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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-30
(45)【発行日】2022-09-07
(54)【発明の名称】横軸ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04D 9/04 20060101AFI20220831BHJP
【FI】
F04D9/04 C
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019045856
(22)【出願日】2019-03-13
(65)【公開番号】P2020148138
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000152170
【氏名又は名称】株式会社酉島製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】兼森 祐治
【審査官】嘉村 泰光
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第01/02732(WO,A1)
【文献】特開2011-106384(JP,A)
【文献】特開2011-256769(JP,A)
【文献】特開2019-2390(JP,A)
【文献】特開2002-206494(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 1/00-13/16
F04D 15/00-15/02
F04D 17/00-19/02
F04D 21/00-25/16
F04D 29/00-35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸水槽内に配置された吸込口を有し、前記吸込口よりも上方で水平方向に延びるポンプケーシングと、
前記ポンプケーシング内に位置する第1端と、前記ポンプケーシング外に位置する第2端とを有し、水平方向に延びるように前記ポンプケーシングに回転可能に配置された主軸と、
前記主軸の前記第1端側に配置されたインペラと、
前記ポンプケーシングの前記インペラよりも上流側の上部に接続された補助配管と、
前記補助配管に介設され、前記ポンプケーシング内の空気を吸引するための補助ポンプと、
前記補助配管における前記補助ポンプの上流側に設けられ、前記補助配管に流入した空気と水を分離する気水分離器と、
前記ポンプケーシング内が水で満たされたことを検出するための満水センサと、
前記インペラ及び前記補助ポンプを駆動させ、前記満水センサが満水を検出した後も前記インペラ及び前記補助ポンプの駆動を継続させる制御部と
を備える横軸ポンプ。
【請求項2】
前記気水分離器は、旋回によって空気と水を分離するサイクロンセパレータである、請求項1に記載の横軸ポンプ。
【請求項3】
前記サイクロンセパレータは、前記ポンプケーシング内で開口した吸込口と、前記補助配管側で開口した吐出口とを有し、前記吸込口の開口面積が前記吐出口の開口面積よりも大きい筒状の流入部を備える、請求項2に記載の横軸ポンプ。
【請求項4】
前記主軸及び前記補助ポンプの回転軸に原動機の動力を伝達するための変速機を備え、
前記変速機による前記回転軸の回転速度は、前記変速機による前記主軸の回転速度よりも早い、請求項1から3のいずれか1項に記載の横軸ポンプ。
【請求項5】
前記回転軸に介設され、前記原動機の動力を前記補助ポンプに伝達可能な接続状態と、前記原動機の動力を前記補助ポンプに伝達不可能な切断状態とに切り換えるクラッチを備える、請求項4に記載の横軸ポンプ。
【請求項6】
前記ポンプケーシングに接続され、前記ポンプケーシングから下流側への流出量を調整可能な弁を備え、
前記制御部は、前記弁によって前記流出量を定められた第1流量以下に調整する場合、前記クラッチを接続状態から切断状態に切り換える、請求項5に記載の横軸ポンプ。
【請求項7】
前記補助ポンプは、回転可能なインペラを有する自吸式ポンプである、請求項1から6のいずれか1項に記載の横軸ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横軸ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ポンプケーシング、ポンプケーシングの上部に接続された補助配管、補助配管に介設された真空ポンプ、及び補助配管における真空ポンプの上流側に介設された気水分離器を備える横軸ポンプが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5364043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の横軸ポンプでは、起動時に真空ポンプが駆動され、真空ポンプの上流側には気水分離器を備えるため、ポンプケーシング内の空気のみを効率的に排出でき、排水運転を実行できる。しかし、排水運転中に吸水槽内で空気吸込渦が発生した場合、吸水の妨げになる空気が連続的又は断続的に吸い込まれるため、特許文献1の横軸ポンプには運転特性について改善の余地がある。
【0005】
本発明は、横軸ポンプの排水時の運転特性を改善することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、吸水槽内に配置された吸込口を有し、前記吸込口よりも上方で水平方向に延びるポンプケーシングと、前記ポンプケーシング内に位置する第1端と、前記ポンプケーシング外に位置する第2端とを有し、水平方向に延びるように前記ポンプケーシングに回転可能に配置された主軸と、前記主軸の前記第1端側に配置されたインペラと、前記ポンプケーシングの前記インペラよりも上流側の上部に接続された補助配管と、前記補助配管に介設され、前記ポンプケーシング内の空気を吸引するための補助ポンプと、前記補助配管における前記補助ポンプの上流側に設けられ、前記補助配管に流入した空気と水を分離する気水分離器と、前記ポンプケーシング内が水で満たされたことを検出するための満水センサと、前記インペラ及び前記補助ポンプを駆動させ、前記満水センサが満水を検出した後も前記インペラ及び前記補助ポンプの駆動を継続させる制御部とを備える横軸ポンプを提供する。
【0007】
この横軸ポンプによれば、起動時、補助ポンプを駆動することで、ポンプケーシング内の空気が補助配管を介して排出され、水がポンプケーシング内に流入する。水は次第に空気と一緒に補助配管内に侵入するが、空気と水は気水分離器によって分離され、空気だけが補助配管を通して排出される。よって、ポンプケーシング内を効率的に水で満たし、排水運転に移行できる。また、満水センサによる満水検出後も補助ポンプの駆動が継続されるため、空気吸込渦が発生した場合、ポンプケーシング内に流入した空気は、補助ポンプの吸引によって補助配管を通して排出される。よって、排水時に空気がインペラに衝突することを効果的に抑制できるため、横軸ポンプの運転特性を改善できる。また、空気吸込渦が発生する水位まで排水が可能なため、吸水槽内を低水位まで排水できる。
【0008】
前記気水分離器は、旋回によって空気と水を分離するサイクロンセパレータである。この態様によれば、余剰な動力源(ポンプ)等を用いることなく空気と水を分離し、補助配管を通して空気だけを下流側へ確実に排出できる。
【0009】
前記サイクロンセパレータは、前記ポンプケーシング内で開口した吸込口と、前記補助配管側で開口した吐出口とを有し、前記吸込口の開口面積が前記吐出口の開口面積よりも大きい筒状の流入部を備える。この態様によれば、サイクロンセパレータ内に流入する水の吐出圧を高めることができるため、旋回力を効果的に付与でき、空気と水を確実に分離できる。
【0010】
前記主軸及び前記補助ポンプの回転軸に原動機の動力を伝達するための変速機を備え、前記変速機による前記回転軸の回転速度は、前記変速機による前記主軸の回転速度よりも早い。この態様によれば、補助ポンプの回転軸が主軸よりも高速で回転されるため、補助配管を通して空気を確実に排出でき、補助ポンプを小型化できる。
【0011】
前記回転軸に介設され、前記原動機の動力を前記補助ポンプに伝達可能な接続状態と、前記原動機の動力を前記補助ポンプに伝達不可能な切断状態とに切り換えるクラッチを備える。この態様によれば、ポンプケーシングの内外の状況に応じて、補助ポンプの駆動と停止を切り換えることができる。
【0012】
具体的には、前記ポンプケーシングに接続され、前記ポンプケーシングから下流側への流出量を調整可能な弁を備え、前記制御部は、前記弁によって前記流出量を定められた第1流量以下に調整する場合、前記クラッチを接続状態から切断状態に切り換える。この制御は、例えばポンプケーシングの下流側の水位が急激に高くなるという緊急時に実行される。この態様によれば、弁を絞り、補助ポンプの駆動を停止するため、横軸ポンプによる吐出圧が上昇する。よって、吸水槽内の水を下流側へ確実に排出できるため、吸水槽側のオーバーフローを防止できる。
【0013】
前記補助ポンプは、回転可能なインペラを有する自吸式ポンプである。この態様によれば、起動時には補助配管を通してポンプケーシング内の空気を排出でき、満水後の排水時には補助配管を通してポンプケーシング内の空気と水を排出できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の横軸ポンプでは、満水検出後の排水時に補助ポンプの駆動が継続されるため、空気吸込渦に含まれた空気を補助配管を通して排出できる。よって、排水時に空気がインペラに衝突することを効果的に抑制できるため、横軸ポンプの運転特性を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態に係る横軸ポンプの断面図。
図2図1の一部拡大図。
図3】気水分離器の断面図。
図4】第1実施形態の横軸ポンプによる流量-揚程曲線を示す図。
図5】制御部による起動処理を示すフローチャート。
図6】制御部による排水処理を示すフローチャート。
図7】制御部による停止処理を示すフローチャート。
図8】第2実施形態の横軸ポンプの制御部による排水処理を示すフローチャート。
図9図8の緊急処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0017】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る横軸ポンプ10を示す。横軸ポンプ10は、ポンプケーシング12、主軸20、及びインペラ(主インペラ)22を備え、吸水槽1内に流入した雨水などを下流側に排水する。インペラ22が吸水槽1の水面よりも上方に配置されるため、この横軸ポンプ10は、水が凍るような寒冷地で好適に使用される。
【0018】
横軸ポンプ10は、メインの排水経路とは別に、ポンプケーシング12内の空気と水を排出するための補助装置25を備える。横軸ポンプ10を起動する際に補助装置25を駆動することで、ポンプケーシング12内の空気を排出し、ポンプケーシング12内に水を流入させる(起動処理)。ポンプケーシング12内が水で満たされることで(満水)、通常の排水運転に移行する(排水処理)。そして、本実施形態では、補助装置25の駆動する期間を変更することで、排水時の運転特性の改善を図る。
【0019】
ポンプケーシング12は、垂直上向きに延びる吸込ベル13と、吸込ベル13の上端に接続された屈曲エルボ14と、屈曲エルボ14の下流側の端に接続されたベーンケーシング15とを備える。吸込ベル13は、下方に向かうに従って次第に拡開した円錐筒状であり、下端の吸込口13aが吸水槽1の底に対して定められた間隔をあけて配置されている。屈曲エルボ14は、中心軸が90度湾曲した曲がり管であり、ベーンケーシング15の軸線と対応する位置に主軸20を貫通させるための貫通部14aを備える。ベーンケーシング15は、概ね楕円球状をなすように径方向外向きに膨出した筒状で、吸込口13aよりも上方で水平方向に延びている。ベーンケーシング15の内部には、ガイドベーン15aを介して軸受ケーシング15bが設けられ、この軸受ケーシング15b内に主軸20を回転可能に支持する水中軸受16が設けられている。
【0020】
ポンプケーシング12には、下流側端部であるベーンケーシング15に送水管17が接続され、この送水管17が下流側の吐出水槽(図示せず)へ配管されている。送水管17には、ポンプケーシング12と吐出水槽を連通させた開状態と、ポンプケーシング12と吐出水槽の連通を遮断した閉状態とに切換可能な吐出弁18が介設されている。吐出弁18には、開口面積(絞り開度)を変更することで、ポンプケーシング12から下流側への流出量を無段階に調整可能な流量調整弁が用いられている。
【0021】
主軸20は、水平方向に延びるようにポンプケーシング12の貫通部14aを貫通して配置されている。主軸20と貫通部14aの間は軸封装置によって液密にシールされている。主軸20はポンプケーシング12内に位置する第1端20aを備え、この第1端20aが水中軸受16に回転可能に支持されている。また、主軸20はポンプケーシング12外に位置する第2端20bを備え、この第2端20bに後述する原動機51が機械的に接続される。
【0022】
インペラ22は、軸受ケーシング15bの上流側に隣接するように、主軸20の第1端20a側に配置されている。原動機51の駆動によって主軸20が回転することで、インペラ22は、主軸20と一体に回転し、吸込口13aから吸水槽1内の水をポンプケーシング12内に吸い込んで下流側へ排出する。原動機51の駆動を停止すると(図1の第1水位WL1)、インペラ22は吸水槽1内の水には全く浸からない。
【0023】
補助装置25は、インペラ22よりも低い第1水位WL1の水をポンプケーシング12内に吸い上げて、排水運転を行うために設けられている。この補助装置25は、補助配管27、補助ポンプ33、及び気水分離器42を備え、補助ポンプ33の駆動によって、補助配管27を通してポンプケーシング12内の空気を排出し、吸水槽1内の水をポンプケーシング12内に吸引する。後で詳述するが、本実施形態では、この起動処理の後に引き続いて行う排水処理でも、補助ポンプ33が駆動される。
【0024】
補助配管27は、ポンプケーシング12の上部に接続された第1配管28と、補助ポンプ33を介して第1配管28に接続された第2配管29とを備える。第1配管28は、インペラ22よりも上流側に位置する屈曲エルボ14の接続部14bに接続されている。図2を参照すると、第1配管28は、ポンプケーシング12から垂直上向きに延びる上行部28aと、上行部28aの上端に連続して180度湾曲した湾曲部28bと、湾曲部28bに連続して垂直下向きに延びる下行部28cと、下行部28cの下端に連続して補助ポンプ33に接続される接続部28dとを備える。図1を参照すると、第2配管29は、L字管であり、補助ポンプ33の吐出部35bから垂直上向きに延びる縦管部29aと、縦管部29aの上端に連続して水平方向に延びる横管部29bとを備える。横管部29bは、湾曲部28bよりも上方に配置されている。
【0025】
補助配管27には、下流側端部である第2配管29に送水管30が接続され、この送水管30が下流側の吐出水槽へ配管されている。送水管30には、補助ポンプ33と吐出水槽を連通させた開状態と、補助ポンプ33と吐出水槽の連通を遮断した閉状態とに切換可能な吐出弁31が介設されている。吐出弁31には、全開状態と全閉状態に切換可能な開閉弁を用いているが、吐出弁18と同様の流量調整弁を用いてもよい。送水管30の吐出側端部は、送水管17における吐出弁18の下流側に接続してもよい。
【0026】
補助ポンプ33は、補助配管27を構成する第1配管28と第2配管29の間に介設され、呼び水作用をそれ自体で自動的に行い、ポンプケーシング12内の空気及び水の吸引を行うための自吸式ポンプである。具体的には、図2に示すように、補助ポンプ33は、ケーシング35、回転軸38、及びインペラ(補助インペラ)40を備え、ポンプケーシング12から吸引した空気及び水を吐出水槽へ排出する。
【0027】
ケーシング35は、第1配管28の接続部28dに接続された吸引部35aと、第2配管29の縦管部29aに接続された吐出部35bと、これらを連通させる通路部35cとを備える。通路部35cには、吸引部35a(第1配管28)への逆流を阻止するための逆止弁36が配設されている。通路部35cと吐出部35bの間には、吸引部35aから通路部35c内に流入した空気及び水をインペラ40へ誘導する整流板35dが設けられている。また、ケーシング35は、通路部35cの外側に、仕切壁35eによって仕切られた軸受部35fを備える。仕切壁35eには、インペラ40を配置する凹部35gが、軸受部35fの側へ窪むように設けられている。
【0028】
回転軸38は、主軸20と平行に延びるように軸受部35fに配置されている。回転軸38の第1端38aは、仕切壁35eを貫通して通路部35c内に配置されている。回転軸38の第2端38bは軸受部35fの外側に配置され、この第2端38bに原動機51が機械的に接続される。
【0029】
インペラ40は、通路部35c内(凹部35g)に位置するように、回転軸38の第1端38aに配置されている。回転軸38の回転によってインペラ40は、流体(空気及び液体の少なくとも一方)を軸方向から吸引して径方向へ送出する。具体的には、ポンプケーシング12内が水で満たされていない場合、空気を吸引して下流側へ送出する一方、ポンプケーシング12内が水で満たされている場合、水を吸引して下流側へ送出する。なお、吸引部35aの出口に配置した逆止弁36は、吸引部35aからの空気圧および水圧によって開放する。
【0030】
インペラ40によって水を排出した後(排水処理)、インペラ40の駆動を停止すると(停止処理)、補助配管27の湾曲部28bよりも上流側に位置する上行部28a内の水はポンプケーシング12内へ還流される(図1の第4水位WL4参照)。一方、湾曲部28bよりも下流側に位置する下行部28c内、ケーシング35内、及び縦管部29aの下部(概ね下行部28cの上端と同じ位置まで)の水は、ポンプケーシング12内へ還流されることも下流側に排出されることもなく、保持される(呼び水)。この呼び水によって補助ポンプ33は、次の起動時に空気の排出が可能になる。
【0031】
気水分離器42は、第1配管28における補助ポンプ33の上流側に設けられ、補助配管27内に流入した空気と水を分離する。具体的には、気水分離器42は、第1配管28におけるポンプケーシング12側の端に設けられた膨出部28e内に配置されている。膨出部28eは、第1配管28の他の部分よりも直径を大きくした直管状であり、屈曲エルボ14の接続部14bに液密に接続されている。
【0032】
図2及び図3を参照すると、気水分離器42は、補助配管27に流入した空気と水を旋回によって分離するサイクロンセパレータであり、屈曲エルボ14の接続部14bを覆う仕切板43と、円錐筒状の容器46とを備える。
【0033】
仕切板43は、接続部14bの開口部分に液密に取り付けられる外形であり、ポンプケーシング12内と容器46内を連通させる円錐筒状の流入部(コーン)44と、ポンプケーシング12内と容器46外を連通させる還流孔45とを備える。流入部44は、ポンプケーシング12内で開口した吸込口44aと、容器46内(補助配管27側)で開口した吐出口44bとを備え、吸込口44aの開口面積は吐出口44bの開口面積よりも大きい。インペラ22に対して吸込口44aは、吐出口44bよりも離れて配置されている。ポンプケーシング12を横から正対視すると(図1に示す状態)、吸込口44aから吐出口44bに向かう軸線は、ポンプケーシング12内の水の流れに沿っており、インペラ22に近づくに従って容器46の方へ上向きに傾斜している。還流孔45は、長円形状であり、ポンプケーシング12内において吸込口44aよりも低圧の領域に位置するように設けられている。つまり、排水時のポンプケーシング12内において、吸込口44aが位置する領域の圧力P1は、還流孔45が位置する領域の圧力P2よりも高い(P1>P2)。
【0034】
容器46は、仕切板43に対して液密に配置された上流側端部46aの開口面積が、膨出部28e内で開放された下流側端部46bの開口面積よりも大きい円錐筒状である。上流側端部46a内は流入部44を除く部分が仕切板43で塞がれており、容器46の軸線が延びる方向から見ると、その内周面に流入部44の軸線が接している。吸水槽1の底から上流側端部46aまでの高さは、ポンプケーシング12の最も高い位置であるベーンケーシング15の上側頂部よりも低く(図1の第2水位WL2参照)、この上側頂部よりも下流側端部46bの高さは高い(図1の第3水位WL3参照)。図3に最も明瞭に示すように、膨出部28eの内周面と容器46の外周面との間には、空気を溜めることが可能な補気空間47が確保されており、この補気空間47内に位置するように還流孔45が設けられている。
【0035】
このように構成した気水分離器42には、起動時、ポンプケーシング12内が水で満たされる前(WL2以上WL3未満の状態)に空気と一緒に水が流入する。流入部44の軸線が容器46の内周面に接し、吐出口44bの開口面積が吸込口44aの開口面積よりも小さいため、流体は昇圧された状態で容器46内に流入する。そして、空気よりも重たい水は、周方向速度が増大された状態で容器46の内周面に沿って螺旋状に旋回しながら下流側端部46bへ向かい(渦巻流)、空気は容器46の中心に集まって下流側端部46bへ向かう。分離された空気は、下流側端部46bから補気空間47へ流出し、補助ポンプ33の吸引力によって第1配管28を通って第2配管29へ排出される。一方、水は、下流側端部46bから補気空間47へ流出すると減速し、自重で落下して還流孔45からポンプケーシング12内へ戻る。
【0036】
図1に示すように、横軸ポンプ10は、主軸20及び回転軸38を回転駆動するための駆動装置50を備える。駆動装置50は、1個の原動機51、原動機51の動力を主軸20及び回転軸38に伝達するための変速機52、及び原動機51と回転軸38の接続状態を切り換えるためのクラッチ56を備える。
【0037】
原動機51には、軽油や重油などを燃料として駆動する周知のディーゼル(内燃)機関が用いられる。但し、原動機51は、電動モータであってもよく、横軸ポンプ10を設置する環境に応じて変更が可能である。
【0038】
変速機52は、原動機51の出力軸51aに連結された駆動ギア53、主軸20の第2端20bに連結された第1従動ギア54、及び回転軸38の第2端38bに連結された第2従動ギア55を備える。これらのギア53~55には斜歯歯車が用いられており、駆動ギア53に対する第2従動ギア55のギア比は、駆動ギア53に対する第1従動ギア54のギア比よりも高い。つまり、第2従動ギア55による回転軸38の単位時間当たりの回転数を、第1従動ギア54による主軸20の単位時間当たりの回転数よりも多くし、回転軸38の回転速度を主軸20の回転速度よりも早くしている。
【0039】
クラッチ56は、回転軸38に介設され、原動機51の動力を補助ポンプ33に伝達可能な接続状態と、原動機51の動力を補助ポンプ33に伝達不可能な切断状態とに切り換える。例えばクラッチ56には、回転軸38の軸方向に沿って近づく向き及び離れる向きに移動可能な一対のクラッチ板を備える構成が使用されるが、原動機51と回転軸38の接続状態を切換可能であれば、クラッチ56の種類は必要に応じて変更可能である。
【0040】
引き続いて図1を参照すると、横軸ポンプ10は、吐出弁18,31の開閉、原動機51の駆動と停止、及びクラッチ56の切り換えを行うための制御部58を備える。制御部58は、単一又は複数のマイクロコンピュータ、及びその他の電子デバイスにより構成されている。制御部58は、吸水槽1内の水位、及び周辺の降雨情報等の起動条件に基づいて原動機51を駆動させ、ポンプケーシング12内の水量、吸水槽1内の水位、及び吐出水槽内の水位等の諸条件に基づいて排水処理での運転状態を切り換える。
【0041】
ポンプケーシング12内の水量、具体的にはポンプケーシング12内が水で満たされたことを検出するために、ベーンケーシング15の最も高い位置である頂部には、満水センサ60が配置されている。満水センサ60としては、ポンプケーシング12内の水位を検出する水位センサ、又は水量の増減に応じて増減する圧力(吐出圧)を検出する圧力センサを用いることができる。
【0042】
制御部58は、定められた起動条件が成立すると、まず横軸ポンプ10の起動処理を実行し、ポンプケーシング12内が満水状態になると排水処理を実行し、排水処理中に定められた停止条件が成立すると停止処理を実行する。起動処理では主軸20(インペラ22)と回転軸38(補助ポンプ33)を回転駆動させ、排水処理では主軸20と回転軸38の駆動を継続させる。つまり、満水センサ60が満水を検出した後も補助ポンプ33の駆動を継続する。また、排水処理では、過熱、騒音及び振動等を生じることなく連続運転でき、通常の吐出し量よりも少ない吐出し量で排水するミニフローの実行条件が成立すると、吐出弁18の開度を変更する。
【0043】
次に、制御部58による制御を図5から図7を参照して具体的に説明する。
【0044】
起動処理では、制御部58は、補助ポンプ33を駆動させ、ポンプケーシング12内の空気を排出することで吸水槽1内の水を吸引し、ポンプケーシング12内を満水状態とする。この起動時にはインペラ22が空転するため、起動トルクが小さくモータ起動電流を抑えることができる。
【0045】
図5に示すように、制御部58は、ステップS1で起動条件が成立するまで待機し、起動条件が成立すると、ステップS2で補助装置25の吐出弁31を閉状態から開状態に切り換える。また、ステップS3で原動機51を駆動させ、ステップS4でクラッチ56を接続状態とする。これにより、変速機52を介して原動機51の動力が主軸20と回転軸38に伝達され、横軸ポンプ10自体のインペラ22と補助装置25のインペラ40とが回転する。なお、この状態では、横軸ポンプ10自体の吐出弁18は全閉状態(後述するステップS22)である。
【0046】
インペラ40の回転によって、ポンプケーシング12内の空気が排出され、それに伴って吸込口13aから吸水槽1内の水が吸い上げられ、ポンプケーシング12内の水位が図1に示すWL1から上昇する。そして、ポンプケーシング12内の水位が図1に示すWL2まで上昇すると、補助配管27内に空気と一緒に水も流入し始める。すると、前述のように、空気と水は気水分離器42によって分離され、空気は補助配管27を通して排出され、水はポンプケーシング12内へ還流される。
【0047】
制御部58は、ステップS5で満水センサ60が満水を検出するまで待機する。ポンプケーシング12内の水位が図1に示すWL3まで上昇すると、ポンプケーシング12内が満水を検出する。これにより制御部58は、ステップS6で吐出弁18を全開(開度100%)にする。その後、ステップS7で吐出水槽側の圧力センサ62の検出結果に基づいて定格排水(吐出し量)を検出するまで待機し、定格排水を検出すると、起動処理を終了してリターンする。これにより制御部58は排水処理に移行する。
【0048】
排水処理では、制御部58は、ミニフローの実行条件が成立していない場合には吐出弁18を全開状態として運転し、ミニフローの実行条件が成立している場合には吐出弁18を半開状態として運転する。半開状態とは、例えば吐出弁18の開口面積を50%~70%の範囲に絞ることを意味する。
【0049】
図6に示すように、制御部58は、ステップS10で原動機51の駆動を継続させるとともに、ステップS11でクラッチ56の接続状態を継続させる。その後、ステップS11でミニフローの実行条件が成立しているか否かを判断する。そして、ミニフローの実行条件が成立している場合、ステップS13で吐出弁18の開度を半開状態にする。ここで、半開状態にするとは、吐出弁18が全開状態である場合には半開状態に切り換えることを意味し、吐出弁18が半開状態である場合には半開状態を維持することを意味する。一方、ミニフローの実行条件が成立していない場合、ステップS14で吐出弁18の開度を全開状態にする。ここで、全開状態にするとは、吐出弁18が半開状態である場合には全開状態に切り換えることを意味し、吐出弁18が全開状態である場合には全開状態を維持することを意味する。
【0050】
続いて、制御部58は、ステップS15で、横軸ポンプ10の停止条件が成立したか否かを判断する。そして、停止条件が成立していない場合、ステップS12に戻り、吸水槽1の排水と吐出弁18の開度の切り換えを継続する。一方、停止条件が成立した場合、排水処理を終了してリターンする。これにより制御部58は停止処理に移行する。
【0051】
この排水時には、ポンプケーシング12内に流入した水の一部が補助装置25によって吐出水槽へ排出される。また、吸水槽1内の水面が低下するに従って水面から吸込口13aに向けた水流に空気が含まれる(空気吸込渦)。この空気吸込渦は補助配管27の入口である接続部14bに向かい、少なくとも空気は補助配管27を通して排出される。
【0052】
図4に本実施形態の横軸ポンプ10による揚程(H)-流量(Q)曲線を示す。この図4において、縦軸は揚程(H)、横軸は流量(Q)及び主軸20の回転数(N)である。ステップS13のミニフローの実行時には吐出弁18の開度が絞られ、インペラ22の上流側外周部、特にポンプケーシング12の上部内周面では、上流側に向けて逆流する流れ(図2の逆流F参照)が生じるため、図4に破線で示すように運転効率が急激に変動する変曲点が生じる。しかし、本実施形態では、前述のような逆流Fが補助配管27に回り込んで吸い込まれる。その結果、図4に実線で示すように、運転効率の変曲点を実線のように緩和できる。
【0053】
停止処理では、制御部58は、吐出弁18,31の開閉状態を切り換えるとともに、原動機51の駆動を停止する。
【0054】
具体的には、図7に示すように、制御部58は、ステップS20で原動機51の駆動を停止する。続いて、ステップS21で補助装置25の吐出弁31を全閉状態に切り換えるとともに、ステップS22で横軸ポンプ10自体の吐出弁18を全閉状態に切り換える。これにより、停止処理が終了し、制御部58は起動処理に移行する。
【0055】
次に、本実施形態の横軸ポンプ10の特徴を説明する。
【0056】
起動時、補助ポンプ33を駆動することで、ポンプケーシング12内の空気が補助配管27を介して排出され、水がポンプケーシング12内に流入する。水は次第に空気と一緒に補助配管27内に侵入するが、空気と水は気水分離器42によって分離され、空気だけが補助配管27を通して排出される。よって、ポンプケーシング12内を効率的に水で満たし、排水運転に移行できる。
【0057】
満水センサ60による満水検出後(排水処理)も補助ポンプ33の駆動が継続されるため、空気吸込渦が発生した場合、ポンプケーシング12内に流入した空気は、補助ポンプ33の吸引によって補助配管27を通して排出される。よって、排水時に空気がインペラ22に衝突することを効果的に抑制できるため、横軸ポンプの運転特性を改善できる。また、空気吸込渦が発生する水位まで排水が可能なため、吸水槽1内を低水位まで排水できる。
【0058】
気水分離器42は、旋回によって空気と水を分離するサイクロンセパレータである。よって、余剰な動力源(ポンプ)等を用いることなく空気と水を分離し、補助配管27を通して空気だけを下流側へ確実に排出できる。気水分離器42は、吸込口44aの開口面積が吐出口44bの開口面積よりも大きい筒状の流入部を備える。よって、容器46内に流入する水の吐出圧を高めることができるため、旋回力を効果的に付与でき、空気と水を確実に分離できる。
【0059】
変速機52による回転軸38の回転速度は主軸20の回転速度よりも早い。よって、補助ポンプ33の回転軸38が主軸20よりも高速で回転されるため、補助配管27を通して空気を確実に排出でき、補助ポンプ33を小型化できる。
【0060】
補助ポンプ33はインペラ40を有する自吸式ポンプである。よって、起動時には補助配管27を通してポンプケーシング12内の空気を確実に排出でき、満水後の排水時には補助配管27を通してポンプケーシング12内の空気と水を排出できる。
【0061】
(第2実施形態)
図8及び図9は第2実施形態の横軸ポンプ10の制御部58による排水処理を示す。この第2実施形態の横軸ポンプ10は、図1及び図2に示す第1実施形態の横軸ポンプ10と同一の基本構造を有する。つまり、横軸ポンプ10は、原動機51と補助ポンプ33の回転軸38との接続状態を切り換えるクラッチ56を備え、制御部58は、ポンプケーシング12の内外の状況に応じて、補助ポンプ33の駆動と停止を切換可能に構成されている。
【0062】
制御部58は、例えば吐出弁18によって流出量を定められた第1流量以下に調整する場合、クラッチ56を接続状態から切断状態に切り換える。定められた第1流量とは、ミニフロー(例えば最小吐出量50%~70%)時の吐出量よりも少ない吐出量(例えば40%)である。この制御は、例えばポンプケーシング12の下流側の水位が急激に高くなるという緊急時に実行される。原動機51の出力を変更することなく、吐出弁18を絞り、クラッチ56を切断することで、横軸ポンプ10による吐出圧を上昇できる。よって、吐出水槽の圧力が高くなっていても、吸水槽1内の水を下流側へ確実に排出できる。
【0063】
具体的には、制御部58は、第1実施形態と同様に、定められた起動条件が成立すると起動処理を実行し、ポンプケーシング12内が満水状態になると排水処理を実行し、排水処理中に定められた停止条件が成立すると停止処理を実行する。そのうち、起動処理及び停止処理は第1実施形態と同様である。
【0064】
制御部58による第2実施形態の排水処理は、緊急信号が入力されると、吐出弁18を過度に絞る緊急処理を実行する点で、第1実施形態と相違する。この緊急処理の実行判断は、ミニフローの実行要否の判断後、吐出弁18の開度を変更(ステップS13又はS14)した後に行われる。具体的には以下の通りである。
【0065】
図8に示すように、排水処理で制御部58は、第1実施形態と同様にステップS10からステップS14を実行する。ミニフローの実行条件が成立しているか否かによって吐出弁18の開度を変更(ステップS13又はS14)した後、制御部58は、ステップS15’で、吐出水槽の圧力センサ62からの入力信号に基づいて緊急処理の実行の要否を判断する。つまり、制御部58は、圧力センサ62の入力信号によって吐出水槽が定められた圧力よりも高圧になっていると判断した場合、ステップS16’の緊急処理を実行する。一方、吐出水槽が高圧になっていないと判断した場合、ステップS16’の緊急処理を実行することなく、ステップS17’で停止条件の成立の有無を判断する。
【0066】
図9を参照すると、緊急処理では、制御部58は、ステップS16’-1で吐出弁18を小開状態(開口面積40%)とし、ステップS16’-2で吐出弁31を全閉状態とする。その後、ステップS16’-3でクラッチ56を接続状態から切断状態に切り換えた後、ステップS16’-4で緊急信号が遮断されるまで(つまり吐出水槽が低圧になるまで)待機する。そして、緊急信号が遮断されると、制御部58は、ステップS16’-5で吐出弁31を全開状態に切り換えた後、ステップS16’-6でクラッチ56を切断状態から接続状態に切り換えてリターンする。
【0067】
この第2実施形態の横軸ポンプ10では、第1実施形態の横軸ポンプ10と同様の作用及び効果を得ることができる。しかも、第2実施形態の横軸ポンプ10では、排水時に緊急信号を受信すると、原動機51の出力を変更することなく、吐出弁18をミニフロー時よりも絞り、クラッチ56を切断して補助ポンプ33の駆動を停止するため、吐出圧を上昇できる。よって、吐出水槽の水位が高くなり、圧力が高くなっていても、吸水槽1内の水を下流側へ確実に排出できるため、吸水槽1側のオーバーフローを防止できる。
【0068】
なお、本発明の横軸ポンプ10は、前記実施形態の構成に限定されず、種々の変更が可能である。
【0069】
例えば、補助ポンプ33は、インペラ40を有する自吸式ポンプに限られず、真空ポンプを用いてもよい。気水分離器42は、サイクロンセパレータに限られず、流入した空気と水を分離可能な構成であれば、必要に応じて変更が可能である。横軸ポンプ10自体のインペラ22と補助ポンプ33のインペラ40は、別々の原動機によってそれぞれ回転(駆動)されてもよい。第1実施形態の横軸ポンプ10は、クラッチ56を備えていなくてもよい。
【符号の説明】
【0070】
1…吸水槽
10…横軸ポンプ
12…ポンプケーシング
13…吸込ベル
13a…吸込口
14…屈曲エルボ
14a…貫通部
14b…接続部
15…ベーンケーシング
15a…ガイドベーン
15b…軸受ケーシング
16…水中軸受
17…送水管
18…吐出弁
20…主軸
20a…第1端
20b…第2端
22…インペラ
25…補助装置
27…補助配管
28…第1配管
28a…上行部
28b…湾曲部
28c…下行部
28d…接続部
28e…膨出部
29…第2配管
29a…縦管部
29b…横管部
30…送水管
31…吐出弁
33…補助ポンプ
35…ケーシング
35a…吸引部
35b…吐出部
35c…通路部
35d…整流板
35e…仕切壁
35f…軸受部
35g…凹部
36…逆止弁
38…回転軸
38a…第1端
38b…第2端
40…インペラ
42…気水分離器
43…仕切板
44…流入部
44a…吸込口
44b…吐出口
45…還流孔
46…容器
46a…上流側端部
46b…下流側端部
47…補気空間
50…駆動装置
51…原動機
51a…出力軸
52…変速機
53…駆動ギア
54…第1従動ギア
55…第2従動ギア
56…クラッチ
58…制御部
60…満水センサ
62…圧力センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9