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特許7130907メインバッテリー及びサブバッテリーを制御するための装置、バッテリーシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-29
(45)【発行日】2022-09-06
(54)【発明の名称】メインバッテリー及びサブバッテリーを制御するための装置、バッテリーシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 1/10 20060101AFI20220830BHJP
   H02J 7/34 20060101ALI20220830BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20220830BHJP
   H02H 7/18 20060101ALI20220830BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20220830BHJP
   H01M 10/42 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
H02J1/10
H02J7/34 B
H02J7/00 Y
H02J7/00 S
H02H7/18
H01M10/48 301
H01M10/48 P
H01M10/42 P
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020506212
(86)(22)【出願日】2019-02-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-10-22
(86)【国際出願番号】 KR2019001883
(87)【国際公開番号】W WO2019221368
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2020-02-10
(31)【優先権主張番号】10-2018-0055610
(32)【優先日】2018-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミン、キョン-チューン
【審査官】坂東 博司
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-202793(JP,A)
【文献】特開2015-217734(JP,A)
【文献】特開2012-244724(JP,A)
【文献】特開2017-184590(JP,A)
【文献】特開2014-180151(JP,A)
【文献】国際公開第2014/068883(WO,A1)
【文献】実開昭60-188472(JP,U)
【文献】特開2005-080347(JP,A)
【文献】特開2000-341196(JP,A)
【文献】特開2014-003742(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0265604(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0071949(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0218989(US,A1)
【文献】特開2016-132402(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 1/10
H02J 7/34
H02J 7/00
H02H 7/18
H01M 10/48
H01M 10/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインバッテリー及びサブバッテリーを制御するための装置であって、
前記メインバッテリーと負荷との間に接続され、第1制御信号が入力されるとターンオン状態となる第1メインスイッチと、
前記サブバッテリーと前記負荷との間に接続され、第2制御信号が入力されるとターンオン状態となる第2メインスイッチと、
前記第1メインスイッチをターンオン状態またはターンオフ状態に制御するメインバッテリー管理システムと、
前記第2メインスイッチをターンオン状態またはターンオフ状態に制御するサブバッテリー管理システムと、
前記メインバッテリーと前記サブバッテリーとの間に接続され、前記サブバッテリー管理システムに結合され、第3制御信号が入力されるとターンオン状態となる、サブスイッチと、
前記メインバッテリーと前記サブスイッチとの間に直列に接続されたダイオードと、を備え、
前記ダイオードのアノードは前記メインバッテリーの正極端子と電気的に接続され、
前記ダイオードのカソードは前記サブスイッチと電気的に接続され、
前記メインバッテリー管理システムは、前記メインバッテリーの故障を検出する制御部を有し、
前記メインバッテリーの故障が検出されない場合、
前記メインバッテリー管理システムは、前記第1制御信号を出力することにより、前記第1メインスイッチをターンオン状態にし、
前記サブバッテリー管理システムは、
前記第2制御信号を出力しないことにより、前記第2メインスイッチをターンオフ状態にし、
前記第3制御信号を出力しないことによって、前記サブスイッチをターンオフ状態にし、
前記メインバッテリーの故障が検出される場合、
前記メインバッテリー管理システムは、
第1診断メッセージを前記サブバッテリー管理システムに伝送し、前記第1メインスイッチをターンオフ状態に誘導するために、前記第1メインスイッチに前記第1制御信号の出力を中断するように構成され、前記第1診断メッセージは、前記検出された故障の種類を示す少なくとも一つの値を含むフラグを有し、
前記サブバッテリー管理システムは、
前記第1診断メッセージに応じて、前記第2メインスイッチをターンオン状態に誘導するために、前記第2メインスイッチに前記第2制御信号を出力するように構成され、
前記フラグに応じて、第3制御信号を出力するか否かを切り替えることにより、前記サブスイッチをターンオン状態に誘導するか、ターンオフ状態に誘導するかを切り替え、
前記サブスイッチがターンオン状態を有する間、前記メインバッテリーと前記サブバッテリーとが並列接続し、前記メインバッテリー用いて前記サブバッテリーを充電する、装置。
【請求項2】
前記サブバッテリー管理システムは、
前記フラグに第1値が含まれた場合、前記サブスイッチをターンオン状態に誘導するために、前記サブスイッチに前記第3制御信号を出力するように構成され、
前記第1値は、前記メインバッテリーが過充電されたことを示す、請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記サブバッテリー管理システムは、
前記フラグに第2値または第3値が含まれた場合、前記サブスイッチをターンオフ状態に誘導するために、前記サブスイッチに前記第3制御信号の出力を中断するように構成され、
前記第2値は、前記メインバッテリーが過放電されたことを示し、
前記第3値は、前記メインバッテリーが過熱されたことを示す、請求項に記載の装置。
【請求項4】
前記メインバッテリー管理システムは、
前記メインバッテリーの故障が解消される場合、前記第1診断メッセージの伝送を中断し、前記第1メインスイッチに前記第1制御信号を出力するように構成され、
前記サブバッテリー管理システムは、
前記第1診断メッセージの伝送が中断される場合、前記第2制御信号の出力を中断する、請求項からのいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記メインバッテリー管理システムは、
前記メインバッテリーの電圧、電流及び温度の少なくとも一つに基づき、前記メインバッテリーの故障有無を検出するように構成される第1コントローラと、
前記第1コントローラと通信し、前記第1コントローラが誤動作中にあると判定される場合、第2診断メッセージを前記サブバッテリー管理システムに伝送し、前記第1コントローラをスリープ状態に切り換えるように構成される第2コントローラと、を含み、
前記サブバッテリー管理システムは、
前記第2診断メッセージに応じて、前記第2メインスイッチに前記第2制御信号を出力するように構成される、請求項からのいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記サブバッテリー管理システムは、
前記第2診断メッセージに応じて、前記サブスイッチをターンオン状態に誘導するために、前記サブスイッチに前記第3制御信号を出力するように構成される、請求項に記載の装置。
【請求項7】
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の装置を含む、バッテリーシステム。
【請求項8】
メインバッテリーと負荷との間に接続され、第1制御信号が入力されるとターンオン状態となる第1メインスイッチと、サブバッテリーと前記負荷との間に接続され、第2制御信号が入力されるとターンオン状態となる第2メインスイッチと、メインバッテリーとサブバッテリーの間に接続され、第3制御信号が入力されるとターンオン状態となるサブスイッチと、アノードが前記メインバッテリーと電気的に接続され、カソードが前記サブスイッチと電気的に接続されるダイオードと、前記メインバッテリーに結合され、前記第1メインスイッチをターンオン状態またはターンオフ状態に制御し、前記メインバッテリーの故障を検出するように構成される制御部を有するメインバッテリー管理システムと、前記第2メインスイッチ及び前記サブスイッチをターンオン状態またはターンオフ状態に制御するサブバッテリー管理システムと、を用いて、前記メインバッテリー及び前記サブバッテリーを制御するための方法であって、
前記メインバッテリーの故障が検出されない場合、
前記メインバッテリー管理システムは、前記第1制御信号を出力することにより、前記第1メインスイッチをターンオン状態にする段階と、
前記サブバッテリー管理システムは、前記第2制御信号を出力しないことにより、前記第2メインスイッチをターンオフ状態にする段階と、
前記メインバッテリーの故障が検出される場合、
前記メインバッテリー管理システムは、第1診断メッセージを前記サブバッテリー管理システムに伝送し、前記第1メインスイッチをターンオフ状態に誘導するために、前記第1メインスイッチに前記第1制御信号の出力を中断し、前記第1診断メッセージは前記検出された故障の種類を示す少なくとも一つの値を含むフラグを有する段階と、
前記サブバッテリー管理システムは、
前記第1診断メッセージに応じて、前記第2メインスイッチをターンオン状態に誘導するために、前記第2メインスイッチに前記第2制御信号を出力する段階と、
前記フラグに応じて、前記第3制御信号を出力するか否かを切り替えることにより、前記サブスイッチをターンオン状態に誘導するか、ターンオフ状態に誘導するかを切り替える段階と、
前記サブスイッチがターンオン状態を有する間、前記メインバッテリーと前記サブバッテリーとが並列接続し、前記メインバッテリー用いて前記サブバッテリーを充電する段階と、を含む、方法。
【請求項9】
前記サブバッテリー管理システムは、前記フラグに第1値が含まれた場合、前記サブスイッチをターンオン状態に誘導するために、前記サブスイッチに前記第3制御信号を出力する段階を含み、
前記第1値は、前記メインバッテリーが過充電されたことを示す、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記サブバッテリー管理システムは、前記フラグに第2値または第3値が含まれた場合、前記サブスイッチをターンオフ状態に誘導するために、前記サブスイッチに前記第3制御信号の出力を中断する段階を含み、
前記第2値は、前記メインバッテリーが過放電されたことを示し、
前記第3値は、前記メインバッテリーが過熱されたことを示す、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記サブバッテリー管理システムは、前記メインバッテリー管理システムからの第2診断メッセージに応じて、前記第2メインスイッチに前記第2制御信号を出力する段階をさらに含み、
前記第2診断メッセージは、前記メインバッテリー管理システムが誤動作中にあることを示す、請求項から10のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メインバッテリー及びサブバッテリーのいずれか一つを選択的に用いて電気負荷に電源を供給するための装置、バッテリーシステム及び方法に関する。
【0002】
本出願は、2018年5月15日出願の韓国特許出願第10-2018-0055610号に基づく優先権を主張し、上記出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
最近、ノートブックPC、ビデオカメラ、携帯電話などのような携帯用電子製品の需要が急増し、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星などの開発が本格化するにつれ、反復的な充放電の可能な高性能バッテリーについての研究が活発に進行しつつある。
【0004】
現在、商用化した二次電池としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがあり、このうち、リチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんど起こらず、充放電が自由で、自己放電率が非常に低くてエネルギー密度が高いという長所から脚光を浴びている。
【0005】
バッテリー管理システムは、バッテリーに電気的に接続し、バッテリーの電気的特性値(例えば、電圧、電流及び温度)を測定し、測定された電気的特性値に基づいてバッテリーを制御するように構成される。
【0006】
バッテリーの充電または放電中、多様な原因によって故障(例えば、過充電、過放電、過熱など)が発生した場合、バッテリー管理システムは、バッテリーを保護するためにバッテリーと電気負荷との電気的接続を遮断する。しかし、バッテリーと電気負荷との電気的な接続が急に遮断されれば、電気負荷の動作が不能となり、事故(例えば、電気自動車の急停止)発生の危険がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、メインバッテリーに並列接続可能に設けられたサブバッテリーを用いて、メインバッテリーに故障が発生した場合にも電気負荷に電源が供給されるようにする装置、バッテリーシステム及び方法を提供することを目的とする。
【0008】
本発明の他の目的及び長所は、下記する説明によって理解でき、本発明の実施例によってより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を達成するための本発明の多様な実施例は、以下のようである。
【0010】
本発明の一面によるメインバッテリー及びサブバッテリーを制御するための装置は、メインバッテリーと負荷との間に接続可能な第1メインスイッチと、サブバッテリーと負荷との間に接続可能な第2メインスイッチと、メインバッテリーとサブバッテリーとの間に接続可能なサブスイッチと、第1メインスイッチに動作可能に結合するメインバッテリー管理システムと、第2メインスイッチ及びサブスイッチに動作可能に結合するサブバッテリー管理システムと、を含む。メインバッテリー管理システムは、メインバッテリーの故障が検出される場合、第1診断メッセージをサブバッテリー管理システムに伝送し、第1メインスイッチをターンオフ状態に誘導するために、第1メインスイッチに第1制御信号の出力を中断するように構成される。第1診断メッセージは、検出された故障の種類を示す少なくとも一つの値を含むフラグを有する。サブバッテリー管理システムは、第1診断メッセージに応じて、第2メインスイッチをターンオン状態に誘導するために、第2メインスイッチに第2制御信号を出力するように構成される。
【0011】
サブバッテリー管理システムは、フラグに第1値が含まれた場合、サブスイッチをターンオン状態に誘導するためにサブスイッチに第3制御信号を出力するように構成され得る。第1値は、メインバッテリーが過充電されたことを示し得る。
【0012】
サブバッテリー管理システムは、フラグに第2値または第3値が含まれた場合、サブスイッチをターンオフ状態に誘導するために、サブスイッチに第3制御信号の出力を中断するように構成され得る。第2値は、メインバッテリーが過放電されたことを示し、第3値は、メインバッテリーが過熱されたことを示し得る。
【0013】
メインバッテリー管理システムは、メインバッテリーの故障が解消される場合、第1診断メッセージの伝送を中断し、第1メインスイッチに第1制御信号を出力するように構成され得る。サブバッテリー管理システムは、第1診断メッセージの伝送が中断される場合、第2制御信号の出力を中断し得る。
【0014】
メインバッテリー管理システムは、メインバッテリーの電圧、電流及び温度の少なくとも一つに基づき、メインバッテリーの故障有無を検出するように構成される第1コントローラと、第1コントローラに動作可能に結合し、第1コントローラが誤動作中にあると判定される場合、第2診断メッセージをサブバッテリー管理システムに伝送し、第1コントローラをスリープ状態に切り換えるように構成される第2コントローラと、を含み得る。サブバッテリー管理システムは、第2診断メッセージに応じて、第2メインスイッチに第2制御信号を出力するように構成され得る。
【0015】
サブバッテリー管理システムは、第2診断メッセージに応じて、サブスイッチをターンオン状態に誘導するために、サブスイッチに第3制御信号を出力するように構成され得る。
【0016】
本発明の他面によるバッテリーシステムは、装置を含む。
【0017】
本発明のさらに他面による方法は、メインバッテリーと負荷との間に接続可能な第1メインスイッチと、サブバッテリーと負荷との間に接続可能な第2メインスイッチと、メインバッテリーとサブバッテリーとの間に接続可能なサブスイッチと、メインバッテリー及び第1メインスイッチに動作可能に結合し、メインバッテリーの故障を検出するように構成されるメインバッテリー管理システムと、第2メインスイッチ及びサブスイッチに動作可能に結合するサブバッテリー管理システムを用いて、メインバッテリー及びサブバッテリーを制御するためのことである。方法は、メインバッテリー管理システムは、メインバッテリーの故障が検出される場合、第1診断メッセージをサブバッテリー管理システムに伝送し、第1メインスイッチをターンオフ状態に誘導するために、第1メインスイッチに第1制御信号の出力を中断し、第1診断メッセージは検出された故障の種類を示す少なくとも一つの値を含むフラグを有する段階と、サブバッテリー管理システムが、第1診断メッセージに応じて、第2メインスイッチをターンオン状態に誘導するために、第2メインスイッチに第2制御信号を出力する段階と、を含む。
【0018】
方法は、サブバッテリー管理システムが、フラグに第1値が含まれた場合、サブスイッチをターンオン状態に誘導するために、サブスイッチに第3制御信号を出力する段階をさらに含み得る。第1値は、メインバッテリーが過充電されたことを示す。
【0019】
方法は、サブバッテリー管理システムが、フラグに第2値または第3値が含まれた場合、サブスイッチをターンオフ状態に誘導するためにサブスイッチに第3制御信号の出力を中断する段階をさらに含み得る。第2値は、メインバッテリーが過放電されたことを示し、第3値は、メインバッテリーが過熱されたことを示す。
【0020】
方法は、サブバッテリー管理システムが、メインバッテリー管理システムからの第2診断メッセージに応じて、第2メインスイッチに第2制御信号を出力する段階をさらに含み得る。第2診断メッセージは、メインバッテリー管理システムが誤動作中にあることを示す。
【発明の効果】
【0021】
本発明の実施例の少なくとも一つによれば、メインバッテリーに故障が発生した場合またはメインバッテリーのためのバッテリー管理システムが誤動作する場合、メインバッテリーに並列接続可能に設けられたサブバッテリーを用いて、電気負荷に電源を供給することができる。
【0022】
また、本発明の実施例の少なくとも一つによれば、サブバッテリーが電気負荷に電源を供給する間、メインバッテリーを用いてサブバッテリーを充電することができる。
【0023】
本発明の効果は、以上の言及した効果に制限されず、言及されていない他の効果は、請求範囲の記載から当業者に明確に理解されるだろう。
【0024】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施例によるバッテリーシステムの例示的な構成を示す図である。
図2図1のメインバッテリーの故障が検出されない場合に制御装置によって実行される動作を説明するために参照される図である。
図3図1のメインバッテリーの故障が検出された場合に制御装置によって実行される動作を説明するために参照される図である。
図4図1の第1コントローラが誤動作中にある場合に制御装置によって実行される動作を説明するために参照される図である。
図5】本発明の他の実施例によるバッテリーシステムの例示的な構成を示す図である。
図6】本発明のさらに他の実施例によってメインバッテリー及びサブバッテリーを制御するための方法を例示的に示すフローチャートである。
図7】本発明のさらに他の実施例によってメインバッテリー及びサブバッテリーを制御するための方法を例示的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び請求範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0027】
したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0028】
また、本発明に関連する公知の機能または構成についての具体的な説明が、本発明の要旨をぼやかすと判断される場合、その説明を省略する。
【0029】
第1、第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素のうちいずれか一つを残りと区別する目的として使用され、このような用語によって構成要素が限定されることではない。
【0030】
なお、明細書の全体にかけて、ある部分が、ある構成要素を「含む」とするとき、これは特に反する記載がない限り、他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。また、明細書に記載の「制御ユニット」のような用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を示し、これはハードウェアやソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの結合せにより具現され得る。
【0031】
さらに、明細書の全体に亘って、ある部分が他の部分と「連結(接続)」されているとするとき、これは、「直接的に連結(接続)」されている場合のみならず、その中間に他の素子を介して「間接的に連結(接続)」されている場合も含む。
【0032】
図1は、本発明の一実施例によるバッテリーシステム10の例示的な構成を示す図である。
【0033】
図1を参照すれば、バッテリーシステム10は、第1電源端子11、第2電源端子12、メインバッテリー21、サブバッテリー22及び制御装置100を含む。バッテリーシステム10は、第1電源端子11及び第2電源端子12を介して電気負荷(例えば、電気自動車の電気モータ)に電源を供給するためのものである。
【0034】
メインバッテリー21は、少なくとも一つのバッテリーセルを含む。サブバッテリー22は、少なくとも一つのバッテリーセルを含む。メインバッテリー21及びサブバッテリー22に含まれた各バッテリーセルは、例えば、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミニウム電池、ニッケル水素電池またはニッケル亜鉛電池のように再充電可能なバッテリーであり得る。メインバッテリー21の負極端子およびサブバッテリー22の負極端子は、伝導体(例えば、バスバー、電気ケーブル)を介して第2電源端子12に共通接続する。メインバッテリー21の出力電圧は、サブバッテリー22の出力電圧よりも高くてもよい。
【0035】
制御装置100は、第1メインスイッチ110、第2メインスイッチ120、サブスイッチ130、メインバッテリー管理システム200(以下、MBMSとする。)及びサブバッテリー管理システム300(以下、SBMSとする。)を含む。
【0036】
第1メインスイッチ110は、メインバッテリー21の正極端子と第1電源端子11との間に接続可能に提供される。第1メインスイッチ110がターンオン状態を有する間、メインバッテリー21の正極端子と第1電源端子11との間の電流経路が形成される。第1メインスイッチ110がターンオフ状態を有する間、メインバッテリー21の正極端子と第1電源端子11との間の電流経路が遮断される。
【0037】
第2メインスイッチ120は、サブバッテリー22の正極端子と第1電源端子11との間に接続可能に提供される。第2メインスイッチ120がターンオン状態を有する間、サブバッテリー22の正極端子と第1電源端子11との間の電流経路が形成される。第2メインスイッチ120がターンオフ状態を有する間、サブバッテリー22の正極端子と第1電源端子11との間の電流経路が遮断される。
【0038】
サブスイッチ130は、メインバッテリー21の正極端子とサブバッテリー22の正極端子との間に接続可能に提供される。サブスイッチ130がターンオン状態を有する間、メインバッテリー21の正極端子とサブバッテリー22の正極端子との間の電流経路が形成される。即ち、サブスイッチ130がターンオン状態を有する間、メインバッテリー21とサブバッテリー22とが並列接続する。サブスイッチ130がターンオフ状態を有する間、メインバッテリー21の正極端子とサブバッテリー22の正極端子との間の電流経路が遮断される。制御装置100は、メインバッテリー21の正極端子とサブバッテリー22の正極端子との間でサブスイッチ130に直列接続するダイオード140をさらに含み得る。ダイオード140のアノードは、メインバッテリー21の正極端子側に接続し、ダイオード140のカソードは、サブバッテリー22の正極端子側に接続し得る。これによって、メインバッテリー21の正極端子からサブバッテリー22の正極端子への電流の流れが許容される一方、サブバッテリー22の正極端子からメインバッテリー21の正極端子への電流の流れは遮断される。
【0039】
MBMS200は、電圧センサー210、電流センサー220、温度センサー230及び制御部240を含む。電圧センサー210は、メインバッテリー21の電圧を測定するように構成される。電流センサー220は、メインバッテリー21を介して流れる電流を測定するように構成される。温度センサー230は、メインバッテリー21の温度を測定するように構成される。
【0040】
制御部240は、第1メインスイッチ110及びSBMS300に動作可能に結合する。 制御部240は、ハードウェア的にASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、マイクロプロセッサー(microprocessors)、その他の機能遂行のための電気的ユニットのうち少なくとも一つを用いて具現され得る。制御部240には、メモリーデバイスが内蔵され得、メモリーデバイスとしては、例えば、RAM、ROM、レジスター、ハードディスク、光記録媒体または磁気記録媒体を用い得る。メモリーデバイスは、制御部240によって実行される各種制御ロジッグを含むプログラム、及び/または制御ロジッグが実行されるときに発生するデータを保存、更新及び/または消去し得る。
【0041】
制御部240は、第1コントローラ241及び第2コントローラ242を含む。第1コントローラ241は、電圧センサー210、電流センサー220及び温度センサー230に動作可能に結合する。第1コントローラ241は、電圧センサー210、電流センサー220及び温度センサー230によって測定される電圧、電流及び温度に基づいてメインバッテリー21の故障(例えば、過充電、過放電、過熱)を検出し、メインバッテリー21を制御するように構成される。第2コントローラ242は、第1コントローラ241に動作可能に結合し、第1コントローラ241が誤動作中にあるか否かを判定するように構成される。第2コントローラ242は、第1コントローラ241に確認信号を周期的に伝送し得る。第1コントローラ241は、確認信号に応じて第2コントローラ242に応答信号を伝送し得る。第2コントローラ242は、確認信号を伝送した時点から所定時間内に第1コントローラ241からの応答信号が受信される場合、第1コントローラ241が正常動作中にあると判定し得る。一方、第2コントローラ242は、第1コントローラ241に確認信号を伝送した時点から所定時間内に第1コントローラ241からの応答信号が受信されない場合、第1コントローラ241が誤動作中にあると判定し得る。
【0042】
SBMS300は、電圧センサー310、電流センサー320、温度センサー330及び制御部340を含む。電圧センサー310は、サブバッテリー22の電圧を測定するように構成される。電流センサー320は、サブバッテリー22を介して流れる電流を測定するように構成される。温度センサー330は、サブバッテリー22の温度を測定するように構成される。
【0043】
制御部340は、制御部240、第1メインスイッチ110、第2メインスイッチ120、サブスイッチ130、電圧センサー310、電流センサー320及び温度センサー330に動作可能に結合する。制御部340は、ハードウェア的にASICs、DSPs、DSPDs、PLDs、FPGAs、マイクロプロセッサー、その他の機能遂行のための電気的ユニットのうち少なくとも一つを用いて具現され得る。制御部340には、メモリーデバイスが内蔵され得、メモリーデバイスとしては、例えば、RAM、ROM、レジスター、ハードディスク、光記録媒体または磁気記録媒体を用い得る。メモリーデバイスは、制御部340によって実行される各種制御ロジッグを含むプログラム、及び/または制御ロジッグが実行されるときに発生するデータを保存、更新及び/または消去できる。制御部340は、電圧センサー310、電流センサー320及び温度センサー330によって測定される電圧、電流及び温度に基づいてサブバッテリー22の故障(例えば、過充電、過放電、過熱)を検出し、サブバッテリー22を制御するように構成される。
【0044】
図2は、図1のメインバッテリー21の故障が検出されない場合に制御装置100によって実行される動作を説明するために参照される図である。
【0045】
図2を参照すれば、MBMS200は、メインバッテリー21の故障が検出されない場合、第1メインスイッチ110に第1制御信号S1を出力する。第1制御信号S1は、第1メインスイッチ110をターンオン状態に誘導するための信号である。即ち、第1メインスイッチ110は、第1制御信号S1に応じて、ターンオン状態になる。
【0046】
SBMS300は、MBMS200から後述する第1診断メッセージまたは第2診断メッセージが伝送されない場合、スリープモードで動作する。SBMS300は、MBMS200からの第1診断メッセージまたは第2診断メッセージの受信に応じて、ウェイクアップする。SBMS300は、スリープモードで第2制御信号S2及び第3制御信号S3の出力を中断する。第2制御信号S2は、第2メインスイッチ120をターンオン状態に誘導するための信号である。第3制御信号S3は、サブスイッチ130をターンオン状態に誘導するための信号である。
【0047】
結果的に、メインバッテリー21の故障が検出されない場合、図2に示したように、第1メインスイッチ110はターンオン状態になる一方、第2メインスイッチ120及びサブスイッチ130は共にターンオフ状態になることで、メインバッテリー21が電気負荷に電源を供給するようになる。
【0048】
図3は、図1のメインバッテリー21の故障が検出された場合に制御装置100によって実行される動作を説明するために参照される図である。
【0049】
図3を参照すれば、MBMS200は、第1コントローラ241によってメインバッテリー21の故障が検出される場合、SBMS300に第1診断メッセージを伝送し、第1制御信号S1の出力を中断する。第1診断メッセージは、メインバッテリー21の故障が検出されたことをSBMS300に知らせるためのメッセージである。第1診断メッセージは、メインバッテリー21から検出された故障の種類を示すフラグを含む。フラグは、第1値、第2値及び第3値の少なくとも一つを含み得る。第1値は、メインバッテリー21が過充電されたことを示し、第2値は、メインバッテリー21が過放電されたことを示し、第3値は、メインバッテリー21が過熱したことを示し得る。
【0050】
SBMS300は、MBMS200からの第1診断メッセージに応じてウェイクアップされた後、第2メインスイッチ120に第2制御信号S2を出力する。SBMS300は、フラグに第1値が含まれているか否かによって、サブスイッチ130に第3制御信号S3を選択的に出力し得る。即ち、SBMS300は、第2値及び第3値の少なくとも一つが第1診断メッセージのフラグに含まれた場合には、サブスイッチ130をターンオフ状態に誘導するために第3制御信号S3の出力を中断する一方、第1値のみがフラグに含まれた場合には、サブスイッチ130をターンオン状態に誘導するために第3制御信号S3を出力し得る。
【0051】
結果的に、メインバッテリー21の故障が検出される場合、故障の種類に関わらず、図3に示したように、第1メインスイッチ110は、ターンオフ状態になり、第2メインスイッチ120はターンオン状態になることで、メインバッテリー21の代わりにサブバッテリー22が電気負荷に電源を供給するようになる。また、メインバッテリー21の過放電及び過熱が検出されず、メインバッテリー21の過充電が検出された場合には、サブスイッチ130がターンオン状態になる。これによって、過充電されたメインバッテリー21の電気エネルギーを用いてサブバッテリー22を充電できる。
【0052】
MBMS200は、メインバッテリー21の故障が解消される場合、第1診断メッセージの伝送を中断し、第1制御信号S1を出力し得る。具体的に、MBMS200は、SBMS300への第1診断メッセージの伝送中に、メインバッテリー21の電圧、電流、充電状態及び温度が全て正常範囲になれば、これ以上第1診断メッセージをSBMS300に伝送しない。MBMS200は、アンペアカウント法などを用いて、電流センサー220によって測定された電流値を積算してメインバッテリー21の充電状態を算出できる。SBMS300は、MBMS200からの第1診断メッセージが受信されなければ、メインバッテリー21の故障が解消されたと判定し、第2制御信号S2の出力を中断し得る。
【0053】
図4は、図1の第1コントローラ241が誤動作中である場合に制御装置100によって実行される動作を説明するために参照される図である。
【0054】
図4を参照すれば、第1コントローラ241が誤動作中であると第2コントローラ242によって判定される場合、第2コントローラ242は、SBMS300に第2診断メッセージを伝送し、第1コントローラ241にスリープモード転換信号を伝送して第1コントローラ241をスリープ状態に切り換える。第2診断メッセージは、MBMS200が誤動作中にあることをSBMS300に知らせるためのメッセージである。第1コントローラ241は、スリープ状態で第1制御信号S1の出力を中断する。
【0055】
SBMS300は、第2診断メッセージに応じて、第2メインスイッチ120に第2制御信号S2を出力する。選択的に、SBMS300は、第2診断メッセージに応じて、サブスイッチ130に第3制御信号S3を出力し得る。
【0056】
これによって、図4に示したように、第1メインスイッチ110は、ターンオフ状態になり、第2メインスイッチ120はターンオン状態になることで、メインバッテリー21の代わりにサブバッテリー22が電気負荷に電源を供給するようになる。
【0057】
一方、サブスイッチ130に第3制御信号S3が出力される間、SBMS300は、電流センサー220によって測定される電流と電流センサー320によって測定される電流とを比較できる。具体的に、第3制御信号S3によってサブスイッチ130がターンオン状態を有する場合、メインバッテリー21とサブバッテリー22とは並列接続するので、電流センサー220によって測定される電流と電流センサー320によって測定される電流とは相互逆方向でありながら、同じ大きさを有さなくてはならない。もし、電流センサー220によって測定される電流と電流センサー320によって測定される電流との方向が相互同一の場合、電流センサー220によって測定される電流と電流センサー320によって測定される電流との差が予め決められた臨界値(例えば、0.5A)よりも大きい場合、または電流センサー220によって測定される電流と電流センサー320によって測定される電流との割合が予め決められた臨界範囲(例えば、0.9以上1.1以下)から外れる場合、SBMS300は、電流センサー220及び電流センサー320の少なくとも一つが故障であると判定し得る。SBMS300は、電流センサー220及び電流センサー320の少なくとも一つが故障と判定された場合、SBMS300と通信チャンネルを介して連結された外部デバイス(例えば、電気自動車のECU)に電流センサー220及び電流センサー320の少なくとも一つが故障であることを知らせる信号を出力し得る。通信チャンネルは、電気自動車に備えられたCAN通信ネットワークであり得る。また、SBMS300は、通信チャンネルと連結された通信インターフェースを備え得る。
【0058】
図5は、本発明の他の実施例によるバッテリーシステム10の例示的な構成を示す図である。
【0059】
図5を参照すれば、図1と比較するとき、ダイオード140及びサブスイッチ130がDC-DCコンバータ160に代替された点のみが相違する。したがって、残りの構成に対しては同じ参照符号を付与し、反復的な説明は省略する。
【0060】
DC-DCコンバータ160の入力端子INは、メインバッテリー21の正極端子に接続する。DC-DCコンバータ160の出力端子OUTは、サブバッテリー22の正極端子に接続する。
【0061】
DC-DCコンバータ160は、第3制御信号S3に応じて、入力端子INに印加されるメインバッテリー21からの入力電圧を用いて予め決められた出力電圧を生成する。出力電圧は、出力端子OUTを介してサブバッテリー22に印加されることで、サブバッテリー22の充電が行われる。
【0062】
図6及び図7は、本発明のさらに他の実施例によってメインバッテリー21及びサブバッテリー22を制御するための方法を例示的に示すフローチャートである。図6に示したフローチャートは、MBMS200の制御部240によって実行される方法を示し、図7に示したフローチャートは、SBMS300の制御部340によって実行される方法を示す。
【0063】
図6を参照すれば、段階600において、第1コントローラ241は、メインバッテリー21の故障が検出されたか否かを判定する。もし、段階600の値「はい」である場合、段階610へ進む。もし、段階600の値が「いいえ」である場合、段階620へ進む。
【0064】
段階610において、第1コントローラ241は、第1診断メッセージをSBMS300に伝送し、第1制御信号S1の出力を中断する。第1診断メッセージは、メインバッテリー21の故障が検出されたことをSBMS300に知らせるためのメッセージである。第1診断メッセージは、検出された故障の種類を示す少なくとも一つの値を含むフラグを有する。第1制御信号S1は、第1メインスイッチ110をターンオン状態に誘導するための信号である。
【0065】
段階620において、第2コントローラ242は、第1コントローラ241が誤動作中にあるか否かを判定する。もし、段階620の値が「はい」である場合、段階630へ進む。もし、段階620の値が「いいえ」である場合、段階640へ進む。
【0066】
段階630において、第2コントローラ242は、第2診断メッセージをSBMS300に伝送し、第1コントローラ241をスリープ状態に切り換える。 第2診断メッセージは、MBMS200の第1コントローラ241が誤動作中にあることをSBMS300に知らせるためのメッセージである。第1コントローラ241は、スリープ状態で第1制御信号S1の出力を中断する。
【0067】
段階640において、第1コントローラ241は、第1メインスイッチ110に第1制御信号S1を出力する。
【0068】
図7を参照すれば、段階700において、制御部340は、制御部240から第1診断メッセージが受信されたか否かを判定する。もし、段階700の値が「はい」である場合、段階710へ進む。もし、段階700の値が「いいえ」である場合、段階730へ進む。
【0069】
段階710において、制御部340は、第1診断メッセージのフラグに第1値が含まれたか否かを判定する。第1値は、メインバッテリー21が過充電されたことを示す。もし、段階710の値が「いいえ」である場合、段階720へ進む。もし、段階720の値が「はい」である場合、段階740へ進む。
【0070】
段階720において、制御部340は、第2制御信号S2を出力する。第2制御信号S2は、第2メインスイッチ120をターンオン状態に誘導するための信号である。
【0071】
段階730において、制御部340は、制御部240から第2診断メッセージが受信されたか否かを判定する。もし、段階730の値が「はい」である場合、段階740へ進む。
【0072】
段階740において、制御部340は、第2制御信号S2及び第3制御信号S3を出力する。第3制御信号S3は、サブスイッチ130をターンオン状態に誘導するための信号である。
【0073】
本発明の実施例の少なくとも一つによれば、メインバッテリー21に故障が発生した場合、またはメインバッテリー21のためのバッテリー管理システム200が誤動作する場合、メインバッテリー21に並列接続可能に設けられたサブバッテリー22を用いて、電気負荷に電源を供給できる。
【0074】
また、本発明の実施例の少なくとも一つによれば、サブバッテリー22が電気負荷に電源を供給する間、メインバッテリー21を用いてサブバッテリー22を充電できる。
【0075】
以上、本発明を限定された実施例と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の属する技術分野で通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【0076】
また、上述の本発明は、本発明が属する技術分野における通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想から脱しない範囲内で多様な置換、変形及び変更が可能であるため、上述の実施例及び添付された図面によって限定されず、多様な変形が行われるように各実施例の全部または一部を選択的に組み合わせて構成可能である。
【符号の説明】
【0077】
10 バッテリーシステム
11、12 電源端子
21 メインバッテリー
22 サブバッテリー
100 制御装置
110 第1メインスイッチ
120 第2メインスイッチ
130 サブスイッチ
200 メインバッテリー管理システム
300 サブバッテリー管理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7