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  • 特許-調整可能なパンチ本体組立体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】調整可能なパンチ本体組立体
(51)【国際特許分類】
   B21D 28/34 20060101AFI20220829BHJP
   B26F 1/44 20060101ALI20220829BHJP
【FI】
B21D28/34 J
B26F1/44 F
【請求項の数】 19
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018071390
(22)【出願日】2018-04-03
(65)【公開番号】P2018176278
(43)【公開日】2018-11-15
【審査請求日】2021-02-10
(31)【優先権主張番号】15/479,018
(32)【優先日】2017-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507092056
【氏名又は名称】アマダ・ツール・アメリカ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】エドワード・エー・ドリーズ
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・タウシャー
【審査官】山本 裕太
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-146831(JP,A)
【文献】特表平8-504369(JP,A)
【文献】米国特許第05020407(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0079134(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 28/34
B26F 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動体係合端部及び反対側の切削端部と、前記駆動体係合端部及び前記切削端部の間で延在する長手方向の内孔と、を有するパンチ本体であって、前記長手方向の内孔は排出部材を受け入れるサイズとされ、前記駆動体係合端部が第1調整可能係合部を有し、当該パンチ本体が長手方向軸を画成する、パンチ本体と、
前記パンチ本体に調整可能に連結するように構成された駆動体であって、前記パンチ本体の前記第1調整可能係合部に対応する第2調整可能係合部を有し、前記長手方向軸において前記パンチ本体に対する当該駆動体の軸方向位置を設定する基部と、パンチヘッドと対になるために前記基部から延在する柱部と、を有する、駆動体と、
前記駆動体の前記軸方向位置をロックするために前記パンチ本体の前記駆動体係合端部にあるロック機構と、
を備えることを特徴とする調整可能パンチ本体組立体。
【請求項2】
前記駆動体が、前記パンチ本体の前記駆動体係合端部に回転可能に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の調整可能パンチ本体組立体。
【請求項3】
前記第1調整可能係合部が、前記パンチ本体の前記駆動体係合端部にある外ネジ山を備え、
前記第2調整可能係合部が、前記駆動体の前記基部内にあり、前記外ネジ山に係合する内ネジ山を備えることを特徴とする請求項2に記載の調整可能パンチ本体組立体。
【請求項4】
前記排出部材、一端部においてバネ付勢されて他端部において排出伸長部を有する本体を有することを特徴とする請求項1に記載の調整可能パンチ本体組立体。
【請求項5】
前記排出部材の前記一端部と前記駆動体の前記基部との間にバネが配設されていることを特徴とする請求項4に記載の調整可能パンチ本体組立体。
【請求項6】
前記ロック機構が、前記パンチ本体の前記駆動体係合端部に配設された複数の位置決孔部を有することを特徴とする請求項1に記載の調整可能パンチ本体組立体。
【請求項7】
複数の前記位置決孔部が、前記パンチ本体の前記駆動体係合端部の端面の周りに環状に配設されていることを特徴とする請求項6に記載の調整可能パンチ本体組立体。
【請求項8】
前記駆動体の前記基部が、複数の前記位置決孔部のうちの1つと軸方向で位置合わせした少なくとも1つのロック孔部を有することを特徴とする請求項6に記載の調整可能パンチ本体組立体。
【請求項9】
少なくとも1つの固定具が、前記駆動体を前記軸方向位置でロックするために、前記基部の前記ロック孔部内に、及び、前記パンチ本体の複数の前記位置決孔部のうちの1つ内に、受けられていることを特徴とする請求項8に記載の調整可能パンチ本体組立体。
【請求項10】
駆動体係合端部及び反対側の切削端部と、前記駆動体係合端部及び前記切削端部の間で延在する長手方向の内孔と、を有するパンチ本体であって、前記駆動体係合端部が第1調整可能係合部を有し、前記パンチ本体の前記切削端部が、当該パンチ本体を打抜機械と位置合わせするために少なくとも1つの外側スロットを有し、かつ、当該パンチ本体が長手方向軸を画成する、パンチ本体と、
前記パンチ本体に調整可能に連結するように構成された駆動体であって、前記パンチ本体の前記第1調整可能係合部に対応する第2調整可能係合部を有し、前記長手方向軸において前記パンチ本体に対する当該駆動体の軸方向位置を設定する基部と、パンチヘッドと対になるために前記基部から延在する柱部と、を有する、駆動体と、
前記駆動体の前記軸方向位置をロックするために前記パンチ本体の前記駆動体係合端部にあるロック機構と、
を備えることを特徴とする調整可能パンチ本体組立体。
【請求項11】
駆動体係合端部及び反対側の切削端部と、前記駆動体係合端部及び前記切削端部の間で延在する長手方向の内孔と、を有し、長手方向軸を画成するパンチ本体と、
前記パンチ本体によって保持された排出部材であって、一端部においてバネ付勢されて他端部において排出伸長部を有する本体を有する排出部材と、
前記パンチ本体に調整可能に連結されるように構成され、基部と、パンチヘッドと対になるために前記基部から延在する柱部と、を有する駆動体と、
前記長手方向軸において前記パンチ本体に対する前記駆動体の軸方向位置を調整するための調整手段と、
前記駆動体の前記軸方向位置をロックするためのロック手段と、
を備えることを特徴とする調整可能パンチ本体組立体。
【請求項12】
前記調整手段が、前記パンチ本体及び前記駆動体に各別にある対になった外ネジ山及び内ネジ山を有することを特徴とする請求項11に記載の調整可能パンチ本体組立体。
【請求項13】
前記ロック手段が、前記パンチ本体に配設された複数の位置決孔部を有し、
前記基部が、複数の前記位置決孔部のうちの1つと位置合わせするロック孔部を有し、
固定具が、前記ロック孔部と複数の前記位置決孔部のうちの1つとを通って延在していることを特徴とする請求項11に記載の調整可能パンチ本体組立体。
【請求項14】
駆動体に連結されたパンチ本体を有するパンチ本体組立体を調整するための方法であって、
前記駆動体の基部を前記パンチ本体の駆動体係合端部に連結するステップであって、前記パンチ本体は、駆動体係合端部及び反対側の切削端部と、前記駆動体係合端部及び前記切削端部の間で延在する長手方向の内孔とを有し、前記長手方向の内孔が排出部材を受け入れるサイズとされたものであるステップと、
前記パンチ本体の長手方向軸に沿う前記パンチ本体に対する前記駆動体の選択した軸方向位置に達するまで、前記パンチ本体に対して前記駆動体を回転させるステップと、
前記駆動体の前記選択した軸方向位置をロックするステップと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項15】
前記駆動体の前記選択した軸方向位置をロック解除するステップと、
前記長手方向軸に沿う前記パンチ本体に対する前記駆動体の別の選択した軸方向位置に達するまで、前記パンチ本体に対して前記駆動体を回転させるステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記駆動体を前記別の選択した軸方向位置でロックするステップをさらに備えることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記パンチ本体に前記駆動体を連結するステップが、前記駆動体の前記基部を前記パンチ本体の前記駆動体係合端部に螺着するステップを有することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記選択した軸方向位置まで前記パンチ本体に対して前記駆動体を回転させるステップが、前記パンチ本体の前記駆動体係合端部にある複数の位置決孔部のうちの1つを前記駆動体の前記基部にあるロック孔部に位置合わせするステップを有することを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記駆動体の前記選択した軸方向位置をロックするステップが、少なくとも1つの固定具を前記ロック孔部に及び複数の前記位置決孔部のうちの1つに挿通するステップを有することを特徴とする請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打抜工具のためのパンチ本体組立体に関する。より具体的には、本発明は、調整可能であり、これにより打抜工具の長さの調整を可能としたパンチ本体組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
打抜工具は、主として、シート状金属のようなワークピースに様々なサイズ及び形状の窪みや切欠を形成するために使用される。打抜工具は、しばしば、使用により磨減されるが、このため、再加工または再表面仕上げ(re-surfacing)または工具の交換を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
打抜工具の駆動体のドライバの長さを現場で容易に調整することを可能とし、これにより、打抜工具が磨減したときに再加工や工具の交換を回避するパンチ本体組立体に対する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
したがって、本発明は、調整可能パンチヘッド組立体及びパンチ本体組立体を調整する方法を提供し得、このパンチヘッド組立体は、パンチ本体を有し、このパンチ本体は、駆動体係合端部及び反対側にある切削端部と、駆動体係合端部及び切削端部の間で延在する長手方向の内孔と、を有する。駆動体係合端部は、第1調整可能係合部を有する。駆動体は、パンチ本体に調整可能に連結するように構成されている。駆動体は、パンチ本体の第1調整可能係合部に対応する第2調整可能係合部を有する基部を有しており、パンチ本体の長手方向軸におけるパンチ本体に対する駆動体の軸方向位置を設定する。ステムは、パンチヘッドと対になるために基部から延在する。ロック機構は、駆動体の軸方向位置をロックするためにパンチ本体の駆動体係合端部に設けられている。駆動体は、パンチ本体の駆動体係合端部に回転可能に連結されている。第1調整可能係合部は、パンチ本体の駆動体係合端部に外ネジ山を備え得、第2調整可能係合部は、駆動体の基部に外ネジ山に係合する内ネジ山を備え得る。排出部材は、パンチ本体によって保持され得る。排出部材は、一端部においてバネ付勢されて他端部が排出伸長部である本体を有し得る。バネは、排出部材の一端部と駆動体の基部との間に配設され得る。ロック機構は、パンチ本体の駆動体係合端部に配設された複数の位置決孔部を有し得る。複数の位置決孔部は、パンチ本体の駆動体係合端部の端面の周りに環状に配設されている。駆動体の基部は、複数の位置決孔部のうちの1つと軸方向で位置合わせする少なくとも1つのロック孔部を有し得る。少なくとも1つの固定具は、駆動体を軸方向位置にロックするために、基部のロック孔部内に及びパンチ本体の複数の位置決孔部のうちの1つ内に受けられ得る。パンチ本体の切削端部は、パンチ本体を打抜機械に位置合わせさせるために、少なくとも1つの外部スロットを有し得る。
【0005】
本発明は、同様に、調整可能パンチ本体組立体を提供し得、このパンチ本体組立体は、パンチ本体を備え、このパンチ本体は、駆動体係合端部及び反対側にある切削端部と、駆動体係合端部及び切削端部の間で延在する長手方向の内孔と、を有する。駆動体は、パンチ本体に調整可能に連結するように構成されている。駆動体は、基部と、パンチヘッドと対になるために基部から延在する柱部と、を有する。パンチ本体の長手方向軸においてパンチ本体に対する駆動体の軸方向位置を調整するための手段が設けられており、駆動体の軸方向位置をロックするための手段が設けられている。
【0006】
本発明は、さらに、パンチ本体組立体を調整する方法を提供し、このパンチ本体組立体は、駆動体に連結されたパンチ本体を有し、この方法は、駆動体の基部をパンチ本体の駆動体係合端部に連結するステップと、パンチ本体の長手方向軸に沿うパンチ本体に対する駆動体の選択した軸方向位置に達するまで、パンチ本体に対して駆動体を回転させるステップと、駆動体の選択した軸方向位置をロックするステップと、を備える。
【0007】
本発明及び本発明に付随する様々な利点の完全な理解は、添付の図面に関連して以下の詳細な説明を参照することによってより理解するにしたがって、迅速に得られる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の例示的な実施形態にかかるパンチ本体組立体を示す分解頂面斜視図である。
図2図1に示すパンチ本体組立体の分解底面斜視図である。
図3図1に示すパンチ本体組立体を示す側面図であって、このパンチ本体組立体の一部を破断した、側面図である。
図4図3に示すパンチ本体組立体を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1から図4を参照すると、本発明は、打抜工具のためのパンチ本体組立体100に関する。パンチ本体組立体100は、特に工具が磨減した際に、打抜工具の長さを現場で容易に調整することを可能とするように設計されている。本発明の例示的な実施形態にかかるパンチ本体組立体100は、全体として、パンチ本体110を有しており、このパンチ本体は、排出部材120を保持し、駆動体130に係合する。後述する本発明の調整機構は、打抜工具が使用により磨減した際に、パンチ本体110に対する駆動体130の軸方向位置を調整すること、すなわち、パンチ本体110と駆動体130との間の軸方向距離を調整することを可能とし、工具を長くする。これにより、排出部材120を打抜機械内で排出部材の同じ設定で維持しつつ、エンドユーザがパンチ本体110の表面の再表面仕上げすることが可能となる。駆動体130は、好ましくは、同時に出願し、調整可能なパンチヘッド組立体と題した同一出願人による米国特許出願第15/479028号で開示したパンチヘッドのようなパンチヘッド10に係合する。
【0010】
パンチ本体110は、打抜工具のための切削機能を提供する。パンチ本体110は、駆動体係合端部112と、反対側の切削端部114と、これら端部間に延在する長手方向の内孔116と、を有する。パンチ本体110は、ほぼ筒状形状を有し得る。内孔116は、排出部材120を支持し、内側に延在する肩部118(図4)を有する。1以上の細長いスロット122は、パンチ本体110に設けられ得、パンチ本体組立体100を打抜機械と位置合わせさせるためのキーを提供する。細長いスロット122それぞれは、好ましくは、パンチ本体110のほぼ中程からその切削端部114まで延在する。複数の細長いスロット122は、パンチ本体110の周りで互いに環状に間隔をあけ得る。
【0011】
パンチ本体110の駆動係合端部112は、駆動体130と対になるための調整可能係合部124を有する。調整可能係合部124は、パンチ本体110と駆動体130との間の軸方向長さの調整機能を可能とする任意のタイプの係合機構であり得る。例えば、調整可能係合部124は、図1に示すように、パンチ本体の駆動係合端部112にある外ネジ山であり得る。
【0012】
排出部材120は、図4で最もよく示すように、パンチ本体110の内側にあるその内孔116内でパンチ本体110によって支持されている。排出部材120は、両端部142及び144を有する本体140を有する排出ピンであり得る。排出部材120の端部142は、好ましくは、図4に示すように、端部142と駆動体130との間でパンチ本体の内孔116内に配設されたバネ146によってバネ付勢されている。排出部材の端部142は、バネ146の少なくとも一部を収容するキャビティ148を有し得る。排出部材120の他端部144は、打抜いた部品を排出するためにパンチ本体110の切削端部114を通って延在する排出伸長部150を有する。排出伸長部150は、好ましくは、排出部材の本体140の残りの部分よりも小径を有しており、これにより、排出部材120をパンチ本体110内に設置したときに内方に延在する肩部118に当接し得る外側肩部152を画成する。
【0013】
ロック機構154(図3及び図4)は、駆動体130をパンチ本体110にロックするためにパンチ本体110の駆動係合端部112に設けられ得、好ましくは、駆動体130の軸方向位置を駆動体の長手方向軸128に沿ってパンチ本体110に対してロックする。ロック機構154は、パンチ本体の駆動体係合端部112の端面158に配設された1以上の位置決孔部156を有し得る。好ましい実施形態において、複数の位置決孔部156は、図1において最もよく示すように、開口部の周りからパンチ本体の内孔へ端面158に環状に配設されている。
【0014】
駆動体130は、パンチ本体110の駆動体係合端部112に回転可能にかつ調整可能に連結するように構成されている。駆動体130は、全体的に、パンチ本体110に係合する基部160と、基部から延在し、パンチヘッド10に係合する柱部162と、を有する。中央孔部166は、柱部162及び基部160を通って延在するように設けられ得る。中央孔部166は、空気またはオイルミストが打抜機械内で工具を潤滑したままとするために、パンチ本体110の外径部まで工具を通過することを可能とする。基部160は、好ましくは、調整可能係合部164を有し、この調整可能係合部は、パンチ本体110の調整可能係合部124と協働し、必要に応じて、長手方向軸128でパンチ本体110に対する軸方向位置を調整する。調整可能係合部164は、パンチ本体110の調整可能係合部124の外ネジ山に係合するように構成された内ネジ山であり得る。好ましい実施形態において、調整可能係合部164の内ネジ山は、図2及び図4に最もよく示すように、基部160の底部に位置する。パンチ本体110の端面158は、基部160の底部に受けられており、内ネジ山及び外ネジ山の係合を可能とする。駆動体130とパンチ本体110との間の螺合が好ましいが、調整可能係合部124及び164は、パンチ本体110に対する駆動体130の軸方向位置を調整することを可能とする任意の係合機構であり得る。
【0015】
パンチ本体110に対して駆動体130を回転させることにより、駆動体の基部160とパンチ本体110の駆動体係合端部112との間の距離は、調整可能係合部124及び164のネジを介して増減され得、これにより、長手方向軸128における駆動体130の軸方向を設定する。いったん駆動体130の所望の軸方向位置を選択すると、駆動体130のその選択した軸方向位置は、ロック機構154を介してロックされ得る。好ましい実施形態において、ロック機構154は、駆動体130の基部160を通って延在する少なくとも1つのロック孔部170を有する。ロック孔部170は、パンチ本体110の位置決孔部156のうちの1つと位置合わせするように構成されている。駆動体130は、ロック孔部170が位置決孔部156のうちの1つと位置合わせするまで、パンチ本体110に関して回転され得る。固定具172は、位置合わせしたロック孔部170と位置決孔部156のうちの1つとの中に挿入され、パンチ本体110に対する駆動体130の軸方向位置をロックし得る。固定具172は、例えば、止めネジであり得る。安全性のため、別の止めネジのような第2固定具174は、第1固定具172と協働するように設けられ得る。1を越える固定具を使用することにより、固定具が駆動体130及びパンチ本体110から弛緩する可能性を低減する。
【0016】
本発明にかかるパンチ本体組立体100を調整する方法は、駆動体130の基部160をパンチ本体110の駆動体係合端部112に連結するステップと、パンチ本体110の長手方向軸128に沿ってパンチ本体110に対する駆動体130の選択した軸方向位置を達成するまで、パンチ本体110に対して駆動体130を回転させるステップと、駆動体130の選択した軸方向位置をロックするステップと、を備える。駆動体130をパンチ本体に連結するステップは、駆動体130の基部160をパンチ本体110の駆動体係合端部112に螺着するステップを有する。
【0017】
方法は、パンチ本体110に対して駆動体130を回転させ、パンチ本体110の駆動体係合端部112にある複数の位置決孔部156のうちの1つを駆動体130の基部160にあるロック孔部170と位置合わせする軸方向位置を選択するステップと、ロック孔部170に及び複数の位置決孔部156のうちロック孔部170と位置合わせされた1つに少なくとも1つの固定具172を挿通することにより、駆動体130の選択した軸方向位置をロックするステップと、をさらに有し得る。
【0018】
駆動体の軸方向位置を変更するまたは調整するため、本発明にかかる方法は、同様に、固定具172を取り除くことによって駆動体130の選択した軸方向位置をロック解除するステップと、長手方向軸128に沿ってパンチ本体に対する駆動体の別の軸方向位置に達するまで、パンチ本体110に対して駆動体130を回転させるステップと、その後、固定具172を再び挿入することによって、第2の選択した軸方向位置で駆動体130をロックするステップと、を有し得る。
【0019】
特有の実施形態を選択して本発明を例示したが、当業者が理解することは、添付の特許請求の範囲で規定された発明の範囲から逸脱することなく様々な変更及び改変を実施形態においてなし得ること、である。
【符号の説明】
【0020】
10 パンチヘッド、100 パンチ本体組立体、110 パンチ本体、112 駆動係合端部,駆動体係合端部、114 切削端部、116 内孔、120 排出部材、122 スロット、124 調整可能係合部(第1調整可能係合部)、130 駆動体、140 本体、146 バネ、150 排出伸長部、154 ロック機構、156 位置決孔部、160 基部、162 柱部、164 調整可能係合部(第2調整可能係合部)、170 ロック孔部、172 第1固定具、174 第2固定具
図1
図2
図3
図4