(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】カードリーダ及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
G06K 13/06 20060101AFI20220829BHJP
G06K 7/08 20060101ALI20220829BHJP
H02P 29/20 20160101ALI20220829BHJP
【FI】
G06K13/06 Z
G06K7/08 040
H02P29/20
(21)【出願番号】P 2018115612
(22)【出願日】2018-06-18
【審査請求日】2021-05-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】日本電産サンキョー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】特許業務法人航栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】百瀬 宗政
【審査官】小太刀 慶明
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-210602(JP,A)
【文献】特開2002-342723(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/00 - 7/10
G06K 13/06
H02P 29/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードに記録された情報を読み取るカードリーダであって、
重複して動作する期間を有する複数のユニットと、
前記複数のユニットの各々を、複数の駆動電力にて動作させる制御部と、を備え、
前記制御部は、前記複数のユニットの各々の駆動電力が最大となる期間が重複しないよう前記複数のユニットを制御
し、
前記複数のユニットは、前記カードの搬送路を閉鎖するためのシャッタ部材を駆動するシャッタ駆動機構、前記カードを搬送するための搬送ローラを駆動するモータ、及び妨害磁界を発生する妨害磁界発生装置のうちの少なくとも2つであるカードリーダ。
【請求項2】
請求項1記載のカードリーダであって、
前記複数のユニットは、カードの挿入を検知した場合に動作するものであるカードリーダ。
【請求項3】
請求項
1又は2記載のカードリーダであって、
前記複数のユニットは、前記シャッタ駆動機構と前記モータを含み、
前記制御部は、前記カードの挿入が検知された場合に、前記シャッタ駆動機構を最大駆動電力にて動作させた後に前記最大駆動電力よりも低い駆動電力にて動作させ、前記シャッタ駆動機構を前記最大駆動電力よりも低い前記駆動電力にて動作させている期間に、前記モータを第一の駆動電力にて目標速度まで加速させた後、当該第一の駆動電力よりも低い駆動電力にて前記モータを定速で回転させるカードリーダ。
【請求項4】
請求項
3記載のカードリーダであって、
前記複数のユニットは、前記妨害磁界発生装置を更に含み、
前記制御部は、前記シャッタ駆動機構を最大駆動電力にて動作させている第一の期間と、前記モータを前記第一の駆動電力にて動作させている第二の期間との各々において、前記妨害磁界発生装置を第二の駆動電力にて動作させ、前記第一の期間と前記第二の期間以外の期間において前記妨害磁界発生装置を前記第二の駆動電力よりも大きい第三の駆動電力にて動作させるカードリーダ。
【請求項5】
請求項
4記載のカードリーダであって、
前記制御部は、前記モータを前記第一の駆動電力よりも低い駆動電力で動作させている期間において、前記モータの回転速度が閾値以下となった場合には、前記妨害磁界発生装置を前記第二の駆動電力にて動作させるカードリーダ。
【請求項6】
カードに記録された情報を読み取るカードリーダの制御方法であって、
前記カードリーダに搭載された、重複して動作する期間を有する複数のユニットの各々を、複数の駆動電力にて動作させる制御ステップを備え、
前記制御ステップでは、前記複数のユニットの各々の駆動電力が最大となる期間が重複しないよう前記複数のユニットを制御
し、
前記複数のユニットは、前記カードの搬送路を閉鎖するためのシャッタ部材を駆動するシャッタ駆動機構、前記カードを搬送するための搬送ローラを駆動するモータ、及び妨害磁界を発生する妨害磁界発生装置のうちの少なくとも2つであるカードリーダの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードに記録されたデータの読取やカードへのデータの記録を行うカードリーダとその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カードに記録された磁気データの読取やカードへの磁気データの記録を行うカードリーダが広く利用されている。カードリーダには、カード搬送路を閉鎖するためのシャッタ部材を駆動するシャッタ駆動部、カードの搬送ローラを駆動するためのローラ駆動部、及びスキミング対策のための妨害磁界発生部等が設けられる。特許文献1は、ソレノイドを用いたシャッタ駆動部について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シャッタ駆動部、ローラ駆動部、及び妨害磁界発生部等のように、カードリーダには大きな電力を消費するユニットが複数存在する。これら複数のユニットが同時に動作して、各々の電力消費がピークになるタイミングが一致してしまうと、カードリーダの最大消費電力が大きくなってしまう。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、瞬間的な消費電力の増大を抑えることのできるカードリーダ及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のカードリーダは、カードに記録された情報を読み取るカードリーダであって、重複して動作する期間を有する複数のユニットと、前記複数のユニットの各々を、複数の駆動電力にて動作させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記複数のユニットの各々の駆動電力が最大となる期間が重複しないよう前記複数のユニットを制御し、前記複数のユニットは、前記カードの搬送路を閉鎖するためのシャッタ部材を駆動するシャッタ駆動機構、前記カードを搬送するための搬送ローラを駆動するモータ、及び妨害磁界を発生する妨害磁界発生装置のうちの少なくとも2つであるものである。
【0007】
本発明のカードリーダの制御方法は、カードに記録された情報を読み取るカードリーダの制御方法であって、前記カードリーダに搭載された、重複して動作する期間を有する複数のユニットの各々を、複数の駆動電力にて動作させる制御ステップを備え、前記制御ステップでは、前記複数のユニットの各々の駆動電力が最大となる期間が重複しないよう前記複数のユニットを制御し、前記複数のユニットは、前記カードの搬送路を閉鎖するためのシャッタ部材を駆動するシャッタ駆動機構、前記カードを搬送するための搬送ローラを駆動するモータ、及び妨害磁界を発生する妨害磁界発生装置のうちの少なくとも2つであるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、瞬間的な消費電力の増大を抑えることのできるカードリーダ及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明のカードリーダの一実施形態であるカードリーダ1の構成を説明するための平面図である。
【
図2】
図1に示すカード挿入検知機構14の構成を説明するための正面図である。
【
図3】
図1に示すプリヘッド10、ICチップセンサ9、妨害磁界発生装置16、カード検知機構15aおよび搬送ローラ26の構成を説明するための側面図である。
【
図4】
図1に示すカードリーダ1が搭載される上位装置3およびカードリーダ1のブロック図である。
【
図5】カードリーダ1の動作例を説明するためのタイミングチャートである。
【
図6】カードリーダ1の動作の変形例を説明するためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(カードリーダの構成)
図1は、本発明のカードリーダの一実施形態であるカードリーダ1の構成を説明するための平面図である。
図2は、
図1に示すカード挿入検知機構14の構成を説明するための正面図である。
図3は、
図1に示すプリヘッド10、ICチップセンサ9、妨害磁界発生装置16、カード検知機構15aおよび搬送ローラ26の構成を説明するための側面図である。
図4は、
図1に示すカードリーダ1が搭載される上位装置3およびカードリーダ1のブロック図である。
【0011】
カードリーダ1は、カード2に記録されたデータの読取やカード2へのデータの記録を行うための装置であり、ATM(Automated Teller Machine)等の上位装置3(
図4参照)に搭載されて使用される。
図1に示すように、カードリーダ1は、カード2が挿入される挿入口4が形成されるカード挿入部5と、本体部6とを備えている。カードリーダ1の本体部6の内部には、挿入口4から挿入されたカード2が搬送されるカード搬送路7が形成されており、カードリーダ1は、カード搬送路7でカード2を搬送するカード搬送機構8(
図3参照)を備えている。
【0012】
カードリーダ1では、
図1等に示すX方向でカード2が搬送される。また、カード2は、
図1等のX1方向に挿入され、X2方向に排出される。すなわち、X1方向は、挿入口4へのカード2の挿入方向であり、X2方向は、挿入口4からのカード2の排出方向である。また、X方向に直交する
図1等のZ方向は、挿入口4に挿入されたカード2の厚さ方向であり、X方向とZ方向とに直交する
図1等のY方向は、カード2の幅方向である。以下の説明では、X方向を前後方向とし、Y方向を左右方向とし、Z方向を上下方向とする。また、前後方向のうちの、挿入口4が形成される側(X2方向側)を「手前」側とし、その反対側(X1方向側)を「奥(後ろ)」側とする。また、上下方向のうちの、一方側(Z1方向側)を「上」側とし、その反対側(Z2方向側)を「下」側とする。
【0013】
カード2は、例えば、厚さが0.7~0.8mm程度の長方形状の塩化ビニール製のカードである。また、カード2は、国際規格(ISO/IEC7811)やJIS規格(JISX6302)に準拠した磁気ストライプ付きの接触式ICカードである。
図1に示すように、カード2の裏面(下面)には、磁気データが記録される磁気ストライプ2aが形成されている。また、カード2には、ICチップが内蔵されており、カード2のおもて面(上面)には、ICチップの外部接続端子2bが形成されている。磁気ストライプ2aおよび外部接続端子2bは、国際規格やJIS規格で規定された所定の位置に形成されている。
【0014】
カードリーダ1は、磁気ストライプ2aに記録された磁気データの読取および磁気ストライプ2aへの磁気データの記録の少なくともいずれか一方を行う磁気ヘッド24(
図1参照)と、カード2の外部接続端子2bに接触する複数のIC接点バネ11を有するIC接点ブロック12とを本体部6の内部に備えている。
【0015】
また、カードリーダ1は、カード搬送路7を閉鎖するためのシャッタ部材13と、挿入口4にカード2が挿入されたことを検知するためのカード挿入検知機構14と、プリヘッド10と、ICチップセンサ9と、妨害磁界発生装置16と、カード搬送路7におけるカード2の有無を検知するためのカード検知機構15a、15b、15c、15dと、カードリーダ1を制御する制御部17とを備えている。制御部17は、上位装置3の制御部である上位制御部18に接続されている(
図4参照)。
【0016】
カード挿入部5は、本体部6の前端に繋がっている。カード搬送路7は、
図3に示すように、カード搬送路7の上面を構成する上ガイド部材19と、カード搬送路7の下面を構成する下ガイド部材20とを備えている。上ガイド部材19および下ガイド部材20は、絶縁性を有する樹脂材料で形成されている。
図1に示すように、磁気ヘッド24およびIC接点ブロック12は、本体部6の内部に配置されている。磁気ヘッド24は、磁気ヘッド24のギャップ部がカード搬送路7に下側から臨むように配置されている。IC接点ブロック12は、磁気ヘッド24よりも奥側に配置されている。また、IC接点ブロック12は、上側からカード搬送路7に臨むように配置されている。磁気ヘッド24は、制御部17に電気的に接続されている(
図4参照)。なお、IC接点ブロック12は、磁気ヘッド24よりも手前(例えば、シャッタ部材13に近い方から数えて2つ目の搬送ローラ26と1つ目の搬送ローラ26の間)に配置される構成であってもよい。
【0017】
IC接点ブロック12には、IC接点バネ11がカード2の外部接続端子2bに接触可能な接触可能位置と、IC接点バネ11がカード2の外部接続端子2bに接触しないように退避する(具体的には、上側へ退避する)退避位置との間でIC接点ブロック12を移動させる移動機構21(
図4参照)が連結されている。移動機構21は、ソレノイド等の駆動源と、駆動源の動力をIC接点ブロック12に伝達するリンク機構等の動力伝達機構とを備えている。移動機構21は、制御部17に接続されている。具体的には、移動機構21の駆動源が制御部17に電気的に接続されている。IC接点バネ11は、制御部17に電気的に接続されている。制御部17は、IC接点バネ11に電流を供給する。移動機構21としては、例えば、国際公開第2018/61685号パンフレットに記載されている構造、国際公開第2016/158946号パンフレットに記載されている構造、又はカム溝を用いて移動させる構造等を用いることができる。
【0018】
カード挿入検知機構14は、挿入口4の奥側に配置されており、挿入口4に挿入されたカード2を検知する。カード挿入検知機構14は、挿入口4に挿入されたカード2の幅(左右方向の幅)を検知することで、挿入口4にカード2が挿入されたことを検知する。このカード挿入検知機構14は、
図2に示すように、左右方向の両側のそれぞれに配置される2個のレバー部材22と、2個のセンサ23とを備えている。カード挿入検知機構14は、カード挿入部5の前端側部分に配置されている。また、カード挿入検知機構14は、制御部17に電気的に接続されている。具体的には、2個のセンサ23が制御部17に電気的に接続されている。センサ23は、互いに対向するように配置される発光部と受光部とを有する透過型の光学式センサである。このセンサ23は、発光部と受光部とが前後方向で対向するようにカード搬送路7の上側に配置されている。なお、
図1では、センサ23の図示を省略している。
【0019】
レバー部材22は、前後方向から見たときの形状が略L形状となるように形成されており、左右方向におけるカード搬送路7の両端側のそれぞれに配置されるカード接触部22aと、カード接触部22aの上端から左右方向の内側へ伸びる遮光部22bとから構成されている。このレバー部材22は、カード接触部22aと遮光部22bとの境界部分を回動の中心にするとともに前後方向を回動の軸方向とする回動が可能となるように、カード挿入部5のフレームに回動可能に保持されている。遮光部22bは、カード搬送路7の上側に配置されている。また、レバー部材22は、カード接触部22aの下端側がカード搬送路7の中に配置されるように、図示を省略するバネ部材によって付勢されている。
【0020】
挿入口4にカード2が挿入される前の待機時には、
図2の実線で示すように、カード接触部22aの下端側がカード搬送路7の中に配置されており、2個の遮光部22bのそれぞれは、センサ23の発光部と受光部との間を遮っている。このときには、カード挿入検知機構14は、オフ状態になっている。この状態で、短手方向の幅が所定の幅となっているカード2が挿入口4に挿入されると、
図2の二点鎖線で示すように、カード2の左右の両端が2個のカード接触部22aの下端側のそれぞれに接触して、センサ23の発光部と受光部との間から2個の遮光部22bのそれぞれが外れるまで、2本のレバー部材22が回動する。2個のセンサ23の発光部と受光部との間から2個の遮光部22bのそれぞれが外れると、カード挿入検知機構14は、オン状態になる。
【0021】
一方、挿入口4に挿入されたカード2の幅が所定の幅よりも狭くなっており、2個のセンサ23のうちの少なくともいずれか一方のセンサ23の発光部と受光部との間から遮光部22bが外れない場合には、カード挿入検知機構14は、オフ状態のままである。このように、カード挿入検知機構14は、挿入口4に挿入されたカード2の左右方向の幅が所定の幅である場合にオフ状態からオン状態に切り替わることで、カード2を検知する。なお、挿入口4にカード2が挿入される前の待機時に、2個の遮光部22bのそれぞれがセンサ23の発光部と受光部との間から外れていることで、カード挿入検知機構14がオフ状態になっていても良い。この場合には、所定の幅のカード2が挿入口4に挿入されて、センサ23の発光部と受光部との間が2個の遮光部22bのそれぞれに遮られると、カード挿入検知機構14がオン状態になる。カード挿入検知機構14の構成は、
図2に示したものには限定されない。例えば、カード接触部22aがカードの幅方向の一方側のみに配置され、他方はカードの搬送路の側面となっていいてもよい。この場合は、カード接触部22aとカードの搬送路の側面との距離が(カードの幅より僅かに狭い)所定の幅に設定されていることで、カードが挿入されると、その挿入が検出されることになる。
【0022】
シャッタ部材13は、カード挿入部5と本体部6との境界部分、言い換えると、カード挿入部5の奥端側部分に配置されている。シャッタ部材13には、シャッタ駆動機構25(
図4参照)が連結されている。シャッタ駆動機構25は、ソレノイド等の駆動源と、駆動源の動力をシャッタ部材13に伝達するリンク機構等の動力伝達機構とを備えている。シャッタ駆動機構25は、制御部17に接続されている。具体的には、シャッタ駆動機構25の駆動源が制御部17に電気的に接続されている。
【0023】
シャッタ部材13は、カード搬送路7を閉鎖する閉鎖位置(
図3の二点鎖線で示す位置)とカード搬送路7から退避してカード搬送路7を開放する開放位置(
図3の実線で示す位置)との間で移動可能となっている。
【0024】
プリヘッド10は、挿入口4から挿入されたカード2の磁気ストライプ2aに、規格で決められた所望の磁気データが記録されているのか否かを検知するための磁気ヘッドである。プリヘッド10は、カード挿入部5においてカード挿入検知機構14とシャッタ部材13の間に配置されており、挿入口4に挿入されたカード2の磁気ストライプ2aが形成されるべき位置から磁気を検出する。プリヘッド10は磁気検出部として機能する。プリヘッド10は、左右方向において、本体部6内の磁気ヘッド24とほぼ同じ位置に配置されている。
図3に示すように、プリヘッド10は、プリヘッド10のギャップ部が挿入口4に挿入されたカード2に対し下側から臨むように配置されている。
【0025】
ICチップセンサ9は、挿入口4から挿入されたカード2にICチップが搭載されているか否かを検知するためのセンサである。具体的には、ICチップセンサ9は、挿入口4から挿入されたカード2の外部接続端子2bに含まれる金属を検出する金属センサである。ICチップセンサ9は、カード挿入部5においてカード挿入検知機構14とシャッタ部材13の間に配置されており、挿入口4に挿入されたカード2の外部接続端子2bが形成されるべき位置から金属を検出する。ICチップセンサ9は金属検出部として機能する。ICチップセンサ9は、前後方向における位置がプリヘッド10と同じであり、左右方向において、本体部6内のIC接点ブロック12とほぼ同じ位置に配置されている。
図3に示すように、ICチップセンサ9は、挿入口4に挿入されたカード2に対し上側から臨むように配置されている。
【0026】
妨害磁界発生装置16は、プリヘッド10及びICチップセンサ9とシャッタ部材13との間に設けられている。妨害磁界発生装置16は、カード挿入部5の近傍に妨害磁界を発生させる。
図3に示すように、妨害磁界発生装置16は、妨害磁界の発生源であるコイル16aを備える。妨害磁界発生装置16は、コイル16aへの通電のオンオフを切り換えることにより、妨害磁界を発生または停止させる。妨害磁界発生装置16は、カード2に記録される磁気情報に影響を及ぼさない程度の妨害磁界を発生させる。妨害磁界発生装置16は、制御部17に接続されている。具体的には、コイル16aが制御部17に電気的に接続されている。
【0027】
カード検知機構15a、15b、15c、15dは、本体部6の内部に配置されている。すなわち、カード検知機構15a、15b、15c、15dは、カード挿入検知機構14とプリヘッド10とICチップセンサ9よりも奥側に配置されている。また、カード検知機構15a、15b、15c、15dは、それぞれ前後方向にずれた状態で配置されている。カード検知機構15aよりも奥側にカード検知機構15bが配置され、カード検知機構15bよりも奥側にカード検知機構15cが配置され、カード検知機構15cよりも奥側にカード検知機構15dが配置されている。
図4に示すように、カード検知機構15a、15b、15c、15dは、制御部17に電気的に接続されている。また、
図3に示すように、カード検知機構15a、15b、15c、15dは、それぞれ、互いに対向するように配置される発光部15Aと受光部15Bとを有する透過型の光学式センサである。なお、
図3では、カード検知機構15b、15c、15dについては図示を省略している。
図3に示すように、発光部15Aと受光部15Bとは、上下方向でカード搬送路7を挟んだ状態で配置されている。
【0028】
発光部15Aと受光部15Bとの間にカード2がない場合には、受光部15Bは、発光部15Aからの光を受光している。このときには、カード検知機構15a、15b、15c、15dは、オフ状態になっている。この状態で、発光部15Aと受光部15Bとの間にカード2が入ると、発光部15Aから受光部15Bに向かう光が遮られて、カード検知機構15a、15b、15c、15dがオン状態になる。このように、カード検知機構15a、15b、15c、15dは、オフ状態からオン状態に切り替わることでカード2を検知する。
【0029】
なお、カード検知機構15a、15b、15c、15dは、反射型の光学式センサであっても良い。この場合には、カード検知機構15a、15b、15c、15dの発光部からの光を受光部が受光していない場合に、カード検知機構15a、15b、15c、15dがオフ状態になり、カード検知機構15a、15b、15c、15dの発光部から射出されカード2で反射された光を受光部が受光すると、カード検知機構15a、15b、15c、15dがオン状態になる。
【0030】
図3に示すように、カード搬送機構8は、カード2に接触してカード搬送路7でカード2を搬送する3つの搬送ローラ26(
図1参照。
図3では最も手前側のもののみを図示)と、各搬送ローラ26を駆動するモータ28(
図4参照)と、モータ28の動力を各搬送ローラ26に伝達する動力伝達機構(図示省略)とを備えている。各搬送ローラ26は、本体部6の内部に配置されている。すなわち、搬送ローラ26は、カード挿入検知機構14よりも奥側に配置されている。モータ28は具体的にはDCモータである。
【0031】
図3に示すように、各搬送ローラ26には、パッドローラ29が対向配置されている。各搬送ローラ26とパッドローラ29とは上下方向で対向している。また、パッドローラ29は、搬送ローラ26に向かって付勢されており、カード2は、搬送ローラ26とパッドローラ29との間に挟まれた状態で搬送される。
【0032】
モータ28には、モータ28の回転を検知するためのエンコーダ30が取り付けられている(
図4参照)。本形態では、モータ28が停止している状態でも、搬送ローラ26を回転させることが可能になっており、モータ28が停止している状態で搬送ローラ26が回転すると、エンコーダ30でモータ28の回転が検知される。すなわち、モータ28が停止している状態で搬送ローラ26が回転すると、エンコーダ30で搬送ローラ26の回転が検知される。モータ28およびエンコーダ30は、制御部17に電気的に接続されている。
【0033】
図4に示したカードリーダ1の制御部17は、カードリーダ1の全体を統括制御するものであり、具体的には、プログラムを実行して処理を行う各種のプロセッサと、RAM(Ramdom Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、を含む。各種のプロセッサとしては、プログラムを実行して各種処理を行う汎用的なプロセッサであるCPU(Central Prosessing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。これら各種のプロセッサの構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。制御部17は、各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ又はCPUとFPGAの組み合わせ)で構成されてもよい。
【0034】
制御部17は、モータ28、シャッタ駆動機構25、及び妨害磁界発生装置16の各々を複数の駆動電力にて動作させる。具体的には、制御部17は、モータ28を、モータ28に対して予め決められている最大駆動電力Mv(第一の駆動電力)にて動作させる高電力モードと、最大駆動電力Mvよりも低い駆動電力mvにて動作させる低電力モードとのいずれかにて動作させる。また、制御部17は、シャッタ駆動機構25を、その駆動源に対して予め決められている定格の最大駆動電力Svにて動作させる高電力モードと、最大駆動電力Svよりも低い駆動電力svにて動作させる低電力モードとのいずれかにて動作させる。さらに、制御部17は、妨害磁界発生装置16を、これに対して予め決められている最大駆動電力Cv(第二の駆動電力)にて動作させる高電力モードと、最大駆動電力Cvより低い駆動電力cv(第三の駆動電力)にて動作させる低電力モードとのいずれかにて動作させる。
【0035】
制御部17は、モータ28に供給する電圧をPID(Proportional-Integral-Differential)制御とPWM制御を組み合わせて制御する。制御部17は、モータ28を高電力モードで動作させる場合には、PWM制御におけるデューティー比を第一の値として、モータ28の回転速度が目標速度となるまでモータ28を加速させる。制御部17は、モータ28を低電力モードで動作させる場合には、PWM制御におけるデューティー比を第一の値よりも低い第二の値として、モータ28の回転速度が目標速度に維持されるよう、モータ28を定速で回転させる。
【0036】
制御部17は、シャッタ駆動機構25を高電力モードで動作させる場合には、シャッタ駆動機構25の駆動源に供給可能な最大電圧を連続して供給する。制御部17は、シャッタ駆動機構25を低電力モードで動作させる場合には、シャッタ駆動機構25の駆動源に供給する電圧をPWM(pulse width modulation)制御する。
【0037】
制御部17は、妨害磁界発生装置16を高電力モードで動作させる場合には、妨害磁界発生装置16のコイル16aに対し、供給可能な最大電圧を連続して供給する。制御部17は、妨害磁界発生装置16を低電力モードで動作させる場合には、妨害磁界発生装置16のコイル16aに対し、上記最大電圧よりも低い電圧を連続して供給するか、または、上記最大電圧を間欠的に供給する。
【0038】
(カードリーダの動作の具体例)
図5は、カードリーダ1の動作例を説明するためのタイミングチャートである。
図5には、シャッタ駆動機構25の動作状態、モータ28の動作状態、及び妨害磁界発生装置16の動作状態と、カードリーダ1の動作時の消費電力の推移とが示されている。
【0039】
挿入口4にカード2が挿入され、カード挿入検知機構14によりカード2が検知されると、
図5に示す動作が開始される。カード挿入検知機構14によりカード2が検知されるまでの間において、制御部17は、妨害磁界発生装置16を高電力モードにて動作させている。
【0040】
まず、制御部17は、時刻t1にて、シャッタ駆動機構25を高電力モードにて動作させる(図中の“フルパワー期間”)と共に、妨害磁界発生装置16の動作モードを高電力モードから低電力モードに切替える(図中の“出力抑制期間”)。これにより、シャッタ部材13は大きな駆動力にて開放位置へと移動する。妨害磁界発生装置16の低電力モードは、
図5の例では、コイル16aに供給する電圧を、高電力モードよりも下げるモードとしている。
【0041】
時刻t1から少し時間が経過した時刻t2になると、制御部17は、シャッタ駆動機構25を低電力モードにて動作させる(図中の“PWM駆動期間”)と共に、妨害磁界発生装置16の動作モードを低電力モードから高電力モードに切替える。
【0042】
時刻t2の後の時刻t3になると、制御部17は、モータ28を高電力モードで動作させて、モータ28の回転速度を目標速度まで加速させる(図中の“加速期間”)と共に、妨害磁界発生装置16の動作モードを高電力モードから低電力モードに切替える(図中の“出力抑制期間”)。
【0043】
時刻t3の後の時刻t4において、モータ28の回転速度が目標速度に到達すると、制御部17は、モータ28を低電力モードで動作させて、モータ28の回転速度を目標速度に維持する(図中の“定速期間”)と共に、妨害磁界発生装置16の動作モードを低電力モードから高電力モードに切替える。
【0044】
(実施形態のカードリーダの効果)
図5におけるフルパワー期間は、シャッタ駆動機構25が最大駆動電力で駆動される期間であり、カードリーダ1全体の消費電力が高くなる。カードリーダ1では、このフルパワー期間において、モータ28は駆動されておらず、また、妨害磁界発生装置16は低電力モードにて動作している。このため、このフルパワー期間における瞬間的な消費電力の増大を抑制することができる。
【0045】
また、
図5における加速期間は、モータ28が最大駆動電力で駆動される期間であり、カードリーダ1全体の消費電力が高くなる。カードリーダ1では、この加速期間において、シャッタ駆動機構25は低電力モードで動作しており、また、妨害磁界発生装置16は低電力モードにて動作している。このため、この加速期間における瞬間的な消費電力の増大を抑制することができる。
【0046】
また、カードリーダ1によれば、
図5におけるフルパワー期間と加速期間以外の期間においては、妨害磁界発生装置16が高電力モードにて動作する。このため、この期間においてセキュリティの最も高い妨害磁界を発生させることができ、防犯性能を高めることができる。また、この期間において、シャッタ駆動機構25とモータ28にて消費される電力は低くなっているため、防犯性能を高めながら消費電力の増大を抑制することができる。
【0047】
(実施形態のカードリーダの変形例)
図6は、カードリーダ1の動作の変形例を説明するためのタイミングチャートである。
図6に示すシャッタ駆動機構25の動作状態は、
図5と同一である。また、
図6の時刻t1から時刻t4までの動作は
図5と同じである。
【0048】
時刻t4においてモータ28の回転速度が一定に制御される定速期間が開始された後、時刻t5にてモータ28の回転速度が閾値以下となり、目標速度よりも大幅に低下すると、回転速度を目標速度まで戻すために、制御部17は、モータ28のPWM制御のデューティー比を一時的に上げる制御を行う(
図6中の“Duty UP”)。
【0049】
制御部17は、時刻t5にてデューティー比を上げる制御を行うと、妨害磁界発生装置16の動作モードを高電力モードから低電力モードに切替える。そして、時刻t6にてこの制御が終了して、モータ28のPWM制御のデューティー比を元の値に戻すと、制御部17は、妨害磁界発生装置16の動作モードを低電力モードから高電力モードに切替える。なお、時刻t5から時刻t6の間におけるモータ28の駆動電力は、定速期間中の駆動電力よりは高く、且つ加速期間中の駆動電力以下に制御される。
【0050】
図6に示す動作例によれば、カードジャムやカード掴み等によってモータ28の回転速度が低下し、回転速度を目標速度に戻そうとしてモータ28の駆動電力が高くなるような場合に、妨害磁界発生装置16が低い駆動電力にて動作する。このため、カードジャムやカード掴み等の発生時における消費電力の増大を防ぐことができる。
【0051】
(その他の変形例)
カードリーダ1において妨害磁界発生装置16は必須ではない。または、制御部17は、妨害磁界発生装置16を高電力モードのみで動作させるよう制御してもよい。これらの構成であっても、モータ28が高電力モードで動作する期間と、シャッタ駆動機構25が高電力モードで動作する期間とは重複しないため、カードリーダ1全体の瞬間的な消費電力の増大を抑制することができる。
【0052】
カードリーダ1は、搬送ローラ26をモータ28により駆動することでカードを自動搬送するものとしているが、カード2を手動にて押し込むタイプのカードリーダであれば、モータ28は必須ではない。この構成であっても、シャッタ駆動機構25が高電力モードで動作する期間と、妨害磁界発生装置16が高電力モードで動作する期間は重複しないため、カードリーダ1全体の瞬間的な消費電力の増大を抑制することができる。
【0053】
制御部17は、
図5に示す加速期間中は、妨害磁界発生装置16を高電力モードで動作させてもよい。この場合でも、シャッタ駆動機構25が高電力モードで動作する期間と、妨害磁界発生装置16が高電力モードで動作する期間は重複しないため、カードリーダ1全体の瞬間的な消費電力の増大を抑制することができる。
【0054】
制御部17は、
図5に示すフルパワー期間中は、妨害磁界発生装置16を高電力モードで動作させてもよい。この場合でも、モータ28が高電力モードで動作する期間と、妨害磁界発生装置16が高電力モードで動作する期間は重複しないため、カードリーダ1全体の瞬間的な消費電力の増大を抑制することができる。
【0055】
制御部17は、
図5に示すフルパワー期間と加速期間が一部重複するように制御してもよい。この場合でも、シャッタ駆動機構25が高電力モードで動作する期間においては妨害磁界発生装置16を低電力モードで動作させる制御を行うか、モータ28が高電力モードで動作する期間においては妨害磁界発生装置16を低電力モードで動作させる制御を行うか、またはその両方の制御を行うことで、カードリーダ1全体の瞬間的な消費電力の増大を抑制することができる。
【0056】
ここまでは、カードリーダ1における消費電力が大きく且つ重複して動作する期間を有するユニットとして、シャッタ駆動機構25と、モータ28と、妨害磁界発生装置16を例にした。しかし、このようなユニットとしては、例えば磁気ヘッド24、IC接点ブロック12、またはカードリーダ1に装着可能なその他のオプション(例えばカードロック機構)も考えられ、これらについても、ユニットの駆動電力が最大となる期間が重複しないよう各ユニットの動作を制御することで、瞬間的な消費電力の増大を防ぐことができる。
【0057】
以上説明してきたように、本明細書には以下の事項が開示されている。
【0058】
(1)
カードに記録された情報を読み取るカードリーダであって、
重複して動作する期間を有する複数のユニットと、
前記複数のユニットの各々を、複数の駆動電力にて動作させる制御部と、を備え、
前記制御部は、前記複数のユニットの各々の駆動電力が最大となる期間が重複しないよう前記複数のユニットを制御するカードリーダ。
【0059】
(1)によれば、複数のユニットの各々の駆動電力が最大となる期間が重複しないよう複数のユニットが制御されるため、瞬間的な消費電力の増大を抑えることができる。
【0060】
(2)
(1)記載のカードリーダであって、
前記複数のユニットは、カードの挿入を検知した場合に動作するものであるカードリーダ。
【0061】
(2)によれば、カードの挿入時に動作するユニットは消費電力が大きいため、最大消費電力の抑制効果を顕著に得ることができる。
【0062】
(3)
(1)又は(2)記載のカードリーダであって、
前記複数のユニットは、前記カードの搬送路を閉鎖するためのシャッタ部材を駆動するシャッタ駆動機構、前記カードを搬送するための搬送ローラを駆動するモータ、及び妨害磁界を発生する妨害磁界発生装置のうちの少なくとも2つであるカードリーダ。
【0063】
(3)によれば、シャッタ駆動機構、搬送用のモータ、及び妨害磁界発生装置は消費電力が大きいため、最大消費電力の抑制効果を顕著に得ることができる。
【0064】
(4)
(3)記載のカードリーダであって、
前記複数のユニットは、前記シャッタ駆動機構と前記モータを含み、
前記制御部は、前記カードの挿入が検知された場合に、前記シャッタ駆動機構を最大駆動電力にて動作させた後に前記最大駆動電力よりも低い駆動電力にて動作させ、前記シャッタ駆動機構を前記最大駆動電力よりも低い前記駆動電力にて動作させている期間に、前記モータを第一の駆動電力にて目標速度まで加速させた後、当該第一の駆動電力よりも低い駆動電力にて前記モータを定速で回転させるカードリーダ。
【0065】
(4)によれば、シャッタ部材を開放位置に移動させる初期の段階では高い駆動電力でシャッタ駆動機構が動作し、その後、シャッタ駆動機構は低い駆動電力で動作する。シャッタ駆動機構が低い駆動電力にて動作している期間に、モータの加速が行われ、その後、モータは定速で回転することになる。このように、シャッタ駆動機構の駆動電力が最大となる期間と、モータの駆動電力が最大となる期間とが重複しないよう制御されるため、カード挿入時における瞬間的な消費電力の増大を抑えることができる。
【0066】
(5)
(4)記載のカードリーダであって、
前記複数のユニットは、前記妨害磁界発生装置を更に含み、
前記制御部は、前記シャッタ駆動機構を最大駆動電力にて動作させている第一の期間と、前記モータを前記第一の駆動電力にて動作させている第二の期間との各々において、前記妨害磁界発生装置を第二の駆動電力にて動作させ、前記第一の期間と前記第二の期間以外の期間において前記妨害磁界発生装置を前記第二の駆動電力よりも大きい第三の駆動電力にて動作させるカードリーダ。
【0067】
(5)によれば、第一の期間と第二の期間においては、妨害磁界発生装置の駆動電力が低く制御される。このため、カード挿入時における瞬間的な消費電力の増大を抑えることができる。また、第一の期間と第二の期間以外の期間においては、妨害磁界発生装置を高い駆動電力で動作させるため、防犯効果を高めることができる。
【0068】
(6)
(5)記載のカードリーダであって、
前記制御部は、前記モータを前記第一の駆動電力よりも低い駆動電力で動作させている期間において、前記モータの回転速度が閾値以下となった場合には、前記妨害磁界発生装置を前記第二の駆動電力にて動作させるカードリーダ。
【0069】
(6)によれば、カードジャムやカード掴み等によってモータの回転速度が低下し、回転速度を目標値に戻そうとしてモータの駆動電力が高くなるような場合に、妨害磁界発生装置が低い駆動電力にて動作する。このため、カードジャムやカード掴み等の発生時における消費電力の増大を防ぐことができる。
【0070】
(7)
カードに記録された情報を読み取るカードリーダの制御方法であって、
前記カードリーダに搭載された、重複して動作する期間を有する複数のユニットの各々を、複数の駆動電力にて動作させる制御ステップを備え、
前記制御ステップでは、前記複数のユニットの各々の駆動電力が最大となる期間が重複しないよう前記複数のユニットを制御するカードリーダの制御方法。
【符号の説明】
【0071】
1 カードリーダ
2 カード
13 シャッタ部材
16 妨害磁界発生装置
17 制御部
25 シャッタ駆動機構
28 モータ