(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-30
(45)【発行日】2022-09-07
(54)【発明の名称】調湿ユニット
(51)【国際特許分類】
F24F 3/14 20060101AFI20220831BHJP
F24F 6/08 20060101ALI20220831BHJP
【FI】
F24F3/14
F24F6/08
(21)【出願番号】P 2020163160
(22)【出願日】2020-09-29
【審査請求日】2021-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000004673
【氏名又は名称】パナソニックホームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【氏名又は名称】石原 幸信
(72)【発明者】
【氏名】関谷 佳子
(72)【発明者】
【氏名】梅本 大輔
(72)【発明者】
【氏名】中川 浩
【審査官】安島 智也
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-186922(JP,A)
【文献】特開2003-314856(JP,A)
【文献】特開2008-254618(JP,A)
【文献】特開2010-266200(JP,A)
【文献】特開2019-027621(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107940621(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 3/14
F24F 6/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調湿ユニットであって、
x、y及びzの直交座標上において、
z軸上に位置する第1入口及び第1出口を有し、かつ、これらの間をz軸方向に延びる箱状のケーシングと、
前記ケーシング内でx軸の方向に並んで並置され、かつ、それぞれ調湿材が配された第1調湿エレメント及び第2調湿エレメントを含む調湿エレメントと、
前記ケーシング内で、前記調湿エレメントよりも前記第1入口の側に配された第1切替具及び前記調湿エレメントよりも前記第1出口の側に配された第2切替具を含む切替具と、
前記切替具を駆動する駆動部とを含み、
前記第1調湿エレメントは、前記第1入口の側の第1エレメント入口と、前記第1出口の側の第1エレメント出口とを有し、かつ、これらの間をz軸の方向に真っ直ぐに延びる筒状体であり、
前記第2調湿エレメントは、前記第1入口の側の第2エレメント入口と、前記第1出口の側の第2エレメント出口とを有し、かつ、これらの間をz軸の方向に真っ直ぐに延びる筒状体であり、
前記ケーシングは、さらに、前記調湿エレメントと前記第1入口との間に位置する第2入口と、前記調湿エレメントと前記第1出口との間に位置する第2出口とを備え、
前記第1入口及び前記第1出口は、z軸の方向からみたときに、前記第1エレメント入口及び前記第1エレメント出口とそれぞれオーバラップする位置で開口し、
前記駆動部により、前記第1切替具及び前記第2切替具は、第1状態と第2状態とに切替可能であり、
前記第1状態は、前記第1切替具によって、前記第1入口を前記第1エレメント入口に連通させ、かつ、前記第2入口を前記第2エレメント入口に連通させるとともに、前記第2切替具によって、前記第1エレメント出口を前記第1出口に連通させ、かつ、前記第2エレメント出口を前記第2出口に連通させる状態であり、
前記第2状態は、前記第1切替具によって、前記第1入口を前記第2エレメント入口に連通させ、かつ、前記第2入口を前記第1エレメント入口に連通させるとともに、前記第2切替具によって、前記第2エレメント出口を前記第1出口に連通させ、かつ、前記第1エレメント出口を前記第2出口に連通させる状態である、
調湿ユニット。
【請求項2】
前記第1入口は、z軸の方向からみたときに、前記第2エレメント入口及び前記第2エレメント出口とそれぞれオーバラップする位置で開口している、請求項1に記載の調湿ユニット。
【請求項3】
前記第2入口は、z軸の方向からみたときに、前記第1エレメント入口及び前記第2エレメント入口にオーバラップしない位置で、y軸の方向で開口している、請求項1又は2に記載の調湿ユニット。
【請求項4】
前記第2出口は、z軸の方向からみたときに、前記第1エレメント出口及び前記第2エレメント出口にオーバラップしない位置で、y軸の方向で開口している、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の調湿ユニット。
【請求項5】
前記第1切替具及び前記第2切替具は、z軸回りの揺動によって、前記第1状態と前記第2状態とが切替えられるものであり、
前記駆動部は、z軸の方向に延び、かつ、前記第1切替具と前記第2切替具とを連結する連結軸と、
前記連結軸をz軸回りに揺動させるアクチュエータとを含む、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の調湿ユニット。
【請求項6】
前記連結軸及び/又は前記アクチュエータは、前記ケーシングの外部に設けられる、請求項5に記載の調湿ユニット。
【請求項7】
前記第2入口及び前記第2出口は、前記ケーシングのy軸の方向の一端側に設けられ、
前記連結軸は、前記ケーシングのy軸の方向の他端側に設けられる、請求項5又は6に記載の調湿ユニット。
【請求項8】
前記第1切替具は、x―y平面に広がる第1仕切板と、前記第1仕切板からz軸の方向に延びる第2仕切板及び第3仕切板とを含み、
前記第1仕切板及び前記第2仕切板は、前記第1状態において、前記第1入口から供給される空気を前記第1エレメント入口へと振り分け、かつ、
前記第1仕切板及び前記第3仕切板は、前記第2状態において、前記第1入口から供給される空気を前記第2エレメント入口へと振り分ける、請求項5ないし7のいずれか1項に記載の調湿ユニット。
【請求項9】
前記第1仕切板は、前記連結軸を中心とする外周縁を有する扇状である、請求項8に記載の調湿ユニット。
【請求項10】
前記ケーシングは、前記第1仕切板の前記外周縁に沿った内周面を有する筒状である、請求項9に記載の調湿ユニット。
【請求項11】
前記第1仕切板から前記第1入口にのびる整流板が設けられている、請求項8ないし10のいずれか1項に記載の調湿ユニット。
【請求項12】
前記第2切替具は、x―y平面に広がる第4仕切板と、前記第4仕切板からz軸の方向に延びる第5仕切板及び第6仕切板とを含み、
前記第4仕切板及び前記第5仕切板は、前記第1状態において、前記第1エレメント出口からの空気を前記第1出口へと振り分け、かつ、
前記第4仕切板及び前記第6仕切板は、前記第2状態において、前記第2エレメント出口からの空気を前記第1出口へと振り分ける、請求項5ないし11のいずれか1項に記載の調湿ユニット。
【請求項13】
前記第4仕切板は、前記連結軸を中心とする外周縁を有する扇状である、請求項12に記載の調湿ユニット。
【請求項14】
前記ケーシングは、前記第4仕切板の前記外周縁に沿った内周面を有する筒状である、請求項13に記載の調湿ユニット。
【請求項15】
前記第4仕切板から前記第1出口にのびる整流板が設けられている、請求項12ないし14のいずれか1項に記載の調湿ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調湿ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、調湿ユニットが記載されている。この調湿ユニットは、調湿材を収容する調湿材収容チャンバーと、調湿剤収容チャンバーの一方側から外部に通じる一対の一方開口と、調湿剤収容チャンバーの他方側から外部に通じる一対の他方開口とを含んで構成されている。さらに、調湿ユニットには、一対の一方開口を切り替える一方ダンパーと、一対の他方開口を切り替える他方ダンパーとが含まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、調湿ユニットで調湿された空気の供給量を十分に確保するには、調湿剤収容チャンバー内での圧力損失を低減することが重要である。しかしながら、上記の特許文献1では、このような圧力損失の低減については、改善の余地があった。
【0005】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、ケーシング内での圧力損失を低減することができる調湿ユニットを提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、調湿ユニットであって、x、y及びzの直交座標上において、z軸上に位置する第1入口及び第1出口を有し、かつ、これらの間をz軸方向に延びる箱状のケーシングと、前記ケーシング内でx軸の方向に並んで並置され、かつ、それぞれ調湿材が配された第1調湿エレメント及び第2調湿エレメントを含む調湿エレメントと、前記ケーシング内で、前記調湿エレメントよりも前記第1入口の側に配された第1切替具及び前記調湿エレメントよりも前記第1出口の側に配された第2切替具を含む切替具と、前記切替具を駆動する駆動部とを含み、前記第1調湿エレメントは、前記第1入口の側の第1エレメント入口と、前記第1出口の側の第1エレメント出口とを有し、かつ、これらの間をz軸の方向に真っ直ぐに延びる筒状体であり、前記第2調湿エレメントは、前記第1入口の側の第2エレメント入口と、前記第1出口の側の第2エレメント出口とを有し、かつ、これらの間をz軸の方向に真っ直ぐに延びる筒状体であり、前記ケーシングは、さらに、前記調湿エレメントと前記第1入口との間に位置する第2入口と、前記調湿エレメントと前記第1出口との間に位置する第2出口とを備え、前記第1入口及び前記第1出口は、z軸の方向からみたときに、前記第1エレメント入口及び前記第1エレメント出口とそれぞれオーバラップする位置で開口し、前記駆動部により、前記第1切替具及び前記第2切替具は、第1状態と第2状態とに切替可能であり、前記第1状態は、前記第1切替具によって、前記第1入口を前記第1エレメント入口に連通させ、かつ、前記第2入口を前記第2エレメント入口に連通させるとともに、前記第2切替具によって、前記第1エレメント出口を前記第1出口に連通させ、かつ、前記第2エレメント出口を前記第2出口に連通させる状態であり、前記第2状態は、前記第1切替具によって、前記第1入口を前記第2エレメント入口に連通させ、かつ、前記第2入口を前記第1エレメント入口に連通させるとともに、前記第2切替具によって、前記第2エレメント出口を前記第1出口に連通させ、かつ、前記第1エレメント出口を前記第2出口に連通させる状態であることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記第1入口は、z軸の方向からみたときに、前記第2エレメント入口及び前記第2エレメント出口とそれぞれオーバラップする位置で開口していてもよい。
【0008】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記第2入口は、z軸の方向からみたときに、前記第1エレメント入口及び前記第2エレメント入口にオーバラップしない位置で、y軸の方向で開口していてもよい。
【0009】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記第2出口は、z軸の方向からみたときに、前記第1エレメント出口及び前記第2エレメント出口にオーバラップしない位置で、y軸の方向で開口していてもよい。
【0010】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記第1切替具及び前記第2切替具は、z軸回りの揺動によって、前記第1状態と前記第2状態とが切替えられるものであり、前記駆動部は、z軸の方向に延び、かつ、前記第1切替具と前記第2切替具とを連結する連結軸と、前記連結軸をz軸回りに揺動させるアクチュエータとを含んでもよい。
【0011】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記連結軸及び/又は前記アクチュエータは、前記ケーシングの外部に設けられてもよい。
【0012】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記第2入口及び前記第2出口は、前記ケーシングのy軸の方向の一端側に設けられ、前記連結軸は、前記ケーシングのy軸の方向の他端側に設けられてもよい。
【0013】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記第1切替具は、x―y平面に広がる第1仕切板と、前記第1仕切板からz軸の方向に延びる第2仕切板及び第3仕切板とを含み、前記第1仕切板及び前記第2仕切板は、前記第1状態において、前記第1入口から供給される空気を前記第1エレメント入口へと振り分け、かつ、前記第1仕切板及び前記第3仕切板は、前記第2状態において、前記第1入口から供給される空気を前記第2エレメント入口へと振り分けてもよい。
【0014】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記第1仕切板は、前記連結軸を中心とする外周縁を有する扇状であってもよい。
【0015】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記ケーシングは、前記第1仕切板の前記外周縁に沿った内周面を有する筒状であってもよい。
【0016】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記第1仕切板から前記第1入口にのびる整流板が設けられていてもよい。
【0017】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記第2切替具は、x―y平面に広がる第4仕切板と、前記第4仕切板からz軸の方向に延びる第5仕切板及び第6仕切板とを含み、前記第4仕切板及び前記第5仕切板は、前記第1状態において、前記第1エレメント出口からの空気を前記第1出口へと振り分け、かつ、前記第4仕切板及び前記第6仕切板は、前記第2状態において、前記第2エレメント出口からの空気を前記第1出口へと振り分けてもよい。
【0018】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記第4仕切板は、前記連結軸を中心とする外周縁を有する扇状であってもよい。
【0019】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記ケーシングは、前記第4仕切板の前記外周縁に沿った内周面を有する筒状であってもよい。
【0020】
本発明に係る前記調湿ユニットにおいて、前記第4仕切板から前記第1出口にのびる整流板が設けられていてもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明の調湿ユニットは、上記の構成を採用することにより、ケーシング内での圧力損失を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】調湿ユニットが設けられた住宅の一例を概念的に示す断面図である。
【
図2】調湿ユニットの一例を示す分解斜視図である。
【
図4】切替具及び駆動部を拡大して示す斜視図である。
【
図7】本発明の他の実施形態の調湿ユニットの一例を示す概念図である。
【
図8】本発明のさらに他の実施形態の調湿ユニットの一例を示す斜視図である。
【
図9】本発明のさらに他の実施形態の調湿ユニット1の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態が図面に基づき説明される。図面は、発明の内容の理解を助けるために、誇張表現や、実際の構造の寸法比とは異なる表現が含まれることが理解されなければならない。また、各実施形態を通して、同一又は共通する要素については同一の符号が付されており、重複する説明が省略される。さらに、実施形態及び図面に表された具体的な構成は、本発明の内容理解のためのものであって、本発明は、図示されている具体的な構成に限定されるものではない。
【0024】
[調湿ユニット(第1実施形態)]
図1は、調湿ユニット1が設けられた住宅2の一例を概念的に示す断面図である。本実施形態の調湿ユニット1では、調湿された空気(以下、単に「調湿後空気」ということがある。)A2が生成される。調湿後空気A2は、例えば、住宅2の居室3等に供給される。なお、調湿後空気A2の供給先は、居室3に限定されるわけではない。
図2は、調湿ユニット1の一例を示す分解斜視図である。
【0025】
本実施形態の調湿ユニット1は、ケーシング5と、調湿エレメント6と、切替具7と、駆動部8とを含んで構成されている。本実施形態において、調湿ユニット1の構成部材の位置等が、x、y及びzの直交座標上で特定される。
図3は、ケーシング5を拡大して示す斜視図である。
図3では、
図2に示した第1側板15aが省略されており、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18が二点鎖線で示されている。
【0026】
[ケーシング]
図3に示されるように、ケーシング5は、z軸上に位置する第1入口11及び第1出口12を有している。そして、ケーシング5は、第1入口11と第1出口12との間をz軸方向に延びる箱状に形成されている。
【0027】
図2及び
図3に示されるように、本実施形態のケーシング5は、z軸方向の両側に配された下板13及び上板14と、下板13と上板14との間に配された複数の側板15とを含んで構成されている。本実施形態のケーシング5では、下板13、上板14及び側板15のそれぞれが、平面視において矩形状に形成されている。これにより、ケーシング5は、x軸、y軸及びz軸の方向からみた平面視において、矩形状に形成されている。
【0028】
下板13及び上板14は、xーy平面に広がっており、z軸方向で互いに離間して配置されている。側板15は、第1側板15a(
図2に示す)、第2側板15b、第3側板15c及び第4側板15dを含んで構成されている。
【0029】
第1側板15a(
図2に示す)及び第2側板15bは、x-z平面に広がっており、y軸方向で互いに離間して配置されている。第3側板15c及び第4側板15dは、y-z平面に広がっており、x軸方向で互いに離間して配置されている。
【0030】
ケーシング5は、下板13、上板14、及び、第1側板15a~第4側板15dの少なくとも1つ(本例では、第1側板15a)が取り外し可能であるのが望ましい。これにより、調湿ユニット1は、ケーシング5の内部へのアクセスが可能となるため、メンテナンス性を向上しうる。
【0031】
[第1入口]
図3に示されるように、本実施形態の第1入口11は、ケーシング5の下板13に設けられている。本実施形態の第1入口11は、z軸の方向からみたときに、第1調湿エレメント17の第1エレメント入口17a及び第1エレメント出口17bとそれぞれオーバラップする位置で開口している。さらに、本実施形態の第1入口11は、z軸の方向からみたときに、第2調湿エレメント18の第2エレメント入口18a及び第2エレメント出口18bとそれぞれオーバラップする位置で開口している。
【0032】
本実施形態の第1入口11は、x軸方向の長さが、y軸方向の長さよりも大きく設定されている。これにより、第1入口11は、z軸の方向から見たときに、横長矩形状に形成されている。なお、第1入口11は、このような態様に限定されるわけではなく、例えば、円形状(例えば、
図7に示す)や楕円状等に形成されてもよい。本実施形態の第1入口11は、ケーシング5のy軸の方向の一端側に(第2側板15b側に偏って)設けられている。
【0033】
本実施形態の第1入口11は、調湿エレメント6(本例では、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18)で調湿(本例では、加湿)するための空気(以下、単に「調湿用空気」)A1を供給するためのものである。調湿用空気A1は、調湿に用いられるものであれば、適宜設定されうる。本実施形態の調湿用空気A1には、例えば、
図1に示した空気調和機21で暖房された空気(相対湿度が低い空気)が用いられる。本実施形態の第1入口11は、ダクト22を介して空気調和機21に接続されている。これにより、第1入口11には、空気調和機21で暖房された調湿用空気A1が供給される。
【0034】
[第1出口]
図3に示されるように、本実施形態の第1出口12は、ケーシング5の上板14に設けられている。本実施形態の第1出口12は、z軸の方向からみたときに、第1エレメント入口17a及び第1エレメント出口17bとそれぞれオーバラップする位置で開口している。さらに、本実施形態の第1出口12は、z軸の方向からみたときに、第2エレメント入口18a及び第2エレメント出口18bとそれぞれオーバラップする位置で開口している。
【0035】
本実施形態の第1出口12は、第1入口11と同様に、x軸方向の長さが、y軸方向の長さよりも大きく設定されている。これにより、第1出口12は、z軸の方向から見たときに、横長矩形状に形成されている。なお、第1出口12は、このような態様に限定されるわけではなく、例えば、円形状(例えば、
図7に示す)や楕円状等に形成されてもよい。本実施形態の第1出口12は、ケーシング5のy軸の方向の一端側に(第2側板15b側に偏って)設けられている。
【0036】
本実施形態の第1出口12は、
図2に示した調湿エレメント6で調湿(本例では、加湿)された空気(「調湿後空気」)A1を取り出すためのものである。
図1に示されるように、本実施形態の第1出口12は、
図1に示したダクト23を介して居室3に接続されている。これにより、調湿後空気A2は、居室3に供給される。
【0037】
[支持部]
図3に示されるように、本実施形態のケーシング5には、ケーシング5内に調湿エレメント6を配置するための支持部24が設けられている。本実施形態の支持部24は、ケーシング5の内部において、下板13と上板14との間において、x-y平面と平行に配置されている。
【0038】
本実施形態の支持部24には、y軸方向の中央部から第1出口12の側に向かってz軸方向にのびる区切り部25が設けられている。この区切り部25を挟んで支持部24のx軸の方向の両側に、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18が並置される。
【0039】
支持部24には、第1調湿エレメント17の第1エレメント入口17aを、第1入口11の側で露出させるための第1貫通孔26が設けられている。さらに、支持部24には、第2調湿エレメント18の第2エレメント入口18aを、第1入口11側で露出させるための第2貫通孔27が設けられている。
【0040】
本実施形態の区切り部25は、x軸の方向の幅が、y軸の方向の一端側(本例では、第1側板15a(
図2に示す)から第2側板15b側)に向かって漸増している。これにより、区切り部25は、z軸の方向から見たときに、三角形状に形成されている。本実施形態の区切り部25は、幅広部25aと、一対の側部(一方の側部25b、他方の側部25c)とを含んで構成されている。
【0041】
幅広部25aは、y軸の方向の一端側に設けられており、第2側板15bに固定されている。一方の側部25b及び他方の側部25cはそれぞれ、幅広部25aのx軸の方向の両端から、y軸方向の他方側(本例では、第2側板15bから第1側板15a(
図2に示す)側)に向かってのびている。一方の側部25bは、第1調湿エレメント17と隣接して設けられる。他方の側部25cは、第2調湿エレメント18と隣接して設けられる。
【0042】
[第2入口]
本実施形態のケーシング5には、z軸の方向において、調湿エレメント6(本例では、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18)と、第1入口11との間に位置する第2入口19が設けられる。本実施形態の第2入口19は、第2側板15bに設けられており、y軸の方向の一端側で開口している。本実施形態の第2入口19は、y軸の方向からみたときに、円形状に形成されているが、例えば、矩形状等に形成されていてもよい。
【0043】
本実施形態の第2入口19は、z軸の方向において、区切り部25の幅広部25aに対して第1入口11側に設けられている。さらに、第2入口19は、x軸方向において、幅広部25aからはみ出さない大きさに設定されている。これにより、第2入口19は、z軸の方向からみたときに、第1エレメント入口17a及び第2エレメント入口18aにオーバラップしない位置で、y軸の方向で開口している。
【0044】
本実施形態の第2入口19は、調湿エレメント6(本例では、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18)の調湿性能を回復させるための空気(以下、単に「再生用空気」)A3を供給するためのものである。再生用空気A3は、調湿性能の回復に用いられるものであれば、適宜設定されうる。本実施形態の再生用空気A3には、低温の外気(相対湿度が高い空気)が用いられる。第2入口19は、
図1に示したダクト28介して、住宅2の基礎に設けられた基礎換気口29に接続されている。これにより、第2入口19には、再生用空気(低温の外気)A3が供給される。
【0045】
[第2出口]
図3に示されるように、本実施形態のケーシング5には、調湿エレメント6(本例では、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18)と、第1出口12との間に位置する第2出口20が設けられる。第2出口20は、第2側板15bに設けられており、y軸の方向の一端側で開口している。本実施形態の第2出口20は、y軸の方向からみたときに、円形状に形成されているが、例えば、矩形状等に形成されていてもよい。
【0046】
本実施形態の第2出口20は、z軸の方向において、区切り部25の幅広部25aに対して第1出口12側に設けられている。さらに、第2出口20は、x軸方向において、幅広部25aからはみ出さない大きさに設定されている。これにより、第2出口20は、z軸の方向からみたときに、第1エレメント出口17b及び第2エレメント出口18bにオーバラップしない位置で、y軸の方向で開口している。
【0047】
本実施形態の第2出口20は、調湿エレメント6(本例では、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18)の再生に用いられた空気(再生後空気)A4を取り出すためのものである。本実施形態の第2出口20は、
図1に示したダクト30を介して屋外に接続されている。再生後空気A4は、屋外に排出される。
【0048】
[調湿エレメント]
図2に示されるように、本実施形態の調湿エレメント6は、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18を含んで構成されている。
図2及び
図3に示されるように、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18は、ケーシング5内でx軸の方向に並んで並置されている。第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18には、調湿材31(
図2に示す)がそれぞれ配されている。
【0049】
調湿材31は、水蒸気の吸放湿性能を有するものである。本実施形態の調湿材31は、シート状に形成された調湿面材(図示省略)が、複数の隙間を形成しながら積層されている。これにより、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18が形成される。調湿面材には、例えば、シリカゲルやゼオライトなどの吸湿剤(図示省略)が担持されている。
【0050】
[第1調湿エレメント]
図3に示されるように、第1調湿エレメント17は、第1入口11の側の第1エレメント入口17aと、第1出口12の側の第1エレメント出口17bとを有している。第1調湿エレメント17は、第1エレメント入口17aと、第1エレメント出口17bとの間をz軸の方向に真っ直ぐ延びる筒状体に形成されている。本実施形態の第1調湿エレメント17は、第1エレメント入口17aに供給された空気を、第1エレメント出口17bまでz軸方向に真っ直ぐに通過可能に形成されている。
【0051】
[第2調湿エレメント]
第2調湿エレメント18は、第1入口11の側の第2エレメント入口18aと、第1出口12の側の第2エレメント出口18bとを有している。第2調湿エレメント18は、第2エレメント入口18aと、第2エレメント出口18bとの間をz軸の方向に真っ直ぐ延びる筒状体に形成されている。本実施形態の第2調湿エレメント18は、第2エレメント入口18aに供給された空気を、第2エレメント出口18bまでz軸方向に真っ直ぐに通過可能に形成されている。
【0052】
[切替具]
図4は、切替具7及び駆動部8を拡大して示す斜視図である。
図2及び
図4に示されるように、切替具7は、第1切替具7Aと第2切替具7Bとを含んで構成される。本実施形態の切替具7は、後述の第1状態と第2状態とに切替えるためのものである。
【0053】
第1切替具7A及び第2切替具7Bの具体的な構成は、第1状態及び第2状態に切替えることができれば、特に限定されない。先ず、第1状態及び第2状態が説明される。
図5は、第1状態の一例を示す斜視図である。
図6は、第2状態の一例を示す斜視図である。
図5及び
図6において、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18が二点鎖線で示されている。ケーシング5等の構成が簡略化して示されており、第1切替具7A及び第2切替具7Bが色付けして示されている。
【0054】
[第1状態]
図5に示されるように、第1状態では、第1切替具7Aによって、第1入口11が、第1調湿エレメント17の第1エレメント入口17aに連通される。これにより、本実施形態では、空気調和機21(
図1に示す)から第1入口11を介して供給される調湿用空気(相対湿度が低い空気)A1が、第1エレメント入口17aから第1調湿エレメント17の内部に供給される。調湿用空気A1には、第1調湿エレメント17に吸着されている水蒸気が放出される。これにより、加湿された調湿後空気A2が得られる。
【0055】
さらに、第1状態では、第2切替具7Bによって、第1調湿エレメント17の第1エレメント出口17bが、第1出口12に連通される。これにより、本実施形態では、第1調湿エレメント17で加湿された調湿後空気A2が、第1エレメント出口17bから第1出口12を介して、居室3(
図1に示す)に供給される。
【0056】
また、第1状態では、第1切替具7Aによって、第2入口19が、第2調湿エレメント18の第2エレメント入口18aに連通される。これにより、本実施形態では、基礎換気口29(
図1に示す)から第2入口19を介して供給される再生用空気(相対湿度が高い空気)A3が、第2エレメント入口18aから第2調湿エレメント18の内部に供給される。第2調湿エレメント18には、再生用空気A3に含まれている水蒸気が吸着される。
【0057】
さらに、第1状態では、第2切替具7Bによって、第2調湿エレメント18の第2エレメント出口18bが、第2出口20に連通される。これにより、本実施形態では、第2調湿エレメント18に水蒸気が吸着された再生後空気A4が、第2エレメント出口18bから第2出口20を介して、屋外に排出される。
【0058】
[第2状態]
図6に示されるように、第2状態では、第1切替具7Aによって、第1入口11が、第2調湿エレメント18の第2エレメント入口18aに連通されている。これにより、本実施形態では、空気調和機21(
図1に示す)から第1入口11を介して供給される調湿用空気(相対湿度が低い空気)A1が、第2エレメント入口18aから第2調湿エレメント18の内部に供給される。調湿用空気A1には、第2調湿エレメント18に吸着されている水蒸気が放出される。これにより、加湿された調湿後空気A2が得られる。
【0059】
さらに、第2状態では、第2切替具7Bによって、第2調湿エレメント18の第2エレメント出口18bが、第1出口12に連通される。これにより、本実施形態では、第2調湿エレメント18で加湿された調湿後空気A2が、第2エレメント出口18bから第1出口12を介して、居室3(
図1に示す)に供給される。
【0060】
また、第2状態では、第1切替具7Aによって、第2入口19が、第1調湿エレメント17の第1エレメント入口17aに連通される。これにより、本実施形態では、基礎換気口29(
図1に示す)から第2入口19を介して供給される再生用空気(相対湿度が高い空気)A3が、第1エレメント入口17aから第1調湿エレメント17の内部に供給される。第1調湿エレメント17には、再生用空気A3に含まれている水蒸気が吸着される。
【0061】
さらに、第2状態では、第2切替具7Bによって、第1調湿エレメント17の第1エレメント出口17bが、第2出口20に連通される。これにより、本実施形態では、第1調湿エレメント17に水蒸気が吸着された再生後空気A4が、第1エレメント出口17bから第2出口20を介して、屋外に排出される。
【0062】
このように、本実施形態の調湿ユニット1は、第1状態(
図5に示す)と第2状態(
図6に示す)とが交互に切替えられることにより、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18の一方での調湿(加湿)と、他方での回復とを、交互に行うことができる。本実施形態の第1切替具7A及び第2切替具7Bは、z軸回り(本実施形態では、連結軸47)の揺動によって、第1状態と第2状態とが切替えられている。次に、本実施形態の第1切替具7A及び第2切替具7Bの一例が説明される。
【0063】
[第1切替具]
図5及び
図6に示されるように、本実施形態の第1切替具7Aは、ケーシング5内において、調湿エレメント6(本例では、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18)よりも第1入口11の側に配されている。
図4~
図6に示されるように、本実施形態の第1切替具7Aは、第1仕切板41と、第2仕切板42と、第3仕切板43とを含んで構成されている。
【0064】
第1仕切板41は、x-y平面に広がっている。
図5に示されるように、本実施形態の第1仕切板41は、z軸の方向において、第1入口11と第2入口19との間に配されている。
【0065】
図4に示されるように、本実施形態の第1仕切板41は、扇状に形成されている。これにより、第1仕切板41は、扇形の中心(本例では、連結軸47が設けられている)と、外周縁41bと、中心と外周縁41bとの間にのびる一対の側縁41c、41dとを含んで構成されている。本実施形態の第1仕切板41の中心角θ1は、z軸の方向からみたときに、
図3に示した区切り部25の中心角と第1調湿エレメント17の角度との和(角度θ2)と同一に設定されている。さらに、中心角θ1は、区切り部25の中心角と第2調湿エレメント18の角度との和(角度θ3)と同一に設定されている。なお、本明細書において、「同一」には、製造誤差等のバラツキ(例えば、±2度程度の誤差)が許容されるものとする。
【0066】
図4に示されるように、第2仕切板42及び第3仕切板43は、第1仕切板41からz軸の方向に延びている。本実施形態の第2仕切板42及び第3仕切板43は、第1仕切板41の側縁41c、41dから、調湿エレメント6及び区切り部25(
図5及び
図6に示す)まで延びている。本実施形態の第2仕切板42及び第3仕切板43は、矩形状に形成されている。
【0067】
[第1切替具の第1状態]
次に、第1切替具7Aの第1状態が説明される。
図5に示されるように、第2仕切板42は、区切り部25の一方の側部25bに沿って(一方の側部25bと平行に)配される。一方、第3仕切板43は、ケーシング5の第1側板15aに沿って(x-z平面と平行に)配される。これにより、第1仕切板41及び第2仕切板42は、第1状態において、第1入口11と第2エレメント入口18aとの間の少なくとも一部を遮ることができる。
【0068】
第1仕切板41及び第2仕切板42は、第1状態において、第1入口11を、第1調湿エレメント17の第1エレメント入口17aに連通させることができる。これにより、第1仕切板41及び第2仕切板42は、第1入口11から供給される空気(調湿用空気A1)を、第1エレメント入口17aへと振り分けることができる。
【0069】
さらに、第1仕切板41及び第2仕切板42は、第1状態において、第2入口19を、第2調湿エレメント18の第2エレメント入口18aに連通させることができる。これにより、第1仕切板41及び第2仕切板42は、第2入口19から供給される空気(再生用空気A3)を、第2エレメント入口18aへと振り分けることができる。
【0070】
本実施形態では、扇状の第1仕切板41により、その外周縁41b(
図4に示す)と、ケーシング5の第2側板15bと第4側板15dとの入隅部との間に、第1入口11と第2エレメント入口18aとの間を連通させる僅かな隙間が形成される。しかしながら、第1切替具7Aは、第1仕切板41及び第2仕切板42によって、第1入口11と第2エレメント入口18aとの間の大部分が覆われているため、第1入口11から第2エレメント入口18aに向かう空気の流れに対して、大きな抵抗を生じさせうる。したがって、第1切替具7Aは、上記の隙間が形成されていても、第1入口11から供給される空気(調湿用空気A1)が第2エレメント入口18aに供給されるのを抑制しつつ、その空気を第1エレメント入口17aへと振り分けることができる。なお、調湿用空気A1を、第1エレメント入口17aへと効率よく振り分けるために、上記の隙間が塞がれるのが好ましい。
【0071】
[第1切替具の第2状態]
次に、第1切替具7Aの第2状態が説明される。
図6に示されるように、本実施形態では、第1切替具7Aのz軸回りの揺動(本例では、連結軸47を中心とする揺動)によって、第1状態(
図5に示す)から第2状態に切替えられる。
【0072】
第2仕切板42は、ケーシング5の第1側板15aに沿って(x-z平面と平行に)配される。一方、第3仕切板43は、区切り部25の他方の側部25cに沿って(他方の側部25cと平行に)配される。これにより、第1切替具7Aは、第2状態において、第1入口11と第1エレメント入口17aとの間の少なくとも一部を遮ることができる。
【0073】
第1仕切板41及び第3仕切板43は、第2状態において、第1入口11を、第2調湿エレメント18の第2エレメント入口18aに連通させることができる。これにより、第1仕切板41及び第3仕切板43は、第1入口11から供給される空気(調湿用空気A1)を、第2エレメント入口18aへと振り分けることができる。
【0074】
さらに、第1仕切板41及び第3仕切板43は、第2状態において、第2入口19を、第1調湿エレメント17の第1エレメント入口17aに連通させることができる。これにより、第1仕切板41及び第3仕切板43は、第2入口19から供給される空気(再生用空気A3)を、第1エレメント入口17aへと振り分けることができる。
【0075】
本実施形態では、第1仕切板41の外周縁41b(
図4に示す)と、ケーシング5の第2側板15bと第3側板15cとの入隅部との間に、第1入口11と第1エレメント入口17aとの間を連通させる僅かな隙間が形成される。しかしながら、第1切替具7Aは、上記と同様に、第1入口11から供給される空気(調湿用空気A1)が第1エレメント入口17aに供給されるのを抑制しつつ、その空気を第2エレメント入口18aへと振り分けることができる。なお、調湿用空気A1を、第2エレメント入口18aへと効率よく振り分けるために、上記の隙間が塞がれるのが好ましい。
【0076】
[第2切替具]
図5及び
図6に示されるように、本実施形態の第2切替具7Bは、ケーシング5内において、調湿エレメント6(本例では、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18)よりも第1出口12の側に配されている。
図4~
図6に示されるように、本実施形態の第2切替具7Bは、第4仕切板44と、第5仕切板45と、第6仕切板46とを含んで構成されている。
【0077】
第4仕切板44は、x-y平面に広がっている。
図5に示されるように、本実施形態の第4仕切板44は、z軸の方向において、第1出口12と第2出口20との間に配されている。
【0078】
図4に示されるように、本実施形態の第4仕切板44は、扇状に形成されている。これにより、第4仕切板44は、扇形の中心(本例では、連結軸47が設けられている)と、外周縁44bと、中心と外周縁44bとの間にのびる一対の側縁44c、44dとを含んで構成されている。本実施形態の第4仕切板44の中心角θ4は、z軸の方向からみたときに、
図3に示した区切り部25の中心角と第1調湿エレメント17の角度との和(角度θ2)と同一に設定されている。さらに、中心角θ4は、区切り部25の中心角と第2調湿エレメント18の角度との和(角度θ3)と同一に設定されている。
【0079】
図4に示されるように、第5仕切板45及び第6仕切板46は、第4仕切板44からz軸の方向に延びている。本実施形態の第5仕切板45及び第6仕切板46は、第4仕切板44の側縁44c、44dから調湿エレメント6及び区切り部25(
図5及び
図6に示す)まで延びている。本実施形態の第5仕切板45及び第6仕切板46は、矩形状に形成されている。
【0080】
[第2切替具の第1状態]
次に、第2切替具7Bの第1状態が説明される。
図5に示されるように、第5仕切板45は、区切り部25の一方の側部25bに沿って(一方の側部25bと平行に)配される。一方、第6仕切板46は、ケーシング5の第1側板15aに沿って(x-z平面と平行に)配される。これにより、第4仕切板44及び第5仕切板45は、第1状態において、第2エレメント出口18bと第1出口12との間の少なくとも一部を遮ることができる。
【0081】
第4仕切板44及び第5仕切板45は、第1状態において、第1調湿エレメント17の第1エレメント出口17bを、第1出口12に連通させることができる。これにより、第4仕切板44及び第5仕切板45は、第1エレメント出口17bからの空気(調湿後空気A2)を、第1出口12へと振り分けることができる。
【0082】
さらに、第4仕切板44及び第5仕切板45は、第1状態において、第2調湿エレメント18の第2エレメント出口18bを、第2出口20に連通させることができる。これにより、第4仕切板44及び第5仕切板45は、第2エレメント出口18bからの空気(再生後空気A4)を、第2出口20へと振り分けることができる。
【0083】
本実施形態では、扇状の第4仕切板44により、その外周縁44b(
図4に示す)と、ケーシング5の第2側板15bと第4側板15dとの入隅部との間に、第2エレメント出口18bと第1出口12との間を連通させる僅かな隙間が形成される。しかしながら、第2切替具7Bは、第4仕切板44及び第5仕切板45によって、第2エレメント出口18bと第1出口12との間の大部分が覆われているため、第2エレメント出口18bから第1出口12に向かう空気の流れに対して、大きな抵抗を生じさせうる。したがって、第2切替具7Bは、上記の隙間が形成されていても、第2エレメント出口18bからの空気(再生後空気A4)が、第1出口12に供給されるのを抑制しつつ、その空気を、第2出口20へと振り分けることができる。なお、再生後空気A4を、第2出口20へと効率よく振り分けるために、上記の隙間が塞がれるのが好ましい。
【0084】
[第2切替具の第2状態]
次に、第2切替具7Bの第2状態が説明される。
図6に示されるように、本実施形態では、第2切替具7Bのz軸回りの揺動(本例では、連結軸47を中心とする揺動)によって、第1状態(
図5に示す)から第2状態に切替えられる。
【0085】
第5仕切板45は、ケーシング5の第1側板15aに沿って(x-z平面と平行に)配される。一方、第6仕切板46は、区切り部25の他方の側部25cに沿って(他方の側部25cと平行に)配される。これにより、第2切替具7Bは、第2状態において、第1エレメント出口17bと第1出口12との間の少なくとも一部を遮ることができる。
【0086】
第4仕切板44及び第6仕切板46は、第2状態において、第2調湿エレメント18の第2エレメント出口18bを、第1出口12に連通させることができる。これにより、第4仕切板44及び第6仕切板46は、第2エレメント出口18bからの空気(調湿後空気A2)を、第1出口12へと振り分けることができる。
【0087】
さらに、第4仕切板44及び第6仕切板46は、第2状態において、第1調湿エレメント17の第1エレメント出口17bを、第2出口20に連通させることができる。これにより、第4仕切板44及び第6仕切板46は、第1エレメント出口17bからの空気(再生後空気A4)を、第2出口20へと振り分けることができる。
【0088】
本実施形態では、第4仕切板44の外周縁44b(
図4に示す)と、ケーシング5の第2側板15bと第3側板15cとの入隅部との間に、第1エレメント出口17bと第1出口12との間を連通させる僅かな隙間が形成される。しかしながら、第2切替具7Bは、上記と同様に、第1エレメント出口17bからの空気(再生後空気A4)が、第1出口12に供給されるのを抑制しつつ、その空気を、第2出口20へと振り分けることができる。なお、再生後空気A4を、第2出口20へと効率よく振り分けるために、上記の隙間が塞がれるのが好ましい。
【0089】
[駆動部]
図4に示されるように、駆動部8は、切替具7を駆動するためのものである。本実施形態の駆動部8は、第1切替具7Aと第2切替具7Bとを同期させて駆動させているが、このような態様に限定されるわけではない。例えば、第1切替具7A及び第2切替具7Bのそれぞれを独立して駆動可能な複数の駆動部(図示省略)が設けられてもよい。本実施形態の駆動部8は、連結軸47と、アクチュエータ48とを含んで構成されており、これらが一つずつ設けられている。
【0090】
連結軸47は、z軸の方向に延びており、第1切替具7Aと第2切替具7Bとを連結している。本実施形態の連結軸47は、第1仕切板41の扇形の中心と、第4仕切板44の扇形の中心との間を、z軸方向に延びている。
【0091】
連結軸47の第1入口11側の一端は、アクチュエータ48に取り付けられている。連結軸47の第1出口12側の他端は、例えば、軸受51によって支持されている。軸受51は、上板14(
図3に示す)に取り付けられている。このような軸受51は、ケーシング5の支持部24等にも設けられてもよい。
【0092】
アクチュエータ48は、連結軸47をz軸回りに揺動させるためのものである。本実施形態のアクチュエータ48は、例えば、連結軸47をz軸回りに揺動させるための電動機(モータ)として構成されている。このようなアクチュエータ48は、例えば、制御装置(図示省略)等からの電気信号に基づいて、連結軸47をz軸回りの一方側及び他方側に揺動することができる。
【0093】
本実施形態の駆動部8は、連結軸47をz軸回りに揺動させることにより、第1切替具7A及び第2切替具7Bをz軸回りに揺動させることができる。これにより、駆動部8は、
図5に示した第1状態と、
図6に示した第2状態とに切り替えることができる。
【0094】
図5に示されるように、本実施形態の連結軸47は、ケーシング5のy軸の方向の他端側(第1側板15a側)に設けられている。これにより、連結軸47は、y軸の方向において、第2入口19及び第2出口20と対向する位置に設けられる。このような連結軸47は、第2入口19及び第2出口20との干渉を防ぐことができる。
【0095】
[調湿ユニットの作用効果]
本実施形態の調湿ユニット1は、
図3及び
図5に示されるように、z軸の方向からみたときに、第1入口11及び第1出口12が、第1エレメント入口17a及び第1エレメント出口17bとそれぞれオーバラップする位置で開口している。これにより、調湿ユニット1は、
図5に示した第1状態において、第1調湿エレメント17を介して、第1入口11から第1出口12までを、z軸上で真っ直ぐ連通させることができる。したがって、調湿ユニット1は、第1入口11に案内された空気(本例では、調湿用空気A1)に対する抵抗を小さくできるため、ケーシング5内での圧力損失を低減することができる。さらに、本実施形態の調湿ユニット1は、第1入口11から第1出口12までを、z軸上で真っ直ぐ連通させることができるため、ケーシング5の大型化を防ぐことができる。したがって、調湿ユニット1は、特許文献1に比べて、設置スペースを小さくすることができる。
【0096】
さらに、本実施形態の調湿ユニット1は、
図3及び
図6に示されるように、z軸の方向からみたときに、第1入口11及び第1出口12が、第2エレメント入口18a及び第2エレメント出口18bとそれぞれオーバラップする位置で開口している。これにより、調湿ユニット1は、
図6に示した第2状態において、第2調湿エレメント18を介して、第1入口11から第1出口12までを、z軸上で真っ直ぐ連通させることができる。したがって、調湿ユニット1は、第1入口11に案内された空気(本例では、調湿用空気A1)に対する抵抗を小さくできるため、ケーシング5内での圧力損失を低減することができる。
【0097】
本実施形態では、上記の圧力損失の低減により、
図1に示した空気調和機21から供給される調湿用空気A1を、第1調湿エレメント17又は第2調湿エレメント18に円滑に通過させて、調湿後空気A2を効率よく取り出すことができる。したがって、本実施形態の調湿ユニット1は、居室3への調湿後空気A2の供給量を確保することができる。
【0098】
一方、本実施形態の調湿ユニット1では、
図5及び
図6に示されるように、第2入口19から第2出口20までにおいて、屈曲した空気経路が形成されている。本実施形態では、
図1に示されるように、第2出口20に接続されたダクト30に設けられたファン54によって、
図5及び
図6に示した第1調湿エレメント17又は第2調湿エレメント18の内部が負圧にされる。これにより、本実施形態の調湿ユニット1は、再生用空気A3を、第1調湿エレメント17又は第2調湿エレメント18に円滑に通過させることができ、再生後空気A4を円滑に取り出すことができる。
【0099】
本実施形態の調湿ユニット1は、第1切替具7Aによって、第1入口11及び第2入口19と、第1エレメント入口17a及び第2エレメント入口18aとの連通が切替えられる。さらに、第2切替具7Bによって、第1出口12及び第2出口20と、第1エレメント出口17b及び第2エレメント出口18bとの連通が切替えられる。これにより、例えば、第1調湿エレメント17及び第2調湿エレメント18毎に、第1入口11、第1出口12、第2入口19及び第2出口20を連通させる切替具(ダンパー)がそれぞれ設けられる場合に比べて、切替具の個数を少なくできる。したがって、調湿ユニット1の導入コストを小さくすることができる。
【0100】
さらに、本実施形態の駆動部8は、第1切替具7A及び第2切替具7Bの双方を、第1状態(
図5に示す)及び第2状態(
図6に示す)に切り替えることができる。これにより、例えば、第1切替具7A及び第2切替具7Bの双方を駆動させる複数の駆動手段(図示省略)が設けられる場合に比べて、調湿ユニット1の導入コストを小さくしつつ、メンテナンス性を向上しうる。
【0101】
本実施形態の連結軸47及びアクチュエータ48は、ケーシング5のy軸の方向の他端側(第1側板15a側)に設けられている。これにより、本実施形態の調湿ユニット1は、連結軸47及びアクチュエータ48へのアクセスを、第1側板15a側から容易に行うことができる。したがって、調湿ユニット1は、メンテナンス性を向上しうる。
【0102】
なお、連結軸47及び/又はアクチュエータ48は、ケーシング5の外部に設けられてもよい。これにより、連結軸47及び/又はアクチュエータ48に直接アクセスできるため、メンテナンス性をさらに向上させることができる。
【0103】
[調湿ユニット(第2実施形態)]
これまでの実施形態の調湿ユニット1は、x軸、y軸及びz軸の方向から見た平面視において、矩形状に形成されたが、このような態様に限定されない。
図7は、本発明の他の実施形態の調湿ユニット1の一例を示す概念図である。
【0104】
この実施形態のケーシング5は、第1仕切板41の外周縁41b及び第4仕切板44の外周縁44bの少なくとも一方に沿った内周面55を有する筒状に形成されてもよい。この実施形態のケーシング5は、これまでの実施形態の第2側板15b~第4側板15d(
図3に示す)に代えて、第5側板15eが設けられている。
【0105】
第5側板15eは、外周縁41b、44bに沿った内周面を有している。本実施形態の内周面55は、連結軸47を中心とする半円状に形成されている。さらに、下板13及び上板14の外周縁は、連結軸47を中心とする半円状に形成されている。したがって、この実施形態のケーシング5は、z軸の方向に真っ直ぐに延びる半円柱状に形成される。このようなケーシング5は、これまでの実施形態のケーシング5(
図3に示す)に比べて、小型化することができるため、
図1に示した住宅2での設置スペースを小さくすることができる。
【0106】
この実施形態の調湿ユニット1は、第1仕切板41の外周縁41bに沿った内周面55により、
図7に示した第1状態において、第1入口11と第2エレメント入口18aとの間を連通させる隙間が形成されるのを防ぐことができる。これにより、第1切替具7Aは、第1入口11から供給される空気(調湿用空気A1(
図5に示す))の圧力損失をより一層低減できるため、その空気を第1エレメント入口17aへと円滑に振り分けることができる。さらに、第1切替具7Aは、第2入口19から供給される空気(再生用空気A3(
図5に示す))の圧力損失も低減できるため、その空気を、第2エレメント入口18aへと円滑に振り分けることができる。
【0107】
さらに、この実施形態の調湿ユニット1は、図示しない第2状態において、第1入口11と第1エレメント入口17aとの間を連通させる隙間が形成されるのを防ぐことができる。これにより、第1切替具7Aは、第1入口11から供給される空気(調湿用空気A1(
図6に示す))の圧力損失をより一層低減できるため、その空気を第2エレメント入口18aへと円滑に振り分けることができる。さらに、第1切替具7Aは、第2入口19から供給される空気(再生用空気A3(
図6に示す))の圧力損失も低減できるため、その空気を第1エレメント入口17aへと円滑に振り分けることができる。
【0108】
この実施形態の調湿ユニット1は、第4仕切板44の外周縁44bに沿った内周面55により、
図7に示した第1状態において、第2エレメント出口18bと第1出口12との間を連通させる隙間が形成されるのを防ぐことができる。これにより、第2切替具7Bは、第2エレメント出口18bからの空気(再生後空気A4)の圧力損失をより一層低減できるため、その空気を第2出口20へと円滑に振り分けることができる。さらに、第2切替具7Bは、第1エレメント出口17bからの空気(調湿後空気A2(
図5に示す))の圧力損失をより一層低減できるため、その空気を第1出口12へと円滑に振り分けることができる。
【0109】
さらに、この実施形態の調湿ユニット1は、図示しない第2状態において、第1エレメント出口17bと第1出口12との間に、上記のような隙間が形成されるのを防ぐことができる。これにより、第2切替具7Bは、第1エレメント出口17bからの空気(再生後空気A4(
図6に示す))の圧力損失をより一層低減できるため、その空気を第2出口20へと円滑に振り分けることができる。さらに、第2切替具7Bは、第2エレメント出口18bからの空気(調湿後空気A2(
図6に示す))の圧力損失をより一層低減できるため、その空気を第1出口12へと円滑に振り分けることができる。
【0110】
このように、この実施形態のケーシング5は、第1仕切板41の外周縁41b及び第4仕切板44の外周縁44bの双方に沿った内周面55を有しているため、第1状態及び第2状態での圧力損失をより一層低減することができる。
【0111】
この実施形態の第5側板15eは、
図5に示したケーシング5において、第2側板15b、第3側板15c及び第4側板15dと、第1切替具7A及び第2切替具7Bとの間に設けられてもよい。これにより、これまでの実施形態の調湿ユニット1において、上記のような隙間が形成されるのを防ぐことが可能となる。
【0112】
[調湿ユニット(第3実施形態)]
図8は、本発明のさらに他の実施形態の調湿ユニット1の一例を示す斜視図である。この実施形態の調湿ユニット1では、第1仕切板41から第1入口11にのびる整流板57が設けられている。この実施形態の整流板57は、第1切替具7A(第1仕切板41)と一体に形成されている。このため、整流板57は、第1切替具7Aとともに、z軸回りの揺動しうる。
【0113】
この実施形態の整流板57は、矩形状に形成されており、連結軸47から第1仕切板41の外周縁41bまでの長さを有している。さらに、整流板57は、第1仕切板41の周方向において、側縁41c、41dの間(本例では、側縁41cと41dとの中央部)に配されており、z軸の方向に真っ直ぐに延びている。
【0114】
この実施形態の整流板57は、
図8に示した第1状態において、第1入口11に対して、第2エレメント入口18a側に配される。これにより、整流板57は、第1入口11から供給される空気(調湿用空気A1(
図5に示す))が、第2エレメント入口18a側に向かうのを防ぐことができる。したがって、整流板57は、調湿用空気A1の圧力損失をより一層低減できるため、その空気を第1エレメント入口17aへと円滑に振り分けることができる。
【0115】
一方、この実施形態の整流板57は、図示しない第2状態において、第1入口11に対して、第1エレメント入口17a側に配される。これにより、整流板57は、第1入口11から供給される空気(調湿用空気A1(
図6に示す))が、第1エレメント入口17a側に向かうのを防ぐことができる。したがって、整流板57は、調湿用空気A1の圧力損失をより一層低減できるため、その空気を第2エレメント入口18aへと円滑に振り分けることができる。
【0116】
この実施形態の調湿ユニット1では、第4仕切板44から第1出口12にのびる整流板58が設けられている。この実施形態の整流板58は、第2切替具7B(第4仕切板44)と一体に形成されている。このため、整流板58は、第2切替具7Bとともに、z軸回りの揺動しうる。
【0117】
この実施形態の整流板58は、矩形状に形成されており、連結軸47から第4仕切板44の外周縁44bまでの長さを有している。さらに、整流板58は、第4仕切板44の周方向において、側縁44c、44dの間(本例では、側縁44cと44dとの中央部)に配されており、z軸の方向に真っ直ぐに延びている。
【0118】
この実施形態の整流板58は、
図8に示した第1状態において、第1出口12に対して、第2エレメント出口18b側に配される。このような整流板58は、第1エレメント出口17bからの空気(調湿後空気A2(
図5に示す))が、第2エレメント出口18b側に向かうのを防ぐことができる。したがって、整流板58は、調湿後空気A2の圧力損失をより一層低減できるため、その空気を第1出口12へと円滑に振り分けることができる。
【0119】
一方、この実施形態の整流板58は、図示しない第2状態において、第1出口12に対して、第1エレメント出口17b側に配される。このような整流板58は、第2エレメント出口18bからの空気(調湿後空気A2(
図6に示す))が、第1エレメント出口17b側に向かうのを防ぐことができる。したがって、整流板58は、調湿後空気A2の圧力損失をより一層低減できるため、その空気を第1出口12へと円滑に振り分けることができる。
【0120】
このように、整流板57及び整流板58は、ケーシング5内において、調湿用空気A1及び調湿後空気A2の圧力損失をより一層低減することができる。
【0121】
[調湿ユニット(第4実施形態)]
これまでの実施形態では、第1仕切板41及び第4仕切板44のそれぞれに、1枚の整流板(整流板57又は整流板58)が設けられたが、このような態様に限定されない。例えば、第1仕切板41及び第4仕切板44に、複数の整流板がそれぞれ設けられてもよい。
図9は、本発明のさらに他の実施形態の調湿ユニット1の一例を示す斜視図である。
【0122】
この実施形態の調湿ユニット1では、第1仕切板41から第1入口11にのびる第1整流板61及び第2整流板62が設けられている。この実施形態の第1整流板61及び第2整流板62は、第1切替具7A(第1仕切板41)と一体に形成されている。このため、第1整流板61及び第2整流板62は、第1切替具7Aとともに、z軸回りの揺動しうる。
【0123】
第1整流板61は、
図9に示した第1状態において、第1仕切板41の一方の側縁41cから第2エレメント入口18a側に向かって傾斜している。このような第1整流板61は、第1入口11から供給される空気(調湿用空気A1(
図5に示す))が、第2エレメント入口18a側に向かうのを防ぎつつ、その傾斜に沿って、調湿用空気A1を第1エレメント入口17aに円滑に供給することができる。
【0124】
第2整流板62は、図示しない第2状態において、第1仕切板41の他方の側縁41dから第1エレメント入口17a側に傾斜している。このような第2整流板62は、第1入口11から供給される空気(調湿用空気A1(
図6に示す))が、第1エレメント入口17a側に向かうのを防ぎつつ、その傾斜に沿って、調湿用空気A1を第2エレメント入口18aに円滑に供給することができる。
【0125】
このように、第1整流板61及び第2整流板62は、ケーシング5内において、調湿用空気A1の圧力損失をより一層低減できるため、その空気を第1エレメント入口17a又は第2エレメント入口18aへと円滑に振り分けることができる。
【0126】
図9に示されるように、この実施形態の調湿ユニット1では、第4仕切板44から第1出口12にのびる第3整流板63及び第4整流板64が設けられている。この実施形態の第3整流板63及び第4整流板64は、第2切替具7B(第4仕切板44)と一体に形成されている。このため、第3整流板63及び第4整流板64は、第2切替具7Bとともに、z軸回りの揺動しうる。
【0127】
第3整流板63は、第1状態において、第4仕切板44の一方の側縁44cから第2エレメント出口18b側に傾斜している。このような第3整流板63は、第1エレメント出口17bからの空気(調湿後空気A2(
図5に示す))が、第2エレメント出口18b側に向かうのを防ぎつつ、その傾斜に沿って、調湿後空気A2を第1出口12に円滑に供給することができる。
【0128】
第4整流板64は、図示しない第2状態において、第4仕切板44の他方の側縁44dから第1エレメント出口17b側に傾斜している。このような第4整流板64は、第2エレメント出口18bからの空気(調湿後空気A2(
図6に示す))が、第1エレメント出口17b側に向かうのを防ぎつつ、その傾斜に沿って、調湿後空気A2を第1出口12に円滑に供給することができる。
【0129】
このように、第3整流板63及び第4整流板64は、ケーシング5内において、調湿後空気A2の圧力損失をより一層低減できるため、その空気を第1出口12へと円滑に振り分けることができる。
【0130】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【符号の説明】
【0131】
1 調湿ユニット
5 ケーシング
7A 第1切替具
7B 第2切替具
11 第1入口
12 第2出口
17 第1調湿エレメント
18 第2調湿エレメント
19 第2入口
20 第2出口