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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-31
(45)【発行日】2022-09-08
(54)【発明の名称】照明器具を制御するためのセンシング
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20220901BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20220901BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220901BHJP
【FI】
F21S2/00 444
F21V23/00 160
F21V23/00 113
F21V23/00 140
F21Y115:10
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021557765
(86)(22)【出願日】2020-03-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-17
(86)【国際出願番号】 EP2020058343
(87)【国際公開番号】W WO2020200954
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2021-11-22
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2019/080557
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】19178745.6
(32)【優先日】2019-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】イエー チェンリャン
(72)【発明者】
【氏名】リー シャオイン
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0167675(US,A1)
【文献】特開2003-141926(JP,A)
【文献】特開2017-043530(JP,A)
【文献】特開2010-165581(JP,A)
【文献】特開2012-185242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 23/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過体と、前記光透過体のエッジ部の周りにフィットさせるための少なくとも1つのフレーム要素を含むフレームと、センサストリップとを含む、照明器具アセンブリキットであって、前記センサストリップは、
対向する主面を有するフレキシブルプリント回路基板であって、複数の導電トラックが埋め込まれた、フレキシブルプリント回路基板と、
センサと、
前記センサのためのドライバと、
を備え、前記センサ及び前記ドライバは、前記導電トラックの少なくとも一部を介して互いに導電結合され、前記フレキシブルプリント回路基板の対向する端部において前記主面のいずれかに設けられ、
前記フレームは、前記光透過体と前記フレームとの間で前記エッジ部に前記フレキシブルプリント回路基板の一部が巻かれた状態で前記フレームが前記エッジ部の周りにフィットするような大きさを有する、照明器具アセンブリキット。
【請求項2】
前記センサ及び前記ドライバは、前記フレキシブルプリント回路基板の同じ主面に設けられる、又は、前記センサ及び前記ドライバは、前記フレキシブルプリント回路基板の対向する主面に設けられる、請求項1に記載の照明器具アセンブリキット。
【請求項3】
前記センサは、モーションセンサ又は周囲光センサである、請求項1又は2に記載の照明器具アセンブリキット。
【請求項4】
前記フレキシブルプリント回路基板は、0.5mmを越えない厚さを有する、及び/又は、前記フレキシブルプリント回路基板は、少なくとも50mmの長さを有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明器具アセンブリキット。
【請求項5】
前記光透過体は、ライトパネルを含み、任意選択的に、前記ライトパネルは、リフレクタ層及びディフューザ層の間にライトガイド層を含む積層パネルである、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の照明器具アセンブリキット。
【請求項6】
当該照明器具アセンブリキットは、少なくとも1つの光源を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の照明器具アセンブリキット。
【請求項7】
光透過体と、
前記光透過体の少なくとも1つのエッジ部の周りに配置されるフレームと、
前記光透過体を介す発光出力を生成するように配置される少なくとも1つの光源と、
センサストリップと、
を備える、照明器具であって、前記センサストリップは、
対向する主面を有するフレキシブルプリント回路基板であって、複数の導電トラックが埋め込まれた、フレキシブルプリント回路基板と、
センサと、
前記センサのためのドライバと、
を備え、前記センサ及び前記ドライバは、前記導電トラックの少なくとも一部を介して互いに導電結合され、前記フレキシブルプリント回路基板の対向する端部において前記主面のいずれかに設けられ、
前記ドライバを担持する前記フレキシブルプリント回路基板の第1のセクションは、前記光透過体の後ろに、視界から隠され、
前記第1のセクションと前記センサを担持する第2のセクションとの間における前記フレキシブルプリント回路基板の中間セクションは、この中間セクションが前記フレームと前記光透過体との間に位置するように前記光透過体の前記少なくとも1つのエッジ部のうちのエッジ部に巻かれ、
前記センサを担持する前記第2のセクションは、前記光透過体の前で前記フレームを越えて延びる、照明器具。
【請求項8】
前記センサ及び前記ドライバは、前記フレキシブルプリント回路基板の同じ主面に設けられる、又は、前記センサ及び前記ドライバは、前記フレキシブルプリント回路基板の対向する主面に設けられる、請求項7に記載の照明器具。
【請求項9】
前記センサは、モーションセンサ又は周囲光センサであり、前記フレキシブルプリント回路基板は、0.5mmを越えない厚さを有し、及び/又は、前記フレキシブルプリント回路基板は、少なくとも50mmの長さを有する、請求項7又は8に記載の照明器具。
【請求項10】
前記光透過体は、光出口窓として機能する第1の主パネル面と、前記第1の主パネル面に対向する第2の主パネル面と、前記第1の主パネル面から前記第2の主パネル面に延びる前記少なくとも1つのエッジ部とを有するライトパネルを含み、
前記フレームは、前記ライトパネルを固定するように配置され、
前記少なくとも1つの光源は、発光出力を前記少なくとも1つのエッジ部のうちのエッジ部を介して前記ライトパネルに注入するように配置され、
前記ドライバを担持する前記フレキシブルプリント回路基板の前記第1のセクションは、前記第2の主パネル面に取り付けられる、請求項7乃至9のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項11】
前記センサを担持する前記フレキシブルプリント回路基板の前記第2のセクションは、前記第1の主パネル面又は前記フレームに取り付けられる、請求項10に記載の照明器具。
【請求項12】
前記フレキシブルプリント回路基板の前記第1のセクション及び/又は前記第2のセクションは、両面接着テープを用いて取り付けられる、請求項7乃至11のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項13】
設置面に取り付けられる支持フレームに設けられる請求項7乃至10のいずれか一項に記載の照明器具を含む、照明器具設備であり、前記センサを担持する前記フレキシブルプリント回路基板の前記第2のセクションは、前記支持フレームに取り付けられる、照明器具設備。
【請求項14】
請求項5又は6に記載の照明器具アセンブリキットから照明器具をアセンブルする方法であって、当該方法は、
前記ドライバを担持する前記フレキシブルプリント回路基板の第1のセクションをライトパネルの光出口面に対向する前記ライトパネルの主パネル面に取り付けることと、
前記第1のセクションと前記センサを担持する第2のセクションとの間における前記フレキシブルプリント回路基板の中間セクションを前記ライトパネルのエッジ部に巻くことと、
前記フレキシブルプリント回路基板の前記中間セクションが前記エッジ部と前記フレームとの間に位置するように前記フレームにおいて前記ライトパネルをクランプすることと、
を含む、方法。
【請求項15】
当該方法は、前記フレキシブルプリント回路基板の前記第2のセクションを前記ライトパネルの前記光出口面に取り付けることを含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の導電トラックが埋め込まれたフレキシブルプリント回路基板と、センサと、前記センサのためのドライバとを備える、照明器具のためのセンサストリップであって、センサ及びドライバは、前記導電トラックの少なくとも一部を介して互いに導電結合される、センサストリップに関する。
【0002】
本発明はさらに、このようなセンサストリップを含む、照明器具アセンブリキットに関する。
【0003】
本発明はさらに、このようなセンサストリップを含む、照明器具に関する。
【0004】
本発明はさらに、このようなセンサストリップを含む、照明器具設備に関する。
【0005】
本発明はさらに、このようなセンサストリップの使用を含む、照明器具アセンブリ方法に関する。
【背景技術】
【0006】
今日では、照明器具によって使用される電気を削減する、例えば、それらのエネルギ消費を削減するという明確な要望がある。この目的を達成するために、いくつかのストラテジが展開されている。例えば、LED等の固体照明の導入は、典型的なLEDのエネルギ消費が、このような固体照明要素とルーメンが同等の白熱灯よりも約80~90%少ないので、このようなエネルギ消費の削減を容易にする。さらに、センサ技術が、照明器具が必要な場合にのみオンされるように、オンデマンドで照明を提供するために照明器具に追加されてもよく、これにより、エネルギ消費がさらに削減される。
【0007】
照明器具の動作を制御するために照明器具にセンサを追加することが知られている。例えば、センサは、受動型赤外線(PIR: passive infrared)センサ、カメラセンサ等のモーションセンサであって、モーションセンサで存在を検出すると、照明器具がオンされてもよい。別の例では、センサは、周囲光センサであって、検出された光レベルが定義された閾値を下回ると照明器具がオンされてもよい。典型的には、照明器具の1つ以上の光源への電力供給は、このようなセンサによって直接又は間接的に制御される。例えば、1つ以上の光源のドライバがセンサに応答し、センサの特定のトリガが検出されると、結果として生じるセンサ信号が、1つ以上の光源のドライバをアクティブにし、1つ以上の光源がオンされる。このような構成の一例は、US 2013/0207552 A1に見られる。これは、少なくとも1つの埋込み式照明器具に電気的に接続され、この照明器具を制御するセンサシステムを開示している。センサシステムハウジングは、照明器具の外部に接続され、そこから突出する可撓性部材を含む。可撓性部材は、センサシステムハウジング又は結合されたライトフィクスチャ及びセンサシステムハウジングから離間された検出電子機器を支持する。可撓性部材は、センサが、センサシステムハウジングに対して水平方向及び垂直方向に位置決めされることを可能にする。
【0008】
照明器具にこのようなセンサ機能を組み込むことに関連する問題が、図1及び図2に概略的に描写されている。図1は、ここではライトパネル10を備える、照明器具1の一部の斜視図を示し、図2は、照明器具1の断面図を示している。モーションセンサ又は周囲光センサ等のセンサ20をライトパネル10に設置するためには、センサ20が照明器具1に収容されることができるように、開口部18が、典型的にはライトパネル10の周りのフレーム11の近位に、ライトパネル10を貫通するように形成される必要がある。センサ20は、典型的には、ライトパネル10を通ってセンサドライバ22に延びる接続構成24によって電気的に接続される。照明器具1の1つ以上の光源25、例えば、1つ以上の固体照明要素は、1つ以上の光源25によって発せられる光がライトパネル10内に、例えば、ライトパネル10のライトガイド14内に結合されることができるように、フレーム11とライトパネル10との間にライトパネル10のエッジ部に沿って配置されてもよい。ライトガイド14は、照明器具1の光学性能を制御するために反射層16とディフューザ12との間に挟まれてもよい。ディフューザ12は、照明器具1の光出口窓13として機能してもよい。ライトパネル10を通って進む光が、開口部18のエッジ部の周りでライトパネル10から漏れるのを防ぐため、典型的には、ライトパネル10とセンサ20との間に、開口部18のエッジ部を超えて延びる遮光部材26が配置される必要がある。
【0009】
要約すると、このようなセンサ20を照明器具1に設置することは、いくつかの不利な点を有する。まず、設置は、ライトパネル10が開通されることを必要とし、これは、照明器具1の製造に複雑なプロセスステップを追加する。さらに、追加の遮光部材26が照明器具1の光学性能を保護するために必要とされ、これは、照明器具の全体的なコストを増加させる。
【0010】
US 20180238535A1は、少なくとも1つのフィルム要素と、制御ユニットに動作可能に接続され、制御ユニットによって個別に又はグループで制御されることができる、フィルム要素に組み込まれる複数の発光ダイオード及び/又はレーザビーム生成デバイスとを有する、フィルム状照明デバイスを開示している。
【0011】
US 20170167670A1は、可撓性のある照明ストリップによって形成される形状を示す1つ以上の信号が、例えば、可撓性のある照明ストリップに固定される1つ以上のセンサ(110)から取得され得る、ことを開示している。可撓性のある照明ストリップにおける1つ以上の変形が、1つ以上の信号に基づいて検出され得る。
【0012】
US 20190150766A1は、第1の表面上に光源のアレイが取り付けられる、透明なベース基板と、第1の表面上の光源をカプセル化するように配置される透明な保護層とを備える、モジュラライトパネルを開示している。
【0013】
US 20150219825A1は、エッジフィード導波路照明器具が、平面体を有する光導波路と、導波路エッジ支持構造と、光導波路の平面体内のアンカー開口部であって、前記導波路エッジ支持構造から離れているアンカー開口部とを含む、ことを開示している。センサが、照明器具の下方の空間の状態に反応するように前記光導波路のアンカー開口部に固定される。
【0014】
EP 2644975A1は、ランプが、照明ユニットを受けるために設けられるランプハウジングを有する、ことを開示している。部分的に透明なカバーが、ランプハウジングを閉じるために設けられる。カバーは、センサ、例えば、光センサ、モーションセンサ、又はLED等の交換可能な電気的構造を受けるために使用される開口部を備える。
【0015】
KR1020080098265Aは、照明ブロックが、ハウジングに起因するエネルギ消費を削減する、及び、照明の上側に光透過領域を形成することにより一定の照明効果を維持するために設けられる、ことを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、照明器具をオープンアップする(open up)ことを必要とすることなく及び設置のために遮光部材を必要とすることなく照明器具と組み合わせて使用されることができる照明器具のためのセンサストリップを提供しようとするものである。
【0017】
本発明はさらに、照明器具をオープンアップすることを必要とすることなく及びこのような遮光部材を使用することを必要とすることなく照明器具がアセンブルされることができるこのようなセンサストリップを含む照明器具アセンブリキットを提供しようとするものである。
【0018】
本発明はさらに、このようなセンサストリップを含む、照明器具を提供しようとするものである。
【0019】
本発明はさらに、このようなセンサストリップを含む、照明器具設備を提供しようとするものである。
【0020】
本発明はさらに、このようなセンサストリップを使用する照明器具アセンブリ方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
第1の態様によれば、照明器具のためのセンサストリップであって、センサストリップは、対向する主面を有するフレキシブルプリント回路基板であって、複数の導電トラックが埋め込まれた、フレキシブルプリント回路基板と、センサと、前記センサのためのドライバとを備え、センサ及びドライバは、前記導電トラックの少なくとも一部を介して互いに導電結合され、フレキシブルプリント回路基板の対向する端部において前記主面のいずれかに設けられる、センサストリップが提供される。本発明は、センサ、例えば、モーションセンサ又は周囲光センサ及びそのドライバが各々センサストリップのフレキシブルプリント回路基板の主面に設けられる、センサストリップであって、斯かるセンサストリップは、ライトパネルのエッジ部に巻かれ(wrap around)得る、センサストリップを提供することにより、ライトパネルをオープンアップする必要性及びこのような開口部においてライトパネルから光が漏れるのを防ぐために遮光要素を使用する必要性を回避することができるという洞察に基づく。それゆえ、このようなセンサストリップは、センサの製造及び照明器具(限定されるものではないが、ライトパネルを含む照明器具等)へのセンサの設置を単純化する。
【0022】
本出願の文脈において、「センサ及びドライバは、前記導電トラックの少なくとも一部を介して互いに導電結合され、フレキシブルプリント回路基板の対向する端部において前記主面のいずれかに設けられる(the sensor and the driver are conductively coupled to each other through at least some of said conductive tracks and are mounted on one of said major surfaces at opposing ends of the flexible printed circuit board)」という表現は、必ずしも、センサ及び/又はドライバがフレキシブルプリント回路基板の対向するエッジ部(opposing ends)に設けられることを意味するものではないことを理解されたい。例えば、電気接点等、さらなる要素が、センサ又はドライバとセンサ又はドライバの近位にあるフレキシブルプリント回路基板のエッジ部との間に存在してもよい。センサ及びドライバがフレキシブルプリント回路基板の対向する端部に設けられることに言及する場合、これは、フレキシブルプリント回路基板の長さの大部分がセンサとドライバとの間に位置することを意味する。
【0023】
好ましい実施形態では、センサは、PIRセンサ等のモーションセンサ又は周囲光センサである。
【0024】
一実施形態では、センサ及びドライバは、フレキシブルプリント回路基板の同じ主面に設けられる。このようなセンサストリップは、例えば、ドライバ及びセンサが、照明器具のライトパネルの対向する主パネル面に設けられるべきであるシナリオで使用されてもよい。
【0025】
代替的な実施形態では、センサ及びドライバは、フレキシブルプリント回路基板の対向する主面に設けられる。このようなセンサストリップは、例えば、ドライバが、照明器具のライトパネルの主パネル面に設けられるべきであり、センサが、照明器具のフレーム又は照明器具を取り付けるための天井要素に設けられるべきであるシナリオで使用されてもよい。
【0026】
本発明の一部の実施形態によるセンサストリップにおいて、フレキシブルプリント回路基板は、センサストリップが照明器具のフレームとライトパネルとの間に容易にフィットされることができるように、0.5mmを越えない厚さ、好ましくは、0.2mmを越えない厚さを有してもよい。
【0027】
本発明の一部の実施形態によるセンサストリップにおいて、フレキシブルプリント回路基板は、センサストリップが照明器具のライトパネルに巻かれるのを容易にするために、少なくとも50mmの長さを有してもよい。
【0028】
別の態様によれば、光透過体と、光透過体のエッジ部の周りにフィットさせる(fit around)ための少なくとも1つのフレーム要素を含むフレームと、本明細書で述べられる実施形態のいずれかのセンサストリップとを含む、照明器具アセンブリキット(luminaire assembly kit)であって、フレームは、光出口窓とフレームとの間で前記エッジ部にフレキシブルプリント回路基板の一部が巻かれた状態でフレームが前記エッジ部の周りにフィットするような大きさを有する、照明器具アセンブリキットが提供される。このような照明器具アセンブリキットは、センサの設置のために照明器具をオープンアップする必要なくモーションセンサ又は周囲光センサ等のセンサを含む照明器具のアセンブリを容易にする。
【0029】
光透過体は、ライトパネルを含んでもよく、ライトパネルは、リフレクタ層及びディフューザ層の間にライトガイド層を含む積層パネルであってもよい。これは、とりわけ良好な光学性能を有するライトパネルを提供する。
【0030】
照明器具アセンブリキットはさらに、例えば、ライトパネルの前記エッジ部に発光出力を注入するための、少なくとも1つの光源を含んでもよい。このような光源は、照明器具のエネルギ消費を制限する並びにその動作寿命及び堅牢性を高めるために、LED等の固体要素であることが好ましい。
【0031】
さらに別の態様によれば、光透過体と、光透過体の少なくとも1つのエッジ部の周りに配置されるフレームと、光出口窓を介す発光出力を生成するように配置される少なくとも1つの光源と、本明細書で述べられる実施形態のいずれかのセンサストリップとを備える、照明器具であって、ドライバを担持するフレキシブルプリント回路基板の第1のセクションは、光透過体の後ろに、視界から隠され、第1のセクションとセンサを担持する第2のセクションとの間におけるフレキシブルプリント回路基板の中間セクションは、この中間セクションがフレームと光透過体との間に位置するように光透過体の少なくとも1つのエッジ部のうちのエッジ部に巻かれ、センサを担持する第2のセクションは、光透過体の前でフレームを越えて延びる、照明器具が提供される。このような照明器具は、照明器具を制御するためのセンサが、このようなセンサが光出口窓を通って設けられることを要さずに存在し、このような照明器具の製造及びアセンブリプロセスの複雑さ並びにコストが低減されるという点で有益である。本出願の文脈において、ドライバが、光透過体の後ろに、視界から隠されることに言及する場合、これは、照明器具が通常使用される場合にドライバが照明器具の観察者に(はっきりと)見えないことであると理解されるべきである。例えば、照明器具が光透過体によって一部が画定される閉じたハウジング(closed housing)を含む場合、これは、ドライバがこのハウジング内に位置することを意味してもよい。オープン照明器具、すなわち、閉じたハウジングを有さない照明器具の場合、これは、ドライバが、光透過体の光出口面に対向する光透過体のさらなる面の近位に位置することを意味してもよい。このため、光透過体は、非透明(non-transparent)であることが好ましい。さらに、光透過体に言及する場合、このような光透過体は、典型的には、光入口面、光出口面、及び光入口面と光出口面との間の光路を含むが、光入口面及び光出口面は、対向する面である必要はない。
【0032】
例えば、好ましい実施形態では、光透過体は、光出口窓として機能する第1の主パネル面と、第1の主パネル面に対向する第2の主パネル面と、第1の主パネル面から第2の主パネル面に延びる前記少なくとも1つのエッジ部とを有するライトパネルを含み、フレームは、ライトパネルを固定するように少なくとも1つのエッジ部の周りに配置され、少なくとも1つの光源は、発光出力を少なくとも1つのエッジ部のうちのエッジ部を介してライトパネルに注入するように配置され、ドライバを担持するフレキシブルプリント回路基板の第1のセクションは、第2の主パネル面に取り付けられる。このような構成において、少なくとも1つのエッジ部は、光透過体の光入口面として機能してもよい。
【0033】
センサを担持するフレキシブルプリント回路基板の第2のセクションは、例えば、フレームに隣接、例えば、当接して、第1の主パネル面に取り付けられてもよい。代替的に、センサを担持するフレキシブルプリント回路基板の第2のセクションは、フレームに取り付けられてもよい。これは、照明器具の光出口面の一部がセンサによって覆い隠されないことを意味し、これにより、光学的効率及び照明器具の外観がある程度改善される。
【0034】
フレキシブルプリント回路基板の第1のセクション及び第2のセクションの各々は、接着等、任意の適切なやり方でその受け面に設けられてもよい。とりわけ好ましい実施形態では、フレキシブルプリント回路基板の第1のセクション及び/又は第2のセクションは、両面接着テープを用いてそれらの受け面に取り付けられる。
【0035】
さらに他の態様によれば、設置面に取り付けられる支持フレームに設けられるある実施形態による照明器具を含む、照明器具設備(luminaire installation)であり、センサを担持するフレキシブルプリント回路基板の第2のセクションは、支持フレームに取り付けられる、照明器具設備が提供される。これは、例えば、照明器具の光出口窓にセンサを設けることが好ましくなく、照明器具のフレームが、このフレームにセンサを設けることを可能にするには支持フレームに十分に露出していない場合に有利である。
【0036】
さらに他の態様によれば、本明細書で述べられる実施形態のいずれかのライトパネルを含む照明器具アセンブリキットから照明器具をアセンブルする方法であって、当該方法は、ドライバを担持するフレキシブルプリント回路基板の第1のセクションをライトパネルの光出口面に対向するライトパネルの主パネル面に取り付けることと、第1のセクションとセンサを担持する第2のセクションとの間におけるフレキシブルプリント回路基板の中間セクションをライトパネルのエッジ部に巻くことと、フレキシブルプリント回路基板の中間セクションが前記エッジ部とフレームとの間に位置するようにフレームにおいてライトパネルをクランプすることとを含む、方法が提供される。このようなやり方のこのような照明器具のアセンブリは、センサが照明器具を通って設けられる必要がなく、これにより、照明器具を通るこのような取付開口部から光が漏れるのを防ぐための遮光要素が必要とされないので、照明器具のアセンブリプロセス及びコストが簡素化されるという利点を有する。
【0037】
方法はさらに、フレキシブルプリント回路基板の第2のセクションをライトパネルの光出口面に取り付けることを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本発明の実施形態が、添付の図面を参照して、より詳細に、非限定的な例として述べられる。
図1】従来技術の照明器具の一部の斜視図を概略的に示す。
図2】従来技術の照明器具の断面図を概略的に示す。
図3】一実施形態によるセンサストリップの正面図を概略的に示す。
図4】別の実施形態によるセンサストリップの断面図を概略的に示す。
図5】例示的な実施形態による照明器具キットから照明器具をアセンブルする方法の断面図を概略的に示す。
図6】代替的な実施形態によるアセンブルされた照明器具の断面図を概略的に示す。
図7】一実施形態による照明器具設備の断面図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図面は単に概略的なものであり、縮尺通りに描かれていないことを理解されたい。同じ参照番号は、図面全体にわたって同じ又は類似の部分を示すために用いられることも理解されたい。
【0040】
図3は、本発明の一実施形態によるセンサストリップ30を概略的に示している。センサストリップ30は、フレキシブルプリント回路基板(PCB:printed circuit board)31を含む。本願の文脈では、フレキシブルPCBは、1つ以上の導電トラック34を埋め込む任意のフレキシブルな構造であってもよい。例えば、フレキシブルPCBは、このような導電トラック34が電気絶縁ポリマー層の対の間に位置付けられる積層体(laminate)を含んでもよい。代替的に、フレキシブルPCB31は、フォトリソグラフィ技術を用いて作られてもよい。このような技術は、それ自体がよく知られており、したがって、簡潔さのみを目的としてさらに詳細には説明されない。適切な電気絶縁ポリマーには、ポリイミド、PEEK、ポリエステル、シリコーン、PET等がある。導電トラック34を形成するための適切な導電材料には、銅、アルミニウム、銀、金、適切な金属合金等がある。フレキシブルPCB31の材料の選択は、任意の適切な材料が使用されてもよいように、とりわけ重要ではない。
【0041】
フレキシブルPCB31は、典型的には、1.0mmを超えない、好ましくは、0.5mmを超えない、さらに好ましくは、0.2mmを超えない厚さTを有する平坦な構造を有する。これにより、フレキシブルPCB31は、所望のフレキシビリティを有する。例えば、センサストリップ30は、リボン等の形状をしていてもよい。したがって、フレキシブルPCB31は、対向する主面32及び33を有する。センサストリップ30はさらに、照明器具の動作を制御するためのセンサ20を含む。一実施形態では、センサ20は、パッシブ赤外線(PIR:passive infrared)センサ等のモーションセンサ、又は任意の他の適切なタイプのモーションセンサである。代替的に、センサ20は、周囲光センサ、CMOSセンサ若しくはCCDセンサ等のイメージセンサ、又は照明器具の動作を制御するために使用されることができる任意の他の適切なタイプのセンサであってもよい。センサストリップ30はさらに、センサ20を駆動するためのドライバ22を含む。ドライバ22及びセンサ20はいずれも、ドライバ22が導電トラック34のうちの少なくとも1つを介してセンサ20に導電結合されるようにフレキシブルPCB31の主面32、33のいずれかに設けられる。ドライバ22は、センサ20によるトリガの検出により、ドライバ22をセンサ20に相互接続する導電トラック34のうちの少なくとも1つを介してドライバ22に伝達される電気信号がセンサ20によって生成されると、ドライバ22は、この電気信号によってトリガされ、1つ以上の光源をオンにする等、照明器具10の1つ以上の光源のさらなるドライバのための制御信号を生成するように、センサ20に応答する。センサトリガは、センサ20がモーションセンサ又はイメージセンサの場合、動きであってもよく、周囲光センサの場合、光レベルであってもよい。他の適切なセンサトリガは、当業者には明らかであろう。
【0042】
センサ20及びドライバ22は、典型的には、センサストリップ30の対向する端部に設けられる。言い換えれば、センサ20は、典型的には、フレキシブルPCB31の第1のセクションに設けられ、ドライバ22は、典型的には、フレキシブルPCB31の第2のセクションに設けられ、第1のセクション及び第2のセクションは、フレキシブルPCB31の中間セクションによって隔てられる。センサストリップ30は全長Lを有し、センサ20及びドライバ22は、少なくとも1/2*Lの距離離される。これにより、以下でさらに詳細に説明されるように、フレキシブルPCB31のそれぞれの第1のセクション及び第2のセクションが典型的には取付面に取り付けられる一方、フレキシブルPCB31のかなりの部分、すなわち、中間セクションが曲げられ(屈曲され)(bent (flexed))得るようにする。しかしながら、センサ20及びドライバ22がセンサストリップ30の対向する端部に設けられることに言及する場合、これは、センサ20又はドライバ22が、センサストリップ30のエッジ部に対して設けられなければならないことを意味するものではないことを理解されたい。例えば、センサストリップ30のフレキシブルPCB31は、センサ20及びドライバ22の一方とセンサストリップ30の近位のエッジ部との間に位置してもよい、例えば1つ以上の接点36等、追加の構造を担持してもよい。無論、センサストリップ30は、さらなる電気コンポーネント、例えば、センサストリップ30が使用されるべき照明器具の動作に必要な電気コンポーネントを担持してもよい。
【0043】
図3では、センサ20及びドライバ22はいずれも、フレキシブルPCB31の同じ主面32に設けられている。この配置は、例えば、センサストリップ30が、照明器具のエッジ部に巻かれるべきであり、センサ20及びドライバ22が、照明器具の対向する主面に取り付けられるべきである、すなわち、センサストリップが、U字形状を採るべきであるシナリオでの使用に適している。代替的な実施形態によるセンサストリップ30の断面図を概略的に示す図4では、センサ20は、センサストリップ30の第1の主面32に設けられ、ドライバ22は、センサストリップ30の対向する第2の主面33に設けられている。この配置は、例えば、センサストリップ30が、照明器具のエッジ部及びさらなるエッジ部に巻かれるべきである、すなわち、センサストリップ30が、S字形状を採るべきであるシナリオでの使用に適している。
【0044】
センサストリップ30の前述の実施形態はさらに、センサ20の位置におけるストリップの機械的強度又は剛性を高めるために、例えば、センサ20の受け面への取り付けを容易にするために、センサ20に対向するフレキシブルPCB31の主面に金属バッキング部材(metal backing member)35を備えてもよい。金属バッキング部材35は、任意の適切なやり方で、例えば、ホットメルト接着剤等を用いてフレキシブルPCB31の裏側に取り付けられる金属シート等であってもよい。金属バッキング部材35に使用される金属は、好ましくは、アルミニウム等、センサ20によって発生される熱を放散するために好ましい熱伝導特性を有する。さらなる金属バッキング部材(図示せず)が、ドライバ22に対向するフレキシブルPCB31の主面に積層されてもよい。
【0045】
図5は、本発明の一実施形態によるセンサストリップ30を含む照明器具アセンブリキットを用いる照明器具1のアセンブリ方法を概略的に示している。照明器具アセンブリキットはさらに、対向する主パネル面17、19、及び、対向する主パネル面17、19の間に延びる少なくとも1つのエッジ部15を含むエッジ配置(edge arrangement)を有するライトパネル10等の光透過体を含む。例えば、ライトパネル10が円形形状を有する場合、エッジ配置は、単一の連続したエッジ部15を含み、一方、矩形形状等の多角形形状を有するライトパネル10の場合、エッジ配置は、典型的には、複数のエッジ部15を含み、さらに、各エッジ部は、多角形形状の隣接する角部の対の間に延びる。ライトパネル10は、典型的には、ライトガイド14を含む。ライトガイド14は、エッジ配置のエッジ部15の1つを介してライトガイド14に結合される光を、全反射によってライトガイド14を介して案内するように適合され、典型的には、光アウトカップリング構造のパターンが、このような全反射を乱し、その主面の1つ(ライトガイド14の光出口面)を介して光をライトガイド14から逃がすためにライトガイド14上又は中に設けられる。このようなライトガイドの動作原理はそれ自体よく知られているので、これは、簡潔さのみを目的としてさらに詳細には説明されない。ライトガイド14は、任意の適切な材料、例えば、ポリカーボネート、PMMA、PET等の光学グレードのポリマー、又はガラスで作られてもよい。ライトパネル10は、ライトガイド14の層が、ディフューザ12の層とリフレクタ16の層との間に挟まれる積層構造を有してよい。照明器具1の光出口窓13として機能してもよい、ディフューザ12は、ライトガイド層14を出る光が、例えば照明器具1の光学性能を調整するために、さらに拡散されるようにし、一方、リフレクタ16は、ライトガイド14から意図された光出口面に対向するその主面を介して逃げる光が、反射されてライトガイド14に戻されることにより、照明器具1からの光損失を低減するようにする。ディフューザ12及びリフレクタ16は、任意の適切な形状をとってもよい。例えば、リフレクタ16の層は、フォイル等であってもよく、又は、ライトガイド14にコーティングされる反射性コーティングであってもよい。多くの他の適切な実装態様は、当業者にとって直ちに明らかであろう。
【0046】
照明器具アセンブリキットはさらに、ライトパネル10をクランプするためのフレーム11を含む。このようなフレーム11は、典型的には、アセンブルされた照明器具1のエッジ配置、例えば、1つ以上のエッジ15の周りに配置され、任意の適切な材料、例えば、金属、金属合金、複合材料、ポリマー等で作られてもよい。フレーム11は、一対のフレーム要素11a、11bで構成されてもよい。フレーム要素11a、11bは、フレーム11を形成するために、例えば、それらをカチッとかみ合わせる(click together)等することにより、互いに協働するように設計されてもよい。フレーム11は、典型的には、フレームが照明器具1のエッジ配置の周りに位置付けられる場合、フレームの少なくとも一部が、ライトパネル10のエッジ部15に巻かれているセンサストリップ30の中間セクションを収容することができるような大きさを有する(dimensioned)。言い換えれば、フレーム11は、センサストリップ30がこのエッジの周りの本来の位置で(in situ)エッジ15の周りにぴったりとフィットする(snugly fit)セクションを少なくとも有する。これは、センサストリップ30をフレーム11のこのセクションとアラインさせること(aligning)を必要としてもよい。代替的に、センサストリップ30が十分に薄い場合、センサストリップ30は、フレーム11がセンサストリップ30を受けるための専用のセクションを必要とすることなく、フレーム11とエッジ部15との間にクランプされてもよい。
【0047】
明確さのみを目的として特に図示されていないが、照明器具アセンブリキットはさらに、固体照明要素、例えば、LED等の1つ以上の光源を含んでもよい。1つ以上の光源は、例えば、これらの光源の光出力がライトパネル10のライトガイド14に結合されることができるように照明器具1のエッジ配置の少なくとも一部に沿って配置されてもよい。このような光源は、任意の適切なやり方で、例えば、フレーム11に、又はライトパネル10に取り付けられる照明ストリップ等として、エッジ配置に対して設けられてもよい。このようなエッジライト配置(edge-lit arrangement)はそれ自体がよく知られているので、照明器具1のエッジ配置に沿った1つ以上の光源の任意の適切な配置が使用されてもよいことを述べることで十分である。
【0048】
この点において、好ましい実施形態では照明器具1はライトパネル10を含むが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではないことに留意されたい。本発明の教示は、ダウンライト照明器具等、フレーム11にクランプされる光出口窓13を含む光透過体を有する任意のタイプの照明器具に展開されてもよい。このような照明器具において、1つ以上の光源25は、このような1つ以上の光源25の発光出力が光出口窓13に直接又は間接的に入射するように、照明器具1内の任意の適切な位置に位置付けられてもよい。例えば、光透過体は、光出口面に対向する光入口面を含んでもよく、この場合、照明器具10の1つ以上の光源は、光入口面の近位に配置されてもよい。このような光透過体は、1つ以上の光源(及びドライバ22)を直視できないように半透明又は拡散透明(diffusely transparent)であることが好ましい。
【0049】
非限定的な例として照明器具1がライトパネル10を備える、照明器具アセンブリ方法のステップ(a)において、センサ20を担持するセンサストリップ30のセクションが、照明器具1の光出口面として機能するライトパネル10の主パネル面17に取り付けられる。例えば、センサストリップ30のこのセクションは、接着剤又は両面接着テープを用いて主パネル面17に接着されてもよい。センサ20は、照明器具1のアセンブリ時に、センサ20が、照明器具1のエッジ部15を含むエッジ配置の周りでフレーム11に対して面一に存在する(sit flush)ように位置付けられてもよい。
【0050】
次に、ステップ(b)に示されるように、センサストリップ30(すなわち、フレキシブルPCB31)の中間セクションが、ライトパネル10のエッジ部15に巻かれ、ドライバ22を担持するセンサストリップ30のセクションが、ライトパネル10の対向する主パネル面19に取り付けられる。例えば、センサストリップ30のこのセクションは、接着剤又は両面接着テープを用いて対向する主パネル面19に接着されてもよい。無論、ステップ(a)及び(b)は、本発明の教示から逸脱することなく入れ替えられてもよい。
【0051】
ステップ(c)において、ここではフレーム要素11a及び11bで表されるフレーム11が、ライトパネル10のエッジ部15を含むエッジ配置の周りに位置付けられる。これは、例えば、フレーム要素11a及び11bをカチッとかみ合わせることによって、エッジ15に巻かれるセンサ20を担持するセンサストリップ30のセクションとドライバ22を担持するセンサストリップ30のセクションとの間のセンサストリップ30の中間セクションが、フレーム11とライトパネル10との間にクランプされるようにライトパネル10をクランプする又はその他の方法で固定するフレーム11を形成することにより達成されてもよく、斯くして、ステップ(d)に示されるように、アセンブルされた照明器具1に至ってもよい。
【0052】
無論、このアセンブリ方法の多くの変形例が、当業者にとって直ちに明らかであろう。例えば、センサ20を担持するセンサストリップ30のセクション及び/又はドライバ22を担持するセンサストリップ30のセクションは、ライトパネル10のエッジ部15を含むエッジ配置の周りにフレーム11を位置付ける前にライトパネル10に取り付けられる必要は必ずしもなく、このようなセクションは、フレーム11がこのエッジ配置の周りに位置付けられた後に同様に取り付けられてもよい。さらに、先に説明したように、センサ20を担持するセンサストリップ30のセクションは、必ずしもライトパネル10(又はより一般的には、光出口窓13)に対して固定される必要はない。例えば、図6は、照明器具1の光出口面の有効面積を減少させることなく照明器具1が設置されている空間内をセンサ20が感知し得るようにセンサ20を担持するセンサストリップ30のセクションがフレーム11の露出面部分に対して固定されている照明器具1の断面図を概略的に示している。
【0053】
しかしながら、照明器具1の一部の設置形態では、照明器具1のフレーム11は、例えば美的な理由から、露出されなくてもよい。これは、例えば、照明器具1が、図7に概略的に示されるような、支持フレーム50に設置されるシナリオの場合であってもよい。このようなシナリオでは、センサ20を担持するセンサストリップ30のセクションは、代わりに支持フレーム50の露出面セクションに取り付けられてもよい。このような支持フレーム50は、例えば、面タイルが、支持フレーム50、例えば、Tバー等によって支持されるような、吊り天井等の表面設備(surface installation)の一部を形成してもよい。照明器具1は、当業者には容易に理解されるように、支持フレーム50の凹部(recess)なしにフィットするような大きさを有してもよい。このような照明器具設備において、モーションセンサ20を担持するセンサストリップ30のセクションは、前述のアセンブリ方法による照明器具1のアセンブリ中に取り付けられないままとされてもよく、支持フレーム50への照明器具1の設置時に、センサ20を担持するセンサストリップ30のセクションが、例えば接着剤又は両面テープを使用して、支持フレーム50に取り付けられてもよい。したがって、照明器具1のセンサ20及びドライバ22をフレキシブルセンサストリップ30に設けることにより、照明器具1のライトパネル10をオープンアップする必要なくさまざまな異なる表面にセンサ20を設置することが容易になる。それゆえ、これにより、動き又は光センシティビティ等のセンサ機能性を備えた照明器具1の機能性を効果的に拡張するための費用対効果の高い簡単な方法が容易になる。
【0054】
上述した実施形態は本発明を限定するものではなく、例示するものであり、当業者は添付の特許請求の範囲から逸脱することなく多くの代替的な実施形態を設計できることに留意されたい。請求項では、括弧内のいかなる参照符号も、その請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。「含む(comprising)」という語は、請求項に列挙された要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を排除するものではない。要素に先行する冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数のそのような要素が存在することを排除するものではない。本発明は、複数の個別の要素を有するハードウェアにより実現されることができる。いくつかの手段を列挙するデバイスの請求項において、これらの手段のいくつかは、同一のハードウェアのアイテムにより具体化されることができる。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7