(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-31
(45)【発行日】2022-09-08
(54)【発明の名称】衣類処理設備
(51)【国際特許分類】
D06F 58/02 20060101AFI20220901BHJP
D06F 58/04 20060101ALI20220901BHJP
【FI】
D06F58/02 Z
D06F58/02 Q
D06F58/04
(21)【出願番号】P 2020571683
(86)(22)【出願日】2019-05-29
(86)【国際出願番号】 CN2019088995
(87)【国際公開番号】W WO2019242473
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2020-12-25
(31)【優先権主張番号】201810653693.2
(32)【優先日】2018-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517417854
【氏名又は名称】青島海爾▲滾▼筒洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER DRUM WASHING MACHINE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park,No.1 Haier Road,Laoshan District,Qingdao,Shandong 266101,China
(73)【特許権者】
【識別番号】520198579
【氏名又は名称】ハイアール・スマート・ホーム・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District, Qingdao, Shandong, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】呂 珮師
(72)【発明者】
【氏名】許 升
(72)【発明者】
【氏名】単 世強
(72)【発明者】
【氏名】趙 志強
(72)【発明者】
【氏名】劉 凱
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-247770(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107780134(CN,A)
【文献】特開2008-125705(JP,A)
【文献】特開2015-202225(JP,A)
【文献】特開2016-202456(JP,A)
【文献】特開2006-109886(JP,A)
【文献】特開2011-092511(JP,A)
【文献】国際公開第2010/084270(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第107761309(CN,A)
【文献】特表2012-515589(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F58/00-58/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
用水部材と、霧化器とを含み、
前記霧化器は超音波霧化器であり、前記用水部材は水凝縮器であり、前記用水部材には、給水バルブが配置され、
前記霧化器は前記給水バルブに接続され
、
前記超音波霧化器は、水箱と前記水箱に固定される超音波振子を含み、前記水箱には、給水口と噴霧口が設けられ、液体は、前記給水口を介して前記水箱内に入った後、前記超音波振子によって霧化され、前記超音波霧化器には、霧化された液体を前記噴霧口から排出させるように送風通路を介して前記水箱に連通されるブロワがさらに配置され、その中、前記ブロワの送風方向に沿って観察すると、前記送風通路の上流端は下流端より高く、
前記衣類処理設備は、配管ユニットを含み、前記水凝縮器と前記超音波霧化器との間は、前記配管ユニットを介して連通され、前記配管ユニットは、第1の配管と第2の配管を含み、
前記水凝縮器には第1の給水口が配置され、前記給水バルブは、それぞれ前記第1の配管及び前記第2の配管を介して前記第1の給水口及び前記超音波霧化器の給水口に連通され、
前記第1の配管の断面積は、前記第2の配管の断面積より大きい、衣類処理設備。
【請求項2】
前記水箱の頂部に取付位置が形成され、前記ブロワは、前記取付位置に固定され、前記送風通路は、前記水箱の側部に設置される、請求項
1に記載の衣類処理設備。
【請求項3】
前記送風通路は通路本体を含み、前記通路本体は、上流端には前記ブロワに接続される送風端が設置され又は延設され、下流端には前記水箱に連通される排風端が設置され又は延設され、
前記通路本体は、前記水箱の側部外面に斜めに設置される、請求項
2に記載の衣類処理設備。
【請求項4】
前記給水バルブは、三方管を介して前記第1の配管及び前記第2の配管にそれぞれに連通される、請求項
1に記載の衣類処理設備。
【請求項5】
前記第2の配管は、前記第1の配管に設置される分岐管である、請求項
1に記載の衣類処理設備。
【請求項6】
前記配管ユニットは、第3の配管を含み、前記水凝縮器には、第2の給水口が配置され、前記超音波霧化器には、さらに溢流口が設置され、前記溢流口は、前記第3の配管を介して前記第2の給水口に連通される、請求項
4に記載の衣類処理設備。
【請求項7】
前記第3の配管の断面積は、前記第2の配管の断面積より大きい、請求項
6に記載の衣類処理設備。
【請求項8】
前記超音波霧化器内における水煙が前記第3の配管から排出されるのを防ぐために、前記第3の配管には、液封区間が設置される、請求項
6に記載の衣類処理設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は家庭電器の分野に関するもので、具体的には衣類処理設備が提供される。
【背景技術】
【0002】
生活リズムが絶え間なく加速することに伴って、衣類乾燥機で衣類を乾燥する方法は、多くの人が衣類を乾燥する方法になっている。衣類乾燥機には霧化器が配置され、衣類乾燥機が衣類を乾燥する過程中、衣類乾燥機が衣類を乾燥する過程中に衣類のしわを取り除くように霧化器は衣類乾燥機に水煙を提供する。通常、霧化器には、霧化器の給水を制御するために、霧化器の給水配管に給水バルブが配置される。しかしながら、霧化器に1つの給水バルブを個別に配置すると、製造コストが増加されるだけでなく、霧化器の配管が広いスペースを占めるため、配管の敷設に不便である。
【0003】
したがって、上記の問題を解決するために、本分野では新たな技術案が必要とされる。
【発明の概要】
【0004】
従来技術における上記の課題を解決するために、すなわち、衣類乾燥機の霧化装置に給水バルブを個別に配置して製造コストを増加させるという問題を解決するために、本発明は、用水部材と、霧化器とを含む衣類処理設備が提供され、前記用水部材には、給水バルブが配置され、前記霧化器は前記給水バルブに接続される。
【0005】
上記衣類処理設備の好ましい技術案では、前記霧化器は超音波霧化器であり、前記用水部材は水凝縮器であり、前記超音波霧化器は、水箱と前記水箱に固定される超音波振動子を含み、前記水箱には、給水口と噴霧口とが設けられ、液体は、前記給水口を介して前記水箱内に入った後、前記超音波振動子によって霧化され、前記超音波霧化器には、霧化された液体を前記噴霧口から排出させるように送風通路を介して前記水箱に連通されるブロワがさらに配置され、前記ブロワの送風方向に沿って観察すると、前記送風通路の上流端は下流端より高い。
【0006】
上記衣類処理設備の好ましい技術案では、前記水箱の頂部に取付位置が形成され、前記ブロワは、前記取付位置に固定され、前記送風通路は、前記水箱の側部に設置される。
【0007】
上記衣類処理設備の好ましい技術案では、前記送風通路は通路本体を含み、通路本体は、上流端には前記ブロワに接続される送風端が設置され又は延設され、下流端には前記水箱に連通される排風端が設置され又は延設され、前記通路本体は、前記水箱の側部外面に斜めに設置される。
【0008】
上記衣類処理設備の好ましい技術案では、前記衣類処理設備は、配管ユニットを含み、前記水凝縮器と前記超音波霧化器との間では、前記配管ユニットを介して連通され、前記配管ユニットは、第1の配管と第2の配管を含み、前記水凝縮器には第1の給水口が配置され、前記給水バルブは、前記第1の配管及び前記第2の配管を介して前記第1の給水口及び前記超音波霧化器の給水口にそれぞれに連通され、前記第1の配管の断面積は、前記第2の配管の断面積より大きい。
【0009】
上記衣類処理設備の好ましい技術案では、前記給水バルブは、三方管を介して前記第1の配管及び前記第2の配管にそれぞれに連通される。
【0010】
上記衣類処理設備の好ましい技術案では、前記第2の配管は、前記第1の配管に設置される分岐管である。
【0011】
上記衣類処理設備の好ましい技術案では、前記配管ユニットは、第3の配管を含み、前記水凝縮器には、第2の給水口が配置され、前記超音波霧化器には、さらに溢流口が設置され、前記溢流口は、前記第3の配管を介して前記第2の給水口に連通される。
【0012】
上記衣類処理設備の好ましい技術案では、前記第3の配管の断面積は、前記第2の配管の断面積より大きい。
【0013】
上記衣類処理設備の好ましい技術案では、前記超音波霧化器内における水煙が前記第3の配管から排出されるのを防ぐために、前記第3の配管には、液封区間が設置される。
【0014】
当業者は、本発明の技術案では、衣類処理設備は用水部材と霧化器とを含み、用水部材には、給水バルブが配置され、霧化器は給水バルブに接続されると理解できる。つまり、用水部材と霧化器は、同一の給水バルブによって給水の制御が行われる。このように設置することにより、霧化器は用水部材の給水バルブを巧みに利用して給水の制御を行うことによって、衣類処理設備において霧化器の配管のために1つの給水バルブを個別に設置して霧化器の給水を制御する必要がなくなり、給水バルブの数が減少され、製造コストが削減され、衣類乾燥機の霧化器に給水バルブを個別に配置して製造コストを増加させるという問題が解決された。それと同時に、霧化器の配管に給水バルブが個別に設置されず、霧化器の配管が占めるスペースが減少され、霧化器の配管の敷設がしやすくなる。
【0015】
本発明の好ましい技術案では、霧化器は超音波霧化器であり、用水部材は水凝縮器であり、超音波霧化器は、水箱と、水箱に固定される超音波振動子とを含み、水箱には、給水口と噴霧口とが設けられ、液体は、給水口を介して水箱内に入った後、超音波振動子によって霧化され、超音波霧化器には、霧化された液体を噴霧口から排出させるように送風通路を介して水箱に連通されるブロワがさらに配置され、ブロワの送風方向に沿って観察すると、送風通路の上流端は下流端より高い。ブロワと水箱との間の送風通路を、上流端が下流端より高いように設置することにより、水箱内における水滴が送風通路に飛び散ると、水滴は送風通路に沿って流出することができ、送風通路に飛び散る水滴が送風通路に沿ってブロワに流れ込むことでブロワを誤動作させるのが回避され、超音波霧化器の作業の信頼性が向上され、ユーザーの使用体験が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら、一体型洗濯乾燥機と合わせて説明する。
【0017】
【
図1】本発明の1つの実施例に係る一体型洗濯乾燥機の構造概略図
【
図3】本発明の1つの実施例に係る一体型洗濯乾燥機における超音波霧化器の構造概略
図1
【
図4】本発明の1つの実施例に係る一体型洗濯乾燥機における超音波霧化器の構造概略
図2
【
図5】本発明の1つの実施例に係る一体型洗濯乾燥機における超音波霧化器の構造概略
図3
【発明を実施するための形態】
【0018】
当業者は、本実施形態が本発明の技術的原理を説明するためだけに使用され、本発明の保護範囲を制限するためのものではないと理解すべきである。例えば、本発明は一体型洗濯乾燥機を衣類処理設備、水凝縮器を用水部材として説明しているが、当業者は、具体的な用途に適応するために必要に応じてそれを調整することができ、例えば、衣類処理設備は衣類乾燥機であってもよいし、用水部材は洗濯筒、洗剤箱などであってもよい。調整された技術案は、依然として本発明の保護範囲に属することが言うまでもない。
【0019】
なお、本発明の説明において、用語「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などの方向又は位置関係を示す用語は、図面に示される方向又は位置関係に基づいており、これは説明の便宜上のものであり、説明する装置又は素子が特定の方向を有し、特定の方向で構築や操作をする必要があることを示したり暗示したりするものではないため、本発明に対する制限としては理解できない。また、用語「第1」、「第2」、「第3」は説明の目的のためだけに使用され、相対的な重要性を示したり暗示したりするものとは理解できない。
【0020】
また、本発明の説明において、特に明確な規定や限定がない限り、用語「固定」、「設置」、「接続」は広義的に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、取り外し可能に接続してもよい。機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよい。直接に接続してもよいし、中間媒体を介して間接に接続してもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上述の用語が本発明における具体的な意味を理解できる。
【0021】
図1から
図4を参照すると、
図1は本発明の1つの実施例に係る一体型洗濯乾燥機の構造概略図であり、
図2は
図1におけるA方向の概略図であり、
図3は本発明の1つの実施例に係る一体型洗濯乾燥機における超音波霧化器の構造概略
図1であり、
図4は本発明の1つの実施例に係る一体型洗濯乾燥機における超音波霧化器の構造概略
図2である。
【0022】
図1から
図4に示すように、一体型洗濯乾燥機は、主に、ハウジング11と、ハウジング11内に設置される乾燥ユニット(図示せず)とを含み、乾燥ユニットは、水凝縮器18を含む。ハウジング11内に外筒12が固定され、外筒12の下部は緩衝器121を介してハウジング11の底部に接続され、外筒12内に回転可能な内筒13が設けられ、且つ内筒13は外筒12の左端に固定される駆動モーター14によって駆動され、外筒12の右端開口は、窓ガスケット122を介してハウジング11に密封接続され、ハウジング11には、外筒12の右端に対応して扉体15が設けられる。外筒12の上方に、ハウジング11内に洗剤箱部材16が設けられ、洗剤箱部材16の給水配管には、洗剤箱部材16の給水を制御するための第1の給水バルブ171が接続される。
【0023】
洗剤箱部材16とハウジング11の左側の壁との間に超音波霧化器20が設けられ、超音波霧化器20には、霧化器給水口23及び噴霧口24が設けられる。水凝縮器18には、第2の給水バルブ172が配置され、超音波霧化器20は、第2の給水バルブ172に接続される。好ましくは、一体型洗濯乾燥機は配管ユニットを含み、水凝縮器18及び超音波霧化器20は配管ユニットを介して連通される。具体的には、配管ユニットは、第1の配管191と第2の配管192とを含み、水凝縮器18には、第1の給水口181が設けられ、第2の給水バルブ172は、三方管194を介して第1の配管191及び第2の配管192にそれぞれに連通され、第1の配管191は、水凝縮器18の第1の給水口181に連通され、第2の配管192は、超音波霧化器20の霧化器給水口23に接続される。好ましくは、第1の配管191の断面積は、第2の配管192の断面積より大きい。超音波霧化器20の噴霧口24には、噴霧管241が接続され、噴霧管241は、内筒13中に水煙を供給するように、窓ガスケット122上における開孔を通過する。第2の給水バルブ172を制御することにより、第1の配管191及び第2の配管192を介して水凝縮器18及び超音波霧化器20へそれぞれに給水して、水凝縮器18及び超音波霧化器20の用水需要を満たすことができる。
【0024】
超音波霧化器20に給水する必要があるとき、第2の給水バルブ172は開かれ、水流は、2つの経路に分かれ、第1の配管191及び第2の配管192を介して水凝縮器18及び超音波霧化器20へそれぞれに給水することになり、超音波霧化器20における水位が霧化器給水口23の位置まで上昇すると、水は超音波霧化器20内に流れなくなり、第2の給水バルブ172から流出する水はすべて水凝縮器18へ流れることになる。このとき、超音波霧化器20内における水位高さは最適の水位高さになり、超音波霧化器20の最適の霧化効果を保証できる。水凝縮器18に流れ込む水は、水凝縮器18自体の排水配管を介して排出されることができる。なお、超音波霧化器20内へ給水する時間Tは、事前に設定しておくことができ、第2の給水バルブ172が開かれた後、第2の給水バルブ172は、T時間を経過した後に閉じられ、この時、超音波霧化器20内における水位は、最適の水位になっている。
【0025】
水凝縮器18に給水する必要があるとき、第2の給水バルブ172は開かれ、水流は、2つの経路に分かれ、第1の配管191及び第2の配管192を介して水凝縮器18及び超音波霧化器20へそれぞれに給水することになり、超音波霧化器20内における水位が最適の水位になると、水流はすべて第1の配管191を介して水凝縮器18に入ることになる。超音波霧化器20内における水位が最適の水位になる前に、一部の水は超音波霧化器20内に入るが、これは、水凝縮器18の給水にほとんど影響を及ぼさない。水凝縮器18の給水を制御するために、水凝縮器18は、必要に応じて第2の給水バルブ172を随時開閉できる。
【0026】
超音波霧化器20を水凝縮器18の第2の給水バルブ172に連通させることにより、一体型洗濯乾燥機内における元の給水構造が巧みに利用され、超音波霧化器20には、個別に配置される給水バルブが省略され、製造コストが削減される。それと同時に、超音波霧化器20を設置するとき、給水バルブを配置することがなくなり、部品が減少されるので、構造が簡素化され、超音波霧化器20の配管が占めるスペースが減少されるようになり、超音波霧化器20の配管の敷設に便利である。第1の配管191の断面積を、第2の配管192の断面積より大きく設置することで、第2の給水バルブ172から流出する水は、より多く水凝縮器18に流れ込むことができ、第2の配管192を介して超音波霧化器20に給水することで水凝縮器18の給水量への影響が減少され、これにより、水凝縮器18の凝縮効果に対する影響が減少される。超音波霧化器20を洗剤箱部材16とハウジング11の左側の壁との間に設置することにより、一体型洗濯乾燥機の内部の空いたスペースが十分に利用されるようになる。このように設置することにより、超音波霧化器20を従来の一体型洗濯乾燥機に増設する場合、一体型洗濯乾燥機の構造を大幅に変更する必要がなく、更新や改善のコストが削減される。
【0027】
当業者は、第2の給水バルブ172が、第1の配管191に直接に接続でき、第1の配管191に1つの孔を開けて第2の配管192を当該孔に密封嵌合させてもよいし、又は、第2の配管192が、第1の配管191の分岐管として、第1の配管191と一体成形してもよいと理解できる。また、超音波霧化器20は、一体型洗濯乾燥機のハウジング11と外筒12との間の空いたスペース内に設置でき、例えば、外筒12とハウジング11の後側の壁との間に設置されてもよく、外筒12とハウジング11の底板との間に設置されてもよい。
【0028】
引き続き
図3及び
図4を参照すると、好ましくは、超音波霧化器20は、水箱21と水箱21との底部に固定される超音波振動子22とを含み、給水口23と噴霧口24とは水箱21に設置され、第2の給水バルブ172が開かれた後、給水口23を介して水箱21内に供水し、超音波振動子22は、振動して超音波を生じ水面に作用し、水をキャビテーションさせて水煙が生成されるようにし、超音波霧化器20には、送風通路26を介して水箱21に連通されるブロワ25がさらに配置され、ブロワ25は、水煙が噴霧口24から吹き出すように、送風通路26を介して水箱21内に風を吹きつけ、且つ、ブロワ25の送風方向に沿って観察すると、送風通路26の上流端は下流端より高い。
【0029】
一体型洗濯乾燥機が乾燥作業をするとき、水は給水口23から超音波霧化器20の水箱21内に入り、超音波振動子22は通電されて高周波振動を発生させて超音波を生じ、超音波は水箱21内における水に作用して水が水煙に霧化させるようにし、このとき、ブロワ25は、送風通路26を介して水箱21内に風を吹き込み、水煙は、気流に連れられて噴霧口24から迅速に外に排出される。この過程で、一部の水滴が送風通路26内に飛び散ることになるが、送風通路26を上流端が下流端より高いように設置することにより、送風通路26内に飛び散った水は、送風通路26から直ちに流出し、これにより、ブロワ25が給水による誤動作を起こすのが回避される。
【0030】
引き続き
図3及び
図4を参照すると、好ましくは、水箱21の頂部に取付位置が形成され、ブロワ25は、取付位置に固定され、送風通路26は、水箱21の側部に設置される。好ましくは、送風通路26は通路本体261を含み、通路本体261は、上流端にはブロワ25に接続される送風端262が延設され、下流端には水箱21に連通される排風端263が設置され又は延設され通路本体261は、水箱21の側部外面に斜めに設置される。
【0031】
水箱21の頂部に取付位置を設置し、ブロワ25を取付位置に固定させ、送風通路26を水箱21の側部に設置することにより、超音波霧化器20の構造をコンパクト化させ、超音波霧化器20が占めるスペースを減少させ、超音波霧化器20の取り外しや取付を便利にすることができる。通路本体261を斜めに設置することで、送風通路26に飛び散った水が迅速に流出することに有利である。当業者は、送風通路26の通路本体261が、鉛直に設置されてもよいと理解できる。なお、ブロワ25は、水箱21の側部に設置されてもよく、水箱21と別々に設置されてもよい。
【0032】
引き続き
図3及び
図4を参照すると、好ましくは、水箱21は、上方に位置する上箱体211と下方に位置する下箱体212とを含み、上箱体211と下箱体212とは、互いに密封接続されて水箱21を形成し、送風通路26は上箱体211の側部に設置され、給水口23は下箱体212の側部に設置され、超音波振動子22はプレス片221によって下箱体212の下部に固定される。
【0033】
水箱21を上箱体211と下箱体212との2つの部分に設置することで、水箱21を定期的に取り外して水箱21の内部を洗浄することに便利である。同時に、水箱21を上箱体211と下箱体212に設置することで、水箱21の生産や製造にも便利である。当業者は、超音波振動子22が、水箱21の側部に設置されてもよく、水箱21の内部に設置されてもよいと理解できる。超音波振動子22が水箱21の内部に設置される場合、水箱21は、超音波振動子22の洗浄及び交換が便利になるように、上下に取り外し可能な2つの部分に設置される。
【0034】
再び
図3を参照すると、好ましくは、通路本体261の断面サイズは、送風方向に沿って徐々に大きくなる。ブロワ25によって吹き出された風が送風通路26の通路本体261を通過する過程において、気流は細いものから太いものに変化し、風力は徐々に柔らかくなり、気流の被覆面は徐々に大きくなり、最後に排風端263から水箱21内に吹き込む。水箱21内における水煙は、気流に連れられて噴霧口24から排出される。
【0035】
通路本体261の断面サイズが送風方向に沿って徐々に大きくなるように設置することにより、ブロワ25によって送風通路26から吹き出された気流は細いものから徐々に太いものに変化でき、風力は徐々に柔らかくなり、気流の被覆面は徐々に大きくなり、水箱21内の水煙を、噴霧口24から可能な限り多く吹き出すと同時に、過度の風力により水煙が水箱21の内壁に衝突して凝縮して水になって水煙の損失を引き起こすことが回避され、霧化効果が保証される。
【0036】
当業者は、通路本体261の断面サイズが、送風方向に沿って段階的に大きくなるように設置されてもよく、すなわち、通路本体261は、複数段に分けられ、送風方向に沿って観察すると、隣接する2段において下流段の断面サイズが、いずれも上流段の断面サイズよりも大きいと理解できる。また、通路本体261の断面サイズは、送風方向に沿って一定に保たれるように設置されてもよく、これにより、通路本体261の製造が便利になる。
【0037】
引き続き
図3を参照すると、好ましくは、噴霧口24は、上箱体211の頂部上において送風通路26が位置する水箱21の側部から離れる位置に設置される。具体的には、送風通路26は、水箱21の右側部に設置され、噴霧口24は、水箱21の頂部、且つ左側に近い位置に設置される。噴霧口24を水箱21の頂部に設置することにより、噴霧口24は、水箱21内における液面から可能な限り離れることになり、超音波振動子22の振動によって上げられた水しぶきが噴霧口24内に飛び散ることが回避される。噴霧口24を、送風通路26から離れる位置に設置することで、ブロワ25によって送風通路26を介して水箱21内に吹き込まれた風は、噴霧口24に流れる過程において、水箱21内における水煙を可能な限り多く携帯でき、水煙が噴霧口24から可能な限り多く吹き出すようになり、霧化効果がさらに保証される。
【0038】
引き続き
図1から
図4を参照すると、好ましくは、水箱21の下箱体212の右側部に溢流口27が設けられ、且つ、溢流口27の位置は、給水口23より低い。好ましくは、水凝縮器18に、第2の給水口182が設けられ、配管ユニットは、さらに第3の配管193を含み、超音波霧化器20における溢流口27は、第3の配管193を介して第2の給水口182に接続される。第2の給水バルブ172が開かれた後、第2の給水バルブ172から流出する水は、一部が第2の配管192を介して超音波霧化器20内に流れ込み、超音波霧化器20内における水位が溢流口27の位置まで上昇すると、引き続き超音波霧化器20内に入られる過剰な水は、溢流口27から流出し、過剰な水は、第3の配管193を介して水凝縮器18の第2の給水口182から水凝縮器18に流れ込むことになる。
【0039】
水箱21に溢流口27を設置することにより、水箱21内の水位が溢流口27の作用により最適の水位を超えず、水箱21内の水位高さが効果的に維持され、これにより、超音波振動子22がより良い水位状態で霧化の作業を行うことができ、霧化効果及び噴霧量が保証される。溢流口27は、第3の配管193を介して水凝縮器18の第2の給水口182に接続され、超音波霧化器20の溢流口27から溢れ出た水を、水凝縮器18に導入させることができる。水凝縮器18の用水段階において、超音波霧化器20の溢流口27から流出する水は、水凝縮器18に入り、第1の給水口181から水凝縮器18に流れ込む水量を補充し、水凝縮器18への影響を低減させることができる。
【0040】
好ましくは、第3の配管193の断面積は、第2の配管192の断面積より大きい。超音波霧化器20に溢流口27を設けることで、溢流口27の溢流作用により超音波霧化器20内に流れ込む水位を、一定の高さに維持できる。ただし、超音波霧化器20における霧化器給水口23の給水量が溢流口27の溢流量よりも大きい場合、超音波霧化器20内の水位高さは、溢流口27の高さ(即ち、最適の水位高さ)よりも高くなる。第3の配管193の断面積を、第2の配管192の断面積よりも大きく設置することで、超音波霧化器20内の水位が溢流口27の高さまで上昇するとき、溢流口27の溢流水量を保証できる。霧化器給水口23の給水量が溢流口27の溢流水量よりも大きいことを原因として、超音波霧化器20内の水位が上昇し続けて最適の水位を超えることで超音波霧化器20の霧化効果に影響を与える状況が回避される。
【0041】
図5を参照すると、
図5は本発明の1つの実施例に係る一体型洗濯乾燥機における超音波霧化器の構造概略
図3である。第3の配管193には、液封区間1931が設けられる。具体的には、液封区間1931は、U字管である。第2の給水バルブ172が開かれると、第2の給水バルブ172は、第2の配管192を介して超音波霧化器20内に供水し、超音波霧化器20内における水位が溢流口27の位置まで上昇すると、引き続き超音波霧化器20内に入られる過剰な水は、溢流口27から第3の配管193に入ることになる。第3の配管193には液封区間1931が設けられているので、一部の水は液封区間1931内に貯留されて液封区間1931を封止させ、気流が第3の配管193を通過することを回避し、このようにして、作業段階中に超音波霧化器20によって生成された水煙が、気流とともに第3の配管193から溢れ出るのを防ぐことができ、水煙の損失が回避され、超音波霧化器20における噴霧口24の噴霧量が保証される。
【0042】
当業者は、液封区間1931をU字管に設置することが、例示的な説明に過ぎず、本発明の原理を説明するためだけに使用され、本発明の保護範囲を制限するものではないと理解でき、当業者は、具体的な用途に適応するために必要に応じてそれを調整することができ、例えば、液封区間1931は、V字形の区間に設置されてもよく、W字形の区間又は他の適切な形の区間に設置されてもよい。
【0043】
引き続き
図2から
図5を参照すると、本発明の1つの実施例では、一体型洗濯乾燥機は、接続フレーム28をさらに含み、接続フレーム28は、第1の部分281と第2の部分282とを含み、第2の部分282の端部に、フランジ283が形成され、第1の部分281は、水箱21の前面に固定接続され、第2の部分282は、水箱21の頂面に固定接続され、フランジ283は、一体型洗濯乾燥機の側面板に固定接続される。超音波霧化器20は、接続フレーム28を介して一体型洗濯乾燥機に固定され、超音波霧化器20の安定性を高めると同時に、超音波霧化器20の取付や取り外しを便利にすることができる。
【0044】
以下、本発明の1つの実施例に係る一体型洗濯乾燥機の超音波霧化器20の霧化段階の操作プロセスを、
図1及び
図5と合わせて説明する。
【0045】
霧化段階において、一体型洗濯乾燥機のコントローラーは第2の給水バルブ172が開くように制御し、第2の給水バルブ172から流出した水は、一部が第2の配管192を介して超音波霧化器20内に流れ込む。第2の給水バルブ172が開かれてから時間期間t1を経過した後に閉じられ、このとき、超音波霧化器20内の水位高さは、溢流口27の位置まで上昇するとともに、溢流口27から一部の水が溢れ出て、超音波霧化器20内の水位が最適の水位になるようにする。同時に、コントローラーは、超音波霧化器20とブロワ25が起動するように制御し、超音波霧化器20における超音波振動子22が高周波で振動して、超音波霧化器20内に水煙が生成されるようになり、水煙は、ブロワ25の作用下で噴霧口24から噴霧管241を介して内筒13に迅速に排出され、内筒13内における衣類に入り込んで衣類を濡らす。超音波霧化器20が起動してから一定の時間期間t2を経過した後、コントローラーは、内筒13が回動して衣類を翻し、衣類の濡れていない部分を水煙が濡らすように制御する。超音波霧化器20が起動して水煙を生成してから、時間期間t3を経過した後、コントローラーは、第2の給水バルブ172が開いて超音波霧化器20に水を補充するように制御する。第2の給水バルブ172が開かれて超音波霧化器20に水を補充してから時間期間t4を経過した後、超音波霧化器20内の液位高さは溢流口27の位置まで達し、コントローラーは第2の給水バルブ172が閉じるように制御する。第2の給水バルブ172が閉じられて時間期間t3を経過した後、再び第2の給水バルブ172を開いて、超音波霧化器20に水を補充してその内部の水位が溢流口27の位置まで上昇するようにする。換言すれば、超音波霧化器20が霧化の作業を開始すると、時間期間t3を経過した後第2の給水バルブ172を開いて、超音波霧化器20内に水を補充し、時間期間t4を経過した後、1回の水補充プロセスが完了するとともに、第2の給水バルブ172を閉じるようにする。再び時間期間t3を経過した後、再び第2の給水バルブ172を開いて、超音波霧化器20内に水を補充する。コントローラーが超音波霧化器20を制御して作業を停止させて霧化段階を終了させるまで、このように操作を繰り返す。このとき、コントローラーは乾燥ユニットを制御して乾燥などの操作を行う。なお、時間期間t1、時間期間t2、時間期間t3、及び時間期間t4は、第2の配管192の給水速度、超音波霧化器20の貯水量、超音波霧化器20の霧化速度、及び溢流口27の溢流速度などのパラメーターに従って事前に計算や設定されたものである。
【0046】
以上の説明からわかるように、本発明の好ましい技術案において、衣類処理設備は、用水部材と、霧化器とを含み、霧化器は超音波霧化器であり、用水部材は水凝縮器であり、水凝縮器には給水バルブが配置され、水凝縮器には第1の給水口と第2の給水口とが設置され、超音波霧化器には、溢流口が設置され、給水バルブは、第1の配管及び第2の配管を介して水凝縮器の第1の給水口及び超音波霧化器の給水口にそれぞれに接続され、超音波霧化器における溢流口は、第3の配管を介して水凝縮器の第2の給水口に接続される。このように設置することで、超音波霧化器と水凝縮器は、1つの給水バルブを共用し、超音波霧化器に対して、給水バルブを個別に配置する必要がなく、製造コストが削減される。それと同時に、部品が減少されるので、構造が簡素化され、一体型洗濯乾燥機内のスペースに対する占用が減少され、超音波霧化器の配管の敷設が便利になる。超音波霧化器に溢流口を設けることで、溢流口の作用により超音波霧化器内に一定の水位が維持され、液位センサーの使用が避けられ、コストがさらに削減される。溢流口は、第3の配管を介して水凝縮器の第2の給水口に接続され、溢流された水が水凝縮器に流れ込み、水凝縮器の用水量への影響が低減され、水凝縮器の凝縮効果が保証される。好ましくは、超音波霧化器は、水箱を含み、噴霧口は、水箱の頂部に設置され、給水口及び溢流口は水箱の側部に設置され、水箱の頂部に、さらに取付位置が設置され、取付位置にブロワが固定され、ブロワは、水箱の側部に取り付けられる送風通路によって、水箱の内部に連通される。ブロワの送風方向に沿って観察すると、送風通路の上流端は下流端より高い。送風通路を、上流端が下流端より高いように設置することにより、送風通路内に飛び散った水を、タイムリーに且つ迅速に排出し、送風通路内に飛び散った水がブロワに入ってブロワが誤動作することを回避できる。
【0047】
上記実施例は、本発明の実施形態を表しているだけであり、比較的に具体的かつ詳しく説明しているが、本発明の特許の範囲への制限として理解されるべきではない。なお、当業者にとって、本発明の構想から逸脱することなく、若干の変形や改善を行うことができ、これらはすべて本発明の保護範囲に属する。したがって、本発明の特許の保護範囲は、特許請求の範囲に従うべきである。
【符号の説明】
【0048】
11、ハウジング
12、外筒
121、緩衝器
122、窓ガスケット
13、内筒
14、駆動モーター
15、扉体
16、洗剤箱部材
171、第1の給水バルブ
172、第2の給水バルブ
173、排水バルブ
18、水凝縮器
181、第1の給水口
182、第2の給水口
191、第1の配管
192、第2の配管
193、第3の配管
1931、液封区間
194、三方管
20、超音波霧化器
21、水箱
211、上箱体
212、下箱体
22、超音波振動子
221、プレス片
23、霧化器給水口
24、噴霧口
241、噴霧管
25、ブロワ
26、送風通路
261、通路本体
262、送風端
263、排風端
27、溢流口
28、接続フレーム
281、第1の部分
282、第2の部分
283、フランジ