーキング信号は所定電圧Vで一定となる。なお、所定電圧Vは12Vであってよい。例示パーキング信号における変換とは、常に、グラフ230に波形が示される信号が出力されるようにすることである。このような変換は、車両が備えるパーキング信号の発生源(34)から受信したパーキング信号を単に遮断することによって実現することができる。なお、上に説明したパーキング信号はあくまで一例であり、停車中であることを示すパーキング信号及び走行中であることを示すパーキング信号は様々な波形をとり得、従ってパーキング信号(34)の変換もそれに応じて様々な態様をとり得ることを理解されたい。
【0026】
図1に戻ると、運転支援システムが動作中である場合には、テレビアダプター(10)が受信した車速パルス信号及びパーキング信号は、テレビアダプター(10)のアナログ信号制御部(12)によって変換されずに、そのままナビゲーション装置(20)のアナログ信号入力部(26)に送信される。これによってナビゲーション装置(20)におけるテレビの視聴はできなくなるが、ナビゲーション装置(20)のアナログ信号入力部(26)には本来の信号が入力されるために、実際の自車位置とナビゲーション装置(20)における自車位置とのズレ等がなくなり、ナビゲーション装置(20)と連携した運転支援システムの誤動作も回避できる。
【0027】
上述した説明においては、運転支援システムが非動作中である場合には、テレビアダプター(10)が受信した車速パルス信号及びパーキング信号の双方を変換するものとして記載している。しかしながら、テレビアダプター(10)のアナログ信号制御部(12)は、テレビアダプター(10)が受信した車速パルス信号及びパーキング信号の一方のみを変換するように構成されていてもよい。あるいは、テレビアダプター(10)は、車速パルス信号及びパーキング信号の一方のみを受信するように構成されていてもよく、ナビゲーション装置(20)は、車速パルス信号及びパーキング信号の他方を直接受信するように構成されていてよい。このような構成は、テレビアダプター(10)に接続されるナビゲーション装置(20)が、車速パルス信号及びパーキング信号の一方のみを用いて走行中であるか停車中であるかを判定している場合には有用であろう。
【0028】
以下、図6を参照して、本実施形態におけるテレビアダプター(10)が実行する例示処理600について説明する。
例示処理600の実行は、任意の所定のタイミングで開始されてよい。例えば、例示処理600は、テレビアダプター(10)の電源がONとなる又はその動作が開始することに応答して開始されてよいが、例示処理600の実行開始タイミングはこれに限定されるわけではない。
【0029】
610は、CAN-BUS制御部(11)において、車両から、より詳細には車両ECU(32)から、CAN-BUS信号を受信するステップを示している。
620は、受信したCAN-BUS信号が、運転支援システムが動作中であることを示すかを判定するステップを示している。CAN-BUS信号にはID部とデータ部とを含むデータが符号化されており、ステップ620においては、受信したCAN-BUS信号に符号化されているデータが所定の第1データである場合に、受信したCAN-BUS信号は運転支援システムが動作中であることを示すと判定することができる。限定するわけではなく例示すると、受信したCAN-BUS信号に符号化されているデータが『3A71A000000』(ID部:「3A7」;データ部:「1A000000」)である場合に、受信したCAN-BUS信号は運転支援システムが動作中であることを示すと判定することができる。受信したCAN-BUS信号は運転支援システムが動作中であることを示すと判定した場合、処理はステップ630に進み、そうでない場合、処理はステップ640に進む。
【0030】
630は、アナログ信号制御部(12)において受信される車速パルス信号及びパーキング信号の一方又は双方(以下、「車速パルス信号等という。」)がそのまま従って変換されずにナビゲーション装置(20)に送信されるように、アナログ信号制御部(12)を設定するステップを示している。なお、このように設定されたアナログ信号制御部(12)は、受信した車速パルス信号等のコピーをナビゲーション装置(20)に送信してもよい。
【0031】
640は、受信したCAN-BUS信号が、運転支援システムが非動作中であることを示すかを判定するステップを示している。ステップ640においては、受信したCAN-BUS信号に符号化されているデータが所定の第2データである場合に、受信したCAN-BUS信号は運転支援システムが非動作中であることを示すと判定することができる。限定するわけではなく例示すると、受信したCAN-BUS信号に符号化されているデータが『3A700000000』(ID部:『3A7』;データ部:『00000000』)である場合に、受信したCAN-BUS信号は運転支援システムが非動作中であることを示すと判定することができる。受信したCAN-BUS信号は運転支援システムが非動作中であることを示すと判定した場合、処理はステップ650に進み、そうでない場合、処理はステップ660に進む。
【0032】
650は、車両が停車中であることを示す車速パルス信号等がナビゲーション装置(20)に送信されるように、アナログ信号制御部(12)を設定するステップを示している。このように設定されたアナログ信号制御部(12)は、受信した車速パルス信号等を変換することにより、車両が停車中であることを示す車速パルス信号等をナビゲーション装置(20)に送信してよい。
【0033】
660は、受信したCAN-BUS信号をナビゲーション装置(20)に送信するステップを示している。
例示処理600はループ処理を含むものの、任意の所定のタイミングで終了してよい。例えば、例示処理600は、テレビアダプター(10)の電源がOFFとなること又はその動作が終了又は停止し非動作となることに応答して終了されてよいが、例示処理600の実行終了タイミングはこれに限定されるわけではない。
【0034】
例示処理600によれば、テレビアダプター(10)は、車速パルス信号を、テレビアダプター(10)のアナログ信号制御部(12)において、車両が走行中であっても停車中であることを示す信号に変換し、ナビゲーション装置(20)のアナログ信号入力部(26)に送信する機能を備えることができることが理解されよう。また、例示処理600によれば、テレビアダプター(10)は、CAN-BUS信号から車両が運転支援システムの動作中か否かを判別し、動作中の場合は車速パルス信号を車両が停車中であることを示す信号に変換することを行わず、運転支援システムが非動作中の場合は車速パルス信号を車両が停車中であることを示す信号に変換できることが理解されよう。更に、例示処理600によれば、テレビアダプター(10)は、車両からのアナログ信号である車速パルス信号に加えて、パーキング信号も車両が走行中であっても停車中であることを示す信号に変換できることが理解されよう。
【0035】
なお、上の説明では「テレビ」アダプター(10)としているが、本開示はテレビ視聴機能に係るアダプターに限定されるわけではない。本開示は、車両に搭載されるナビゲーション装置(20)であって、車速パルス信号等に基づき車両が停車中であることを判定し、車両が停車中であると判定している間に有効となる任意の機能(テレビ視聴機能はその一例である。)を有するナビゲーション装置(20)のためのアダプターを含む。
【0036】
例示処理600によれば、そのようなアダプターは、車両から、CAN-BUS信号と、車速パルス信号等とを受信し、受信したCAN-BUS信号に基づき、車両の運転支援システムが非動作中であるかを判定し、車両の運転支援システムが非動作中であると判定している間、車両が停車中であることを示す車速パルス信号等をナビゲーション装置(20)に送信し、それ以外の間、受信した車速パルス信号等をナビゲーション装置(20)に送信するように構成されることが理解されよう。なお、例示処理600において、車両の運転支援システムが非動作中であると判定している間は、ステップ640において受信したCAN-BUS信号は運転支援システムが非動作中であることを示すと判定してから、次にステップ620において受信したCAN-BUS信号は運転支援システムが動作中であることを示すと判定するまでの間に相当する。
【0037】
2 第2実施形態
図3は、本開示の第2実施形態に係る車載用テレビアダプターの構成例を示すブロック図である。
【0038】
本開示の第2実施形態は、第1実施形態におけるテレビアダプター(10)に、テレビ視聴の可否に係る操作部を設けたものである。即ち、図3に示すテレビアダプター(10)にはテレビ視聴の可否を切り替えるためのスイッチ(51)と、テレビアダプター(10)が動作している状態を表示するためのインジケーター(52)とを備えた操作部(50)が設けられている。
【0039】
本実施形態において、テレビアダプター(10)は、運転支援システムが動作中においては、スイッチ(51)の動作を制限することとし、さらにテレビ視聴中に運転支援システムの動作スイッチ(31)が押された場合にはスイッチ(31)を自動でオフにする。
【0040】
なお、図3において、テレビアダプター(10)と操作部(50)とは別体として表されているが、テレビアダプター(10)と操作部(50)とは一体であるように構成されてよいことが理解されよう。
【0041】
3 第3実施形態
図4は、本開示の第3実施形態に係る車載用テレビアダプターの構成例を示すブロック図である。
【0042】
第1実施形態においては、アナログ信号であるパーキング信号及び車速パルス信号を制御することにより走行中のテレビ視聴を可能としている。しかしながら、パーキング信号及び車速パルス信号に相当する信号(車両が走行中であること又は停車中であることを示す信号を含む。)は、データとしてCAN-BUS信号に含まれている場合がある。第3実施形態は、そのような場合に対処するものあり、以下に述べる点を除き、第1実施形態と同一である。
【0043】
本実施形態におけるテレビアダプター(10)にはアナログ信号制御部(12)(図1を参照。)が存在しない。本実施形態におけるテレビアダプター(10)は、CAN-BUS信号に含まれるパーキング信号及び車速パルス信号に相当する信号を、当該テレビアダプター(10)内のCAN-BUS制御部(11)でデータ変換することによって、走行中のテレビ視聴を可能とするように構成されている。
【0044】
即ち、本実施形態において、運転支援システムが非動作中である場合には、テレビアダプター(10)が受信したCAN-BUS信号に含まれる車速パルス信号及びパーキング信号に相当する信号は、テレビアダプター(10)のCAN-BUS制御部(11)によって走行中であっても停車中であることを示す信号にデータ変換されたうえで、ナビゲーション装置(20)のCAN-BUS信号入力部(25)に送信される。従って、本実施形態によれば、車両が走行中であってもテレビの視聴が可能である。
【0045】
一方、本実施形態において、運転支援システムが動作中である場合には、テレビアダプター(10)が受信したCAN-BUS信号に含まれる車速パルス信号及びパーキング信号に相当する信号は、テレビアダプター(10)のCAN-BUS制御部(11)によって変換されずに、そのままナビゲーション装置(20)のCAN-BUS信号入力部(25)に送信される。これによってナビゲーション装置(20)におけるテレビの視聴はできなくなるが、ナビゲーション装置(20)のCAN-BUS信号入力部(25)には本来の信号が入力されるために、実際の自車位置とナビゲーション装置(20)における自車位置とのズレ等がなくなり、ナビゲーション装置(20)と連携した運転支援システムの誤動作も回避できる。
【0046】
以下、図7を参照して、本実施形態におけるテレビアダプター(10)が実行する例示処理700について説明する。
例示処理700の実行開始タイミングについては、例示処理600と同様であってよい。
【0047】
710は、CAN-BUS制御部(11)において、車両から、より詳細には車両ECU(32)から、CAN-BUS信号を受信するステップを示している。ステップ710は、ステップ610と同様のステップであってよい。
【0048】
720は、受信したCAN-BUS信号が、運転支援システムが動作中であることを示すかを判定するステップを示している。ステップ720は、ステップ620と同様のステップであってよい。受信したCAN-BUS信号は運転支援システムが動作中であることを示すと判定した場合、処理はステップ730に進み、そうでない場合、処理はステップ740に進む。
【0049】
730は、運転支援システムが動作中であると、例えばテレビアダプター(10)のメモリ(図示せず)に記憶するステップを示している。ステップ730の実行直前に、運転支援システムが非動作中であると既に記憶されていた場合、ステップ730において当該記憶は更新されることになる。
【0050】
740は、受信したCAN-BUS信号が、運転支援システムが非動作中であることを示すかを判定するステップを示している。ステップ740は、ステップ640と同様のステップであってよい。受信したCAN-BUS信号は運転支援システムが非動作中であることを示すと判定した場合、処理はステップ750に進み、そうでない場合、処理はステップ760に進む。
【0051】
750は、運転支援システムが非動作中であると、例えばテレビアダプター(10)のメモリ(図示せず)に記憶するステップを示している。ステップ750の実行直前に、運転支援システムが動作中であると既に記憶されていた場合、ステップ750において当該記憶は更新されることになる。
【0052】
760は、受信したCAN-BUS信号が、車両が走行中であることを示すかを判定するステップを示している。ステップ760においては、受信したCAN-BUS信号に符号化されているデータが、所定の第3データである場合に、受信したCAN-BUS信号は車両が走行中であることを示すと判定することができる。限定することなく例示すると、受信したCAN-BUS信号に符号化されているデータが、車両が走行中であることを示す車速パルス信号等に相当する場合に、受信したCAN-BUS信号は車両が走行中であることを示すと判定することができる。受信したCAN-BUS信号は車両が走行中であることを示すと判定した場合、処理はステップ770に進み、そうでない場合、処理はステップ790に進む。
【0053】
770は、例えばテレビアダプター(10)のメモリ(図示せず)に、運転支援システムが非動作中であると記憶されているかを判定するステップを示している。運転支援システムが非動作中であると記憶されている場合に、処理はステップ780に進み、そうでない場合、処理はステップ790に進む。
【0054】
780は、受信したCAN-BUS信号を、車両が停車中であることを示すように変換するステップを示している。なお、ステップ780に到達するということは、受信したCAN-BUS信号は車両が走行中であることを示しているということである。また、この変換は、例えば、CAN-BUS信号に符号化されているデータを、車両が停車中であることを示す車速パルス信号等に書き換えることであってよいが、これに限定されるわけではない。
【0055】
790は、受信したCAN-BUS信号をナビゲーション装置(20)に送信するステップを示している。ステップ790にステップ780から到達した場合、受信したCAN-BUS信号を変換したものが送信されることになり、そうでない場合、受信したCAN-BUS信号を変換せずに、即ち、受信したCAN-BUS信号そのもの又はそのコピーが送信されることになる。
【0056】
例示処理700の終了タイミングについては、例示処理600と同様であってよい。
例示処理700によれば、テレビアダプター(10)は、車両ECU(32)から送信されたCAN-BUS信号に符号化されているデータをテレビアダプター(10)内にあるCAN-BUS制御部(11)において変換し、ナビゲーション装置(20)に送信する機能を備えることができることが理解されよう。また、例示処理700によれば、CAN-BUS制御部(11)では、CAN-BUS信号から車両の運転支援システムの動作中か否かを判別し、動作中の場合はCAN-BUS信号の変換は行わず、運転支援システムが非動作中の場合はCAN-BUS制御部(11)において車両が走行中であっても停車中であることを示す信号にCAN-BUS信号を変換し、ナビゲーション装置(20)に送信することができることが理解されよう。
【0057】
なお、上述したように、本開示は、車両に搭載されるナビゲーション装置(20)であって、車速パルス信号等に基づき車両が停車中であることを判定し、車両が停車中であると判定している間に有効となる任意の機能(テレビ視聴機能はその一例である。)を有するナビゲーション装置(20)のためのアダプターを含む。
【0058】
例示処理700によれば、そのようなアダプターは、車両からCAN-BUS信号を受信し、受信したCAN-BUS信号に基づき、車両の運転支援システムが非動作中であるかを判定し、車両の運転支援システムが非動作中であると判定している間に受信した、車両が走行中であることを示す前記CAN-BUS信号を、車両が停車中であることを示すように変換したうえでナビゲーション装置(20)に送信し、それ以外の受信したCAN-BUS信号を、変換せずに前記ナビゲーション装置(20)に送信するように構成されることが理解されよう。
【0059】
なお、例示処理700において、車両の運転支援システムが非動作中であると判定している間は、ステップ740において受信したCAN-BUS信号は運転支援システムが非動作中であることを示すと判定してから、次にステップ720において受信したCAN-BUS信号は運転支援システムが動作中であることを示すと判定するまでの間に相当する。別の観点から述べると、例示処理700において、車両の運転支援システムが非動作中であると判定している間は、運転支援システムが非動作中であると記憶されている間であってよい。
【0060】
4 第4実施形態
図5は、本開示の第4実施形態に係る車載用テレビアダプターの構成例を示すブロック図である。
【0061】
第1実施形態において、車両ECU(32)は、テレビアダプター(10)のCAN-BUS制御部11を介して、ナビゲーション装置(20)のCAN-BUS信号入力部25に接続されている。第4実施形態は、車両ECU(32)からのCAN-BUSが分岐し、テレビアダプター(10)のCAN-BUS制御部11及びナビゲーション装置(20)のCAN-BUS信号入力部25にそれぞれ接続されている点を除き、第1実施形態と同一である。
【0062】
5 むすび
以上、本開示の実施形態の幾つかの例を説明してきたが、これらは例示にすぎず、本開示の技術的範囲を限定するものではないことが理解されるべきである。説明した実施形態についても、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、変更、追加、改良などを適宜行うことができることが理解されるべきである。本開示の技術的範囲は、上述した実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ規定されるべきである。
【符号の説明】
【0063】
210…停車中の車速パルス信号の波形の一例である。
220…走行中の車速パルス信号の波形の一例である。
230…停車中のパーキング信号の波形の一例である。
240…走行中のパーキング信号の波形の一例である。
【要約】
【課題】車両の運転支援システムの動作を阻害することなく、車両が走行中であってもテレビの視聴を可能とする車載用テレビアダプターを提供する。
【解決手段】テレビアダプター(10)は車両ECU(32)・車速パルス信号の発生源(33)・パーキング信号の発生源(34)とナビゲーション装置(20)との間に接続され、車速パルス信号とパーキング信号とをテレビアダプター(10)内のアナログ信号制御部(12)において変換した信号を純正ナビゲーション装置(20)のアナログ信号入力部(26)に送信し、CAN-BUS信号に接続されたテレビアダプター(10)のCAN-BUS制御部(11)は車両運転者が車両ECU(32)に接続された運転支援システムの動作スイッチ(31)の操作を行い、車両ECU(32)が運転支援を動作中であるか否かをCAN-BUS上の通信データから判別する機能を備える。
【選択図】図1
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7