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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】ワイパー装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/225 20060101AFI20220829BHJP
   A42B 3/26 20060101ALI20220829BHJP
   B60S 1/40 20060101ALI20220829BHJP
【FI】
H04N5/225 430
A42B3/26
B60S1/40
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018194433
(22)【出願日】2018-10-15
(65)【公開番号】P2020065115
(43)【公開日】2020-04-23
【審査請求日】2021-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000220620
【氏名又は名称】東芝テリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 諒
【審査官】▲徳▼田 賢二
(56)【参考文献】
【文献】実公昭36-004612(JP,Y1)
【文献】特開2007-253855(JP,A)
【文献】実開平03-059776(JP,U)
【文献】実開昭58-045326(JP,U)
【文献】実開昭60-031951(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/225
B60S 1/40
A42B 3/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向へ目視した断面が、天板と、この天板の左右の第1、第2の縁のそれぞれから同一の鉛直方向へ折り曲げられて形成された第1、第2の側壁と、この第1、第2の側壁のそれぞれの縁から互いに向かい合う方向へ折り曲げられている第1、第2の片と、前記長手方向の中間部に設けられており、少なくとも前記第1、第2の側壁がそれぞれ一部切り取られることで形成された第1、第2の係止用開口を有するブレードと、
前記天板に沿って配置されるアーム本体部を有し、一端部には間隔を置いて前記第1、第2の側壁を挟む第1、第2のフィンガーを形成しており、前記第1、第2のフィンガーの先端に互いに向かい合う第1、第2の爪部をそれぞれ有し、前記第1、第2の爪部が前記第1、第2の係止用開口にそれぞれ係合して前記ブレードを保持し、前記アーム本体部の他端部を起点にして前記ブレードを前記長手方向と交差する方向へ振るためのアームと、を備え
前記ブレードの弾性率よりも前記アーム本体部の弾性率が大きい、ワイパー装置。
【請求項2】
長手方向へ目視した断面が、天板と、この天板の左右の第1、第2の縁のそれぞれから同一の鉛直方向へ折り曲げられて形成された第1、第2の側壁と、この第1、第2の側壁のそれぞれの縁から互いに向かい合う方向へ折り曲げられている第1、第2の片と、前記長手方向の中間部に設けられており、少なくとも前記第1、第2の側壁がそれぞれ一部切り取られることで形成された第1、第2の係止用開口を有するブレードと、
前記天板に沿って配置されるアーム本体部を有し、一端部には間隔を置いて前記第1、第2の側壁を挟む第1、第2のフィンガーを形成しており、前記第1、第2のフィンガーの先端に互いに向かい合う第1、第2の爪部をそれぞれ有し、前記第1、第2の爪部が前記第1、第2の係止用開口にそれぞれ係合して前記ブレードを保持し、前記アーム本体部の他端部を起点にして前記ブレードを前記長手方向と交差する方向へ振るためのアームと、を備え
前記第1、第2の係止用開口は、それぞれ、前記天板側の開口幅が狭く形成され、前記第1、第2の側壁側の開口幅が、前記天板側の開口幅より広く形成さており、ほぼb字状をなす形状の開口である、ワイパー装置。
【請求項3】
前記第1の係止用開口は、前記第1の側壁から連続して前記天板の一部に形成された切欠きを備え
前記第2の係止用開口は、前記第2の側壁から連続して前記天板の一部に形成された切欠きを備える、請求項1又は請求項2に記載のワイパー装置。
【請求項4】
前記第1、第2の係止用開口は、それぞれ、前記天板側の開口幅が狭く形成され、前記第1、第2の側壁側の開口幅が、前記天板側の開口幅より広く形成され、前記天板側の開口幅は、前記爪部の厚みより広いが前記爪部の幅より狭く、前記第1、第2の側壁の開口幅は、前記爪部の幅より広く形成されている、請求項1に記載のワイパー装置。
【請求項5】
前記アーム本体部の他端部は、監視カメラに取付けられており、前記他端部を駆動するモータにより、前記アームが前記ブレードを駆動する、請求項1又は請求項2に記載のワイパー装置。
【請求項6】
前記アーム本体部の他端部は、ゴーグル又はヘルメット又は覗き窓の一部に取付けられており、前記他端部を駆動するモータにより、前記アームが前記ブレードを駆動する、請求項1又は請求項2に記載のワイパー装置。
【請求項7】
前記アーム本体部の他端部は、工場内のメータの検針或いは点検用の窓の一部に取付けられており、前記他端部を駆動するモータにより、前記アームが前記ブレードを駆動する、請求項1又は請求項2に記載のワイパー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はワイパー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイパー装置は、種々の分野で用いられている。例えば自動車、飛行機や船舶のフロントガラスを清掃するワイパー装置がある。このワイパー装置は、風圧が高い環境や、雪や雨などが降る環境など、厳しい環境のもとで使用されるために、構造も複雑で、丈夫な部品で頑丈に製造されている。一方、ワイパー装置としては、例えば室内監視カメラ(室外監視カメラもある)などのように、周囲が比較的穏やかな環境で使用されるものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-35341号公報
【文献】特開2008-296808号公報
【文献】特開2010-260527号公報
【文献】実用新案登録3083942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
使用環境が穏やかな箇所で使用されるワイパー装置の場合、自動車や飛行機に用いられるワイパー装置と比較して、出来るだけシンプルで安価なものが要望されている。
そこで実施形態は上記した事情に鑑みてなされたもので、シンプルで安価なワイパー装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態によると、長手方向へ目視した断面が、天板と、この天板の左右の第1、第2の縁のそれぞれから同一の鉛直方向へ折り曲げられて形成された第1、第2の側壁と、この第1、第2の側壁のそれぞれの縁から互いに向かい合う方向へ折り曲げられている第1、第2の片と、前記長手方向の中間部に設けられており、少なくとも前記第1、第2の側壁がそれぞれ一部切り取られることで形成された第1、第2の係止用開口を有するブレードと、
前記天板に沿って配置されるアーム本体部を有し、一端部には間隔を置いて前記第1、第2の側壁を挟む第1、第2のフィンガーを形成しており、前記第1、第2のフィンガーの先端に互いに向かい合う第1、第2の爪部をそれぞれ有し、前記第1、第2の爪部が前記第1、第2の係止用開口にそれぞれ係合して前記ブレードを保持し、前記アーム本体部の他端部を起点にして前記ブレードを前記長手方向と交差する方向へ振るためのアームと、を備え、前記ブレードの弾性率よりも前記アーム本体部の弾性率が大きい、ワイパー装置が提供される
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、アーム装置の一実施形態を説明するために示した斜視図である。
図2図2は、一実施形態に係るブレードの係止用開口とアームの爪部の関係を取り出して示す断面図の一部である。
図3図3は、一実施形態のアーム装置が適用される監視カメラ装置の一例を示す図である。
図4図4は、他の実施形態に係るブレードの係止用開口とアームの爪部の関係を取り出して示す断面図の一部である。
図5図5は、一実施形態によるワイパー装置が動作するときのアーム先端部の変位を説明するために示した説明図である。
図6図6は、一実施形態によるワイパー装置が動作するときのブレードの傾きを説明するために示した説明図である。
図7図7は、ブレードにワイパー弾性部材が装着された状態を説明するために示した説明図である。
図8図8は、ブレードの腕と爪部の他の例を示す斜視図である。
図9図9は、他の実施形態によるワイパー装置の例であり、ブレードとアームの連結部を説明するために示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1において、100は、ワイパー装置300のブレードであり、200は、ブレード100を振るためのアームである。
ブレード100は、長手方向へ目視した断面が、天板11と、この天板11の左右の第1、第2の縁のそれぞれから同一方向であって鉛直方向へ折り曲げられて形成された第1、第2の側壁12a、12bとを有する。したがって、ここまでは断面がほぼコの字である。
【0008】
さらにブレード100は、第1、第2の側壁12a、12bのそれぞれの縁から互いに向かい合う方向へ折り曲げられて第1、第2の片13a、13bを形成されている。
またブレード100の長手方向の中間部には、少なくとも前記第1、第2の側壁がそれぞれ一部切り取られることで形成された第1、第2の係止用開口16、17を規定する係合部が備えられている。
【0009】
この実施形態においては、第1、第2の係止用開口16、17は、前記第1、第2の側壁12a、12bの一部と天板11の一部が連続して切り取られて形成されている。
さらにブレード100の一端部には、天板11から天板11を長手方向へ延長するようにねじ螺合片14が形成されている。
【0010】
天板11、第1、第2の側壁12a、12bとで形成した空間には、細長いワイパー弾性部材(後述する)が挿入され、他方端部にブレード100と一体に設けられているストッパー15に突き当たる。そして、ブレード100の一端部に形成されているねじ螺合片14のねじ穴にねじが螺合され、ワイバー弾性部材が抜け出るのを防止する。
【0011】
なおワイパー弾性部材は、第1、第2の側壁12a、12bのそれぞれの縁から互いに向かい合う方向へ折り曲げられた第1、第2の片13a、13が侵入するガイド溝を形成されている。
アーム200は、天板11に沿って配置されるアーム本体部21を有する。このアーム本体部21の一端部211には間隔を置いて第1、第2の側壁12a、12bを外側から挟む第1、第2のフィンガー22a、22bを形成している。この第1、第2のフィンガー22a、22bは、長手方向に目視すると、その断面は互いに対象となるL字型である。
【0012】
さらに第1、第2のフィンガー22a、22bの先端は、互いに向かい合うように第1、第2の爪部23a、23bを有する。この第1、第2の爪部23a、23bは、ブレード100に形成されている対応する第1、第2の係止用開口16、17にそれぞれ貫通する。
【0013】
さらにまたアーム200の他端部212には軸穴24が設けられている。アーム200は、軸穴24を中心にして、図示の矢印x1-x2方向へ振られ、前記ブレード100を振ることができスイープ動作を行う。
図2は、ブレード100の第1の係止用開口部16と、アーム200に形成されている第1の爪部23aとの関係を側壁から見てかつ断面して示している。なお第1の係止用開口部17と、第2の爪部23bも同様な関係であるので、第1の係止用開口部16と、第2の爪部23aの説明で代用することにする。
【0014】
第1の係止用開口部16は、天板11と側壁12aにまたがって切り取られた、侵入口16aとこの侵入口16aに連続するように側壁12aに形成された回動体受け口16bを有する。一方、第1の爪部23aは、平面矩形状であり、図1に示すように厚みw1、幅w2、回転軸方向の長さmを有する。
【0015】
ここで、さきの侵入口16aの通過幅waと、厚みw1と、幅w2との関係は、
w1<wa<w2である。そして、先の回動体受け口16aの径rは、幅w2よりも大きい。しかし回動体受け口16bの中心軸は、前記侵入口16aにおける侵入方向線上からずれている。侵入口16aと回動体受け口16bは、側面からみると略「b」形状である。
【0016】
ブレード100の第1の係止用開口部16、17に対して、それぞれアーム200に形成された第1、2の爪部23a、23bが係止した状態で、矢印y1,y2方向へ回動することができる。このとき、侵入口16aに対して、爪部23aの姿勢が、挿入時の方向と一致しない限り(この例ではアームの長手方向がブレードの長手方向に対して直角の関係)、第1、2の爪部23a、23bは、それぞれの対応する回動体受け口から容易に抜け出ることはない。これは上記したように、侵入口16aの通過幅waと、厚みw1と、幅w2との関係がw1<wa<w2、であり、回動体受け口16aの径rと幅w2との関係がr>w2であるからである。
【0017】
図3は、一実施形態のワイパー装置300が適用される監視カメラ装置500の一例を示す図である。監視カメラ装置500は、ほぼ角柱状の金属製のケース51の前方開口の上部側に例えば金属製の取り付け板52が設けられている。この取り付け板52の表側にさきのワイパー装置300の軸穴24が位置する。そして、軸穴24は、取り付け板52の裏側に配置されているモータの回転軸(図示せず)に固定される。この固定方法は、種々の方法があり、例えば軸穴24が多角形のであり、これにモータの回転軸(多角形)が突出して、係合する方法がある。これによりワイパー装置300は、矢印x1-x2方向へスイープ動作することができる。このスイープ動作により、ケース51の前方開口に取付けられているフロントガラス53が清掃される。
【0018】
フロントガラス53の奥には、カメラ54が配置され、フロントガラス越しに監視カメラ装置500の前方を撮像することができる。
上記したワイパー装置300によると、ワイパー弾性体を除くと、部品点数がブレード100とアーム200の2点である。このために極めて安価に実施することができる。
【0019】
さらにワイパー装置300が休止する移動位置では(矢印x1方向の最終移動位置)、カメラ54の視野を妨害することなく休止する。つまりブレード100とアーム200の接続部(回転機能を持つ接続部)は、ねじやナットを使用することなく、第1、第2の係止用開口部16、17と、第1、第2の爪部23a、23bとの組み合わせより構成されている。この結果、カメラ54の視野内に、ワイパー装置300から飛び出す部材がなく、撮影に対してワイパー装置が障害を与えることがない。
【0020】
図4は、第1、第2の係止用開口部16、17の他の実施形態を説明するために示している。第1の係止用開口部16を代表して説明する。先の実施形態では、回動体受け口16bがほぼ円形であったが、この実施形態では、形状が四角形の回動体受け口16cとなっている。この形状であっても、一定のアーム回動範囲では、ブレード100からアーム200が離脱することはない。他の構成は、先の実施形態と同じである。
【0021】
図5は、一実施形態によるワイパー装置300が動作するときのアーム300先端部の変位を説明するために示した説明図である。また図6は、一実施形態によるワイパー装置300が動作するときのブレード100の傾きを説明するために示した説明図である。
【0022】
図6の(a)(b)(c)と図5の(a)(b)(c)とは、対応している。実施形態においては、ブレード100の方がアーム200よりも剛性が大きい(逆にアームの方がブレードより弾性率が大きい)関係である。具体的には、両者ともステンレス鋼材(SUS)であるが、アームの方がブレードより弾性率が大きい。
【0023】
このために、アーム200が、図3に示した矢印x1方向へ振れて、ブレード100に装着されているワイパー弾性体400によりフロントガラス53を清掃する場合、図5の(a)、図6の(a)のような姿勢を取る。つまり、フロントガラス53の面に対して、図6の(a)のように、ワイパー装置300の前進方向の角度Aaが、後方角度Abよりも小さい。このときは、アーム200の第1のフィンガー22aと第2のフィンガー22bとの関係は、図5の(a)に示すように第2のフィンガー22b先端に対して第1のフィンガー22a先端が下がった状態となる。
【0024】
逆に、アーム200が、図3に示した矢印x2方向へ振れて、ワイパー弾性体400によりフロントガラス53を清掃する場合、図5の(c)、図6の(c)のような姿勢を取る。このときは、ロントガラス53の面に対して、図6の(c)のように、ワイパー装置300の前進方向の角度Abが、後方角度Aaよりも小さい。このときは、アーム200の第1のフィンガー22aと第2のフィンガー22bとの関係は、図5の(c)に示すように第1のフィンガー22a先端に対して第2のフィンガー22b先端が下がった状態となる。
【0025】
上記に対してワイパー装置300が休止(静止)状態にあるときは、ワイパー装置300は、図5の(b)、図6の(b)のような姿勢を取る。つまりワイパー装置300は、フロントガラス53に対してほぼ直角方向へ起立した状態となり、角度Aaと角度Abがほぼ等しい。
【0026】
上記したように。アーム200の方がブレード100より弾性率が大きいので、フロントガラス53を清掃する動作がスムーズに得られる。
図7は、ブレード100にワイパー弾性部材400が装着された状態を、断面して示している。ワイパー弾性部材400は、ブレード100の天板11、側壁12a、12b及び第1、第2の片13a、13bが形成した空間に対して、ねじ螺合片14側から、長手方向へスライドすることにより装着される。このとき、ワイパー弾性部材400の頭部には、第1、第2の片13a、13bに対応する箇所にこの第1、第2の片13a、13bが侵入するガイド溝が形成されている。
【0027】
図8は、ブレードの腕22a、22bと爪部23a、23bの他の例を示す斜視図である。この実施形態は、腕22a、22bの先頭に、爪用平板24a、24bが形成され、この爪用平板24a、24bに打ち出しによる爪部23a、23bが形成されている。アーム200のブレード100への取り付け方法は、先の実施形態と同様である。なお爪部23a、23bは、爪用平板24a、24bから矩形状の形で切り出されているが、このような形状に限定されるものではない。爪部23a、23bは、爪用平板24a、24bからそれぞれ打ち出されて盛り上がった突起状のもので、必ずしも切り出されている必要はない。爪用平板24a、24bは、互いに弾性力により、第1、第2の側壁12a、12b側を強力に挟みつけるよう構成することが好ましい。
【0028】
図9は、他の実施形態によるワイパー装置の例であり、ブレード100とアーム200の連結部を説明するために示した図である。この例は、ブレード100に形成された第1、第2の係止用開口16、17が天板11側でつながった例である。そして、アーム200の爪部23a、23bもまた互いの突端がつながり爪部23xとして形成されている。
【0029】
この場合もアーム200のブレード100への取り付け方法は、先の実施形態と同様である。この例の場合、図5図6で説明した機能が効果的に発揮できるように、腕22a、22bの長さを、先の実施形態よりも長く構成した方が好ましい。
本実施形態において説明したワイパー装置は、監視カメラ装置にのみ適用されるというものではない。図示していないが、例えば、ゴーグルに適用されたてもよく、ヘルメットに適用されてもよい。さらには、工場内の例えば機械室・メータ室などの覗き窓、さらには、メータの検針、或いは読み取り窓ガラス(プラスチック)自体にも適用可能であり、ワイパー装置を取り付ける位置は、窓の外側、内側、両方などいずれでもよい。上記のような実施形態の場合、駆動装置としては、マイクロモータが用いられる。
【0030】
つまり、上記のような使用が行われた場合、アーム本体部の他端部は、監視カメラ又はゴーグル又はヘルメット又は覗き窓の一部に取付けられており、前記他端部を駆動するモータにより、アームがブレードを駆動する構成となる。又は、アーム本体部の他端部は、工場内のメータの検針或いは点検用の窓の一部に取付けられており、前記他端部を駆動するモータにより、前記アームが前記ブレードを駆動する構成となる。
【0031】
上記したように本発明の実施形態は、使用環境が穏やかな箇所で使用されるワイパー装置として極めて有用であり、自動車や飛行機に用いられるワイパー装置と比較して、出来るだけシンプルで安価なワイパー装置である。また、ブレードとアームの連結部(連結部品が少ない連結部)を工夫することによりブレードの高さも低く、かつ回転軸やねじなどを用いないために、ブレードの横に突出するものがなく、視界を妨げるものが存在しない。さらに部品が2点であり、組み立て製造も容易で、きわめて安価に実現することができる。この点は、監視カメラ、ゴーグル、計器盤等を覗くための覗き窓用のワイパーとして用いる場合、有効な効果を発揮する。覗き窓として、窓の外側、内側或いは両方のいずれに取付けてもよい。
【0032】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。さらにまた、請求項の各構成要素において、構成要素を分割して表現した場合、或いは複数を合わせて表現した場合、或いはこれらを組み合わせて表現した場合であっても本発明の範疇である。また、複数の実施形態を部分的に組み合わせてもよく、この組み合わせで構成される実施例も発明の範疇である。また、図面は、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であり、本発明の解釈を限定するものではない。また、使用している名称や用語についても限定されるものではなく、他の表現であっても実質的に同一内容、同趣旨であれば、本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0033】
100・・・ブレード、200・・・アーム、300・・・ワイパー装置、400・・・ワイパー弾性部材、500・・・カメラ装置、
11・・・天板、12a、12b・・・第1、第2の側壁、13a、13b・・・第1、第2の片、14・・・、15・・・ストッパー、16、17・・・第1、第2の係止用開口部、21・・・アーム本体、22a、22b・・・第1、第2の腕、23a、23b・・・第1、第2の爪部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9