(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】弾性整形外科用インプラント及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/84 20060101AFI20220829BHJP
【FI】
A61B17/84
(21)【出願番号】P 2020173786
(22)【出願日】2020-10-15
(62)【分割の表示】P 2018511604の分割
【原出願日】2016-09-01
【審査請求日】2020-10-15
(32)【優先日】2015-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】398010313
【氏名又は名称】バイオメディカル エンタープライジーズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】チェニー・ダニエル・エフ
【審査官】山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】仏国特許出願公開第02702646(FR,A1)
【文献】特開昭60-018161(JP,A)
【文献】仏国特許出願公開第02715290(FR,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0276830(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/84
A61B 17/064
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
整形外科用インプラントであって、
第1の角部、第2の角部、第3の角部、及び第4の角部を含むブリッジと、
前記ブリッジの前記第1の角部から延在する第1の脚部と、
前記ブリッジの前記第2の角部から延在する第2の脚部と、
前記ブリッジの前記第3の角部から延在する第3の脚部と、
前記ブリッジの前記第4の角部から延在する第4の脚部と、を備え、
前記ブリッジが、第1の区分及び第2の区分を含み、
前記第1の区分が、
中央表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第1の角部における第1の端部移行部及び前記ブリッジの前記第2の角部における第2の端部移行部まで先細になる第1の表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第3の角部における第3の端部移行部及び前記ブリッジの前記第4の角部における第4の端部移行部まで先細になる第2の表面と、を備え、
前記第1の表面及び前記第2の表面の前記先細が、不均一な断面を前記第1の区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化
し、
前記第1の区分が、
前記中央表面から前記第1の区分における第1の側部移行部まで先細になる第3の表面と、
前記中央表面から前記第1の区分における第2の側部移行部まで先細になる第4の表面と、を更に備え、
前記第3の表面及び前記第4の表面の前記先細が、不均一な断面を前記第1の区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、整形外科用インプラント。
【請求項2】
前記第1の表面、前記第2の表面、前記第3の表面、及び前記第4の表面が各々、非線形輪郭に従って前記中央表面から先細になる、請求項
1に記載の整形外科用インプラント。
【請求項3】
前記第1の表面、前記第2の表面、前記第3の表面、及び前記第4の表面が、非直交であり、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する不均一な断面を前記ブリッジに提供する、請求項
1に記載の整形外科用インプラント。
【請求項4】
前記第1の表面が、前記ブリッジの前記第1の角部と前記第2の角部との間に非線形末端部分を含む、請求項1に記載の整形外科用インプラント。
【請求項5】
前記第2の表面が、前記ブリッジの前記第3の角部と前記第4の角部との間に非線形末端部分を含む、請求項1に記載の整形外科用インプラント。
【請求項6】
前記第3の表面が、前記第1の側部移行部に非線形末端部分を含む、請求項
1に記載の整形外科用インプラント。
【請求項7】
前記第4の表面が、前記第2の側部移行部に非線形末端部分を含む、請求項
1に記載の整形外科用インプラント。
【請求項8】
前記第1の区分が上部区分であり、前記第2の区分が下部区分であり、
前記第2の区分が、
中央表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第1の角部における第1の脚部移行部及び前記ブリッジの前記第2の角部における第2の脚部移行部まで先細になる第1の表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第3の角部における第3の脚部移行部及び前記ブリッジの前記第4の角部における第4の脚部移行部まで先細になる第2の表面と、を備え、
前記第1の表面及び前記第2の表面の前記先細が、不均一な断面を前記第2の区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、請求項1に記載の整形外科用インプラント。
【請求項9】
前記第2の区分が、
前記中央表面から前記第2の区分における第1の側部移行部まで先細になる第3の表面と、
前記中央表面から前記第2の区分における第2の側部移行部まで先細になる第4の表面と、を更に備え、
前記第3の表面及び前記第4の表面の前記先細が、不均一な断面を前記第2の区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、請求項
8に記載の整形外科用インプラント。
【請求項10】
前記第2の区分の前記第1の表面、前記第2の表面、前記第3の表面、及び前記第4の表面が各々、非線形輪郭に従って前記第2の区分の前記中央表面から先細になる、請求項
9に記載の整形外科用インプラント。
【請求項11】
前記第1の表面が、前記ブリッジの前記第1の角部と第2の角部との間に非線形末端部分を含む、請求項
8に記載の整形外科用インプラント。
【請求項12】
前記第2の表面が、前記ブリッジの前記第3の角部と前記第4の角部との間に非線形末端部分を含む、請求項
8に記載の整形外科用インプラント。
【請求項13】
前記第3の表面が、前記第1の側部移行部に非線形末端部分を含む、請求項
9に記載の整形外科用インプラント。
【請求項14】
前記第4の表面が、前記第2の側部移行部に非線形末端部分を含む、請求項
9に記載の整形外科用インプラント。
【請求項15】
前記整形外科用インプラントは、前記第1の脚部、前記第2の脚部、前記第3の脚部、及び前記第4の脚部が挿入形状と埋め込み形状との間で移動可能であるように、形状記憶材料から構成されている、請求項1に記載の整形外科用インプラント。
【請求項16】
前記整形外科用インプラントは、前記ブリッジが挿入形状と埋め込み形状との間で移動可能であるように、形状記憶材料から構成されている、請求項1に記載の整形外科用インプラント。
【請求項17】
前記整形外科用インプラントは、前記第1の脚部、前記第2の脚部、前記第3の脚部、及び前記第4の脚部と前記ブリッジとが、挿入形状と埋め込み形状との間で移動可能であるように、形状記憶材料から構成されている、請求項1に記載の整形外科用インプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、整形外科用インプラントの使用方法及び製造方法に関し、より具体的には、限定するものではないが、従来の整形外科用インプラントよりも小さい輪郭、傾斜付き縁部、及び高い強度を特色とする整形外科用インプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
骨の固定に使用するための一般的な整形外科用インプラントには、整形外科用ステープルが含まれる。従来の整形外科用ステープルは、2つ又は3つ以上の脚部を連結するブリッジを有する。手術中に骨を固定するために、外科医は2つの骨又は2つの骨片に穴を開け、次いで、整形外科用ステープルの脚部を穴内に挿入する。脚部は滑らかであり得るか、又は骨からの引き抜きを抵抗するために棘部を有し得る。骨の固定に使用するための整形外科用インプラントには、いくつかのタイプが含まれる。従来の強固な整形外科用ステープルは、2つ又は3つ以上の脚部を連結するブリッジを有し、2つの骨のいかなる永続的な圧縮も生じさせない。従来の剛性整形外科用ステープルの改良品は、ニチノールなどの形状記憶材料から作製された整形外科用ステープルである。
【0003】
形状記憶材料から作製された整形外科用ステープルは、2つ又は3つ以上の脚部を連結するブリッジを含み、ここで、脚部が互いに向かって先端部で収束する。形状記憶整形外科用ステープルの利点は、それらが骨又は骨片間に永続的な圧縮を生じさせることができることである。具体的には、形状記憶整形外科用ステープルは、脚部が平行になるように、それらの弾性歪み限度内で一時的に歪められ得る。脚部を平行にさせることにより、ステープルインプラントが2つの骨内又は骨片内に挿入されることが可能になる。挿入後及び解放時に、かつ必要に応じて適切な温度まで加熱した後に、インプラントはその収束形状に戻ることになり、それ故に2つの骨又は骨片を一緒に圧迫し、それにより永続的な圧縮が生じる。
【0004】
図1~6は、先行技術の形状記憶インプラント10を示す。インプラント10のブリッジ3は、4つの表面と、上面20と、2つの側面21及び22と、底面23とを有する。上面20は上方を向いている面法線を有し、底面23は下方を向いている面法線を有し、側面21及び22は上面20の面法線に直交するように向けられた面法線を有する。
図1及び2は、互いに平行であり、ブリッジ3に対して垂直である脚部1及び2を備える、挿入位置100にあるインプラント10を示す。
図2に示すように、角度αは、挿入位置100で約90度である。更に、挿入位置で、ブリッジ3は、角部4から角部5まで均一な高さである。
【0005】
図3は、埋め込み位置150にあるインプラント10を示しており、ここで、脚部1及び2の脚部先端部6及び7は、挿入位置100にあるときよりも互いに接近している。具体的には、角部4及び5は、回転トルクを生成して先端部6及び7を一緒に圧迫し、脚部1と脚部2との間に圧縮力を生じさせる。更に、埋め込み位置では、インプラント10のブリッジ3は、脚部1と脚部2との間に圧縮力を生じさせる助けとなるように僅かにアーチ状になっている。
【0006】
インプラント10が挿入位置100にあるか埋め込み位置150にあるかにかかわらず、インプラント10のブリッジ3は、端部から端部まで均一な厚さを有する。
図4及び5は、ブリッジ3が略矩形断面を有することを示す、インプラント10の平面図及び側面図を示している。具体的には、ブリッジ3の断面は、角部4から角部5まで、及びブリッジ3の長さ全体にわたって均一である。ブリッジ3の端部から端部までの均一な厚さは、手術後に患者が矩形塊として感じる場合がある尖ったエッジ形状を生じさせる。
【0007】
図6は、骨200内に埋め込まれたインプラント10を示す。インプラント10は、挿入位置100に配置され、骨200内に挿入される。次いで、インプラント10は、形状記憶インプラント10内に蓄積されたエネルギーのため、挿入位置100から埋め込み位置150に移動する。インプラント10が骨200内に埋め込まれた後に、ブリッジの上面20と側面21及び22とは、骨200の頂部及び患者の軟組織の下に存在する矩形塊を形成する。
【0008】
図7~9は、米国特許第D705,930S号に開示される先行技術の形状記憶インプラント50を示す。インプラント50は、ブリッジ51と連結された脚部56及び57を含む。インプラント50のブリッジ51は、4つの表面と、上面52と、2つの側面53及び54と、底面55とを有する。上面52は上方に向いている面法線を有し、底面55は下方に向いている面法線を有する。側面53及び54が上面52から底面55に向かって先細になるように、上面52は底面55よりも幅が広い。その結果、ブリッジ51は、脚部56及び57よりも幅が広くなり、これによりインプラント50の強度が増大する。
【0009】
図7~9は、埋め込み位置にあるインプラント50を示し、ここで、脚部56及び57の脚部先端部59及び60は、脚部56及び57が互いに平行であり、かつブリッジ51に垂直である挿入位置にあるときよりも互いに接近している。具体的には、埋め込み位置で、角部61及び62は、回転トルクを生成して先端部59及び60を一緒に圧迫し、脚部56と脚部57との間に圧縮力を生じさせる。更に、埋め込み位置では、インプラント50のブリッジ51は、脚部56と脚部57との間に圧縮力を生じさせる助けとなるように僅かにアーチ状になっている。
【0010】
インプラント50が挿入位置にあるか埋め込み位置にあるかにかかわらず、インプラント50のブリッジ51は、端部から端部まで均一な厚さを有する。具体的には、ブリッジ51の断面は、角部61から角部62まで、及びブリッジ51の長さ全体にわたって均一である。ブリッジ51の端部から端部までの均一な厚さは、手術後の患者が塊として感じる場合があるエッジ形状を生じさせる。
【0011】
図10は、挿入位置750にある先行技術のインプラント610を示す。インプラント610は、ブリッジ605と、4つの脚部601~604とを含む。ブリッジ605は、4つの脚部601~604にわたり、これらを角部606~609で連結する。インプラント610のブリッジ605は、4つの脚部601~604間で均一な高さを有し、上面は垂直上方に向けられた法線を有する。インプラント610のブリッジ605は、インプラント610のブリッジ605が端部から端部まで均一な厚さを有するという点で、インプラント10のブリッジ3と実質的に同様である断面形状を有する。したがって、インプラント10のようなインプラント610は、手術後に患者が矩形塊として感じる場合がある尖ったエッジ形状を生じさせる。
【0012】
上記の先行技術のステープルに加えて、現在市販されている他の形状記憶整形外科用ステープルがある。Stryker Easy Clip(商標)インプラントは、2つの収束脚部を連結するブリッジを備えたニチノールインプラントである。これは、脚部が金属器具を介して平行な形状になるように機械的に歪められている。同じ金属器具を使用して、脚部を骨内に挿入し、次いでステープルを解放する。
図7~9に関して先に説明したように、米国特許第8,584,853(B2)号、並びに関連する米国特許第D 705,930S号、米国特許第D691,720S号、及び米国特許第D706,927 S号は、2つ又は3つ以上の収束脚部を連結するブリッジを有するニチノールインプラントである。これらのインプラントは、後に骨内に挿入するために脚部を平行位置に維持する挿入ツールに予め装填されている。Stryker Easy Clip(商標)、並びに米国特許第8,584,853(B2)号、米国特許第D705,930S号、米国特許第D691,720S号、及び米国特許第D706,927S号に開示される製品は、ブリッジがインプラント全体にわたって均一な幅及び厚さを有するニチノールインプラントの例である。具体的には、脚部間の任意の位置でブリッジに直交して取られた断面は、同じ断面高さを示すであろう。
【0013】
Stryker Easy Clip(商標)、並びにインプラント10、50、及び610などの弾性形状記憶インプラントを製造する様々な方法がある。Stryker Easy Clip(商標)は、平板からの放電加工により製造され得る。インプラント10及び50は、ビレットから放電加工又は同様な方法によって製造され得る。インプラント610は、材料の平坦なシートから製造され得る。具体的には、インプラント610は平坦なシートから切断され、次いで脚部601~604が曲げられて最終形状になる。インプラントが放電加工を用いて製造されるか、又は材料の平板若しくはビレットから製造されるかにかかわらず、インプラント10、50、及び610は、患者が全ての位置でブリッジの全厚を感じるように、均一なブリッジ厚さを特色とする。
【0014】
上述したように、既存の先行技術の整形外科用インプラントは、製造後に端部から端部まで均一な厚さを有するブリッジを有する。具体的には、脚部間の任意の位置でブリッジに直交して取られた断面は、同じ断面高さを示すであろう。この設計は、患者が皮膚の下で塊として感じ得る手術後の膨隆又は隆起を生じさせる可能性があり得る。製造後に、かつ均一な厚さを有するブリッジを有することに関連する問題を緩和するために、先行技術のインプラントの縁部は、機械的タンブリング又は酸エッチングによって丸くされる場合がある。しかしながら、機械的タンブリング又は酸エッチング後であっても、ブリッジを構成する表面は互いに直交し、ブリッジは患者が感じる可能性があり得る均一な厚さを依然として有する。更に、製造後のインプラントの機械的タンブリング又は酸エッチングはコストを増加させる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]仏国特許出願公開第2702646号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、製造時により小さい輪郭及び先細の形状を有し、直交ブリッジ表面を有さず、先行技術のインプラントよりも高い強度を有し、かつ皮膚の下に膨隆や隆起を生じさせることが少ない、形状記憶インプラントの設計及びその製造方法が有益であろう。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によれば、弾性整形外科用ステープルインプラントは、2つ又は3つ以上の脚部を連結するブリッジを含む。インプラントは、2つ又は3つ以上の脚部が互いに向かって収束する自然な形状を有する。脚部は各々滑らかであり得るか、又は骨からの引き抜きに対する抵抗を増加させるために棘部を有し得るかのいずれかである。脚部は、ブリッジが同じ材料から作製されるように、ブリッジと等質であり得るか、又は脚部がねじであり、異なる材料から作製され得るかのいずれかである。
【0017】
インプラントのブリッジ設計は、先細の上面及び下面をもたらす傾斜表面を有する。これらの表面は互いに直交しておらず、したがって、より滑らかな複合表面をもたらす。ブリッジの先細の上面は、従来のインプラントよりも低い断面の厚さをもたらし、患者に隆起をもたらしにくい。同様に、ブリッジの下面は、インプラントがより平坦になるように先細になる。インプラントのブリッジ設計はまた、ブリッジが脚部よりも幅が広くなるようになっている。これにより、大半の先行技術のインプラントが脚部の幅と一致するブリッジの幅を有するため、ブリッジが匹敵する先行技術のインプラントよりも大きい曲げ強度を有することが可能になる。
【0018】
インプラントは、互いに対して平行な脚部を有する一時的な挿入形状に弾性的に変形することができる。インプラントを弾性的に変形させる1つの方法は、脚部をブリッジに対して変形させることにより行われ、これは、実際には、脚部とブリッジとの間の鋭角を増大させて直角にする。収束脚部を同時に伸ばすことによって、鋭角の全てが直角になり、それ故に平行になる。あるいは、インプラントは、ブリッジを伸ばすことによって変形することができる。この場合、脚部とブリッジとの間の角度は全て直角であり、ブリッジを伸ばすことにより、全ての脚部が収束部から平行位置に同時に回転する。
【0019】
本発明の弾性インプラントは、材料の固体ビレットから作製され得る。材料は、2つの方向の各々からの単一の連続切断動作を使用して、2つの直交する方向から切断され得る。完了した時点で、高度なブリッジ設計及び優れた強度を備えたインプラントが固体ビレットから回収され得る。各直交面の切断動作は、均一な厚さを有する連続経路である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】先行技術による形状記憶インプラントを示す斜視図である。
【
図2】先行技術による形状記憶インプラントをその脚部が平行な状態で示す側面図である。
【
図3】先行技術による形状記憶インプラントをその脚部が収束している状態で示す側面図である。
【
図4】先行技術による形状記憶インプラントを示す上面図である。
【
図5】先行技術による形状記憶インプラントを示す、
図4の線A-Aに沿って取られた断面側面図である。
【
図6】骨内への埋め込み後の、先行技術による形状記憶インプラントを示す斜視図である。
【
図7】先行技術による形状記憶インプラントを示す斜視図である。
【
図8】先行技術による形状記憶インプラントを示す正面図である。
【
図9】先行技術による形状記憶インプラントを示す側面図である。
【
図10】先行技術による形状記憶インプラントを示す斜視図である。
【
図11】第1の実施形態によるインプラントをその脚部が収束している状態で示す斜視図である。
【
図12】第1の実施形態によるインプラントをその脚部が収束している状態で示す斜視図である。
【
図13】第1の実施形態によるインプラントをその脚部が収束している状態で示す側面図である。
【
図14】第1の実施形態によるインプラントをその脚部が平行な状態で示す側面図である。
【
図15】骨内に埋め込まれた第1の実施形態によるインプラントを示す斜視図である。
【
図16】第1の実施形態によるインプラントを示す端面図である。
【
図17】第1の実施形態によるインプラントを示す上面図である。
【
図18】第1の実施形態によるインプラントを示す底面図である。
【
図19】第1の実施形態によるインプラントをその脚部が収束している状態で示す側面図である。
【
図20】第1の実施形態によるインプラントを示す、
図19の線B-Bに沿って取られた断面側面図である。
【
図21】第1の実施形態によるインプラントを示す、
図19の線C-Cに沿って取られた断面側面図である。
【
図22】第1の実施形態によるインプラントを示す、
図19の線D-Dに沿って取られた断面側面図である。
【
図23】第1の実施形態によるインプラントをその脚部が収束している状態で示す斜視図である。
【
図24】第1の実施形態によるインプラントを示す、
図23の線B-Bに沿って取られた断面側面図である。
【
図25】第1の実施形態によるインプラントを示す、
図23の線C-Cに沿って取られた断面側面図である。
【
図26】第1の実施形態によるインプラントを示す、
図23の線D-Dに沿って取られた断面側面図である。
【
図27】第1の実施形態によるインプラントの切断に使用される原材料のビレットを示す斜視図である。
【
図28】第2の実施形態によるインプラントをその脚部が収束している状態で示す斜視図である。
【
図29】第2の実施形態によるインプラントの切断に使用される原材料のビレットを示す斜視図である。
【
図30】第3の実施形態によるインプラントをその脚部が収束している状態で示す斜視図である。
【
図31】第3の実施形態によるインプラントをその脚部が収束している状態で示す斜視図である。
【
図32】第3の実施形態によるインプラントを示す底面図である。
【
図33】第3の実施形態によるインプラントをその脚部が収束している状態で示す側面図である。
【
図34】第3の実施形態によるインプラントを示す、
図34の線E-Eに沿って取られた断面側面図である。
【
図35】第3の実施形態によるインプラントを示す、
図34の線F-Fに沿って取られた断面側面図である。
【
図36】第3の実施形態によるインプラントを示す、
図34の線G-Gに沿って取られた断面側面図である。
【
図37】第3の実施形態によるインプラントをその脚部が収束している状態で示す斜視図である。
【
図38】第3の実施形態によるインプラントを示す、
図37の線E-Eに沿って取られた断面側面図である。
【
図39】第3の実施形態によるインプラントを示す、
図37の線F-Fに沿って取られた断面側面図である。
【
図40】第3の実施形態によるインプラントを示す、
図37の線G-Gに沿って取られた断面側面図である。
【
図41】第3の実施形態によるインプラントの切断に使用される原材料のビレットを示す斜視図である。
【
図42】第3の実施形態によるインプラントの切断に使用される原材料のビレットを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
要求に応じて、本発明の詳細な実施形態が本明細書に開示される。しかしながら、開示される実施形態が単に本発明の例にすぎず、それらが様々な形態で具体化され得ることを理解されたい。図は、必ずしも原寸に比例しておらず、いくつかの特徴部は、特定の構成要素又は工程の詳細を示すために誇張されている場合がある。
【0022】
図11~27は、弾性インプラント210の一実施形態を例示する。インプラント210は、収束位置350で示されている。インプラント210は、任意の弾性材料から作製され得る。そのような材料の例は、ニチノールから作製された形状記憶インプラントである。インプラント210は、ブリッジ205と、4つの脚部201~204とを含む。ブリッジ205は、脚部201~204と連結する。各脚部201~204は、それぞれ、インプラント210の中央に向かって収束するように示された先端部211~214を有する。脚部201~204は滑らかであるが、インプラント210の引き抜きに対する抵抗を改善するために、脚部201~204上に棘部を含むことが可能である。インプラント210は、角部206~209及び215~216を含む。第1の実施形態では、角部206~209は、変形するとエネルギーを蓄積し、先端部211~214をインプラント210の中心に向かって移動させる圧縮力を生じさせる。
【0023】
ブリッジ205は、第1の上部区分230と第2の下部区分231とを含む。第1の上部区分230は、平面232の上に位置するブリッジ205の部分であり、第2の下部区分231は、平面232の下に位置するブリッジ205の部分である。第1の上部区分230は、中央表面233と、第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面225~228とを含む。中央表面233は、第1の上部区分230の輪郭をより小さくするために線形であり得る。あるいは、中央表面233は、中央表面233から第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面225~228の各々への滑らかな移行を提供するために非線形であってもよい。第1の表面225は非線形であり、中央表面233から第1の上部区分230と第2の下部区分231との間の第1の端部移行部234まで先細になる。第2の表面226は非線形であり、中央表面233から第1の上部区分230と第2の下部区分231との間の第2の端部移行部235まで先細になる。第3の表面227は非線形であり、中央表面233から第1の上部区分230と第2の下部区分231との間の第1の側部移行部236まで先細になる。第4の表面228は非線形であり、中央表面233から第1の上部区分230と第2の下部区分231との間の第2の側部移行部237まで先細になる。第1の実施形態では、第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面225~228は各々、中央表面233に接する平面から測定される場合、5度~85度の角度で中央表面233から先細になる。第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面225~228の中央表面233からの先細りは、インプラント210に、
図21~23及び
図25~27に示すように、滑らかな複合表面と、第1の端部移行部234及び第2の端部移行部235間の不均一な断面厚さとを有する第1の上部区分230を提供する。その結果、インプラント210は、小さい輪郭を含み、患者により少ない隆起を提供する。
【0024】
第2の下部区分231は、中央表面240と、第1の表面241及び第2の表面242とを含む。中央表面240は、中央表面240から第1の表面241及び第2の表面242の各々への滑らかな移行を提供するために非線形である。第1の表面241は非線形であり、中央表面240から第2の下部区分231と脚部201との間の第1の脚部移行部243まで先細になる。第2の表面242は非線形であり、中央表面240から第2の下部区分231と脚部204との間の第2の脚部移行部244まで先細になる。中央表面240と第1の表面241及び第2の表面242とは、第1の脚部移行部243と第2の脚部移行部244との間の実質的に同じ非線形経路に従うことができる。あるいは、中央表面240の非線形経路の曲率は、中央表面240における第2の下部区分231の断面積を小さくするために、第1の表面241及び第2の表面242の非線形経路の曲率を超えてもよい。中央表面240と第1の表面241及び第2の表面242との各々が続く非線形経路は、インプラント210に、インプラント210の輪郭を平坦化する第2の下部区分231を提供し、その結果、患者に提供する隆起がより少なくなる。第1の実施形態では、インプラント210に増加した曲げ強度を提供するために、第2の下部区分231は、脚部201~204よりも幅が広い。
【0025】
図12は、収束位置350にあり、脚部201~204上に棘部を有するインプラント210を示す。
図13は、脚部201~204が中心に収束している状態で、収束位置350にあるインプラント210を示す側面図であり、一方、
図14は、脚部201~204が実質的に平行な状態で、挿入位置300にあるインプラント210を示す側面図である。
図13に示すように、ブリッジ205は、第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面225~228と符号が付けられた、ブリッジ205上にブリッジの縁部に向かう先細りがあるように製造されている。第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面225~228は、互いに直交するのではなく、より丸みを帯びたブリッジをもたらす角度に向けられているため、骨内に埋め込まれたときに、結果的に
図1~11に示された先行技術のインプラントよりも少ない隆起をもたらす。加えて、インプラント210が先行技術のインプラント10よりも同じ寸法の脚部の曲げにおいて強くなるように、ブリッジ205は脚部201~204よりも幅が広い。
【0026】
図13に示すように、脚部201は、ブリッジ205に対してγの角度を有する。同様に、脚部202は、ブリッジ205に対してδの角度を有する。脚部203及び204は、脚部201及び202と対称である。角度γ及びδは、収束位置350で90度であってもよいが、角度γ及びδは、典型的には90度未満の鋭角である。鋭角の場合、γ及びδの角度は同じ角度であっても、又は異なる角度であってもよい。ブリッジ205は、2つの辺の間に角度εをもたらす曲げを中央に有する。
図14に示すように、脚部201~204は、インプラント210が挿入位置300にあるとき、およそ90度であるブリッジ205に対する角度γを有する。ブリッジ205は、インプラント210が挿入位置300にあるとき、180度又は患者の骨の解剖学的構造に適合する角度のいずれかである角度θを有する。
【0027】
図13及び
図14から、インプラント210がいくつかの方法で圧縮を生じさせることができることが分かる。
・脚部201~204は、挿入及び収束形状の両方においてブリッジ205に対して垂直であり得る一方で、ブリッジ205は、4つの脚部を収束位置に移動させるより小さい角度εに移動する角度θを挿入中に有する。
・脚部201~204は、挿入中に直交角γを有するが、収束位置で鋭角δに移動することができる。
・ブリッジが曲がることと、脚部がブリッジに対して移動することの両方の組み合わせ。
【0028】
図15は、埋め込み後の骨20内のインプラント210を示す。脚部201~204は、骨195内に挿入される。ブリッジ205は、骨195の表面上にあるが、ブリッジ205は、先行技術のインプラントよりも少ない隆起をもたらす形状を有する。第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面225~228は、縁部に向かって先細になる第1の上部区分230を形成する。先行技術のインプラント10とは異なり、第1の実施形態によるインプラント210は、骨内に埋め込まれたときに、より丸みを帯びた輪郭を有する。
【0029】
図16は、インプラント210の端面図を示す。脚部201~204は全て、この図では、先細の端部を有する均一な幅を有する。脚部201~204はまた、骨内へのより良好な挿入のために先細になるか又は尖ることができることが明らかである。ブリッジ205は、非線形であり、端面図から実質的に楕円形の形状部250を含む。しかしながら、本明細書で論じるように、インプラント210が収束位置350にあるので、この端面図における実質的に楕円形の形状部250は、より小さい輪郭であるブリッジの先細りをもたらす。
【0030】
図17及び
図18は、それぞれ、収束位置350にある、インプラント10の上面図及び下面図である。
図17に示したブリッジ205は、本明細書に記載される製造方法によって形成される第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面225~228を含む。第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面225~228は、インプラント210の縁部に向かって先細になる。
図18は、4つの脚部201~204をそれらの収束形状で示している。
【0031】
図19及び
図23は、収束位置350にある、インプラント210の側面図及び斜視図である。
図20~22は、
図19の線B-B、C-C、及びD-Dに沿って取られたブリッジ205の断面図である。
図24~26は、
図23の線B-B、C-C、及びD-Dに沿って取られたブリッジ205の断面図である。
図20~
図22に示した断面図は、
図24~
図26に示した断面図のように、ブリッジ205に沿って同じ位置で取られている。
図19~26は、ブリッジ205の断面がブリッジ205の長さにわたって変化することを示している。
図20~
図22及び
図24~
図26に示したクロスハッチング領域は、ブリッジ205の全ての位置で、その位置での断面が、端面図から見たときに、実質的に楕円形の形状部250の面積及び高さ未満であることを示す。他の先行技術のインプラントは、それらの連結ブリッジにわたって変化する断面を有さない。変化する断面の利点は、インプラント210の全ての位置で、先細の上面を有する骨に対してより小さい輪郭で位置することができることである。
【0032】
図27は、インプラント210を作製するために使用される形状記憶ニチノールなどの弾性材料のビレット500を示す。ビレット500は、矩形若しくは正方形、又は機械加工装置に便利に保持され得る任意の形状であり得る。ビレット500は、上面501及び底面504と、端面502及び505と、前面503及び後面506とを有する。この第1の実施形態では、ビレット500は、インプラント210を得るために2つの表面にわたって様々な製造プロセスを受けることができる。より具体的には、回転ミル、鋸刃、放電加工、レーザ加工、又は2つの表面にわたるウォータージェットなどの製造プロセスを使用してビレット500を切断することによって、インプラント210が得られる。この場合、インプラント210は、表面503からのEDMによって作製される。本発明における「切断」とは、部品に所望の形状をもたらす任意の製造方法を意味し、したがって、いかなる特定の製造方法にも限定されるものではない。
【0033】
機械は、
図12と同じように、収束位置350において4つの棘付き脚部及び連結ブリッジを有するインプラント210を表す経路511を辿る。ブリッジ205になる経路511の部分は、ブリッジ205の長さにわたって均一な厚さを有することに留意されたい。経路511の後に、機械は、
図17のような端面図である表面502から経路510を辿る。あるいは、経路510及び511は、順序を逆にすることができる。製造方法の要素は、以下からなる。
・ブリッジの角度を変化させることによって、又はブリッジに対する脚の角度を変化させることによって、又はそれらの両方によって、脚部に圧縮を生じさせる選択肢をインプラント設計者に与える、収束位置でインプラント210を切断すること。
・各表面からの単一の連続経路及び2つの経路の延長部によって、それらが交差してインプラント210の周囲及び輪郭を形成するまで、2つの垂直表面からインプラント210を切断すること。
・インプラント210のブリッジ205全体にわたって均一な幅を有する経路511を用いてインプラント210を切断すること。
・ブリッジ205が均一な幅を有するインプラントよりも幅が広くなり、ひいてはより強くなるように、経路510及び実質的に楕円形の形状部250を用いてインプラント210を切断すること。
【0034】
図27に示した製造方法の利点のいくつかは、ブリッジ205上に、先細になる第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面225~228を有するインプラント210をもたらすことを含む。ブリッジ205はまた、先行技術のインプラントよりも幅が広く、その結果より大きな曲げ強度をもたらす。ブリッジ205は、ブリッジに沿った全ての点が実質的に楕円形の形状部250よりも輪郭が小さくなった状態で、端部から端部まで不均一な断面を有する。
【0035】
以下は、ビレット500からのインプラント210の製造を示す例であり、
図27に示す製造方法の理解の助けとなるように提示されている。動作のステップ、並びに切断及び経路の位置、方向、及び順序が変更されてもよく、製造方法が以下の具体例に限定されないことを理解されたい。例示的に、インプラント210は、経路511及び510の単一の連続切断を使用して製造されてもよい。あるいは、経路511及び510に沿った切断は、脚部201~204の各々が切断される前又は後のいずれかで、ブリッジ205が完全に切断され得る点において、離散的であってもよい。
【0036】
切断機は、点520で始まり、経路511を辿る。具体的には、機械は、脚部経路521の外側脚部経路522に従い、脚部201の外側部分を切断する。外側の脚部経路522の末端部で、機械は、第2の下部区分経路524に移行し、第2の下部区分経路524の外側角部経路525に従い、角部206の外側部分を切断する。機械は、平面232によって画定される第1の端部移行部234において、第2の下部区分経路524の外側角部経路525から第1の上部区分経路526に移行する。第1の上部区分経路526に続いて、機械は、第1の端部移行部234と第2の端部移行部235との間に位置する第1の上部区分230の中央表面233、第1の表面225、及び第2の表面226を切断する。この円弧は、中央表面226で平坦化し、中央表面226でブリッジ205の平坦化された輪郭を提供し得るが、第1の上部区分経路526は、それが、第1の端部移行部234と第2の端部移行部235との間の円弧に従うという点で非線形である。第1の上部区分経路526の非線形形状は、ブリッジ205が線形輪郭を備えたブリッジよりも小さい輪郭を提示するように、中央表面226に接する平面と第1の表面225及び第2の表面226との間の材料の除去を確実にする。平面232によって画定される第2の端部移行部235で、機械は、第2の下部区分経路524に移行し、第2の下部区分経路524の外側角部経路527に従い、角部209の外側部分を切断する。機械は、第2の下部区分経路524の外側角部経路527から脚部経路528に移行し、外側脚部経路529及び内側脚部経路530に従い、脚部209の外側及び内側の部分を切断する。内側脚部経路530の末端部で、機械は、第2の下部区分経路524に移行し、第2の下部区分経路524の内側角部経路531に従い、角部209の内側部分を切断する。第2の下部区分経路524の内側角部経路531の末端部に到達すると、機械は、第2の下部区分経路524の第2の表面経路532に従って第2の表面242を切断する。第2の下部表面経路524の第2の表面経路532の末端部で、機械は、第2の下部区分経路524の角部経路533に従い、角部216を切断する。機械は、第2の下部区分経路524の角部経路533から脚部経路534に移行し、外側脚部経路535及び内側脚部経路536に従い、脚部203の外側及び内側の部分を切断する。内側脚部経路536の末端部で、機械は、第2の下部区分経路524に移行し、第2の下部区分経路524の角部経路537に従い、角部208を切断する。第2の下部区分経路524の角部経路537の末端部に到達すると、機械は、第2の下部区分経路524の中央表面経路538に従って中央表面240を切断する。第2の下部表面経路524の中央表面経路538の末端部で、機械は、第2の下部区分経路524の角部経路539に従い、角部207を切断する。機械は、第2の下部区分経路524の角部経路539から脚部経路540に移行し、内側脚部経路541及び外側脚部経路542に従い、脚部202の外側及び内側の部分を切断する。外側脚部経路542の末端部で、機械は、第2の下部区分経路524に移行し、第2の下部区分経路524の角部経路555に従い、角部215を切断する。第2の下部区分経路524の角部経路555の末端部に到達すると、機械は、第2の下部区分経路524の第1の表面経路543に従って第1の表面241を切断する。第2の下部区分経路524の第1の表面経路543の末端部に到達すると、機械は、第2の下部区分経路524の内側角部経路544に移行し、角部206の内側部分を切断する。機械は、第2の下部区分経路524の内側角部経路544から脚部経路528に移行し、脚部201の内側部分を切断する点520まで、内側脚部経路523に従う。脚部経路528及び540は、第2の下部区分経路524を分断するが、中央表面240で円弧が増加して、中央表面240でブリッジ205の縮小した輪郭を提供し得るが、第1の表面経路543、第2の表面経路532、及び中央表面経路538は、これらが第1の脚部移行部243と第2の脚部移行部244との間の円弧に従って整列するという点で非線形であることを理解されたい。第2の下部区分経路524の非線形形状は、ブリッジ205が線形輪郭を備えたブリッジよりも小さい輪郭を提示するように、脚部201~204に交差する平面と、第1の表面241、第2の表面242、及び中央表面240との間の材料の除去を確実にする。
【0037】
切断機は、点550で始まり、経路510を辿る。具体的には、機械は、脚部経路551の第1の面脚部経路551に従い、脚部201~204の第1の面部分を切断する。第1の面脚部経路551の末端部で、機械は、第2の下部区分経路552に移行し、第2の下部区分231の一部分を切断する。機械は、平面232によって画定される第1の側部移行部236において、第2の下部区分経路552から第1の上部区分経路553に移行する。第1の上部区分経路553に続いて、機械は、第1の側部移行部236と第2の端部移行部237との間に位置する第1の上部区分230の中央表面233、第3の表面227、及び第4の表面228を切断する。平面232によって画定される第2の側部移行部237で、機械は、第2の下部区分経路552に移行し、第2の下部区分231を切断する。機械は、第2の下部区分経路552から脚部経路551まで移行し、点550まで、第1の面脚部経路554に従い、脚部201~204の第2の面部分を切断する。脚部経路551が第2の下部区分経路552を分断するが、第2の下部区分経路552及び第1の上部区分経路553は、これらが実質的に楕円形の形状部250を画定するという点で非線形であることを理解されたい。したがって、円弧は、中央表面226で平坦化し、中央表面226でブリッジ205の平坦化された輪郭を提供し得るが、第1の上部区分経路553は、それが、第1の側部移行部236と第2の側部移行部237との間の楕円に実質的に沿って円弧部に従うという点で非線形である。第1の上部区分経路553の非線形形状は、ブリッジ205が線形輪郭を備えたブリッジよりも小さい輪郭を提示するように、中央表面226に接する平面と第3の表面225及び第4の表面226との間の材料の除去を確実にする。更に、第2の下部区分経路552は、これが、第1の側部移行部236と第2の側部移行部237との間の楕円に実質的に沿って円弧部に従うという点で非線形である。第2の下部区分経路524の非線形形状は、インプラント210に増加した曲げ強度を提供するために、第2の下部区分231が、脚部201~204よりも幅が広いことを確実にする。
【0038】
上記の内容から、2つの交差する非線形経路が2つの異なる方向から切断される製造方法を使用してインプラント210をビレット500から製造することにより、滑らかな縮小された輪郭の複合表面及び不均一な断面積を有するインプラント210のブリッジ205がもたらされることを理解されたい。特に、非線形の第1の上部区分経路526及び非線形の第2の下部区分経路524をビレット500に対する第1の方向から切断し、非線形の第1の上部区分経路553及び非線形の第2の下部区分経路552をビレット500に対する第2の方向から切断することが、先細の第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の面225~228を備えるブリッジ205を有するインプラント210を生じさせる。更に、ブリッジ205は、
図20~22及び
図24~26に示したような不均一な断面積を含む。したがって、インプラント210は、小さい輪郭を含み、患者に対するより少ない隆起並びに増加した曲げ強度を提供する。
【0039】
図28は、第2の実施形態によるインプラント1000を示す。インプラント1000は、収束位置1150で示されている。インプラント1000は、ブリッジ1005によって連結された脚部1001及び1002を含む。インプラント1000は、脚部1001及び1002がインプラント210の脚部201及び204と実質的に同一であり、ブリッジ1005がブリッジ205と実質的に同一であるような、インプラント210の2つの脚部を有する変形である。ブリッジ1005は、第1の上部区分230と実質的に同一の第1の上部区分1115と、第2の下部区分231と実質的に同一の第2の下部区分1116とを含む。第1の上部区分1115は、中央表面233、並びに第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面225~228と実質的に同一の、中央表面1117、並びに第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面1006~1009を含む。第2の下部区分1116は、第2の下部面1116が内側脚部202及び203を排除するために、連続した分断されない表面を提示することを除いては、中央表面240、並びに第1の表面241及び第2の表面242と実質的に同様な、中央表面1010、並びに第1の表面1011及び第2の表面1012を含む。インプラント210と同様に、インプラント1000は、脚部1001及び1002が実質的に平行である挿入位置を有する。インプラント210と実質的に同じであるように、インプラント1000は、ブリッジ1005の曲げ、ブリッジ1005に対する脚部1001~1002の角度の変化、又はそれらの両方の組み合わせから圧縮を生じさせる。
【0040】
図29は、インプラント1000を作製するために使用される形状記憶ニチノールなどの弾性材料のビレット1050を示す。ビレット1050は、矩形若しくは正方形、又は機械加工装置に便利に保持され得る任意の形状であり得る。ビレット1050は、上面1051及び底面1052と、端面1053及び1054と、前面1055及び後面1056とを有する。この第2の実施形態では、ビレット1050は、インプラント1000を得るために2つの表面にわたって様々な製造プロセスを受けることができる。より具体的には、回転ミル、鋸刃、放電加工、レーザ加工、又は2つの表面にわたるウォータージェットなどの製造プロセスを使用してビレット1050を切断することによって、インプラント1000を得る。この場合、インプラント1000は、表面1055からのEDMによって作製される。本発明における「切断」とは、部品に所望の形状をもたらす任意の製造方法を意味し、したがって、いかなる特定の製造方法にも限定されるものではない。
【0041】
機械は、
図29と同じように、収束位置で2つの棘部付き脚部及び連結ブリッジを有するインプラント1000を表す経路1060を辿る。ブリッジ1005になる経路1060の部分は、ブリッジ1005の長さにわたって均一な厚さを有することに留意されたい。経路1060の後に、機械は、表面1053から経路1061を辿る。インプラント1000の製造方法は、第2の下部面1116が、内側脚部202及び203を排除するために、連続した遮断されない表面を提示することを除いては、経路1061は経路510と同一であり、経路1060は経路511と実質的に同様であるため、インプラント210と実質的に同様である。
【0042】
図30~42は、インプラント810の第3の実施形態を例示する。インプラント810は、収束位置950で示されている。インプラント810は、任意の弾性材料から作製され得る。そのような材料の例は、ニチノールから作製された形状記憶インプラントである。インプラント810は、ブリッジ805によって連結された脚部801~804を含む。インプラント810は、それぞれの脚部801~804をブリッジ805と連結させる角部806~809を含む。それぞれの脚部801~804は、それぞれの先端部811~814を含む。脚部801~804は滑らかであるが、インプラント810の引き抜きに対する抵抗を改善するために、脚部801~804上に棘部を含むことが可能である。第3の実施形態では、角部806~809は、変形するとエネルギーを蓄積し、先端部811~814を中心軸890に対して0度から90度まで角度移動させる圧縮力を生じさせる。例示的には、先端部811及び813と先端部812及び814との間の直線距離が減少し、一方、先端部811及び812と先端部813及び814との間の直線距離が一定のままであるように、先端部811~814は、中心軸890に対して垂直(90度)に移動してもよい。逆に、先端部811及び812と先端部813及び814との間の直線距離が減少し、一方、先端部811及び813と先端部812及び814との間の直線距離が一定のままであるように、先端部811~814は、中心軸890に対して平行(0度)に移動してもよい。最後に、先端部811~814は、先端部811~814の各々間の直線距離が減少するように、中心軸890に対して平行(0度)と垂直(90度)との間の角度で移動することができる。第3の実施形態では、インプラント810は、ブリッジ805の曲げ、ブリッジ805に対する脚部801~804の角度の変化、又はそれらの両方の組み合わせから圧縮を生じさせることができる。
【0043】
ブリッジ805は、第1の上部区分830と第2の下部区分831とを含む。第1の上部区分830は、角部806~809間のブリッジ805の上部であり、第2の下部区分831は、角部806~809間のブリッジ805の下側部分である。第1の上部区分830は、中央表面833と、第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面840~843とを含む。中央表面833は、第1の上部区分830の輪郭をより低くさせるために線形であってもよい。あるいは、中央表面833は、中央表面833から第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面840~843の各々への滑らかな移行を提供するために非線形であってもよい。
【0044】
第1の表面840は、非線形であり、中央表面833から角部806に位置する第1の端部移行部871及び角部807に位置する第2の端部移行部875まで先細になる。第3の実施形態では、第1の表面840は、インプラント810の製造中に、角部806と807との間の第1の表面840の端部において形成された非線形の端部915を含む。第2の表面842は、非線形であり、中央表面833から角部808に位置する第3の端部移行部872及び角部809に位置する第4の端部移行部876まで先細になる。第3の実施形態では、第2の表面842は、インプラント810の製造中に、角部806と807との間の第2の表面842の端部において形成された非線形の端部916を含む。第1の端部移行部、第2の端部移行部、第3の端部移行部、及び第4の端部移行部871、872、875、及び876は、第1の上部区分830と第2の下部区分831との間にある。第3の表面841は非線形であり、中央表面833から第1の上部区分830と第2の下部区分831との間の第1の側部移行部836まで先細になる。第3の実施形態では、第3の表面841は、インプラント810の製造中に、第1の側部移行部836において、第3の表面841の中央部分で形成された非線形の側部917を含む。第4の表面843は非線形であり、中央表面833から第1の上部区分830と第2の下部区分831との間の第2の側部移行部837まで先細になる。第3の実施形態では、第4の表面843は、インプラント810の製造中に、第2の側部移行部837において、第4の表面843の中央部分で形成された非線形の側部918を含む。第3の実施形態における第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面841~843は各々、中央表面833に接する平面から測定される場合、5度~85度の角度で中央表面833から先細になる。第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面841~843の中央表面833からの先細りは、インプラント810に、
図34~36及び
図38~40に示すように、滑らかな複合表面と、第1の端部移行部、第2の端部移行部、第3の端部移行部、及び第4の端部移行部871~874間の不均一な断面厚さとを有する第1の上部区分830を提供する。その結果、インプラント810は、小さい輪郭を含み、患者により少ない隆起を提供する。
【0045】
第2の下部区分831は、中央表面880、第1の表面881、第2の表面882、第3の表面883、及び第4の表面884を含む。中央表面880は、中央表面880から第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面881~884の各々への滑らかな移行を提供するために非線形である。
図32及び42を参照して本明細書により完全に記述されるように、非線形の端部915及び916と非線形の側部917及び918とが中央表面880の製造中に形成される。第1の表面881は、非線形であり、中央表面880から角部806に位置する第1の脚部移行部837及び角部807に位置する第2の脚部移行部894まで先細になる。第2の表面882は、非線形であり、中央表面833から角部808に位置する第3の脚部移行部895及び角部809に位置する第4の脚部移行部896まで先細になる。第1の脚部移行部、第2の脚部移行部、第3の脚部移行部、及び第4の脚部移行部893、894、895、及び896は、第1の上部区分830と第2の下部区分831との間にある。第3の表面883は非線形であり、中央表面880から第1の上部区分830と第2の下部区分831との間の第1の側部移行部888まで先細になる。第4の表面884は非線形であり、中央表面880から第1の上部区分830と第2の下部区分831との間の第2の側部移行部889まで先細になる。
【0046】
第3の実施形態では、第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面881~884は各々、中央表面880に接する平面から測定される場合、5度~85度の角度で中央表面880から先細になる。第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面881~884の中央表面880からの先細りは、インプラント810に、
図34~36及び
図38~40に示すように、滑らかな複合表面と、第1の脚部移行部、第2の脚部移行部、第3の脚部移行部、及び第4の脚部移行部893~896間の不均一な断面厚さとを有する第2の下部区分831を提供する。その結果、インプラント810は、小さい輪郭を含み、患者により少ない隆起を提供する。
【0047】
図31は、収束位置950にあり、脚部801~804上に棘部を有するインプラント810を示す。収束位置950において、脚部801~804の各々は、ブリッジ805に対して90度未満の鋭角を有する。インプラント810はまた、インプラント810が骨内に挿入されることを可能にする挿入位置を有する。挿入位置で、脚部801~804が、ブリッジ805に対しておよそ90度の角度を有するように対して、脚部801~804の各々は、実質的に平行である。ブリッジ805は、2つの辺の間に180度未満の角度をもたらす曲げを中央に有する。ブリッジ205は、インプラント210が挿入位置300にあるとき、180度又は患者の骨の解剖学的構造に適合する角度のいずれかである角度を有する。
【0048】
収束位置950において、ブリッジ805は、第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面840~843と符号が付けられた、ブリッジ805上にブリッジの縁部に向かう先細りがあるように製造されている。第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面840~843は、互いに直交するのではなく、より丸みを帯びたブリッジをもたらす角度に向けられているため、骨内に埋め込まれたときに、結果的に先行技術のインプラントよりも少ない隆起をもたらす。加えて、インプラント805が先行技術のインプラント10よりも同じ寸法の脚部の曲げにおいて強くなるように、ブリッジ810は脚部801~804よりも幅が広い。
【0049】
図32は、収束位置950にある、インプラント810の底面図である。ブリッジ805は、本明細書に記載される製造方法によって形成される、中央表面880と、第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面881~884とを含む。第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面881~884は、インプラント810の縁部に向かって先細になる。
【0050】
図33及び
図37は、収束位置950にある、インプラント810の側面図及び斜視図である。
図34~36は、
図33の線E-E、F-F、及びG-Gに沿って取られたブリッジ805の断面図である。
図38~40は、
図37の線E-E、F-F、及びG-Gに沿って取られたブリッジ805の断面図である。
図34~36に示した断面図は、
図38~40に示した断面図のように、ブリッジ805に沿って同じ位置で取られている。
図33~40は、ブリッジ805の断面がブリッジ805の長さにわたって変化することを示している。
図34~36及び
図38~40に示したクロスハッチング領域は、ブリッジ805の全ての位置で、その位置での断面が、端面から見たときに、ブリッジ805の面積及び高さ未満であることを示す。他の先行技術のインプラントは、それらの連結ブリッジにわたって変化する断面を有さない。変化する断面の利点は、インプラント810の全ての位置で、先細の上面を有する骨に対してより小さい輪郭で位置することができることである。
【0051】
図41は、インプラント810を作製するために使用される形状記憶ニチノールなどの弾性材料のビレット1500を示す。ビレット1500は、矩形若しくは正方形、又は機械加工装置に便利に保持され得る任意の形状であり得る。ビレット1500は、上面1503及び底面1506と、端面1502及び1505と、前面1501及び後面1504とを有する。この第3の実施形態では、ビレット1500は、インプラント810を得るために2つの表面にわたって様々な製造プロセスを受けることができる。より具体的には、回転ミル、鋸刃、放電加工、レーザ加工、又は2つの表面にわたるウォータージェットなどの製造プロセスを使用してビレット1500を切断することによって、インプラント810を得る。この場合、インプラント810は、表面1501からのEDMによって作製される。本発明における「切断」とは、部品に所望の形状をもたらす任意の製造方法を意味し、したがって、いかなる特定の製造方法にも限定されるものではない。
【0052】
機械は、収束位置950にあるインプラント810を表す、表面1501から経路1510を辿る。経路1510の後に、機械は、表面1502から経路1511を辿る。あるいは、経路1510及び1511は、順序を逆にすることができる。製造方法の要素は、以下からなる。
・ブリッジの角度を変化させることによって、又はブリッジに対する脚の角度を変化させることによって、又はそれらの両方によって、脚部に圧縮を生じさせる選択肢をインプラント設計者に与える、収束位置でインプラント810を切断すること。
・各表面から単一の連続経路を用いて2つの垂直表面からインプラント810を切断すること。
・経路1510がこの経路の周りの均一な分離を有する、経路1510を用いてインプラント810を切断すること。
・得られたインプラント810のブリッジ805が脚部の幅と等しい幅を有するインプラントよりも幅が広くなり、ひいてはより強くなるように、経路1511を用いてインプラント810を切断すること。
【0053】
図41に示した製造方法の利点のいくつかは、ブリッジ805上に、先細になる第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面840~843を有するインプラント810をもたらすことを含む。ブリッジ805はまた、先行技術のインプラントよりも幅が広く、その結果より大きな曲げ強度をもたらす。ブリッジ805は、ブリッジに沿った全ての点が経路1510及び1511のいずれよりも輪郭が小さくなった状態で、端部から端部まで不均一な断面を有する。
【0054】
以下は、ビレット1500からのインプラント810の製造を示す例であり、
図41及び42に示す製造方法の理解の助けとなるように提示されている。動作のステップ、並びに切断及び経路の位置、方向、及び順序が変更されてもよく、製造方法が以下の具体例に限定されないことを理解されたい。例示的に、インプラント810は、経路1510及び1511の単一の連続切断を使用して製造されてもよい。あるいは、経路1510及び1511に沿った切断は、脚部801~804の各々が切断される前又は後のいずれかで、ブリッジ805が完全に切断され得る点において、離散的であってもよい。
【0055】
切断機は、点1520で始まり、経路1510を辿る。具体的には、機械は、脚部経路1521の外側脚部経路1522に従い、脚部801及び802の外側部分を切断する。外側脚部経路1522の末端部で、機械は、第1の角部設定経路1524に移行し、外角部経路1525に従い、角部806及び807の外端部を切断する。機械は、外角部経路1525から、第1の端部移行部871及び875における端部上部区分経路1526まで移行する。第3の実施形態では、端部上部区分経路1526は、第1の表面経路1527、中央表面経路1528、及び第2の表面経路1529を含む。端部上部区分経路1526の第1の表面経路1527、中央表面経路1528、及び第2の表面経路1529の各々に続いて、機械は、端部移行部871及び875と端部移行部872及び876との間に位置する、第1の上部区分830の第1の表面840、中央表面833の一部分、及び第2の表面842を切断する。端部上部区分経路1526は、これが端部移行部871及び875と端部移行部872及び876との間の円弧に従うという点で非線形である。特に、円弧が中央表面833において平坦化し、中央表面833でブリッジ805の平坦化した輪郭を提供し得るが、第1の表面経路1527、中央表面経路1528、及び第2の表面経路1529が、端部上部区分経路1526の全長に沿って実質的に均一な円弧に従うという点で、第1の表面経路1527、中央表面経路1528、及び第2の表面経路1529は、実質的に同様な円弧半径を有する。端部上部区分経路1526の非線形形状は、ブリッジ805が線形輪郭を備えたブリッジよりも小さい輪郭を提示するように、中央表面833に接する平面と第1の表面840及び第2の表面842との間の材料の除去を確実にする。端部移行部872及び876で、機械は、第2の角部設定経路1530に移行し、外角部経路1531に従い、角部808及び809の外端部を切断する。機械は、外角部経路1531から脚部経路1532に移行し、外側脚部経路1533及び内側脚部経路1534に従い、脚部803及び804の外側及び内側の部分を切断する。内側脚部経路1534の末端部で、機械は、第2の角部設定経路1530に移行し、内角部経路1535に従い、角部808及び809の内端部を切断する。機械は、内角部経路1535から、第3の脚部移行部895及び第4の脚部移行部896における端部下部区分経路1536まで移行する。第3の実施形態では、端部下部区分経路1536は、第1の表面経路1539、中央表面経路1538、及び第2の表面経路1537を含む。端部下部区分経路1536の第2の表面経路1537、中央表面経路1538、及び第1の表面経路1539に続いて、機械は、第3の脚部移行部895及び第4の脚部移行部896と第1の脚部移行部893及び第2の脚部移行部894との間に位置する、第2の下部区分831の第2の表面881、中央表面880の一部分、及び第1の表面882を切断する。端部下部区分経路1536は、これが第3の脚部移行部895及び第4の脚部移行部896と第1の脚部移行部893及び第2の脚部移行部894との間の円弧に従うという点で非線形である。第1の経路配置において、円弧が中央表面880において平坦化し、中央表面880でブリッジ805の平坦化した輪郭を提供し得るが、第1の表面経路1539、中央表面経路1538、及び第2の表面経路1537が、端部下部区分経路1536の全長に沿って実質的に均一な円弧に従うという点で、第1の表面経路1539、中央表面経路1538、及び第2の表面経路1537は、実質的に同様な円弧半径を有する。第3の実施形態による代替経路配置において、第1の表面経路1539及び第2の表面経路1537は、実質的に同様な円弧半径を有し、また実質的に対称の均一な円弧に従う。しかしながら、中央表面1538は、第1の表面経路1539及び第2の表面経路1537の円弧半径よりも小さい円弧半径を有する。その結果、中央表面経路1538は、端部上部区分経路1526に向かう方向で、第1の表面経路1539及び第2の表面経路1537から逸脱し、これによって、中央表面833及び880におけるブリッジ805の断面を縮小させる。更に、端部上部区分経路1526に向かっての逸脱において、中央表面経路1538は、ブリッジ805から材料を除去し、第1の側部移行部836において第3の表面841に非線形の側部917を、また第1の側部移行部837において第4の表面842に非線形側部918を形成する。端部下部区分経路1536の非線形形状は、ブリッジ805が線形輪郭を備えたブリッジよりも小さい輪郭を提示するように、中央表面880に接する平面と第1の表面881及び第2の表面882との間の材料の除去を確実にする。第1の脚部移行部893及び第2の脚部移行部894で、機械は、第1の角部設定経路1524に移行し、内角部経路1540に従い、角部806及び807の内側端部を切断する。機械は、内角部経路1540から脚部経路1521まで移行し、脚部801及び802の内側部分を切断する点1520まで、内側脚部経路1541に従う。
【0056】
切断機は、点1620で始まり、経路1511を辿る。具体的には、機械は、脚部経路1621の外側脚部経路1622に従い、脚部801及び803の外面部分を切断する。外側脚部経路1622の末端部で、機械は、第1の角部設定経路1624に移行し、外角部経路1625に従い、角部806及び808の外側部分を切断する。機械は、外角部経路1625から、第1の側部移行部836における側部上部区分経路1626まで移行する。第3の実施形態では、側部上部区分経路1626は、第3の表面経路1627、中央表面経路1628、及び第4の表面経路1629を含む。側部上部区分経路1626の第3の表面経路1627、中央表面経路1628、及び第4の表面経路1629の各々に続いて、機械は、側部移行部836及び837の間に位置する、第1の上部区分830の第3の表面841、中央表面833の一部分、及び第4の表面843を切断する。側部上部区分経路1626は、これが側部移行部836と837との間の円弧に従うという点で非線形である。特に、円弧が中央表面833において平坦化し、中央表面833でブリッジ805の平坦化した輪郭を提供し得るが、第3の表面経路1627、中央表面経路1628、及び第4の表面経路1629が、側部上部区分経路1626の全長に沿って実質的に均一な円弧に従うという点で、第3の表面経路1627、中央表面経路1628、及び第4の表面経路1629は、実質的に同様な円弧半径を有する。側部上部区分経路1626の非線形形状は、ブリッジ805が線形輪郭を備えたブリッジよりも小さい輪郭を提示するように、中央表面833に接する平面と第3の表面841及び第4の表面843との間の材料の除去を確実にする。側部経路837で、機械は、第2の角部設定経路1630に移行し、外角部経路1631に従い、角部807及び809の外側端部を切断する。機械は、外角部経路1631から脚部経路1632に移行し、外側脚部経路1633及び内側脚部経路1634に従い、脚部802及び804の外側及び内側の部分を切断する。内側脚部経路1634の末端部で、機械は、第2の角部設定経路1630に移行し、内角部経路1635に従い、角部807及び809の内面部を切断する。機械は、内角部経路1635から、第2の側部移行部889における側部上部区分経路1636まで移行する。第3の実施形態では、側部上部区分経路1636は、第3の表面経路1639、中央表面経路1638、及び第4の表面経路1637を含む。側部下部区分経路1636の第4の表面経路1637、中央表面経路1638、及び第3の表面経路1639に続いて、機械は、第1の側部移行部888と第2の側部移行部889との間に位置する、第2の下部区分831の第4の表面884、中央表面880の一部分、及び第3の表面883を切断する。側部下部区分経路1636は、これが第1の側部移行部888と第2の側部移行部889との間の円弧に従うという点で非線形である。第1の経路配置において、円弧が中央表面880において平坦化し、中央表面880でブリッジ805の平坦化した輪郭を提供し得るが、第3の表面経路1639、中央表面経路1638、及び第4の表面経路1637が、側部下部区分経路1636の全長に沿って実質的に均一な円弧に従うという点で、第3の表面経路1639、中央表面経路1638、及び第4の表面経路1637は、実質的に同様な円弧半径を有する。第3の実施形態による代替経路配置において、第3の表面経路1639及び第4の表面経路1637は、実質的に同様な円弧半径を有し、また実質的に対称の均一な円弧に従う。しかしながら、中央表面1638は、第3の表面経路1639及び第4の表面経路1637の円弧半径よりも小さい円弧半径を有する。その結果、中央表面経路1638は、側部上部区分経路1626に向かう方向で、第3の表面経路1639及び第4の表面経路1637から逸脱し、これによって、中央表面833及び880におけるブリッジ805の断面を縮小させる。更に、側部上部区分経路1626に向かっての逸脱において、中央表面経路1638は、ブリッジ805から材料を除去し、端部移行部871と875との間の第1の表面840において非線形の端部915を、また端部移行部872と876との間の第2の表面842において非線形の端部916を形成する。端部下部区分経路1636の非線形形状は、ブリッジ805が線形輪郭を備えたブリッジよりも小さい輪郭を提示するように、中央表面880に接する平面と第3の表面883及び第4の表面884との間の材料の除去を確実にする。第1の側部移行部888で、機械は、第1の角部設定経路1624に移行し、内角部経路1640に従い、角部806及び808の内側側部を切断する。機械は、内角部経路1640から脚部経路1621まで移行し、脚部801及び803の内側部分を切断する点1620まで、内側脚部経路1641に従う。
【0057】
上記の内容から、2つの交差する非線形経路が2つの異なる方向から切断される製造方法を使用してインプラント810をビレット1500から製造することにより、滑らかな縮小された輪郭の複合表面及び不均一な断面積を有するインプラント810のブリッジ805がもたらされることを理解されたい。特に、非線形の端部上部区分経路1526及び非線形の端部下部区分経路1536をビレット1500に対する第1の方向から切断し、非線形の側部上部区分経路1626及び非線形の側部下部区分経路1636をビレット1500に対する第2の方向から切断することが、先細の第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面840~843及び881~884を備えるブリッジ805を有するインプラント810を生じさせる。更に、ブリッジ805は、インプラント810が、小さい輪郭を含み、患者に対するより少ない隆起並びに増加した曲げ強度を提供するように、
図34~36及び38~40に示したような非線形の断面積を含む。
【0058】
インプラント210、810、及び1000の高度なインプラント設計は、先行技術のインプラントを超える利点を提供する。これらの利点には、下記が含まれる。
・ブリッジに対する脚部の動作、又はブリッジ単独の動作、又はそれらの両方の組み合わせ起因する圧縮。
・ブリッジの上面に先細の傾斜付き表面を有することによる、外科手術患者への隆起がより少ないより小さい輪郭のブリッジ。
・患者の骨の上及び皮膚の下に露出された全ての表面が非直交状態であるように、互いに直交していないブリッジ表面。
・いずれの点でもブリッジの高さが脚部の幅よりも短くて広くなるように、2つの脚部間の断面を変化させるブリッジ。
・インプラントをその収束形状で作り出すために、2つの直交する経路を使用する高度設計のインプラントの製造方法。
・交差部が形状記憶インプラントの収束位置で形状記憶インプラントの周辺部及び輪郭になるように2つの経路を交差させる製造方法。
【0059】
本発明は、上述の好ましい実施形態によって説明されてきたが、かかる説明は例示目的のみであり、当業者には明らかなように、多数の様々な程度の代替案、等価物、変形が本発明の範囲内に含まれることになる。したがって、その範囲は、いかなる場合においても上述の発明を実施するための形態によって限定されるものではなく、むしろ、特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0060】
〔実施の態様〕
(1) 整形外科用インプラントであって、
第1の端部及び第2の端部と、第1の側部及び第2の側部とを含むブリッジと、
前記ブリッジの前記第1の端部から延在する第1の脚部と、
前記ブリッジの前記第2の端部から延在する第2の脚部と、を備え、
前記ブリッジが、第1の区分及び第2の区分を備え、前記第1の区分が、
中央表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第1の端部における第1の端部移行部まで先細になる第1の表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第2の端部における第2の端部移行部まで先細になる第2の表面と、を備え、
前記第1の表面及び前記第2の表面の前記先細が、不均一な断面を前記第1の区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、整形外科用インプラント。
(2) 前記第1の区分が、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第1の側部における第1の側部移行部まで先細になる第3の表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第2の側部における第2の側部移行部まで先細になる第4の表面と、を更に備え、
前記第3の表面及び前記第4の表面の前記先細が、不均一な断面を前記第1の区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、実施態様1に記載の整形外科用インプラント。
(3) 前記第1の表面、前記第2の表面、前記第3の表面、及び前記第4の表面が各々、非線形輪郭に従って前記中央表面から先細になる、実施態様2に記載の整形外科用インプラント。
(4) 前記第1の表面、前記第2の表面、前記第3の表面、及び前記第4の表面が、非直交であり、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する不均一な断面を前記ブリッジに提供する、実施態様2に記載の整形外科用インプラント。
(5) 前記第1の区分が上部区分であり、前記第2の区分が下部区分であり、
前記第2の区分が、
中央表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第1の端部における前記第1の脚部まで先細になる第1の表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第2の端部における第2の脚部まで先細になる第2の表面と、を備え、
前記第1及び第2の表面の前記先細が、不均一な断面を前記第2の区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、実施態様1に記載の整形外科用インプラント。
【0061】
(6) 前記第2の区分の前記第1の表面及び前記第2の表面が各々、非線形輪郭に従って前記第2の区分の前記中央表面から先細になる、実施態様5に記載の整形外科用インプラント。
(7) 前記整形外科用インプラントは、前記第1の脚部及び前記第2の脚部が挿入形状と埋め込み形状との間で移動可能であるように、形状記憶材料から構成されている、実施態様1に記載の整形外科用インプラント。
(8) 前記整形外科用インプラントは、前記ブリッジが挿入形状と埋め込み形状との間で移動可能であるように、形状記憶材料から構成されている、実施態様1に記載の整形外科用インプラント。
(9) 前記整形外科用インプラントは、前記第1の脚部及び前記第2の脚部と前記ブリッジとが挿入形状と埋め込み形状との間で移動可能であるように、形状記憶材料から構成されている、実施態様1に記載の整形外科用インプラント。
(10) 前記第2の区分から延在する第3の脚部及び第4の脚部を更に備える、実施態様1に記載の整形外科用インプラント。
【0062】
(11) 整形外科用インプラントであって、
第1の角部、第2の角部、第3の角部、及び第4の角部を含むブリッジと、
前記ブリッジの前記第1の角部から延在する第1の脚部と、
前記ブリッジの前記第2の角部から延在する第2の脚部と、
前記ブリッジの前記第3の角部から延在する第3の脚部と、
前記ブリッジの前記第4の角部から延在する第4の脚部と、を備え、
前記ブリッジが、第1の区分及び第2の区分を含み、前記第1の区分が、
中央表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第1の角部における第1の端部移行部及び前記ブリッジの前記第2の角部における第2の端部移行部まで先細になる第1の表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第3の角部における第3の端部移行部及び前記ブリッジの前記第4の角部における第4の端部移行部まで先細になる第2の表面と、を備え、
前記第1の表面及び前記第2の表面の前記先細が、不均一な断面を前記第1の区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、整形外科用インプラント。
(12) 前記第1の区分が、
前記中央表面から前記第1の区分における第1の側部移行部まで先細になる第3の表面と、
前記中央表面から前記第1の区分における第2の側部移行部まで先細になる第4の表面と、を更に備え、
前記第3の表面及び前記第4の表面の前記先細が、不均一な断面を前記第1の区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、実施態様11に記載の整形外科用インプラント。
(13) 前記第1の表面、前記第2の表面、前記第3の表面、及び前記第4の表面が各々、非線形輪郭に従って前記中央表面から先細になる、実施態様12に記載の整形外科用インプラント。
(14) 前記第1の表面、前記第2の表面、前記第3の表面、及び前記第4の表面が、非直交であり、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する不均一な断面を前記ブリッジに提供する、実施態様12に記載の整形外科用インプラント。
(15) 前記第1の表面が、前記ブリッジの前記第1の角部と前記第2の角部との間に非線形末端部分を含む、実施態様11に記載の整形外科用インプラント。
【0063】
(16) 前記第2の表面が、前記ブリッジの前記第3の角部と前記第4の角部との間に非線形末端部分を含む、実施態様11に記載の整形外科用インプラント。
(17) 前記第3の表面が、前記第1の側部移行部に非線形末端部分を含む、実施態様12に記載の整形外科用インプラント。
(18) 前記第4の表面が、前記第2の側部移行部に非線形末端部分を含む、実施態様12に記載の整形外科用インプラント。
(19) 前記第1の区分が上部区分であり、前記第2の区分が下部区分であり、
前記第2の区分が、
中央表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第1の角部における第1の脚部移行部及び前記ブリッジの前記第2の角部における第2の脚部移行部まで先細になる第1の表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの前記第3の角部における第3の脚部移行部及び前記ブリッジの前記第4の角部における第4の脚部移行部まで先細になる第2の表面と、を備え、
前記第1の表面及び前記第2の表面の前記先細が、不均一な断面を前記第2の区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、実施態様11に記載の整形外科用インプラント。
(20) 前記第2の区分が、
前記中央表面から前記第2の区分における第1の側部移行部まで先細になる第3の表面と、
前記中央表面から前記第2の区分における第2の側部移行部まで先細になる第4の表面と、を更に備え、
前記第3の表面及び前記第4の表面の前記先細が、不均一な断面を前記第2の区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、実施態様19に記載の整形外科用インプラント。
【0064】
(21) 前記第2の区分の前記第1の表面、前記第2の表面、前記第3の表面、及び前記第4の表面が各々、非線形輪郭に従って前記第2の区分の前記中央表面から先細になる、実施態様20に記載の整形外科用インプラント。
(22) 前記第1の表面が、前記ブリッジの前記第1の角部と第2の角部との間に非線形末端部分を含む、実施態様19に記載の整形外科用インプラント。
(23) 前記第2の表面が、前記ブリッジの前記第3の角部と前記第4の角部との間に非線形末端部分を含む、実施態様19に記載の整形外科用インプラント。
(24) 前記第3の表面が、前記第1の側部移行部に非線形末端部分を含む、実施態様20に記載の整形外科用インプラント。
(25) 前記第4の表面が、前記第2の側部移行部に非線形末端部分を含む、実施態様20に記載の整形外科用インプラント。
【0065】
(26) 前記整形外科用インプラントは、前記第1の脚部、前記第2の脚部、前記第3の脚部、及び前記第4の脚部が挿入形状と埋め込み形状との間で移動可能であるように、形状記憶材料から構成されている、実施態様11に記載の整形外科用インプラント。
(27) 前記整形外科用インプラントは、前記ブリッジが挿入形状と埋め込み形状との間で移動可能であるように、形状記憶材料から構成されている、実施態様11に記載の整形外科用インプラント。
(28) 前記整形外科用インプラントは、前記第1の脚部、前記第2の脚部、前記第3の脚部、及び前記第4の脚部と前記ブリッジとが、挿入形状と埋め込み形状との間で移動可能であるように、形状記憶材料から構成されている、実施態様11に記載の整形外科用インプラント。
(29) 整形外科用インプラントの製造方法であって、
第2の表面に直交する少なくとも第1の表面を含むビレットを提供することと、
第1の非線形上部ブリッジ区分経路に従って、前記第1の表面に沿って第1の方向から切断することと、
第2の非線形上部ブリッジ区分経路に従って、前記第2の表面に沿って第2の方向から切断することであって、前記第2の非線形上部ブリッジ区分経路が、前記第1の非線形上部ブリッジ区分経路と交差し、それにより、前記整形外科用インプラントのブリッジの上部区分を形成し、更に、前記上部区分が、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する不均一な断面を前記ブリッジに提供する、切断することと、
第1の下部ブリッジ区分経路に従って、前記第1の表面に沿って前記第1の方向から切断することと、
第2の下部ブリッジ区分経路に従って、前記第2の表面に沿って前記第2の方向から切断することであって、前記第2の下部ブリッジ区分経路が、前記第1の下部ブリッジ区分経路と交差し、それにより、前記整形外科用インプラントの前記ブリッジの下部区分を形成する、切断することと、
第1の脚部経路に従って、前記第1の表面に沿って前記第1の方向から切断することと、
第2の脚部経路に従って、前記第2の表面に沿って前記第2の方向から切断することであって、前記第2の脚部経路が、前記第1の脚部経路と交差し、それにより、前記整形外科用インプラントの脚部を形成する、切断することと、を含む、製造方法。
(30) 前記第1の下部ブリッジ区分経路及び前記第2の下部ブリッジ区分経路は、前記下部区分が前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する不均一な断面を前記ブリッジに提供するように、非線形である、実施態様29に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
【0066】
(31) 前記第1の非線形上部ブリッジ区分経路及び前記第2の非線形上部ブリッジ区分経路並びに前記第1の下部ブリッジ区分経路及び前記第2の下部ブリッジ区分経路が、収束位置を有する前記ブリッジを形成する、実施態様29に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
(32) 前記第1の脚部経路及び前記第2の脚部経路が、収束位置を有する前記脚部を形成する、実施態様29に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
(33) 第1の非線形上部ブリッジ区分経路に従って前記第1の表面に沿って第1の方向から切断することが、
中央表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの第1の端部における第1の端部移行部まで先細になる第1の表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの第2の端部における第2の端部移行部まで先細になる第2の表面と、を形成し、
前記第1の表面及び前記第2の表面の前記先細が、不均一な断面を前記上部区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、実施態様29に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
(34) 第2の非線形上部ブリッジ区分経路に従って前記第2の表面に沿って第2の方向から切断することが、
前記中央表面から前記ブリッジの第1の側部における第1の側部移行部まで先細になる第3の表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの第2の側部における第2の側部移行部まで先細になる第4の表面と、を形成し、
前記第3の表面及び前記第4の表面の前記先細が、不均一な断面を前記上部区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、実施態様33に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
(35) 第1の非線形上部ブリッジ区分経路に従って前記第1の表面に沿って第1の方向から切断することが、
中央表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの第1の角部における第1の端部移行部及び前記ブリッジの第2の角部における第2の端部移行部まで先細になる第1の表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの第3の角部における第3の端部移行部及び前記ブリッジの第4の角部における第4の端部移行部まで先細になる第2の表面と、を形成し、
前記第1の表面及び前記第2の表面の前記先細が、不均一な断面を前記上部区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、実施態様30に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
【0067】
(36) 第2の非線形上部ブリッジ区分経路に従って前記第2の表面に沿って第2の方向から切断することが、
前記中央表面から前記上部区分における第1の側部移行部まで先細になる第3の表面と、
前記中央表面から前記上部区分における第2の側部移行部まで先細になる第4の表面と、を形成し、
前記第3の表面及び前記第4の表面の前記先細が、不均一な断面を前記上部区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、実施態様35に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
(37) 第1の非線形上部ブリッジ区分経路に従って前記第1の表面に沿って第1の方向から切断することが、前記第3の表面及び前記第4の表面に非線形末端部分を形成する、実施態様36に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
(38) 第2の非線形上部ブリッジ区分経路に従って前記第2の表面に沿って第2の方向から切断することが、前記第1の表面及び前記第2の表面に非線形末端部分を形成する、実施態様36に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
(39) 前記第2の非線形上部ブリッジ区分経路が、実質的に楕円形の形状である、実施態様30に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
(40) 交差する第1の下部ブリッジ区分経路及び第2の下部ブリッジ区分経路の前記切断が、
中央表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの第1の端部における第1の脚部まで先細になる第1の表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの第2の端部における第2の脚部まで先細になる第2の表面と、を形成し、
前記第1の表面及び前記第2の表面の前記先細が、不均一な断面を前記下部区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、実施態様30に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
【0068】
(41) 交差する第1の下部ブリッジ区分経路及び第2の下部ブリッジ区分経路の前記切断が、
中央表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの第1の角部における第1の脚部移行部及び前記ブリッジの第2の角部における第2の脚部移行部まで先細になる第1の表面と、
前記中央表面から前記ブリッジの第3の角部における第3の脚部移行部及び前記ブリッジの第4の角部における第4の脚部移行部まで先細になる第2の表面と、
前記中央表面から前記下部区分における第1の側部移行部まで先細になる第3の表面と、
前記中央表面から前記下部区分における第2の側部移行部まで先細になる第4の表面と、を形成し、
前記第1の表面、前記第2の表面、前記第3の表面、及び前記第4の表面の前記先細が、不均一な断面を前記下部区分に提供し、それにより、前記整形外科用インプラントの輪郭を平坦化する、実施態様30に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
(42) 交差する第1の下部ブリッジ区分経路及び第2の下部ブリッジ区分経路の前記切断が、前記第1の表面、前記第2の表面、前記第3の表面、及び前記第4の表面に非線形末端部分を形成する、実施態様41に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
(43) 交差する第1の非線形上部ブリッジ区分経路及び第2の非線形上部ブリッジ区分経路の前記切断が、非直交の第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面を形成する、実施態様29に記載の整形外科用インプラントの製造方法。
(44) 交差する第1の非線形下部ブリッジ区分経路及び第2の非線形下部ブリッジ区分経路の前記切断が、非直交の第1の表面、第2の表面、第3の表面、及び第4の表面を形成する、実施態様30に記載の整形外科用インプラントの製造方法。