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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-29
(45)【発行日】2022-09-06
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
   A01D 69/00 20060101AFI20220830BHJP
【FI】
A01D69/00 302L
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021141129
(22)【出願日】2021-08-31
【審査請求日】2021-09-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089934
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 淳一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100092945
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 千秋
(72)【発明者】
【氏名】奥村 和哉
(72)【発明者】
【氏名】五島 一実
(72)【発明者】
【氏名】板山 真
(72)【発明者】
【氏名】西山 洋平
【審査官】磯田 真美
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-235330(JP,A)
【文献】特開2009-178043(JP,A)
【文献】特開2009-261303(JP,A)
【文献】特許第5718602(JP,B1)
【文献】韓国登録特許第10-0476880(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 67/00 - 69/12
A01D 41/00 - 41/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン(E)を搭載した機体フレーム(1)の下側に走行装置(2)を設け、該機体フレーム(1)の前側に刈取装置(4)と、該刈取装置(4)の後方左側に脱穀装置(3)を設け、前記刈取装置(4)の後方右側に作業者が搭乗する操縦部(6)を設けたコンバインにおいて、前記エンジン(E)の伝動下手側に、前記エンジン(E)の出力回転の増減速と正転と逆転との回転方向の切替えを行う油圧式無段変速機(20)を設け、該油圧式無段変速機(20)の出力回転を、トランスミッション(21)を介して走行装置(2)と刈取装置(4)とに伝動する構成にし、前記油圧式無段変速機(20)は、圃場における刈取脱穀作業を行うときの圃場作業モードと、路上走行するときの路上走行モードとに切替可能に構成すると共に、前記トランスミッション(21)のブレーキ装置(37)を作動させるブレーキペダル(15)を操縦部(6)に設け、油圧式無段変速機(20)が圃場作業モードのときに、ブレーキペダル(15)を踏み込むと、前記油圧式無段変速機(20)を、機体の走行を停止させつつ、刈取装置(4)から脱穀装置(3)へ搬送中の穀稈搬送を続行して出力するように構成したコンバイン。
【請求項2】
請求項1記載の発明において、油圧式無段変速機(20)が圃場作業モードのときに、油圧式無段変速機(20)を変速作動中に、ブレーキペダル(15)を解除した場合には、油圧式無段変速機(20)を変速させるアクチュエーター(20A)への出力を停止する構成としたコンバイン。
【請求項3】
請求項2記載の発明において、アクチュエーター(20A)への出力を停止した後、主変速レバー(13)の操作位置とは無関係にサイドクラッチ手段(39)を入りにする構成としたコンバイン。
【請求項4】
請求項1または請求項2記載の発明において、ブレーキペダル(15)を解除後に、再度、ブレーキペダル(15)を踏み込んだ場合には、主変速レバー(13)を、再度中立から前進操作するまで、機体の走行を停止させつつ、刈取装置(4)から脱穀装置(3)へ搬送中の穀稈搬送を続行して出力する掻き込み制御は作動させない構成としたコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操縦部のフロアにブレーキペダルを備えたコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のコンバインにおいて、操縦部のフロントパネルの下方の左側に走行装置の走行を停止させる駐車ブレーキペダルを設け、右側に走行切返し時に刈取装置の駆動速度の増減速を行う掻込みペダルを設ける技術が知られている。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-24384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術では、コンバインを操縦する作業者の操作作業負担が大きいという問題があった。
本発明は、コンバインを操縦する作業者の操作作業負担を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、エンジンEを搭載した機体フレーム1の下側に走行装置2を設け、該機体フレーム1の前側に刈取装置4と、該刈取装置4の後方左側に脱穀装置3を設け、前記刈取装置4の後方右側に作業者が搭乗する操縦部6を設けたコンバインにおいて、前記エンジンEの伝動下手側に、前記エンジンEの出力回転の増減速と正転と逆転との回転方向の切替えを行う油圧式無段変速機20を設け、該油圧式無段変速機20の出力回転を、トランスミッション21を介して走行装置2と刈取装置4とに伝動する構成にし、前記油圧式無段変速機20は、圃場における刈取脱穀作業を行うときの圃場作業モードと、路上走行するときの路上走行モードとに切替可能に構成すると共に、前記トランスミッション21のブレーキ装置37を作動させるブレーキペダル15を操縦部6に設け、油圧式無段変速機20が圃場作業モードのときに、ブレーキペダル15を踏み込むと、前記油圧式無段変速機20を、機体の走行を停止させつつ、刈取装置4から脱穀装置3へ搬送中の穀稈搬送を続行して出力するように構成したコンバインとしたものである。
請求項2の発明は、油圧式無段変速機20が圃場作業モードのときに、油圧式無段変速機20を変速作動中に、ブレーキペダル15を解除した場合には、油圧式無段変速機20を変速させるアクチュエーター20Aへの出力を停止する構成としたコンバインとしたものである。
請求項3の発明は、アクチュエーター20Aへの出力を停止した後、主変速レバー13の操作位置とは無関係にサイドクラッチ手段39を入りにする構成としたコンバインとしたものである。
請求項4の発明は、ブレーキペダル15を解除後に、再度、ブレーキペダル15を踏み込んだ場合には、主変速レバー13を、再度中立から前進操作するまで、機体の走行を停止させつつ、刈取装置4から脱穀装置3へ搬送中の穀稈搬送を続行して出力する掻き込み制御は作動させない構成としたコンバインとしたものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明では、油圧式無段変速機20が圃場作業モードのときに、ブレーキペダル15を踏み込む一つの操作することにより、機体の走行停止と、刈取装置4から脱穀装置3へ搬送中の残存穀稈を搬送の続行とを実行できるので、操作性を頗る向上させることができる。
請求項2の発明では、油圧式無段変速機20が圃場作業モードのときに、油圧式無段変速機20を変速作動中に、ブレーキペダル15を解除した場合には、油圧式無段変速機20を変速させるアクチュエーター20Aへの出力を停止するので、安全性向上し、誤操作での誤作動防止することができる。
請求項3の発明では、無段変速機20を変速させるアクチュエーター20Aへの出力を実行中に、ブレーキペダル15を解除すると、アクチュエーター20Aへの出力を停止し、出力停止後、主変速レバー13の操作位置とは無関係に、サイドクラッチ手段39を切替える作業モード切替レバー13Cへの通電を解除し、サイドクラッチ手段39を入りにするので、安全性向上し、誤操作での誤作動防止することができる。
請求項4の発明では、ブレーキペダル15を解除後に、再度、ブレーキペダル15を踏み込んだ場合には、主変速レバー13を、再度中立から前進操作するまで、機体の走行を停止させつつ、刈取装置4から脱穀装置3へ搬送中の穀稈搬送を続行して出力する掻き込み制御は作動させないので、作業者による誤操作を防止する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】コンバインの正面図。
図2】コンバインの平面図。
図3】コンバインの左側面図。
図4】エンジンEの出力回転の伝動図。
図5】ブレーキペダルの要部の左側面図。
図6】コンバインの部分正面図。
図7】トランスミッションの左右方向の縦断面図。
図8】トランスミッションのブレーキ装置の説明図と操作伝動機構図。
図9】無段変速装置のトラニオン軸の回動方法の説明図。
図10】コントローラの接続図。
図11】ブレーキペダルの操作方法の説明図。
図12】走行モード時のブレーキペダルの第1操作方法の説明図。
図13】走行モード時のブレーキペダルの第2操作方法の説明図。
図14】作業モード時のブレーキペダルの操作方法の説明図。
図15】主変速レバーとモードセレクトレバーの側面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態を図により説明すると、1は作業機の機体フレームであり、本願はコンバインの例である。コンバインは、機体フレーム1の下側に土壌面を走行する左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の前側に圃場の穀稈を収穫する刈取装置4が設けられている。また、刈取装置4の後方左側に刈取装置4で収穫された穀稈を脱穀・選別処理する脱穀装置3が設けられ、刈取装置4の後方右側に作業者が搭乗する操縦部6が設けられている。
操縦部6の操縦者が着席する操縦席11の下側には、エンジンEを搭載し、操縦部6の後側には脱穀装置3で脱穀・選別処理された穀粒を貯留するグレンタンク7が設けられている。また、グレンタンク7に貯留された穀粒は、グレンタンク7に連結された排出オーガ(図示省略)によって外部に排出される。
操縦部6の操縦席11の前方には、フロントパネル12が設けられ、操縦席11の左側には、サイドパネル13が設けられている。
操縦席11とフロントパネル12の間の下方には、作業者が乗降するフロア14が設けられ、フロア14の左前部には、走行装置2の停止と刈取装置4の駆動の入切を行うブレーキペダル15が設けられている。
【0009】
ブレーキペダル15は、後述する作業モード切替レバー13Cが作業位置と路上走行位置との何れかに位置することにより、踏み込み操作を行ったときの作動を切り替える構成としている。
そのため、圃場におけるブレーキペダル15の操作と路上走行時のブレーキペダル15の操作を、作業モード切替レバー13Cの切替位置により、切替えることができ、操作性を向上させることができる。
例えば、作業モード切替レバー13Cが圃場作業位置の場合、ブレーキペダル15を踏み込むと、機体の走行を停止させつつ、刈取装置4から脱穀装置3へ搬送中の穀稈搬送を続行する所謂『掻込制御』を実行する。
また、作業モード切替レバー13Cが路上走行位置のときは、ブレーキペダル15を踏み込むと、走行停止させる。
すなわち、作業モード切替レバー13Cが圃場作業位置の場合、ブレーキペダル15を踏み込んで、後述するトランスミッション21内のブレーキ装置37が掛かった状態にて、油圧式無段変速機20を操作する主変速レバー13Aを『中立位置』から『前進位置』に向けて操作すると、トランスミッション21のサイドクラッチ手段39を抜いて(クラッチ切り)から、油圧式無段変速機20を変速作動させるアクチュエータ(ソレノイド)20Aへの出力を実行する。
【0010】
そのため、ブレーキペダル15の踏み込みにより、機体の走行を停止させつつ、油圧式無段変速機20を出力作動させて刈取装置4から脱穀装置3へ搬送中の搬送穀稈の搬送を継続する所謂『掻込制御』を実行でき、操作性を向上させられる。
この場合、アクチュエーター20Aによる油圧式無段変速機20の出力を実施中に、ブレーキペダル15を解除(ブレーキ切)した場合には、アクチュエーター20Aへの出力を停止する。
そのため、安全性向上および誤操作での誤作動防止できる。
すなわち、掻き込み制御中に前進側に主変速レバー13Aを動かしたままで、15を離してしまうと、ブレーキペダル15が解除されて油圧式無段変速機20から出力により機体が急激に前進したりするが、このブレーキペダル15を解除(ブレーキ切)した場合には、アクチュエーター20Aへの出力を停止するので、急な前進走行させることを防止する。
そして、ブレーキペダル15と、作業モード切替レバー13Cと、油圧式無段変速機20と、トランスミッション21等の構成は、何れも任意であるが、以下、一例を示す。
【0011】
操縦部6のフロントパネル12の左部には、走行装置2の走行速度等を表示するモニタ12Aが設けられ、右部には、走行装置2の旋回、刈取装置4の昇降を操作する操作レバー12Bが設けられている。また、モニタ12Aと操作レバー12Bの間には、刈取装置4の刈取速度を増減速する増減速手段の切替えを行う切替えスイッチ12Cが設けられている。切替えスイッチ12CをONにした場合には、ブレーキペダル15で刈取装置4の刈取速度の増減速を操作でき、切替えスイッチ12CをOFFにした場合には、主変速レバー13Aで刈取装置4の刈取速度の増減速を操作できる。
サイドパネル13の右前部には、エンジンEの出力回転の増減速と回転方向の切換えを行う油圧式無段変速機20を操作する前記主変速レバー13Aが設けられ、主変速レバー13Aの後側には、油圧式無段変速機20の出力回転の増減速を行うトランスミッション21を操作する副変速レバー13Bが設けられている。また、主変速レバー13Aの左側には、農道等を走行する走行モードと、刈取装置4を駆動して刈取作業中とする作業モードとの切替えを行う作業モード切替レバー13Cが設けられている。
【0012】
主変速レバー13Aを中立姿勢にした場合には、油圧式無段変速機20の出力回転はゼロになり、主変速レバー13Aを前側傾斜姿勢にさせた場合には、油圧式無段変速機20の出力回転はエンジンEの出力回転と同じ正回転となり、前側傾斜姿勢の傾斜角度が大きくなると油圧式無段変速機20の出力回転が速くなり、前側傾斜姿勢の傾斜角度が小さくなると油圧式無段変速機20の出力回転が遅くなる。主変速レバー13Aを後側傾斜姿勢した場合には、油圧式無段変速機20の出力回転はエンジンEの出力回転と逆さの逆回転となり、後側傾斜姿勢の傾斜角度が大きくなると油圧式無段変速機20の出力回転が速くなり、後側傾斜姿勢の傾斜角度が小さくなると油圧式無段変速機20の出力回転が遅くなる。また、主変速レバー13Aの姿勢は、主変速レバー13Aの下部に装着されたポテンションメータ等の主変速センサ25Aで検出されている。
副変速レバー13Bを中立姿勢にした場合には、油圧式無段変速機20から伝動された出力回転は増減速されず走行装置2に伝動され、副変速レバー13Bを前側傾斜姿勢にした場合には、油圧式無段変速機20から伝動された出力回転はトランスミッション21で減速されて走行装置2に伝動され、副変速レバー13Bを後側傾斜姿勢にした場合には、油圧式無段変速機20から伝動された出力回転は増速されて走行装置2に伝動される。また、副変速レバー13Bの姿勢は、副変速レバー13Bの下部に装着されたポテンションメータ等の副変速センサ25Bで検出されている。
【0013】
作業モード切替レバー13Cを前側傾斜姿勢にした場合には、コンバインが圃場外の農道等を走行する走行モードになり、作業モード切替レバー13Cを後側傾斜姿勢にした場合には、圃場において、刈取装置4を駆動して刈取装置4の搬送装置3Aに介在する穀稈を脱穀装置3に搬送する作業モードになる。また、作業モード切替レバー13Cの姿勢は、作業モード切替レバー13Cの下部に装着されたポテンションメータ等の切替えセンサ25Cで検出されている。
刈脱レバー13Dを後側傾斜姿勢にした場合には、刈取クラッチ22と脱穀クラッチ23が接続されてエンジンEの出力回転は刈取装置4と脱穀装置3に伝動され、刈脱レバー13Dを中立姿勢にした場合には、刈取クラッチ22の接続が解除されてエンジンEの出力回転は刈取装置4に伝動されなくなり、刈脱レバー13Dを前側傾斜姿勢にした場合には、脱穀クラッチ23の接続が解除されてエンジンEの出力回転は脱穀装置3にも伝動されなくなる。また、刈脱レバー13Dの姿勢は、刈脱レバー13Dの下部に装着されたポテンションメータ等の刈脱センサ25Dで検出されている。
【0014】
<エンジンの出力回転の伝動図>
図4に示すように、エンジンEの出力回転は、第1経路A上に設けられた油圧式無段変速機20に伝動される。油圧式無段変速機20の入力軸に伝動されたエンジンEの出力回転は、油圧式無段変速機20内で増減速等が行われて第1出力軸と第2出力軸から出力される。
油圧式無段変速機20の第1出力軸の出力回転は、トランスミッション21に伝動される。トランスミッション21の入力軸に伝動された第1出力軸の出力回転は、トランスミッション21内のギヤ伝動機構で増減速されて出力軸から出力される。
トランスミッション21の出力軸の出力回転は、走行装置2に伝動されて走行装置2のクローラを回動させる。
油圧式無段変速機20の第2出力軸の出力回転は、刈取クラッチ22を介して刈取装置4に伝動されて刈取装置4の引起装置、切断装置等を変速駆動する。
【0015】
これにより、主変速レバー13Aを操作して走行装置2の走行速度と刈取装置4の刈取速度を同時に増減速できるので、圃場の穀稈の倒伏状態に応じて主変速レバー13Aを操作して走行装置2の走行速度と刈取装置4の刈取速度を同調させて増減速させて穀稈を効率良く刈取ることができる。
また、エンジンEの出力回転は、第2経路B上に設けられた脱穀クラッチ23を介して脱穀装置3に伝動される。
【0016】
<ブレーキペダル>
図5に示すように、ブレーキペダル15は、フロントパネル12の下側に設けられた左右方向に延在する支軸12Dに回転自在に支持された前後方向に延在するクランク16と、作業者が足で踏込みを行うペダル17から形成されている。
側面視において、クランク16は、支軸12Dから後側に延在する後クランク16Aと、支軸12Dから前下がりに延在する前クランク16Bから形成されている。後クランク16Aの後端部には、左右方向に延在する支軸18Aに回転自在に支持されたフック18Bが設けられている。これにより、作業者がペダル17を最大操作領域まで踏込んだ場合には、フック18Bがフロア14に設けられたロックピン(図示省略)に係合してペダル17を最大操作領域まで踏込んだ状態に維持することができる。
【0017】
また、前クランク16Bの前端部には、左右方向に延在する支軸19Aに回転自在に支持された上下方向に延在するブレーキロッド19Bが設けられている(図5)。
ブレーキロッド19Bは、ブレーキペダル15の踏み込み動作をトランスミッション21のブレーキ装置37に伝達する部材であり、ブレーキロッド19Bの下端にワイヤケーブル53(図6、8)の端部を接続している。
なお、ブレーキペダル15とトランスミッション21のブレーキ装置37との連結構成は任意であり、ロッドでもワイヤーでも良く、図5のブレーキロッド19Bの下端に、図6のワイヤケーブル53の端部を接続しているが、全部をロッドまたはケーブルワイヤーとしても良い。
また、作業者のブレーキペダル15のペダル17の踏込み量は、支軸12Dに設けられたブラケット12Eに装着されたポテンションメータ等のペダルセンサ25Eで検出され、作業者がペダル17を最大操作領域まで踏込んだ状態は、ブラケット12Eに装着された駐車スイッチ25Fで検出されている。
【0018】
<トランスミッション>
図6、7に示すように、トランスミッション21には、伝動経路の上手側から下手側に向かって、左右方向に延在する第1変速軸32と、第2変速軸33と、カウンタ軸34と、出力軸35が設けられている。なお、本明細書においては、左側に位置するカウンタ軸34をカウンタ軸34Aといい、右側に位置するカウンタ軸34をカウンタ軸34Bという。また、左側に位置する出力軸35を出力軸35Aといい、右側に位置する出力軸35を出力軸35Bという。
第1変速軸32には、左右方向に移動可能な径の異なるギヤが外嵌されており、第2変速軸33には、径の異なるギヤが設けられている。これにより、副変速レバー13Bを操作して第1変速軸32に外嵌されたギヤを左右方向に移動させて、油圧式無段変速機20から第1変速軸32に伝動された出力回転を増減速して第2変速軸33に伝動することができる。
【0019】
カウンタ軸34の両側部には、それぞれ左右方向に移動可能なスリーブ36が外嵌されている。また、カウンタ軸34の両端部には、それぞれ多数のブレーキパッドを備えるブレーキ装置37が設けられている。なお、本明細書においては、左側に位置するスリーブ36をスリーブ36Aといい、右側に位置するスリーブ36をスリーブ36Bという。また、左側に位置するブレーキ装置37をブレーキ装置37Aといい、右側に位置するブレーキ装置37をブレーキ装置37Bという。
操作レバー12Bを左側に傾斜させた場合には、カウンタ軸34における左側に位置するカウンタ軸34Aに外嵌されたスリーブ36Aが左方向に移動して、ブレーキパッドを左方向に移動させてブレーキディスクと接触させて、ブレーキ装置37Aが作動して出力軸35Aの出力回転を減速する。これにより、コンバインを左旋回させることができる。なお、スリーブ36Aは、上下方向に延在するシフタ38Aを介してトランスミッション21の前壁に装着された上下方向に延在する第1プレート40Aの上部に連結されている。
【0020】
操作レバー12Bを右側に傾斜させた場合には、カウンタ軸34における右側に位置するカウンタ軸34Bに外嵌されたスリーブ36Bが右方向に移動して、ブレーキパッドを右方向に移動させてブレーキディスクと接触させて、ブレーキ装置37Bが作動して出力軸35Bの出力回転を減速する。これにより、コンバインを右旋回させることができる。なお、スリーブ36Bは、上下方向に延在するシフタ38Bを介してトランスミッション21の前壁に装着された上下方向に延在する第1プレート40Bの上部に連結されている。
ブレーキペダル15を踏み込んだ場合には、カウンタ軸34における左側に位置するカウンタ軸34Aに外嵌されたスリーブ36Aが左方向に移動して、ブレーキパッドを左方向に移動させてブレーキディスクと接触させて、ブレーキ装置37Aが作動して出力軸35Aの出力回転を減速して停止すると共に、カウンタ軸34における右側に位置するカウンタ軸34Bに外嵌されたスリーブ36Bが右方向に移動して、ブレーキパッドを右方向に移動させてブレーキディスクと接触させて、ブレーキ装置37Bが作動して出力軸35Bの出力回転を減速して停止する。これにより、コンバインの走行を停止させることができる。
【0021】
また、トランスミッション21には、カウンタ軸34を左右方向に移動させてカウンタ軸に外嵌めされているギヤと出力軸35に外嵌めされているギヤの係合と係合を解除するサイドクラッチ手段39が設けられている。これにより、後述する作業モード時に出力軸35へのエンジンEの出力回転の伝動を遮断して走行装置2を慣性力のみで走行させることができ、また、作業モードのときに、ブレーキペダル15を踏み込むと、エンジンEからの出力回転の伝動を遮断し、コンバインの走行を停止することができる。
図8に示すように、第1プレート40Aの下部は、ワイヤケーブル(図示省略)を介して操作レバー12Bに連結されている右上方向に延在する第2プレート41Aの左部と上下方向に延在する第3プレート42Aの上部に連結されている。また、第1プレート40Aの下部と、第2プレート41Aの左部と、第3プレート42Aの上部は、前後方向に延在する支軸43Aに回転自在に支持されている。ここで、第1プレート40Aと、第2プレート41Aと、第3プレート42Aを総称して回転プレート45Aと言う。これにより、操作レバー12Bを左側に傾斜させた場合には、支軸43Aの軸心視において、回転プレート45Aが時計方向に回転して、シフタ38Aを介してスリーブ36Aをカウンタ軸34Aに沿って左側に移動させることができる。
【0022】
第1プレート40Bの下部は、ワイヤケーブル(図示省略)を介して操作レバー12Bに連結されている左上方向に延在する第2プレート41Bの右部と上下方向に延在する第3プレート42Bの上部に連結されている。また、第1プレート40Bの下部と、第2プレート41Bの右部と、第3プレート42Bの上部は、前後方向に延在する支軸43Bに回転自在に支持されている。ここで、第1プレート40Bと、第2プレート41Bと、第3プレート42Bを総称して回転プレート45Bと言う。これにより、操作レバー12Bを右側に傾斜させた場合には、支軸43Bの軸心視において、回転プレート45Bが反時計方向に回転して、シフタ38Aを介してスリーブ36Aをカウンタ軸34Aに沿って右側に移動させることができる。
支軸43Aと支軸43Bの左右方向の間の下部には、前後方向に延在する支軸50が設けられている。支軸50には、上下方向に延在する揺動プレート51の中心部が回転自在にされている。
【0023】
揺動プレート51の上部には、前後方向に延在するピン52Aが設けられている。ピン52Aは、ワイヤケーブル53とブレーキロッド19Bを介してブレーキペダル15に連結されている。
正面視において、揺動プレート51における支軸50の上側には左下方向に延在するアーム55Aの右部が固定され、支軸50の下側には右上方向に延在するアーム55Bの左部が固定されている。
アーム55Aの右部には、アーム55Aの長手方向に沿って長穴56Aが形成され、アーム55Bの左部には、アーム55Bの長手方向に沿って長穴56Bが形成されている。
長穴56Aには、回転プレート45Aを形成する第3プレート42Aの前面に前後方向に延在するピン57Aが挿入され、長穴56Bには、回転プレート45Bを形成する第3プレート42Bの前面に前後方向に延在するピン57Bが挿入されている。
【0024】
これにより、ブレーキペダル15を踏み込んだ場合には、支軸50軸芯視において、揺動プレート51が反時計方向に回転するので、アーム55Aとピン57Aを介して、支軸43Aの軸心視において、回転プレート45Aが時計方向に回転して、シフタ38Aを介してスリーブ36Aをカウンタ軸34Aに沿って左側に移動させることができる。また、アーム55Bとピン57Bを介して、支軸43Bの軸心視において、回転プレート45Bが反時計方向に回転して、シフタ38Bを介してスリーブ36Bをカウンタ軸34Bに沿って右側に移動させることができる。
その結果、左右のブレーキ装置37A、Bが作動して機体を停止状態に保持する。
揺動プレート51の下部に、前後方向に延在するピン52Bが設け、左右方向に延在するロッド54の右端部に形成されたロッド54の長手方向に沿って形成された長穴58に挿入して、作業者のブレーキペダル15の踏込みに同期させて、ロッド54を左側に移動させるモータ等の補助装置59が設けるのが好ましい。これにより、作業者がブレーキペダル15を容易に踏込むことができる。
【0025】
<油圧式無段変速機>
図9に示すように、油圧式無段変速機20のトラニオン軸60には、扇形ギヤ61が支持され、扇形ギヤ61の外周部に形成されたギヤには、前進用モータ62の出力軸に設けられたギヤ62Aと、後進用モータ63の出力軸に設けられたギヤ63Aが係合している。これにより、主変速レバー13Aの姿勢を検出する主変速センサ25Aの検出値に基づいて前進用モータ62と後進用モータ63を駆動して油圧式無段変速機20のトラニオン軸60を回動してエンジンEの出力回転の増減速と回転方向の切替えを行うことができる。なお、エンジンEの出力回転は、油圧式無段変速機20の入力軸64に伝動される。
また、図9には、アクチュエーター20Aとなる油圧式無段変速機20のトラニオン軸60を扇形ギヤ61を介して前進用モータ(アクチュエータ)62と後進用モータ(アクチュエータ)63で回動させる形態を図示しているが、油圧式無段変速機20のトラニオン軸60にアームを支持し、このアームの外周部に前進用ソレノイドで駆動される前進用シリンダと後進用ソレノイドで駆動される後進用シリンダを連結する形態にすることもできる。
【0026】
<コントローラの接続図>
図10に示すように、コントローラ70の入力側には、主変速レバー13Aの姿勢を検出する主変速センサ25Aと、副変速レバー13Bの姿勢を検出する副変速センサ25Bと、作業モード切替レバー13Cの姿勢を検出する切替えセンサ25Cと、刈脱レバー13Dの姿勢を検出する刈脱センサ25Dと、ブレーキペダル15の踏込み量を検出するペダルセンサ25Eと、ブレーキペダル15が最大操作領域まで踏込まれた状態を検出する駐車スイッチ25Fが所定の入力インターフェース回路を介して接続されている。
コントローラ70の出力側には、トランスミッション21の出力軸35にエンジンEの出力回転が伝動されないようにトランスミッション21のカウンタ軸34等に外嵌めされたギヤの係合を解除するサイドクラッチ手段39と、油圧式無段変速機20のトラニオン軸60を回動させる前進用モータ62及び後進用モータ63が所定の出力インターフェース回路を介して接続されている。
【0027】
<サイドブレーキの操作方法>
図11に示すように、ステップS1で、コントローラ70は、油圧式無段変速機20を操作する主変速レバー13Aの姿勢を判断する。主変速レバー13Aが中立姿勢以外の前側傾斜姿勢又は後側傾斜姿勢にあると判断した場合には、ステップS2に進み、主変速レバー13Aが中立姿勢にあると判断した場合には、ステップS1に戻る。なお、主変速レバー13Aの姿勢の判断は、主変速センサ25Aの検出値に基づいて行われる。
ステップS2で、コントローラ70は、走行モードと作業モードを切替える作業モード切替レバー13Cの姿勢を判断する。作業モード切替レバー13Cが前側傾斜姿勢にあると判断した場合には、ステップS3に進み、作業モード切替レバー13Cが後側傾斜姿勢にあると判断した場合には、ステップS7に進む。なお、作業モード切替レバー13Cの姿勢の判断は、切替えセンサ25Cの検出値に基づいて行われる。
【0028】
ステップS3で、コントローラ70は、ブレーキペダル15が最大操作領域まで踏込まれているか否か判断する。ブレーキペダル15が最大操作領域まで踏込まれていると判断した場合には、ステップS4に進み、ブレーキペダル15が最大操作領域まで踏込まれていないと判断した場合には、ステップS5に進む。なお、ブレーキペダル15が最大操作領域まで踏込まれているか否かの判断は、駐車スイッチ25Fの検出値に基づいて行われ、ブレーキペダル15が最大操作領域まで踏込まれた場合には、ブレーキペダル開度が100%になる。
ステップS4で、コントローラ70は、図12、13に示すように、サイドクラッチ/アンロードを0にし、ブレーキ率を100%にし、主変速制限量を0%にして、ステップS1に戻る。
【0029】
サイドクラッチ/アンロードを0にした場合には、サイドクラッチ手段39は停止してカウンタ軸34に外嵌めされているギヤと出力軸35に外嵌めされているギヤの係合は維持される。また、ブレーキ率を100%にした場合には、トランスミッション21内のブレーキ装置37が作動して出力軸35の出力回転を停止させる。さらに、主変速制限量を0%にした場合には、出力軸35の出力回転が停止、すなわち出力回転がゼロの状態を示している。
これにより、走行モード、すなわち圃場外の農道等を走行しているコンバインの走行装置2の走行を停止させることができる。
ステップS5で、コントローラ70は、ブレーキペダル15の踏込み量について判断して、ステップS6に進む。なお、ブレーキペダル15の踏込み量の判断は、ペダルセンサ25Eの検出値に基づいて行われる。
【0030】
ステップS6で、コントローラ70は、図12に示すように、サイドクラッチ/アンロードを0にし、ブレーキ率をブレーキペダル開度が作業モード切替レバー13C5%未満の場合には0%にして、ブレーキペダル開度が25%以上の場合にはブレーキペダル開度の増加に応じて0~100%にし、主変速制限量をブレーキペダル開度が作業モード切替レバー13C0%未満の場合には100%にして、ブレーキペダル開度が20~90%未満の場合にはブレーキペダル開度の増加に応じて100~0%にし、ブレーキペダル開度が90%以上の場合には0%にして、ステップS3に戻る。
サイドクラッチ/アンロードを0にした場合には、サイドクラッチ手段39は停止してカウンタ軸34に外嵌めされているギヤと出力軸35に外嵌めされているギヤの係合は維持される。また、ブレーキ率を0%にした場合には、ブレーキ装置37は作動せず、100%にした場合には、トランスミッション21内のブレーキ装置37が作動して出力軸35の出力回転を停止させる。さらに、主変速制限量を100%にした場合には、出力軸35の出力回転が減速せず、0%にした場合には、出力軸35の出力回転が停止、すなわち出力回転がゼロの状態を示している。
【0031】
これにより、ブレーキペダル15の踏込み量の増減に応じてブレーキ率が大きくなり、主変速制御量が小さくなるので、コンバインの走行装置2のブレーキ作動時の反動を抑制することができる。また、主変速制限量をブレーキペダル開度がブレーキペダル開度が90%以上の場合には0%を維持するので、ブレーキペダル15をさらに踏込んでフック18Bをロックピンに容易に係合させて主変速制限量が0%の状態を容易に維持することができる。
また、ステップS6で、コントローラ70は、図13に示すように、サイドクラッチ/アンロードを0にし、ブレーキ率をブレーキペダル開度が作業モード切替レバー13C5%未満の場合には0%にして、ブレーキペダル開度が25%以上の場合にはブレーキペダル開度の増加に応じて0~100%にし、主変速制限量をブレーキペダル開度が作業モード切替レバー13C0%未満の場合には100%にして、ブレーキペダル開度が20~90%未満の場合にはブレーキペダル開度の増加に応じて100~50%にし、ブレーキペダル開度が90%以上の場合には50%にして、ステップS3に戻ることもできる。
【0032】
サイドクラッチ/アンロードを0にした場合には、サイドクラッチ手段39は停止してカウンタ軸34に外嵌めされているギヤと出力軸35に外嵌めされているギヤの係合は維持される。また、ブレーキ率を0%にした場合には、ブレーキ装置37は作動せず、100%にした場合には、トランスミッション21内のブレーキ装置37が作動して出力軸35の出力回転を停止させる。さらに、主変速制限量を100%にした場合には、出力軸35の出力回転が減速せず、50%にした場合には、出力軸35の出力回転が減速、すなわち出力回転の回転速度が約半分の回転速度になった状態を示している。
これにより、ブレーキペダル15の踏込み量の増減に応じてブレーキ率が大きくなり、主変速制御量が緩やかに小さくなるので、コンバインの走行装置2のブレーキ作動時の反動をより抑制することができる。
ステップS7で、コントローラ70は、ブレーキペダル15が最大操作領域まで踏込まれているか否か判断する。ブレーキペダル15が最大操作領域まで踏込まれていると判断した場合には、ステップS8に進み、ブレーキペダル15が最大操作領域まで踏込まれていないと判断した場合には、ステップS9に進む。
【0033】
ステップS8で、コントローラ70は、図14に示すように、サイドクラッチ/アンロードを1にし、ブレーキ率を100%にし、前進主変速ソレノイド出力を50%にして、ステップS1に戻る。
サイドクラッチ/アンロードを1にした場合には、サイドクラッチ手段39が駆動してカウンタ軸34に外嵌めされているギヤと出力軸35に外嵌めされているギヤの係合は解除される。また、ブレーキ率を100%にした場合には、トランスミッション21内のブレーキ装置37が作動して出力軸35の出力回転を停止させる。さらに、前進主変速ソレノイド出力を50%にした場合には、油圧式無段変速機20の第2出力軸の出力回転が減速、すなわち出力回転の回転速度が約半分の回転速度になった状態を示している。なお、前進主変速ソレノイド出力は、前進用モータ62と後進用モータ63の駆動によって行うことができる。
これにより、コンバインの走行装置2の走行を停止させて、刈取装置4を駆動して刈取装置4の搬送装置3Aに介在する穀稈を脱穀装置3に搬送させることができる。
【0034】
ステップS9で、コントローラ70は、ブレーキペダル15の踏込み量について判断して、ステップS10に進む。
ステップS10で、コントローラ70は、図14に示すように、サイドクラッチ/アンロードをブレーキペダル開度が作業モード切替レバー13C0%未満の場合には0にして、ブレーキペダル開度が20%以上では1にし、ブレーキ率をブレーキペダル開度が作業モード切替レバー13C5%未満の場合には0%にして、ブレーキペダル開度が25%以上の場合にはブレーキペダル開度の増加に応じて0~100%にし、前進主変速ソレノイド出力をブレーキペダル開度が0~35%未満の場合には0%にして、ブレーキペダル開度が35~90%未満の場合にはブレーキペダル開度の増加に応じて0~50%にし、ブレーキペダル開度が90%以上の場合には50%にして、ステップS7に戻る。
【0035】
サイドクラッチ/アンロードを0にした場合には、サイドクラッチ手段39は停止してカウンタ軸34に外嵌めされているギヤと出力軸35に外嵌めされているギヤの係合は維持され、1にした場合には、サイドクラッチ手段39が駆動してカウンタ軸34に外嵌めされているギヤと出力軸35に外嵌めされているギヤの係合は解除される。また、ブレーキ率を0%にした場合には、ブレーキ装置37は作動せず、100%にした場合には、トランスミッション21内のブレーキ装置37が作動して出力軸35の出力回転を停止させる。さらに、前進主変速ソレノイド出力を0%にした場合には、油圧式無段変速機20の第2出力軸の出力回転は停止し、50%にした場合には、油圧式無段変速機20の第2出力軸の出力回転が減速、すなわち出力回転の回転速度が約半分の回転速度になった状態を示している。
これにより、コンバインの走行装置2の走行速度を減速させて、刈取装置4を駆動して刈取装置4の搬送装置3Aに介在する穀稈を脱穀装置3に搬送させることができる。
【0036】
(走行モード時のブレーキペダルの第1操作方法)
図12(a)は、ブレーキペダル15の踏込み状態を示している。また、図12(b)~(e)の横軸はブレーキペダル開度[%]を示し、図12(b)の縦軸は、駐車スイッチ25FのON/OFFを示し、図12(c)の縦軸は、サイドクラッチ/アンロード出力を示し、図12(d)の縦軸は、は、ブレーキ率を示し、図12(e)の縦軸は、主変速制限量を示している。
ブレーキペダル開度[%]は、作業者がブレーキペダル15を踏込んでいない場合には0%となり、最大操作領域まで踏込んだ場合には100%となる。
駐車スイッチ25Fは、ブレーキペダル開度が0~100%未満の場合は0で、100%の場合には1になり、作業者がブレーキペダル15を最大操作領域まで踏込んだ場合を示している。
【0037】
サイドクラッチ/アンロード出力は、ブレーキペダル開度が0~100%で0になり、サイドクラッチ手段39は駆動せずにカウンタ軸34に外嵌めされているギヤと出力軸35に外嵌めされているギヤの係合が維持されていることを示している。
ブレーキ率は、ブレーキペダル開度が作業モード切替レバー13C5%未満の場合は0%で、25%以上の場合には、ブレーキペダル開度の増加に応じて0~100%と大きくなり、作業者がブレーキペダル15を踏込むに従ってブレーキ装置37の作動が大きくなることを示している。
主変速制限量は、ブレーキペダル開度が作業モード切替レバー13C0%未満の場合には100%で、20~90%未満の場合にはブレーキペダル開度の増加に応じて100~0%と小さくなり、ブレーキ装置37の作動が大きくなるに従って出力軸35の出力回転の回転速度が減速することを示している。また、主変速制限量は、ブレーキペダル開度が90%以上では0%を維持する。
【0038】
(走行モード時のブレーキペダルの第2操作方法)
図13(a)は、ブレーキペダル15の踏込み状態を示している。また、図13(b)~(e)の横軸はブレーキペダル開度[%]を示し、図13(b)の縦軸は、駐車スイッチ25FのON/OFFを示し、図13(c)の縦軸は、サイドクラッチ/アンロード出力を示し、図13(d)の縦軸は、は、ブレーキ率を示し、図13(e)の縦軸は、主変速制限量を示している。
ブレーキペダル開度[%]は、作業者がブレーキペダル15を踏込んでいない場合には0%となり、最大操作領域まで踏込んだ場合には100%となる。
駐車スイッチ25Fは、ブレーキペダル開度が0~100%未満の場合は0で、100%の場合には1になり、作業者がブレーキペダル15を最大操作領域まで踏込んだ場合を示している。
【0039】
サイドクラッチ/アンロード出力は、ブレーキペダル開度が0~100%で0になり、サイドクラッチ手段39は駆動せずにカウンタ軸34に外嵌めされているギヤと出力軸35に外嵌めされているギヤの係合が維持されことを示している。
ブレーキ率は、ブレーキペダル開度が作業モード切替レバー13C5%未満の場合は0%で、25%以上の場合には、ブレーキペダル開度の増加に応じて0~100%と大きくなり、作業者がブレーキペダル15を踏込むに従ってブレーキ装置37の作動が大きくなることを示している。
主変速制限量は、ブレーキペダル開度が作業モード切替レバー13C0%未満の場合には100%で、20~90%未満の場合にはブレーキペダル開度の増加に応じて100~50%と小さくなり、ブレーキ装置37の作動が大きくなるに従って出力軸35の出力回転の回転速度が減速することを示している。また、主変速制限量は、ブレーキペダル開度が90%以上では50%を維持する。
【0040】
(作業モード時のブレーキペダルの操作方法)
図14(a)は、ブレーキペダル15の踏込み状態を示している。また、図14(b)~(e)の横軸はブレーキペダル開度[%]を示し、図14(b)の縦軸は、駐車スイッチ25FのON/OFFを示し、図14(c)の縦軸は、サイドクラッチ/アンロード出力を示し、図14(d)の縦軸は、は、ブレーキ率を示し、図14(e)の縦軸は、前進主変速ソレノイド出力を示している。
ブレーキペダル開度[%]は、作業者がブレーキペダル15を踏込んでいない場合には0%となり、最大操作領域まで踏込んだ場合には100%となる。
駐車スイッチ25Fは、ブレーキペダル開度が0~100%未満の場合は0で、100%の場合には1になり、作業者がブレーキペダル15を最大操作領域まで踏込んだ場合を示している。
【0041】
サイドクラッチ/アンロード出力は、ブレーキペダル開度が作業モード切替レバー13C0%未満の場合は0で、20%以上では1になり、サイドクラッチ手段39を駆動させてカウンタ軸34に外嵌めされているギヤと出力軸35に外嵌めされているギヤの係合を解除して、トランスミッション21に伝導された油圧式無段変速機20の出力回転がトランスミッション21の出力軸35には伝動されないことを示している。
ブレーキ率は、ブレーキペダル開度が作業モード切替レバー13C5%未満の場合は0%で、25%以上の場合には、ブレーキペダル開度の増加に応じて0~100%と大きくなり、作業者がブレーキペダル15を踏込むに従ってブレーキ装置37の作動が大きくなることを示している。
前進主変速ソレノイド出力は、ブレーキペダル開度が0~35%未満の場合には0%で、35~90%未満の場合にはブレーキペダル開度の増加に応じて0~50%と大きくなり、油圧式無段変速機20の第2出力軸の出力回転の回転数の減速が小さくなていることを示している。
【0042】
前記したように、作業モード切替レバー13Cが圃場作業位置の場合、ブレーキペダル15を踏み込み、前記トランスミッション21内のブレーキ装置37が掛かった状態にて、油圧式無段変速機20を操作する主変速レバー13Aを『中立位置』から『前進位置』に向けて操作すると、トランスミッション21のサイドクラッチ手段39を抜いて(切り)から、油圧式無段変速機20を変速作動させるアクチュエータ(ソレノイド)20Aへの出力を実行中に、ブレーキペダル15を解除(ブレーキ切)した場合には、アクチュエーター20Aへの出力を停止するが、出力の停止はブレーキペダル15のペダルセンサ(ポジションセンサ)25Eにて判定する。
そのため、安全性向上し、誤操作での誤作動防止することができる。
アクチュエーター20Aへの出力を実行中に、ブレーキペダル15を解除(ブレーキ切)したとペダルセンサ(ポジションセンサ)25Eにより判定されてアクチュエーター20Aへの出力を停止すると、出力停止後、主変速レバー13の操作位置とは無関係に、サイドクラッチ手段39を切替える作業モード切替レバー13Cへの通電を解除し、サイドクラッチ手段39を入りにする。
そのため、安全性向上し、誤操作での誤作動防止することができる。
【0043】
ブレーキペダル15を解除後に、再度、ブレーキペダル15を踏み込んだ場合には、
主変速レバー主変速レバー13を、再度『中立』から『前進』操作するまで、掻き込み制御は作動させない。
すなわち、主変速レバー主変速レバー13を、再度『中立』から『前進』操作するまで、油圧式無段変速機20から刈取装置4へ掻き込み駆動を出力させないので、作業者による誤操作を防止する。
この場合、ブレーキペダル15を解除後に、主変速レバー主変速レバー13を『中立』→『前進』操作したときには、作業モード切替レバー13Cへの出力を開始し、走行を許可する。
また、ブレーキペダル15が踏み込まれていないので、掻き込み制御は行わない。
【0044】
掻き込み制御が解除された場合、モニタ12Aに『掻き込み制御が解除されました』旨の表示を行う。
そのため、作業者は、制御内容を目視で確認でき、操作性を向上させられ、かつ、誤操作を防止できる。
掻き込み制御が解除された場合、モニタ12Aに『掻き込み制御が解除されました』旨の表示を行うと共に、『主変速レバーを中立位置に戻して下さい』の旨を表示する。
そのため、作業者は、掻き込み制御の終了を認識し、かつ、主変速レバー13を中立位置に戻す操作をすることで、油圧式無段変速機20による刈取装置4への出力を確実に停止させられる。
【0045】
掻き込み制御が解除された場合、モニタ12Aに『掻き込み制御が解除されました』旨のの表示を行うと共に、『主変速レバーを中立位置に戻して下さい』の旨を表示する。
誤操作による割込み表示が発生した場合、ブザーにて知らせる。
すなわち、誤操作がされたときには、前記『掻き込み制御が解除されました』の表示と『主変速レバーを中立位置に戻して下さい』のこれら二つの表示がなされ、このときに、ブザーを鳴動させて聴覚にも報知する。
【0046】
掻き込み制御が解除された場合、モニタ12Aに『掻き込み制御が解除されました』旨の表示を行うと共に、『主変速レバーを中立位置に戻して下さい』の旨の表示する。
そして、誤操作による割込み表示が発生した場合、ブザー75にて知らせるが、ブザー75は停止ボタン76にて解除可能な構成とする。
掻き込み制御が解除された場合、モニタ12Aに『掻き込み制御が解除されました』旨の表示を行うと共に、『主変速レバーを中立位置に戻して下さい』の旨の表示する。
そして、誤操作による割込み表示が発生した場合、ブザー75にて知らせるが、ブザー75は停止ボタン76にて解除可能な構成とし、かつ、割込み画面は主変速レバー13Aを中立に戻す操作が完了まで継続する。
【0047】
そのため、仮に、例えば、掻き込み制御中に前進側に主変速レバー13Aを動かしたままで、ブレーキペダル15を離してしまうといった誤操作があると、ブレーキペダル15が解除されて油圧式無段変速機20から出力により機体が急激に前進したりするが、このブレーキペダル15を解除(ブレーキ切)した場合には、ブレーキペダル15の解除したことをペダルセンサ25Eにより判定し、アクチュエーター20Aへの出力を停止して掻き込み制御を解除し、前記したように、モニタ12Aに『掻き込み制御が解除されました』旨の表示を行うと共に、『主変速レバーを中立位置に戻して下さい』の旨の表示し、かつ、ブザー75にて報知するので、誤操作を確実に訂正させることができる。
【0048】
しかして、図15は副変速レバーの機能と作業レバーの機能とを一体化したモードセレクトレバー78の構成を示し、従来では、副変速レバーと刈脱レバー(刈取クラッチあるいは脱穀クラッチの何れかを入切するレバー)をそれぞれ設けていたため、部品点数が多くコストが高いという課題があった。
本提案では、副変速レバーの機能と作業レバーの機能とを一体化したモードセレクトレバー78を設けているので、モードセレクトレバー78による一つの操作で走行速度と刈取のモードとを変更でき、作業性および組立性を向上させることができ、安価にできる。
モードセレクトレバー78は、前後方向に傾倒操作可能に構成し、副変速領域には走行モード80と作業モード81を設ける。モードセレクトレバー78を走行モード80とすると、油圧式無段変速機20は路上走行モードとなり、作業モード81では油圧式無段変速機20は圃場作業モードとなる。
そのため、モードセレクトレバー78の操作性を向上させられる。
【0049】
モードセレクトレバー78を作業モード位置にしたときには、エンジンEを始動させない構成とする。
仮に、刈脱クラッチ22、23が入ったままエンジンEを始動すると危険であり、エンジンEの始動負荷が大きく、破損や耐久性の低下の不具合が発生することがあるが、これを防止する。
また、モードセレクトレバー78を走行モードとしたときには、トランスミッション21によるスピン旋回を作動させない。
そのため、モードセレクトレバー78を走行モードとするのは、主に路上走行にときであるので、スピン旋回をさせるのは不要であり、スピン旋回不能とさせることで、誤操作を防止し、安全性を向上させられる。
【0050】
モードセレクトレバー78を作業モードとしたときには、エンジンEを始動させない。また、走行モードの『D』ではスピン旋回を作動させない。
そのため、エンジンをE始動させないので、危険発生を回避し、エンジンEの耐久性を向上させ、かつ、安全性を高めることができる。
モードセレクトレバー78を作業モードとしたときはエンジンを始動させない。走行モードではマイルド旋回を作動させない。
そのため、エンジンをE始動させないので、危険発生を回避し、エンジンEの耐久性を向上させ、かつ、安全性を高めることができる。
モードセレクトレバー78の走行モード領域には、路上走行用の『D速』と最高速度を抑えた『L速』とを設ける。
【0051】
従来では、副変速レバーによる変速では、路上走行時における低速時の操作性が悪かったが、本提案では、モードセレクトレバー78の走行モード領域において、路上走行用の『D速』のみならず最高速度を抑えた『L速』を設けているので、コンバインのトラックからの積み降ろしや納屋内での走行操作の操作性を向上させられる。
モードセレクトレバー78の走行モード領域には、路上走行用の『D速』と最高速度を抑えた『L速』とを設け、作業モード領域には通常作業用の『標準速』と倒伏作業用の『倒伏速』を設ける。
そのため、圃場の刈取作業を開始するときに、圃場の穀稈状態によって、モードセレクトレバー78の操作位置を変更し、作業状況に適した走行速度および穀稈搬送速度とする。
【0052】
モードセレクトレバー78を作業モードとすると、刈取クラッチ22と脱穀クラッチ23を入切するモータ(図示省略)を自動的に入にする構成とする。
そのため、モードセレクトレバー78を作業モードとするだけで、刈取クラッチ22と脱穀クラッチ23を入にすることができ、操作性を向上させられる。
この場合、脱穀クラッチ23を先に入りとし、次に、刈取クラッチ22を入りにする。
そのため、刈取装置4が刈り取った穀稈を、円滑に脱穀装置3に搬送供給でき、穀稈の詰り・扱ぎ残し発生を防止する。
また、刈取クラッチ22および脱穀クラッチ23が入りになる時にはブザー(図示省略)にて、作業者にその旨報知する。
【0053】
従来では、副変速レバーと刈脱レバーがそれぞれあり、その連結機構等が複雑となり製造組立コストが高くなり、しかも、それぞれ、個別に操作しなければならず、誤操作の発生することや、操作性を低くすることがあった。
本提案では、モードセレクトレバー78の操作により、走行速度(副変速レバー操作に相当)と穀稈搬送速度の選択と刈取クラッチ22および脱穀クラッチ23が入り(刈脱レバー操作に相当)を行うことができ、操作性を向上させることができ、しかも、自動で実行される刈取クラッチ22および脱穀クラッチ23が入りを、作業者にブザー(図示省略)にて、その旨報知するので、この点でも、作業者に作業状況を確実に認識させられる。
また、モードセレクトレバー78を『倒伏速』としたときには最高速度を抑え、刈取変速クラッチ22を入りにする構成とする。
そのため、単に、走行速度が速いままの状態で、刈取作業速度の早い『倒伏速』に変速を切換えると、刈取装置4の各部に掛かる負荷が大きくなって、各部が破損する可能性があるがあるが、これを防止する。
【符号の説明】
【0054】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…脱穀装置、3A…搬送装置、4…刈取装置、6…操縦部、7…グレンタンク、11…操縦席、12…フロントパネル、12A…モニタ、12B…操作レバー、12C…切替えスイッチ、12D…支軸、12E…ブラケット、13…サイドパネル、13A…主変速レバー、13B…副変速レバー、13D…刈脱レバー、14…フロア、15…ブレーキペダル、16…クランク、16A…後クランク、16B…前クランク、17…ペダル、18A…支軸、18B…フック、19A…支軸、19B…ブレーキロッド、20…油圧式無段変速機、20A…アクチュエーター、21…トランスミッション1、22…刈取クラッチ、23…脱穀クラッチ、25A…主変速センサ、25B…副変速センサ、25C…切替えセンサ、25D…刈脱センサ、25E…ペダルセンサ、25F…駐車スイッチ、32…第1変速軸、33…第2変速軸、34…カウンタ軸、34A…カウンタ軸、34B…カウンタ軸、35…出力軸、35A…出力軸、35B…出力軸、36…スリーブ、36A…スリーブ、36B…スリーブ、37…ブレーキ装置、37A…ブレーキ装置、37B…ブレーキ装置、38A…シフタ、39…サイドクラッチ手段、40A…第1プレート、40B…第1プレート、41A…第2プレート、41B…第2プレート、42A…第3プレート、42B…第3プレート、43A…支軸、43B…支軸、45A…回転プレート、45B…回転プレート、50…支軸、51…揺動プレート、52A…ピン、52B…ピン、53…ワイヤケーブル、54…ロッド、55A…アーム、55B…アーム、56A…長穴、56B…長穴、57A…ピン、57B…ピン、58…長穴、59…補助装置、60…トラニオン軸、61…扇形ギヤ、62…前進用モータ、62A…ギヤ、63…後進用モータ、63A…ギヤ、64…入力軸、70…コントローラ、75…ブザー、76…停止ボタン、78…モードセレクトレバー、80…走行モード、81…作業モード、E…エンジン、S1…ステップ、S2…ステップ、S3…ステップ、S7…ステップ、S4…ステップ、S5…ステップ、S6…ステップ、S9…ステップ、S8…ステップ、S10…ステップ。
【要約】
【課題】従来、コンバインを操縦する作業者の操作作業負担が大きいという課題がある。
【解決手段】刈取装置4の後方右側に操縦部6を設けたコンバインにおいて、エンジンEの伝動下手側に油圧式無段変速機20を設け、油圧式無段変速機20の出力回転を、トランスミッション21を介して走行装置2と刈取装置4とに伝動する構成にし、油圧式無段変速機20は、圃場における刈取脱穀作業を行うときの圃場作業モードと、路上走行するときの路上走行モードとに切替可能に構成すると共に、トランスミッション21のブレーキ装置37を作動させるブレーキペダル15を操縦部6に設け、油圧式無段変速機20が圃場作業モードのときに、ブレーキペダル15を踏み込むと、油圧式無段変速機20を、機体の走行を停止させつつ、刈取装置4から脱穀装置3へ搬送中の穀稈搬送を続行して出力するように構成したコンバインとしたものである。
【選択図】 図7
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図2
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図4
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図15