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特許7131435コーティング用熱硬化型樹脂組成物、硬化物及び積層体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-29
(45)【発行日】2022-09-06
(54)【発明の名称】コーティング用熱硬化型樹脂組成物、硬化物及び積層体
(51)【国際特許分類】
   C09D 175/14 20060101AFI20220830BHJP
   C08G 73/02 20060101ALI20220830BHJP
   C09D 7/62 20180101ALI20220830BHJP
   C09D 133/14 20060101ALI20220830BHJP
   B32B 27/40 20060101ALI20220830BHJP
   B32B 27/30 20060101ALI20220830BHJP
   B32B 27/42 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
C09D175/14
C08G73/02
C09D7/62
C09D133/14
B32B27/40
B32B27/30 A
B32B27/42
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019039294
(22)【出願日】2019-03-05
(65)【公開番号】P2020143197
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2021-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000168414
【氏名又は名称】荒川化学工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】辻 健一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 仁宣
(72)【発明者】
【氏名】小谷野 浩壽
【審査官】福山 駿
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09D 1/00-201/10
C08G 73/02
B32B 27/40
B32B 27/30
B32B 27/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも3つの(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート及び/又は1以上のペンタエリスリトール骨格を有するポリ(メタ)アクリレート(A)、メチル化メラミン樹脂(B)、並びに反応性シリカ粒子(C)を含み、(A)成分と(B)成分の質量比率[(A)/(B)]が10/90~80/20であり、(A)成分と(C)成分の質量比率[(A)/(C)]が35/65~75/25であるコーティング用熱硬化型樹脂組成物。
【請求項2】
請求項1に記載のコーティング用熱硬化型樹脂組成物の硬化物。
【請求項3】
請求項2に記載の硬化物を基材表面の少なくとも一つの面に有する、積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーティング用熱硬化型樹脂組成物、硬化物及び積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、種種のプラスチックが冷蔵庫、テレビ、エアコン等の家電製品の本体及びそのリモコン、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パソコン等の情報端末の筐体及びディスプレイ、自動車部品、自動車内装材等、多分野において利用されている。プラスチックは加工性や透明性、軽量性、安価である等の利点を有しているが、ガラス材料に比べて柔らかく傷がつきやすい欠点を有する。
【0003】
この欠点を改良するためにプラスチック表面にハードコート剤をコーティングしてプラスチックが有する利点を損なうことなく、表面の硬度を向上させ、耐擦傷性を改善している。
【0004】
従来のハードコート剤として、特許文献1のような組成物が例示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開番号WO2017/051683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ハードコート剤には、硬度だけでなく、ハードコート剤を塗布し硬化した際にカールしにくいことも求められる。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、硬度に優れ、カールしにくい硬化物を作製できるコーティング用熱硬化型樹脂組成物、該組成物を含む硬化物及び積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は鋭意検討の結果、所定のコーティング用熱硬化型樹脂組成物を使用することによって、上記課題が解決されることを見出した。
【0009】
本開示により以下の項目が提供される。
(項目1)
少なくとも3つの(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート及び/又は1以上のペンタエリスリトール骨格を有するポリ(メタ)アクリレート(A)、メチル化メラミン樹脂(B)、並びに反応性シリカ粒子(C)を含み、(A)成分と(B)成分の質量比率[(A)/(B)]が10/90~80/20であり、(A)成分と(C)成分の質量比率[(A)/(C)]が35/65~75/25であるコーティング用熱硬化型樹脂組成物。
(項目2)
項目1に記載のコーティング用熱硬化型樹脂組成物の硬化物。
(項目3)
項目2に記載の硬化物を基材表面の少なくとも一つの面に有する、積層体。
【発明の効果】
【0010】
本発明のコーティング用熱硬化型樹脂組成物を含む硬化物及び積層体は、硬度に優れ、カールしにくい。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、少なくとも3つの(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート及び/又は1以上のペンタエリスリトール骨格を有するポリ(メタ)アクリレート(A)(以下、「(A)成分」ともいう。)、メチル化メラミン樹脂(B)(以下、「(B)成分」ともいう。)、並びに反応性シリカ粒子(C)(以下、「(C)成分」ともいう。)を含み、(A)成分と(B)成分の質量比率[(A)/(B)]が10/90~80/20であり、(A)成分と(C)成分の質量比率[(A)/(C)]が35/65~75/25であるコーティング用熱硬化型樹脂組成物(以下、「樹脂組成物」ともいう。)に関する。
【0012】
<(A)成分>
(A)成分は、少なくとも3つの(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(a-1)(以下、「(a-1)成分」ともいう。)及び/又は1以上のペンタエリスリトール骨格を有するポリ(メタ)アクリレート(a-2)(以下、「(a-2)成分」ともいう。)である。(A)成分は、硬度に優れることから、好ましくは(a-1)成分又は(a-1)成分及び(a-2)成分である。
【0013】
<(a-1)成分>
(a-1)成分は、少なくとも3つの(メタ)アクリロイル基(HC=CR-C(=O)-(Rは水素原子又はメチル基))を有するウレタン(メタ)アクリレートである。なお、本開示において、(メタ)アクリレートとはアクリレート及び/又はメタクリレートのことであり、(メタ)アクリロイルとはアクリロイル及び/又はメタクリロイルのことである。また、ウレタン(メタ)アクリレートとは、ウレタン結合(-NH-C(=O)-O-)を有する(メタ)アクリレートのことである。
【0014】
(a-1)成分は、合成により得ることが可能である。(a-1)成分の合成方法として、(a-2)成分と各種公知であるイソシアネートとを50℃以上100℃以下1分以上5時間以下反応させる方法等が例示される。当該反応において各種公知の触媒や重合禁止剤を含有してもよい。
【0015】
上記イソシアネートは、各種公知のものであってよい。上記イソシアネートとして、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等が例示される。さらに、上記例示されたイソシアネートの3量体であるところのアダクト体、ビウレット体、ヌレート体も使用可能である。
【0016】
(a-1)成分として、市販された製品を使用してもよい。当該製品として、3つの(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(製品名「ビームセット550B」、荒川化学工業(株)製)、3つ以上6つ以下の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(製品名「ビームセット575」「ビームセット577」、荒川化学工業(株)製)、6つの(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(製品名「U-6LPA」「UA-1100H」、新中村化学工業(株)製)、9つの(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(製品名「UA-33H」、新中村化学工業(株)製)、10つの(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(製品名「U-10HA」「U-10PA」、新中村化学工業(株)製)、15つの(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート(製品名「U-15HA」「UA-53H」、新中村化学工業(株)製)等が例示される。
【0017】
(a-1)成分として例示された物質及び(a-1)成分として公知のものを単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0018】
(a-1)成分の(メタ)アクリロイル基の数は、少なくとも3つであり、好ましくは3つ以上20つ以下であり、より好ましくは3つ以上15つ以下であり、さらにより好ましくは3つ以上10つ以下であり、特に好ましくは3つ以上8つ以下であり、さらに特に好ましくは3つ以上6つ以下である。
【0019】
<(a-2)成分>
(a-2)成分は、1以上のペンタエリスリトール骨格を有するポリ(メタ)アクリレートである。本開示において、1以上のペンタエリスリトール骨格を有するポリ(メタ)アクリレートとは、ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート及び/又はポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートを指す。本開示においてペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート及び/又はポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートにおけるポリは、それぞれ独立にジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ、オクタ、ノナ、デカ等を指す。
【0020】
ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートは、各種公知のものであってよい。ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートとして、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が例示される。
【0021】
ポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートは、各種公知のものであってよい。ポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレートとして、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールノナ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート等が例示される。
【0022】
(a-2)成分として、市販された製品を使用してもよい。当該製品として、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートの混合物が10%以上20%以下であり、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートとトリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレートの混合物が55%以上65%以下であり、テトラペンタエリスリトールノナ(メタ)アクリレートとテトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレートの混合物が5%以上15%以下である(メタ)アクリレート(製品名「ビスコート#802」、大阪有機化学工業(株)製)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートの混合物(製品名「A-9550」、新中村化学工業(株)製)(製品名「KAYARAD DPHA」、日本化薬(株)製)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート(製品名「ライトアクリレートPE-3A」、共栄社化学(株)製)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(製品名「SR399」、巴工業(株)製)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及びペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートの混合物(製品名「ビスコート#300」、大阪有機化学工業(株)製)等が例示される。
【0023】
(a-2)成分として例示された物質及び(a-2)成分として公知のものを単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0024】
(A)成分の含有量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の総量100質量%に対して好ましくは固形分換算で10質量%以上50質量%以下であり、より好ましくは固形分換算で12質量%以上42質量%以下である。
【0025】
<(B)成分>
(B)成分は、メチル化メラミン樹脂である。本開示において、(B)成分は、下記式で表される。本発明におけるメチル化メラミン樹脂は、メトキシメチル基(-CHOCH)を少なくとも1つ有する。
【0026】
【化1】
(式中、R~Rは、それぞれ独立してメトキシメチル基(-CHOCH)、水素原子、メチロール基、エトキシメチル基、n-ブトキシメチル基又はイソブトキシメチル基を表す。)
【0027】
(B)成分として、市販された製品を使用してもよい。当該製品として、製品名「サイメル300」「サイメル301」「サイメル303LF」「サイメル350」「サイメル370N」「サイメル771」「サイメル325」「サイメル327」「サイメル703」「サイメル712」「サイメル701」「サイメル266」「サイメル267」「サイメル285」「サイメル232」「サイメル235」「サイメル236」「サイメル238」「サイメル272」「サイメル212」「サイメル253」「サイメル254」「サイメル202」「サイメル207」(オルネクスジャパン(株)製)、製品名「ニカラックMW-30M」「ニカラックMW-30」「ニカラックMW-30HM」「ニカラックMW-390」「ニカラックMW-100LM」「ニカラックMX-750LM」「ニカラックMW-22」「ニカラックMS-21」「ニカラックMS-11」「ニカラックMW-24X」「ニカラックMS-001」「ニカラックMX-002」「ニカラックMX-730」「ニカラックMX-750」「ニカラックMX-708」「ニカラックMX-706」「ニカラックMX-042」「ニカラックMX-035」「ニカラックMX-45」「ニカラックMX-43」「ニカラックMX-417」「ニカラックMX-410」((株)三和ケミカル製)等が挙げられる。(B)成分は、低温・短時間での硬化性、及びポリエステルフィルムへの密着性に優れることから、好ましくはフルエーテル型メチル化メラミン樹脂である。なお、本開示において、「フルエーテル型メチル化メラミン樹脂」とは、上記式で表されるメチル化メラミンのR~Rがすべて、メトキシメチル基(-CHOCH)であるメラミン樹脂を指す。フルエーテル型メチル化メラミン樹脂として、2,4,6-トリス[ビス(メトキシメチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン等が、製品として、サイメル303LF、ニカラックMW-30等が例示される。
【0028】
(B)成分として例示された物質及び(B)成分として公知のものを単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0029】
(B)成分の含有量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の総量100質量%に対して好ましくは固形分換算で8質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは固形分換算で10質量%以上70質量%以下である。
【0030】
(A)成分と(B)成分の質量比率[(A)/(B)]は、カール性と硬度に優れることから、10/90~80/20であり、好ましくは12/88~80/20であり、より好ましくは14/86~80/20である。(A)成分と(B)成分の質量比率[(A)/(B)]は、カール性に優れ、特に硬度に優れることから、さらにより好ましくは50/50~80/20である。(A)成分と(B)成分の質量比率[(A)/(B)]で(A)成分の質量比率が10未満であると、カール性が好ましくなく、一方で(A)成分の質量比率が80超であると硬度が好ましくない。なお、本明細書において「~」とは、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
【0031】
<(C)成分>
(C)成分は、反応性シリカである。本開示において、反応性シリカとはシリカ粒子の表面に1種以上の官能基(エチレン性不飽和二重結合((メタ)アクリロイル基、ビニル基等)、エポキシ基、イソシアネート基等)を有するシリカ粒子を表す。上記1種以上の官能基をシリカ粒子に導入する方法として、上記1種以上の官能基を有するシランカップリング剤でシリカ粒子の表面を変性処理すること等が例示される。
【0032】
官能基を導入される前のシリカ粒子は、分散体であってもよく、粉体であってもよい。シリカ粒子の分散体の溶液は、各種公知のものであってもよい。シリカ粒子の分散体の溶液は、水又は有機溶媒等が例示される。
【0033】
有機溶媒は、各種公知のものであってもよい。有機溶媒として、ケトン溶媒、芳香族溶媒、アルコール溶媒、グリコールエーテル溶媒、エステル溶媒、石油系溶媒、ハロアルカン溶媒、アミド溶媒等が例示される。
【0034】
ケトン溶媒として、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等が例示される。
【0035】
芳香族溶媒として、トルエン、キシレン等が例示される。
【0036】
アルコール溶媒として、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等が例示される。
【0037】
グリコールエーテル溶媒として、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル等が例示される。
【0038】
エステル溶媒として、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、セロソルブアセテート等が例示される。
【0039】
石油系溶媒として、ソルベッソ#100(エクソン社製)、ソルベッソ#150(エクソン社製)等が例示される。
【0040】
ハロアルカン溶媒として、クロロホルム等が例示される。
【0041】
アミド溶媒として、ジメチルホルムアミド等が例示される。
【0042】
有機溶媒として例示された物質及び有機溶媒として公知のものを単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0043】
シリカ粒子は、市販された製品であってもよい。当該製品として、シリカ粒子水分散体(製品名「sicastar」、micromod社製)(製品名「シーホスタ-KE-W」、(株)日本触媒製)、シリカ粒子エチレングリコール分散体(製品名「シーホスタ-KE-E」、(株)日本触媒製)、メチルイソブチルケトン分散シリカゾル(製品名「MIBK-ST-L」「MIBK-ST」、日産化学(株)製)、シリカ粒子粉体(製品名「シーホスタ-KE-P」、(株)日本触媒製)、シリカ粒子高純度粉体(製品名「シーホスタ-KE-S」、(株)日本触媒製)等が例示される。
【0044】
シランカップリング剤として、ビニル基含有シランカップリング剤、エポキシ基含有シランカップリング剤、(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤、イソシアネート基含有シランカップリング剤等が例示される。
【0045】
ビニル基含有シランカップリング剤として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が例示される。
【0046】
エポキシ基含有シランカップリング剤として、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が例示される。
【0047】
(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤として、p-スチリルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシランが例示される。
【0048】
イソシアネート基含有シランカップリング剤として、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が例示される。
【0049】
各種公知のシランカップリング剤と他の化学物質とを各種公知の方法で反応させて得られる反応物でシリカ粒子を変性処理することも可能である。各種公知の方法として、イソシアネート基や(メタ)アクリロイル基等の官能基を有する物質と各種公知のシランカップリング剤とを混合し、40℃以上70℃以下1時間以上6時間以下反応させる方法等が例示される。反応の際には、さらに重合禁止剤や触媒等の従来公知の化学物質を任意で含有してもよい。
【0050】
上記シランカップリング剤は、好ましくは(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤であり、より好ましくは3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランである。
【0051】
(C)成分の作製方法として、公知の方法を使用してもよく、WO2009/008283に記載の方法、湿式法、乾式法等が例示される。
【0052】
湿式法として、
(1)シランカップリング剤、シリカ粒子の分散体及び触媒、さらに任意で適切な溶液を湿式の混合機(湿式ビーズミルや超音波装置等)に投入し、室温で15分以上1時間以内混合する方法、
(2)シランカップリング剤、シリカ粒子の分散体及び触媒、さらに任意で適切な溶液を容器に投入し、50℃以上150℃以下で30分以上5時間以内加熱する方法
等が例示される。
【0053】
乾式法として、シランカップリング剤、シリカ粒子の粉体及び触媒を乾式の混合機(乾式ビーズミルやミキサー等)に投入し、室温で15分以上1時間以内混合する方法等が例示される。
【0054】
(C)成分は、市販された製品であってもよい。当該製品として、(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシランで表面を変性処理されたシリカ分散体(製品名「ELCOM V8804」、日揮触媒化成(株)製、平均粒子径10nm)等が例示される。
【0055】
(C)成分として例示された物質及び(C)成分として公知のものを単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0056】
(C)成分の含有量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の総量100質量%に対して好ましくは固形分換算で10質量%以上60質量%以下であり、より好ましくは固形分換算で12質量%以上54質量%以下である。
【0057】
(A)成分と(C)成分の質量比率[(A)/(C)]は、硬度に優れることから、35/65~75/25であり、好ましくは36/64~70/30であり、より好ましくは38/62~65/35であり、さらにより好ましくは40/60~60/40である。(A)成分と(C)成分の質量比率[(A)/(C)]で(A)成分の質量比率が35未満又は75超であると硬度が好ましくない。
【0058】
(B)成分と(C)成分の質量比率[(B)/(C)]は、好ましくは13/87~90/10であり、より好ましくは14/86~88/12であり、さらにより好ましくは15/85~86/14である。
【0059】
(A)成分及び(C)成分と(B)成分との質量比率[((A)+(C))/(B)]は、好ましくは20/80~99/1であり、より好ましくは25/75~95/5であり、さらにより好ましくは30/70~90/10である。
【0060】
<樹脂組成物の作製方法>
樹脂組成物の作製方法として、各種公知の方法を用いることができる。樹脂組成物の作製方法として、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を適量配合し、不揮発分を調節するために有機溶媒で希釈調製し、均一に混合する方法等が例示される。
【0061】
<(D)成分>
樹脂組成物に、酸触媒(D)(以下、「(D)成分」ともいう。)を含んでもよい。
【0062】
(D)成分として、各種公知のものを使用できる。(D)成分として、ジノニルナフタレンジスルホン酸触媒、ジノニルナフタレン(モノ)スルホン酸触媒、ドデシルベンゼンスルホン酸触媒、ドデシルベンゼンスルホン酸触媒(ブロック酸触媒)、p-トルエンスルホン酸触媒(ブロック酸触媒)、リン酸触媒、リン酸ブロック触媒等が例示される。
【0063】
(D)成分として例示された物質及び(D)成分として公知のものを単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0064】
(D)成分として、市販された製品を使用してもよい。当該製品として、ジノニルナフタレンジスルホン酸触媒(製品名「NACURE155」「NACURE3525」「NACUREX49-110」、KING INDUSTRIES社製)、ジノニルナフタレン(モノ)スルホン酸触媒(製品名「NACURE1051」、KING INDUSTRIES社製)、ドデシルベンゼンスルホン酸触媒(製品名「NACURE5076」、KING INDUSTRIES社製)、ドデシルベンゼンスルホン酸触媒(ブロック酸触媒)(製品名「NACURE5225」「NACURE5528」「NACURE5925」、KING INDUSTRIES社製)、p-トルエンスルホン酸触媒(ブロック酸触媒)(製品名「NACURE2500」、KING INDUSTRIES社製)、リン酸触媒(製品名「NACURE4000」「NACURE4054J」、KING INDUSTRIES社製)、リン酸ブロック触媒(製品名「NACURE4167」、KING INDUSTRIES社製)等が例示される。
【0065】
(D)成分の含有量は、樹脂組成物の総量100質量%に対して好ましくは固形分換算で0.5質量%以上8質量%以下であり、より好ましくは固形分換算で0.9質量%以上6質量%以下である。
【0066】
<(E)成分>
樹脂組成物に、レベリング剤(E)(以下、「(E)成分」ともいう。)を含んでもよい。
【0067】
(E)成分として、各種公知のものを使用できる。(E)成分として、フッ素系レベリング剤、アクリル系レベリング剤等が例示される。
【0068】
フッ素系レベリング剤として、アニオン性フッ素系界面活性剤、カチオン性フッ素系界面活性剤、両性フッ素系界面活性剤、ノニオン系フッ素系界面活性剤が例示される。
【0069】
アニオン性フッ素系界面活性剤として、スルホン酸Na塩含有フッ素系界面活性剤、スルホン酸Na塩及びカルボン酸Na塩含有フッ素系界面活性剤等が例示される。
【0070】
カチオン性フッ素系界面活性剤として、4級アンモニウム塩含有フッ素系界面活性剤等が例示される。
【0071】
両性フッ素系界面活性剤として、ベタイン含有フッ素系界面活性剤等が例示される。
【0072】
ノニオン系フッ素系界面活性剤として、ポリオキシエチレンエーテル含有フッ素系界面活性剤、含フッ素基親水性基/新油性基含有オリゴマー、含フッ素基親水性基/新油性基UV反応性基含有オリゴマー等が例示される。
【0073】
(E)成分として例示された物質及び(E)成分として公知のものを単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0074】
(E)成分として、市販された製品を使用してもよい。当該製品として、スルホン酸Na塩含有フッ素系界面活性剤(製品名「フタージェント100」「フタージェント100C」「フタージェント110」、(株)ネオス製)、スルホン酸Na塩及びカルボン酸Na塩含有フッ素系界面活性剤(製品名「フタージェント150」「フタージェント150CH」、(株)ネオス製)、4級アンモニウム塩含有フッ素系界面活性剤(製品名「フタージェント300」「フタージェント310」「フタージェント320」、(株)ネオス製)、ベタイン含有フッ素系界面活性剤(製品名「フタージェント400SW」、(株)ネオス製)、ポリオキシエチレンエーテル含有フッ素系界面活性剤(製品名「フタージェント251」「フタージェント208M」「フタージェント212M」「フタージェント215M」「フタージェント250」「フタージェント209F」「フタージェント222F」「フタージェント245F」「フタージェント208G」「フタージェント218GL」「フタージェント240G」「フタージェント212P」「フタージェント220P」「フタージェント228P」「フタージェントFTX-218」「フタージェントDFX-18」、(株)ネオス製)、含フッ素基親水性基/新油性基含有オリゴマー(製品名「フタージェント710FL」「フタージェント710FM」「フタージェント710FS」「フタージェント730FL」「フタージェント730LM」「フタージェント610FM」「フタージェント683」、(株)ネオス製)、含フッ素基親水性基/新油性基UV反応性基含有オリゴマー(製品名「フタージェント601AD」「フタージェント601ADH2」「フタージェント602A」「フタージェント650AC」「フタージェント681」、(株)ネオス製)、ポリアクリレート系レベリング剤(製品名「BYK-350」「BYK-352」、BYK社製)等が例示される。
【0075】
(E)成分の含有量は、樹脂組成物の総量100質量%に対して好ましくは固形分換算で0.5質量%以上8質量%以下であり、さらにより好ましくは固形分換算で0.9質量%以上6質量%以下である。
【0076】
<その他配合可能な剤>
樹脂組成物には、更に、反応性希釈モノマー、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、防曇剤、レオロジーコントロール剤、充填剤、離型剤、難燃剤、粘度調節剤、可塑剤、抗菌剤、防黴剤、消泡剤、着色剤、安定剤、顔料、表面調整剤、各種溶剤、各種触媒及び光増感剤等から選択される1種以上の剤を配合できる。
【0077】
<硬化物>
樹脂組成物の硬化物もまた本発明の1つである。本発明の硬化物は、熱硬化により得られる。
【0078】
熱硬化の方法として、各種公知の方法を使用できる。熱硬化の方法として、循風乾燥機等で40℃以上100℃以下、1秒以上30分以内で行われるプレ乾燥を行った後100℃以上300℃以下、1秒以上30分以内加熱して硬化する方法等が例示される。
【0079】
硬化物の厚みは、好ましくは0.5μm以上1,000μm以下であり、より好ましくは3μm以上10μm以下であり、さらにより好ましくは3μm以上5μm未満である。従来公知の硬化物であると鉛筆硬度2Hで圧痕等を生じないためには10μm程度以上の厚みが必要であり、Hで圧痕等を生じないためには5μm程度以上の厚みが必要であった。またいくつかの従来公知の硬化物が上記両方の膜厚それぞれで大きくカールすることも分かった。本発明の硬化物は厚みが4μm程度であっても優れた硬度とカール性を呈するため、例えば下記物品の薄型化においても有益である。
【0080】
<積層体>
基材に、樹脂組成物の硬化物を設けてなる積層体もまた本発明の一つである。
【0081】
基材は、各種公知のものを使用できる。基材として、金属、プラスチック、樹脂フィルム、ガラス又はその他の樹脂等が例示される。
【0082】
金属として、鉄、アルミニウム、アルミめっき鋼板、チンフリー鋼板(TFS)、ステンレス鋼板、リン酸亜鉛処理鋼板、亜鉛・亜鉛合金めっき鋼板(ボンデ鋼板)の処理鋼板等が例示される。
【0083】
プラスチックとして、ABS、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル(PE)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のアクリル、FRP等が例示される。
【0084】
樹脂フィルムとして、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホン、シクロオレフィンポリマー等のシート状の物品が例示される。
【0085】
その他の基材として、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ノルボルネン系樹脂等が例示される。
【0086】
樹脂組成物の基材への塗工方法として、ダイコート法、スプレーコート法、カーテンコート法、ディップコート法、バーコーターコート法、ワイヤーバーコート法、エアナイフコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷法等が例示される。なお、塗工量は特に限定されないが、通常は、乾燥後の質量が1g/m以上1,000g/m以下、好ましくは3g/m以上500g/m以下になる範囲である。
【0087】
積層体の平均の厚みは、例えば、基材と硬化物を合わせた積層体全体で通常30~200μm程度である。
【0088】
<成形物>
樹脂組成物の適用例として、各種公知の物品へのハードコート層の形成が例示される。
【0089】
当該物品として、各種公知の物品が例示される。当該物品として、冷蔵庫、テレビ又はエアコン等の家電製品の本体及びそのリモコン、携帯電話、スマートフォン、タブレット又はパソコン等の情報端末の筐体及びディスプレイ、並びに自動車部品又は自動車内装材等のプラスチック成形品が例示される。
【実施例
【0090】
以下に、製造例、実施例、比較例、評価例及び比較評価例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明で、部および%は質量基準である。
【0091】
<製造例1:(A-1)成分の製造>
温度計、撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体200g、オクチル酸スズ0.2g、ペンタエリスリトールトリアクリレート(以下、PETAという)268gを仕込んだ後、約1時間かけて、系内の温度を約80℃に昇温した。次いで、同温度において、反応系を3時間保持し、イソシアネート基を示す2250cm-1の赤外線吸収スペクトルが消失するまで反応させることによって、反応物(以下、「(A-1)成分」ともいう。)を得た。(A-1)成分の(メタ)アクリロイル基当量は173g/eq、重量平均分子量は1,560であった。
【0092】
<製造例2:(A-3)成分の調製>
撹拌装置、冷却管、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置で、(A-1)成分120.0g及びポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート(製品名「ビスコート#802」、大阪有機化学工業(株)製)(以下、「(A-2)成分」ともいう。)60.0gを均一に混合して、混合物(A-3)(以下、「(A-3)成分」ともいう。)を調製した。
【0093】
<製造例3:(C-1)成分の合成>
撹拌装置、冷却管、温度計及び窒素導入管を備えた反応装置に、メチルイソブチルケトン分散シリカゾル(製品名「MIBK-ST」、日産化学(株)製、シリカ粒子固形分30%、粒子径10~15nm)100g、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(製品名「サイラエースS710」、JNC(株)製)3.0g及びオクチル酸第一錫(製品名「スタノクト」、三菱ケミカル(株)製)0.1gを入れ、2時間80℃に保温することにより、シリカ粒子の表面を変性処理した後、40℃以下まで冷ましてから400メッシュの金網でろ過し、変性シリカ粒子(以下、「(C-1)成分」ともいう。)を得た。
【0094】
<実施例1:樹脂組成物(1)の調製>
(A-1)成分100.0g、2,4,6-トリス[ビス(メトキシメチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン(製品名「サイメル303LF」、オルネクスジャパン(株)製)(以下、「(B-1)成分」ともいう。)71.4g、(C-1)成分66.7g、ドデシルベンゼンスルホン酸触媒(製品名「NACURE 5225」、KING INDUSTRIES社製)(以下、「(D-1)成分」ともいう。)14.3g及びレベリング剤としてノニオン性フッ素系界面活性剤(製品名「フタージェント215M」、(株)ネオス製)(以下、「(E-1)成分」ともいう。)2.4gを加え、不揮発分が40%になるようにメチルイソブチルケトンで希釈調製し、均一に混合して樹脂組成物(1)を得た。
【0095】
<実施例2~8:樹脂組成物(2)~(8)の調製>
下記の表1に示す組成に変更した以外は実施例1と同様に操作し、樹脂組成物(2)~(8)を調製した。
【0096】
<比較例1~6:樹脂組成物(C1)~(C6)の調製>
下記の表2に示す組成に変更した以外は実施例1と同様に操作し、樹脂組成物(C1)~(C6)を調製した。
【0097】
<評価例1:積層体(1)の作製>
基材であるポリエステルフィルム(製品名「コスモシャインA-4100」、東洋紡(株)製、厚さ50μm)の表面にバーコーターを用いて樹脂組成物(1)を、膜厚4μmで塗布し、80℃の循風乾燥機中で2分間乾燥させて、メチルイソブチルケトンを揮発させた後、さらに220℃3分間で硬化させ、積層体(1)を作製した。
【0098】
<評価例2~8:積層体(2)~(8)の作製>
樹脂組成物(1)を樹脂組成物(2)~(8)に変更した以外は評価例1と同様に操作し、積層体(2)~(8)を作製した。
【0099】
<比較評価例1~6:積層体(C1)~(C6)の作製>
樹脂組成物(1)を樹脂組成物(C1)~(C6)に変更した以外は評価例1と同様に操作し、積層体(C1)~(C6)を作製した。
【0100】
<性能評価1:カール性>
積層体(1)~(8)及び(C1)~(C6)を肉眼で観察し、下記基準で評価した。
A:カールが認められない。
B:1/4回転以下又はエッジが反る
BB:1/4回転超1回転未満
BBB:1回転以上
【0101】
<性能評価2:硬度>
積層体(1)~(8)及び(C1)~(C6)表面を、市販の測定装置(製品名「電動鉛筆引掻硬度試験機」、型式:No.553-M1、(株)安田精機製作所製)を使用して荷重750g、角度45°、30mm/minでJIS K 5600-5-4:1999に記載されている欠陥によって圧痕が生じるまで、鉛筆の硬度をF、H、2Hと上昇させた。圧痕が生じた際の硬度を下記表に記す。
【0102】
樹脂組成物(1)~(8)の組成及び各性能評価の結果を表1に示す。また、樹脂組成物(C1)~(C6)の組成及び各性能評価の結果を表2に示す。
【0103】
【表1】
【0104】
【表2】
【0105】
表1及び表2中の用語の意味は下記のとおりである。
(A-1)成分:製造例1を参照。
(A-2)成分:ポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート(製品名「ビスコート#802」、大阪有機化学工業(株)製)
(A-3)成分:製造例2を参照。
(A-4)成分:ウレタン(メタ)アクリレート(製品名「ビームセット577」、荒川化学工業(株)製、アクリロイル基数:3~6)
(B-1)成分:2,4,6-トリス[ビス(メトキシメチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン(製品名「サイメル303LF」、オルネクスジャパン(株)製)
(C-1)成分:製造例3を参照。
(D-1)成分:ドデシルベンゼンスルホン酸触媒(製品名「NACURE 5225」、KING INDUSTRIES社製)
(E-1)成分:ノニオン性フッ素系界面活性剤(製品名「フタージェント215M」、(株)ネオス製)
(E-2)成分:ポリアクリレート系レベリング剤(製品名「BYK-352」、BYK社製)