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特許7132579学習支援システム、プログラム、及び学習支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-30
(45)【発行日】2022-09-07
(54)【発明の名称】学習支援システム、プログラム、及び学習支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20220831BHJP
【FI】
G06Q50/20
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021536260
(86)(22)【出願日】2021-06-18
(86)【国際出願番号】 JP2021023267
(87)【国際公開番号】W WO2022004439
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2021-06-21
(31)【優先権主張番号】P 2020115883
(32)【優先日】2020-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519000353
【氏名又は名称】株式会社AIROBO
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 盛廣
【審査官】山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-128786(JP,A)
【文献】特開2004-259140(JP,A)
【文献】特開2002-258736(JP,A)
【文献】特開2017-151554(JP,A)
【文献】特開2005-56356(JP,A)
【文献】特開2002-202712(JP,A)
【文献】特開2006-215126(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の章からなるオンライン講座を特定する特定手段と、
前記オンライン講座における複数の章のうちいつまでにどの章を受講するかを示すモデルスケジュールを、過去に当該オンライン講座を受講したユーザの受講結果を用いずに、且つ自動的に決定するスケジュール決定手段と、
前記モデルスケジュールに対する警告のタイミングを決定するタイミング決定手段と、
受講実績が前記モデルスケジュールよりも遅れているユーザの中から抽出されるユーザに対し、前記タイミングで警告を行う警告手段と
を有する学習支援システム。
【請求項2】
前記警告手段は、前記受講実績の変化率が基準よりも低いユーザに対し前記警告を行う
請求項1に記載の学習支援システム。
【請求項3】
前記警告手段は、複数のユーザを含むユーザグループの中で相対的に受講の進捗が遅いユーザに対し前記警告を行う
請求項1又は2に記載の学習支援システム。
【請求項4】
前記ユーザグループは、前記オンライン講座を過去に受講したユーザからなるグループ又は同一のモデルスケジュールに従って現に学習しているユーザからなるグループである
請求項3に記載の学習支援システム。
【請求項5】
前記オンライン講座は、複数の章に区分され、
前記オンライン講座は、少なくとも一部の章の後に理解度テストを有し、
前記受講実績は、前記理解度テストに対する回答に応じて特定される
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の学習支援システム。
【請求項6】
前記受講実績は、前記オンライン講座を受講した時間、又は当該オンライン講座の進捗率若しくは履修率に応じて特定される
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の学習支援システム。
【請求項7】
前記オンライン講座は、複数の科目を含み、
前記受講実績は、複数の科目の各々に与えられた重みに応じて特定される
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の学習支援システム。
【請求項8】
前記スケジュール決定手段は、前記オンライン講座を過去に受講したユーザの受講実績及び最終成果を教師データとして与えて学習させた機械学習モデルを用いて前記モデルスケジュールを決定する
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の学習支援システム。
【請求項9】
前記タイミング決定手段は、前記オンライン講座を過去に受講したユーザの受講実績、警告を行ったタイミング、及びその効果を教師データとして与えて学習させた機械学習モデルを用いて前記モデルスケジュールに対する警告のタイミングを決定する
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の学習支援システム。
【請求項10】
前記警告手段は、前記オンライン講座を過去に受講したユーザの受講実績、警告を行った対象、及びその効果を教師データとして与えて学習させた機械学習モデルを用いて決定された条件を満たすユーザを警告の対象として抽出する
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の学習支援システム。
【請求項11】
前記警告手段は、前記オンライン講座を過去に受講したユーザの受講実績、警告の内容、及びその効果を教師データとして与えて学習させた機械学習モデルを用いて警告の内容を決定する
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の学習支援システム。
【請求項12】
コンピュータに、
複数の章からなるオンライン講座を特定するステップと、
前記オンライン講座における複数の章のうちいつまでにどの章を受講するかを示すモデルスケジュールを、過去に当該オンライン講座を受講したユーザの受講結果を用いずに、且つ自動的に決定するステップと、
前記モデルスケジュールに対する警告のタイミングを決定するステップと、
受講実績が前記モデルスケジュールよりも遅れているユーザの中から抽出されるユーザに対し、前記タイミングで警告を行うステップと
を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータが、複数の章からなるオンライン講座を特定するステップと、
前記コンピュータが、当該オンライン講座における複数の章のうちいつまでにどの章を受講するかを示すモデルスケジュールを、過去に前記オンライン講座を受講したユーザの受講結果を用いずに、且つ自動的に決定するステップと、
前記コンピュータが、前記モデルスケジュールに対する警告のタイミングを決定するステップと、
前記コンピュータが、受講実績が前記モデルスケジュールよりも遅れているユーザの中から抽出されるユーザに対し、前記タイミングで警告を行うステップと
を有する学習支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンライン講座を用いた学習を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
オンライン講座における学習進捗管理に関する技術が知られている。例えば特許文献1には、あらかじめ決められた学習計画に対する遅れを検知し、遅れに応じてメッセージを送信する技術が記載されている。特許文献2には、過去の合格者の学習パターンを用いて受講計画を作成する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-350903号公報
【文献】特開2004-259140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術においては、予想進捗(すなわち講座を修了する予想日)が所定の終了日に間に合うかどうかという観点で警告が行われた。また、特許文献2に記載の技術においては、過去の合格者の学習パターンを用いて受講計画が作成された。
【0005】
これに対し本発明は、学習支援システムにおいて、過去にその講座を受講したユーザのうち特定の受講結果によらず決定されたモデルスケジュールとの対比に基づいて、その時点の受講実績に応じた警告を行う技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、オンライン講座を特定する特定手段と、前記オンライン講座を受講するモデルスケジュールを、過去に当該オンライン講座を受講したユーザの受講結果を用いずに決定するスケジュール決定手段と、前記モデルスケジュールに対する警告のタイミングを決定するタイミング決定手段と、受講実績が前記モデルスケジュールよりも遅れているユーザの中から抽出されるユーザに対し、前記タイミングで警告を行う警告手段とを有する学習支援システムを提供する。
【0007】
前記警告手段は、前記受講実績の変化率が基準よりも低いユーザに対し前記警告を行ってもよい。
【0008】
前記警告手段は、複数のユーザを含むユーザグループの中で相対的に受講の進捗が遅いユーザに対し前記警告を行ってもよい。
【0009】
前記ユーザグループは、前記オンライン講座を過去に受講したユーザからなるグループ又は同一のモデルスケジュールに従って現に学習しているユーザからなるグループであってもよい。
【0010】
前記オンライン講座は、複数の章に区分され、前記オンライン講座は、少なくとも一部の章の後に理解度テストを有し、前記受講実績は、前記理解度テストに対する回答に応じて特定されてもよい。
【0011】
前記受講実績は、前記オンライン講座を受講した時間、又は当該オンライン講座の進捗率若しくは履修率に応じて特定されてもよい。
【0012】
前記オンライン講座は、複数の科目を含み、前記受講実績は、複数の科目の各々に与えられた重みに応じて特定されてもよい。
【0013】
前記スケジュール決定手段は、前記オンライン講座を過去に受講したユーザの受講実績及び最終成果を教師データとして与えて学習させた機械学習モデルを用いて前記モデルスケジュールを決定してもよい。
【0014】
前記タイミング決定手段は、前記オンライン講座を過去に受講したユーザの受講実績、警告を行ったタイミング、及びその効果を教師データとして与えて学習させた機械学習モデルを用いて前記モデルスケジュールを決定してもよい。
【0015】
前記警告手段は、前記オンライン講座を過去に受講したユーザの受講実績、警告を行った対象、及びその効果を教師データとして与えて学習させた機械学習モデルを用いて決定された条件を満たすユーザを警告の対象として抽出してもよい。
【0016】
前記警告手段は、前記オンライン講座を過去に受講したユーザの受講実績、警告の内容、及びその効果を教師データとして与えて学習させた機械学習モデルを用いて警告の内容を決定してもよい。
【0017】
本開示の別の一態様は、コンピュータに、オンライン講座を特定するステップと、前記オンライン講座を受講するモデルスケジュールを、過去に当該オンライン講座を受講したユーザの受講結果を用いずに決定するステップと、前記モデルスケジュールに対する警告のタイミングを決定するステップと、受講実績が前記モデルスケジュールよりも遅れているユーザの中から抽出されるユーザに対し、前記タイミングで警告を行うステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
【0018】
本開示のさらに別の一態様は、本発明は、コンピュータが、オンライン講座を特定するステップと、前記コンピュータが、前記オンライン講座を受講するモデルスケジュールを、過去に当該オンライン講座を受講したユーザの受講結果を用いずに決定するステップと、前記コンピュータが、前記モデルスケジュールに対する警告のタイミングを決定するステップと、前記コンピュータが、受講実績が前記モデルスケジュールよりも遅れているユーザの中から抽出されるユーザに対し、前記タイミングで警告を行うステップとを有する学習支援方法を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、学習支援システムにおいて、その時点の受講実績に応じた警告を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一実施形態に係る学習支援システム1の機能構成を例示する図。
図2】学習支援システム1の具体的なシステム構成例を示す図。
図3】管理サーバ10のハードウェア構成を例示する図。
図4】学習支援システム1の動作を例示するフローチャート。
図5】オンライン講座の構成例を示す図。
図6】受講管理データベースを例示する図。
図7】ある受講者の受講実績の変化を例示する図。
図8】ある受講者グループの受講実績を例示する図。
図9】受講実績に関する情報の表示画面を例示する図。
図10】受講実績に関する情報の表示画面を例示する図。
【符号の説明】
【0021】
1…学習支援システム、2…ネットワーク、10…管理サーバ、11…記憶手段、12…特定手段、13…スケジュール決定手段、14…タイミング決定手段、15…警告手段、16…出力手段、17…提供手段、20…クライアント、30…コンテンツサーバ、40…メールサーバ、50…分析サーバ、91…オブジェクト、92…オブジェクト、93…オブジェクト、94…オブジェクト、95…オブジェクト、110…CPU、120…メモリ、130…ストレージ、140…通信IF
【発明を実施するための形態】
【0022】
1.構成
図1は、一実施形態に係る学習支援システム1の機能構成を例示する図である。学習支援システム1は、オンライン学習サービスを提供するシステムである。オンラインでの学習サービスとは、コンピュータネットワークを介した学習コンテンツ(すなわち講座)を配信するためのサービスである。学習支援システム1は、管理サーバ10及びクライアント20を有する。管理サーバ10は、オンライン学習サービスにおけるサーバとして機能する情報処理装置である。クライアント20は、オンライン学習サービスにおけるクライアントとして機能する情報処理装置である。
【0023】
学習支援システム1は、記憶手段11、特定手段12、スケジュール決定手段13、タイミング決定手段14、警告手段15、出力手段16、及び提供手段17を有する。記憶手段11は、データ及びプログラムを記憶する。記憶手段11が記憶するデータには、受講管理データベースが含まれる。受講管理データベースは、受講状況を管理するためのデータが記録されたデータベースである。受講管理データベースには、ユーザのプロファイル(すなわち属性)、並びにそのユーザが受講済及び受講中の講座に関する情報が記録される。
【0024】
特定手段12は、受講するオンライン講座を特定する。オンライン講座とは、コンピュータネットワークを介して配信される学習コンテンツ及びコンピュータ装置を用いた学習をいう。スケジュール決定手段13は、オンライン講座を受講するモデルスケジュールを決定する。モデルスケジュールとは、オンライン講座による学習目標を達成するための基準となるスケジュールをいう。タイミング決定手段14は、モデルスケジュールに対する警告のタイミングを決定する。警告手段15は、受講実績がモデルスケジュールよりも遅れている受講者の中から抽出される受講者に対し、決定されたタイミングで警告を行う。出力手段16は、受講者及び/又はその他のユーザに対し、受講状況に応じた情報を提供する。提供手段17は、受講者に学習コンテンツを提供する。
【0025】
図2は、学習支援システム1の具体的なシステム構成例を示す図である。この例において、学習支援システム1は、サービスを提供する装置として、管理サーバ10、コンテンツサーバ30、メールサーバ40、及び分析サーバ50を有する。この例において、学習支援システム1のユーザは受講者と管理者とに区別される。受講者とは講座を受講する者をいい、例えば、学校、学習塾、若しくは予備校の生徒、又は会社員である。管理者とは受講者を管理する者をいい、例えば、学校、学習塾、若しくは予備校の教師、又は会社員の社員教育部門担当者若しくは上司である。クライアント20は、管理者が使用する装置、及び受講者が使用する装置を含む。
【0026】
コンテンツサーバ30は、オンライン講座の学習コンテンツ(例えば、動画)を記憶する。コンテンツサーバ30は、これらの学習コンテンツを受講者に配信する。メールサーバ40は、受講者及び/又は管理者にメールを送信する。分析サーバ50は、モデルスケジュール及び警告タイミングを分析する。受講者は、クライアント20から、インターネット等のネットワーク2を介して管理サーバ10にアクセスする。管理者も同様に、クライアント20から管理サーバ10にアクセスする。
【0027】
図3は、管理サーバ10のハードウェア構成を例示する図である。管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)110、メモリ120、ストレージ130、及び通信IF(Interface)140を有するコンピュータ装置である。CPU110は、プログラムに従って処理を実行する装置である。メモリ120は、CPU110が処理を実行する際にワークスペースとして機能する記憶装置であり、例えばRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含む。ストレージ130はデータ及びプログラムを記憶する記憶装置であり、例えばSSD(Solid State Drive)又はHDD(Hard Disk Drive)を含む。通信IF140は所定の通信規格(例えばイーサネット(登録商標))に従って他のコンピュータ装置と通信を行う。
【0028】
この例において、ストレージ130に記憶されるプログラムには、コンピュータ装置を学習支援システム1のサーバとして機能させるためのプログラム(以下「サーバプログラム」という)が含まれる。CPU110がサーバプログラムを実行することにより、図1に示す機能がコンピュータ装置に実装される。
【0029】
CPU110がサーバプログラムを実行している状態において、メモリ120及びストレージ130の少なくとも一方が記憶手段11の一例である。CPU110が、記憶手段11、特定手段12、スケジュール決定手段13、タイミング決定手段14、警告手段15、出力手段16、及び提供手段17の一例である。
【0030】
詳細な説明は省略するが、クライアント20は、CPU、メモリ、ストレージ、表示装置、入力装置、及び通信装置を有するコンピュータ装置、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、又はタブレット端末である。クライアント20は、オンライン学習サービス専用のプログラム又は汎用のウェブブラウザプログラムを介して管理サーバ10等にアクセスする。
【0031】
2.動作
図4は、学習支援システム1の動作を例示するフローチャートである。以下の説明において、特定手段12等の機能構成要素を処理の主体として記載することがあるが、これは、サーバプログラムを実行しているCPU110が他のハードウェア要素と協働して処理を実行することを意味する。
【0032】
ステップS1において、特定手段12は、ユーザが受講するオンライン講座を特定する。あるユーザが受講するオンライン講座は、そのユーザ自身、そのユーザの管理者、又は学習支援システム1が自動的に決定する。例えば、受講者が企業の新入社員である場合、その受講者が受講するオンライン講座は、人事部の社員により決定(又は指定)される。受講者であるユーザのプロファイルは、このときに併せて、これ以前にあらかじめ、又はこれ以降に、学習支援システム1に登録される。ユーザのプロファイルは、例えば、そのユーザの年齢、性別、学歴、過去の試験の成績、及び勤務評定等を含む。
【0033】
図5は、オンライン講座の構成例を示す図である。ここでは、金融機関の新入社員向けの研修プログラムを例として説明する。オンライン講座は、複数の科目から構成される。図の例において、オンライン講座は、ビジネスマナー、ハラスメント撲滅、外務員資格試験対策、及びFP(ファイナンシャル・プランニング)技能検定対策の4つの科目から構成される。各科目は、複数の章(チャプター)に区分される(すなわち複数の章を含む)。これらの複数の章のうち少なくとも一部の章の後にはテストが設けられる。この例において、オンライン講座は、理解度テスト、中間テスト、実力検定テスト、及び模擬テストの4種類のテストを含む。理解度テストは所定の単位(例えば各章)の最後に設けられ、その単位の理解度を確認するためのテストである。中間テストはいくつかの章の後に設けられ(かつ後続する章があり)、これら複数の章の理解度を確認するためのテストである。各科目において、第1章から最終章まで(中間テストを含む)の部分を「講座本編」という。実力検定テストは、すべての章の後に設けられ、その科目で学習した内容の理解度を確認するためのテストである。模擬テストは、例えば資格試験対策の科目において設けられるテストであり、その資格試験を模した問題形式で理解度を確認するためのテストである。これらのテストのうち少なくとも一部は省略されてもよい。これら4種類のテストのうち少なくとも一部は講座本編の進捗によらず任意のタイミングで実行されてもよい。また、これら4種類のテストのうち少なくとも一部において、受講者の得点が基準点に達しなかった場合、その章のテキスト又は問題が表示されたり、その章の動画が再度再生されたりしてもよい。これらの追加に際しては、過去においてその講座を受講済である複数の受講者の受講実績及び結果から、分析サーバ50により機械学習で処理される。
【0034】
再び図1を参照する。提供手段17は、受講者にオンライン講座を提供する。提供手段17は、各章について、終了基準(例えば、理解度テストで合格点を取る)を満たした日時、理解度テスト等のテストがあればテストを行った日時及びその得点を、受講管理データベースにおいて受講者毎に記録する。こうして、受講管理データベースには、受講の履歴(いつどの科目のどの章を終了したか、及び各種テストの得点)、及び警告の履歴が記録される。さらに、受講管理データベースには、各受講者の受講実績が含まれる。受講実績は、その時点において受講済の状況を定量化したパラメータである。一例において、各科目において講座本編は複数の区分に分割される。本編、実力検定テスト、及び模擬テストに重みが設定され、それぞれの進捗率(例えば、理解度テストにおいて合格、実力検定テストにおいて基準点以上の得点、模擬テストにおいて受験終了した率)に重みを乗算した値(以下「履修率」という)を、複数の科目について統合した値(例えば加重平均値)がこのパラメータとして用いられる。
【0035】
本編の進捗率は、受講すべき全章の数に対する受講済の章(例えば理解度テストで合格点を取った章)の数の割合を示す。例えば、4科目全50章からなる講座において25章を受講済であれば進捗率は50%である。あるいは、進捗率は、その講座に含まれる動画の合計再生時間に対する受講済の章の合計再生時間の割合であってもよい。さらにあるいは、進捗率は、モデルスケジュールにおいてその時点までに受講すべき章の数に対する受講済の章の数の割合を示すものであってもよい。例えば、モデルスケジュールにおいて5月31日に第5章まで終わることが示されている場合においてその受講者が第4章まで終了していれば、その受講者の進捗率は80%である。実力検定テストについては、例えば、あらかじめ設定した基準点を上回る得点を獲得することで進捗率100%とする。模擬テストについては、例えば、受験を終了することで進捗率100%としてもよいし、あらかじめ得点区分を設定し、点数区分ごとに加重進捗率を計算してもよい。複数講座を受講する場合、統合された履修率(すなわち各講座の履修率に重みを乗算した履修率)があらかじめ設定した基準値を超えるとそれらの講座全てを修了したと判断される。
【0036】
なお、この例において、各講座又は各科目には受講期限(又は終了日程)が定められており、この受講期限までにその講座又はその科目を修了しないと受講をすることができなくなるか、又は受講をしてもその記録が進捗に反映されない。また、各講座又は各科目において、その講座又はその科目の受講が修了した(又は合格した)と判断される基準は、講座又は科目の提供者が個別に設定することができる。一例において、講座又は科目の提供者は、履修率の基準値を設定する。学習支援システム1は。各受講者についてこの履修率を計算し、履修率が基準値を超えていれば受講修了(又は合格)と判断する。
【0037】
さらに、受講管理データベースには、講座を受講した結果が記録される。講座を受講した結果は、例えば、対応する資格試験の合否、又は最終テストの得点を含む。こうして、受講管理データベースには、受講の履歴、警告の履歴、及び受講の結果が記録される。
【0038】
図6は、受講管理データベースを例示する図である。この例において、受講管理データベースには、ユーザのプロファイル、講座名、各科目の受講実績が記録される。ユーザのプロファイルに関し、図ではユーザ名のみが示されているが、これ以外の多様な属性が受講管理データベースに記録されてもよい。各科目の受講実績は、科目毎及び統合された履修率、並びに各章につき、最終学習日、理解度テストの得点、及び終了フラグ(すなわち合否の別)を含む。
【0039】
再び図4を参照する。ステップS2において、スケジュール決定手段13は、特定されたオンライン講座について受講のモデルスケジュールを決定する。モデルスケジュールの決定は、例えば、オンライン講座の受講を開始する前に行われる。一例において、スケジュール決定手段13は、あらかじめ決められたルールに従ってモデルスケジュールを決定する。例えば、記憶手段11が、モデルスケジュールを決定するためのルールが1つ以上記録されたルールベースを記憶する。スケジュール決定手段13は、このルールベースを参照してモデルスケジュールを決定する。一例において、このルールは、講座に含まれる章の数及び講座の終了予定日までの日数に基づいてモデルスケジュールを決定する。すなわちこのルールは、過去にこのオンライン講座を受講したユーザの受講結果を用いずに(より詳細には、過去にこのオンライン講座を受講したユーザのうち特定の受講結果を達成したユーザの受講実績を用いずに)モデルスケジュールを決定するものである。ここでいう受講結果には、その講座の最終結果(例えば、合格又は不合格)、及びその講座の最終目標(例えばある資格試験における合格)の少なくとも一方を含む。特定の受講結果とは、例えば、その講座に合格した又は対応する資格試験に合格したという結果である。なお、「過去にこのオンライン講座を受講したユーザの受講結果を用いずに」とは、(特定の受講結果を達成したユーザだけではなく)過去にこのオンライン講座を受講したユーザ全体の受講実績(より詳細には受講実績の時間変化すなわち実際の受講スケジュール)を参照することを排除するものではない。
【0040】
より具体的には、例えばこの講座が4科目全50章からなり、講座の終了予定日まで25日である場合、スケジュール決定手段13は、1日当たり2章を受講するようモデルスケジュールを決定する。ルールにおいて、講座に含まれる科目には優先順位が規定されており(例えば、外務員資格試験対策>FP技能検定対策>ビジネスマナー>ハラスメント撲滅の順)、スケジュール決定手段13は、この優先順位に従ってモデルスケジュールを決定する。例えば、外務員資格試験対策の第1章及びFP技能検定対策の第1章(以上第1日)、ビジネスマナーの第1章及びハラスメント撲滅の第1章(以上第2日)、外務員資格試験対策の第2章及びFP技能検定対策の第2章(以上第3日)、…というモデルスケジュールが決定される。
【0041】
あるいは、スケジュール決定手段13は、ユーザ(具体的には管理者)の指示に応じてモデルスケジュールを決定してもよい。すなわち管理者がモデルスケジュールを作成し、自身が作成したモデルスケジュールを学習支援システム1に入力してもよい。
【0042】
一例において、モデルスケジュールは、ユーザグループを単位として決定される。すなわち、同じユーザグループに属する複数の受講者は、1つのモデルスケジュールを共有する。スケジュール決定手段13は、モデルスケジュールを示す情報を、そのユーザグループの識別情報とともに記憶手段11に記憶する。別の例において、モデルスケジュールは、ユーザ毎に決定されてもよい。この場合、スケジュール決定手段13は、モデルスケジュールを示す情報を、そのユーザの識別情報とともに記憶手段11に記憶する。
【0043】
ステップS3において、タイミング決定手段14は、決定されたモデルスケジュールにおいて警告のタイミングを決定する。警告のタイミングの決定は、例えば、オンライン講座の受講を開始する前に行われる。一例において、タイミング決定手段14は、あらかじめ決められたルールに従って警告のタイミングを決定する。一例において、このルールは、オンライン講座の構成に基づいて定められる。具体的には、図5において例示した講座本編を複数(例えば最大で4つ)の区分に分割する。このルールは、モデルスケジュールにおいて各区分が終了する日を警告のタイミングとして規定する。別の例において、このルールは、カレンダーと対応付けられており、所定の時間的間隔で警告を行うことを規定する。具体的には、日次、週次、月次、又はこれらの組み合わせで警告を行うことが規定される。別の例において、警告のタイミングを決定するためのルールは、ルールベースにおいてモデルスケジュールを決定するためのルールと対応付けられている。タイミング決定手段14は、モデルスケジュールを決定する際に用いたルールと対応するルールを参照して警告のタイミングを決定する。一例において、このルールは、モデルスケジュールにおいて各科目の中間テストが行われる日を警告のタイミングとして規定する。さらに別の例において、警告のタイミングは、ユーザ(具体的には例えば管理者)により指定されてもよい。
【0044】
警告のタイミングとなった場合、警告手段15は、対象として抽出された受講者に対し警告を行う(ステップS4)。一例において、警告手段15は、あらかじめ決められたルール(又は判定条件)に従って対象となる受講者を抽出する。このルールは、例えば、ルールベースにおいてモデルスケジュールを決定するためのルールと対応付けられている。警告手段15は、モデルスケジュールを決定する際に用いたルールと対応するルールを参照して警告の対象となる受講者を抽出する。一例において、このルールは、受講実績がモデルスケジュールよりも遅れている受講者の中から、さらに受講者を絞り込むためのルール(又は条件)である。一例において、警告手段15は、受講実績の変化率が基準よりも低い受講者を警告の対象として抽出する。この例において、各受講者の受講実績が受講管理データベースに記憶される。警告手段15は、受講管理データベースを参照して、対象となる受講者を絞り込む。
【0045】
図7は、ある受講者の受講実績の変化を例示する図である。この図において横軸は日付を、縦軸は受講実績を示す。この図において破線はモデルスケジュールを示し、実線は受講実績を示す。この例では、x月x日以降、受講実績がモデルスケジュールよりも遅れ始め、y月y日において、受講実績の変化率(すなわち図の実線の傾き)が基準を下回った。ステップS4の判断を毎日行っている場合、この受講者は、y月y日において警告の対象として抽出される。別の例において、受講実績がモデルスケジュールよりも遅れ始めた時点(x月x日の次の日)においてこの受講者が警告の対象として抽出されてもよい。あるいは、受講実績がモデルスケジュールよりも遅れている度合い(例えば、現実の履修率とモデルスケジュールにおける理想的な履修率との差)が基準を超えた時点においてこの受講者が警告の対象として抽出されてもよい。
【0046】
別の例において、警告手段15は、あらかじめ決められた受講者グループ(ユーザグループの一例)において相対的に進捗が遅い受講者を警告の対象として抽出する。
【0047】
図8は、ある受講者グループの受講実績を例示する図である。受講者グループは例えば管理者により決められる受講者のグループであり、一例においては同期入社の社員(同一のモデルスケジュールに従って現に学習しているユーザからなるグループの一例)である。この図において横軸は受講実績を、縦軸は受講者数を示す。受講実績は進捗率を示す。警告手段15は、この受講者グループにおいて相対的に進捗が遅い(例えば、下位10%)の受講者(図のハッチング部分)を、警告の対象として抽出する。
【0048】
なお受講実績は図7及び図8の例に限定されず、その時点での受講済の状況を定量化したものであればどのようなものでもよい。例えば、受講実績は、各章の理解度テストの平均点であってもよい。あるいは、受講実績は、理解度テストで合格点を取った章の数、その動画の視聴時間、及び理解度テストの得点等の複数の要素を総合的に考慮したパラメータであってもよい。また、科目毎に重みが設定され、理解度テストで基準点を超えた章の数(又はその他のパラメータ、若しくはそれらの組み合わせ)にその重みを乗算した値が受講実績として用いられてもよい。この重みは例えば講座毎にあらかじめ設定される。
【0049】
警告手段15は、対象として抽出された受講者に対し警告を行う。この警告は例えば、「受講実績がモデルスケジュールよりも遅れています。もっと頑張りましょう」、「受講実績が他の受講者よりも遅れています。頑張りましょう」等、学習を促進するメッセージを含む。
【0050】
警告手段15は、受講者に加え、又は代えて、その受講者の管理者に対し警告を行ってもよい。この警告は例えば、「○○さんの受講実績がモデルスケジュールよりも遅れています。もっと頑張るよう促しましょう」又は「○○さんの受講実績は同期入社のグループの中でかなり遅れています。」等、受講者の受講状況を報告するメッセージを含む。一例において、警告手段15は、電子メールメッセージを用いて警告を行う。電子メールの送信はメールサーバ40を介して行われる。別の例において、警告手段15は、SNSを用いて警告を行う。警告手段15は、警告を行ったタイミング及び警告の内容を示す情報を受講管理データベースに記録する。
【0051】
出力手段16は、受講者又は管理者に、その受講者の受講実績に関する情報を出力する。受講実績に関する情報は、受講の進捗(すなわち受講済みの章を特定する情報)及びテストの結果に加え、受講実績の解析結果を示す情報を含む。受講実績の解析結果は、例えば、その受講者の弱点又は苦手科目又は劣後科目(合格平均を下回る得点の科目)を特定する情報、その受講者が対応する試験に合格する可能性を示す情報を含む。
【0052】
図9は、受講実績に関する情報の表示画面を例示する図である。ここでは、受講者が自己の受講実績を管理するマイページの画面を例示する。この例において、マイページの画面は、オブジェクト91、オブジェクト92、オブジェクト93、オブジェクト94、及びオブジェクト95の複数の表示オブジェクトを有する。オブジェクト91は、その受講者の受講実績を視覚的に示すオブジェクトである。この例においては、図7において例示されたグラフに示される。このグラフは、タブにより講座全体又は科目毎の受講実績を切り替えて表示する。
【0053】
オブジェクト92は、講座の目標及び合格可能性を表示するオブジェクトである。講座の目標は、講座毎にあらかじめ決められている。合格可能性は、後述の変形例において説明される機械学習の技術を用いて学習支援システム1により判断される。あるいは、合格可能性は、その講座を受講中の全受講者における相対的な成績に基づいて判断されてもよい。
【0054】
オブジェクト93は、苦手科目の分析を行うオブジェクトである。オブジェクト93が選択されると、出力手段16は、その受講者が苦手とする科目(又は特定の分野)の分析結果を出力する。この分析結果は、苦手科目(又は苦手分野)を克服するための追加の学習コンテンツへのリンクを含んでもよい。
【0055】
オブジェクト94は、グループ分析の結果を示すオブジェクトである。オブジェクト94が選択されると、出力手段16は、グループ分析の結果を出力する。グループ分析とは、同じ講座を受講中の受講者群における、その受講者の相対的な成績を示す情報である。グループ分析の結果は、この受講者グループにおける受講実績の統計情報(例えば、その時点における学習済章の平均的な数及び理解度テストの平均点等)を含む。
【0056】
オブジェクト95は、管理者からのメッセージを表示するオブジェクトである。オブジェクト95が選択されると、出力手段16は、管理者からのメッセージの履歴を表示する。管理者からのメッセージを表示する画面は、これらのメッセージに対する返信を入力するUIオブジェクトを含む。
【0057】
図10は、受講実績に関する情報の表示画面を例示する図である。ここでは、管理者が受講者グループの受講実績を管理する画面を例示する。この画面は、オブジェクト81、オブジェクト82、オブジェクト83、オブジェクト84、及びオブジェクト85の複数の表示オブジェクトを有する。オブジェクト81は、グループ分析の結果を視覚的に示すオブジェクトである。この例においては、ある講座のある科目の実力検定試験の結果が3次元棒グラフで示されている。このグラフにおいてx軸はある科目の進捗率、y軸は実力検定試験における得点、z軸は人数を示す。管理者は、例えば図示したような分析結果の画面を見ることによって、受講者グループ全体における受講者の理解度や受講の進捗を知ることができる。
【0058】
なおオブジェクト81に表示される分析結果は図10の例に限定されない。例えば、3次元棒グラフのx軸は加重進捗率を示してもよい。加重進捗率は、講座を構成する複数の科目の進捗率にそれぞれ重みを乗算した値である。あるいは、3次元棒グラフのy軸は資格試験の合否結果(又は得点が公表されるものは得点)を示してもよい。
【0059】
オブジェクト82は、受講者グループの目標及びその達成可能性を表示するオブジェクトである。受講者グループの目標は、グループ毎にあらかじめ決められている。目標の達成可能性は、後述の変形例において説明される機械学習の技術を用いて学習支援システム1により判断される。
【0060】
オブジェクト83は、苦手科目の分析を行うオブジェクトである。オブジェクト83が選択されると、出力手段16は、その受講者グループが苦手とする科目(又は特定の分野)の分析結果を出力する。
【0061】
オブジェクト84は、グループ分析の結果を示すオブジェクトである。オブジェクト94が選択されると、出力手段16は、グループ分析の結果を出力する。グループ分析とは、その受講者グループに属する受講者の受講実績やテストの成績の分布を示す情報である。受講者全体が複数のサブグループに分割され、各サブグループについて分析が行われてもよい。この場合に、受講実績やテストの成績について他のサブグループとの比較が行われてもよい。例えば受講者の進捗や成績に応じて、その受講者が属するサブグループが変更されてもよい。
【0062】
オブジェクト85は、受講者からのメッセージを表示するオブジェクトである。オブジェクト85が選択されると、出力手段16は、受講者からのメッセージの履歴を表示する。受講者からのメッセージを表示する画面は、これらのメッセージに対する返信を入力するUIオブジェクトを含む。管理者はこのUIオブジェクトを介して受講者と一対一で、又は一対他でメッセージをやりとりすることができる。
【0063】
これらの情報を参照することにより、管理者は、受講実績が遅れている受講者に対しフォローアップ等の受講を促進する対応を取ることができる。これにより、例えば資格試験の合格率の向上をすることができる。出力手段16は、受講者又は管理者からの要求に応じて管理画面を出力する。
【0064】
なお図9及び図10の管理画面はあくまで例示であり、出力手段16が出力する情報がこれに限定されない。オブジェクト91乃至95の少なくとも一部が省略されてもよいし、これら以外のオブジェクトが追加されてもよい。
【0065】
3.変形例
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下の変形例に記載した事項のうち2つ以上のものが組み合わせて適用されてもよい。
【0066】
3-1.変形例1(スケジュール決定手段)
スケジュール決定手段13がモデルスケジュールを決定する手法は実施形態において例示したものに限定されない。モデルスケジュールは、例えば以下のうち1種の手法を用いて決定される。
(1)ルールベースを用いてモデルスケジュールを決定する(実施形態において説明した例)。
(2)ユーザ(例えば管理者)が作成したモデルスケジュールの入力を学習支援システムが受け付け、受け付けたモデルスケジュールを使用することを決定する。すなわちユーザが手動でモデルスケジュールを決定する(実施形態において説明した別の例)。
(3)機械学習を用いてモデルスケジュールを決定する。
(4)ユーザグループに属する複数のユーザの受講実績を用いてモデルスケジュールを決定する。
【0067】
機械学習によりモデルスケジュールを決定する例を説明する。この機械学習モデルは、入力層、中間層、及び出力層を有する。学習支援システム1は、この機械学習モデルに対し、過去においてその講座を受講済の複数の受講者の受講実績として記録されている受講スケジュールのデータ及びその受講者のプロファイルを入力層に、講座を受講した結果(又は最終成果)のデータを出力層に、教師データとして与えて機械学習をさせる。一例として、受講スケジュールのデータは、日付を列に、講座に含まれる科目の章を行に取ったマトリクスにおいてその章を受講した日に「1」を他には「0」を記載したデータである。最終成果のデータは、講座の目標である資格試験の合否を示すデータである。この機械学習の処理は、例えば分析サーバ50により行われる。
【0068】
スケジュール決定手段13は、こうして得られた学習済モデルを用いてモデルスケジュールを決定する。例えば、スケジュール決定手段13は、あらかじめ決められたルールに従ってモデルスケジュールの複数の候補を生成する。スケジュール決定手段13は、これら複数の候補を順次、対象となる受講者のプロファイルと一緒に学習済モデルに入力する。この入力に対し、学習済モデルから、予想される結果、例えば、目標とする資格試験の合格可能性が出力される。スケジュール決定手段13は、これら複数の候補のうち、合格可能性が基準値を超えるものを選択し、受講者に提示するモデルスケジュールとして決定する。基準値は例えばあらかじめ決められている(80%等)。あるいは、この基準値は管理者又は受講者により決められてもよい。
【0069】
このように機械学習を用いてモデルスケジュールを決定することにより、過去の受講者の実績に基づいて最適化されたモデルスケジュールを提示することができる。
【0070】
ユーザグループに属する複数のユーザの受講実績を用いてモデルスケジュールを決定する例を説明する。この例において、所定のユーザグループ(例えば同期入社の社員のユーザグループ)においてその時点において受講中の(まだ受講が修了していない)講座の受講実績を用いてモデルスケジュールが決定される。すなわち、この例では、受講を開始する前の時点においてモデルスケジュール自体は確定しない(このユーザグループに属するユーザの受講実績を用いてモデルスケジュールを決定することが決定される)。
【0071】
一例において、モデルスケジュールは、そのユーザグループに属するユーザの受講実績の統計的代表値を用いて決定される。例えば、そのユーザグループにおける受講実績が図8のような分布であった場合、この分布の統計的代表値がモデルスケジュールとして用いられる。統計的代表値としては、例えば、平均値、最頻値、又は上位x%値(例えば上位30%値)が用いられる。より詳細な例において、その時点におけるそのユーザグループの受講実績の平均値が4科目全50章のうち25章である場合、25章がモデルスケジュールである。
【0072】
3-2.変形例2(タイミング決定手段)
タイミング決定手段14が警告のタイミングを決定する手法は実施形態において例示したものに限定されない。警告のタイミングは、例えば以下の少なくとも1種である。
(1)オンライン講座の構成に基づいて定められるタイミング。例えば、モデルスケジュールにおいて決められた区分が終了する日(実施形態において説明した例)。
(2)カレンダーに基づいて定められるタイミング(日次、週次、月次など。実施形態において説明した別の例)。
(3)ルールベース及びモデルスケジュールに基づいて定められるタイミング。例えば、モデルスケジュールにおいて中間テストが行われる日(実施形態において説明したさらに別の例)。
(4)ユーザが指定したタイミング(実施形態において説明したさらに別の例)。
(5)機械学習によるタイミングの決定。
【0073】
機械学習によりタイミングを決定する例を説明する。学習支援システム1は、この機械学習モデルに対し、過去においてその講座を受講済の複数の受講者の受講実績として記録されている受講スケジュールのデータ、その受講者のプロファイル、及び警告を行ったタイミングを入力層に、警告後の効果の有無を示すデータを出力層に、教師データとして与えて機械学習をさせる。効果の有無を示すデータは、例えば、警告後において学習の進捗が向上したか否かを示す。学習の進捗が向上したか否かは、所定の基準、例えば、警告後の所定期間における理解度テストの平均得点が警告前の所定期間における理解度テストの平均得点よりも増加したか否かという基準で判断される。あるいは、この所定の基準は、警告後の所定期間における学習進捗率が警告前の所定期間における学習進捗率よりも増加したか否かという基準で判断されてもよい。学習進捗率とは、時間当たりの学習進捗の度合いを示すパラメータ、具体的には、(理解度テストに合格した章の数)/日、又は(理解度テストに合格した章の動画再生時間)/日である。
【0074】
タイミング決定手段14は、こうして得られた学習済モデルを用いて警告タイミングを決定する。例えば、タイミング決定手段14は、あらかじめ決められたルールに従って警告タイミングの複数の候補を生成する。タイミング決定手段14は、これら複数の候補を順次、対象となる受講者のこれまでの受講実績及びプロファイルと一緒に学習済モデルに入力する。この入力に対し、学習済モデルから、予想される結果、すなわち警告の効果が得られる可能性が出力される。タイミング決定手段14は、これら複数の候補のうち、警告の効果が得られる可能性が基準値を超えるものを選択し、警告を行うタイミングとして決定する。基準値は例えばあらかじめ決められている(80%等)。あるいは、この基準値は管理者又は受講者により決められてもよい。
【0075】
このように機械学習を用いて警告のタイミングを決定することにより、過去の受講者の実績に基づいて最適化されたタイミングで警告を行うことができる。
【0076】
タイミング決定手段14は、1人のユーザに対し、異なる手法で決定された複数のモデルスケジュールを設定してもよい。例えば、タイミング決定手段14は、1人のユーザに対し、管理者が作成したモデルスケジュール、及び機械学習により決定されたモデルスケジュールの2つのモデルスケジュールが設定されてもよい。
【0077】
3-3.変形例3(警告の対象)
警告の対象となる受講者を抽出する手法は実施形態において例示したものに限定されない。警告の対象となる受講者は、例えば、(a)その受講者の受講実績とモデルスケジュールとの差が所定の条件(第1条件)を満たす受講生のうち、(b)その受講生の受講実績自体が(モデルスケジュールとの比較でなく)所定の条件(第2条件)を満たす受講生である。
【0078】
第1条件は例えば以下の少なくとも1種である。
(1a)その受講生の受講実績がモデルスケジュールよりも遅れている。
(1b)その受講生の受講実績のモデルスケジュールからの遅れがしきい値よりも大きい。
このしきい値は、例えばモデルスケジュールを決定する手法に応じて決定されてもよい。例えば、モデルスケジュールが管理者により作成されたものであればしきい値は相対的に小さく(すなわち警告が出やすく)、モデルスケジュールがユーザグループに属する複数のユーザの受講実績を用いて決定されたものであればしきい値は相対的に大きく(すなわち警告が出にくく)設定される。
【0079】
第2条件は例えば以下の少なくとも1種である。
(2a)その受講生自身の受講実績の時間変化がしきい値よりも小さい。
(2b)その受講生自身の受講実績の絶対値がしきい値よりも小さい。
(2c)その受講生自身の受講実績と、同じユーザグループに属する他の複数のユーザの受講実績の代表値との差の時間変化がしきい値よりも大きい。
(2a)~(2c)のしきい値は、例えばモデルスケジュールを決定する手法に応じて決定されてもよい。一例において、学習支援システム1は、受講開始からの経過日数に応じてしきい値を計算する数式を有する。学習支援システム1は、この数式に従ってしきい値を計算する。これらの数式又は数式における係数セットは複数用意されており、学習支援システム1はモデルスケジュールを決定する手法に応じて一の数式又は係数セットを選択する。例えば、モデルスケジュールが管理者により作成されたものであればしきい値が相対的に小さく(すなわち警告が出やすく)、モデルスケジュールがユーザグループに属する複数のユーザの受講実績を用いて決定されたものであればしきい値が相対的に大きく(すなわち警告が出にくく)なるような数式又は係数セットが選択される。
【0080】
あるいは、(2a)~(2c)のしきい値は、そのユーザグループに属する複数のユーザの受講実績の統計的代表値を用いて決められてもよい。例えば、(2a)のしきい値は、そのユーザグループに属する複数のユーザの受講実績の直近の時間変化(例えば直近の1週間の受講実績の増加)の分布における下位20%の値である。
【0081】
第2条件におけるしきい値は、その受講生が属するユーザグループにおける受講実績の統計的代表値を用いるものに限定されない。その受講生が属するユーザグループとは別のユーザグループ、例えば、同じ講座を過去に受講した受講者からなるユーザグループ(以下「過去グループ」という)の統計的代表値が用いられてもよい。この例において、警告手段15は、過去グループとの対比において、警告の対象となる受講者を抽出する。例えば、警告手段15は、ある受講者に対し警告するか否かを判断する時点において、過去グループにおいてその時点と対応する時点を代表する受講実績を特定する。「ある時点を代表する受講実績」とは、例えば、所望の最終結果が得られた(具体的には目標の資格試験合格した)受講者群において所定の相対的進捗を有する(一例としては最も進捗が遅かった)受講者の受講実績をいう。具体的には、受講終了日まであと10日の時点において、ある受講者に対し警告を行うか否かを判断する場合を考える。直近の3年にこの講座を受講した受講者で資格試験に合格をした者のうち、受講終了日まであと10日の時点において最も進捗が遅かった者でも4科目全50章の講座のうち25章を終えていた場合、「過去グループの残り10日の時点を代表する受講実績」は「25章/50章」である。次に、警告手段15は、その受講者の受講実績(例えば4科目全50章の講座のうち20章を受講済でありモデルスケジュールから遅れている)を、過去グループにおける残り10日の時点を代表する受講実績と対比する。両者の差が基準を満たす(例えば、その受講者の受講実績が過去を代表する受講実績より遅れている)場合、警告手段15は、その受講者を警告の対象として決定する。
【0082】
警告手段15は、警告の対象となる受講者を、前述の第1条件及び第2条件によらずに抽出してもよい。警告手段15は、モデルスケジュールよりも受講実績が遅れている者に加え、モデルスケジュールよりも受講実績が遅れてはいないものの他の条件を満たす受講者に対し警告を行ってもよい。他の条件を満たす受講者は、例えば、所定のユーザグループを代表する受講実績よりも受講実績が遅れている者である。所定のユーザグループは、例えば、現在同じ講座を受講している受講者のグループ、又は過去に同じ講座を受講した受講者のグループである。ユーザグループを代表する受講実績は、受講実績の分布において所定の位置(例えば、平均値、上位10%、下位10%など)にある受講実績をいう。過去の受講者からなるユーザグループは、過去の受講者のうち特定の条件を満たした受講者、例えば目標とする試験に合格した受講者又は各種テスト(例えば実力検定テスト)の得点が基準点以上であった受講者のみからなるユーザグループであってもよい。
【0083】
例えば、警告の対象は、機械学習の技術を用いて決定されてもよい。学習支援システム1は、この機械学習モデルに対し、過去においてその講座を受講済の複数の受講者の受講実績として記録されている受講スケジュールのデータ、その受講者のプロファイル、及び警告を行った対象及びそのタイミングを入力層に、警告後の効果の有無を示すデータを出力層に、教師データとして与えて機械学習をさせる。
【0084】
警告手段15は、こうして得られた学習済モデルを用いて警告の対象を決定する。例えば、警告手段15は、あらかじめ決められたルールに従って警告の対象の複数の候補を生成する。警告手段15は、これら複数の候補を順次、対象となる受講者のこれまでの受講実績及びプロファイルと一緒に学習済モデルに入力する。この入力に対し、学習済モデルから、予想される結果、すなわち警告の効果が得られる可能性が出力される。警告の効果は、例えば、目標(例えば資格試験の合格)を達成すると予想される受講者の割合が基準値を超えるか否かにより判断される。警告手段15は、これら複数の候補のうち、学習の進捗が向上すると予想される受講者の割合が基準値を超えるものを選択し、警告の対象として決定する。基準値は例えばあらかじめ決められている(80%等)。あるいは、この基準値は管理者又は受講者により決められてもよい。
【0085】
このように機械学習を用いて警告の対象を決定することにより、過去の受講者の実績に基づいて最適化された対象に対して警告を行うことができる。
【0086】
また、学習支援システム1は、1人の受講者に対して複数のモデルスケジュールを設定してもよい。例えば、学習支援システム1は、1人の受講者に対し、ルールベースを用いて作成されたモデルスケジュール、及び管理者が作成したモデルスケジュールの2つのモデルスケジュールを設定する。警告手段15は、これら2つのモデルスケジュールについて警告の対象者を抽出する。この場合において、警告手段15は、警告を出力する相手をモデルスケジュール毎に設定してもよい。例えば、警告手段15は、ルールベースを用いて作成されたモデルスケジュールとの対比において抽出された受講者に関する警告は受講者本人に出力し、管理者が作成したモデルスケジュールとの対比において抽出された受講者に関する警告は管理者に出力する。
【0087】
3-4.変形例4(警告の内容)
警告手段15が行う警告の内容は実施形態において例示したものに限定されない。警告手段15は、例えば、他の受講者との対比を含む警告を受講者に送信してもよい。他の受講者との対比は、例えば、所定のユーザグループの受講実績の平均値及び理解度テストの平均点等を含む。あるいは、警告手段15は、その時点の受講実績に基づく最終結果の予測を受講者に送信してよい。最終結果の予測は、例えば学習済モデルから得られる。この警告は、例えば、「このままのペースで学習を進めると合格率は10%です。」というメッセージを含む。さらにあるいは、警告手段15は、その受講生が重点的に学習すべき内容を示唆する情報を含んでもよい。重点的に学習すべき内容は、例えば、その受講生が苦手とする科目である。あるいは、重点的に学習すべき内容は、他の受講者との対比で進捗が遅れている科目である。
【0088】
また、警告手段15は、繰り返し警告を行う場合、警告を行うたびにそのレベルを変更してもよい。この場合、警告はあらかじめレベル分けされている。例えば低レベルの警告は励ましのメッセージを含み、中レベルの警告は他の受講者との対比を含み、高レベルの警告はその時点の受講実績に基づく最終結果の予測を含む。
【0089】
例えば、警告の内容は、機械学習の技術を用いて決定されてもよい。学習支援システム1は、この機械学習モデルに対し、過去においてその講座を受講済の複数の受講者の受講実績として記録されている受講スケジュールのデータ、その受講者のプロファイル、及び警告を行ったタイミング及びその内容を入力層に、警告後の効果の有無を示すデータを出力層に、教師データとして与えて機械学習をさせる。
【0090】
警告手段15は、こうして得られた学習済モデルを用いて警告内容を決定する。例えば、警告手段15は、あらかじめ決められたルールに従って警告内容の複数の候補を生成する。警告手段15は、これら複数の候補を順次、対象となる受講者のこれまでの受講実績及びプロファイルと一緒に学習済モデルに入力する。この入力に対し、学習済モデルから、予想される結果、警告の効果が得られる可能性が出力される。警告手段15は、これら複数の候補のうち、警告の効果が得られる可能性が基準値を超えるものを選択し、警告の内容として決定する。基準値は例えばあらかじめ決められている(80%等)。あるいは、この基準値は管理者又は受講者により決められてもよい。
【0091】
このように機械学習を用いて警告の内容を決定することにより、過去の受講者の実績に基づいて最適化された内容の警告を行うことができる。
【0092】
さらに、警告手段15が自動的に送信する警告に加え、管理者は手動で警告又は激励のメッセージを送信してもよい。
【0093】
また、警告手段15は、モデルスケジュールより受講実績が遅れている受講者がいるかどうかに関わらず、又は警告の対象となる受講者がいるかどうかに関わらず、特定のユーザ(例えば管理者)にユーザグループ全体のその時点の受講実績の分析結果を送信してもよい。この分析結果は、例えば、ユーザグループにおける受講実績の分布(図8相当)、統計的代表値(最大値、最小値、及び平均値など)、及び警告の対象となる受講者個人の受講実績を含む。
【0094】
3-5.変形例5(学習コンテンツ)
学習コンテンツの内容は実施形態において例示したものに限定されない。提供手段17は、受講実績に応じて学習コンテンツの内容を適応的に変化させてもよい。例えば、提供手段17は、受講実績からその受講生が苦手としている科目、受講者グループにおいて相対的に成績の悪い科目については、理解度テストの問題数を増やしたり、問題のレベルを下げたりする。あるいは、提供手段17は、理解度テストの結果等から科目横断的(又は分野横断的)な能力(例えば、記憶力、計算力、読解力等)を解析し、弱点である強化を図るための問題を提供してもよい。
【0095】
提供手段17は、講座の残存期間(すなわち終了予定日までの期間)に応じて一部の章の提供を省略したり、少なくとも一部の章を繰り返して提供したり、提供する順番を入れ替えたりしてもよい。
【0096】
3-6.変形例6(モデルスケジュール、警告タイミングの更新)
学習支援システム1は、いったん決定されたモデルスケジュール及び/又は警告タイミングを更新してもよい。モデルスケジュール及び/又は警告タイミングの更新は、所定のイベントを契機として行われる。一例において、モデルスケジュールは警告タイミングに応じて更新されてもよい。例えば、警告の判断が1週間毎に行われる場合において、ある受講者に対し警告を行うことが決定されたときは、スケジュール決定手段13は、そのユーザに対するモデルスケジュールを、その時点における受講実績に応じて更新する。例えば警告を行う時点において終了予定日まであと10日であり30章が未学習であった場合、スケジュール決定手段13は、残り10日で30章を学習するためのモデルスケジュールを決定する。警告手段15は、警告と併せて、更新されたモデルスケジュールを受講者に送信する。次回以降、警告手段15は、この更新されたモデルスケジュールとの対比において、この受講者に対し警告をするか否か判断する。モデルスケジュール及び/又は警告タイミングを更新する契機となるイベントとしては、この外、受講者又は管理者からの更新の指示、カレンダー上のイベント(例えばイベントの日程が変わった)等が挙げられる。
【0097】
3-7.他の変形例
変形例1、2、3、及び4において機械学習を用いる例を説明したが、これらの例において例示した教師データは組み合わせて用いられてもよい。例えば、警告のタイミング及び内容を、機械学習を用いて最適化してもよい。
【0098】
講座の構成は実施形態において例示したものに限定されない。例えば、対象とする講座は単一であってもよい。
【0099】
学習支援システム1は、スケジュール決定手段13により決定されたモデルスケジュールを編集(又は変更)する機能を有してもよい。同様に、学習支援システム1は、タイミング決定手段14により決定された警告タイミングを編集する機能を有してもよい。これらの編集は、例えばその受講者の管理者により行われる。
【0100】
学習支援システム1の具体的な装置構成は、図2において例示されたものに限定されない。要求される機能を実装できるものであれば、学習支援システム1はどのような装置構成を有してもよい。例えば、実施形態において管理サーバ10の機能として説明された機能の一部を、管理サーバ10とは別の装置、例えばクライアント20に実装してもよい。また、管理サーバ10は物理サーバであってもよいし、仮想サーバ(いわゆるクラウドを含む)であってもよい。
【0101】
CPU110により実行されるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、DVD-ROMに記録された状態で提供されてもよいし、インターネット上のサーバからダウンロードされてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10