(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】収穫機
(51)【国際特許分類】
A01D 69/00 20060101AFI20220829BHJP
A01B 63/10 20060101ALI20220829BHJP
A01D 57/02 20060101ALI20220829BHJP
【FI】
A01D69/00 302Z
A01B63/10 D
A01D57/02
(21)【出願番号】P 2019111161
(22)【出願日】2019-06-14
【審査請求日】2021-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】江戸 俊介
(72)【発明者】
【氏名】石見 憲一
(72)【発明者】
【氏名】宮下 隼輔
【審査官】小島 洋志
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-221009(JP,A)
【文献】実開昭61-17910(JP,U)
【文献】特開2016-10372(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 69/00
A01B 63/10
A01D 57/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体本体と、
前記機体本体の前方に設けられるとともに、前記機体本体に対して上下揺動可能な収穫部と、
前記収穫部の位置する高さ位置を検出可能な高さ検出部と、
進行方向前方の障害物を検知可能な障害物検知部と、が備えられ、
前記障害物検知部に、
上下方向において異なる位置に設けられるとともに進行方向前方を検知範囲として検知情報を出力する第一センサ及び第二センサと、
前記収穫部の高さ位置に応じて前記第一センサと前記第二センサとの夫々の前記検知情報の少なくとも一方を選択する選択部と、
前記選択部によって選択された前記検知情報に基づいて前記障害物を判定する判定部と、が備えられている収穫機。
【請求項2】
前記第一センサと前記第二センサとの夫々は前記機体本体に設けられ、
前記選択部は、前記収穫部の高さ位置が予め設定された設定高さ位置よりも高い場合に前記第一センサと前記第二センサとのうちの低く位置する一方の前記検知情報を選択し、かつ、前記収穫部の高さ位置が前記設定高さ位置よりも低い場合に前記第一センサと前記第二センサとのうちの高く位置する他方の前記検知情報を選択する請求項1に記載の収穫機。
【請求項3】
前記第一センサと前記第二センサとの夫々は前記機体本体に設けられ、
前記収穫部は、前記機体本体に対して上下揺動可能な収穫ヘッダと、前記収穫ヘッダに対して上下揺動可能な掻込リールと、を有し、
前記選択部は、前記収穫ヘッダの高さ位置と前記掻込リールの高さ位置とに基づいて、前記第一センサと前記第二センサとの夫々の前記検知情報の少なくとも一方を選択する請求項1に記載の収穫機。
【請求項4】
前記第一センサと前記第二センサとの夫々は前記機体本体に設けられ、
前記収穫部は、前記機体本体に対して上下揺動可能な収穫ヘッダと、前記収穫ヘッダに対して前後に位置変更可能な掻込リールと、を有し、
前記選択部は、前記収穫ヘッダの高さ位置と前記掻込リールの前後位置とに基づいて、前記第一センサと前記第二センサとの夫々の前記検知情報の少なくとも一方を選択する請求項1に記載の収穫機。
【請求項5】
前記第一センサと前記第二センサとの夫々は前記収穫部に設けられ、
前記第一センサと前記第二センサとの少なくとも一方は、前記収穫部の高さ位置に応じてセンシングの向きを変更可能に構成されている請求項1に記載の収穫機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機体本体の前方に設けられるとともに機体本体に対して上下揺動可能な収穫部と、進行方向前方の障害物を検知可能な障害物検知部と、が備えられた収穫機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示された収穫機(文献では「コンバイン」)には障害物検知部(文献では「超音波センサ」)が備えられ、障害物検知部は、進行方向前方を検知範囲として検知情報を出力するセンサである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで収穫部が機体本体の前方に上下揺動可能に設けられる構成では、収穫部の高さ位置次第では、センサによる前方の障害物の検知が好適に行われない可能性が考えられる。このため、本発明は、収穫部の高さ位置に関係なく進行方向前方の障害物を精度よく検知可能な収穫機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による収穫機は、機体本体と、前記機体本体の前方に設けられるとともに、前記機体本体に対して上下揺動可能な収穫部と、前記収穫部の位置する高さ位置を検出可能な高さ検出部と、進行方向前方の障害物を検知可能な障害物検知部と、が備えられ、前記障害物検知部に、上下方向において異なる位置に設けられるとともに進行方向前方を検知範囲として検知情報を出力する第一センサ及び第二センサと、前記収穫部の高さ位置に応じて前記第一センサと前記第二センサとの夫々の前記検知情報の少なくとも一方を選択する選択部と、前記選択部によって選択された前記検知情報に基づいて前記障害物を判定する判定部と、が備えられていることを特徴とする。
【0006】
本発明によると、進行方向前方を検知範囲とする複数のセンサが上下に振り分けて設けられている。このため、収穫部の高さ位置によって第一センサと第二センサとの一方で前方の障害物の検知が好適に行われない場合であっても、第一センサと第二センサとの他方で障害物の検知が好適に行われる構成が可能となる。また、異なる高さのセンサの夫々が進行方向前方の障害物を精度よく検知可能であるかどうかが、収穫部の高さ位置に依存する場合であっても、本発明であれば、これらのセンサの検知情報が選択部によって選択される。つまり、複数のセンサのうち、進行方向前方の障害物を精度よく検知可能なセンサが収穫部の高さ位置に基づいて選択される。これにより、収穫部の高さ位置に関係なく進行方向前方の障害物を精度よく検知可能な収穫機が実現される。
【0007】
本発明において、前記第一センサと前記第二センサとの夫々は前記機体本体に設けられ、前記選択部は、前記収穫部の高さ位置が予め設定された設定高さ位置よりも高い場合に前記第一センサと前記第二センサとのうちの高く位置する一方の前記検知情報を選択し、かつ、前記収穫部の高さ位置が前記設定高さ位置よりも低い場合に前記第一センサと前記第二センサとのうちの低く位置する他方の前記検知情報を選択すると好適である。
【0008】
本構成によると、第一センサと第二センサとの夫々は、機体本体において上下に振り分けられるため、第一センサと第二センサとの夫々が機体本体にしっかりと支持される。収穫部が機体本体の前方に設けられるため、第一センサと第二センサとの夫々が機体本体に設けられる構成では、収穫部が第一センサの検知範囲または第二センサの検知範囲を塞ぐ虞がある。本発明であれば、設定高さ位置に基づいて、収穫部の高さ位置が低い場合に高く位置する側のセンサの検知情報が選択され、収穫部の高さ位置が高い場合に低く位置する側のセンサの検知情報が選択される。これにより、判定部は前方の障害物を好適に判定できる。なお、本発明における『前記収穫部の高さ位置が予め設定された設定高さ位置よりも高い場合』という言葉には、『前記収穫部の高さ位置が予め設定された設定高さ位置以上である場合』という意味も含まれる。また、本発明における『前記収穫部の高さ位置が前記設定高さ位置よりも低い場合』という言葉には、『前記収穫部の高さ位置が前記設定高さ位置以下である場合』という意味も含まれる。
【0009】
本発明において、前記第一センサと前記第二センサとの夫々は前記機体本体に設けられ、前記収穫部は、前記機体本体に対して上下揺動可能な収穫ヘッダと、前記収穫ヘッダに対して上下揺動可能な掻込リールと、を有し、前記選択部は、前記収穫ヘッダの高さ位置と前記掻込リールの高さ位置とに基づいて、前記第一センサと前記第二センサとの夫々の前記検知情報の少なくとも一方を選択すると好適である。
【0010】
収穫ヘッダの高さ位置のみに基づいて、掻込リールの高さ位置を勘案しないまま第一センサと第二センサとの夫々の検知情報が選択部によって選択されると、第一センサの検知範囲または第二センサの検知範囲が掻込リールによって塞がれて、判定部は前方の障害物を好適に判定できない虞がある。本構成であれば、選択部は、収穫ヘッダの高さ位置と掻込リールの高さ位置とを勘案して第一センサと第二センサとの夫々の検知情報の少なくとも一方を選択する。例えば収穫ヘッダの高さ位置が高い場合であっても、掻込リールの高さ位置が収穫ヘッダに対して低ければ、第一センサと第二センサとのうちの高く位置する側の検知情報に基づいて進行方向前方の障害物を精度よく検知できる可能性はある。即ち、本構成であれば、選択部は、前方の収穫ヘッダ及び掻込リールを出来るだけ回避するように、第一センサと第二センサとの少なくとも一方を選択できる。このため、掻込リールが収穫ヘッダに対して上下揺動する場合であっても、収穫部の高さ位置に応じて複数のセンサを使い分ける構成が可能となって、判定部は前方の障害物を好適に判定できる。
【0011】
本発明において、前記第一センサと前記第二センサとの夫々は前記機体本体に設けられ、前記収穫部は、前記機体本体に対して上下揺動可能な収穫ヘッダと、前記収穫ヘッダに対して前後に位置変更可能な掻込リールと、を有し、前記選択部は、前記収穫ヘッダの高さ位置と前記掻込リールの前後位置とに基づいて、前記第一センサと前記第二センサとの夫々の前記検知情報の少なくとも一方を選択すると好適である。
【0012】
掻込リールが収穫ヘッダに対して前後に位置変更可能な構成において、掻込リールが前後に位置変更されると、掻込リールと、機体本体に設けられた第一センサや第二センサと、の離間距離が変化する。この場合、掻込リールが第一センサまたは第二センサに接近することによって、第一センサの検知範囲または第二センサの検知範囲が掻込リールに塞がれる虞がある。本構成であれば、選択部は、収穫ヘッダの高さ位置と掻込リールの前後位置とを勘案して第一センサと第二センサとの夫々の検知情報の少なくとも一方を選択する。例えば、第一センサの検知範囲または第二センサの検知範囲のうち、掻込リールに塞がれる当該検知範囲の割合は、掻込リールが前側に位置するほど小さくなることが考えられる。即ち、本構成であれば、選択部は、前方の収穫ヘッダ及び掻込リールを出来るだけ回避するように、第一センサまたは第二センサを選択できる。このため、掻込リールが収穫ヘッダに対して前後に位置変更する場合であっても、選択部は掻込リールの前後位置に応じて複数のセンサを使い分けることができ、判定部は前方の障害物を好適に判定できる。
【0013】
本発明において、前記第一センサと前記第二センサとの夫々は前記収穫部に設けられ、前記第一センサと前記第二センサとの少なくとも一方は、前記収穫部の高さ位置に応じてセンシングの向きを変更可能に構成されていると好適である。
【0014】
第一センサと第二センサとの夫々が収穫部に設けられる構成において、収穫部の上下揺動に伴って、第一センサと第二センサとの夫々が上下に傾く。このため、第一センサと第二センサとの夫々の検知範囲が進行方向前方よりも上側にずれたり、進行方向前方よりも下側にずれたりする。本構成では、第一センサと第二センサとの少なくとも一方のセンシングの向きが調整可能に構成されている。これにより、第一センサと第二センサとの少なくとも一方は、収穫部の上下揺動に関係なく検知範囲を進行方向前方に保持できる。これにより、障害物検知部は、収穫部の高さ位置に関係なく進行方向前方の障害物を精度よく検知できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】収穫機の制御系を示す機能ブロック図である。
【
図3】選択部の処理を示すフローチャート図である。
【
図4】収穫部の高さ位置に応じた第一センサと第二センサとの夫々の検知情報の選択を示す側面図である。
【
図5】収穫部の高さ位置に応じた第一センサと第二センサとの夫々の検知情報の選択を示す側面図である。
【
図6】収穫部の高さ位置に応じた第一センサと第二センサとの夫々の検知情報の選択を示す側面図である。
【
図7】選択部の処理の別実施形態を示すフローチャート図である。
【
図8】収穫部の高さ位置に応じた第一センサと第二センサとの夫々の検知情報の選択の別実施形態を示す側面図である。
【
図9】収穫部の高さ位置に応じた第一センサと第二センサとの夫々の検知情報の選択の別実施形態を示す側面図である。
【
図10】別実施形態として第一センサ及び第二センサが収穫部に設けられた状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る収穫機の一例としてのコンバインの実施形態が、図面に基づいて以下に記載されている。この実施形態で、機体本体1の前後方向を定義するときは、作業状態における機体進行方向に沿って定義する。
図1において、符号(F)で示す方向が機体前側、符号(B)で示す方向が機体後側である。符号(U)で示す方向が機体上側、符号(D)で示す方向が機体下側である。
図1の紙面手前側の方向が機体左側、
図1の紙面奥側の方向が機体右側である。機体本体1の左右方向を定義するときは、機体進行方向視で見た状態で左右を定義する。
【0017】
〔収穫機の基本構成〕
図1に示されるように、収穫機の一形態である普通型のコンバインは、機体本体1、左右一対のクローラ式の走行装置11、搭乗部12、脱穀装置13、穀粒タンク14、収穫部15、搬送装置16、穀粒排出装置17を備えている。
【0018】
走行装置11は、コンバインの下部に備えられている。コンバインは、走行装置11によって自走可能である。また、搭乗部12、脱穀装置13、穀粒タンク14は、走行装置11よりも上側に備えられ、これらは機体本体1の上部として構成されている。コンバインの搭乗者やコンバインの作業を監視する監視者が、搭乗部12に搭乗可能である。搭乗部12の天井部には、衛星測位モジュール80が設けられている。衛星測位モジュール80は、人工衛星GSからのGNSS(Global Navigation Satellite System)の信号(GPS信号を含む)を受信して、自車位置を取得する。搭乗部12の下方に駆動用のエンジン(不図示)が備えられている。穀粒排出装置17は、穀粒タンク14の後下部に連結されている。
【0019】
収穫部15は機体本体1の前部に支持されている。搬送装置16は収穫部15よりも後側に隣接して設けられている。収穫部15は圃場における作物を収穫する。収穫対象である作物は、例えば稲等の植立穀稈であるが、大豆やトウモロコシ等であっても良い。収穫部15及び搬送装置16は、機体本体1と搬送装置16とに亘って架設された不図示の油圧シリンダの伸縮作動によって、機体横向き軸芯回りに上下揺動可能に構成されている。この構成により、収穫部15は圃場の作物を収穫する際の対地高さを調整可能に構成されている。そして、コンバインは、収穫部15によって圃場の作物を収穫しながら走行装置11によって走行する作業走行が可能である。
【0020】
収穫部15に、収穫ヘッダ15Aと掻込リール15Bとが備えられている。掻込リール15Bは、圃場から作物を収穫する際に、作物のうちの先端寄りの箇所を後方に向けて掻込む。収穫ヘッダ15Aは、圃場から収穫した作物(例えば刈取穀稈)を、収穫部15のうち、搬送装置16の内部と連通接続する箇所に寄せ集める。収穫ヘッダ15Aは、機体本体1に対して上下揺動可能に構成され、搬送装置16と一体的に揺動する。掻込リール15Bは、収穫ヘッダ15Aに対して上下揺動可能に構成されるとともに、収穫ヘッダ15Aに対して前後に位置変更可能に構成される。
【0021】
収穫部15によって収穫された作物(例えば刈取穀稈)は、搬送装置16によって脱穀装置13へ搬送される。収穫された作物は脱穀装置13によって脱穀処理される。脱穀処理により得られた収穫物としての穀粒は、穀粒タンク14に貯留される。穀粒タンク14に貯留された穀粒は、必要に応じて、穀粒排出装置17によって機外に排出される。穀粒排出装置17は機体後部の縦軸芯回りに揺動可能に構成されている。
【0022】
脱穀装置13の前壁部における左端部に第一センサ21と第二センサ22とが設けられ、第一センサ21と第二センサ22との夫々は、例えばソナーであって、進行方向前方を検知範囲とする。また、第一センサ21と第二センサ22との夫々は、上下方向において異なる位置に設けられ、第一センサ21が第二センサ22よりも上側に位置する。
【0023】
圃場には種々の物体が第一センサ21や第二センサ22の検知対象として存在している。そのような検知対象として、
図1では、符号Z0で示された正常な植立穀稈群、符号Z1で示された雑草群、符号Z2で示された倒伏穀稈群、符号Z3で示された人物、符号Z4で示された石、が模式的に示されている。
【0024】
〔制御ユニットの構成〕
図2に示される制御ユニット30は、コンバインの制御系の中核要素であり、複数のECUの集合体として示されている。制御ユニット30に、選択部31と、判定部32と、制御部34と、走行制御部35と、警告制御部36と、報知制御部37と、が備えられている。また、選択部31と、判定部32と、は障害物検知部33の一部構成でもある。
【0025】
障害物検知部33は、コンバインの進行方向前方の障害物を検知可能な構成である。障害物検知部33に、第一センサ21と、第二センサ22と、選択部31と、判定部32と、が備えられている。衛星測位モジュール80から出力された測位情報と、第一センサ21及び第二センサ22の夫々から出力された検知情報と、本発明における『高さ検出部』としての刈高さ検出部23から出力された高さ位置情報と、は配線網を通じて制御ユニット30に入力される。上述したように、収穫部15及び搬送装置16(
図1,
図4等参照)は上下揺動可能に構成され、刈高さ検出部23は搬送装置16の揺動軸芯箇所に設けられている。刈高さ検出部23は、搬送装置16の揺動角度を検出することによって、収穫部15の高さ位置情報を検出可能に構成されている。収穫部15の高さ位置情報は、収穫部15の高さ位置H(
図4等参照)に関する情報である。本実施形態では、高さ位置Hは収穫部15の対地高さである。本実施形態では、第一センサ21と第二センサ22との夫々はソナーであるため、第一センサ21と第二センサ22との夫々から出力される検知情報は測距情報である。
【0026】
判定部32は、例えば機械学習(深層学習)されたニューラルネットワークを用いることによって、第一センサ21と第二センサ22との少なくとも一方から送られてきた検知情報から特定の情報を障害物として判定する機能を有する。
【0027】
詳細については後述するが、刈高さ検出部23によって収穫部15の高さ位置H(
図4等参照)が検出され、この高さ位置Hに応じて選択部31が第一センサ21と第二センサ22との夫々の検知情報の少なくとも一方を選択する。換言すると、選択部31は、第一センサ21と第二センサ22との夫々の検知情報の何れを使用するかを、収穫部15の刈高さに基づいて選択可能に構成されている。第一センサ21と第二センサ22との夫々の検知情報のうち、選択部31によって選択された検知情報が判定部32へ伝達される。このように、障害物検知部33は進行方向前方の障害物を検知可能に構成されている。
【0028】
制御部34は、障害物検知部33によって検知された障害物の種類に基づいて制御パターンを決定する。制御パターンは、例えば障害物の種類に対応したルックアップテーブルとしてROM等に格納され、障害物の種類に対応した制御パターンが制御部34によって選択される。そして、選択された制御パターンに応じて出力制御が制御部34から走行制御部35と警告制御部36と報知制御部37との夫々へ出力される。
【0029】
走行制御部35は、エンジン制御機能、操舵制御機能、車速制御機能などを有し、走行装置11に走行制御信号を与える。コンバインが手動で運転される場合、搭乗者による操作に基づいて、走行制御部35が制御信号を生成し、走行装置11を制御する。コンバインが自動で運転される場合、制御ユニット30の自動走行制御モジュールによって与えられる自動走行指令と、衛星測位モジュール80からの測位情報と、に基づいて、走行制御部35は、操舵や車速に関する制御を走行装置11に対して行う。制御部34からの出力制御に基づいて、走行制御部35は走行装置11に対する減速指令や停止指令を出力可能に構成されている。
【0030】
警告制御部36は、
図1に示された機体本体1の前方の進路等に位置する動物や人に対して機体本体1の作業走行の状態や種々の警告を報知するためのモジュールであって、ホーン41に対する出力制御を可能に構成されている。ホーン41は機体本体1の任意の箇所に設けられている。報知制御部37は、例えばスマートフォンやタブレットコンピュータ等の端末CTに対して、制御部34が決定した制御パターンを出力可能に構成され、端末CTに当該制御パターンが表示される。端末CTはコンバインの搭乗者や圃場の監視者または管理者が携帯するものであって、端末CTを携帯する者が制御パターンの状態や履歴を端末CTで確認できるように、報知制御部37は構成されている。
【0031】
〔第一センサと第二センサとの選択について〕
上述したように、
図2に示される選択部31は、
図4等に示される収穫部15の高さ位置Hに応じて第一センサ21と第二センサ22との夫々の検知情報の少なくとも一方を選択するように構成されている。
図3に、選択部31による第一センサ21と第二センサ22との夫々の検出情報の選択処理が示される。
図3に示されるスタートからエンドまでの選択処理は、一定の周期で繰り返し行われる。
【0032】
選択部31は、上下方向における収穫部15の位置である高さ位置Hを取得する(ステップ#01)。高さ位置Hは、刈高さ検出部23から選択部31へ出力された高さ位置情報である。高さ位置Hの取得後に、選択部31は、高さ位置Hが予め設定された設定高さ位置H1以下(または設定高さ位置H1未満)であるかどうかを判定する(ステップ#02)。高さ位置Hが設定高さ位置H1以下であれば(ステップ#02:Yes)、選択部31は第一センサ21の検知情報を選択する(ステップ#03)。第一センサ21の高さ位置は、第二センサ22の高さ位置よりも高い。高さ位置Hが設定高さ位置H1よりも高ければ(ステップ#02:No)、ステップ#04へ進む。設定高さ位置H1の値は適宜変更可能である。
【0033】
ステップ#02またはステップ#03の処理の完了後に、選択部31は、高さ位置Hが予め設定された設定高さ位置H2以上である(または設定高さ位置H2よりも高い)かどうかを判定する(ステップ#04)。高さ位置Hが設定高さ位置H2以上であれば(ステップ#04:Yes)、選択部31は第二センサ22の検知情報を選択する(ステップ#05)。第二センサ22の高さ位置は、第一センサ21の高さ位置よりも低い。高さ位置Hが設定高さ位置H2よりも低ければ(ステップ#04:No)、選択部31の処理は終了する。設定高さ位置H2の値は適宜変更可能である。
【0034】
図4乃至
図6に、第一センサ21と第二センサ22との少なくとも一方が、収穫部15の高さ位置Hに応じて選択される状態が示されている。上述したように高さ位置Hは刈高さ検出部23(
図2参照)によって取得され、設定高さ位置H1,H2の夫々は、高さ位置Hに対して予め設定された閾値である。
図4乃至
図6に示される設定高さ位置H1,H2の夫々は各別の値に設定され、設定高さ位置H1は設定高さ位置H2よりも高く設定されている。また、
図4乃至
図6に示される収穫部15の高さ位置Hは、収穫部15の下端の位置が基準である。上下方向において、設定高さ位置H1以下(または設定高さ位置H1未満)の領域に高さ領域S1が示される。収穫部15の高さ位置Hが高さ領域S1の範囲内に位置する場合、
図3に示されるステップ#02ではYesの判定が行われ、第一センサ21の検知情報が選択部31(
図2参照)によって選択される。設定高さ位置H2以上の(または設定高さ位置H2よりも高い)領域に高さ領域S2が示される。収穫部15の高さ位置Hが高さ領域S2の範囲内に位置する場合、
図3に示されるステップ#04ではYesの判定が行われ、第二センサ22の検知情報が選択部31によって選択される。
【0035】
図4では、収穫部15の高さ位置Hが、設定高さ位置H1よりも低く、かつ、設定高さ位置H2よりも低い。即ち、収穫部15の高さ位置Hは、高さ領域S1の範囲内に位置するが、高さ領域S2の範囲外に位置する。この場合、
図3に示されるステップ#02ではYesの判定が行われるとともにステップ#04ではNoの判定が行われ、選択部31は第一センサ21の検知情報のみを選択する。
【0036】
図5では、収穫部15の高さ位置Hが、設定高さ位置H1よりも高く、かつ、設定高さ位置H2よりも高い。即ち、収穫部15の高さ位置Hは、高さ領域S2の範囲内に位置するが、高さ領域S1の範囲外に位置する。この場合、
図3に示されるステップ#02ではNoの判定が行われるとともにステップ#04ではYesの判定が行われ、選択部31は第二センサ22の検知情報のみを選択する。
【0037】
図6では、収穫部15の高さ位置Hは、設定高さ位置H1と設定高さ位置H2との間に位置する。即ち、収穫部15の高さ位置Hは、高さ領域S1の範囲内に位置するとともに高さ領域S2の範囲内に位置する。この場合、
図3に示されるステップ#02ではYesの判定が行われるとともにステップ#04でもYesの判定が行われ、選択部31は第一センサ21と第二センサ22との夫々の検知情報の両方を選択する。
【0038】
このように、本発明では、判定部32による障害物の判定に、第一センサ21と第二センサ22との何れか一方が用いられる場合と、第一センサ21と第二センサ22との両方が同時に用いられる場合と、がある。
【0039】
〔別実施形態〕
本発明は、上述の実施形態に例示された構成に限定されるものではなく、以下、本発明の代表的な別実施形態を例示する。
【0040】
(1)上述した実施形態において、刈高さ検出部23は、搬送装置16の揺動角度を検出することによって、収穫部15の位置する高さ位置Hを検出可能に構成されているが、この実施形態に限定されない。上述したように、掻込リール15Bは、収穫ヘッダ15Aに対して上下揺動可能に構成されている。このため、例えば、刈高さ検出部23は、搬送装置16の揺動角度と、掻込リール15Bの揺動角度と、を検出可能に構成されても良い。
【0041】
掻込リール15Bと収穫ヘッダ15Aとの相対位置関係によっては、設定高さ位置H1,H2の夫々を変更することが好適である。
図4乃至
図6に基づいて具体的に説明すると、上下方向において掻込リール15Bが収穫ヘッダ15Aに近付いている場合、掻込リール15Bの上方における視認性が向上する。このため、収穫部15の高さ位置Hが設定高さ位置H1より高い場合であっても、掻込リール15Bが第一センサ21のセンシングの邪魔にならないこともあり得る。このことから、例えば、掻込リール15Bが刈取ヘッダ15Aに近付くほど設定高さ位置H1が上側に調整されて、高さ領域S1の範囲が上側に広げられる構成であっても良い。また、掻込リール15Bが収穫ヘッダ15Aから離れて上昇している場合、収穫ヘッダ15Aと掻込リール15Bとの間に視認空間が確保される。このため、収穫部15の高さ位置Hが設定高さ位置H2より低い場合であっても、収穫ヘッダ15Aと掻込リール15Bとの隙間から第二センサ22によるセンシングが可能な場合もあり得る。このことから、例えば、掻込リール15Bが刈取ヘッダ15Aに対して離れるほど設定高さ位置H2が下側に調整されて、高さ領域S2の範囲が下側に広げられる構成であっても良い。このように、選択部31は、収穫ヘッダ15Aの高さ位置と掻込リール15Bの高さ位置とに基づいて、第一センサ21と第二センサ22との夫々の検知情報の少なくとも一方を選択する構成も可能である。
【0042】
(2)上述した実施形態では、設定値の異なる二つの設定高さ位置H1,H2が備えられているが、例えば
図7乃至
図9に示されるように、一つの設定高さ位置H3に基づいて、第一センサ21と第二センサ22との夫々の検知情報の一方が選択されても良い。
図7に、選択部31による第一センサ21と第二センサ22との夫々の検出情報の選択処理の別実施形態が示される。
図7に示されるスタートからエンドまでの選択処理は、一定の周期で繰り返し行われる。
図3のステップ#01と同様に、選択部31は収穫部15の高さ位置Hを取得する(ステップ#11)。高さ位置Hの取得後に、選択部31は、高さ位置Hが予め設定された設定高さ位置H3以下(または設定高さ位置H3未満)であるかどうかを判定する(ステップ#12)。高さ位置Hが設定高さ位置H3以下であれば(ステップ#12:Yes)、選択部31は第一センサ21の検知情報を選択する(ステップ#13)。ステップ#12でNoの判定が行われた場合、選択部31は第二センサ22の検知情報を選択する(ステップ#14)。設定高さ位置H3の値は適宜変更可能である。
【0043】
図8及び
図9における上下方向において、設定高さ位置H3以下(または設定高さ位置H3未満)の領域に高さ領域S1が示され、設定高さ位置H3以上の(または設定高さ位置H3よりも高い)領域に高さ領域S2が示される。
図8では、収穫部15の高さ位置Hが、設定高さ位置H3よりも低く、高さ領域S1の範囲内のみに位置する。この場合、
図7に示されるステップ#12ではYesの判定が行われ、選択部31は第一センサ21の検知情報のみを選択する。
図9では、収穫部15の高さ位置Hが、設定高さ位置H3よりも高く、高さ領域S2の範囲内のみに位置する。この場合、
図7に示されるステップ#12ではNoの判定が行われ、選択部31は第二センサ22の検知情報のみを選択する。即ち、収穫部15の高さ位置Hが設定高さ位置H3以下である場合に、選択部31は、第一センサ21と第二センサ22とのうちの高く位置する方の検知情報を選択する。また、収穫部15の高さ位置Hが設定高さ位置H3以上である場合に、選択部31は、第一センサ21と第二センサ22とのうちの低く位置する方の検知情報を選択する。
【0044】
加えて、上述の別実施形態(1)に関連して、掻込リール15Bが刈取ヘッダ15Aに対して離れるほど設定高さ位置H3が下側に調整され、高さ領域S2の範囲が下側に広げられる構成であっても良い。また、掻込リール15Bが刈取ヘッダ15Aに近付くほど設定高さ位置H3が上側に調整され、高さ領域S1の範囲が上側に広げられる構成であっても良い。
【0045】
(3)上述した実施形態において、刈高さ検出部23は、搬送装置16の揺動角度を検出することによって、収穫部15の位置する高さ位置Hを検出可能に構成されているが、この実施形態に限定されない。上述したように、掻込リール15Bは、収穫ヘッダ15Aに対して前後に位置変更可能に構成されている。このため、例えば、刈高さ検出部23は、搬送装置16の揺動角度と、掻込リール15Bの前後位置と、を検出可能に構成されても良い。つまり、選択部31は、収穫ヘッダ15Aの高さ位置と掻込リール15Bの前後位置とに基づいて、第一センサ21と第二センサ22との夫々の検知情報の少なくとも一方を選択する構成も可能である。例えば、第一センサ21の検知範囲または第二センサ22の検知範囲のうち、掻込リール15Bに塞がれる当該検知範囲の割合は、掻込リール15Bが前側に位置するほど小さくなることが考えられる。このことから、
図4乃至6に示される設定高さ位置H1が掻込リール15Bの前後位置に応じて上下に調整される構成であっても良い。例えば掻込リール15Bが前側に位置するほど設定高さ位置H1が上側に調整されて、高さ領域S1の範囲が上側に広げられる構成であっても良い。また、
図4乃至6に示される設定高さ位置H2が掻込リール15Bの前後位置に応じて上下に調整される構成であっても良い。例えば掻込リール15Bが前側に位置するほど設定高さ位置H2が下側に調整されて、高さ領域S2の範囲が下側に広げられる構成であっても良い。
【0046】
(4)第一センサ21と第二センサ22との夫々は、収穫部15に設けられても良い。例えば、
図10に示されるように、収穫部15における左右一対のデバイダの夫々の領域に、第二センサ22,22が設けられ、掻込リール15Bよりも後側、かつ、掻込リール15Bよりも右側と左側の夫々の箇所に第一センサ21,21が設けられる構成であっても良い。
図10に示されるように、収穫ヘッダ15Aの左右両端部に揺動部材15Cが上下揺動可能に設けられ、揺動部材15Cの遊端部に掻込リール15Bが支持される。そして、第一センサ21,21は、左右夫々の揺動部材15C,15Cの揺動基端側に設けられる構成であっても良い。また、収穫部15の高さ位置Hが設定高さ位置H1よりも低い場合に選択部31が第一センサ21を選択する構成であっても良い。収穫部15が下降した状態で収穫作業が行われると、第二センサ22は圃場の作物の根元付近に位置するために前方の障害物を検知し難いが、本構成であれば、第一センサ21は第二センサ22よりも高い位置から前方の障害物を検知し易い。また、収穫部15の高さ位置Hが設定高さ位置H2よりも高い場合に選択部31が第二センサ22を選択する構成であっても良い。収穫部15が上昇した状態では、第一センサ21が地面から高く上昇し過ぎて前方の障害物を検知し難くなることも考えられるが、本構成であれば、第二センサ22は第一センサ21よりも低い位置から前方の障害物を検知し易い。
【0047】
図10に示される例では、収穫部15が上方へ揺動すると、第一センサ21が上向きに傾いて、第一センサ21のセンシングの向きが進行方向前方よりも上側となる可能性が考えられる。このため、例えば、収穫部15の高さ位置Hが設定高さ位置H1よりも高い場合に、第一センサ21のセンシングの向きが下向きに調整される構成であっても良い。また、収穫部15の高さ位置Hが設定高さ位置H2よりも低い場合に、第二センサ22のセンシングの向きが上向きに調整される構成であっても良い。要するに、第一センサ21と第二センサ22との少なくとも一方は、収穫部15の高さ位置Hに応じてセンシングの向きを変更可能に構成されても良い。
【0048】
(5)上述した実施形態において、脱穀装置13の前壁部における左端部に第一センサ21と第二センサ22とが設けられているが、この実施形態に限定されない。例えば、第一センサ21と第二センサ22との夫々は、搭乗部12の前右端部に設けられても良い。この場合、搭乗部12の前右端部における第一センサ21と第二センサ22との夫々の高さ位置は、脱穀装置13の前壁部における第一センサ21と第二センサ22との夫々の高さ位置と同じまたは略同じであって良い。また、一対の第一センサ21,21と、一対の第二センサ22,22と、の夫々が、脱穀装置13の前壁部と、搭乗部12の前右端部と、の夫々に設けられても良い。加えて、第一センサ21と第二センサ22との夫々は、機体本体1の前端部における左右中央箇所(例えば搭乗部12の左前端角部)に設けられても良い。
【0049】
(6)上述した実施形態において、第一センサ21及び第二センサ22は、ソナーであるが、この実施形態に限定されない。例えば、第一センサ21及び第二センサ22は、撮像装置(例えばCCDカメラやCMOSカメラや赤外線カメラ)であって良い。第一センサ21及び第二センサ22が撮像装置であれば、
図1において符号Z0,Z1,Z2,Z3,Z4で示された検知対象が高精度に識別される。また、第一センサ21及び第二センサ22は、レーダー(ミリ波)であっても良いし、LIDAR(例えばレーザースキャナーやレーザーレーダー)であっても良い。第一センサ21及び第二センサ22がミリ波レーダーであれば、天候に左右され難い検知が可能である。ミリ波レーダーが、前方、左右に加え、上下方向を三次元でスキャンできる構成であれば、二次元でスキャンするタイプのミリ波レーダーよりも検知範囲を広範囲にすることが可能である。第一センサ21及び第二センサ22がLIDARであれば検知対象に対する離間距離の測定が精度よく行われる。加えて、LIDARが、前方、左右に加え、上下方向を三次元でスキャンできる構成であれば、二次元でスキャンするタイプのLIDARよりも検知範囲を広範囲にすることが可能である。また、第一センサ21と第二センサ22とが、夫々異なるセンサの組合せによって構成されても良い。
【0050】
例えば第一センサ21や第二センサ22が撮像装置である場合、この撮像装置から出力される検知情報は撮像画像データである。また、第一センサ21や第二センサ22がソナーやミリ波レーダーやLIDARである場合、ソナーやミリ波レーダーやLIDARから出力される検知情報は測距情報である。
【0051】
(7)上述した実施形態において、刈高さ検出部23は、搬送装置16の揺動角度を検出することによって、収穫部15の高さ位置情報としての高さ位置Hを検出可能に構成されている。そして、選択部31は、収穫部15の高さ位置Hに応じて第一センサ21と第二センサ22との夫々の検知情報の少なくとも一方を選択するように構成されているが、この実施形態に限定されない。例えば、刈高さ検出部23は、搬送装置16の揺動角度を検出し、選択部31は、搬送装置16の揺動角度に応じて第一センサ21と第二センサ22との夫々の検知情報の少なくとも一方を選択するように構成されても良い。即ち、収穫部15の『高さ位置』とは、高さ位置Hに限定されず、搬送装置16の揺動角度であっても良い。また、
図4乃至
図6,
図8乃至
図10に示される収穫部15の高さ位置Hは、収穫部15の下端の位置が基準であるが、例えば収穫部15の刈刃(不図示)の位置が基準であっても良い。
【0052】
なお、上述の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能である。また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、普通型コンバインの他、自脱型コンバインにも適用できる。更に、本発明は、粒取り式のトウモロコシ収穫機や豆類収穫機などにも適用できる。
【符号の説明】
【0054】
1 :機体本体
15 :収穫部
15A :収穫ヘッダ
15B :掻込リール
23 :刈高さ検出部(高さ検出部)
31 :選択部
32 :判定部
33 :障害物検知部
H :高さ位置
H1 :設定高さ位置
H2 :設定高さ位置