(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-31
(45)【発行日】2022-09-08
(54)【発明の名称】引落口座登録サーバ及び引落口座の登録方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20120101AFI20220901BHJP
【FI】
G06Q40/02
(21)【出願番号】P 2020149125
(22)【出願日】2020-09-04
(62)【分割の表示】P 2019003008の分割
【原出願日】2019-01-10
【審査請求日】2020-09-04
(73)【特許権者】
【識別番号】598049322
【氏名又は名称】株式会社三菱UFJ銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100117592
【氏名又は名称】土生 哲也
(72)【発明者】
【氏名】内田 毅
(72)【発明者】
【氏名】田中 誉俊
(72)【発明者】
【氏名】島田 啓介
(72)【発明者】
【氏名】中田 萌
(72)【発明者】
【氏名】山口 圭子
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 駿輔
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 美和
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-148970(JP,A)
【文献】特開2019-113946(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が操作する利用者端末、及び、前記利用者の預金口座が開設された金融機関、又は前記利用者が支払う所定の料金の収納を代行する収納代行機関の少なくともいずれかのコンピュータシステムと、
インターネットを含むネットワークを介して接続された引落口座登録サーバであって、
前記利用者端末から受信した情報により特定された、利用者が口座振替のための引落口座に指定した預金口座の存在を、有効な預金口座の存在を確認可能な
銀行間のATMを相互接続するネットワークに照会して確認する口座確認手段と、
前記利用者端末から受信した前記利用者に関する利用者情報の送信者が、利用者本人であることを確認する本人確認手段と、
前記口座確認手段によって確認された預金口座の名義人が、前記本人確認手段によって本人確認が行われた利用者と同一人であると判断されると、前記預金口座を前記利用者が口座振替のための引落口座に利用する預金口座として、前記利用者と関連づけてデータベースに登録する口座登録手段と、
前記利用者端末から、所定の料金を口座振替によって引き落とすために必要な情報を受信すると、前記口座登録手段によってデータベースに前記利用者と関連づけて登録された預金口座に関する情報を含む、前記預金口座が開設されている金融機関に前記預金口座を前記口座振替のための引落口座として登録するための口座振替情報を、前記金融機関又は前記料金の収納を代行する収納代行機関に送信する口座振替情報送信手段と、
を備えることを特徴とする引落口座登録サーバ。
【請求項2】
前記口座振替情報送信手段は、前記利用者端末から受信した情報から前記料金を収納する収納先を特定し、前記収納先に関する情報を含む前記口座振替情報を、前記金融機関又は前記収納代行機関に送信すること
を特徴とする請求項1記載の引落口座登録サーバ。
【請求項3】
前記口座登録手段には、一の利用者に対して二以上の預金口座を関連づけて登録することが可能であり、
前記利用者端末から、前記口座登録手段に登録された利用者と関連づけられた二以上の預金口座のうち、口座振替に利用する一の預金口座の選択を受け付ける口座選択受付手段を備えていて、
前記口座振替情報送信手段は、前記口座選択受付手段が受け付けた預金口座に関する情報を、前記口座振替情報に含まれる預金口座に関する情報として送信すること
を特徴とする請求項1又は2記載の引落口座登録サーバ。
【請求項4】
利用者が操作する利用者端末、及び、前記利用者の預金口座が開設された金融機関、又は前記利用者が支払う所定の料金の収納を代行する収納代行機関の少なくともいずれかのコンピュータシステムと、
インターネットを含むネットワークを介して接続された引落口座登録サーバが、前記利用者端末から受信した情報により特定された、利用者が口座振替のための引落口座に指定した預金口座の存在を、有効な預金口座の存在を確認可能な
銀行間のATMを相互接続するネットワークに照会して確認する口座確認ステップと、
前記引落口座登録サーバが、前記利用者端末から受信した前記利用者に関する利用者情報の送信者が、利用者本人であることを確認する本人確認ステップと、
前記引落口座登録サーバが、前記口座確認ステップで確認された預金口座の名義人が、前記本人確認
ステップで本人確認が行われた利用者と同一人であると判断されると、前記預金口座を前記利用者が口座振替のための引落口座に利用する預金口座として、前記利用者と関連づけてデータベースに登録する口座登録ステップと、
前記引落口座登録サーバが、前記利用者端末から、所定の料金を口座振替によって引き落とすために必要な情報を受信すると、前記口座登録ステップで前記利用者と関連づけてデータベースに登録された預金口座に関する情報を含む、前記預金口座が開設されている金融機関に前記預金口座を前記口座振替のための引落口座として登録するための口座振替情報を、前記金融機関又は前記料金の収納を代行する収納代行機関に送信する口座振替情報送信ステップと、
を有することを特徴とする引落口座の登録方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口座振替に用いる引落用の預金口座を登録する、引落口座登録サーバ及び引落口座の登録方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
公共料金や家賃、月会費等の定期的に発生する料金の支払いには、銀行等の金融機関の預金口座から料金を自動的に引き落とす、口座振替がよく利用されている。こうした口座振替を登録するためには、銀行等の金融機関に預金口座を開設している利用者が、預金口座振替依頼書等の書類に必要事項を記入し、銀行等の金融機関への届出印を押印して、料金を収納する収納先の企業等や、料金収納を代行する収納代行機関に提出することが一般的である。
【0003】
収納先の企業等や収納代行機関に提出した預金口座振替依頼書等の書類の一部は、口座振替に指定された預金口座が開設されている銀行等の金融機関に回送されて、金融機関で口座振替の登録が行われる。このような手続による口座振替の登録までには一定の期間(通常は1~2ヶ月程度)を要するため、その期間をどのように短縮するかという課題に対処すべく、口座振替の登録手続のペーパーレス化の推進が求められている(例えば、特許文献1の段落0002-0003参照)。
【0004】
こうした課題に対して、口座振替を登録したい利用者が、ATMやインターネットバンキングを利用し、預金口座を開設済みの銀行等の金融機関のサーバに直接アクセスして、口座振替の申込みを行う口座振替契約システム等に関する発明が開示されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-92684号公報
【文献】特開2009-245457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1等に開示されたATMやインターネットバンキングを利用した発明は、口座振替の登録を容易にするものではあるが、各々の金融機関における手続は容易になったとしても、収納先の企業等から見ると、利用者である顧客によって取引のある金融機関が異なるため、顧客毎に各々が希望する金融機関に応じた口座振替による料金の支払い方法を案内しなければならず、事務処理が非常に煩雑となってしまうことが課題となっている。
【0007】
また、口座振替によって料金を支払う利用者から見ても、複数の金融機関に預金口座を開設していて、口座振替を利用する際にこれらの預金口座を使い分けたい場合、金融機関によって口座振替を登録するための手続が異なると却って面倒になり、結局は預金口座振替依頼書等の書類を用いた従来通りの方法を選んでしまい、インターネットバンキング等を利用した口座振替の登録が促進されないという問題がある。
【0008】
このように、口座振替のペーパーレス化を促進するためには、各々の金融機関におけるインターネットバンキング等による対応のみでは限界があり、口座振替を登録するための手続を容易にして、利用者である顧客、顧客が支払う料金を収納する企業等、口座振替に用いられる預金口座を開設している金融機関の各々における手続の効率化に資する、横断的な金融機関共通のプラットフォームが求められるところである。
【0009】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、口座振替の登録手続を容易にすることに資する、口座振替に用いる引落用の預金口座を登録する引落口座登録サーバ及び引落口座の登録方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような課題を解決する本発明は、利用者が操作する利用者端末、及び、前記利用者の預金口座が開設された金融機関、又は前記利用者が支払う所定の料金の収納を代行する収納代行機関の少なくともいずれかのコンピュータシステムと、ネットワークを介して接続された引落口座登録サーバであって、前記利用者端末から受信した情報により特定された、利用者が口座振替のための引落口座に指定した預金口座の存在を確認する口座確認手段と、前記利用者端末から受信した前記利用者に関する利用者情報の送信者が、利用者本人であることを確認する本人確認手段と、前記口座確認手段によって確認された預金口座が、前記本人確認手段によって本人確認が行われた利用者が保有する預金口座であると判断されると、前記預金口座を前記利用者が口座振替のための引落口座に利用する預金口座として、前記利用者と関連づけて登録する口座登録手段と、を備えていて、前記口座確認手段が預金口座の存在を確認するために用いられる口座情報には、カナ文字で記された口座名義人に関する情報が含まれ、前記本人確認手段が確認する利用者情報には、前記利用者の氏名の特定が可能な情報が含まれていて、前記口座登録手段は、前記利用者の携帯電話の電話番号をキーに取得した、カナ文字で記されたフリガナを含む携帯電話の契約者の氏名について、前記口座情報に含まれるカナ文字の口座名義人と前記契約者の氏名のカナ文字で記されたフリガナ、及び、前記利用者情報から特定される利用者の氏名と前記契約者の氏名が、少なくとも同一人であると判断されることを含む所定の条件に合致することによって、前記口座確認手段によって確認された預金口座が、前記本人確認手段によって本人確認が行われた利用者が保有する預金口座であると判断することを特徴とする引落口座登録サーバである。
【0011】
本発明では、利用者が口座振替を登録する預金口座が開設されている各々の金融機関のコンピュータシステムに、インターネットバンキング等によって直接アクセスするのではなく、本人確認を済ませた利用者が口座振替に用いる預金口座を本発明に係る引落口座登録サーバに登録するよう構成することによって、口座振替の登録時には本発明に係る引落口座登録サーバを介して、各々の金融機関に本人確認済みの利用者が口座振替のための引落口座に指定した預金口座に関する情報を提供できることとなり、口座振替を登録するための横断的な金融機関共通のプラットフォームが実現される。
【0012】
また、本発明は、前記口座確認手段が預金口座の存在を確認するために用いられる口座情報には、カナ文字で記された口座名義人に関する情報が含まれ、前記本人確認手段が確認する利用者情報には、前記利用者の氏名の特定が可能な情報が含まれていて、前記口座登録手段は、前記利用者の携帯電話の電話番号をキーに取得した、カナ文字で記されたフリガナを含む携帯電話の契約者の氏名について、前記口座情報に含まれるカナ文字の口座名義人と前記契約者の氏名のカナ文字で記されたフリガナ、及び、前記利用者情報から特定される利用者の氏名と前記契約者の氏名が、少なくとも同一人であると判断されることを含む所定の条件に合致することによって、前記口座確認手段によって確認された預金口座が、前記本人確認手段によって本人確認が行われた利用者が保有する預金口座であると判断することを特徴とすることもできる。
【0013】
このように構成すると、口座振替に用いられる預金口座の口座名義人がカナ文字で、本人確認の行われた利用者の氏名が漢字等を含む文字で認識された場合であっても、口座名義人が本人確認の行われた利用者と同一人であると、簡易な方法によって判断することが可能になる。
【0014】
また、本発明は、前記口座登録手段が登録した預金口座に関する情報を、前記預金口座が開設されている金融機関のコンピュータシステムに送信する口座情報送信手段を備えることを特徴とすることもできる。
【0015】
このように構成すると、口座振替に用いられる預金口座が開設された金融機関でも、自らが管理する利用者の預金口座が口座振替のための引落口座に指定されたことを、速やかに了知することが可能になる。
【0016】
また、本発明は、利用者端末から受信した情報から、口座振替によって所定の料金を収納する収納先を特定する収納先特定手段と、前記収納先に関する情報と、前記口座登録手段に前記利用者と関連づけて登録された預金口座に関する情報を、前記預金口座が開設されている金融機関又は前記所定の料金の収納を代行する収納代行機関に、収納情報として送信する収納情報送信手段と、を備えることを特徴とすることもできる。
【0017】
このように構成すると、口座振替に用いられる預金口座が開設された金融機関は、自らが管理する利用者の預金口座が口座振替のための引落口座に指定されたことだけでなく、利用者が口座振替を登録した収納先に関する情報も、ネットワークを介してペーパレスで取得することが可能になる。
【0018】
さらに、上記の構成において、本発明は、前記口座登録手段には、一の利用者に対して二以上の預金口座を関連づけて登録することが可能であり、前記口座登録手段に登録された、利用者と関連づけられた二以上の預金口座のうち、口座振替に利用する一の預金口座の選択を受け付ける口座選択受付手段を備えていて、前記収納情報送信手段は、前記口座選択受付手段が受け付けた預金口座に関する情報を、前記収納情報に含めて送信することを特徴としてもよい。
【0019】
このように、利用者が複数の預金口座を口座振替のための引落口座に利用する預金口座として登録することが可能な構成とすれば、口座振替を利用する収納先の指定時に、あわせて引落口座に利用する預金口座を選択することによって、利用者は収納先毎に異なる預金口座を、引落口座に利用する預金口座として容易に登録することが可能になる。
【0020】
さらに、上記の構成において、本発明は、前記収納先特定手段によって特定された収納先に関する情報と前記収納情報送信手段が送信した預金口座に関する情報を、前記収納先が収納する所定の料金を前記預金口座から引き落とす引落情報として、関連づけて登録する引落情報登録手段と、前記引落情報登録手段に登録された引落情報のうち、いずれかの引落情報の削除要求を受け付けると、前記引落情報登録手段から前記引落情報を削除し、前記引落情報から特定される預金口座が開設されている金融機関又は前記所定の料金の収納を代行する収納代行機関に、前記引落情報に対応する口座振替の停止要求を送信する停止要求送信手段と、を備えることを特徴としてもよい。
【0021】
このように構成すると、利用者は口座振替によって料金を支払っている収納先への支払いを停止したい場合に、収納先や金融機関に直接連絡して各々の指定する手続を行わなくても、簡単な手続で口座振替を停止することが可能になる。
【0022】
さらに、上記の構成において、本発明は、前記収納先特定手段によって特定される収納先に、前記利用者に対する口座振替による所定の料金収納の請求の有無を照会する請求照会手段を備えていて、前記収納情報送信手段は、前記請求紹介手段によって前記請求が有ることが確認された場合に、前記収納情報を送信することを特徴としてもよい。
【0023】
このように構成すると、口座振替の登録前に、対象となる請求の有無について収納先への確認が行われるため、実際は存在しない請求に対して誤って口座振替の登録が行われる事態が生じるのを防ぐことができる。
【0024】
また、本発明は、前記口座確認手段は、前記利用者端末から受信したキャッシュカード又は預金通帳を撮影した画像を読み込んで、前記預金口座を認識し、前記本人確認手段は、前記利用者端末から受信した本人証明書類を撮影した画像に含まれる利用者の画像と前記利用者端末で撮影した利用者の画像の照合、又は、前記利用者端末から受信した本人証明書類から読み取られた電子証明書の公的認証機関への照会によって、前記利用者情報の送信者が利用者本人であることを確認することを特徴とすることもできる。
【0025】
このように構成すると、利用者は、口座振替を登録したい預金口座のキャッシュカード等の画像と、運転免許証やマイナンバーカード等の本人確認書類の画像、あるいはマイナンバーカード等から読み取った本人確認のための電子証明書を、スマートフォン等の利用者端末から送信することによって、ペーパーレスで口座振替を登録することが可能になる。
【0026】
また、本発明は、本発明に係る引落口座登録サーバによって実行される、引落口座の登録方法に関する発明として特定することもできる。
【0027】
本発明に係る引落口座の登録方法は、利用者が操作する利用者端末、及び、前記利用者の預金口座が開設された金融機関、又は前記利用者が支払う所定の料金の収納を代行する収納代行機関の少なくともいずれかのコンピュータシステムと、ネットワークを介して接続された引落口座登録サーバが、前記利用者端末から受信した情報により特定された、利用者が口座振替のための引落口座に指定した預金口座の存在を確認する口座確認ステップと、前記引落口座登録サーバが、前記利用者端末から受信した前記利用者に関する利用者情報の送信者が、利用者本人であることを確認する本人確認ステップと、前記引落口座登録サーバが、前記口座確認ステップで確認された預金口座が、前記本人確認ステップで本人確認が行われた利用者が保有する預金口座であると判断されると、前記預金口座を前記利用者が口座振替のための引落口座に利用する預金口座として、前記利用者と関連づけて登録する口座登録ステップと、を有していて、前記口座確認ステップで預金口座の存在を確認するために用いられる口座情報には、カナ文字で記された口座名義人に関する情報が含まれ、前記本人確認ステップで確認する利用者情報には、前記利用者の氏名の特定が可能な情報が含まれていて、前記口座登録ステップにおいて、前記引落口座登録サーバは、前記利用者の携帯電話の電話番号をキーに取得した、カナ文字で記されたフリガナを含む携帯電話の契約者の氏名について、前記口座情報に含まれるカナ文字の口座名義人と前記契約者の氏名のカナ文字で記されたフリガナ、及び、前記利用者情報から特定される利用者の氏名と前記契約者の氏名が、少なくとも同一人であると判断されることを含む所定の条件に合致することによって、前記口座確認ステップで確認された預金口座が、前記本人確認ステップで本人確認が行われた利用者が保有する預金口座であると判断することを特徴とする引落口座の登録方法である。
【0028】
また、本発明に係る引落口座の登録方法は、先に説明した本発明に係る引落口座登録サーバの各々の構成によって実行される、引落口座の登録方法に関する発明として特定することもできる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によると、利用者が口座振替を登録するための横断的な金融機関共通のプラットフォームが実現されるので、利用者が公共料金や家賃、月会費等の料金の支払いに口座振替を利用する際の、利用者、料金の収納先企業等、口座振替に用いられる預金口座を開設している金融機関の各々における口座振替を登録するための手続の効率化と、ペーパレス化の推進に大きく貢献することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明に係る引落口座登録サーバ実施形態の概要を示す図である。
【
図2】本発明に係る引落口座登録サーバの構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明による口座振替の登録の具体例を示す第1の図である。
【
図4】本発明による口座振替の登録の具体例を示す第2の図である。
【
図5】本発明による口座振替の登録の具体例を示す第3の図である。
【
図6】本発明に係る引落口座登録サーバよる口座振替の登録の第1の処理フロー(預金口座と収納先を同時に登録するケース)を示したフローチャートである。
【
図7】
図6の処理フローにおける一部の処理を詳細に示した第1のフローチャートである。
【
図8】
図6の処理フローにおける一部の処理を詳細に示した第2のフローチャートである。
【
図9】
図6の処理フローにおける一部の処理を詳細に示した第3のフローチャートである。
【
図10】本発明に係る引落口座登録サーバよる口座振替の登録の第2の処理フロー(預金口座を先に登録するケース)を示したフローチャートである。
【
図11】本発明に係る引落口座登録サーバよる口座振替の登録の第3の処理フロー(預金口座を追加で登録するケース)を示したフローチャートである。
【
図12】本発明に係る引落口座登録サーバよる口座振替の登録の第4の処理フロー(預金口座の登録後に収納先を登録するケース)を示したフローチャートである。
【
図13】本発明に係る引落口座登録サーバよる登録された口座振替の一部を停止する処理フローを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明を実施するための形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。尚、以下の説明は本発明の実施形態の一例を示したものであって、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではない。
【0032】
図1は、本発明に係る引落口座登録サーバ実施形態の一例について、その概要を示したものである。
図1において、スマートフォン等の顧客端末からインターネットを介してアクセスすることが可能であり、銀行システム(A銀行-C銀行システム)等の金融機関のコンピュータシステムとネットワークで接続された引落口座登録サーバが、本発明に係る引落口座登録サーバに該当する。
【0033】
公共料金や家賃、月会費等の料金の支払いを口座振替によって行いたいと考える、本発明の利用者である顧客は、スマートフォン等の顧客端末で実行されるアプリケーションプログラム等を用いて、引落口座登録サーバのデータベースに、口座振替のための引落口座に利用する預金口座を登録する。預金口座を登録する際には、引落口座登録サーバから統合ATMネットワークに照会して預金口座の存在を確認するとともに、顧客端末から送信された本人確認書類に含まれる顔写真の画像と顧客が撮影した自らの顔写真の画像の照合等によって、顧客の本人確認を行う。
【0034】
本人確認済みの顧客について、口座振替のための引落口座に利用する預金口座の存在が確認されると、顧客と引落口座に利用される預金口座に関する情報が関連付けられて、引落口座登録サーバのデータベースに登録される。その際に、本人確認に用いられた顧客の氏名が漢字を含む文字で認識され、預金口座の口座名義人がカナ文字で認識されていれば、両者が同一人であるかの確認が必要になるため、顧客端末から顧客の携帯電話の電話番号を受け取り、携帯キャリア情報サーバへの照会により携帯電話の契約者情報を取得して、カナ文字及び漢字を含む文字で記された契約者の氏名と照合することによって、両者の一致を確認する。
【0035】
引落口座登録サーバに登録された顧客が口座振替のための引落口座に利用する預金口座に関する情報は、その預金口座が開設されている金融機関のコンピュータシステム(A銀行システム-C銀行システム等)にも送信される。
【0036】
顧客が所定の料金を支払う収納先からの請求に基づいて、顧客端末から収納先に関する情報を送信すると、当該請求の有無等について必要に応じて収納先サーバへの照会を行った上で、収納先に関する情報も引落口座登録サーバのデータベースに登録される。金融機関のコンピュータシステム(A銀行システム-C銀行システム等)や収納を代行する収納代行機関のサーバにも、顧客が口座振替のための引落口座に利用する預金口座に関する情報と合わせて、収納先に関する情報が送信される。
【0037】
以上の構成によって、引落口座登録サーバは、顧客が様々な料金の支払いに口座振替の利用を登録するための、横断的な金融機関共通のプラットフォームとして機能することになる。引落口座登録サーバには、一の顧客が複数の異なる金融機関の預金口座を登録することもできるので、顧客は収納先を指定する度に、口座振替に利用する預金口座を使い分けることが可能であり、顧客が引落口座登録サーバに登録された収納先に関する情報を削除することによって、当該収納先に支払う料金の口座振替による引落を停止することも可能になる。
【0038】
図2は、本発明に係る引落口座登録サーバの構成の一例を、機能毎のブロックによって示したものである。
図2において、顧客端末20や銀行システム70等とネットワークを介して接続された引落口座登録サーバ10が、本発明に係る引落口座登録サーバに該当する。
【0039】
引落口座登録サーバ10には、CPU、メインメモリ、HDD等の補助記憶装置を備え、インターネットを含むネットワークとの接続機能を有するコンピュータが用いられて、補助記憶装置に格納されたプログラムがメインメモリに読み出され、CPUで演算処理を実行することによって、所定の機能が実現される。
【0040】
引落口座登録サーバ10を構成するコンピュータの物理的な構成は特に限定されるものではなく、本発明における口座振替のための引落口座に利用する預金口座を登録する機能以外の機能が、同一のコンピュータに備えられるものであってもよい。また、本発明に必要な各々の機能は、物理的に一台のコンピュータによって実現されるものであってもよいし、複数のコンピュータを用いて実現されるものであってもよい。
【0041】
引落口座登録サーバ10の情報送受信部11、収納先照会部12、口座確認部13、本人確認部14、携帯電話情報照会部15、本人照合部16、情報登録部17、口座振替停止処理部18は、いずれも機能的に特定されるものであって、HDD等の補助記憶装置に格納された各部の機能に対応するプログラムがメインメモリに読み出され、CPUで演算処理を実行することによって、各部に対応する機能が実現される。
【0042】
引落口座登録サーバ10の顧客情報格納部19(顧客マスタ191、口座情報192、収納先情報193等が格納される)には、HDD等の補助記憶装置の所定の記憶領域が割り当てられる。これらの記憶領域は物理的に一台のコンピュータに設けられることを要件とするものではなく、データベースサーバを構成するコンピュータ等の複数のコンピュータに設けられるものであってもよい。
【0043】
顧客端末20には、スマートフォンやタブレット型コンピュータ、PC等のネットワーク端末が用いられるが、インターネットを介して引落口座登録サーバ10にアクセスして情報の入出力が可能であれば、その構成は特に限定されるものではない。但し、後に説明するキャッシュカードや本人確認書類の撮影等の利便性を考慮すると、カメラ機能やNFC読込機能を備えた、スマートフォンの利用が特に好適である。
【0044】
収納先サーバ30、認証機関サーバ50、携帯キャリア情報サーバ60、収納代行機関サーバ80の構成についても、インターネット等のネットワークを介して情報の送受信が可能なコンピュータシステムであれば、その構成は特に限定されるものではない。統合ATMネットワーク40は、銀行間のATM等を相互接続するネットワークであり、このネットワークに照会することによって、預金口座の存在を確認することができる。銀行システム70は、銀行の預金口座を管理するホストコンピュータ等を含む、銀行等の金融機関の業務のために運用されるコンピュータシステムである。
【0045】
以上の構成を前提にして、
図3-
図13を用いながら、本発明に係る引落口座登録サーバよる口座振替のための引落口座の登録方法等について説明する。
【0046】
まず、利用者である顧客が、口座振替のための引落口座に利用する預金口座を登録するための顧客端末20における操作について、
図3を用いて説明する。公共料金や家賃、月会費等の料金の支払いを口座振替によって行いたいと考える顧客には、顧客に請求される支払い内容に関する情報(支払い先となる収納先の企業等を特定する情報の他、必要に応じて収納先の企業等で顧客を識別するための会員番号等、定額料金の場合は毎回の引落額等を加えた情報)が、ユニークな二次元コードの形式で収納先の企業等から提供される。尚、ここで支払い内容に関する情報を提供する手段は二次元コードに限定されるものではなく、それらを文字で表した書面やメール、一次元のバーコード、数字や文字からなるコード等を用いることとしてもよい。
【0047】
二次元コードを受け取った顧客は、顧客端末20を操作して、引落口座登録サーバ10にアクセスして口座振替のための引落口座に利用する預金口座を登録するためのアプリ(アプリケーションプログラム)を起動する。このアプリの種別も特に限定されるものではなく、例えば、顧客端末20に専用のアプリをダウンロードさせる方法の他、メッセージアプリに付加的な機能として追加するものであってもよいし、Webブラウザ上で動作するアプリを採用することとしてもよい。
【0048】
顧客端末20にアプリを起動した顧客は、顧客端末20に備えられたカメラで、収納先から提供された二次元コードと、その収納先に支払う料金の口座振替による引落に利用したい預金口座のキャッシュカードと、顔写真の画像が表示されている運転免許証やマイナンバーカード等の顧客の本人確認に用いられる本人確認書類と、顧客自身の顔写真(静止画でも動画でもよい)を撮影する。キャッシュカードについては、預金通帳を代用することとしてもよい。
【0049】
顧客端末20に備えられたカメラで撮影されたこれらの画像のイメージファイルは、引落口座登録サーバ10に送信されることになるが、各々のイメージファイルは、以下の目的で用いられるものである。
【0050】
収納先から提供された二次元コードについては、二次元コードから、収納先の企業等を識別する収納先コードの他、必要に応じてオプションで追加される、収納先における本支店コード、収納先が顧客に割り当てた会員番号、請求料金が定額の場合は各回の引落金額等の情報(
図3のA)が読み取られて、これらは収納先の特定や、対象となる請求の照会に用いられる。
【0051】
口座振替のための引落口座として利用したい預金口座のキャッシュカードを撮影した画像からは、金融機関を識別する金融機関コードと、金融機関の本支店を識別する店番、預金口座の口座番号、カナ文字で記載された顧客の氏名等の口座情報(
図3のB)が読み取られて、口座振替のための引落口座として利用したい預金口座の特定に用いられる。尚、キャッシュカードに代えて、預金口座の通帳を撮影した画像を預金口座の特定に用いることとしてもよい。
【0052】
運転免許証やマイナンバーカード等の本人確認書類を撮影した画像からは、漢字等を含む文字で記された顧客の氏名と、生年月日や住所が読み取られる他、顧客の顔写真の画像も含まれている(
図3のC)。本人確認書類に表示されている顧客の顔写真の画像は、顧客端末20に備えられたカメラで撮影された顧客の顔写真の画像(自撮画像、
図3のD)との照合によって、顧客の本人確認が行われる。尚、顧客の本人確認はこうした顔写真の画像の照合ではなく、例えば、本人確認書類として用いるマイナンバーカードのICチップに格納された電子証明書を顧客端末20のNFC機能によって読み取り、この電子証明書を認証機関に照会して本人確認を行うこととしてもよい。
【0053】
また、顧客端末20からは、顧客が契約している携帯電話の電話番号も引落口座登録サーバ10に送信される。顧客の携帯電話の電話番号は顧客が入力することとすればよいが、顧客端末20がスマートフォン等の携帯電話であり、起動したアプリが携帯キャリアの提供するメッセージアプリ等の携帯電話の電話番号をキーに立ち上げられるものである場合は、起動時に認識された携帯電話の電話番号を、アプリに自動送信させることもできる。
【0054】
以上に説明した、収納先から提供された二次元コード、口座振替のための引落口座として利用したい預金口座のキャッシュカード、運転免許証やマイナンバーカード等の本人確認書類を撮影した画像のイメージファイルから読み取られる情報(
図3のA-C)は、顧客端末20から引落口座登録サーバ10へはイメージファイルのまま送信され、引落口座登録サーバ10でのOCR読込処理によって認識されることとすればよい。以下もその前提で説明するが、こうしたイメージファイルを認識して必要な情報を抽出する処理を顧客端末20で実行して、引落口座登録サーバ10には各々の処理に必要な情報のみを送信する構成としてもよい。
【0055】
図4は、
図3を用いて説明した情報を、顧客端末20から情報送受信部11で受信した引落口座登録サーバ10において、口座振替のための引落口座に利用する預金口座を登録するために実行される処理を示したものである。
【0056】
収納先から提供された二次元コードからは、収納先照会部12において、収納先の企業等を識別する収納先コードの他、オプションとして追加されている場合には、収納先における本支店コード、収納先が顧客に割り当てた会員番号、請求料金が定額の場合は各回の引落金額等の情報(
図3のAと同じ
図4のA)が読み取られるが、収納先コードによって収納先の企業等を特定するとともに、収納先コードによって特定される収納先の企業等の収納先サーバ30に、オプションとして追加された会員番号等の情報を送信して、対象となる請求の有無を照会することができる。この工程は省略することも可能であるが、これを実行することによって、口座振替の登録前に対象となる請求の有無の確認が行われるため、実際は存在しない請求に対して誤って口座振替の登録が行われる事態の発生を防止することができる。
【0057】
口座振替のための引落口座として利用したい預金口座のキャッシュカードを撮影した画像からは、口座確認部13において、金融機関を識別する金融機関コードと、金融機関の本支店を識別する店番、預金口座の口座番号、カナ文字で記載された顧客の氏名等の口座情報(
図3のBと同じ
図4のB)が読み取られるが、こうした情報から口座振替のための引落口座として利用したい預金口座を特定するとともに、これらの情報を統合ATMネットワーク40に照会して、特定された金融機関の預金口座が有効な預金口座であるかを確認する。
【0058】
運転免許証やマイナンバーカード等の本人確認書類を撮影した画像からは、本人確認部14において、漢字等を含む文字で記された顧客の氏名、生年月日、住所等の顧客を特定可能な情報と、顧客の顔写真の画像が認識される(
図3のCと同じ
図4のC)。顧客の顔写真の画像は、顧客端末20から送信された顧客の自撮画像(
図3のDと同じ
図4のD)と照合されて、同一人と判断できる所定の条件に合致すれば、これらの情報を送信した送信者が顧客本人であると確認することができる。こうした同一人であることを判断するための条件は、顔写真の画像の照合のみに限定されるものではなく、例えば、本人確認書類から読み取った顧客の氏名、生年月日、住所等の顧客の特定に用いられる所定の情報が、後に説明する携帯電話の契約者情報と一致することを条件に加えることとしてもよい。
【0059】
また、顧客の本人確認を行う方法は、こうした顔写真の画像の照合に限定されるものではなく、例えば、顧客端末20から送信された、顧客のマイナンバーカード等から読み取った電子証明書を、電子証明書の認証機関の認証機関サーバ50に照会して、本人確認を行うこととしてもよい。
【0060】
さらに、携帯電話情報照会部15では、顧客端末20から受信した顧客の携帯電話の電話番号(
図3のEと同じ
図4のE)を携帯キャリア情報サーバ60に送信して、顧客が契約している携帯電話の契約者情報を照会する。
【0061】
顧客の携帯電話の電話番号をキーに携帯キャリア情報サーバ60から取得した携帯電話の契約者情報には、カナ文字で記されたフリガナを含む携帯電話の契約者である顧客の氏名が含まれているので、口座確認部13でキャッシュカードを撮影した画像から読み取ったカナ文字の預金口座の口座名義人と、携帯電話の契約者情報に含まれる契約者の氏名のカナ文字で記されたフリガナが一致し、かつ、本人確認部14で本人確認書類を撮影した画像から読み取った漢字等を含む文字で記された顧客の氏名と、携帯電話の契約者情報に含まれる漢字等を含む文字で記された契約者の氏名が一致すれば、口座確認部13で有効な預金口座であることが確認された預金口座が、本人確認部14で本人確認済みの顧客が保有する預金口座であると判断することができるので、口座確認部13で確認された預金口座に関する口座情報と、本人確認部14で本人確認済みの顧客に関する情報を、紐付けて管理することが可能になる。
【0062】
尚、ここでのカナ文字や漢字を含む文字で記された氏名の一致は、厳密な一致を必須の要件とするものではなく、読取りの精度や字体の差異等を考慮して、一定の誤差を許容することとしてもよい。また、携帯電話の契約者情報に含まれる生年月日や住所等の情報を、本人確認書類から読み取った顧客に関する情報と照合して、本人確認部14における本人確認に用いることとしてもよい。預金口座の特定に預金通帳の画像を用いた場合は、通常は預金通帳には漢字等の文字で記された口座名義人の氏名が記載され、カナ文字による照合は不要となるので、携帯電話の契約者情報を取得する工程は省略することとしてもよいし、携帯電話の契約者の生年月日や住所等の情報を、本人確認部14における本人確認に用いることとしてもよい。
【0063】
以上のように確認された顧客の氏名等を含む顧客に関する情報、顧客が口座振替のための引落口座として利用する預金口座の口座情報、収納先に関する収納先情報が、情報登録部17によって、それぞれ顧客マスタ191、口座情報192、収納先情報193として、顧客情報格納部19に各々を関連付けて登録される。
【0064】
図5は、顧客情報格納部19に登録されたこれらの情報の例であるが、顧客毎に割り当てられた顧客を識別する顧客ID毎に設けられたレコードには、顧客端末20から受信した顧客の携帯電話の電話番号(
図3、
図4のE)、本人確認書類を撮影した画像から読み取った漢字等の文字で記された顧客の氏名(
図3、
図4のCに含まれる)、キャッシュカードを撮影した画像から読み取ったカナ文字で記された顧客の氏名のフリガナ(
図3、
図4のBに含まれる)、本人確認書類を撮影した画像から読み取った顧客の生年月日と住所(
図3、
図4のCに含まれる)、これらの情報について本人確認部14で本人確認が行われた日時と本人確認に用いられた書類等の、顧客マスタ191に対応する情報が記録されている。
【0065】
また、口座確認部13によって確認された、顧客が口座振替のための引落口座として利用する預金口座の銀行・支店名と口座番号等(
図3、
図4のBに含まれる)の口座情報192が、顧客マスタ191に関連付けて記録されている。こうした口座情報192は、顧客が収納先によって複数の預金口座を使い分けたいというニーズに対応できるように、顧客IDによって識別される一の顧客の顧客マスタ191について、複数の預金口座の口座情報192を登録することが可能となっている。
【0066】
さらに、収納先照会部12で照会された、口座振替によって所定の料金を支払う収納先を識別する収納先コード等(
図3、
図4のAに含まれる)の収納先情報193が、口座振替のための引落口座として利用する預金口座の口座情報192に関連付けて記録されている。こうした収納先情報193は、複数の収納先について、同じ預金口座を口座振替のための引落口座に指定できるように、銀行・支店名と口座番号によって特定される一の預金口座の口座情報192に対して、複数の収納先の収納先情報193を登録することが可能となっている。
【0067】
以上のように、情報登録部17によって登録される顧客マスタ191、口座情報192、収納先情報193に含まれる預金口座や収納先コード等の情報は、情報送受信部11によって、口座振替のための引落口座として利用する預金口座が開設されている各々の金融機関が口座振替を登録するための要件に応じて、当該金融機関のコンピュータシステムである銀行システム70や、収納先の企業等に代わって収納を代行する収納代行機関のコンピュータシステムである収納機関サーバ80に送信される。銀行システム70や収納機関サーバ80への情報の送信は、プッシュ型で配信するものであってもよいし、プル型で銀行システム70や収納機関サーバ80から引落口座登録サーバ10にアクセスして、必要な情報をダウンロードする構成としてもよい。
【0068】
以上に説明した、引落口座登録サーバ10によって実行される口座振替を登録する処理フローについて、
図6のフローチャートに沿って説明する。
【0069】
顧客端末20から送信された、二次元コードの画像等の収納先を特定する情報、キャッシュカードを撮影した画像、運転免許証等の本人確認書類を撮影した画像、携帯電話の電話番号を情報送受信部11で受信すると(S01)、収納先照会部12が起動され、二次元コードの画像等の収納先を特定する情報から認識される収納先コードや収納先において顧客を識別する会員番号等の収納先情報を収納先サーバ30に送信して、対応する請求の有無を照会する(S02)。尚、二次元コードの画像等を認識して収納先コード等を特定する処理は、顧客端末20側で行って認識された収納先コード等の情報を引落口座登録サーバ10に送信することとしてもよいし、二次元コードの画像等を引落口座登録サーバ10に送信して、引落口座登録サーバ10側で収納先コード等の情報を認識することとしてもよい。また、こうした収納先サーバ30への照会は必須の工程ではなく、省略することもできる。
【0070】
対応する請求が存在することが確認されると、口座確認部13が起動されて、キャッシュカードを撮影した画像を読み込んで特定した預金口座が、有効な預金口座であるかを確認する(S03)。
図7のフローチャートは、この工程における詳細な処理フローを示したものである。
【0071】
まず、顧客端末20から受信したキャッシュカードを撮影した画像のOCR処理によって、顧客が口座振替のための引落口座として利用するために指定した預金口座の金融機関コード、店番、口座番号(これらの情報は、顧客情報格納部19に格納される口座情報192に用いられる)、カナ文字で記された口座名義人の氏名(この情報は、顧客情報格納部19に格納される顧客マスタ191に用いられるが、口座情報192に含めることとしてもよい)等を読み込んで(S031)、読込みが成功すれば(S032がYes)、読み込んだ情報(金融機関コードは対応する銀行名等、店番は対応する支店名等に置き換えて、顧客端末20に表示させることとすればよい)の確認・修正依頼を、情報送受信部11から顧客端末20に送信する(S033)。
【0072】
顧客がこれらの情報について必要であれば修正を行い、正しい情報と確認して顧客端末20で所定の操作を行うと、これを受け付けた口座確認部13はS031で読み込んだ口座番号等の情報が正しい情報と判断して(S034がYes)、統合ATMネットワーク40に金融機関コード、店番、口座番号、カナ文字で記された口座名義人の氏名等の預金口座を特定する情報を送信して、これらの情報から特定される預金口座が有効な預金口座であるかを照会する(S035)。統合ATMネットワーク40から当該預金口座が有効な預金口座として存在するという回答の返信を受け付けると(S036がYes)、キャッシュカードを撮影した画像を読み込んで特定した預金口座が、有効な預金口座であることが確認される(S037)。
【0073】
尚、キャッシュカードを撮影した画像から預金口座の金融機関コード等の必要な情報を読み込めない場合(S032がNo)、顧客が顧客端末20に表示された口座番号等の情報が正しくないと判断した場合(S034がNo)、統合ATMネットワーク40からの当該預金口座が有効な預金口座として存在していないという回答の返信を受け付けた場合(S036がNo)には、所定のエラー処理が行われる。
【0074】
また、キャッシュカードを撮影した画像のOCR処理や、OCR処理により読み取った口座番号等を顧客に確認させるための処理の全部又は一部を、顧客端末20のアプリケーションで実行することとしてもよく、その場合、OCR処理を行って顧客が確認した口座番号やカナ文字で記された口座名義人の氏名等の情報が、顧客端末20から引落口座登録サーバ10に送信されることになる。
【0075】
図6のフローチャートに戻ると、続いて、本人確認部14が起動され、運転免許証等の本人確認書類を撮影した画像を読み込んで、漢字等の文字で記された顧客の氏名や、生年月日、住所等(これらの情報は、顧客情報格納部19に格納される顧客マスタ191に用いられる)を特定するとともに、運転免許証等の本人確認書類を撮影した画像を送信した送信者が顧客本人であるか否かを確認する、本人確認のための処理を実行する(S04)。
図8のフローチャートは、この工程における詳細な処理フローを示したものである。
【0076】
まず、顧客端末20から受信した運転免許証等の本人確認書類を撮影した画像のOCR処理によって、漢字等の文字で記された顧客の氏名や生年月日、住所等を読み込んで(S041)、読込みが成功すれば(S042がYes)、読み込んだ情報の確認・修正依頼を、情報送受信部11から顧客端末20に送信する(S043)。
【0077】
顧客がこれらの情報について必要であれば修正を行い、正しいと確認して顧客端末20で所定の操作を行うと、これを受け付けた本人確認部14はS041で読み込んだ顧客の氏名等の情報が正しい情報と判断して(S044がYes)、次に、運転免許証等の本人確認書類を撮影した画像に含まれる顧客の顔写真の画像と、顧客端末20から受信した顧客端末20に備えられたカメラで撮影された顧客の顔写真の画像(自撮画像)を照合する(S045)。
【0078】
これらの画像が同一人の写真と判断できる所定の条件に合致すると(S046がYes)、運転免許証等の本人確認書類を撮影した画像を読み込んで特定した顧客の氏名等に関する情報を送信した送信者が、顧客本人であると確認される(S047)。
【0079】
尚、運転免許証等の本人確認書類を撮影した画像から漢字等の文字で記された顧客の氏名等の必要な情報を読み込めない場合(S042がNo)、顧客が顧客端末20に表示された顧客の氏名等の情報が正しくないと判断した場合(S044がNo)、運転免許証の写真の画像と自撮画像が同一人のものであると判断できない場合(S046がNo)には、所定のエラー処理が行われる。
【0080】
運転免許証等の本人確認書類を撮影した画像のOCR処理や、OCR処理により読み取った漢字等の文字で記された顧客の氏名等を顧客に確認させるための処理の全部又は一部は、顧客端末20のアプリケーションで実行することとしてもよく、その場合、OCR処理を行って顧客が確認した漢字等の文字で記された顧客の氏名等の情報が、顧客端末20から引落口座登録サーバ10に送信されることになる。
【0081】
以上が運転免許証等の本人確認書類を撮影した画像を用いた本人確認の処理フローであるが、こうした顔写真の画像を用いた本人確認方法に替えて、本人確認書類として用いるマイナンバーカードのICチップに格納された電子証明書を顧客端末20のNFC機能等で読み取り、引落口座登録サーバ10に送信させて、本人確認部14でこの電子証明書を認証機関サーバ50に照会することによって、本人確認を行うこととしてもよい。
【0082】
図6のフローチャートに戻ると、これまでに説明した処理によって本人確認が行われると、携帯電話情報照会部15が起動され、顧客端末20から受信した顧客の携帯電話の電話番号を携帯キャリア情報サーバ60に送信して、顧客の携帯電話の契約者情報を照会する(S05)。顧客端末20から受信した顧客の携帯電話の電話番号が実際に当該携帯キャリアにおいて使用されている電話番号であれば、携帯キャリア情報サーバ60からカナ文字で記されたフリガナを含む携帯電話の契約者の氏名等の契約者情報が送信され、これを携帯電話情報照会部15で受け付ける。
【0083】
こうした携帯電話情報の照会の際には、携帯キャリアを特定する必要があるので、顧客端末20からは、当該電話番号を使用している携帯キャリアに関する情報も受信することが必要である。こうした携帯キャリアに関する情報は、例えば、携帯キャリアが提供するメッセージアプリの一部として、本発明による口座振替の登録のためのアプリを実行させる構成とすれば、顧客が携帯キャリアに関する情報を入力しなくても、自動的に引落口座登録サーバ10に携帯キャリアに関する情報が送信される。
【0084】
また、携帯キャリア情報サーバ60への照会の際には、顧客端末20から顧客の携帯電話の電話番号だけでなく、顧客の氏名等の顧客の特定に用いることができる情報も携帯キャリア情報サーバ60に送信することとすれば、携帯キャリア情報サーバ60ではこれらの情報を携帯電話の契約者情報と照合して、いずれかが一致せず同一人と判断できない場合には、携帯電話の契約者情報の引落口座登録サーバ10への送信を行わないこととしてもよい。
【0085】
携帯電話情報照会部15が携帯電話の契約者情報を受け付けると、本人照合部16が起動されて、顧客情報格納部19に顧客マスタ191として登録される情報に、口座情報192を関連付けるための処理が実行される(S06)。
【0086】
顧客端末20から受信した画像を読み込んで特定した情報のうち、本人確認書類を撮影した画像から読み込まれた漢字等の文字で記された顧客の氏名、生年月日、住所等と、キャッシュカードを撮影した画像から読み込まれたカナ文字で記された口座名義人の氏名(この情報は口座情報192に含めることとしてもよい)が、顧客情報格納部19に格納される顧客マスタ191に記録され、キャッシュカードを撮影した画像画像から読み込まれた預金口座の金融機関コードから特定される銀行名、店番から特定される支店名、口座番号等が、顧客情報格納部19に格納される口座情報192に記録されるが、キャッシュカードを保有する口座名義人と本人確認書類を撮影した画像を送信した顧客が同一人であることを確認することによって、口座確認部13で確認された預金口座は、本人確認部14で本人確認済みの顧客が保有する預金口座であると判断され、これらの情報を関連付ける処理が行われる。
図9のフローチャートは、この工程における詳細な処理フローを示したものである。
【0087】
まず、キャッシュカードを撮影した画像から読み込まれたカナ文字で記された口座名義人の氏名と、携帯電話の契約者の氏名のカナ文字で記されたフリガナを照合する(S061)。これらが一致すると判断し得る所定の条件(厳格な一致に限らず、スペースの有無等の微小な差異は一致と判断することとしてもよい)に合致すれば(S062がYes)、次に、本人確認書類を撮影した画像から読み込まれた漢字等の文字で記された顧客の氏名と、漢字等の文字で記された携帯電話の契約者の氏名を照合する(S063)。これらが一致すると判断し得る所定の条件(厳格な一致に限らず、旧字体と新字体等の微小な差異は一致と判断することとしてもよい)に合致すれば(S064がYes)、キャッシュカードを保有する口座名義人と本人確認書類を撮影した画像を送信した顧客が同一人であると確認できる(S065)。
【0088】
カナ文字で記された氏名が一致しない(S062がNo)、又は、漢字等の文字で記された氏名が一致しない(S064がNo)場合には、所定のエラー処理が行われる。
【0089】
図6のフローチャートに戻って、以上のようにして、キャッシュカードを保有する口座名義人と本人確認書類を撮影した画像を送信した顧客が同一人であることが確認されると、口座確認部13で確認された預金口座は、本人確認部14で本人確認済みの顧客が保有する預金口座であると判断して、当該顧客の顧客マスタ191に、当該預金口座の口座情報192が関連付けられる(S06)。
【0090】
顧客マスタ191と口座情報192に登録される情報は前述のとおりであるが、これらの情報と合わせて、顧客端末20から受信した二次元コードから特定された収納先コード等の収納先に関する収納先情報193が口座情報192に関連づけられて、顧客マスタ191、口座情報192と合わせて顧客情報格納部19に登録される(S07)。
【0091】
さらに、新たに登録された口座振替のための引落口座に利用する預金口座の口座情報192と、口座振替の対象となる料金の収納先に関する収納先情報193等の情報を、当該預金口座が開設されている銀行の銀行システム70等に送信する(S08)。これらの情報は、直接銀行システム70に送信するのではなく、当該収納先の料金の収納を代行する収納代行機関の収納代行機関サーバ80等に送信して、収納代行機関サーバ80等を介して銀行システム70等に送信される構成としてもよい。これらの情報を受信した銀行システム70等では、当該収納先に支払う料金を自動的に引き落とす口座振替に必要な情報の登録が行われる。
【0092】
以上の
図6-
図9を用いて説明した引落口座登録サーバ10によって実行される口座振替を登録する処理フローは、口座振替のための引落口座に利用する預金口座と、口座振替により所定の料金を支払う収納先の登録を同時に行うケースに関するものであるが、本発明では、預金口座の登録を先行させ、収納先の登録をその後に行う運用とすることもできる。また、一の顧客が複数の預金口座を登録して、その中から口座振替のための引落口座に利用する預金口座を選択することや、収納先を選択して口座振替を停止させることも可能であり、それらの処理フローを、
図10-
図13を用いて説明する。
【0093】
図10のフローチャートは、口座振替のための引落口座に利用する預金口座を先行して登録するケースの、引落口座登録サーバ10における処理フローを示している。このケースでは、顧客端末20から二次元コードの画像等の収納先等を特定する情報は送信されず、キャッシュカードを撮影した画像、運転免許証等の本人確認書類を撮影した画像、携帯電話の電話番号を情報送受信部11で受信する(S11)。
【0094】
続いて、キャッシュカードを撮影した画像を用いて預金口座を確認する処理(S12)は、
図6のS03と
図7のフローチャートで説明した処理と同様であり、運転免許証等の本人確認書類を撮影した画像を用いて本人確認を行う処理(S13)は、
図6のS04と
図8のフローチャートで説明した処理と同様である。
【0095】
携帯電話の契約者情報の照会(S14)と、これを用いた顧客マスタ191に口座情報192を関連付ける処理(S15)も、
図6のS05、S06と、
図9のフローチャートで説明した処理と同様である。このようにして関連付けられた顧客マスタ191と口座情報192は顧客情報格納部19に登録されて(S16)、新たに登録された口座振替のための引落口座に利用する預金口座の口座情報192等の情報を、当該預金口座が開設されている銀行の銀行システム70等に送信する(S17)。これらの情報を収納代行機関サーバ80等に送信し、収納代行機関サーバ80等を介して銀行システム70等に送信される構成としてもよいことは、
図6のS08で説明したとおりである。
【0096】
このようにして口座振替のための引落口座に利用する預金口座を先行して登録された状態、あるいは、
図6の処理フローによって、ある収納先への口座振替の引落口座に利用するために一の預金口座が登録された状態で、顧客がさらに、他の預金口座を口座振替のための引落口座に利用する預金口座として追加で登録したいケースでは、引落口座登録サーバ10において、
図11のフローチャートに示した処理フローが実行される。
【0097】
顧客端末20から顧客IDやパスワード等の情報が送信されて、引落口座登録サーバ10にログインする処理が受け付けられると(S21)、顧客は新たに登録したい預金口座のキャッシュカードを撮影して、撮影した画像を顧客端末20から引落口座登録サーバ10に送信する。引落口座登録サーバ10でキャッシュカードを撮影した画像を受信すると(S22)、
図6のS03と
図7のフローチャートで説明した処理と同様の、キャッシュカードを撮影した画像を用いて預金口座を確認する処理が実行される(S23)。
【0098】
預金口座の存在が確認されると、ログインに用いられた顧客IDから特定される顧客マスタ191に、確認された預金口座の口座情報192を関連づけて顧客情報格納部19に登録して(S24、
図5の例であれば「登録口座2」以降に新たな口座情報が登録される)、新たに登録された口座振替のための引落口座に利用する預金口座の口座情報192等の情報を、当該預金口座が開設されている銀行の銀行システム70等に送信する(S25)。これらの情報についても、収納代行機関サーバ80等に送信し、収納代行機関サーバ80等を介して銀行システム70等に送信される構成としてもよいことは、
図6のS08の説明と同様である。
【0099】
以上のようにして、一の顧客について、口座振替のための引落口座に利用する一又は二以上の預金口座が登録されていることを前提にして、新たな料金の支払いに関する口座振替を登録する処理フローを示したのが、
図12のフローチャートである。
【0100】
顧客端末20から顧客IDやパスワード等の情報が送信されて、引落口座登録サーバ10にログインする処理が受け付けられると(S31)、顧客は口座振替によって支払いたい新たな料金の支払いについて、収納先から提供された二次元バーコード等を撮影して、撮影した画像を顧客端末20から引落口座登録サーバ10に送信するとともに、登録済みの自らの預金口座から、どの預金口座を口座振替のための引落口座に利用するかを選択する(一の預金口座しか登録されていない場合は、自動的にその預金口座が選択される)。預金口座を選択する方法は特に限定されるものではなく、例えば、顧客情報格納部19に、顧客IDから特定される顧客マスタ191と関連付けて登録されている預金口座の一覧(
図5の例であれば、「登録口座1」以降に登録されている全ての預金口座の一覧)を顧客端末20に表示させて、その中から引落口座に利用する預金口座を選択させることとすればよい。
【0101】
引落口座登録サーバ10で二次元コードの画像等の収納先等を特定する情報と、選択された預金口座に関する情報を受信すると(S32)、二次元コードの画像等の収納先等を特定する情報から認識される収納先コード等の収納先情報について、収納先サーバ30への照会が行われる(S33)。この処理は、
図6のS02で説明した処理と同様であり、二次元コードの画像等を認識して収納先コード等を特定する処理が、顧客端末20、引落口座登録サーバ10のいずれの側で行われてもよいことや、この工程を省略してもよいことも、
図6のS02の説明と同様である。
【0102】
対応する請求が存在することが確認されると、ログインに用いられた顧客IDから特定される顧客マスタ191と関連付けられた、選択された預金口座に対応する口座情報192に、請求の存在が確認された収納先情報に対応する収納先コード等の収納先情報193を関連づけて、顧客情報格納部19に登録する(S34)。さらに、新たに登録された収納先情報193等の情報を、選択された預金口座が開設されている銀行の銀行システム70等に送信する(S35)。これらの情報についても、収納代行機関サーバ80等に送信し、収納代行機関サーバ80等を介して銀行システム70等に送信される構成としてもよいことは、
図6のS08の説明と同様である。
【0103】
このように、顧客は複数の預金口座や収納先を引落口座登録サーバ10に登録することができるが、登録した一部の収納先への口座振替による支払いを停止したい場合、
図13のフローチャートに示した処理によって、顧客は直接預金口座が開設されている金融機関や収納先の企業等に口座振替の停止を要求しなくても、口座振替による引落の停止を要求することができる。
【0104】
顧客端末20から顧客IDやパスワード等の情報が送信されて、引落口座登録サーバ10にログインする処理が受け付けられ(S41)、顧客が口座振替の登録がされている収納先の一覧の表示を要求すると、口座振替停止処理部18が起動されて、顧客端末20に口座振替が登録されている収納先と、その収納先への口座振替のための引落口座に利用されている預金口座の一覧を表示させる(S42)。この一覧は、顧客情報格納部19に格納された、ログインに用いられた顧客IDから特定される顧客マスタ191に関連付けて登録されている口座情報192と、その口座情報に関連付けられて登録されている収納先情報193から生成することとすればよい。
【0105】
顧客端末20で、その一覧からいずれかの収納先が選択されて、引落口座登録サーバ10が口座振替による引落の停止要求を受信すると(S43)、選択された収納先に対応する収納先情報193の登録を、顧客情報格納部19から削除する(S44)。さらに、選択された収納先に対応する収納先情報193に関連付けられている口座情報192から特定される預金口座を開設している銀行の銀行システム70等に、当該収納先に支払う料金を引き落とす当該預金口座からの口座振替の停止要求を送信する(S45)。この停止要求についても、収納代行機関サーバ80等に送信し、収納代行機関サーバ80等を介して銀行システム70等に送信される構成としてもよいことは、
図6のS08の説明と同様である。
【符号の説明】
【0106】
10 引落口座登録サーバ
11 情報送受信部
12 収納先照会部
13 口座確認部
14 本人確認部
15 携帯電話情報照会部
16 本人照合部
17 情報登録部
18 口座振替停止処理部
19 顧客情報格納部
191 顧客マスタ
192 口座情報
193 収納先情報
20 顧客端末
30 収納先サーバ
40 統合ATMネットワーク
50 認証機関サーバ
60 携帯キャリア情報サーバ
70 銀行システム
80 収納代行機関サーバ