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特許7132144ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム
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  • 特許-ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-29
(45)【発行日】2022-09-06
(54)【発明の名称】ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/36 20060101AFI20220830BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20220830BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
G01C21/36
G09B29/00 A
G09B29/10 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019018996
(22)【出願日】2019-02-05
(65)【公開番号】P2020125999
(43)【公開日】2020-08-20
【審査請求日】2021-02-25
(73)【特許権者】
【識別番号】500578216
【氏名又は名称】株式会社ゼンリンデータコム
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】西田 純
【審査官】貞光 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-21373(JP,A)
【文献】特開平11-316130(JP,A)
【文献】特開平9-218048(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00 - 21/36
G09B 29/00 - 29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出発地から目的地までの経路を検索する経路検索部と、
前記経路検索部により検索された前記経路を地図画面に表示する表示部と、
地図画面に表示された前記経路における2つの地点の指定をユーザから受け付ける受付部と、
前記経路のうち指定された前記2つの地点で区切られた区間について、経路案内を行う際のデモンストレーション表示を行うデモンストレーション表示部と、
を有し、
前記表示部は、前記受付部にて受け付けた前記経路における2つの地点が地図画面の端から所定の距離内に位置するように拡大した地図画面を表示する、
ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記表示部は、前記受付部にて前記経路における2つの地点の指定を受け付ける度に、前記経路のうち該2つの地点の間の経路を含む領域を拡大した地図画面を表示する、
請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記受付部は、地図画面で指定された地点が前記経路上の地点ではなく、かつ該地点と前記経路との間の地図上の距離が所定の距離以下である場合、該地点に最も近い前記経路上の地点を、前記経路において指定された地点とみなす、
請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記デモンストレーション表示部は、前記デモンストレーション表示を開始してから終了するまでに要する時間が所定の時間以上である場合、前記デモンストレーション表示を開始するか否かの選択を前記ユーザに促し、前記ユーザから前記デモンストレーション表示を開始するとの指示を受けた場合に、前記デモンストレーション表示を開始する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
ナビゲーション装置が行うナビゲーション方法であって、
出発地から目的地までの経路を検索するステップと、
検索された前記経路を地図画面に表示するステップと、
地図画面に表示された前記経路における2つの地点の指定をユーザから受け付けるステップと、
前記経路のうち指定された前記2つの地点で区切られた区間について、経路案内を行う際のデモンストレーション表示を行うステップと、
を有し、
前記表示を行うステップは、前記受け付けるステップにて受け付けた前記経路における2つの地点が地図画面の端から所定の距離内に位置するように拡大した地図画面を表示する、
ナビゲーション方法。
【請求項6】
コンピュータに、
出発地から目的地までの経路を検索するステップと、
検索された前記経路を地図画面に表示するステップと、
地図画面に表示された前記経路における2つの地点の指定をユーザから受け付けるステップと、
前記経路のうち指定された前記2つの地点で区切られた区間について、経路案内を行う際のデモンストレーション表示を行うステップと、
を実行させ
前記表示を行うステップは、前記受け付けるステップにて受け付けた前記経路における2つの地点が地図画面の端から所定の距離内に位置するように拡大した地図画面を表示する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、出発地から目的地までの経路を検索し、検索した案内ルートを画面に表示する、ナビゲーション装置が提供されている。例えば特許文献1には、GPSとマップマッチングとを併用する場合に生じる不都合を解消し、自己の現在位置を適切に把握できるナビゲーション装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-048817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、ナビゲーション装置には、ユーザが、出発地から目的地までの経路について、実際に案内を開始する前に事前にルート案内のデモンストレーションを行う機能が設けられていることが多い。ユーザは、デモンストレーション機能を利用することで、自身がこれから移動するルートについて、道路の環境等を事前に把握することができる。例えば、ルート上に、道路が複雑に入り組んだ箇所が存在するような場合、ユーザは、デモンストレーション機能を利用することで、自身がこれから運転する道路の環境等を事前に確認することができる。
【0005】
しかしながら、現状のナビゲーション装置に搭載されているデモンストレーション機能は、出発地から目的地までをデモンストレーション走行するものである。そのため、検索されたルート上の特定の区間をデモンストレーションさせたい場合、当該特定の区間を出発地及び目的地として経路を作成するか、若しくは、当該特定の区間がデモンストレーションされるまで待つ必要があり不便であった。
【0006】
そこで、本発明は、ナビゲーション装置において、デモンストレーションを行う区間をより柔軟に設定することが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、出発地から目的地までの経路を検索する経路検索部と、経路検索部により検索された経路を地図画面に表示する表示部と、地図画面に表示された経路における2つの地点の指定をユーザから受け付ける受付部と、経路のうち指定された2つの地点で区切られた区間について、経路案内を行う際のデモンストレーション表示を行うデモンストレーション表示部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ナビゲーション装置において、デモンストレーションを行う区間をより柔軟に設定することが可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係るナビゲーション装置の装置構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態に係るナビゲーション装置の機能ブロック構成例を示す図である。
図3】本実施形態に係るナビゲーション装置が行う処理手順の一例を示すフローチャートである。
図4】デモンストレーションを行う際の画面表示例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0011】
図1は、本実施形態に係るナビゲーション装置10(コンピュータ)の装置構成の一例を示す図である。ナビゲーション装置10は、出発地から目的地までのルート(経路)を地図画面に重ねて表示する装置であり、ユーザが車両又は徒歩で移動する際に、出発地から目的地までのルートに従って移動するように案内を行う。
【0012】
また、本実施形態に係るナビゲーション装置10は、ルート上においてユーザが指定した任意の2地点間の区間について、ルート案内機能のデモンストレーションを行う機能を有している。
【0013】
ナビゲーション装置10には、例えば、携帯端末(スマートフォンを含む)、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistants)、車載型のナビゲーションシステム等を利用することができる。
【0014】
ナビゲーション装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)13、入力操作を受け付ける入力デバイス14、情報の出力を行う出力デバイス15、及びセンサ16を有する。入力デバイス14は、例えば、タッチパネル、各種操作ボタン、マイク及びカメラ等である。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ及びスピーカー等である。センサ16は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信器、車速センサ及び/又はジャイロセンサ等である。
【0015】
図2は、本実施形態に係るナビゲーション装置10の機能ブロック構成例を示す図である。ナビゲーション装置10は、記憶部101と、位置取得部102と、操作受付部103と、ルート検索部104と、表示部105と、デモ表示制御部106とを有する。なお、図2に示す機能部は、本実施形態の説明に必要な機能部を示すものであり、ナビゲーション装置10には、図2に示す機能部以外の機能部も含まれ得る。
【0016】
記憶部101は、ナビゲーション装置10が備える記憶装置12により実現することができる。位置取得部102と、操作受付部103と、ルート検索部104と、表示部105と、デモ表示制御部106とは、ナビゲーション装置10のCPU11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。当該プログラムは、外部装置からダウンロードされナビゲーション装置10の記憶装置12に格納(インストール)することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0017】
記憶部101は、地図データ101aを記憶する。地図データ101aには、ナビゲーション機能を実行するために必要な、道路リンク、道路種別及び交差点情報等の道路データ、並びに建物の位置、建物の形状等の建物データ等が含まれる。
【0018】
位置取得部102は、センサ16を利用して、ナビゲーション装置10の現在位置を取得する機能を有する。例えば、位置取得部102は、GPS受信器が受信したGPS電波を用いて現在位置を算出する機能や、車速センサ及びジャイロセンサ等を用いて移動速度及び移動方向を算出する機能等を有する。
【0019】
操作受付部103(受付部)は、入力デバイス14を介してユーザから各種の操作を受け付ける機能を有する。例えば、操作受付部103は、目的地(若しくは出発地及び目的地の両方)の入力を受け付ける機能や、地図画面に表示されたルート上における2つの地点の指定をユーザから受け付ける機能を有する。
【0020】
ルート検索部104(経路検索部)は、出発地から目的地までのルートを、地図データ101aを用いて検索する機能を有する。なお、ルート検索部104は、位置取得部102により取得したナビゲーション装置10の現在位置を出発地とみなすようにしてもよい。
【0021】
表示部105は、ナビゲーション機能に関する各種の画面をディスプレイに表示する機能を有する。例えば、表示部105は、ディスプレイに、現在位置周辺の地図画面を表示する機能、ルート検索部104で検索されたルート及び現在地を地図に重ねてディスプレイに表示する機能、現在地の移動に伴いルートを案内するための各種アイコンを表示する機能等を有する。
【0022】
デモ表示制御部106(デモンストレーション表示部)は、ルート検索部104で検索されたルートについて、ルート案内機能(経路案内機能)のデモンストレーション表示を行う機能を有する。また、デモ表示制御部106は、ルート検索部104で検索されたルートのうち、ユーザから指定された2つの地点で区切られた区間についてデモンストレーション表示を行う機能を有する。なお、ルート案内機能のデモンストレーション表示とは、出発地から目的地までの間で行われるルート案内表示を、車両又はユーザがルートに沿って移動しているものと仮定してシミュレーションすることである。
【0023】
図3は、本実施形態に係るナビゲーション装置10が行う処理手順の一例を示すフローチャートである。以下、ナビゲーション装置10が、ルート案内機能のデモンストレーション表示を行う際の処理手順について説明する。
【0024】
ステップS101で、操作受付部103は、ユーザから目的地の入力を受け付ける。また、位置取得部102は、ナビゲーション装置10の現在位置を取得する。続いて、ルート検索部104は、位置取得部102が取得した現在地を出発地とし、当該出発地から目的地までのルートを検索する。なお、ユーザが地図画面上で指定した地点を出発地としてもよい。
【0025】
表示部105は、ルート検索部104により検索されたルートを地図画面に表示する。このとき、表示部105は、出発地及び目的地を含む全ルートが地図画面の中に表示されるように、地図画面を縮小又は拡大して表示するようにしてもよい。
【0026】
ステップS102で、操作受付部103は、ルート案内機能のデモンストレーション表示を行う区間として、ルート上における任意の2つの地点の指定を受け付ける。後述するように、操作受付部103は、ルート上における2つの地点の指定を、拡大表示された地図画面上で繰り返し受け付けるようにしてもよい。
【0027】
ステップS103で、操作受付部103は、ユーザから、デモンストレーション表示開始の指示を受け付ける。例えば、操作受付部103は、地図画面におけるデモ走行開始ボタンが押下されたことを検出することで、デモンストレーション表示の開始を受け付けるようにしてもよい。
【0028】
ステップS104で、デモ表示制御部106は、操作受付部103により受け付けた2つの地点のうち、ルート上において出発地に近い側の地点からルート案内機能のデモンストレーション表示を開始し、ルート上において目的地に近い側の地点でルート案内機能のデモンストレーション表示を終了する。
【0029】
ここで、地図画面に表示されるルートをユーザ操作に応じて拡大縮小することで、ユーザが、全ルートのうちデモンストレーションを行う区間の指定を容易に行うことができるようにしてもよい。
【0030】
図4は、デモンストレーションを行う際の画面表示例を説明するための図である。図4に示す各画面は、ナビゲーション装置10のディスプレイに表示される地図画面(ナビゲーション画面)を示している。まず、ルート検索が完了すると、出発地NSから目的地NEまでのルートRが地図画面201に表示される。
【0031】
まず、操作受付部103は、ユーザから、検索されたルートのデモンストレーションを行う区間として、地図画面に表示されたルート上に含まれる2つの地点の指定を受け付ける。例えば、ユーザは、地図画面201上にてルート上の地点T1及び地点T2の2つの地点を指定したとする。
【0032】
ここで、操作受付部103は、タッチされた2点が所定の条件を満たす場合に、ユーザが、ルート上の2つの地点を指定したものと認識するようにしてもよい。所定の条件とは、例えば、地点T1がタッチされたタイミングと地点T2がタッチされたタイミングとが所定の時間内(例えば0.5秒以内等)である場合であってもよい。当該所定の条件を満たさない場合は、ユーザがルート上の地点T1及び地点T2の2つの地点を指定したのではなく、ユーザが他の操作を行ったものとみなすようにしてもよい。
【0033】
また、操作受付部103は、ユーザが地図画面に表示されたルート上をなぞることで、ルート上に含まれる2つの地点の指定を受け付けるようにしてもよい。例えば、ユーザがルート上をタッチしてそのままルートに沿って指をスライドさせた場合、ルート上をタッチした地点と指を離した地点とを、ユーザが指定したルート上の2つの地点と認識するようにしてもよい。このとき、操作受付部103は、予め所定のモード(例えばデモンストレーション表示をする区間を指定するモード等)に切り替えられた場合に、ユーザがルート上をなぞっていると判定するようにしてもよい。ユーザが、地図画面を上下左右に遷移させたいのにも関わらずルートをなぞっていると判定されてしまい、操作感が損なわれてしまうことを防止することができる。
【0034】
また、操作受付部103は、地図画面上で指定された地点がルート上の地点ではなく、かつ当該地点とルートとの間の地図上の距離が所定の距離以下である場合、該地点に最も近いルート上の地点を、ルート上において指定された地点とみなすようにしてもよい。これにより、操作受付部103は、ユーザが地図画面をタッチした地点がルート上から多少ずれていても、ユーザが指定したと想定される地点を推測することができる。なお、指定された地点から最も近いルート上の地点が複数存在する場合、当該複数の地点のうち出発地側の地点を指定された地点とみなすようにしてもよいし、目的地側の地点を指定された地点とみなすようにしてもよい。
【0035】
続いて、表示部105は、地図画面202に示すように、ユーザが指定した2つの地点間のルートを含むエリア(領域)を拡大した地図画面を表示する。このとき、表示部105は、ユーザが指定した2つの地点が地図画面の端に位置するように地図画面202を拡大表示するようにしてもよい。若しくは、表示部105は、ユーザが指定した2つの地点が地図画面の端から所定の距離内側に位置するように地図画面202を拡大表示するようにしてもよい。例えば、地図画面201にてユーザが地点T1及び地点T2の2つの地点を指定した場合、地点T1を上端とし、地点T2を右端とするエリアA1の範囲を拡大表示した地図画面202を表示するようにしてもよい。地図画面202の例では、地点SS1及びSE1は、それぞれ、地図画面201にてユーザが指定した地点T1及び地点T2に対応する。
【0036】
更に、操作受付部103が、拡大表示された地図画面202において、ユーザが2つの地点(地点T3及び地点T4)を指定したことを認識した場合、表示部105は、地図画面203に示すように、当該2つの地点間のルートを含むエリアを拡大表示する。この場合も、地図画面202においてユーザが地点T3及び地点T4の2つの地点を指定した場合、地点T3を上端に含み、地点T2を右端とするエリアA2の範囲を拡大表示した地図画面203を表示するようにしてもよい。地図画面203の例では、地点SS2及びSE2は、それぞれ、地図画面201にてユーザが指定した地点T3及び地点T3に対応する。
【0037】
すなわち、表示部105は、操作受付部103にて2つの地点の入力を受けた場合、当該2つの地点を含む領域を拡大表示する処理を繰り返し行うようにしてもよい。また、当該2つの地点を含む領域を拡大表示する際、当該2つの地点が地図画面の端又は端から所定の距離内側に位置するように、地図画面を拡大するようにしてもよい。これにより、ユーザは、画面の拡大を素早く行うことができるため、デモンストレーションを行う区間の指定を容易に行うことが可能になる。
【0038】
なお、地図画面を拡大表示する方法については上述の方法に限定されない。例えば、ユーザが、地図画面上でピンチアウト操作(地図画面上の2点をタッチしたまま2点間の距離を広げるように指を動かす操作)をした場合には地図画面を拡大表示するようにしてもよい。また、ユーザが、地図画面上でピンチイン操作(地図画面上の2点をタッチしたまま2点間の距離を狭めるように指を動かす操作)をした場合には地図画面を縮小表示するようにしてもよい。
【0039】
続いて、ユーザが、地図画面内のデモ走行開始ボタンB1を押下すると、デモ表示制御部106は、デモ走行開始ボタンB1が押下された時点でユーザから指示されていた区間(図4の例では、地点SS2から地点SE2までの区間)にて、デモンストレーション表示を開始する。すなわち、デモ表示制御部106は、操作受付部103にてデモンストレーション表示の開始の指示を受け付けた場合、操作受付部103が最後に受け付けたルート上の2つの地点で区切られた区間について、デモンストレーション表示を行うようにしてもよい。
【0040】
なお、地図画面上でピンチアウト及びピンチイン操作をすることで地図画面の拡大縮小が行われており、かつ、ユーザからルート上の2つの地点の指定を受け付けていない場合、ユーザから2つの地点の指定を受け付けるまでの間は、デモ走行開始ボタンB1をグレーアウト表示するようにしてもよい。
【0041】
地図画面203にてデモ走行ボタンB1が押下されると、例えば地図画面204に示すように、車両Cアイコンが地点SS2からルートRに沿って移動していくことでデモンストレーション表示が実行される。また、デモンストレーション表示では、単に車両CアイコンがルートRに沿って移動するのみならず、地図画面203の右側に示すように道路を拡大することによる走行案内表示等が行われるようにしてもよい。
【0042】
なお、デモ表示制御部106は、ユーザからデモンストレーション表示を開始するとの指示を受けた場合、デモンストレーションの表示を開始してから終了するまでに要する時間を推定し、推定した時間が所定の時間以上である場合はデモンストレーション表示を開始するか否かの選択をユーザに促すようにしてもよい。これにより、デモンストレーションに要する時間が長い場合、ユーザは、デモンストレーションを開始するのではなく、デモンストレーションを行う区間を更に絞り込んでからデモンストレーションを開始することができるため、デモンストレーション表示をより効率的に行うことが可能になる。
【0043】
以上説明した実施形態によれば、ナビゲーション装置10は、デモンストレーション表示を行う区間の指定をユーザから受け付け、受け付けた区間にてデモンストレーション表示を行うようにした。これにより、デモンストレーションを行う区間をより柔軟に設定することが可能になった。また、本実施形態によれば、ユーザが地図画面上で指定した2つの地点を含むルートを拡大表示する処理を繰り返し行うようにした。これにより、出発地から目的地までのルートの現実の距離が長い場合であっても、ユーザは、デモンストレーション表示を希望する区間の指定を容易に行うことが可能になった。
【0044】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0045】
10…端末、10…ナビゲーション装置、…CPU、12…記憶装置、13…通信IF、14…入力デバイス、15…出力デバイス、16…センサ、101…記憶部、101a…地図データ、102…位置取得部、103…操作受付部、104…ルート検索部、105…表示部、106…デモ表示制御部
図1
図2
図3
図4