(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-26
(45)【発行日】2022-09-05
(54)【発明の名称】生理学的パラメータを検出するサブTHz及びTHzシステム並びにその方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20220829BHJP
G01N 21/3581 20140101ALI20220829BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20220829BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20220829BHJP
A61B 5/024 20060101ALI20220829BHJP
A61B 5/01 20060101ALI20220829BHJP
A61B 5/08 20060101ALI20220829BHJP
A61B 5/022 20060101ALI20220829BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20220829BHJP
A61B 3/10 20060101ALI20220829BHJP
A61B 5/16 20060101ALI20220829BHJP
【FI】
A61B5/00 102A
A61B5/00 D
G01N21/3581
G08B25/04 K
G08B21/02
A61B5/00 ZDM
A61B5/00 102B
A61B5/00 C
A61B5/024
A61B5/01 100
A61B5/08
A61B5/022 400
A61B5/11 110
A61B3/10
A61B5/16
A61B5/00 102C
(21)【出願番号】P 2021500388
(86)(22)【出願日】2019-02-14
(86)【国際出願番号】 IL2019050180
(87)【国際公開番号】W WO2020012455
(87)【国際公開日】2020-01-16
【審査請求日】2022-02-03
(32)【優先日】2018-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519024359
【氏名又は名称】ネティーラ テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】スタインバーグ,ヨチャナン
(72)【発明者】
【氏名】リットマン,イーツハック
【審査官】北島 拓馬
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106037644(CN,A)
【文献】米国特許第09057785(US,B1)
【文献】独国特許出願公開第19626556(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0228010(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00 - 5/398
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1人の対象の少なくとも1つの生理学的パラメータをリモートで検出する方法であって、
前記方法は、
対象の生理学的パラメータをリモートで検出する可搬性非侵襲的サブTHz及びTHzレーダシステムを提供することであって、前記可搬性非侵襲的サブTHz及びTHzレーダシステムは、0.03THzから3THzの周波数範囲で前記対象の組織に送信信号を送信する一つ又は複数の送信機と、前記
組織からの前記送信信号の反射を反射信号として受信する一つ又は複数の受信機と、前記送信機及び前記受信機の少なくとも一つと通信するように構成され、かつ前記反射信号を受信及び処理するように構成されたマイクロプロセッサと、を備える、ことと、
前記マイクロプロセッサを用いて、
前記反射信号を前処理し、折り返すことと、
前記折り返し信号の選択された部分を濾波、デシメートし、折り返しセグメントを除去
してデシメート信号を生成することと、
前記デシメート信号をサブコンポーネント信号に分解することと、
前記対象のランダムな動きに起因したサブコンポーネント信号を識別、除去することと、
残っているサブコンポーネント信号内の準周期信号成分を見つけることと、
前記準周期信号成分に基づいて前記対象の少なくとも1つの生理学的パラメータを特定することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記対象についての1つ又は複数の生理学的パラメータプロファイルを生成することを含み、前記少なくとも1つの特定された生理学的パラメータに基づいて、前記1つ又は複数の生理学的パラメータプロファイルは、平均心拍数vs時間、心拍間隔、平均心拍数変動、心拍間隔変動、心拍数変動の時間変化、心拍数変動のスペクトル変化、呼吸間隔、呼吸数変動、及び呼吸振幅からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの特定された生理学的パラメータに関するデータをクラウドベースシステムに関連付けることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
(a)前記少なくとも1つの特定された生理学的パラメータに関するデータを記憶することと、
(b)前記少なくとも1つの特定された生理学的パラメータに関する記憶されたデータとの関連で、リアルタイムで受信した反射信号を解釈することと、
(c)それに応答して、疲労、睡眠、ストレス、不安、生理学的危機、快適度、及びそれらの組合せからなる群から選択された対象健康状態を特定することと、
(d)前記特定された対象健康状態に基づいて、前記健康状態に関連するアラート、電子メッセージ、フラグ、前記健康状態に関連付けられる電子回路のアクティブ化命令、及び前記健康状態に関連付けられるデバイスのアクティブ化命令からなる群から選択される出力をエクスポートすることと、
を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記対象の少なくとも1つの生理学的パラメータを特定することは、心拍数、心拍間隔、心拍数変動、呼吸数、呼吸数変動、呼吸振幅、呼吸振幅変動、血圧、体温、体液、声帯、眼球運動、身体運動、運動状態、心拍出量及びそれらの組合せからなる群から前記対象の少なくとも1つの生理学的パラメータを特定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記対象の年齢、前記対象の性別、前記対象の人種、前記対象の生理学的状態、前記対象の精神状態、前記対象の健康状態、前記対象の病歴、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも一つの基準に従って、前記少なくとも1つの特定された生理学的パラメータを識別しランク付けすることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記可搬性非侵襲的サブTHz及びTHzレーダシステムを用いて、予め定義された場所における一人又は複数の追加の対象を同時にモニタすることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
カメラ及び赤外線カメラからなる群から選択される少なくとも1つのセンサを介して感覚データ融合を提供することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
対象の生理学的パラメータをリモートで検出する可搬性非侵襲的サブTHz及びTHz(THz)レーダシステムであって、
0.03THzから3THzの周波数範囲で前記対象の組織に送信信号を送信する一つ又は複数の送信機と、
前記
組織からの前記送信信号の反射を、反射信号として、受信する一つ又は複数の受信機と、
前記送信機及び前記受信機の少なくとも一つと通信するように構成され、かつ前記反射信号を受信及び処理するように構成されたマイクロプロセッサであって、前記反射信号を前処理し、折り返し、前記折り返し信号の選択された部分を濾波、デシメートし、折り返しセグメントを除去
してデシメート信号を生成し、前記デシメート信号をサブコンポーネント信号に分解し、前記対象のランダムな動きに起因したサブコンポーネント信号を識別、除去し、残っているサブコンポーネント信号内の準周期信号成分を見つけ、前記準周期信号成分に基づいて前記対象の少なくとも1つの生理学的パラメータを特定することにより、前記反射信号を処理するマイクロプロセッサと、
を備える、レーダシステム。
【請求項10】
前記システムは、スマートウォッチ、マイクロホン、ヘルメット、ヘッドホン、ヘッドマウントディスプレイ、衣服、衣類、ブレスレット、リストデバイス、ネックレス、指輪、眼鏡、ゴーグル、眼帯、及び電子デバイスからなる群から選択される筐体内に収容されるように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
感覚データ融合のための少なくとも1つの追加のセンサ源を更に備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記レーダシステムは、ユーザによる需要、システムオフライン/オンラインアクティブ化、又は予め定義された命令によりリアルタイムでアクティベートされるように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記マイクロプロセッサは、信号データの予め定義されていない運動ストリームを基本コンポーネントに分離し、それにより、前記生理学的パラメータを示す信号を抽出するように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記マイクロプロセッサは、前記少なくとも1つの特定された生理学的パラメータに関するデータをクラウドベースシステムに関連付けるに構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記マイクロプロセッサは、前記特定された生理学的パラメータに基づいて、前記対象のプロファイルパターンを提供するように構成されており、前記プロファイルパターンは、呼吸プロファイルパターン及び心拍数プロファイルパターンからなる群から選択される、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記マイクロプロセッサは、心拍数、心拍間隔、心拍数変動、呼吸数、呼吸数変動、呼吸振幅、呼吸振幅変動、血圧、体温、体液、声帯、眼球運動、身体運動、運動状態、心拍出量及びそれらの組合せからなる群から選択される、前記対象の少なくとも一つの生理学的パラメータを特定するように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項17】
前記マイクロプロセッサは、前記対象の年齢、前記対象の性別、前記対象の人種、前記対象の生理学的状態、前記対象の精神状態、前記対象の健康状態、前記対象の病歴、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも一つの基準に従って、前記少なくとも1つの特定された生理学的パラメータを識別しランク付けするように更に構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項18】
前記レーダシステムは、予め定義された場所における一人又は複数の追加の対象を同時にモニタするように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項19】
前記マイクロプロセッサは、疲労、睡眠、ストレス、不安、生理学的危機、快適度、及びそれらの組合せからなる群から選択された対象の健康状態に関する指示を生成するように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項20】
対象の生理学的パラメータをリモートで検出する可搬性ウェアラブルデバイスであって、
対象の生理学的パラメータをリモートで検出するサブTHz及びTHz(THz)レーダシステムを備え、
前記サブTHz及びTHz(THz)レーダシステムは、
0.03THzから3THzの周波数範囲で前記対象の組織に送信信号を送信する一つ又は複数の送信機と、
前記
組織からの前記送信信号の反射を、反射信号として、受信する一つ又は複数の受信機と、
前記送信機及び前記受信機の少なくとも一つと通信するように構成され、かつ前記反射信号を受信及び処理するように構成されたマイクロプロセッサであって、前記反射信号を前処理し、折り返し、前記折り返し信号の選択された部分を濾波、デシメートし、折り返しセグメントを除去
してデシメート信号を生成し、前記デシメート信号をサブコンポーネント信号に分解し、前記対象のランダムな動きに起因したサブコンポーネント信号を識別、除去し、残っているサブコンポーネント信号内の準周期信号成分を見つけ、前記準周期信号成分に基づいて前記対象の少なくとも1つの生理学的パラメータを特定することにより、前記反射信号を処理するマイクロプロセッサと、
を備える、デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明はサブTHz及びTHzレーダシステム及び方法に関する。より詳細には、本発明は、生理学的パラメータを検出するサブTHz及びTHzレーダシステム並びに方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
自動車から家電及び産業機器までの計算デバイスの普及に伴い、ユーザは、多種多様なパラメータを検出するシームレスで直観的な方法をますます望んでいる。このニーズに起因して、これらの計算デバイスの検出手段が普及した。
【0003】
これらの従来の検出デバイスは、高価であり、場合によっては大型であり、接触を必要とし、動き又は摩擦の影響を受けやすく、ユーザが望む非接触のシームレスで効率的な検出を提供することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、健康特性及びパラメータ検出についての多種多様な用途及び要件に関して高検出効率を有する可搬性デバイス及びシステムへの、満たされていない長年にわたる切実な必要性がなお存在している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
本発明の目的は、空間内の少なくとも1人の対象の少なくとも1つの生理学的パラメータをリモートで検出する方法を開示することであり、本方法は、
対象の生理学的パラメータをリモートで検出する可搬性非侵襲的サブTHz及びTHzレーダシステムを提供するステップであって、可搬性非侵襲的サブTHz及びTHzレーダシステムは、
サブTHz及びTHz(THz)信号を対象組織に送信する1つ又は複数の送信手段、
対象のTHz信号を受信する1つ又は複数の受信手段であって、THz信号は対象組織からのTHz信号の反射である、1つ又は複数の受信手段、及び
送信手段及び/又は受信手段と通信して、反射信号を受信し処理するマイクロプロセッサ手段
を含む、提供するステップと、
マイクロプロセッサ手段により反射信号を前処理し、折り返すステップと、
折り返し信号の選択された部分を濾波、デシメートし、折り返しセグメントを除去するステップと、
デシメート信号をサブコンポーネント信号に分解するステップと、
ランダムな動きに起因したサブコンポーネント信号を識別、除去するステップと、
残っているサブコンポーネント信号から準周期信号情報を見つけ、それにより、準周期信号情報成分に基づいて対象の少なくとも1つの生理学的パラメータを特定するステップと、
を含む。
【0006】
本発明の別の目的は、任意の上述した方法であって、において、平均心拍数vs時間、心拍間隔、平均心拍数変動、心拍間隔変動、心拍数変動の時間変化又はスペクトル変化、呼吸間隔、呼吸数変動、及び/又は呼吸振幅により特徴付けられた1つ又は複数の生理学的パラメータプロファイルを生成するステップを更に含む方法を開示することである。
【0007】
本発明の別の目的は、任意の上述した方法であって、において、ユーザによる需要、システムオフライン/オンラインアクティブ化、又は予め定義された命令により生理学的パラメータをリアルタイムで収集することを更に含む方法を開示することである。
【0008】
本発明の別の目的は、任意の上述した方法であって、において、自動アラート、電子デバイスのアクティブ化命令、電子メッセージ、フラグ、及びそれらの組合せからなる群から選択された出力をユーザに送信することを更に含む方法を開示することである。
【0009】
本発明の別の目的は、任意の上述した方法であって、において、生理学的パラメータ情報をクラウドベースシステムに関連付けることを更に含む方法を開示することである。
【0010】
本発明の別の目的は、任意の上述した方法であって、において、
(a)生理学的パラメータ信号情報を記憶することと、
(b)記憶された対象信号情報と比較して、リアルタイムで受信した信号の解釈と、
(c)疲労、睡眠、ストレス、不安、生理学的危機、快適度、及びそれらの組合せからなる群から選択された対象健康状態を示すことと、
(d)健康状態に関連するアラート、電子メッセージ、フラグ、又は電子回路若しくはデバイスのアクティブ化命令をエクスポートすることと、
を更に含む方法を開示することである。
【0011】
本発明の別の目的は、任意の上述した方法であって、において、心拍数、心拍間隔、心拍数変動、呼吸数、呼吸数変動、呼吸振幅、呼吸振幅変動、血圧、体温、体液、声帯、眼球運動、身体運動、運動状態、及びそれらの組合せからなる群から生理学的パラメータを選択すること、方法を開示することである。
【0012】
本発明の別の目的は、任意の上述した方法であって、において、対象、ユーザ、医療センタ、介護者、電子デバイス、1台又は複数台の車両、及びそれらの任意の組合せと通信する無線通信手段を更に含む方法を開示することである。
【0013】
本発明の別の目的は、任意の上述した方法であって、生理学的パラメータは、ユーザ需要、システムオフライン/オンラインアクティブ化、又は予め定義された命令によりリアルタイムで収集可能である方法を開示することである。
【0014】
本発明の別の目的は、任意の上述した方法であって、において、対象の年齢、性別、人種、生理学的状態、精神状態、健康状態、病歴、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの識別データに従って、対象の受信された生理学的パラメータ信号を識別しランク付ける対象分類を更に含む方法を開示することである。
【0015】
本発明の別の目的は、任意の上述した方法であって、において、予め定義された場所における複数の対象を同時にモニタ及び/又は識別することを更に含む方法を開示することである。
【0016】
本発明の別の目的は、任意の上述した方法であって、において、カメラ又は任意のサーモグラフィカメラ等の少なくとも1つのセンサを介して感覚データ融合を提供することを更に含む方法を開示することである。
【0017】
本発明の別の目的は、対象の生理学的パラメータをリモートで検出する可搬性非侵襲的サブTHz及びTHz(THz)レーダシステムを開示することであり、本システムは、
THz信号を対象の予め定義された組織に送信する1つ又は複数の送信手段と、
対象組織からのTHz信号の反射である、対象のTHz信号を受信し、それにより、少なくとも1つの生理学的パラメータ変化を受信する1つ又は複数の受信手段と、
送信手段及び/又は受信手段に結合され、送信手段及び/又は受信手段と通信するように構成され、反射信号を受信し処理するマイクロプロセッサ手段と、
を備え、
マイクロプロセッサは、反射信号を前処理し折り返す命令と、
折り返し信号の選択された部分を濾波、デシメートし、折り返しセグメントを除去する命令と、
デシメート信号をサブコンポーネント信号に分解する命令と、
ランダムな動きに起因したサブコンポーネント信号を識別、除去する命令と、
残っているサブコンポーネント信号から準周期信号情報を見つけ、それにより、準周期信号情報成分に基づいて対象の少なくとも1つの生理学的パラメータを特定する命令と、
を含む。
【0018】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、受信手段は少なくとも1つのアンテナ受信機を含むシステムを開示することである。
【0019】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、送信手段は少なくとも1つのアンテナ送信機を含むシステムを開示することである。
【0020】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、本システムは、スマートウォッチ、マイクロホン、ヘルメット、ヘッドホン、又は任意のヘッドマウントディスプレイ、衣服、衣類、ブレスレット又は任意のリストデバイス、ネックレス、指輪、眼鏡、ゴーグル、眼帯、電子デバイス、及び任意の他のプラットフォームからなる群から選択される筐体に配置されるシステムを開示することである。
【0021】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、において、感覚データ融合のための少なくとも1つの追加のセンサ源を更に備えるシステムを開示することである。
【0022】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、生理学的パラメータは、ユーザによる需要、システムオフライン/オンラインアクティブ化、又は予め定義された命令によりリアルタイムで収集可能であるシステムを開示することである。
【0023】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、信号データの予め定義されていない運動ストリームを基本コンポーネントに分離して、予め定義された生理学的パラメータの信号を抽出するように構成されたマイクロプロセッサ手段、システムを開示することである。
【0024】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、において、自動アラート、電子メッセージ、フラグ、電子デバイスのアクティブ化命令、及びそれらの組合せからなる群から選択された出力をユーザに送信することを更に含むシステムを開示することである。
【0025】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、マイクロプロセッサは、生理学的パラメータ情報をクラウドベースシステムに関連付けるように構成されるシステムを開示することである。
【0026】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、信号を処理して、対象の呼吸プロファイルパターン及び/又は心拍数プロファイルパターンを提供するように構成されたマイクロプロセッサ手段、システムを開示することである。
【0027】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、心拍数、心拍間隔、心拍数変動、呼吸数、呼吸数変動、呼吸振幅、呼吸振幅変動、血圧、体温、体液、声帯、眼球運動、身体運動、運動状態、及びそれらの組合せからなる群から生理学的パラメータを選択すること、システムを開示することである。
【0028】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、において、対象、ユーザ、医療センタ、電子デバイス、1台又は複数台の車両、介護者、及びそれらの任意の組合せと通信する無線通信手段を更に備えるシステムを開示することである。
【0029】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、生理学的パラメータは、ユーザ需要、システムオフライン/オンラインアクティブ化、又は予め定義された命令によりリアルタイムで収集可能であるシステムを開示することである。
【0030】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、において、対象の年齢、性別、人種、生理学的状態、精神状態、健康状態、病歴、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの識別データに従って、対象の受信された生理学的パラメータ信号を識別する対象分類を更に含むシステムを開示することである。
【0031】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、において、予め定義された場所における複数の対象を同時にモニタ及び/又は識別することを更に含むシステムを開示することである。
【0032】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、において、疲労、睡眠、ストレス、不安、生理学的危機、快適度、及びそれらの組合せからなる群から選択された対象健康状態に関する指示を更に含むシステムを開示することである。
【0033】
本発明の別の目的は、任意の上述したシステムであって、において、健康状態に関連するアラート、電子メッセージ、フラグ、又は電子回路若しくはデバイスのアクティブ化命令をエクスポートすることを更に含むシステムを開示することである。
【0034】
本発明の目的は、対象の生理学的パラメータをリモートで検出する可搬性ウェアラブルデバイスを開示することであり、本デバイスは、
対象の生理学的パラメータをリモートで検出するサブTHz及びTHz(THz)レーダシステム
を備え、
サブTHz及びTHzレーダシステムは、
THz信号を対象の予め定義された組織に送信する1つ又は複数の送信手段と、
対象組織からのTHz信号の反射である、対象のTHz信号を受信し、それにより、少なくとも1つの生理学的パラメータ変化を受信する1つ又は複数の受信手段と、
送信手段及び/又は受信手段に結合され、送信手段及び/又は受信手段と通信するように構成され、反射信号を受信し処理するマイクロプロセッサ手段と、
を備え、
マイクロプロセッサは、反射信号を前処理し折り返す命令と、
折り返し信号の選択された部分を濾波、デシメートし、折り返しセグメントを除去する命令と、
デシメート信号をサブコンポーネント信号に分解する命令と、
ランダムな動きに起因したサブコンポーネント信号を識別、除去する命令と、
残っているサブコンポーネント信号から準周期信号情報を見つけ、それにより、準周期信号情報成分に基づいて対象の少なくとも1つの生理学的パラメータを特定する命令と、
を含む。
【0035】
図の簡単な説明
本発明及び本発明の実際の実施をよりよく理解するために、複数の実施形態について添付図面を参照して、非限定的な単なる例としてこれより説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本開示の例示的な実施形態によるサブTHz及びTHzレーダシステムの概要の一例を提示する。
【
図2】本開示の例示的な実施形態によるサブTHz及びTHzレーダシステムの概要の一例を提示する。
【
図3】本開示の例示的な実施形態によるサブTHz及びTHzレーダシステムの概要の一例を提示する。
【
図4】本開示の例示的な実施形態による、同時に測定されたBCGデータセット及びECGデータセットのグラフを提示する。
【
図5】本開示の例示的な実施形態による、対象の生理学的パラメータを検出する方法のフローチャートを提示する。
【
図6】本開示の例示的な実施形態による、心拍データセットトラック及び呼吸数データセットトラックの比較のグラフを示す。
【
図7】本開示の例示的な実施形態によるクラウドベースシステム通信の概略図を提示する。
【
図8】本開示の例示的な実施形態による車両における対象の測定された心拍数vs時間のグラフを提示する。
【
図9】本開示の例示的な実施形態による車両における対象の測定された心拍数vs時間のグラフを提示する。
【
図10】本開示の例示的な実施形態による車両における対象の測定された呼吸数vs時間のグラフを提示する。
【
図11】本開示の例示的な実施形態による車両における対象の測定された心拍数vs時間のグラフを提示する。
【
図12】本開示の例示的な実施形態による車両における対象の測定された心拍数vs時間のグラフを提示する。
【
図13】本開示の例示的な実施形態による車両における対象の測定された心拍数vs時間のグラフを提示する。
【
図14】本開示の例示的な実施形態による車両における対象の測定された心拍数vs時間のグラフを提示する。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の詳細な説明
以下の説明は、本発明の全章と共に、当業者が本発明を利用できるようにするために提供され、本発明者により考えられる本発明を実施する最良の形態を記載する。しかしながら、本発明の一般原理は特に、回路手段を使用して生理学的パラメータをサブTHz及びTHz検出するシステム及び方法を提供するように定義されているため、種々の変更が当業者に明らかなままである。
【0038】
本発明は、サブTHz及びTHz無線周波電磁場を使用して対象の生理学的パラメータ及び/又は健康状態をリモートモニタするデバイス、システム、及び方法を提供する。
【0039】
本発明は、成人、小児、幼児、赤ん坊、子供、年配の対象、乗員、及び/又は動物等の少なくとも1人の対象の少なくとも1つの生理学的パラメータをリアルタイムで検出しモニタするように構成されたサブTHz及びTHzベースレーダシステムを含むシステムを更に提供する。検出は、距離内、空間内、環境内、姿勢、ジェスチャ、場所、方向、又は/及び任意の位置であり得る。予め定義される空間は車両、自律車両、公衆及び私設輸送機関、医療及び/又は健康機関、家庭環境、仕事環境、アクセス可能な公衆及び私設ドメイン/ビジネス、及び任意の他の定義された場所であり得る。
【0040】
これより
図1を参照し、
図1は、リモート可搬性非接触検出システムとしてのTx-RxFMCW又はCWサブTHz及びTHzベースレーダシステムを提示する。システムは、サブTHz及びTHz信号を対象の体又は組織に送信する1つ又は複数の送信手段と、対象のサブTHz及びTHz信号を受信する1つ又は複数の受信手段とを備えている。対象からのサブTHz及びTHz信号の反射であり、それにより、対象に関連する少なくとも1つの生理学的パラメータについての情報を含む、受信されたサブTHz及びTHz信号。
【0041】
図1に示されるように、THzレーダシステムは、集積されたアンテナと結合された少なくとも1つの送信機(Tx)110及び少なくとも1つの受信機120を備え得る。FMCWレーダは周期的周波数変調を有する信号を送信する。正確な周波数及び周波数変調を得るために、送信信号は周波数合成器130により生成し得る。受信信号は中間周波数(IF)ドメインに変換されて、同相信号及び直交位相(IQ)信号140を取得する。用途に応じて、IFは非ゼロ(スーパーヘテロダイン受信機)であってもよく、又はゼロ(直接変換受信機)であってもよい。
【0042】
本発明の他の実施形態では、システムは、ベースバンドへの濾波変換及び復調をアナログIFで実行し得、又はサンプリング及びデジタルドメインのA/D変換後実行し得るようなヘテロダイン受信機を備え得る。システムは、周波数制御・任意のデータ処理手段150を更に備え得る。
【0043】
本発明の他の実施形態では、レーダシステムは、アプリケーションインターフェース160を介して制御され得、受信データは、アプリケーションインターフェース160を介して取得し得る。
【0044】
本発明の他の実施形態では、レーダシステムはモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)チップを特徴とし得、MMICチップでは、能動回路が発振器を含み、ミキサは少なくとも1つのアンテナ又は複数のアンテナと共に半導体基板上にモノリシックに形成される。そのうえ、MMICは樹脂パッケージ等のパッケージで封止し得る。そのうえ、システムアンテナ、能動回路、及び/又はパッケージは少なくとも部分的にモノリシックに形成し得る。
【0045】
別の実施形態では、複数の送信アンテナ及び受信アンテナ(すなわち、MIMO)を使用して、マルチパス伝播を利用する場合、無線リンクの容量を増やす方法を使用し得る。
【0046】
本発明の別の実施形態では、誘電レンズをパッケージに形成して、所望のビーム幅を達成し得る。そのうえ、レンズ及びパッケージは任意の既知のインモールド技術を使用して一体形成し得る。
【0047】
本発明の他の実施形態では、システムは、集積PLLベース分数周波数合成器を更に備え得る。回路チップ上の周波数合成器は、分数分周器、分数分周器の除数を変更する変調器、及び周波数合成器の周波数を掃引するランプを生成するように構成されたランプ生成器を含み得る。周波数合成器は、ランプ生成器を制御するように構成されたインターフェース回路を更に備え得る。
【0048】
他の実施形態では、PLL手段は正確なTx周波数制御を提供するように構成される。PLLは、外部VCOを用いて動作し得、FMCWレーダの周波数変調波形を生成し得る。
【0049】
「テラヘルツ」又は「THz」という用語は、本明細書では、テラヘルツ及びサブテラヘルツ放射線-サブミリ及びミリ波放射線、テラヘルツ波、THF(tremendously high frequency)、又はTHzとしても知られる-を指し、0.03~3テラヘルツ(THz:1THz=1012Hz)の周波数のITU指定帯域内の電磁波からなる。テラヘルツ帯域における放射線の波長はそれに対応して、10mm~0.1mm(又は100μm)の範囲である。
【0050】
「生理学的パラメータ」という用語は、本明細書では、心拍数(HR)、呼吸数(RR)、心拍数変動(HRV)、呼吸振幅(RA)、呼吸振幅変動、呼吸数変動(RRV)、心弾動図(BCG)、BCG振幅変動、脈波伝播速度(PWV)、血圧(すなわち、MAP、収縮期及び拡張期)、血管抵抗、体温、脈圧変動、心拍出量及び変動、体液(汗、唾液、及び/又は涙等)、声帯振動から導出される体の動き、眼球運動、発話に起因した体又は皮膚の動き、発話又は歌唱等の動き分類、音声変化、微細な皮膚の動き及び体の動き(発作、震え、悪寒、揺れ、及び/又は振動等)等の任意の生理学的インジケータ、バイタルサイン、心臓又は肺の指標、医療状態、健康インジケータ、又は健康特徴を指す。
【0051】
本発明の他の実施形態では、HR、RR、HRV、RA、RRV、及びBCG等のバイタルサインは、受信された信号及び/又は記録された信号から処理し得る。信号データの関連する空間(すなわち振幅)及び時間(すなわち時間依存)特性の分析により、呼吸関連信号成分と心拍数関連信号成分との時間的分離及び/又はスペクトル的分離が可能になる。
【0052】
「マイクロプロセッサ」又はマイクロプロセッサ手段」という用語は、本明細書では、1つの集積回路(IC)又は幾つかの集積回路に中央演算処理装置(CPU)の機能を組み込んだ少なくとも1つのコンピュータプロセッサを指す。マイクロプロセッサは、入力を受信し、関連する出力を提供するように構成される。マイクロプロセッサは、受信されたサブTHz及びTHz信号の分析、計算、データ処理、自動判断、記憶、及び/又は処理を実行し、少なくとも1つの生理学的パラメータを検出するように更に構成される。
【0053】
マイクロプロセッサは更に、受信信号情報及び/又は記憶された情報に基づいて、対象の健康状態の変化を検出し、比較し、対象の健康状態の変化を示す受信信号の解釈を提供し得る。例示的な実施形態では、変化は生理学的変化、精神的変化、感情的変化、外部刺激又は内部刺激への生理学的応答、受信信号情報が正常限度内にない場合又は1つ若しくは複数の予め定義された医療限度に従って検出し得るプロセス、イベント、又は異常変化であり得る。例えば、モニタされているユーザ又は対象等の対象に関連する高血糖、多汗、頻脈、心不全、神経障害、出血、及び/又は麻痺突発発症等の他の生物学的、化学的、及び/又は生理学的機能障害等の異常状態は、受信信号情報に基づいて検出し得る。
【0054】
本発明の別の実施形態では、処理手段を備えたシステムは、任意の身体運動中、振動中、対象の回転中、任意の運動状況中、又は相対運動がないことに起因した静止中、対象の生理学的パラメータを検出するように構成される。処理手段は、検出された信号の混合を成分分析によりソース分離し、更に信号の混合から所望のコンポーネント信号及び予め選択されたコンポーネント信号を復元し抽出するように構成される。
【0055】
これより
図2及び
図3を参照し、
図2及び
図3は、集積アンテナ及びアナログ中間周波数(IF)又はベースバンド出力を有する連続波(CW)又は周波数変調連続波(FMCW)レーダシステム送受信機であり得る単一周波数全二重としてレーダシステムの概要を提示する。システムは、セットアップ、制御、A/D変換クラウドベース処理・任意のデータ処理手段のためのMCUを備え得る。
【0056】
システムは、Tx出力周波数fTX及びRx局部周波数fLOの両方を生成する周波数合成器を更に備え得る。送信路は、1つ又は複数の電力増幅器290からなり、1つ又は複数のTxアンテナ220、320のを有し得る。受信機は1つ又は複数の受信機(Rx)アンテナ210、310を有し得る。受信機はヘテロダイン(すなわち、ホモダイン又はスーパーヘテロダイン)であり得る。受信機がスーパーヘテロダインの場合、fLOは定数fIFだけfTXからシフトされる。fIFを用いた第2のダウンコンバートを使用して、ベースバンド信号を取得する。直交位相IF及びベースバンド構造はイメージ抑圧を提供する。I及びQベースバンド信号260、350は両方とも出力で利用可能である。
【0057】
本発明の他の実施形態では、システムはフェーズドアレイレーダシステムとして、したがって、異なる方向を指すように電子的に操縦することができる無線波ビームを作成する複数のアンテナのコンピュータ制御アレイとして構成し得る。そのうえ、フェーズドアレイは、約2×2から約16×16の設計パターン(例えば、8×8、4×8、4×4、又は4×6のアレイ)の範囲のアンテナアレイのレーダとして構成し得る。
【0058】
本発明の他の実施形態では、システムは、十分な角度分解能で、測定する1人又は複数の対象に更に向けられた2つ以上のビームが同時に形成される場合、及びビームスポットサイズが十分に空間的に分離されるようなフェーズドアレイレーダとして更に構成し得る。これにより更に、対象の隣接領域の受信信号から同時に収集される情報から導出されるパルス波速度(PWV)等の対象の生理学的パラメータを測定し特定できるようになり得る。
【0059】
本発明の別の実施形態では、レーダシステムは、4つのスイッチ選択可能なRxアンテナ230を備えて、マルチパスフェージングの確率を低減する受信路、外部スイッチ制御240、利得制御及び/又は受信信号強度インジケータ(RSSI)出力250、340を特徴とし得る。
【0060】
本発明の別の実施形態では、対象のPWVは、ビームが対象の空間的に分離された領域に向けられる少なくとも2つのポイントツーポイント同期レーダシステムから収集される情報を利用することにより測定することができる。
【0061】
本発明の別の実施形態では、複数の送信機アンテナ及び受信機アンテナの使用は、到来角差又は空間位相差を示し、複数の反射信号から少なくとも1つの対象物を識別し得る信号の生成を促進するように構成し得る。
【0062】
本発明の別の実施形態では、複数の送信機アンテナ及び受信機アンテナの使用は、測定環境レンジ、ベアリング、及び反射度マップの形成を促進するように構成し得る。これはサブTHz又はTHzベースイメージ形成の促進を含む。
【0063】
受信機は、直交位相IF信号路を有するスーパーヘテロダイン(二重変換)からなり得る。結晶発振器270を使用して、RFダウンコンバートミキサの第1の局部信号を取得するようにRF発振器周波数280をシフトする。結晶発振器270はIFダウンコンバートミキサの第2の局部信号を更に提供する。受信チェーンを可能な限り線形領域に保つために、RFステージ(LNA)及びIFステージの両方の利得はデジタル的に選択可能である。受信機はまた、直交位相変調あり又はなしの直接ヘテロダイン変換からもなり得る。この説明では、ミリ波システムは、サブTHz及びTHz波範囲で動作するシステムオンチップ(SoC)であり得る。
【0064】
本発明の他の実施形態では、レーダシステムは、約60~約500GHzの範囲、より詳細には約77GHz~160GHzの範囲で動作するシリコン送受信機を備え得る。オンチップアンテナアレイは効率的な放射及び受信を提供する。このシステムは消費電力が低く、レンジ及びレンジレートの粗い及び細かいスケール変化並びにターゲット反射強度を含むターゲットまでのレンジ、レンジレート、及びベアリングを含むような情報を利用する多種多様な用途に性能改良を提供する。
【0065】
本発明の他の実施形態では、送信機手段及び/又は受信機手段と通信して、送信信号を受信し、反射されたサブTHz及びTHz信号を処理するマイクロプロセッサ手段を更に備えるシステム。受信信号を分析して、レンジ、レンジレートの荒い、細かいスケール変化及びターゲット反射強度を含めた、ターゲットまでのレンジ、レンジレート、及びベアリングを特定するように構成されたマイクロプロセッサ手段。マイクロプロセッサは、心拍間隔、瞬間心拍数、時間平均心拍数、心拍数変動、呼吸間隔、時間平均呼吸数、呼吸数変動、及び呼吸振幅等の検出される対象のバイタルサイン情報を更に提供し得る。信号は更に処理されて、システムと観測されているターゲットとの間のランダムな相対運動効果を抑制し得、相対運動の存在下でのバイタルサイン情報の正確な特定を可能にする。
【0066】
本発明の別の実施形態では、生理学的パラメータ又はバイタルサイン情報から導出された、マイクロプロセッサ手段は、疲労状態、睡眠状態、感情、精神、物理的(すなわち、死んでいるか又は生きているか)、又は/及び生理学的状態(すなわち、ストレス、不安、生理学的危機、及び対象の快適度等)の対象健康状態を示すデータ解釈の短期出力を更に提供し得る。
【0067】
本発明の別の実施形態では、システムは、生理学的パラメータ及び身体機能の変化及び傾向を検出するため及び更なる医療診断のために、記憶されたシステム情報又は/及び出力に基づいて時間の経過に伴う長期データ分析を更に提供し得る。
【0068】
本発明の別の実施形態では、システムは、アラート、指示フラグ、電子デバイスのアクティブ化命令、電子メッセージ、又はそれらの任意の組合せからなる群から選択された健康状態に関連する出力を更にエクスポートし得る。出力はシステムユーザ、医師、ユーザの電子医療記録、サポートセンタ、緊急医療サービス、医療設備、又は/及び自律車両制御センタに送信し得る。アラートは、光源、ノイズパターン、測定されるパラメータの任意の変化をユーザに警告し示す小さな高周波振動、電子メッセージプラットフォームであり得る。これは、状態変化、識別されたリスク増大、識別された変化、ユーザ、ユーザの医師、又はユーザによりアラート許可された任意の他の組織若しくは人物の注意を必要とする傾向の指示を更に提供し得る。
【0069】
本発明の他の実施形態では、システムは、システムに記憶された少なくとも1つの識別(ID)データに従って対象及び受信した生理学的パラメータ信号を識別、分類、及び/又はランク付けする対象分類メカニズムの命令を提供する処理ユニットを更に備え得る。IDデータは、対象の年齢、性別、人種、精神状態、生理学的状態、健康状態、病歴、対象評価データ、サイズ、身長、体重、体型、記憶された健康プロファイル、及びそれらの組合せからなる群から選択される。
【0070】
本発明の他の実施形態では、処理は、対象のベースライン特徴、複数の対象間、又は同じ空間又は環境における予め定義された(すなわち、年齢範囲、健康状態等に従って)群間を比較する命令を更に含み得る。したがって、システムは、予め定義された空間内の対象の特徴又は状態の差又は変化に関連する出力を提供し得る。
【0071】
処理ユニットは、生理学的データ、物理的データ、医療センタ、健康維持組織、医療記録、対象の病歴、及びそれらの組合せからなる群から選択されたデータと更に同期し得る。
【0072】
本発明の他の実施形態では、処理ユニットは有人制御センタと更に通信し得、有人制御センタは、対象の環境又は車両システムを制御する命令をシステムに更に送信し得る。処理ユニットは、受信した信号情報を収集及び/又は記憶するように更に構成される。記録された情報は任意のディスプレイデバイス又は電子デバイスに送信することができ、対象、システムユーザ、又は/及び介護者が情報を観測し、更なる進展、診断、及び治療のためにフィードバックを提供できるようにする。
【0073】
本発明によれば、処理ユニットは更に、電子制御ユニット(ECU)、サーバ、スマートフォン等のモバイルデバイス、ハンドヘルドデバイス、ウェアラブルデバイス、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択された電子デバイスを介して少なくとも1人のユーザに転送される命令を生成し得る。
【0074】
本発明の他の実施形態では、システムは、処理手段と通信する追加のセンサを更に備え得、したがって、より正確で完全な情報を生成することになる及び信頼度を更に上げ、若しくは処理ユニットがデータを解釈し判断するように感覚データ又は別個のソースから導出されたデータを統合することによりセンサ融合を生成する。センサ融合は直接融合であってもよく、間接融合であってもよく、又は直接の出力と間接の出力との組合せであってもよい。感覚データは、多種多様なセンサタイプ、カメラ、又は任意のサーモグラフィカメラ(すなわち、赤外線カメラ、サーマルイメージングカメラ、又は赤外線サーモグラフィ)から導出し得る。したがって、システムは感覚データ融合に基づいて、予め定義された空間内の幾人かの対象を識別、区別し、少なくとも1人の対象の電磁画像を提供し得る。
【0075】
本発明の他の実施形態では、本発明のレーダシステムは、CMOSベースシステム、SiGeベースシステムであり得、又は他の半導体技術に基づき得る。CMOSベースシステムは、検出されたビームを電子回路により受信、送信、且つ分析し、対象の少なくとも1つの生理学的パラメータ及び関連する変化を識別していることように構成される。
【0076】
本発明の他の実施形態では、システムは任意の所望の場所に配置し得、検出された一意に区別された各対象への異なる距離、角度方位、及び/又は角度高さ情報を利用することにより複数の対象から生じた生理学的パラメータを同時に空間的に分解、区別、特定し得る。そのうえ、これは、検出された一意に区別された各対象への異なる距離、角度方位、及び/又は角度高さ情報の差に基づいて複数の対象の識別を促進し得る。
【0077】
本発明の他の実施形態では、システムは非電離放射線を提供し、多種多様な用途での使用に安全である。したがって、システムは、自動車産業、検査方法、医療用途及び設備、高齢者又は/及び赤ん坊モニタリング用途、及びセキュリティ用途に利用し得る。追加の用途には、バイオメトリック測定、発話認識、覆われた物体の非破壊的検査があり得る。
【0078】
本発明の別の実施形態では、本開示における微小振動はナノ振動、すなわち、ナノメートル及びマイクロメートルの両方の規模の振動プロセスを含み得る。
【0079】
本発明の他の実施形態では、システムは、受信した反射信号を測定し、観測されている組織の反射率を計算することにより、1Hz~10GHzの周波数範囲について種々の哺乳類組織及び生物学的流体の誘電特性を検出するように更に構成し得る。
【0080】
本発明の他の実施形態では、システムは更に、信号対雑音比(SNR)又は情報ベースコンテンツ手段を含み得、それにより、周囲ノイズ、音声、音、動き、それらの任意の組合せからなる群から選択された予め定義された信号からノイズを低減及び/又は除去する。それにより、低ノイズ信号を取得できるよう。
【0081】
本発明の他の実施形態では、システムは、車両、対象家庭、又は/及び医療機関/設備内の小型化システムであり得、小型化システムは更に、多種多様なデバイス、物品、表面、任意の物体の任意の筐体、場所、又は部分、所望の環境、電子回路、又はデバイスに位置、配置、内蔵、搭載、結合、取り付け、組み込まれ、又は統合された。例えば、車、座席、ドア、車内エンターテイメント(ICE:in-car entertainment)システム、車両の制御システム、シートベルト、ダッシュボード、車両フード、内部照明アパーチャ、センターコンソール、又は車内の任意の他の領域、プラットフォーム、回路、又はインターフェース等の車内。例えば、家又は医療設備内に配置された任意の家具、組立体、物体、物品、領域、プラットフォーム、電子デバイス、回路、又はインターフェース等の対象の家庭又は医療設備内。
【0082】
本発明の別の実施形態では、システムは通信ネットワークを更に備え得、通信ネットワークは、使用又は電子デバイスが1つ又は複数のサーバと通信できるようにする有線媒体又は無線媒体及び医療サービス提供者の1つ又は複数に関連する外部通信媒体を含む。通信ネットワークの例には、限定ではなく、インターネット、クラウドネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、電話回線(POTS)、大都市圏ネットワーク(MAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、並びに/或いはロングタームエボリューション(LTE)3G及び/又は4Gネットワーク等のセルラネットワークがあり得る。ネットワーク環境における種々のデバイスは、種々の無線通信プロトコルに従って通信ネットワークに接続するように動作可能であり得る。そのような無線通信プロトコル、通信規格、及び技術の例には、限定ではなく、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、ロングタームエボリューション(LTE)、ファイル転送プロトコル(FTP)、エンハンストデータGSM環境(EDGE)、ボイスオーバインターネットプロトコル(VoIP)、電子メール用プロトコル、インスタントメッセージング、及び/又はショートメッセージサービス(SMS)、及び/又はセルラ通信プロトコルがあり得る。
【0083】
本発明の別の実施形態では、通信ネットワークは車両間通信に更に対応し得る。したがって、システムは、第1の対象に関連する対象の生理学的パラメータを検出するために第1の車両に配置し得、第2の車両制御システムと更に通信する。
【0084】
システムプロセッサは、疲労状態、睡眠状態、感情、精神、物理的等の対象の健康状態又は/及び生理学的状態(すなわち、ストレス、不安、生理学的危機、及び対象の快適度)を示す生理学的パラメータデータ解釈の短期出力を更に提供し得、第2の車両と更に通信して、対象の健康状態から導出されたアクティブ化命令を提供する。
【0085】
例えば、車内の対象の健康状態指示が疲労である場合、システムは「疲労」を報告し得、車両制御システムは、対象への警告あり又はなしで「オートパイロット」動作を非アクティブ化し得、又は代替的には、運転者疲労に起因した「オートパイロット」動作への従事を許可しない。
【0086】
別の例示的な実施形態は、車内の対象の健康状態指示が睡眠状態である(すなわち、居眠り又は熟睡)場合、システムは「睡眠」を報告し得、車両制御システムはハンドバック制御動作を非アクティブ化し得ることであり得る。代替的には、システムは、安全に車両を非アクティブ化する命令を提供し得、及び/又は車両制御システム(すなわち、光、音、空調、又は任意の触覚フィードバック)を介して対象に覚醒アラートを送信し得る。そのうえ、車両制御システムが誤作動を報告し、対象が「寝ている」場合、制御システムは、機能していない対象に制御を戻す代わりに、路側に停止するように車両に命令し得る。
【0087】
別の例示的な実施形態は、対象の健康状態指示が医療緊急状態である場合、システムは「緊急」を報告し、緊急サービスと通信し、車両を安全に非アクティブ化し、及び/又は予め選択された医療設備に車両を向けるか、若しくは路側に停止して、緊急サービスを待つように車両制御システムに命令し得ることであり得る。
【0088】
別の例示的な実施形態は、自律車内の対象の健康状態指示が睡眠状態である(すなわち、居眠り又は熟睡)場合、システムは「安全睡眠」を報告し、車両制御システムは車両快適状態を可能にする(すなわち、運転席でのノイズの低減、窓の透明度の低減、オーディオ音量の低減等)ことであり得る。
【0089】
本発明の別の実施形態では、通信ネットワークは、限定ではなく、専用短距離通信(DSRC)ネットワーク、Bluetooth、Wi-Fi、車両アドホックネットワーク(VANET)、インテリジェント車両アドホックネットワーク(InVANET)、インターネットベースモバイルアドホックネットワーク(IMANET)、モバイルアドホックネットワーク(MANET)、無線センサネットワーク(WSN)、無線メッシュネットワーク(WMN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、並びに/或いはロングタームエボリューション(LTE)3G及び/又は4Gネットワーク等のセルラネットワークを含み得る。
【0090】
これより、本発明のTHzシステム及び通常のECG技術を使用して同時に測定されたバリスティック(Ballistic)心拍動曲線(BCG)及び心電図(ECG)データセットのグラフを示す
図4を参照する。
【0091】
本開示の幾つかの実施形態では、レーダシステムは無線プラットフォーム、レーダアンテナ、信号処理ユニット、送信手段、処理手段、システム媒体、及びシステムマネージャを含む。
【0092】
本開示の幾つかの実施形態では、システムは、リモート且つリアルタイムで人間の心拍数及び/又は呼吸数をモニタするように構成される。システムの性能は、本発明のシステム、バリスティック心拍動曲線(BCG)、及び実際のECGにより同時に測定されたバイタルシグナルを比較することにより示すことができる。
【0093】
これより、空間の距離における少なくとも1人の対象の少なくとも1つの生理学的パラメータをリモートで検出する方法のフローチャートを提示する
図5を参照し、方法は、対象の生理学的パラメータをリモートで検出する可搬性非侵襲的サブTHz及びTHzレーダシステムを提供するステップ(500)であって、可搬性非侵襲的サブTHz及びTHzレーダシステムは、サブTHz及びTHz信号を対象の予め定義された組織に送信する1つ又は複数の送信手段、対象のTHz信号を受信する1つ又は複数の受信手段であって、THz信号は対象組織からのTHz信号の反射であり、それにより、少なくとも1つの生理学的パラメータ変化を受信する1つ又は複数の受信手段、及び送信手段及び/又は受信手段と通信して、送信信号を受信し、反射されたTHz信号を処理するマイクロプロセッサを含む、提供するステップ(500)を含む。受信信号を分析することにより受信信号を処理するステップを更に含む方法。したがって、抽出された信号を処理、分析して、対象の厳密な呼吸数及び/又は心拍数等の対象の生理学的パラメータを特定し得る。
【0094】
本発明の別の実施形態では、受信信号は前処理し得(510)、処理、計算、分析、及び/又は解釈し得る。受信信号を前処理するステップ(510)は、信号を濾波、すなわち、折り返すか、又はミラーリングし、折り返し信号の選択された部分をデシメートし、折り返しセグメントを除去することを含む。これは更に、データの折り返し部分を適宜バンドパス濾波し、除去できる(520)ようにする。
【0095】
方法は、準周期信号情報を見つけることにより運動ノイズを抑制することを更に含み得、このステップは、準周期バイタルサインデータに対するランダムノイズの影響を抑制することができる(530)。
【0096】
知的決定木により促進及び/又は操作されて、前のステップから生成され、残りのスペクトルコンテンツ並びにそれらの高調波挙動及びグループ化に基づいて基本バイタルサインコンポーネントを決定できるようにする関連コンポーネントを保持するコンポーネント選択(540)を更に含む方法。
【0097】
方法は、残りのサブコンポーネント信号からの基本生理学的信号コンポーネント及びそれらの各高調波を選択し利用するステップを更に含み得る。
【0098】
生理学的パラメータの計算及び追跡を更に含む方法。追跡は、粒子フィルタトラッカ又はその任意の変形を使用することにより達成し得、1次元に制限することさえし得る。
【0099】
これより、本発明のTHzシステム及びECG又は指パルスオキシメータセンサ(FDA認証)により検出された心拍数及び呼吸数データセットの比較の時系列グラフを提示する
図6を参照する。
【0100】
図6に示されるように、上のグラフが呼吸数結果を表し、下のグラフが心拍数結果を表す達成された結果。本発明のシステム及びECG又は指パルスオキシメータ技法(FDA認証)の許容差分析は5%以下の差を示す。それは、人体のバイタルサインを正確にモニタする本発明のシステムの能力を示す。
【0101】
これより、本発明のクラウドベースシステムを示す
図7を参照する。示されるように、クラウドベースシステム720は、本発明のTHzレーダシステム710、医療センタ/ヘルスケアセンタ740、別のOEM車両730、クラウドベース制御センタ750、OEMクラウドベースシステム/センタ760、又は任意の他のデータソースシステム及び設備等の複数のソースと通信し得る。
【0102】
他の実施形態では、システムは、ユーザ、医療ケアセンタ、所定のユーザ、介護者、緊急サービス、及び/又はサービス制御ユニットに関連する任意の電子回路又はデバイスと通信するサーバを更に備え得る。通信は無線通信手段を介し得る。受信情報は処理ユニット又は/及びクラウドベースシステムに記憶される。
【0103】
これより、対象の測定された心拍数(bpm)vs時間(秒)のグラフを提示する
図8を参照する。グラフは、車内で行われたSTFT計算HRを更に提示し、SPO
2グラウンドトルースHRデータを更に比較した。
【0104】
観測することができるように、本発明のレーダシステムを使用した心拍数測定値は、SPO2センサ測定値(FDA認証)と同様の結果を提供する。
【0105】
これより、対象の測定されたHRI(ミリ秒)vs時間(秒)のグラフを提示する
図9を参照する。SDNNを使用して時間領域BCGベースのHRIデータから計算されたHRVは27.9ミリ秒であり、26.6ミリ秒の計算されたSDNN HRV値を有する一般的なECGセンサと更に比較され、測定システム間で5%未満の差である。
【0106】
これより、対象の測定された呼吸数(bpm)vs時間(秒)を提示する
図10を参照する。呼吸数データは車内で行われ、本発明のシステムから処理され、一般的な呼吸センサと比較された。
【0107】
これより、車内で行われた測定の心拍数(bpm)vs時間(分)のグラフを提示する
図11を参照する。データは本発明のシステムを使用して検出、処理された。測定は、車の座席の後ろに搭載された本発明のシステムを使用して行われ、テスト対象がランダムな身体運動をゆっくりと増大させ、同時に対象のHRが上昇した。そのうえ、標準処理(STFT)及び運動補償アルゴリズム(MCアルゴ)の両方のHR予測及びグラウンドトルースセンサデータ(SPO
2、FDA認証)と比較された。
【0108】
これより、車内での心拍数(bpm)vs時間(分)測定のグラフを提示する
図12を参照する。データは本発明のシステムを使用して検出、処理された。
【0109】
測定は、高速道路運転中、運転者のバイタルサインの道路テストモニタリングとして行われた。本発明のシステムの標準処理(STFT)及び運動補償アルゴリズム(MCアルゴ)の両方のHR結果が示され、一般的なECGにより特定されたHRと比較された。
【0110】
これより、車内設置からの心拍数(bpm)vs時間(秒)のグラフを提示する
図13を参照する。データは本発明のシステムを使用して検出、処理された。心拍数結果は一般的なECGと更に比較され、同様の心拍数検出結果を示した。
【0111】
これより、研究所設定内部にある車の座席に位置決めされている間、公称運動に従事している対象の測定された心拍数(bpm)vs時間(秒)のグラフを提示する
図14を参照する。運動は、標準処理が対象のHRを正確に予測できなかったような穏やかな頭部ターン、手及び腕の運動から構成される。データは本発明のシステムを使用して検出、処理された。
【0112】
テスト中の対象は以下のように指示された。
(a)0~120秒 対象は話さない。
(b)120~240秒 対象は話しており、追加のランダムな身体運動及びHR上昇を生じさせる。
(c)240秒対象がもはや話さなくなり、HRが正常に戻るまで。それらの結果は、望ましくない信号データが抽出された信号からシステムにより更に区別又は分離され、したがって、測定の持続時間にわたり所望の心拍数出力信号データの追跡に成功したことを更に示す。