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  • 特許-スラブ糸製造装置 図1
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  • 特許-スラブ糸製造装置 図6A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-29
(45)【発行日】2022-09-06
(54)【発明の名称】スラブ糸製造装置
(51)【国際特許分類】
   D01H 5/36 20060101AFI20220830BHJP
   D02G 3/34 20060101ALI20220830BHJP
   D02G 1/16 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
D01H5/36
D02G3/34
D02G1/16
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017096509
(22)【出願日】2017-05-15
(65)【公開番号】P2017222968
(43)【公開日】2017-12-21
【審査請求日】2020-04-22
(31)【優先権主張番号】102016000050106
(32)【優先日】2016-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】517169090
【氏名又は名称】エスエスエム ジュディチ ソチエタ レスポンサビリタ リミタータ
(74)【代理人】
【識別番号】100194113
【弁理士】
【氏名又は名称】八木田 智
(74)【代理人】
【識別番号】100206069
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 謙司
(72)【発明者】
【氏名】バディ ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】リパモンティ アントニオ
(72)【発明者】
【氏名】ボジージオ ジュゼッペ
【審査官】住永 知毅
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/033697(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D01H1/00-17/02
D02G1/16
D02G3/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
・糸の軌道を横切って伸びる直線要素(7)と、
・前記直線要素(7)からのび、前記直線要素(7)に対して傾けられた糸スライド面(9A)を備えた、糸(F)を解放するための少なくとも一つの糸解放スライド(9:9X, 9Y)と、
・直線要素(7)と平行に移動可能であり、糸解放スライド(9:9X, 9Y)の傾斜した糸スライド面(9A)に沿って糸を押すように構成されたカーソル(11)と
を備え、
前記直線要素(7)が、その長手方向伸長部と平行な長手方向溝(8)を有し、かつ、
前記糸解放スライド(9)の前記糸スライド面(9A)が長手方向溝(8)の内部にのびている
ことを特徴とするスラブ糸(F)の製造装置。
【請求項2】
カーソル(11)が直線要素(7)と平行な往復運動で移動する
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
カーソル(11)が、カーソル(11)に動きを与えるように適合された作動部材に接続されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記作動部材が、カーソル(11)が固定されるバー(13)を備え、
前記バー(13)が直線要素(7)と平行に往復運動で動く
ことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記直線要素(7)がセラミック材料で形成されている
ことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記直線要素(7)が、酸化アルミニウム(Al2O3)、二酸化チタン(TiO2)、及び酸化ジルコニウム(ZrO2)から成るグループから選択された材料で形成される
ことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
カーソル(11)が、糸(F)と係合する二つの部材(11A、11B)を備え、
前記二つの部材(11A、11B)が直線要素(7)の両側に配置され、
前記直線要素(7)が、糸(F)と係合する前記二つの部材(11A、11B)の間の中間位置に配置された長手方向溝(8)を有する
ことを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の装置。
【請求項8】
長手方向溝(8)が、直線要素(7)の全長にわたって伸びている
ことを特徴とする請求項1~7の何れか一項に記載の装置。
【請求項9】
二つの糸解放スライド(9X、9Y)を備え、
各糸解放スライドに糸スライド面(9A)が設けられ、
二つの糸解放スライド(9X、9Y)が、直線要素(7)に沿って、相互に間隔を開けて鏡状位置に配置され、
各糸解放スライドが長手方向溝(8)の中に伸び、
カーソル(11)が、前記二つの糸解放スライドの一方から他方に往復運動で移動する
ことを特徴とする請求項1~8の何れか一項に記載の装置。
【請求項10】
一対の同芯の糸ガイド(3,5)が、直線要素(7)に対して直交する糸軌道を画定するように配置されている
ことを特徴とする請求項1~9の何れか一項に記載の装置。
【請求項11】
一対の同芯の糸ガイド(3,5)が、直線要素(7)に対して直交する糸軌道を画定するように配置され、
前記一対の糸ガイド(3,5)が、二つの糸解放スライド(9X、9Y)の間の中間位置に配置されている
ことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、糸製造の分野に関する。より詳細には、この明細書で説明する実施例は、スラブ糸製造装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維産業では、特定の技術的及び審美的効果を得るために、新しい糸が継続的に開発されている。繊維技術においては、所謂、「スラブ」と呼ばれる装飾的な糸を製造することは周知であり、前記スラブ糸は、適当なスラブ加工装置又はユニットを用いて、蓄積領域、即ち、厚みの不規則性が与えられた糸である。スラブ加工装置は、例えば、欧州特許第299131号、米国特許第6820405号及び米国特許第4368612号に開示されている。これらの装置は、糸供給軌道に沿って配置され、周期的に順番に糸を一時的につかみ、その軌道を修正して伸ばす。一度、糸の軌道が伸ばされると、糸は放され、完成品にスラブ効果を生じさせる蓄積を形成する。
【0003】
巻き取り領域に向けた軌道に沿った正確な糸の供給を得るために、スラブ加工装置は、供給を不規則にするべきではなく、例えば、糸を偶然に挟むべきではない。この観点から、従来技術のスラブ加工装置は不十分なものであることが証明されている。
【0004】
特に効率のよい糸スラブ加工装置は、国際公開公報WO-A-2009/033697号に開示されている。その装置は、無端ベルトに固定されたスライダ、即ち、カーソルを備えている。無端ベルトは、糸供給軌道に直交して伸びる直線的なアクティブ部分を備えた閉軌道に沿ってカーソルを周期的に動かす。カーソルは、軌道のアクティブ部分にそって動いている間に、糸を捕捉し、直線的な糸供給軌道の横方向に糸を引き出すように構成されている。閉軌道の直線的なアクティブ部分の端部に、スライドの形態の糸偏向部材が配置されている。糸偏向部材はカーソルと協動して、カーソルが偏向部材を通過する間にカーソルから糸を解放し、糸が、その通常の直線的な軌道に戻るようにしている。偏向部材は、糸スライド面を備え、該スライド面はカーソルの軌道から離れる方向に伸びている。カーソルの動作の下で糸偏向部材に向けて動いている間に、糸は、誤って、無端ベルトと偏向部材との間で捕捉、即ち、挟まれ得る。従って、スラブ加工装置は、糸の供給の観点から十分でないことが証明されている。
【0005】
従って、より機能的に、かつ、より信頼性をもってスラブを形成するためにスラブ加工装置を改良する必要性は未だ残っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】欧州特許第299131号
【文献】米国特許第6820405号
【文献】米国特許第4368612号
【文献】国際公開公報WO-A-2009/033697号
【発明の概要】
【0007】
従来技術のスラブ加工装置の一つ又は複数の問題点を解決又は軽減するために、
糸軌道を横切って伸びる直線要素と、
前記直線要素から伸び、それに対して傾斜された糸スライド面を備え、糸を解放するためのスライド、即ち、偏向部材と、
好ましくは往復運動動作を備え、直線要素と平行に移動可能であり、糸を解放するスライドの傾斜面に沿って糸を押すように構成されているカーソル、即ち、スライダと
を備えた糸スラブ加工装置が提供される。
有利には、直線要素は、直線要素の長手方向伸長部と平行な長手方向溝を備え、
糸を解放するスライドのスライド面は、長手方向溝の内部でのび、即ち、それを貫通している。
【0008】
糸スライド面は、それと共に90°より大きい角度を形成する直線要素に対して傾斜され、糸が、糸スライド面に沿って進み得るようにし、従って、糸が、それがカーソルから解放されるまで糸スライド面に沿って押されるようにされている。
【0009】
概して、直線要素は、横方向寸法より実質的に大きい長手方向の寸法を有する構成部材であり、例えば、バー、スティック又はロッドである。この明細書では、直線要素は、用語「ロッド」を用いて簡単に示されることになる。
【0010】
糸のスライドを促進するために、ロッドは、セラミック材料、例えば、酸化アルミニウム(Al2O3)、二酸化チタン(TiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)で形成され得る。
【0011】
別の実施例では、ロッドは、硬度を高めて摩擦係数を下げるために表面処理が施された特殊鋼で形成され得る。
【0012】
本発明に係る糸スラブ加工装置の別の特徴及び実施例は、以下、及び、この出願の欠くことのできない部分を形成する添付の特許請求の範囲において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施可能な実施例における糸スラブ加工装置の正面図である。
図2図1のII-II線に従った平面図である。
図3図1及び図2の装置の不等角投影図である。
図3A図3における符号Aで示す部分の詳細な拡大図である。
図4】別の実施例における糸スラブ加工装置の図1と同様の正面図である。
図5図4のV-V線に従った平面図である。
図6図4及び図5に示す装置の不等角投影図である。
図6A図6における符号Aで示す部分の詳細な拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、以下の説明及び添付図面を熟読することによって、より良く理解されることになる。以下の説明及び添付図面は、本発明の非限定的な実用可能な実施例を示している。
【0015】
以下に、添付図面を参照して、典型的な実施例を詳細に説明する。異なる図面における同一の符号は、同一又は類似の構成要素を特定する。加えて、図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。また、以下の詳細な説明は、本発明を限定するものではない。代わりに、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって確定される。
【0016】
明細書を通して参照される「一実施例」「ある実施例」又は「幾つかの実施例」の用語は、ある実施例に関して説明された特定の特性、構造又は特徴が、開示された構成要素から成る少なくとも一つの実施例に含まれることを意味している。従って、明細書を通して様々な部分で使われる「一実施例において」「ある実施例において」又は「幾つかの実施例において」の用語は、必ずしも同一の実施例を参照するとは限らない。さらに、特定の特性、構造又は特徴は、一つ又は複数の実施例における任意の適切な方法と組み合わせられ得る。
【0017】
図1図3及び図3Aを参照して、全体が符号1で示された糸スラブ加工装置の第一の実施例を説明する。糸スラブ加工装置1は、複合構造であり得、即ち、並行して供給された糸を処理するように、順番に配置された複数の同一のセクションから成り得る。以下は、スラブ加工装置1の一つのセクションについてのみ説明をする。
【0018】
スラブ加工装置1は、一対のネジ付ガイド部材3,5を備え、これらは実質的に相互に同軸であり、これらを介して糸Fがガイドされる。直線要素7は、糸ガイド部材3,5と関連付けされている。直線要素7は、ロッド、即ち、バーの形態であり、二つの同軸糸ガイド部材3,5によって画定された糸Fの軌道に対してほぼ直交してのびる。直線要素7は、以下は「ロッド7」と簡略化して説明される。
【0019】
ロッド7は、長手方向溝8を有する。図示実施例では、長手方向溝8は、ロッド7の全長に亘って、ロッド7の大きい方の寸法に従ってのびている。別の実施例では、以下の説明から明らかになるように、長手方向溝8は、ロッド7の全長の一部に対してのみのびることができる。
【0020】
ロッド7は、ネジ付ガイド部材3,5とスライド9との間でのび、スライド9には、糸F用のスライド面を形成するエッジ9Aが設けられており、その目的を以下に説明する。拡大図3Aに特に示すように、スライド9は、糸F用のスライド面9Aが、ロッド7の長手方向伸長部に対して傾斜するように配置されており、前記スライド面9Aは、ロッド7の長手方向伸長部と共に、90°より大きい角度α(図2参照)を形成する。さらに、スライド面9Aは、溝8の中までのびている。図面に示すように、スライド9が溝8の中に突出するのに十分である限りにおいては、溝8の長さは、ロッド7の長手方向伸長部より短くてよい。
【0021】
カーソル、即ち、スライダ11は、ロッド7に関連付けされ、カーソルには、ロッド7の長手方向伸長部と平行な、両矢印f11に従う往復直線動作が与えられる。カーソル、即ち、スライダ11は、スライダ11に往復運動を与える作動装置に連結され得る。幾つかの実施例によれば、スライダ11は、例えば、f11に従て往復運動し得るバー13に固定され得、前記バー13は、カーソル11を動かすために、例えば、電気モータによって制御される。複合装置の場合、同じバー13が複数のカーソル11を支持し得る。
【0022】
バー13は、ロッド7と平行であり得る。
【0023】
別の実施例では、カーソル、即ち、スライダ11は、可撓性部材、例えば、無端ベルトやチェーンのようなベルト又はチェーンに連結され得る。可撓性部材は、それに往復運動を与えるモータによって制御され得る。さらに別の実施例では、作動装置が、スライダ、即ち、カーソル11に、閉軌道に沿って、連続動作を与え得る。閉軌道は、直線的なアクティブ部分と、戻り部分とを有し得る。直線的なアクティブ部分は、ロッド7と平行であり得る。スライダ9及び二つの糸ガイド3,5は、それに沿ってスライダ、即ち、カーソル11が動かされる閉軌道の直線的なアクティブ部分の端部の位置に、又は、その近くに配置され得る。
【0024】
図示実施例では、カーソル11は、糸Fと係合する二つの部材11A及び11Bを備えている。これら二つの糸係合部材の一方は、ロッド7の上に配置され、他方は、ロッド7の下方に配置される。
【0025】
図1及び図2に示すように、単一のカーソル11が各一対のネジ付ガイド3,5と、各スライド9に関連付けられる。図1~3では、カーソル11は、ロッド7と平行なそのストロークに沿った中間位置で示されている。実質的には、カーソル11は、一対の糸ガイド3,5の(図面における)左側の第一位置から、図3Aに示すようにスライド9の上の第二位置まで往復運動で動く。カーソル11は、ロッド7に対して直交する方向に、糸ガイド3,5によって画定された糸Fの軌道に向けて突出している。この方法では、カーソル11が、第一位置から第二位置に向けて動く時に、糸ガイド3,5を通して供給される糸Fは、カーソル11によって係合され、糸Fはスライド9に向けて引っ張られる。この方法では、糸Fの軌道は伸ばされる。糸Fは、二つの糸係合部材11A,11Bに載り、スライド9によって形成される糸偏向部材に向けて引っ張られる。この動作の間、二つの糸係合部材11A,11Bの間に位置する糸は、スライド9に向けて動きながら、ロッド7に沿ってスライドし得る。ロッド7を形成する材料は、(セラミックや特殊鋼のように)低い摩擦係数を有し、そのため、糸は、その上を容易にスライドし得る。
【0026】
カーソル11が第二位置の近くに到達すると(図3A参照)、糸Fの二つの糸係合部材11A、11Bの間にある部分が、スライド9によって画定される傾斜面9Aに接触する。カーソル11が、スライド9に向けて動き続けるにつれて、糸Fは押されて、糸スライド面9Aに沿ってスライドし、従って、ロッド7から離れる方向に動く。カーソル11の動き、糸スライド面9Aの長さ及び二つの糸係合部材11A、11Bの寸法は、スライディングの効果によって、糸Fが、糸係合部材11A,11Bから解放されるようにされている。実際に、スライダ、即ち、糸偏向部材9の糸スライド面9Aは、カーソル11よりもロッド7から離れる方向に伸び、カーソル11の動作の下での糸スライド面9Aに沿った糸のスライドが、カーソル11がロッド7から突出する長さを超える伸長部によって、最終的には、ロッド7から離れる方向に動かされる。一度カーソル11から解放されると、糸Fは、糸ガイド3,5の間の直線部分を画定する元の位置に戻る。
【0027】
その後、カーソル11は、上述した動作を繰り返すために、第一位置に戻る。カーソル11の二つの部材11A,11Bは、方向f11に対して傾斜されたエッジを有し、糸Fが糸ガイド3,5の間で直線的に伸びている時に、糸Fの位置を超えて動くことができるようにされている。
【0028】
カーソル11のこの往復直線動作によって、糸は、その経路が繰り返し伸ばされ、それにより、公知の方法で、スラブ加工装置1の下流の糸にスラブが生じる。
【0029】
図4~6及び6Aには別の実施例が示されている。同じ参照符号は、図1図3を参照して説明した部材と同じ又は同等の部材を示す。図4~6では、カーソル11、又は、スライドは対称的であり、相互に対称的で、かつ、ロッド7の伸長部に沿って相互に離間された二つのスライド9X,9Yの間で動く。二つの糸ガイド3,5は、中間位置、実質的に二つのスライド9X,9Yから等距離の位置に配置される。
【0030】
両方の実施例において、ロッド7の溝8の中に突出するスライド面9Aを備えたスライド9,9X,9Yの構造が、ロッド7とカーソル11との間に糸Fが引っかかったり絡まったりしたままになることを防止し、装置の動作をより規則的にする。この目的のために、両方の実施例の構成において、溝8は、スライドから、それに沿ってカーソル11が動く領域に向けて伸びていれば十分であり、溝8がロッド7の全長に亘って伸びている必要はない。二重構造では、即ち、二つのスライド9X及び9Yを鏡状に配置した構造では、溝8は、スライドのレベルで二つの溝部分を有し得、ロッド7の中心部分には溝がなくてもよい。しかしながら、一定の断面のロッド7を製造すること、従って、ロッド7の全長に亘って伸びる溝8を備えたロッド7を製造することは、製造的に有利であり得る。
【0031】
実際のところ、部分的にロッド7の溝8の中に伸びるようにスライド(糸偏向部材)9のスライド面9Aを配置することによって、糸が捕捉されたり、挟まれたり、クランプされることになり得る絡み部分なしに連続する糸スライド面が形成される。糸の供給がよりスムースになる。
【0032】
糸に不規則なスラブ効果を持たせるために、カーソル11は、非周期的な動きで動き得、即ち、その速度を変更することが可能である。この目的のために、糸ガイド3,5の間の距離もまた、変更され得る。
図1
図2
図3
図3A
図4
図5
図6
図6A