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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-31
(45)【発行日】2022-09-08
(54)【発明の名称】釣用バッグおよび釣用クッション
(51)【国際特許分類】
   A01K 97/06 20060101AFI20220901BHJP
【FI】
A01K97/06
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018016817
(22)【出願日】2018-02-01
(65)【公開番号】P2019129792
(43)【公開日】2019-08-08
【審査請求日】2021-01-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 展示会による公開 展示日 平成30年1月19日~平成30年1月21日 展示会名 ジャパンフィッシングショー2018 開催場所 パシフィコ横浜 展示ホール(神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1)
(73)【特許権者】
【識別番号】397037454
【氏名又は名称】株式会社バリバス
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(72)【発明者】
【氏名】荒井 一郎
【審査官】吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】実開昭51-095696(JP,U)
【文献】特開2008-245529(JP,A)
【文献】特開2015-109810(JP,A)
【文献】特開2015-065960(JP,A)
【文献】特開2006-075371(JP,A)
【文献】特開2014-156107(JP,A)
【文献】実開平01-112670(JP,U)
【文献】実開昭52-073294(JP,U)
【文献】実開昭54-177662(JP,U)
【文献】実開昭58-008346(JP,U)
【文献】実開昭63-165176(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 97/06
A01K 97/20
A45C 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容容器と、
前記収容容器の両側面及び前記収容容器の外側底面に架け渡された肩掛けベルトと、
前記収容容器の両側面と前記収容容器の外側底面とに、前記肩掛けベルトが通されて保持された保持部と
を備え
前記収容容器の上部に被せられる蓋をさらに備え、
前記蓋は、
前記収容容器の上部に被せられる天板部と、
前記収容容器の上部の周縁部を覆うように、前記天板部の周縁から下方に延びたスカート部と、
前記スカート部の前面から下方に延びた止め板部と、
前記収容容器の背面と、前記スカート部の後縁とに取付けられたヒンジと、
前記収容容器の前面と、前記止め板部とに取付けられた面ファスナーと、
前記収容容器の前面と前記スカート部の前面とに取付けられ、前記止め板部の上を通るように延びた第1バックル付きベルトと
を備えた、釣用バッグ。
【請求項2】
前記収容容器の前面と背面との間に取付けられ、前記収容容器の上部に被せられた前記蓋の上を通るように取付けられた第2バックル付きベルトを備えた、請求項に記載された釣用バッグ。
【請求項3】
前記天板部の上面は、載置部と、前記載置部の周りに周方向に間欠的に設けられた盛り上がった複数の段差とを有する、
請求項またはに記載された釣用バッグ。
【請求項4】
前記載置部には、マット材と、前記マット材を覆う樹脂シートとを備え、前記樹脂シートの縁が溶着された防水クッションが置かれた、請求項からまでの何れか一項に記載された釣用バッグ。
【請求項5】
前記載置部に置かれるクッションは、
第1マット材と、前記第1マット材を覆う第1樹脂シートとを備え、前記第1樹脂シートの縁が溶着された第1防水クッション部と、
第2マット材と、前記第2マット材を覆う第2樹脂シートとを備え、前記第2樹脂シートの縁は溶着された第2防水クッション部と、
前記第1防水クッション部と前記第2防水クッション部とを繋ぐ樹脂シートからなる接続部とを有し、
前接続部が折り曲げられて前記第1防水クッション部と前記第2防水クッション部とが重ねられた状態で、前記載置部に置かれるサイズになる折り畳み式クッションである、
請求項からまでの何れか一項に記載された釣用バッグ。
【請求項6】
前記第1防水クッション部と、前記第2防水クッション部とは高さが異なる、請求項に記載された釣用バッグ。
【請求項7】
前記収容容器の外側底面には、前記肩掛けベルトが通る溝が設けられている、請求項1から6までの何れか一項に記載された釣用バッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
釣用バッグおよび釣用クッションに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特開2015-109810号公報には、釣用バッグが開示されている。同公報では、肩掛けベルトが手提げ用把手になる構造が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-109810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
釣用バッグには、釣り用の道具が収容される。このため、大型のバッグが求められる場合がある。この場合、バッグの耐久性を向上させるとともに、使い勝手を向上させたい。また、へら釣りなどの用途では、釣り人が長時間、あぐらを組むような姿勢で座って釣りを行うため、クッションを携帯するような場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ここで提案される釣用バッグは、収容容器と、収容容器の両側面及び前記収容容器の外側底面に架け渡された肩掛けベルトと、収容容器の両側面と収容容器の外側底面とに、肩掛けベルトが通されて保持された保持部とを備えている。
【0006】
釣用バッグは、収容容器の上部に被せられる蓋をさらに備えていてもよい。
この場合、蓋は、収容容器の上部に被せられる天板部と、収容容器の上部の周縁部を覆うように、天板部の周縁から下方に延びたスカート部と、スカート部の前面から下方に延びた止め板部と、収容容器の背面と、スカート部の後縁とに取付けられたヒンジと、収容容器の前面と、止め板部とに取付けられた面ファスナーと、収容容器の前面とスカート部の前面とに取付けられ、止め板部の上を通るように延びた第1バックル付きベルトとを備えていてもよい。
【0007】
さらに釣用バッグの天板部の上面は、載置部と、載置部の周りに周方向に間欠的に設けられた盛り上がった複数の段差とを有していてもよい。載置部には、釣用クッションが置かれてもよい。釣用クッションは、例えば、マット材と、マット材を覆う樹脂シートとを備え、樹脂シートの縁が溶着された防水クッションでもよい。
【0008】
載置部に置かれるクッションは、第1防水クッション部と、第2防水クッション部と、第1防水クッション部と第2防水クッション部とを繋ぐ樹脂シートからなる接続部とを有し、接続部が折り曲げられて第1防水クッション部と第2防水クッション部とが重ねられた状態で、載置部に置かれるサイズになる折り畳み式クッションであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、釣用バッグ10の正面図である。
図2図2は、釣用バッグ10の平面図である。
図3図3は、釣用バッグ10の背面図である。
図4図4は、釣用バッグ10の側面図である。
図5図5は、釣用バッグ10の底面図である。
図6図6は、釣用バッグ10の蓋13が開けられた状態を示す斜視図である。
図7図7は、ヒンジ13dを図示した斜視図である。
図8図8は、釣用クッション14の側面図である。
図9図9では、釣用クッション14の底面が図示されている。
図10図10は、釣用クッション14の使用状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、ここで提案される釣用バッグの一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。また、各図面は、一例を示すのみであり、特に言及されない限りにおいて本発明を限定しない。また、同一の作用を奏する部材・部位には、適宜に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。上、下、左、右、前、後の向きは、図中、U、D、L、R、F、Rrの矢印でそれぞれ適宜に表されている。また、符号は、細部において適宜に省略されている。
【0011】
図1は、釣用バッグ10の正面図である。この釣用バッグ10は、図1に示されているように、収容容器11と、肩掛けベルト12と、蓋13と、釣用クッション14とを備えている。
図2図5は、釣用クッション14が取り外された状態が示されている。図2は、釣用バッグ10の平面図である。図3は、釣用バッグ10の背面図である。図4は、釣用バッグ10の側面図である。図5は、釣用バッグ10の底面図である。図6は、釣用バッグ10の蓋13が開けられた状態を示す斜視図である。
【0012】
釣用バッグ10は、収容容器11は、この実施形態では、略直方体の容器である。この実施形態では、外側底面11cを含む収容容器11の底部11Aは、樹脂成形品である。ここでは、収容容器11の底部11Aは、所要の剛性を有するEVA樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)の成形品で構成されている。
【0013】
収容容器11の周側面11Bは、収容容器11の底部11Aの周縁部に溶着されて、底部11Aの周縁部から筒状に立ち上げられた樹脂製のシートからなる。この実施形態では、収容容器11の周側面11Bを構成する樹脂製のシートは、周方向に連続しており、周方向の一部において高さ方向に沿って重ねられて溶着されている。この実施形態では、収容容器11の周側面11Bは、EVA樹脂製のシートで構成されている。収容容器11の周側面11Bは、全周に亘って底部11Aに溶着されている。このため、収容容器11の底部11Aと周側面11Bは、それぞれ防水性を有している。
【0014】
収容容器11の周側面11Bの上縁11B1は、収容容器11の上縁を形作るリング状の枠材(図示省略)が装着されている。この実施形態では、収容容器11の周側面11Bを構成する樹脂シートの上縁の外側にリング状の枠材が当てられ、樹脂シートの上縁が枠材を覆うように外側に折り返され、かつ、縫製されている。リング状の枠材には、例えば、所要の剛性を有するステンレスの枠が用いられているとよい。これによって、収容容器11の周側面11Bの形状が保持されている。
【0015】
収容容器11の両側面11a,11b及び収容容器11の外側底面11cに肩掛けベルト12が架け渡されている。収容容器11の両側面11a,11bと収容容器11の外側底面11cとには、肩掛けベルト12が通されて保持された保持部11dが設けられている。収容容器11の両側面11a,11bと収容容器11の外側底面11cとに保持部11dとしてのループが設けられている。さらに、収容容器11の外側底面11cには、図5に示されているように、肩掛けベルト12が通る溝11c1が設けられている。さらに、収容容器11の外側底面11cには、適当な位置に下方に突出した底足11c2が設けられている。底足11c2には滑り止めが設けられているとよい。このため、収容容器11の外側底面11cが汚れにくく、かつ、収容容器11が滑りにくい。
【0016】
この実施形態では、収容容器11の周側面11Bに、ポケット31が設けられている。ポケット31は、樹脂製のシートで構成されており、収容容器11の周側面11Bに溶着されているとよい。ポケット31は、上部が開口しているが、ポケット31の上縁を止める止め紐32が、周側面11Bに取り付けられているとよい。また、収容容器11の前面と背面には、それぞれ把手33,34が取付けられている。把手33,34は、それぞれ樹脂製である。把手33,34の両端33a,33b、34a,34bは、収容容器11の周側面11Bにそれぞれ溶着されている。図5に示されているように、ポケット31の底には、水抜き穴31aが形成されていてもよい。
【0017】
この収容容器11は、収容容器11の両側面11a,11b及び収容容器11の外側底面11cに肩掛けベルト12が架け渡されているので、収容容器11の底部11Aが肩掛けベルト12によって支えられている。さらに、収容容器11の両側面11a,11bと収容容器11の外側底面11cとに設けられた保持部11dに、肩掛けベルト12が通されている。このため、収容容器11に収容する荷物が重たくなっても、収容容器11の変形が小さく抑えられる。
また、肩掛けベルト12が収容容器11の底部11Aの所定の位置からずれない。さらに、収容容器11の外側底面11cには、肩掛けベルト12が通る溝11c1が設けられている。このため、収容容器11の底部11Aにおいて、肩掛けベルト12が床にすれたりしにくく、肩掛けベルト12が破損しにくい。
このため、釣用バッグ10の耐久性が高い。
【0018】
釣用バッグ10は、図1に示されているように、収容容器11の上部に被せられる蓋13をさらに備えている。
【0019】
蓋13は、天板部13aと、スカート部13bと、止め板部13cと、ヒンジ13dと、面ファスナー13e(図6参照)と、第1バックル付きベルト13fと、第2バックル付きベルト13gとを備えている。蓋13は、例えば、EVA樹脂の成形品からなる基材に、上面にポリプロピレンのシートを貼り付け、ポリプロピレンのシートの周縁部にEVA樹脂の縁材を取り付けて基材に一体化させた構造が採用されうる。なお、蓋13は、防水性を有する材質であるとよく、ここで例示される構造に限定されない。
【0020】
天板部13aは、収容容器11の上部に被せられる部位である。スカート部13bは、収容容器11の上部の周縁部を覆うように、天板部13aの周縁から下方に延びている。天板部13aが収容容器11の上部に被せられた状態では、スカート部13bは、収容容器11の上部の周縁部の外側に被さった状態になる。このため、蓋13が被せられた状態では、収容容器11に水が浸入しにくい。止め板部13cは、収容容器11の前面において、スカート部13bの前面の下縁から下方に延びている。
【0021】
ヒンジ13dは、収容容器11の背面と、スカート部13bの後縁とに取付けられている。このため、蓋13は、図6に示されているように、収容容器11の前側から後側に開かれる。図7は、ヒンジ13dを図示した斜視図である。図7では、蓋13が開かれた状態で、蓋13と収容容器11との接合部が図示されている。
【0022】
ヒンジ13dは、図7に示されているように、収容容器11の背面にベルト13d1で取り付けられたループ13d2と、蓋13のスカート部13bの内側に取り付けられたベルト13d3とを備えている。スカート部13bに取り付けられたベルト13d3には面ファスナーが取り付けられている。スカート部13bに取り付けられたベルト13d3は、ループ13d2に挿通され、自らループが形成されて面ファスナーによって止められている。収容容器11と蓋13とには、蓋13が開いた状態で維持されるように止め紐21が取付けられている。
【0023】
面ファスナー13eは、図6に示されているように、収容容器11の前面と、止め板部13cの裏面とに取付けられている。図1に示されているように、蓋13が収容容器11の上部に被さったときに、蓋13の止め板部13cの裏面と収容容器11の前面に取付けられた面ファスナー13eが止められるように構成されている。
【0024】
第1バックル付きベルト13fは、収容容器11の前面と、スカート部13bの前面とに取付けられ、止め板部13cの上を通るように延びている。第1バックル付きベルト13fの一端は、収容容器11の前面に取付けられている。第1バックル付きベルト13fの他端は、蓋13のスカート部13bの前面に取付けられている。第1バックル付きベルト13fの中間部には、樹脂製のバックル13f1が取付けられている。樹脂製のバックル13f1が外された状態では、第1バックル付きベルト13fは、収容容器11の前面に取付けられたベルト13f2と、蓋13のスカート部13bに取付けられたベルト13f3とに分かれる。蓋13が閉められており、収容容器11を持ち運ぶ場合などには、図1に示されているように、樹脂製のバックル13f1が接続されているとよい。これにより、収容容器11を持ち運ぶ際に、蓋13が不用意に開きにくい。第1バックル付きベルト13fは、収容容器11の前面とスカート部13bの前面とに取付けられ、止め板部13cの上を通るように延びているので、面ファスナー13eが付いているか外れているかにかかわらず、樹脂製のバックル13f1の取り付けや取り外しが容易である。
【0025】
この実施形態では、天板部13aの上面は、載置部13a1が設けられている。天板部13aの上面の載置部13a1の周りには、盛り上がった複数の段差13a2が、周方向に間欠的に設けられている。載置部13a1には、例えば、クッションまたはバッグ(図1では、釣用クッション14)などが置かれる。載置部13a1の周りに盛り上がった複数の段差13a2が設けられているので、載置部13a1に置かれたクッションまたはバッグなどがずれにくい。また、段差13a2は、載置部13a1の周方向に間欠的に設けられている。段差13a2の間は、載置部13a1に溜まった水がこぼれ落ちるためのドレン溝13a3になっている。
【0026】
第2バックル付きベルト13gは、収容容器11の前面と背面との間に取付けられている。第2バックル付きベルト13gは、収容容器11の上部に被せられた蓋13の上を通るように取付けられている。この第2バックル付きベルト13gは、例えば、図1に示されているように、蓋13が収容容器11に被せられた状態において、天板部13aの上面の載置部13a1に置かれたクッションまたはバッグなどの上に通される。第2バックル付きベルト13gによって、載置部13a1に置かれたクッションまたはバッグなどが固定される。これによって、載置部13a1の上に固定されたクッションまたはバッグを、釣用バッグ10と一緒に持ち運ぶやすくなり、クッションなどの携帯性が良くなる。
【0027】
なお、天板部13aの上面の載置部13a1にクッションまたはバッグ(図1では、釣用クッション14)が置かれない場合には、収容容器11と蓋13との隙間から収容容器11の内部または蓋13の内側に入れることができる。
【0028】
ここで、載置部13a1に置かれるクッション(ここでは、釣用クッション14)は、マット材と、マット材を覆う樹脂シートとを備え、樹脂シートの縁が溶着された防水クッションであるとよい。
【0029】
図8は、釣用クッション14の側面図である。図9は、釣用クッション14が展開された展開図である。図9では、釣用クッション14の底面が図示されている。図10は、釣用クッション14の使用状態を示す斜視図である。
【0030】
この釣用クッション14は、図8に示されているように、第1防水クッション部14aと、第2防水クッション部14bと、接続部14cとを有している。
【0031】
第1防水クッション部14aは、第1マット材14a1と、第1マット材14a1を覆う第1樹脂シート14a2とを備えている。第1マット材14a1を覆う第1樹脂シート14a2の縁14a3は、全周に亘って溶着されている。このため、第1防水クッション部14aには、水が内部に浸入しない。
【0032】
第2防水クッション部14bは、第2マット材14b1と、第2マット材14b1を覆う第2樹脂シート14b2とを備えている。第2マット材14b1を覆う第2樹脂シート14b2の縁は、全周に亘って溶着されている。このため、第2防水クッション部14bには、水が内部に浸入しない。
【0033】
図8では、第1樹脂シート14a2および第2樹脂シート14b2の一部が破断されている。これにより、第1樹脂シート14a2および第2樹脂シート14b2の中の第1マット材14a1と第2マット材14b1が見える状態で図示されている。ここで、第1樹脂シート14a2および第2樹脂シート14b2は、例えば、EVA樹脂のような防水性を有するシートであるとよい。詳しくは、第1マット材14a1と第2マット材14b1は、蓋13の載置部13a1に合った略矩形のマットである。例えば、発砲ポリエチレンマットやポリウレタンフォームで構成されうる。
【0034】
ここで、第1樹脂シート14a2は、第1マット材14a1の上面、底面、側周面をそれぞれ覆っている。そして、上面を覆うシート14a3と、側周面を覆うシート14a4とは内側に織り込まれて樹脂製の縁材14a5に溶着されている。さらに、側周面を覆うシート14a4と、底面を覆うシート14a6は、底面を覆うシート14a6の縁14a7に合わせて側周面を覆うシート14a4が溶着されている。このように、第1マット材14a1は、第1樹脂シート14a2によって全周が覆われている。
【0035】
第2樹脂シート14b2についても、同様であり、第2マット材14b1の上面、底面、側周面をそれぞれ覆っている。そして、上面を覆うシート14b3と、側周面を覆うシート14b4とは内側に織り込まれて樹脂製の縁材14b5に溶着されている。さらに、側周面を覆うシート14b4と、底面を覆うシート14b6は、底面を覆うシート14b6の縁14b7に合わせて側周面を覆うシート14b4が溶着されている。このように、第2マット材14b1は、第2樹脂シート14b2によって全周が覆われている。
【0036】
この実施形態では、第1防水クッション部14aの外側面に把手14dが取り付けられている。また、接続部14cは、第1防水クッション部14aと第2防水クッション部14bとを繋ぐ樹脂シートからなる。接続部14cは、第1防水クッション部14aと第2防水クッション部14bにそれぞれ溶着されている。第1防水クッション部14aと第2防水クッション部14bは、それぞれ蓋13の載置部13a1(図1参照)に合った形状を有しており、図8に示されているように、接続部14cが折り曲げられて第1防水クッション部14aと第2防水クッション部14bとが重ねられた状態で、載置部13a1に置かれるサイズになる。このように釣用クッション14は、折り畳み式クッションであるとよい。なお、図1では、接続部14cが折り曲げられて第1防水クッション部14aと第2防水クッション部14bとが重ねられた状態で、第1防水クッション部14aが下側に向けられて載置部13a1に置かれている。
【0037】
図9に示されているように、第1防水クッション部14aと第2防水クッション部14bとには、接続部14cが折り曲げられた際に内側がそれぞれ底面になる。第1防水クッション部14aの底面を覆うシート14b6と第2防水クッション部14bの底面を覆うシート14b6には、それぞれ滑り止め14eが設けられている。また、第1防水クッション部14aの底面を覆うシート14b6と第2防水クッション部14bの底面を覆うシート14b6には、接続部14cが折り曲げられた際に第1防水クッション部14aと第2防水クッション部14bとをくっつけるための接合部14fが設けられている。この実施形態では、接合部14fは、面ファスナーで構成されている。接合部14fは、面ファスナーに変えてボタンでもよい。この釣用クッション14では、接続部14cが折り曲げられた際に、接合部14fによって、第1防水クッション部14aと第2防水クッション部14bとがくっつけられるので携帯性に優れている。
【0038】
この釣用クッション14では、第1防水クッション部14aと第2防水クッション部14bとの高さが異なる。このため、図10に示されているように、高い側の第1防水クッション部14a側に臀部を載せて、低い側の第2防水クッション部14bに足を組むなど、あぐらを組んだ姿勢で長時間座りやすいクッションが提供されうる。
【0039】
また、この釣用クッション14は、マット材としての第1マット材14a1と第2マット材14b1と、これらのマット材を覆う樹脂シートとしての第1樹脂シート14a2と第2樹脂シート14b2とを備えており、樹脂シートの縁が溶着されている。このため、水がマット材に染み込まず、防水性に優れている。ここでは、折り曲げられるクッションが例示されているが、釣用バッグ10に取り付けられる釣用クッション14は、折り曲げられるものでなくてもよい。また、第2バックル付きベルト13gは長さ調整が可能であり、釣用クッション14は、2つ折りだけでなく、3つ折り、さらには、4つ折りとしてもよい。また、第2バックル付きベルト13gは、釣用クッション14だけでなく、バックや釣り用の餌袋など、いろいろな物を保持しうる。
【0040】
以上、ここで提案される釣用バッグおよび釣用クッションの一実施形態を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されない。例えば、ここで例示される釣用バッグ10の各構成は、それぞれ相互に機能上関連しない部材は、特に言及されない場合には、設けられていなくてもよい。また、さらに付加的な要素が設けていてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10 釣用バッグ
11 収容容器
11A 収容容器11の底部
11B 収容容器11の周側面
11B1 収容容器11の周側面の上縁
11a,11b 収容容器11の両側面
11c 外側底面
11c1 溝
11c2 底足
11d 保持部
12 肩掛けベルト
13 蓋
13a 蓋13の天板部
13a1 載置部
13a2 段差
13a3 ドレン溝
13b スカート部
13c 止め板部
13d ヒンジ
13d1 ベルト
13d2 ループ
13d3 ベルト
13e 面ファスナー
13f 第1バックル付きベルト
13f1 バックル
13g 第2バックル付きベルト
14 釣用クッション
14a 第1防水クッション部
14a1 第1マット材
14a2 第1樹脂シート
14a3 第1マット材14a1の上面を覆うシート
14a4 第1マット材14a1の側周面を覆うシート
14a5 縁材
14a6 第1マット材14a1の底面を覆うシート
14a7 底面を覆うシート14a6の縁
14b 第2防水クッション部
14b1 第2マット材
14b2 第2樹脂シート
14b3 第2マット材14b1の上面を覆うシート
14b4 第2マット材14b1の側周面を覆うシート
14b5 縁材
14b6 第2マット材14b1の底面を覆うシート
14b7 底面を覆うシート14b6の縁
14c 接続部
14d 把手
14e 滑り止め
14f 接合部
21 止め紐
31 ポケット
32 止め紐
33,34 把手
33a,33b、34a,34b 把手の両端
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10