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特許7130487電子機器付属部材を保持部材に取り付けるための取付構造及び取付方法
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  • 特許-電子機器付属部材を保持部材に取り付けるための取付構造及び取付方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】電子機器付属部材を保持部材に取り付けるための取付構造及び取付方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20220829BHJP
   G06F 3/03 20060101ALI20220829BHJP
【FI】
G06F1/16 313Z
G06F3/03 400E
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018143717
(22)【出願日】2018-07-31
(65)【公開番号】P2020021227
(43)【公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】398058588
【氏名又は名称】Dynabook株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩田 武
(72)【発明者】
【氏名】堀 武宏
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-522847(JP,A)
【文献】米国特許第09507381(US,B1)
【文献】特開2007-255938(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0108952(US,A1)
【文献】特開2017-221043(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
G06F 3/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1磁性材と、第2磁性材と、を備え、情報の入出力が行われる電子機器に付属して用いられる電子機器付属部材と、
対向させた前記第1磁性材と吸引し合う第3磁性材と、対向させた前記第2磁性材と吸引し合う第4磁性材と、を備え、前記電子機器に装着された状態で、前記電子機器付属部材を取り付けて保持する保持部材と、を有し、
前記第1磁性材と前記第2磁性材の少なくとも一方、かつ、前記第3磁性材と前記第4磁性材の少なくとも一方が、強磁性体からなり、
前記第1磁性材が前記強磁性体の場合、少なくとも前記第4磁性材が前記強磁性体からなり
前記第2磁性材が前記強磁性体の場合、少なくとも前記第3磁性材が前記強磁性体からなり
前記第1磁性材と前記第4磁性材とがS極側同士で相対的に最も近接するように設けられる場合、前記第2磁性材と前記第3磁性材とがN極側同士で相対的に最も近接するように設けられ、
前記第1磁性材と前記第4磁性材とがN極側同士で相対的に最も近接するように設けられる場合、前記第2磁性材と前記第3磁性材とがS極側同士で相対的に最も近接するように設けられ、
前記第1磁性材と前記第3磁性材とを対向させ、かつ、前記第2磁性材と前記第4磁性材とを対向させることによって、前記電子機器付属部材を前記保持部材に取り付け
前記電子機器付属部材は、それぞれ電力及び情報の入出力を介する、第1アノード端子と、第1カソード端子と、を有し、
前記保持部材は、それぞれ電力及び情報の出入力を介する、第2アノード端子と、第2カソード端子と、を有し、
前記第1磁性材と前記第3磁性材とが対向し、かつ、前記第2磁性材と前記第4磁性材とが対向した状態で、前記第1アノード端子と前記第2アノード端子とが接触し、前記第1カソード端子と前記第2カソード端子とが接触し、
前記電子機器付属部材は、前記保持部材を介して前記電子機器から充電される取付構造。
【請求項2】
前記保持部材は、汎用端子を介して前記電子機器に装着される、請求項1載の取付構造。
【請求項3】
前記第1磁性材と、前記第2磁性材とが、前記電子機器付属部材上で所定方向に配列し、
前記第3磁性材と、前記第4磁性材とが、前記保持部材上で前記所定方向に配列している、請求項1または2記載の取付構造。
【請求項4】
前記電子機器付属部材上の前記所定方向における前記第1磁性材と前記第2磁性材との距離が、前記保持部材上の前記所定方向における前記第3磁性材と前記第4磁性材との距離にほぼ等しい、請求項記載の取付構造。
【請求項5】
前記第3磁性材は、対向させた前記強磁性体の前記第1磁性材と吸引し合い、かつ、対向させた前記強磁性体の前記第2磁性材と反発し合う前記強磁性体からなり、
前記第4磁性材は、対向させた前記強磁性体の前記第2磁性材と吸引し合い、かつ、対向させた前記強磁性体の前記第1磁性材と反発し合う前記強磁性体からなる、請求項1乃至請求項のいずれか一項記載の取付構造。
【請求項6】
前記第1磁性材と前記第3磁性材とが対向し、かつ、前記第2磁性材と前記第4磁性材とが対向した状態で、前記電子機器付属部材の接触面と前記保持部材の被接触面とが段差を介して接触する、請求項1乃至請求項のいずれか一項記載の取付構造。
【請求項7】
第1磁性材と、第2磁性材と、を備え、情報の入出力が行われる電子機器に付属して用いられる電子機器付属部材と、
対向させた前記第1磁性材と吸引し合う第3磁性材と、対向させた前記第2磁性材と吸引し合う第4磁性材と、を備え、前記電子機器に装着された状態で、前記電子機器付属部材を取り付けて保持する保持部材と、を有し、
前記第1磁性材と前記第2磁性材の少なくとも一方、かつ、前記第3磁性材と前記第4磁性材の少なくとも一方が、強磁性体からなり、
前記第1磁性材が前記強磁性体の場合、前記第4磁性材が前記強磁性体からなり、前記第2磁性材及び前記第3磁性材は常磁性体からなり、前記第1磁性材と前記第4磁性材とがS極側又はN極側同士で相対的に最も近接するように設けられ、
前記第2磁性材が前記強磁性体の場合、前記第3磁性材が前記強磁性体からなり、前記第1磁性材及び前記第4磁性材は前記常磁性体からなり、前記第2磁性材と前記第3磁性材とがN極側又はS極側同士で相対的に最も近接するように設けられ、
前記第1磁性材と前記第3磁性材とを対向させ、かつ、前記第2磁性材と前記第4磁性材とを対向させることによって、前記電子機器付属部材を前記保持部材に取り付け、
前記電子機器付属部材は、それぞれ電力及び情報の入出力を介する、第1アノード端子と、第1カソード端子と、を有し、
前記保持部材は、それぞれ電力及び情報の出入力を介する、第2アノード端子と、第2カソード端子と、を有し、
前記第1磁性材と前記第3磁性材とが対向し、かつ、前記第2磁性材と前記第4磁性材とが対向した状態で、前記第1アノード端子と前記第2アノード端子とが接触し、前記第1カソード端子と前記第2カソード端子とが接触し、
前記電子機器付属部材は、前記保持部材を介して前記電子機器から充電される取付構造
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器付属部材を保持部材に取り付けるための取付構造及び取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器に対して電子式等のペンを用いて情報を入力する技術が知られている。上記の技術に関連して、特許文献1には、タブレットにペンを置くと充電が開始される構成が開示されている。特許文献2には、ノートPC用コードレスペンに充電電池を設けた構成が開示されている。特許文献3には、接続部を雌コネクタに接続することによってペンを所望の角度で保持する構成が開示されている。特許文献4には、凹部に磁石が設けられたタブレット端末に対してタッチペンを固定する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平5-40568号公報
【文献】特開平7-182088号公報
【文献】特開2016-157380号公報
【文献】特開2018-13969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、電子機器付属部材を保持部材に対して所定の位置及び向きで着脱容易に取り付けることができる取付構造及び取付方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る取付構造は、電子機器付属部材と、保持部材と、を有する。前記電子機器付属部材は、第1磁性材と、第2磁性材と、を備え、情報の入出力が行われる電子機器に付属して用いられる。前記保持部材は、対向させた前記第1磁性材と吸引し合う第3磁性材と、対向させた前記第2磁性材と吸引し合う第4磁性材と、を備え、前記電子機器に装着された状態で、前記電子機器付属部材を取り付けて保持する。第1磁性材と第2磁性材の少なくとも一方、かつ、第3磁性材と第4磁性材の少なくとも一方が、強磁性体からなる。第1磁性材が強磁性体の場合、少なくとも第4磁性材が強磁性体からなり、第1磁性材と第4磁性材とがS極側又はN極側同士で相対的に最も近接するように設けられる。第2磁性材が強磁性体の場合、少なくとも第3磁性材が強磁性体からなり、第2磁性材と第3磁性材とがN極側又はS極側同士で相対的に最も近接するように設けられる。前記取付構造では、前記第1磁性材と前記第3磁性材とを対向させ、かつ、前記第2磁性材と前記第4磁性材とを対向させることによって、前記電子機器付属部材を前記保持部材に取り付ける。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態のペン110とコネクタ120を示す斜視図である。
図2図1のペン110とコネクタ120を異なる方向から示す斜視図である。
図3図1のペン110とコネクタ120の構成を示す模式図である。
図4図1のペン110とコネクタ120が磁石の吸引力Mによって着脱自在に接続されている状態を示す断面図である。
図5A図1のペン110とコネクタ120の使用形態であって、電子機器10に装着されたコネクタ120に対してペン110が磁石の吸引力Mによって取り付けられている状態を示す斜視図である。
図5B図5Aの状態から引き続き、ペン110を用いて電子機器10に情報が入力されている状態を示す斜視図である。
図5C図5Bの状態から引き続き、ペン110を用いた情報の入力が終わり、ペン110がコネクタ120に対して正しい向きに取り付けられた結果、ペン110とコネクタ120が磁石の吸引力Mによって互いに接続されている状態を示す斜視図である。
図5D図5Bの状態から引き続き、ペン110を用いた情報の入力が終わり、ペン110がコネクタ120に対して誤った向きに取り付けられようとした結果、ペン110とコネクタ120が磁石の反発力Nによって互いに離れている状態を示す斜視図である。
図5E図5Cの状態から引き続き、手に接触されたペン110が損傷することなくコネクタ120から外れた状態を示す斜視図である。
図6図1のペン110とコネクタ120の使用形態を示すフローチャートである。
図7】第2実施形態のペン210とコネクタ220が磁石の吸引力Mによって着脱自在に接続されている状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照数字を付して、詳細な説明を省略する場合もある。
【0008】
[第1実施形態]
図1から図4を参照して、ペン110(請求項では電子機器付属部材と称する)をコネクタ120(請求項では保持部材と称する)に取り付けるための取付構造を説明する。なお、各々の図では、X、Y及びZの矢印によって、構成部材の相対的な向きを示している。
【0009】
ペン110は、S極側が外方に臨むペン側第1磁石117(請求項では第1磁性材と称する)と、ペン側第1磁石117と位置を異ならせN極側が外方に臨むペン側第2磁石118(請求項では第2磁性材と称する)と、を備え、情報の入出力が行われる電子機器10(後述する図5Aから図5Eに示す)に付属して用いられる。
【0010】
ペン110は、図3等に示すように、ペン側筐体111、ペン先112、電源113、抵抗114、ペン側アノード端子115(請求項では第1アノード端子と称する)、ペン側カソード端子116(請求項では第1カソード端子と称する)、ペン側第1磁石117及びペン側第2磁石118を有している。
【0011】
ペン側筐体111は、図1から図4に示すように、ペン110の構成部材を保持し、かつ、ペン110の使用者が握るためのものである。ペン側筐体111は、図3に示すように、取付部111a、把持部111b及び先端部111cから構成されている。取付部111aは、コネクタ120に取り付けられる部分であって、ペン側アノード端子115、ペン側カソード端子116、ペン側第1磁石117及びペン側第2磁石118が設けられている。取付部111aの接触面111dが、コネクタ120に接触する。把持部111bは、ペン110の使用者が握る部分であって、内部に電源113及び抵抗114が設けられている。先端部111cは、後述する電子機器10の表示部10cに対向する部分であって、ペン先112が設けられている。
【0012】
ペン先112は、図1から図3に示すように、静電気によって電子機器10の表示部10cに情報を入力したり、静電気によって表示部10cを介して電子機器10を操作したりするものである。ペン先112は、十分な導電性と弾力性を備えた材料からなり、先端が丸い円柱形状に形成されている。
【0013】
電源113は、図3に示すように、ペン先112を帯電させるためのものである。電源113は、例えば、コンデンサー又は二次電池からなる。電源113は、把持部111bに収容されている。電源113のアノード側は、配線を介して、ペン先112に接続されている。
【0014】
抵抗114は、図3に示すように、電源113からペン先112に入力される電流の上限値を規定するためのものである。抵抗114は、例えば、金属抵抗からなる。抵抗114は、把持部111bに収容されている。抵抗114は、電源113のカソード側と、グラウンドであるペン側筐体111の把持部111bを連結する配線に接続されている。
【0015】
ペン側アノード端子115は、図2から図4に示すように、後述するコネクタ120のコネクタ側アノード端子123を介して、電子機器10から充電するための電源端子である。ペン側アノード端子115は、十分な導電性を備えた金属からなり、板状に形成されている。ペン側アノード端子115は、取付部111aの接触面111dに形成された凹部に収容されている。ペン側アノード端子115は、接触面111dから外方に向かって若干突出するよう設けられている。ペン側アノード端子115は、配線を介して、電源113のアノード側に接続されている。
【0016】
ペン側カソード端子116は、図2及び図3に示すように、コネクタ120のコネクタ側カソード端子124を介して、電子機器10から充電するためのグラウンド端子である。ペン側カソード端子116は、ペン側アノード端子115と同様の材質及び形状から構成されている。ペン側カソード端子116は、ペン側アノード端子115とX方向に沿って隣り合うように、取付部111aの接触面111dに形成された凹部に収容されている。ペン側カソード端子116は、接触面111dから外方に向かって若干突出するよう設けられている。ペン側カソード端子116は、配線を介して、電源113のカソード側に接続されている。
【0017】
ペン側第1磁石117は、図2から図4に示すように、ペン110を吸引力Mによってコネクタ120に取り付けるためのものである。ペン側第1磁石117は、例えば、鉄、コバルト及びニッケル等の強磁性体の永久磁石からなり、長方体形状に形成されている。ペン側第1磁石117は、取付部111aにおいて、ペン側アノード端子115とペン側カソード端子116が設けられている部分よりも上方に埋め込まれている。ペン側第1磁石117は、コネクタ120に対向する面がS極側になるように配置されている。ここで、ペン側第1磁石117は、第1磁性材の一例として、強磁性体を適用しているが、常磁性体を適用してもよい。
【0018】
ペン側第2磁石118は、図2から図4に示すように、ペン側第1磁石117と共に、ペン110を吸引力Mによってコネクタ120に取り付けるためのものである。ペン側第2磁石118は、ペン側第1磁石117と同様の材質及び形状から構成されている。ペン側第2磁石118は、取付部111aにおいて、ペン側アノード端子115とペン側カソード端子116が設けられている部分よりも下方に埋め込まれている。ペン側第2磁石118は、コネクタ120に対向する面がN極側になるように配置されている。ここで、ペン側第2磁石118は、第2磁性材の一例として、強磁性体を適用しているが、常磁性体を適用してもよい。
【0019】
コネクタ120は、N極側が外方に臨むコネクタ側第1磁石125(請求項では第3磁性材と称する)と、コネクタ側第1磁石125と位置を異ならせS極側が外方に臨むコネクタ側第2磁石126(請求項では第4磁性材と称する)と、を備え、電子機器10に装着された状態で、ペン110を取り付けて保持する。コネクタ120は、いわゆるドングルやアタッチメントの概念を含むものである。
【0020】
コネクタ120は、図3等に示すように、コネクタ側筐体121、接続端子122、コネクタ側アノード端子123(請求項では第2アノード端子と称する)、コネクタ側カソード端子124(請求項では第2カソード端子と称する)、コネクタ側第1磁石125及びコネクタ側第2磁石126を有している。
【0021】
コネクタ側筐体121は、図1から図4に示すように、コネクタ120の構成部材を保持し、かつ、ペン110を取り付けるためのものである。コネクタ側筐体121には、ペン側筐体111の接触面111dに接触される被接触面121aが設けられている。コネクタ側筐体121の被接触面121aには、コネクタ側アノード端子123、コネクタ側カソード端子124、コネクタ側第1磁石125及びコネクタ側第2磁石126を収容する凹部が形成されている。
【0022】
接続端子122は、図1から図4に示すように、コネクタ120を後述する電子機器10の接続ポート部10bに接続するための端子である。接続端子122には、一例として、type-CのUSBに対応した汎用端子を適用することができる。接続端子122は、コネクタ側筐体121の被接触面121aの反対側に接合されている。
【0023】
コネクタ側アノード端子123は、図1図3及び図4に示すように、電子機器10からペン110に充電するための電源端子である。コネクタ側アノード端子123は、十分な導電性を備えた金属からなり、板状に形成されている。コネクタ側アノード端子123は、コネクタ側筐体121の被接触面121aに形成された凹部に収容されている。コネクタ側アノード端子123は、図示せぬ板ばねによって、コネクタ側筐体121の外方に向かって付勢されている。コネクタ側アノード端子123を、板ばね状に形成してもよい。コネクタ側アノード端子123は、接続端子122を介して、電子機器10に設けられた図示せぬ給電部のアノード側に接続される。
【0024】
コネクタ側カソード端子124は、図1及び図3に示すように、電子機器10からペン110に充電するためのグラウンド端子である。コネクタ側カソード端子124は、コネクタ側アノード端子123と同様の材質及び形状から構成されている。コネクタ側カソード端子124は、コネクタ側アノード端子123とX方向に沿って隣り合うように、コネクタ側筐体121の被接触面121aに形成された凹部に収容されている。コネクタ側カソード端子124は、コネクタ側アノード端子123と同様の構成によって、コネクタ側筐体121に設けられている。コネクタ側カソード端子124は、接続端子122を介して、電子機器10に設けられた給電部のカソード側に接続される。
【0025】
コネクタ側第1磁石125は、図1図3及び図4に示すように、ペン110を吸引力Mによってコネクタ側筐体121に取り付けるためのものである。コネクタ側第1磁石125は、鉄、コバルト及びニッケル等の強磁性体の永久磁石からなり、長方体形状に形成されている。コネクタ側第1磁石125は、ペン110のペン側第1磁石117と対向するように、コネクタ側筐体121の被接触面121aに形成された凹部に収容されている。コネクタ側第1磁石125は、コネクタ側筐体121において、コネクタ側アノード端子123とコネクタ側カソード端子124が設けられた部分よりも上方に位置している。コネクタ側第1磁石125は、外方に露出した面がN極側になるように配置されている。ここで、コネクタ側第1磁石125は、第3磁性材の一例として、強磁性体を適用しているが、常磁性体を適用してもよい。
【0026】
コネクタ側第2磁石126は、図1図3及び図4に示すように、コネクタ側第1磁石125と共に、ペン110を吸引力Mによってコネクタ側筐体121に取り付けるためのものである。コネクタ側第2磁石126は、コネクタ側第1磁石125と同様の材質及び形状から構成されている。コネクタ側第2磁石126は、ペン110のペン側第2磁石118と対向するように、コネクタ側筐体121の被接触面121aに形成された凹部に収容されている。コネクタ側第2磁石126は、コネクタ側筐体121において、コネクタ側アノード端子123とコネクタ側カソード端子124が設けられた部分よりも下方に位置している。コネクタ側第2磁石126は、外方に露出した面がS極側になるように配置されている。ここで、コネクタ側第2磁石126は、第4磁性材の一例として、強磁性体を適用しているが、常磁性体を適用してもよい。
【0027】
図5Aから図5E及び図6を参照して、ペン110をコネクタ120に取り付けるための取付方法を説明する。
【0028】
図5Aに、電子機器10に装着されたコネクタ120に対してペン110が磁石の吸引力Mによって取り付けられている状態を示している。電子機器10は、いわゆるタブレットのような情報端末やノートパソコン等を想定している。コネクタ120の接続端子122が、電子機器10の本体部10aの側面に設けられた接続ポート部10bに装着されている。ペン110は、コネクタ120に吸引力Mによって取り付けられている。ペン110は、コネクタ120に取り付けることによって、使用していないときに電子機器10に付属させることができ、かつ、電子機器10を介して充電することができる。図5Aに示す状態は、図6に示すS1の状態に対応している。
【0029】
図5Bに、ペン110を用いて電子機器10に情報が入力されている状態を示している。ペン110を用いて、電子機器10の表示部10cに情報を入力したり、表示部10cを介して電子機器10を操作したりすることができる。ペン110は、使用時に電力を消耗することから、充電が必要である。
【0030】
図5Cに、ペン110を用いた情報の入力が終わり、ペン110がコネクタ120に対して正しい向きに取り付けられた結果、ペン110とコネクタ120が磁石の吸引力Mによって互いに接続されている状態を示している。このとき、図4等を参照して前述した通り、ペン110のペン側第1磁石117のS極側が、コネクタ120のコネクタ側第1磁石125のN極側と対向し、吸引力Mによって吸引し合っている。同様に、ペン110のペン側第2磁石118のN極側が、コネクタ120のコネクタ側第2磁石126のS極側と対向し、吸引力Mによって吸引し合っている。このとき、ペン110は、コネクタ120を介して電子機器10から充電されている。図5Cに示すペン110の状態は、図6に示すS2、S3におけるYes及びS4の状態に対応している。
【0031】
図5Dに、ペン110を用いた情報の入力が終わり、ペン110がコネクタ120に対して誤った向きに取り付けられようとした結果、ペン110とコネクタ120が磁石の反発力Nによって互いに離れている状態を示している。図5Dに示すペン110は、図5Cに示すペン110と比較して、上下が逆転している。この結果、ペン110のペン側第1磁石117のS極側が、コネクタ120のコネクタ側第2磁石126のS極側と対向し、反発力Nによって反発し合っている。同様に、ペン110のペン側第2磁石118のN極側が、コネクタ120のコネクタ側第1磁石125のN極側と対向し、反発力Nによって反発し合っている。このため、ペン110の使用者は、ペン110の向きが正しくないことに気が付いて、ペン110を図5Cに示す正しい向きにしてコネクタ120に取り付けようとする。図5Dに示すペン110の状態は、図6に示すS2、S3におけるNo及びS5の状態に対応している。
【0032】
図5Eに、手に接触されたペン110が損傷することなくコネクタ120から外れた状態を示している。ペン110は、コネクタ120に対して機械的な接続がされることなく、コネクタ120に対して磁石による吸引力Mのみによって取り付けられている。したがって、ペン110が手等によって任意の方向から応力を受けた結果、ペン110がコネクタ120から離れても、ペン110とコネクタ120の取り付け部分において機械的な損傷が発生しない。
【0033】
ペン110をコネクタ120に取り付けるための取付構造及び取付方法の効果を説明する。
【0034】
第1実施形態のペン110をコネクタ120に取り付けるための取付構造及び取付方法によれば、ペン110のペン側第1磁石117とコネクタ120のコネクタ側第1磁石125は吸引し合う。ペン110のペン側第2磁石118とコネクタ120のコネクタ側第2磁石126は吸引し合う。強磁性体のペン側第1磁石117と強磁性体のコネクタ側第2磁石126が、S極側同士で相対的に最も近接するように設けられている。強磁性体のペン側第2磁石118と強磁性体のコネクタ側第1磁石125が、N極側同士で相対的に最も近接するように設けられている。ここで、ペン側第1磁石117のS極側とコネクタ側第1磁石125のN極側とを対向させ、かつ、ペン側第2磁石118のN極側とコネクタ側第2磁石126のS極側とを対向させることによって、ペン110をコネクタ120に取り付ける。
【0035】
なお、強磁性体のペン側第1磁石117と強磁性体のコネクタ側第2磁石126が、N極側同士が相対的に最も近接するように設けられ、強磁性体のペン側第2磁石118と強磁性体のコネクタ側第1磁石125が、S極側同士が相対的に最も近接するように設けられてもよいことは言うまでもない。
【0036】
これにより、図5C等を参照して説明した通り、ペン110がコネクタ120に対して正しい向きに取り付けられた場合、ペン110は、磁石の吸引力Mによってコネクタ120に着脱可能に接続される。なお、ペン110は、例えば、コネクタ120を介して、電子機器10の本体部10aの外縁に沿って配置することができる。一方、図5D等を参照して説明した通り、ペン110がコネクタ120に対して誤った向きに取り付けられようとした場合、ペン110は、磁石の反発力Nによってコネクタ120から離れて接続されない。ここで、図5Eを参照して説明した通り、手等に接触されたペン110は、コネクタ120から容易に外れる。ペン110がコネクタ120から離れても、ペン110及びコネクタ120は、その接続部分において、機械的な損傷が発生しない。このように、ペン110をコネクタ120に対して所定の位置及び向きで着脱容易に取り付けることができる。
【0037】
ここで、強磁性体のペン側第1磁石117と強磁性体のコネクタ側第2磁石126が、S極側同士で相対的に最も近接するように設けられているとは、次のような構成である。すなわち、ペン側第1磁石117のS極側からコネクタ側第2磁石126のS極側までの距離が、ペン側第1磁石117の例えばS極側からコネクタ側第2磁石126の例えばN極側までの距離よりも相対的に短くなるように設けられている構成である。なお、第1実施形態では、ペン側第1磁石117のS極側と、コネクタ側第2磁石126のS極側が、互いの中心が完全にずれた状態で対向している。同様に、強磁性体のペン側第2磁石118と強磁性体のコネクタ側第1磁石125が、N極側同士で相対的に最も近接するように設けられているとは、次のような構成である。すなわち、ペン側第2磁石118のN極側からコネクタ側第1磁石125のN極側までの距離が、ペン側第2磁石118の例えばN極側からコネクタ側第1磁石125の例えばS極側までの距離よりも相対的に短くなるように設けられている構成である。なお、第1実施形態では、ペン側第2磁石118のN極側と、コネクタ側第1磁石125のN極側が、互いの中心が完全にずれた状態で対向している。
【0038】
又、ペン側第1磁石117のS極側とコネクタ側第1磁石125のN極側とを対向させるとは、第1実施形態のようにペン側第1磁石117の中心とコネクタ側第1磁石125の中心とが一致した状態で互いに向かい合う構成に限定されない。すなわち、ペン側第1磁石117の中心とコネクタ側第1磁石125の中心とが、相対的に水平方向(図3におけるX方向)、上下方向(図3におけるY方向)又は斜め方向(図3におけるX方向及びY方向)に偏心した状態で互いに向かい合う構成を含む。ペン側第1磁石117の一部と、コネクタ側第1磁石125の一部が、対向していればよい。同様に、ペン側第2磁石118のN極側とコネクタ側第2磁石126のS極側とを対向させるとは、第1実施形態のようにペン側第2磁石118の中心とコネクタ側第2磁石126の中心とが一致した状態で互いに向かい合う構成に限定されない。すなわち、ペン側第2磁石118の中心とコネクタ側第2磁石126の中心とが、相対的に水平方向(図3におけるX方向)、上下方向(図3におけるY方向)又は斜め方向(図3におけるX方向及びY方向)に偏心した状態で互いに向かい合う構成を含む。ペン側第2磁石118の一部と、コネクタ側第2磁石126の一部が、対向していればよい。
【0039】
又、ペン側第1磁石117のS極側とコネクタ側第1磁石125のN極側とを対向させるとは、第1実施形態のような非接触の構成と、図示せぬ接触の構成の両方を含む。更に、上記の構成は、ペン側第1磁石117とコネクタ側第1磁石125とが、相対的に傾いた状態で互いに向かい合う構成を含む。同様に、ペン側第2磁石118のN極側とコネクタ側第2磁石126のS極側とを対向させるとは、第1実施形態のような非接触の構成と、図示せぬ接触の構成の両方を含む。更に、上記の構成は、ペン側第2磁石118とコネクタ側第2磁石126とが、相対的に傾いた状態で互いに向かい合う構成を含む。
【0040】
第1実施形態によれば、ペン側第1磁石117のS極側とコネクタ側第1磁石125のN極側とが対向し、かつ、ペン側第2磁石118のN極側とコネクタ側第2磁石126のS極側とが対向した状態で、ペン側アノード端子115とコネクタ側アノード端子123とが接触し、ペン側カソード端子116とコネクタ側カソード端子124とが接触する。
【0041】
これにより、ペン側アノード端子115とコネクタ側カソード端子124が接触し続けて、かつ、ペン側カソード端子116とコネクタ側アノード端子123が接触し続けるようなことを防止できる。図5Dを参照して説明した通り、ペン110がコネクタ120に対して誤った向きに取り付けられようとした場合、ペン110とコネクタ120が磁石の反発力Nによって互いに離れるからである。したがって、ペン側アノード端子115とペン側カソード端子116に接続されているペン110の構成部材が損傷することを防止できる。特に、上記の構成部材が電源113の場合、アノードとカソードを反転させることによる重大な損傷を防止することができる。この場合、電源113に残留していた電力による電子機器10の損傷を防止することができる。
【0042】
第1実施形態によれば、ペン110は、コネクタ120を介して電子機器10から充電される。
【0043】
これにより、ペン110は、コネクタ120を介して電子機器10に付属させるのみならず、コネクタ120を介して電子機器10から充電することができる。
【0044】
第1実施形態によれば、コネクタ120は、汎用端子を介して電子機器10に装着される。
【0045】
これにより、タブレットのような情報端末やノートパソコン等が想定される様々な電子機器10に、コネクタ120を装着することができる。したがって、第1実施形態の適用範囲を十分に広げることができる。
【0046】
第1実施形態によれば、ペン側第1磁石117のS極側と、ペン側第2磁石118のN極側とが、ペン110上で所定方向に配列されている。同様に、コネクタ側第1磁石125のN極側と、コネクタ側第2磁石126のS極側とが、コネクタ120上で所定方向に配列されている。
【0047】
これにより、所定方向に配列されたペン側第1磁石117及びペン側第2磁石118と、所定方向に配列されたコネクタ側第1磁石125及びコネクタ側第2磁石126を、それぞれ正対させた状態において、互いに十分に吸引させることができる。したがって、ペン110をコネクタ120に容易に取り付けることができる。又、ペン110が手等によって任意の方向から応力を受けた場合、ペン110をコネクタ120から容易に離れさせることができる。
【0048】
第1実施形態によれば、ペン110上の所定方向におけるペン側第1磁石117とペン側第2磁石118との距離が、コネクタ120上の所定方向におけるコネクタ側第1磁石125とコネクタ側第2磁石126との距離にほぼ等しい。
【0049】
これにより、例えば、ペン側第1磁石117とコネクタ側第1磁石125を正対させた状態において、ペン側第2磁石118とコネクタ側第2磁石126をほぼ正対させることができる。この結果、ペン110をコネクタ120に対して十分に取り付けることができる。なお、ほぼ等しいに相当する距離は、例えば、ペン側第1磁石117とコネクタ側第1磁石125を正対させた状態において、ペン側第2磁石118とコネクタ側第2磁石126が互いに磁力によって十分に吸引し合える状態となる距離である。
【0050】
第1実施形態によれば、コネクタ側第1磁石125は、対向させた強磁性体のペン側第1磁石117と吸引し合い、かつ、対向させた強磁性体のペン側第2磁石118と反発し合う強磁性体からなる。又、コネクタ側第2磁石126は、対向させた強磁性体のペン側第2磁石118と吸引し合い、かつ、対向させた強磁性体のペン側第1磁石117と反発し合う強磁性体からなる。
【0051】
これにより、図5Cに示すように、ペン110がコネクタ120に対して正しい向きで取り付けられた場合、ペン側第1磁石117とコネクタ側第1磁石125が強く吸引し合い、かつ、ペン側第2磁石118とコネクタ側第2磁石126が強く吸引し合う。一方、図5Dに示すように、ペン110がコネクタ120に対して誤った向きで取り付けられようとした場合、ペン側第1磁石117とコネクタ側第2磁石126が強く反発し合い、かつ、ペン側第2磁石118とコネクタ側第1磁石125が強く反発し合う。この結果、ペン110をコネクタ120に対して正しい向きでより確実に取り付けることができる。
【0052】
[第2実施形態]
第2実施形態では、ペン210のペン側筐体211の接触面211dと、コネクタ220のコネクタ側筐体221の被接触面221aが、段差を介した状態で接触している。第2実施形態は、上記の構成のみが第1実施形態と異なる。第2実施形態では、第1実施形態と同一の構成について、第1実施形態と同一の参照符号を付すことで、その説明を省略する。
【0053】
図7を参照して、第2実施形態に特有のペン210をコネクタ220に取り付けるための取付構造及び取付方法の効果を説明する。
【0054】
第2実施形態によれば、ペン側第1磁石117のS極側とコネクタ側第1磁石125のN極側とが対向し、かつ、ペン側第2磁石118のN極側とコネクタ側第2磁石126のS極側とが対向した状態で、ペン210の接触面211dとコネクタ220の被接触面221aとが段差を介して接触する。
【0055】
これにより、接触面211dと被接触面221aの段差を用いて、ペン210をコネクタ220に対して引っ掛けるようにして取り付けることができる。又、接触面211dと被接触面221aの段差を用いて、ペン210を所定の位置及び向きでコネクタ220に取り付けることができる。もちろん、ペン210が手等から応力を受けた場合、ペン210がコネクタ220から容易に外れることから、ペン210とコネクタ220は損傷しない。
【0056】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。又、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0057】
第1及び第2実施形態では、電子機器付属部材に備えられた強磁性体の第1磁性材及び第2磁性材を同一面上において極性が異なるような配置で並べて構成している。又、保持部材に備えられた強磁性体の第3磁性材及び第4磁性材を同一面上において極性が異なような配置で並べて構成している。且つ、第1磁性材と第3磁性材を極性が異なる面同士が対向して、第2磁性材と第4磁性材を極性が異なる面同士が対向するような配置で構成している。上記の構成以外に、例えば、以下の構成を適用してもよい。強磁性体の第1磁性材と第4磁性材を極性の同じ面同士が斜め方向に向き合うように配置して構成し、第2磁性材と第3磁性材を常磁性体で構成してもよい。又、第1磁性材と第4磁性材を常磁性体で構成して、強磁性体の第2磁性材と第3磁性材を極性の同じ面同士が斜め方向に向き合うように配置して構成してもよい。
【0058】
電子機器付属部材は、いわゆるタッチペンのようなペン110に限定されることなく、例えば、いわゆるマウスとしてもよい。
【0059】
ペン110は、コネクタ120を介して電子機器10から充電される構成に限定されることなく、コネクタ120を介して電子機器10と情報のやり取りを行う構成としてもよい。更に、ペン110は、端子の数を増やすことなく、コネクタ120を介して電子機器10から充電されているときに、コネクタ120を介して電子機器10と情報のやり取りを行う構成としてもよい。具体的には、例えば、電源端子である1対のピン(ペン側アノード端子115とコネクタ側アノード端子123)、又は、グラウンド端子である1対のピン(ペン側カソード端子116とコネクタ側カソード端子124)を用いることによって、ペン110と電子機器10との間で、電力の授受を行いつつ、同時に情報伝達のための信号も重畳する構成としてもよい。
【0060】
ペン側第1磁石117のS極側とペン側第2磁石118のN極側は、同一の面から同一の所定方向に臨む構成に限定されることなく、例えば、隣り合う面から異なる方向に臨む構成としてもよい。このような構成の場合、ペン側第1磁石117のS極側とペン側第2磁石118のN極側は、例えば、凸形状の筐体の隣り合う外面に設けられる。このような構成の場合、コネクタ側第1磁石125のN極側とコネクタ側第2磁石126のS極側は、ペン側第1磁石117のS極側とペン側第2磁石118のN極側に対向するように、例えば、凹形状の筐体の隣り合う内面に設けられる。
【0061】
ペン110のコネクタ120からの外れ易さや外れる方向を規定するために、ペン側第1磁石117とコネクタ側第1磁石125、及びペン側第2磁石118とコネクタ側第2磁石126の磁力の大小関係や形状を任意に設定することができる。特に、第2実施形態のように、ペン210のペン側筐体211の接触面211dと、コネクタ220のコネクタ側筐体221の被接触面221aとの段差の部分の大きさや形状を任意に設定することができる。
【0062】
ペン110の外周面を、U字状に形成したコネクタ120によって、一定程度取り囲むように構成してもよい。このように構成した場合、ペン110がコネクタ120から外れる方向を規定し易くなる。
【符号の説明】
【0063】
10…電子機器、110,210…ペン(電子機器付属部材)、111,211…ペン側筐体、111d,211d…接触面、112…ペン先、113…電源、114…抵抗、115…ペン側アノード端子(第1アノード端子)、116…ペン側カソード端子(第1カソード端子)、117…ペン側第1磁石(第1磁性材)、118…ペン側第2磁石(第2磁性材)、120,220…コネクタ(保持部材)、121,221…コネクタ側筐体、121a,221a…被接触面、122…接続端子(汎用端子)、123…コネクタ側アノード端子(第2アノード端子)、124…コネクタ側カソード端子(第2カソード端子)、125…コネクタ側第1磁石(第3磁性材)、126…コネクタ側第2磁石(第4磁性材)、M…吸引力、N…反発力
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6
図7