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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-30
(45)【発行日】2022-09-07
(54)【発明の名称】電線ヒューズにおける接続端子
(51)【国際特許分類】
   H01H 85/143 20060101AFI20220831BHJP
   H01H 85/045 20060101ALI20220831BHJP
   H01H 85/20 20060101ALI20220831BHJP
   H01H 85/50 20060101ALI20220831BHJP
   H01H 85/60 20060101ALI20220831BHJP
【FI】
H01H85/143
H01H85/045 D
H01H85/20 D
H01H85/50
H01H85/60
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018243781
(22)【出願日】2018-12-26
(65)【公開番号】P2020107447
(43)【公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000227467
【氏名又は名称】日東精工株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山本 浩二
【審査官】松永 謙一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0108506(US,A1)
【文献】特表2015-518241(JP,A)
【文献】特開2010-257843(JP,A)
【文献】特開昭59-194327(JP,A)
【文献】実開昭54-144139(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 85/143
H01H 85/045
H01H 85/20
H01H 85/50
H01H 85/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線が接続される接続端子と、この接続端子に接続されたヒューズエレメントとを有する電線ヒューズにおいて、
前記接続端子は、電線と同種であってヒューズエレメントとは異種の導電性材料で構成された電線接続部材と、前記ヒューズエレメントと同種の導電性材料で構成されたヒューズ接続部材とから成り、これらを一方の部材に形成された凹所に他方の部材の肉を気密に充填することで一体に接合して成ることを特徴とする電線ヒューズにおける接続端子。
【請求項2】
電線接続部材とヒューズ接続部材との接合部は、両部材を構成する各導電性材料の凝着が生じた接合界面を有することを特徴とする請求項1に記載の電線ヒューズにおける接続端子。
【請求項3】
電線接続部材とヒューズ接続部材の接合部は、一方の部材の外周部に形成された一または複数の溝部に他方の部材の肉を充填して構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電線ヒューズにおける接続端子。
【請求項4】
電線接続部材とヒューズ接続部材の接合部は、一方の部材に形成されたアンダーカット部に他方の部材の肉を充填して構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電線ヒューズにおける接続端子。
【請求項5】
接続端子は、ヒューズエレメントを挟んで同軸上に一対設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載の電線ヒューズにおける接続端子。
【請求項6】
電線接続部材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で成り、またヒューズ接続部材は、銅または銅合金で成ることを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れかに記載の電線ヒューズにおける接続端子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線を流れる過電流や大電流を遮断するために当該電線路上に配設される電線ヒューズにおいて、その内部のヒューズエレメントと電線とを接続するために設けられる接続端子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電力の配電線路上には送電線や配電線あるいは引込線等(以下、電線と総称する)を流れる過電流や大電流から配線・機器を保護する目的で特許文献1や特許文献2に示す電線ヒューズが設けられる。この電線ヒューズは、所定の電流値以上の電流が流れることでそれぞれ熱融解して破断する可溶部および遮断部を備えたヒューズエレメントと、このヒューズエレメントの両端に接続され、電線に接続可能な接続端子と、これらヒューズエレメントおよび接続端子を収容する絶縁体から成る筒状の筐体と、この筐体の両端を封止する絶縁体から成る封止キャップとを備えて成る。この電線ヒューズの各接続端子の両端は、前記筐体から突出して封止キャップ内に配置されており、また封止キャップは電線をその内部に挿入できるよう、その一端が開口されている。また、接続端子の両端は、電線を挿入可能な円筒状に構成されており、ここに電線を挿入し、かしめて圧着することで電線と接続されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5940837号公報
【文献】特許第5634921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、材料コストの低減と軽量化を目的として、電線がアルミニウム製に置き換えられつつある。これに対し、電線ヒューズにおいては、ヒューズエレメントの熱溶解特性等について各メーカで様々な研究がなされた結果、現在の銅または銅合金を主材料とするヒューズエレメントの信頼性が確立されるに至っており、これを電線のアルミニウム化に合わせて単純にアルミニウムに置き換えられないという事情が存在している。特に、電力送電・配電に関わる経路においては、安全性と信頼性が最優先されることから、同経路上に使用される電線ヒューズにおいては、従来からの安全性・信頼性を維持しつつ、アルミニウム化された電線との接続にどのように対応していくかが課題となっている。
【0005】
従来は電線も銅製のものが主流であったため、現状ではヒューズエレメントのみならず、接続端子についても銅で構成されている。従って、このままではアルミニウムの電線を接続した場合、接続端子と電線との間で電解腐食が生じやすくなる。この電解腐食を緩和するためには、少なくとも電線または接続端子の何れかに亜鉛めっきや無電解ニッケルめっき等により合金層を形成し、接続時の接触界面に合金層を介在させることで等電位化を図る必要がある。しかし、電線と接続端子とは現場でかしめて圧着接続されるものであるため、このかしめ時に合金層が破壊されやすく、しかも、かしめて圧着された接続部位は密着性も非常に悪いことから、前述のような対策を講じた場合でも、電解腐食を有効に防ぐことが難しくなっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みて創成されたものであり、電線とヒューズエレメントが異なる材料で構成される場合にも、電解腐食を防止してこれらを良好に接続することができる電線ヒューズの提供を目的とする。この目的を達成するために本発明は、電線が接続される接続端子と、この接続端子に接続されたヒューズエレメントとを有する電線ヒューズであって、この電線ヒューズにおける接続端子は、電線と同種であってヒューズエレメントとは異種の導電性材料で構成された電線接続部材と、前記ヒューズエレメントと同種の導電性材料で構成されたヒューズ接続部材とから成り、これらを一方の部材に形成された凹所に他方の部材の肉を気密に充填することで一体に接合して成ることを特徴とする。これら電線接続部材とヒューズ接続部材との接合部は、両部材を構成する各導電性材料の凝着が生じた接合界面を有することが望ましい。
【0007】
なお、前記電線接続部材とヒューズ接続部材の接合部は、一方の部材の外周部に形成された一または複数の溝部に他方の部材の肉を充填して構成されていることが好ましい。また、電線接続部材とヒューズ接続部材の接合部は、一方の部材に形成されたアンダーカット部に他方の部材の肉を充填して構成されるものであってもよい。さらに、接続端子は、ヒューズエレメントを挟んで同軸上に一対設けられることが望ましい。また、電線接続部材は、電線を構成する材料として普及しつつあるアルミニウムまたはアルミニウム合金で成り、またヒューズ接続部材は、ヒューズエレメントの主材料となっている銅または銅合金で成ることが望ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、接続端子が電線と同種であってヒューズエレメントとは異種の導電性材料で構成された電線接続部材と、前記ヒューズエレメントと同種の導電性材料で構成されたヒューズ接続部材とを気密に接合して構成されているものである。このため、電線とヒューズエレメントがそれぞれ異なる導電性材料で構成されている場合であっても、これらと接続端子とを同種の材料同士で接続することが可能になる。これにより、例えば電線がアルミニウムで構成され、ヒューズエレメントが銅で構成されているような場合であっても、これらと接続端子とのかしめ接続箇所における電解腐食の発生を防止することができる。また、接続端子の電線接続部材とヒューズ接続部材とは異種材料の接合となるものの、その密着性・気密性の高さから、電解腐食を誘発する水などの浸入・介在を防止できるため、当該接合部での電解腐食についても防止することができる。よって、本発明の電線ヒューズにおける接続端子によれば、電線とヒューズエレメントが異なる導電性材料で構成される場合であっても、電解腐食を防止してこれらを良好に接続し、電線路上での電線ヒューズの使用を可能ならしめる等の利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る電線ヒューズの要部拡大一部切欠断面図である。
図2】本発明に係る電線ヒューズの断面図である。
図3】本発明に係る電線ヒューズにおける接続端子の製造工程を示す一部切欠断面図である。
図4】本発明に係る電線ヒューズにおける接続端子の他の例を示す要部拡大一部切欠断面図である。
図5】(a)は本発明に係る電線ヒューズにおける接続端子の他の例を示す要部拡大一部切欠断面図であり、(b)は(a)におけるA-A線断面図である。
図6】本発明に係る電線ヒューズにおける接続端子の他の例を示す要部拡大一部切欠断面図である。
図7】本発明に係る電線ヒューズにおける接続端子の他の例を示す要部拡大一部切欠断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
図1および図2において1は電線ヒューズであり、ポリカーボネートなどの絶縁体から成る外筒2と、この外筒2内に収められたガラス管から成る内筒3とで構成された二重筒構造の筐体4を有し、この筐体4内には、電線(図示せず)を接続するための一対の接続端子5,5と、これら接続端子5,5間を電気的に連絡するヒューズエレメント6が備えられている。この電線ヒューズ1においては、その長手方向両端部でそれぞれ同じ構成の部品が使用されているため、同じ構成の部品には同じ符号を付す。
【0011】
前記内筒3は、その両端開口部をシリコンゴムなどで成る封止キャップ7,7によって密封されており、さらに、この両端部を外筒2に圧入されたパッキン8,8で被覆されている。これらパッキン8,8は、ゴム等の弾性材料で構成されており、外筒2の両端に螺合された保護キャップ9,9によって外筒2内に常時押圧されており、これにより内筒3が外筒2内で外筒2と同軸線上に位置決め固定されるようになっている。
【0012】
前記保護キャップ9,9は、外筒2と同じくポリカーボネートなどの絶縁体によって構成されており、その口部内周面に外筒2の両端に形成されたおねじ部2aと螺合可能なめねじ部9a,9aが形成されている。筐体4は、これら外筒2、内筒3、封止キャップ7、パッキン8および保護キャップ9を含んで成る。
【0013】
前記接続端子5,5は、前記封止キャップ7,7にそれぞれ嵌合固定されており、パッキン8,8および保護キャップ9,9の中心に貫通成形された端子挿通穴8a,9bを通じて保護キャップ9,9外方へ突出している。各端子挿通穴8a,9bの周壁面にはゴム製の防水シールリング10・・が設けられており、これらシールリング10が端子挿通穴8a,9bを挿通する接続端子5,5の外周面に圧力的に接することで電線ヒューズ1内への水の浸入を防ぐように構成されている。
【0014】
前記接続端子5,5は、異なる導電性材料から成る2つの軸部材を軸方向に接合して構成されており、保護キャップ9,9から突出する側の電線接続部材51,51がアルミニウム、封止キャップ7,7に嵌合する側のヒューズ接続部材52,52が銅で構成されている。これら電線接続部材51とヒューズ接続部材52の接合部周辺は、端子挿通穴9bの中途に配置されており、端子挿通穴9bの内壁面に接して支持されている。また、接続端子5,5の電線接続部材51,51の端部には、それぞれ有底の電線接続穴51aが形成されるとともに、ヒューズ接続部材52,52の端部には、それぞれ有底のヒューズ接続穴52aが形成されている。各電線接続穴51aには図示しない電線が挿入されてかしめ固定される。また、各ヒューズ接続穴52aには、前記ヒューズエレメント6の端子部61が挿入されてかしめ固定されている。
【0015】
前記ヒューズエレメント6は、前記内筒3内で当該内筒3の軸線に沿って延びており、両接続端子5,5を直列に結んでいる。このヒューズエレメント6は、低融点金属から成る低温可溶部62と、高融点金属から成る高温可溶部63とを直列に接続して成り、前述のとおり、その両端部に設けられた端子部61,61が接続端子5,5のヒューズ接続穴52aに挿入されてかしめ固定されている。本実施形態において、このヒューズエレメント6は低温可溶部62をスズ合金によって構成し、それ以外の部分を銅で構成している。
【0016】
次に、接続端子5,5の電線接続部材51とヒューズ接続部材52との接合形態および接合方法について説明する。接続端子5,5は同じ構成であることから、ここでは一の接続端子5についてのみ説明する。電線接続部材51とヒューズ接続部材52とを接合する場合は、まず、図3(a)に示すように、電線接続部材51のブランク51′に設けた下穴51cにヒューズ接続部材52のブランク52′に設けた小径軸部52cを挿入し、これを金型11とノックアウトピン12で拘束する。ブランク52′の小径軸部52cの外周部には、図示のとおり、凹所たる螺旋状の溝部52dが形成されている。続いて、図3(b)に示すように、ブランク51′の一端をパンチPでプレスする。この時、ブランク51′,52′はパンチP、金型11およびノックアウトピン12によって拘束されているため、ブランク51′の肉がブランク52′の溝部52dに流動して充填される。この条件においては、ブランク51′の肉が金型内で流動できるのは下穴51c周辺のみであることから、ブランク51′の肉をブランク52′の溝部52dに濃密に充填することかでき、結果、極めて密着性・気密性の高い接合界面を得ることができる。また、このように螺旋状の溝部52dに余肉が充填されることで、両ブランク51′,52′を確実に抜け止めすることもできる。
【0017】
ブランク51′とブランク52′を接合した後、切削加工によって電線接続穴51aとヒューズ接続穴52aの加工を行い、図3(c)に示すようなアルミニウムと銅が一体的に接合された接続端子5を得る。
【0018】
上記電線接続部材51とヒューズ接続部材52の接合形態は、他の形態を採ることもできる。例えば、図4に示すように、凹所として、小径軸部52cの外周部に一または複数の環状の溝部52e・・を形成しておき、これを電線接続部材51のブランク51′の下穴51cに嵌合させて上述同様にプレス接合してもよい。また、図5(a)および同図(b)に示すように、前記小径軸部52cの外周部に凹所たるセレーション52fを形成しておくことで、接合後に電線接続部材51とヒューズ接続部材52とを強固に回り止めする効果が得られる。
【0019】
図6は、ヒューズ接続部材52の小径軸部52cに溝部等を形成せず、ここが電線接続部材51と共にプレスで圧縮されるように成した接合形態を示す。この例では、プレスによって小径軸部52cの端部が拡径して変形することで、凹所たるアンダーカット部52gが形成され、ここに電線接続部材51の肉が充填される。このような接合形態においては、当該アンダーカット部52gが形成されるに伴ってヒューズ接続部材52と電線接続部材51の表面に働く引張応力により、各部材表面の酸化皮膜や表面処理皮膜が破られて各材料の新生面(酸化していない材料表面)が生じ、この新生面同士の接触で両材料の凝着が生じることになる。よって、両部材51,52の接合界面の密着性をさらに高めることができる。このような接合界面における材料の凝着は、前述の図3ないし図5に示した例においても、接合時にヒューズ接続部材52の材料と電線接続部材51の材料との流動摩擦が大きくなる部位において起こり得る。
【0020】
また、図7は、電線接続部材51の接合端部を有底のスリーブ状に構成し、ここにヒューズ接続部材52を挿入して接合した例を示すものである。この接合例では、ヒューズ接続部材52が電線接続部材51のスリーブ51eに包まれて支持されることになるため、両部材51,52の接合部の曲げに対する強度を高めることができる。
【0021】
以上のように構成された電線ヒューズ1は、例えば、電力の配電線路と需要家とを結ぶ引込線路上に配置されるものであり、配電線路側の電線(引込線)を一方の接続端子5に接続し、需要家側の電線(引込線)を他方の接続端子5に接続することにより、引込線上に直列に配置される。接続後、電線と接続端子5,5との接続部分を含む電線から電線ヒューズ1の両端部までの部位は、防水キャップ(図示せず)で被覆され、内部に雨水等が侵入しないように処理される。
【0022】
配電線路上や引込線路上の短絡等により、万一、電線ヒューズ1に電線が発煙するレベルの大電流が流れると、これによってヒューズエレメント6の低温可溶部62が熱溶解して破断し、当該大電流を遮断する。また、過負荷によってさらに大きな電流が流れた場合には、ヒューズエレメント6の高温可溶部63が熱溶解して破断し、当該大電流を遮断する。
【0023】
本電線ヒューズ1における接続端子5,5は、電線接続部材51,51がアルミニウムで構成されているため、ここにアルミニウムで構成された電線を接続しても、その接続部位での電解腐食の発生を防止することができる。また、ヒューズ接続部材52が銅で構成されているため、銅で構成されたヒューズエレメント6との接続部位においても電解腐食の発生を防止することができる。さらに、接続端子5の電線接続部材51とヒューズ接続部材52の接合界面は、プレス接合によって凝着が生じる程度まで密着性・気密性が高められているため、電解腐食を誘発する水分の浸入・介在を防ぐことができ、ここでの電解腐食も有効に防止することが可能である。
【0024】
また、接続端子5,5における電線接続部材51とヒューズ接続部材52との接合部周辺は、保護キャップ9,9の端子挿通穴9bの内壁に当接支持されているため、接続端子5に作用する曲げモーメントを保護キャップ9,9で受けることが可能であり、これにより接続端子5の接合部の分裂を防止することができる。
【0025】
なお、以上の本発明の実施形態においては、接続端子5の電線接続部材51をアルミニウム、ヒューズ接続部材52を銅で構成したが、これらの材料については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、接続する電線やヒューズエレメント6の材料に合わせて任意に選択することができるものである。例えば、電線がアルミニウム合金で構成される場合には、電線接続部材51をアルミニウム合金とし、ヒューズエレメント6が銅合金で構成される場合には、ヒューズ接続部材52を銅合金で構成すればよい。また、電線接続部材51とヒューズ接続部材52の接合界面での電解腐食の防止効果をより一層高めるためには、これらの接合前のブランク51′,52′の何れか一方、または双方に予め亜鉛めっきや無電解ニッケルめっき等を施し、表面に合金皮膜を形成しておくとよい。また、接合後に同めっきを施してもよい。
【符号の説明】
【0026】
1 電線ヒューズ
2 外筒
2a おねじ部
3 内筒
4 筐体
5 接続端子
51 電線接続部材
51′ ブランク
51a 電線接続穴
51c 下穴
51d フランジ部
51e スリーブ
52 ヒューズ接続部材
52′ ブランク
52a ヒューズ接続穴
52c 小径軸部
52d 螺旋状の溝部
52e 環状の溝部
52f セレーション
52g アンダーカット部
6 ヒューズエレメント
61 端子部
62 低温可溶部
63 高温可溶部
7 封止キャップ
8 パッキン
8a 端子挿通穴
9 保護キャップ
9a めねじ部
9b 端子挿通穴
10 防水シールリング
11 金型
12 ノックアウトピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7