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特許7130666高活性、高ガソリン収率、および低コークスの流動接触分解触媒
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  • 特許-高活性、高ガソリン収率、および低コークスの流動接触分解触媒 図1
  • 特許-高活性、高ガソリン収率、および低コークスの流動接触分解触媒 図2
  • 特許-高活性、高ガソリン収率、および低コークスの流動接触分解触媒 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】高活性、高ガソリン収率、および低コークスの流動接触分解触媒
(51)【国際特許分類】
   B01J 29/08 20060101AFI20220829BHJP
   B01J 37/08 20060101ALI20220829BHJP
   B01J 37/30 20060101ALI20220829BHJP
【FI】
B01J29/08 M
B01J37/08
B01J37/30
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019555909
(86)(22)【出願日】2018-04-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-11
(86)【国際出願番号】 US2018027538
(87)【国際公開番号】W WO2018191647
(87)【国際公開日】2018-10-18
【審査請求日】2021-04-12
(31)【優先権主張番号】62/485,682
(32)【優先日】2017-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505470786
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】カール カラス
【審査官】森坂 英昭
(56)【参考文献】
【文献】特表2003-507297(JP,A)
【文献】特表2005-532146(JP,A)
【文献】特表平11-502767(JP,A)
【文献】特表2007-520337(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 21/00 - 38/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゼオライトと、約70μmol/g未満の強いルイス部位密度を含むアルミナと、を含む、微小球流動接触分解(FCC)触媒であって、
少なくとも35重量%のゼオライトを含む相組成を有する、前記触媒
【請求項2】
前記強いルイス部位密度が、約40μmol/g未満である、請求項1に記載の触媒。
【請求項3】
フラッシュ焼成されたギブサイトに由来する前記アルミナを約10重量%~約60重量%含む、請求項1に記載の触媒。
【請求項4】
前記フラッシュ焼成されたギブサイトが、水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトである、請求項3に記載の触媒。
【請求項5】
前記アルミナが、ベーマイト、バイヤライト、またはそれらの混合物から形成され、前記ベーマイト、バイヤライト、またはそれらの混合物が、ランタン、ストロンチウム、またはビスマスの塩でドープされた水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトに由来する、請求項1に記載の触媒。
【請求項6】
前記アルミナが、希土類元素、ビスマス、アルカリ土類元素、またはそれらの任意の2つ以上の混合物をさらに含む、請求項1に記載の触媒。
【請求項7】
前記アルミナが、約0.1重量%~約12重量%の量で前記希土類元素またはアルカリ土類元素を含む、請求項6に記載の触媒。
【請求項8】
前記ゼオライトが、ゼオライトX、Yゼオライト、ZSM-5、ベータゼオライト、ZSM-11、ZSM-14、ZSM-17、ZSM-18、ZSM-20、ZSM-31、ZSM-34、ZSM-41、ZSM-46、モルデナイト、チャバザイト、およびそれらの2つ以上の混合物からなる群から選択され、前記触媒が、少なくとも60重量%のゼオライトを含む相組成を有する、請求項1に記載の触媒。
【請求項9】
前記相組成が、少なくとも約30重量%のアモルファス材料をさらに含む、請求項8に記載の触媒。
【請求項10】
前記ゼオライトが、Y-ゼオライトであり、かつイオン交換されて、前記触媒のナトリウム含有量を0.7重量%未満のNaOに低減させる、請求項1~9のいずれか一項に記載の触媒。
【請求項11】
ゼオライト系流動接触分解触媒の作製方法であって、前記方法が、
非ゼオライト系材料と、フラッシュ焼成されたギブサイトに由来し、70μmol/g未満の強いルイス部位密度とを含むアルミナ、を含む前駆体微小球を予備形成することと、
ゼオライト系微小球材料を提供するために、前記予備形成された微小球上のゼオライトをインサイチュ結晶化させることと、を含み、
前記インサイチュ結晶化が、
アルカリ性スラリーを得るために前記前駆体微小球をケイ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、および水と混合することと;
前記アルカリ性スラリーを、微小球中の少なくとも約15重量%のNaYゼオライトを結晶化させるのに十分な温度まで、かつ十分な時間、加熱することと;を含み、
少なくとも40重量%のYゼオライトが、予備形成された微小球の中または上で結晶化される、前記方法。
【請求項12】
前記ゼオライト系微小球材料をアルカリ性スラリーの少なくとも大部分から分離することと、
前記ゼオライト系微小球材料中のナトリウムカチオンをアンモニウムイオンと交換させ、その後希土類イオンと交換させることと、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ゼオライト系微小球材料の焼成することと、
前記NaOの含有量が0.2%未満まで低減するように、前記ゼオライト系微小球材料をアンモニウムイオンとさらに交換させることと、
前記ゼオライト系微小球材料をさらに焼成することと、をさらに含む、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
各焼成が独立して、約500℃~約750℃の温度で少なくとも約2時間行われる、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年4月14日に出願された米国仮出願第62/485,682号の優先権の利益を主張するものであり、その内容は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本技術は、概して、石油精製触媒に関する。より具体的には、本技術は、ゼオライトを含む微小球流動接触分解(FCC)触媒、ならびにかかる触媒の調製方法および使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
接触分解は、非常に大きなスケールで商業的に適用される石油精製プロセスである。接触分解、および特に、流動接触分解(FCC)は、重質炭化水素供給原料をガソリンなどのより軽質の生成物に変換し、範囲画分を蒸留するために日常的に使用される。FCCプロセスでは、炭化水素供給原料がFCCユニットのライザセクションに注入され、ここで、供給原料は、触媒再生器からライザ反応器間を循環した高温触媒と接触すると、より軽質の、より価値のある生成物に分解される。
【0004】
商業的な接触分解プロセスでは、過剰なコークスおよび水素は望ましくない。これらの生成物の収率がガソリンの収率に対して少しでも増加すると、重大な実用上の問題を引き起こす可能性がある。例えば、生成されるコークスの量の増加は、触媒の非常に発熱性の再生中にコークスを焼き払うことによって発生する熱の望ましくない増加を引き起こす可能性がある。逆に、コークスの生成が不十分な場合も、分解プロセスの加熱バランスが歪む可能性がある。さらに、商業的な精製所では、高価なコンプレッサを使用して、水素などの大量のガスを取り扱う。したがって、生成される水素の量が増加すると、精製所の資本支出が大幅に追加される可能性がある。
【0005】
1960年代以来、ほとんどの市販の流動接触分解触媒は、活性成分としてゼオライトを含有している。かかる触媒は、高アルミナ、シリカアルミナ(アルミノシリケート)マトリックスの形態の活性ゼオライト成分および非ゼオライト成分の両方を含有する、微小球と呼ばれる小さな粒子の形態を採っている。活性ゼオライト系成分は、米国特許第4,482,530号または米国特許第4,493,902号に記載されているものなどの、当技術分野で既知の一般的な技術のうちの1つによって触媒の微小球に組み込まれる。
【0006】
アルミナは、軽油および残留供給物を分解するための部位を提供するのに役立つと考えられる。適度な量のルイス酸性が所望されるが、強いルイス部位およびブレンステッド部位は、コークスを生成する傾向がある。コークスは、FCCユニットを動作させるために必要であるが、通常、FCC触媒では最適な量よりも多く生成される。したがって、コークス選択性の低減が望ましい。
【0007】
発明の概要
一態様では、微小球流動接触分解(FCC)触媒が提供される。触媒は、ゼオライトと、70μmol/g未満の強いルイス部位密度を含むアルミナと、を含む。いくつかの実施形態では、アルミナは、フラッシュ焼成されたギブサイトに由来する。いくつかの実施形態では、FCC触媒は、フラッシュ焼成されたギブサイトに由来する約10重量%~約60重量%のアルミナを含む。いくつかの実施形態では、フラッシュ焼成されたギブサイトは、水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトである。
【0008】
アルミナまたはFCC触媒は、希土類元素、アルカリ土類元素、またはそれらの任意の2つ以上の混合物をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、希土類元素は、イッテルビウム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、セリウム、ランタン、またはそれらの任意の2つ以上の混合物である。いくつかの実施形態では、希土類元素は、ランタニドまたはイットリウムを含み得る。いくつかの実施形態では、アルカリ土類金属は、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、またはそれらの任意の2つ以上の混合物である。いくつかの実施形態において、アルミナは、約0.1重量%~約12重量%の量で希土類元素またはアルカリ土類元素を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、FCC触媒は、約5重量%~約40重量%のムライトをさらに含む。
【0010】
本技術のいくつかの実施形態では、触媒は、少なくとも60重量%のゼオライトを含む相組成を有する。いくつかの実施形態では、触媒は、少なくとも約30重量%のY-ゼオライト、少なくとも約40重量%のY-ゼオライト、または少なくとも約60重量%のY-ゼオライトを含む相組成を有する。
【0011】
本技術のいくつかの実施形態では、触媒は、少なくとも約30重量%のアモルファス材料をさらに含む相組成を有する。
【0012】
いくつかの実施形態では、ゼオライトは、Y-ゼオライトであり、かつマトリックスの表面上の層として結晶化され、マトリックスは、フラッシュ焼成されたギブサイトに由来するアルミナを含む。
【0013】
本技術のいくつかの実施形態では、触媒は、その特徴的な発熱により焼成されたカオリンに由来するマトリックスを有する。
【0014】
本技術のいくつかの実施形態では、Yゼオライトは、イオン交換されて、上記触媒のナトリウム含有量を0.7重量%未満のNaO、または0.5重量%未満のNaOに低減させる。
【0015】
一態様では、非ゼオライト系材料、および70μmol/g未満のルイス部位密度を含むアルミナを含む前駆体微小球を予備形成することと、予備形成された微小球上のゼオライトをインサイチュ結晶化させて、ゼオライト系微小球材料を提供することと、を含む、ゼオライト系流動接触分解触媒の作製方法。
【0016】
一態様では、炭化水素供給物を分解する方法は、上記の供給物を、Yゼオライト、および70μmol/g未満の強いルイス部位密度を含むアルミナ、を含む、微小球流動接触分解(FCC)触媒を含む接触分解触媒と接触させることを含む。
【0017】
一態様では、70μmol/g未満の強いルイス部位密度を含むアルミナ。いくつかの実施形態では、アルミナは、フラッシュ焼成されたギブサイトに由来する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトおよび擬ベーマイトの比較用市販アルミナ(CCA)AおよびCCA Bに由来する微結晶ベーマイトのX線回折020反射を例示している。
図2】フラッシュ焼成されたギブサイトに由来するアルミナと、CCA Cを使用した対照触媒と、CCA Dを使用した対照触媒とを含むFCC触媒のコークス収率(重量%)対ボトム(重量%)を例示している。
図3】フラッシュ焼成されたギブサイトに由来にするアルミナと、CCA Cを使用した対照触媒と、CCA Dを使用した対照触媒とを含むFCC触媒のガソリン収率(重量%)対変換率(%)を例示している。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、様々な実施形態について記載する。具体的な実施形態は、包括的な説明として、または本明細書で考察される、より広い態様への限定として意図されないことに留意されたい。特定の実施形態に関連して記載された1つの態様は、その実施形態に必ずしも限定されず、任意の他の実施形態で実施することができる。
【0020】
本明細書で使用される際、「約(about)」は当業者に理解され、使用される文脈に応じてある程度変化する。当業者には明らかでない用語の使用がある場合、それが使用される文脈を考慮すると、「約(about)」はその特定の用語のプラスまたはマイナス10%を意味する。
【0021】
要素を記載する文脈において、(とりわけ、後続の特許請求の範囲の文脈において)「a」および「an」および「the」という用語、ならびに類似の指示物は、本明細書において別段の記載がない限り、または文脈によって明確に矛盾することがない限り、単数形および複数形の両方を網羅するよう解釈されることになっている。本明細書の値の範囲の列挙は、本明細書において別段の記載がない限り、この範囲内に収まる各別個の値に対して、単にそれぞれ参照する簡略表記法として機能するよう意図されており、各個別の値は、本明細書にそれぞれ列挙されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載される方法はすべて、本明細書において別段の記載がない限り、または文脈によって明確に矛盾することがない限り、任意の好適な順序で実行することができる。本明細書で提供されるいかなるおよびすべての例、または例示的な言語(例えば、「など」)の使用は単に、実施形態をより良好に明らかにするよう意図されており、別段の記載がない限り、特許請求の範囲に制限を与えるものではない。本明細書におけるいかなる言語も、請求されていないあらゆる要素を不可欠なものとして示していると解釈されるべきではない。
【0022】
一態様では、Yゼオライトと、約70μmol/g未満の強いルイス部位密度を有するアルミナと、を含む、微小球流動接触分解(FCC)触媒。好適な強いルイス部位密度としては、約70μmol/g未満、約65μmol/g未満、約60μmol/g未満、約55μmol/g未満、約50μmol未満、約45μmol/g未満、約40μmol/g未満、またはこれらの値のうちのいずれか2つを含む、および/もしくはそれらの間の任意の範囲が挙げられるが、これらに限定されない。
【0023】
いくつかの実施形態では、触媒は、フラッシュ焼成されたギブサイトに由来するアルミナを含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、触媒は、フラッシュ焼成されたギブサイトに由来する約10重量%~約60重量%のアルミナを含む。いくつかの実施形態では、触媒は、フラッシュ焼成されたギブサイトに由来する約10重量%~約40重量%のアルミナを含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、アルミナは、フラッシュ焼成されたギブサイトに由来する。例えば、本明細書の任意の実施形態において、触媒は、ベーマイト、バイヤライト、またはそれらの混合物から形成されるアルミナを含む。いくつかの実施形態では、アルミナは、微結晶ベーマイトから形成される。いくつかの実施形態では、アルミナは、バイヤライトから形成される。いくつかの実施形態では、アルミナは、ガンマアルミナを含む。いくつかの実施形態では、ベーマイト、バイヤライト、またはそれらの混合物は、フラッシュ焼成されたギブサイトに由来する。いくつかの実施形態では、フラッシュ焼成されたギブサイトは、水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトである。いくつかの実施形態では、ベーマイト、バイヤライト、またはそれらの混合物は、希土類元素、ビスマス、およびアルカリ土類元素、またはそれらの2つ以上の混合物をさらに含み得る。
【0026】
微結晶ベーマイトは、高い表面積と高い多孔性を有することが知られている。微結晶ベーマイトは、概して、X線回折パターンにおける鉛020反射(lead 020 reflection)の位置の違いとして観察される、擬ベーマイトとは異なる結晶構造を有する。当技術分野で既知の穏やかな方法を使用して無水フラッシュ焼成されたギブサイトを水和して、微結晶ベーマイトを作り出すことができるが、かかる方法は、ベーマイト、擬ベーマイト、およびバイヤライトの混合物をもたらす。本技術は、水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトから形成される純粋なベーマイトをもたらし、ここで、フラッシュ焼成されたギブサイトは、水和前に少なくとも約2.5重量%~約10重量%の水分含有量を有する。
【0027】
いくつかの実施形態では、微結晶ベーマイトは、大気条件の温水中またはオートクレーブ内の熱水中で約2.5重量%~約10重量%の水分含有量を有するフラッシュ焼成されたギブサイトの水和によって作製され得る。いくつかの実施形態では、水の温度は、100℃超である。概して、ベーマイト結晶子径は、水の温度によって制御され得る。さらに、温水中で、微結晶ベーマイトの結晶子径を、固形分、pH、および酢酸塩、炭酸アンモニウム、糖、またはその他の一般的に知られている鉱化剤であり得る異なる種類の鉱化剤の存在の変動によって制御され得る。いくつかの実施形態では、水の温度は、約80~約99℃である。
【0028】
いくつかの実施形態では、微結晶ベーマイトは、大気条件でランタン、ストロンチウム、またはビスマスの塩でドープされた温水中でのフラッシュ焼成されたギブサイトの水和によって作製され得る。ランタン、ストロンチウム、またはビスマスの好適な塩としては、硝酸塩、酢酸塩、ハロゲン化物塩、クエン酸塩、またはそれらの2つ以上の混合物を挙げることができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、微結晶ベーマイトは、硝酸ランタン、酢酸ランタン、またはそれらの混合物でドープされた温水中でのフラッシュ焼成されたギブサイトの水和によって作製され得る。いくつかの実施形態では、ランタン、ストロンチウム、またはビスマスの塩でドープされた水の温度は、約100℃である。好適な温度としては、約50℃~約100℃、約60℃~約100℃、約80℃~約100℃、約90℃~約100℃、ならびにこれらの値のうちのいずれか2つを含む、および/またはその間の任意の範囲が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、温度は、約80℃~約99℃を含む。
【0029】
アルミナは、希土類、ビスマス、アルカリ土類、または任意の2つ以上のかかる元素の混合物をさらに含み得る。例えば、アルミナは、希土類元素を含み得る。特定の実施形態では、希土類元素は、イッテルビウム、ガドリニウム、セリウム、ランタン、またはそれらの任意の2つ以上の混合物であり得る。特定の実施形態では、希土類元素は、ランタンである。いくつかの実施形態では、希土類、ビスマス、またはアルカリ土類元素は、約0.1重量%~約12重量%の量で存在する。いくつかの実施形態では、希土類、ビスマス、またはアルカリ土類元素は、約1重量%~約10重量%の量で存在する。特定の実施形態では、アルミナは、約1%~約5%のランタンを含む。特定の実施形態では、アルミナは、約1%~約3%のランタンを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、アルミナは、アルカリ土類金属を含む。さらなる実施形態では、アルカリ土類金属は、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、もしくはマグネシウムのうちの少なくとも1つ、またはそれらの任意の2つ以上の混合物である。特定の実施形態では、アルカリ土類金属は、バリウムである。
【0031】
いくつかの実施形態では、本技術のFCC触媒は、ムライトをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、FCC触媒は、約5重量%~約40重量%のムライトを含み得る。いくつかの実施形態では、相組成は、少なくとも約20重量%のムライトをさらに含む。
【0032】
FCC触媒は、ゼオライト、ムライト、およびアモルファス材料を含む相組成を有し得る。FCC触媒は、Yゼオライト、ムライト、およびアモルファス材料を含む相組成を有し得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、FCC触媒は、少なくとも35重量%のゼオライトを含む相組成を有する。いくつかの実施形態では、FCC触媒は、少なくとも60重量%のゼオライトを含む相組成を有する。好適なゼオライトとしては、ゼオライトX、Yゼオライト、ZSM-5、ベータゼオライト、ZSM-11、ZSM-14、ZSM-17、ZSM-18、ZSM-20、ZSM-31、ZSM-34、ZSM-41、ZSM-46、モルデナイト、チャバザイト、またはそれらの2つ以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、FCC触媒は、Yゼオライトを含む相組成を有する。
【0034】
いくつかの実施形態では、本技術のFCC触媒は、少なくとも約10重量%のYゼオライト、少なくとも約15重量%のYゼオライト、少なくとも約20重量%のYゼオライト、少なくとも約25重量%のYゼオライト、または少なくとも約30重量%のYゼオライトを含む相組成を有する。いくつかの実施形態では、触媒は、約10重量%~約25重量%のYゼオライトを含む相組成を有する。いくつかの実施形態では、触媒は、少なくとも約40重量%のYゼオライトを含む相組成を有する。特定の実施形態では、触媒は、少なくとも約60重量%のYゼオライトを含む相組成を有する。特定の実施形態では、触媒は、少なくとも約65重量%のYゼオライトを含む相組成を有する。
【0035】
いくつかの実施形態では、ゼオライトは、Yゼオライトであり、かつマトリックスの表面上の層として結晶化される。いくつかの実施形態では、マトリックスは、フラッシュ焼成されたギブサイトを含むアルミナを含む。いくつかの実施形態では、マトリックスは、その特徴的な発熱により焼成されたカオリンをさらに含む。
【0036】
FCC触媒は、アモルファス材料を含むこともできる相組成を有する。例示的なアモルファス材料としては、シリカアルミナが挙げられるが、これに限定されない。さらなる実施形態では、アモルファス材料は、結晶ゼオライトの崩壊に由来し得る。なおさらなる実施形態では、アモルファス材料は、結晶Yゼオライトの崩壊に由来し得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、本技術のFCC触媒は、少なくとも約30重量%のアモルファス材料を含む相組成を有する。いくつかの実施形態では、FCC触媒は、少なくとも約65重量%のアモルファス材料を含む相組成を有する。
【0038】
一態様では、本技術の流動接触分解触媒中のゼオライトは、Yゼオライトであり、かつイオン交換されて、上記の触媒のナトリウム含有量を0.7重量%未満のNaOに低減させる。いくつかの実施形態では、上記の触媒のナトリウム含有量は、0.5重量%未満のNaOである。いくつかの実施形態では、イオン交換は、1、2、3、4、5、または6回行われる。いくつかの実施形態では、イオン交換は、上記の触媒のナトリウム含有量が0.5重量%未満のNaOであるように十分な回数行われる。
【0039】
いくつかの実施形態では、FCC触媒は、アルカリ金属イオン交換ゼオライトを含む。いくつかの実施形態では、FCC触媒は、希土類交換ゼオライトを含む。いくつかの実施形態では、FCC触媒は、ランタン交換ゼオライトを含む。いくつかの実施形態では、FCC触媒は、多孔質カオリンマトリックス中でインサイチュ結晶化されたランタン交換ゼオライトを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、ゼオライトは、24.70Å以下の単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、24.60Å以下の単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、24.55Å以下の単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.10Å~約24.70Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.10Å~約24.65Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.10Å~約24.60Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.10Å~約24.55Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.10Å~約24.54Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.10Å~約24.53Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.10Å~約24.52Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.10Å~約24.51Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.20Å~約24.55Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.20Å~約24.54Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.20Å~約24.53Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.20Å~約24.52Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.20Å~約24.51Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.30Å~約24.55Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.30Å~約24.54Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.30Å~約24.53Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.30Å~約24.52Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.30Å~約24.51Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.40Å~約24.55Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.40Å~約24.54Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.40Å~約24.53Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.40Å~約24.52Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.40Å~約24.51Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.45Å~約24.55Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.45Å~約24.54Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.45Å~約24.53Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.45Å~約24.52Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.45Å~約24.51Åの単位胞パラメータを有する。いくつかの実施形態では、ゼオライトは、約24.10、24.11、24.12、24.13、24.14、24.15、24.16、24.17、24.18、24.19、24.20、24.21、24.22、24.23、24.24、24.25、24.26、24.27、24.28、24.29、24.30、24.31、24.32.24.33、24.34、24.35、24.36、24.37、24.38、24.39、24.40、24.41、24.42、24.43、24.44、24.45、24.46、24.47、24.48、24.49、24.50、24.51、24.52、24.53、24.54、24.55、24.56、24.57、24.58、24.59、24.60、24.61、24.62、24.63、24.64、24.65、24.66、24.67、24.68、24.69、または24.70Åの単位胞パラメータを有する。
【0041】
FCC触媒の平均粒径は、約60~約100マイクロメートルであり得る。いくつかの実施形態では、FCC触媒は、約60~約90マイクロメートルの平均粒径を有する。いくつかの実施形態では、FCC触媒は、約60~約80マイクロメートルの平均粒径を有する。
【0042】
一態様では、本明細書に記載されるFCC触媒の作製方法。概して、活性ゼオライト系成分は、2つの一般的な技法のうちの1つによって触媒の微小球に組み込まれ得る。1つの技法では、ゼオライト系成分は、結晶化され、次いで、別個のステップで微小球に組み込まれる。第2の技法のインサイチュ技法では、最初に微小球を形成し、次いで、ゼオライト系成分を微小球自体の中で結晶化して、ゼオライト系成分および非ゼオライト系成分の両方を含有する微小球を提供する。
【0043】
いくつかの実施形態では、ゼオライト系流動接触分解触媒の作製方法は、
非ゼオライト系材料、および70μmol/g未満の強いルイス部位密度を有するアルミナを含む前駆体微小球を予備形成することと、
前駆体微小球上のゼオライトをインサイチュ結晶化させて、ゼオライト系微小球材料を提供することと、を含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、アルミナは、任意の実施形態で本明細書に記載されるフラッシュ焼成されたギブサイトに由来する。
【0045】
いくつかの実施形態では、インサイチュ結晶化は、
前駆体微小球をケイ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、および水と混合して、アルカリ性スラリーを得ることと、
アルカリ性スラリーを、微小球中の少なくとも約15重量%のYゼオライトを結晶化させるのに十分な温度まで、かつ十分な時間、加熱することと、を含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、ゼオライト系微小球材料は、接触後に結晶化液から単離または分離され得る。単離は、濾過などの一般的に使用される方法によって遂行され得る。さらなる実施形態では、残留結晶化液を除去するために、ゼオライト系微小球材料を洗浄するか、または水もしくは他の好適な液体と接触させることができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、本方法は、結晶化液との接触の前または後に、ゼオライト系微小球材料をアンモニウム溶液と混合することをさらに含むことができ、ゼオライト系微小球材料は、アンモニウム溶液との混合前にナトリウム形態のYゼオライトを含む。いくつかの実施形態では、アンモニウム溶液との混合は、酸性pH条件で行われる。いくつかの実施形態では、アンモニウム溶液との混合は、約3~約3.5のpHで行われる。いくつかの実施形態では、アンモニウム溶液との混合は、室温を上回る温度で行われる。いくつかの実施形態では、アンモニウム溶液との混合は、少なくとも約80℃~約100℃の温度で行われ、その中の増分も含まれる。
【0048】
いくつかの実施形態では、アンモニウム交換微小球材料は、希土類イオン溶液でさらにイオン交換される。いくつかの実施形態では、希土類イオンは、イッテルビウム、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、セリウム、ランタンの硝酸塩、または任意の2つ以上のかかる硝酸塩の混合物である。いくつかの実施形態では、希土類イオンは、ランタニドまたはイットリウムに由来する。いくつかの実施形態では、微小球は、硝酸ランタンまたは硝酸イットリウムの溶液と接触する。特定の実施形態では、微小球は、硝酸ランタンの溶液と接触する。1つ以上の実施形態では、イオン交換ステップ(複数可)は、得られる触媒が約0.2重量%未満のNaOを含有するように遂行される。イオン交換後、微小球を乾燥させる。0.1~12重量%、具体的には、1~5重量%、より具体的には、2~3重量%の範囲の希土類レベルが企図される。ある特定の実施形態では、希土類酸化物として触媒に添加される希土類の量は、約1~5%、典型的には、2~3重量%の希土類酸化物(REO)の範囲である。
【0049】
いくつかの実施形態では、FCC触媒は、さらに焼成される。いくつかの実施形態では、焼成は、少なくとも約2時間行われる。
【0050】
いくつかの実施形態では、焼成は、約500℃~約750℃の温度で行われる。いくつかの実施形態では、焼成は、約25v/v%の蒸気の存在下で行われる。
【0051】
いくつかの実施形態では、本方法は、微小球のアンモニウムによる追加のナトリウム交換を行うことをさらに含み得る。第2のまたは追加のナトリウム交換は、第1のナトリウム交換と同じ方法で遂行され得る。いくつかの実施形態では、本方法は、FCC触媒のナトリウム含有量を0.5重量%未満のNaOになるまで低減させるために、追加のナトリウム交換をさらに含み得る。
【0052】
本方法は、アンモニア処理された材料を焼成して、第2の焼成された材料を形成することをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、アンモニア処理された材料の焼成は、少なくとも約15分間行われる。いくつかの実施形態では、アンモニア処理された材料の焼成は、少なくとも約2時間行われる。いくつかの実施形態では、アンモニア処理された材料の焼成は、約1時間~約2時間行われる。いくつかの実施形態では、アンモニア処理された材料の焼成は、約500℃~約700℃の温度で行われる。いくつかの実施形態では、焼成は、約25v/v%の蒸気の存在下で行われる。
【0053】
本方法は、FCC触媒を蒸気処理することをさらに含む。いくつかの実施形態では、蒸気処理は、第2の焼成された材料に対して実行される。いくつかの実施形態では、蒸気処理は、少なくとも約700℃の温度で行った。いくつかの実施形態では、蒸気処理は、少なくとも約4時間行われる。いくつかの実施形態では、蒸気処理は、約1時間~約24時間行われる。いくつかの実施形態では、最終ステップは、回転焼成炉内で行われる。
【0054】
別の態様では、本明細書で開示されるのは、本明細書に開示される方法のうちのいずれかによって調整される微小球FCC触媒である。
【0055】
ゼオライトは、フラッシュ焼成されたギブサイトを含むアモルファス結合剤に組み込まれ得る。いくつかの実施形態では、フラッシュ焼成されたギブサイトは、水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトである。いくつかの実施形態では、水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトは、微結晶ベーマイトを含む。いくつかの実施形態では、水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトは、バイヤライトを含む。さらなる実施形態では、水和型のフラッシュ焼成ギブサイトは、焼成時にガンマアルミナを含む。追加の好適な結合剤としては、シリカ、シリカアルミナ、粘土(例えば、カオリン)、または他の既知の無機結合剤が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、γ-Al、η-Al、δ-Al、θ-Al、κ-Al、またはそれらの任意の組み合わせなどの遷移アルミナが組成中に含まれる。いくつかの実施形態では、ゼオライト、および1つ以上の結合剤を含有するスラリーが作製され、噴霧乾燥されて、平均粒子径が約60~約100マイクロメートルである微小球が得られる。いくつかの実施形態では、スラリーは、粘土をさらに含有する。いくつかの実施形態では、遷移アルミナは、κ-Alを含まない。
【0056】
Yゼオライトは、米国特許第4,493,902号(「’902特許」)に記載されているインサイチュ手順により、高ゼオライト含有量の微小球に生成され得る。’902特許は、耐摩耗性、高いゼオライトの含有量、約40%以上、好ましくは、50~70重量%のYフォージャサイトを含有する触媒活性微小球を含むFCC触媒、ならびにかかる触媒を、メタカオリン(脱ヒドロキシル化に関連付けられた強い吸熱反応を受けるように焼成されたカオリン)と、カオリンをメタカオリンに変換するために使用される条件よりも厳しい条件下で焼成されたカオリン、すなわち、特徴的なカオリン発熱反応を受けるように焼成されたカオリンとの混合物からなる多孔質微小球中の約40%以上のナトリウムYゼオライトを結晶化することによって作製するための方法は、焼成されたカオリンのスピネル形態と称される場合がある。焼成されたカオリンの2つの形態を含有する微小球を、好ましくは最大得られる量のYフォージャサイトが微小球中で結晶化されるまで加熱されるアルカリ性ケイ酸ナトリウム溶液中に浸漬することもできる。微小球は、ケイ酸ナトリウム母液から分離され、希土類、アンモニウムイオン、またはそれらの両方でイオン交換されて、希土類または様々な既知の安定化された形態の触媒を形成する。
【0057】
本技術によれば、アルミナの少なくとも一部の代わりに、フラッシュ焼成されたギブサイトまたは水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトを使用することができる。
【0058】
概して、ゼオライト系微小球材料は、結晶化の完了後に結晶化液から分離される。
【0059】
Yゼオライトをゼオライト微小球として生成することもでき、これは、米国特許第6,656,347号(「’347特許」)および同第6,942,784号(「’784特許」)に開示されている。これらのゼオライト微小球は、マクロ多孔質であり、非常に活性であるために十分なレベルのゼオライトを有し、短い接触時間のFCCプロセス下で改善されたボトム分解を有する分解ガソリン生成物への炭化水素の効果的な変換を達成する固有の形態学のものである。これらのゼオライト微小球は、’902特許に記載されている技術の修正により生成される。
【0060】
別の態様では、アルミナは、約70μmol/g未満の強いルイス部位密度を含むアルミナが提供される。好適な強いルイス部位密度としては、約70μmol/g未満、約65μmol/g未満、約60μmol/g未満、約55μmol/g未満、約50μmol未満、約45μmol/g未満、約40μmol/g未満、またはこれらの値のうちのいずれか2つを含む、および/もしくはそれらの間の任意の範囲が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アルミナは、ガンマアルミナである。
【0061】
いくつかの実施形態では、アルミナは、任意の実施形態において本明細書に記載されるように、フラッシュ焼成されたギブサイトに由来し得る。いくつかの実施形態では、触媒は、ベーマイト、バイヤライト、またはそれらの混合物から形成されるアルミナを含む。いくつかの実施形態では、アルミナは、微結晶ベーマイトから形成される。いくつかの実施形態では、アルミナは、バイヤライトから形成される。いくつかの実施形態では、アルミナは、ガンマアルミナを含む。いくつかの実施形態では、ベーマイト、バイヤライト、またはそれらの混合物は、フラッシュ焼成されたギブサイトに由来する。いくつかの実施形態では、フラッシュ焼成されたギブサイトは、水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトである。いくつかの実施形態では、ベーマイト、バイヤライト、またはそれらの混合物は、希土類元素、ビスマス、アルカリ土類元素、またはそれらの2つ以上の混合物をさらに含み得る。
【0062】
使用方法
理論に束縛されるものではないが、約70μmol/g未満の強いルイス部位密度を含むアルミナを含有するFCC触媒は、ボトム選択性の改善を実証し得ると考えられる。希土類またはアルカリ土類をドープしたアルミナは、より大きな改善を実証するはずである。「ボトム」とは、重質サイクル油(HCO)としても知られる分解軽油の最も重い画分を指し、ほとんど価値がない。LCO(軽質サイクル油)は、さらに精製されるとLCOがディーゼル燃料に変換されるため、はるかに価値がある。したがって、変換の関数としてLCO/ボトム比を最大化する触媒(FCCの変換は、典型的には、100-LCO-ボトムとして定義される)が望ましい。
【0063】
別の態様では、FCC系でガソリンを生成するための方法が提供され、本方法は、本明細書に記載されるFCC触媒を使用することを含む。
【0064】
別の態様では、FCC系で得られたガソリンを改善するための方法が提供され、本方法は、本明細書に記載されるFCC触媒を使用することを含む。
【0065】
別の態様では、FCC系でガソリンの選択性を改善するための方法が提供され、本方法は、本明細書に記載されるFCC触媒を使用することを含む。
【0066】
理論に束縛されるものではないが、本技術によるFCC触媒を使用すると、コークス収率がより低くなり、オレフィン性液体とLPGがより多くなり、LCO/ボトム比がより高くなるなど、FCCプロセスにおける選択性が改善し得ると考えられる。
【0067】
このように概して記載される本発明は、以下の実施例を参照することにより、より容易に理解され、実施例は、例示のために提供され、本発明を限定することを意図するものではない。
【実施例
【0068】
実施例1:非ドープおよびドープ型のフラッシュ焼成されたギブサイトからのベーマイトの調製。
【0069】
実施例1A:水和型のフラッシュ焼成されたギブサイト(非ドープ型)。250℃未満の温度で脱着する2.5~10重量%の水を含有する160gのフラッシュ焼成されたギブサイトを、800gの脱イオン水に添加し、50℃まで加熱した。フラッシュ焼成されたギブサイトが、250℃未満の温度で脱着する約2.5重量%未満の水を含有する場合、それをまず湿度の高い雰囲気に供して、250℃未満の温度で脱着する水分含有量を2.5~10重量%に上昇させる必要がある。まず温度を90℃に上げ、炭酸ナトリウムを添加して、pHを9.0に上昇させた。混合物を99℃で24時間保持した。混合物を濾過し、ナトリウム塩を除去するために洗浄し、乾燥させた。92Åの平均結晶子径、および約308m/gのBET表面積を有する微結晶ベーマイトを得た。
【0070】
実施例1B:水和型のフラッシュ焼成されたギブサイト(ドープ型)。酢酸ランタン、硝酸ランタン、酢酸ストロンチウム、またはクエン酸ビスマスを、オーバーヘッド撹拌パドルを装備した1LのPyrex容器内で800gの脱イオン水中に溶解した。溶液を50℃に加熱し、次いで、160gのフラッシュ焼成されたギブサイトを添加した。温度を90℃増加させ、炭酸ナトリウムでpHを約9.0に調節した。ベーマイトを24時間結晶化させた。結晶化後、反応混合物を冷却し、濾過し、ナトリウム塩を除去するために脱イオン水で洗浄し、乾燥させた。得られた試料をX線回折で分析して、相組成を判定し、120方向に沿ったベーマイト結晶子径を推定した。表1に、上記の手順に従ってドープしたベーマイトの物理化学的特性を提供する。
【表1】
【0071】
実施例1C:硝酸ランタンによる50℃対99℃のベーマイト成長。15.41gの硝酸ランタン六水和物を、4つの別個の試料(試料1~4)で800gの脱イオン水中に溶解した。混合物を50℃に加熱し、160gのフラッシュ焼成されたギブサイトを添加した。試料1および2をこの温度で維持し、5時間および24時間で評価した。9.63gのNaCOを使用して、試料1をpH6.7に維持し、試料2をpH9.1に調節した。試料3および4では、フラッシュ焼成されたギブサイトを50℃の硝酸ランタン溶液に添加した後、温度を99℃に増加させた。試料3の場合、pHは5.6に維持した。理論に束縛されるものではないが、pHの変動は、温度と、50℃対99℃での炭酸塩の異なる需要とに伴うK(水の自己イオン化定数)の低下による可能性がある。試料4の場合、まず温度を90℃に上げ、13.55gの炭酸ナトリウムを添加して、pHを9.0に上げた。試料3および4のベーマイト結晶子径を、99℃で1、2、4、6、および24時間の水和時間後に測定した。すべての試料について、フラッシュ焼成されたギブサイトの水和のこれらの生成物のX線回折パターンで微結晶ベーマイトを観察する。020反射の最大値は、14.40~14.44°2θで生じる。
【0072】
実施例1D:酢酸ランタンをドープした水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトの評価。フラッシュ焼成されたギブサイトを、実施例1Cに記載される手順に従って酢酸ランタンで水和し、X線回折により評価した。図1は、擬ベーマイトCCA AおよびCCA B、ならびに酢酸ランタン(Laを用いたex-FCG)で水和したフラッシュ焼成されたギブサイトから調製したベーマイトに対してCu放射線を使用して収集したX線回折パターンの一部を示している。本技術の、Laを用いたex-FCGのベーマイトは、14.44°2θで最大強度を呈した。これは、微結晶ベーマイトと考慮される。ベーマイトの鉛020反射は、Cu放射線を使用すると14.48°2θ近くで生じるが、擬ベーマイトの対応する反射は、より低い角度、典型的には、14°2θ未満で生じる。
【0073】
実施例1E:ガンマアルミナの形成。ベーマイト材料を作製した。実施例1A~1Dを、ベーマイト(AlOOH)をAlに脱水するのに十分な温度での焼成によりγ-Al(ガンマアルミナ)に変換する。焼成は、まず材料を150℃に加熱し、材料を150℃で2時間保持し、次いで、温度を600℃に上げ、温度を600℃で6時間保持することによって達成した。表2のアルミナA、B、C、およびDは、単に、実施例1Bおよび1Dに従って作製した、ランタンをドープした微結晶ベーマイトを、150℃での最初の乾燥ステップなしで、10%の蒸気の存在下で816℃での焼成に留置することによって作製した。
【0074】
実施例2:FCC触媒の調製および触媒性能評価。
【0075】
実施例2A:NaY中間体の調製。微小球は、従来の条件を使用して調製する。例えば、40部の含水粘土および60部の粘土を含有する微小球は、1050℃超で焼成する。この混合物に、8部のケイ酸ナトリウムを添加する。噴霧乾燥した微小球のスラリーは、Cowlesの混合器内で2つの成分のスラリーを混合することによって形成する。材料は、米国特許第6,942,784号に記載されるように、ケイ酸ナトリウムのインライン注入により噴霧乾燥する。結晶化の前に、微小球を1500°Fで2時間焼成する。微小球を従来の手順で12~16時間結晶化させて、ゼオライトYを形成する、ただし、1050℃超で焼成された粘土の少なくとも一部の代わりに、フラッシュ焼成されたギブサイトまたは水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトを使用する。
【0076】
実施例2B:触媒の調製。20kgの脱イオン水、および495gの硝酸ランタン六水和物を、A310ブレードを装備した10ガロンのバッフル付き反応器内に留置した。硝酸ランタンを溶解し、溶液を50℃に加熱した。次いで、約8ミクロンのd50を有する4.8kgのフラッシュ焼成されたギブサイトを添加し、懸濁液を90℃に加熱した。次いで、炭酸ナトリウム水溶液(150gの無水NaCO)の10重量%溶液を添加し、追加の脱イオン水で水を24.0kg添加した。pHは、約7.8であった。懸濁液を99℃に加熱し、23時間撹拌した。次いで、懸濁液を冷却し、NaNOを除去するために洗浄し、乾燥させ、γ-Alに焼成した。焼成温度プログラムには、150℃で2時間保持、および600℃で6時間保持が含まれた。アルミナを脱イオン水中に懸濁させて、25%の固体懸濁液を作製し、5~6ミクロンのd50に粉砕した。含水粘土、および実質的なムライトを含有するように発熱によって焼成された粘土を、ベーマイト(Tor)およびケイ酸ナトリウムと共に添加した。
【0077】
VFベースでKJ11-50用スラリーの組成は、La-γ-Al/含水粘土/焼成された粘土/Tor AlOOH=50/25/13/12/であった。スラリーを噴霧乾燥させて、約80ミクロンのd50を有する微小球を作製した。微小球を816℃で焼成して、カオリナイトをメタカオリンに変換し、次いで、NaYゼオライトをそれらの中で成長させた。硝酸アンモニウムと硝酸ランタンとを交換した後、621℃で2時間焼成し、その後、別の硝酸アンモニウムを交換して、NaOの含有量を0.2重量%未満に低下させた。触媒を再度621℃で2時間焼成し、次いで、流動床で788℃で24時間100%の蒸気で失活させた。
【0078】
対照微小球も同様に作製したが、対照アルミナとしてCCA Cアルミナを使用した。CCA Cは、4重量%のLaを含有するLaドープ型のアルミナである。微小球の組成(アルミナ/含水粘土/焼成された粘土/Tor AlOOH)も、(50/25/13/12)であった。対照微小球は、FCC微小球に外部から添加された1%相対過剰または12%相対過剰のメタカオリンの存在下でNaYに結晶化した。これら2つの対照触媒も、硝酸アンモニウムと硝酸ランタンとの交換、焼成、追加の硝酸アンモニウムの交換、および流動床で788℃で24時間100%の蒸気で失活する前の第2の焼成によって作り上げた。
【0079】
実施例2C:FCC触媒用のアルミナのルイス酸性度の評価。試料A~Dは、室温で50℃に加熱した800gの脱イオン水中に硝酸ランタン(試料AおよびB)または酢酸ランタン(試料CおよびD)の塩を溶解することによって、フラッシュ焼成されたギブサイトを使用して調製した。次いで、混合物を90℃に加熱した。試料AおよびCでは、炭酸ナトリウムを添加して、pHを9に調節した。次いで、混合物を99℃に加熱して、ベーマイトを24時間結晶化した。それぞれの材料を濾過し、ナトリウム塩を除去するために洗浄し、乾燥させた。次いで、試料A~Dを、蒸気10%の空気の箱型炉内で816℃で4時間処理した。市販のアルミナ材料-CCA CおよびCCA D(非ドープ型のアルミナ)-も処理した。酸性度を赤外線分光調査(infrared spectroscopic interrogation)と連結されたピリジン吸着によって180℃で評価して、「総」ルイス含有量を判定し、次いで、400℃で、μmol/g中の「強い」ルイスの含有量を判定した。市販のアルミナ材料CCA Cは、その上に分散された4重量%の酸化ランタンを有するγ-Al材料であり、CCA Dは、非ドープ型のγ-Alである。
【表2】
【0080】
表2に、上記のように調製した各試料の強いルイス酸性度の含有量を提供する。試料AおよびCは、それぞれ43μmol/gと41μmol/gの強いルイス酸含有量を有する。pH9で水和した、ランタンをドープしたフラッシュ焼成されたギブサイトから調製された試料AおよびCは、試料BおよびDよりも低い強いルイス酸含有量を示した(それぞれ92μmol/gおよび107μmol/g)。さらに、試料AおよびCは、CCA Cと比較して41%および43%低い、強いルイス含有量を呈した。市販のアルミナCCA CおよびCCA Dは、試料AおよびCよりも高い、強いルイス酸含有量を呈した。
【0081】
実施例2D:触媒性能評価。実施例2Bに従って調製した触媒を、ストリーム条件で一定の時間を使用して、6つの異なるC/O比(触媒の重量/油の重量)でACE(商標)固定流動床反応器内で試験した。分解時間は60秒で、1.2gの軽油供給物を使用した。初期ブレンド後に活性触媒の質量を変化させて、実験触媒および対照触媒の表面積を一定にし、ACE(商標)反応器への充填物の質量を様々な分解に対して9.0gで一定に保つために不活性希釈剤を使用した。
【0082】
12%のボトムでのコークスの比較を表3に示す。FCC触媒を、実施例2Bに記載されるように調製した。これは、水和型のフラッシュ焼成されたギブサイトから約99℃でpH9で調製したベーマイトから得たLa-γ-Al(KJ11-50)を含む。FCC触媒KJ11-50は、CCA Cを用いた対照よりも16%低いコークス収率を呈した。
【表3】
【0083】
KJ11-50で使用されるアルミナは、43μmol/gの強いルイス含有量を有する試料Aのスケールアップであり、CCA Cを用いた対照、および同じ触媒設計(図2)を有するCCA Dを用いた対照よりもはるかに良好なコークス性能を示す。理論に束縛されるものではないが、KJ11-50の優れた性能は、強いルイス部位の含有量の減少に起因する可能性がある。
【0084】
KJ11-50はボトムでコークスの改善を示したため、この触媒が、LCO、ガソリン、またはLPGなどの価値のある生成物に対する改善された選択性を有するはずであることを示唆する。図3では、KJ11-50の重量%変換、CCA Cを用いた対照、およびCCA Dを用いた対照に対するガソリン収率を評価した。ここで、KJ11-50は、CCA Cを用いた対照と比較して、全体的に改善されたガソリン収率(1.41±0.19%)を呈した。
【0085】
したがって、本技術は、FCC触媒、およびコークス収率の低下に加えてガソリン収率の改善を呈するかかる触媒を調製する方法を提供する。
参照資料
1.Kayser,John C.,U.S.Patent No.6,069.012.
2.Frederic Thibault-Starzyk,Barbara Gil,Sebastien Aiello,Therese Chevreau,Jean-Pierre Gilson,“In situ thermogravimetry in an infrared spectrometer:an answer to quantitative spectroscopy of adsorbed species on heterogeneous catalysts,”Microporous and Mesoporous Materials,vol.67,107-112,2004.
3.Gary G.Christoph,Charles E.Corbato,Douglas A.Hofmann,Rodney T.Tettenhorse,“The Crystal Structure of Boehmite,Clay and Clay Minerals,vol.27,81-86,1979.
4.K.I.Shefer,S.V.Cherepanova,E.M.Moroz,E.Yu Gerasimov,S.V.Tsybulya,“Features of the real structure of pseudoboehmites:violations of the structure and layer packing caused by crystallization water”,Journal of Structural Chemistry,vol.51,132-141,2010.
【0086】
このように概して記載される本発明は、以下の実施例を参照することにより、より容易に理解され、実施例は、例示のために提供され、本発明を限定することを意図するものではない。
【0087】
特定の実施形態を図示および説明してきたが、添付の特許請求の範囲に定義されているそのより広範な態様における技術から逸脱することなく、当該技術分野における通常の技術に従って変更および修正を加えることができることを理解されたい。
【0088】
本明細書で実例として説明される実施形態は、本明細書に具体的には開示されていないいかなる要素または複数の要素、制限または複数の制限の不在下でも適切に実施され得る。したがって、例えば、「を含んでいる(comprising)」、「を含んでいる(including)」、「を含有している(containing)」などの用語は、広範にかつ制限なしで読まれることになっている。さらに、本明細書で採用される用語および表現は、説明の用語として使用されており、制限の用語として使用されてはおらず、このような用語および表現の使用において、示されおよび説明される特徴またはその部分のいかなる等価物も除外することを意図するものではなく、特許請求された技術の範囲内で種々の変更が可能であることが認識される。さらに、「から本質的になる」という句は、具体的に引用される複数の要素、および特許請求される技術の基本的かつ新規の特徴に実質的に影響しない追加の要素を含むよう理解されることになっている。「からなる」という句は、指定されていないいかなる要素も除外する。
【0089】
本開示は、本出願に記載された特定の実施形態に関して限定されるものではない。多くの修正および変形は、当業者に明らかになるように、その主旨および範囲から逸脱することなく行うことができる。本開示の範囲内の機能的に等価の方法は、本明細書に列挙されたものに加えて、上述の説明から当業者に明らかとなる。このような修正および変形は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。本開示は、添付の特許請求の範囲、およびそのような特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲によってのみ限定されるべきである。本開示が、当然ながら変わり得る特定の方法、試薬、化合物組成、または生物系に限定されないことを理解されたい。本明細書で使用する用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0090】
さらに、本開示の特徴または態様がマーカッシュ(Markush)グループに関して記載されている場合、当業者は、本開示がまた、マーカッシュ(Markush)グループのメンバーの任意の個々のメンバーまたはサブグループの観点から記載されることを認識するであろう。
【0091】
当業者には理解されるように、任意のおよびすべての目的のために、特に書面による説明を提供する観点から、本明細書に開示されるすべての範囲は、その可能な部分範囲および部分範囲の組み合わせをも包含する。いかなる列挙された範囲も、少なくとも等しい半分、1/3、1/4、1/5、1/10などへと分解される同じ範囲を十分に説明および可能にするものとして容易に認識することができる。非限定例として、本明細書で考察される各範囲は、下位の1/3、中間の1/3、および上位の1/3などへと容易に分解されることができる。また、当業者によって理解されることになっているように、「最高」、「少なくとも」、「より大きな」、「より小さな」、およびこれらに類するものなどの言葉はすべて、列挙された数を含み、先に考察した下位範囲へと後に分解することができる範囲を指す。最後に、当業者には理解されるように、範囲は各々の個々の部材を含む。
【0092】
すべての刊行物、特許出願、発行された特許、および本明細書で参照される他の文書は、各々の個々の刊行物、特許出願、発行された特許、または他の文書が、その全体が参照により本明細書に組み込まれるように具体的かつ個別的に示されるように参照によって本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる本文に含まれる定義は、本開示における定義と矛盾する範囲で除外される。
【0093】
他の実施形態は、後続の特許請求の範囲に記載されている。
図1
図2
図3