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特許7133556ポンピング可能な食材の塊から食料製品を成形するためのデバイスおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-31
(45)【発行日】2022-09-08
(54)【発明の名称】ポンピング可能な食材の塊から食料製品を成形するためのデバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A22C 7/00 20060101AFI20220901BHJP
   A22C 9/00 20060101ALI20220901BHJP
【FI】
A22C7/00 Z
A22C9/00
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019533148
(86)(22)【出願日】2017-12-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-05-21
(86)【国際出願番号】 NL2017050861
(87)【国際公開番号】W WO2018111108
(87)【国際公開日】2018-06-21
【審査請求日】2020-11-25
(31)【優先権主張番号】2018037
(32)【優先日】2016-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(31)【優先権主張番号】2018038
(32)【優先日】2016-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】513295582
【氏名又は名称】マレル ファーザー プロセッシング ビー.ヴィー.
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(74)【代理人】
【識別番号】100170184
【弁理士】
【氏名又は名称】北脇 大
(72)【発明者】
【氏名】ダンウィンド、アルベルテュス
(72)【発明者】
【氏名】マウレンディックス、ヨハネス マルティヌス
(72)【発明者】
【氏名】デッカー、トーマス ウィレム
(72)【発明者】
【氏名】テュービック、ティホミール
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-526072(JP,A)
【文献】国際公開第2015/012690(WO,A2)
【文献】特開平9-98758(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A22C 7/00
A22C 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンピング可能な食材材料の塊から3次元製品を成形するための設備(1)であって、当該設備は:
- 食材の塊用の給送ポンプ(5)を有し、
- 給送ポンプドライブ(MP)を有し、
- 成形デバイス(20)を有し、該成形デバイス(20)は:
- フレーム(21)を有し、
- 多数の型キャビティ(25)を有する移動可能な型部材(22)を有し、該多数の型キャビティ(25)はそれぞれ、前記型キャビティの中への食材の塊の導入用の充填開口部を有し、前記型部材は、経路に沿って移動するように前記フレームによって移動可能に支持され、かつ、多数の型キャビティは、前記型部材の前記経路に対して直角をなす垂直軸方向の別個の位置に配置された型キャビティを含むパターンにて配置され、
- 型部材ドライブ(MD)を有し、該型部材ドライブ(MD)は、前記経路に沿って前記型部材を移動させるように適合しており、
- 前記の移動可能な型部材の前記経路に対して充填位置に配置された塊給送部材(30)を有し、該塊給送部材は、前記給送ポンプ(5)の出口に接続され、前記塊給送部材はハウジング(31)を有し、該ハウジング(31)は、前記垂直軸方向に延びる長手方向チャンバー軸を有する細長いチャンバー(32)を定め、前記ハウジングは一対の離間した長い側壁(33)を有し、該一対の離間した長い側壁(33)は、長さを有し、かつ、前記長手方向チャンバー軸に対して概して平行であり、前記ハウジングは短い端面壁(34)を有し、該短い端面壁(34)は、前記側壁にそのそれぞれの長手方向端部にて相互接続し、前記ハウジングは、前記型部材(22)に面する底壁(36)を有し、
かつ、前記底壁(36)は排出口を備え、該排出口は、前記垂直軸方向に、前記の多数の型キャビティ(25)の前記経路にまたがる1つ以上の排出開口部(37a,b)によって形成され、食材の塊が、前記成形デバイスの作動の最中に前記排出口を通って前記型キャビティの中へと流れるようになっており、
その特徴は、
前記塊給送部材(30)が単一の細長いプランジャー(40)を備え、該単一の細長いプランジャー(40)が、前記チャンバー(32)にスライド可能に受け入れられ、前記底壁に対する前記プランジャーの移動の範囲で、前記底壁(36)とは概して反対側に、前記側壁(33)と前記端面壁(34)との間をスライドし、前記の移動の範囲が、上限および下限によって境界を作られ、
当該設備がプランジャー加圧アセンブリー(50)を有し、該プランジャー加圧アセンブリー(50)は、前記プランジャー(40)が制御可能な圧力にて前記底壁(36)に向けて付勢されることを引き起こすように適合しており、
少なくとも1つの側壁(33)が、前記チャンバーの中への食材の塊の導入用の導入口(35)を備え、前記導入口は、前記側壁の前記長さの少なくとも大部分にまたがる1つ以上の導入開口部によって形成され、前記側壁および端面壁はそれぞれ、前記導入口の上を延びる部分を有し、
当該設備がプランジャー位置センサー(44)を有し、該プランジャー位置センサー(44)は、前記プランジャー(40)の1つ以上の位置に対応するプランジャー位置信号を提供するように適合しており
該設備がコントローラー(90)を有し、該コントローラー(90)は、前記プランジャー加圧アセンブリー(50)、前記プランジャー位置センサー(44)および前記給送ポンプ(5)に連結され、
該コントローラー(90)が、前記塊給送部材の前記チャンバー(32)および/または前記型キャビティ(25)における前記の食材の塊についての標的充填圧力を入力するように適合しており、
かつ、前記コントローラーが、前記プランジャー加圧アセンブリー(50)を作動させるように適合しており、前記チャンバー(32)内の前記の食材の塊が、入力された標的充填圧力に基づいて前記の単一の細長いプランジャー(40)によって実質的に一定の圧力にて加圧された状態で維持されるようになっており、
前記コントローラー(90)が、前記プランジャー位置信号に基づいて前記チャンバーの中への食材の塊の導入を制御するように適合しており、前記給送ポンプによる食材の塊の前記導入は、前記プランジャーが前記底壁から離れるように移動することを引き起こことである、
前記設備。
【請求項2】
前記プランジャー(40)が、前記プランジャーの移動の方向において見た時に前記底壁(36)上に架空の遮られない投影を有し、かつ、前記排出口(37a,b)が、完全に前記プランジャーの前記の架空の遮られない投影の中に配置される、請求項1に記載の設備。
【請求項3】
前記プランジャーの移動の前記方向が、前記ハウジングの前記底壁(36)に対して直角をなす、請求項1または2に記載の設備。
【請求項4】
前記加圧アセンブリー(50)が、1つ以上の空気圧式アクチュエーター(51)を有する、請求項1~のいずれかに記載の設備。
【請求項5】
前記底壁(36)がスロットを有し、該スロットの中には交換可能な排出口本体(36a,b)が受け入れられ、1つの排出口本体と、異なる排出口を有する別の排出口本体との交換を可能にする、請求項1~のいずれかに記載の設備。
【請求項6】
前記塊給送部材の前記ハウジングの前記底壁が、オリフィス付きの口本体(36a,b)を備え、該オリフィス付きの口本体(36a,b)は多数の出口オリフィス(37a,b)を有し、該多数の出口オリフィス(37a,b)は前記排出口を形成し、前記の食材の塊が、多数の出口オリフィスを通って各型キャビティの中へと流れるようになっている、請求項1~のいずれかに記載の設備。
【請求項7】
前記のオリフィス付きの口本体が、多数のオリフィスを有する、オリフィス付きのバルブプレート(36c)と関連付けられ、該バルブプレートは、バルブプレートアクチュエーター(136)によって開いた位置と閉じた位置との間をその平面において移動可能であり、前記オリフィスはそれぞれ、前記の開いた位置では前記口本体(36a,b)における前記オリフィスと一線上に位置が合い、かつ、前記の閉じた位置では位置が合わない、請求項に記載の設備。
【請求項8】
前記型部材が型ドラム(22)であり、該型ドラムは、外周ドラム表面(23)と水平長手方向ドラム回転軸(24)とを有し、前記ドラムは、前記水平軸の周りを旋回するように前記フレームによって回転可能に支持され、前記型ドラムは、前記ドラム表面に多数の型キャビティ(25)の前記パターンを有し、該パターンは、型キャビティの多数の列を含み、該列は、周方向に離間し、かつ、それぞれ前記ドラム回転軸に対して概して平行に延び、各列は、前記の別個の垂直軸位置に多数のキャビティを有する、請求項1~のいずれかに記載の設備。
【請求項9】
前記コントローラー(90)が、前記型ドラムの前記ドライブ(MD)に連結され、かつ、前記コントローラーが、型キャビティの前記列が前記排出口と位置が合った時に回転速度を停止させ、または、下げるように適合している、請求項に記載の設備。
【請求項10】
前記塊給送部材の前記ハウジング(130)が、その各側壁(133)に導入口(135)を有し、バルブ(161,162)が、前記導入口のそれぞれと関連付けられ、該バルブは、前記導入口を開閉するように作動可能であり、前記バルブはバルブアクチュエーターを有する、請求項1~のいずれかに記載の設備。
【請求項11】
前記ハウジングの第1の側壁(133)の上には第1のピストンポンプ(105)が取り付けられ、かつ、前記ハウジングの第2の側壁の上には第2のピストンポンプ(106)が取り付けられ、前記の第1および第2のピストンポンプはそれぞれ、ポンプチャンバーにおいて往復動可能である単一のポンプピストン(107,108)を有する、請求項10に記載の設備。
【請求項12】
ポンピング可能な食材材料の塊から3次元製品を成形するための方法であって
求項1~11いずれかに記載の設備が用いられ、
前記チャンバー(32)内の前記の食材の塊が、入力された標的充填圧力に基づいて前記の単一の細長いプランジャー(40)によって実質的に一定の圧力にて加圧された状態で維持されるように、前記コントローラーが、前記プランジャー加圧アセンブリー(50)を作動させ、かつ
前記コントローラー(90)が、前記プランジャー位置信号に基づいて前記チャンバーの中への食材の塊の導入を制御し、前記給送ポンプによる食材の塊の前記導入は、前記プランジャーが前記底壁から離れるように移動することを引き起こす、前記方法。
【請求項13】
前記塊給送部材が少なくとも1つの排出制御バルブ(36c)を備え、該少なくとも1つの排出制御バルブ(36c)は、前記排出口を閉じるように適合しており、前記バルブが開くことは、型キャビティの中への塊の流れのタイミングを制御するのに採用される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記の食材の塊が牛挽肉であり、かつ、請求項6に記載の設備が用いられ、出口オリフィス(37a,b)は、2~12ミリメートルの直径を有する、請求項1213のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンピング可能な(pumpable;ポンプ送り可能な)食材の塊(例えば、挽肉)から食料製品を成形するための設備および方法に関する。本発明は、有利なことに、ポンピング可能な肉の塊(例えば、肉のパテの製造用の牛挽肉)から肉製品を製造するために採用される。
【背景技術】
【0002】
例えば肉のパテを製造するための既知の方法は、例えば国際公開第2015/012690号パンフレット(例えば、その図1図12および図13を参照)に開示されているように、フレームと型ドラムとを有する設備の使用を伴い、該型ドラムは、外周ドラム表面と長手方向ドラム回転軸とを有する。この軸は水平である。ドラムは、ドラム回転軸の周りを旋回する(revolve)ように、フレームによって回転可能に支持される。ドラムは、ドラム表面に多数の型キャビティの列を有し、該多数の型キャビティの列はそれぞれ、型キャビティの中への食材の塊(例えば、牛挽肉の塊)の導入用の充填開口部を有する。ドラムには型ドラムドライブが連結されて、回転方向にドラムを駆動させる。
【0003】
充填位置には、塊給送部材が固定的に配置される。この塊給送部材は、給送ポンプの出口に接続される。塊給送部材は、長手方向軸を有する細長いチャンバーを定めるハウジングを有する。このハウジングは、一対の離間した長い側壁(長さを有し、かつ、長手方向軸に対して概して平行である)と、短い端面壁(前記側壁と、そのそれぞれの長手方向端部において相互接続する)と、底壁(型ドラムに面する)とを有する。
【0004】
底壁は、多数の排出オリフィスによって形成された、オリフィス付きの(orificed)排出口を備える。排出口の全体は、列における多数の型キャビティの経路にまたがり、食材の塊が、排出口を通って前記の1つのチャンバーから列を構成する型キャビティの中へと流れるようになっている。塊給送部材は、したがって、型キャビティの列の充填開口部が前記充填位置において排出口と連通する時に、チャンバーから型ドラムの型キャビティの通行列の中へと食材の塊を移送するように適合している。
【0005】
型キャビティの中に充填された塊は、ドラムが形成された製品の解放または吐出位置に向かって前進するので、しばらくの間は前記キャビティに留まる。実施形態では、該設備は閉鎖部材を有し、該閉鎖部材は、充填位置において塊給送部材から下流方向に延び、かつ、充填された型キャビティを充填位置の下流で閉じたままの状態で一時的に維持する(例えば、塊がいっそう密着した食料製品になることを可能にするために)。
【0006】
型キャビティにおける塊は、食料製品(例えば、肉のパテ)を形成する。
【0007】
既知の設備は、塊給送部材の入口に接続された給送ポンプを有する。
【0008】
食料製品解放またはノックアウト機構(例えば、型ドラムと関連付けられた)が提供され、かつ、充填位置の下流の製品除去位置において食料製品の除去を引き起こすか、または、促進するように適合している。例えば、ドラムに空気チャンネル(キャビティへと延び、かつ、ドラムと製品との間へと、前記チャンネルを通してドラムの頭端部におけるマニホールドから供給された空気を選択的に導入することを可能にする)を提供して、型キャビティからのその解放を促進することが知られている。その他の解放または除去機構(例えば、機械的吐出器を用いる)もまた、本技術分野で知られている。
【0009】
かかる設備を用いた、成形された(moulded)食料製品(例えば、肉のパテ)の生産は、概して:
- ドラムをその回転方向に駆動させること(連続する、中断されない方式、もしくは、ドラム回転速度が周期的に変動する方式、または、スタート・ストップ方式でさえ)を含み、
- 給送ポンプを作動させて、塊給送部材へと食材の塊を給送し、かつ、前記給送ポンプを用いて前記塊給送部材のチャンバーに食材の塊の圧力を確立することを含み、
- 各通行型キャビティの中への、口を通した、加圧された食材の塊の移送を含み、
- 型キャビティからの成形された製品の解放(例えば、空気吐出による)を含む。
【0010】
国際公開第2015/012690号パンフレットにおいて説明されているように、各列に多数のキャビティを有する長いドラム(例えば、長さ500mm以上(例えば、1000mm以上)のドラム)の使用は、増大した性能の達成を可能にする。しばしば、型キャビティは、多数の型キャビティの直線状の、または、直進する列にて配置され、前記列は、周方向に互いにずれた列を有するドラム軸に対して平行である。すべての型キャビティが同一の寸法のもの(例えば、円形の輪郭を有するキャビティ)であることもまた、かかる先行技術の型ドラムにおいては一般的である(しかしながら、同一でないキャビティを有するその他の実施形態も同様に知られている)。例えば、国際公開第00/30458号パンフレットおよび国際公開第2004/002229号パンフレットには、既知の高性能食料製品成形設備の例が見られる。
【0011】
全般的に、ドラムタイプの成形設備は、周知のスライドプレート成形デバイス(型キャビティの列を有する周期的に駆動される型プレートが、充填位置と解放またはノックアウト位置との間を周期的に行き来する)と比べて、高生産性能を可能にする。充填位置において、往復動式プレートにおける型キャビティの列は、食材の塊で充填される。このことは、例えば、米国特許第4,356,595号明細書に示されている。
【0012】
国際公開第2015/012690号パンフレットでは、最終的に取得される食料製品の非均一性の問題が対処される(例えば、それらの見た目および形状に関して)。例えば、高性能ドラム成形デバイスの実用的な使用では、挽肉でできた円形の肉のパテのバッチにおいて、型キャビティの円形の輪郭からの目に見える偏差が存在することが観察される。これら形状偏差はまた、バッチ内で一貫していない。
【0013】
国際公開第2015/012690号パンフレットでは、型キャビティの中への移送の前に塊給送部材における食材の塊を挽きステップに曝す移動可能な挽き器を提供することが提案される。このアプローチは利点を提供するが、挽きは食材の塊の組成を効果的に変化させ、このことは、塊のいっそう早い調製が前記の最終の挽きを考慮することを必要とする。このことは、実際には困難であろう(例えば、現行の実務とは有意に異なるので)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、前記の挽きの解決策の代替案として、または、それと組み合わせるために、本発明は、成形された食料製品(例えば、高性能ドラム成形設備を用いて取得された製品)の望まれない非均一性を解決する、または、少なくとも減少させる手段を提供することを目的とする。非均一性は形状に関するが、製品のその他の側面(例えば、後の調理もしくはフライのようなその他の側面に影響を与えるであろう組成(密度のような)または味全般)にも関するであろう。
【0015】
本発明は、とりわけ、向上した多用途性および/または形成される製品の特性(例えば、上記の密度、食感、味、フライ性状などに鑑み)に関する制御を可能にする手段を提供することを目的とする。
【0016】
本発明はまた、食料製品用の成形デバイスにおいて用いられる代替的な塊給送部材を提供することを目的とし、該塊給送部材は、上記目的の1つ以上を達成するのに用いられてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、主として、挽肉の塊(例えば、牛肉、鶏肉、豚肉)から形成される製品を対象とするが、その他の食材の塊(例えば、繊維性食材の塊)についても興味深いものとして見られる。例えば、食材の塊は、魚肉、ジャガイモ、米、(マメ科の)野菜(例えば、大豆)、海藻、ナッツ、キノコ類などのような食材を含んでいてもよく、主としてそれからなっていてもよい。
【0018】
本発明は、その第1の態様によれば、ポンピング可能な食材材料の塊から(例えば、挽肉から)3次元製品を成形するための設備を提供し、当該設備は:
- 食材の塊のための給送ポンプを有し、
- 給送ポンプドライブを有し、
- 成形デバイスを有し、該成形デバイスは:
- フレームを有し、
- 多数の型キャビティを有する移動可能な型部材を有し、該多数の型キャビティはそれぞれ、型キャビティの中への食材の塊の導入用の充填開口部を有し、型部材は、経路に沿って移動するようにフレームによって移動可能に支持され、かつ、多数の型キャビティは、型部材の経路に対して直角をなす垂直軸方向において別個の位置に配置された型キャビティを含むパターンにて配置され、
- 前記経路に沿って型部材を移動させるように適合した型部材ドライブを有し、
- 移動可能な型部材の経路に対して充填位置に配置された塊給送部材を有し、該塊給送部材は、給送ポンプの出口に接続され、前記塊給送部材は、前記垂直軸方向に延びる長手方向チャンバー軸を有する細長いチャンバーを定めるハウジングを有し、前記ハウジングは、一対の離間した長い側壁(長さを有し、かつ、前記長手方向チャンバー軸に対して概して平行である)と、短い端面壁(前記側壁と、そのそれぞれの長手方向端部において相互接続する)と、底壁(型部材に面する)とを有し、
かつ、前記底壁は、前記垂直軸方向に前記の多数の型キャビティの経路にまたがる1つ以上の排出開口部によって形成された排出口を備え、食材の塊が、成形デバイスの作動の最中に前記排出口を通って前記型キャビティの中へと流れるようになっており、
その特徴は、
塊給送部材が、単一の細長いプランジャーを備え、該単一の細長いプランジャーは、前記チャンバーにスライド可能に受け入れられ、前記底壁に対する前記プランジャーの移動の範囲において、底壁とは概して反対側に、前記側壁と前記端面壁との間をスライドし、前記の移動の範囲は、上限および下限によって境界が作られ、
当該設備が、制御可能な圧力にて前記底壁に向かって前記プランジャーが付勢されることを引き起こすように適合したプランジャー加圧アセンブリーを有し、
少なくとも1つの側壁が、チャンバーの中への食材の塊の導入用の導入口を備え、前記導入口は、前記側壁の長さの少なくとも大部分にまたがる1つ以上の導入開口部によって形成され(例えば、前記1つ以上の導入開口部は組み合されて、ほぼチャンバーの長さである長さを有する)、前記側壁および端面壁はそれぞれ、前記導入口の上を延び、
当該設備が、前記プランジャーの1つ以上の位置(例えば、前記プランジャーの上の位置および下の位置を含む)に対応するプランジャー位置信号を提供するように適合したプランジャー位置センサーを有し、
当該設備が、前記プランジャー加圧アセンブリー、前記プランジャー位置センサーおよび前記給送ポンプに連結されたコントローラーを有し、
該コントローラーが、塊給送部材のチャンバーおよび/または型キャビティにおける食材の塊についての標的充填圧力を入力するように適合しており、
かつ、コントローラーが、プランジャー加圧アセンブリーを作動させるように適合しており(例えば、コンピューター化されたコントローラーが、プランジャー加圧アセンブリーを作動させるようにプログラミングされ)、前記チャンバー内の前記の食材の塊が、入力された標的充填圧力に基づいて、前記の単一の細長いプランジャーによって、実質的に一定の圧力にて加圧されたまま維持されるようになっており、
前記コントローラーが、プランジャー位置信号に基づいてチャンバーの中への食材の塊の導入を制御するように適合しており、給送ポンプによる食材の塊の前記導入は、プランジャーが底壁から離れるように移動することを引き起こすことである。
【0019】
例えば、コントローラーは、前記プランジャーが前記の移動の範囲の下限付近または下限における所定の下の位置に到達した時に、食材の塊の導入を開始させるようにプログラミングされ、かつ、前記導入は、前記プランジャーが前記の移動の範囲の上限付近または上限における上の位置に到達した時に停止する。
【0020】
請求項の特徴付け部分に列挙された技術的特徴の組み合わせは、向上した製品の形状の均一性および向上した質(例えば、食感、密度などに関して)を提供することが見出された。
【0021】
単一の細長いプランジャーは、いわば、チャンバーにおけるすべての食材の塊の上に絶えず降りる、チャンバーの移動可能なルーフを形成する。塊は、概して、側壁チャンバーの全体の長さにわたって(少なくとも前記長さの大部分(例えば、少なくともその75%)にわたって)、かつ、概して横方向にチャンバーの中に導入される。対照的に、例えば米国特許第5,618,571号明細書および米国特許第5,795,610号明細書において提案されているように、幅の狭い入口を通して上から塊を導入し、かつ、チャンバーの長さにわたって列になった多数の円形プランジャーを用いて食材の塊を加圧することは、塊において有意な加圧状態の変動および過度のせん断を局所的に作り出し、したがって、上記で対処された問題を悪化させるように思われる。
【0022】
キャビティ(例えば、キャビティの列)を繰り返し充填することは、チャンバーがいっそういっぱいではなくなること、および、プランジャーがチャンバーの中に沈むことを引き起こす。このことは位置センサーによって感知され、かつ、適切な瞬間(例えば、予め設定された移動の範囲の下限に到達した時)に給送ポンプがチャンバーの再充填を開始する。型キャビティの充填プロセスはチャンバーの再充填の最中も継続するので、プランジャーが塊を加圧された状態で維持する一方で、給送ポンプは前記チャンバーを充填するように具現化される。充填は、予め設定されたプランジャーのレベルに到達する(例えば、位置センサーによって検出される)まで継続する。チャンバーの中への塊の流入は側壁における長い導入口を通るので、この流入は、これが製品の均一性および質を減じない方式で、チャンバーにおける塊の均質性を過度に妨げない(例えば、列になった型キャビティを見た時および/または製品の1つの列を後に成形された製品の列と比較した時)。
【0023】
実施形態では、下限位置においてさえ、プランジャーは導入開口部を塞がず、この開口部が常にチャンバーと開いた連通状態であるようになっていることが想定される。例えば、プランジャー(その下限またはその下限付近における)と導入開口部との間に重複は起きないであろう。または、その他の実施形態では、プランジャーは、導入口の一部と重複するか、または、導入口の一部を覆い隠し、したがって、その効果的な流出を減少させ得るが、前記流出を閉鎖せず、または、塞がない。これら配置構成は、一旦コントローラーがプランジャー位置信号に基づいてチャンバーが食材の塊で補充される必要があることを確認すれば、導入口を通したチャンバーの中への塊の効果的な流入を保証する。
【0024】
実際、チャンバーは、例えば、500~1000mmの長さを有していてもよく、例えば、100~250mmの幅を有していてもよい。例えば、チャンバーの幅は120~180mmである。
【0025】
例えば、導入口は、側壁における単数のスロットとして具現化され、前記スロットは、チャンバーの長さに概して対応する長さを有し、かつ、実用的な実施形態では20~60mmであってもよい高さを有する。例えば、導入口は、30mm+当該設備を用いて生産される最も厚みのある製品の厚さ(単位はmm)の間である高さを有する。
【0026】
実施形態では、導入口は、チャンバーの底壁36から鉛直方向に離間した下縁を有する(例えば、前記の鉛直方向に離間した距離は、実用的な実施形態では20~50mmである)。導入口からの塊の流出が絶対に完全には塞がれないようなプランジャーの最も下の位置(例えば、最大でも、プランジャーはその最も下の位置において導入口の上部領域と重複するに過ぎない)と組み合されて、導入口のこの鉛直方向に離間した距離は、チャンバーの中への塊の流入によって過度に影響を受けていない排出口の上に塊の一部を維持するのに役立つ。
【0027】
本発明の第1の態様の実用的な実施形態におけるプランジャーの移動の範囲は、50~150mmであってもよい。
【0028】
チャンバー内の塊の加圧の均一性および排出口を通した所望の流出に鑑み、前記プランジャーが前記プランジャーの移動の方向において見た時に底壁上に架空の遮られない投影を有することを考慮すれば、完全にプランジャーのこの架空の遮られない投影内に入るように排出口を配置することが好ましい。したがって、プランジャーは、排出口の1つ以上の開口部の中へと塊を押し込むように最も効果的に作用し、単一のプランジャーは、均一な方式でチャンバーにおける前記塊のすべてに対して作用する。
【0029】
ある実施形態では、プランジャーの移動の方向は、塊給送部材ハウジングの底壁に対して直角をなす。例えば、プランジャーの移動の方向は、鉛直方向である。
【0030】
ある実施形態では、プランジャーは、チャンバーに面した側をプラスチックカバー部材(例えば、トレイのような)によって覆われた金属プランジャー本体を有し、前記プラスチックカバー部材は、場合によっては、前記プランジャー本体とハウジングとの間の周シールまたはプランジャーの周辺に配置される1つ以上の別個のシール部材を同時に形成し、ハウジングの側壁および端面壁に対してシールする。
【0031】
好ましくは、プランジャーの面は実質的に平坦であり、かつ、プランジャーの移動方向に対して直角に配向される。
【0032】
ある実施形態では、塊給送部材ハウジングの側壁および端面壁は、金属(例えば、ステンレス鋼(例えば、鋳造された、または、溶接された金属ハウジング構造体))でできている。ある実施形態では、底壁はスロットを有し、該スロットの中には交換可能な口本体が配置され得、塊給送部材全体を変える必要を伴わずに排出口を変形させることを可能にする(例えば、型部材を別の型部材と(例えば、1つのドラムを、型キャビティの別のパターンおよび型キャビティの別の形状を有するドラムと)交換する時にも)。
【0033】
ある実施形態では、側壁は、導入口を形成する交換可能な導入口を有する(例えば、1つのかかる口本体を別の口本体と置換することによって、導入口の効果的な開口を変化させることを可能にする)。例えば、金属製の塊給送部材ハウジングにおいて保持されるプラスチック製の導入口本体が提供され得る。金属ハウジングよりもプラスチック本体に所望の導入口を提供する方が容易であろう。
【0034】
別の実施形態では、塊給送部材のハウジング(例えば、金属製の)は、塊給送部材の排出口(または少なくともその一部)および導入口の両方を形成する交換可能な本体をその中に取り付けるように適合していることが想定され得る(例えば、前記の交換可能な本体は少なくとも部分的にプラスチック製である)。
【0035】
ある実施形態では、塊給送部材ハウジングおよびプランジャーは両方とも、好ましくはユニットとして成形デバイスに交換可能に取り付けられ、この対応する構成要素のセットを(例えば、ユニットとして)別の塊給送部材ハウジングおよびプランジャーのセットと変更することを可能にすることが想定される(例えば、当該設備によって取り扱われる食材の塊のタイプに基づいて)。
【0036】
ある実施形態では、導入口は、単数の細長いスロットを有する通路、または、側壁の長さに沿って分布する一連の通路である。長手方向の延長は、最適には、プランジャーの長さに等しく、塊がプランジャーの下でチャンバーの中に均一に分布して流れるようになっている。導入口の長さは、必要とされる時には(例えば、構造的制約に鑑み)、いっそう短くてもよいが、好ましくはプランジャーの長さの少なくとも75%である。
【0037】
ある実施形態では、加圧アセンブリーは、プランジャーの移動の範囲にわたって実質的に一定の加圧を提供するように具現化され、成形された製品の均一性、食感および質を向上させる(例えば、挽肉の製品を作る時に)。
【0038】
ある実施形態では、加圧アセンブリーは、15または20バールまでのチャンバーにおける塊の調整可能な圧力を作り出すように適合しており、例えば、コントローラーは、20バールまでの範囲でこの圧力を設定することを可能にし、例えば、圧力は、オリフィス付きの口本体が用いられる時(例えば、牛挽肉を取り扱うため、および、家庭的な肉のパテの生産を所望するため)には10バールより上に設定される。
【0039】
非常に実用的な実施形態では、加圧アセンブリーは、1つ以上の空気圧式アクチュエーターを有し、前記の1つ以上のアクチュエーターについて空気圧を設定することが、チャンバーにおける塊の加圧を作り出すようになっている。このことは、実際には、空気圧縮機、前記圧縮機によって充填された圧力容器および空気圧レギュレーターを用いて、空気が調整可能な圧力にて前記の1つ以上の空気圧式アクチュエーターに供給されることを引き起こすことで効果的に行われ得る。空気圧レギュレーターは、コンピューター化されたコントローラーに連結される電子タイプのものであり得る。
【0040】
ある実施形態では、加圧アセンブリーの1つ以上の空気式アクチュエーターは、ヒンジポイントにおいてフレームに蝶番で連結されたレバーアーム構造体上に係合する。このレバーアーム構造体は前記プランジャーに接続されて、1つ以上の空気式アクチュエーターによってかけられる力の増幅を取得する(例えば、チャンバーにおいて10バールより上の塊の圧力を取得することに鑑み)。
【0041】
ある実施形態では、底壁はスロットを有し、該スロットの中には交換可能な排出口本体が受け入れられて、1つの排出口本体と、異なる排出口を有する別の排出口本体(例えば、オリフィス付きの排出口を有する排出口本体および単一の直進するスロット排出口を有する排出口本体)との交換を可能にする。
【0042】
ある実施形態では、例えば牛挽肉を取り扱うために、塊給送部材のハウジングの底壁は、排出口を形成する多数の出口オリフィスを有する、オリフィス付きの口本体を備え、前記の食材の塊が多数の出口オリフィスを通って各型キャビティの中へと流れるようになっている。
【0043】
ある実施形態では、オリフィス付きの口本体は、多数のオリフィスを有する、オリフィス付きのバルブプレートと関連付けられ、該バルブプレートは、バルブプレートアクチュエーターによってその平面において開いた位置と閉じた位置との間を移動可能であり、前記オリフィスはそれぞれ、開いた位置では前記口本体における前記オリフィスと一線上に位置が合い(aligned)、かつ、閉じた位置では位置が合わない(non-aligned)。
【0044】
型部材(例えば、成形ドラム)のある実施形態では、多数の型キャビティが、多数の型キャビティの1つ以上の列にて配置され、各列は、型部材の経路に対して直角をなして配置される。プレートバルブが用いられる時、コントローラーはその時、好ましくはプレートバルブアクチュエーターに連結され、かつ、型キャビティの列が前記のオリフィス付きの口本体と位置が合った時にこのバルブを開いた位置にもたらすように適合しており、前記の加圧された食材の塊が、型キャビティのこの列の中へと流れるようになっており、かつ、コントローラーは、型キャビティの前記列の充填が完了した後でバルブを閉じた位置にもたらすように適合している。
【0045】
ある実施形態では、型部材は、本技術分野で知られているように、1つ以上の型キャビティの列を有する往復動式型プレートである。
【0046】
好ましい実施形態では、型部材は型ドラムであり、該型ドラムは、外周ドラム表面と、水平な長手方向ドラム回転軸とを有し、該ドラムは、水平な軸の周りを旋回するようにフレームによって回転可能に支持され、該型ドラムは、前記ドラム表面に多数の型キャビティの前記パターンを有し、該パターンは、型キャビティの多数の列を含み、該列は、周方向に離間し、かつ、前記ドラム回転軸に対して概して平行であり、各列は、前記の別個の垂直軸位置において多数のキャビティを有する。
【0047】
先行技術の記載から明らかなように、ドラム成形デバイスおよび板部材成形デバイスの両方において、-移動可能な型部材の経路に対して直角をなして見た時に-離間した位置にキャビティが存在するように型キャビティのパターンを有することは周知である。
【0048】
実用的な実施形態では、型キャビティパターンは、同一寸法の型キャビティで構成される(例えば、円形の輪郭を有する肉のパテを成形するために)。
【0049】
型キャビティのパターンに関し、本発明は、高性能成形デバイス用の型ドラムの現在最も一般的なデザイン(該ドラムは、型キャビティの直進する列のパターンを有し、該列は、回転軸に対して本質的に平行である塊給送部材の口(例えば、単一のスロットまたはオリフィス付き)と組み合されたドラム回転軸に対して平行である)を含むすべての種類のパターンを可能にする。このデザインは、各列において、多数の型キャビティが同時に塊給送部材の口と連通すること、および、充填イベントが同時に起こることを必然的に伴う。
【0050】
1つのかかる「垂直軸位置」において、1つ以上のキャビティが1つ以上のその他の「垂直軸位置」におけるものとは異なった形状であることもまた想定され得る。例えば小型の製品(例えば、ナゲットまたはいっそう小さいスープ肉製品)について、このことは関心であるであろうし、かつ、慎重に選択された種々の成形された製品が作り出され得、このことは消費者にとって魅力的であるであろう。
【0051】
その他のパターン(例えば、螺旋状に延びる列のパターン、または、1つのキャビティが軸方向に隣接するキャビティに対して周方向にずれた、ねじれ形の配置構成にて配置されたドラムの型キャビティを有する)もまた、可能である。
【0052】
ある実施形態では、-ドラム成形デバイスにおいて-ドラムは、連続した、中断されない方式でその回転方向に駆動される。このことは、場合によっては、ドラムの旋回の最中、一定の回転速度であるが、ドラムドライブおよびコントローラーが旋回の最中にドラム回転速度の周期的変動を引き起こすこと(例えば、充填されるべきキャビティの列が排出口に近付くか、または、既にそれとの第1の重複状態にあるアプローチ期間にはドラム速度を増大させ、かつ、充填イベントの大部分もしくは全部が起こる時(例えば、口と型キャビティの充填開口部との重複によって形成される効果的な充填開口部が最も大きい時)にはドラムを減速または停止させる)もまた想定され得る。
【0053】
ある実施形態では、コントローラーは型ドラムのドライブ(例えば、サーボ制御された電気モーターを含む)に連結され、コントローラーは、型キャビティの列が排出口と位置が合った時には回転速度を停止させ、または、低下させるように適合している。このことは、充填イベントが、型キャビティが停止している状態またはゆっくり移動している状態で実質的に起こることを可能にする。
【0054】
ある実施形態では、給送ポンプは、容積型(positive displacement)給送ポンプ(例えば、回転ベーンポンプ、回転ローブポンプ、ピストンポンプ)である。
【0055】
ある実施形態では、ハウジングは、その各側壁に導入口を有し、バルブが前記導入口のそれぞれと関連付けられ、該バルブは、各導入口を開閉するように作動可能である。各バルブは、バルブアクチュエーターを有する。
【0056】
ある実施形態では、ハウジングの第1の側壁上に第1のピストンポンプが取り付けられ、かつ、ハウジングの第2の側壁上に第2のピストンポンプが取り付けられる。ここでは、前記の第1のピストンポンプおよび第2のピストンポンプはそれぞれ、好ましくは、前記導入口の前記長さに実質的に対応する前記長手方向の長さを有するポンプチャンバーにおいて往復動可能である単一のポンプピストンを有する。
【0057】
別の実施形態では、2つの導入口は、単一のポンプ(例えば、ベーンポンプなど)に接続する共通のマニホールドに接続される。ピストンポンプであって、それぞれは各導入口に直接接続され、かつ、好ましくは、導入口の長さに実質的に対応する長さを有する単一のプランジャーを有する前記ピストンポンプの使用。
【0058】
ある実施形態では、第1のピストンポンプおよび第2のピストンポンプは、チャンバーの反対側に2つの導入開口部を備える塊給送部材ハウジングに対してV字形に配置され、第1のピストンポンプおよび第2のピストンポンプはそれぞれ、それぞれの食材の塊の入口ダクトに接続される。これら入口ダクトは、好ましくは、逆V字形に配置され、かつ、共通のホッパー(その中で食材の塊の供給を受け入れる)において互いに隣接する。この実施形態は、国際公開第2015/012690号パンフレット(参照によって本明細書に組み込まれる)において開示されたポンプと共通のホッパーとのV字形配置構成に類似する。
【0059】
前記国際公開第2015/012690号パンフレットにおいて説明された技術的特徴は、本発明に組み込まれてもよい(例えば、入口ダクトはそれぞれ、導入口(それに各ピストンポンプが接続される)の長さに実質的に対応する塊給送部材の長手方向の長さを有する)。
【0060】
ある実施形態では、排出口は、多数の出口オリフィス(好ましくは、むしろ小さい直径のオリフィス(例えば、2~6ミリメートルの範囲の直径を有するオリフィス))で構成される。オリフィスは、例えば、口の長さにわたって均一に分布し得(例えば、長方形格子)、または、例えばドラム上の型キャビティの周アレイの位置に対応してグループ分け(例えば、円形グループ)されてもよい。
【0061】
オリフィス付きの口本体における出口オリフィスは、有利なことに、型キャビティの中への塊の所望の流入を取得するように寸法決めおよび配向される。例えば、出口オリフィスのうちのいくつかは、傾きを有していてもよく、塊が斜角にて型キャビティの中へと入るようになっており(例えば、いくつかの出口オリフィスは、型部材の動きとは逆に方向付けられた構成要素を有する)、かつ/または、いくつかの出口オリフィスは、型部材の動きに沿って方向付けられた傾きを有していてもよい。いくつかの出口オリフィスは、型部材の動きの経路に対して直角に方向付けられてもよい。いくつかの出口オリフィスは、その他の出口オリフィスが型キャビティの中心に配置された底壁部に向けて塊を放出する一方で、型キャビティの周壁部に向けて塊を放出するように方向付けられてもよい。
【0062】
当業者はまた、出口オリフィスの断面積および断面形状を変化させてもよい(例えば、製品の外側領域(例えば、肉のパテの周領域)を形成する塊を提供するいっそう小さいオリフィスと、製品の内側領域を形成する塊を提供するいっそう大きいオリフィスとを有する)。また、断面積および配向は、出口オリフィスの長さにわたって変動してもよい(例えば、互いに対して角度をなした部分を有して)。
【0063】
さらに有利な実施形態では、オリフィス付きの口本体がバルブ(例えば、オリフィス付きの口本体に組み込まれた)を備え、該バルブは、オリフィス付きの口本体においてオリフィスを開閉するように適合している。このことは、充填イベントの開始を引き起こすのに用いられるバルブ作用を可能にする。
【0064】
実用的な実施形態では、バルブは、開いた位置と閉じた位置との間でその平面において移動可能である、オリフィス付きのバルブプレートを有する。例えば、オリフィス付きのバルブプレートはまた、オリフィスのあらゆる詰まりを回避することを可能にし、したがって、型キャビティの中への口本体を通した塊の信頼性高い通過を保証する。バルブプレートのその開いた位置と閉じた位置との間の移動は、言及された垂直軸方向であってもよいが、例えば、それに対して直角(したがって、型部材の動きの経路の方向)でもあり得る。
【0065】
バルブプレートオリフィスは、口本体において隣接する出口オリフィスに断面積が類似していてもよいが、バルブプレートオリフィスは異なった形状(例えば、スロットが出口オリフィスの直径より長い、バルブプレートにおけるスロット付きの(slotted)オリフィスおよび口本体における円筒形オリフィス)であることもまた想定され得る。例えば、スロット付きのオリフィスは、言及された垂直軸方向にそれらの長さとともに延びる。
【0066】
実用的な実施形態では、オリフィス付きの口本体は、型部材の経路に隣接する口本体の出口面を形成するプラスチックのオリフィスを有する本体部を有する(例えば、ドラムとして具現化された移動可能な型部材の湾曲に対応する湾曲した出口面を有する)。プラスチックの実施形態は、容易な製造を可能にし、かつ、移動可能な型部材の過度の磨滅を回避する。
【0067】
ある実施形態では、当該設備は、塊給送部材のチャンバーにおける食材の塊の実際の圧力を感知するように適合した食材の塊の圧力センサーを有し、好ましくは、該センサーは、チャンバーの上に、または、チャンバーの中に直接配置される。当該設備は、前記の食材の塊の圧力センサーに接続されたコントローラー(好ましくは、電子コントローラー)を有する。
【0068】
ある実施形態は、例えば、デバイス上でかかる食材の塊を用いて実行される試験運転に基づいて、もしくは、履歴データ(例えば、デバイスの製造者もしくはその他の食料製品の製造者からの)に基づいてチャンバーにおける食材の塊についての標的圧力または標的圧力範囲を選択することと、加圧アセンブリーを適宜設定することとを有する。
【0069】
説明されたように、型ドラムデバイスは主に、それらの高性能のために選択される。この性能は、とりわけ、ドラムの長さを増大させて単一のドラムでいっそう多くの食料製品を成形することによって向上し得る。このことは、大容量の食品生産設備にとって利益があるものとして見られる(例えば、成形された食料製品が、さらなる処理デバイス(例えば、オーブンまたはフライヤー)の中へと移る有意な幅(例えば、0.8または1.0メートル)のコンベヤ上で受け取られてもよいので)。本発明による方法は、オーブンまたはフライヤーへと形成された製品を運搬して、その中で製品をオーブン処理に供する、または、製品をフライするステップを含んでいてもよい。
【0070】
ドラムの長さを増大させることに鑑み、本発明は、そのある実施形態において、充填位置において単一の塊給送部材だけを有するのではなく、並んだ配置構成にて充填位置に配置された第1の塊給送部材と第2の塊給送部材とを少なくとも有する設備を想定する。ここでは、各塊給送部材はその中に塊用のチャンバーを有し、該チャンバーは、他方の塊給送部材のチャンバーとは分離しており、場合によっては、第1のポンプおよび第2のポンプがそれぞれ、第1の塊給送部材および第2の塊給送部材に接続され、または、多数の塊給送部材が同一のポンプに接続される。当該設備は単一の型ドラムを有し、該単一の型ドラムは、ドラムの旋回の最中に第1の塊給送部材を通るドラム表面の第1の部分と、第2の塊給送部材を通るドラム表面の第2の部分とを有する。前記の単一のドラムの型キャビティは、前記の第1の塊給送部材および第2の塊給送部材によって充填され、ドラム表面の第1の部分および第2の部分はそれぞれ、ドラムの長手方向に見た時には多数(少なくとも2つ(例えば、4つ以上の))の長手方向位置において、かつ、ドラムの周位置において見た時には多数の周位置においてキャビティを有する各ドラム表面部分についての型キャビティパターンにて配置された多数の型キャビティを有する。
【0071】
本発明の第1の態様はまた、ポンピング可能な食材材料の塊(例えば、挽肉)から3次元製品を成形するための方法に関し、当該方法には、本明細書に記載の設備が用いられる。
【0072】
給送ポンプは、塊給送部材へと食材の塊を給送するように作動する。ポンプは、好ましくは、容積型ポンプ(例えば、入口と出口とを有するポンプチャンバーにおいて旋回するベーンを有するローターを有するローターポンプ、または回転ローブポンプ、またはピストンポンプなど)である。
【0073】
給送ポンプは、その入口においてホッパーに接続されてもよく、該ホッパーは、その中にポンピング可能な食材の塊(例えば、挽肉)のバッチを受け入れるように適合している。ホッパーは、空にされて塊の中に含まれる空気を減少させる。
【0074】
本発明の実用的に好ましい実施形態では、塊給送部材は、塊給送部材の導入口に接続する漏斗本体を有する。漏斗本体は、例えば、実質的に三角形の形状である主たる壁部(それらの辺に沿って接続される)を有し、入口は、前記導入口を含有する前記側壁とは反対側に配置された前記の主たる壁部の頂点に配置される。
【0075】
本発明はまた、ポンピング可能な挽肉の塊から、肉製品(例えば、ハンバーガーパテ)を成形するための方法に関し、当該方法には、ポンピング可能な挽肉の塊から肉製品を成形するための成形設備が用いられる。
【0076】
本発明はまた、ドラム回転、ポンプの作動についてのコンピューター制御を有する設備に関し、前記制御は、例えば、革新的な方法を実行するようにプログラミングされる(例えば、選択された食材の塊および形成される製品について設備に革新的な方法を実行させる所定のルーチンを有するメモリーを用いて)。
【0077】
本発明は、その第2の態様によれば、ポンピング可能な食材材料の塊(例えば、挽肉)から3次元製品を成形するための設備を提供し、当該設備は:
- 食材の塊用の給送ポンプを有し、
- 給送ポンプドライブを有し、
- 成形デバイスを有し、該成形デバイスは:
- フレームを有し、
- 多数の型キャビティを有する移動可能な型部材を有し、該多数の型キャビティはそれぞれ、型キャビティの中への食材の塊の導入用の充填開口部を有し、型部材は、経路に沿って移動するようにフレームによって移動可能に支持され、多数の型キャビティは、それぞれ多数の型キャビティの1つ以上の列にて配置され、列におけるキャビティは、型部材の経路に対して直角をなす垂直軸方向の別個の位置に配置され、
- 経路に沿って型部材を移動させるための型部材ドライブを有し、
- 移動可能な型部材の経路に対して充填位置に配置された塊給送部材を有し、該塊給送部材は、給送ポンプの出口に接続され、前記塊給送部材は、前記垂直軸方向に延びる長手方向軸を有する細長いチャンバーを定めるハウジングを有し、前記ハウジングは、一対の離間した長い側壁(長さを有し、かつ、前記長手方向軸に対して概して平行である)と、短い端面壁(前記側壁にそのそれぞれの長手方向端部において相互接続する)と、底壁(型部材の経路に沿った充填位置において型部材に面する)とを有し、
かつ、前記底壁は、多数の型キャビティの前記の1つ以上の列の経路にまたがる1つ以上の排出開口部によって形成された排出口を備え、食材の塊が前記排出口を通して型キャビティの各列の中へと流れるようになっており、
その特徴は、
塊給送部材が単一の細長いプランジャーを備え、該単一の細長いプランジャーは、前記チャンバーにスライド可能に受け入れられ、底壁とは概して反対側に前記側壁と前記端面壁との間をスライドし、
塊給送部材が、型キャビティの連続する列と前記排出口との連続する位置合わせと同期されて、前記底壁に向かう前記プランジャーの移動の範囲における前記プランジャーの周期的脈動運動を引き起こすように適合したプランジャー脈動アセンブリーを有し、
少なくとも1つの側壁が、前記側壁の長さの大部分にまたがる1つ以上の導入開口部によって形成された導入口を備え、前記側壁は、前記導入口の上を延びる部分を有し、
塊給送部材がさらに、前記導入口と関連付けられ、かつ、前記導入口を開閉するように作動可能であるバルブを有し、前記バルブはバルブアクチュエーターを有し、
当該設備が、前記プランジャー脈動アセンブリー、前記バルブアクチュエーターおよび前記給送ポンプに接続されたコントローラーを有し、
該コントローラーが、前記バルブが型キャビティの列と前記排出口との連続する位置合わせおよびプランジャーの連続する脈動と同期されて開閉するように前記バルブを作動させるように適合しており(例えば、コンピューター化されたコントローラーが前記バルブを作動させるようにプログラミングされ)、型キャビティの列が前記排出口と位置が合う時には、前記バルブが閉じるようになっており、
かつ、コントローラーが、プランジャー脈動アセンブリーを作動させるように適合しており、前記バルブが閉じている状態では、単一の細長いプランジャーが前記底壁に向かう脈動を実行し、そのことによって、前記チャンバーにおける前記の食材の塊における脈圧および前記排出口と位置が合った型キャビティの列の中への食材の塊の移送を引き起こすようになっており、
該コントローラーが、プランジャーの連続する脈動の間にバルブを開け、かつ、給送ポンプを作動させるように適合しており、前記給送ポンプがその後で前記の食材の塊でチャンバーを補充するようになっていることである。
【0078】
把握されるように、この設備の塊給送部材はまた、本発明の第1の態様を参照して記載されたハウジングの中をスライドするプランジャーを備える。
【0079】
本発明の第1の態様のように加圧アセンブリーによって加圧された状態でチャンバーにおける塊を維持するのとは対照的に、第2の態様は、導入口において効果的に閉じたチャンバーにおける塊の上に圧脈を作り出すことを提供し、前記圧脈が、導入口と給送ポンプとの間の軌道に存在する塊によって減衰されないようになっている。脈は、キャビティの列の充填とタイミングを合わせ、または、キャビティの列の充填と同期され、各脈がキャビティの列の充填を引き起こすようになっている。このアプローチは、特定の食材の塊および/または形成される製品について有利であろう(例えば、高い生産速度で)。例えば、該アプローチは、家庭的な挽肉のパテの生産であって、口がオリフィス付きの口であり、パテが基本的には挽肉の小さいカラムで構成される前記生産に有利であろう。
【0080】
ある実施形態では、プランジャー脈動アセンブリーは、1つ以上の空気圧式ベローアクチュエーター(オンデマンドで繰り返しの高い衝撃力を作り出すそれらの能力で知られている)を有する。この空気圧式脈動の1つの欠点が、加圧空気の対応する消費使用であるが、空気圧の使用は、実際、単純かつロバストである。比較すると、加圧アセンブリーにおける1つ以上の空気圧式アクチュエーターによる圧力の設定は、加圧空気をほとんど消費しない。
【0081】
本発明の第2の態様の脈動はまた、いくつかの非空気圧式機械的デバイスによって引き起こされてもよい(例えば、プランジャー用の傍心機構を用いて、例えば、プランジャーによって脈動の調整可能なストローク長さが実現される)。
【0082】
本発明の第3の態様は、ポンピング可能な食材材料の塊から(例えば、挽肉から)3次元製品を成形するための設備に関し、当該設備は:
- 食材の塊用の給送ポンプを有し、
- 給送ポンプドライブを有し、
- 成形デバイスを有し、該成形デバイスは:
- フレームを有し、
- 多数の型キャビティを有する移動可能な型部材を有し、該多数の型キャビティはそれぞれ、型キャビティの中への食材の塊の導入用の充填開口部を有し、型部材は、経路に沿って移動するようにフレームによって移動可能に支持され、かつ、多数の型キャビティは、型部材の経路に対して直角をなす垂直軸方向の別個の位置に配置された型キャビティを含むパターンにて配置され、
- 前記経路に沿って型部材を移動させるように適合した型部材ドライブを有し、
- 移動可能な型部材の経路に対して充填位置に配置された塊給送部材を有し、該塊給送部材は、給送ポンプの出口に接続され、前記塊給送部材は、前記垂直軸方向に延びる長手方向チャンバー軸を有する細長いチャンバーを定めるハウジングを有し、前記ハウジングは、一対の離間した長い側壁(長さを有し、かつ、前記長手方向チャンバー軸に対して概して平行である)と、短い端面壁(前記側壁と、そのそれぞれの長手方向端部において相互接続する)と、底壁(型部材に面する)とを有し、
かつ、前記底壁は、前記垂直軸方向に前記の多数の型キャビティの経路にまたがる1つ以上の排出開口部によって形成された排出口を備え、食材の塊が、成形デバイスの作動の最中に前記排出口を通って前記型キャビティの中へと流れるようになっており、
その特徴は、
塊給送部材が、チャンバー内の塊を加圧する(例えば、本明細書に記載の一定の加圧または脈動を実行する)ように作動可能であり、かつ、作動する、作動可能なチャンバー加圧部材(例えば、単一のプランジャーまたは多数のプランジャー(例えば、列にて))を備え、
塊給送部材のハウジングが、その第1の側壁に第1の導入口を有し、かつ、その第2の側壁に第2の導入口を有し、かつ、第1のバルブが前記の第1の導入口と関連付けられ、かつ、第2のバルブが前記の第2の導入口と関連付けられ、前記の第1のバルブおよび第2のバルブはそれぞれ、各導入口を開閉するように他方のバルブとは独立して制御可能であり、前記の第1のバルブおよび第2のバルブはそれぞれ、それぞれのバルブアクチュエーターを有することである。
【0083】
本発明の第3の態様では、例えば、作動可能なチャンバー加圧部材は、単一のプランジャーとは異なり得る(例えば、多数のプランジャー(例えば、同時に作用する多数のプランジャー))。別の実施形態では、例えば、作動可能なチャンバー圧力部材は、内部流体圧によって拡張する(例えば、周期的に)チャンバー内の細長く、かつ、弾性的に拡張可能な中空部材である。
【0084】
好ましくは、本発明の前記の第3の態様では、ハウジングの第1の側壁上には第1のピストンポンプが取り付けられ、かつ、前記ハウジングの第2の側壁上には第2のピストンポンプが取り付けられ、前記の第1のピストンポンプおよび第2のピストンポンプはそれぞれ、好ましくは、ポンプチャンバーにおいて往復動可能である単一のポンプピストンを有し、好ましくは、各ピストンは、前記導入口の前記長さに実質的に対応する前記長手方向の長さを有する。
【0085】
好ましくは、本発明の前記の第3の態様では、各導入口は、各側壁の長さの少なくとも大部分にまたがる1つ以上の導入開口部によって形成される(例えば、前記の1つ以上の導入開口部は、組み合されて、ほぼチャンバーの長さである長さを有する)。
【0086】
好ましくは、作動可能な圧力部材は、本発明の第1の態様および/または第2の態様を参照して説明されたような単一のプランジャーである。
【0087】
好ましくは、当該設備は、プランジャー位置センサーを有し、該プランジャー位置センサーは、前記プランジャーの1つ以上の位置(例えば、前記プランジャーの上の位置および下の位置を含む)に対応するプランジャー位置信号を提供するように適合している。
【0088】
例えば、当該設備は、本発明の第1の態様または第2の態様を参照して記載されたようなコントローラーを有する。
【0089】
本発明の第4の態様は、ポンピング可能な食材材料の塊から(例えば、挽肉から)3次元製品を成形するための設備に関し、当該設備は:
- 食材の塊用の給送ポンプを有し、
- 給送ポンプドライブを有し、
- 成形デバイスを有し、該成形デバイスは:
- フレームを有し、
- 外周ドラム表面と長手方向ドラム回転軸とを有する型ドラムを有し、該ドラムは、ドラム回転軸の周りを旋回するようにフレームによって回転可能に支持され、前記外周表面は、多数の型キャビティを有し、該多数の型キャビティはそれぞれ、型キャビティの中への食材の塊の導入用の充填開口部を有し、多数の型キャビティは、前記長手方向ドラム回転軸の方向の別個の位置に配置された型キャビティを含むパターンにて配置され、
- 回転方向に型ドラムを駆動させるように適合した型ドラムドライブを有し、
- 外周ドラム表面に対して充填位置に配置された塊給送部材を有し、該塊給送部材は、給送ポンプの出口に接続され、前記塊給送部材は、長手方向ドラム回転軸の前記方向に延びる長手方向チャンバー軸を有する細長いチャンバーを定めるハウジングを有し、前記ハウジングは、一対の離間した長い側壁(長さを有し、かつ、前記長手方向チャンバー軸に対して概して平行である)と、短い端面壁(前記側壁と、そのそれぞれの長手方向端部において相互接続する)と、底壁(型部材に面する)とを有し、
前記底壁は、前記垂直軸方向に前記の多数の型キャビティの経路にまたがる1つ以上の排出開口部によって形成された排出口を備え、食材の塊が、成形デバイスの作動の最中に前記排出口を通って前記型キャビティの中へと流れるようになっており、
- 加圧空気食料製品吐出システムを有し、型ドラムは、前記型キャビティへと延びる空気ダクトを有し、かつ、型キャビティの範囲を定める表面の少なくとも一部が空気透過性であり(例えば、多孔質材料でできており)、前記空気ダクトはそれぞれ、前記型キャビティのうちの1つ以上に加圧空気を輸送し、前記空気が前記空気透過性型キャビティ表面部分を通過するようになっており、
かつ、前記加圧空気食料製品吐出システムはさらに、加圧空気源を有し、該加圧空気源は、加圧空気をその調整された吐出空気圧にて、その製品解放位置にある1つ以上の型キャビティと関連付けられた前記空気ダクトのうちの1つ以上へと給送し、前記製品解放位置における前記の1つ以上の型キャビティからの成形された食料製品の吐出を促進し、かつ/または、引き起こすように作動可能であり、
塊給送部材はチャンバー加圧部材を備え、該チャンバー加圧部材は、前記チャンバー内に配置され、かつ、前記給送ポンプとは別個であり、かつ、前記チャンバー内の塊を加圧するように適合しており、かつ、作動可能であり、好ましくは、前記チャンバー加圧部材は、単一の細長いプランジャーとして具現化され、該単一の細長いプランジャーは、前記チャンバーにスライド可能に受け入れられ、前記底壁に対する前記プランジャーの移動の範囲で、底壁とは概して反対側に前記側壁と前記端面壁との間をスライドし、
当該設備は加圧アセンブリーを有し、該加圧アセンブリーは、前記チャンバー加圧部材に対して作用して、前記チャンバー内の塊の前記加圧を引き起こすように適合しており(例えば、プランジャー加圧アセンブリーが、前記の単一の細長いプランジャーが、制御可能な圧力にて前記底壁に向かって付勢されることを引き起こすように適合しており)、
少なくとも1つの側壁が、チャンバーの中への食材の塊の導入用の導入口を備え、前記導入口は、1つ以上の導入開口部(好ましくは、前記側壁の長さの少なくとも大部分にまたがる)によって形成され、例えば、前記の1つ以上の導入開口部は、組み合されて、ほぼチャンバーの長さである長さを有し、前記側壁および端面壁はそれぞれ、前記導入口の上を延びる部分を有し、
- コントローラーを有し、該コントローラーは、前記給送ポンプドライブ、加圧空気食料製品吐出システムおよび前記加圧アセンブリーに連結され、
該コントローラーは、塊給送部材のチャンバーおよび/または型キャビティにおける食材の塊についての標的充填圧力を入力するように適合しており、
コントローラーは、加圧アセンブリーを作動させるように適合しており、または、構成され(例えば、コンピューター化されたコントローラーが、加圧アセンブリーを作動させるようにプログラミングされ)、前記チャンバー内の前記の食材の塊が、入力された標的充填圧力に基づいて、前記のチャンバー加圧部材(例えば、前記の単一の細長いプランジャー)によって、好ましくは実質的に一定の圧力にて加圧されるようになっており、
かつ、コントローラーは、入力された標的充填圧力に基づいて前記加圧空気源による前記吐出空気圧を自動的に設定するように適合している。
【0090】
全般的に、本発明の第4の態様の実施形態では、コントローラーは、オペレーターが増大した標的充填圧力を入力する時は吐出空気圧を自動的に増大させるように適合しており、かつ、コントローラーは、オペレーターが減少した標的充填圧力を入力する時は吐出空気圧を自動的に減少させるであろうことが想定される。このアプローチは、本明細書でさらに説明されるように、適切な空気吐出を保護することを可能にする。
【0091】
吐出空気はまた、空気とは異なるガス(例えば、二酸化炭素ガス、窒素ガスなど)であってもよいことが注目される。
【0092】
ある実施形態では、当該設備は単一の細長いプランジャーを有し、該単一の細長いプランジャーは、前記チャンバーにスライド可能に受け入れられ、前記底壁に対する前記プランジャーの移動の範囲で、底壁とは概して反対側に、前記側壁と前記端面壁との間をスライドし、かつ、当該設備はさらに、前記コントローラーに連結されたプランジャー位置センサーを有する。
【0093】
ある実施形態では、コントローラーは、プランジャー位置信号に基づいてチャンバーの中への食材の塊の導入を制御するように適合しており、給送ポンプによる食材の塊の導入は、プランジャーが底壁から離れるように移動することを引き起こし、例えば、前記コントローラーは、前記プランジャーが前記の移動の範囲の下限付近にある、または、下限にある所定の下の位置に到達した時に食材の塊の導入を開始させ、かつ、前記導入は、前記プランジャーが前記の移動の範囲の上限付近にある、または、上限にある上の位置に到達した時に停止される。
【0094】
本発明の第4の態様の実施形態では、当該設備は、前記の単一の細長いプランジャーを有し、該単一の細長いプランジャーは、前記チャンバーにスライド可能に受け入れられ、前記底壁に対する前記プランジャーの移動の範囲で、底壁とは概して反対側に、前記側壁と前記端面壁との間をスライドし、かつ、当該設備はさらに、前記コントローラーに連結されたプランジャー位置センサーを有し、
前記コントローラーは、プランジャー位置信号に基づいてチャンバーの中への食材の塊の導入を制御するように適合しており、給送ポンプによる食材の塊の前記導入は、プランジャーが底壁から離れるように移動することを引き起こし、例えば、前記コントローラーは、前記プランジャーが前記の移動の範囲の下限付近にある、または、下限にある所定の下の位置に到達した時に食材の塊の導入を開始させ、かつ、前記導入は、前記プランジャーが前記の移動の範囲の上限付近にある、または、上限にある上の位置に到達した時に停止される。
【0095】
本発明の第4の態様のある実施形態では、前記プランジャーは、前記プランジャーの移動の方向において見た時に前記底壁上に架空の遮られない投影を有し、前記排出口は、完全に前記プランジャーの前記の架空の遮られない投影内に配置される。
【0096】
本発明の第4の態様のある実施形態では、プランジャーの移動の前記方向は、前記ハウジングの前記底壁に対して直角をなす。
【0097】
実施形態では、単一の細長いプランジャーは、いわば、チャンバーにおけるすべての食材の塊の上に絶えず降りる、チャンバーの移動可能なルーフを形成する。塊は、概して、側壁チャンバーの全体の長さにわたって(少なくとも前記長さの大部分(例えば、少なくともその75%)にわたって)、かつ、概して横方向にチャンバーの中へと導入される。対照的に、例えば米国特許第5,618,571号明細書および米国特許第5,795,610号明細書において提案されているように、幅の狭い入口を通して上から塊を導入し、かつ、チャンバーの長さにわたって列になった多数の円形プランジャーを用いて食材の塊を加圧することは、塊において有意な加圧状態の変動および過度のせん断を局所的に作り出し、したがって、上記で対処された問題を悪化させるように思われる。
【0098】
キャビティ(例えば、キャビティの列)を繰り返し充填することは、チャンバーがいっそういっぱいではなくなること、および、単一の細長いプランジャーがチャンバーの中に沈むことを引き起こす。このことは位置センサーによって感知され、かつ、適切な瞬間(例えば、予め設定された移動の範囲の下限に到達した時)に給送ポンプがチャンバーの再充填を開始する。型キャビティの充填プロセスはチャンバーの再充填の最中も継続するので、プランジャーが塊を加圧された状態で維持する一方で、給送ポンプは前記チャンバーを充填するように具現化される。充填は、予め設定されたプランジャーのレベルに到達する(例えば、位置センサーによって検出される)まで継続する。チャンバーの中への塊の流入は、好ましくは、側壁における長い導入口を通して行われるので、この流入は、これが製品の均一性および質を減じない方式で、チャンバーにおける塊の均質性を過度に妨げない(例えば、列になった型キャビティを見た時および/または製品の1つの列を後に成形された製品の列と比較した時)。
【0099】
いくつかの実施形態においては、入力される充填圧力は、単一の値でなくてもよく、例えば、値の経時的なパラメーター(例えば、前記の経時的な(例えば、型キャビティもしくは型キャビティの列を充填するのにかかる期間にわたる)値を表すプロファイルまたはグラフの形態の)であってもよい。
【0100】
例えば、本発明の第4の態様の革新的な設備は、生産工程の最中に、オペレーターが、プランジャーが前記のいっそう高い充填圧力を実現することを引き起こす増大した標的充填圧力を入力し、結果的に、塊が型キャビティにおいてきつくくっつき、未だに不変の空気吐出が形成された製品を解放し得ない、または、適切に解放しないという問題の多い状況を回避するであろう。先行技術の設備では、この問題は、生産の停止を必要とし、コンベヤなどから不正確に成形された製品が除去される(例えば、手によって)ことを必要とするであろう。実用的な見地から、充填圧力は、オペレーターによる新しい設定に基づいてむしろ急速に増大してもよいことが注目される(例えば、型ドラムの数回以内の旋回で、または、いっそう速く)。
【0101】
過度の加圧空気消費が起きるだけでなく、製品が高過ぎる圧力にて空気によって吐出されることに起因してダメージを受けるであろうから、空気吐出圧力を高レベルに設定して上記問題がすべて一緒に起きることを回避することも解決策ではなく、少なくとも実用的な解決策ではないことが注目される。
【0102】
ある実施形態では、本発明の第4の態様の設備は、前記コントローラーに連結されたプランジャー位置センサーを有し、前記コントローラーは、プランジャー位置信号に基づいてチャンバーの中への食材の塊の導入を制御するように適合しており、給送ポンプによる食材の塊の前記導入は、プランジャーが底壁から離れるように移動することを引き起こし、例えば、前記コントローラーは、前記プランジャーが前記の移動の範囲の下限付近にある、または、下限にある所定の下の位置に到達した時に食材の塊の導入を開始させ、かつ、前記導入は、前記プランジャーが前記の移動の範囲の上限付近にある、または、上限にある上の位置に到達した時に停止される。
【0103】
例えば、コントローラーは、前記プランジャーが前記の移動の範囲の下限付近にある、または、下限にある所定の下の位置に到達した時に食材の塊の導入を開始させるようにプログラミングされ、かつ、前記導入は、前記プランジャーが前記の移動の範囲の上限付近にある、または、上限にある上の位置に到達した時に停止される。
【0104】
本発明の第4の態様の実施形態では、下限位置においてさえ、プランジャーは導入開口部を塞がず、この開口部が常にチャンバーと開いた連通状態であるようになっていることが想定される。例えば、プランジャー(その下限またはその下限付近における)と導入開口部との間に重複は起きないであろう。または、その他の実施形態では、プランジャーは、導入口の一部と重複するか、または、導入口の一部を覆い隠し、したがって、その効果的な流出を減少させ得るが、前記流出を閉鎖せず、または、塞がない。これら配置構成は、一旦コントローラーがプランジャー位置信号に基づいてチャンバーが食材の塊で補充される必要があることを確認すれば、導入口を通したチャンバーの中への塊の効果的な流入を保証する。
【0105】
本発明の第4の態様のある実施形態では、前記導入口は、単数の細長いスロット付きの通路、または、側壁の長さに沿って分布する一連の通路である。
【0106】
本発明の第4の態様のある実施形態では、前記加圧アセンブリーは、1つ以上の空気式アクチュエーター(例えば、ヒンジポイントにおいてフレームに蝶番で連結されたレバーアーム構造体上に係合する1つ以上の空気式アクチュエーターであって、前記レバーアーム構造体は前記の単一の細長いプランジャーに接続されて、前記空気式アクチュエーターによってかけられる力の増幅を取得する前記の1つ以上の空気式アクチュエーター)を有する。
【0107】
本発明の第4の態様のある実施形態では、前記底壁はスロットを有し、該スロットの中には交換可能な排出口本体が受け入れられて、1つの排出口本体と、異なる排出口を有する別の排出口本体(例えば、オリフィス付きの排出口を有する排出口本体および単一の直進するスロット排出口を有する排出口本体)との交換を可能にする。
【0108】
本発明の第4の態様のある実施形態では、前記塊給送部材の前記ハウジングの底壁は、排出口を形成する多数の出口オリフィスを有する、オリフィス付きの口本体を備え、前記の食材の塊が多数の出口オリフィスを通って各型キャビティの中へと流れるようになっている。場合によっては、オリフィス付きの口本体は、多数のオリフィスを有する、オリフィス付きのバルブプレートと関連付けられ、該バルブプレートは、バルブプレートアクチュエーターによってその平面において開いた位置と閉じた位置との間を移動可能であり、前記オリフィスはそれぞれ、開いた位置では前記口本体における前記オリフィスと一線上に位置が合い、そして、閉じた位置では位置が合わない。その変形として、前記の多数の型キャビティは、多数の型キャビティの1つ以上の列にて配置されてもよく、各列は、長手方向ドラム軸に対して実質的に平行に配置され、かつ、前記コントローラーは、前記バルブプレートアクチュエーターに連結され、かつ、型キャビティの列が前記のオリフィス付きの口本体と位置が合った時に前記バルブを開いた位置にもたらすように適合しており、前記の加圧された食材の塊が、型キャビティの前記列の中へと流れるようになっており、かつ、前記コントローラーは、型キャビティの前記列の充填が完了した後で前記バルブを閉じた位置にもたらすように適合している。
【0109】
本発明の第4の態様のある実施形態では、前記コントローラーはまた、前記型ドラムの前記ドライブに連結され、前記コントローラーは、ドラムの型キャビティの列が前記排出口と位置が合った時に回転速度を停止または低下させるように適合している。
【0110】
本発明の第4の態様の実施形態では、塊給送部材の前記ハウジングは、その各側壁に導入口を有し、前記導入口のそれぞれとバルブが関連付けられ、該バルブは前記導入口を開閉するように作動可能であり、前記バルブはバルブアクチュエーターを有する。場合によっては、前記ハウジングの第1の側壁上には第1のピストンポンプが取り付けられ、かつ、前記ハウジングの第2の側壁上には第2のピストンポンプが取り付けられ、前記の第1のピストンポンプおよび第2のピストンポンプはそれぞれ、ポンプチャンバーにおいて往復動可能である単一のポンプピストンを有し、好ましくは、各ポンプピストンは、前記導入口の前記長さに実質的に対応する前記長手方向の長さを有する。場合によっては、前記の第1のピストンポンプおよび第2のピストンポンプは、前記塊給送部材ハウジングに対しV字形に配置され、前記の第1のピストンポンプおよび第2のピストンポンプはそれぞれ、各入口ダクトに接続され、好ましくは、前記入口ダクトは、逆V字形に配置され、かつ、それらの上端にて共通のホッパーにおいて隣接し、該ホッパーは、食材の塊をその中に受け入れるように適合しており、好ましくは、前記入口ダクトはそれぞれ、前記導入口の前記長さに実質的に対応する前記長手方向の長さを有する。
【0111】
本発明の第4の態様の実施形態では、コントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、選択可能な食材の塊のリスト(例えば、異なる挽肉製品を表す)が格納され、コントローラーは、選択可能な食材の塊の前記リストからの食材の塊の選択を入力するように適合しており、かつ、コントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、所定の組み合わせ(一方は少なくともそれぞれの選択可能な食材の塊および前記標的充填圧力であり、かつ、他方は前記の自動的に設定される吐出空気圧である)が格納される。例えば、選択可能な食材の塊のリストは、鶏挽肉、脂肪の少ない牛挽肉、脂肪の多い牛挽肉、挽肉混合物、豚挽肉、魚肉などを有する。
【0112】
本発明の第4の態様の実施形態では、製品の吐出を目的とする型ドラムの空気ダクトの中への加圧空気の流れ(本明細書では、空気のバーストと呼ばれる)の期間は、実施形態において、空気ダクトの入口と連通するフレーム上に取り付けられた空気放出器に基づいていてもよく、前記連通が存在する限り、空気がダクトの中へと流れるようになっている。空気放出器および入口のデザインは、基本的に、ドラムのRPMと一緒に吐出空気流れの期間を支配する。別の実施形態では、期間は、吐出空気制御バルブ(例えば、一方の圧縮機または圧縮空気貯蔵タンクと他方の吐出空気放出器との間にある)によって支配されることが想定され得る。別のデザインでは、ドラムに空気制御バルブが組み込まれ、製品の吐出のためのダクトの中への加圧空気の流れのタイミングおよび期間が支配される。
【0113】
本発明の第4の態様のある実施形態では、コントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、選択可能な型ドラムのリスト(例えば、異なる型キャビティを有する型ドラムを表す)が格納され、コントローラーは、選択可能な型ドラムの前記リストからの型ドラムの選択を入力するように適合しており、かつ、コントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、所定の組み合わせ(一方は少なくともそれぞれの選択可能な型ドラムおよび前記標的充填圧力であり、かつ、他方は前記の自動的に設定される吐出空気圧である)が格納される。この実施形態は、例えば、作動中の実際の型ドラムの自動認識を含んでいてもよい(例えば、トランスポンダーまたは型ドラムについてのその他の自動的に読み取り可能な識別を用いて)が、また、オペレーターがどのドラムが用いられているのかを入力することを必要としてもよい。例えば、1つの型ドラムは、第1のデザインの同一の型キャビティを備え、かつ、当該設備の1つ以上のその他の型ドラムはそれぞれ、第2、第3などのデザインの同一の型キャビティを備える。いくつかの実施形態では、単一の型ドラムが、異なるデザインの型キャビティのグループを有していてもよい(例えば、型キャビティの第1のデザインの1つ以上の列および型キャビティの第2のデザインの1つ以上の列)。
【0114】
本発明の第4の態様のある実施形態では、少なくとも1つの型ドラムが、第1の空気ダクトおよび第2の空気ダクトを少なくとも備え、該第1の空気ダクトおよび第2の空気ダクトはそれぞれ、前記型ドラムの型キャビティの対応する第1のグループおよび第2のグループへとそれぞれ延び、前記の第1のグループの前記型キャビティは前記の第2のグループとは異なり、かつ、前記コントローラーは、入力される標的充填圧力に基づいて、前記加圧空気源による前記の第1のグループからの食料製品の吐出のための第1のグループの吐出空気圧および前記の第2のグループからの食料製品の吐出のための異なる第2のグループの吐出空気圧を自動的に設定するように適合している(例えば、コンピューター化されたコントローラーがプログラミングされる)。
【0115】
本発明の第4の態様のある実施形態では、コントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、選択可能な食材の塊のリストおよび選択可能な型ドラムのリストが格納され、かつ、コントローラーは、選択可能な食材の塊の前記リストからの食材の塊の選択を入力し、かつ、選択可能な型ドラムの前記リストからの型ドラムの選択を入力するように適合しており、かつ、コントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、所定の組み合わせ(一方は少なくともそれぞれの選択可能な食材の塊、それぞれの選択可能な型ドラムおよび前記標的充填圧力であり、かつ、他方は前記の自動的に設定される吐出空気圧である)が格納される。
【0116】
本発明の第4の態様のある実施形態では、コントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、選択可能な型ドラムのリスト(例えば、異なる型キャビティを有する型ドラムを表す)ならびに選択可能な塊給送部材またはその交換可能な口部材のリスト(例えば、異なる形状および/もしくは構造体を有する口(例えば、スロット付きの口もしくはオリフィス付きの口)を表す)が格納される。コントローラーは、選択可能な型ドラムの前記リストからの型ドラムの選択を入力し、かつ、前記各リストからの塊給送部材または交換可能な口部材の選択を入力するように適合している。コントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、型ドラムおよび塊給送部材または交換可能な口部材のそれぞれの選択可能な組み合わせについて、入力される標的充填圧力と組み合されて、自動的に設定可能な吐出空気圧が格納される。このことは、オペレーターがどの型ドラムおよび塊給送部材またはその交換可能な口部材が存在するのかを単純に入力すること(このことは、場合によっては適切な自動化された認識デバイスによって自動的に行われ得る)、ならびに、標的充填圧力(これに基づいて、コントローラーが適切な吐出空気圧を自動的に設定するであろう)を入力することを可能にする。
【0117】
本発明の第4の態様のある実施形態では、少なくとも1つの型ドラムが、第1の空気ダクトおよび第2の空気ダクトを少なくとも備え、該第1の空気ダクトおよび第2の空気ダクトはそれぞれ、前記型ドラムの型キャビティの対応する第1のグループおよび第2のグループへとそれぞれ延びる。前記の第1のグループの型キャビティは、前記の第2のグループとは異なる(例えば、一般的形状、表面積、深さ、型表面の透過性などのうちの1つ以上に関して)。コントローラーは、入力される標的パラメーターに基づいて、前記加圧空気源による前記の第1のグループからの食料製品の吐出のための第1のグループの吐出空気圧および前記の第2のグループからの食料製品の吐出のための異なる第2のグループの吐出空気圧を自動的に設定するように適合している(例えば、コンピューター化されたコントローラーがプログラミングされる)。例えば、ドラムが、型キャビティの2つの異なるデザインの周方向に交互する列を有する。前記列からの食料製品の吐出のために単一の空気圧を提供する代わりに、この実施形態は、オペレーターが新たな標的充填圧力を入力する場合に自動的に調整される、異なる吐出空気圧の使用を想定する。このことは、1つの列について、異なる型キャビティを有する別の列と比べて異なる調整であってもよく、したがって、オペレーターに要求し過ぎることなく最適な吐出および空気使用を可能にする。
【0118】
ある実施形態では、コントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、選択可能な食材の塊のリストおよび選択可能な型ドラムのリストが格納され、かつ、コントローラーは、選択可能な食材の塊の前記リストからの食材の塊の選択を入力し、かつ、選択可能な型ドラムの前記リストからの型ドラムの選択を入力するように適合している。コントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、所定の組み合わせ(一方は少なくともそれぞれの選択可能な食材の塊、それぞれの選択可能な型ドラムおよび前記標的充填圧力であり、かつ、他方は前記の自動的に設定される吐出空気圧である)が格納される。
【0119】
コントローラーのメモリーは、表の形態で特定の標的充填圧力およびその他の項目をその中に格納してもよく、例えば、コントローラーが、表からの空気吐出圧力の自動化された設定を直接読み取ることを可能にすることが把握されるであろう。その他のデザインでは、または、表の使用と組み合されて、コントローラーは、1つ以上のアルゴリズムを使用して、例えば、アルゴリズム識別子および/またはメモリーに格納された可変値に基づいて空気吐出圧力の自動化された設定を計算してもよい。
【0120】
オペレーターが生産の最終的な制御を有することを可能にするために、ある実施形態が、コントローラーがオペレーター吐出空気圧オーバーライド(override)(オペレーターが自動的に設定される吐出空気圧をオーバーライドすることを可能にする)を有することを想定する。ある実施形態では、当該設備は、生産の最中にログファイルにおいてすべての吐出空気圧設定を格納するロギングデバイスを有する(例えば、設定の再検討およびコントローラーによる自動化された設定の調整/微調整に鑑み)。
【0121】
ある実施形態では、当該設備は、空気圧(例えば、タンクに貯蔵された)が空気吐出の適切な作動にとって不十分となった場合に、警告指標(例えば、聴覚的および/または視覚的な警報)を有する。
【0122】
ある実施形態では、塊給送部材のチャンバーおよび/または型キャビティにおける食材の塊についての実際の充填圧力は、センサーによって測定される(例えば、充填の最中に、チャンバーにおいて、ドラムにおいて、またはキャビティと直接隣接する塊給送部材の面において)。
【0123】
本発明の第4の態様のある実施形態では、コントローラーは、オペレーター吐出空気圧オーバーライド(オペレーターが、自動的に設定される吐出空気圧をオーバーライドすることを可能にする)を有する。
【0124】
本発明の第4の態様のある実施形態では、前記の自動的に設定される吐出空気圧は、標的充填圧力の0.8~2倍の範囲内にある。したがって、5バールの標的充填圧力については、コントローラーは、4~10バールの空気吐出圧力を設定してもよい。
【0125】
ある実施形態では、当該設備は、6~15バールの範囲内にある標的充填圧力の入力を可能にし、かつ、かかる充填圧力を引き起こす(したがって、非常に高レベルで)ように適合している(例えば、挽肉(例えば、赤肉または牛肉)について)。その時は、加圧空気源にとって、4~18バール(したがって、広範囲である)である制御可能な吐出空気圧にて加圧空気を給送するように作動可能であるように具現化されることが好ましい。
【0126】
本発明の第4の態様のある実施形態では、前記の選択可能な標的充填圧力は、6~15バールの範囲内にあり、かつ、前記加圧空気源は、少なくとも4~18バールの範囲内にある制御可能な吐出空気圧にて加圧空気を給送するように適合しており、かつ、作動可能である。
【0127】
本発明の第4の態様のある実施形態では、加圧空気源は、空気圧縮機と、少なくとも1つの加圧空気貯蔵タンクとを有し、該少なくとも1つの加圧空気貯蔵タンクは、入口(空気圧レギュレーターによって前記空気圧縮機に接続される)と出口(前記食料製品解放位置におけるキャビティと関連付けられた型ドラムにおいて、前記空気貯蔵タンクから空気ダクトの中への空気のバーストの解放を引き起こすように適合した空気解放バルブを備える)とを有する。
【0128】
ある実施形態では、空気吐出のための加圧空気源は、空気圧縮機と加圧空気貯蔵タンクとを有し、該加圧空気貯蔵タンクは、入口(前記圧縮機に接続される)と出口(前記食料製品解放位置におけるキャビティと関連付けられた型ドラムにおいて、前記タンクからダクトの中への空気の脈動解放を引き起こすように適合した空気解放バルブを備える)とを有する。空気解放バルブは、好ましくは、クイックレスポンス開閉バルブ(例えば、直動電磁バルブ)であり、したがって圧力調整造作部を欠き、このことは、空気が所望の空気吐出圧力にて空気貯蔵タンクに貯蔵されることを意味する。別の実施形態では、空気解放バルブは、さらなる空気圧制御バルブとして具現化され、または、かかるバルブと関連付けられ、空気が所望の空気吐出圧力より高い圧力にて空気貯蔵タンクに貯蔵されてもよいようになっている。例えば、空気貯蔵タンクは、少なくとも25バールの圧力にて空気をその中に貯蔵するように適合している。
【0129】
本発明の第4の態様の実施形態では、加圧空気食料製品吐出システムはさらに、言及されたコントローラーに基づくダクトの中への空気流れの期間の制御を有することが把握されるであろう(例えば、前記コントローラーは、その期間に関して吐出空気流れを支配する吐出空気制御バルブに連結される)。例えば、前記期間は、少なくともいくつかの作動においては、吐出空気放出器とドラムのダクトの入口との間の連通の時間より短いように制御される。空気吐出についての空気流れの期間の制御は、主に、この目的の加圧空気の過度の消費を回避し、成形された製品が型キャビティから既に効果的に解放されている一方で空気が分配され続けることを回避することが想定される。
【0130】
本発明はまた、コントローラーが、入力される標的パラメーターに基づいて前記加圧空気源による吐出空気圧および加圧空気源からダクトの中への空気流れの期間を自動的に設定するように適合している(コンピューター化されたコントローラーがプログラミングされる)実施形態を有することが把握されるであろう。このことは、例えば、コンピューター化されたコントローラーによってアクセスされるメモリーに適切な情報を格納するよって行われ得る。また、ある実施形態では、提供は、オペレーターが自動的に設定される期間をオーバーライドする(例えば、吐出空気流れのいっそう長い期間を一時的に有する)ために行われ得る。
【0131】
ある実施形態では、型ドラムは、型キャビティの多数のグループを備え、該型キャビティの多数のグループは、多数の型キャビティの第1のグループおよび第2のグループをそれぞれ含み、前記型ドラムはさらに、第1の空気ダクトおよび第2の空気ダクトを少なくとも備え、前記の第1の空気ダクトおよび第2の空気ダクトは、前記型ドラムの型キャビティの対応する第1のグループおよび第2のグループへとそれぞれ延び、かつ、前記の第1のグループの前記型キャビティは、前記の第2のグループの前記型キャビティとは異なり、かつ、前記加圧空気源は、型キャビティの前記の第1のグループからの食料製品の吐出のために前記の第1の空気ダクトへと第1のグループの吐出空気圧にて空気を提供し、かつ、型キャビティの前記の第2のグループからの食料製品の吐出のために前記の第2の空気ダクトへと異なる第2のグループの吐出空気圧にて空気を提供するように適合している。
【0132】
本発明の第4の態様の上述のアプローチは、実施形態において、型キャビティの各グループについての空気吐出を最適化することを可能にする。このことは、製品品質の向上、加圧空気の使用の減少、および/または、単一のドラム上で異なる型キャビティを組み合わせる時のいっそう大きい自由度を可能にする。
【0133】
ある実施形態では、前記の第1のグループの型キャビティは第1の列に配置され、かつ、前記の第2のグループの型キャビティは第2の列に配置され、前記の第1の列および第2の列は、互いに周方向に離間する。
【0134】
ある実施形態では、前記の第1のグループの型キャビティおよび前記の第2のグループの型キャビティは、共通の列に配置される(例えば、交互に)。
【0135】
本発明の第4の態様の好ましい実用的な実施形態では、型ドラムは、第1の軸方向端部および第2の軸方向端部を有し、前記の第1の空気ダクトは、前記の第1の軸方向端部に入口を有し、加圧空気源は、前記の第1の軸方向端部に隣接して配置された第1の空気放出器を有し、型キャビティの前記の第1のグループからの食料製品の吐出のために前記の第1の空気ダクトへと第1の列の吐出空気圧にて空気を提供し、かつ、前記の第2の空気ダクトは、前記の第2の軸方向端部に入口を有する。加圧空気源は、前記の第2の軸方向端部に隣接して配置された第2の空気放出器を有し、型キャビティの前記の第2のグループからの食料製品の吐出のために前記の第2の空気ダクトへと前記の第2のグループの吐出空気圧にて空気を提供する。ドラムの反対側の軸方向端部にて2つの空気放出器を用いることによって、ドラムおよびこれら空気放出器の実用的なデザインが実行可能である。すべての空気ダクトは、ドラムの長さの最初から最後まで延びることが想定され得る(例えば、両方の軸方向端部に入口を有して)。作動中、その時は、空気のバーストにおいて給送するのに一方の空気放出器のみが用いられ、他方の空気放出器は、空気ダクトの他端を効果的に閉じる。
【0136】
本発明の第4の態様のある実施形態では、コントローラーはまた、生産の最中に経時的に、最初に設定された(例えば、本明細書に記載されるように自動で、または、手動で)空気吐出圧力を自動的に増大させて、食材の塊によるキャビティ表面の汚れのあらゆる影響を補償するように適合している(例えば、コンピューター化されたコントローラーがプログラミングされる)。この手法は、経時的に汚れ(該汚れは、食料製品の効果的な吐出を損ねるであろう)を引き起こす食材の塊および/または充填圧力が採用される場合でさえ、製品の適切な吐出を保護することを目的とする。所望の増大は、経験的に展開されてもよい。
【0137】
例えば、コントローラーは、清潔な型ドラムを用いて生産を開始してから経過した時間に基づいて、または、クリーニングが開始されてからのキャビティ毎の充填イベントの数に基づいて、空気吐出圧力を増大させる。この手法は、型キャビティを形成するのに多孔質材料を用いる時に特に有利であると考えられる。コントローラーはまた、当該設備によって取り扱われている実際の食材の塊を考慮してもよい(例えば、言及された増大を実際の食材の塊に適合させる)。
【0138】
本発明の第4の態様のある実施形態では、当該設備はさらに、型キャビティ空気パージアセンブリーを有し、該型キャビティ空気パージアセンブリーは、前記加圧空気食料製品吐出システムとは独立して作動可能かつ制御可能であり、かつ、前記の関連付けられた1つ以上の型キャビティの製品解放位置と充填位置との中間に位置するその型キャビティ空気パージ位置にある時に、加圧空気源から、前記の1つ以上の型キャビティと関連付けられた前記空気ダクトのうちの前記の1つ以上へと加圧空気のバーストを給送し、成形された食料製品の吐出が起こった後であり、かつ、型キャビティに製品を形成するために前記型キャビティを充填する前に、加圧空気の前記バーストによって食材の塊の残渣をゆるくすること、および/または、除去することを引き起こすように適合している。
【0139】
いくつかの食材の塊(例えば、脂肪の多い牛挽肉)は、型キャビティの表面上にゆっくりではあるが次第に蓄積する(例えば、脂肪質の薄い層または点として)傾向を示すことが理解される。食材の塊の残渣の堆積は、型キャビティの少なくとも一部が多孔質材料(例えば、これら設備およびそのドラムの技術分野で知られた材料である多孔質焼結金属)でできている時に特に起こる。残渣の堆積は、型キャビティの表面上にもあるであろうが、多孔質材料そのものの中にもあるであろう。空の型キャビティもしくはキャビティの列へとつながる空気ダクト(単数)またはダクト(複数)の中へと空気をバーストすることによって、残渣は機械力に曝され、該機械力は、残渣がゆるくなること、または、完全に動かされ、かつ、除去されることを引き起こす。このプロセスは、好ましくは、当該設備が食料製品の生産のために作動中である間に行われ、かつ、前記生産を妨害しない。
【0140】
本発明の第4の態様の実用的な実施形態では、型ドラムは、第1の軸方向端部および第2の軸方向端部を有し、かつ、空気ダクトはそれぞれ、前記の第1の軸方向端部および第2の軸方向端部の一方または両方に入口を有し、加圧空気食料製品吐出システムは、前記製品解放位置に製品吐出空気放出器を有し、かつ、吐出空気制御バルブを介して加圧空気源に接続され、前記製品解放位置において吐出される1つ以上の製品と関連付けられたダクトへと空気を提供する。前記製品吐出空気放出器とは別個に、かつ、前記製品吐出空気放出器の下流に、当該設備はパージ空気放出器を備え、該パージ空気放出器は、パージ空気制御バルブを介して加圧空気源(場合によっては、加圧空気食料製品吐出システムにおいて用いられるのと同一の加圧空気源)に接続される。このパージ空気放出器は、関連付けられた1つ以上の型キャビティが前記型キャビティ空気パージ位置にある時にダクトに空気を提供する。
【0141】
例えば、パージ空気バーストは、成形された食料製品の吐出の目的でダクトの中へと給送される空気とは別の圧力の空気を用いて実行される。例えば、パージ空気バーストは、吐出用よりも高圧の空気を用いて実行される(例えば、いっそう高圧でいっそう短い期間にわたって)。
【0142】
好ましくは、前記型キャビティ空気パージ位置には残渣収集器が配置され、動かされた食材の塊の残渣を収集する。例えば、残渣収集器は真空システムを含み、該真空システムは、あらゆる残渣を吸い取り、かつ、収集器容器の中へと残渣を搬送する。
【0143】
好ましくは、前記型キャビティ空気パージアセンブリーは、選択可能な頻度(例えば、ドラムの多数の旋回毎にダクトに接続されるキャビティまたはキャビティの列毎に1つのバースト)にて空気の前記パージバーストを引き起こすように適合している(例えば、前記頻度は、当該設備のオペレーターによって、かつ/または、プログラミングされたコントローラー上の自動化された決まりきった工程に基づいて設定可能である)。このことは、この目的での加圧空気の過度の消費を回避する一方で効果的なパージを可能にする。
【0144】
例えば、型キャビティ空気パージアセンブリーは、コンピューター化されたコントローラーによって制御され、該コンピューター化されたコントローラーは、当該設備によって取り扱われる食材の塊、クリーニングされた型ドラムの最初の使用から経過した時間もしくは充填イベントの数、標的充填圧力のうちの少なくとも1つまたはそれらの任意の組み合わせに基づいてパージ用の空気のバーストを制御するようにプログラミングされる。制御は、バーストの圧力および/または期間を設定することを伴ってもよい。
【0145】
本発明はまた、ポンピング可能な食材の塊から食料製品を成形するための方法に関し、当該設備が用いられ、かつ、空気パージが記載されたように実行される。例えば、当該方法は、パージバーストの頻度を設定することを伴う(例えば、オペレーターを介して、かつ/または、適切にプログラミングされたコントローラーによって実行される自動化されたルーチンによって)。
【0146】
ある実施形態では、加圧空気源は、吐出空気の圧力を調整し、単一の空気吐出イベントの最中に可変の圧力レベルにて各空気ダクトに空気を提供するように適合している(例えば、最初はいっそう低い空気圧にて、次にいっそう高い空気圧にて)。
【0147】
例えば、加圧空気源は、第1の空気貯蔵タンク(比較的高圧にて空気を貯蔵する)と、第2の貯蔵タンク(比較的低圧にて空気を貯蔵する)と、吐出空気放出器(バルブアセンブリーを介して前記の第1の貯蔵タンクおよび前記の第2の貯蔵タンクの両方に接続される)とを有し、かつ、前記バルブアセンブリーは、-単一の吐出イベントの最中に-吐出イベントの期間の一方の部分の最中に前記の第1の空気貯蔵タンクから空気を解放し、かつ、吐出イベントの期間の他方の部分の最中に前記の第2の貯蔵タンクから空気を解放するように適合および作動する。ある実施形態では、まず第2の貯蔵タンクが開き、空気が比較的低い(第1の貯蔵タンクにおけるいっそう高い圧力と比較して)第2の圧力にてダクトの中へと給送され、キャビティからの成形された製品の初期の解放を引き起こし、次に、解放された製品がキャビティから効果的に放出されることを引き起こすのに第1の貯蔵タンクからのいっそう高圧の空気のバーストが用いられる。実施形態ではまた、第1の空気圧の初期の適用およびそれに続く第2の空気圧の適用が想定され得る。例えば、ドラムの空気ダクトがドラムの両方の軸方向端部に入口または開口部を有する実施形態では、反対側の軸方向端部に2つの空気放出器を提供することが想定され得、一方の空気放出器は、バルブを介して第1の貯蔵タンクに接続され、かつ、第2の吐出空気放出器は、バルブを介して第2の貯蔵タンクに接続される。
【0148】
単一の空気吐出イベントの最中の吐出空気の可変の圧力レベル(例えば、2つの別個の圧力レベル)の使用は、成形された食料製品の解放および吐出を最適化するのに役立ち、かつ、この目的での加圧空気の使用を最適化するのに役立つであろう。所望されれば、単一の空気吐出イベントの期間にわたる空気圧の変化を取得するためにいっそう複雑な配置構成が可能であることが把握されるであろう(例えば、急速に反応する空気圧制御バルブを用いて)。
【0149】
本発明の第4の態様はまた、ポンピング可能な食材材料の塊から(例えば、挽肉から)3次元製品を成形するための方法に関し、当該方法には、本発明の第4の態様による設備が用いられる。
【0150】
本発明の第4の態様の方法のある実施形態では、塊給送部材は、少なくとも1つの排出制御バルブを備え、該少なくとも1つの排出制御バルブは、排出口を閉じるように適合しており、例えば、バルブが開くことは、型キャビティの中への塊の流れのタイミングを制御するように採用され、例えば、バルブは、オリフィス付きの口本体と組み合わされる。
【0151】
本発明の第4の態様の方法のある実施形態では、食材の塊は牛挽肉であり、オリフィス付きの口本体によって形成された排出口が用いられ、塊給送部材のオリフィス付きの挽き器本体におけるオリフィスは、2~12ミリメートル(例えば、4~7ミリメートル、例えば、約6ミリメートル)の直径を有する。
【0152】
本発明の第4の態様の方法の実施形態では、コントローラーは、入力される標的充填圧力に基づいて前記加圧空気源による吐出空気圧を自動的に設定する(例えば、コンピューター化されたコントローラーが自動的に設定するようにプログラミングされる)。
【0153】
ある実施形態では、型ドラムが用いられ、該型ドラムは型キャビティの多数のグループを備え、該型キャビティの多数のグループは、多数のキャビティの第1のグループおよび多数のキャビティの第2のグループをそれぞれ含み、前記型ドラムはさらに、第1の空気ダクトおよび第2の空気ダクトを少なくとも備え、前記の第1の空気ダクトおよび第2の空気ダクトは、前記型ドラムの型キャビティの対応する第1のグループおよび第2のグループへとそれぞれ延び、
かつ、前記の第1のグループの前記型キャビティは、前記の第2のグループの前記型キャビティとは異なり、
かつ、前記加圧空気源は、型キャビティの前記の第1のグループからの食料製品の吐出のために前記の第1の空気ダクトへと第1のグループの吐出空気圧にて空気を提供し、かつ、型キャビティの前記の第2のグループからの食料製品の吐出のために前記の第2の空気ダクトへと異なる第2のグループの吐出空気圧にて空気を提供する。
【0154】
当該設備(例えば、本発明の第2の態様、第3の態様または第4の態様の設備の型部材、塊給送部材、プランジャー、排出口など)は、本発明のその他の態様のいずれかを参照して説明された1つ以上の特徴を含んでいてもよいことが把握されるであろう。
【0155】
本発明はまた、ポンピング可能な食材の塊から食料製品を成形するための方法に関し、当該方法には、当該設備が用いられ、かつ、空気吐出および/または空気パージが記載されたように実行される。
【0156】
本発明はまた、ポンピング可能な食材材料の塊から(例えば、挽肉から)3次元製品を成形するための方法に関し、当該方法には、本明細書に記載の設備が用いられる。
【0157】
本発明はまた、コンピューター制御を有する設備に関し、該コンピューター制御は、ドラムの回転、給送ポンプの作動、加圧アセンブリーおよび空気吐出システムの作動のためのものであり、前記制御は、例えば、革新的な方法を実行するようにプログラミングされる(例えば、選択された食材の塊および形成される製品について、当該設備に革新的な方法を実行させる所定のルーチンを含有するメモリーを用いて)。
【図面の簡単な説明】
【0158】
本発明の態様および任意選択的な詳細は、図面を参照して以下で説明されるであろう。図中:
【0159】
図1図1は、ポンピング可能な食材の塊から食料製品を成形するための本発明による成形設備を概略的に示している。
図2図2は、図1の設備の成形デバイスの正面図を概略的に示している。
図3図3は、図1の成形設備の塊給送部材の縦断面および型ドラムの型キャビティの列を概略的に示している。
図4図4は、図3の詳細をいっそう大きい縮尺で示している。
図5図5は、図3の塊給送部材の金属のオリフィス付きの口本体部を斜視図で示している。
図6図6は、図3の塊給送部材の端部を縦断面で示している。
図7図7は、図3の塊給送部材を横断面で示し、かつ、型ドラムの一部を示している。
図8図8は、図1の設備の塊給送部材、漏斗および加圧アセンブリーの平面図を概略的に示している。
図9図9は、ポンピング可能な食材の塊から食料製品を成形するための本発明による成形設備の別の実施形態を概略的に示している。
図10図10は、本発明の第2の態様による食料製品を成形するための設備の実施形態を概略的に示している。
図11図11aおよび図11bは、本発明による型ドラムおよび加圧空気吐出システムの実施形態を示している。
図12図12は、本発明による食料製品の成形、成形された食料製品の加圧空気吐出および型キャビティの空気パージを示している。
図13図13は、本発明による食料製品の成形および成形された食料製品の加圧空気吐出を示している。
図14図14aおよび図14bは、本発明による型ドラムおよび加圧空気吐出システムの別の実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0160】
図1は、ポンピング可能な食材材料の塊から(例えば、挽肉の塊(例えば、ハンバーガーのパテの生産用の挽かれた赤肉)から)3次元製品を成形するための高性能設備を概略的に描いている。
【0161】
挽きプロセス(図示せず)において肉挽きデバイスを用いて、挽肉の塊(例えば、牛肉、豚肉または鶏肉の)のバッチが通常調製される。その後、図1に示されているように、例えば、(車輪のついた)容器の中に挽肉のバッチがローディングされ、かつ、-場合によっては、冷蔵されたいくぶんかの貯蔵時間の後で-当該設備へと輸送される。
【0162】
この例では、設備1は、ポンピング可能な食材材料(例えば、挽肉)の塊の1つ以上のバッチを受け入れるように適合したホッパー2を有していてもよいことが示されている。
【0163】
この例では、任意選択的なホッパー排出アセンブリーが、ホッパー1と関連付けられて、ホッパー2から塊を排出するのを補助する。この例では、ホッパー2の底部に、モーターM3を有する1つ以上のモーター駆動オーガー(auger)3が取り付けられる。
【0164】
食材の塊の容器ローディングを用いて当該設備のホッパー2をローディングする代わりに、当該設備のローディングは、当該設備(例えば、そのホッパー)に接続するパイプを介して実行されてもよい。
【0165】
当該設備はさらに、給送ポンプ5(例えば、容積型であり、ここでは回転ベーンポンプである)を有する。その他の実施形態では、給送ポンプは、例えば、回転ローブポンプ、ピストンポンプなどであってもよい。ポンプ5は、ここではオーガー3を介してホッパー2から塊を受け入れる入口7を有するポンプハウジング6を有する。給送ポンプハウジング6はさらに、塊を出力するための出口8を有する。
【0166】
図示されているポンプ5はベーンポンプであり、該ベーンポンプは、ポンプハウジングのポンプキャビティに配置された多数のベーン9を有するローターを有する。かかるローターポンプ(例えば、Risco社(イタリア国)によって提供される)は、挽肉およびその他のポンプ可能な食材の塊をポンピングすることが知られている。
【0167】
ポンプを駆動させるために、ポンプ駆動モーター(例えば、電動の、MPで示されている)が提供される。
【0168】
ポンプ5は、図においては隣接するベーン9の間に示されているポンプチャンバーを形成し、該ポンプチャンバーはそれぞれ、連続的に、ポンプチャンバーの中への塊の導入のためにポンプ入口6と連通し、かつ、ポンプチャンバーからの塊の排出のためにポンプ出口7と連通する。ポンプチャンバーの有効容積は、ポンプ入口におけるその位置からポンプ出口におけるその位置へと減少し、ポンプが作動している時に塊がポンプチャンバーから効果的に追い出されるようになっている。米国特許第4,761,121号明細書には、かかるポンプの例が開示されている。
【0169】
ポンプ5はまた、ベーンポンプの代わりに、異なるタイプのポンプとして(例えば、1つ以上の往復動式ピストンを有するピストンポンプとして)具現化されてもよい。
【0170】
設備1はさらに、成形デバイス20を有し、該成形デバイス20は:
- フレーム21を有し、
- 型部材22(ここでは、型ドラム22として具現化される)を有し、
- 型部材ドライブMDを有し、
- 塊給送部材30を有し、
- 加圧アセンブリー50を有し
- 成形された製品コンベヤ80を有する。
【0171】
ドラム22は、ドラム22がフレーム21によって回転可能に支持されるので、回転または旋回するように具現化され、例えば、ドラム22は、デバイス20のフレーム21によって運ばれる軸受10において一端または両端にて支持されたシャフト上に取り付けられる。
【0172】
型ドラム22は、外周ドラム表面23と長手方向ドラム回転軸24とを有する。ドラム22は、ドラム回転軸(ここでは-好ましいように-水平軸)の周りを旋回するようにフレーム21によって回転可能に支持される。
【0173】
型ドラム22は、ドラム表面23に多数の型キャビティ25を有し、各キャビティ25は、表面23の平面に充填開口部を有し、該充填開口部は、型キャビティの中への食材の塊の導入用のものであり、かつ、キャビティ25からの製品の後の除去または解放用のものである。
【0174】
描かれている例では、キャビティ25は、ドラム本体の外表面23における個別の凹部として具現化され、キャビティ25の充填開口部の反対側に底部を有する。
【0175】
好ましくは、デバイス20とドラム22とは、1つのドラムと別のドラム(型キャビティの異なるパターンおよび形状を有する)との容易な交換を可能し、当該設備を用いて異なる食料製品の生産を可能にするようにデザインされる。
【0176】
型部材ドライブMDは、型部材を経路(ここでは、軸24の周りの円形経路)に沿って移動させるように適合している。経路は、充填位置(前記充填位置に固定的に配置された塊給送部材30において型キャビティの中へと塊を充填するためのものである)と、製品解放位置(型キャビティから成形された製品を解放するためのものであり、ここでは、円形経路の下の部分または下の部分付近にある)とを有する。この例では、形成された製品Pは、ドラム22の下を延びるコンベヤ80の上へと送達される。
【0177】
図1および図2はまた、加圧空気食料製品吐出システムを示している。型ドラムは、空気ダクト22a(例えば、ドラムの一方の軸方向端面からキャビティ25へと延びる)を有する。この例では、各ダクト22aは、キャビティ25の対応する列へと延び、該列は、ドラム軸24に対して概して平行である。
【0178】
図示されているように、かつ、本分野で知られているように、ドラム22は、型キャビティ25の範囲を定める表面の少なくとも一部が空気透過性であるように具現化される。例えば、各キャビティ25は、ドラムの本体に取り付けられた多孔質材料挿入部によって形成され、空気が各ダクト22aから多孔質材料(例えば、焼結ステンレス鋼)を通って流れ得るようになっている。この空気は、ドラム22に対して解放位置にてダクト22aの中への加圧空気のバーストとして多かれ少なかれ導入され、吐出/解放された食料製品Pが各キャビティ25から製品コンベヤ80(ドラム22の下を延びる)の上に落ちるようになっている。
【0179】
吐出システムは、加圧空気源150(例えば、加圧空気貯蔵タンク152を有する圧縮機151と、圧力調整バルブ153と、タンク152の出口にある空気制御バルブ154)を有する。この源150は、旋回ドラム22付近に配置された空気放出器155へとその調整された吐出空気圧にて加圧空気を給送するように作動可能である。作動中、ドラムのダクト22aの入口は、空気放出器155をシーケンシャルに通過し、かつ、それと位置が合い;バルブ154は、その時、一時的に開き、ダクト22aの中へと空気のバーストを放出する。この空気は、その後、透過性表面から外に出るように流れ、かつ、本分野で知られているように、図1において描かれているように製品解放位置において前記の1つ以上の型キャビティからの成形された食料製品の吐出を促進し、かつ/または、引き起こす。
【0180】
全般的に、型キャビティ25からの製品の吐出は、キャビティ25が多孔質材料壁部(それを通して加圧ガス(例えば、空気)がキャビティから製品を解放するように追い出される)によって境界が作られることによって促進/実行されてもよい。キャビティはまた、本技術分野で知られているように、ピストンタイプの底部を有するように具現化され得る。ここでは、知られているように、ドラムは空気チャンネル22a(例えば、型キャビティ25の各列について1つ)を備え、該空気チャンネル22aの中には、解放位置にて空気が吹き込まれる。空気のこのバーストは、各チャンネル22aを通過し、その後、型キャビティの関連付けられた列の多孔質材料壁部を通過する。
【0181】
さらに別の実施形態では、ドラムは中空管状部材として具現化され、キャビティはそれぞれ、管状部材の壁部を通って延びる開口部として形成される。管状ドラム部材の内側には、この成形デバイスは底部材を有し、該底部材は、フレームに固定して取り付けられ、かつ、塊給送部材とは反対側にある。この底部材は、キャビティの充填開口部とは反対側のキャビティの底部を形成する。かかるデザインでは、形成された製品の吐出は、例えば、キャビティから外に出るように形成された製品をノックする機械的ノックアウト部材によって行われてもよい。
【0182】
型部材ドライブMDは、好ましくは、電気ドライブ(例えば、サーボ制御された電気モーターを含む)であり、可変かつ制御可能なドラム回転速度を可能にする。設備1の使用中、ドラム22は、連続した、中断されない方式で駆動され、したがって、ドラム22の旋回の最中に始動および停止を伴わず、高生産性能を達成することが想定される。ドラム22は、通常の生産の最中は一定の速度で駆動されることが可能である(例えば、生産を開始する時には加速を用いて)。以下、ドラム22の速度は、ドラムの旋回の最中に周期的に変化するが、好ましくは停止および始動を伴わないと仮定する。
【0183】
全般的な意味で、塊給送部材30は、対応する型キャビティ充填イベント(型キャビティ25の中への食材の塊の第1の流れのモーメントと型キャビティが完全に充填され、かつ、その中の食材の塊の流れが終了したモーメントとによって定められる)において型部材の型キャビティの中へと食材の塊を移送するように適合している。
【0184】
塊給送部材30は、長手方向軸を有する細長いチャンバー32を定めるハウジング31を有する。ハウジング31は、一対の離間した長い側壁33(長さを有し、かつ、この長手方向軸に対して概して平行である)を有する。短い端面壁34が、長い側壁33にそのそれぞれの長手方向端部にて相互接続する。さらに、ハウジング31は、充填位置にて型ドラム22に面する底壁を有する。
【0185】
図示されている例では、底壁36は、少なくともチャンバーの長さにわたるスロットを備え、かつ、このスロットには、ドラムの別個の垂直軸位置にて多数の型キャビティの列の経路にまたがるオリフィス付きの排出口を形成する排出口本体が配置され、食材の塊が前記のオリフィス付きの排出口を通って型キャビティの中へと流れるようになっている。別のデザインでは、排出口は、単一の細長いスロット付きの開口部として構成される(例えば、直進する)。
【0186】
塊給送部材30は、単一の細長いプランジャー40を備え、該単一の細長いプランジャー40は、チャンバーにスライド可能に受け入れられ、底壁34に対するプランジャー40の移動の範囲で、底壁34とは概して反対側に側壁32と端面壁33との間をスライドする。塊給送部材は一般的にはドラムの上面に配置されるので(場合によっては、いくぶん傾いて)、プランジャーはチャンバーにおいて上下に移動すると言えるであろう。
【0187】
当該設備は、プランジャー加圧アセンブリー50を有し、該プランジャー加圧アセンブリー50は、プランジャー40が制御可能な圧力にて底壁34に向かって付勢されることを引き起こすように適合している。
【0188】
ここでは、加圧アセンブリー50は、1つ以上の空気圧式アクチュエーター51を有する。この実施形態では、1つ以上の空気圧式アクチュエーター51は、レバーアーム構造体52の上に係合し、該レバーアーム構造体52は、ヒンジポイント53においてフレームに蝶番で連結される。このレバーアーム構造体は、プランジャー40に接続され、1つ以上の空気圧式アクチュエーター51によってかけられる力の増幅を取得する。
【0189】
空気圧源55がコントローラー90に接続されるが、これは、圧力源55に接続された1つ以上の空気圧式アクチュエーター51を作動させることに鑑みたものである。
【0190】
図1図8では、1つの側壁33のみが導入口35を備え、該導入口35は、前記側壁の大部分(好ましくは、ほぼチャンバー32の長さ)にまたがる1つ以上の導入開口部(ここでは1つの細長いスロット付きの開口部)を形成する。この側壁32および反対側の側壁33ならびに端面壁34はすべて、導入口35の上を延びる部分を有する。
【0191】
プランジャー40の移動の範囲は導入口35の上であり、この範囲では、プランジャー40が導入口35を塞がず、かつ、給送ポンプ5による前記導入開口部を通した塊の流入に過度に影響を与えるようになっている。
【0192】
当該設備はさらに、プランジャー位置センサー44を有し、該プランジャー位置センサー44は、前記プランジャーの1つ以上の位置(プランジャー40の上の位置および下の位置を含む)に対応するプランジャー位置信号を提供するように適合している。
【0193】
当該設備はコントローラー90を有し、該コントローラー90は、プランジャー加圧アセンブリー50、プランジャー位置センサー44および給送ポンプ5に連結される。
【0194】
コントローラー90は、塊給送部材のチャンバー31および/または型キャビティ25における食材の塊についての標的充填圧力を入力するように適合している。例えば、入力は、グラフィックユーザーインターフェースを有するタッチスクリーンを介して行われる。
【0195】
プランジャー加圧アセンブリー50は、入力された標的充填圧力に基づいて、この単一の細長いプランジャー40によって、チャンバー31における食材の塊を絶えず加圧するように適合している。
【0196】
コントローラー90は、プランジャー位置信号に基づいて給送ポンプ5を作動させるように適合しており、または、構成され(例えば、コンピューター化されたコントローラーがプログラミングされ)、プランジャー40が、当該設備の作動の最中に前記の移動の範囲の留まるようになっており、例えば、前記給送ポンプ5は、プランジャーが前記の移動の範囲の下限付近または下限にある下の位置に到達した時に始動し、かつ、給送ポンプ5は、前記プランジャーが前記範囲の上限付近または上限ある上の位置に到達した時に停止する。
【0197】
例えば、コンピューター化されたコントローラー90は、例えば、コンピューター上でローディングされ、かつ、動かされる専用のソフトウェアに基づいて、入力された標的充填圧力に基づいて加圧空気源150による吐出空気圧を自動的に設定するようにプログラミングされる。
【0198】
例えば、コントローラー90はメモリーを有し、該メモリーの中には、選択可能な食材の塊のリスト(例えば、脂肪の少ない合成の挽かれた赤肉のような異なる挽肉製品を表す)が格納される。本明細書では、選択を入力するように適合している。本明細書では、コントローラーは、選択可能な食材の塊のこのリストからの食材の塊の選択を入力するように適合している。コントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、所定の組み合わせ(一方は少なくともそれぞれの選択可能な食材の塊および入力される標的充填圧力であり、かつ、他方は前記の自動的に設定される吐出空気圧である)が格納される。食材の塊を選択すること(例えばまた、タッチスクリーンによって)および標的パラメーターを入力することによって、コントローラーは、関連付けられた空気吐出圧力をメモリーの中で自動的に見出し(例えば、表の形態で)、かつ、空気源150がこの空気吐出圧力を作り出すように導くであろう。このことは、1つの食材の塊から別のものへと切り替える時に、オペレーターが、塊と標的充填圧力とを選択しなければならないだけであり、かつ、コントローラー90がその後、正確な吐出空気圧を信頼性高く設定するであろうことを意味する。
【0199】
これら設備のオペレーターは、通常、異なる型ドラム22を用いて異なった形状の食料製品を調製するので、彼らは、通常、生産位置において多数の異なるドラム22を利用可能にする。製品の1つの形状から別のものへと切り替える時、1つのドラムが成形デバイスから除去され、かつ、別のものが取り付けられる。この状況については、コントローラー90がメモリーを有し、該メモリーの中には、選択可能な型ドラム22のリスト(例えば、異なる型キャビティ10を有する型ドラムを表す)が格納される時に有利である。コントローラーは、その時、選択可能な型ドラムの前記リストからの型ドラムの選択を入力するように適合している(例えば、型ドラムの自動化された識別(例えば、自動化されたコードリーダーを用いて、例えば、トランスポンダーを用いて)に基づくが、ドラムの手動の選択もまた可能である)。その時、コントローラーはメモリーを有し、該メモリーの中には、所定の組み合わせ(一方は少なくともそれぞれの選択可能な型ドラムおよび入力される標的充填圧力であり、かつ、他方は前記の自動的に設定可能である吐出空気圧である)が格納されることが想定される。したがって、その時、コンピューター化されたコントローラーは、選択された型ドラムについて効果的な吐出空気圧を自動的に設定するであろう。
【0200】
いっそう複雑なバージョンが可能であり、コントローラーは、そのメモリーに、それぞれの選択可能なドラムについて、所定の組み合わせ(一方は少なくともそれぞれの選択可能な食材の塊および入力される標的充填圧力であり、かつ、他方は前記の自動的に設定される吐出空気圧である)を格納することが把握されるであろう。さらに複雑なバージョンは、当業者にとって明らかであろう。
【0201】
コントローラー90(好ましくは、コンピューター化されたコントローラー)による空気吐出圧力の自動化された選択および設定はまた、型ドラムの累進的な汚れの要因を伴うであろう。経時的に、生産の最中、食材の塊の小片が、たとえ空気吐出が表面から食材をゆるめることを引き起こしたとしても、型ドラムの表面にくっつくであろうことが想定され得る。この汚れは、場合によっては、例えば局所的に、表面の空気透過性を減少させるであろう(例えば、キャビティ表面の一部を形成する多孔質材料の場合)。
【0202】
ある実施形態では、コントローラーは、吐出圧力を自動的に変化させ(例えば、型ドラムのクリーニングされた状況から始まる実際の作動時間に基づいて)、空気吐出プロセスに対する型ドラムの汚れのあらゆる影響を補償するように適合している。例えば、最初に設定された(例えば、上記のように)空気吐出圧力は、例えばドラムのクリーニングが実行されるまで(このことは、例えば高圧スプレーからの温水を用いて、ドラムが型デバイス上にある間に行われてもよい)、経時的に、漸進的または段階的に自動的に増大する。ある実施形態では、当該設備は、生産プロセスの最中、経時的に空気吐出の自動的な変化をグラフで表示するように適合している(例えば、オペレーターに、この自動的な変化および現在のステータスを知らせるように適合している)。
【0203】
図1図7図9および図10に示されているように、オリフィス付きの口本体は、-好ましくは-部品36a,36bを有する複合体であり、かつ、金属またはセラミックのオリフィス付きの口本体部品36a(口本体のバルブ側面を形成する)とプラスチックの口本体部品36b(オリフィス付きの本体部品36aに隣接する)とを有し、前記オリフィス37bがその中にオリフィス37aの延長部を形成するようになっている。効果的には、プラスチックの本体部分36bは、移動可能な型部材22に面する口本体の出口面を形成する。このことは、例えば、型部材(ここでは、ドラム22)が、本体の出口面に係合する金属表面または金属表面部を有する時に有利である。
【0204】
排出口は、ここでは、したがって、多数の出口オリフィス37bによって形成され、各キャビティ25が多数の出口オリフィス37b(例えば、種々の角度における円筒形内腔)を通して充填され、型キャビティ25の中への塊の所望の流入を取得するようになっている。出口オリフィス37bのその他の断面形状もまた、可能である。
【0205】
ドラム22の回転は、ある時点で、型キャビティ25の列が口本体の出口面およびその排出口と位置が合うことを引き起こすことが把握されるであろう。効果的な流出開口部に沿って、挽かれた塊は、型キャビティの中へと流れ得る。
【0206】
ドラム成形デバイスの実用的な実施形態では、塊給送部材にて起こるキャビティ25の列の充填イベントは、非常にハイペースで互いに連続し得ることが注目される(例えば、0.5秒毎または0.25秒毎に1つの新たな充填イベント)。このことは、実際には、充填イベント間の中間期が、例えば0.1~0.3秒の期間を有し得ることを意味する。
【0207】
例に見られ得るように、ドラム22は、多数の型キャビティ25の、キャビティ25が型部材の経路に対して直角をなして見た時に別個の垂直軸位置において(したがって、ここでは、ドラム22の長さに関して異なる位置にて)列になっているパターンを備える。いっそう詳細には、ドラム22は、本技術分野における共通の実施形態のように、ドラム22の周方向に見た時に多数のキャビティ25のアレイを備え、ドラムの軸方向に見た時に隣接するアレイの間には軸方向の間隔が存在する。
【0208】
ドラム22上の隣接するアレイにおけるキャビティは、軸24に対して平行な列にて整列する。しかしながら、平行でない配置構成にて(例えば、ドラム上の長手方向に見た時にねじれた列にて、または、渦巻形の線にて)キャビティ25を有することもまた可能である。
【0209】
上記で示されたように、本技術分野で知られているように、型部材(例えば、ドラム22)は、型キャビティの異なるパターンおよび/または形状を有する別の型部材と交換可能であることが想定される。
【0210】
好ましくは、塊給送部材30は、ドラム表面23の上に密封して係合し(例えば、排出口の周りに)、ドラムと塊給送部材30との間の塊の漏れを回避してもよい。例えば、1つ以上のドラム係合シール部材39が提供される。
【0211】
描かれているように、ドラム22には、キャビティ25のための上流閉塞部材が存在しない。なぜなら、充填イベントは、全キャビティ25がオリフィス付きの出口と効果的に位置が合った時にのみ起こることが想定されるからである。代替的な実施形態(例えば、排出口およびドラムの連続する速度ドライブとして単数のスロットを有する)では、型キャビティのための上流閉塞部材の提供が想定されるであろう(例えば、伸縮可能な方式で、調整可能な力でドラムに対して押し付けられる可撓性板(例えば、空気圧を用いて))。
【0212】
ここに描かれているように、ドラムには、キャビティのための下流閉塞部材が存在しない。なぜなら、充填イベントは、全キャビティがオリフィス付きの出口と効果的に位置が合った時にのみ起こることが想定されるからであり、かつ、キャビティ25における塊の弛緩は、キャビティが充填位置から離れるように動かされるとすぐに可能とされるからである。
【0213】
描かれているのは、屈曲性弾性フラップ38であり、該屈曲性弾性フラップ38は、一端でハウジング31に固定され、かつ、キャビティ25に充填された弛緩している塊の影響下で屈曲する。このことは、塊の制御された弛緩を補助する。
【0214】
塊給送部材の口から下流方向に延びる下流閉塞部材の提供は、充填されたキャビティが充填位置から離れるように移動するにつれて、しばらくの間、充填されたキャビティを閉じた状態で維持するのに役立つ。このことは、所望される時に、塊がいっそう密着した食料製品になることを可能にする。
【0215】
型キャビティにおける塊は、食料製品(例えば、肉のパテ)を形成する。
【0216】
型ドラム22、塊給送部材30および任意の閉塞部材の任意選択的な詳細は、例えば、国際公開第00/30548号パンフレットおよび国際公開第2004/002229号パンフレットに開示されている。
【0217】
例えば、1つ以上の閉塞部材はそれぞれ、1つ以上のアクチュエーター(例えば、空気圧式アクチュエーター)によって表面23と密封して接触するように促される半円形板部材(好ましくは、可撓性デザインの)を有していてもよく、例えば、板部材と1つ以上のアクチュエーターとの間には横方向ラメラが存在する。このことは、本技術分野で知られている。
【0218】
給送ポンプ5は、塊給送部材30に向けてチューブまたはホース63を通して食材の塊を前進させる。
【0219】
例えば制御可能な電気ポンプ駆動モーターMPを用いた給送ポンプ5の適切な制御(例えば、ポンプローター速度の)によって、ポンプによる塊の出力は制御され得る。
【0220】
充填位置の下流の解放位置において、形成された製品P(ここでは、肉製品P)は型キャビティ25から解放され、例えばその他の下流機器(例えば、オーブン、フライヤーなど)へと、例えばコンベヤ80の上で前方に輸送される。
【0221】
当該設備は、例えば本技術分野で知られているようにポンプ5と一体化した、制御可能な真空アセンブリーを有していてもよい。この真空アセンブリーは、ホッパー2からの塊の軌道における1つ以上の位置にて塊からの空気の制御された排出を引き起こすように適合しており、かつ、それが容積型ポンプのポンプ入口と連通する位置においてポンプチャンバーを含んでいてもよい。好ましくは、この真空アセンブリーは、真空ポンプ(電気的に作動する真空ポンプ)を有する。
【0222】
所望されれば、本技術分野で知られているように、ホッパー2において真空が作り出されてもよい。ホッパー1とポンプ入口6との間の任意の通路(例えば、ダクトであって、その中へと給送アセンブリーの1つ以上のオーガー3が延びる前記ダクト)において、真空が作り出されてもよい。
【0223】
図9を参照して、ここで、とりわけ、本発明の第3の態様が説明されるであろう。
【0224】
図9には、塊給送部材のハウジング130は、その各側壁133に導入口135を有することが示されている。各導入口135について、専用のバルブ161,162が存在する。
【0225】
好ましくは、導入口を通る流れを支配するように構成されたバルブ161,162はそれぞれ、仮に存在すれば、図9に概略的に示されているように回転チューブバルブである。かかるバルブは、細長く実質的に円筒形であるバルブ本体を有し、該細長く実質的に円筒形であるバルブ本体は、内腔(ここでは、塊給送部材のハウジング)に受け入れられ、かつ、回転する円筒形本体を通る細長い軸方向スロットを有し、該細長い軸方向スロットは、開いた角度位置では入口および出口と位置が合い、塊が各ポンプからチャンバー32の中へとその補充のために通ってもよいようになっており(図9の右側)、かつ、閉じた角度位置(図9の左側)では、回転チューブバルブのスロットは、入口および出口から切り離され、バルブが効果的に閉じるようになっている。
【0226】
バルブ161,162のそれぞれについて、コントローラー90に連結された、対応するバルブアクチュエーター161a,162aが提供される。そのことによって、コントローラー90からの信号の際に、バルブ161,162はそれぞれ、各導入口を開閉するように作動可能である。
【0227】
図9はまた、ハウジングの第1の側壁133の上には第1のピストンポンプ105が取り付けられ、かつ、ハウジングの第2の側壁の上には第2のピストンポンプ106が取り付けられることを示している。
【0228】
好ましくは、第1および第2のピストンポンプ105,106はそれぞれ、アクチュエーター(例えば、空気圧式シリンダー)105a,106aによってポンプチャンバーにおいて往復動可能である単一のポンプピストン107,108を有する。ピストンアクチュエーター105a,106aを含む、ポンプ105,106の作動は、コントローラー90によって制御される。
【0229】
好ましくは、ポンプピストン107,108はそれぞれ、チャンバー32の主たる軸に沿う導入口135の長さに実質的に対応する、長手方向(したがって、ここでは、図の平面に対して直角)の長さを有し、塊がその時は上方に移動するプランジャー40の下を導入口135の中へと、かつ、導入口135を通ってチャンバー32の中へと前部全体にわたって押され、そのことによって、塊内(例えば、挽肉の塊内)の過度のせん断などを回避するようになっている。
【0230】
図9では、第1および第2のピストンポンプ105,106は、塊給送部材ハウジング130に対してV字形に配置されることがさらに示されている。別の実施形態では、ピストンポンプ105,106は、例えばプランジャー40の動きの経路に対して直角をなす共通の平面に配置される。
【0231】
第1のおよび第2のピストンポンプ105,106はそれぞれ、それぞれの入口ダクト110,111に接続され、かつ、好ましくは、これら入口ダクトは、逆V字形に配置され、かつ、それらの上端にて共通のホッパー112に隣接する。このホッパーは、その中に食材の塊の供給を受け入れるように適合している。ポンプ105,106の各ポンプチャンバー入口には、描かれていないスライドするバルブ部材が存在してもよい。
【0232】
塊にとって、純粋に重力に基づいて(したがって、ピストンポンプ105,106の中に入る前に過度の加圧を引き起こすであろう、塊に対してかけられる外力を伴わずに)、ピストンポンプ105,106の開いた、かつ、空のチャンバーの中へと流れることが好ましい。
【0233】
好ましくは、ピストンポンプ105,106の入口ダクト110,111はそれぞれ、前記導入口の前記長さに実質的に対応する前記長手方向の長さを有する。
【0234】
本発明の第1の態様による図9の設備の作動中、コントローラー90は、センサー44からのプランジャー位置信号に基づいてピストンポンプ105,106を作動させるように適合しており(例えば、コンピューター化されたコントローラーがプログラミングされ)、プランジャー40が当該設備の作動の最中に言及された移動の範囲内に留まるようになっていることが把握されるであろう。例えば、一方のピストンポンプは、それぞれのその時は開いたバルブを介して、チャンバー32の中へと塊を給送するように作動し、他方のピストンポンプは、そのそれぞれのその時は閉じたバルブを介して、チャンバー32から切断され、前記の他方のピストンポンプが、食材の塊でポンプチャンバーを新たに充填するためにピストンを引き込むことを可能にするであろう。左側のピストンポンプおよび右側のピストンポンプを交互に繰り返すこのシーケンスを繰り返すことによって、連続する高性能の作動が達成され得、一方で、プランジャー40は、チャンバー32における塊の所望の、好ましくは実質的に一定である加圧を維持する。
【0235】
説明されたように、例えばドライブMDによって断続モードで旋回するドラム22を用いた型キャビティの列の充填のタイミングおよび制御は、実施形態において、オリフィス付きの口本体36a,bの開閉を制御するプレートバルブ36cによって支配され得る。バルブ36cのアクチュエーターは、その時はまた、コントローラー90に接続されることが把握されるであろう。
【0236】
オリフィス付きの口本体36a,bの存在は、例えば挽肉から家庭的なタイプの肉のパテを生産するために当該設備を最適化する。説明されたように、口本体のオリフィス付きのデザインの代わりに、単数のスロット口(それを通して型キャビティの列が充填される)が提供され得る。列は、ドラムの軸24に対して平行である直線状の列であることが想定され得るが、渦巻形もしくは螺旋形の列、または、列になったキャビティのいくぶんねじれた配置構成もまた提供され得る。
【0237】
所望されれば、好ましくはないが、プランジャー40は、一連のプランジャー(チャンバー32における塊に対して作用し、その加圧を取得する)、または、かかる加圧を引き起こすいくつかのその他の配置構成によって置換され得ることが注目される。
【0238】
図9は、図1を参照して説明されたものと同一であり得る、既に説明された空気吐出システムを描いていない。
【0239】
所望されれば、図9の設備はまた、本発明の第2の態様により具現化され、かつ、適宜作動し得る。
【0240】
図10を参照して、ここで本発明の第2の態様が説明されるであろう。
【0241】
図10は、ポンピング可能な食材材料の塊から3次元製品Pを成形するための設備を概略的に示している。例えば、好ましくは、当該設備は、挽肉から家庭的なタイプの肉のパテを作るように作動する。
【0242】
当該設備は、ホッパー2と、食材の塊用の給送ポンプ5と、給送ポンプドライブMPとを有する。これら構成要素は、本明細書にて上記で説明された特徴のうちの1つ以上を有していてもよい。
【0243】
当該設備はさらに、成形デバイス20を有し、該成形デバイス20は:
- フレーム21を有し、
- 移動可能な型部材22(ここでは、型ドラムとして具現化される)を有し、
- 型部材ドライブMDを有し、該型部材ドライブMDは、経路に沿って型部材を、場合によっては段階的に移動させる(ここでは、ドラムを回転させる)ためのものであり、
- プランジャー40を有する塊給送部材30を有し、該塊給送部材30は、移動可能な型部材の経路に対して充填位置に配置され、
- バルブ60を有し、該バルブ60は、塊給送部材における導入口およびバルブアクチュエーター65と関連付けられ、
- プランジャー脈動アセンブリー70を有し、該プランジャー脈動アセンブリー70は、プランジャー40の周期的な脈動運動を引き起こすように適合しており、
- 成形された製品コンベヤ80を有する。
【0244】
ドラム22は、フレーム21によって回転可能に支持されるので、回転または旋回するように具現化され、例えば、ドラム22は、デバイス20のフレーム21によって運ばれる軸受10において一端または両端にて支持されるシャフト上に取り付けられる。
【0245】
型ドラム22は、外周ドラム表面23と長手方向ドラム回転軸24とを有する。ドラム22は、ドラム回転軸(ここでは、-好ましくは-、水平軸)の周りを旋回するようにフレーム21によって回転可能に支持される。
【0246】
型ドラム22は、ドラム表面23に多数の型キャビティ25を有し、各キャビティ25は、表面23の平面に充填開口部を有し、該充填開口部は、型キャビティの中への食材の塊の導入のためのものであり、かつ、キャビティ25からの製品の後の除去または解放のためのものである。
【0247】
描かれている例では、キャビティ25は、キャビティ25の充填開口部の反対側に底部を有する、ドラム本体の外表面23における個別の凹部として具現化される。
【0248】
多数の型キャビティ25は、多数のキャビティの列にてそれぞれ配置され、列におけるキャビティは、垂直軸方向の別個の位置に配置され、したがって、図10の平面に対して直角をなし、かつ、軸24に対して概して平行である。実施形態では、列のキャビティは、軸24に対して平行に完全に整列し、別の実施形態では、キャビティは、列内でねじれていてもよい。
【0249】
型キャビティの列からの製品Pの吐出は、キャビティが多孔質材料壁部(それを通って、加圧ガス(例えば、空気)が、各キャビティから製品Pを解放するように追い出される)によって境界を作られることによって促進/実行されてもよい。ここでは、知られているように、ドラムは、空気チャンネル22aを、型キャビティ25の各列について1つ備え、該空気チャンネル22aの中には、コンベヤ80の上の解放位置にて空気が吹き込まれる。空気のこのバーストは、各チャンネル22aを通過し、その後、型キャビティ25の関連付けられた列の多孔質材料壁部を通過する。システムは、図1を参照して説明されたものと同一であり得る。
【0250】
型部材ドライブMDは、好ましくは、電気ドライブ(例えば、サーボ制御された電気モーターを含む)であり、可変かつ制御可能であるドラム回転速度を可能にする。図10に描かれている設備の使用中、ドラム22は、非連続的な、多かれ少なかれ中断される方式で駆動されることが想定され、したがって、列が塊給送部材30の排出口と位置が合うようになることと同期されて、ドラム22の旋回の最中に、周期的な始動および停止、または、少なくとも周期的な減速および加速が存在する。したがって、ドライブMDは、型キャビティの列が、各列の充填プロセスの最中に、完全に停止するか、または、低い回転速度となることを引き起こすことが想定される。生産速度を最適化するために、ドラムは、その時、キャビティのさらなる列を排出口と位置が合った状態へと動かすために加速される。現行のサーボ制御された電気モーターは、型ドラム22のかかる周期的運動を可能にする。
【0251】
全般的な意味で、塊給送部材30は、対応する型キャビティ充填イベントにおいて型部材22の型キャビティの列の中へと食材の塊を移送するように適合しており、該対応する型キャビティ充填イベントは、型キャビティ25の列の中への食材の塊の第1の流れのモーメントおよび型キャビティが完全に充填され、かつ、その中における食材の塊の流れが終了するモーメントによって定められる。
【0252】
塊給送部材30は、ドラムの円形経路に対して直角をなし、かつ、ドラム22の軸24に対して平行である、長手方向軸を有する細長いチャンバー32を定めるハウジング31を有する。
【0253】
ハウジング31は、一対の離間した長い側壁33(長さを有し、かつ、この長手方向軸に対して概して平行である)を有する。短い端面壁34が、長い側壁33にそのそれぞれの長手方向端部にて相互接続する。さらに、ハウジング31は、充填位置にて型ドラム22に面する底壁36を有する。
【0254】
図10に示されている例では、本発明の第2の態様の文脈で好ましくは、底壁36は、少なくともチャンバーの長さにわたるスロットを備え、かつ、このスロットには、多数の型キャビティ25の列の経路にまたがるオリフィス付きの排出口を形成する排出口本体が配置され、食材の塊が前記のオリフィス付きの排出口を通って列の型キャビティの中へと流れるようになっている。
【0255】
塊給送部材30は、単一の細長いプランジャー40を備え、該単一の細長いプランジャー40は、チャンバーにスライド可能に受け入れられ、底壁36に対するプランジャー40の移動の範囲で、底壁36とは概して反対側に側壁32と端面壁33との間をスライドする。塊給送部材は一般的には水平軸タイプのドラム22の上面に配置されるので(場合によっては、鉛直方向に対していくぶん傾いて)、プランジャーはチャンバーにおいて上下に移動すると言えるであろう。
【0256】
図10では、1つの側壁33が導入口35を備え、該導入口35は、前記側壁の長さの大部分(好ましくは、ほぼチャンバー32の長さ)にまたがる1つ以上の導入開口部(ここでは1つの細長いスロット付きの開口部)によって形成される。この側壁32および反対側の側壁33ならびに端面壁34はすべて、導入口35の上を延びる部分を有する。
【0257】
バルブ60は、バルブアクチュエーター65によってオンデマンドでこの口35を開閉するように提供される。
【0258】
当該設備はさらに、プランジャー脈動アセンブリー70を有し、該プランジャー脈動アセンブリー70は、ドライブMDによって支配されるように、型キャビティ25の連続する列の、排出口との連続する位置合わせと同期されて、底壁に向かうプランジャー40の移動の範囲でプランジャー40の周期的な脈動運動を引き起こすように適合している。
【0259】
当該設備はさらに、コントローラー90を有し、該コントローラー90は、プランジャー脈動アセンブリー70、バルブアクチュエーター65および給送ポンプ5に連結される。
【0260】
コントローラー90は、導入口35のバルブ60を作動させるように適合しており(例えば、コンピューター化されたコントローラーが導入口35のバルブ60を作動させるようにプログラミングされ)、バルブ60が、型キャビティの列の、排出口との連続する位置合わせおよびプランジャー40の連続する脈動運動と同期されて開閉し、型キャビティの列が排出口と位置が合った時にバルブ60が閉じるようになっている。
【0261】
コントローラー90は、プランジャー脈動アセンブリー70を作動させるように適合しており、バルブ60が閉じた状態では、単一の細長いプランジャー40が、塊給送部材ハウジングの底壁に向かう脈動を実行し、そのことによってチャンバー32内の食材の塊における圧脈、および、排出口と位置が合った型キャビティの列の中への食材の塊の加圧移送を引き起こす。
【0262】
コントローラー90は、プランジャー40の連続する脈動の間にバルブ60を開け、かつ、給送ポンプ5を作動させるように適合しており、給送ポンプが、その時、食材の塊でチャンバー32を補充するようになっている(ここでは、ホースまたはチューブ63を通して)。
【0263】
好ましくは、プランジャー脈動アセンブリー70は、図10に示されているように、最も好ましくは細長いプランジャー40の上面の直上に、1つ以上の空気圧式アクチュエーター(最も好ましくは、空気圧式ベローアクチュエーター)71を有する。
【0264】
アセンブリー70はまた、加圧空気の源72を有し、該加圧空気の源72は、例えば、圧縮機、圧縮空気貯蔵タンク(加圧空気の供給が貯蔵される)およびバルブ(コントローラー90に連結され、かつ、1つ以上のアクチュエーター71への加圧空気の連続するバーストを解放するように導かれる)を含む。
【0265】
ここで示されているように、オリフィス付きの排出口(それを通して、キャビティの列が一気に充填される)を有することが想定される(例えば、家庭的な肉のパテの生産のために)。場合によっては、上記で説明されたようなプレートバルブがオリフィス付きの排出口と関連付けられ、該プレートバルブは、オンデマンドでオリフィスを開閉する。
【0266】
例えば、むしろ冷たい(例えば、凍結温度近くの)挽肉から家庭的なパテ製品を作る時、オリフィス付きの排出口を用いた実用的な実施形態は、プランジャー脈動アセンブリー70が、チャンバー32内の挽肉の塊において、10~20バールの圧力範囲に到達する圧脈を作り出すことを必要とするであろう。例えば、圧力ピークは、12~16バールに存在する。閉じたバルブ60は、この圧脈がバルブの上流に存在する塊に対して悪影響を有すること(例えば、それが長過ぎる期間過度に圧力をかけられることに起因して水分を失うことを引き起こすこと)を防止する。同時に、バルブ60を閉じることは、上流の塊が所望の圧脈の作成を減衰させることを回避する。上流では、塊は、例えば約5バールの圧力にて保持され得、前記圧力は、連続する圧脈の間にチャンバー32を補充するのに十分である。脈動の比較的高いピーク圧力と比較したバルブ60の上流の塊の比較的低い圧力は、このように、塊の質にとって、したがって、形成される最終製品Pにとって好ましい。氷点付近では、水分を含有している肉の塊は、むしろ、温度の小さい変化に影響を受けやすく、かつ、いくぶんいっそう冷たい時にはオリフィス付きの排出口を通る流れに対してはっきりといっそうの抵抗を示すことが把握されるであろう。このことは、脈動アセンブリーの適切な設定によって補償され得る。
【0267】
オリフィス付きの口の開閉を制御するためにプレートバルブとともに用いられる時、プレートバルブが実際にオリフィスを開ける前に脈動アセンブリーを始動させることが実用的であろう。このことは、プレートバルブが、型キャビティの中への塊の流入の実際のモーメントを支配することを引き起こす。同様に、時間的にプレートバルブによるオリフィスの実際の閉鎖を越えて圧脈を継続することが実用的であり得、塊に対する圧力が充填イベント全体を通して維持されるようになっている。その後、プレートバルブが閉じた状態で、圧脈は終了し、かつ、バルブ60はチャンバー32を補充するために開く。
【0268】
塊給送部材チャンバー32の中へと給送ポンプ5によってポンピングされる食材の塊の組成が、オリフィス付きの口本体におけるオリフィスに関連し、前記組成の食材の塊が、給送ポンプによって引き起こされる食材の塊の圧力の影響下ではオリフィス付きの口本体におけるオリフィスを通過し得ないようになっている本発明の第2の態様の実施形態もまた想定され得る。型キャビティの列の中へとオリフィスを通して塊を追い出すために、その後、脈動アセンブリー70を作動させ、増大した圧力を有する脈を引き起こし、前記の食材の塊が、オリフィス付きの口本体におけるオリフィスを通過するようになっている。このことは、例えば、本明細書で説明されるように、プレートバルブを用いて分配することを可能にするであろう。
【0269】
本明細書に記載の設備は、適切な位置に1つ以上の圧力センサーを有していてもよいことが把握されるであろう(例えば、当該設備における1つ以上の位置での実際の塊の圧力を判定するために)。例えば、ポンプと塊給送部材との間のチャンバー内および/または型キャビティ内の実際の塊の圧力を感知するために、1つ以上の圧力センサーが提供される。
【0270】
チャンバー32のサイズは、本発明の第1の態様または第2の態様による設備について同一であり得ることが把握されるであろう。
【0271】
図11aおよび図11bは、型ドラム400を示しており、該型ドラム400は、それぞれ多数の型キャビティ25の多数の列(例えば、401,402,403)を有する。これら列は、ドラム400の外表面の周方向に離間している。各列(ここでは、4つのキャビティの)は、多数のキャビティのグループを形成する。
【0272】
型ドラム100はさらに、空気ダクト411,412,413を備え、該空気ダクト411,412,413はそれぞれ、型キャビティの専用の列401,402,403に接続されるか、または、型キャビティの専用の列401,402,403と連通する。
【0273】
見られ得るように、列401,403の型キャビティはすべて同一であり、一方で、列402のキャビティは、別の形状の食料製品を作るためにデザインが異なる。
【0274】
図11aでは、ダクト411,413は、型ドラム400の1つの(目に見えない)端部に入口を有し(例えば、知られているように、ドラムの前方軸方向面に)、一方で、ダクト412は、ドラム400の反対側の軸方向端部に入口を有する(ここでも前方軸方向面に)。
【0275】
図11bは、ドラム400と、ドラム100と組み合されて用いられる加圧空気吐出システムとを示している。このシステムは、ドラム400におけるダクト411,412,413および加圧空気源を有し、該加圧空気源は、圧縮機151を有し、圧縮された空気用の2つの貯蔵タンク152a,bを有し、2つの圧力レギュレーターバルブ153a,b(それぞれ、各タンクにおける圧力を調整し、貯蔵タンクにおいて異なる圧力レベルを設定することを可能にする)を有し、かつ、各タンクの出口に空気制御バルブ154a,bを有する。
【0276】
また、旋回する型ドラムの前記の第1の軸方向端部に隣接して第1の空気放出器155aが配置され、型キャビティの前記列からの食料製品の吐出のために空気ダクト412へと第1の列の吐出空気圧にて空気を提供し、かつ、反対側の軸方向端部に隣接して第2の空気放出器155bが配置され、型キャビティの前記の第2の列からの食料製品の吐出のために前記の第2の空気ダクト411,413へと前記の第2の列の吐出空気圧にて空気を提供する。
【0277】
描かれているアプローチは、1つの列から隣の列へと異なる型キャビティを有する少なくとも2つの列の存在を考慮して、各列からの空気吐出を最適化することを可能にする。
【0278】
例えば、コントローラー90は、入力される標的パラメーターに基づいて、加圧空気源による、前記の第1のグループからの食料製品の吐出のための第1のグループの吐出空気圧および前記の第2のグループからの食料製品の吐出のための異なる第2のグループの吐出空気圧を自動的に設定するように適合している(例えば、コンピューター化されたコントローラーがプログラミングされる)。コントローラー90は、その時、バルブ154a,bを制御し、各タンクが所望の空気ダクトに接続され、かつ、型キャビティの列から製品を吐出するための適切な空気吐出を有するようになっている。
【0279】
同一のアプローチはまた、異なる型キャビティが列毎にまとめられてはおらず、しかし、例えば、1つの列がキャビティデザインの交互の繰り返しを有する型ドラムについて行われてもよい。
【0280】
図12を参照すると、型ドラム22は、方向Dにドラム回転軸24の周りを旋回するように、フレーム(例えば、図1に示されているデバイスの)によって回転可能に支持されると理解されることが把握されるであろう。所望されれば、ドラム22の回転は、連続する速度であり得、または、スタート・ストップ方式であり得、例えば、口18と連通する時に周期的に減速および加速して、停止した、または、低速の型キャビティまたは型キャビティの列を有する。
【0281】
図12は、加圧空気食料製品吐出システムを示しており、型ドラム22は、型キャビティ25へと延びる空気ダクト22aを有する(例えば、型キャビティの長手方向の列毎に1つの空気ダクト)。型キャビティ25の範囲を定める表面の少なくとも一部が、空気透過性である(例えば、多孔質材料(例えば、多孔質焼結金属)でできている)。各ダクト22aは、前記型キャビティ25のうちの1つ以上へと空気を輸送するように適合しており、前記空気が前記空気透過性型キャビティ表面部分を通過するようになっている。
【0282】
この空気吐出システムはさらに、加圧空気源150を有し、該加圧空気源150は、その製品解放位置(ここでは、コンベヤ80の上の円形軌道の底部付近)において1つ以上の型キャビティ25と関連付けられた空気ダクト22aへとその調整された吐出空気圧にて加圧空気を給送し、この製品解放位置において1つ以上の型キャビティからの成形された食料製品Pの吐出を促進し、かつ/または、引き起こすように作動可能である。
【0283】
吐出システムは、空気圧縮機151を有し、加圧空気貯蔵タンク152を有し、圧力調整バルブ153を有し、かつ、タンク152の出口に空気制御バルブ154を有する。この源150は、ドラム22付近の(例えば、ドラム22の軸方向端部の近くの)フレーム上に配置された空気放出器155へとその調整された吐出空気圧にて加圧空気を給送するように作動可能である。作動中、ドラムのダクト22aの入口は、空気放出器155をシーケンシャルに通り、かつ、それと位置が合い;バルブ154は、その時、一時的に開き、ダクト22aの中へと空気のバーストを放出する。この空気は、その後、前記ダクト22aに接続された1つ以上のキャビティ25の透過性表面から外に出るように流れ、かつ、本分野で知られているように、図12に描かれているように、製品解放位置において前記の1つ以上の型キャビティからの成形された食料製品の吐出を促進し、かつ/または、引き起こす。
【0284】
ドラムからの成形された製品の吐出のプロセスに加圧空気が用いられることに加え、加圧空気はここでまた、型ドラムの汚れに反作用するプロセスに用いられている(例えば、型キャビティの透過性表面上の残渣の層の蓄積に反作用する)。
【0285】
図12は、当該設備がさらに、型キャビティ空気パージアセンブリー250を有することを示しており、該型キャビティ空気パージアセンブリー250は、加圧空気食料製品吐出システムとは独立して作動可能かつ制御可能であり、かつ、前記の関連付けられた1つ以上の型キャビティの製品解放位置と充填位置との中間に位置するその型キャビティ空気パージ位置にある時に、加圧空気源から、1つ以上の型キャビティ25と関連付けられた前記空気ダクト22aのうちの前記の1つ以上へと加圧空気のバーストを給送し、成形された食料製品の吐出が起こった後であって、かつ、型キャビティにて製品を形成するために前記型キャビティを充填する前に、加圧空気の前記バーストによって食材の塊の残渣をゆるくすること、または、除去することを引き起こすように適合している。
【0286】
いっそう詳細には、型キャビティ空気パージアセンブリー250は、ここでは、第2の空気圧縮機251を有し、第2の加圧空気貯蔵タンク252を有し、第2の圧力調整バルブ253を有し、かつ、第2の空気タンク252の出口に第2の、またはパージ空気制御バルブ254を有する。このアセンブリーはさらに、第2の、または第1の空気放出器155に対して下流の空気放出器255を有し、該空気放出器255は、ドラム22付近(例えば、ドラム22の軸方向端部付近)でフレーム上に配置される。作動中、ドラムのダクト22aの入口は、空気パージ空気放出器255をシーケンシャルに通過し、かつ、それと位置が合い;バルブ254は、その時、一時的に開き、ダクト22aの中へと空気のバーストを放出する。空の型キャビティ25もしくは空のキャビティ25の列につながるダクト22aまたはダクト(複数)の中へと空気をバーストすることによって、食材の塊のあらゆる残渣が、残渣がゆるくなること、または、完全に動かされ、かつ、除去されることを引き起こす機械力に曝される。このプロセスは、当該設備が食料製品の生産のために作動中である間に行われ、かつ、前記生産を妨害しない。
【0287】
図12は、ドラム表面23に対してこの型キャビティ空気パージ位置に残渣収集器160が配置され、動かされた食材の塊の残渣を収集することを示している。例えば、残渣収集器は真空システムを含み、該真空システムは、あらゆる残渣を吸い取り、かつ、収集器容器の中へと残渣を搬送する(例えば、吸引ファンと、例えばサイクロン式セパレーターのようなセパレーターデバイスとを用いて)。
【0288】
空気吐出プロセスと空気パージプロセスとは、互いに独立して作動可能であることが把握されるであろう。このことは、例えば、好ましくは、例えばプログラミングされたコントローラー90によって、選択可能な頻度でアセンブリー250による空気の前記パージバーストを引き起こすことを可能にする(例えば、ドラムの多数の旋回毎にダクトに接続されたキャビティまたはキャビティの列毎に1つのバースト(例えば、ドラムが5回旋回する毎に一度))。
【0289】
例えば、空気パージの頻度は、当該設備のオペレーターによって、かつ/または、プログラミングされたコントローラー90上で実行される自動化されたルーチンに基づいて設定可能である。パージの頻度を設定する選択肢を有することによって、この目的での加圧空気の過度の消費を回避する一方で、効果的なパージが取得され得る。
【0290】
独立した空気パージを有することによってもたらされる別の可能性は、パージ空気バーストが、成形された食料製品の吐出の目的でダクトの中へと給送される空気とは別の圧力の空気を用いて実行されてもよいことである。例えば、パージ空気バーストは、吐出用よりもいっそう高圧の空気を用いて実行される(例えば、いっそう短期間で)。したがって、タンク252がタンク152より高い圧力で保持されることが想定され得る。
【0291】
オペレーターがパラメーター(例えば、パージ空気バーストの圧力、頻度、タイミングおよび/または期間)のうちの1つ以上を設定する代わりに、または、パラメーターのうちの1つ以上を設定することと組み合わせて、型キャビティ空気パージアセンブリーがコンピューター化されたコントローラー90(当該設備によって取り扱われる食材の塊、クリーニングされた型ドラムの最初の使用から経過した時間もしくは充填イベントの数、標的充填圧力のうちの少なくとも1つ、または、それらの任意の組み合わせに基づいて、パージのための空気のバーストを制御するようにプログラミングされた)によって制御されることが想定され得る。コントローラーは、バーストの圧力および/または期間を設定することを伴ってもよい。
【0292】
本明細書に記載のパージプロセスは、食料製品の成形もドラム5からのその吐出も妨害しないことが把握されるであろう。
【0293】
図13は、加圧空気食料製品吐出システムを示しており、型ドラム22は、型キャビティ25へと延びる空気ダクト22aを有する(例えば、型キャビティの長手方向の列毎に1つの空気ダクト)。型キャビティ25の範囲を定める表面の少なくとも一部が、空気透過性である(例えば、多孔質材料(例えば、多孔質焼結金属)でできている)。各ダクト22aは、前記型キャビティ25のうちの1つ以上へと空気を輸送するように適合しており、前記空気が前記空気透過性型キャビティ表面部分を通過するようになっている。
【0294】
この空気吐出システムはさらに、加圧空気源350を有し、該加圧空気源350は、その製品解放位置(ここでは、コンベヤ80の上の円形軌道の底部付近)において1つ以上の型キャビティ25と関連付けられた空気ダクト22aへとその調整された吐出空気圧にて加圧空気を給送し、この製品解放位置において1つ以上の型キャビティ10からの成形された食料製品Pの吐出を促進し、かつ/または、引き起こすように作動可能である。
【0295】
吐出システムは、第1の空気圧縮機351を有し、第1の加圧空気貯蔵タンク352を有し、第1の圧力調整バルブ353を有し、かつ、第1のタンク352の出口に第1の空気制御バルブ354を有する。
【0296】
この例では、吐出システムはまた、第2の空気圧縮機361を有し、第2の加圧空気貯蔵タンク362を有し、第2の圧力調整バルブ363を有し、かつ、第2のタンク362の出口に第2の空気制御バルブ364を有する。
【0297】
全般的に、前述した源150と同様、空気吐出システムは、ドラム22付近(例えば、ドラム22の軸方向端部付近)でフレーム上に配置された吐出空気放出器155へと、その調整された吐出空気圧にて加圧空気を給送するように作動可能である。作動中、ドラムのダクト22aの入口は、空気放出器155をシーケンシャルに通り、かつ、それと位置が合い、ダクト22aの中への吐出空気の導入を可能にする。この空気は、その後、前記ダクト22aに接続された1つ以上のキャビティ25の透過性表面から外に出るように流れ、かつ、本分野で知られているように、製品解放位置における前記の1つ以上のキャビティからの成形された食料製品の吐出を促進し、かつ/または、引き起こす。
【0298】
アセンブリー350は、吐出空気の圧力を調整し、単一の空気吐出イベントの最中に可変の圧力レベルで各空気ダクト22aへと空気を提供することを可能にすることが想定される(例えば、まずはいっそう低い空気圧にて、かつ、後でいっそう高い空気圧にて)。
【0299】
例えば、加圧空気は、比較的高圧で第1の空気貯蔵タンク352に貯蔵され、かつ、比較的低圧で第2の貯蔵タンク362に貯蔵される。バルブ354およびバルブ364の適切な制御によって、-単一の吐出イベントの最中に-、第1の空気貯蔵タンク352からの空気が吐出イベントの期間の一方の部分の最中にダクト22aの中へと解放され、かつ、第2の貯蔵タンク264からの空気が吐出イベントの期間の他方の部分の最中にダクト22aの中へと解放されるという効果が達成され得る。ダクト22aは、実用的な実施形態においては、1分毎に100を超えるダクト(例えば、1分毎に200~250のダクト)の速度にて放出器155を通ってもよいので、このことは、例えば直動形電磁バルブを用いて可能であるミリ秒ドメインにおけるバルブ354,364のタイミングの制御を伴ってもよい。バルブ354,364は、放出器155付近に配置されてもよい。
【0300】
図示されている設備の実用的な作動では、まず、第2の貯蔵タンク362のバルブ364は、比較的(第1の貯蔵タンク352におけるいっそう高い圧力と比べて)低い第2の圧力の空気がダクト22aの中へと給送され、例えば、キャビティ25からの成形された製品の初期の解放を引き起こすように開く。その後、非常に小さいラグタイムで、第1の貯蔵タンク352からのいっそう高圧の空気のバーストがバルブ354によって解放され、かつ、解放された製品Pがキャビティ25から効果的に放出されることを引き起こすのに用いられる。実施形態では、第1の空気圧の初期の適用およびその後のいっそう低い第2の空気圧の適用もまた想定され得る。
【0301】
図14aは、ドラム軸に対して概して平行である型キャビティの列521,522,523を有する型ドラム520を示している。キャビティの各列について、専用の空気ダクト524,525,526が、ドラムに提供される。これらダクト524,525,526は、ここではそれぞれ、ドラムの両方の軸方向端部に入口または開口部を有する(例えば、ここで描かれているようにドラム520の後部面に)。
【0302】
図14bは、ドラム520の経路の反対側の軸方向端部における2つの吐出空気放出器155a,bの提供を示しており、一方の空気放出器155aは、バルブ254を介して第1の貯蔵タンク252に接続され、かつ、第2の吐出空気放出器155bは、バルブ264を介して第2の貯蔵タンク262に接続される。この配置構成は、型キャビティから製品を吐出するために2つのレベルの空気圧バーストを取得することを可能にすることが把握されるであろう。
【0303】
単一の空気吐出イベントの最中の吐出空気の可変圧力レベル(例えば、2つの別個の圧力レベル)の使用は、成形された食料製品の解放および吐出を最適化するのに役立ち、かつ、この目的での加圧空気の使用を最適化するのに役立つであろう。所望されれば、単一の空気吐出イベントの期間にわたる空気圧の変化を取得するために、いっそう複雑な配置構成が可能であることが把握されるであろう(例えば、急速に反応する空気圧制御バルブを用いて)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14