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特許7130698薄膜を用いて圧力下にある液体混合物を濾過し、分離する装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】薄膜を用いて圧力下にある液体混合物を濾過し、分離する装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 63/00 20060101AFI20220829BHJP
   B01D 63/08 20060101ALI20220829BHJP
【FI】
B01D63/00
B01D63/08
【請求項の数】 19
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020086005
(22)【出願日】2020-05-15
(65)【公開番号】P2020203282
(43)【公開日】2020-12-24
【審査請求日】2021-02-26
(31)【優先権主張番号】19000237.8
(32)【優先日】2019-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】513301528
【氏名又は名称】アール・ティー・エス ロシェム テクニカル サービシズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ・ファイガ
【審査官】富永 正史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0192781(US,A1)
【文献】国際公開第2002/045828(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0038881(US,A1)
【文献】独国実用新案第202008014306(DE,U1)
【文献】特開平10-230141(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0233126(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 61/00-71/82
C02F 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄膜(12)により圧力下にある液体混合物(11)を濾過し、分離する装置(10)であり、前記薄膜(12)が耐圧でその内部に収容される耐圧容器(13)と、前記液体混合物(11)用の少なくとも1つの入口(14)と、前記薄膜(12)により前記液体混合物(11)から分離された濾液(16)用の少なくとも1つの出口(15)と、滞留物(18)用の少なくとも1つの出口(21)とを含む装置であって、前記耐圧容器(13)が合成樹脂から構成され
第1の末端要素(19)及び第2の末端要素(20)は、それぞれ第1の開口側(130)及び第2の開口側(131)を通して前記容器(13)内に収容され、前記容器(13)の内部(25)に導入され、収容される前記薄膜(12)のパケットは、前記容器の両開口側(130、131)で、前記容器(13)の内部(25)の周面に形成されたそれぞれの周方向溝(28、29)に解放可能に係合するサークリップ(26、27)により、取り外し可能に固定され、
円盤状の調整フランジ(30)が、容器(13)の第1の開放側(130)において、サークリップ(26)と第1の圧力要素(23)との間に配置され、前記第1の圧力要素(23)は、前記第1の開口側(130)において前記第1の末端要素(19)の上に、前記第1の末端要素(19)にあてがわれるように配置され、前記調整フランジ(30)は、前記第1の圧力要素(23)に圧力成分を作用するように構成され、前記装置が、前記薄膜のバケット、前記第1の末端要素(19)、前記第2の末端要素(20)及び前記第1の圧力要素(23)を圧力下で一緒に保持するための締付ボルト(37)をさらに備えることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記合成樹脂がエポキシ樹脂から構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記合成樹脂がアラミド[ポリ(1,4-フェニレン-テレフタルアラミド)]から構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記合成樹脂が繊維強化されていることを特徴とする、請求項1~請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記強化繊維がガラス繊維から構成されていることを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記強化繊維が炭素繊維から構成されていることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記合成樹脂がポリ塩化ビニルPVCから構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記耐圧容器(13)が、ほぼ円形状の断面を有する管形状の要素として形成されていることを特徴とする、請求項1~請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記分離されるべき液体混合物(11)用の前記少なくとも1つの入口(14)が、前記第1の開口側(130)を通して前記耐圧容器(13)内に収容される前記第1の末端要素(19)上に形成されていることを特徴とする、請求項1~請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
膜(12)によって生成された又は前記薄膜(12)内に生成された前記濾液(16)用の前記少なくとも1つの出口(15)が、前記第2の開口側(131)を通して前記耐圧容器(13)内に収容される前記第2の末端要素(20)上に形成されていることを特徴とする、請求項1~請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
膜(12)を通過し、前記装置(10)を離れ去る前記滞留物(18)用の前記少なくとも1つの出口(21)が、前記第2の開口側(131)を通して前記耐圧容器(13)内に収容される前記第2の末端要素(20)上に形成されていることを特徴とする、請求項1~請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
2の押付要素(24が、前記第2の開口側(131で前記第2の末端要素(20)の上に、前記第2の末端要素(20)にあてがわれるように配置されることを特徴とする、請求項~請求項11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記調整フランジ(30)が、前記耐圧容器(13)の軸(132)に平行な多数の軸方向のねじ穴(31)を有し、前記穴は前記第1の圧力要素(23)に前記圧力成分を作用させるための調整ねじを受け入れるように構成されていることを特徴とする、請求項1~請求項12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記第1の末端要素及び前記第2の末端要素(19、20)は、ほぼ皿形状に形成され前記第1の末端要素及び前記第2の末端要素(19、20)は、封止要素(33)を収容するために、それらの半径方向の周囲を包囲する溝を有することを特徴とする、請求項~請求項13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記薄膜(12)が、前記耐圧容器(13)内で巻き型薄膜ユニット(34)の形に構成されていることを特徴とする、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記薄膜(12)が、前記耐圧容器(13)内で平面薄膜ユニット(35)の形に構成されており、平面薄膜(35)が、相互に積層されて積層体(36)を形成することを特徴とする、請求項1~請求項14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記薄膜(12)が、緩衝薄膜として形成されていることを特徴とする、請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記締付ボルト(37)は、前記薄膜ユニット(34、35)を軸方向に通過することを特徴とする、請求項15~請求項17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記薄膜(12)を出る前記濾液(16)は、前記締付ボルト(37)を通過する濾液のための前記少なくとも1つの出口(15)に導かれることを特徴とする、請求項18に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜を用いて圧力下にある液体混合物を濾過し、分離する装置に関する。その装置は、薄膜が耐圧でその内部に収容される、耐圧容器と、混合物用の少なくとも1つの入口と、薄膜を用いて混合物から分離された濾液用の少なくとも1つの出口と、滞留物用の少なくとも1つの出口とを含む。
【背景技術】
【0002】
この種の装置は知られている(欧州特許出願公開第3437724号明細書)。前述の書類は、薄膜を用いて圧力下にある液体混合物を濾過し、分離する装置の分野での既存の広範な従来技術に対する単なる例である。これらの装置は、液体混合物、即ち複数の成分又は含有物から構成される流体類、また気体混合物もそれらの成分に分離されなければならない、全ての範囲で使用される。この種の装置は例えば海水脱塩に、即ち海水から飲料水を生成することが必要である場所で使用される。またこの種の装置は、いわゆる浸透水を分離し、その成分に分離するのにも使用される。その際、この浸透水は例えば廃棄場で生じ、浸透水の成分は健康を害するものである又はそれどころか有毒であるので、浸透水を容易に環境に放出することはできない。最後にこの種の装置は、処理水を洗浄及び分離するための産業にも使用される。その処理水は化学製品を作製する途中で生じ、同様に環境に又は公共の排水システムへ容易には導入することはできない。この薄膜に基づいた方法を用いて、例として前に示されているような、ほとんど全ての液体混合物を分離又は濾過することができる。その際、処理するべき液体混合物の種類に応じて、ナノ濾過、限外濾過及び逆浸透又はこれらの分離方法の混合形態のような様々な薄膜分離方法が、分離されるべき液体混合物及びそのために使用される薄膜の同調された構成に従って利用される。
【0003】
分離されるべき液体混合物の移送が、薄膜を介して又は薄膜を通して極めて高い圧力で、例えば120バールをはるかに超える領域まで行われなければならないことは、本発明による装置を用いたこれら全ての分離方法に当てはまる。従って装置は、装置により又は薄膜により分離されるべき液体混合物のこれらの送出圧力に継続的に耐えるように圧力面で安定していなければならない。というのは装置の稼働中の圧力損失が装置全体の故障をもたらすからである。これは、すぐに修理できるところから離れて、例えば海上施設上に、又は行き来できる場所から離れて設置されたこの種類の装置の場合、致命的な結果をともない得るので、継続的で確実な稼働を保証するために主な注意を装置の容器に向ける。前述のように混合圧力又は供給圧力が極端に高い場合、薄膜は薄膜の種類(巻き型薄膜、平面薄膜)とは無関係にその装置内で圧力に耐えるように収容されなければならない。
【0004】
この理由から容器は今まで、その比重が周知のように極めて高い、比較的壁の厚い調質鋼から作製されている。その際、鋼材料は、容器が混合物成分により化学的に攻撃され得ず、耐腐食性が継続的に確保されていることを保証している。今まで容器形成するのに使用されてきた調質鋼はその重い重量と並んで極めて高価であり、機械加工において同じく極めて費用のかかるものである。
【0005】
本発明による装置を伴う工業的に又は産業的に構成された施設では、数多くの装置を有する施設が必要であり、それらの装置は、海上での船舶又は開拓プラットフォームにおいて調質鋼のような容器材料のために、蓄電池のように極めて高い質量又は極めて高い重量をもたらしており、またそれと結び付く極めて高い材料費については言うまでもない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】欧州特許出願公開第3437724号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明の課題は、これまでと同じ稼働堅実性でこれまでよりも極めて少ない質量又は重量で且つ費用面で好ましく実現され得る装置を作り出すことであり、その際、稼働堅実性は現行技術と比べて全く劣らず、稼働圧力が120バールを超える極めて高い場合でも、容器の絶対耐圧性が継続的に保証されている。
【0008】
本発明による課題は、その耐圧容器が合成樹脂材料から構成されることにより解決される。
【0009】
この分野の専門家は、今まで理論的なモデル及び計算に基づいて、合成樹脂は一般的に耐圧性に対するこれらの極めて高い要求を満たすことができないという見解であって、それどころか、そのような装置用の圧力面で極めて安定した容器を人工的に作製された材料から形成するという試みを見合わせていた。
【0010】
しかしそれにもかかわらず、これらの容器を合成樹脂から形成することの極めて大きな利点は、合成樹脂が今まで使用されてきた調質鋼と比べて極めて軽い(調質鋼製の容器と比べて20~30%の重量)という利点を有し、適切に選択された合成樹脂が、まさに調質鋼のように、分離されるべき液体混合物と化学的にも一致して中性であり、耐圧容器を形成するための合成樹脂の製造費及び加工費が、調質鋼製の耐圧容器を作製する場合よりも極めて少ないことである。
【0011】
従って本発明によれば、作製費用がかなり削減されるばかりでなく、その装置の新たな投入分野も可能にする。なぜならこの装置は今まで形成され得るものよりも極めて軽く、海洋分野への投入が極めて大幅に拡大されるからである。
【0012】
試験とそのうえ実用における試運転の結果、合成樹脂として、硬化状態で極めて高い圧力に耐える能力のあるエポキシ樹脂を使用することが非常に有利であると判明した。エポキシ樹脂は、従来技術において広く普及しているために、また重量が比較的少ないことから、費用面で極めて有利に供給され得るものであり、さらに比較的容易に加工され得る。
【0013】
エポキシ樹脂の概念でまとめられる数多くのエポキシ樹脂が存在する。しかし、数多くのエポキシ樹脂から、本発明のために合成樹脂アラミド[ポリ(1,4-フェニレン-テレフタルアラミド)]を使用することが有利であると判明した。このエポキシ樹脂の変種では、重量、強度、及び費用面で有利な供給可能性、即ち、到達可能な強度に対するその重量、容易な加工性、及び費用面で有利な供給可能性が特に有利である。
【0014】
もっとも液体混合物のための最高のプロセス圧に耐える耐圧容器を想定し、容器の極めて少ない質量又は少ない重量も模索するならば、耐圧容器を生成するための合成樹脂材料としてケブラー(デュポン社の国際登録商標)を選択することは極めて有利である。ケブラーは例えば調質鋼よりも高い安定性を有し、調質鋼製の容器と比べて最大で1/5の重量であることが知られている。
【0015】
合成樹脂製の耐圧容器を形成するために、この合成樹脂を繊維で強化して形成することは極めて有利であり得る。その際、これらの強化繊維は有利にはガラス繊維又はガラス織布から構成され、そのガラス織布は容器を造形する際に組み込まれる。しかし別の有利な形態によれば、合成樹脂材料の安定性に対してより高い要求がなされる場合、強化繊維を炭素繊維から形成することも有意である。その際、炭素繊維は同様に容器作製の途中で繊維形態又は織布形態のどちらかで合成樹脂内に沈着され得る。
【0016】
本装置の有利な形態によれば、合成樹脂材料はポリ塩化ビニルPVCから作製される。例えば圧縮に強い機械部品に対して使用され得るような周知の合成樹脂の群から、ポリ塩化ビニルは比較的費用面で有利に供与可能であり、機械的にも比較的容易に加工され得る。例えば、液体混合物に対して最高のプロセス圧力を取らなければならない場合、本装置の耐圧容器をポリ塩化ビニルから形成することが選択される。
【0017】
耐圧容器は用途に応じて、様々に形成された設計構造体から実現され得るけれども、容器は有利には、ほぼ円形状の断面を有する管形状の要素として形成され得る。それは、容器の製造に関して極めて目的に適っている。というのは容器を本発明による容器管として事前製作で形成し、さらに対応する所望の長さにだけ切ることができるからである。
【0018】
本装置のさらに別の有利な形態によれば、分離されるべき混合物用の入口は、第1の開口側を介して容器内に導入可能な第1の末端要素上に形成されている。即ち、入口自体は設計上、本来の耐圧容器とは無関係である。即ち、入口は容器とは無関係に第1の末端要素上に形成されており、その第1の末端要素が、組み付け又は取り外しの途中で容器内部に挿入され得る又は容器内部から取り出され得るので、容器は、入口を設けるために機械的に加工される必要がない。
【0019】
この理由から同様に、薄膜要素により又は薄膜要素内で生成された濾液用の出口が、第2の開口側を介して容器内に収容可能な第2の末端要素上に形成されていることは有利である。その際、ここでも同様に、その出口のために本来の耐圧容器を加工する必要がない、即ち、容器とは全く無関係に容器内部に第2の末端要素が持ち込まれ得る、又はこの容器内部から引き出され得るという利点がある。最後に同様に、薄膜要素により形成され、装置を離れ去る濃縮された滞留物用の出口が、第2の開口側を介して容器内に収容可能な第2の末端要素上に形成されていることは有利である。その際、滞留物のこの出口に対して同様に第2の末端要素が、薄膜要素により生成される濾液用の出口に対して同様に述べられたように、設計上の基底を形成する。従って容器自体は機械加工により脆弱化されないので、容器が、液体混合物用の分離プロセスに対して継続的に破損せず耐圧性である又は耐圧性に保たれ得ることが保証されている。
【0020】
調質鋼製の周知の容器では、容器の内壁と協働する封止要素を軸方向で継続的に押し付け、その結果、半径方向で押し付けることが保証された。即ち、いわば内ねじ溝が容器の開口領域内の両側に形成されなければならず、即ち、いわば雌ねじが容器の各々の内側末端部分に形成されなければならなかった。内ねじ溝の形成は極めて費用のかかるものであり、内ねじ溝を形成するための精度に対して極めて高い出費を必要とする。そのことは本発明によれば完全に回避される。
【0021】
第1及び第2の押付要素がそれぞれ、各々の開口側の方向において第1及び第2の末端要素の前段に据え置かれるように配置されており、その押付要素がそれぞれ第1及び第2の末端要素にあてがわれていることは、まさにとりわけ有利である。これらの押付要素は、末端要素が、それによって容器の内部における軸方向及び半径方向での封止の必要性のために必要な、容器内で薄膜が配置されている空間の耐漏液性を保証する。押付要素は専ら、容器の軸に平行な適切な軸方向の力を生成する又は保証する課題のみを有する。従って、薄膜が容器の内部に配置されているところの固有の空間は、外部又は周囲に対して気密に密封され得る。
【0022】
装置の迅速な組み付け及び取り外しを保証し、費用のかかる組み付け及び取り外し工程を除外するために、容器の内部に導入可能で収容可能な薄膜要素から成るものを、容器の両方の開口側でそれぞれゼーゲルリング(サークリップ)を用いて取り外し可能に配置することができ、そのゼーゲルリングが、容器の内部において周囲方向に形成された各々の周囲溝にそれぞれ取り外し可能に嵌合することは非常に有利である。薄膜要素から成るそれを確実に容器の内部に収容し、修理又は整備の途中でもそれを容器から移動させ得るようにするために、容器で他の機械的な事前措置を行う必要がないことは利点である。ゼーゲルリングを掴み、このゼーゲルリングが各々の溝に嵌合し、それをもってゼーゲルリングが僅かに押し潰され得るように折り曲げるのに好適に形成されたペンチのみが必要である。
【0023】
一方では、容器形成の際の製造誤差を相殺することができるように、しかも、薄膜要素パケット上へ軸方向の圧力を継続的に確実に確保することができるように、本装置のまた別の有利な形態に従って目的に適うように、容器の第1の開口側でのゼーゲルリングと第1の押付要素との間に円板形状の調整フランジを配置することができ、その調整フランジは、規定通りの軸方向の圧力成分に対して押付要素上に且つ末端要素の上方に作用する。調整フランジは、容器の軸に対して軸方向の数多くのねじ穴を有し、それらのねじ穴は、第1の開口側から操作可能なねじを収容する。ねじは軸方向の移動により末端要素、従って押付要素を軸方向に移動させることができ、薄膜から成るパケットが配置されているところの内部空間の耐漏液性を、外部環境に対して密封して気密に保つ。ねじは、個別の装置部品を組み付ける際の調整にも用いられ、それらの装置部品は規定通りに容器の内部空間にあることになる。
【0024】
両側の押付要素及びそれらの間に配置される薄膜から成るパケットは、上記の内ねじ溝、すなわち、容器の開口側で形成された雌ねじ及び押付要素等を有し、その半径方向外側に取り付けられたねじ溝が容器の内ねじ溝に嵌合する、従来技術で周知の設計では、周囲に対する容器内部空間の継続的な耐漏液性を保証するために、その種の装置の稼働中に時々締め直さなければならない。それは、内ねじ溝がそれ自身に対して反対方向にあり、極めて高い出費を伴う締め直しが必要であるので、非常に費用がかかる。容器の軸に対して軸方向の数多くのねじ穴を有する本発明による調整フランジを用いて、容器内部空間内での押付要素又はパケットそのものの軸方向での容易な締め直しが簡易化されており、さらに、容器の両側の開口側に内ねじ溝を有する従来技術で周知の設計の場合よりも精度良く実行され得る。
【0025】
ほぼ皿形状に形成された第1及び第2の末端要素は、封止要素を収容するための、その半径方向の周囲において包囲する溝を有する。この封止要素はいわば巡回する封止リップとして、内壁に対して、薄膜要素がその内部に配置されている、容器の内部空間を密封する、即ち、適切に形成された軸方向の圧力で、溝内の封止要素が半径方向外側に変形する。有利には、封止要素は、断面でエラストマー系合成樹脂製のリップシールとして形成されている。
【0026】
本発明による装置は、任意の適切で成形された薄膜要素を収容するのに適している。しかしながら容器内の薄膜を、組み付け若しくは取り外しの途中で容器の内部に導き入れられるだけでよい、又は修理若しくは整備の途中でこの容器から半径方向に引き出され得る巻き型薄膜ユニットの形に構成することは有利である。
【0027】
しかしながら所定の用途事例に対して平面薄膜も有利に使用され得る。この事例では薄膜は、容器内に平面薄膜ユニットの形態で構成されており、平面薄膜は積層体の種類に従って互いに対して積層されている。この種の装置における典型的な平面薄膜積層体は、既に上述の欧州特許出願公開第3437724号明細書に記載されている。そこでは、分離されるべき液体混合物は、混合物の入口から滞留物の出口へ薄膜積層体を通じて蛇行状に滑動し、その場合、一方の側から他方の側までいずれの薄膜も通過する、又は場合により薄膜要素の所定の構成で並列接続でも平行に通過する。
【0028】
薄膜要素自体は、本装置の好ましい実施によれば、容器内で平面薄膜ユニットが利用されるのか又は巻き型薄膜ユニットが利用されるのかに無関係に、緩衝薄膜として形成されている。というのは巻き型薄膜が緩衝薄膜として形成されてもよいからである。
【0029】
装置の内部における、容器内に導入される又は容器から取り出され得る全てのユニットは、全体的に好ましくは締付ボルトにより圧力下で締められ得る。その際、薄膜ユニット自体は、好ましくは締付ボルトにより軸方向に横切られるので、締付ボルト、薄膜ユニット及び末端要素、押付要素及び調整フランジは、容器の外側で完全に機能的に構成され得るユニットを形成する。
【0030】
最後に、締付ボルトは、薄膜により分離された濾液が締付ボルトを介して濾液出口に導かれるように整えられてもよい。それは、濾液流を薄膜要素から集め、装置から導出するために設計様式の他の事前措置を行う必要がないという利点を有する。それは例えば、締付ボルトがその周囲にわたり分配されて軸方向の溝を有することにより起こり得る。薄膜要素から流れる濾液は、その軸方向の溝を介して集められ、装置から導出され得る。
【0031】
本発明は、以下の概略図に関して実施例に基づいて詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】薄膜が巻き型薄膜ユニットの形態で配置されている、装置の断面図である。
図2】ゼーゲルリング及び調整フランジが使用されている容器の第1の開口側での上面図である。
図3】ゼーゲルリングが使用されている容器の別の第2の開口側での上面図である。
図4】容器内に配置され得るような本来の巻き型薄膜ユニットの断面図である。
図5図4の巻き型薄膜ユニットの上からの(前側)図である。
図6】第1又は第2の末端要素の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
まず、装置10を断面で示す図1を参照する。先に、この類概念による種類の装置10が従来技術において、即ち基本的な構成においてそれ自体で周知のものであるので、装置10の記述に関連する固有の性質をここで取り上げる必要はないことを指摘する。これらの装置10は液体混合物を濾過し、分離するのに用いられる。これらの液体混合物は流体であってもよいが、気体混合物であってもよい。混合物11の分離は装置10内で薄膜12を用いて達成され、これらの薄膜12自体は従来技術で周知のポリマー薄膜であり、そのポリマー薄膜は、例えばナノ濾過、限外濾過又は逆浸透の方法のために形成されている。
【0034】
図1では薄膜12は、図4及び図5に示されているように、巻き型薄膜ユニット34の形に構成されて容器13内に収容されている。しかし、平面薄膜ユニット35がそこに収容されるような装置10を構成することもできる。平面薄膜35は、積層体の種類に従って相互に積層されている。定期的に、分離されるべき液体混合物11は、相互に積層された薄膜要素12を蛇行状に通過し、濃縮物とも呼ばれる滞留物18として、積層体の末端で装置10を離れ去る。
【0035】
巻き型薄膜ユニット34を容器13内で使用する際に、分離されるべき混合物11は、軸方向に内部逆行なく薄膜巻きの集合体を通って巻き型薄膜の領域全体にわたり並列に搬送される。ここでも滞留物18は、その集合として軸方向に巻き型薄膜ユニット34を離れ去り、装置10から導出される。
【0036】
巻き型薄膜ユニット34又は平面薄膜ユニット35が組み付けの途中で第1の開口側130から軸方向でその内部に挿入される、容器13は、例えば、容器13の内部空間25内の内圧を用いて圧力下にある液体混合物11が入口を介して供給され、120バールを超える圧力に耐え得るように耐圧に形成されている。これらの高い稼働圧力は、装置10の規定通りの稼働の際に容器13の内部空間25内に継続的に作用している。供給された混合物11は、この圧力を用いて薄膜要素12を通って導かれる。滞留物18は出口21を介して容器13から導出される。
【0037】
容器13は管形状の要素として作製され、ほぼ円形状の断面を有する。円形状の断面は、容器13の良好な半径方向の安定性を保証する。
【0038】
原理的に全ての周知の薄膜設計は、本発明による装置10での使用に適しているけれども、薄膜要素12として、いわゆる緩衝薄膜が使用され、即ち巻き型薄膜ユニットも平面薄膜ユニットも形成するための緩衝薄膜であり、即ち個別にその場で使用される緩衝薄膜である。緩衝薄膜は特性上、排出口を有し、緩衝体に集められ、生成された濾液は、その排出口を介して排出され、それは巻き型薄膜ユニットとしての薄膜にも、平面薄膜ユニットの緩衝薄膜にも当てはまる。
【0039】
図1による装置10の実施形態では、濾液16は中心に集められ、出口15、濾液出口へ誘導される。次に濾液18は別の使用のために装置10から導き出される。
【0040】
図示された装置10に対して特有なことは、分離されるべき混合物11用の入口が、容器13の第1の開口側130を介して収容可能な第1の末端要素19上に形成されていることである。その際、薄膜要素12によって又は薄膜要素12内で生成された濾液用の出口15が、第2の開口側131を介して容器13内に収容可能な第2の末端要素20上に形成されている。同様に、薄膜要素12、従って装置10を離れ去る滞留物18用の出口21は、第2の開口側131を介して容器13内に収容可能な第2の末端要素20上に形成されている。
【0041】
2つの末端要素の軸方向での固有の漏れのない押し付けにおいて、軸132は容器13を通り抜ける仮想軸であり、その仮想軸は、薄膜ユニット34、35又は容器13を軸方向に案内する締付ボルト37の軸を形成し、第1及び第2の押付要素23、24が形成され、その際、2つの押付要素23、24が、各々の開口側130、131の方向において第1及び第2の末端要素19、20の前段に据え置かれており、それらの押付要素はそれぞれ、第1及び第2の末端要素19、20にあてがわれている。
【0042】
薄膜要素から構成される巻き型薄膜ユニット34又は平面薄膜ユニット35のパケットを容器の内部25に固定した後、このパケットは各々の末端要素及び押付要素を含めて、正確には容器13の一方の開口側130又は他方の開口側131を介して内部空間25に挿入されている。そのパケットの固定は各々のゼーゲルリング26、27を用いて行われ、そのゼーゲルリングは、内部空間25内に取り外し可能に、正確には容器13の内部25内の周囲方向において形成された各々の周囲溝28、29にそれぞれ嵌合するように固定され得る。ゼーゲルリング26、27により、押付要素、末端要素及び薄膜ユニットから成るものは、使用される薄膜ユニットの種類とは無関係に容易に確実に容器13の内部空間25内に取り外し可能に固定される。
【0043】
容器13の図1での装置10の表示による第1の開口側でのゼーゲルリング26と第1の押付要素23との間に、円板形状に形成された調整フランジ30が配置されている。調整フランジ30は容器13の軸132に対して軸方向の数多くのねじ穴31を有し、それに対応して、移動可能な調整ねじがそのねじ穴に嵌合する。従って、調整ねじを操作することにより、押付要素23、24、従って第1及び第2の末端要素19、20の軸方向の僅かな移動がもたらされる。というのは巻き型薄膜ユニット34の中央軸方向の管を介して、また平面薄膜ユニット35を使用する際にも同様に配置された中央軸方向の管要素を介して、ねじの操作の際にねじを軸方向に移動させることにより、第2の末端要素20及び第2の押付要素24への軸方向の力が確保されるからである。
【0044】
調整要素31は上流で、容器13内の内側の第1の周囲溝28内に支えられる。それは、一方の第1の開口側130(図2)と他方の第2の開口側131(図3)とを示す図2及び図3において、上部溝又は下部溝28、29である。
【0045】
ほぼ皿形状に形成されている末端要素19、20(図6による斜視図を参照)は、その半径方向の周囲を包囲する溝32を有する。溝32は、各々の封止要素33(図1を参照)を収容するのに用いられる。封止要素33は、断面でリップシールとして形成されているが、封止要素の他の断面形状も利用され得る。巻き型薄膜ユニット34又は同様に平面薄膜ユニット35を軸方向に及び中央で横切る締付ボルト37は、ここでは示されないが、軸方向に通る溝を有することができ、中央に集められた濾液16はその溝に導かれ、装置10から導出される。図4及び図5による巻き型薄膜ユニット34の表示では、溝自体は、巻き型薄膜ユニット34の中央の締付管内に形成されており、それは図5に基づいて良好にわかる。装置10のこの形態では締付ボルト37自体が周囲の溝なく滑らかに形成され得る。濾液16の流れは、図1において記号で矢印により示されている。
【符号の説明】
【0046】
10 装置
11 液体混合物(供給)
12 薄膜/薄膜要素
13 容器
130 第1の開口側
131 第2の開口側
132 容器軸
14 入口(混合物入口)
15 出口(濾液出口)
16 濾液
17
18 滞留物(濃縮物)
19 第1の末端要素
20 第2の末端要素
21 出口(滞留物出口)
23 第1の押付要素
24 第2の押付要素
25 内部空間(容器)
26 サークリップ
27 サークリップ
28 内側の周囲溝(第1)
29 内側の周囲溝(第2)
30 調整フランジ
31 ねじ穴
32 溝
33 封止要素
34 巻き型薄膜ユニット
35 平面薄膜ユニット
36 薄膜積層体
37 締付ボルト

以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 薄膜(12)を用いて圧力下にある液体混合物(11)を濾過し、分離する装置(10)であり、前記薄膜(12)が耐圧でその内部に収容される耐圧容器(13)と、前記液体混合物(11)用の少なくとも1つの入口(14)と、前記薄膜(12)を用いて前記液体混合物(11)から分離された濾液(16)用の少なくとも1つの出口(15)と、滞留物(18)用の少なくとも1つの出口(21)とを含む装置であって、前記耐圧容器(13)が合成樹脂から構成されることを特徴とする、装置。
[2] 前記合成樹脂がエポキシ樹脂から構成されていることを特徴とする、[1]に記載の装置。
[3] 前記合成樹脂がアラミド[ポリ(1,4-フェニレン-テレフタルアラミド)]から構成されていることを特徴とする、[1]に記載の装置。
[4] 前記合成樹脂がケブラーから構成されていることを特徴とする、[1]に記載の装置。
[5] 前記合成樹脂が繊維強化されていることを特徴とする、[1]~[4]のいずれか1項に記載の装置。
[6] 前記強化繊維がガラス繊維から構成されていることを特徴とする、[5]に記載の装置。
[7] 前記強化繊維が炭素繊維から構成されていることを特徴とする、[4]に記載の装置。
[8] 前記合成樹脂がポリ塩化ビニルPVCから構成されていることを特徴とする、[1]に記載の装置。
[9] 前記耐圧容器(13)が、ほぼ円形状の断面を有する管形状の要素として形成されていることを特徴とする、[1]~[8]のいずれか1項に記載の装置。
[10] 前記分離されるべき液体混合物(11)用の前記入口(14)が、第1の開口側(130)を介して前記耐圧容器(13)内に収容可能な末端要素(19)上に形成されていることを特徴とする、[1]~[8]のいずれか1項に記載の装置。
[11] 薄膜要素(12)によって生成された又は前記薄膜要素(12)内に生成された前記濾液(10)用の前記出口(15)が、第2の開口側(131)を介して前記耐圧容器(13)内に収容可能な第2の末端要素(20)上に形成されていることを特徴とする、[1]~[10]のいずれか1項に記載の装置。
[12] 薄膜要素(12)を通って導かれ、前記装置(10)を離れ去る濃縮された前記滞留物(22)用の前記出口(21)が、第2の開口側(131)を介して前記耐圧容器(13)内に収容可能な第2の末端要素(20)上に形成されていることを特徴とする、[1]~[10]のいずれか1項に記載の装置。
[13] 第1の押付要素及び第2の押付要素(23、24)がそれぞれ、各々の開口側(120、131)の方向において第1の末端要素及び第2の末端要素(19、20)の前段に据え置かれるように配置されており、前記第1及び第2の押付要素がそれぞれ前記第1及び第2の末端要素(19、20)にあてがわれていることを特徴とする、[10]~[12]のいずれか1項に記載の装置。
[14] 前記耐圧容器(13)の内部(25)に導入可能で収容可能な薄膜要素(12)から成るパケットが、前記耐圧容器(13)の両方の開口側(130、131)でそれぞれゼーゲルリング(26、27)を用いて取り外し可能に配置可能であり、前記ゼーゲルリングが、前記耐圧容器(13)の内部(25)において周囲方向に形成された各々の周囲溝(28、29)にそれぞれ取り外し可能に嵌合することを特徴とする、[1]~[11]のいずれか1項に記載の装置。
[15] 前記耐圧容器(13)の第1の開口側(130)での前記ゼーゲルリング(26)と前記第1の押付要素(23)との間に、円板形状の調整フランジ(30)が配置されていることを特徴とする、[14]に記載の装置。
[16] 前記調整フランジ(30)が、前記耐圧容器(13)の軸(132)に対して軸方向の多数のねじ穴(31)を有することを特徴とする、[15]に記載の装置。
[17] ほぼ皿形状に形成された前記第1の末端要素及び前記第2の末端要素(19、20)が、封止要素(33)を収容するために、その半径方向の周囲を包囲する溝(32)を有することを特徴とする、[10]~[15]のいずれか1項に記載の装置。
[18] 前記薄膜(12)が、前記耐圧容器(13)内で巻き型薄膜ユニット(34)の形に構成されていることを特徴とする、[1]~[17]のいずれか1項に記載の装置。
[19] 前記薄膜(12)が、前記耐圧容器(13)内で平面薄膜ユニット(35)の形に構成されており、平面薄膜(35)が、積層体(36)の種類に従って相互に積層されていることを特徴とする、[1]~[17]のいずれか1項に記載の装置。
[20] 薄膜要素(12)が、緩衝薄膜として形成されていることを特徴とする、[1]~[18]のいずれか1項に記載の装置。
[21] 前記薄膜ユニット(34、35)が、締付ボルト(37)により軸方向に横切られていることを特徴とする、[18]~[20]のいずれか1項に記載の装置。
[22] 前記薄膜(12)により分離された前記濾液(16)が、前記締付ボルト(37)を介して濾液出口(15)に導かれることを特徴とする、[21]に記載の装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6