(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-29
(45)【発行日】2022-09-06
(54)【発明の名称】有機発光ダイオード表示パネル及び装置、その駆動方法と製造方法
(51)【国際特許分類】
H05B 33/02 20060101AFI20220830BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20220830BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20220830BHJP
H05B 33/10 20060101ALI20220830BHJP
H05B 33/12 20060101ALI20220830BHJP
H05B 33/22 20060101ALI20220830BHJP
H05B 33/06 20060101ALI20220830BHJP
H05B 33/26 20060101ALI20220830BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20220830BHJP
G09F 9/302 20060101ALI20220830BHJP
G09G 3/3233 20160101ALI20220830BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
H05B33/02
H01L27/32
H05B33/14 A
H05B33/10
H05B33/12 B
H05B33/22 Z
H05B33/12 C
H05B33/06
H05B33/26 Z
G09F9/30 365
G09F9/302 C
G09G3/3233
G09G3/20 624B
G09G3/20 680G
G09G3/20 642K
(21)【出願番号】P 2019503539
(86)(22)【出願日】2018-03-12
(86)【国際出願番号】 CN2018078710
(87)【国際公開番号】W WO2018205734
(87)【国際公開日】2018-11-15
【審査請求日】2020-12-02
(31)【優先権主張番号】201710336006.X
(32)【優先日】2017-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(32)【優先日】2017-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】512282165
【氏名又は名称】合肥▲シン▼晟光▲電▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI XINSHENG OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Xinzhan Industrial Park,Hefei,Anhui,230012,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100133514
【氏名又は名称】寺山 啓進
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】スー、 ミンフン
【審査官】藤岡 善行
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-059587(JP,A)
【文献】国際公開第2012/070586(WO,A1)
【文献】特開2012-199207(JP,A)
【文献】特開2016-018691(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 33/02
H01L 27/32
H01L 51/50
H05B 33/10
H05B 33/12
H05B 33/22
H05B 33/06
H05B 33/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機発光ダイオード表示パネルであって、
ベース基板と、
前記ベース基板上にあり、第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセルを少なくとも含むピクセルを定義するためのピクセル定義層と、
前記ベース基板上にあり、前記第1サブピクセルと前記第2サブピクセル中に位置する第1電極と、
前記第1電極の前記ベース基板から遠い側に位置し、前記第1サブピクセルにおいて第1色の光を発光するための第1有機発光層と、
前記第1電極の前記ベース基板から遠い側に位置し、前記第2サブピクセルにおいて第2色の光を発光するための第2有機発光層と、
前記第1有機発光層および前記第2有機発光層の前記第1電極から遠い側に位置する第2電極と、
前記第2電極の前記ベース基板から遠い側に位置し、第3色の光を発光するための第3有機発光層と、
前記第3有機発光層の前記ベース基板から遠い側
に位置する第3電極と、
を含み、
前記第1電極と前記第2電極は、前記第1サブピクセルにおける前記第1有機発光層の発光と前記第2サブピクセルにおける前記第2有機発光層の発光を駆動するように構成され、
前記第2電極と前記第3電極は、前記第3有機発光層の発光を駆動するように構成され、
前記有機発光ダイオード表示パネルは、ピクセル駆動回路をさらに含み、
前記ピクセル駆動回路は、第1サブピクセルにおける発光を制御するための第1切替薄膜トランジスタ及び第1駆動薄膜トランジスタと、第2サブピクセルにおける発光を制御するための第2切替薄膜トランジスタ及び第2駆動薄膜トランジスタと、第3サブピクセルにおける発光を制御するための第3切替薄膜トランジスタ及び第3駆動薄膜トランジスタと、を含み、
前記第1駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、前記第1電極に電気的に接続され、
前記第2駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、前記第1電極に電気的に接続され、
前記第3駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、前記第2電極に電気的に接続される、有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項2】
前記第3サブピクセルの前記ベース基板における正投影は、前記第1サブピクセルの前記ベース基板における正投影と少なくとも部分的に重なり、前記第2サブピクセルの前記ベース基板における正投影と少なくとも部分的に重なり、
前記第1サブピクセルの前記ベース基板における正投影と前記第2サブピクセルの前記ベース基板における正投影は、実質的に互いに重ならない、請求項1に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項3】
前記第2電極の前記ベース基板における正投影は、前記第1電極の前記ベース基板における正投影と少なくとも部分的に重なる、請求項1に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項4】
前記第2電極の前記ベース基板における正投影は、前記第1電極の前記ベース基板における正投影を実質的に覆う、請求項3に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項5】
前記第3有機発光層の前記ベース基板における正投影は、前記第1有機発光層の前記ベース基板における正投影と少なくとも部分的に重なり、前記第2有機発光層の前記ベース基板における正投影と少なくとも部分的に重なり、
前記第1有機発光層の前記ベース基板における正投影と前記第2有機発光層の前記ベース基板における正投影は、実質的に互いに重ならない、請求項1に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項6】
前記第3有機発光層の前記ベース基板における正投影は、前記第1有機発光層の前記ベース基板における正投影と前記第2有機発光層の前記ベース基板における正投影を実質的に覆う、請求項5に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項7】
前記第2電極は、複数のピクセルのそれぞれに複数の第2電極ブロックを有し、
前記複数のピクセルのうち隣接するピクセルにおける複数の第2電極ブロックは、互いに絶縁されている、請求項1に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項8】
前記ピクセル定義層は、隣接するピクセル間の領域に位置し、同じピクセル内の隣接するサブピクセル間の領域には位置しない第1サブ層を含み
前記第1サブ層は、実質的に互いに対向する第1側面と第2側面、及び前記第1側面と前記第2側面を連結する第3側面を有し、前記第1側面は、第2側面のベース基板から遠い側に位置し、
前記第1サブ層の前記第3側面は、前記第1サブ層の前記第2側面に対して第1傾斜角を有し、前記第1傾斜角は
、60度より大きく、
複数のピクセルのうち隣接するピクセルにおける複数の第2電極ブロックは、前記第1サブ層によって互いに絶縁されている、請求項7に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項9】
前記第1サブ層は
、20nmか
ら500nmまでの範囲の厚さを有する、請求項8に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項10】
前記ピクセル定義層は、隣接するサブピクセル間の領域に位置する第2サブ層をさらに含み、
前記第2サブ層は、前記第1サブ層の前記ベース基板に近い側に位置し、
前記第2サブ層は、実質的に互いに対向する第4側面と第5側面、及び前記第4側面と前記第5側面を連結する第6側面を有し、前記第4側面は、前記第5側面の前記ベース基板から遠い側に位置し、
前記第2サブ層の前記第6側面は、前記第2サブ層の前記第5側面に対して第2傾斜角を有し、
前記第2傾斜角は、第1傾斜角より小さい、請求項8に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項11】
前記第2傾斜角は
、20度か
ら40度までの範囲にある、請求項10に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項12】
ピクセル駆動回路をさらに含み、
前記ピクセルは、前記ピクセル定義層によって定義される電極接続領域を有し、
前記第2電極は、前記電極接続領域を通じて前記ピクセル駆動回路に電気的に接続される、請求項1に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項13】
電極接続領域において第4電極をさらに含み、
前記第4電極は、前記第2電極をピクセル駆動回路に電気的に接続し、
前記第2電極の前記ベース基板における正投影は、前記第4電極の前記ベース基板における正投影を実質的に覆う、請求項1に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項14】
前記第4電極は、金属酸化物材料によって形成され、
前記第2電極は、金属材料によって形成される、請求項13に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項15】
前記第2電極と前記第1有機発光層との間、および、前記第2電極と前記第2有機発光層との間に、電子注入層をさらに含む、請求項1に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項16】
前記第3有機発光層は、ブルーライトを発光するためのブルーライト発光層である、請求項1に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項17】
前記第1電極は、反射電極であり、前記第2電極と前記第3電極は、実質的に透明電極である、請求項1に記載の有機発光ダイオード表示パネル。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか一項に記載の有機発光ダイオード表示パネルを含む有機発光ダイオード表示装置。
【請求項19】
有機発光ダイオード表示パネルを駆動する方法であって、
前記有機発光ダイオード表示パネルは、
ベース基板と、
前記ベース基板上にあり、第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセルを少なくとも有するピクセルを定義するためのピクセル定義層と、
前記ベース基板上にあり、前記第1サブピクセルと前記第2サブピクセル中に位置する第1電極と、
前記第1電極の前記ベース基板から遠い側に位置し、前記第1サブピクセルにおいて第1色の光を発光するための第1有機発光層と、
前記第1電極の前記ベース基板から遠い側に位置し、前記第2サブピクセルにおいて第2色の光を発光するための第2有機発光層と、
前記第1有機発光層および前記第2有機発光層の前記第1電極から遠い側に位置する第2電極と、
前記第2電極の前記ベース基板から遠い側に位置し、第3色の光を発光するための第3有機発光層と、
前記第3有機発光層の前記ベース基板から遠い側
に位置する第3電極と、
ピクセル駆動回路と、
を含み、
前記第1電極と前記第2電極は、前記第1サブピクセルにおける前記第1有機発光層の発光と前記第2サブピクセルにおける前記第2有機発光層の発光を駆動するように構成され、
前記第2電極と前記第3電極は、前記第3有機発光層の発光を駆動するように構成され、
前記ピクセル駆動回路は、前記第1サブピクセルにおける発光を制御するための第1切替薄膜トランジスタ及び第1駆動薄膜トランジスタと、前記第2サブピクセルにおける発光を制御するための第2切替薄膜トランジスタ及び第2駆動薄膜トランジスタと、前記第3サブピクセルにおける発光を制御するための第3切替薄膜トランジスタ及び第3駆動薄膜トランジスタと、を含み、
前記第1駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、前記第1電極に電気的に接続され、
前記第2駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、前記第1電極に電気的に接続され、
前記第3駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、前記第2電極に電気的に接続される、有機発光ダイオード表示パネルであって、
前記有機発光ダイオード表示パネルを駆動する方法は、
第1発光モードと第2発光モードを有する時分割駆動モードで前記有機発光ダイオード表示パネルを駆動することを含み、
前記第1発光モードでは、前記第1切替薄膜トランジスタ、前記第2切替薄膜トランジスタ及び前記第3切替薄膜トランジスタをオンにし、前記第1駆動薄膜トランジスタのソース電極に高電圧信号を供給し、前記第2駆動薄膜トランジスタのソース電極に高電圧信号を供給し、前記第3駆動薄膜トランジスタのソース電極に低電圧信号を供給し、
前記第2発光モードでは、前記第1切替薄膜トランジスタと前記第2切替薄膜トランジスタをオフにし、前記第3切替薄膜トランジスタをオンにし、前記第3駆動薄膜トランジスタのソース電極に高電圧信号を供給し、
前記第1サブピクセルと前記第2サブピクセルは、前記第1発光モードで発光し、前記第2発光モードでは実質的に発光しないように駆動され、
前記第3サブピクセルは、前記第2発光モードで発光し、前記第1発光モードでは実質的に発光しないように駆動される、有機発光ダイオード表示パネルを駆動する方法。
【請求項20】
有機発光ダイオード表示パネルを製造する方法であって、
第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセルを少なくとも有するピクセルを定義するためのピクセル定義層をベース基板上に形成するステップと、
前記ベース基板上かつ第1サブピクセル及び第2サブピクセル中に、第1電極を形成するステップと、
前記第1電極の前記ベース基板から遠い側に、前記第1サブピクセルにおいて第1色の光を発光するための第1有機発光層を形成するステップと、
前記第1電極の前記ベース基板から遠い側に、前記第2サブピクセルにおいて第2色の光を発光するための第2有機発光層を形成するステップと、
前記第1有機発光層および前記第2有機発光層の前記第1電極から遠い側に、第2電極を形成するステップと、
前記第2電極の前記ベース基板から遠い側に、第3色の光を発光するための第3有機発光層を形成するステップと、
前記第3有機発光層の前記ベース基板から遠い側に、第3電極を形成するステップと、
を含み、
前記第1電極と前記第2電極は、前記第1サブピクセルにおける前記第1有機発光層の発光と前記第2サブピクセルにおける前記第2有機発光層の発光を駆動するように構成され、
前記第2電極と前記第3電極は、前記第3有機発光層の発光を駆動するように構成され、
前記有機発光ダイオード表示パネルを製造する方法は、ピクセル駆動回路を形成するステップをさらに含み、
前記ピクセル駆動回路は、第1サブピクセルにおける発光を制御するための第1切替薄膜トランジスタ及び第1駆動薄膜トランジスタと、第2サブピクセルにおける発光を制御するための第2切替薄膜トランジスタ及び第2駆動薄膜トランジスタと、第3サブピクセルにおける発光を制御するための第3切替薄膜トランジスタ及び第3駆動薄膜トランジスタと、を含み、
前記第1駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、前記第1電極に電気的に接続され、
前記第2駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、前記第1電極に電気的に接続され、
前記第3駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、前記第2電極に電気的に接続される、有機発光ダイオード表示パネルを製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2017年12月15日に出願された米国特許出願番号15/843944号の一部継続出願であり、2017年5月12日に出願された中国特許出願番号201710336006.X号の優先権を主張する。前述の出願の各々は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、表示技術に関連し、特に、有機発光ダイオード表示パネル、有機発光ダイオード表示装置、有機発光ダイオード表示パネルの駆動方法と有機発光ダイオード表示パネルの製造方法に関連する。
【背景技術】
【0003】
有機発光ダイオード(OLED)表示装置は、自発光装置であり、バックライトを必要としない。OLED表示装置は、従来の液晶表示(LCD)装置に比べ、より鮮やかな色と、より大きな色域を提供する。さらに、OLED表示装置は、典型的なLCDよりも、もっと柔軟に、もっと薄く、もっと軽くすることができる。
【発明の概要】
【0004】
一態様では、本発明は、有機発光ダイオード表示パネルを提供し、前記有機発光ダイオード表示パネルは、ベース基板と、ベース基板上にあり、第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセルを少なくとも含むピクセルを定義するためのピクセル定義層と、ベース基板上にあり、第1サブピクセルと第2サブピクセル中に位置する第1電極と、第1電極のベース基板から遠い側に位置し、第1サブピクセルにおいて第1色の光を発光するための第1有機発光層と、第1電極のベース基板から遠い側に位置し、第2サブピクセルにおいて第2色の光を発光するための第2有機発光層と、第1有機発光層および第2有機発光層の第1電極から遠い側に位置する第2電極と、第2電極のベース基板から遠い側に位置し、第3色の光を発光するための第3有機発光層と、第3有機発光層のベース基板から遠い側位置する第3電極と、を含み、第1電極と第2電極は、第1サブピクセルにおける第1有機発光層の発光と第2サブピクセルにおける第2有機発光層の発光を駆動するように構成され、第2電極と第3電極は、第3有機発光層の発光を駆動するように構成される。
【0005】
必要に応じて、第3サブピクセルのベース基板における正投影は、第1サブピクセルのベース基板における正投影と少なくとも部分的に重なり、かつ、第2サブピクセルのベース基板における正投影と少なくとも部分的に重なる。そして、第1サブピクセルのベース基板における正投影と第2サブピクセルのベース基板における正投影は、実質的に互いに重ならない。
【0006】
必要に応じて、第2電極のベース基板における正投影は、第1電極のベース基板における正投影と少なくとも部分的に重なる。
【0007】
必要に応じて、第2電極のベース基板における正投影は、第1電極のベース基板における正投影を実質的に覆う。
【0008】
必要に応じて、第3有機発光層のベース基板における正投影は、第1有機発光層のベース基板における正投影と少なくとも部分的に重なり、かつ、第2有機発光層のベース基板における正投影と少なくとも部分的に重なる。そして、第1有機発光層のベース基板における正投影と第2有機発光層のベース基板における正投影は、実質的に互いに重ならない。
【0009】
必要に応じて、第3有機発光層のベース基板における正投影は、第1有機発光層のベース基板における正投影と第2有機発光層のベース基板における正投影を実質的に覆う。
【0010】
必要に応じて、第2電極は、複数のピクセルのそれぞれに複数の第2電極ブロックを含み、前記複数のピクセルのうち隣接するピクセルにおける複数の第2電極ブロックは、互いに絶縁されている。
【0011】
必要に応じて、ピクセル定義層は、隣接するピクセル間の領域に位置し、同じピクセル内の隣接するサブピクセル間の領域には位置しない第1サブ層を含む。第1サブ層は、実質的に互いに対向する第1側面と第2側面、及び第1側面と第2側面を連結する第3側面を有する。第1側面は、第2側面のベース基板から遠い側に位置する。第1サブ層の第3側面は、第1サブ層の第2側面に対して第1傾斜角を有し、第1傾斜角は、約60度より大きい。複数のピクセルのうち隣接するピクセルにおける複数の第2電極ブロックは、第1サブ層によって互いに絶縁されている。
【0012】
必要に応じて、第1サブ層は、約20nmから約500nmの範囲の厚さを有する。
【0013】
必要に応じて、ピクセル定義層は、隣接するサブピクセル間の領域に位置する第2サブ層をさらに含む。前記第2サブ層は、第1サブ層のベース基板に近い側に位置する。第2サブ層は、実質的に互いに対向する第4側面と第5側面、及び第4側面と第5側面を連結する第6側面を有する。第4側面は、第5側面のベース基板から遠い側に位置する。第2サブ層の第6側面は、第2サブ層の第5側面に対して第2傾斜角を有し、前記第2傾斜角は、前記第1傾斜角より小さい。
【0014】
必要に応じて、第2傾斜角は、約20度から約40度までの範囲にある。
【0015】
必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、ピクセル駆動回路をさらに含み、ピクセルは、ピクセル定義層によって定義される電極接続領域を有する。そして、第2電極は、電極接続領域を通じてピクセル駆動回路に電気的に接続される。
【0016】
必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、電極接続領域において第4電極をさらに含み、前記第4電極は、第2電極をピクセル駆動回路に電気的に接続する。そして、第2電極のベース基板における正投影は、第4電極のベース基板における正投影を実質的に覆う。
【0017】
必要に応じて、第4電極は、金属酸化物材料によって形成され、第2電極は、金属材料によって形成される。
【0018】
必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、ピクセル駆動回路をさらに含み、前記ピクセル駆動回路は、第1サブピクセルにおける発光を制御するための第1切替薄膜トランジスタ及び第1駆動薄膜トランジスタと、第2サブピクセルにおける発光を制御するための第2切替薄膜トランジスタ及び第2駆動薄膜トランジスタと、第3サブピクセルにおける発光を制御するための第3切替薄膜トランジスタ及び第3駆動薄膜トランジスタと、を含む。第1駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、第1電極に電気的に接続される。第2駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、第1電極に電気的に接続される。第3駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、第2電極に電気的に接続される。
【0019】
必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、第2電極と第1有機発光層との間、および、第2電極と第2有機発光層との間に、電子注入層をさらに含む。
【0020】
必要に応じて、第3有機発光層は、ブルーライトを発光するためのブルーライト発光層である。
【0021】
必要に応じて、第1電極は、反射電極であり、第2電極及び第3電極は、実質的に透明電極である。
【0022】
他の態様では、本発明は、本文で説明される有機発光ダイオード表示パネルまたは本文で説明される方法によって製造される有機発光ダイオード表示パネルを有する有機発光ダイオード表示装置を提供する。
【0023】
他の態様では、本発明は、有機発光ダイオード表示パネルを駆動する方法を提供する。前記有機発光ダイオード表示パネルは、ベース基板と、ベース基板上にあり、第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセルを少なくとも有するピクセルを定義するためのピクセル定義層と、ベース基板上にあり、第1サブピクセルと第2サブピクセル中に位置する第1電極と、第1電極のベース基板から遠い側に位置し、第1サブピクセルにおいて第1色の光を発光するための第1有機発光層と、第1電極のベース基板から遠い側に位置し、第2サブピクセルにおいて第2色の光を発光するための第2有機発光層と、第1有機発光層および第2有機発光層の第1電極から遠い側に位置する第2電極と、第2電極のベース基板から遠い側に位置し、第3色の光を発光するための第3有機発光層と、第3有機発光層のベース基板から遠い側位置する第3電極と、ピクセル駆動回路と、を含み、第1電極と第2電極は、第1サブピクセルにおける第1有機発光層の発光と第2サブピクセルにおける第2有機発光層の発光を駆動するように構成され、第2電極及び第3電極は、第3有機発光層の発光を駆動するように構成され、前記ピクセル駆動回路は、第1サブピクセルにおける発光を制御するための第1切替薄膜トランジスタ及び第1駆動薄膜トランジスタと、第2サブピクセルにおける発光を制御するための第2切替薄膜トランジスタ及び第2駆動薄膜トランジスタと、第3サブピクセルにおける発光を制御するための第3切替薄膜トランジスタ及び第3駆動薄膜トランジスタと、を含み、第1駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、第1電極に電気的に接続され、第2駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、第1電極に電気的に接続され、第3駆動薄膜トランジスタのドレイン電極は、第2電極に電気的に接続される、有機発光ダイオード表示パネルであって、前記有機発光ダイオード表示パネルを駆動する方法は、第1発光モードと第2発光モードを含む時分割駆動モードで前記有機発光ダイオード表示パネルを駆動することを含む。第1発光モードでは、第1切替薄膜トランジスタ、第2切替薄膜トランジスタ及び第3切替薄膜トランジスタをオンにし、第1駆動薄膜トランジスタのソース電極に高電圧信号を供給し、第2駆動薄膜トランジスタのソース電極に高電圧信号を供給し、第3駆動薄膜トランジスタのソース電極に低電圧信号を供給する。第2発光モードでは、第1切替薄膜トランジスタと第2切替薄膜トランジスタをオフにし、第3切替薄膜トランジスタをオンにし、第3駆動薄膜トランジスタのソース電極に高電圧信号を供給する。第1サブピクセルと第2サブピクセルは、第1発光モードで発光し、第2発光モードでは実質的に発光しないように駆動される。第3サブピクセルは、第2発光モードで発光し、第1発光モードでは実質的に発光しないように駆動される。
【0024】
他の態様では、本発明は、有機発光ダイオード表示パネルを製造する方法を供給する。前記方法は、第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセルを少なくとも含むピクセルを定義するためのピクセル定義層をベース基板上に形成するステップと、ベース基板上かつ第1サブピクセル及び第2サブピクセル中に、第1電極を形成するステップと、第1電極のベース基板から遠い側に、第1サブピクセルにおいて第1色の光を発光するための第1有機発光層を形成するステップと、第1電極のベース基板から遠い側に、第2サブピクセルにおいて第2色の光を発光するための第2有機発光層を形成するステップと、第1有機発光層および第2有機発光層の第1電極から遠い側に第2電極を形成するステップと、第2電極のベース基板から遠い側に、第3色の光を発光するための第3有機発光層を形成するステップと、第3有機発光層のベース基板から遠い側に、第3電極を形成するステップと、を含む。第1電極及び第2電極は、第1サブピクセルにおける第1有機発光層の発光と第2サブピクセルにおける第2有機発光層の発光を駆動するように構成され、第2電極及び第3電極は、第3有機発光層の発光を駆動するように構成される。
【0025】
下記の図面は、開示した様々な実施例による例示的な目的のための単なる例であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示によるいくつかの実施例における有機発光ダイオード表示パネルの構造を示す模式図である。
【
図2】本開示によるいくつかの実施例において、有機発光ダイオード表示パネルにおける有機発光ダイオードの構造を示す模式図である。
【
図3】
図1における有機発光ダイオード表示パネルの平面図である。
【
図4】本開示によるいくつかの実施例において、有機発光ダイオード表示パネルにおける第2電極の構造を示す模式図である。
【
図5】本開示によるいくつかの実施例において、有機発光ダイオード表示パネルにおけるピクセル定義層の構造を示す模式図である。
【
図6】本開示によるいくつかの実施例において、有機発光ダイオード表示パネルにおけるピクセル駆動回路の構造を示す模式図である。
【
図7A】本開示によるいくつかの実施例において、有機発光ダイオード表示パネルを製造するプロセスを示す。
【
図7B】本開示によるいくつかの実施例において、有機発光ダイオード表示パネルを製造するプロセスを示す。
【
図7C】本開示によるいくつかの実施例において、有機発光ダイオード表示パネルを製造するプロセスを示す。
【
図7D】本開示によるいくつかの実施例において、有機発光ダイオード表示パネルを製造するプロセスを示す。
【
図7E】本開示によるいくつかの実施例において、有機発光ダイオード表示パネルを製造するプロセスを示す。
【
図7F】本開示によるいくつかの実施例において、有機発光ダイオード表示パネルを製造するプロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示は、下記の実施例を参照して詳しく説明される。下記のいくつかの実施例の説明は、明細書の例示及び説明のみを目的として提示されることに留意されたい。網羅的であること、または開示された正確な形態に限定されることを意図するものではない。
【0028】
一般に、従来の有機発光表示装置は、複数のピクセル部を有するアレイ基板を有し、ピクセル部はそれぞれ発光ダイオードを有する。従来の発光ダイオードは、アノード層と、正孔注入層と、正孔輸送層と、発光層と、電子輸送層と、電子注入層と、カソード層と、を有する。従来の有機発光ダイオードを有する有機発光表示パネルを製造する際、発光ダイオードは、一般的にはマスクプレートを用いた蒸着によって形成される。異なる三色の三つの発光層を有する従来の有機発光ダイオードを製造する際には、発光ダイオードの異なる位置に対応する開口を有する三つの異なるマスクプレートを用いた蒸着工程が必要である。各発光層は、基板に正確に堆積しなければならない。これは、高い位置合わせ精度が必要であり、製造工程をより複雑にする。また、発光層は、発光材料を有するインクを基板上に印刷または塗布することによって形成してもよい。しかしながら、印刷または塗布する方法を用いて、優れた性能と長寿命を有する発光層、特にブルーライト発光層を製造することは難しい。
【0029】
よって、本開示は、特に、従来技術の制限や欠点に起因する1つまたは複数の問題を実質的に取り除くために、有機発光ダイオード表示パネル、有機発光ダイオード表示装置、有機発光ダイオード表示パネルを駆動する方法及び有機発光ダイオード表示パネルを製造する方法を供給する。一態様では、本開示は、有機発光ダイオード表示パネルを供給する。いくつかの実施例では、有機発光ダイオード表示パネルは、ベース基板と、ベース基板上にあり、第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセルを少なくとも含むピクセルを定義するためのピクセル定義層と、ベース基板上にあり、かつ第1サブピクセルと第2サブピクセルの中に位置する第1電極と、第1電極のベース基板から遠い側に位置し、第1サブピクセルにおいて第1色の光を発光するための第1有機発光層と、第1電極のベース基板から遠い側に位置し、第2サブピクセルにおいて第2色の光を発光するための第2有機発光層と、第1有機発光層および第2有機発光層の第1電極から遠い側に位置する第2電極と、第2電極のベース基板から遠い側に位置し、第3色の光を発光するための第3有機発光層と、第3有機発光層のベース基板から遠い側位置する第3電極と、を備え、第1電極と第2電極は、第1サブピクセルにおける第1有機発光層の発光と第2サブピクセルにおける第2有機発光層の発光を駆動するように構成され、第2電極と第3電極は、第3有機発光層の発光を駆動するように構成される。
【0030】
図1は、本開示によるいくつかの実施例における有機発光ダイオード表示パネルの構造を示す模式図である。
図3は、
図1における有機発光ダイオード表示パネルの平面図である。
図1と
図3に示されているように、いくつかの実施例における有機発光ダイオード表示パネルは、ベース基板10と、ベース基板10上にあり、第1サブピクセルSp1、第2サブピクセルSp2、第3サブピクセルSp3を少なくとも含むピクセルPを定義するためのピクセル定義層20と、ベース基板10上にあり、かつ第1サブピクセルSp1と第2サブピクセルSp2中に位置する第1電極30と、第1電極30のベース基板10から遠い側に位置し、第1サブピクセルSp1において第1色の光を発光するための第1有機発光層40と、第1電極30のベース基板10から遠い側に位置し、第2サブピクセルSp2において第2色の光を発光するための第2有機発光層50と、第1有機発光層40および第2有機発光層50の第1電極30から遠い側に位置する第2電極60と第2電極60のベース基板10から遠い側に位置し、第3色の光を発光するための第3有機発光層70と、第3有機発光層70のベース基板10から遠い側に位置する第3電極80と、を備える。第1電極30と第2電極60は、第1サブピクセルSp1における第1有機発光層40の発光と第2サブピクセルSp2における第2有機発光層50の発光を駆動するように構成され、第2電極60と第3電極80は、第3有機発光層70の発光を駆動するように構成される。
【0031】
必要に応じて、第1電極は、反射電極であり、第2電極と第3電極は、実質的に透明電極である。必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、トップエミッション型有機発光ダイオード表示パネルである。ここで、「実質的に透明」とは、可視波長範囲内の光が少なくとも50パーセント透過する(例えば、少なくとも60パーセント、少なくとも70パーセント、少なくとも80パーセント、少なくとも90パーセント、少なくとも95パーセント)ことである。
【0032】
図2は、本開示によるいくつかの実施例にいて、有機発光ダイオード表示パネルにおける有機発光ダイオードの構造を示す模式図である。
図2に示されているように、いくつかの実施例では、有機発光ダイオード表示パネルは、少なくとも、第1サブピクセルSp1の第1有機発光ダイオードOLED1と、第2サブピクセルSp2の第2有機発光ダイオードOLED2と、第3サブピクセルSp3の第3有機発光ダイオードOLED3と、を有する。第1サブピクセルSp1の第1有機発光ダイオードOLED1は、少なくとも第1電極30、第1有機発光層40、第2電極60によって形成される。第2サブピクセルSp2の第2有機発光ダイオードOLED2は、少なくとも第1電極30、第2有機発光層50、第2電極60によって形成される。第3サブピクセルSp3の第3有機発光ダイオードOLED3は、少なくとも第2電極60、第3有機発光層70、第3電極80によって形成される。
【0033】
図1に示されているように、いくつかの実施例では、第3サブピクセルSp3のベース基板10における正投影は、第1サブピクセルSp1のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なり、第2サブピクセルSp2のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なる。必要に応じて、第3サブピクセルSp3のベース基板10における正投影は、第1サブピクセルSp1のベース基板10における正投影と第2サブピクセルSp2のベース基板10における正投影を実質的に覆う。必要に応じて、第3サブピクセルSp3の面積は、ピクセルPの面積と実質的に同じである。必要に応じて、第3サブピクセルSp3の面積は、第1サブピクセルSp1の面積と第2サブピクセルSp2の面積の合計より大きい。必要に応じて、第2電極60は、実質的にピクセルPの全域にわたって延在する。必要に応じて、第3有機発光層70は、実質的にピクセルPの全域にわたって延在する。
【0034】
必要に応じて、第1サブピクセルSp1のベース基板10における正投影と第2サブピクセルSp2のベース基板10における正投影は、実質的に互いに重ならない。必要に応じて、第1サブピクセルSp1のベース基板10における正投影と第2サブピクセルSp2のベース基板10における正投影は、互いに少なくとも部分的に重なる。
【0035】
必要に応じて、第1色、第2色、第3色は、三つの異なる色である。必要に応じて、第1色、第2色、第3色は、赤色、緑色、青色から選択される三つの異なる色である。必要に応じて、第1色、第2色、第3色は、イエロー、シアン、マゼンダから選択される三つの異なる色である。必要に応じて、第3色は、青色であり、例えば、第3有機発光層は、ブルーライト発光材料を有する。必要に応じて、第3色は、赤色であり、例えば、第3有機発光層は、レッドライト発光材料を有する。必要に応じて、第3色は、緑色であり、例えば、第3有機発光層は、グリーンライト発光材料を有する。必要に応じて、第1有機発光層40は、第1発光材料を含むインクを用いて第1サブピクセルSp1に印刷される。必要に応じて、第2有機発光層50は、第2発光材料を含むインクを用いて第2サブピクセルSp2に印刷される。必要に応じて、第3有機発光層70は、例えば、蒸着法を用いて第3発光材料を堆積することによって第3サブピクセルSp3に形成される。
【0036】
いくつかの実施例では、第3有機発光層70は、実質的にピクセルP全体にわたって延在する連続層である。よって、本有機発光ダイオード表示パネルは、従来の表示パネルに比べて開口率が非常に大きい。場合により、発光材料は、蒸着によって堆積される場合に、印刷や塗布によって堆積される場合に比べてはるかに高い性能を有し、発光材料は、第3有機発光層70を形成するために選択され得る。一例において、ブルーライト発光材料は、蒸着によって堆積される場合に、印刷や塗布によって堆積される場合に比べてはるかに高い性能を有するため、第3有機発光層70は、ブルーライト発光材料を有する。その結果、有機発光ダイオード表示パネルの表示品質を向上させ、寿命を長くすることができる。
【0037】
いくつかの実施例では、第2電極60のベース基板10における正投影は、第1電極30のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なる。必要に応じて、第2電極60のベース基板10における正投影は、第1電極30のベース基板10における正投影を実質的に覆う。
【0038】
いくつかの実施例では、第2電極60のベース基板10における正投影は、第1有機発光層40のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なり、かつ第2有機発光層50のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なる。必要に応じて、第2電極60のベース基板10における正投影は、第1有機発光層40のベース基板10における正投影と第2有機発光層50のベース基板10における正投影を実質的に覆う。
【0039】
いくつかの実施例では、第3有機発光層70のベース基板10における正投影は、第1有機発光層40のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なり、第2有機発光層50のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なる。必要に応じて、第3有機発光層70のベース基板10における正投影は、第1有機発光層40のベース基板10における正投影と第2有機発光層50のベース基板10における正投影を実質的に覆う。必要に応じて、第1有機発光層40のベース基板10における正投影と第2有機発光層50のベース基板10における正投影は、実質的に互いに重ならない。
【0040】
いくつかの実施例では、第3有機発光層70のベース基板10における正投影は、第1電極30のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なる。必要に応じて、第3有機発光層70のベース基板10における正投影は、第1電極30のベース基板10における正投影を実質的に覆う。
【0041】
いくつかの実施例では、有機発光ダイオード表示パネルは、第2電極と第1有機発光層との間、および、第2電極と第2有機発光層との間に、電子注入層をさらに有する。必要に応じて、電子注入層は、フッ化リチウムとフッ化ナトリウム等の金属ハロゲン化物を含む。
【0042】
図4は、本開示によるいくつかの実施例にいて、有機発光ダイオード表示パネルにおける第2電極の構造を示す模式図である。
図1と
図4に示されているように、第2電極60は、複数のピクセルPは、それぞれ複数の第2電極ブロック60bを含む。複数のピクセルPのうち隣接するピクセルにおける複数の第2電極ブロック60bは、互いに絶縁されかつ離間している。複数の第2電極ブロック60bは、任意の適切な方法によって形成することができる。一例において、複数の第2電極ブロック60bは、まず電極材料層をベース基板10に堆積してから電極材料層をパターンニングすることによって形成される。
【0043】
いくつかの実施例では、複数の第2電極ブロック60bは、さらにパターンニングすることなく電極材料層をベース基板10に堆積することによって形成される。一例では、ピクセル定義層20は、隣接するピクセル間の領域に位置し、同じピクセル内の隣接するサブピクセル間の領域には位置しない第1サブ層20aを含む。第1サブ層20aは、第1サブ層20aの急な傾斜角によって電極材料層が第1サブ層20aで分断されるように、十分に急な傾斜角を有する。
【0044】
図5は、本開示によるいくつかの実施例にいて、有機発光ダイオード表示パネルにおけるピクセル定義層の構造を示す模式図である。
図5に示されているように、ピクセル定義層20の第1サブ層20aは、実質的に互いに対向する第1側面S1と第2側面S2、及び第1側面S1と第2側面S2を連結する第3側面S3を有する。第1側面S1は、第2側面S2のベース基板10から遠い側に位置する。
図1と
図5に示されているように、第1サブ層20aの第3側面S3は、第1サブ層20aの第2側面S2に対して第1傾斜角θ1を有する。第1傾斜角θ1は、第2電極60の電極材料がピクセル定義層20に堆積される際、電極材料が第3側面S3を完全には覆わないことで、第1サブ層20aでまたはその周りで第2電極60が破断されるように、十分に急である。上記のように形成される第2電極60は、複数の第2電極ブロック60bを有する。必要に応じて、第1傾斜角θ1は、約60度より大きい。必要に応じて、第1傾斜角θ1は、約60度から約90度までの範囲にあり、例えば、約70度から約90度までの範囲にあり、約80度から約90度までの範囲にある。
図4に示されているように、複数のピクセルPのうち隣接するピクセルにおける複数の第2電極ブロック60bは、第1サブ層20aによって互いに絶縁される。
【0045】
必要に応じて、第1サブ層20aは、約20nmから約500nmまでの範囲、例えば、約20nmから約200nmまで、約200nmから約400nmまで、約400nmから約500nmまでの範囲の厚さを有する。必要に応じて、第1サブ層20aは、酸化ケイ素(SiOy)、窒化ケイ素(SiNy、例えば、Si3N4)、酸窒化ケイ素(SiOxNy)のうちの一つまたはその組み合わせによって形成される。
【0046】
必要に応じて、第2電極60は、約7nmから約20nmまでの範囲の厚さを有する。必要に応じて、第1電極30は、約20nmから約200nmまでの範囲の厚さを有する。
【0047】
いくつかの実施例では、
図1と
図5に示されているように、ピクセル定義層20は、隣接するサブピクセル間の領域に位置する第2サブ層20bをさらに有する。必要に応じて、第2サブ層20bは、同じピクセル内の隣接するサブピクセル間の領域に限定される。必要に応じて、第2サブ層20bは、同じピクセル内の隣接するサブピクセル(ピクセル内隣接サブピクセル)間の領域に限定されず、隣接するピクセルに由来する隣接するサブピクセル(ピクセル間隣接サブピクセル)間の領域にも位置する。必要に応じて、
図5に示されているように、第2サブ層20bは、第1サブ層20aのベース基板10に近い側に位置する。
図5に示されているように、ピクセル定義層20の第2サブ層20bは、実質的に互いに対向する第4側面S4と第5側面S5、及び第4側面S4と第5側面S5を連結する第6側面S6を有する。第4側面S4は、第5側面S5のベース基板10から遠い側に位置する。
図1と
図5に示されているように、第2サブ層20bの第6側面S6は、第2サブ層20bの第5側面S5に対して第2傾斜角θ2を有する。必要に応じて、第2傾斜角θ2は、第1傾斜角θ1より小さい。第2傾斜角θ2は、第2電極60の電極材料がピクセル定義層20に堆積される際、電極材料が第2サブ層20b(特に、ピクセル間隣接サブピクセルの間の領域以外の領域に位置する第2サブ層20b)の第6側面S6を完全に覆うように、十分に平らである。複数のピクセルPは、それぞれ複数の第2電極ブロック60bのうち単一の連続した電極ブロックを有する。必要に応じて、第2傾斜角θ2は、約20度から約40度までの範囲にあり、例えば、約20度から約30度までの範囲にあり、約30度から約40度までの範囲にある。必要に応じて、第1サブ層20aと第2サブ層20bは、異なる材料を用いて形成される。一例では、第2サブ層20bは、有機材料を含み、第1サブ層20aは、無機材料を含む。必要に応じて、第1サブ層20aと第2サブ層20bは、単一のパターンニング工程(例えば、同じ材料を用いて形成され、ハーフトーンまたはグレートーンマスクプレート等のような同じマスクプレートを用いてパターンニングされる)によって形成される一体化ピクセル定義層である。
【0048】
必要に応じて、第2サブ層20bは、約20nmから約500nmまでの範囲の厚さを有し、例えば、約20nmから約200nmまで、約200nmから約400nmまで、約400nmから約500nmまでの範囲の厚さを有する。必要に応じて、第2サブ層20bは、酸化ケイ素(SiOy)、窒化ケイ素(SiNy、例えば、Si3N4)、酸窒化ケイ素(SiOxNy)のうちの一つまたはその組み合わせによって形成される。
【0049】
必要に応じて、複数の第2電極ブロック60bの各々は、連続ブロックである。必要に応じて、複数の第2電極ブロック60bの各々は、互いに離間しつつも電気的に接続された複数のサブブロックを含む。必要に応じて、複数の第2電極ブロック60bの各々は、金属メッシュ電極ブロックである。
【0050】
いくつかの実施例では、
図1と
図3に示されているように、有機発光ダイオード表示パネルの各ピクセルPは、ピクセル定義層によって定義される(例えば、ピクセル定義層20の第2サブ層20bによって定義される)電極接続領域ECRをさらに含む。第2電極60は、電極接続領域ECRを介してピクセル駆動回路に電気的に接続される。
【0051】
いくつかの実施例では、第2電極60は、ピクセル駆動回路に直接接続され、例えば、ピクセル駆動回路中の駆動薄膜トランジスタのドレイン電極に直接接続される。例えば、複数の第2電極ブロック60bの各々は、例えば電極接続領域ECRのような介在層や部材を介することなく、ドレイン電極に直接電気的に接続される。
【0052】
いくつかの実施例では、
図1に示されているように、有機発光ダイオード表示パネルの各ピクセルPは、電極接続領域ECRにおいて第4電極90をさらに含む。第4電極90は、第2電極60をピクセル駆動回路に電気的に接続する。必要に応じて、第2電極60のベース基板10における正投影は、第4電極90のベース基板10における正投影を実質的に覆う。必要に応じて、第4電極90は、金属酸化物材料によって形成され、第2電極60は、金属材料によって形成される。
【0053】
図6は、本開示によるいくつかの実施例において、有機発光ダイオード表示パネルにおけるピクセル駆動回路の構造を示す模式図である。
図6に示されているように、いくつかの実施例によるピクセル駆動回路は、第1サブピクセルSp1の発光を制御するための第1切替薄膜トランジスタMs1及び第1駆動薄膜トランジスタMd1と、第2サブピクセルSp2の発光を制御するための第2切替薄膜トランジスタMs2及び第2駆動薄膜トランジスタMd2と、第3サブピクセルSp3の発光を制御するための第3切替薄膜トランジスタMs3及び第3駆動薄膜トランジスタMd3と、を含む。第1切替薄膜トランジスタMs1のゲート電極は、複数のゲートラインGのうちの一つに電気的に接続され、第1切替薄膜トランジスタMs1のソース電極は、複数のデータラインDのうちの一つに電気的に接続され、第1切替薄膜トランジスタMs1のドレイン電極は、第1駆動薄膜トランジスタMd1のゲート電極に電気的に接続される。第1駆動薄膜トランジスタMd1のソース電極は、高電圧信号VDDが供給されるように構成され、第1駆動薄膜トランジスタMd1のドレイン電極は、第1有機発光ダイオードOLED1に電気的に接続され、例えば、第1駆動薄膜トランジスタMd1のドレイン電極は、第1電極30に電気的に接続される。第2切替薄膜トランジスタMs2のゲート電極は、複数のゲートラインGのうちの一つに電気的に接続され、第2切替薄膜トランジスタMs2のソース電極は、複数のデータラインDのうちの一つに電気的に接続され、第2切替薄膜トランジスタMs2のドレイン電極は、第2駆動薄膜トランジスタMd2のゲート電極に電気的に接続される。第2駆動薄膜トランジスタMd2のソース電極は、高電圧信号VDDが供給するように構成され、第2駆動薄膜トランジスタMd2のドレイン電極は、第2有機発光ダイオードOLED2に電気的に接続され、例えば、第2駆動薄膜トランジスタMd2のドレイン電極は、第1電極30に電気的に接続される。第3切替薄膜トランジスタMs3のゲート電極は、複数のゲートラインGのうちの一つに電気的に接続され、第3切替薄膜トランジスタMs3のソース電極は、複数のデータラインDのうちの一つに電気的に接続され、第3切替薄膜トランジスタMs3のドレイン電極は、第3駆動薄膜トランジスタMd3のゲート電極に電気的に接続される。第3駆動薄膜トランジスタMd3のソース電極は、クロック電圧信号CLKが供給されるように構成され、第3駆動薄膜トランジスタMd3のドレイン電極は、第3有機発光ダイオードOLED3に電気的に接続され、例えば、第3駆動薄膜トランジスタMd3のドレイン電極は、第2電極60に電気的に接続される。上記説明したように、
図2に示されているように、第2電極60は、第3有機発光ダイオードOLED3のための電極の一つとして機能し、また、第1有機発光ダイオードOLED1のための電極の一つとして及び第2有機発光ダイオードOLED2のための電極の一つとしても機能する。
【0054】
第1サブピクセルSp1における第1有機発光ダイオードOLED1は、第1電極30、第1有機発光層40、第2電極60によって形成される。第2サブピクセルSp2における第2有機発光ダイオードOLED2は、第1電極30、第2有機発光層50、第2電極60によって形成される。第3サブピクセルSp3における第3有機発光ダイオードOLED3は、第2電極60、第3有機発光層70、第3電極80によって形成される。
【0055】
他の態様では、本開示は、有機発光ダイオード表示パネルを駆動する方法を供給する。いくつかの実施例では、前記方法は、第1発光モードと第2発光モードを有する時分割駆動モードで有機発光ダイオード表示パネルを駆動することを含む。第1発光モードでは、第1サブピクセルSp1における第1有機発光ダイオードOLED1と第2サブピクセルSp2における第2有機発光ダイオードOLED2が発光し、第3サブピクセルSp3における第3有機発光ダイオードOLED3は発光しないように構成される。
【0056】
いくつかの実施例では、
図6に示されているように、第1発光モードでは、前記方法は、第1切替薄膜トランジスタMs1、第2切替薄膜トランジスタMs2、第3切替薄膜トランジスタMs3をオンにすることを含む。例えば、高電圧を有するゲート走査信号を、第1切替薄膜トランジスタMs1、第2切替薄膜トランジスタMs2、第3切替薄膜トランジスタMs3の、ゲート電極にそれぞれ電気的に接続されるゲートラインに供給することで、第1切替薄膜トランジスタMs1、第2切替薄膜トランジスタMs2、第3切替薄膜トランジスタMs3をオンにする。第1発光モードでは、前記方法は、第1駆動薄膜トランジスタMd1のソース電極に高電圧信号VDDを供給し、第2駆動薄膜トランジスタMd2のソース電極に高電圧信号VDDを供給し、第3駆動薄膜トランジスタMd3のソース電極に低電圧信号VSSを供給することをさらに含む。一例では、第3駆動薄膜トランジスタMd3のソース電極に供給される電圧信号は、第1発光モードにおいて低電圧レベルVSSを有するクロック電圧信号CLKである。
図6に示されているように、第1発光モードでは、第2電極60と第3電極80に供給される電圧信号は共に低電圧信号VSSであるため、第2電極60と第3電極80の電圧レベル差は、実質的にゼロである。第3サブピクセルSp3における第3有機発光ダイオードOLED3は、実質的に発光しない。第1電極30と第2電極60の電圧レベル差は、(VDD-VSS)であるので、第1サブピクセルSp1における第1有機発光ダイオードOLED1と第2サブピクセルSp2における第2有機発光ダイオードOLED2は、発光するように構成される。
【0057】
第2発光モードでは、前記方法は、第1切替薄膜トランジスタMs1と第2切替薄膜トランジスタMs2をオフにし、第3切替薄膜トランジスタMs3をオンにすることを含む。例えば、低電圧を有するゲート走査信号を、第1切替薄膜トランジスタMs1と第2切替薄膜トランジスタMs2のゲート電極に電気的それぞれに接続されるゲートラインに供給することで、第1切替薄膜トランジスタMs1と第2切替薄膜トランジスタMs2をオフにする。高電圧を有するゲート走査信号を、第3切替薄膜トランジスタMs3のゲート電極に電気的に接続されるゲートラインに供給することで、第3切替薄膜トランジスタMs3をオンにする。第2発光モードでは、前記方法は、第3駆動薄膜トランジスタMd3のソース電極に高電圧信号VDDを供給することをさらに含む。一例では、第3駆動薄膜トランジスタMd3のソース電極に供給される電圧信号は、第2発光モードにおいて高電圧レベルVDDを有するクロック電圧信号CLKである。
図6に示されているように、第2発光モードでは、第2電極60と第3電極80の電圧レベル差は、(VDD-VSS)である。第3サブピクセルSp3における第3有機発光ダイオードOLED3は、発光するように構成される。
【0058】
他の態様では、本発明は、有機発光ダイオード表示パネルを製造する方法を供給する。いくつかの実施例では、前記方法は、第1サブピクセル、第2サブピクセル、第3サブピクセルを少なくとも有するピクセルを定義するためのピクセル定義層をベース基板上に形成するステップと、ベース基板上かつ第1サブピクセル及び第2サブピクセル中に、第1電極を形成するステップと、第1電極のベース基板から遠い側に、第1サブピクセルにおいて第1色の光を発光するための第1有機発光層を形成するステップと、第1電極のベース基板から遠い側に、第2サブピクセルにおいて第2色の光を発光するための第2有機発光層を形成するステップと、第1有機発光層および第2有機発光層の第1電極から遠い側に第2電極を形成するステップと、第2電極のベース基板から遠い側に第3色の光を発光するための、第3有機発光層を形成するステップと、第3有機発光層のベース基板から遠い側位置する第3電極を形成するステップと、を含む。第1電極と第2電極は、第1サブピクセルにおける第1有機発光層の発光と第2サブピクセルにおける第2有機発光層の発光を駆動するように構成され、第2電極と第3電極は、第3有機発光層の発光を駆動するように構成される。
【0059】
必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルを製造する方法は、第1サブピクセルに第1有機発光ダイオードを形成するステップと、第2サブピクセルに第2有機発光ダイオードを形成するステップと、第3サブピクセルに第3有機発光ダイオードを形成するステップと、を少なくとも含む。第1サブピクセルにおける第1有機発光ダイオードは、少なくとも第1電極、第1有機発光層、第2電極によって形成される。第2サブピクセルにおける第2有機発光ダイオードは、少なくとも第1電極、第2有機発光層、第2電極によって形成される。第3サブピクセルにおける第3有機発光ダイオードは、少なくとも第2電極、第3有機発光層、第3電極によって形成される。
【0060】
いくつかの実施例では、有機発光ダイオード表示パネルは、第3サブピクセルのベース基板における正投影が、第1サブピクセルのベース基板における正投影と少なくとも部分的に重なり、第2サブピクセルのベース基板における正投影と少なくとも部分的に重なるように形成される。必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、第3サブピクセルのベース基板における正投影が、第1サブピクセルのベース基板における正投影と第2サブピクセルのベース基板における正投影を実質的に覆うように形成される。必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、第3サブピクセルの面積が、ピクセルの面積と実質的に同じであるように形成される。必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、第3サブピクセルの面積が、第1サブピクセルの面積と第2サブピクセルの面積の合計より大きいように形成される。必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、第2電極が、実質的にピクセルの全域にわたって延在するように形成される。必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、第3有機発光層が、実質的にピクセルの全域にわたって延在するように形成される。
【0061】
必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、第1サブピクセルのベース基板における正投影と第2サブピクセルのベース基板における正投影が、実質的に互いに重ならないように形成される。必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、第1サブピクセルのベース基板における正投影と第2サブピクセルのベース基板における正投影が、互いに少なくとも部分的に重なるように、形成される。
【0062】
必要に応じて、第1色、第2色、第3色は、三つの異なる色である。必要に応じて、第1色、第2色、第3色は、赤色、緑色、青色から選択される三つの異なる色である。必要に応じて、第1色、第2色、第3色は、イエロー、シアン、マゼンダから選択される三つの異なる色である。必要に応じて、第3色は、青色であり、例えば、第3有機発光層は、ブルーライト発光材料を含む。必要に応じて、第3色は、赤色であり、例えば、第3有機発光層は、レッドライト発光材料を含む。必要に応じて、第3色は、緑色であり、例えば、第3有機発光層は、グリーンライト発光材料を含む。
【0063】
図7A-7Fは、本開示によるいくつかの実施例において、有機発光ダイオード表示パネルを製造するプロセスを示す。
図7Aに示されているように、いくつかの実施例における方法は、ピクセル定義層20の第2サブ層20bを形成するステップを含む。第2サブ層20bは、同じピクセル内の隣接するサブピクセル(ピクセル内隣接サブピクセル)間の領域に形成され、かつ、隣接するピクセルに由来する隣接するサブピクセル(ピクセル間隣接サブピクセル)間の領域に形成される。よって、第2サブ層20bは、第1サブピクセルSp1、第2サブピクセルSp2、第3サブピクセルSp3を少なくとも含む複数のサブピクセルを、有機発光ダイオード表示パネルに定義するように形成される。前記方法は、ベース基板10上かつ第1サブピクセルSp1及び第2サブピクセルSp2中に、第1電極30を形成するステップをさらに含む。必要に応じて、前記方法は、ピクセル定義層20の第2サブ層20bによって定義される電極接続領域ECRに、第4電極90を形成するステップをさらに含む。必要に応じて、電極接続領域ECRは、第1サブピクセルSp1と第2サブピクセルSp2の間にある。必要に応じて、電極接続領域ECRは、第1サブピクセルSp1の第2サブピクセルSp2から遠い側にある。必要に応じて、電極接続領域ECRは、第2サブピクセルSp2の第1サブピクセルSp1から遠い側にある。
【0064】
必要に応じて、ピクセル定義層20の第2サブ層20bは、実質的に互いに対向する第4側面と第5側面、及び第4側面と第5側面を連結する第6側面を有するように形成され、第4側面は、第5側面のベース基板10から遠い側に位置する。必要に応じて、第2サブ層20bの第6側面は、第2サブ層20bの第5側面に対して第2傾斜角を有するように形成される。第2傾斜角は、後に形成される第2電極60の電極材料がピクセル定義層20に堆積される際、電極材料が第2サブ層20b(特に、ピクセル間隣接サブピクセルの間の領域以外の領域に位置する第2サブ層20b)の第6側面を完全に覆うように、十分に平らである。必要に応じて、第2傾斜角は、約20度から約40度までの範囲にあり、例えば、約20度から約30度までの範囲にあり、約30度から約40度までの範囲にある。
【0065】
図7Bに示されているように、いくつかの実施例における前記方法は、第1電極30のベース基板10から遠い側に、第1サブピクセルSp1において第1色の光を発光するための第1有機発光層40を形成するステップと、第1電極30のベース基板10から遠い側に、第2サブピクセルSp2において第2色の光を発光するための第2有機発光層50を形成するステップと、をさらに含む。必要に応じて、第1有機発光層40は、第1発光材料を含むインクを用いて第1サブピクセルSp1に印刷または塗布される。必要に応じて、第2有機発光層50は、第2発光材料を含むインクを用いて第2サブピクセルSp2に印刷または塗布される。必要に応じて、第1有機発光層40と第2有機発光層50は、レッドライト発光層とグリーンライト発光層から選択される異なる発光層であり、例えば、第1発光材料と第2発光材料は、レッドライト発光材料とグリーンライト発光材料から選択される異なる発光材料である。
【0066】
図7Cに示されているように、いくつかの実施例における前記方法は、隣接するピクセル間の領域に位置し、同じピクセル内の隣接するサブピクセル間の領域には位置しない、ピクセル定義層20の第1サブ層20aを形成するステップをさらに含む。必要に応じて、第1サブ層20aは、第2サブ層20bのベース基板10から遠い側に形成される。必要に応じて、第1サブ層20aは、実質的に互いに対向する第1側面と第2側面、及び第1側面と第2側面を連結する第3側面を有するように形成される。第1側面は、第2側面のベース基板10から遠い側に位置する。必要に応じて、第1サブ層20aの第3側面は、第1サブ層の第2側面に対して第1傾斜角を有するように形成される。第1傾斜角は、後に形成される第2電極の電極材料がピクセル定義層20に堆積される際、電極材料が第3側面を完全には覆わないことで、後に形成される第2電極が第1サブ層でまたはその周りで破断されるように、十分に急である。必要に応じて、第1傾斜角は、約60度より大きい。必要に応じて、第1傾斜角は、約60度から約90度までの範囲にあり、例えば、約70度から約90度までの範囲にあり、約80度から約90度までの範囲にある。必要に応じて、第1傾斜角は、第2傾斜角より大きい。必要に応じて、第1サブ層20aは、約20nmから約500nmまでの範囲の厚さを有し、例えば、約20nmから約200nmまで、約200nmから約400nmまで、約400nmから約500nmまでの範囲の厚さを有する。
【0067】
いくつかの実施例では、第1サブ層20aと第2サブ層20bは、単一のパターンニング工程(例えば、同じ材料を用いて形成され、同じマスクプレートを用いてパターンニングされる)によって形成される一体化ピクセル定義層である。必要に応じて、一体化ピクセル定義層は、ハーフトーンまたはグレートーンのマスクプレートを用いて形成される。ハーフトーンまたはグレートーンのマスクプレートは、光非透過領域、光半透過領域、光全透過領域を有する。必要に応じて、ピクセル定義材料層がまずベース基板に形成され、その後ピクセル定義材料層のベース基板から遠い側にフォトレジスト層が形成される。フォトレジスト層は、ハーフトーンまたはグレートーンのマスクプレートを用いて露光され、その後現像されて、光非透過領域に対応する第1部分、光半透過領域に対応する第2部分、光全透過領域に対応する第3部分、を有するフォトレジストパターンを取得する。第1部分は、第2サブ層20bに堆積される第1サブ層20aを有する領域に対応し、第2部分は、第2サブ層20bのみを有する領域(例えば、第1サブ層20aが第2サブ層20bに堆積された領域以外の、第2サブ層20bを有する領域)に対応し、第3部分は、第1部分と第2部分の外側にある。第1部分は実質的に露光されず、第2部分は部分的に露光され、第3部分は完全に露光され、フォトレジスト材料は、第3部分において除去される。
【0068】
第1サブ層20aと第2サブ層20bの傾斜角は、各種適切な方法によって制御することができる。いくつかの実施例では、第1サブ層20aと第2サブ層20bの傾斜角は、フォトレジスト層における露光の程度によって制御される。フォトレジスト層がUV光に曝される場合、フォトレジスト層における露光の程度は、入射UV光の方向に沿って徐々に減少する。フォトレジスト層の材料と現像液の間の反射の程度も、入射UV光の方向に沿って徐々に減少する。その結果、現像ステップにおいてフォトレジスト層から取り除くフォトレジスト材料の一部も、入射UV光の方向に沿って徐々に減少する。従って、第1部分と第2部分における露光の程度が異なるように制御することによって、現像ステップの後にそれぞれ形成される第1サブ層20aと第2サブ層20bは異なる傾斜角を有することができる。
【0069】
必要に応じて、第1サブ層20aと第2サブ層20bは、異なる材料を用いて形成される。一例では、第2サブ層20bは、有機材料を含み、第1サブ層20aは、無機材料を含む。必要に応じて、第1サブ層20aと第2サブ層20bは、単一のパターンニング工程において、例えばハーフトーンまたはグレートーンマスクプレートを用いて形成される。必要に応じて、前記方法は、有機材料層をベース基板に形成し、無機材料層を有機材料層の一側に形成し、上記のようなハーフトーンまたはグレートーンマスクプレートを用いて有機材料層と無機材料層をパターンニングして第1サブ層20aと第2サブ層20bを形成することを含む。必要に応じて、無機材料層は、比較的大きな傾斜角を実現するためにドライエッチャントを用いてエッチングされ、例えば、傾斜角は、約60から約90度までの範囲にある。
【0070】
必要に応じて、第1電極30は、約20nmから約200nmまでの範囲の厚さを有するように形成される。
【0071】
図7Dに示されているように、いくつかの実施例における前記方法は、第2電極60を、第1有機発光層40および第2有機発光層50の第1電極30から遠い側に形成するステップをさらに有する。第1電極30と第2電極60は、第1サブピクセルSp1における第1有機発光層40の発光と第2サブピクセルSp2における第2有機発光層50の発光を駆動するよう構成されるように形成される。第2電極60を形成するステップは、複数のピクセルPのそれぞれに複数の第2電極ブロック60bを形成することを含む。複数のピクセルPのうち隣接するピクセルにおける複数の第2電極ブロック60bは、互いに絶縁されかつ離間している。いくつかの実施例では、第2電極ブロック60bは、オープンマスクプロセスを用いて形成される。上記説明したように、第1サブ層20aの第3側面は、第1サブ層の第2側面に対して第1傾斜角を有するように形成される。第1傾斜角は、第2電極60の電極材料がピクセル定義層20に堆積される(例えば、オープンマスクプロセスにおいて)際、堆積された電極材料が第3側面を完全には覆わないことで、第2電極60が、第1サブ層20aまたはその周りで破断するように、十分に急である。よって、複数のピクセルPのうち隣接するピクセルにおける複数の第2電極ブロック60bは、第1サブ層20aによって互いに絶縁される。必要に応じて、複数の第2電極ブロック60bのいずれも、複数のピクセルPの各々内で、連続層として形成される。
【0072】
必要に応じて、第2電極60は、第2電極60のベース基板10における正投影が、第1電極30のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なるように形成される。必要に応じて、第2電極60のベース基板10における正投影は、第1電極30のベース基板10における正投影を実質的に覆う。必要に応じて、第2電極60は、第2電極60のベース基板10における正投影が、第1有機発光層40のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なり、第2有機発光層50のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なるように形成される。必要に応じて、第2電極60は、第2電極60のベース基板10における正投影が、第1有機発光層40のベース基板10における正投影と第2有機発光層50のベース基板10における正投影を実質的に覆うように形成される。
【0073】
必要に応じて、第2電極60は、蒸着法によって形成される。必要に応じて、第2電極60は、約7nmから約20nmまでの範囲の厚さを有するように形成される。必要に応じて、第2電極60は、金属材料(例えば、マグネシウム、銀、イッテルビウム及び他の金属や合金)によって形成される。
【0074】
いくつかの実施例では、前記方法は、ピクセル駆動回路を形成するステップをさらに含む。第2電極60は、電極接続領域を通じてピクセル駆動回路に電気的に接続されるように形成される。必要に応じて、第2電極60は、ピクセル駆動回路、例えば、ピクセル駆動回路における駆動薄膜トランジスタのドレイン電極に直接電気的に接続されるように形成される。例えば、複数の第2電極ブロック60bの各々は、介在層や部材を通じることなく、ドレイン電極に直接電気的に接続されるように形成される。必要に応じて、第2電極ブロック60bは、電極接続領域ECRにおいて第4電極90を通じてピクセル駆動回路に電気的に接続される。必要に応じて、第2電極ブロック60bと第4電極90は、介在層や部材を通じることなく、互いに接触して接続される。必要に応じて、第2電極ブロック60bと第4電極90は、第2電極60のベース基板10における正投影が、第4電極90のベース基板10における正投影を実質的に覆うように形成される。必要に応じて、第4電極90は、金属酸化物材料によって形成され、第2電極60は、金属材料によって形成される。
【0075】
複数の第2電極ブロック60bは、任意の適切な方法によって形成される。一例では、複数の第2電極ブロック60bは、まず電極材料層をベース基板10に堆積してから、電極材料層をパターンニングすることによって形成される。いくつかの実施例では、複数の第2電極ブロック60bは、さらにパターンニングすることなく、電極材料層をベース基板10に堆積することによって形成される。一例では、ピクセル定義層20は、隣接するピクセル間の領域に位置し、同じピクセル内の隣接するサブピクセル間の領域には位置しない第1サブ層20aを含む。第1サブ層20aは、第1サブ層20aの急な傾斜角によって電極材料層が第1サブ層20aで分断するように、十分に急な傾斜角を有する。
【0076】
図7Eに示されているように、いくつかの実施例における前記方法は、第2電極60のベース基板10から遠い側に、第3色の光を発光するための第3有機発光層70を形成するステップをさらに含む。必要に応じて、第3有機発光層70は、第3有機発光層70のベース基板10における正投影が、第1有機発光層40のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なり、第2有機発光層50のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なるように形成される。必要に応じて、第3有機発光層70は、第3有機発光層70のベース基板10における正投影が、第1有機発光層40のベース基板10における正投影と第2有機発光層50のベース基板10における正投影を実質的に覆うように形成される。必要に応じて、第3有機発光層70は、第3有機発光層70のベース基板10における正投影が、第1電極30のベース基板10における正投影と少なくとも部分的に重なるように形成される。必要に応じて、第3有機発光層70は、第3有機発光層70のベース基板10における正投影が、第1電極30のベース基板10における正投影を実質的に覆うように形成される。
【0077】
第3有機発光層70は、任意の適切な方法によって形成される。必要に応じて、第3有機発光層70は、例えば、蒸着法を用いて第3発光材料を堆積することによって第3サブピクセルSp3に形成される。本方法では、第3有機発光層70は、実質的にピクセルP全体にわたって延在する連続層として形成される。よって、本方法によって製造される有機発光ダイオード表示パネルは、従来の表示パネルに比べて、開口率が非常に大きい。必要に応じて、発光材料は、蒸着によって堆積された場合、印刷や塗布によって堆積される場合に比べてはるかに高い性能を有し、発光材料は、第3有機発光層70を形成するために選択される。一例では、ブルーライト発光材料は、蒸着によって堆積された場合に、印刷や塗布によって堆積される場合に比べてはるかに高い性能を有するので、第3有機発光層70は、ブルーライト発光材料を含む。その結果、有機発光ダイオード表示パネルの表示品質を向上させ、寿命を長くすることができる。
【0078】
いくつかの実施例では、第3有機発光層70は、オープンマスクプロセスを用いて形成される。上記説明したように、第1サブ層20aの第3側面は、第1サブ層の第2側面に対して第1傾斜角を有するように形成される。第1傾斜角は、第3有機発光層70の電極材料がピクセル定義層20に堆積される(例えば、オープンマスクプロセスにおいて)際、電極材料が第3側面を完全には覆わないことで、第3有機発光層70が第1サブ層20aまたはその周りで破断するように、十分に急である。よって、複数のピクセルPのうち隣接するピクセルにおける複数の第3有機発光ブロックは、第1サブ層20aによって互いに絶縁される。必要に応じて、複数の第3有機発光ブロックのいずれも、複数のピクセルPの各々内に連続層として形成される。
【0079】
図7Fに示されているように、いくつかの実施例における前記方法は、第3有機発光層70のベース基板10から遠い側に第3電極80を形成するステップをさらに含み、第2電極と第3電極は、第3有機発光層70の発光を駆動するよう構成されるように形成される。よって、有機発光ダイオード表示パネルの製造は、少なくとも、第1サブピクセルSp1に第1有機発光ダイオードを形成することと、第2サブピクセルSp2に第2有機発光ダイオードを形成することと、第3サブピクセルSp3に第3有機発光ダイオードを形成することと、を含む。第1サブピクセルSp1の第1有機発光ダイオードは、少なくとも第1電極30、第1有機発光層40、第2電極60によって形成される。第2サブピクセルSp2の第2有機発光ダイオードは、少なくとも第1電極30、第2有機発光層50、第2電極60によって形成される。第3サブピクセルSp3の第3有機発光ダイオードは、少なくとも第2電極60、第3有機発光層70、第3電極80によって形成される。必要に応じて、第3電極を形成するステップは、その後のパターンニングステップなしに、第3有機発光層70のベース基板10から遠い側に、一体化電極層を形成することを含む。
【0080】
いくつかの実施例では、前記方法は、ピクセル駆動回路を形成するステップをさらに含む。必要に応じて、ピクセル駆動回路を形成するステップは、第1サブピクセルの発光を制御するための第1切替薄膜トランジスタと第1駆動薄膜トランジスタを形成することと、第2サブピクセルの発光を制御するための第2切替薄膜トランジスタと第2駆動薄膜トランジスタを形成することと、第3サブピクセルの発光を制御するための第3切替薄膜トランジスタと第3駆動薄膜トランジスタを形成することと、を含む。ピクセル駆動回路は、第1駆動薄膜トランジスタのドレイン電極が第1電極に電気的に接続され、第2駆動薄膜トランジスタのドレイン電極が第1電極に電気的に接続され、第3駆動薄膜トランジスタのドレイン電極が、第2電極に電気的に接続されるように形成される。
【0081】
必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、トップエミッション型の有機発光ダイオード表示パネルである。必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、ボトムエミッション型の有機発光ダイオード表示パネルである。必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルは、デュアルエミッション型の有機発光ダイオード表示パネルである。
【0082】
第1電極30、第2電極60、第3電極80、第4電極90は、各種適切な材料及び各種適切な製造方法を用いて形成される。例えば、電極材料はスパッタリング、蒸着、溶液塗布等によって基板に堆積され、パターンニングされてもよい。第1電極30、第2電極60、第3電極80、第4電極90を形成する適切な材料の例としては、金属酸化物(例えば酸化インジウムスズ等)、アルミニウム、モリブデン、銀、イッテルビウム、アルミニウムーネオジム(AlNd)、銅、モリブデンーニオブ(MoNb)、それらの合金や積層体(例えば、モリブデンーアルミニウムーモリブデン積層構造)があるが、これらに限定されない。
【0083】
第2電極60は、実質的に透明電極である。必要に応じて、第2電極60は、実質的に透明金属薄層である。必要に応じて、第2電極60は、マグネシウム、銀、イッテルビウムのうちの一つまたは組み合わせによって形成される。
【0084】
必要に応じて、有機発光ダイオード表示パネルがトップエミッション型の表示パネルである場合、第1電極30は反射電極である。
【0085】
必要に応じて、第4電極90は、例えば、酸化インジウムスズのような透明な金属酸化物によって形成される。
【0086】
他の態様では、本開示は、本文で説明されるまたは本文で説明される方法によって製造される有機発光ダイオード表示パネルを有する有機発光ダイオード表示装置を供給する。適切な表示装置の例としては、電子ペーパー、携帯電話、タブレットコンピュータ、テレビ、モニター、ノートパソコン、デジタルアルバム、GPSなどを含むが、これらに限定されない。
【0087】
本発明の実施例の前述の説明は、例示及び説明の目的で提示されたものである。網羅的であること、或いは本発明を開示された正確な形式又は開示された例示的な実施例に限定することを意図したものではない。従って、前述の説明は、限定的なものではなく、説明的なものと見なされるべきである。明らかに、当業者にとって、多様な修正及び変更は自明なものであろう。本実施例は、本発明の原理及びその最適形態の実用的な適用を説明するために選択及び記載され、これにより、当業者は、本発明の特定用途又は意図される実施形態に適した様々な実施例及び様々な変形を理解できるようになる。本発明の範囲は、本文に添付される特許請求の範囲及びその均等物により定義されることが意図されており、その中で、すべての用語は、特に明記しない限り、その最も広い合理的な意味である。従って、「発明」、「本発明」等の用語は、必ずしも特許請求の範囲を具体的な実施例に限定するものではなく、本発明の例示的な実施例への言及は、本発明に対する限定を意味するものではなく、且つこのような制限が推論されるべきではない。本発明は、添付された請求項の範囲の精神及び範囲のみにより限定される。なお、これらの請求項は、名詞又は要素の前に「第1」、「第2」等の用語を使用してもよい。このような用語は、命名法として理解されるべきであり、既に特定の数量が与えられていない限り、このような命名法により修飾された要素の数量を限定するものとして解釈されるべきではない。記載された効果及び利点が本発明のすべての実施例に適用されるわけではない。理解すべきことは、当業者は、以下の請求項により限定される本発明の範囲を逸脱せずに、記載された実施例に対する変形を行うことができる。なお、本開示におけるいかなる要素及び構成成分も、該要素又は構成成分が以下の請求項に明示的に列挙されているか否かを問わず、公衆に捧げることを意図するものではない。