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特許7132466修復後汚染現場のための検出・評価装置、および検出・評価方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-30
(45)【発行日】2022-09-07
(54)【発明の名称】修復後汚染現場のための検出・評価装置、および検出・評価方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/24 20060101AFI20220831BHJP
   G01N 1/04 20060101ALI20220831BHJP
【FI】
G01N33/24 B
G01N1/04 U
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022084870
(22)【出願日】2022-05-24
【審査請求日】2022-05-25
(31)【優先権主張番号】202210545885.8
(32)【優先日】2022-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521088468
【氏名又は名称】生態環境部南京環境科学研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】王薦
(72)【発明者】
【氏名】呉運金
(72)【発明者】
【氏名】姜錦林
(72)【発明者】
【氏名】王夢杰
(72)【発明者】
【氏名】李仁英
(72)【発明者】
【氏名】楊敏
(72)【発明者】
【氏名】張亜
(72)【発明者】
【氏名】張勝田
(72)【発明者】
【氏名】胡潔
【審査官】大瀧 真理
(56)【参考文献】
【文献】特許第7057481(JP,B1)
【文献】特許第6931146(JP,B1)
【文献】特開2004-353166(JP,A)
【文献】特開2003-322598(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111504696(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110887764(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 33/24
G01N 1/04
E02D 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部の左右両側にそれぞれ収集室(10)および検出・評価室(11)が設けられた検出
本体(1)と、前記収集室(10)内に設けられたサンプル収集アセンブリ(2)と、前
記検出・評価室(11)内に設けられたサンプル検出アセンブリ(3)と、および試薬添
加アセンブリ(4)と、各電気デバイスに電気的に接続されたスマート制御モジュール(
5)とを含み、収集室(10)の底端に外部と連通するサンプリングポート(100)が
設けられ、収集室(10)と検出・評価室(11)は回転調整口(12)を介して連通し
、検出・評価室(11)の底端に方位調整溝(110)が設けられ、前記方位調整溝(1
10)内に、水平に配置された油圧シャーフォーク(111)によって駆動され左右に摺
動できる取付板(112)が設けられ、
前記サンプル収集アセンブリ(2)は、第1の電動伸縮ロッド(200)を介して収集室
(10)の上端に接続された位置調整盤(20)、サンプリングポート(100)に設け
られ内部に外部と連通する複数の一時保持口(210)が設けられた収集一時保持筒(2
1)、各前記一時保持口(210)内に設けられたサンプラー(22)、前記収集一時保
持筒(21)を回転させるように駆動する回転アセンブリ(23)を含み、位置調整盤(
20)の底端に前記一時保持口(210)と1対1で対応する引き上げ調整ロッド(20
1)が設けられ、各引き上げ調整ロッド(201)の底端に電磁吸盤(202)が設けら
れ、前記サンプラー(22)は、前記一時保持口(210)に沿って上下に摺動可能であ
り、上側の面に引き上げ調整ロッド(201)に面する切欠部(2200)が設けられた
摺動板(220)、接続ロッド(222)を介して摺動板(220)の底端に接続された
収集ヘッド(221)を含み、前記切欠部(2200)内に金属片(2201)が設けら
れ、
前記サンプル検出アセンブリ(3)は、取付板(112)に設けられ底端に第1の油圧シ
リンダー(300)が設けられた検出保持筒(30)、検出・評価室(11)上端に設け
られ第2の電動伸縮ロッド(310)を介して上下に移動可能な検出取付盤(31)、お
よび前記検出取付盤(31)の底端に設けられた検出プローブ(32)を含み、前記検出
保持筒(30)内に一時保持口(210)と1対1で対応する検出口(301)が設けら
れ、
前記試薬添加アセンブリ(4)は、検出・評価室(11)上端に設けられ第3の電動伸縮
ロッド(400)を介して上下に移動可能な一括添加盤(40)、検出・評価室(11)
内に設けられ外部試薬受容箱を配置するための係合固定フレーム(41)、一括添加盤(
40)の底端に設けられ接続管を介して外部試薬受容箱と連通する試薬添加ヘッド(42
)を含む、
ことを特徴とする修復後汚染現場のための検出・評価装置。
【請求項2】
前記検出本体(1)の側壁に差込固定アセンブリ(13)が設けられ、前記差込固定アセ
ンブリ(13)は、検出本体(1)左右両側に設けられた中空円筒(130)、上端に前
記中空円筒(130)の内壁にねじ込まれた調整円筒(1310)が設けられ下端に接続
ポスト(1311)が設けられた位置調整ロッド(131)、前記接続ポスト(1311
の底端に設けられた差込ドリルビット(132)、調整円筒(1310)を中空円筒(
130)で回転させるように駆動する第1のマイクロモーター(133)を含み、前記調
整円筒(1310)の底端に周方向に沿って複数の支持片(1312)が設けられ、各前
記支持片(1312)と調整円筒(1310)間にトーションばね(1313)が設けら
れる、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記検出取付盤(31)の直径が検出保持筒(30)の直径よりも大きく、検出取付盤(
31)に検出口(301)と1対1で対応する複数のプローブ取付口(311)が設けら
れ、前記プローブ取付口(311)は検出取付盤(31)の上下両端を貫通し、前記検出
プローブ(32)は複数あり、複数の検出プローブ(32)はプローブ取付口(311)
と1対1で対応し、検出プローブ(32)はプローブ取付口(311)の内壁に取り外し
可能に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記検出保持筒(30)の底端にV字型の取付チャンバー(302)が設けられ、検出保
持筒(30)内に低温冷凍アセンブリ(33)が設けられ、前記低温冷凍アセンブリ(3
3)は各検出口(301)内壁に設けられた半導体冷凍パッチ(330)、前記V字型の
取付チャンバー(302)上端に設けられた赤外線温度測定ヘッド(331)、およびV
字型の取付チャンバー(302)左右両側内壁に設けられた反射プリズム(332)を含
む、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記一括添加盤(40)は、外部試薬受容箱と接続管を介して接続された係合リッド(4
01)、前記係合リッド(401)に係合され底端に複数の分注添加口(4020)が設
けられた分注サンプ(402)を含み、前記試薬添加ヘッド(42)が複数あり、複数の
試薬添加ヘッド(42)は分注添加口(4020)と1対1で対応して接続され、一括添
加盤(40)と外部試薬受容箱の接続部に制御弁(403)および流量計(404)が設
けられ、前記制御弁(403)および流量計(404)はスマート制御モジュール(5)
に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土地検出・評価の技術分野に関し、具体的に修復後汚染現場のための検出・評
価装置、および検出・評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、工業化の進展に伴い、深刻な土壌汚染問題が発生しているため、中国のほとんどの
地域で汚染現場の修復・処理が始まっているが、汚染現場の修復・処理後は、修復効果を
把握するために修復土壌の採取・試験、指標試験、結果の評価を行う必要があるため、専
用の採取・試験装置が必要となって、特殊な採取装置や検査装置が必要である。
【0003】
従来、修復された土壌を収集および検出するとき、各プロセスは互いに独立しており、収
集、検査、評価のプロセスを一貫して行うために人の関与が必要で、自動化レベルが低く
、異なるエリアからリアルタイムでサンプルを採取できなく、作業サイクルが長引き、効
率や精度が低下してしまう。
【発明の概要】
【0004】
上記の問題を解決するために、本発明によって提供される修復後汚染現場のための検出・
評価装置、および検出・評価方法は、修復後汚染現場を現場でサンプリング、検出および
評価し、リアルタイムで異なるエリアのサンプルを収集し、多くのサンプルを収集して、
検出データ精度および評価結果の信頼性を向上させることができる。
【0005】
本発明の技術的解決策は、修復後汚染現場のための検出・評価装置を提供し、内部の左右
両側にそれぞれ収集室および検出・評価室が設けられた検出本体、前記収集室内に設けら
れたサンプル収集アセンブリ、前記検出・評価室内に設けられたサンプル検出アセンブリ
、および試薬添加アセンブリ、各電気デバイスに電気的に接続されたスマート制御モジュ
ールを含み、収集室の底端に外部と連通するサンプリングポートが設けられ、収集室と検
出・評価室は回転調整口を介して連通し、検出・評価室の底端に方位調整溝が設けられ、
前記方位調整溝内に、水平に配置された油圧シャーフォークによって駆動され左右に摺動
できる取付板が設けられ、
サンプル収集アセンブリは、第1の電動伸縮ロッドを介して収集室の上端に接続された位
置調整盤、サンプリングポートに設けられ内部に外部と連通する複数の一時保持口が設け
られた収集一時保持筒、各前記一時保持口内に設けられたサンプラー、前記収集一時保持
筒を回転させるように駆動する回転アセンブリを含み、位置調整盤の底端に前記一時保持
口と1対1で対応する引き上げ調整ロッドが設けられ、各引き上げ調整ロッドの底端に電
磁吸盤が設けられ、前記サンプラーは、前記一時保持口に沿って上下に摺動可能であり、
上側の面に引き上げ調整ロッドに面する切欠部が設けられた摺動板、接続ロッドを介して
摺動板の底端に接続された収集ヘッドを含み、前記切欠部内に金属片が設けられ、
サンプル検出アセンブリは、取付板に設けられ底端に第1の油圧シリンダーが設けられた
検出保持筒、検出・評価室上端に設けられ第2の電動伸縮ロッドを介して上下に移動可能
な検出取付盤、および前記検出取付盤の底端に設けられた検出プローブを含み、前記検出
保持筒内に一時保持口と1対1で対応する検出口が設けられ、
試薬添加アセンブリは、検出・評価室上端に設けられ第3の電動伸縮ロッドを介して上下
に移動可能な一括添加盤、検出・評価室内に設けられ外部試薬受容箱を配置するための係
合固定フレーム、一括添加盤の底端に設けられ接続管を介して外部試薬受容箱と連通する
試薬添加ヘッドを含む。
本発明の一側面によれば、検出本体の側壁に差込固定アセンブリが設けられ、前記差込固
定アセンブリは、検出本体左右両側に設けられた中空円筒、上端に前記中空円筒の内壁に
ねじ込まれた調整円筒が設けられ下端に接続ポストが設けられた位置調整ロッド、前記接
続ポストの底端に設けられた差込ドリルビット、調整円筒を中空円筒で回転させるように
駆動する第1のマイクロモーターを含み、前記調整円筒の底端に周方向に沿って複数の支
持片が設けられ、各前記支持片と調整円筒間にトーションばねが設けられる。検出本体を
固定して差し込む必要がある場合、第1のマイクロモーターが正回転するように作動し、
調整円筒が中空円筒内で時計回りに回転して下向きに移動し、差込ドリルビットも同期し
て回転し下向きに移動し、検出現場に挿入され、差込ドリルビットの下向き移動に従って
、各支持片は中空円筒の底端から出て、同時にトーションばねの作用下で、各支持片が展
開し、差込ドリルビットの周りに支持され、差し込んで固定され、検出本体の重力が差込
ドリルビットおよび各支持片にかかり、差込ドリルビットの重量負担を軽減し、差込ドリ
ルビットの使用寿命を延ばす。
本発明の一側面によれば、検出取付盤の直径が検出保持筒の直径よりも大きく、検出取付
盤に検出口と1対1で対応する複数のプローブ取付口が設けられ、前記プローブ取付口は
検出取付盤の上下両端を貫通し、前記検出プローブは複数あり、複数の検出プローブはプ
ローブ取付口と1対1で対応し、検出プローブはプローブ取付口の内壁に取り外し可能に
接続される。複数の検出プローブを設けることで、各検出口内の土壌サンプルを同時に検
出し、検出時間を短縮し、検出効率を向上させる同時に、検出プローブとプローブ取付口
内壁間の取り外し可能な接続により、検出プローブの交換およびメンテナンスを容易にし
、サンプル検出アセンブリの通常検出作業を保証し、装置全体の動作信頼性を向上させる
ことができる。
本発明の一側面によれば、検出保持筒の底端にV字型の取付チャンバーが設けられ、検出
保持筒内に低温冷凍アセンブリが設けられ、前記低温冷凍アセンブリは各検出口内壁に設
けられた半導体冷凍パッチ、前記V字型の取付チャンバー上端に設けられた赤外線温度測
定ヘッド、およびV字型の取付チャンバー左右両側内壁に設けられた反射プリズムを含む
。半導体冷凍パッチにより検出口内のサンプルを低温で一時的保存し、同時に赤外線温度
測定ヘッドにより反射プリズムを照射し、反射により検出サンプルの温度を検出し、検出
保持筒内の温度を一定にして、温度などの差によるサンプルの成分濃度の変化を引き起こ
し、検出精度が低下することを回避し、反射プリズムの反射作用により、赤外線が各検出
口内に反射され、温度測定範囲が広くなる。
本発明の一側面によれば、一括添加盤は、外部試薬受容箱と接続管を介して接続された係
合リッド、前記係合リッドに係合され底端に複数の分注添加口が設けられた分注サンプを
含み、前記試薬添加ヘッドが複数あり、複数の試薬添加ヘッドは分注添加口と1対1で対
応して接続され、一括添加盤と外部試薬受容箱の接続部に制御弁および流量計が設けられ
、前記制御弁および流量計はスマート制御モジュールに接続される。複数の試薬添加ヘッ
ドにより試薬を同時に各検出口内に添加し、試薬添加時間を短縮し、作業効率を高め、制
御弁および流量計により添加試薬の流量を制御し、検出精度を高める。
本発明の一側面によれば、ほぐしアセンブリをさらに含み、ほぐしアセンブリは検出本体
1の底端に設けられた取付移動板、検出本体1と取付移動板間に設けられた第4の電動伸
縮ロッド、取付移動板の底端に設けられた第1のほぐしローラー、取付移動板の底端に設
けられ第1のほぐしローラーの右側に位置する第2のほぐしローラーを含む。
本発明の一側面によれば、第1のほぐしローラーの外壁に複数のほぐし歯が均一に設けら
れ、第2のほぐしローラーの外壁に複数の土研ぎコーンが均一に設けられる。ほぐし歯に
より汚染現場の土壌を回転させ、土研ぎコーンにより大きな土壌を破砕し、土壌を効率的
にほぐすことができ、土壌サンプルの収集が容易になり、検出・評価装置の作業信頼性を
向上させることができる。
【0006】
本発明は、以下のステップを含む上記検出・評価装置の検出・評価方法をさらに開示する

S1、検出本体を修復後汚染現場に移動し、差込固定アセンブリを介して検出本体を差し
込んで固定し、ほぐしアセンブリにより検出現場の土壌をほぐすステップと、
S2、第1の電動伸縮ロッドが下向きに延伸し、第1の電動伸縮ロッドは位置調整盤およ
び引き上げ調整ロッドを下向きに移動させ、引き上げ調整ロッドの底端が切欠部内に挿入
されると、電磁吸盤を通電し、電磁吸盤が金属片を吸引し、摺動板が引き上げ調整ロッド
で押されて一時保持口に沿って下向きに摺動し、このとき、各収集ヘッドが下向きにステ
ップS2で処理された土壌に移動し、測定する土壌サンプルの多点サンプリングを行うス
テップと、
S3、サンプリングが終了した後、第1の電動伸縮ロッドを上向きに圧縮させ、摺動板を
一時保持口に沿って上向きに摺動させ、収集ヘッドが一時保持口内に移動した後、回転ア
センブリを始動し、回転アセンブリは収集一時保持筒を回転調整口を介して検出・評価室
に移動させ、この時、第1の油圧シリンダーは検出保持筒を下向きに移動させるように駆
動し、収集一時保持筒の底端に係合され、各収集ヘッド内の収集サンプルが対応の検出口
内に配置され、回転アセンブリは収集一時保持筒を回転調整口を介して再び収集室に移動
させるステップと、
S4、半導体冷凍パッチは検出口内のサンプルを低温で一時的保存し、同時に赤外線温度
測定ヘッドは反射プリズムを照射して、反射により検出サンプルの温度を検出し、検出結
果をスマート制御モジュールに送信するステップと、
S5、油圧シャーフォークは検出保持筒の水平位置を一括添加盤の下端に調整し、第3の
電動伸縮ロッドが下向きに延伸し、第3の電動伸縮ロッドは一括添加盤を検出保持筒に徐
々に近接させて駆動し、試薬添加ヘッドは検出試薬を同時に各検出口内に添加した後、第
3の電動伸縮ロッドを上向きに圧縮させ、一括添加盤を上向きに移動させるステップと、
S6、油圧シャーフォークは検出保持筒の水平位置を検出取付盤の下端に調整し、第2の
電動伸縮ロッドは検出取付盤を下向きに移動させ、第1の油圧シリンダーを始動させ、第
1の油圧シリンダーは検出保持筒を上向きに移動させ、各検出プローブが対応の検出口内
に挿入され検出サンプルを検出し、検出結果をスマート制御モジュールに送信するステッ
プと、
S7、スマート制御モジュールは上記検出結果に基づいて評価し、汚染現場が効果的に修
復されたかどうかを確認し、検出された汚染物の濃度に応じて検出サンプルの総合評価指
数を、I級:修復効果が非常に良い、II級:修復効果が明らかであり、III級:修復
前よりもわずか良好であり、IV級:修復前とほとんど変化ない4つのレベルに割り当て
るステップとを含む。
【0007】
従来技術と比較すると、本発明は以下の有益な効果を有する。
(1)本発明は修復後汚染現場のための検出・評価装置、および検出・評価方法を提供し
、サンプル収集アセンブリ、試薬添加アセンブリ、サンプル検出アセンブリおよびスマー
ト制御モジュールを集中的に設置することにより、検出・評価プロセス全体が相互に連携
し、人が過度に関与せずに首尾よく進み、高い自動化とスタッフの作業負担を軽減させる
ことが可能である。
(2)本発明は、収集アセンブリの複数の収集ヘッドにより多点のサンプルを収集する同
時に、試薬添加アセンブリにより各サンプルに対して検出試薬の一括添加を行い、汚染物
検出アセンブリにより検出サンプルを一括検出し、最大限に作業時間を短縮し、作業効率
を向上させることができる。
(3)本発明は修復後汚染現場に対して現場でサンプリング、検出および評価を行い、つ
まり、サンプリングの同時に、検出および評価を実施でき、リアルタイムで異なるエリア
のサンプルを収集し、多くのサンプルを収集し、検出データ精度および評価結果の信頼性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の全体構造の概略図である。
図2】本発明の収集一時保持筒の内部構造の概略図である。
図3】本発明の差込固定アセンブリの構造概略図である。
図4】本発明の検出保持筒の内部構造の概略図である。
図5】本発明の一括添加盤の外部概略図である。
【0009】
[符号の説明]
1 検出本体
10 収集室
100 サンプリングポート
11 検出・評価室
110 方位調整溝
111 油圧シャーフォーク
112 取付板
12 回転調整口
13 差込固定アセンブリ
130 中空円筒
131 位置調整ロッド
1310 調整円筒
1311 接続ポスト
1312 支持片
1313 トーションばね
132 差込ドリルビット
133 第1のマイクロモーター
2 サンプル収集アセンブリ
20 位置調整盤
200 第1の電動伸縮ロッド
201 引き上げ調整ロッド
202 電磁吸盤
21 収集一時保持筒
210 一時保持口
22 サンプラー
220 摺動板
2200 切欠部
2201 金属片
221 収集ヘッド
222 接続ロッド
23 回転アセンブリ
3 サンプル検出アセンブリ
30 検出保持筒
300 第1の油圧シリンダー
301 検出口
302 V字型の取付チャンバー
31 検出取付盤
310 第2の電動伸縮ロッド
311 プローブ取付口
32 検出プローブ
33 低温冷凍アセンブリ
330 半導体冷凍パッチ
331 赤外線温度測定ヘッド
332 反射プリズム
4 試薬添加アセンブリ
40 一括添加盤
400 第3の電動伸縮ロッド
41 係合固定フレーム
42 試薬添加ヘッド
43 一括添加盤
401 係合リッド
402 分注サンプ
4020 分注添加口
403 制御弁
404 流量計
5 スマート制御モジュール
6 ほぐしアセンブリ
60 取付移動板
61 第4の電動伸縮ロッド
62 第1のほぐしローラー
620 ほぐし歯
63 第2のほぐしローラー
630 土研ぎコーン
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の内容をさらに理解するために、以下、実施例を使用して本発明を詳細に説明する

実施例1
図1に示すように、修復後汚染現場のための検出・評価装置は、内部の左右両側にそれぞ
れ収集室10および検出・評価室11が設けられた検出本体1、前記収集室10内に設け
られたサンプル収集アセンブリ2、前記検出・評価室11内に設けられたサンプル検出ア
センブリ3、および試薬添加アセンブリ4、各電気デバイスに電気的に接続されたスマー
ト制御モジュール5を含み、収集室10の底端に外部と連通するサンプリングポート10
0が設けられ、収集室10と検出・評価室11は回転調整口12を介して連通し、検出・
評価室11の底端に方位調整溝110が設けられ、前記方位調整溝110内に、水平に配
置された油圧シャーフォーク111によって駆動され左右に摺動できる取付板112が設
けられる。
図2に示すように、サンプル収集アセンブリ2は、第1の電動伸縮ロッド200を介して
収集室10の上端に接続された位置調整盤20、サンプリングポート100に設けられ内
部に外部と連通する複数の一時保持口210が設けられた収集一時保持筒21、各前記一
時保持口210内に設けられたサンプラー22、前記収集一時保持筒21を回転させるよ
うに駆動する回転アセンブリ23を含み、位置調整盤20の底端に前記一時保持口210
と1対1で対応する引き上げ調整ロッド201が設けられ、各引き上げ調整ロッド201
の底端に電磁吸盤202が設けられ、前記サンプラー22は、前記一時保持口210に沿
って上下に摺動可能であり上側の面に引き上げ調整ロッド201に面する切欠部2200
が設けられた摺動板220、接続ロッド222を介して摺動板220の底端に接続された
収集ヘッド221を含み、前記切欠部2200内に金属片2201が設けられる。
サンプル検出アセンブリ3は、取付板112に設けられ底端に第1の油圧シリンダー30
0が設けられた検出保持筒30、検出・評価室11上端に設けられ第2の電動伸縮ロッド
310を介して上下に移動可能な検出取付盤31、および前記検出取付盤31の底端に設
けられた検出プローブ32を含み、前記検出保持筒30内に一時保持口210と1対1で
対応する検出口301が設けられる。
図1に示すように、検出取付盤31の直径が検出保持筒30の直径よりも5cm大きく、
検出取付盤31に検出口301と1対1で対応する7つのプローブ取付口311が設けら
れ、プローブ取付口311は検出取付盤31の上下両端を貫通し、検出プローブ32は7
つあり、7つの検出プローブ32はプローブ取付口311と1対1で対応し、検出プロー
ブ32はプローブ取付口311内壁に取り外し可能に接続される。
図4に示すように、検出保持筒30の底端にV字型の取付チャンバー302が設けられ、
検出保持筒30内に低温冷凍アセンブリ33が設けられ、前記低温冷凍アセンブリ33は
各検出口301内壁に設けられた半導体冷凍パッチ330、前記V字型の取付チャンバー
302上端に設けられた赤外線温度測定ヘッド331、およびV字型の取付チャンバー3
02左右両側内壁に設けられた反射プリズム332を含む。
試薬添加アセンブリ4は、検出・評価室11上端に設けられ第3の電動伸縮ロッド400
を介して上下に移動可能な一括添加盤40、検出・評価室11内に設けられ外部試薬受容
箱を配置するための係合固定フレーム41、一括添加盤40の底端に設けられ接続管を介
して外部試薬受容箱と連通する試薬添加ヘッド42を含む。
図5に示すように、一括添加盤40は、外部試薬受容箱と接続管を介して接続された係合
リッド401、前記係合リッド401に係合され底端に複数の分注添加口4020が設け
られた分注サンプ402を含み、前記試薬添加ヘッド42が複数あり、複数の試薬添加ヘ
ッド42は分注添加口4020と1対1で対応して接続され、一括添加盤40と外部試薬
受容箱の接続部に制御弁403および流量計404が設けられ、前記制御弁403および
流量計404はスマート制御モジュール5に接続される。
【0011】
実施例2
本実施例は以下の点で実施例1と異なる。
検出取付盤31の直径が検出保持筒30の直径よりも10cm大きい。
【0012】
実施例3
本実施例は以下の点で実施例1と異なる。
図3に示すように、検出本体1の側壁に差込固定アセンブリ13がさらに設けられ、差込
固定アセンブリ13は、検出本体1の左右両側に設けられた中空円筒130、上端に中空
円筒130内壁にねじ込まれた調整円筒1310が設けられ下端に接続ポスト1311が
設けられた位置調整ロッド131、接続ポスト1310底端に設けられた差込ドリルビッ
ト132、調整円筒1310を中空円筒130内で回転させるように駆動する第1のマイ
クロモーター133を含み、調整円筒1310の底端に周方向に沿って2つの支持片13
12が設けられ、各支持片1312と調整円筒1310間にトーションばね1313が設
けられる。
【0013】
実施例4
本実施例は以下の点で実施例3と異なる。
図1に示すように、ほぐしアセンブリ6をさらに含み、ほぐしアセンブリ6は、検出本体
1底端に設けられた取付移動板60、検出本体1と取付移動板60間に設けられた第4の
電動伸縮ロッド61、取付移動板60底端に設けられた第1のほぐしローラー62、取付
移動板60底端に設けられた第1のほぐしローラー62右側に位置する第2のほぐしロー
ラー63を含む。
第1のほぐしローラー62の外壁に20つのほぐし歯620が均一に設けられ、第2のほ
ぐしローラー63外壁に20つの土研ぎコーン630が均一に設けられ、各実施例中の電
気デバイスはいずれも市販品である。
【0014】
実施例5
本実施例では、実施例4中の検出・評価装置の検出・評価方法を記載し、以下のステップ
を含む。
S1、検出本体1を修復後汚染現場に移動し、差込固定アセンブリ13を介して検出本体
1を差し込んで固定し、ほぐしアセンブリ6により検出現場の土壌をほぐすステップと、
S2、第1の電動伸縮ロッド200が下向きに延伸し、第1の電動伸縮ロッド200は位
置調整盤20および引き上げ調整ロッド201を下向きに移動させ、引き上げ調整ロッド
201の底端が切欠部2200内に挿入されると、電磁吸盤202を通電し、電磁吸盤2
02が金属片2201を吸引し、摺動板220が引き上げ調整ロッド201で押されて一
時保持口210に沿って下向きに摺動し、このとき、各収集ヘッド221が下向きにステ
ップS2で処理された土壌に移動し、測定する土壌サンプルの多点サンプリングを行うス
テップと、
S3、サンプリングが終了した後、第1の電動伸縮ロッド200を上向きに圧縮させ、摺
動板220を一時保持口210に沿って上向きに摺動させ、収集ヘッド221が一時保持
口210内に移動した後、回転アセンブリ23を始動し、回転アセンブリ23は収集一時
保持筒21を回転調整口12を介して検出・評価室11に移動させ、この時、第1の油圧
シリンダー300は検出保持筒30を下向きに移動させるように駆動し、収集一時保持筒
21の底端に係合され、各収集ヘッド221内の収集サンプルが対応の検出口301内に
配置され、回転アセンブリ23は収集一時保持筒21を回転調整口12を介して再び収集
室10に移動させるステップと、
S4、半導体冷凍パッチ330は検出口301内のサンプルを低温で一時的保存し、同時
に赤外線温度測定ヘッド331は反射プリズム332を照射して、反射により検出サンプ
ルの温度を検出し、検出結果をスマート制御モジュール5に送信するステップと、
S5、油圧シャーフォーク111は検出保持筒30の水平位置を一括添加盤40の下端に
調整し、第3の電動伸縮ロッド400が下向きに延伸し、第3の電動伸縮ロッド400は
一括添加盤40を検出保持筒30に徐々に近接させて駆動し、試薬添加ヘッド42は検出
試薬を同時に各検出口301内に添加した後、第3の電動伸縮ロッド400を上向きに圧
縮させ、一括添加盤43を上向きに移動させるステップと、
S6、油圧シャーフォーク111は検出保持筒30の水平位置を検出取付盤31の下端に
調整し、第2の電動伸縮ロッド310は検出取付盤31を下向きに移動させ、第1の油圧
シリンダー300を始動させ、第1の油圧シリンダー300は検出保持筒30を上向きに
移動させ、各検出プローブ32が対応の検出口301内に挿入され検出サンプルを検出し
、検出結果をスマート制御モジュール5に送信するステップと、
S7、スマート制御モジュール5は上記検出結果に基づいて評価し、汚染現場が効果的に
修復されたかどうかを確認し、検出された汚染物の濃度に応じて検出サンプルの総合評価
指数を、I級:修復効果が非常に良い、II級:修復効果が明らかであり、III級:修
復前よりもわずか良好であり、IV級:修復前とほとんど変化ない4つのレベルに割り当
てるステップとを含む。
【要約】      (修正有)
【解決手段】修復後汚染現場のための検出・評価装置、および検出・評価方法に関する。この装置は、収集室10および検出・評価室11が設けられた検出本体1、収集室10内に設けられたサンプル収集アセンブリ2、検出・評価室11内に設けられたサンプル検出アセンブリ3、および試薬添加アセンブリ4、スマート制御モジュール5を含む。
【効果】修復後汚染現場に対して現場サンプリング、検出および評価を行い、異なるエリアのサンプルをリアルタイムで収集し、多くのサンプルを使用して検出データ精度および評価結果の信頼性を向上させることができる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5