(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】高効率WLAN用の同時リンクセットアップおよびダウンリンクデータ取得のための方法
(51)【国際特許分類】
H04W 76/10 20180101AFI20220829BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20220829BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220829BHJP
H04W 48/10 20090101ALI20220829BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W84/12
H04W72/04 133
H04W48/10
(21)【出願番号】P 2021063049
(22)【出願日】2021-04-01
(62)【分割の表示】P 2018519848の分割
【原出願日】2016-10-21
【審査請求日】2021-05-06
(32)【優先日】2015-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510030995
【氏名又は名称】インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シャオフェイ・ワン
(72)【発明者】
【氏名】ハンチン・ロウ
(72)【発明者】
【氏名】グオドン・ジャン
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0211678(US,A1)
【文献】Alfred Asterjadhi,Scheduled Trigger frames, IEEE 802.11-15/0880r0,IEEE,2015年07月04日, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/15/11-15-0880-00-00ax-scheduled-trigger-fra
【文献】Osama Aboul-Magd,TGax July 2015 Meeting Agenda,IEEE 802.11-15/0735r5,IEEE,2015年06月04日,インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/15/11-15-0735-05-00ax-tgax-july-2015-meeting-
【文献】Chittabrata Ghosh,Random Access with Trigger Frames using OFDMA,IEEE 802.11-15/0875r1,IEEE,2015年07月13日,インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/15/11-15-0875-01-00ax-random-access-with-trig
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリと、
送受信機と、
プロセッサと
を備えた局(STA)であって、
アクセスポイント(AP)からブロードキャスト送信を経由して、トリガフレームによってトリガされることになるフレームのタイプのインジケーションを含む目標ウェイクアップ時間(TWT)要素を受信し、
前記APから、アソシエーションされていないSTAによるアップリンク直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)ベースのランダムアクセスのための1つ以上の連続したOFDMAリソースを示している前記トリガフレームを受信し、当該STAは前記APによってアソシエーションされておらず、
前記アップリンクOFDMAベースのランダムアクセスのための前記
1つ以上の連続したOFDMAリソー
スの内の1つを使用して、フレームの前記タイプの前記インジケーションに基づいて決定されたアソシエーション要求フレームを送信し、
前記アソシエーション要求フレームへの応答として、マルチSTA送達確認(ACK)/ブロックACK(BA)を含む応答フレームを受信する
よう構成されたことを特徴とするSTA。
【請求項2】
前記アソシエーション要求フレームは、前記トリガフレームに応答して送信されることを特徴とする請求項1に記載のSTA。
【請求項3】
前記アソシエーション要求フレームは、前記トリガフレームを受信して、インターフレーム空間(xIFS)時間後に送信されることを特徴とする請求項1に記載のSTA。
【請求項4】
前記
1つ以上の連続し
たOFDMAリソースは、ネットワーク発見またはリンク設定の1つ以上に対して利用可能であることを特徴とする請求項1に記載のSTA。
【請求項5】
局(STA)における使用のための方法であって、
アクセスポイント(AP)からブロードキャスト送信を経由して、トリガフレームによってトリガされることになるフレームのタイプのインジケーションを含む目標ウェイクアップ時間(TWT)要素を受信するステップと、
前記APから、アソシエーションされていないSTAによるアップリンク直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)ベースのランダムアクセスのための1つ以上の連続したOFDMAリソースを示している前記トリガフレームを受信するステップであって、当該STAは前記APによってアソシエーションされていない、ステップと、
前記アップリンクOFDMAベースのランダムアクセスのための前記
1つ以上の連続したOFDMAリソース
の内の1つを使用して、フレームの前記タイプの前記インジケーションに基づいて決定されたアソシエーション要求フレームを送信するステップと、
前記アソシエーション要求フレームへの応答として、マルチSTA送達確認(ACK)/ブロックACK(BA)を含む応答フレームを受信するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項6】
前記アソシエーション要求フレームは、前記トリガフレームに応答して送信されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記アソシエーション要求フレームは、前記トリガフレームを受信して、インターフレーム空間(xIFS)時間後に送信されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記
1つ以上の連続し
たOFDMAリソースは、ネットワーク発見またはリンク設定の1つ以上に対して利用可能であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項9】
メモリと、
送受信機と、
プロセッサと
を備えたアクセスポイント(AP)であって、
ブロードキャスト送信を経由して、局(STA)へ、トリガフレームによってトリガされることになるフレームのタイプのインジケーションを含む目標ウェイクアップ時間(TWT)要素を送信し、
前記STAへ、アソシエーションされていないSTAによるアップリンク直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)ベースのランダムアクセスのための1つ以上の連続したOFDMAリソースを示している前記トリガフレームを送信し、前記STAは当該APによってアソシエーションされておらず、
前記STAから、前記アップリンクOFDMAベースのランダムアクセスのための前記
1つ以上の連続したOFDMAリソース
の内の1つを使用して、フレームの前記タイプの前記インジケーションに基づいて決定されたアソシエーション要求フレームを受信し、
前記アソシエーション要求フレームに応答して、前記STAへ、マルチSTA送達確認(ACK)/ブロックACK(BA)を含む応答フレームを送信する
よう構成されたことを特徴とするAP。
【請求項10】
前記アソシエーション要求フレームは、前記トリガフレームに応答して受信されることを特徴とする請求項9に記載のAP。
【請求項11】
前記アソシエーション要求フレームは、前記トリガフレームを送信して、インターフレーム空間(xIFS)時間後に受信されることを特徴とする請求項9に記載のAP。
【請求項12】
前記
1つ以上の連続し
たOFDMAリソースは、ネットワーク発見またはリンク設定の1つ以上に対して利用可能であることを特徴とする請求項9に記載のAP。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
効率WLAN用の同時リンクセットアップおよびダウンリンクデータ取得のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)は、インフラストラクチャ基本サービスセット(BSS)モード、および独立BSS(IBSS)モードなど、複数の動作モードを有することができる。インフラストラクチャBSSモードにあるWLANは、BSS用のアクセスポイント(AP)を有することができる。1つまたは複数の無線送受信ユニット(WTRU)、例えば、局(STA)は、APと関連付けることができる。APは、トラフィックをBSSに搬送し、またBSSから搬送する、ディストリビューションシステム(DS)または他のタイプの有線/無線ネットワークへのアクセスまたはインターフェースを有することができる。BSS外部から発信されたSTAへのトラフィックは、トラフィックをSTAに配信することができるAPを通して到着することができる。あるWLANシステムにおいては、STA対STA通信を行うことができる。あるWLANシステムにおいては、APは、STAの役割で行為することができる。WLANデバイスによってビームフォーミングを使用することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在のビームフォーミング技法は、制限的なことがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
例えば、高効率WLAN用の、同時リンクセットアップおよびダウンリンクデータ取得のためのシステム、方法、および手段が、開示される。アクセスポイント(AP)は、トリガ要素を送信することができる。トリガ要素は、APとのプレアソシエーション送信のためのリソースを割り当てることができる。1つまたは複数の関連付けられていない局(STA)は、トリガ要素を受信ことができる。トリガ要素は、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスのためのリソースを割り当てることができる。トリガ要素は、第1の送信機会(TXOP)において送信することができる。APは、1つまたは複数の関連付けられていないSTAのうちの関連付けられていないSTAから、トリガ要素において割り当てられた1つまたは複数のリソースユニット(RU)を介して、第1のフレームを受信することができる。第1のフレームは、認証要求フレームとすることができる。第1のフレームは、第1のTXOPにおいて受信することができる。APは、第1のフレームの受信に応答して、送達確認(ACK)を送信することができる。ACKは、マルチSTA ACKとすることができる。APは、関連付けられていないSTAを識別するプレアソシエーション識別子(PID)を決定することができる。PIDは、関連付けられていないSTAごとに、例えば、別々に、決定することができ、および/またはAPは、PIDを関連付けられていないSTAに割り当てることができる。PIDは、アソシエーション識別子(AID)の一部を使用して、決定することができる。APは、例えば、PIDを関連付けられていないSTAに割り当てるとき、例えば、トリガ要素またはマルチSTA ACKに収めて、PIDを関連付けられていないSTAに送信することができる。
【0005】
APは、マルチユーザ(MU)送信と関連付けられた第2のフレームを送信することができる。第2のフレームは、ダウンリンク(DL)MU物理レイヤ収束手順(PLCP)プロトコルデータユニット(PPDU)の部分とすることができる。第2のフレームは、認証応答フレームとすることができ、PIDを含むことができる。第2のフレームは、信号(SIG)フィールド内にPIDを含むことができる。例えば、PIDは、DL MU PPDUのプリアンブル(例えば、プリアンブルのSIGフィールド)内に含むことができる。第2のフレームは、第1のTXOPの後に続く第2のTXOPにおいて送信することができる。APは、PIDを含むトリガフレームを送信することができる。トリガフレームは、関連付けられていないSTAがAPとアソシエーションを行う前に、送信することができる。APは、例えば、トリガフレームに応答した、関連付けられていないSTAから、アソシエーション要求フレームを受信することができる。APは、アソシエーション要求フレームに応答して、関連付けられていないSTAのためのAIDを示す、アソシエーション応答フレームを送信することができる。APは、AIDとしてPIDを使用することを決定することができる。
【発明の効果】
【0006】
効率WLAN用の同時リンクセットアップおよびダウンリンクデータ取得のための方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】例示的な無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)デバイスを示す図である。
【
図1B】1つまたは複数の開示される特徴を実施することができる、例示的な通信システムの図である。
【
図1C】例示的な無線送受信ユニットWTRUを示す図である。
【
図2】例示的なランダムトリガフレーム(TF-R)を示す図である。
【
図3】例示的な請求されるトリガ目標ウェイクアップ時間(TWT)を示す図である。
【
図4】例示的なブロードキャストされるトリガTWTを示す図である。
【
図5】例示的なトリガフレームフォーマットを示す図である。
【
図6】バッファステータスポーリング/報告情報を伴った例示的なHE A制御フィールドを示す図である。
【
図7】ランダムアクセスを用いた例示的なPS-Poll送信を示す図である。
【
図8】ランダムアクセスを用いた例示的なCF-Poll送信を示す図である。
【
図10】例示的なトリガフィールド設計を示す図である。
【
図11】ランダムアクセス用の例示的なトリガフィールド設計を示す図である。
【
図12】例示的なネットワーク発見およびリンクセットアップを示す図である。
【
図13】マルチユーザ(MU)送信を使用して実施される、例示的なネットワーク発見およびリンクセットアップを示す図である。
【
図14】プレアソシエーションID(PID)を伴ったマルチSTA BAのための例示的なフレームフォーマットを示す図である。
【
図15】例示的なトリガされたPS-Pollおよび/またはDLパケット取得を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
説明的な実施形態についての詳細な説明が、様々な図を参照して、今から行われる。この説明は、可能な実施についての詳細な例を提供するが、詳細は例示的であることが意図されており、本出願の範囲を限定することは決して意図されないことに留意されたい。
【0009】
図1Aは、例示的な無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)デバイスを示している。デバイスのうちの1つまたは複数は、本明細書において説明される特徴のうちの1つまたは複数を実施するために使用することができる。WLANは、限定することなく、アクセスポイント(AP)102と、局(STA)110と、STA112とを含む。STA110、112は、AP102と関連付けることができる。WLANは、DSSS、OFDM、OFDMAなどのチャネルアクセス方式を含むことができる、IEEE802.11通信規格の1つまたは複数のプロトコルを実施するように構成することができる。WLANは、例えば、インフラストラクチャモード、アドホックモードなどの、モードにおいて動作することができる。
【0010】
インフラストラクチャモードにおいて動作するWLANは、1つまたは複数の関連付けられたSTAと通信する、1つまたは複数のAPを備えることができる。APと、APと関連付けられたSTAは、基本サービスセット(BSS)を構成することができる。例えば、AP102、STA110、およびSTA112は、BSS122を構成することができる。拡張サービスセット(ESS)は、(1つまたは複数のBSSを伴った)1つまたは複数のAPと、APと関連付けられたSTAとを備えることができる。APは、有線および/または無線とすることができ、トラフィックをAPに搬送し、および/またはAPから搬送することができる、ディストリビューションシステム(DS)116へのアクセスおよび/またはインターフェースを有することができる。WLAN外部から発信されたWLAN内のSTAへのトラフィックは、トラフィックをWLAN内のSTAに送信することができる、WLAN内のAPにおいて受信することができる。WLAN内のSTAからWLAN外部の送信先、例えば、サーバ118に発信されたトラフィックは、サーバ118に送信されるトラフィックを、例えば、ネットワーク114に向かうDS116を介して、送信先に送信することができる、WLAN内のAPに送信することができる。WLAN内のSTA間のトラフィックは、1つまたは複数のAPを通して送信することができる。例えば、送信元STA(例えば、STA110)は、送信先STA(例えば、STA112)宛てのトラフィックを有することができる。STA110は、トラフィックをAP102に送信することができ、AP102は、トラフィックをSTA112に送信することができる。
【0011】
WLANは、アドホックモードにおいて動作することができる。アドホックモードWLANは、独立基本サービスセット(IBSS)と呼ばれることがある。アドホックモードWLANにおいては、STAは、互いに直接的に通信することができ(例えば、STA110は、APを通して回送される通信を用いずに、STA112と通信することができる)。
【0012】
IEEE802.11デバイス(例えば、BSS内のIEEE802.11 AP)は、WLANネットワークの存在を公表(announce:アナウンス)するために、ビーコンフレームを使用することができる。AP102などのAPは、チャネル上において、例えば、プライマリチャネルなどの、固定されたチャネル上において、ビーコンを送信することができる。STAは、APと接続を確立するために、プライマリチャネルなどのチャネルを使用することができる。
【0013】
STAおよび/またはAPは、キャリアセンス多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)チャネルアクセスメカニズムを使用することができる。CSMA/CAにおいては、STAおよび/またはAPは、プライマリチャネルをセンスすることができる。例えば、STAが、送信するデータを有する場合、STAは、プライマリチャネルをセンスすることができる。プライマリチャネルがビジーであることが検出された場合、STAは、バックオフすることができる。例えば、WLANまたはそれの部分は、例えば、与えられたBSS内においては、与えられた時刻に、1つのSTAが送信することができるように構成することができる。チャネルアクセスは、RTSおよび/またはCTSシグナリングを含むことができる。例えば、送信デバイスによって送信することができる送信要求(RTS)フレームと、受信デバイスによって送信することができる送信可(CTS)フレームの交換。例えば、APが、STAに送信するデータを有する場合、APは、RTSフレームをSTAに送信することができる。STAが、データを受信する用意ができている場合、STAは、CTSフレームを用いて応答することができる。CTSフレームは、RTSを開始したAPがそれのデータを送信することができる間、媒体にアクセスすることを控えるように他のSTAに警告することができる時間値を含むことができる。CTSフレームをSTAから受信すると、APは、データをSTAに送信することができる。
【0014】
デバイスは、ネットワーク割り当てベクトル(NAV)フィールドを介して、スペクトルを予約することができる。例えば、IEEE802.11フレームにおいては、NAVフィールドは、時間期間の間チャネルを予約するために使用することができる。データを送信したいSTAは、その間それがチャネルを使用すると予想することができる時間になるように、NAVを設定することができる。STAが、NAVを設定するとき、NAVは、関連付けられたWLANまたはそれのサブセット(例えば、BSS)に対して設定することができる。他のSTAは、NAVをゼロまでカウントダウンすることができる。カウンタが、ゼロの値に達したとき、NAV機能性は、チャネルが今は利用可能であることを、他のSTAに示すことができる。
【0015】
APまたはSTAなどの、WLAN内のデバイスは、以下のうちの、すなわちプロセッサ、メモリ、(例えば、組み合わせて送受信機とすることができる)無線受信機および/または送信機、1つまたは複数のアンテナ(例えば、
図1Aにおけるアンテナ106)のうちの1つまたは複数を含むことができる。プロセッサ機能は、1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。例えば、プロセッサは、汎用プロセッサ、専用プロセッサ(例えば、ベースバンドプロセッサ、MACプロセッサなど)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)、および状態機械などのうちの1つまたは複数を含むことができる。1つまたは複数のプロセッサは、互いに統合されてよく、または統合されなくてよい。プロセッサ(例えば、1つもしくは複数のプロセッサ、またはそれのサブセット)は、1つまたは複数の他の機能(例えば、メモリなどの他の機能)と統合することができる。プロセッサは、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、変調、復調、および/またはデバイスが
図1AのWLANなどの無線環境内において動作することを可能にすることができる他の任意の機能を実行することができる。プロセッサは、例えば、ソフトウェアおよび/またはファームウェア命令を含む、プロセッサ実行可能コード(例えば、命令)を実行するように構成することができる。例えば、プロセッサは、プロセッサ(例えば、メモリおよびプロセッサを含むチップセット)またはメモリのうちの1つまたは複数の上に含まれるコンピュータ可読命令を実行するように構成することができる。命令の実行は、本明細書において説明される機能のうちの1つまたは複数をデバイスに実行させることができる。
【0016】
デバイスは、1つまたは複数のアンテナを含むことができる。デバイスは、多入力多出力(MIMO)技法を利用することができる。1つまたは複数のアンテナは、無線信号を受信することができる。プロセッサは、例えば、1つまたは複数のアンテナを介して、無線信号を受信することができる。1つまたは複数のアンテナは、(例えば、プロセッサから送信された信号に基づいて)無線信号を送信することができる。
【0017】
デバイスは、プロセッサ実行可能コードもしくは命令(例えば、ソフトウェア、ファームウェアなど)、電子データ、データベース、または他のデジタル情報など、プログラミングおよび/またはデータを記憶するための1つまたは複数のデバイスを含むことができる、メモリを有することができる。メモリは、1つまたは複数のメモリユニットを含むことができる。1つまたは複数のメモリユニットは、1つまたは複数の他の機能(例えば、プロセッサなど、デバイス内に含まれる他の機能)と統合することができる。メモリは、リードオンリメモリ(ROM)(例えば、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)など)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、および/または情報を記憶するための他の非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。メモリは、プロセッサに結合することができる。プロセッサは、例えば、システムバスを介した通信、直接的な通信などで、メモリの1つまたは複数のエンティティと通信することができる。
【0018】
図1Bは、1つまたは複数の開示される実施形態を実施することができる、例示的な通信システム100の図である。例えば、無線ネットワーク(例えば、通信システム100の1つまたは複数の構成要素を備える無線ネットワーク)は、無線ネットワークを越えて(例えば、無線ネットワークと関連付けられたウォールドガーデンを越えて)延びるベアラにQoS特性を割り当てることができるように構成することができる。
【0019】
通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、放送などのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する、多元接続システムとすることができる。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共用を通して、そのようなコンテンツにアクセスすることを可能することができる。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、およびシングルキャリアFDMA(SC-FDMA)など、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を利用することができる。
【0020】
図1Bに示されるように、通信システム100は、複数の無線送受信ユニット(WTRU)、例えば、WTRU102a、102b、102c、102dなど、少なくとも1つのWTRU、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むことができるが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図していることが理解されるべきである。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作および/または通信するように構成された、任意のタイプのデバイスとすることができる。例として、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成することができ、ユーザ機器(UE)、移動局(例えば、WLAN STA)、固定または移動加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、および家電製品などを含むことができる。
【0021】
通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bも含むことができる。基地局114a、114bの各々は、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された、任意のタイプのデバイスとすることができる。例として、基地局114a、114bは、基地送受信機局(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、および無線ルータなどとすることができる。基地局114a、114bは、各々が、単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが理解されるべきである。
【0022】
基地局114aは、RAN104の部分とすることができ、RAN104は、他の基地局、および/または基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどのネットワーク要素(図示されず)も含むことができる。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示されず)と呼ばれることがある、特定の地理的領域内において無線信号を送信および/または受信するように構成することができる。セルは、さらにセルセクタに分割することができる。例えば、基地局114aに関連付けられたセルは、3つのセクタに分割することができる。したがって、一実施形態においては、基地局114aは、送受信機を3つ、すなわち、セルのセクタごとに1つ含むことができる。別の実施形態においては、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を利用することができ、したがって、セルのセクタごとに複数の送受信機を利用することができる。
【0023】
基地局114a、114bは、エアインターフェース116上において、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数と通信することができ、エアインターフェース116は、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)とすることができる。エアインターフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立することができる。
【0024】
より具体的には、上で言及されたように、通信システム100は、多元接続システムとすることができ、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、およびSC-FDMAなどの、1つまたは複数のチャネルアクセス方式を利用することができる。例えば、RAN104内の基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(WCDMA)を使用してエアインターフェース116を確立することができる、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実施することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
【0025】
別の実施形態においては、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTEアドバンスト(LTE-A)を使用してエアインターフェース116を確立することができる、進化型UMTS地上無線アクセス(E-UTRA)などの無線技術を実施することができる。
【0026】
他の実施形態においては、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(すなわち、マイクロ波アクセス用の世界的相互運用性(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV-DO、暫定標準2000(IS-2000)、暫定標準95(IS-95)、暫定標準856(IS-856)、移動体通信用グローバルシステム(GSM)、GSMエボリューション用の高速データレート(EDGE)、およびGSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実施することができる。
【0027】
図1Bの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントとすることができ、職場、家庭、乗物、およびキャンパスなどの局所的エリアにおける無線接続性を容易にするために、任意の適切なRATを利用することができる。一実施形態においては、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、IEEE802.11などの無線技術を実施して、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することができる。別の実施形態においては、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、IEEE802.15などの無線技術を実施して、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立することができる。また別の実施形態においては、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE-Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。
図1Bに示されるように、基地局114bは、インターネット110への直接的な接続を有することがある。したがって、基地局114bは、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスする必要がないことがある。
【0028】
RAN104は、コアネットワーク106と通信することができ、コアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバインターネットプロトコル(VoIP)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークとすることができる。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、請求サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供することができ、および/またはユーザ認証など、高レベルのセキュリティ機能を実行することができる。
図1Bには示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを利用する他のRANと直接的または間接的に通信することができることが理解されるべきである。例えば、E-UTRA無線技術を利用することができるRAN104に接続されるのに加えて、コアネットワーク106は、GSM無線技術を利用する別のRAN(図示されず)とも通信することができる。
【0029】
コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102c、102dが、PSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするためのゲートウェイとしての役割も果たすことができる。PSTN108は、基本電話サービス(POTS)を提供する回線交換電話網を含むことができる。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイート内の伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、およびインターネットプロトコル(IP)など、共通の通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスからなるグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される有線または無線通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを利用することができる1つまたは複数のRANに接続された、別のコアネットワークを含むことができる。
【0030】
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dのいくつかまたはすべては、マルチモード機能を含むことができ、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンク上で異なる無線ネットワークと通信するための複数の送受信機を含むことができる。例えば、
図1Bに示されるWTRU102cは、セルラベースの無線技術を利用することができる基地局114aと通信するように、またIEEE802無線技術を利用することができる基地局114bと通信するように構成することができる。
【0031】
図1Cは、例示的な無線送受信ユニットWTRU102を示している。WTRUは、ユーザ機器(UE)、移動局、WLAN STA、固定または移動加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、および家電製品などとすることができる。WTRU102は、上で説明された通信システムのうちの1つまたは複数において使用することができる。
図1Cに示されるように、WTRU102は、プロセッサ118と、送受信機120と、送信/受信要素122と、スピーカ/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッチパッド128と、非リムーバブルメモリ130と、リムーバブルメモリ132と、電源134と、全地球測位システム(GPS)チップセット136と、他の周辺機器138とを含むことができる。WTRU102は、実施形態との整合性を保ちながら、上記の要素の任意のサブコンビネーションを含むことができることが理解されるべきである。
【0032】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)、および状態機械などとすることができる。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはWTRU102が無線環境において動作することを可能にする他の任意の機能性を実行することができる。プロセッサ118は、送受信機120に結合することができ、送受信機120は、送信/受信要素122に結合することができる。
図1Cは、プロセッサ118と送受信機120を別個の構成要素として示しているが、プロセッサ118と送受信機120は、電子パッケージまたはチップ内に一緒に統合することができることが理解されるべきである。
【0033】
送信/受信要素122は、エアインターフェース116上において、基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信し、または基地局から信号を受信するように構成することができる。例えば、一実施形態においては、送信/受信要素122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナとすることができる。別の実施形態においては、送信/受信要素122は、例えば、IR、UV、または可視光信号を送信および/または受信するように構成された放射器/検出器とすることができる。また別の実施形態においては、送信/受信要素122は、RF信号および光信号の両方を送信および受信するように構成することができる。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成することができることが理解されるべきである。
【0034】
加えて、
図1Cにおいては、送信/受信要素122は単一の要素として示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含むことができる。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を利用することができる。したがって、一実施形態においては、WTRU102は、エアインターフェース116上において無線信号を送信および受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含むことができる。
【0035】
送受信機120は、送信/受信要素122によって送信されることになる信号を変調し、送信/受信要素122によって受信された信号を復調するように構成することができる。上で言及されたように、WTRU102は、マルチモード機能を有することができる。したがって、送受信機120は、WTRU102が、例えば、UTRAおよびIEEE802.11など、複数のRATを介して通信することを可能にするための、複数の送受信機を含むことができる。
【0036】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶表示(LCD)ディスプレイユニットもしくは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合することができ、それらからユーザ入力データを受信することができる。プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することもできる。加えて、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130および/またはリムーバブルメモリ132など、任意のタイプの適切なメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ハードディスク、または他の任意のタイプのメモリ記憶デバイスを含むことができる。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、およびセキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含むことができる。他の実施形態においては、プロセッサ118は、サーバまたはホームコンピュータ(図示されず)上などに配置された、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。
【0037】
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取ることができ、WTRU102内の他の構成要素への電力の分配および/または制御を行うように構成することができる。電源134は、WTRU102に給電するための任意の適切なデバイスとすることができる。例えば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(例えば、ニッケル-カドミウム(NiCd)、ニッケル-亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li-ion)など)、太陽電池、および燃料電池などを含むことができる。
【0038】
プロセッサ118は、GPSチップセット136に結合することもでき、GPSチップセット136は、WTRU102の現在ロケーションに関するロケーション情報(例えば、経度および緯度)を提供するように構成することができる。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース116上においてロケーション情報を受信することができ、および/または2つ以上の近くの基地局から受信している信号のタイミングに基づいて、自らのロケーションを決定することができる。WTRU102は、実施形態との整合性を保ちながら、任意の適切なロケーション決定実施を用いて、ロケーション情報を獲得することができることが理解されるべきである。
【0039】
プロセッサ118は、他の周辺機器138にさらに結合することができ、他の周辺機器138は、追加的な特徴、機能性、および/または有線もしくは無線接続性を提供する、1つまたは複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる。例えば、周辺機器138は、加速度計、eコンパス、衛星送受信機、(写真またはビデオ用の)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、バイブレーションデバイス、テレビ送受信機、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、およびインターネットブラウザなどを含むことができる。無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)は、インフラストラクチャ基本サービスセット(BSS)モード、および独立BSS(IBSS)モードなど、複数の動作モードを有することができる。インフラストラクチャBSSモードにあるWLANは、BSS用のアクセスポイント(AP)を有することができる。1つまたは複数の局(STA)は、APと関連付けることができる。APは、トラフィックをBSSに搬送し、またBSSから搬送する、ディストリビューションシステム(DS)または他のタイプの有線/無線ネットワークへのアクセスまたはインターフェースを有することができる。BSS外部から発信されたSTAへのトラフィックは、トラフィックをSTAに配信することができるAPを通して到着することができる。STAからBSS外部の送信先に発信されたトラフィックは、トラフィックをそれぞれの送信先に配信することができるAPに送信することができる。BSS内のSTA間のトラフィックは、APを通して送信することができ、例えば、送信元STAからAPに、APから送信先STAに送信することができる。BSS内のSTA間のトラフィックは、ピアツーピアトラフィックとすることができる。ピアツーピアトラフィックは、例えば、802.11e DLSまたは802.11zトンネルドDLS(TDLS)を使用する直接リンクセットアップ(DLS)を用いて、送信元STAと送信先STAとの間で直接的に送信することができる。独立BSS(IBSS)モードにあるWLANは、APを有さなくてよく、STAは、互いに直接的に通信することができる。IBSSモードの通信は、「アドホック」モードの通信を呼ばれることがある。
【0040】
APは、例えば、802.11acインフラストラクチャ動作モードにおいて、固定されたチャネル(例えば、プライマリチャネル)上において、ビーコンを送信することができる。チャネルは、例えば、20MHz幅とすることができる。チャネルは、BSSの動作チャネルとすることができる。チャネルは、例えば、APとの接続を確立するために、STAによって使用することができる。802.11システムにおけるチャネルアクセスメカニズムは、キャリアセンス多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)である。APを含むSTAは、例えば、CSMA/CA動作モードにおいて、プライマリチャネルをセンスすることができる。例えば、チャネルがビジーであることが検出されたときは、与えられたBSS内においては、ある時刻に、ただ1つのSTAが送信することができるように、STAは、バックオフすることができる。
【0041】
高スループット(HT)STAは、例えば、802.11nでの通信のために、例えば、40MHz幅のチャネルを使用することができる。プライマリ20MHzチャネルは、隣接する20MHzチャネルと組み合わされて、40MHz幅の連続チャネルを形成することができる。
【0042】
超高スループット(VHT)STAは、例えば、802.11acでは、例えば、20MHz、40MHz、80MHz、および160MHz幅のチャネルをサポートすることができる。40MHzおよび80MHzチャネルは、例えば、連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって、形成することができる。160MHzチャネルは、例えば、8つの連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって、または2つの非連続な80MHzチャネルを組み合わせることによって、形成することができ、後者は、80+80構成と呼ばれることがある。80+80構成は、例えば、チャネルエンコーディングの後、データを2つのストリームに分割するセグメントパーサを通過させることができる。逆高速フーリエ変換(IFFT)および時間領域処理は、例えば、各ストリームに対して別々に、実行することができる。ストリームは、2つのチャネル上にマッピングすることができる。データは、2つのチャネル上において送信することができる。受信機は、送信機メカニズムを逆転することができる。受信機は、複数のチャネル上において送信されたデータを再び組み合わせることができる。再び組み合わされたデータは、媒体アクセス制御(MAC)に送ることができる。
【0043】
GHz未満(例えば、MHz)動作モードは、例えば、802.11afおよび802.11ahによって、サポートすることができる。チャネル動作帯域幅およびキャリアは、例えば、802.11nおよび802.11acにおいて使用される帯域幅およびキャリアと比べて、削減することができる。802.11afは、TVホワイトスペース(TVWS)スペクトルにおいて、例えば、5MHz、10MHz、および20MHz帯域幅をサポートすることができ、802.11ahは、非TVWSスペクトルにおいて、例えば、1MHz、2MHz、4MHz、8MHz、および16MHz帯域幅をサポートすることができる。802.11ahについての使用事例の例は、マクロカバレージエリアにおけるメータタイプ制御(MTC)デバイスのサポートとすることができる。MTCデバイスは、限られた能力(例えば、限られた帯域幅)を有することができ、非常に長いバッテリ寿命を有するように設計することができる。
【0044】
WLANシステム(例えば、802.11n、802.11ac、802.11af、および802.11ahシステム)は、プライマリチャネルとして指定されたチャネルなど、複数のチャネルおよびチャネル幅をサポートすることができる。プライマリチャネルは、例えば、BSS内のSTAによってサポートされる最大の共通動作帯域幅に等しい帯域幅を有することができる。プライマリチャネルの帯域幅は、最小の帯域幅動作モードをサポートするSTAによって、制限されることがある。802.11ahの例においては、例えば、1MHzモードをサポートする1つまたは複数のSTA(例えば、MTCタイプデバイス)が存在し、一方で、APおよび他のSTAが、2MHz、4MHz、8MHz、16MHz、または他のチャネル帯域幅の動作モードをサポートするとき、プライマリチャネルは、1MHz幅とすることができる。キャリアセンシングおよびNAV設定は、プライマリチャネルのステータスに依存することができる。例として、1MHz動作モードをサポートするSTAが、プライマリチャネル上においてAPに送信を行っているせいで、プライマリチャネルがビジーステータスを有するとき、すべての利用可能な周波数バンドは、利用可能であるにもかかわらず、ビジーであると見なされ、アイドルであり続けることがある。
【0045】
利用可能な周波数バンドは、異なる地域間で様々であることができる。例として、米国においては、802.11ahによって使用される利用可能な周波数バンドは、米国においては、902MHzから928MHzとすることができ、韓国においては、917.5MHzから923.5MHzとすることができ、日本においては、916.5MHzから927.5MHzとすることができる。利用可能な総周波数バンドは、異なる地域間で様々であることができる。例として、802.11ahについての利用可能な総帯域幅は、国コードに応じて、6MHzから26MHzであることができる。
【0046】
HEと呼ばれることがある、IEEE802.11(商標)高効率WLAN(HEW)は、2.4GHzおよび5GHzバンドにおけるAPおよびSTAの高密度配備など、多くの使用シナリオにおいて、無線ユーザによって経験されるサービス品質(QoS)を強化することができる。HEW無線リソース管理(RRM)技術は、スタジアムイベント用のデータ配信、鉄道駅または企業/店舗環境などの高ユーザ密度シナリオ、医療用途用のビデオ配信および無線サービスなど、様々な用途または使用シナリオをサポートすることができる。HEWは、例えば、IEEE802.11axにおいて、実施することができる。
【0047】
ネットワークアプリケーションによって生成することができるショートパケットは、仮想オフィス、TPC送達確認(ACK)、ビデオストリーミングACK、デバイス/コントローラ(例えば、マウス、キーボード、ゲームコントロール)、アクセス(例えば、プローブ要求/応答)、ネットワーク選択(例えば、プローブ要求、アクセスネットワーククエリプロトコル(ANQP))、およびネットワーク管理(例えば、制御フレーム)など、様々な用途において適用可能であることができる。
【0048】
アップリンク(UL)およびダウンリンク(DL)直交周波数分割多元接続(OFDMA)、ならびにULおよびDL MU-MIMOなどの、MU機能を、802.11axにおいて実施することができる。OFDMAは、チャネル選択を利用して、例えば、密なネットワーク状況において、周波数選択性多重化ゲインを改善または最大化することができる。例えば、高速リンク適合、周波数選択性スケジューリング、およびリソースユニットベースのフィードバックを可能にするために、フィードバックのためのメカニズムを設計および定義することができる。
【0049】
802.11においては、キャリアセンス多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)を、(例えば、チャネルアクセス方式として)利用することができる。CSMA/CAにおいては、ある時刻には、1つ(例えば、ただ1つ)のSTAが、媒体にアクセスすることができる。802.11におけるCSMA/CAは、マルチユーザ(MU)同時ランダムアクセスをサポートすることができない。
【0050】
(例えば、802.11axにおいては)トリガフレームを提供することができる。トリガフレームは、APによって送信することができる。トリガフレームは、次回の同時UL MU送信を同期させ、および/またはスケジュールすることができる。APによって送信されたトリガフレームに対する応答(例えば、即時応答)として、UL MU物理レイヤ収束プロトコル(PLCP)プロトコルデータユニット(PPDU)(例えば、MU-MIMOまたはOFDMA)を送信することができる。
【0051】
ランダムアクセスのサポートは、OFDMAを使用して、トリガフレームによって開始することができる。トリガフレームは、ランダムアクセス用のリソースを割り当てることができる。ランダムアクセスのために、ランダムトリガフレーム(TF-R)を使用することができる。TF-Rは、2つ以上のSTAによって同時にランダムアクセスすることができるリソースユニット(RU)の少なくとも1つの割り当てを示すことができる。
【0052】
図2は、例示的なTF-R200を示す図である。例えば、TF-R200は、複数のRU202を含むことができる。
図2に示されるように、第1のSTA
(例えば、STA2)は、複数のRU202のうちの第1のRU202Aを選択することができ、第2のSTA
(例えば、STA1)は、複数のRU202のうちの第2のRU202Cを選択することができる。第3のRU202B(例えば、RU2)、第4のRU202D(例えば、RU4)、および/または第5のRU202E(例えば、RU5)は、選択されなくてよく、および/または割り当てられなくてよい。ランダムアクセスは、スロッテドアロハに類似することができる。
【0053】
スケジュールされたトリガフレームのためのメカニズムを提供することができる。スケジュールされたトリガフレームのメカニズムは、請求されるトリガ目標ウェイクアップ時間(TWT)、および/またはブロードキャストされるトリガTWTを含むことができる。トリガフレームメカニズムは、示されたトリガフレームについての目標送信時間を含むことができる。トリガフレームについての目標送信時間は、暗黙的なTWT動作に基づくことができる。ブロードキャストされるトリガTWTは、ビーコンフレーム内にTWT要素を含むことによって、可能にすることができる。例えば、APは、ビーコンフレーム内のTWT応答において、1つまたは複数の目標トリガ時間を示すことができる。TWTパターンは、ビーコンフレームの後に続くビーコン間隔の間有効(例えば、その間だけ有効)とすることができる。APは、TWTセットアップ中に、1つまたは複数のブロードキャストされるトリガTWTを示すことができる。請求されるトリガTWTは、暗黙的なTWTネゴシエーションを使用することによって、可能にすることができる。例えば、STAは、APが1つまたは複数のトリガフレームをスケジュールすることを要求することができる。STAは、TWT要求を介して、APが1つまたは複数のトリガフレームをスケジュールすることを要求することができる。TWTパターンは、ULトラフィックパターン、および/またはサービス品質(QoS)要件に基づいて、決定することができる。TWTパターンは、定期的とすることができる。APは、要求に応答することができる。応答は、TWT要求を確認することができる。応答は、1つまたは複数の代替TWTスケジュールを提供することができる。1つまたは複数の代替TWTスケジュールは、複数のSTAからの情報に基づいて、決定することができる。類似のトラフィックパターンを有する2つ以上のSTAは、(例えば、類似のTWTサービス期間および/または他の類似のパラメータを有する)類似のTWTに割り当てることができる。
【0054】
ブロードキャストされるトリガTWTが可能にされるケースにおいては、STAとAPは、TWT要求とTWT応答とを交換して、PS STAによって監視される目標ビーコンフレームを示すことができる。
【0055】
図3は、例示的な請求されるトリガTWT300を示す図である。請求されるトリガTWT300は、トリガTWTセットアップ302を含むことができる。トリガTWTセットアップ302は、ネゴシエートすることができる。高効率(HE)非AP STAは、トリガフレームのスケジューリングを要求することができる。HE非AP STAは、各TWTの開始時に、トリガフレームのスケジューリングを要求することができる。APは、各TWTの開始時に、トリガフレームのスケジューリングを確認することができる。APは、各TWTサービス期間(SP)306の開始時に、トリガフレーム304をスケジュールすることができる。1つまたは複数の非AP STAは、TWTにおいてウェイクアップすることができる。1つまたは複数の非AP STAは、MU DL/UL交換を準備することができる。1つまたは複数の非AP STAは、APによって送信されるトリガフレーム304を待つことができる。TWT SP306中に、1つまたは複数の非AP STAは、(例えば、トリガフレーム304を受信すると)省電力(PS)ポーリング、自動省電力配信(APSD)トリガフレーム、および/またはUL/DLバッファ可能ユニット(BU)などを交換することができる。STAは、(例えば、TWTがネゴシエートされているときは)ビーコンフレームを読み取るために、ウェイクアップしなくてよい。DL BU利用可能性は、TWT SP306中に、示すことができる。1つまたは複数の非AP STAは、(例えば、トラフィックパターンが変化したときは)TWTを再びネゴシエートすることができる。
【0056】
図4は、例示的なブロードキャストされるトリガTWT400を示す図である。STAとAPとの間で、TWT要求とTWT応答とを交換することができる。TWT要求およびTWT応答は、PS STAによって監視される目標ビーコンフレームをネゴシエートすることができる。例えば、STAは、TWT要求をAPに送信して、ブロードキャストされるトリガTWTの動作を要求することができる。APは、TWT応答をSTAに送信することができる。TWT応答は、目標TBTTになるように設定されたTWT、および/またはSTAのリスン間隔になるように設定されたTWTウェイク間隔を含むことができる。STAは、TWTからTWTウェイク間隔の期間を用いて、ビーコンフレームを監視することができる。STAが、ビーコン内に含まれるTWT応答において、1つまたは複数の目標トリガ時間を受信したとき、STAは、1つまたは複数の目標トリガ時間まで、電力を節約することができる。STAは、(例えば、トリガフレームを受信するために)1つまたは複数の目標トリガ時間において、ウェイクアップすることができる。
【0057】
トリガフレームのためのフォーマットは、共通情報を含むことができる。共通情報は、情報、持続時間、および/またはトリガの目的の表示のフォーマットを含むことができる。トリガフレームのためのフォーマットは、ユーザ別情報を含むことができる。ユーザ別情報は、AID、RU割り当て記述、および/または電力制御情報などを含むことができる。
【0058】
図5は、例示的なトリガフレームフォーマット500を示す図である。制御フレームフォーマットは、UL MU PPDUを送信し、および/またはUL MU PPDUのためのリソースを割り当てる、1つまたは複数のSTAを識別するための情報を含むことができる。例えば、トリガフレーム500は、レガシヘッダ、1つもしくは複数のアドレス、1つもしくは複数のトリガ情報フィールド、および/またはFCSフィールドを含むことができる。レガシヘッダは、FCフィールド、および/または持続時間フィールドを含むことができる。受信機は、レガシヘッダに基づいて、NAV設定を決定することができる。1つまたは複数のアドレスは、1つまたは複数のトリガ情報フィールドの使用および/またはフォーマットに基づいて、決定することができる。1つまたは複数のトリガ情報フィールドは、1つまたは複数の受信機についての情報を含むことができる。1つまたは複数のトリガ情報フィールドは、1つもしくは複数の受信機に共通の情報、および/または1つもしくは複数の受信機の各々に固有の情報を含むことができる。1つまたは複数のトリガ情報フィールドは、情報のフォーマットを示す1つまたは複数のサブフィールドを含むことができる。1つまたは複数のトリガ情報フィールドは、UL MU応答の持続時間を含むことができる。1つまたは複数のトリガ情報フィールドは、トリガの目的の表示を含むことができる。1つまたは複数のトリガ情報フィールドは、STAの識別子(例えば、AID)を含むことができる。1つまたは複数のトリガ情報フィールドは、UL MU MIMOリソース割り当て記述(例えば、1つまたは複数の割り当てられたストリーム)を含むことができる。1つまたは複数のトリガ情報フィールドは、UL OFDMAリソース割り当て記述(例えば、1つまたは複数の割り当てられたRU)を含むことができる。1つまたは複数のトリガ情報フィールドは、電力制御情報を含むことができる。
【0059】
図6は、バッファステータスポーリング/報告情報を伴った、例示的なHE A制御フィールド600を示す図である。集約された制御フィールド(例えば、HE A制御フィールド600)は、(例えば、異なる802.11ax機能のために必要とされる制御情報などの)制御情報を含むことができる。HE A制御フィールド600は、柔軟であることができる。HE A制御フィールド600は、(例えば、最小のオーバヘッドを伴って)PPDUに動的に追加することができる。HE A制御フィールド600は、バッファステータスポーリング/報告情報を含むことができる。HE A制御フィールド600は、QoS制御フィールドを含むことができる。
【0060】
WLAN内における協調的直交チャネルアクセス(COCA)を提供することができる。WLAN内におけるCOCAは、サポートCOCAについての能力表示、COCA動作のための構成、COCA動作の同期、複数のCOCAフレームの識別、および/またはCOCAフレーム上における情報の搬送を含むことができる。
【0061】
PS-Pollフレームおよび/またはCF-Pollフレームは、ランダムアクセス方法で送信することができる。PS-Pollフレームおよび/またはCF-Pollフレームは、トリガフレームによってトリガすることができる。
図7は、ランダムアクセスを用いた例示的なPS-Poll送信700を示す図である。
図8は、ランダムアクセスを用いた例示的なCF-Poll送信800を示す図である。
【0062】
ランダムアクセスを使用したネットワーク発見およびリンクセットアップを提供することができる。ネットワーク発見およびリンクセットアップは、利用可能なAPの発見、サービス発見(Service Discovery)、認証(Authentication)、アソシエーション(Association)、および/またはWLANシステムのためのIPアドレス割り当てを含むことができる。STAは、アプリケーションにおける遅延を防止するために、および/または過剰な負荷が無線媒体を閉塞(clog up)させることを防止するために、(例えば、時間期間内に、例えば、迅速および/または効率的に)接続を確立する必要がある。STAは、リンクセットアップ前には、APに知られていなくてよい。STAとAPとの間のトラフィックの負荷は、予測するのが難しい(例えば、予測不可能な)ことがある。ネットワーク発見およびリンクセットアップにおいては、1つまたは複数の関連付けられていないSTAは、APに知られていない可能性が高い。1つまたは複数の関連付けられていないSTAのネットワーク発見およびリンクセットアップと関連付けられたトラフィック負荷は、予測するのが難しい(例えば、予測不可能な)ことがある。1つまたは複数の関連付けられていないSTAは、ランダムアクセスを使用して、ネットワーク発見を行うことができる。1つまたは複数の関連付けられていないSTAは、ランダムアクセスを使用して、1つまたは複数のAPとのリンクセットアップを行うことができる。
【0063】
APは、1つまたは複数のタイプのフレームで、リソース割り当て情報および/またはトリガを送信することができる。リソース割り当て情報および/またはトリガは、1つまたは複数のフレームの送信のために使用することができる。例えば、APは、ビーコン(例えば、通常のビーコンまたはショートビーコン)内に、FILS発見フレーム、測定パイロットフレーム、ブロードキャストプローブ応答フレーム、認証応答フレーム、または他のタイプのフレーム、プローブ要求、サービス発見、認証要求、アソシエーション要求、および/もしくは再アソシエーション要求など、ネットワーク発見およびリンクセットアップフレームの送信と関連付けられた1つもしくは複数のリソース割り当ておよび/もしくはトリガを含むことができる。
【0064】
図9は、例示的なトリガ要素900を示す図である。デバイス(例えば、AP、APとして動作するSTA、非AP STAなど)は、ビーコン、ショートビーコン、FILS発見フレーム、ブロードキャストプローブ応答フレーム、認証応答フレーム、および/または他の任意のタイプのフレーム内に、トリガ要素900を含むことができる。例えば、トリガ要素900は、以下のフィールド、すなわち、要素ID、長さ、要素ID拡張、フォーマット、および/または1つもしくは複数のトリガフィールドのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0065】
要素IDおよび/または要素ID拡張フィールドは、要素がトリガ要素であることを示す(例えば、個別に、または組み合わせて示す)ことができる。長さフィールドは、トリガ要素900内の残りの要素の長さを示すことができる。フォーマットフィールドは、トリガフィールドのフォーマットを示すことができる。トリガフィールドのフォーマットは、以下のうちの、すなわち、決定論的アクセス、ランダムアクセス、および/または混合された決定論的アクセスのうちの1つまたは複数を含むことができる。決定論的アクセスにおいては、媒体にアクセスすることを許可された1つまたは複数のSTAを(例えば、暗黙的または明示的に)示すことができる。決定論的アクセスにおいては、関連付けられたトリガされたTXOPにおけるSTAのための1つまたは複数の割り当てられたリソースを(例えば、暗黙的または明示的に)示すことができる。ランダムアクセスにおいては、媒体にアクセスすることを許可された1つまたは複数のSTAを示すことができる。ランダムアクセスのためのリソースプールを示すことができる。媒体アクセスのために使用されるリソース、および/またはどのSTAがランダムアクセスを行うかは、決定論的でなくてよい。混合モードにおいては、決定論的およびランダムアクセスを許可(例えば、使用)することができる。ランダムアクセスのために使用される1つまたは複数のリソースを示すことができる。トリガフィールド(例えば、各トリガフィールド)のフォーマットを示すために、(例えば、各トリガフィールド内に)フォーマットフィールドを含むことができる。
【0066】
1つまたは複数のトリガフィールドは、トリガフィールド1~Nとして表すことができる。各トリガフィールドは、ある期間についてのトリガリング情報を示すことができる。各トリガフィールドは、以下のフィールド、すなわち、オフセットフィールド、タイプフィールド、持続時間フィールド、STA IDフィールド、リソースフィールド、および/またはTX/RX設定フィールドのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0067】
オフセットフィールドは、トリガされた送信のオフセットタイミングを示すことができる。オフセットタイミングは、現在のフレームの終了時に開始することができる。オフセットタイミングは、TSFタイマ値またはある時点に開始することができる。0のオフセットフィールド値は、トリガされた送信が現在のフレームの後(例えば、直後)に(例えば、IFS、DIPS、AIFSなどの何らかの事前決定された遅延を潜在的に伴って)開始することができることを示すことができる。オフセットフィールドは、含まれるパラメータのリストを通して伝達(例えば、暗黙的に伝達)することができる。
【0068】
タイプフィールドは、トリガすることができるフレームのタイプを示すことができる。タイプフィールドの可能な値は、PS-Poll、データ、制御、管理、ネットワーク発見(例えば、プローブ要求)、リンクセットアップ(例えば、認証要求および/もしくは(再)アソシエーション要求)フレーム、ならびに/または1つまたは複数(例えば、すべて)のタイプのフレームを含むことができる。タイプフィールドは、送信を許可されたフレームのタイプであることを「1」が示す、ビットマップを含むことができる。
【0069】
持続時間フィールドは、トリガされた送信の1つまたは複数の持続時間を含むことができる。持続時間フィールドは、トリガされた送信の1つまたは複数の持続時間を決定するために使用することができる、1つまたは複数のパラメータを含むことができる。持続時間フィールドは、パラメータのリストを含むことによって、伝達(例えば、暗黙的に伝達)することができる。
【0070】
STA IDフィールドは、1つまたは複数のサブフィールドを含むことができる。STA IDフィールドの1つまたは複数のサブフィールドは、媒体アクセスを行うようにトリガされた1つまたは複数のSTAの識別情報を含むことができる。1つまたは複数のサブフィールドの各々は、MACアドレス、AID、(すべてのSTAがランダムアクセスを行うことを許可されたことを暗示することができる)ブロードキャストアドレス、および/または(例えば、決定論的もしくはランダムアクセスを行うことを許可されたSTAのグループを暗示することができ、決定論的アクセスのケースにおいては、グループ内のSTAの順序が割り当てられるリソースの順序を暗示することができる)グループID/アドレスのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0071】
リソースフィールドは、1つまたは複数のサブフィールドを含むことができる。リソースフィールドの1つまたは複数のサブフィールドは、トリガされた送信のために割り当てられた1つまたは複数のリソースを示すことができる。ランダムアクセスのケースにおいては、リソースフィールドは、どのRBがリソースとして使用されることを許可されるかを示すビットマップを含むことができる。混合または決定論的アクセスのケースにおいては、1つまたは複数のサブフィールドの各々は、STA IDフィールド内のサブフィールドに対応することができる。STA IDフィールド内のグループID/アドレスのケースにおいては、グループ内のSTAの順序は、そのSTAに割り当てられたリソースを含むサブフィールドの順序を暗示することができる。
【0072】
TX/RX設定フィールドは、(例えば、送信電力など)トリガされた送信のためのTX/RX設定を示すことができる。TX/RX設定フィールドは、変調/符号化方式(MCS)を示すことができる。送信電力設定は、「現在フレームの送信電力」、または「APにおけるトリガされた送信の目標受信電力」として実施することができる。1つまたは複数のトリガされたSTAは、送信電力設定値を使用して、トリガされた送信のための適切な送信電力を決定することができる。
【0073】
図10は、例示的なトリガフィールド1000設計を示す図である。各TXフィールドは、STA IDフィールド、リソースフィールド、および/またはTX/RX設定フィールドを含むことができる。リソースフィールドは、STA IDフィールド内で示された1つまたは複数のSTAに割り当てられた1つまたは複数のリソースを示すことができる。TX/RX設定フィールドは、STA IDフィールド内で示された1つまたは複数のSTAと関連付けることができる。ランダムアクセス(例えば、混合またはランダムアクセスフォーマット)のケースにおいては、STA IDフィールドは、割り当てられたリソースがランダムアクセス用である旨のインジケータを含むことができる。インジケータは、ブロードキャストアドレス、マルチキャストアドレス、および/または特定の値を含むことができる。決定論的アクセス(例えば、混合または決定論的アクセスフォーマット)のケースにおいては、STA IDフィールドは、MACアドレス、AID、および/または割り当てられたリソースを使用して決定論的アクセスを行うことができる他のタイプのSTA IDを含むことができる。
【0074】
図11は、(例えば、ランダムアクセスのための)例示的なトリガフィールド1100設計を示す図である。例示的なトリガフィールド1100設計は、オフセットフィールド、タイプフィールド、持続時間フィールド、STA IDフィールド、リソースビットマップフィールド、および/またはTX/RX設定フィールドを含むことができる。STA IDフィールドは、1つまたは複数のSTAを示すことができる。STA IDフィールドは、ブロードキャストアドレス、マルチキャストアドレス、グループアドレス/ID、または特定の値などの1つまたは複数の値を含むことができる。STA IDフィールド内で示された1つまたは複数のSTAは、媒体アクセスを行うことができる。リソースビットマップフィールドは、ランダムアクセスのために使用することができる1つまたは複数のリソースを示すことができるビットマップを含むことができる。
【0075】
トリガ要素(例えば、フィールドのサブセットおよび/またはそれのサブフィールド)は、新たに定義された要素、または(例えば、RPS要素、TWT要素、TIM要素、および/もしくは電力節約要素などの)既存の要素を使用して実施することができる。トリガ要素は、トリガフレーム、ビーコンフレーム、ショートビーコンフレーム、FILS発見フレーム、NDPフレーム、および/または他の任意のタイプのフレームなど、任意の既存または新しいフレームの一部として実施することができる。トリガ要素は、MAC/PHYヘッダとして実施することができる。
【0076】
図12は、ネットワーク発見およびリンクセットアップ1200と関連付けられた例を示す図である。破線矢印は、トリガされたランダムアクセスを示すことができる。実線矢印は、トリガされた決定論的アクセスを示すことができる。
【0077】
ネットワーク発見およびリンクセットアップ1200は、以下のうちの1つまたは複数を含むことができる。APは、ビーコンフレームまたはプローブ応答フレームをブロードキャストすることができる。ビーコンフレームまたはプローブ応答フレームは、トリガ要素を含むことができる。プローブ応答フレームは、ブロードキャストプローブ応答フレームとすることができる。トリガ要素は、1つまたは複数のトリガされた送信をトリガすることができる。トリガ要素は、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスをトリガすることができる。トリガ要素は、ランダムアクセス用の1つまたは複数のリソースを、ネットワーク発見、リンクセットアップ、および/もしくはデータ、PS-Pollフレーム、または1つもしくは複数の他のフレーム(例えば、すべてのタイプのフレーム)の目的で使用することができることを示すことができる。トリガ要素は、ビーコンフレームの後(例えば、直後)に、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスをトリガすることができる。トリガ要素は、DIFS、AIFS、SIFS、または事前決定された値などの遅延を伴って、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスをトリガすることができる。遅延は、ビーコン内(例えば、トリガ要素内)で示された値に基づいて、決定することができる。トリガフレームは、ビーコンフレームまたはプローブ応答フレームの後(例えば、直後)に、送信することができる。トリガフレームは、トリガ要素と類似の内容を含むことができる。
【0078】
図12に示されるように、ビーコン内のトリガ要素は、ランダムアクセス用のRBなど、1つまたは複数の(例えば、3つの)リソースを、ネットワーク発見およびリンクセットアップフレームのために割り当てることができる。プローブ応答フレーム(例えば、ブロードキャストプローブ応答フレーム)内のトリガ要素は、ランダムアクセス用の1つまたは複数のリソースを、ネットワーク発見およびリンクセットアップフレームのために割り当てることができる。STAのグループ(または、例えば、すべてのSTA)は、ビーコンフレームまたはブロードキャストプローブ応答フレーム内で(例えば、トリガ要素内で)示された1つまたは複数のランダムアクセスリソースを使用することを許可されることができる。1つまたは複数のフレーム(例えば、すべてのタイプのフレーム)に対して、1つのリソースは、決定論的アクセス用に使用することができる。STA3およびSTA12は、対応する認証要求フレームを送信するために、ランダムアクセス用のリソースまたはRB1および3を(例えば、ランダムに)選択することができる。リソース2は、ランダムアクセスのためにSTAによって選択されなくて良い。STA1は、決定論的アクセスを使用して、データフレームをAPに送信することができる。
【0079】
(例えば、第2以降のトリガフィールドによって示された)2つ以上のトリガされたセッションが、ビーコンフレームまたはブロードキャストプローブ応答フレームによってトリガされるケースにおいては、トリガフレームは、第2またはそれ以降の他のトリガされたセッションの開始時に送信することができる。トリガフレームは、対応するトリガフィールドと同じ情報を含むことができる。ランダムアクセスまたは決定論的アクセスを正常に行うことができないSTAは、以降のトリガされたセッションにおいて、ランダムまたは決定論的アクセスを行うことができる。より以前のトリガされたセッションにおいて衝突または失敗を経験した(例えば、送信されたパケットが送達確認されなかった)STAは、以降のトリガされたセッションにおいて、ランダムまたは決定論的アクセスを行うことができる。トリガフレームは、トリガフレーム/トリガされたセッションが現在のトリガフレームの後に続くかどうかについての表示を含むことができる。トリガフレームは、現在のトリガされたセッションが一連のトリガされた送信における最後であるかどうかについての表示を含むことができる。現在のトリガされたセッションが一連のトリガされた送信における最後であるかどうかについての表示は、最後にトリガされた送信の後に、1つまたは複数のSTAが媒体アクセスを求めて競争することを許可されることを示すことができる。以降のトリガされたセッションにおいてトリガされることが示された1つまたは複数のSTAは、電力節約モードに入ることができる。1つまたは複数のSTAは、後の割り当てられたトリガされたセッションにおいて、ウェイクアップすることができる。
【0080】
APは、FILS発見フレームをブロードキャストまたはマルチキャストすることができる。FILS発見フレームは、トリガ要素を含むことができる。トリガ要素は、1つまたは複数のトリガされた送信をトリガすることができる。トリガ要素は、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスの両方をトリガすることができる。トリガ要素は、ランダムアクセス用の1つまたは複数のリソースを、ネットワーク発見、リンクセットアップ、および/もしくはデータ、PS-Pollフレーム、または1つもしくは複数のフレーム(例えば、すべてのタイプのフレーム)のために使用することができることを示すことができる。トリガ要素は、FILS発見フレームの後(例えば、直後)に、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスをトリガすることができる。トリガ要素は、DIFS、AIFS、SIFS、または事前決定された値などの遅延を伴って、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスをトリガすることができる。遅延は、FILS発見フレーム内(例えば、トリガ要素内)で示された値に基づいて、決定することができる。トリガフレームは、トリガ要素と類似の内容を含むことができるFILS発見フレームの後(例えば、直後)に、送信することができる。
【0081】
図12に示されるように、FILS発見フレーム内のトリガ要素は、ランダムアクセス用のRBなど、1つまたは複数の(例えば、3つの)リソースを、ネットワーク発見およびリンクセットアップフレームのために割り当てることができる。STAのグループ(または、例えば、すべてのSTA)は、FILS発見フレーム内で示されたランダムアクセスリソースを使用することを許可されることができる。FILS発見フレーム内のトリガ要素は、決定論的アクセス用のリソースを、データフレームのために割り当てることができる。例えば、STA2、STA7、およびSTA11は、アソシエーション要求もしくは再アソシエーション要求フレーム、認証要求フレーム、および/またはプローブ要求フレームを送信するために、ランダムアクセス用のリソース1、3、および4を(例えば、ランダムに)選択することができる。STA6は、決定論的アクセスを使用して、データフレームをAPに送信することができる。
【0082】
(例えば、第2以降のトリガフィールドによって示された)2つ以上のトリガされたセッションが、FILS発見フレームによってトリガされるケースにおいては、トリガフレームは、第2以降のトリガされたセッションの開始時に送信することができる。トリガフレームは、対応するトリガフィールドと同じ情報を含むことができる。ランダムアクセスまたは決定論的アクセスを行うことができないSTAは、以降のトリガされたセッションにおいて、ランダムまたは決定論的アクセスを行うことができる。STAは、(例えば、送信されたパケットが送達確認されなかった)より以前のトリガされたセッションにおいて衝突を経験し得る。トリガフレームは、トリガフレーム/トリガされたセッションが現在のトリガフレームの後に続くかどうかについての表示を含むことができる。トリガフレームは、現在のトリガされたセッションが一連の最後である旨の表示を含むことができる。以降のトリガされたセッションにおいてトリガされることが示されたSTAは、電力節約モードに入ることができる。STAは、後の割り当てられたトリガされたセッションにおいて、ウェイクアップすることができる。
【0083】
APは、トリガ要素を含むショートビーコンフレームをブロードキャストすることができる。トリガ要素は、1つまたは複数のトリガされた送信をトリガすることができる。トリガ要素は、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスの両方をトリガすることができる。トリガ要素は、ランダムアクセス用の1つまたは複数のリソースを、ネットワーク発見、リンクセットアップ、および/もしくはデータ、PS-Pollフレーム、または1つもしくは複数のフレーム(例えば、すべてのタイプのフレーム)の目的で使用することができることを示すことができる。トリガ要素は、ショートビーコンフレームの後(例えば、直後)に、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスをトリガすることができる。トリガ要素は、DIFS、AIFS、SIFS、または事前決定された値などの遅延の後に、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスをトリガすることができる。遅延は、ショートビーコンフレーム内(例えば、トリガ要素内)において示すことができる。トリガフレームは、トリガ要素と類似の内容を含むことができるショートビーコンフレームの後(例えば、直後)に、送信することができる。
【0084】
図12に示されるように、ショートビーコンフレーム内のトリガ要素は、1つまたは複数の(例えば、2つの)リソースを割り当てることができる。1つまたは複数のリソースは、(例えば、ネットワーク発見およびリンクセットアップフレームのためのランダムアクセス用のRBなどの)リソース1および4を含むことができる。STAのグループ(または、例えば、すべてのSTA)は、ショートビーコン内で示されたランダムアクセスリソースを使用することを許可されることができる。1つまたは複数のフレーム(例えば、すべてのタイプのフレーム)に対して、リソース2は、ランダムアクセス用に使用することができる。リソース3は、PS-Pollのために、ランダムアクセス用に使用することができる。STA9およびSTA22は、アソシエーションもしくは再アソシエーション要求フレーム、および認証要求フレームを送信するために、ランダムアクセス用のリソース1および4を(例えば、ランダムに)選択することができる。STA6は、決定論的アクセスを使用して、データフレームをAPに送信することができる。STA16は、データフレームを送信するために、リソース2を(例えば、ランダムに)選択することができる。STA21は、PS-Pollフレームを送信するために、リソース3を(例えば、ランダムに)選択することができる。
【0085】
(例えば、第2以降のトリガフィールドによって示された)2つ以上のトリガされたセッションが、ビーコンフレーム(例えば、ショートビーコンフレーム)によってトリガされるケースにおいては、トリガフレームは、第2以降のトリガされたセッションの開始時に送信することができる。トリガフレームは、対応するトリガフィールドと同じ情報を含むことができる。ランダムアクセスまたは決定論的アクセスを行うことができないSTAは、以降のトリガされたセッションにおいて、ランダムまたは決定論的アクセスを行うことができる。より以前のトリガされたセッションにおいて衝突を経験した(例えば、送信されたパケットが送達確認されなかった)STA。トリガフレームは、トリガフレーム/トリガされたセッションが現在のトリガフレームの後に続くかどうかについての表示を含むことができる。トリガフレームは、現在のトリガされたセッションが一連のトリガされたセッションにおける最後である旨の表示を含むことができる。以降のトリガされたセッションにおいてトリガされることが示されたSTAは、電力節約モードに入ることができる。STAは、後の割り当てられたトリガされたセッションにおいて、ウェイクアップすることができる。
【0086】
トリガされたセッションがランダムアクセス用(例えば、ランダムアクセス専用)であるケースにおいては、(例えば、ACK/BA、マルチSTA ACK/BA、プローブ応答フレーム、認証応答フレーム、(再)アソシエーション応答フレーム、および/またはプレアソシエーションID割り当てフレームなどの)ランダムアクセスを使用して送信されたパケットに対する応答フレームは、ランダムアクセスパケットの後(例えば、直後)に、送信することができる。パケットに対する応答フレームは、ランダムアクセスパケットが送信されたのと同じリソースを使用して、送信することができる。
【0087】
APが、複数のプローブ要求フレームを受信した場合、APは、ブロードキャストプローブ応答フレームを用いて応答することを決定する(例えば、APが応答する)ことができる。ブロードキャストプローブ応答フレームは、ブロードキャスト/マルチキャスト用に割り当てられた1つもしくは複数のリソース上における、および/またはプローブ要求フレームが受信された1つもしくは複数のリソース上における、全帯域幅にわたって送信することができる。
【0088】
APは、ランダムアクセスパケット(例えば、ランダムアクセスを使用して送信されたSTAからのネットワーク発見および/またはリンクセットアップフレーム)を受信することができる。APは、後の時点において、応答を送信することができる。応答は、ブロードキャスト/マルチキャストフレーム用に割り当てられたリソースを使用して、送信することができる。ブロードキャスト/マルチキャストリソース用に割り当てられたリソースは、特定のシーケンス、および/またはフレーム(例えば、MUフレーム)のPHYもしくはMACヘッダ内に含まれる1つもしくは複数のフィールドによって示すことができる。ブロードキャスト/マルチキャストリソースの例は、ランダムアクセス応答を含むことができる。ランダムアクセス応答は、特定のシーケンス、ならびに/またはMUフレームのPHYおよび/もしくはMACヘッダ内に含まれる1つもしくは複数のフィールドによって示すことができる。ランダムアクセスパケットを送信した後、STAは、応答フレームのためのブロードキャスト/マルチキャスト用に(例えば、ランダムアクセス応答用に)割り当てられた1つまたは複数のリソースを監視することができる。応答フレームは、特定のシーケンス、またはMUフレームのPHYおよび/もしくはMACヘッダ内の1つもしくは複数のフィールドによって示すことができる。
【0089】
トリガセッションが、混合されたランダムおよび決定論的アクセス用であるケースにおいて、STA(例えば、AP)は、1つもしくは複数のリソースを(例えば、連続的に)ランダムアクセス用に割り当て、および/または1つもしくは複数のリソースを(例えば、連続的に)決定論的アクセス用に割り当てることができる。ランダムアクセスを使用して送信されたパケットに対する応答フレームは、ランダムアクセス送信の後(例えば、何らかのIFSの直後に)、送信することができる。応答フレームは、ランダムアクセスパケットが送信されたのと同じリソース上において、送信することができる。マルチSTA BA/ACKは、1つまたは複数の以前の送信においてランダムアクセス用に割り当てられたリソース上において、ランダムアクセスを使用して送信された1つまたは複数(例えば、すべて)のフレームに対する応答フレームとして、送信することができる。決定論的アクセスを使用して送信されたパケットに対する応答フレームは、決定論的アクセス用に割り当てられたのと同じリソース上において、送信することができる。例えば、マルチSTA BA/ACKは、1つまたは複数の以前の送信において決定論的アクセスを使用して送信されたパケットに対する応答フレームとして、送信することができる。
【0090】
MU送信と関連付けられたネットワーク発見およびリンクセットアップを提供することができる。ネットワーク発見およびリンクセットアップは、APと関連付けられていないSTAとの間の2つ以上のフレーム交換を利用することができる。最後のいくつかのフレーム交換のうちで、関連付けられていないSTAにアソシエーションID(AID)を割り当てることができる。AIDを割り当てられる前は、関連付けられていないSTAは、この基本サービスセット(BSS)内においてAPによって使用することができるアイデンティティを有さないことがある。シングルユーザ送信を用いる場合、APは、第1のフレーム交換の後は、関連付けられていないSTAのMACアドレスを使用することができる。(例えば、MACアドレスは48ビット長であるので)関連付けられていないSTAをMACアドレスによって識別することは、非効率的なことがある。マルチユーザ送信を用いる場合、関連付けられていないSTAをMACアドレスによって識別することは、より非効率的なことがある。例えば、APは、PLCPヘッダ内の限られたシグナリングビットを使用して、関連付けられていないSTAにリソース割り当てを伝達する(signal:シグナリング)必要があることがある。
【0091】
プレアソシエーションID(PID)を提供することができる。APは、PIDを使用して、関連付けられていないSTAを識別することができ、そのほうが、より効率的なことがある。APは、例えば、関連付けられていないSTAがAPとのアソシエーションを行う前の、1つまたは複数のフレーム交換において、PIDを使用して、関連付けられていないSTAを識別することができる。
【0092】
PIDは、APによって、(例えば、明示的にAPからSTAへのシグナリングを通して)割り当てることができる。PIDは、事前定義されたルールおよび/または公式に基づいて、APおよび/または関連付けられていないSTAによって(例えば、別々に)計算することができる。PIDは、例えば、APと関連付けられていないSTAとの間の第1のフレーム交換の後に、決定することができる。
【0093】
PIDは、(例えば、関連付けられていないSTAがAPとのアソシエーションを行う前の)時間期間内において、関連付けられていないSTAを識別するために、BSSIDまたはAPのMACアドレスと一緒に(例えば、一意的またはほぼ一意的に)使用することができる。PIDは、関連付けられていないSTAにAIDが割り当てられる前に、関連付けられていないSTAを識別するために、例えば、APによって、使用することができる。例えば、PIDは、関連付けられていないSTAに通常および/または永続的なAIDが割り当てられる前に、有効であることができる。関連付けられていないSTAがAPとのアソシエーションに失敗したケースにおいては、APは、PIDがもはや利用可能でないことを関連付けられていないSTAに伝達し、PIDを他の関連付けられていないSTAに割り当て、および/またはPIDの存続期間を明示的に定義することができる。APは、事前定義されたPID存続期間を関連付けられていないSTAに伝達する(signal:シグナリング)ことができる。事前定義されたPID存続期間は、対応するPIDが有効な時間期間を定義することができる。
【0094】
APおよび関連付けられていないSTAは、事前定義されたルール/公式によって、PIDを別々に計算することができる。APおよび関連付けられていないSTAは、例えば、追加のシグナリングを用いずに、APおよび関連付けられていないSTAの両方に知られた情報を使用して、PIDを計算することができる。例えば、APは、関連付けられていないSTAのMACアドレスを知ることができ、関連付けられていないSTAは、APのMACアドレスを知ることができる。PIDは、BSSID(例えば、APのMACアドレス)と、関連付けられていないSTAのMACアドレスとの関数とすることができる。PIDは、
PID=function(BSSID,関連付けられていないSTAのMACアドレス)
と表すことができる。
【0095】
PIDは、BSSIDおよび/またはSTAのMACアドレスよりも僅かのビットを含むことができる。PIDは、普遍的に一意でなくて良い。
【0096】
PIDが計算されるケースにおいては、第1のフレーム交換の(例えば、タイムスタンプ、TSFタイマ、またはトリガにおけるTSFタイマの圧縮されたバージョンなどの)時間関連パラメータを考慮することができる。第1のフレーム交換および/または他のDLフレームをトリガするトリガフレームは、時間関連パラメータを含むことができる。PIDは、
PID=function(BSSID,関連付けられていないSTAのMACアドレス,時間関連パラメータ)
と表すことができる。
【0097】
関数は、事前定義された、ならびに/またはAPおよび関連付けられていないSTAの両方に知られた、ハッシュ関数を含むことができる。
【0098】
APおよび関連付けられていないSTAは、事前定義されたルールおよび/または公式に基づいて、PIDを別々に(例えば、独立して)計算することができる。APおよび関連付けられていないSTAは、APおよび関連付けられていないSTAの両方に知られた情報を使用して、PIDを計算することができる。計算は、トリガベースのアソシエーションと関連付けることができる。関連付けられていないSTAからの第1のUL送信は、トリガフレームによって開始することができる。関連付けられていないSTAからの第1のUL送信は、例えば、ビーコンフレームなど、別のタイプのフレーム内のトリガ要素によって開始することができる。トリガフレームまたはトリガ要素内に、トリガトークンフィールドを含むことができる。
【0099】
トリガトークンフィールドは、与えられた時間期間内においてトリガフレームまたはトリガ要素を識別する(例えば、一意的に識別する)ために使用することができる、整数を含むことができる。
【0100】
トリガトークンフィールドは、[0,2^k-1]の範囲内のKビットを含むことができる。APは、各トリガフレーム/要素送信ごとに、トリガトークン番号を1だけ増やすことができる。
【0101】
最大トリガトークン番号に達したケースにおいては、APは、トリガトークンをリスタート(して、例えば、0からカウント)することができる。
【0102】
関連付けられていないSTAが、ULフレームをAPに正常に送信したケースにおいて、APおよび/または関連付けられていないSTAは、送信をトリガしたトリガフレーム/要素のトリガトークン番号を獲得することができる。
【0103】
APおよび/または関連付けられていないSTAは、送信のために利用されたRUインデックスを知ることができる。2つ以上のRUが利用されたケースにおいては、APおよび/または関連付けられていないSTAは、(例えば、ただ1つの)RUインデックスを記録することができる。例えば、関連付けられていないSTAは、UL送信のために、RU2およびRU7を利用することができる。関連付けられていないSTAおよび/またはAPは、RUインデックスをRU2として記録することができる。PIDは、
PID=function(トリガトークン,RUインデックス)
と表すことができる。
【0104】
APは、PIDを1つまたは複数の関連付けられていないSTAに割り当てることができる。
【0105】
PIDは、AIDの一部を含むことができる。PIDは、AIDと関連付けられた特定のシーケンスとすることができる。例えば、AID内の数からなる第1のシーケンスは、IDがPIDだけであることを示すために使用することができる。
【0106】
PIDは、トリガフレームおよび/またはトリガ要素において、割り当てることができる。トリガフレームおよび/またはトリガ要素が、ランダムアクセス送信を開始したケースにおいては、APは、1つまたは複数のRU上において正常に送信した関連付けられていないSTAが、特定のPIDを使用することができることを示すことができる。
【0107】
PIDは、UL送信に対するDL送達確認において、割り当てることができる。DL送達確認は、マルチSTA BAおよび単一のACK/BAのうちの1つまたは複数を含むことができる。例えば、決定論的送信に対する1つまたは複数の送達確認は、マルチSTA BAのフォーマットを取ることができる。マルチSTA BAにおいては、AIDを利用して、STAを示すことができる。ランダム送信に対しては、OFDMAを使用して、単一のACKおよび/またはBAを送信することができる。例えば、以前のランダムアクセスのためにSTAによって使用されたRUへの事前定義されたマッピングに従って決定されたRU上において、ACK/BAを送信することができる。個々のACK/BAがOFDMAモードを用いて送信されるケースにおいて、1つまたは複数のACK/BAフレームを、PIDフィールドを含むように変更することができる。
【0108】
APは、事前定義されたPID存続期間、例えば、PIDがいつ割り当てられるかを伝達する(signal:シグナリング)ことができる。例えば、規格において定義されるような、固定された事前定義されたPID存続期間を決定することができる。
【0109】
図13は、MU送信を使用する例示的なネットワーク発見およびリンクセットアップ1300を示す図である。以下のうちの1つまたは複数を適用することができる。
【0110】
AP1302は、トリガフレームおよび/またはトリガ要素1308を送信することができる。トリガフレームおよび/またはトリガ要素1308は、ランダムアクセスを開始することができる。AP1302は、トリガフレームおよび/またはトリガ要素1308内に(例えば、PID計算および/または割り当てに応じて)PIDを含むことができる。トリガ要素1308は、ビーコンフレーム1310内に含むことができる。
【0111】
1つもしくは複数の非AP STA1304、および/または1つもしくは複数の意図されていないSTA1306は、トリガフレームおよび/またはトリガ要素1308を受信することができる。1つまたは複数の非AP STA1304は、関連付けられていないSTA(例えば、STA3)を含むことができる。関連付けられていないSTAは、例えば、トリガ要素1308によって、ランダムアクセス用に割り当てられたRUにおいて、第1のフレーム(例えば、フレームA1312を送信することができる。第1のフレーム1312は、アソシエーション前の任意のフレームとすることができる。例えば、第1のフレーム1312は、認証要求フレームとすることができる。
【0112】
PIDは、AP1302および/または関連付けられていないSTAにおいて、計算することができる。AP1302は、トリガフレームおよび/またはトリガ要素1308を使用して、PIDを割り当てる(例えば、関連付けられていないSTAに示す)ことができる。例えば、PIDは、トリガ要素1308内に含むことができる。AP1302は、DL送達確認フレームを使用して、PIDを割り当てることができる。
【0113】
AP1302は、以前のUL送信に対する送達確認(ACK:Acknowledgement)を送信することができる。例えば、AP1302は、関連付けられていないSTAからの第1のフレーム1312の受信に応答して、ACKを送信することができる。ACKは、(例えば、AP1302および関連付けられていないSTAの両方がPIDを知っている場合)、マルチSTA BA1314とすることができる。マルチSTA BA1314は、関連付けられていないSTAのためのPIDを示すことができる。PIDは、(例えば、関連付けられていないSTAのためにAIDが割り当てられていない場合)、AIDの代わりに使用することができる。
【0114】
第2のTXOP1326は、第1のTXOP1316の後に続く(例えば、直後に続く)ことができる。AP1302は、信号フレーム1318を送信することができる。AP1302は、MU送信を使用して、第2のフレーム1320(例えば、フレームB)を関連付けられていないSTAに送信することができる。信号フレーム1318および/または第2のフレーム1320は、第2のTXOP1326において送信することができる。第2のフレーム1320は、アソシエーション前の任意のフレームとすることができる。例えば、第2のフレーム1320は、認証応答フレームとすることができる。AP1302は、HE SIG-A、HE SIG-B、および/またはHE SIG-A/SIG-Bを含む、HE SIGフィールド内にリソース割り当てを含むことができる。HE SIGフィールドは、第2のフレーム1320のPLCPヘッダ内において搬送することができる。第2のフレーム1320は、(例えば、リソース割り当て目的で)例えば、SIGフィールドの共通部分および/またはユーザ固有部分内に、PIDを含むことができる。トリガフレーム1322は、第2のフレーム1320の後に続くことができる。トリガフレーム1322は、関連付けられていないSTAからのアップリンク送達確認1324をトリガすることができる。例えば、関連付けられていないSTAは、トリガフレーム1322を受信することができる。関連付けられていないSTAは、トリガフレーム1322に応答して、UL ACK1324を送信することができる。トリガフレーム1322は、関連付けられていないSTAを示すPIDを含むことができる。
【0115】
関連付けられていないSTAは、例えば、第2のTXOPにおいて、第2のフレーム1320を受信してからxIFS時間後に、UL ACK1324をAP1302に送信することができる。
【0116】
第3のTXOP1336は、第2のTXOP1326の後に続く(例えば、直後に続く)ことができる。AP1302は、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスをトリガするために、トリガフレーム1328を送信することができる。トリガフレーム1328は、第3のTXOP1336において送信することができる。AP1302が関連付けられていないSTAからの決定論的アクセスをトリガするケースにおいては、トリガフレーム1328内にPIDを含むことができる。
【0117】
関連付けられていないSTAは、トリガフレーム1328に応答して、アソシエーション要求フレーム1330をAP1302に送信することができる。関連付けられていないSTAは、トリガフレーム1328を受信してからxIFS時間後に、アソシエーション要求フレーム1330を送信することができる。関連付けられていないSTAは、1つまたは複数のRUを使用して、アソシエーション要求フレーム1330をAP1302に送信することができる。
【0118】
AP1302は、アソシエーション応答フレーム1332を関連付けられていないSTAに送信することができる。アソシエーション応答フレーム1332は、PIDを含むACKを含むことができる。AP1302は、アソシエーション要求フレーム1330を受信してからxIFS時間後に、アソシエーション応答フレーム1332を送信することができる。AP1302は、第3のTXOP1336または次のTXOPにおいて、アソシエーション応答フレーム1332を送信することができる。AP1302は、関連付けられていないSTAにAIDを割り当てることができる。その後、関連付けられていないSTAを識別するために、AIDを利用することができ、AIDを割り当てると、PIDは、もはや有効でなくてよい。アソシエーション応答フレームは、AIDを含むことができる。AP1302は、関連付けられていないSTAのためのAIDとして、PIDを使用することを決定することができる。
【0119】
第1のTXOP1316は、(例えば、関連付けられていないSTAからの)UL情報を搬送することができる例示的なフレーム交換と解釈することができる。第2のTXOP1326は、(例えば、AP1302からの)DL情報を搬送することができる例示的なフレーム交換と解釈することができる。
【0120】
Wi-Fiシステムにおいては、APは、電力節約モードにある1つまたは複数のSTAのためのパケットをバッファすることができる。APは、ビーコンおよび/またはショートビーコン内において、1つまたは複数のSTAのためのバッファされたパケットを公表(announce:アナウンス)することができる。STAは、PS-Pollおよび/または他のフレームをAPに送信して、それがウェイクしており、DLパケットを取得する用意ができていることを示すことができる。(例えば、OFDMAおよびUL MIMOが、802.11に組み込まれていることを前提として)効率的なMU DLデータ取得を提供することができる。
【0121】
図14は、PIDを有するマルチSTA BAのための例示的なフレームフォーマット1400を示す図である。STAに対する送達確認は、個々のACK/BA内に含むことができる。(例えば、STA以外の)UL送信の残りに対する1つまたは複数の送達確認は、マルチSTA BAおよび/または個々のACK/BAのフォーマットを取ることができる。
【0122】
図15は、トリガされたPS-Pollおよび/またはDLパケット取得のための例示的な手順1500を示す図である。APは、TIM要素および/またはトリガ要素を含む、ビーコンフレームまたはショートビーコンフレームをブロードキャストすることができる。TIM要素は、1つまたは複数のSTAがAPにおいて1つまたは複数のバッファされたパケットを有することを示すことができる。トリガ要素は、1つまたは複数のトリガされた送信をトリガすることができる。TIM要素およびトリガ要素は、1つまたは複数のSTAのための1つまたは複数のバッファされたパケット、およびSTAがDLパケットを取得するための1つまたは複数のトリガされたセッションを示すために、組み合わせることができる。トリガ要素は、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスをトリガすることができる。トリガ要素は、ランダムアクセス用の1つまたは複数のリソースを、データ、PS-Pollフレーム、および/または他のタイプのフレームのために使用することができることを示すことができる。トリガ要素は、ビーコンフレームまたはショートビーコンフレームの後(例えば、直後)に、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスをトリガすることができる。トリガ要素は、DIFS、AIFS、SIFS、または事前決定された値などの遅延の後に、ランダムアクセスおよび/または決定論的アクセスをトリガすることができる。遅延は、ビーコンフレームまたはショートビーコンフレーム内(例えば、トリガ要素内)において示される値とすることができる。DLデータ取得を行うためにSTAに割り当てられる正確なリソースは、TIM要素内の表示(例えば、肯定的表示)の位置によって決定することができる。TIM/トリガ要素またはそれらの組み合わせは、割り当てられるリソースのサイズを暗黙的または明示的に示すことができる。
【0123】
トリガフレームは、ビーコンフレームまたはショートビーコンフレームの後(例えば、直後)に、送信することができる。トリガフレームは、トリガ要素と類似の内容を含むことができる。
【0124】
図15に示されるように、ショートビーコンフレーム内のトリガ要素は、1つまたは複数(例えば、2つ)のリソースを割り当てることができる。1つまたは複数のリソースは、リソース1、2、3を含むことができる。1つまたは複数のリソースは、DLデータ取得、またはPS-Poll、および/もしくはデータフレームのための、ランダムアクセス用のRBとすることができる。STAのグループ(例えば、すべてのSTA)は、ビーコンフレームまたはショートビーコンフレーム内(例えば、トリガ要素内)において示される1つまたは複数のランダムアクセスリソースを使用することを許可されることができる。STAのグループは、STA1がDLデータ取得を行うための、決定論的アクセス用のリソース(例えば、リソース4)を使用することを許可されることができる。リソース4の位置は、STA1のためのTIM要素内の位置表示に基づいて、決定することができる。STA3は、ランダムアクセス用のリソース1を選択して(例えば、ランダムに選択して)、PS-PollをAPに送信することができる。STA12は、ULデータパケットを含むことができる。STA12は、ランダムアクセス用のリソース3を選択して(例えば、ランダムに選択して)、データパケットをリソース3上においてAPに送信することができる。リソース3は、PS-Pollとしての役割も果たすことができる。リソース2は、ランダムアクセスにおいて、STAによって選択されなくてよい。STA1は、決定論的アクセスを使用して、PS-PollをAPに送信することができる。
【0125】
(例えば、第2以降のトリガフィールドによって示される)2つ以上のトリガセッションが、ショートビーコンフレームによってトリガされるケースにおいては、トリガフレーム、および/または別のビーコンフレームもしくはショートビーコンフレームは、第2以降のトリガされたセッションの開始時に、送信することができる。トリガフレーム、および/または他のビーコンフレームもしくはショートビーコンフレームは、対応するトリガフィールドと同じまたは異なる情報を含むことができる。ランダムアクセスまたは決定論的アクセスを行うことができないSTAは、以降のトリガされたセッションにおいて、ランダムまたは決定論的アクセスを行うことができる。より以前のトリガされたセッションにおいて衝突を経験した(例えば、送信されたパケットが送達確認されなかった)STAは、以降のトリガされたセッションにおいて、ランダムまたは決定論的アクセスを行うことができる。トリガフレーム、ビーコンフレーム、またはショートビーコンフレームは、さらなるトリガフレーム/トリガされたセッションが現在のトリガフレームの後に続くかどうかについての表示を含むことができる。トリガフレーム、ビーコンフレーム、またはショートビーコンフレームは、現在のトリガされたセッションが一連の最後である旨の表示を含むことができる。以降のトリガされたセッションにおいてトリガされることが示された1つまたは複数のSTAは、電力節約モードに入ることができる。1つまたは複数のSTAは、後の割り当てられたトリガされたセッションにおいて、ウェイクアップすることができる。
【0126】
本明細書において、特徴が説明されたが、各特徴または要素は、他の特徴を伴わずに、または他の特徴を伴ったもしくは伴わない様々な組み合わせで使用することができる。
【0127】
例においては、様々なフレーム間間隔を示すために、SIFSが使用されたが、RIFS、AIFS、DIFS、または他の合意された時間間隔など、他のフレーム間間隔を、同じソリューションにおいて適用することができる。
【0128】
例におけるように、トリガされたTXOP当たりある数のRBを示すことができるが、利用されるRB/チャネル/帯域幅の実際の数は、様々であることができる。
【0129】
WTRUは、物理デバイスのアイデンティティ、またはサブスクリプション関連のアイデンティティ、例えば、MSISDN、SIP URIなどの、ユーザのアイデンティティのこととすることができる。WTRUは、アプリケーションベースのアイデンティティ、例えば、アプリケーションごとに使用することができるユーザ名のこととすることができる。
【0130】
上で説明されたプロセスは、コンピュータおよび/またはプロセッサによって実行される、コンピュータ可読媒体内に包含された、コンピュータプログラム、ソフトウェア、および/またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ可読媒体の例は、限定することなく、(有線および/もしくは無線接続上で送信される)電子信号、ならびに/またはコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、限定することなく、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの、しかし、それらに限定されない、磁気媒体、光磁気媒体、ならびに/またはCD-ROMディスクおよび/もしくはデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含む。WTRU、端末、基地局、RNC、および/または任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数送受信機を実施するために、ソフトウェアと連携するプロセッサを使用することができる。
【符号の説明】
【0131】
102a~102d WTRU
104、105 RAN
106、107、109 コアネットワーク
108 PSTN
110 インターネット
112 他のネットワーク
114a、114b 基地局
118 プロセッサ
120 トランシーバ(送受信機)
122 アンテナ