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特許7133216サーバ装置、コンテンツ特定方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-31
(45)【発行日】2022-09-08
(54)【発明の名称】サーバ装置、コンテンツ特定方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/903 20190101AFI20220901BHJP
   G06F 16/909 20190101ALI20220901BHJP
   H04L 67/00 20220101ALI20220901BHJP
   H04L 67/52 20220101ALI20220901BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20220901BHJP
   H04N 21/266 20110101ALI20220901BHJP
【FI】
G06F16/903
G06F16/909
H04L67/00
H04L67/52
H04N21/258
H04N21/266
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018220802
(22)【出願日】2018-11-27
(65)【公開番号】P2020086976
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2020-08-04
【審判番号】
【審判請求日】2021-05-12
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】518420628
【氏名又は名称】岩出 尊慶
(74)【代理人】
【識別番号】100167184
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 真一郎
(72)【発明者】
【氏名】岩出 尊慶
【合議体】
【審判長】渡邊 聡
【審判官】高瀬 勤
【審判官】古川 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-188922(JP,A)
【文献】特開2012-95012(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F16/00-16/958
H04N21/00
H04L67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント装置の移動前後それぞれにおいて前記クライアント装置が接続先を検索することにより得られる通信ホスト装置の固有情報を受信する受信部と、
前記クライアント装置の状態に応じて前記クライアント装置に送信するコンテンツの識別情報を関連づけて記憶する記憶部と、
前記受信部が受信した移動前後それぞれにおいて取得した前記固有情報に基づき前記通信ホスト装置が形成するエリアを特定し、前記クライアント装置が移動前に第1の通信ホスト装置が形成する第1のエリアに入っている場合に、移動後に前記第1のエリアと1つまたは複数の第2の通信ホスト装置が形成する第2のエリアとの共通のエリアに入っている状態か否かを判断し、前記共通のエリアに入っている状態である場合に前記記憶部を参照して第1のコンテンツを特定し、前記共通のエリアに入っていない状態である場合に前記記憶部を参照して第2のコンテンツを特定する制御部と、
特定したコンテンツを前記クライアント装置に送信する送信部と、
を有することを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
コンピュータが、
クライアント装置の移動前後それぞれにおいて前記クライアント装置が接続先を検索することにより得られる通信ホスト装置の固有情報を受信し、
受信した移動前後それぞれにおいて取得した前記固有情報に基づき前記通信ホスト装置が形成するエリアを特定し、前記クライアント装置が移動前に第1の通信ホスト装置が形成する第1のエリアに入っている場合に、移動後に前記第1のエリアと1つまたは複数の第2の通信ホスト装置が形成する第2のエリアとの共通のエリアに入っている状態か否かを判断し、前記共通のエリアに入っている状態である場合に前記クライアント装置の状態に応じて前記クライアント装置に送信するコンテンツの識別情報を関連づけて記憶する記憶部を参照して第1のコンテンツを特定し、前記共通のエリアに入っていない状態である場合に前記記憶部を参照して第2のコンテンツを特定し、
特定したコンテンツを前記クライアント装置に送信する、
ことを特徴とするコンテンツ特定方法。
【請求項3】
コンピュータに、
クライアント装置の移動前後それぞれにおいて前記クライアント装置が接続先を検索することにより得られる通信ホスト装置の固有情報を受信し、
受信した移動前後それぞれにおいて取得した前記固有情報に基づき前記通信ホスト装置が形成するエリアを特定し、前記クライアント装置が移動前に第1の通信ホスト装置が形成する第1のエリアに入っている場合に、移動後に前記第1のエリアと1つまたは複数の第2の通信ホスト装置が形成する第2のエリアとの共通のエリアに入っている状態か否かを判断し、前記共通のエリアに入っている状態である場合に前記クライアント装置の状態に応じて前記クライアント装置に送信するコンテンツの識別情報を関連づけて記憶する記憶部を参照して第1のコンテンツを特定し、前記共通のエリアに入っていない状態である場合に前記記憶部を参照して第2のコンテンツを特定し、
特定したコンテンツを前記クライアント装置に送信する、
処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサーバ装置、コンテンツ特定方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル端末におけるユーザ位置に応じた情報通信サービスを適用する方法が知られている。例えば、複数の端末装置とサーバがネットワークを介して接続されるクライアントサーバ型情報処理システムにおける情報処理方法であって、端末装置は、特定の無線LAN(Local Area Network)基地局近傍で検索サービスの開始画面にアクセスした時点で、該基地局のMAC(Media Access Control)アドレスを収集し、ユーザの入力情報とともに、サーバに送信し、サーバは、MACアドレスとユーザの入力情報を対応付けてアドレス・ユーザ入力情報記憶手段に格納し、アドレス・ユーザ入力情報記憶手段から統計的に有意に特徴的な特定のMACアドレスとユーザ入力情報を抽出し、特徴記憶手段に格納する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5419953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
先行技術によれば、「高精度な位置測定が行えない場所においても、ユーザの端末装置の存在場所に応じた入力補助、検索結果の調整その他サーバークライアントサービスにおけるユーザの位置に適応した機能を実現する」とあるが、情報、コンテンツ提供者から見た場合、ユーザによる操作、検索情報に依存するため、依然としてある特定の地域にいる利用者に対してコンテンツを提供することが困難であるという問題がある。
1つの側面では、本発明は、利用者に有意な情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、開示のサーバ装置が提供される。このサーバ装置は、クライアント装置の移動前後それぞれにおいてクライアント装置が接続先を検索することにより得られる通信ホスト装置の固有情報を受信する受信部と、クライアント装置の状態に応じてクライアント装置に送信するコンテンツの識別情報を関連づけて記憶する記憶部と、受信部が受信した移動前後それぞれにおいて取得した固有情報に基づきクライアント装置の状態を特定し、記憶部を参照し、クライアント装置の状態に応じたコンテンツを特定する制御部と、を有している。
【発明の効果】
【0006】
1態様では、利用者に有意な情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施の形態のシステムを示す図である。
図2】固有情報取得方法の一例を説明する図である。
図3】実施の形態のサーバ装置のハードウェア構成を示す図である。
図4】実施の形態のクライアント装置のハードウェア構成を示す図である。
図5】実施の形態のサーバ装置の機能を示すブロック図である。
図6】コンテンツ提供者管理テーブルの一例を示す図である。
図7】コンテンツ管理テーブルの一例を示す図である。
図8】ホスト情報管理テーブルの一例を示す図である。
図9】履歴テーブルの一例を示す図である。
図10】条件テーブルの一例を示す図である。
図11】ルートテーブルの一例を示す図である。
図12】マッピングテーブルの一例を示す図である。
図13】制御部の処理を説明するフローチャートである。
図14】制御部の処理を説明するフローチャートである。
図15】次条件ID設定テーブルを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態のシステムを、図面を参照して詳細に説明する。
<実施の形態>
図1は、実施の形態のシステムを示す図である。
実施の形態のシステム100は、複数の通信ホスト装置1と、クライアント装置2と、サーバ装置3とを有している。
各通信ホスト装置1は、例えばWi-fiのルータ等であり、それぞれ特定の固有情報(例えば、MACアドレス等)を備えている。
【0009】
クライアント装置2は、インターネット等のネットワークを介して情報を得ようとする者(利用者)が保持している。クライアント装置2としては、例えば、携帯電話やスマートフォンや、タブレット端末装置、カーナビ等、移動体端末装置が挙げられる。
【0010】
クライアント装置2は、各通信ホスト装置1と無線や、bluetooth(登録商標)等で通信する機能を有している。クライアント装置2は、所定時間毎、または利用者の操作に応じてクライアント装置2の周辺に存在する通信ホスト装置1を検索して通信ホスト装置1の固有情報を取得する。複数の通信ホスト装置1が検索できた場合は、各通信ホスト装置1の固有情報をそれぞれ取得する。検索においては、クライアント装置2は、各通信ホスト装置1とは接続しなくてもよい。
クライアント装置2は、それぞれのタイミングにおいて取得した固有情報を、サーバ装置3に送信する。
また、クライアント装置2は、サーバ装置3から後述するコンテンツを受信すると、その内容をクライアント装置2が有する画面に表示する。
サーバ装置3は、クライアント装置2から送られてくる固有情報を、受信時刻と関連づけて記憶する。
【0011】
サーバ装置3は、前回受信した固有情報と、今回受信した固有情報の差分を算出することで、クライアント装置2の現在位置を判断する。そして、サーバ装置3は、判断した現在位置に近接する各通信ホスト装置1それぞれに予め紐付けられているコンテンツを、クライアント装置2に送信する。コンテンツとしては、例えば、各通信ホスト装置1の周辺に存在するお勧めスポット(飲食店、観光名所等)や、通知事項(順路や立ち入り禁止区域等)等が挙げられる。
また、実施の形態では、通信ホスト装置1を管理し、利用者に特定の情報を発信したい者を「コンテンツ提供者」という。
図2は、固有情報取得方法の一例を説明する図である。
【0012】
図2では、所定の間隔で4つのホスト装置1が設置されている。エリアA、B、C、Dは、それぞれ各通信ホスト装置1がカバーするエリアを示している。エリアAとエリアB、エリアBとエリアC、およびエリアBとエリアDの重複する領域は、それぞれクライアント装置2が2つの固有情報を取得可能な領域である。
サーバ装置3は、クライアント装置2から得られる情報に基づき、予め用意されたテーブルを用いてクライアント装置2の状態を判断することができる。
【0013】
例えば、図2に示すように、クライアント装置2から送られた前回エリアが「なし」、今回エリアが「A」である場合は、クライアント装置2がエリアAに新たに入ったことを示している。また、クライアント装置2から送られた前回エリアが「A」、今回エリアが「A」である場合は、クライアント装置2が引き続きエリアAに留まっていることを示している。
【0014】
例えば、エリアA、B、Cをこの順番で通るルートを設定した場合、クライアント装置2がエリアDに入ったとサーバ装置3が判断した時点でサーバ装置3は、クライアント装置2がルートから外れたと判断する。
【0015】
これにより、例えばエリアBにエリアCへのルート案内を設置した場合、サーバ装置3は、どのくらい案内通りに移動したかの割合を具体的な数値で表すことができる。従って、ルート案内の有効性を具体的な数値に落とし込むことができる。
以下、開示のシステムをより具体的に説明する。
図3は、実施の形態のサーバ装置のハードウェア構成を示す図である。
【0016】
サーバ装置3は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101には、バス108を介してRAM(Random Access Memory)102と複数の周辺機器が接続されている。
【0017】
RAM102は、サーバ装置3の主記憶装置として使用される。RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、CPU101による処理に使用する各種データが格納される。
【0018】
バス108には、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105、ドライブ装置106、および通信インタフェース107が接続されている。
【0019】
ハードディスクドライブ103は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ハードディスクドライブ103は、サーバ装置3の二次記憶装置として使用される。ハードディスクドライブ103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、二次記憶装置としては、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置を使用することもできる。
【0020】
グラフィック処理装置104には、モニタ104aが接続されている。グラフィック処理装置104は、CPU101からの命令に従って、画像をモニタ104aの画面に表示させる。モニタ104aとしては、CRT(Cathode Ray Tube)を用いた表示装置や、液晶表示装置等が挙げられる。
【0021】
入力インタフェース105には、キーボード105aとマウス105bとが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード105aやマウス105bから送られてくる信号をCPU101に送信する。なお、マウス105bは、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、例えばタッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボール等が挙げられる。
【0022】
ドライブ装置106は、例えば、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された光ディスクや、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の持ち運び可能な記録媒体に記録されたデータの読み取りを行う。例えば、ドライブ装置106が光学ドライブ装置である場合、レーザ光等を利用して、光ディスク200に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク200には、Blu-ray(登録商標)、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等が挙げられる。
【0023】
通信インタフェース107は、ネットワーク50に接続されている。通信インタフェース107は、ネットワーク50を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータを送受信する。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
図4は、実施の形態のクライアント装置のハードウェア構成を示す図である。
クライアント装置2は、CPU(Central Processing Unit)201によって装置全体が制御されている。
CPU201には、バス207を介してRAM(Random Access Memory)202と複数の周辺機器が接続されている。
【0024】
RAM202は、携帯端末装置2の主記憶装置として使用される。RAM202には、CPU201に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM202には、CPU201による処理に使用する各種データが格納される。
バス207には、内蔵メモリ203、グラフィック処理装置204、入力インタフェース205、および通信インタフェース206が接続されている。
【0025】
内蔵メモリ203は、データの書き込みおよび読み出しを行う。内蔵メモリ203は、携帯端末装置2の二次記憶装置として使用される。内蔵メモリ203には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、内蔵メモリとしては、例えばフラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。
【0026】
グラフィック処理装置204には、ディスプレイ204aが接続されている。グラフィック処理装置204は、CPU201からの命令に従って、画像をディスプレイ204aの画面に表示させる。ディスプレイ204aとしては、液晶表示装置等が挙げられる。また、ディスプレイ204aは、タッチパネル機能も備えている。
【0027】
入力インタフェース205は、ディスプレイ204aおよび入力ボタン205に接続されている。入力インタフェース205は、入力ボタン205aやディスプレイ204aのタッチパネルから送られてくる信号をCPU201に送信する。
【0028】
通信インタフェース206は、ネットワーク50に接続されている。通信インタフェース206は、ネットワーク50を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータを送受信する。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
図3に示すようなハードウェア構成のサーバ装置3内には、以下のような機能が設けられる。
図5は、実施の形態のサーバ装置の機能を示すブロック図である。
サーバ装置3は、記憶部11と送受信部12と制御部13とを有している。
【0029】
記憶部11には、コンテンツ提供者管理テーブルT1とコンテンツ管理テーブルT2とホスト情報管理テーブルT3と履歴テーブルT4と条件テーブルT5とルートテーブルT6とマッピングテーブルT7とが記憶されている。
図6は、コンテンツ提供者管理テーブルの一例を示す図である。
【0030】
コンテンツ提供者管理テーブルT1には、コンテンツ提供者ID、コンテンツ提供者、会社IDおよび権限の欄が設けられている。横方向に並べられた情報同士が互いに関連づけられている。
コンテンツ提供者IDの欄には、コンテンツ提供者を識別するIDが設定される。
コンテンツ提供者の欄には、コンテンツ提供者の氏名が設定される。
会社IDの欄には、コンテンツ提供者が属する会社を識別するIDが設定される。コンテンツ提供者が個人の場合は空欄であってもよい。
【0031】
権限の欄には、コンテンツ提供者の権限を示す情報が設定される。権限としては、例えば、ルートテーブルT6の統計情報を閲覧する権限や、コンテンツ管理テーブルT2の内容を参照する権限や、更新する権限等が挙げられる。
【0032】
なお、コンテンツ提供者管理テーブルT1には、図示した情報以外にも問い合わせ先(メールアドレス等)、社名の英語表記、代表者名、所在地等が設定されていてもよい。
図7は、コンテンツ管理テーブルの一例を示す図である。
【0033】
コンテンツ管理テーブルT2には、コンテンツID、ホストID、内容、条件ID、コンテンツ提供者IDの欄が設けられている。横方向に並べられた情報同士が互いに関連づけられている。
コンテンツIDの欄には、当該コンテンツを識別するIDが設定される。
【0034】
ホストIDの欄には、各通信ホスト装置1を識別する値が設定される。例えばエリアAの通信ホスト装置1のホストIDは「000A」、エリアBの通信ホスト装置1のホストIDは「000B」、エリアCの通信ホスト装置1のホストIDは、「000C」、エリアDの通信ホスト装置1のホストIDは、「000D」である。
【0035】
内容の欄には、クライアント装置2に送信するコンテンツの内容またはその概要が設定される。コンテンツの内容としては、例えば、エリア内に属する飲食店の情報や、ルートに従って移動している際に表示されるガイド情報等が挙げられる。
条件IDの欄には、後述する条件を識別するIDが設定される。
コンテンツ提供者IDの欄には、当該コンテンツを提供するコンテンツ提供者IDが設定される。
図8は、ホスト情報管理テーブルの一例を示す図である。
【0036】
ホスト情報管理テーブルT3には、ホストID、ホストキー、会社ID、機器種別、所在地の欄が設けられている。横方向に並べられた情報同士が互いに関連づけられている。
ホストIDの欄には、各通信ホスト装置1のホストIDが設定される。
ホストキーの欄には、各通信ホスト装置1の特定の固有情報(例えば、MACアドレス等)が設定される。
コンテンツ提供者IDの欄には、コンテンツ提供者のIDが設定される。
機器種別の欄には、当該通信ホスト装置1の機器の種別を識別する情報が設定される。
所在地の欄には、当該通信ホスト装置1の配置位置を識別する情報が設定される。
図9は、履歴テーブルの一例を示す図である。
履歴テーブルT4には、受信時刻、前回今回、および現在地の欄が設けられている。横方向に並べられた情報同士が互いに関連づけられている。
受信時刻の欄には、送受信部12が、クライアント装置2からホストIDを受信した時刻が設定される。
前回今回の欄には、前回「0」と今回「1」を識別する値が設定される。
【0037】
現在地の欄には、クライアント装置2が位置しているエリアを識別するホストIDが設定される。また、クライアント装置2どのエリアにも位置していない場合「null」が設定される。
履歴テーブルT4を参照することにより、制御部13は、クライアント装置2の移動ルートを統計的に取得することができる。
【0038】
例えば、図2と履歴テーブルT4とを対比すると、受信時刻が「00:00:01」の2つのレコードにより、最初(前回)、クライアント装置2は、どのエリアにも位置せず、その後(今回)のクライアント装置2は、エリアAに新たに入ったと判断することができる。また、受信時刻が「00:00:20」の3つのレコードにより、最初(前回)、クライアント装置2は、エリアAに位置しており、その後(今回)のクライアント装置2は、エリアAとエリアBの共通領域に入ったと判断することができる。
図10は、条件テーブルの一例を示す図である。
【0039】
条件テーブルT5には、条件ID、前回ホストID、今回ホストID、結合条件、次条件ID、およびコンテンツIDの欄が設けられている。横方向に並べられた情報同士が互いに関連づけられている。
条件IDの欄には、クライアント装置2の画面に所定の内容の表示を許可する条件を識別するIDが設定される。
前回ホストIDの欄には、履歴テーブルT4に設定される今回前回フラグが「0」のホストIDが格納される。
今回ホストIDの欄には、履歴テーブルT4に設定される今回前回フラグが「1」のホストIDが格納される。
【0040】
結合条件の欄には、次の条件を参照するかしないかを識別する情報が設定される。次の条件を参照しない場合は「null」が設定される。次の条件を参照する場合、「and」または「or」が設定される。
【0041】
次条件IDの欄には、結合条件の欄が「and」または「or」である場合に参照する次の条件IDが設定される。例えば、2番目のレコードでは結合条件が「and」であり、次の条件IDが「3」であるため、条件IDが「2」のレコードの条件と、条件IDが「3」のレコードの条件の両方を満たした場合、制御部13は、条件を満たしたと判断する。
図11は、ルートテーブルの一例を示す図である。
【0042】
ルートテーブルT6には、ルートID、ホストID、シーケンス、および会社IDの欄が設けられている。横方向に並べられた情報同士が互いに関連づけられている。
ルートIDの欄には、ルートを識別するIDが設定される。
ホストIDの欄には、ルートを構成する通信ホスト装置1のホストIDが設定される。
【0043】
シーケンスの欄には、ルートを通過する順序を識別する情報が設定される。図11に示す例では、ルートID「r1」は、エリアA、B、Cの順番にルートを通過することを示す情報が設定されている。
会社IDの欄には、コンテンツ提供者が属する社名が設定される。
図12は、マッピングテーブルの一例を示す図である。
マッピングテーブルT7には、ホストIDとコンテンツIDの欄が設けられている。横方向に並べられた情報同士が互いに関連づけられている。
ホストIDの欄には、ホストIDが設定される。
【0044】
コンテンツIDの欄には、クライアント装置2が当該ホストIDの通信ホスト装置1の近傍に位置するときに表示させたいコンテンツのコンテンツIDが設定される。
次に、制御部13の処理を、フローチャートを用いて説明する。
図13および図14は、制御部の処理を説明するフローチャートである。
以下の処理においては、引数および変数を以下のように定義する。
引数:前回ホストキー、今回ホストキー
変数:表示可否フラグ、結合条件、条件用可否フラグ
[ステップS1] 送受信部12は、前回ホストキーと今回ホストキーを受け付ける。その後、ステップS2に遷移する。
【0045】
[ステップS2] 制御部13は、ホスト情報管理テーブルT3を参照し、前回ホストキーと今回ホストキーに対応するホストIDを取得する(ホストIDに変換)。制御部13は、取得したホストIDを、受信時刻とともに履歴テーブルT4に記憶する。その後、ステップS3に遷移する。
【0046】
[ステップS3] 制御部13は、条件テーブルT5を参照し、ステップS1にて受け付けた前回ホストキーと今回ホストキーに対応する全ての条件に関するレコードを取得する。
【0047】
具体的には、制御部13は、ステップS1にて受け付けた前回ホストIDに一致するホストIDが、条件テーブルT5の前回ホストIDの欄に存在するか否かを判断する。一致するホストIDが存在する場合、そのホストIDが含まれる条件に関するレコードを抽出する。
【0048】
または、制御部13は、ステップS1にて受け付けた今回ホストIDに一致するホストIDが、条件テーブルT5の今回ホストIDの欄に存在するか否かを判断する。一致するホストIDが存在する場合、そのホストIDが含まれる条件に関するレコードを抽出する。
【0049】
制御部13は、抽出したレコードの条件IDにて条件テーブルT5を検索し、全ての条件を取得する(次条件も含めた形で取得する)。その後、ステップS4に遷移する。
【0050】
[ステップS4] 制御部13は、表示可否フラグ(変数)を「null」にセットする。また、結合条件(変数)を「null」にセットする。その後、ステップS5に遷移する。
【0051】
[ステップS5] 制御部13は、ステップS3にて抽出した条件のうち、未処理の条件が存在するか否かを判断する。未処理の条件が存在する場合(ステップS5のYes)、ステップS5aに遷移する。未処理の条件が存在しない場合(ステップS5のNo)、ステップS19に遷移する。
[ステップS5a] 制御部13は、未処理の条件を1つ選択する。その後、ステップS6に遷移する。
[ステップS6] 制御部13は、条件用表示可否フラグを「0」にセットする。その後、ステップS7に遷移する。
【0052】
[ステップS7] 制御部13は、ステップS5aにて選択した条件のレコード(以下、「選択レコード」という)における前回ホストIDの欄に「null」が設定されているか否かを判断する。前回ホストIDの欄に「null」が設定されている場合(ステップS7のYes)、ステップS10に遷移する。前回ホストIDの欄に「null」が設定されていない場合、すなわち、前回ホストIDの欄に「null」以外が設定されている場合(ステップS7のNo)、ステップS8に遷移する。
【0053】
[ステップS8] 制御部13は、選択レコードにおける前回ホストIDとステップS1にて受け付けた前回ホストIDが一致するか否かを判断する。一致する場合(ステップS8のYes)、ステップS9に遷移する。一致しない場合(ステップS8のNo)、ステップS10に遷移する。
[ステップS9] 制御部13は、条件用表示可否フラグを「1」にセットする。その後、ステップS10に遷移する。
【0054】
[ステップS10] 制御部13は、選択レコードにおける今回ホストIDの欄に「null」が設定されているか否かを判断する。今回ホストIDの欄に「null」が設定されている場合(ステップS10のYes)、ステップS13に遷移する。今回ホストIDの欄に「null」が設定されていない場合、すなわち、今回ホストIDの欄に「null」以外が設定されている場合(ステップS10のNo)、ステップS11に遷移する。
【0055】
[ステップS11] 制御部13は、選択レコードにおける今回ホストIDとステップS1にて受け付けた今回ホストIDが一致するか否かを判断する。一致する場合(ステップS11のYes)、ステップS12に遷移する。一致しない場合(ステップS11のNo)、ステップS13に遷移する。
[ステップS12] 制御部13は、条件用表示可否フラグを「1」にセットする。その後、ステップS13に遷移する。
【0056】
[ステップS13] 制御部13は、次条件ID設定テーブルを参照し、表示可否フラグと条件用表示可否フラグと、結合条件に基づき、表示可否フラグに表示可否判定結果をセットする。その後、ステップS14に遷移する。
図15は、次条件ID設定テーブルを説明する図である。
次条件ID設定テーブルT8には、条件用表示可否フラグ、表示可否フラグ、および次表示可否判定結果の欄が設けられている。
例えば、条件用表示可否フラグが「1」、表示可否フラグが「null」、結合条件が
【0057】
「AND」の場合、制御部13は、表示可否フラグに「1」をセットする。他の例では、条件用表示可否フラグが「0」、表示可否フラグが「1」、結合条件が「OR」の場合、制御部13は、表示可否フラグに「1」をセットする。
再び図14に戻って説明する。
【0058】
[ステップS14] 制御部13は、ステップS3にて抽出した条件の次条件IDが「null」以外か否かを判断する。次条件IDが「null」以外である場合(ステップS14のYes)、ステップS15に遷移する。次条件IDが「null」である場合(ステップS14のNo)、ステップS16に遷移する。
【0059】
[ステップS15] 制御部13は、選択レコードの結合条件を、変数である結合条件にセットする。このセットされた結合条件が、次の選択レコードにおける結合条件(ステップS13にて参照される結合条件)となる。その後、ステップS5に遷移する。
【0060】
[ステップS16] 制御部13は、表示可否フラグが「1」か否かを判断する。表示可否フラグが「1」である場合(ステップS16のYes)、ステップS17に遷移する。表示可否フラグが「1」ではない場合(ステップS16のNo)、ステップS5に遷移する。
【0061】
[ステップS17] 制御部13は、図示しないコンテンツリストにコンテンツIDを登録する。このコンテンツリストに登録されたコンテンツIDのコンテンツが、クライアント装置2に提供されるコンテンツとなる。
【0062】
[ステップS18] 制御部13は、表示可否フラグ(変数)を「null」にセットする。また、結合条件(変数)を「null」にセットする。その後、ステップS5に遷移する。
【0063】
[ステップS19] 制御部13は、コンテンツリストに登録されているコンテンツIDを用いてコンテンツ管理テーブルT2を検索する。そして、送受信部12は、コンテンツの内容をクライアント装置2に送信する。
【0064】
以上述べたように、サーバ装置3によれば、クライアント装置2の移動前後それぞれにおいてクライアント装置2が接続先を検索することにより得られる複数の通信ホスト装置1の固有情報を受信する送受信部12と、クライアント装置2の状態に応じてクライアント装置2に送信するコンテンツの識別情報を関連づけて記憶する記憶部11と、送受信部12が受信した移動前後それぞれにおいて取得した固有情報に基づきクライアント装置2の状態を特定し、記憶部11を参照し、クライアント装置2の移動ルートに応じたコンテンツを特定する制御部13と、を有する。
これにより、利用者の位置情報に頼ることなく、通信ホスト機の圏内圏外のみでコンテンツを提供できる。
【0065】
さらに、通信ホスト装置1の前後の情報を送ることで、より詳細に利用者の状態に合わせたコンテンツを提供できるようになる。例えば、単にエリアAに位置するときや、エリアBに位置するときに提供する情報のみならず、例えば、エリアAからエリアBに入ったときの情報とエリアDからエリアBに入ったときの情報について、異なるコンテンツをクライアント装置2のユーザに提供することができる。
【0066】
また同時に、通信ホスト装置1をコンテンツ提供者の範囲に絞ることで、利用者に対してコンテンツを検索、選択する手間を省くことができる。これは、自動で通信ホスト装置1を走査登録し増やす事とは相容れない。
【0067】
副次的には、各通信ホスト装置1の出入りを残すことで、統計的にどの通信ホスト装置1からどの通信ホスト装置1に移動したかが分かり、例えば案内情報などの効果を数値化することができる。
【0068】
なお、サーバ装置3が行った処理が、複数の装置によって分散処理されるようにしてもよい。例えば、1つの装置が、クライアント装置2に提供するコンテンツを特定しておき、他の装置が、特定したコンテンツをクライアント装置2に提供するようにしてもよい。
【0069】
以上、本発明のサーバ装置、コンテンツ特定方法およびプログラムを、図示の実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や工程が付加されていてもよい。
また、本発明は、前述した各実施の形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【0070】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、サーバ装置3が有する機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等が挙げられる。磁気記憶装置には、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等が挙げられる。光ディスクには、DVD、DVD-RAM、CD-ROM/RW等が挙げられる。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等が挙げられる。
【0071】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0072】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0073】
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現することもできる。
【符号の説明】
【0074】
1 通信ホスト装置
2 クライアント装置
3 サーバ装置
11 記憶部
12 送受信部
13 制御部
100 システム
T1 コンテンツ提供者管理テーブル
T2 コンテンツ管理テーブル
T3 ホスト情報管理テーブル
T4 履歴テーブル
T5 条件テーブル
T6 ルートテーブル
T7 マッピングテーブル
T8 次条件設定テーブル
図1
図2
図3
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