(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】バッテリ管理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/02 20160101AFI20220829BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20220829BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20220829BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20220829BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20220829BHJP
【FI】
H02J7/02 H
H01M10/44 P
H01M10/48 P
H02J7/00 301D
H02J50/10
(21)【出願番号】P 2018101564
(22)【出願日】2018-05-28
【審査請求日】2021-01-20
(31)【優先権主張番号】10-2017-0108791
(32)【優先日】2017-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】金 詠 栽
(72)【発明者】
【氏名】全 晋 用
(72)【発明者】
【氏名】成 映 勳
【審査官】猪瀬 隆広
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第103199587(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0077934(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0060801(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0194839(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0079931(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/02
H02J 7/00
H02J 50/10
H01M 10/48
H01M 10/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリであって、
バッテリセルと、
前記バッテリ
セルの情報を取得して変換するコンバータと、
変換された情報の送受信を制御するコントローラと、
前記コントローラの命令に応答して前記変換された情報を隣接するバッテリ又はマスタバッテリ管理装置に対して送受信するアンテナ
であり、当該バッテリの両側面に具現されるアンテナと、
前記コントローラの他の命令に応答して、前記隣接するバッテリに対して無線充電又は無線放電を行うためのコイルと、
を含み、
前記コントローラは、
前記アンテナを介して受信される前記マスタバッテリ管理装置からの命令に応答して、前記無線充電又は前記無線放電を制御
し、前記マスタバッテリ管理装置からの前記命令は、当該バッテリについての前記情報及び前記隣接するバッテリについての情報に基づく、
バッテ
リ。
【請求項2】
前記アンテナは、NFCアンテナで具現される、請求項1に記載のバッテ
リ。
【請求項3】
前記バッテリ
セルの情報は、前記バッテリ
セルの電圧、電流、及び温度のうち少なくとも1つを含む、請求項1
または2に記載のバッテ
リ。
【請求項4】
前記コンバータは、前記バッテリ
セルの情報をデジタル信号に変換するためのA/Dコンバータで具現される、請求項1乃至
3のいずれか一項に記載のバッテ
リ。
【請求項5】
複数のバッテリと、
前記複数のバッテリから取得した情報に基づいて、前記複数のバッテリの状態を決定する第1コントローラと、
前記複数のバッテリから前記情報を受信し、前記第1コントローラの命令に応答して前記状態を前記複数のバッテリに送信する第1アンテナと、
を含み、
前記複数のバッテリの各々は、
バッテリセルと、
前記バッテリセルの情報を取得して変換するコンバータと、
変換された情報の送受信を制御する第2コントローラと、
前記第2コントローラの命令に応答して、前記変換された情報を隣接するバッテリに対して送受信する第2アンテナ
であり、該バッテリの両側面に具現される第2アンテナと、
前記第2コントローラの他の命令に応答して、前記隣接するバッテリに対して無線充電又は無線放電を行うためのコイルと、
を含み、
前記第2コントローラは、前記隣接するバッテリの情報に基づいて前記無線充電又は前記無線放電を制御し、
前記情報は、前記複数のバッテリに含まれた前記バッテリセルの情報を含む、
バッテリ管理装置。
【請求項6】
前記複数のバッテリは直列に接続される、請求項
5に記載のバッテリ管理装置。
【請求項7】
前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、NFCアンテナで具現される、請求項
5または
6に記載のバッテリ管理装置。
【請求項8】
前記バッテリセルの情報は、前記バッテリセルの電圧、電流、及び温度のうち少なくとも1つを含む、請求項
5乃至
7のいずれか一項に記載のバッテリ管理装置。
【請求項9】
前記コンバータは、前記バッテリセルの情報をデジタル信号に変換するためのA/Dコンバータで具現される、請求項
5乃至
8のいずれか一項に記載のバッテリ管理装置。
【請求項10】
前記状態は、前記複数のバッテリの充電状態(SOC)及び寿命状態(SOH)のうち少なくとも1つを含む、請求項
5乃至
9のいずれか一項に記載のバッテリ管理装置。
【請求項11】
前記第1コントローラは、前記情報に基づいて前記複数のバッテリに対してバッテリバランシングを行う、請求項
5乃至
10のいずれか一項に記載のバッテリ管理装置。
【請求項12】
前記第1コントローラは、前記情報に基づいて前記第2コントローラが前記隣接するバッテリに対して前記無線充電又は前記無線放電を行うように制御する、請求項
11に記載のバッテリ管理装置。
【請求項13】
前記第1コントローラは、前記複数のバッテリの充電状態(SOC)に基づいて前記バッテリバランシングを行う、請求項
11に記載のバッテリ管理装置。
【請求項14】
前記第1コントローラは、
前記充電状態が最小に該当する少なくとも1つのバッテリを決定し、
前記複数のバッテリのうち前記少なくとも1つのバッテリを除いたバッテリの前記第2コントローラが無線放電を制御する、請求項
13に記載のバッテリ管理装置。
【請求項15】
前記第1コントローラは、
前記充電状態が最小に該当する少なくとも1つのバッテリを決定し、
前記少なくとも1つのバッテリの前記第2コントローラが、隣接するバッテリから無線充電されたエネルギーの無線放電を制御する、請求項
13に記載のバッテリ管理装置。
【請求項16】
前記第1コントローラは、前記複数のバッテリの前記充電状態(SOC)が全て一致する場合、前記バッテリバランシングを終了する、請求項
13乃至
15のいずれか一項に記載のバッテリ管理装置。
【請求項17】
前記第2コントローラは、前記第1コントローラに前記複数のバッテリの個数を提供する、請求項
5に記載のバッテリ管理装置。
【請求項18】
前記第1コントローラは、前記複数のバッテリのうち1つ以上の温度と基準温度との比較に基づいて前記温度を制御する、請求項
5に記載のバッテリ管理装置。
【請求項19】
前記複数のバッテリの状態は、充電状態(SOC)、寿命状態(SOH)、コールドクランキングアンプ(CCA)、分極抵抗(PR)、内部抵抗(IR)のうち少なくとも1つを含む、請求項
5に記載のバッテリ管理装置。
【請求項20】
前記第2アンテナは、フェライトシート上に提供される、請求項
5に記載のバッテリ管理装置。
【請求項21】
マスタバッテリ管理装置(M-BMS)が複数のバッテリモジュールのうち第1バッテリモジュールの第1スレーブバッテリ管理装置(S-BMS)にウェイクアップ信号を送信するステップと、
前記第1S-BMSが前記ウェイクアップ信号に応答して、前記第1バッテリモジュールの情報を取得するステップと、
前記第1S-BMSが前記第1バッテリモジュールの情報を前記複数のバッテリモジュールのうち第2バッテリモジュールの第2S-BMSに送信するステップと、
前記第2S-BMSが前記第1バッテリモジュールの情報に応答して、前記第2バッテリモジュールの情報を取得するステップと、
前記第2S-BMSが前記第1バッテリモジュールの情報及び前記第2バッテリモジュールの情報を前記M-BMSに送信するステップと、
前記M-BMSが前記第1バッテリモジュールの情報及び前記第2バッテリモジュールの情報に基づいて前記複数のバッテリモジュールの状態を決定するステップと、
を含むバッテリ管理方法。
【請求項22】
前記第1S-BMSが前記第1バッテリモジュールの情報を前記複数のバッテリモジュールのうち第2バッテリモジュールの第2S-BMSに送信するステップは、前記第1バッテリモジュールの情報を第1方向に前記第2S-BMSに送信するステップを含み、
前記第2S-BMSが前記第1バッテリモジュールの情報及び前記第2バッテリモジュールの情報を前記M-BMSに送信するステップは、前記第1バッテリモジュールの情報及び前記第2バッテリモジュールの情報を前記M-BMSに第2方向へ送信するステップを含み、
前記第1方向は前記第2方向と反対である、請求項
21に記載のバッテリ管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態はバッテリ管理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
環境、エネルギー及び資源の問題が問題視される中、電気自動車が未来の運送手段として注目を浴びている。電気自動車は、充放電可能な複数の2次電池(cell)が1つのパックで形成されたバッテリを主な動力源として利用する。
【0003】
そのため、電気自動車の場合、バッテリパックの寿命が重要である。バッテリパックの容量が大きいほど、バッテリパックの寿命は増加する。ここで、バッテリパックの寿命を増加させるために、より多くのバッテリセルをバッテリパックに搭載することはバッテリパックに対するコストが増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態の目的は、無線通信を用いてバッテリセルの情報を送受信する技術を提供することである。
【0005】
また、実施形態の目的は、バッテリセルの情報に基づいてバッテリバランシングを行う技術を提供することである。
【0006】
また、実施形態の目的は、バッテリセルの情報に基づいて温度を制御する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態に係るバッテリ管理装置は、バッテリセルの情報を取得して変換するコンバータと、コントローラの命令に応答して前記変換された情報を隣接するバッテリセルに対して送受信するアンテナと、前記コントローラの他の命令に応答して前記隣接するバッテリセルに対して無線充電又は無線放電を行うためのコイルとを含み、前記コントローラは、前記隣接するバッテリセルの情報に基づいて前記無線充電又は前記無線放電を制御する。
【0008】
前記アンテナは、NFCアンテナで具現され得る。
【0009】
前記アンテナは、前記バッテリセルの両側面に具現され得る。
【0010】
前記バッテリセルの情報は、前記バッテリセルの電圧、電流、及び温度のうち少なくとも1つを含み得る。
【0011】
前記コンバータは、前記バッテリセルの情報をデジタル信号に変換するためのA/Dコンバータで具現され得る。
【0012】
一実施形態に係るバッテリ管理装置は、複数のバッテリと、前記複数のバッテリから取得した情報に基づいて、前記複数のバッテリの状態を決定する第1コントローラと、前記複数のバッテリから前記情報を受信し、前記第1コントローラの命令に応答して前記状態を前記複数のバッテリに送信する第1アンテナとを含み、前記複数のバッテリは、バッテリセルと、前記バッテリセルの情報を取得して変換するコンバータと、変換された情報の送受信を制御する第2コントローラと、前記第2コントローラの命令に応答して、前記変換された情報を隣接するバッテリセルに対して送受信する第2アンテナと、前記第2コントローラの他の命令に応答して、前記隣接するバッテリセルに対して無線充電又は無線放電を行うためのコイルとを含み、前記第2コントローラは、前記隣接するバッテリセルの情報に基づいて前記無線充電又は前記無線放電を制御し、前記情報は、前記複数のバッテリに含まれた前記バッテリセルの情報を含む。
【0013】
前記複数のバッテリは直列に接続され得る。
【0014】
前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、NFCアンテナで具現され得る。
【0015】
前記第2アンテナは、前記バッテリセルの両側面に具現され得る。
【0016】
前記バッテリセルの情報は、前記バッテリセルの電圧、電流、及び温度のうち少なくとも1つを含み得る。
【0017】
前記コンバータは、前記バッテリセルの情報をデジタル信号に変換するためのA/Dコンバータで具現され得る。
【0018】
前記状態は、前記複数のバッテリの充電状態(SOC)及び寿命状態(SOH)のうち少なくとも1つを含み得る。
【0019】
前記第1コントローラは、前記情報に基づいて前記複数のバッテリに対してバッテリバランシングを行う。
【0020】
前記第1コントローラは、前記情報に基づいて前記第2コントローラが前記隣接するバッテリセルに対して前記無線充電又は前記無線放電を行うように制御し得る。
【0021】
前記第1コントローラは、前記複数のバッテリの充電状態(SOC)に基づいて前記バッテリバランシングを行う。
【0022】
前記第1コントローラは、前記充電状態が最小に該当する少なくとも1つのバッテリを決定し、前記複数のバッテリのうち前記少なくとも1つのバッテリを除いたバッテリの前記第2コントローラが無線放電を制御し得る。
【0023】
前記第1コントローラは、前記充電状態が最小に該当する少なくとも1つのバッテリを決定し、前記少なくとも1つのバッテリの前記第2コントローラが、隣接するバッテリから無線充電されたエネルギーの無線放電を制御し得る。
【0024】
前記第1コントローラは、前記複数のバッテリの前記充電状態(SOC)が全て一致する場合、前記バッテリバランシングを終了し得る。
【0025】
前記第2コントローラは、前記第1コントローラで前記複数のバッテリの個数を提供し得る。
【0026】
前記第1コントローラは、前記複数のバッテリのうち1つ以上の温度と基準温度との比較に基づいて前記温度を制御し得る。
【0027】
前記複数のバッテリの状態は、充電状態(SOC)、寿命状態(SOH)、コールドクランキングアンプ(CCA)、分極抵抗(PR)、内部抵抗(IR)のうち少なくとも1つを含み得る。
【0028】
前記第2アンテナは、フェライトシート上に提供され得る。
【0029】
一実施形態に係るバッテリ管理方法は、M-BMS(Master Battery Management System)が複数のバッテリモジュールのうち第1バッテリモジュールの第1S-BMS(Slave Battery Management System)にウェイクアップ信号を送信するステップと、前記第1S-BMSが前記ウェイクアップ信号に応答して、前記第1バッテリモジュールの情報を取得するステップと、前記第1S-BMSが前記第1バッテリモジュールの情報を前記複数のバッテリモジュールのうち第2バッテリモジュールの第2S-BMSに送信するステップと、前記第2S-BMSが前記第1バッテリモジュールの情報に応答して、前記第2バッテリモジュールの情報を取得するステップと、前記第2S-BMSが前記第1バッテリモジュールの情報及び前記第2バッテリモジュールの情報を前記M-BMSに送信するステップと、前記M-BMSが前記第1バッテリモジュールの情報及び前記第2バッテリモジュールの情報に基づいて前記複数のバッテリモジュールの状態を決定するステップとを含む。
【0030】
前記第1S-BMSが前記第1バッテリモジュールの情報を前記複数のバッテリモジュールのうち第2バッテリモジュールの第2S-BMSに送信するステップは、前記第1バッテリモジュールの情報を第1方向に前記第2S-BMSに送信するステップを含み、前記第2S-BMSが前記第1バッテリモジュールの情報及び前記第2バッテリモジュールの情報を前記M-BMSに送信するステップは、前記第1バッテリモジュールの情報及び前記第2バッテリモジュールの情報を前記M-BMSに第2方向へ送信するステップを含み、前記第1方向は前記第2方向と反対であり得る。
【発明の効果】
【0031】
本発明によると、無線通信を用いてバッテリセルの情報を送受信する技術を提供することができる。
【0032】
本発明によると、バッテリセルの情報に基づいてバッテリバランシングを行う技術を提供することができる。
【0033】
本発明によると、バッテリセルの情報に基づいて温度を制御する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】一実施形態に係るバッテリ装置の概略的なブロック図を示す。
【
図2】
図1に示されたバッテリ装置のブロック図の一例を示す。
【
図3】一実施形態に係るバッテリ装置の斜視図を示す。
【
図4A】
図3に示された第1バッテリモジュールの斜視図の一例を示す。
【
図4B】
図3に示された第1バッテリモジュールの斜視図の他の例を示す。
【
図5A】
図3に示された第1バッテリモジュールの側面図の一例を示す。
【
図5B】
図3に示された第1バッテリモジュールの側面図の他の例を示す。
【
図6】
図3に示されたS-BMSを説明するための図である。
【
図7】
図3に示されたM-BMSを説明するための図である。
【
図8】
図1に示されたバッテリ装置の動作を説明するための図面の一例である。
【
図9】
図1に示されたバッテリ装置の動作を説明するための図面の異なる例である。
【
図10】
図1に示されたバッテリ装置の動作を説明するための図面の異なる例である。
【
図11】一実施形態に係るバッテリ装置の斜視図を示す。
【
図12A】
図11に示された第1バッテリモジュールの斜視図の一例を示す。
【
図12B】
図11に示された第1バッテリモジュールの斜視図の一例を示す。
【
図13】
図11に示されたS-BMSを説明するための図である。
【
図14】
図1に示されたバッテリ装置の動作を説明するための図面の異なる例である。
【
図15】
図1に示されたバッテリ装置の動作を説明するための図面の異なる例である。
【
図16】
図1に示されたバッテリ装置のバッテリ管理方法を説明するための図面の一例である。
【
図17】
図1に示されたバッテリ装置のバッテリ管理方法を説明するための図面の異なる例である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
実施形態に対する特定な構造的又は機能的な説明は単なる例示のための目的として開示されたものとして、様々な形態に変更され得る。したがって、実施形態は特定な開示形態に限定されるものではなく、本明細書の範囲は技術的な思想に含まれる変更、均等物ないし代替物を含む。
【0036】
第1又は第2などの用語を複数の構成要素を説明するために用いることがあるが、このような用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ解釈されなければならない。例えば、第1構成要素は第2構成要素と命名することができ、同様に第2構成要素は第1構成要素にも命名することができる。
【0037】
いずれかの構成要素が他の構成要素に「接続されて」いると言及された場合、その次の構成要素に直接的に接続されてもよく、又は中間に他の構成要素が存在することもあり得ると理解されなければならない。
【0038】
単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味をもたない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを示すものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0039】
異なるように定義さがれない限り、技術的であるか又は科学的な用語を含むここで用いる全ての用語は、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義された用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであって、本明細書で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されることはない。
【0040】
以下、実施形態を添付する図面を参照しながら詳細に説明する。各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示す。
【0041】
図1は、一実施形態に係るバッテリ装置の概略的なブロック図を示し、
図2は、
図1に示されたバッテリ装置のブロック図の一例を示す。
【0042】
図1及び
図2を参照すると、バッテリ装置10は、バッテリパック100及びバッテリ管理システム(battery management system(BMS))200を含む。
【0043】
バッテリ装置10は、バッテリが用いられる全ての装置に具現され得る。例えば、バッテリ装置10は、エネルギー格納システム(energy storage system(ESS))、電子装置、移動手段などに具現される。例えば、移動手段は、自動車、トラック、トラクター、スクーター、バイク、サイクル、水陸両用車両、雪上車、ボート、公共交通、バス、モノレール、汽車、路面電車、無人航空機(UAV))、ドローン、自律走行車両、スマート移動手段、電気自動車、知能型車両、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、又は、ハイブリッド自動車のような運送、引渡し、又は通信の任意のモードを称する。
【0044】
例えば、バッテリ装置10は、スマート機器、スマートホーム環境、スマートビルディング環境、スマートホーム環境の部品、2次電池、電池セル、又はエネルギー源として充電及び放電可能なバッテリモジュールである。充電及び放電充電の可能なバッテリモジュールは、携帯電話、セルラーフォン、パーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、ノート型パソコン、サブノート型パソコン、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(UMPC)、タブレットPC、ファブレット、モバイルインターネットデバイス(MID)、PDA(personal digital assistant)、EDA(enterprise digital assistant)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯用ゲームコンソール、MP3プレーヤー、PMP(portable/personal multimedia player)、ハンドヘルド電子書籍、GPS(global positioning system)、ナビゲーション、個人用/携帯用ナビゲーション装置(PND)、ハンドヘルドゲームコンソール(handheld game console)、電子書籍、及びHDTV(high definition television)、光ディスクプレーヤー、DVDプレーヤー、ブルーレイプレーヤー、セットアップボックス、ロボット掃除機、家電製品、コンテンツプレーヤー、通信システム、イメージ処理システム、グラフィック処理システム、家電/IT(consumer electronics/information technology)装置のような様々なデジタル装置に内蔵されたり、又は相互作用する。
【0045】
また、デジタルデバイスは、ユーザの体に着用される着用可能なウェアラブル装置として具現される。例えば、ウェアラブル装置は、ユーザの身体それ自体に装着されるリング、時計、一対のメガネ、メガネタイプ装置、ブレスレット、足首ブラケット、ベルト、ネックレス、イヤリング、ヘアバンド、ヘルメット、服に埋め込まれた装置、又は、一目メガネ(one-eyed glass)又は2目メガネ(two-eyed glasses)が含まれたEGD(eye glass display)のような装置である。例えば、バッテリ装置10は、電子装置、移動手段などを構成する要素に電源として動作する。
【0046】
バッテリパック100は、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3を含む。複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3はバッテリと命名される。複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3は直列に接続される。ここで、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3のそれぞれは複数のバッテリセルを含む。バッテリセルは直列に接続された2次電池であってもよい。
【0047】
バッテリ管理システム200は、マスタバッテリ管理装置(master battery management system(M-BMS))220及び複数のスレーブバッテリ管理装置(slave battery management system(S-BMS))210-1、210-2、210-3を含む。以下では、説明の便宜のためにマスタバッテリ管理装置220はM-BMS220に、スレーブバッテリ管理装置210-1、210-2、210-3はS-BMS210-1、210-2、210-3に命名して説明する。
【0048】
バッテリパック100とバッテリ管理システム200は、互いに接続され得る。例えば、第1S-BMS210-1は第1バッテリモジュール110-1に接続され、第2S-BMS210-2は第2バッテリモジュール110-2に接続され、第3S-BMS210-3は第3バッテリモジュール110-3に接続されてもよい。
【0049】
バッテリ管理システム200は、バッテリパック100の情報を取得する。バッテリパック100の情報は、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3を構成するバッテリセルの電圧、電流、及び温度のうち少なくとも1つを含む。
【0050】
例えば、第1S-BMS210-1は、第1バッテリモジュール110-1の情報を取得する。同様に、第2S-BMS210-2は、第2バッテリモジュール110-2の情報を取得し、第3S-BMS210-3は第3バッテリモジュール110-3の情報を取得する。
【0051】
複数のS-BMS210-1、210-2、210-3は取得した情報をM-BMS220に送信する。複数のS-BMS210-1、210-2、210-3、及びM-BMS220はアンテナを含む。すなわち、複数のS-BMS210-1、210-2、210-3、及びM-BMS220はアンテナを用いて無線通信を行う。
【0052】
アンテナは、バッテリパック100の両側面に具現されてもよい。例えば、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3のそれぞれは第1面にアンテナを含み、第2面にもアンテナを含んでもよい。ここで、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3のそれぞれのアンテナは、隣接するバッテリモジュール110-1、110-2、又は110-3のアンテナと通信する。アンテナは、近距離通信を行うためのNFCアンテナとして具現され得る。
【0053】
ここで、バッテリ装置10は、EMC(electromagnetic compatibility)ノイズを効率よく減少させることができる。また、バッテリ装置10の構造が軽量化及び簡素化されてエネルギーの密度が向上し、製造コスト及びメンテナンスコストが最小化される。バッテリ装置10は、有線通信ではない無線通信を使用することで、バッテリセルの分離及び交換が容易になり、拡張性及び適用の柔軟性が増加する。
【0054】
M-BMS220は、複数のS-BMS210-1、210-2、210-3から取得したバッテリパック100の情報に基づいてバッテリパック100の状態を決定する。バッテリパック100の状態は、充電状態(state of charge(SOC))、寿命状態(state of health(SOH))、コールドクランキングアンプ(cold cranking amp(CCA))、分極抵抗(polarization resistance(PR))、内部抵抗(internal resistance(IR))のうち少なくとも1つを含む。
【0055】
例えば、M-BMS220は、バッテリパック100を構成する複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3それぞれの状態を決定する。M-BMS220は、第1バッテリモジュール110-1の情報に基づいて第1バッテリモジュール110-1の状態を決定する。同様に、M-BMS220は、第2バッテリモジュール110-2の情報に基づいて第2バッテリモジュール110-2の状態を決定し、第3バッテリモジュール110-3の情報に基づいて第3バッテリモジュール110-3の状態を決定する。M-BMS220は、決定された状態に基づいてバッテリモジュール110-1、110-2、110-3の出力電力を制御する。
【0056】
バッテリ管理システム200は、バッテリパック100の情報に基づいて温度を制御する。例えば、バッテリ管理システム200は、アンテナを用いてバッテリパック100の温度を制御する。ここで、バッテリ装置10は、低温環境で異常なく作動可能であり、寿命が長くなる。
【0057】
バッテリ管理システム200は、バッテリパック100のうち温度が基準値以下であるバッテリモジュール100-1、110-2、又は110-3の温度を上昇させてもよい。例えば、バッテリ管理システム200は、温度が-5°C以下であるバッテリモジュール100-1、110-2、又は110-3を決定し、アンテナを用いて温度を上昇させてもよい。バッテリ管理システム200は、アンテナに電圧又は電流を供給することで温度を上昇させることができる。
【0058】
また、バッテリ管理システム200は、バッテリパック100の情報に基づいてバッテリバランシングを行う。すなわち、バッテリ管理システム200は、バッテリパック100に対して充電又は放電を行ってもよい。バッテリ管理システム200は、無線で充電又は放電を行う。ここで、バッテリ管理システム200は、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3と隣接するバッテリモジュール110-1、110-2、又は110-3に対して無線充電又は無線放電を行うためのコイルを含み得る。
【0059】
コイルは、バッテリパック100の両側面に具現されてもよい。例えば、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3のそれぞれは第1面にコイルを含み、第2面にもコイルを含む。ここで、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3のそれぞれのコイルは、隣接するバッテリモジュール110-1、110-2、又は110-3を充電又は放電する。
【0060】
M-BMS220は、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3それぞれの状態に基づいて、複数のS-BMS210-1、210-2、210-3のそれぞれに充電又は放電を行ってもよい。すなわち、複数のS-BMS210-1、210-2、210-3のそれぞれは、M-BMS220の命令に応答して、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3のそれぞれに充電又は放電を行ってもよい。
【0061】
例えば、M-BMS220は、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3の充電状態(SOC)に基づいて充電又は放電を行ってもよい。M-BMS220は、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3それぞれの充電状態(SOC)を決定し、充電状態(SOC)が最小に該当する少なくとも1つのバッテリモジュール(例えば、110-1)を決定する。
【0062】
M-BMS220は、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3のうち、充電状態(SOC)が最小に該当しないバッテリモジュール(例えば、110-2及び110-3)に無線放電を命令する。すなわち、M-BMS220は、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3のうち充電状態(SOC)が最小に該当する少なくとも1つのバッテリモジュール110-1を除いたバッテリモジュール110-2及び110-3のS-BMS210-2及び210-3に無線放電を命令する。ここで、充電状態(SOC)が最小に該当しないバッテリモジュール110-2、110-3は、隣接するバッテリモジュール110-1、110-2、110-3にエネルギーを放電する。例えば、第2バッテリモジュール110-2は、第1バッテリモジュール110-1及び第3バッテリモジュール110-3にエネルギーを放電し、第3バッテリモジュール110-3は、第2バッテリモジュール110-2にエネルギーを放電する。
【0063】
また、M-BMS220は、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3のうち充電状態(SOC)が最小に該当する少なくとも1つのバッテリモジュール110-1に無線充電及び無線放電を行ってもよい。すなわち、M-BMS220は、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3のうち充電状態(SOC)が最小に該当する少なくとも1つのバッテリモジュール110-1のS-BMS210-1に無線充電及び無線放電を命令する。
【0064】
充電状態(SOC)が最小に該当する少なくとも1つのバッテリモジュール110-1は、隣接するバッテリモジュール110-2からエネルギーを充電及び放電する。例えば、第1バッテリモジュール110-1は、隣接する第2バッテリモジュール110-2からエネルギーを受信(充電)し得る。ここで、第2バッテリモジュール110-2は、隣接する第3バッテリモジュール110-3から受信した(充電した)エネルギーと自分のエネルギーを第1バッテリモジュール110-1に放電する。第2バッテリモジュール110-2が第1バッテリモジュール110-1に放電する自分のエネルギーは、現在の第2バッテリモジュール110-2の充電量と第1バッテリモジュール110-1の充電量との差に該当するエネルギーである。
【0065】
第1バッテリモジュール110-1はS-BMS210-1の命令に応答し、第2バッテリモジュール110-2から受信した(充電された)エネルギーを放電する。例えば、第1バッテリモジュール110-1は、LDC(low voltage DC/DC converter)にエネルギーを放電する。LDCは補助バッテリを充電したり、又は、低電圧負荷(0.5kW~3kW)に12~14VDCの電力を供給する。
【0066】
M-BMS220は、複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3の充電状態(SOC)が全て一致する場合、バッテリバランシングを終了する。
【0067】
以上では、説明の便宜のために複数のバッテリモジュール110-1、110-2、110-3がバッテリ管理システム200の外部にあるものとして示したが、必ずこれに限定されることなく、バッテリ管理システム200の内部にあるものとして具現されてもよい。
【0068】
また、バッテリパック100は、3つのバッテリモジュール110-1、110-2、110-3を含むものと示したが、必ずこれに限定されることなく、複数に具現されることは自明である。
【0069】
図3は、一実施形態に係るバッテリ装置の斜視図を示し、
図4Aは、
図3に示された第1バッテリモジュールの斜視図の一例を示し、
図4Bは、
図3に示された第1バッテリモジュールの斜視図の他の例を示す。
【0070】
図3を参照すると、バッテリ装置10は、M-BMS220、第1アンテナ321、322、バッテリモジュール110-1ないし110-n、S-BMS210-1ないし210-n、及び第2アンテナ215-1ないし215-2nを含む。第1アンテナ321、322及び第2アンテナ215-1ないし215-2nは、近距離通信を行うNFCアンテナとして具現し得る。
【0071】
図4A及び
図4Bを参照して第1バッテリモジュール110-1について説明すると、第2アンテナ215-1は第1面111に具現され、第2アンテナ215-2は第2面112に具現される。また、
図4A及び
図4Bでは説明の便宜のために第1S-BMS210-1が第1バッテリモジュール110-1の側面に位置するものと示したが、必ずこれに限定されることなく、第1バッテリモジュール110-1の上段面又は下段面のように他の面に具現されてもよい。
【0072】
M-BMS220は、第1アンテナ321、322によって隣接するバッテリモジュール110-1及び110-nのS-BMS210-1及び210-nと通信する。例えば、M-BMS220は、第1アンテナ321を介して第1S-BMS210-1と通信し、第1アンテナ322を介して第nS-BMS210-nと通信する。ここで、M-BMS220は、複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報を取得する。
【0073】
M-BMS220は、第1アンテナ321を介して第1S-BMS210-1にウェイクアップ信号を送信する。第1S-BMS210-1は、ウェイクアップ信号を受信すると、アイドルモードからアクティブモードに切り替えられる。アイドルモードは休眠モードであり、アクティブモードはバッテリモジュールの情報を取得するためのモードである。
【0074】
M-BMS220は、第1バッテリモジュール110-1の第1S-BMS210-1にバッテリモジュール110-1及び110-nの個数確認をリクエストする。例えば、M-BMS220は、CAN(Controller Area Network)メッセージを使用する。第1S-BMS210-1から第nS-BMS210-nまでCANメッセージが通過すると、第nS-BMS210-nは、M-BMS220にバッテリモジュール110-1及び110-nの個数がn個であることを知らせる。
【0075】
M-BMS220は、複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nに情報をリクエストする。例えば、M-BMS220は、第1バッテリモジュール110-1の第1S-BMS210-1に第1バッテリモジュール110-1の情報をリクエストする。
【0076】
第1S-BMS210-1は、接続された第1バッテリモジュール110-1から情報を取得する。情報は、電圧、電流、及び温度のうち少なくとも1つを含む。すなわち、第1S-BMS210-1は、第1バッテリモジュール110-1の電圧、電流、及び温度のうち少なくとも1つを取得する。
【0077】
第1S-BMS210-1は、取得した情報及びM-BMS220のリクエストを第2アンテナ215-2を介して第2S-BMS210-2に送信する。ここで、第2S-BMS210-2は、第2アンテナ215-3を介して第1S-BMS210-1から情報及びリクエストを受信する。
【0078】
第2S-BMS210-2は、接続された第2バッテリモジュール110-2の電圧、電流、及び温度のうち少なくとも1つを取得して第3S-BMS210-3に送信する。
【0079】
同様に、第n-1S-BMS210-n-1は、第2アンテナ215-2n-2を介して第nS-BMS210-nに取得した情報をM-BMS220のリクエストと共に送信する。ここで、第nS-BMS210-nは、第2アンテナ215-2n-1を介して第n-1S-BMS210-n-1から情報を受信する。
【0080】
第nS-BMS210-nは、取得した複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報をM-BMS220に送信する。例えば、第nS-BMS210-nは、第2アンテナ215-2nを介して複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報を送信する。M-BMS220は、第1アンテナ322を介して複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報を受信する。
【0081】
また、M-BMS220は、複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報に基づいて複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nの状態を決定する。ここで、状態は、バッテリモジュール110-1ないし110-nそれぞれの充電状態(SOC)、寿命状態(SOH)、コールドクランキングアンプ(CCA)、分極抵抗(PR)、内部抵抗(IR)のうち少なくとも1つを含む。
【0082】
M-BMS220は、複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nの状態を複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nに送信する。複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nのそれぞれは自分の状態を格納する。
【0083】
図5Aは、
図3に示された第1バッテリモジュールの側面図の一例を示し、
図5Bは、
図3に示された第1バッテリモジュールの側面図の他の例を示す。
【0084】
図5A及び
図5Bを参照すると、バッテリモジュール110-1、110-2、110-3には、S-BMS210-1、210-2、210-3、及び第2アンテナ215-2、215-3、215-4、215-5を含む。
【0085】
ここで、第2アンテナ215-2、215-3、215-4、215-5はフェライトシート(ferrite sheet)214-2、214-3、214-4、214-5上に設けられる。例えば、フェライトシート214-2、214-3、214-4、214-5は、保護回路モジュール(protection circuit module(PCB))を含む。ここで、第2アンテナ215-2、215-3、215-4、215-5は、それぞれの保護回路モジュール(PCB)上に形成され得る。保護回路モジュール(PCB)は、フレキシブルプリント回路板(Flexible PCB(FPCB))であってもよい。
【0086】
S-BMS210-1、210-2、210-3及び第2アンテナ215-2、215-3、215-4、215-5は、スタブ(stub)212-2、212-3、212-4、212-5に接続される。スタブ212-2、212-3、212-4、212-5は、S-BMS210-1、210-2、210-3と第2アンテナ215-2、215-3、215-4、215-5の間で通信を補助する。スタブ212-2、212-3、212-4、212-5の最大の長さは5ないし10cmであり、迅速に命令及び情報などを送受信できる。
【0087】
例えば、第1S-BMS210-1は、スタブ212-2によって第2アンテナ215-2を制御する。第2アンテナ215-2は、第1S-BMS210-1の命令に応答して第2アンテナ215-3に情報を送信する。第2アンテナ215-3は、受信した情報をスタブ212-3によって第2S-BMS210-2に送信する。第2S-BMS210-2は、スタブ212-4によって第2アンテナ215-4に情報を送信する。
【0088】
同様に、バッテリモジュール110-2の第2アンテナ215-4は、第2S-BMS210-2の命令に応答して、バッテリモジュール110-3の第2アンテナ215-5に情報を送信する。第2アンテナ215-5は、受信した情報をスタブ212-5によって第3S-BMS210-3に送信する。
【0089】
図6は、
図3に示されたS-BMSを説明するための図である。
【0090】
図6を参照すると、第1S-BMS210-1は、極性を合わせて第1バッテリモジュール110-1と接続する。例えば、第1S-BMS210-1のプラス極と第1バッテリモジュール110-1のプラス極が互いに接続し、第1S-BMS210-1のマイナス極と第1バッテリモジュール110-1のマイナス極が互いに接続する。
【0091】
第1S-BMS210-1は、コントローラ211、コンバータ213、第2アンテナ215-1、215-2、及び無線通信回路(wireless communication circuit)217-1、217-2を含む。
【0092】
コントローラ211は、第1S-BMS210-1の全般的な動作を制御する。例えば、コントローラ211は、第1バッテリモジュール110-1の情報を取得したり、取得した情報を変換したり、変換された情報を送信したり、又は、隣接するバッテリモジュールの情報を受信するように制御する。コントローラ211は、MCU(micro controller unit)で具現される。
【0093】
コンバータ213は、コントローラ211の制御(命令)に応答して、第1バッテリモジュール110-1の情報を取得して変換する。例えば、コンバータ213は、アナログ形態の情報をデジタル信号に変換する。コンバータ213は、A/Dコンバータで具現される。
【0094】
無線通信回路217-1、217-2は、コントローラ211の制御(命令)に応答して、変換されたデジタル信号を第2アンテナ215-1、215-2に送信する。
【0095】
第2アンテナ215-1、215-2は、変換されたデジタル信号を隣接するアンテナ(第1アンテナ又は第2アンテナ)に放射する。
【0096】
図7は、
図3に示されたM-BMSを説明するための図である。
【0097】
図7を参照すると、M-BMS220は、コントローラ221、第1アンテナ321、322、及び無線通信回路227-1、227-2を含む。
図7に示された第1アンテナ321、322、及び無線通信回路227-1、227-2は、
図6に示された第2アンテナ215-1、215-2、及び無線通信回路217-1、217-2と構成及び動作が実質的に同一であってもよい。ここで、第1アンテナ321、322、及び無線通信回路227-1、227-2に対する説明は省略する。
【0098】
コントローラ221は、M-BMS220の全般的な動作を制御する。コントローラ221はMCUで具現される。例えば、コントローラ221は、複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nのS-BMS210-1ないし210-nにリクエスト、命令、又は情報などの送受信を制御し得る。コントローラ221は、複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報をリクエストして取得する。
【0099】
コントローラ221は、取得した複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報に基づいて複数のバッテリモジュール110-1ないし110-nの状態を決定する。コントローラ221は、決定された状態を第1アンテナ321、322、及び無線通信回路227-1、227-2によってS-BMS210-1ないし210-nに送信する。第1アンテナ321、322は、決定された状態を隣接する第2アンテナに放射する。
【0100】
図8は、
図1に示されたバッテリ装置の動作を説明するための図面の一例である。
【0101】
図8を参照すると、バッテリ装置10は、M-BMS220、第1アンテナ325、バッテリモジュール110-1ないし110-n、S-BMS210-1ないし210-n、及び第2アンテナ215-1ないし215-2nを含む。
【0102】
M-BMS220は、第1アンテナ325を介して第1S-BMS210-1にウェイクアップ信号を送信し、バッテリモジュール110-1ないし110-nの情報をリクエストする。
【0103】
第2アンテナ215-1を介してウェイクアップ信号を受信した第1S-BMS210-1は、アイドルモードからアクティブモードに切り替えられ、第1バッテリモジュール110-1の情報を取得する。ここで、隣接して向かい合う第1アンテナ325及び第2アンテナ215-1はアンテナペアー(antenna pair)と命名され得る。第1S-BMS210-1は、取得した第1バッテリモジュール110-1の情報を第2アンテナ215-2を介して第2S-BMS210-2に送信する。
【0104】
第2S-BMS210-2は、第2アンテナ215-3を介して第1バッテリモジュール110-1の情報を取得するとともに、アイドルモードからアクティブモードに切り替えられ、第2バッテリモジュール110-2の情報を取得する。同様に、隣接して向かい合っている第2アンテナ215-2及び第2アンテナ215-3はアンテナペアーとし得る。
【0105】
第nS-BMS210-nは、第2アンテナ215-2n-1を介してバッテリモジュール110-1ないし110-n-1の情報を取得するとともに、アイドルモードからアクティブモードに切り替えられ、第nバッテリモジュール110-nの情報を取得する。第nS-BMS210-nは、取得したバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報を第n-1S-BMS210-n-1に送信する。すなわち、第nS-BMS210-nは、バッテリモジュール110-1ないし110-nの情報を逆方向へ送信する。
【0106】
第1S-BMS210-1がバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報を取得すると、第1S-BMS210-1は、第2アンテナ215-1を介してバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報をM-BMS220に送信する。
【0107】
M-BMS220は、第1アンテナ325を介してバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報を取得し、バッテリモジュール110-1ないし110-nの状態を決定する。M-BMS220は、バッテリモジュール110-1ないし110-nの状態に基づいて、バッテリモジュール110-1ないし110-nの出力電力を制御する。
【0108】
図9は、
図1に示されたバッテリ装置の動作を説明するための図面の異なる例である。
【0109】
図9を参照すると、バッテリ装置10は、M-BMS220、第1アンテナ327、329、バッテリモジュール110-1ないし110-n、S-BMS210-1ないし210-n、及び第2アンテナ215-1ないし215-2nを含む。
【0110】
M-BMS220は、第1アンテナ327を介して第1S-BMS210-1にウェイクアップ信号を送信し、バッテリモジュール110-1ないし110-nの情報をリクエストする。第1S-BMS210-1は、第1バッテリモジュール110-1の情報を取得して隣接する第2S-BMS210-2に送信する。
【0111】
図8を参照して説明したものと同様な原理が適用され、第nS-BMS210-nは、第2アンテナ215-2n-1によってバッテリモジュール110-1ないし110-n-1の情報を取得するとともに、アイドルモードからアクティブモードに切り替えられ、第nバッテリモジュール110-nの情報を取得する。すなわち、
図8を参照した説明は、
図9に示す説明に同一に適用される。したがって、重複する説明はここで繰り返すことはない。
【0112】
第nS-BMS210-nは、取得したバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報を第2アンテナ215-2nを介してM-BMS220に送信する。すなわち、M-BMS220は、第1アンテナ329を介してバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報を取得し、バッテリモジュール110-1ないし110-nの状態を決定する。M-BMS220は、バッテリモジュール110-1ないし110-nの状態に基づいてバッテリモジュール110-1ないし110-nの出力電力を制御する。
【0113】
図10は、
図1に示されたバッテリ装置の動作を説明するための図面の異なる例である。
【0114】
図10を参照すると、バッテリ装置10は、M-BMS220、第1アンテナ331、332、バッテリモジュール110-1ないし110-m、S-BMS210-1ないし210-m、第2アンテナ215-1ないし215-2m、インターフェース400-1ないし400-n、及び第3アンテナ401-1ないし401-2nを含む。
【0115】
インターフェース400-1ないし400-nは、M-BMS220と構成及び動作が実質的に同一であってもよい。M-BMS220の構成及び動作は
図7を参照して説明した。すなわち、以下では
図7を参照した説明が
図10の説明に同一に適用される。したがって、重複する説明はここで繰り返すことはない。
【0116】
第1インターフェース400-1は、モジュール1を制御する。モジュール1は、バッテリモジュール110-1ないし110-m、S-BMS210-1ないし210-m、及び第2アンテナ215-1ないし215-2mを含む。第2インターフェース400-2はモジュール2を制御し、第nインターフェース400-nはモジュールnを制御する。
【0117】
第1インターフェース400-1は、第3アンテナ401-1を介してS-BMS210-1ないし210-mにリクエスト、命令、又は、情報などを送信する。また、第1インターフェース400-1は、第3アンテナ401-2を介してバッテリモジュール110-1ないし110-mの情報を取得する。第1インターフェース400-1は、第3アンテナ401-1を介してM-BMS220にバッテリモジュール110-1ないし110-mの情報を送信する。
【0118】
同様に、残りのインターフェース400-2ないし400-nもバッテリモジュールの情報を取得してM-BMS220に送信する。
【0119】
ここで、モジュール内ではS-BMS210-1ないし210-m間に無線通信を行って、モジュールの外ではインターフェース400-1ないし400-nとM-BMS220間に無線通信を行うことによって、情報の送受信速度を向上させることができる。
【0120】
図11は、一実施形態に係るバッテリ装置の斜視図を示し、
図12Aは、
図11に示された第1バッテリモジュールの斜視図の一例を示し、
図12Bは、
図11に示された第1バッテリモジュールの斜視図の一例を示す。
【0121】
図11を参照すると、バッテリ装置10は、M-BMS520、第1アンテナ521、522、第1コイル531、532、バッテリモジュール110-1ないし110-n、S-BMS610-1ないし610-n、第2アンテナ615-1ないし615-2n、及び第2コイル613-1ないし613-2nを含む。
【0122】
図11に示されたM-BMS520、第1アンテナ521、522、バッテリモジュール110-1ないし110-n、S-BMS610-1ないし610-n、及び第2アンテナ615-1ないし615-2nは、
図3に示されたM-BMS220、第1アンテナ321、322、バッテリモジュール110-1ないし110-n、S-BMS210-1ないし210-n、及び第2アンテナ215-1ないし215-2nと構成及び動作が実質的に同一であり得る。ここで、これに対する説明は省略する。
【0123】
図12A及び
図12Bを参照し、第1バッテリモジュール110-1について説明すると、第2アンテナ615-1は第1面111に具現され、第2アンテナ615-2は第2面112に具現される。また、
図12A及び
図12Bでは、説明の便宜のために第1S-BMS610-1が第1バッテリモジュール110-1の側面に位置するものと示すが、必ずこれに限定されることなく、第1バッテリモジュール110-1の上段面又は下段面のよう他の面に具現されてもよい。
【0124】
バッテリ装置10は、第1コイル531、532及び第2コイル613-1ないし613-2nによってバッテリバランシングを行ってもよい。第1コイル531、532はM-BMS520の両側に具現する。第2コイル613-1ないし613-2nは、バッテリモジュール110-1ないし110-nの両側面に具現される。
【0125】
M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nの情報に基づいて無線で充電又は放電を行う。例えば、M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nの情報に基づいて、バッテリモジュール110-1ないし110-nの状態を決定する。M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nの状態に基づいて、S-BMS610-1ないし610-nのそれぞれに充電又は放電を行ってもよい。S-BMS610-1ないし610-nのそれぞれはM-BMS520の命令に応答して、第2コイル613-1ないし613-2nを用いて無線で充電又は放電を行ってもよい。
【0126】
M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nの充電状態(SOC)に基づいて充電又は放電を行ってもよい。M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nそれぞれの充電状態(SOC)を決定し、充電状態(SOC)が最小に該当する少なくとも1つのバッテリモジュール(例えば、110-1)を決定する。
【0127】
M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nのうち充電状態(SOC)が最小に該当しないバッテリモジュール(例えば、110-2ないし110-n)に無線放電を命令する。すなわち、M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nのうち充電状態(SOC)が最小に該当する少なくとも1つのバッテリモジュール110-1を除いたバッテリモジュール110-2ないし110-nのS-BMS610-2ないし610-nに無線放電を命令する。ここで、充電状態(SOC)が最小に該当しないバッテリモジュール110-2ないし110-nは、第2コイル613-1ないし613-2nを用いて隣接するバッテリモジュール110-1ないし110-nにエネルギーを放電する。バッテリモジュール110-2ないし110-nのそれぞれが放電するエネルギーは、バッテリモジュール110-2ないし110-nそれぞれの充電量と第1バッテリモジュール110-1の充電量との差に該当するエネルギーである。
【0128】
また、M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nのうち充電状態(SOC)が最小に該当する少なくとも1つのバッテリモジュール110-1に無線充電及び無線放電を行ってもよい。すなわち、M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nのうち充電状態(SOC)が最小に該当する少なくとも1つのバッテリモジュール110-1のS-BMS610-1に無線充電及び無線放電を命令する。充電状態(SOC)が最小に該当する少なくとも1つのバッテリモジュール110-1は、第2コイル613-1、613-2を用いて隣接するバッテリモジュール110-2ないし110-nからエネルギーを充電及び放電し得る。
【0129】
第1バッテリモジュール110-1はS-BMS610-1の命令に応答して、隣接するバッテリモジュール110-2ないし110-nから受信した(充電された)エネルギーを放電する。例えば、第1バッテリモジュール110-1は、第2コイル613-1、613-2を用いてM-BMS520又はLDC(low voltage direct current(DC)-to-DC converter)へエネルギーを放電する。
【0130】
M-BMS520又はLDCは、第1コイル531、532を用いて無線充電を行ってもよい。M-BMS520又はLDCは補助バッテリを充電したり、又は、低電圧負荷に電力を供給し得る。例えば、M-BMS520又はLDCは、低電圧負荷(0.5kW~3kW)に12~14VDCの電力を供給してもよい。
【0131】
M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nの充電状態(SOC)が全て一致する場合、バッテリバランシングを終了する。
【0132】
図13は、
図11に示されたS-BMSを説明するための図である。
【0133】
図13を参照すると、第1S-BMS610-1は、極性を合わせて第1バッテリモジュール110-1と接続する。例えば、第1S-BMS610-1のプラス極と第1バッテリモジュール110-1のプラス極が互いに接続し、第1S-BMS610-1のマイナス極と第1バッテリモジュール110-1のマイナス極が互いに接続する。
【0134】
第1S-BMS610-1は、コントローラ611、コンバータ612、第2コイル613-1、613-2、リニアレギュレータ(linear regulator)614、第2アンテナ615-1、615-2、及び集積回路(integrated circuit(IC))617-1、617-2を含む。
【0135】
図13に示されたコントローラ611、コンバータ612、及び第2アンテナ615-1、615-2は、
図6に示されたコントローラ211、コンバータ213、及び第2アンテナ215-1、215-2と構成及び動作が実質的に同一であってもよい。したがって、これに対する説明は省略する。
【0136】
第1S-BMS610-1は、第1バッテリモジュール110-1の情報をM-BMS520に送信し、M-BMS520の命令に応答してバッテリバランシングを行う。
【0137】
リニアレギュレータ614は、コントローラ611から入力される電圧を制御する。例えば、リニアレギュレータ614は、2.5~3Vの電圧をコントローラ611に入力させてもよい。リニアレギュレータ614は、LDO(low drop out)レギュレータで具現し得る。
【0138】
コントローラ611は、第1S-BMS610-1の全般的な動作を制御する。例えば、コントローラ611は、第1バッテリモジュール110-1の情報を取得したり、取得した情報を変換したり、変換された情報を送信したり、又は、隣接するバッテリモジュールの情報を受信するように制御する。コントローラ611は、MCU(micro controller unit)で具現し得る。
【0139】
コンバータ612は、コントローラ611の制御(命令)に応答して取得した情報を変換する。例えば、コンバータ612は、取得した情報をデジタル信号に変換する。
【0140】
集積回路617-1、617-2は、コントローラ611の制御(命令)に応答して、変換されたデジタル信号を第2アンテナ615-1、615-2に出力する。
【0141】
第2アンテナ615-1、615-2は、変換されたデジタル信号を隣接するアンテナ(第1アンテナ又は第2アンテナ)に放射する。
【0142】
また、集積回路617-1、617-2は、コントローラ611の制御(命令)に応答して、充電信号又は放電信号を第2コイル613-1、613-2に出力する。
【0143】
第2コイル613-1、613-2は、第1S-BMS610-1の命令に応答して、隣接するバッテリモジュールで無線で充電又は放電を行う。
【0144】
図14は、
図1に示されたバッテリ装置の動作を説明するための図面の異なる例である。
【0145】
図14を参照すると、バッテリ装置10は、M-BMS520、第1アンテナ533、第1コイル523、バッテリモジュール110-1ないし110-n、S-BMS610-1ないし610-n、第2コイル613-1ないし613-2n、及び第2アンテナ615-1ないし615-2nを含む。
【0146】
図14に示されたM-BMS520、第1アンテナ533、バッテリモジュール110-1ないし110-n、S-BMS610-1ないし610-n、及び第2アンテナ615-1ないし615-2nは、
図8に示されたM-BMS220、第1アンテナ325、バッテリモジュール110-1ないし110-n、S-BMS210-1ないし210-n、及び第2アンテナ215-1ないし215-2nと構成及び動作が実質的に同一であり得る。したがって、これに対する説明は省略する。
【0147】
M-BMS520は、第1コイル523を用いてバッテリバランシングを行う。例えば、M-BMS520は、第1コイル523によってエネルギーを充電又は放電させ得る。
【0148】
M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nの情報に基づいて、バッテリモジュール110-1ないし110-nの状態を決定する。M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nの状態に基づいてバッテリバランシングを行う。
【0149】
例えば、M-BMS520は、充電状態(SOC)が最小に該当するバッテリモジュール110-1ないし110-nのうち少なくとも1つを決定する。
【0150】
M-BMS520は、充電状態(SOC)が最小に該当しないバッテリモジュール110-1ないし110-nのうち少なくとも1つのS-BMS610-1ないし610-nのうち少なくとも1つに放電を命令する。すなわち、充電状態(SOC)が最小に該当しないバッテリモジュール110-1ないし110-nのうち少なくとも1つのS-BMS610-1ないし610-nのうち少なくとも1つは、充電状態(SOC)が最小になるまでエネルギーを放電させる。
【0151】
M-BMS520は、充電状態(SOC)が最小に該当するバッテリモジュール110-1ないし110-nのうち少なくとも1つのS-BMS610-1ないし610-nのうち少なくとも1つに充電及び放電を命令する。すなわち、充電状態(SOC)が最小に該当するバッテリモジュール110-1ないし110-nのうち少なくとも1つのS-BMS610-1ないし610-nのうち少なくとも1つは、隣接するバッテリモジュール110-1ないし110-nから伝達されたエネルギーを通過させ得る。
【0152】
M-BMS520又はLDCは、第1コイル523を用いて無線充電を行う。M-BMS520又はLDCは補助バッテリを充電したり、又は、低電圧負荷に電力を供給する。例えば、M-BMS520又はLDCは、低電圧負荷(0.5kW~3kW)に12~14VDCの電力を供給する。
【0153】
M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-nの充電状態(SOC)が全て一致する場合、バッテリバランシングを終了する。
【0154】
図15は、
図1に示されたバッテリ装置の動作を説明するための図面の異なる例である。
【0155】
図15を参照すると、バッテリ装置10は、M-BMS520、第1アンテナ535、537、第1コイル525、527、バッテリモジュール110-1ないし110-4、S-BMS610-1ないし610-4、第2コイル613-1ないし613-8、及び第2アンテナ615-1ないし615-8を含む。
【0156】
ここで、第1バッテリモジュール110-1の充電率は80%であり、第2バッテリモジュール110-2の充電率は80%であり、第3バッテリモジュール110-3の充電率は70%であり、第4バッテリモジュール110-4の充電率は70%である。説明の便宜のために、バッテリモジュール110-1ないし110-4の充電率を任意に設定したが、必ずこれに限定されることはない。
【0157】
M-BMS520は、第1コイル525、527を用いてバッテリバランシングを行う。例えば、M-BMS520は、第1コイル525、527によってエネルギーを充電又は放電させ得る。
【0158】
M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-4の情報に基づいて、充電状態(SOC)が最小に該当するバッテリモジュール110-3、110-4を決定する。充電状態(SOC)は充電率を含む。
【0159】
M-BMS520は、充電状態(SOC)が最小に該当しないバッテリモジュール110-1、110-2のS-BMS610-1、610-2に放電を命令する。すなわち、充電状態(SOC)が最小に該当しないバッテリモジュール110-1、110-2のS-BMS610-1、610-2は、バッテリモジュール110-1、110-2の充電状態(SOC)が最小になるまでエネルギーを放電させ得る。バッテリモジュール110-1、110-2は、充電率が70%になるまでエネルギーを放電させ得る。
【0160】
例えば、第1バッテリモジュール110-1は、第2コイル613-1、613-2によってエネルギーを放電させ得る。M-BMS520又はLDCは、第2コイル613-1によって放電されたエネルギーを第1コイル525を介して受信する。第2バッテリモジュール110-2は、第2コイル613-2によって放電されたエネルギーを第2コイル613-3を介して受信する。
【0161】
また、第2バッテリモジュール110-2は、第2コイル613-3、613-4によってエネルギーを放電させ得る。すなわち、第2バッテリモジュール110-2は、第1バッテリモジュール110-1又は第3バッテリモジュール110-3にエネルギーを放電させ得る。
【0162】
M-BMS520は、充電状態(SOC)が最小に該当するバッテリモジュール110-3、110-4のS-BMS610-3及び610-4に充電及び放電を命令する。すなわち、充電状態(SOC)が最小に該当するバッテリモジュール110-3、110-4のS-BMS610-3、610-4は、隣接するバッテリモジュール110-1、110-2から伝達されたエネルギーを通過させ得る。
【0163】
第3バッテリモジュール110-3及び第4バッテリモジュール110-4は、第1バッテリモジュール110-1及び第2バッテリモジュール110-2から受信したエネルギーを通過させ得る。第4バッテリモジュール110-4は、第2コイル613-7、613-8によってエネルギーを放電させ得る。M-BMS520又はLDCは、第2コイル613-8によって放電されたエネルギーを第1コイル527を介して受信する。
【0164】
M-BMS520又はLDCは、第1コイル525、527から充電されたエネルギーを用いて補助バッテリを充電したり、又は、低電圧負荷に電力を供給する。例えば、M-BMS520又はLDCは、低電圧負荷(0.5kW~3kW)に12~14VDCの電力を供給する。
【0165】
M-BMS520は、バッテリモジュール110-1ないし110-4の充電状態(SOC)が全て一致する場合、バッテリバランシングを終了する。
【0166】
図15では、説明の便宜のためにバッテリモジュール110-1ないし110-4が4個であると示したが、必ずこれに限定されることなく、複数に具現されてもよい。ここで、S-BMS610-1ないし610-4、第2コイル613-1ないし613-8、及び第2アンテナ615-1ないし615-8の個数もバッテリモジュール110-1ないし110-4の個数に応じて変わることは自明である。
【0167】
図16は、
図1に示されたバッテリ装置のバッテリ管理方法を説明するための図面の一例である。
【0168】
図16に示す動作は、示された順序及び方式で実行されるが、説明された例示的な実施形態の思想及び範囲を逸脱しないながらも一部動作の順序が変更されたり、一部動作が省略されてもよい。
図16に示された多くの動作は、並列又は同時に実行されてもよい。
図16に示す1つ以上のブロック及びブロックの組合せは、特定機能を行う特殊目的のハードウェア基盤コンピュータ、又は、特殊目的のハードウェア及びコンピュータ命令の組合せによって具現され得る。
図1ないし
図15を参照した説明は、
図16に示す説明に同一に適用される。したがって、重複する説明はここで繰り返すことはない。
【0169】
図16を参照すると、M-BMSは、複数S-BMSのうち第1S-BMSにウェイクアップ信号を送信し、n個のバッテリモジュールの情報をリクエストする(S1601)。一例として、ウェイクアップ信号は、M-BMSの第1アンテナを用いて送信されてもよい。一例として、ウェイクアップ信号は、第1S-BMSの2つの第2アンテナのうち1番目のアンテナによって受信されてもよい。
【0170】
ウェイクアップ信号が受信されると、第1S-BMSは、アイドルモードからアクティブモードに切り替える(S1602)。
【0171】
第1S-BMSは、複数のバッテリモジュールのうち第1バッテリモジュールの情報を取得する(S1603)。
【0172】
第1S-BMSは、取得された第1バッテリモジュールの情報を第1方向に次の(隣接する)S-BMSに送信する(S1604)。第1方向は、第1S-BMSの2つの第2アンテナのうち2番目のアンテナを通した第2S-BMSへの方向であってもよい。
【0173】
第2S-BMSは、2つの第2アンテナのうち1番目のアンテナを介して第1バッテリモジュールの情報を取得し、アイドルモードからアクティブモードに切り替え、複数のバッテリモジュールのうち第2バッテリモジュールの情報を取得し、第1バッテリモジュールの情報及び第2バッテリモジュールの情報を第1方向に次の(隣接する)S-BMSに送信する(S1605)。
【0174】
同様に、第nS-BMSは、第nS-BMSの2つの第2アンテナのうち1番目のアンテナを介して第1バッテリモジュールないし第n-1バッテリモジュールの情報を取得し、アイドルモードからアクティブモードに切り替え、第nバッテリモジュールの情報を取得する(S1606)。
【0175】
第nS-BMSは、取得した第1バッテリモジュールないし第nバッテリモジュールの情報を第2方向に第n-1S-BMSに送信する(S1607)。第2方向は第1方向と反対である。すなわち、第nS-BMSは全てのバッテリモジュールの情報を逆方向へ送信する。
【0176】
第1S-BMSは、n個の全てのバッテリモジュールの情報を取得すると、n個のバッテリモジュールの情報を2つの第2アンテナのうち1番目のアンテナを介してM-BMSに送信する(S1608)。
【0177】
M-BMSは、第1アンテナを介してn個のバッテリモジュールの情報を取得し、n個のバッテリモジュールそれぞれの状態を決定する(S1609)。
【0178】
M-BMSは、バッテリモジュールの状態に基づいてn個のバッテリモジュールそれぞれの出力を制御する(S1610)。一例として、M-BMSは、隣接するバッテリモジュールの状態に基づいてバッテリモジュールの無線充電又は無線放電を命令する。
【0179】
図17は、
図1に示されたバッテリ装置のバッテリ管理方法を説明するための図面の異なる例である。
【0180】
図17に示す動作は、示された順序及び方式で実行され得るが、説明された例示的な実施形態の思想及び範囲を逸脱しないながらも、一部動作の順序が変更されたり一部動作が省略されてもよい。
図17に示された多くの動作は、並列又は同時に実行されてもよい。
図17に示す1つ以上のブロック及びブロックの組合せは、特定の機能を行う特殊目的のハードウェア基盤コンピュータ、又は、特殊目的のハードウェア及びコンピュータ命令の組合せにより具現され得る。
図1ないし
図16を参照した説明は、
図17に示す説明に同一に適用される。したがって、重複する説明はここで繰り返すことはない。
【0181】
図16に示すステップS1601ないしS1605に対する説明は
図17に同一に適用可能である。
【0182】
図17を参照すると、第nS-BMSは、第nS-BMSの2つの第2アンテナのうち1番目のアンテナを介して第1バッテリモジュールないし第n-1バッテリモジュールの情報を取得し、第nS-BMSは、アイドルモードからアクティブモードに切り替え、第nバッテリモジュールの情報を取得する(S1706)。
【0183】
第nバッテリモジュールは、n個のバッテリモジュールのすべてに関する情報を2つの第2アンテナのうち2番目のアンテナを介してM-BMSに送信する(S1707)。
【0184】
M-BMSは、第1アンテナの2番目のアンテナを介してバッテリモジュール110-1ないし110-nの情報を取得する(S1708)。
【0185】
M-BMSは、n個のバッテリモジュールそれぞれの状態を決定する(S1709)。
【0186】
M-BMSは、バッテリモジュールの状態に基づいて、n個のバッテリモジュールそれぞれの出力電力を制御する(S1710)。
【0187】
バッテリ管理システム(BMS)、M-BMS、S-BMS、コントローラ211、221、611、コンバータ213、612、他の装置、ユニット、モジュール、デバイス、及び本明細書に記載された異なる構成要素はハードウェア構成要素で具現する。
【0188】
実施形態に係る方法は様々なコンピュータ手段によって実行されることができるプログラム命令形態で具現されてコンピュータ読み出し可能媒体に記録する。前記記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独で又は組み合わせて含むことができる。前記媒体に記録されるプログラム命令は実施形態のために特に設計されて構成されたものなどやコンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり使用可能なものである。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気-光媒体、及びロム(ROM)、ラム(RAM)、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を格納して行うように特に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタープリタなどを用いてコンピュータによって実行されることができる高級言語コードを含む。上述のハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成してもよく、そのウエイトリフティング同じである。
【0189】
上述したように実施形態がたとえ限定された図面によって説明されたが、当技術分野で通常の知識を有する者であれば前記に基づいて様々な技術的修正及び変形を適用する。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順序で実行されたり、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合又は組合わせたり、他の構成要素又は均等物によって置き換えたり置換されても適切な結果が達成する。
【0190】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されて定められるものではなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【符号の説明】
【0191】
100 バッテリパック
110 バッテリモジュール
200 バッテリ管理システム
210、610 スレーブバッテリ管理装置(S-BMS)
211、611 S-BMSのコントローラ
212 スタブ
213、612 コンバータ
214 フェライトシート
215、615 第2アンテナ
220、520 マスタバッテリ管理装置(M-BMS)
221 M-BMSのコントローラ
321、322、325、327、329、331、332、533、535、537 第1アンテナ
400 インターフェース
401 第3アンテナ
613 第2コイル
523、525、527、531、532 第1コイル