(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-30
(45)【発行日】2022-09-07
(54)【発明の名称】共有RANでのリソース制御
(51)【国際特許分類】
H04W 28/18 20090101AFI20220831BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20220831BHJP
【FI】
H04W28/18
H04W92/24
(21)【出願番号】P 2019564375
(86)(22)【出願日】2018-02-13
(86)【国際出願番号】 US2018018023
(87)【国際公開番号】W WO2018148736
(87)【国際公開日】2018-08-16
【審査請求日】2021-02-10
(32)【優先日】2017-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】314015767
【氏名又は名称】マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【氏名又は名称】末松 亮太
(72)【発明者】
【氏名】リンク,フレッド
(72)【発明者】
【氏名】チアン,ハイボ
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン,マイケル,アンソニー
【審査官】米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-524186(JP,A)
【文献】国際公開第2017/006548(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/056392(WO,A1)
【文献】国際公開第2005/039211(WO,A1)
【文献】CATT,Analysis on enabling network slicing in RAN,3GPP TSG-RAN WG3 #91b R3-160780,2016年04月02日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線アクセスネットワーク(RAN)を共有する複数のコアネットワーク(CN)のうちの1つを管理するためのコンピュータ化された方法であって、
コンピューティングデバイスによって、前記複数のCNのうちの少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御タイプインジケータを受信するステップであって、前記RANリソース割り当て制御タイプインジケータが、
RANリソースの保証された最小割り当て、
RANリソースの絶対割り当て、および
RANリソースのパーセンテージベースの割り当て、
のうちの少なくとも1つを含んだRANリソース割り当て制御タイプを示す、ステップと、
前記コンピューティングデバイスによって、前記複数のCNのうちの前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値を受信するステップと、
前記コンピューティングデバイスによって、前記複数のCNのうちの前記少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース割り当てパラメータを前記RANリソース割り当て制御タイプに基づいて決定するステップであって、前記決定するステップが更に、
前記少なくとも1つの第1のCNが、前記RANリソース割り当て制御タイプにおけるRANリソースの保証された最小割り当てに関連付けられているときには、前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた前記RANリソース割り当て制御値か、
前記少なくとも1つの第1のCNが、前記RANリソース割り当て制御タイプにおけるRANリソースの絶対割り当てに関連付けられているときには、前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた前記RANリソース割り当て制御値か、または
あるCNが、前記RANリソース割り当て制御タイプにおけるRANリソースのパーセンテージベースの割り当てに関連付けられているときには、前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた前記RANリソース割り当て制御値および前記複数のCNのうちの他のCNに関連付けられた少なくとも1つのRANリソース割り当て制御値か、
に基づく、ステップと、
前記少なくとも1つの第1のCNに
対し前記
RANリソース割り当て
制御値に基づいた量のRANリソースが割り当てられるように、前記コンピューティングデバイスによって、前記RANリソース割り当てパラメータおよび前記関連付けられた少なくとも1つの第1のCNの識別を、トラフィックコントローラのノードに送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載のコンピュータ化された方法において、前記RANリソース割り当てパラメータが、
前記少なくとも1つの第1のCNに提供される最大量のRANリソースと、
前記少なくとも1つの第1のCNに提供される最小保証量のRANと、
のうちの少なくとも1つを含む、方法。
【請求項3】
請求項2に記載のコンピュータ化された方法であって、更に、
前記トラフィックコントローラの前記ノードによって、前記少なくとも1つの第1のCNに対する前記RANリソース割り当てパラメータを受信するステップと、
前記トラフィックコントローラのノードによって、前記少なくとも1つの
第1のCNに対するRANリソース使用量の表示を受信するステップと、
前記トラフィックコントローラによって、前記少なくとも1つの第1のCNに割り当てられるRANリソースの量を決定するステップであって、前記決定するステップが、
前記少なくとも1つの第1のCNに対する前記RANリソース割り当てパラメータが、前記少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソースの最大量を含むときには、前記少なくとも1つの第1のCNに対する前記
RANリソース割り当てパラメータ、および前記少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース使用量の表示と、
前記少なくとも1つの第1のCNに対する前記RANリソース割り当てパラメータが、前記少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソースの保証された最小量を含むときには、少なくとも1つの他のCNに対する前記
RANリソース割り当てパラメータ、および
前記少なくとも1つの他のCNに対するRANリソース使用量の表示と、
前記少なくとも1つの第1のCNに対する前記RANリソース割り当てパラメータが、前記少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソースの保証された最小量を含むときには、前記少なくとも1つの第1のCNに対する前記
RANリソース割り当てパラメータ、および前記少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース使用量の表示と、
のうちの少なくとも1つに基づく、ステップと、
前記少なくとも1つの第1のCNに割り当てられるRANリソースの前記量に基づいて、前記トラフィックコントローラによって、前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた少なくとも1つのデバイスに対するトラフィックを制御するステップと、
を含む、方法。
【請求項4】
請求項3に記載のコンピュータ化された方法において、前記トラフィックを制御するステップが、
(a)RANカバレッジエリアへのユーザ機器(UE)のアタッチメントまたはモビリティを制限することと、
(b)利用可能なRANリソースを超えたときに、前記RANカバレッジエリア内のQoS属性をデバイスベアラごとに修正することと、
(c)表示されたQoSレベルに基づいてユーザトラフィックを管理することであって、優先度の低いユーザデータのトラフィックの保留、一時中断、および拒否のうちの少なくとも1つを含むことと、
のうちの少なくとも1つを含む、方法。
【請求項5】
請求項3に記載のコンピュータ化された方法であって、更に、
RAN輻輳を示す前記RANからのローディング情報を処理するステップと、
前記ローディング情報に基づいて、前記少なくとも1つの
第1のCNに対するRANリソース使用量の前記表示または少なくとも1つの他のCNに対するRANリソース使用量の表示のうちの少なくとも1つを調整するステップと、
前記調整された表示を前記トラフィックコントローラに送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項6】
請求項3に記載のコンピュータ化された方法であって、更に、
RAN輻輳認識機能からのローディング情報を処理するステップと、
前記ローディング情報に基づいて、前記少なくとも1つの
第1のCNに対するRANリソース使用量の前記表示または少なくとも1つの他のCNに対するRANリソース使用量の表示のうちの少なくとも1つを調整するステップと、
前記調整された表示を前記RANに送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載のコンピュータ化された方法であって、更に、
前記コンピューティングデバイスによって、前記複数のCNのうちの第2のCNに関連付けられた第2のRANリソース割り当て制御タイプインジケータを受信するステップであって、前記第2のRANリソース割り当て制御タイプインジケータが、
RANリソースの保証された最小割り当て、
RANリソースの絶対割り当て、および
RANリソースのパーセンテージベースの割り当て、
のうちの少なくとも1つを含んだ第2のRANリソース割り当て制御タイプを示す、ステップと、
前記コンピューティングデバイスによって、前記複数のCNのうちの前記第2のCNに関連付けられた第2のRANリソース割り当て制御値を受信するステップであって、
前記複数のCNのうちの前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた前記RANリソース割り当て制御タイプが前記第2のRANリソース割り当て制御タイプとは異なり、かつ、
前記複数のCNのうちの前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた前記RANリソース割り当て制御値が前記第2のRANリソース割り当て制御値とは異なる、
ステップと、
を含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載のコンピュータ化された方法において、
前記少なくとも1つの第1のCNは、モバイルデバイスにサービスを提供し、
前記第2のCNは、マシンタイプデバイスにサービスを提供する、方法。
【請求項9】
請求項1に記載のコンピュータ化された方法であって、更に、
1つ以上のユーザ機器(UE)に対する定期的な位置更新タイマー値を決定するステップと、
非ピーク時間の決定に基づいて、前記定期的な位置更新タイマー値を調整するステップと、
を含む、方法。
【請求項10】
請求項9に記載のコンピュータ化された方法において、
前記定期的な位置更新タイマーが、前記1つ以上のUEから提供されたタイマー値と、ホーム加入者サーバ(HSS)またはホームロケーションレジスタ(HLR)から提供されたタイマー値と、ローカルMME/SGSN設定とのうちの少なくとも1つに基づく、方法。
【請求項11】
無線アクセスネットワーク(RAN)を共有する複数のコアネットワーク(CN)のうちの1つを管理するための装置であって、
プロセッサに結合されたメモリであって、
前記プロセッサによって実行されると、該プロセッサに、
前記複数のCNのうちの少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御タイプインジケータを受信させ、前記RANリソース割り当て制御タイプインジケータが、
RANリソースの保証された最小割り当て、
RANリソースの絶対割り当て、および
RANリソースのパーセンテージベースの割り当て、
のうちの少なくとも1つを含んだRANリソース割り当て制御タイプを示し、
前記複数のCNのうちの前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値を受信させ、
前記複数のCNのうちの前記少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース割り当てパラメータを前記RANリソース割り当て制御タイプに基づいて決定させ、前記決定が、更に、
前記少なくとも1つの第1のCNが、前記RANリソース割り当て制御タイプにおけるRANリソースの保証された最小割り当てに関連付けられているときには、前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた前記RANリソース割り当て制御値か、
前記少なくとも1つの第1のCNが、前記RANリソース割り当て制御タイプにおけるRANリソースの絶対割り当てに関連付けられているときには、前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた前記RANリソース割り当て制御値か、または
あるCNが、前記RANリソース割り当て制御タイプにおけるRANリソースのパーセンテージベースの割り当てに関連付けられているときには、前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた前記RANリソース割り当て制御値および前記複数のCNのうちの他のCNに関連付けられた少なくとも1つのRANリソース割り当て制御値か、
に基づき、
前記少なくとも1つの第1のCNに
対し前記
RANリソース割り当て
制御値に基づいた量のRANリソースが割り当てられるように、前記RANリソース割り当てパラメータおよび前記関連付けられた少なくとも1つの第1のCNの識別を、トラフィックコントローラのノードに送信させる、
コンピュータ可読命令を含む、メモリを備える、装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置において、前記
RANリソース割り当てパラメータが、
前記少なくとも1つの第1のCNに提供される最大量のRANリソースと、
前記少なくとも1つの第1のCNに提供される最小保証量のRANと、
のうちの少なくとも1つを含む、装置。
【請求項13】
請求項12に記載の装置において、前記トラフィックコントローラが、更に、
前記少なくとも1つの第1のCNに対する前記RANリソース割り当てパラメータを受信し、
前記少なくとも1つの
第1のCNに対するRANリソース使用量の表示を受信し、
前記少なくとも1つの第1のCNに割り当てられるRANリソースの量を決定し、該決定が、
前記少なくとも1つの第1のCNに対する前記RANリソース割り当てパラメータが、前記少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソースの最大量を含むときには、前記少なくとも1つの第1のCNに対する前記
RANリソース割り当てパラメータおよび前記少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース使用量の表示と、
前記少なくとも1つの第1のCNに対する前記RANリソース割り当てパラメータが、前記少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソースの保証された最小量を含むときには、少なくとも1つの他のCNに対する前記
RANリソース割り当てパラメータおよび前記少なくとも1つの他のCNに対するRANリソース使用量の表示と、
前記少なくとも1つの第1のCNに対する前記RANリソース割り当てパラメータが、前記少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソースの保証された最小量を含むときには、前記少なくとも1つの第1のCNに対する前記
RANリソース割り当てパラメータおよび前記少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース使用量の表示と、
のうちの少なくとも1つに基づき、
前記少なくとも1つの第1のCNに割り当てられるRANリソースの前記量に基づいて、前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた少なくとも1つのデバイスに対するトラフィックを制御する、
ように構成される、装置。
【請求項14】
請求項13に記載の装置において、前記トラフィックコントローラが、更に、
(a)RANカバレッジエリアへのユーザ機器(UE)のアタッチメントまたはモビリティを制限することと、
(b)利用可能なRANリソースを超えたときに、前記RANカバレッジエリア内のQoS属性をデバイスベアラごとに修正することと、
(c)表示されたQoSレベルに基づいてユーザトラフィックを管理することであって、該ユーザトラフィックの管理が、優先度の低いユーザデータのトラフィックの保留、一時中断、および拒否のうちの少なくとも1つを含む、ことと、
のうちの少なくとも1つによってトラフィックを制御するように構成される、装置。
【請求項15】
請求項13に記載の装置であって、更に、ローディング要素を備え、該ローディング要素が、
RAN輻輳を示す前記RANからのローディング情報を処理し、
前記ローディング情報に基づいて、前記少なくとも1つの
第1のCNに対するRANリソース使用量の前記表示または少なくとも1つの他のCNに対するRANリソース使用量の表示のうちの少なくとも1つを調整し、
前記調整された表示を前記トラフィックコントローラに送信する、
ように構成される、装置。
【請求項16】
請求項13に記載の装置であって、更に、ローディング要素を備え、該ローディング要素が、
RAN輻輳認識機能からのローディング情報を処理し、
前記ローディング情報に基づいて、前記少なくとも1つの
第1のCNに対するRANリソース使用量の前記表示または少なくとも1つの他のCNに対するRANリソース使用量の表示のうちの少なくとも1つを調整し、
前記調整された表示を前記RANに送信する、
ように構成される、装置。
【請求項17】
請求項11に記載の装置であって、更に、
前記複数のCNのうちの第2のCNに関連付けられた第2のRANリソース割り当て制御タイプインジケータを受信させ、前記第2のRANリソース割り当て制御タイプインジケータが、
RANリソースの保証された最小割り当て、
RANリソースの絶対割り当て、および
RANリソースのパーセンテージベースの割り当て、
のうちの少なくとも1つを含んだ第2のRANリソース割り当て制御タイプを示し、
前記複数のCNのうちの前記第2のCNに関連付けられた第2のRANリソース割り当て制御値を受信させ、
前記複数のCNのうちの前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた前記RANリソース割り当て制御タイプが前記第2のRANリソース割り当て制御タイプとは異なり、かつ、
前記複数のCNのうちの前記少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた前記RANリソース割り当て制御値が前記第2のRANリソース割り当て制御値とは異なる、
装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置において、
前記少なくとも1つの第1のCNは、モバイルデバイスにサービスを提供し、
前記第2のCNは、マシンタイプデバイスにサービスを提供する、装置。
【請求項19】
請求項12に記載の装置であって、更に、タイミングコントローラを備え、該タイミングコントローラが、
1つ以上のユーザ機器(UE)に対する定期的な位置更新タイマー値を決定し、
非ピーク時間の決定に基づいて、前記定期的な位置更新タイマー値を調整する、
ように構成される、装置。
【請求項20】
請求項19に記載の装置において、前記定期的な位置更新タイマーは、前記1つ以上のUEから提供されたタイマー値と、ホーム加入者サーバ(HSS)またはホームロケーションレジスタ(HLR)から提供されたタイマー値と、ローカルMME/SGSN設定とのうちの少なくとも1つに基づく、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年2月13日に出願された「ADMISSION CONTROL IN A SHARED RAN」と題する、35U.S.C.§119(e)に基づく米国仮出願第62/458,260号に対する利益を主張するものであり、その内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、無線アクセスネットワーク(RAN)技術に関し、より具体的には、共有RAN内の受付制御を行うことに関する。
【背景技術】
【0003】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)アーキテクチャは、セルラーRANをマルチプルパケットコアネットワーク(CN)に接続する可能性をサポートする。3GPPは、RAN共有アーキテクチャとして、異なるCNへのRAN機器の展開を定義している。3GPP RAN技術の例には、GERAN(2G)、UTRAN(3G)、およびE-UTRAN(4G)が含まれる。
【0004】
関連技術の実装では、セルラー事業者は、通常、CNを展開して自分の加入者デバイスにサービスを提供する。事業者は、共有RANアーキテクチャを展開して、ワイヤレスカバレッジを構築するコストを削減し得る。そうすることで、事業者は共有セルラーカバレッジエリアを定義でき、これらのカバレッジエリアのRAN機器を使用して、そのRANカバレッジエリアCNを共有するすべての事業者のデバイスをサポートし得る。
【0005】
関連技術の実装では、セルラー事業者は、概して、単一のCNを展開して自分の加入者デバイスを取り扱う。所定のカバレッジエリアのすべてのRAN機器は、その特定のセルラー事業者に関連付けられたデバイス用にこの単一のCNに接続する。歴史的に、サポートされている加入者デバイスの大部分は、エンドユーザまたはアプリケーションによる使用方法と、セルラーRANおよびCNとの相互作用方法に一貫性がある。例えば、任意の所定の携帯電話は、通常、他の携帯電話と同様に、セルラーRANおよびその関連CNと相互作用する。
【0006】
関連技術の実装では、事業者は、彼らのネットワーク上のより多様な加入者デバイスのセットのサポートを増やしている。拡張加入者デバイスのサポートには、事業者が、同じRAN機器を共有しながら、異なるカテゴリの加入者デバイス(例えば、スマートフォン、自動車、電力計、農業用センサ、医療デバイス、家電用品など)を取り扱う各コアネットワークと共に、マルチプルコアネットワークを展開し得るなどの新しい展開のユースケースが含まれる。
【0007】
例示的な関連技術の実装では、事業者は、伝統的に、事業者のすべての加入者デバイスを取り扱うように構成された単一のCNおよび単一のRANを含むロングタームエボリューション(LTE)ネットワークを運営した。しかしながら、加入者デバイスの多様性は増加している。事業者は、例えば、農業ビジネス向けの特別なプロモーションを提供して、セルラーネットワークに農場センサを追加することによって、彼らの加入者ベースを拡大することを試みてきた。センサの使用パターンおよびネットワーク要件は、スマートフォンやラップトップなどの他のユーザ機器(UE)とは大きく異なる。したがって、事業者は、これらのセンサの独特のネットワーク要件を取り扱うように特別に構成された第2のCNを展開し得る。この例では、事業者は第2の完全なCNを展開し、第2のCNを共有RANに接続する。UEのCN選択時間の間に、共有RAN上のデバイスは、正しいCNにルーティングされる。この例示的な関連技術の実装では、共有RANは、既知の3GPPサービス品質(QoS)方法によってリソースを割り当てて管理する。しかしながら、既存のQoS方法は、CNが利用可能な共有RANリソースの一部を保証されることを確実にせず、例えば、データ無線ベアラを含むがこれに限定されない時間または周波数に基づくブロックまたはユニットなど、下位のデバイスのために作成されたCNには、他のより高い優先順位のCNによる高い使用期間中にRANリソースが割り当てられないことがある。
【発明の概要】
【0008】
以下は、本発明のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、技術革新の簡略化された要約を提示する。この要約は、本発明の広範な概観ではない。本発明の鍵となるまたは重要な要素を特定することも、本発明の範囲を線引きすることも意図していない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、本発明のいくつかの概念を簡略化された形で提示することである。共有RANとマルチプルCNがある関連技術の展開では、異なるCN間のRANリソースの使用を調停するための定義済みの方法はない。本開示の例示的な実装は、マルチプルCNが共有RANを利用して異なるCN間のRANリソースの使用を調停するシステムおよび方法を対象とする。
【0009】
概して、一態様において、本発明は、無線アクセスネットワーク(RAN)を共有する複数のコアネットワーク(CN)のうちの1つを管理するためのコンピュータ化された方法を特徴とし、本方法は、コンピューティングデバイスによって、複数のCNのうちの少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御タイプインジケータを受信することであって、RANリソース割り当て制御タイプインジケータは、RANリソースの保証された最小割り当て、RANリソースの絶対割り当て、およびRANリソースのパーセンテージベースの割り当てのうちの少なくとも1つを含む、受信することと、コンピューティングデバイスによって、複数のCNのうちの少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値を受信することと、コンピューティングデバイスによって、複数のCNのうちの少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース割り当てパラメータを決定することであって、決定することは、少なくとも1つの第1のCNが、RANリソースの保証された最小割り当てのRANリソース割り当て制御タイプインジケータに関連付けられているときには、少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値、少なくとも1つの第1のCNが、RANリソースの絶対割り当てのRANリソース割り当て制御タイプインジケータに関連付けられているときには、少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値、または、CNが、RANリソースのパーセンテージベースの割り当てのRANリソース割り当て制御タイプインジケータに関連付けられているときには、少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値および複数のCNのうちの別のCNに関連付けられた少なくとも1つのRANリソース割り当て制御値、に基づく、決定することと、少なくとも1つの第1のCNにリソース割り当て値に基づいた量のRANリソースが割り当てられるように、コンピューティングデバイスによって、RANリソース割り当てパラメータおよび関連付けられた少なくとも1つの第1のCNの識別を、トラフィックコントローラのノードに送信することと、を含む。
【0010】
別の態様において、本発明は、少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソース最大量、および少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANの最小保証量、のうちの少なくとも1つを含む、リソース割り当てパラメータを含むコンピュータ化された方法を特徴とする。
【0011】
別の態様において、本発明は、トラフィックコントローラのノードによって、少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース割り当てパラメータを受信することと、トラフィックコントローラのノードによって、少なくとも1つのCNに対するRANリソース使用量の表示を受信することと、トラフィックコントローラによって、少なくとも1つの第1のCNに割り当てられるRANリソースの量を決定することであって、決定することは、少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース割り当てパラメータが、少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソースの最大量を含むときには、少なくとも1つの第1のCNに対するリソース割り当てパラメータおよび少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース使用量の表示、少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース割り当てパラメータが、少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソースの保証された最小量を含むときには、少なくとも1つの他のCNに対するリソース割り当てパラメータおよび少なくとも1つの他のCNに対するRANリソース使用量の表示、ならびに、少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース割り当てパラメータが、少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソースの保証された最小量を含むときには、少なくとも1つの第1のCNに対するリソース割り当てパラメータおよび少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース使用量の表示、のうちの少なくとも1つに基づく、決定することと、少なくとも1つの第1のCNに割り当てられるRANリソースの量に基づいて、トラフィックコントローラによって、少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた少なくとも1つのデバイスに対するトラフィックを制御することと、を含む、コンピュータ化された方法を特徴とする。
【0012】
別の態様において、本発明は、(a)RANカバレッジエリアへのユーザ機器(UE)のアタッチメントまたはモビリティを制限することと、(b)利用可能なRANリソースを超えたときに、RANカバレッジエリア内のQoS属性をデバイスベアラごとに修正することと、(c)表示されたQoSレベルに基づいてユーザトラフィックを管理することであって、ユーザトラフィックを管理することは、優先度の低いユーザデータのトラフィックの保留、一時中断、および拒否のうちの少なくとも1つを含む、管理することと、のうちの少なくとも1つを含む、トラフィックを制御することを含むコンピュータ化された方法を特徴とする。
【0013】
別の態様において、本発明は、コンピューティングデバイスによって、複数のCNのうちの第2のCNに関連付けられた第2のRANリソース割り当て制御タイプインジケータを受信することと、コンピューティングデバイスによって、複数のCNのうちの第2のCNに関連付けられた第2のRANリソース割り当て制御値を受信することであって、複数のCNのうちの少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御タイプインジケータは、第2のRANリソース割り当て制御タイプインジケータとは異なり、かつ、複数のCNのうちの少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値は、第2のRANリソース割り当て制御値とは異なる、受信することと、を含む、コンピュータ化された方法を特徴とする。
【0014】
別の態様において、本発明は、モバイルデバイスにサービスを提供する少なくとも1つの第1のCNと、マシンタイプデバイスにサービスを提供する第2のCNと、を含むコンピュータ化された方法を特徴とする。
【0015】
別の態様において、本発明は、RAN輻輳を示すRANからのローディング情報を処理することと、ローディング情報に基づいて、少なくとも1つのCNに対するRANリソース使用量の表示または少なくとも1つの他のCNに対するRANリソース使用量の表示のうちの少なくとも1つを調整することと、調整された表示をトラフィックコントローラに送信することと、を含む、コンピュータ化された方法を特徴とする。
【0016】
別の態様において、本発明は、RAN輻輳認識機能からのローディング情報を処理することと、ローディング情報に基づいて、少なくとも1つのCNに対するRANリソース使用量の表示または少なくとも1つの他のCNに対するRANリソース使用量の表示のうちの少なくとも1つを調整することと、調整された表示をRANに送信することと、を含む、コンピュータ化された方法を特徴とする。
【0017】
別の態様において、本発明は、1つ以上のユーザ機器(UE)に対する定期的な位置更新タイマー値を決定することと、非ピーク時間の決定に基づいて、1つ以上の(UE)に対する定期的な位置更新タイマー値を決定することと、非ピーク時間中であるように定期的な位置更新タイマー値を調整することと、を含む、コンピュータ化された方法を特徴とする。
【0018】
別の態様において、本発明は、1つ以上のUEから提供されたタイマー値、ホーム加入者サーバ(HSS)またはホームロケーションレジスタ(HLR)から提供されたタイマー値、および、ローカルMME/SGSN設定、のうちの少なくとも1つに基づいた定期的な位置更新タイマーを含む、コンピュータ化された方法を特徴とする。
【0019】
概して、別の態様において、本発明は、無線アクセスネットワーク(RAN)を共有する複数のコアネットワーク(CN)のうちの1つを管理するための装置を特徴とし、その装置は、プロセッサに結合されたメモリであって、プロセッサによって実行されるとき、プロセッサに、複数のCNのうちの少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御タイプインジケータを受信することであって、RANリソース割り当て制御タイプインジケータは、RANリソースの保証された最小割り当て、RANリソースの絶対割り当て、および、RANリソースのパーセンテージベースの割り当て、のうちの少なくとも1つを含む、受信することと、複数のCNのうちの少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値を受信することと、複数のCNのうちの少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース割り当てパラメータを決定することであって、決定することは、少なくとも1つの第1のCNが、RANリソースの保証された最小割り当てのRANリソース割り当て制御タイプインジケータに関連付けられているときには、少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値、少なくとも1つの第1のCNが、RANリソースの絶対割り当てのRANリソース割り当て制御タイプインジケータに関連付けられているときには、少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値、または、CNが、RANリソースのパーセンテージベースの割り当てのRANリソース割り当て制御タイプインジケータに関連付けられているときには、少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値および複数のCNのうちの別のCNに関連付けられた少なくとも1つのRANリソース割り当て制御値、に基づく、決定することと、少なくとも1つの第1のCNにリソース割り当て値に基づいた量のRANリソースが割り当てられるように、RANリソース割り当てパラメータおよび関連付けられた少なくとも1つの第1のCNの識別を、トラフィックコントローラのノードに送信することと、を行わせる、コンピュータ可読命令を含む、メモリを備える。
【0020】
別の態様において、本発明は、少なくとも1つの第1のCNに提供される最大量のRANリソース、および、少なくとも1つの第1のCNに提供される最小保証量のRAN、のうちの少なくとも1つを含む、リソース割り当てパラメータを特徴とする。
【0021】
別の態様において、本発明は、トラフィックコントローラが、少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース割り当てパラメータを受信することと、少なくとも1つのCNに対するRANリソース使用量の表示を受信することと、少なくとも1つの第1のCNに割り当てられるRANリソースの量を決定することであって、決定することは、少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース割り当てパラメータが、少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソースの最大量を含むときには、少なくとも1つの第1のCNに対するリソース割り当てパラメータおよび少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース使用量の表示、少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース割り当てパラメータが、少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソースの保証された最小量を含むときには、少なくとも1つの他のCNに対するリソース割り当てパラメータおよび少なくとも1つの他のCNに対するRANリソース使用量の表示、ならびに、少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース割り当てパラメータが、少なくとも1つの第1のCNに提供されるRANリソースの保証された最小量を含むときには、少なくとも1つの第1のCNに対するリソース割り当てパラメータおよび少なくとも1つの第1のCNに対するRANリソース使用量の表示、のうちの少なくとも1つに基づく、決定することと、少なくとも1つの第1のCNに割り当てられるRANリソースの量に基づいて、少なくとも1つの第1のCNに関連付けられた少なくとも1つのデバイスに対するトラフィックを制御することと、を行うようにさらに構成されていることを特徴とする。
【0022】
別の態様において、本発明は、(a)RANカバレッジエリアへのユーザ機器(UE)のアタッチメントまたはモビリティを制限することと、(b)利用可能なRANリソースを超えたときに、RANカバレッジエリア内のQoS属性をデバイスベアラごとに修正することと、(c)表示されたQoSレベルに基づいてユーザトラフィックを管理することであって、ユーザトラフィックを管理することは、優先度の低いユーザデータのトラフィックの保留、一時中断、および拒否のうちの少なくとも1つを含む、管理することと、のうちの少なくとも1つによってトラフィックを制御するようにさらに構成されているトラフィックコントローラを特徴とする。
【0023】
別の態様において、本発明は、複数のCNのうちの第2のCNに関連付けられた第2のRANリソース割り当て制御タイプインジケータを受信することと、複数のCNのうちの第2のCNに関連付けられた第2のRANリソース割り当て制御値を受信することであって、複数のCNのうちの少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御タイプインジケータは、第2のRANリソース割り当て制御タイプインジケータとは異なり、かつ、複数のCNのうちの少なくとも1つの第1のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値は、第2のRANリソース割り当て制御値とは異なる、受信することと、を行わせる装置を特徴とする。
【0024】
別の態様において、本発明は、モバイルデバイスにサービスを提供する少なくとも1つの第1のCNと、マシンタイプデバイスにサービスを提供する第2のCNと、を特徴とする。
【0025】
別の態様において、本発明は、RAN輻輳を示すRANからのローディング情報を処理することと、ローディング情報に基づいて、少なくとも1つのCNに対するRANリソース使用量の表示または少なくとも1つの他のCNに対するRANリソース使用量の表示のうちの少なくとも1つを調整することと、調整された表示をトラフィックコントローラに送信することと、を行うように構成されているローディング要素を特徴とする。
【0026】
別の態様において、本発明は、RAN輻輳認識機能からのローディング情報を処理することと、ローディング情報に基づいて、少なくとも1つのCNに対するRANリソース使用量の表示または少なくとも1つの他のCNに対するRANリソース使用量の表示のうちの少なくとも1つを調整することと、調整された表示をRANに送信することと、を行うように構成されているローディング要素を特徴とする。
【0027】
別の態様において、本発明は、1つ以上のユーザ機器(UE)に対する定期的な位置更新タイマー値を決定することと、非ピーク時間の決定に基づいて、1つ以上の(UE)の定期的な位置更新タイマー値を決定することと、非ピーク時間中であるように定期的な位置更新タイマー値を調整することと、を行うように構成されているタイミングコントローラを特徴とする。
【0028】
別の態様において、本発明は、1つ以上のUEから提供されたタイマー値、ホーム加入者サーバ(HSS)またはホームロケーションレジスタ(HLR)から提供されたタイマー値、および、ローカルMME/SGSN設定、のうちの少なくとも1つに基づいた定期的な位置更新タイマーを特徴とする。
【0029】
本開示の態様は、リソースエリアネットワーク(RAN)を共有する複数のコアネットワーク(CN)のうちの1つを管理する装置を含み、これは、RANのノードに、RANから装置に割り当てられるRANリソースの量の表示を送信するように構成されたプロセッサを含むことができ、その表示は、装置に割り当てられるRANリソースのパーセンテージベースの表示および/または装置に対する保証された最小のリソースうちの1つであり、かつ、RANのノードの調停に基づいてRANリソースの割り当てを受信し、調停は、複数のCNから受信した表示に基づく。
【0030】
本開示の態様は、リソースエリアネットワーク(RAN)を共有する複数のコアネットワーク(CN)のうちの1つを管理する装置のための方法をさらに含むことができ、その方法は、RANのノードに、RANから装置に割り当てられるRANリソースの量の表示を送信することを含み、その表示は、装置に割り当てられるRANリソースのパーセンテージベースの表示、および装置に対する保証された最小のリソースのうちの1つであり、かつ、RANのノードの調停に基づいてRANリソースの割り当てを受信し、調停は、複数のCNから受信した表示に基づく。
【0031】
本開示の態様は、リソースエリアネットワーク(RAN)を共有する複数のコアネットワーク(CN)のうちの1つを管理する装置のための命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体をさらに含むことができ、その命令は、RANのノードに、RANから装置に割り当てられるRANリソースの量の表示を送信することを含み、その表示は、装置に割り当てられるRANリソースのパーセンテージベースの表示、および装置に対する保証された最小のリソースのうちの1つであり、かつ、RANのノードの調停に基づいてRANリソースの割り当てを受信し、調停は、複数のCNから受信した表示に基づく。
【0032】
本開示の態様は、リソースエリアネットワーク(RAN)を共有する複数のコアネットワーク(CN)のうちの1つを管理する装置を含み、これは、RANから直接受信したローディング、事業者ネットワーク内の外部ソースからのローディングを含めて、およびローカルRANローディング計算に基づいて、様々な入力からの所定のCNに対する現在のRANローディングを決定するように構成されたプロセッサを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図2】例示的な実装形態による、マルチプルCNを含むネットワークアーキテクチャを図示する。
【
図3】例示的な実装形態による、共有RANを使用するCNの例を図示する。
【
図4】割り当てられたRANリソースの現在の使用を決定するCNを含む例示的な実装形態を図示する。
【
図5】例示的な実装形態による、RAN輻輳を緩和する手段としてイベントを拒否するための例示的なフロー図を図示する。
【
図6】例示的な実装形態による、RAN輻輳を緩和する手段としてQoS属性を修正するための例示的なフロー図を図示する。
【
図7】例示的な実装形態による、定期的タイマー値の供給を図示する。
【
図8】例示的な実装形態による、定期的タイマー実装に適用できるフロー図を図示する。
【
図9】例示的な実装形態が適用され得る例示的なMME/SGSNを図示する。
【
図10】一実施形態による、RANリソース割り当てパラメータを設定する例示的な方法を図示する。
【
図11】一実施形態による、CNに割り当てられるRANリソースの量を決定する例示的な方法を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下の詳細な説明は、本出願の図および例示的な実装のさらなる詳細を提供する。参照番号および図の間の冗長要素の説明は、明快さのために省略されている。説明全体で使用される用語は、例として提供されており、限定することを意図したものではない。例えば、「自動」という用語の使用には、ユーザまたは管理者による実装の一定の態様の制御を含む、完全に自動または半自動の実装が含まれてもよく、本出願の実装を実施する当業者の所望の実装に依存する。
【0035】
ワイヤレス業界の予測は、インターネットへ接続するためにセルラー技術を使用するデバイスの数が大幅に増加していることを示している。既存のネットワークは、デバイスの数並びにデバイスのタイプの多様性の両方を取り扱うために進化する必要があり得る。大きな成長分野の1つは、ワイヤレスネットワークにマシンタイプのデバイスを追加することであり、例えば、電力計、自動車、家電用品、医療デバイス、農業用センサなどがある。マルチプルコアネットワークを展開することにより、ワイヤレス事業者がこの成長とデバイスの多様性に対処することを可能にする。
【0036】
ワイヤレス事業者がマルチプルコアネットワークを追加すると、共有RANの使用を管理する必要性が問題になる。ここで説明する実装例は、この課題に対処する。
【0037】
例示的な実装形態において、デバイスによって生成されるトラフィックは、マルチプルCNを使用してより適切に管理され得、ネットワークがより多くのデバイスにサービスを提供することを可能にする。実装例には、デバイス位置レポートの最適化が含まれる。例示的な実装形態において、最適化は、時刻に基づいて位置レポートタイマーを動的にすることを含み得る。
【0038】
例示的な実装形態において、マルチプルCNにわたるRANリソースの割り当ては、RANリソースを共有する他のCNと比較して、CNが許可されるRANリソースの相対量を含むRANへCNによって提供される表示を含むことができる。この表示は、単純なパーセンテージベースの表示(例えば、このコアネットワークにはRAN容量のX%が許可される)、あるいは代わりに輻輳時にそのコアに対して許されるリソースの保証されたフロアに対する要求のいずれかであることができる。
【0039】
例示的な実装形態において、共有RANでマルチプルコアネットワークを展開するとき、各コアネットワークは、そのコアに割り当てられた実際のリソース使用率の可視性を必要とする場合がある。この可視性は、RANの現在のローディング状態を受信するモビリティ管理エンティティ(MME)またはサービス提供GPRS(General Packet Radio Service)サポートノード(SGSN)によって実現できる。これは、RANから直接、または3GPP定義のRAN輻輳認識機能(RCAF)のような外部機能を介してなど、多数の異なるソースによって受信され得る。この実際のRAN利用により、ローディング情報が輻輳/過負荷状態を示している場合、それぞれのCNはローディング低減ステップを呼び出すことができる。輻輳/過負荷低減の実装には、アタッチメントもしくはモビリティの拒否もしくは制限、デバイスベアラサービスのためのサービス品質(QoS)設定の修正、および/またはネットワーク上のデバイスアクティビティの遅延を含むことができるが、これらに限定されない。アクティビティの遅延の例には、デバイスに提供される定期的なトラッキングエリア更新(TAU)/ルーティングエリア更新(RAU)値をカスタマイズして、非ピーク時間中に定期的なUEレポートを可能にするコアネットワークを含むことができる。MME/SGSNは、非ピーク時間中に次の定期的なTAU/RAUを開始するようにデバイスに示すことができる。例示的な実装形態において、事業者は、遅延耐性および/または低モビリティデバイスを多数、大部分、または唯一含む特定のコアネットワーク内のデバイスアクティビティを遅延させることを選んでもよい。例えば、あるマシンタイプのデバイスは、モバイル性が低い場合があり、そのため、ピーク使用時間の高輻輳期間中に頻繁なアクティビティを必要としないことがあり得る。限定はされないが、インターネットアクセスおよび通信の目的でRANと頻繁に通信する携帯電話および他のコンピュータ化されたデバイスなどのモバイルデバイスは、高輻輳期間またはピーク使用時間中でも、より頻繁なアクティビティを必要とすることがあり得る。
【0040】
本開示の例示的な実装形態では、マルチプルCNに対して、所定のCNが許可されているRANリソースの相対量に関する表示をコアからRANへ提供するためのシステムと方法が提供されており、同時にRANが過負荷/輻輳状態にあるときにRANリソースを管理するためのシステムと方法が提供されている。本開示の例示的な実装形態では、非ピーク時間中にTAU/RAUプロセスが開始され得るように、MME/SGSNが定期的TAU/RAU値を計算する方法およびシステムがある。
【0041】
図1は、インターネットネットワーク101、CN102、およびRAN103のためのインフラストラクチャを含むことができる例示的なセルラーワイヤレス展開を図示する。RAN103は、限定されないがセルサイトなどのマルチプルRANデバイス104a、104b、104cを含み得る。例示的なセルラーワイヤレスアーキテクチャにおいて、事業者は、GERAN、UTRAN、E-UTRAN、または5GNRなどのワイヤレス事業者の無線アクセス技術(RAT)をサポートするRAN103を展開する。概して、RAN103はエンドデバイスとのセルラー通信を取り扱う。RAN103は、エンドデバイスの認証、モビリティ、およびセッション管理(例えば、デバイスは、ネットワークへのアクセス、RANノード間のシームレスな移動、およびユーザデータの送/受信を許可できる)、またはRAN103に委任されていない他の機能、を取り扱うCN102に接続されている。CN102内で、RAN機器は、冗長性およびネットワークスケーリングの目的で、もう1つのコアネットワーク要素105に接続し得る。一例として、コアネットワーク要素105は、CN102内に1つ以上のMME/SGSNを含み得る。CN102は、例えば、コアネットワーク要素105のそれぞれまたはサブセットについて、RAN103へのマルチプル接続を有し得る。RAN103からCN102へのマルチプル接続を使用することは、MME/SGSNのいずれかが利用できない場合に冗長性を提供する。CN102は、CN102に接続されたRAN103内のRANデバイス104a、104b、104cの数に関係なく、1つの論理CNとして扱われる。
【0042】
図2は、例示的な実装形態による、マルチプルCNを含むネットワークアーキテクチャを図示する。
図2に図示するように、CN102およびCN202は2つの別個の論理的CNである。一実施形態によれば、CN102は、携帯電話などであるがこれに限定されない一般的なワイヤレス事業者デバイスにサービスを提供し、一方CN202は、すべてのマシンタイプコミュニケーション(MTC)デバイスにサービスを提供し得る。ワイヤレス事業者は、
図2に示すように単一の共有RANに接続するマルチプルCNを含むネットワークアーキテクチャを展開し得、各CNは一定のタイプ、クラス、またはデバイスのサブセットにサービスを提供するように設計され得ることを理解されたい。
図2は、2つのCN102および202のみを図示しているが、ワイヤレス事業者はより多くのCNを実装することを選択してもよい。
【0043】
マルチプルCNと単一の共有RAN103を有する展開では、RAN103はマルチプルCNに接続できる。RAN103は、デバイスを正しいCNにルーティングする機能を果たし得る。
図2の実施形態によれば、RAN103は、デバイスをCN102またはCN202のいずれかにルーティングし得る。CN102および202のいずれを所定のデバイスのために使用するかのRAN103による選択は、標準の3GPP定義の方法を通じて達成され得る。非限定的な例として、デバイスの選択されたパブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)を介して、またはCN102、202のうちの1つとのネゴシエーションに基づいて、ルーティングは達成され得る。UEは、一度にCN102のうちの1つに固定され得る。一例として、
図2に見られるように、また上述のように、ワイヤレス事業者は、MTCネットワーク201用のMTCデバイスを取り扱うために第2のCN202を展開することを選んでもよい。非限定的な例によれば、CN202またはRAN103は、CN102に関連付けられたインターネットネットワーク101上のすべての他のデバイスを保持してもよい。MTCデバイスは、所定のCN機能セットおよびネットワーク使用パターンを有し得、他のデバイスよりも遅延耐性があり得る。他の属性の中でも、そのような属性は、事業者が、MTCネットワーク201に関連付けられた独自のCN202上にこれらのデバイスタイプを分離することを決定するように導き得る。事業者は、マルチプルタイプのネットワークを実装し得、ネットワークのサブセットと、または各ネットワークに対してインターフェース接続する個々のCNを実装し得ることを理解されたい。そのようなサブセットは、ネットワークの特性、またはネットワークとインターフェース接続するデバイス間で共有される属性に基づいて描画され得る。
【0044】
例示的な実装形態において、MME/SGSNは、RANリソースを共有する他のCNと比較して、各CNに割り当てられるRAN103上のRANリソースの相対量に関する表示をRANに提供することができる。
図2に示すように、MME/SGSN105、205の1つまたはそれぞれは、RANと通信して、それぞれCN102、202に割り当てられるRANリソースの相対量を示し得る。例示的な実装形態では、提供される表示は、パーセンテージベースの表示(例えば、関連付けられたCNにはRAN容量のX%が許可される)、またはそのCNに許可されるリソースの保証されたフロアのいずれかとなることができる。
【0045】
RANは、使用可能な有限量のRANリソースを有する。RANに接続されたデバイスによって要求されたRANリソースの量が利用可能なリソースを超える場合、RANはそれらのリソースを調停する必要があり得る。RANによる現在の調停では、デバイスベアラに対して3GPPのQoS属性(例えば、トラフィッククラス、QoSクラス識別子、割り当てと保持の優先順位、総最大ビットレート、保証ビットレート、最大ビットレートなど)を使用する。共有RAN展開では、RANは、各CNがRANリソースの合意またはプリセット量を保証されることを確実にするために、定義されたベアラレベルQoS属性を超えて、リソースを割り当てる追加の方法から利益を受け得る。
【0046】
図2に図示された例を使用して、ワイヤレス事業者は、2つの別々のコアネットワーク、CN102およびCN202を展開してきた。CN202は、専ら、事業者のマシン対マシン(M2M)またはMTC関連デバイスにサービスを提供し得、一方CN102は、セルラーデバイスなどであるがこれに限定されないすべての他のデバイスを取り扱う。非限定的な例として、事業者がMTC関連デバイス(CN202)を他のデバイスよりも優先度が低いと見なした場合、すべてのRANリソースがCN102によって必要とされるとき、RAN103がCN202関連デバイスにリソースを割り当てない場合があり得る。別の実施形態によれば、事業者は、CN202に依然としていくつかのRANリソースが割り当てられることを保証することができる。例えば、CN202は、所定のパーセンテージまたは最小量のリソースなど、具体量のRANリソースを割り当てられ得る。
【0047】
図3は、例示的な実装形態による、共有RAN103を使用するマルチプルCNの例を図示する。具体的には、
図3の例は、RANリソースの絶対割り当てを備えた単一の共有RAN103を使用する2つのCN、CN1およびCN2、を図示する。絶対割り当ては、特定のCNに割り当てられる具体量のRANリソースを提供することを含み得る。絶対割り当ては、RANリソースのユニットで一般的な数として表現される。別の実施形態によれば、RANは、各CNから受信した値を合計し、各所定のCNに割り当てられるRANリソースのパーセンテージを導出し得る。各CNは、パーセンテージ割り当てを直接RANに提供し得る。
【0048】
図3の例では、MME/SGSN315は、割り当てられるべきRANリソースのその部分の表示をRAN103に提供する。例えば、コアネットワーク(CN)311は、MME/SGSN315を介して301で20のRANリソース要求を送り、CN321はMME/SGSN325を介して302で80のRANリソース要求を送信する。RAN103は、これらのRANリソース値を受信すると、RANリソースの20%がCN1に割り当てられ、80%がCN2に割り当てられることを確実にする。どの時点でも、CNは更新されたRANリソース割り当て値を送り得、RANはそのリソース割り当てを動的に調整する。このような例示的な実装形態では、CNに許可されるRANリソースの量の絶対値が提供され得るが、本開示はそれに限定されず、リソースの具体値、事業者の望ましい実装に基づいて事前設定された割り当てなどのような、リソース割り当ての他の表示が適用され得る。
【0049】
別の実施形態では、ここに記載されている実装例の事業者は、代わりに、RANリソースの最小量を定義するスキームを使用できる。いくつかの実施形態によれば、CNは、保証された最小量のRANリソースを受け取ることであることをRAN103に示し得る。このため、1つ以上のCNは、指定された最小量のRANリソース(例えば、フロア)を常に保証され得る。RANは、使用可能な容量がある場合、所定のCNが要求されたフロアを超えて使用することを許可する場合があるが、CNが要求されたフロア/最小へアクセスすることを常に保証する。各コアによって要求される最小値の合計がRANリソースの合計を超える場合、RANは各CNが要求する最小値を調整して、利用可能なRANリソースの合計に等しくし得る。調整は、他のCNが要求した最小値と比較して、各CN要求の相対的パーセンテージを保持し得る。
【0050】
絶対および保証されたRANリソース割り当て方法の両方において、RAN103は、それぞれのCNからの要求された割り当てに基づいてそのリソースをセグメント化してもよい。絶対割り当て方法の場合、RAN103は、そのCNによって完全に使用されているかどうかに関係なく、要求された相対的パーセンテージが、それぞれのCNに対してのみ使用されることを確実にし得る。所定のCNデバイストラフィックが、その割り当てられたRANリソースを超えるとき、RAN103は、そのCNの割り当てられたRANリソースの割り当て内で既知のQoS技術に基づいてトラフィックに優先順位を付け得る。保証された最小割り当て方法の場合、RAN103は、要求された最小RANリソースが常に利用可能であることを保証し得る。CNが超えることができるのは要求最小値であるが、最小値へのアクセスを有することが常に保証される。一例として、3G UMTSでは、無線ネットワークコントローラ(RNC)303は、そのカバレッジエリア下でサービスされるデバイスのための無線リソースを管理および割り当てるRAN103内のエンティティであり得る。RNC303は、CN311および/または321によって提供されるQoSパラメータを使用して、そのRNC303に割り当てられた利用可能なRANリソース内のトラフィックに優先順位を付ける。RNC303は、他の属性の中でも、RANリソースの使用をスケジューリングするときにCN311および/または321によって提供されるトラフィック取り扱い優先度および割り当て/保持優先度を使用する。一実施形態の一部として、RAN103は、その適用可能なCNに割り当てられたRANリソースの割り当て総量内のリソースのスケジューリングを適用し得る。所定のCNに対する各RAN割り当て内で、RAN103は、既存のQoS方法を利用してトラフィックを管理し、そのCNに割り当てられた量を超えるときに優先順位を付ける。同様の実施形態によれば、CNがリソースの保証された最小割り当てを下回るリスクがあるとき、RAN103は、他のCNによって提供されるQoSパラメータを使用して、保証された最小割り当てを維持するように他のCNによるトラフィックを低減し得る。
【0051】
このため、例示的な実装は、CN102、202からRAN103への要求RANリソース情報の交換に対処する。RAN103は、この情報を使用して、CN102、202による識別に従ってRANリソースを割り当て得る。追加の実施形態によれば、CNは、割り当てられたRANリソースのそれ自体の現在の使用(ローディング)を決定することができ、RANリソースが過負荷または輻輳しているときにデバイスおよびそれらのセッションの優先順位を管理できる。事業者は、RANが輻輳または過負荷期間にあるときにトラフィックを管理する方法を利用することもできる。このため、RAN輻輳および/または過負荷の時間中、コアネットワークは、受付制御ポリシーを適用してRANローディングを低減できる。
【0052】
図4は、MME/SGSN410が特定のRANノード413の現在の負荷を受信して、現在のローディングを決定し、MME/SGSN410が関連付けられたCNからの全体のトラフィックを低減できることを可能にする目的のために使用される例示的な実装形態を図示する。RANローディングの低減は、MME/SGSN受付制御を介して影響を受ける可能性がある。例えば、複数のCNのうちの特定のCNに関連付けられたMME/SGSN410は、それ自体の要求されたリソース割り当て内でデバイストラフィックを制御するように、ネットワークRAN413の過負荷または輻輳状態の間に受付制御プロセスを適用し得る。MME/SGSN410がこの受付制御を適用するために、MME/SGSN410は、RAN413のローディングを通知され得る。このローディング情報は、マルチプルソースから来ることができ、それぞれのRAN~コアインターフェース(例えば、Gb(GERAN)、Iu(UTRAN)、およびS1-MME(E-UTRAN))を介してRAN413からMME/SGSN410に直接受信されるローディング情報401、RAN413ローディングの知識を有する外部ソース(例えば、3GPPのRAN輻輳認識機能(RCAF)416)から受信したローディング情報402、ならびに/またはRANローディングを決定するための内部方法としてMME/SGSN410内に保存され得る、カバレッジエリア内のユーザ数およびそれらに関連付けられたベアラのローカル分析を通じて導出されたローディング情報などであり、しかしこれらに限定されない。ローディングまたは輻輳情報は、MME/SGSN410で、またはCN内の他の要素で、ローカルに導出されることが、理解されるべきである。
【0053】
このため、例示的な実装形態では、RAN413に関する負荷、輻輳、および過負荷の表示は、ローディング情報に含めることができる。しかしながら、ローディング情報はそれに限定されず、所望の実装に応じて、他の情報がローディング情報に含まれてもよい。輻輳しているまたは過負荷状態にあるRAN413は、本開示では「輻輳している」または「輻輳」として概して参照され得る。ローディング情報がどのように決定され、MME/SGSNと通信されるかは、当業者に知られている任意の望ましい実装を通じて実装することができる。本明細書で説明される例示的な実装形態は、ローディング情報が使用されるときのMME/SGSN410動作の例を対象とする。異なるネットワークアーキテクチャにおける類似の構成要素が類似の機能を実行できることを理解されたい。
【0054】
ローディング情報を使用することにより、MME/SGSN410は、ローカルに定義されたポリシーを使用して、限定はされないが、そのカバレッジエリアへのアタッチメントまたはモビリティの拒否または制限、およびそのカバレッジエリア内のデバイスベアラのQoS属性の修正を通じて、具体的なRANカバレッジエリアへのトラフィックを管理するステップを取ることができる。したがって、各CNは、セルフガバナンスを実装し得、マルチプルCNにわたって要求されたリソース割り当ての使用を管理するように、独自のデバイスにわたってリソース割り当てを実施し得る。一実施形態によれば、RAN413は、MME/SGSN410に加えて、またはその代替として、トラフィック管理を行い得る。例えば、RAN413は、データパケットに添付されたインジケータなどの表示されたQoSレベルに基づいてユーザトラフィックを管理し得る。一実施形態によれば、ユーザトラフィックを管理することは、優先度の低いユーザデータのトラフィックの保留、一時中断、および拒否のうちの少なくとも1つを含み得るが、それに限定されない。
【0055】
例示的な実装形態では、3GPPのMME/SGSN410は、受付およびモビリティ制御を実行し得る。これらの3GPPノードは、どのデバイスが事業者のネットワークのどの部分にアクセスできるかを決定する場合がある。MME/SGSNは、デバイスがその制御下にある全カバレッジエリアに接続することを拒否でき、または特定のエリアでの接続を拒否できる。
【0056】
図5は、例示的な実装形態による、具体的サービスエリア内でRANリソースを割り当てられたCN内の輻輳によるイベントを拒否するための例示的なフロー図を図示する。具体的には、
図5は、MME/SGSNが輻輳によるイベントを拒否するときの例を図示する。拒否プロセスの一環として、MME/SGSNは、デバイスがネットワークにすぐに再度アクセスしようとしないように、任意選択的に遅延タイマーをUEに提供することができる。501で、MME/SGSNは、所定のUEに対する通常のモビリティ(アイドルまたはアクティブ)イベントを処理する。502で、モビリティイベントのターゲット位置が輻輳下にあるかどうかに関して判定が行われる。いいえ(N)の場合、フローは503に進み、通常のイベント処理が行われる。そうではなく、はい(Y)の場合、フローは504に進み、イベントは適切な拒否理由(原因コード)で拒否される。
【0057】
図6は、例示的な実装形態による、具体的サービスエリア内でRANリソースを割り当てられたCN内の輻輳を管理するための例示的なフロー図を図示する。具体的には、
図6は、MME/SGSNが、1つ以上のデバイスベアラに適用される特定のQoS属性を制御できる例示的な実装形態を図示する。MME/SGSNは、例えば、ネットワーク事業者によって提供される設定されたポリシーに基づいて、所定のベアラのためのQoS更新をトリガーして、影響を受けるRANリソースへの影響を低減する。601で、MME/SGSNに輻輳が通知される(外部)、またはMME/SGSNの内部計算が、輻輳があると決定する(内部)。602で、輻輳した/過負荷エリアに含まれるUEについて、MME/SGSNは、適用可能なベアラにQoS更新を実行する。
図6に図示される例示的な方法は、限定はされないが、スマートフォン、自動車、電力計、農業用センサ、医療デバイス、および家電用品を含む輻輳した/過負荷エリア内の任意のデバイスに対して実行され得ることを理解されたい。
【0058】
そのCNに割り当てられたRANリソースが輻輳しているケースを管理するための
図5および
図6に図示されている実装以外の追加の例示的な実装形態では、MME/SGSNは、異なる実装を組み合わせて、または限定はされないが、デバイスが特定のエリアでのサービスを許可されているかどうか、ネットワークにその位置を通知する頻度、およびデバイスが無線リソースを要求できるかどうかを決定するなど、代替として、デバイスのモビリティ管理イベントを管理できる。これらのイベントのいずれについても、MME/SGSNはイベントを拒否、および/またはデバイスに一定期間イベントを遅延するよう指示することができ、これらすべては、そのCNによるRANリソースを低減する方法である。
【0059】
本開示の例示的な実装形態では、MME/SGSNは、定期的TAUタイマーおよび定期的RAUタイマーをそれぞれ動的に決定することができ、それにより、デバイスは、事業者が定義した非ピーク期間中に位置更新を実行し得る。3GPP標準実装形態によれば、MME/SGSNは、UEに定期的レポートタイマーを提供するCN内の機能エンティティであってもよい。3GPPでは、定期的なレポートタイマーは、MMEの定期的TAUタイマー、およびSGSNの定期的RAUタイマーと呼ばれる場合がある。以降、両方のタイマーは、定期的タイマーとして参照される。本明細書で説明される実装形態は、類似の機能を有する他のタイマーに加えて、TAUおよびRAUタイマーの一方または両方を含むことができることを理解されたい。
【0060】
図7は、例示的な実装形態による、タイマー値の供給を図示する。具体的には、
図7は、定期的タイマー値の可能なソースの高レベルデータポイントと、それらがエンドUEに提供される方法を図示する。
図7の例では、定期的タイマー701は、所定のUE713に対してホーム加入者サーバ(HSS)/ホームロケーションレジスタ(HLR)711内に格納され、MME/SGSN712に提供され得る。UEは、デバイス内に直接供給され得る事業者値に基づいて、要求された定期的タイマー702をMME/SGSN712に提供することができる。MME/SGSN712は、所定のUE713に対してローカルに設定された定期的タイマー704を利用することもできる。さらに、MME/SGSN712は、最終周期的タイマー値703を決定し、同じものをUE713に提供する。MME/SGSN712が、提供3つのタイマーを使用して最終定期的タイマー値を決定する方法は、事業者の優先とMME/SGSNの構成とに基づく。このため、
図7に図示するように、MME/SGSN712は、UE713に提供される最終定期的タイマー値703を決定する制御を有する。最終定期的タイマー値703は、タイマー701、702、および704のうちの少なくとも1つから導出され得、
図4を参照して考察したように取得された情報、および/またはタイマー設定を最適化するための他の関連情報に基づいてさらに導出され得ることを理解されたい。
【0061】
本開示の例示的実施形態は、MME/SGSN713が、非ピーク時間中に発生する定期的タイマー値703を任意選択的に導出することを可能にすることによって、3GPP標準プロセスに追加する。非ピーク時間は、事業者固有である可能性があり、MME/SGSN713上に事業者によって構成され得る。非ピーク時間は通常、事業者のCN上でアクティビティが少ない、例えば、RANリソースの使用率が低い、24時間以内の時間である。一例示的実装形態によれば、MME/SGSN713は、RANリソースの設定された割り当て内でそのCN上の使用を維持するように、複数のCNのうちの1つの特定のCNに対して定期的タイマー値703を導出し得る。
【0062】
図8は、例示的な実装形態による、デバイスの定期的タイマー実装に適用できるフロー図を図示する。3GPPでは、定期的トラッキングエリア更新(定期的TAU)は、MMEに関連付けられ、定期的ルーティングエリア更新(定期的RAU)は、SGSNに関連付けられている。これらのタイマーに従って、デバイスがまだネットワークに接続されていることをネットワークが認識するように、デバイスは、定義されたTAU/RAU時間に基づいてネットワークに定期的にメッセージを送り得る。例えば、デバイスは定期的にチェックインし、そのため、ネットワークは、デバイスから他のアクティビティがない期間中にそれがまだ存在していることを認識し得る。801で、定期的TAUタイマー(MME)または定期的RAUタイマー(SGSN)がUEに対して導出される。これは、MME/SGSN上に設定された事業者の優先に基づいて達成され得る。802で、UEに提供する標準定期的タイマーが決定される。803で、MME/SGSNが非ピークタイマー計算をサポートするかどうかに関して決定がなされる。いいえ(N)の場合、フローは807に進み、標準タイマー値をUEに提供する。
【0063】
そうではなく、はい(Y)の場合、フローは804に進み、ここで、標準導出タイマーの満了が非ピーク期間にわたるかどうかに関して判定が行われる。そうである場合(Y)、フローは807に進む。そうでない場合(N)、フローは805に進み、ここで、MME/SGSNは、非ピーク時間中になるようにタイマーを調整する。非調整標準タイマーの満了前または後にタイマーの調整レベルを決定することは、所望する実装に応じて、事業者によってまたは任意の他の方法によって設定されるプリセット時間に基づくことができる。806で、非ピーク調整タイマー値がMME/SGSNからUEに提供される。この実装形態は、限定はされないが、電力計、農業用センサ、医療デバイス、および家電用品などの位置を変更する可能性が低いデバイスにとって特に有益であることを理解されたい。一実施形態によれば、そのようなデバイスを収容するように構成された複数のCNのうちのあるCNが提供されてもよく、非ピーク調整タイマー値が、複数のCNの設定の一部としてそのCNに実装される。
【0064】
図9は、例示的な実装形態が適用され得る例示的なMME/SGSN装置を図示する。MME/SGSN900は、1つ以上の物理的プロセッサ(図示せず)から作られ得る中央処理ユニット(CPU)901、所望の実装形態に応じて当業者に知られている任意のメモリ(限定はされないが、フラッシュ、ハードディスクドライブ、ランダムアクセスメモリなどのような)であり得るメモリ902、およびMME/SGSN900の機能をRAN(図示せず)とインターフェース接続するRANインターフェース903を含むことができる。MME/SGSN900は、MME/SGSN内にハンドラ901-1を含み得、それは、
図8に関して説明され、本記載の他の部分で説明されるように、定期的タイマーを決定する。MME/SGSN900は、この定期的タイマー値をデバイスに提供するメッセージハンドラ901-2を含み得る。この定期的タイマーがデバイスに提供されるときの具体的メッセージは、例えば、3GPP仕様によって支配されてもよい。一例として、MMEの場合、3GPP定義のトラッキングエリア更新手順は、UEがMMEに「TAU要求」を送ることでトリガーされ得、MMEは、デバイスが使用する定期的タイマー値を含む「TAU受理」で応答できる。追加の実装形態は、他の標準を使用し得ることを理解されたい。さらに、MME/SGSN900は、事業者の非ピークアクティブ時間を定義する永続的なデータベースに維持されるローカル設定902-1を含み得る。本明細書で説明される例示的な実装形態の使用を通じて、MME/SGSN900はまた、アクティビティパターンを学習することができ、例えば、事業者の設定なしに非ピーク時間を「学習」することによって、特定のノードの非ピーク時間を動的に確立することができる。非排他的な実施形態によれば、学習は、ある期間にわたって生成されたシグナリングの量によって識別され得る。例えば、MME/SGSNは、1日にUEで生成されたシグナリングの合計をトレンド化して、トラフィックが最も少ない期間を識別できる。MME/SGSN900の機能は、他の既存の電気通信規格、または、まだこれから開発される将来の規格内に実装される類似の機能を備えた構成要素を介して実装され得ることを理解されたい。
【0065】
図10は、一実施形態による、RANリソース割り当てパラメータを設定するための例示的な方法を図示する。ステップ1001で、第1のコンピューティングデバイスは、複数のCNのうちの少なくとも1つのCNからRANリソース割り当て制御タイプインジケータを受信し得る。コンピューティングデバイスは、特定のCN、RAN、または別の位置に位置付けされ得る。一実施形態によれば、RANリソース割り当て制御タイプインジケータは、そのCNに関連付けられたデバイスのためのRANリソースの使用が、保証された最小レジーム、絶対割り当てレジーム、および/またはパーセンテージ割り当てレジームによって支配されるべきであることを示し得る。上記でより詳細に説明したように、保証された最小レジームは、例えばRANリソースのユニットで、または利用可能なRANリソースのパーセンテージとして、あるCNがCNに割り当てられるリソースの最小量を参照できる。上記でより詳細に説明したように、絶対割り当てレジームは、例えばRANリソースのユニットで、CNが割り当てられたRANリソースの絶対量を参照できる。上記でより詳細に説明したように、パーセンテージ割り当てレジームは、例えばパーセンテージとして、CNが割り当てられる利用可能なRANリソースの一定のパーセンテージを参照できる。
【0066】
一実施形態によれば、コンピューティングデバイスは、RANを共有する各CNに関連付けられたRANリソース割り当て制御タイプインジケータを受信し得る。一実施形態によれば、コンピューティングデバイスは、RANを共有するすべてのCNに関連付けられた単一のRANリソース割り当て制御タイプインジケータを受信し得る。RANリソース割り当て制御タイプインジケータは、限定はされないが、事業者からの事前設定ファイル、セットアップ、またはルーチン、RANリソース割り当て制御タイプインジケータが関連付けられているそれぞれのCN、および/または、中央ノードに関連付けられた少なくとも1つのCNに関する情報を格納するように構成されたRANをオンまたはオフのいずれかをする中央ノード、などの多数の異なるソースから受信され得る。一実施形態によれば、中央ノードは、中央ノード、共有RAN、または事業者に関連付けられたCNのうちの少なくとも1つから情報を受信し、受信した情報に基づいてRANリソース割り当て制御タイプインジケータを決定し得る。別の実施形態によれば、CNのいくつかまたは各々は、少なくとも2つのCN間のネゴシエーションに基づいて、RANリソース割り当て制御タイプインジケータをコンピューティングデバイスに送信し得る。コンピューティングデバイスは、1つのタイプのRANリソース割り当て制御タイプインジケータを取り扱うようにのみ構成され得ることを理解されたい。
【0067】
ステップ1002で、コンピューティングデバイスは、複数のCNのうちの少なくとも1つのCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値を受信し得る。RANリソース割り当て制御値は、例えば、CNに提供されるRANリソースの保証された最小量の値、CNに提供されるRANリソースの絶対割り当ての値、および/またはCNに提供されるRANリソースのパーセンテージ割り当ての値を表し得る。RANリソース割り当て制御値は、限定はされないが、事業者による事前設定、RANリソース割り当て制御値が関連付けられているそれぞれのCN、および/または、中央ノードに関連付けられた少なくとも1つのCNに関する情報を格納するように構成されたRANをオンまたはオフのいずれかをする中央ノード、などの多数の異なるソースから受信され得る。一実施形態によれば、中央ノードは、中央ノード、共有RAN、または事業者に関連付けられたCNのうちの少なくとも1つから情報を受信し、受信した情報に基づいてRANリソース割り当て制御値を決定し得る。別の実施形態によれば、CNは、少なくとも2つのCN間のネゴシエーションに基づいてRANリソース割り当て制御値をコンピューティングデバイスに送信し得る。RANリソース割り当て制御値は、例えば、コンピューティングデバイスが、1つのタイプのRANリソース割り当て制御タイプを取り扱うようにのみ構成されている単一の値または単一文字列のビットなどの、RANリソース割り当て制御タイプインジケータとしての情報の一片であり得ることを理解されたい。ステップ1001および1002はまとめて、本明細書では、CNに割り当てられるリソースの量の表示を受信することとも呼ぶ。
【0068】
ステップ1003で、コンピューティングデバイスは、CNに対するRANリソース割り当てパラメータを決定し始める。リソース割り当て制御タイプインジケータが、RANリソースの保証された最小割り当てである場合(ステップ1020)、コンピューティングデバイスはステップ1021に進み得る。ステップ1021で、CNに対するRANリソース割り当てパラメータは、CNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値に基づいて設定される。例えば、CNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値がRANリソースの5%を示している場合、CNに対するRANリソース割り当てパラメータは、RANリソースの少なくとも5%がCNに割り当てられることを示すように設定され得る。一実施形態によれば、CNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値が5ユニットのRANリソースを示す場合、CNに対するRANリソース割り当てパラメータは、少なくとも5ユニットのRANリソースがCNに割り当てられることを示すように設定され得る。別の実施形態によれば、CNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値が5ユニットのRANリソースを示す場合、CNに対するRANリソース割り当てパラメータは、RANで利用可能なすべてのリソースのうち少なくともx%がCNに割り当てられることを示すように設定され得る。RANリソースの異なるユニットに基づく値を示すCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値、または任意のスケールに基づくユニットレス数を用いてなど、追加の並べ換えが実装されてもよいことを理解されたい。CNに対するRANリソース割り当てパラメータは、多数の類似のユニットに提供され得、特定のCNに関連付けられた値のみの可視性に基づいていてもよく、またはRANリソースを共有するいくつかまたはすべての他のCNに関連付けられた値の可視性に基づいていてもよく、またはシステムリソース全体の可視性に基づいていてもよいこともまた理解されたい。
【0069】
リソース割り当て制御タイプインジケータが、RANリソースの絶対割り当てである場合(ステップ1030)、コンピューティングデバイスはステップ1031に進み得る。ステップ1031で、CNに対するRANリソース割り当てパラメータは、CNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値に基づいて設定される。例えば、CNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値がRANリソースのxユニットを示す場合、CNに対するRANリソース割り当てパラメータを設定して、RANリソースのxユニットがCNに割り当てられることを示し得る。RANリソースのユニットは、例えば、RAN無線リソースブロックを含み得る。
【0070】
リソース割り当て制御タイプインジケータが、RANリソースのパーセンテージ割り当てである場合(ステップ1040)、コンピューティングデバイスはステップ1031に進み得る。ステップ1031で、CNに対するRANリソース割り当てパラメータは、CNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値に基づいて設定される。例えば、CNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値がxユニットを示す場合、CNに対するRANリソース割り当てパラメータは、他のCNに関連付けられたユニットの総量のうちxユニット(例えば、x%)が、CNに割り当てられることを示すように設定され得る。しかしながら、RANリソース割り当て制御値のユニットは、例えば、ネットワーク事業者によって事前設定されているときなど、すでにパーセンテージとして提供されている場合があり、このため、コンピューティングデバイスは、特定のCNに対してRANリソース割り当てパラメータを設定するときに、他のCNに関連付けられたRANリソース割り当て制御値に対する可視性を必要としないことを理解されたい。
【0071】
RANリソース割り当てパラメータは、割り当てられるRANリソースの最大量または割り当てられるRANリソースの保証された最小量など、多数の異なるRANリソース割り当てタイプを示し得ることを理解されたい。これらのレジームは、本開示全体にわたって詳細に考察されている。一実施形態によれば、RANリソース割り当てパラメータは、1つより多いRANリソース割り当てタイプを示してもよく、または特定のCNは、2つ以上のRANリソース割り当てタイプについて1つより多いRANリソース割り当てパラメータに関連付けられてもよい。
【0072】
RANリソース割り当てパラメータがCNに対して設定されると、本方法はステップ1040に移動し得る。ステップ1040で、RANリソース割り当てパラメータは、トラフィックコントローラのノードに送信され得る。一実施形態によれば、トラフィックコントローラは、トラフィックを制御、優先順位付け、制限、または方向付けするための既存のRAN構成要素を使用して実装され得る。別の実施形態によれば、トラフィックコントローラは、トラフィックを制御、優先順位付け、制限、または方向付けすることに関連付けられたCN内の1つ以上の構成要素、またはこれらの構成要素の組み合わせであり得る。コンピューティングデバイスに関連付けられた別の構成要素が、ステップ1040で送信を達成してもよいことを理解されたい。例えば、コンピューティングデバイスが中央位置または特定のCNに位置している場合、送信は、中央位置とトラフィックコントローラとの間の既存の接続によって達成されてもよい。コンピューティングデバイスがRAN内に位置する場合、送信は、RANに関連付けられた論理または物理要素間であってもよい。
【0073】
図11は、一実施形態による、CNに割り当てられるRANリソースの量を決定する例示的な方法を図示する。ステップ2001で、トラフィックコントローラのノードは、
図10を参照して考察したリソース割り当てパラメータなど、RANリソースを共有する複数のCNのうちの少なくとも1つのCNに対するRANリソース割り当てパラメータを受信し得る。一実施形態によれば、トラフィックコントローラは、複数のCNのうちの1つより多いCN、または複数のCNのすべてのCNについてのRANリソース割り当てパラメータを受信し得る。RANリソース割り当てパラメータは、
図10を参照して説明したコンピューティングデバイスなどの、コンピューティングデバイスから受信し得る。
【0074】
ステップ2002で、トラフィックコントローラは、少なくとも1つのCNに対するRANリソース使用量の表示を受信し得る。少なくとも1つのCNに対するRANリソース使用量は、RANの現在のローディング状態を受信するモビリティ管理エンティティ(MME)またはサービス提供GPRS(General Packet Radio Service)サポートノード(SGSN)など、上記で説明したような多数のソースから受信され得る。いくつかの実施形態によれば、これは、RANから直接に、または3GPP定義のRAN輻輳認識機能(RCAF)のような外部機能を通して受信され得る。いくつかの実施形態によれば、トラフィックコントローラは、RAN内の構成要素であり得、RANにわたるトラフィックに対する可視性を有し得、この可視性に基づいてRAN使用量を計算し得る。一実施形態によれば、トラフィックコントローラは、RANリソースを共有する他のCNに対するRANリソース使用量の追加の表示を受信し得る。いくつかの実施形態によれば、他のCNに対するRANリソース使用量の表示は、RANの輻輳状態を示してもよく、または他のCNに関連付けられた具体的な値であってもよい。
【0075】
ステップ2003で、トラフィックコントローラは、少なくとも1つのCNに割り当てられるRANリソースの量を決定し始める。少なくとも1つのCNに対するRANリソース割り当てパラメータが、提供されるRANリソースの最大量を示す場合(ステップ2020)、方法はステップ2023に進み得る。ステップ2023で、少なくとも1つのCNに提供されるRANリソースの量は、少なくとも1つのCNによるRANリソース使用量の表示に基づき得る。例えば、トラフィックコントローラは、少なくとも1つのCNによるRANリソース使用量の表示を、少なくとも1つのCNに割り当てられたRANリソースの最大値またはパーセンテージと比較してもよい。少なくとも1つのCNによるRANリソース使用量の表示に関連付けられたRANリソースの量が、CNに割り当てられたRANリソースの最大値またはパーセンテージを超える場合、CNに割り当てられたRANリソースの最大値またはパーセンテージのみが、少なくとも1つのCNに割り当てられ得る。少なくとも1つのCNによるRANリソース使用量の表示に関連付けられたRANリソースの量が、CNに割り当てられたRANリソースの最大値またはパーセンテージよりも少ない場合、少なくとも1つのCNによるRANリソース使用量の表示に関連付けられた量が、少なくとも1つのCNに割り当てられ得る。
【0076】
少なくとも1つのCNに対するRANリソース割り当てパラメータが、提供されるRANリソースの保証された最小量を示す場合(ステップ2030)、方法はステップ2021に進み得る。ステップ2023で、少なくとも1つのCNによるRANリソース使用量の表示に関連付けられたRANリソースの量が、少なくとも1つのCNに対するRANリソース割り当てパラメータに関連付けられたRANリソースの保証された最小量を超えている、または超えようとしているかどうかが判定され得る。答えがいいえである場合、方法はステップ2033に進み得る。ステップ2033で、少なくとも1つのCNに提供されるRANリソースの量は、少なくとも1つのCNによるRANリソース使用量の表示に関連付けられたRANリソースの量に基づいて決定される。例えば、少なくとも1つのCNに割り当てられるRANリソース使用量の量は、要求または使用される量に等しくなるように設定され得る。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのCNに割り当てられるRANリソースの量を決定する方法は、少なくとも1つのCNによるRANリソース使用量の表示に関連付けられたRANリソースの量が、少なくとも1つのCNに対するRANリソース割り当てパラメータに関連付けられたRANリソースの保証された最小量を超えていないか、または超えると判定した後に終了し得る。したがって、そのCNに関連付けられたトラフィックは、ステップ2040に関して論じるように制御または制限されない。
【0077】
ステップ2031での答えがはいである場合、方法はステップ2034に進む。ステップ2034で、CNに提供されるRANリソースの量は、少なくとも1つの他のCNによるRANリソース使用量の表示に関連付けられたRANリソースの量に基づいて決定され得る。一実施形態によれば、トラフィックコントローラは、少なくとも1つの他のCNに関連付けられたRANリソース使用量の表示に基づいて、RANが輻輳状態にあるかどうかを判定し得る。輻輳状態は、少なくとも1つのCNとRANリソースを共有するCNに利用可能なRANリソースの総量に基づいて決定され得る。一実施形態によれば、トラフィックコントローラは、輻輳状態の表示を単に受信してもよい。RANが輻輳状態にない場合、少なくとも1つのCNに割り当てられるRANリソース使用量の量は、要求または使用されている量に等しくなるように設定され得る。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのCNに割り当てられるRANリソースの量を決定する方法は、RANが輻輳状態にないと判定した後に終了し得、ステップ2040に進まない場合がある。
【0078】
RANが輻輳状態にあると判定された場合、少なくとも1つのCNに割り当てられるRANリソース使用量の量は、少なくとも1つの他のCNによるRANリソース使用量の表示に関連付けられたRANリソースの量に基づき得る。例えば、少なくとも1つのCNに割り当てられるRANリソース使用量の量は、少なくとも1つの他のCNに関連付けられた保証された最小値と干渉しないように決定され得る。別の実施形態によれば、少なくとも1つのCNに割り当てられるRANリソース使用量の量は、その量が、少なくとも1つの他のCNに関連付けられたRANリソースの保証された最小量と干渉しない限り、CNにより要求されるRANリソースの量であると決定され得る。一実施形態によれば、少なくとも1つのCNに割り当てられるRANリソースの量の決定は、少なくとも1つのCNに関連付けられた保証された最小値に関連付けられた1つの部分と、少なくとも1つのCNに関連付けられた保証された最小値を超える量に関連付けられた別の部分との分岐量を含む。
【0079】
ステップ2040で、トラフィックコントローラは、少なくとも1つのCNに割り当てられるRANリソースの量に基づいて、少なくとも1つのCNに関連付けられた少なくとも1つのデバイスに対するトラフィックを制御し得る。一実施形態によれば、少なくとも1つのCNに割り当てられるRANリソースの量が、少なくとも1つのCNによるRANリソース使用量の表示に関連付けられた量に等しいかより大きい場合、トラフィックコントローラは、少なくとも1つのCNに関連付けられた少なくとも1つのデバイスに関連付けられたトラフィックを制限しないようにトラフィックを制御し得る。一実施形態によれば、少なくとも1つのCNに割り当てられるRANリソースの量が、少なくとも1つのCNによるRANリソース使用量の表示に関連付けられた量よりも少ない場合、トラフィックコントローラは、少なくとも1つのCNに関連付けられた少なくとも1つのデバイスに関連付けられたトラフィックを制限するようにトラフィックを制御し得る。例えば、トラフィックコントローラは、少なくとも1つのCNに関連付けられたトラフィックを制限するように、本明細書に記載のQoSまたは他の技術を実装し得る。一実施形態によれば、トラフィックコントローラは、少なくとも1つのCNに関連付けられたトラフィックを制限するように、本明細書に記載のQoSまたは他のトラフィック制限技術を実装するために、RANまたは少なくとも1つのCNのいずれかの他の構成要素に表示を提供し得る。
図11に関連付けられた方法によれば、RAN上のトラフィックは、RANのリソースを共有する各CNに関連付けられたRANリソースの最大および保証された最小量を実施するように制御され得る。
【0080】
各CNには、RANリソースの保証された最小量および最大量の両方が提供され得ることを理解されたい。トラフィックコントローラは、複数のCNの各CNに対して各制限を実施するように構成されてもよい。さらに、限定はされないが、時刻、ユーザ数などのような他のパラメータに基づいて、制御されたトラフィックを変更するように、より複雑または柔軟なトラフィック制御スキームが実装されてもよい。
【0081】
詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータ内の動作のアルゴリズムと記号表現の観点から提示されている。これらのアルゴリズム記述および記号表現は、データ処理技術の当業者が、その革新の本質を他の当業者に伝えるために使用する手段である。アルゴリズムは、所望の最終状態または結果に導く一連の定義されたステップである。例示的な実装形態では、実行されるステップには、有形の結果を達成するための有形の量の物理的な操作が含まれる。
【0082】
特に明記しない限り、考察から明らかなように、記載全体を通して、「処理」、「コンピューティング」、「計算」、「決定」、「表示」などのような用語を利用する考察は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを、コンピュータシステムのメモリまたはレジスタまたはその他の情報ストレージ内の物理量として同様に表される他のデータに操作および変換するコンピュータシステムまたはその他の情報処理デバイスのアクションおよびプロセス、伝送または表示デバイスを含むことができることを理解されたい。
【0083】
例示的な実装形態は、本明細書の動作を実行するための装置にも関係し得る。この装置は、1つ以上の所望の目的のために特別に構築されてもよく、1つ以上のコンピュータプログラムによって選択的に作動または再構成される1つ以上の汎用コンピュータを含んでもよい。そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体またはコンピュータ可読信号媒体などのコンピュータ可読媒体に格納されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、限定はされないが、光ディスク、磁気ディスク、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、ソリッドステートデバイスおよびドライブなどの有形媒体、または電子情報を保存するために適切な任意の他タイプの有形または非一時的媒体を含み得る。コンピュータ可読信号媒体は、搬送波などの媒体を含み得る。本明細書で提示されるアルゴリズムおよびディスプレイは、何か特定のコンピュータまたは他の装置に本質的に関係するものではない。コンピュータプログラムには、所望の実装の動作を実行する命令を含む純粋なソフトウェア実装を含めることができる。
【0084】
本明細書の例に従って、様々な汎用システムをプログラムおよびモジュールと共に使用し得、または、より特化した装置を構築して所望の方法ステップを実行することが便利であることを証明する場合がある。加えて、例示的な実装形態は、特定のプログラミング言語を参照して説明されていない。様々なプログラミング言語を使用して、本明細書で説明する例示的な実装形態の教示を実装し得ることが理解されよう。プログラミング言語の命令は、1つ以上の処理デバイス、例えば、中央処理ユニット(CPU)、プロセッサ、またはコントローラによって実行され得る。
【0085】
当技術分野で知られているように、上記の動作は、ハードウェア、ソフトウェア、またはソフトウェアとハードウェアの何らかの組み合わせによって実行することができる。例示的な実装形態の様々な態様は、回路および論理デバイス(ハードウェア)を使用して実装され得、一方他の態様は、プロセッサによって実行された場合、プロセッサに本アプリケーションの実装を行う方法を実行させる、機械可読媒体(ソフトウェア)に格納された命令を使用して実装され得る。さらに、本出願のいくつかの例示的な実装形態は、ハードウェアのみで実行されてもよいが、他の例示的な実装形態は、ソフトウェアのみで実行されてもよい。なおさらに、説明された様々な機能は、単一のユニットで実行することもでき、または、いくつかの方法で多数の構成要素にわたって分散させることもできる。ソフトウェアによって実行されるとき、本明細書で説明される方法は、汎用コンピュータなど、コンピュータ可読媒体に格納された命令に基づくプロセッサによって実行され得る。必要に応じて、命令は、圧縮および/または暗号化された形式で媒体に保存できる。
【0086】
さらに、本出願の他の実装形態は、本出願の教示の仕様および実施を考慮することにより、当業者には明らかであろう。説明した例示的な実装形態の様々な態様および/または構成要素は、単独でまたは任意の組み合わせで使用され得る。本明細書および例示的な実装形態は、例としてのみ考慮されることが意図されており、本出願の真の範囲および趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示されている。