(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-30
(45)【発行日】2022-09-07
(54)【発明の名称】読書履歴記録システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20120101AFI20220831BHJP
B42D 15/00 20060101ALI20220831BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20220831BHJP
【FI】
G06Q10/00
B42D15/00 331Z
G06Q50/20
(21)【出願番号】P 2018047232
(22)【出願日】2018-03-14
【審査請求日】2021-03-08
(31)【優先権主張番号】P 2017070126
(32)【優先日】2017-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年1月25日及び26日に開催されたPrint Doors 2017 第53回光文堂新春機材展(愛知県名古屋市千種区吹上二丁目6番3号 名古屋吹上ホール)での公開
(73)【特許権者】
【識別番号】000146663
【氏名又は名称】株式会社新興製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 俊一
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】藤沢 信幸
【審査官】菊池 伸郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-037612(JP,A)
【文献】特開2014-203280(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B42D 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
図書管理システムから独立して、指定された図書の図書情報を通帳等の媒体に記録する読書履歴記録システムであって、
前記指定された図書の識別情報を取得する第1取得手段と、
少なくとも1つの図書の識別情報と当該図書の図書情報とを対応付けた状態で記憶する記憶装置に対してネットワークを介さずにアクセスして、取得した識別情報に対応する図書情報
が前記記憶装置に存在するか否かを判別し、取得した識別情報に対応する図書情報が前記記憶装置に記憶されている場合にはその図書情報を取得する第2取得手段と、
取得した識別情報に対応する図書情報が前記記憶装置に記憶されていない場合に、取得した識別情報に対応する図書情報を外部のコンピュータからネットワークを介して取得する第3取得手段と、
取得した図書情報を、前記媒体に記録する記録手段と、
を備える読書履歴記録システム。
【請求項2】
図書管理システムから独立して、指定された図書の図書情報を通帳等の媒体に記録する読書履歴記録システムであって、
前記指定された図書の識別情報を取得する第1取得手段と、
少なくとも1つの図書の識別情報と当該図書の図書情報とを対応付けた状態で記憶する記憶装置に対してネットワークを介さずにアクセスして、取得した識別情報に対応する図書情報を取得する第2取得手段と、
取得した識別情報に対応する図書情報が前記記憶装置に記憶されていない場合に、取得した識別情報に対応する図書情報を外部のコンピュータからネットワークを介して取得する第3取得手段と、
取得した図書情報を、前記媒体に記録する記録手段と、
前記媒体に記録されている図書情報を取得する第4取得手段と、
取得した図書情報が前記記憶装置に記憶されていない場合に、取得した図書情報に対応する識別情報を外部のコンピュータからネットワークを介して取得する第5取得手段と、
取得した図書情報を、取得した識別情報と対応付けた状態で前記記憶装置に記憶する記憶手段と、を備える読書履歴記録システム。
【請求項3】
図書管理システムから独立して、指定された図書の図書情報を通帳等の媒体に記録する読書履歴記録システムであって、
前記指定された図書の識別情報を取得する第1取得手段と、
少なくとも1つの図書の識別情報と当該図書の図書情報とを対応付けた状態で記憶する記憶装置に対してネットワークを介さずにアクセスして、取得した識別情報に対応する図書情報が前記記憶装置に存在するか否かを判別し、取得した識別情報に対応する図書情報が前記記憶装置に記憶されている場合にはその図書情報を取得する第2取得手段と、
取得した識別情報に対応する図書情報が前記記憶装置に記憶されていない場合に、取得した識別情報に対応する図書情報を外部のコンピュータからネットワークを介して取得する第3取得手段と、
取得した図書情報を、前記媒体に記録する記録手段と、を備え、
前記記録手段は、前記媒体内の図書情報の記録位置を検出し、検出した記録位置に図書情報を記録する読書履歴記録システム。
【請求項4】
図書管理システムから独立して、指定された図書の図書情報を通帳等の媒体に記録する読書履歴記録システムであって、
前記指定された図書の識別情報を取得する第1取得手段と、
少なくとも1つの図書の識別情報と当該図書の図書情報とを対応付けた状態で記憶する記憶装置に対してネットワークを介さずにアクセスして、取得した識別情報に対応する図書情報が前記記憶装置に存在するか否かを判別し、取得した識別情報に対応する図書情報が前記記憶装置に記憶されている場合にはその図書情報を取得する第2取得手段と、
取得した識別情報に対応する図書情報が前記記憶装置に記憶されていない場合に、取得した識別情報に対応する図書情報を外部のコンピュータからネットワークを介して取得する第3取得手段と、
取得した図書情報を、前記媒体に記録する記録手段と、を備え、
前記記録手段は、前記媒体内の図書情報の記録位置を検出し、検出した記録位置に図書情報を記録するとともに、前記媒体が複数の頁を含む場合に、図書情報が記録される頁まで頁を捲る読書履歴記録システム。
【請求項5】
取得した識別情報に対応する図書情報が前記記憶装置に記憶されていない場合に、取得した図書情報を、取得した識別情報と対応付けた状態で前記記憶装置に記憶する記憶手段を備える、請求項1
~4の何かに記載の読書履歴記録システム。
【請求項6】
取得した識別情報に対応する図書情報を複数取得した場合に、取得した複数の図書情報のうち何れかの図書情報を選択する選択手段を備え、
前記記憶手段は、選択された図書情報を、取得した識別情報と対応付けた状態で前記記憶装置に記憶する、請求項
5に記載の読書履歴記録システム。
【請求項7】
取得した識別情報に対応する図書情報を複数取得した場合に、取得した複数の図書情報のうち何れかの図書情報を選択する選択手段を備え、
前記記録手段は、選択された図書情報を、前記媒体に記録する、請求項1~
6の何れかに記載の読書履歴記録システム。
【請求項8】
前記媒体は、コンピュータがアクセス可能な記録媒体である、請求項1~
7の何れかに記載の読書履歴記録システム。
【請求項9】
前記記録手段は、取得した図書情報が所定の条件を満たす場合に、取得した図書情報を画像データに変換した状態で前記媒体に記録する、請求項1~
8の何れかに記載の読書履歴記録システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指定された図書の図書情報を通帳等の媒体に記録する読書履歴記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、公共図書館や学校図書館等において、利用者の読書意欲を促進するために、例えば読書通帳と呼ばれる媒体を利用した読書履歴記録システムの普及が図られている。読書通帳とは、例えば金融機関が発行する預金通帳等と同様に利用者毎に配布される冊子であって、利用者個人の読書履歴(例えば、図書の貸出日や図書名等)や読書の感想等が記録されるように構成されたものである。読書履歴記録システムでは、利用者が、読書通帳に記録された自身の読書履歴を参照することによって、読書に対する達成感を得ることができるとともに新たな読書目標を設定することができるので、当該利用者の読書意欲を向上させることが可能になる。
【0003】
かかる読書履歴記録システムの一例としては、例えば図書の貸出日、図書名、著者名、図書の総ページ数、図書のジャンル、図書の返却予定日等の図書情報を読書通帳の読書履歴欄に記録するものが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような読書履歴記録システムでは、利用者が指定した図書の図書情報を読書通帳に記録する毎に、当該図書情報を、例えば図書館に所蔵されている図書の貸出、返却、検索、登録等の管理を行う図書管理システム等からネットワークを介して取得することが想定されている。そのため、この読書履歴記録システムを図書管理システムと接続して作り込む必要があり、システム導入コストが増大する虞がある。また、かかる読書履歴記録システムでは、図書情報を取得するために、図書管理システムとの間でネットワークを介して通信を行う必要があることから、図書情報を読書通帳に記録する毎に通信負荷がかかるとともに、図書情報の記録に係る時間が長くなる虞がある。さらに、図書館から借りた図書以外に、例えば自分で購入して読み終えた図書の図書情報を記録したいというニーズもある。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、図書管理システムに接続することなく、かつ図書館の蔵書に限定されずに、図書情報を通帳等の媒体に記録する読書履歴記録システムであって、図書情報を媒体に記録する際の通信負荷を低減するとともに、図書情報の記録に係る時間を短縮することの可能な読書履歴記録システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、図書管理システムから独立して、指定された図書の図書情報を通帳等の媒体に記録する読書履歴記録システムであって、前記指定された図書の識別情報を取得する第1取得手段と、少なくとも1つの図書の識別情報と当該図書の図書情報とを対応付けた状態で記憶する記憶装置に対してネットワークを介さずにアクセスして、取得した識別情報に対応する図書情報を取得する第2取得手段と、取得した識別情報に対応する図書情報が前記記憶装置に記憶されていない場合に、取得した識別情報に対応する図書情報を外部のコンピュータからネットワークを介して取得する第3取得手段と、取得した図書情報を、前記媒体に記録する記録手段と、を備える読書履歴記録システムを提供する(発明1)。
【0008】
かかる発明(発明1)によれば、図書管理システムから独立しているので、図書管理システムに接続することなく、かつ図書館の蔵書に限定されずに、図書情報を通帳等の媒体に記録することができる。また、かかる発明(発明1)によれば、指定された図書の識別情報に対応する図書情報が記憶装置に記憶されている場合には、図書情報が記憶装置からネットワークを介さずに取得され、媒体に記録される。また、図書情報が記憶装置に記憶されていない場合には、図書情報が外部のコンピュータからネットワークを介して取得され、媒体に記録される。これにより、図書情報が記憶装置に記憶されている場合には、図書情報を外部のコンピュータからネットワークを介して取得する必要がないので、例えば、図書情報を媒体に記録する毎に当該図書情報を外部のコンピュータからネットワークを介して取得する場合と比較して、図書情報を媒体に記録する際の通信負荷を低減することができるとともに、図書情報の記録に係る時間を短縮することができる。
【0009】
上記発明(発明1)においては、取得した識別情報に対応する図書情報が前記記憶装置に記憶されていない場合に、取得した図書情報を、取得した識別情報と対応付けた状態で前記記憶装置に記憶する記憶手段を備えてもよい(発明2)。
【0010】
かかる発明(発明2)によれば、図書情報が記憶装置に記憶されていない場合には、外部のコンピュータから取得した図書情報が記憶装置に新たに記憶されるので、記憶装置に記憶されている図書情報の量を増やすことができる。これにより、指定された図書の識別情報に対応する図書情報が記憶装置に記憶されている確率が高くなることから、外部のコンピュータから図書情報を取得する回数を減らすことができる。したがって、図書情報を媒体に記録する際に通信負荷がかかること、及び、図書情報の記録に係る時間が長くなるのを抑制することができる。
【0011】
上記発明(発明2)においては、取得した識別情報に対応する図書情報を複数取得した場合に、取得した複数の図書情報のうち何れかの図書情報を選択する選択手段を備え、記憶手段は、選択された図書情報を、取得した識別情報と対応付けた状態で前記記憶装置に記憶してもよい(発明3)。
【0012】
例えば、外部のコンピュータにおいて、1つの識別情報に対して互いに異なる図書の図書情報が対応付けられている場合や、1つの識別情報に対して同一図書の複数の図書情報(例えば、図書情報の一部(例えば図書名や著者名等)の表現が複数の図書情報毎に異なっている等)が対応付けられている場合には、取得した識別情報に対して複数の図書情報が外部のコンピュータから得られることから、取得した複数の図書情報が媒体に記録される虞がある。または、利用者が意図しない情報が媒体に書き込まれる虞もある。そこで、かかる発明(発明3)によれば、複数の図書情報の中から所望の図書情報を選択し、選択された図書情報を、取得した識別情報と対応付けた状態で記憶装置に記憶することができるので、例えば、1つの識別情報と1つの図書情報との対応関係を正確に管理することができる。
【0013】
上記発明(発明1~3)においては、取得した識別情報に対応する図書情報を複数取得した場合に、取得した複数の図書情報のうち何れかの図書情報を選択する選択手段を備え、記録手段は、選択された図書情報を前記媒体に記録してもよい(発明4)。
【0014】
かかる発明(発明4)によれば、複数の図書情報の中から所望の図書情報を選択し、選択された図書情報を媒体に記録することができるので、例えば、外部のコンピュータにおいて、1つの識別情報に対して互いに異なる図書の図書情報が対応付けられていた場合であっても、利用者が指定した図書の図書情報を正確に記録することができる。
【0015】
上記発明(発明1~4)においては、前記媒体は、コンピュータがアクセス可能な記録媒体であってもよい(発明5)。
【0016】
かかる発明(発明5)によれば、図書情報が、コンピュータがアクセス可能な記録媒体に記録されているので、例えば、記録媒体に記録された図書情報に基づく処理(例えば、図書情報の表示、編集、集計処理や、推奨図書の検索及び提示処理等)を、コンピュータを用いて容易に行うことができる。
【0017】
上記発明(発明1~5)においては、前記媒体に記録されている図書情報を取得する第4取得手段と、取得した図書情報が前記記憶装置に記憶されていない場合に、取得した図書情報に対応する識別情報を前記外部のコンピュータからネットワークを介して取得する第5取得手段と、取得した図書情報を、取得した識別情報と対応付けた状態で前記記憶装置に記憶する記憶手段と、を備えてもよい(発明6)。
【0018】
かかる発明(発明6)によれば、媒体から取得した図書情報が記憶装置に記憶されていない場合には、当該図書情報を記憶装置に新たに記憶することができるので、例えば外部のコンピュータから図書情報を取得しない場合であっても、記憶装置に記憶されている図書情報の量を効率良く増やすことができる。
【0019】
上記発明(発明1~6)においては、前記記録手段は、取得した図書情報が所定の条件を満たす場合に、取得した図書情報を画像データに変換した状態で前記媒体に記録してもよい(発明7)。
【0020】
ここで、所定の条件とは、例えば、図書情報が、図書情報を媒体に記録する装置が未対応の文字(例えば、外国文字や旧字等)データを含むことであってもよいし、当該装置が未対応の書体(フォント)を含むように構成されていることであってもよいし、文字以外のデータ(例えば記号や絵等)を含むように構成されていることであってもよい。
【0021】
かかる発明(発明7)によれば、例えば、図書情報を媒体に記録する装置が未対応の文字データが当該図書情報に含まれる場合であっても、当該図書情報を、文字データが文字化け等していない状態で媒体に記録することができる。これにより、図書情報を媒体に正確に記録することが可能になる。
【0022】
上記発明(発明1~7)においては、前記記録手段は、前記媒体内の図書情報の記録位置を検出し、検出した記録位置に図書情報を記録してもよい(発明8)。
【0023】
かかる発明(発明8)によれば、例えば利用者が媒体内の図書情報の記録位置を自ら指定することなく、図書情報を媒体内の適切な位置に自動的に記録することが可能になる。これにより、図書情報を媒体に記録する際の利便性を向上させることができる。
【0024】
上記発明(発明1~8)においては、前記記録手段は、前記媒体が複数の頁を含む場合に、図書情報が記録される頁まで頁を捲ってもよい(発明9)。
【0025】
かかる発明(発明9)によれば、例えば図書情報を媒体に記録する際に、図書情報が記録される媒体内の頁を利用者が自ら捲ることなく、当該頁を自動的に捲ることが可能になる。これにより、図書情報を媒体に記録する際の利便性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の読書履歴記録システムによれば、図書管理システムに接続することなく、かつ図書館の蔵書に限定されずに、図書情報を通帳等の媒体に記録することができる。また、本発明の読書履歴記録システムによれば、図書情報を媒体に記録する際の通信負荷を低減することができるとともに、図書情報の記録に係る時間を短縮することができる。これにより、例えば公共図書館や学校図書館等での図書サービスに好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る読書履歴記録システムの基本構成を概略的に示す図である。
【
図3】第1実施形態に係る読書履歴記録システムで主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【
図5】読書通帳に記録される内容の一例を示す図である。
【
図6】第1実施形態に係る読書履歴記録システムの主要な処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の第2実施形態に係る読書履歴記録システムで主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【
図8】第2実施形態に係る読書履歴記録システムの主要な処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】第2実施形態に係る読書履歴記録システムにおいて、読書通帳に記録される内容の一例を示す図である。
【
図10】本発明の第3実施形態に係る読書履歴記録システムで主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【
図11】端末装置の表示部に表示される表示画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。ただし、この実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0029】
(1)読書履歴記録システムの基本構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る読書履歴記録システムの基本構成を概略的に示す図である。本実施形態に係る読書履歴記録システムは、例えば、公共図書館や学校図書館等の図書館において、当該図書館に所蔵されている図書の貸出、返却、検索、登録等の管理を行う図書管理システムから独立して(つまり、図書管理システムに接続することなく)設けられたシステムであって、利用者が指定した図書の図書情報(例えば、図書Bの図書名、著者名、出版社名、発行年月日、図書分類、価格等)を、当該利用者の読書履歴を記録するための通帳(以下、読書通帳と称する)に記録するシステムである。この読書履歴記録システムは、
図1に示すように、利用者が指定した図書Bに付された当該図書Bの識別情報を読み取る読取装置10と、読取装置10によって読み取られた識別情報に対応する図書Bの図書情報を取得する端末装置20と、取得した図書情報を当該利用者の読書通帳PBに記録する記録装置30と、から構成されている。なお、本実施形態において、読書通帳PBは、本発明における「媒体」の一例である。
【0030】
本実施形態において、端末装置20は、図書Bの図書情報を、内部に設けられた記憶装置24(
図2に示す)から取得するように構成されている。また、端末装置20は、図書Bの図書情報が記憶装置24に記憶されていない場合に、図書Bの図書情報を外部の管理サーバ40から取得するように構成されている。端末装置20と、管理サーバ40とは、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等のネットワーク(通信網)NWに接続されており、ネットワークNWを介して相互に通信可能となっている。
【0031】
読取装置10は、図書Bに付された当該図書BのISBN(International Standard Book Number)コード(国際標準図書番号)を示すバーコードや二次元コード等を読み取るリーダーであり、例えば図書Bが貸出又は返却等される場合に、当該図書Bに付されたバーコードや二次元コード等を読み取って、当該バーコードや二次元コード等によって示されるISBNコードを端末装置20に送信するようになっている。なお、ISBNコードは、本発明における「図書の識別情報」の一例である。
【0032】
なお、ここでは、読取装置10がリーダーである場合を一例として説明しているが、この場合に限られない。例えば、読取装置10は、図書Bに付された当該図書BのISBNコードを含む画像を光学的に読み取るイメージスキャナであってもよい。この場合、読取装置10は、読み取った画像に含まれるISBNコードを周知のOCR(Optical Character Recognition)技術を用いて抽出し、抽出したISBNコードを端末装置20に送信してもよい。
【0033】
また、本実施形態では、ISBNコードが図書Bの識別情報の一例である場合を一例として説明しているが、図書Bの識別情報は、例えば、日本図書コードであってもよいし、書籍JAN(Japanese Article Number)コードであってもよい。
【0034】
端末装置20は、例えば、読取装置10及び記録装置30を制御するための専用のコンピュータであってもよいし、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。また、端末装置20は、例えば、携帯端末、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む。)等のように、個々のユーザによって操作される端末装置であってよい。
【0035】
記録装置30は、端末装置20によって取得された図書Bの図書情報を読書通帳PBに印刷(記録)するプリンタである。
【0036】
本実施形態において、記録装置30は、読書通帳PB内の図書情報の印刷位置を検出する機能を備える。この機能は、例えば、本願出願人が提案した特開2017-013366号公報に記載の技術を用いて実現される。この場合、例えば利用者が読書通帳PB内の図書情報の印刷位置を自ら指定することなく、図書情報を読書通帳PB内の適切な位置に自動的に印刷することが可能になる。これにより、図書情報を読書通帳PBに記録する際の利便性を向上させることができる。
【0037】
また、本実施形態において、記録装置30は、図書情報が記録される読書通帳PBの頁を捲る機能を備える。この機能は、例えば、本願出願人が提案した特開2017-013366号公報に記載の技術を用いて実現される。この場合、例えば図書情報を読書通帳PBに記録する際に、図書情報が印刷される読書通帳PBの頁を利用者が自ら捲ることなく、当該頁を自動的に捲ることが可能になる。これにより、図書情報を読書通帳PBに記録する際の利便性を向上させることができる。
【0038】
なお、本実施形態では、記録装置30が、読書通帳PB内の図書情報の印刷位置を検出する機能、及び、図書情報が記録される読書通帳PBの頁を捲る機能を備える場合を一例として説明したが、記録装置30は、これらの機能のうち何れか1つの機能を備えていてもよい。
【0039】
管理サーバ40は、図書Bの識別情報を、当該図書Bの図書情報と対応付けた状態でデータベース(図示省略)に記憶しており、図書Bの識別情報を端末装置20から受信した場合に、受信した識別情報に対応する図書情報をデータベースから抽出し、抽出した図書情報を端末装置20に送信する。管理サーバ40は、図書管理システムの外部に設けられたサーバであって、例えば、国内及び/又は外国で発行された全ての図書の識別情報及び図書情報を管理するサーバ(例えば、国立国会図書館のサーバや、書誌情報提供サービス用のサーバ等)であってもよい。なお、管理サーバ40は、本発明における「外部のコンピュータ」の一例である。
【0040】
(2)端末装置の構成
図2を参照して端末装置20について説明する。
図2は、端末装置20の内部構成を示すブロック図である。
図2に示すように、端末装置20は、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、記憶装置24と、表示処理部25と、表示部26と、入力部27と、通信インタフェース部28と、を備えており、各部間の制御信号又はデータ信号を伝送するためのバス29が設けられている。
【0041】
CPU21は、電源が端末装置20に投入されると、ROM22又は記憶装置24に記憶された各種のプログラムをRAM23にロードして実行する。本実施形態では、CPU21は、ROM22又は記憶装置24に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、後述する第1取得手段51、第2取得手段52、第3取得手段53、記録手段54及び記憶手段55(
図3に示す)の機能を実現する。
【0042】
記憶装置24は、例えば、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、磁気記憶装置(例えばHDD(Hard Disk Drive)、フロッピーディスク(登録商標)、磁気テープ等)、光ディスク等の不揮発性の記憶装置であってもよいし、RAM等の揮発性の記憶装置であってもよく、CPU21が実行するプログラムやCPU21が参照するデータを格納する。また、記憶装置24には、後述する図書データ(
図4に示す)が記憶されている。
【0043】
表示処理部25は、CPU21から与えられる表示用データを、表示部26に表示する。表示部26は、例えば、マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Crystal Display)モニタであり、表示用データに基づいて薄膜トランジスタを駆動することで、表示されるデータを表示画面に表示する。
【0044】
入力部27は、キーボードやマウス等で構成されている。なお、端末装置20が釦入力方式の装置である場合には、入力部27は、ユーザの操作入力を受け入れるための方向指示釦及び決定釦等の複数の指示入力釦を含む釦群と、テンキー等の複数の指示入力釦を含む釦群とを備え、各釦の押下(操作)入力を認識してCPU21へ出力するためのインタフェース回路を含む。
【0045】
端末装置20がタッチパネル入力方式の装置である場合には、入力部27は、主として表示画面に指先又はペンで触れることによるタッチパネル方式の入力を受け付ける。タッチパネル入力方式は、静電容量方式等の公知の方式でよい。
【0046】
通信インタフェース部28は、読取装置10及び記録装置30の各々と通信を行うためのインタフェース回路と、ネットワークNWを介して管理サーバ40と通信を行うためのインタフェース回路と、を含む。また、通信インタフェース部28は、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の外部記録媒体と通信を行うためのインタフェース回路を含んでもよい。
【0047】
(3)読書履歴記録システムにおける各機能の概要
本実施形態の読書履歴記録システムで実現される機能について、
図3を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係る読書履歴記録システムで主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
図3の機能ブロック図では、第1取得手段51、第2取得手段52、第3取得手段53及び記録手段54が本発明の主要な構成に対応している。他の手段(ここでは、記憶手段55)は、必ずしも必須の構成ではないが、本発明をさらに好ましくするための構成要素である。
【0048】
第1取得手段51は、指定された図書BのISBNコード(識別情報)を取得する機能を備える。
【0049】
第1取得手段51の機能は、例えば以下のように実現される。端末装置20のCPU21は、例えば、利用者が指定した図書Bが貸出又は返却される場合に、当該図書Bに付されたISBNコードが読取装置10によって読み出されると、読み出されたISBNコードを通信インタフェース部28を介して受信(取得)する。そして、CPU21は、取得したISBNコードを例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。
【0050】
第2取得手段52は、少なくとも1つの図書BのISBNコード(識別情報)と図書Bの図書情報とを対応付けた状態で記憶する記憶装置24に対してネットワークNWを介さずにアクセスして、取得したISBNコードに対応する図書情報を取得する機能を備える。
【0051】
第2取得手段52の機能は、例えば以下のように実現される。端末装置20のCPU21は、第1取得手段51の機能に基づいて図書BのISBNコードを取得すると、記憶装置24に記憶された図書データにアクセスする。ここで、図書データは、例えば
図4に示すように、少なくとも1つの図書BのISBNコードと、当該図書Bの図書情報(図の例では、図書名、著者名、出版社名、その他(例えば、発行年月日、図書分類、価格等))と、が対応付けられた状態で記憶されたデータである。図書データの各項目の内容は、例えば、入力部27を用いて設定されてもよいし、例えばUSBメモリ等の外部記録媒体に記録されたデータを通信インタフェース部28を介して取得することによって設定されてもよい。
【0052】
CPU21は、図書データにアクセスすると、RAM23又は記憶装置24に記憶されたISBNコードに対応する図書情報が存在するか否かを判別する。そして、CPU21は、ISBNコードに対応する図書情報が存在する場合に当該図書情報を抽出(取得)し、取得した図書情報を例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。
【0053】
第3取得手段53は、取得したISBNコード(識別情報)に対応する図書情報が記憶装置24に記憶されていない場合に、取得したISBNコードに対応する図書情報を管理サーバ40(外部のコンピュータ)からネットワークNWを介して取得する機能を備える。
【0054】
第3取得手段53の機能は、例えば以下のように実現される。端末装置20のCPU21は、RAM23又は記憶装置24に記憶されたISBNコードに対応する図書情報が図書データに存在しない場合に、当該ISBNコードに対応する図書情報の送信要求を、通信インタフェース部28及びネットワークNWを介して管理サーバ40に送信する。ここで、送信要求には、RAM23又は記憶装置24に記憶されたISBNコードが含まれている。
【0055】
一方、管理サーバ40は、図書情報の送信要求を端末装置20から受信すると、受信した送信要求に含まれるISBNコードに対応する図書情報をデータベースから抽出し、抽出した図書情報を、ネットワークNWを介して端末装置20に送信する。
【0056】
端末装置20のCPU21は、管理サーバ40から送信された図書情報を通信インタフェース部28を介して受信(取得)すると、取得した図書情報を例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。
【0057】
記録手段54は、取得した図書情報を、読書通帳PB(媒体)に記録する機能を備える。なお、ここでは、読書通帳PBを媒体の一例として説明しているが、媒体は、例えば、枚葉式の用紙やシート等(シール状に形成されたものも含む)であってもよい。
【0058】
また、記録手段54は、読書通帳PB(媒体)内の図書情報の印刷位置(記録位置)を検出し、検出した印刷位置に図書情報を印刷(記録)してもよい。
【0059】
さらに、記録手段54は、読書通帳PB(媒体)が複数の頁を含む場合に、図書情報が記録される頁まで頁を捲ってもよい。
【0060】
記録手段54の機能は、例えば以下のように実現される。端末装置20のCPU21は、第2取得手段52又は第3取得手段53の機能に基づいて図書情報を取得すると、取得した図書情報を通信インタフェース部28を介して記録装置30に送信し、図書情報を読書通帳PBに記録するように記録装置30を制御する。
【0061】
ここで、読書通帳PBに記録される内容の一例を
図5に示す。
図5の例において、読書通帳PBの各頁には、利用者が指定した図書Bの図書情報を記入するための図書記事欄が設けられており、図書記事欄には、図書情報が記録されたときの年月日(図の例では、「記録年月日」)と、図書情報(図の例では、「図書名」、「著者名」、「出版社名」)とが記録される。
【0062】
記録装置30は、端末装置20から図書情報を受信すると、受信した図書情報(ここでは、図書Bの図書名、著者名、出版社名)と、図書情報の記録年月日とを、読書通帳PBの図書記事欄に印刷(記録)する。ここで、本実施形態では、記録装置30は、例えば上述した特開2017-013366号公報に記載の技術を用いて図書情報の印刷位置(記録位置)を検出し、検出した印刷位置に図書情報を印刷(記録)する。また、本実施形態では、記録装置30は、例えば上述した特開2017-013366号公報に記載の技術を用いて、図書情報が記録される頁まで頁を捲る。
【0063】
なお、記録装置30は、受信した図書情報と、図書情報の記録年月日とを、読書通帳PB以外の他の媒体(例えば、枚葉式の用紙やシート等)に印刷(記録)してもよい。この場合、利用者は、例えば、印刷された用紙やシート等をまとめることによって、自身の読書履歴が記載された文書を作成することができる。
【0064】
記憶手段55は、取得したISBNコード(識別情報)に対応する図書情報が記憶装置24に記憶されていない場合に、取得した図書情報を、取得したISBNコードと対応付けた状態で記憶装置24に記憶する機能を備える。
【0065】
記憶手段55の機能は、例えば以下のように実現される。端末装置20のCPU21は、第3取得手段53の機能に基づいて図書情報を取得した場合に、取得した図書情報を、RAM23又は記憶装置24に記憶されたISBNコードと対応付けた状態で図書データに記憶する。
【0066】
これにより、図書情報が記憶装置24に記憶されていない場合には、管理サーバ40から取得した図書情報が記憶装置24に新たに記憶されるので、記憶装置24に記憶されている図書情報の量を増やすことができる。このため、指定された図書BのISBNコードに対応する図書情報が記憶装置24に記憶されている確率が高くなることから、管理サーバ40から図書情報を取得する回数を減らすことができる。したがって、図書情報を読書通帳PB等の媒体に記録する際に通信負荷がかかること、及び、図書情報の記録に係る時間が長くなるのを抑制することができる。
【0067】
(4)本実施形態の読書履歴記録システムの主要な処理のフロー
次に、本実施形態の読書履歴記録システムにより行われる主要な処理のフローの一例について、
図6のフローチャートを参照して説明する。
【0068】
先ず、端末装置20のCPU21は、例えば、利用者が指定した図書Bが貸出又は返却される場合に、当該図書Bに付されたISBNコードが読取装置10によって読み出されると、読み出されたISBNコードを通信インタフェース部28を介して受信(取得)する(ステップS100)。そして、CPU21は、取得したISBNコードを例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。
【0069】
次に、端末装置20のCPU21は、記憶装置24に記憶された図書データにアクセスして、RAM23又は記憶装置24に記憶されたISBNコードに対応する図書情報が存在するか否かを判別する。そして、CPU21は、ISBNコードに対応する図書情報が存在する場合に当該図書情報を抽出(取得)する(ステップS102)。また、CPU21は、取得した図書情報を例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。
【0070】
次いで、端末装置20のCPU21は、ステップS102にてISBNコードに対応する図書情報が記憶装置24に記憶されていると判別した場合に(ステップS104:YES)、ステップS108の処理に移行する。また、CPU21は、ISBNコードに対応する図書情報が記憶装置24に記憶されていないと判別した場合に(ステップS104:NO)、ステップS100で取得したISBNコードに対応する図書情報の送信要求を、通信インタフェース部28及びネットワークNWを介して管理サーバ40に送信する。
【0071】
一方、管理サーバ40は、図書情報の送信要求を端末装置20から受信すると、受信した送信要求に含まれるISBNコードに対応する図書情報をデータベースから抽出し、抽出した図書情報を、ネットワークNWを介して端末装置20に送信する。そして、端末装置20のCPU21は、管理サーバ40から送信された図書情報を通信インタフェース部28を介して受信(取得)すると(ステップS106)、取得した図書情報を例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。
【0072】
次に、端末装置20のCPU21は、ステップS102又はステップS106にて取得した図書情報を、通信インタフェース部28を介して記録装置30に送信して、図書情報を読書通帳PBに記録するように記録装置30を制御する。一方、記録装置30は、端末装置20から図書情報を受信すると、受信した図書情報と、図書情報の記録年月日とを、読書通帳PBの図書記事欄に印刷(記録)する(ステップS108)。ここで、記録装置30は、図書情報の印刷位置(記録位置)を検出し、検出した印刷位置に図書情報を印刷(記録)する。また、記録装置30は、図書情報が記録される頁まで頁を捲る。なお、記録装置30は、受信した図書情報と、図書情報の記録年月日とを、読書通帳PB以外の他の媒体(例えば、枚葉式の用紙やシート等)に印刷(記録)してもよい。
【0073】
また、端末装置20のCPU21は、ステップS106にて図書情報を取得した場合に、取得した図書情報を、RAM23又は記憶装置24に記憶されたISBNコードと対応付けた状態で図書データに記憶してもよい(ステップS110)。
【0074】
上述したように、本実施形態の読書履歴記録システムによれば、図書管理システムから独立しているので、図書管理システムに接続することなく、かつ図書館の蔵書に限定されずに、図書情報を読書通帳PB等の媒体に記録することができる。また、本実施形態の読書履歴記録システムによれば、指定された図書BのISBNコードに対応する図書情報が記憶装置24に記憶されている場合には、図書情報が記憶装置24からネットワークNWを介さずに取得され、媒体に記録される。また、図書情報が記憶装置24に記憶されていない場合には、図書情報が管理サーバ40からネットワークNWを介して取得され、媒体に記録される。これにより、図書情報が記憶装置24に記憶されている場合には、図書情報を管理サーバ40からネットワークNWを介して取得する必要がないので、例えば、図書情報を媒体に記録する毎に当該図書情報を管理サーバ40からネットワークNWを介して取得する場合と比較して、図書情報を媒体に記録する際の通信負荷を低減することができるとともに、図書情報の記録に係る時間を短縮することができる。
【0075】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の読書履歴記録システムは、
図7に示すように、第4取得手段56及び第5取得手段57を備える点において、第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態と異なる構成について説明する。
【0076】
第4取得手段56は、読書通帳PB(媒体)に記録されている図書情報を取得する機能を備える。第4取得手段56の機能は、例えば以下のように実現される。なお、ここでは、記録装置30がイメージスキャン機能を備えていることを想定する。
【0077】
端末装置20のCPU21は、例えば、記録手段54の機能に基づいて図書情報を読書通帳PBに記録する場合に、読書通帳PB内で図書情報が記録されている頁をイメージスキャンするように記録装置30を制御する。記録装置30は、端末装置20の制御に基づいてイメージスキャンを行うと、読み取られた画像を端末装置20に送信する。
【0078】
端末装置20のCPU21は、記録装置30から送信された画像を通信インタフェース部28を介して受信すると、受信した画像に含まれる図書情報を例えばOCR技術を用いて抽出(取得)し、取得した図書情報を例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。
【0079】
第5取得手段57は、取得した図書情報が記憶装置24に記憶されていない場合に、取得した図書情報に対応するISBNコード(識別情報)を管理サーバ40(外部のコンピュータ)からネットワークNWを介して取得する機能を備える。
【0080】
第5取得手段57の機能は、例えば以下のように実現される。端末装置20のCPU21は、第4取得手段56の機能に基づいて図書情報を取得すると、記憶装置24に記憶された図書データにアクセスして、RAM23又は記憶装置24に記憶された図書情報に対応するISBNコードが存在するか否かを判別する。そして、CPU21は、RAM23又は記憶装置24に記憶された図書情報に対応するISBNコードが図書データに存在しない場合に、例えば所定のタイミングにおいて、当該図書情報に対応するISBNコードの送信要求を、通信インタフェース部28及びネットワークNWを介して管理サーバ40に送信する。ここで、送信要求には、RAM23又は記憶装置24に記憶された図書情報が含まれている。また、所定のタイミングとは、例えば、図書情報を読書通帳PBに記録する処理が行われていないタイミングであってもよいし、送信要求を行うことを、入力部27を用いて指示されたタイミングであってもよいし、所定の期間(例えば、24時間等)毎のタイミング等であってもよい。
【0081】
一方、管理サーバ40は、ISBNコードの送信要求を端末装置20から受信すると、受信した送信要求に含まれる図書情報に対応するISBNコードをデータベースから抽出し、抽出したISBNコードを、ネットワークNWを介して端末装置20に送信する。
【0082】
端末装置20のCPU21は、管理サーバ40から送信されたISBNコードを通信インタフェース部28を介して受信(取得)すると、取得したISBNコードを例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。
【0083】
本実施形態において、記憶手段55は、取得した図書情報を、取得したISBNコード(識別情報)と対応付けた状態で記憶装置24に記憶する機能を備える。記憶手段55の機能は、例えば以下のように実現される。端末装置20のCPU21は、第4取得手段56の機能に基づいて取得した図書情報を、第5取得手段57の機能に基づいて取得したISBNコードと対応付けた状態で図書データに記憶する。
【0084】
本実施形態の読書履歴記録システムにより行われる主要な処理のフローの一例について、
図8のフローチャートを参照して説明する。
【0085】
先ず、端末装置20のCPU21は、例えば図書情報が読書通帳PBに記録される場合に、読書通帳PBに記録されている図書情報を取得する(ステップS200)。具体的に説明すると、CPU21は、例えば
図6のステップS108の処理において、読書通帳PB内で図書情報が記録されている頁をイメージスキャンするように記録装置30を制御する。記録装置30は、端末装置20の制御に基づいてイメージスキャンを行うと、読み取られた画像を端末装置20に送信する。端末装置20のCPU21は、記録装置30から送信された画像を通信インタフェース部28を介して受信すると、受信した画像に含まれる図書情報を例えばOCR技術を用いて抽出(取得)し、取得した図書情報を例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。
【0086】
端末装置20のCPU21は、図書情報を取得すると、記憶装置24に記憶された図書データにアクセスして、RAM23又は記憶装置24に記憶された図書情報に対応するISBNコードが存在するか否かを判別する(ステップS202)。CPU21は、図書情報に対応するISBNコードが図書データに記憶されている場合には(ステップS202:YES)、処理を終了してもよい。一方、CPU21は、図書情報に対応するISBNコードが図書データに記憶されていない場合には(ステップS202:NO)、ステップS204の処理に移行する。
【0087】
端末装置20のCPU21は、所定のタイミングとなったか否かを判別し(ステップS204)、所定のタイミングとなった場合に(ステップS204:YES)、図書情報に対応するISBNコードの送信要求を、通信インタフェース部28及びネットワークNWを介して管理サーバ40に送信する。なお、CPU21は、所定のタイミングとなっていない場合には(ステップS204:NO)、ステップS204の処理を繰り返し行ってもよい。
【0088】
管理サーバ40は、ISBNコードの送信要求を端末装置20から受信すると、受信した送信要求に含まれる図書情報に対応するISBNコードをデータベースから抽出し、抽出したISBNコードを、ネットワークNWを介して端末装置20に送信する。一方、端末装置20のCPU21は、管理サーバ40から送信されたISBNコードを、ネットワークNW及び通信インタフェース部28を介して受信(取得)すると(ステップS206)、取得したISBNコードを例えばRAM23又は記憶装置24に記憶する。
【0089】
そして、端末装置20のCPU21は、ステップS200にて取得した図書情報を、ステップS206の処理にて取得したISBNコードと対応付けた状態で図書データに記憶する(ステップS208)。
【0090】
このように、本実施形態の読書履歴記録システムによれば、読書通帳PBから取得した図書情報が記憶装置24に記憶されていない場合には、当該図書情報を記憶装置24に新たに記憶することができるので、例えば管理サーバ40から図書情報を取得しない場合であっても、記憶装置24に記憶されている図書情報の量を効率良く増やすことができる。
【0091】
なお、端末装置20のCPU21は、ステップS200の処理において、記録装置30から送信された画像を通信インタフェース部28を介して受信すると、受信した画像に含まれる図書Bに対する利用者の感想及び推奨度等を、例えばOCR技術を用いて抽出(取得)してもよい。
【0092】
ここで、本実施形態に係る読書履歴記録システムにおいて、読書通帳PBに記録される内容の一例を
図9に示す。
図9の例において、読書通帳PBの各頁には、利用者が図書Bの評価を記入するための自己評価欄と、図書情報が記入される図書記事欄とが設けられている。自己評価欄は、図書Bの感想(図の例では、「面白かった」、「普通」、「つまらなかった」)を示す数字(図の例では、1~3)と、友達への図書Bの推奨度(図の例では、「する」、「しない」)を示す数字(図の例では、4~5)とから構成されている。利用者は、図書Bの感想及び推奨度の各々に対応する数字を塗りつぶすことによって、図書Bを評価することができる。また、図書記事欄には、図書情報が記録されたときの年月日(図の例では、「記録年月日」)と、図書情報(図の例では、「図書名」、「著者名」、「出版社名」)とが記録される。
【0093】
端末装置20のCPU21は、受信した画像から図書Bの図書情報(ここでは、図書名、著者名、出版社名)を抽出する際に、当該図書情報に対応する図書Bの評価(ここでは、1~5の数字のうち塗りつぶされた数字)を抽出してもよい。この場合、図書Bの評価を利用者毎に集計することができるので、利用者の評価に基づく処理(例えば、集計結果に基づいて、各利用者に推奨する他の図書を推定する処理等)を行うことが可能になる。
【0094】
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の読書履歴記録システムは、
図10に示すように、選択手段58を備える点において、上記各実施形態と異なっている。以下、上記各実施形態と異なる構成について説明する。
【0095】
なお、本実施形態では、管理サーバ40において、1つのISBNコードに対して複数の図書情報が対応付けられている場合(例えば、1つのISBNコードに対して互いに異なる複数の図書の図書情報が対応付けられている場合や、1つのISBNコードに対して同一図書の複数の図書情報(例えば、図書情報の一部(例えば図書名や著者名等)の表現が複数の図書情報毎に異なっている等)が対応付けられている場合等)を想定する。
【0096】
選択手段58は、取得したISBNコード(識別情報)に対応する図書情報を複数取得した場合に、取得した複数の図書情報のうち何れかの図書情報を選択する機能を備える。
【0097】
選択手段58の機能は、例えば以下のように実現される。端末装置20のCPU21は、第3取得手段53の機能に基づいて図書情報を取得した場合であって、取得した図書情報が複数存在する場合に、例えば
図11に示すように、取得した複数(図の例では4つ)の図書情報(図の例では、図書名、著者名及び出版社名)の中から1つの図書情報の図書名を選択するための表示画面を生成して、表示部26に表示させる。
【0098】
なお、1つの図書情報に含まれる図書名が例えば「シリーズ名」と「タイトル」とから構成されている場合には、CPU21は、「シリーズ名」及び「タイトル」の複数の組み合わせに対応する図書情報を表示部26に表示させてもよい。例えば、CPU21は、「シリーズ名」がA、「タイトル」がB、「著者名」がC、「出版社名」がDの1つの図書情報を取得した場合に、「A+B+C+D」、「A+C+D」及び「B+C+D」の3つの図書情報を表示部26に表示させてもよい。
【0099】
そして、CPU21は、例えば読書履歴記録システムの管理者(司書でもよい)等が、入力部27を用いて、複数の図書情報の中から1つの図書情報を選択したことを認識すると、選択された図書情報を例えばRAM23に記憶する。
【0100】
本実施形態において、記憶手段55は、選択された図書情報を、取得したISBNコード(識別情報)と対応付けた状態で記憶装置24に記憶する機能を備える。
【0101】
本実施形態における記憶手段55の機能は、例えば以下のように実現される。端末装置20のCPU21は、選択手段58の機能に基づいて選択された(例えばRAM23に記憶された)図書情報を、RAM23又は記憶装置24に記憶されたISBNコードと対応付けた状態で図書データに記憶する。
【0102】
このように、本実施形態の読書履歴記録システムによれば、例えば、管理サーバ40において、1つのISBNコードに対して複数の図書情報が対応付けられている場合であっても、複数の図書情報の中から所望の図書情報を選択し、選択された図書情報を、取得したISBNコードと対応付けた状態で記憶装置24に記憶することができるので、例えば、1つのISBNコードと1つの図書情報との対応関係を正確に管理することができる。
【0103】
以下、上述した各実施形態の変形例について説明する。
(変形例1)
上記第3実施形態では、管理サーバ40から取得した図書情報が図書データに記憶される際に、例えば読書履歴記録システムの管理者(司書でもよい)等によって、複数の図書情報の中から1つの図書情報が選択される場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、管理サーバ40から取得した図書情報が読書通帳PBに記録される際に、利用者によって、複数の図書情報の中から1つの図書情報が選択されてもよい。
【0104】
この場合、端末装置20のCPU21は、選択手段58の機能として、例えば
図11に示すように、取得した複数の図書情報の中から1つの図書情報を選択するための表示画面を生成して、表示部26に表示させる。
【0105】
そして、CPU21は、例えば読書履歴記録システムの利用者が、入力部27を用いて、複数の図書情報の中から1つの図書情報を選択したことを認識すると、選択された図書情報を例えばRAM23に記憶する。
【0106】
本変形例において、記録手段54は、選択された図書情報を、読書通帳PB(媒体)に記録してもよい。本変形例における記録手段54の機能は、例えば以下のように実現される。端末装置20のCPU21は、選択手段58の機能に基づいて選択された(例えばRAM23に記憶された)図書情報を、通信インタフェース部28を介して記録装置30に送信し、図書情報を読書通帳PBに記録するように記録装置30を制御する。
【0107】
このように、本実施形態の読書履歴記録システムによれば、複数の図書情報の中から所望の図書情報を選択し、選択された図書情報を読書通帳PBに記録に記憶することができるので、例えば、管理サーバ40において、1つのISBNコードに対して互いに異なる図書の図書情報が対応付けられていた場合であっても、利用者が指定した図書の図書情報を正確に記録することができる。
【0108】
なお、本変形例では、選択された図書情報の全てが読書通帳PBに記録される場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、選択された図書情報の中からさらに選択された一部の情報(例えば、
図11の例では「シリーズ名」又は「タイトル」等)が読書通帳PBに記録されてもよい。
【0109】
(変形例2)
上記各実施形態では、記録手段54が、図書情報を、読書通帳PB、枚葉式の用紙やシート等の媒体に記録する場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、媒体は、端末装置20(コンピュータ)がアクセス可能な記録媒体であってもよい。ここで、記録媒体は、例えば、非接触型IC(Integrated Circuit)チップであってもよいし、RFID(Radio Frequency Identifier)タグであってもよいし、フラッシュメモリ等のリムーバブルメディア等であってもよい。
【0110】
本変形例における記録手段54の機能は、例えば以下のように実現される。なお、ここでは、記録媒体の一例としてICチップ(図示省略)が読書通帳PBに設けられており、当該ICチップに対するデータの読み書きを端末装置20の制御に基づいて行うリーダライタ(図示省略)が記録装置30に設けられている場合を想定する。端末装置20のCPU21は、例えば
図6に示すフローチャートのステップS108の処理を行う場合に、図書情報と、図書情報の記録年月日とを、読書通帳PBに設けられたICチップに書き込むようにリーダライタを制御する。リーダライタは、端末装置20から受信した図書情報と、図書情報の記録年月日とを、ICチップに書き込む(記録する)。
【0111】
また、端末装置20のCPU21は、例えば
図8に示すフローチャートのステップS200の処理を行う場合に、読書通帳PBに設けられたICチップから図書情報を読み出すようにリーダライタを制御してもよい。この場合、CPU21は、ICチップから読み出した(取得した)図書情報を、例えば、表示部26に表示させてもよいし、入力部27を用いて編集可能に制御してもよいし、利用者毎や図書毎の読書回数等を集計してもよい。また、CPU21は、ICチップから読み出した(取得した)図書情報に基づいて、利用者に推奨する図書の推定及び提示処理を行ってもよい。
【0112】
このように、本変形例によれば、図書情報が、端末装置20(コンピュータ)がアクセス可能なICチップに記録されているので、例えば、ICチップに記録された図書情報に基づく処理(例えば、図書情報の表示、編集、集計処理や、推奨図書の推定及び提示処理等)を、コンピュータを用いて容易に行うことができる。
【0113】
なお、本変形例では、ICチップ(記録媒体)が読書通帳PBに設けられている場合を一例として説明したが、記録媒体は、例えば、読書通帳PBとは別に単独で設けられていてもよいし、記録媒体に記録された図書情報を表示可能な端末装置に設けられていてもよい。
【0114】
(変形例3)
上記各実施形態において、記録手段54は、取得した図書情報が所定の条件を満たす場合に、取得した図書情報を、画像データに変換した状態で読書通帳PB及びシール等(第1記録媒体)の少なくとも一方に記録してもよい。ここで、所定の条件とは、例えば、図書情報が、記録装置30が未対応の文字(例えば、外国文字や旧字等)データを含むことであってもよいし、記録装置30が未対応の書体(フォント)で構成されていることであってもよいし、文字以外のデータ(例えば記号や絵等)を含むように構成されていることであってもよい。
【0115】
本変形例における記録手段54の機能は、例えば以下のように実現される。なお、ここでは、記録装置30が未対応の文字(例えば、外国文字や旧字等)データのリストが例えばRAM23又は記憶装置24に記憶されている場合を想定する。端末装置20のCPU21は、例えば
図6に示すフローチャートのステップS108の処理を行う場合に、RAM23又は記憶装置24に記憶されているリストにアクセスして、記録装置30が未対応の文字データが図書情報に含まれているか否かを判別する。CPU21は、記録装置30が未対応の文字データが図書情報に含まれている場合に、図書情報に含まれる文字データを例えば2値化又は多値化された画像データに変換し、変換された画像データを含む図書情報を、読書通帳PB及びシール等の少なくとも一方に記録するように記録装置30を制御する。ここで、CPU21は、例えば、図書情報に含まれる文字データを表示部26に表示させ、表示された文字データを含む画像データを生成することによって、文字データを画像データに変換してもよい。
【0116】
このように、本変形例によれば、記録装置30が未対応の文字データが図書情報に含まれる場合であっても、当該図書情報を、文字データが文字化け等していない状態で読書通帳及びシール等の少なくとも一方に記録することができる。これにより、図書情報を、読書通帳及びシール等の少なくとも一方に正確に記録することが可能になる。
【0117】
なお、本変形例では、記録装置30が未対応の文字データが図書情報に含まれているときに、図書情報に含まれる文字データを画像データに変換する場合を一例として説明したが、例えば、図書情報が、記録装置30が未対応の書体(フォント)を含むように構成されている場合や、文字以外のデータ(例えば記号や絵等)を含むように構成されている場合には、図書情報を表示部26に表示させ、表示された図書情報を含む画像データ(2値化されたものであってもよいし、多値化されたものであってもよい)を生成することによって、図書情報を画像データに変換してもよい。
【0118】
なお、本発明のプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。このプログラムを記録した記憶媒体は、
図2に示された端末装置20のROM22又は記憶装置24であってもよい。また、この記憶媒体は、例えばCD-ROMドライブ等のプログラム読取装置に挿入されることで読み取り可能なCD-ROM等であってもよい。さらに、この記憶媒体は、磁気テープ、カセットテープ、フレキシブルディスク、MO/MD/DVD等であってもよいし、半導体メモリであってもよい。
【0119】
以上説明した各実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記各実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0120】
上記各実施形態では、読取装置10、端末装置20及び記録装置30の各々が個別の装置として設けられている場合を一例として説明したが、例えば、これらの装置10,20,30の全てが一体として設けられてもよいし、これらの装置10,20,30のうち少なくとも2つの装置が一体として設けられてもよい。
【0121】
また、上述した各実施形態では、第1取得手段51が、読取装置10によって読み出されたISBNコードを取得する場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、端末装置20のCPU21は、第1取得手段51の機能に基づいて、入力部27を用いて入力されたISBNコードを取得してもよいし、例えばUSBメモリ等の外部記録媒体から通信インタフェース部28を介して受信したISBNコードを取得してもよいし、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信方式を用いて受信したISBNコードを取得してもよい。
【0122】
さらに、上述した各実施形態では、読書履歴記録システムが図書館に設けられている場合を一例として説明したが、この場合に限られない。読書履歴記録システムは、例えば、公共図書館や学校図書館等の図書館以外の場所(例えば、利用者の自宅や、図書の貸出や閲覧等のサービスを提供する店舗等)に設けられてもよい。
【0123】
また、上述した各実施形態では、図書館において貸出又は返却される図書Bの図書情報が読書通帳PBに記録される場合を一例として説明したが、この場合に限られない。例えば、利用者が購入した図書Bの図書情報が読書通帳PBに記録されてもよい。
【0124】
さらにまた、上述した各実施形態では、端末装置20によって、第1取得手段51、第2取得手段52、第3取得手段53、記録手段54、記憶手段55、第4取得手段56、第5取得手段57及び選択手段58の各機能を実現する構成としたが、この構成に限られない。これらの全ての手段を読取装置10又は記録装置30によって実現する構成としてもよいし、少なくとも一部の手段を読取装置10又は記録装置30によって実現する構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0125】
上述したような本発明の読書履歴記録システムは、図書管理システムに接続することなく、かつ図書館の蔵書に限定されずに、図書情報を通帳等の媒体に記録することができる。また、本発明の読書履歴記録システムは、図書情報を媒体に記録する際の通信負荷を低減することができるとともに、図書情報の記録に係る時間を短縮することができる。これにより、例えば公共図書館や学校図書館等での図書サービスに好適に利用することができるので、その産業上の利用可能性は極めて大きい。
【符号の説明】
【0126】
10…読取装置
20…端末装置
24…記憶装置
30…記録装置
40…管理サーバ
51…第1取得手段
52…第2取得手段
53…第3取得手段
54…記録手段
55…記憶手段
56…第4取得手段
57…第5取得手段
58…選択手段
B…図書
NW…ネットワーク
PB…読書通帳