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特許7133732無線ネットワークデバイスのための自動パワーオンリスタートシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-31
(45)【発行日】2022-09-08
(54)【発明の名称】無線ネットワークデバイスのための自動パワーオンリスタートシステム
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20220901BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20220901BHJP
【FI】
H04Q9/00 311L
H04W84/10 110
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021577494
(86)(22)【出願日】2020-06-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-28
(86)【国際出願番号】 EP2020067281
(87)【国際公開番号】W WO2021001184
(87)【国際公開日】2021-01-07
【審査請求日】2022-02-24
(31)【優先権主張番号】19183531.3
(32)【優先日】2019-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン レーウヴェン フランシスクス ヴィルヘルムス アドリアヌス アルフォンサス
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-4499(JP,A)
【文献】特開2016-123105(JP,A)
【文献】国際公開第2015/136893(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0120000(US,A1)
【文献】米国特許第10256995(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
H04Q 9/00
H05B 39/00
H05B 45/00
H05B 47/00
H04L 12/28
H04L 12/44-12/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワーク内のネットワークノードのリスタートモードを制御する装置であって、当該装置は、
前記ネットワークノードのパワーアップイベントを検出するパワーアップディテクタと、
前記無線ネットワークの他のネットワークノードからの無線パワーアップメッセージの受信を検出するメッセージディテクタと、
前記パワーアップディテクタによるパワーアップイベントの検出に応答して、複数のリスタートモードのうちの1つを選択する制御ユニットと、
を含み、
前記制御ユニットは、前記パワーアップディテクタによるパワーアップイベントの検出に応答して前記無線ネットワークへの少なくとも1つのパワーアップメッセージの送信を開始し、
前記複数のリスタートモードのうちの1つの選択は、前記メッセージディテクタの出力に依存し、前記メッセージディテクタの出力が、所定の期間内に所定数のパワーアップメッセージが受信されたことを示す場合、電源障害モードが選択される、装置。
【請求項2】
前記複数のリスタートモードは少なくとも、
当該装置が、前記ネットワークノードの非ネットワーク機能の工場出荷時設定を使用する、安全モード、及び
当該装置が、前記パワーアップイベント前の前記非ネットワーク機能の以前の状態を回復する、電源障害モード、
を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ネットワークノードは照明器具デバイスであり、前記非ネットワーク機能は照明機能である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記電源障害モードが選択される場合、前記制御ユニットは、前記パワーアップイベント前の前記ネットワークノードの非ネットワーク機能の以前の状態を回復する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記パワーアップメッセージは、ZigBeeリンクステータスメッセージ、ZigBeeデバイスアナウンスメッセージ、ZigBee Inter-PANブロードキャスト又はユニキャストメッセージ、ZigBeeブロードキャストメッセージ、ZigBeeマルチキャストメッセージ、ZigBeeユニキャストメッセージ、及び802.15.4プロトコルの生のメッセージから選択され、当該装置は、すべての既に知られている近隣デバイスに前記パワーアップメッセージを送信する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記メッセージディテクタは、前記パワーアップメッセージに含まれるソースアドレス又は他の識別子によって異なる送信ネットワークノードを区別する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記メッセージディテクタは、所定の閾値を超える信号品質、前記ネットワークノードと同じライトスイッチの間に位置するネットワークデバイスを示す送信機識別子、及び前記ネットワークノードと同じライトスイッチグループを示す識別子のうちの少なくとも1つを含むパワーアップメッセージを無視する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記制御ユニットは、前記ネットワークノードと比較した他のネットワークノードの以前の挙動に基づいて他のネットワークノードから受信するパワーアップメッセージを無視する、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記パワーアップメッセージは、前記パワーアップメッセージを送信したデバイスのタイプに関する情報を含み、当該装置は、前記パワーアップメッセージから前記デバイスのタイプを抽出する、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記メッセージディテクタは、前記ネットワークノードが受信する電源障害レポートを検出する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
請求項1に記載の装置及び非ネットワーク機能を有するネットワークデバイス。
【請求項12】
無線ネットワーク内のネットワークノードのリスタートモードを制御する方法であって、当該方法は、装置が、
前記ネットワークノードのパワーアップイベントを検出することと、
前記無線ネットワークの他のネットワークノードからの無線パワーアップメッセージの受信を検出することと、
検出されたパワーアップイベントに応答して、複数のリスタートモードのうちの1つを選択することと、
パワーアップディテクタによるパワーアップイベントの検出に応答して前記無線ネットワークへの少なくとも1つのパワーアップメッセージの送信を開始することと、
を含み、
前記複数のリスタートモードのうちの1つの選択は、メッセージ検出の出力に依存し、前記メッセージ検出の出力が、所定の期間内に所定数のパワーアップメッセージが受信されたことを示す場合、電源障害モードが選択される、方法。
【請求項13】
請求項1に記載のネットワークノードのリスタートモードを制御する装置で実行された場合、請求項12のステップを行うためのコード手段を含むコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、限定されるものではないが、家庭、オフィス、小売、ホスピタリティ及び産業のための様々な異なるアプリケーションで使用するためのZigBeeネットワークにおいて無線接続される照明器具デバイス等、無線ネットワークデバイスのためのパワーオンリスタートシステム(power-on restart system)の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートネットワークデバイス(例えば、スマートライトバルブ等の照明器具デバイス)を含む無線ネットワークの使用は、デバイスの非ネットワーク機能(non-network function)(例えば、照明、センシング等)を、他のデバイスがオンする、非ネットワーク機能を遠隔制御する、非ネットワーク機能の設定を動き検出にリンクすること等に基づいて自動的に調整することを可能にする。
【0003】
このようなスマートネットワークデバイスの無線ネットワークは、ZigBeeプロトコルの上に構築され得る。ZigBee自体は、IEEE 802.15.4と呼ばれる低電力ラジオネットワークの上に構築される。
【0004】
米国特許US9883570 B1は、モニタ照明制御デバイスが、(i)占有、オーディオ、若しくは昼光センサ、又は照明をオン/オフする、増光/減光する、シーンを設定する等のスイッチの状態変化イベントと、(ii)状態変化イベントを検出したメンバ照明制御デバイスの識別子と、(iii)メンバ照明制御デバイス及びモニタ照明制御デバイスを含む照明制御グループの照明制御グループ識別子とを指定するペイロードを含む状態変化イベントメッセージを受信する、無線ネットワークを介した照明制御のためのプロトコルを開示している。モニタ照明制御デバイスは、状態変化イベントメッセージの受信確認をメンバ照明制御デバイスに送信する。
【0005】
ZigBeeデバイスは、メッシュネットワーキング機能を伴って、消費電力及びコストを削減し、大規模な展開での使用に適している。ZigBeeメッシュネットワークのアプリケーションの例には、ホームオートメーション、ビルディングオートメーション、小売サービス、スマートエネルギ、無線屋内照明システム等がある。
【0006】
しかしながら、ネットワークデバイスが電力網が不安定な地域で使用され、頻繁に電源が切られる場合、ネットワークデバイスを望ましくないデフォルト状態に戻してしまうという問題に直面している。インド等の市場の場合、停電(power cut)がほぼ日常的に発生するので、これは非常に問題である。しかしながら、アメリカ又はオーストラリア等の市場でも、(地域によっては)頻繁に電源障害(power failure)が起こるので問題を招く。
【0007】
ホームライティングネットワークの場合、苦情の多くは、照明器具デバイスへの電源が失われ、回復したために、夜中に起こされる顧客からのものである。これにより、ライトは、最大の明るさでスイッチオンし、当該部屋で寝ている人々を起こしてしまう。また、顧客は、外出している場合に、電源障害に起因して、家のバルブが長期間オンしたままであったという苦情も寄せている。
【0008】
しかしながら、ネットワークデバイスを所定のデフォルト状態(例えば、2700K@フルブライトネス)でスタートアップさせることは意識的選択であった。理由として、ネットワークデバイスは、典型的には、主電源から直接電力を供給されず、「レガシー(legacy)」壁スイッチを介していることが挙げられる。所望のデフォルト状態で常にスタートアップすることにより、レガシー壁スイッチが、ネットワークデバイスに機能的出力(例えば、機能的光レベル)を生成させるために使用されることができる。ネットワークデバイスが以前の設定(例えば、オフ、又は非常に低い明るさ、又はカラー対応照明器具デバイスの場合はある飽和色)に常に行くには、壁スイッチによる手動のスイッチオン後にネットワークデバイスに所望の機能的出力を生成させるために例えば追加のアプリケーション又はリモートコントロールの使用を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、無線ネットワークにおけるネットワークデバイスのための適応的なリスタートプロシージャ(adaptive restart procedure)を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、請求項1に記載の装置、請求項11に記載のネットワークデバイス、請求項12に記載の方法、及び請求項13に記載のコンピュータプログラムプロダクトによって達成される。
【0011】
第1の態様によれば、無線ネットワーク内のネットワークノードのリスタートモードを制御する装置であって、当該装置は、
ネットワークノードのパワーアップイベント(power-up event)を検出するパワーアップディテクタ(power-up detector)と、
無線ネットワークの他のネットワークノードからの無線パワーアップメッセージ(wireless power-up message)の受信を検出するメッセージディテクタ(message detector)と、
パワーアップディテクタによるパワーアップイベントの検出に応答して、メッセージディテクタの出力に依存して複数のリスタートモードのうちの1つを選択する制御ユニットと、
を含む、装置が提供される。
【0012】
第2の態様によれば、第1の態様の装置及び非ネットワーク機能(non-network function)を有するネットワークデバイスが提供される。
【0013】
第3の態様によれば、無線ネットワーク内のネットワークノードのリスタートモードを制御する方法であって、当該方法は、
ネットワークノードのパワーアップイベントを検出することと、
無線ネットワークの他のネットワークノードからの無線パワーアップメッセージの受信を検出することと、
検出されたパワーアップイベントに応答して、受信したパワーアップメッセージに依存して複数のリスタートモードのうちの1つを選択することと、
を含む、方法が提供される。
【0014】
最後に、第4の態様によれば、コンピュータデバイスで実行された場合、第3の態様による上記方法のステップを行うためのコード手段を含む、コンピュータプログラムプロダクトが提供される。
【0015】
したがって、ネットワークノードにおいて、ネットワークノードが停電(power-outage)に起因するパワーサイクル(power-cycle)を経験したかどうか及び/又はそれが通常のパワーサイクルの結果であるかどうかが判断されることができ、これに合わせて適切なアクション(例えば、リスタートモード)が選択されることができる。これを実現するために、ネットワークデバイスは、パワーオン時にパワーアップメッセージを送信し、関係するネットワークデバイスは、これらのメッセージが十分にあるかどうかをチェックし、斯かる場合、停電であった可能性が高い。検出の結果に基づいて、エンドユーザに期待される挙動が選択されることができ、接続されるネットワークデバイスはそれに応じて挙動することができる。
【0016】
第1のオプションによれば、複数のリスタートモードは少なくとも、工場で構成される、ネットワークノードの非ネットワーク機能の適切な動作を保証する安全モード(safety mode)、及び、パワーアップイベント前の非ネットワーク機能の以前の状態(previous state)を回復する電源障害モード(power failure mode)を含んでもよい。これにより、ネットワークデバイスによって自動的に選択されるリスタートモードは、ユーザの期待に適切にマッチすることになる。
【0017】
第1のオプションと組み合わせられてもよい第2のオプションによれば、ネットワークノードは照明器具デバイスであってもよく、非ネットワーク機能は照明機能であってもよい。これにより、照明ネットワークの照明器具デバイスは、電源障害の理由に応じて適切且つ期待される照明挙動を回復するように構成されることができる。
【0018】
第1又は第2のオプションと組み合わせられてもよい第3のオプションによれば、制御ユニットは、パワーアップディテクタによるパワーアップイベントの検出に応答して無線ネットワークへの少なくとも1つのパワーアップメッセージの送信を開始してもよい。これにより、他のネットワークデバイスは、パワーアップイベントを通知され、自身のロケーションにおける同時パワーアップイベント(concurrent power-up event)が、ユーザが意図したスイッチオンの結果なのか、意図しない電源障害の結果なのかを判断することができる。
【0019】
第1乃至第3のオプションのいずれかと組み合わせられることができる第4のオプションによれば、制御メッセージは、メッセージディテクタの出力が、所定の期間内に所定数のパワーアップメッセージが受信されたことを示す場合、電源障害モードを選択してもよい。所定数は、意図的なスイッチオフと意図しない電源障害との確実な区別がなされることができるようにネットワークデバイスのローカル環境に基づいて選択されることができる。
【0020】
第1乃至第4のオプションのいずれかと組み合わせられることができる第5のオプションによれば、電源障害モードが選択される場合、制御ユニットは、パワーアップイベント前のネットワークデバイスの非ネットワーク機能の以前の状態を回復してもよい。この対策は、ネットワークデバイスの非ネットワーク機能の期待される状態が、意図しない電源障害後のパワーアップイベントの場合に回復されることを保証する。
【0021】
第1乃至第5のオプションのいずれかと組み合わせられることができる第6のオプションによれば、パワーアップメッセージは、すべての既に知られている近隣デバイス(neighbor device)に送られるZigBeeリンクステータスメッセージ(ZigBee link status massage)、ZigBeeデバイスアナウンスメッセージ(ZigBee device announce message)、ZigBee inter-PANブロードキャスト又はユニキャストメッセージ(ZigBee inter-PAN broadcast or unicast message)、ZigBeeブロードキャストメッセージ(ZigBee broadcast message)、ZigBeeマルチキャストメッセージ(ZigBee multicast message)、ZigBeeユニキャストメッセージ(ZigBee unicast message)及び生の802.15.4メッセージ(raw 802.15.4 message)から選択されてもよい。斯くして、提案されたソリューションは、利用可能なメッセージのタイプに基づいてZigBeeネットワークに容易に実装され得る。
【0022】
第1乃至第6のオプションのいずれかと組み合わせられることができる第7のオプションによれば、メッセージディテクタは、パワーアップメッセージに含まれるソースアドレス又は他の識別子によって異なる送信ネットワークノードを区別してもよい。これにより、異なる他のネットワークノードから受信される、このようなパワーアップメッセージのみが考慮されるため、信頼性を高めることができる。
【0023】
第1乃至第7のオプションのいずれかと組み合わせられることができる第8のオプションによれば、メッセージディテクタは、所定の閾値を超える信号品質又は強度、ネットワークノードと同じライトスイッチ(light switch)の間に位置するネットワークデバイスを示す送信機識別子、及びネットワークノードと同じライトスイッチグループを示す識別子のうちの少なくとも1つを含むパワーアップメッセージを無視してもよい。これにより、同じライトスイッチに接続されていない他のネットワークノードから受信される可能性の高い、このようなパワーアップメッセージのみが考慮されるため、信頼性をさらに高めることができる。
【0024】
第1乃至第8のオプションのいずれかと組み合わせられることができる第9のオプションによれば、制御ユニットは、ネットワークノードと比較した他のネットワークノードの以前の挙動(previous behavior)に基づいて他のネットワークノードから受信するパワーアップメッセージを無視してもよい。これにより、同じライトスイッチに接続されていない他のネットワークノードから受信される可能性の高い、このようなパワーアップメッセージのみが考慮されるため、信頼性をさらに高めることができる。
【0025】
第1乃至第9のオプションのいずれかと組み合わせられることができる第10のオプションによれば、パワーアップメッセージは、パワーアップメッセージを送信したデバイス(例えば、照明器具デバイス、センサデバイス、ブリッジデバイス等)のタイプ又は役割に関する情報を含んでもよい。これにより、同じ停電の原因の結果である可能性が高い、このようなパワーアップメッセージのみが考慮されるため、信頼性をさらに高めることができる。
【0026】
第1乃至第10のオプションのいずれかと組み合わせられることができる第11のオプションによれば、メッセージディテクタは、ネットワークノードが受信する電源障害レポート(power failure report)を検出してもよい。これにより、停電を示す、他の関連するタイプのメッセージが考慮されるため、信頼性をさらに高めることができる。
【0027】
上記の装置は、ディスクリートハードウェアコンポーネント、組み込みチップ若しくはチップモジュールの配列を備えたディスクリートハードウェア回路に基づいて、又はメモリに格納された、コンピュータ可読媒体に書き込まれた若しくはインターネット等のネットワークからダウンロードされたソフトウェアルーチン若しくはプログラムによって制御される信号処理デバイス若しくはチップに基づいて実装されてもよいことに留意されたい。
【0028】
請求項1に記載の装置、請求項11に記載のネットワークデバイス、請求項12に記載の方法、及び請求項13に記載のコンピュータプログラムプロダクトは、同様の及び/又は同一の好適な実施形態、とりわけ、従属請求項に記載されるような実施形態を有し得ることを理解されたい。
【0029】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項又は上記の実施形態とそれぞれの独立請求項との任意の組み合わせであり得ることも理解されたい。
【0030】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に述べられる実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】無線照明ネットワークの概略的なシステムアーキテクチャを概略的に示す。
図2】さまざまな実施形態による照明器具デバイスのブロック図を概略的に示す。
図3】さまざまな実施形態による自動パワーオンリスタートプロシージャのフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
ここで、本発明の実施形態が、無線ネットワークの一例として無線照明ネットワーク及び無線制御されるネットワークデバイスの一例として照明器具デバイスに基づいて述べられる。
【0033】
典型的には、エネルギは生成されて家庭に輸送される。家庭では、主ヒューズボックスがあり、電気機器は家庭の主電源網(home mains net)に直接接続されることもあるが、特にバルブの場合、主電源(ライト)スイッチ(mains (light) switch)の背後に配線されることが多い。このライトスイッチは、部屋に出入りする人が簡単にライトをオン及びオフできるように、部屋の入り口付近に位置することが多い。
【0034】
図1は、様々な実施形態が実施され得るマルチホップ照明ネットワークのアーキテクチャを概略的に示している。ネットワークは、環境に照明を放射するように構成される少なくとも1つの照明器具デバイス20、30(例えば、フィラメントバルブ、ガス放電ランプ又は発光ダイオード(LED)ベースのランプ等のスマートランプ、及び関連する支持体、ケーシング又は他のそのようなハウジング)を含む。環境は、建物の1つ以上の部屋及び/若しくは廊下等の屋内空間、又は公園、庭、道路若しくは屋外駐車場等の屋外空間、又はスタジアム、構造化された駐車施設若しくはガゼボ等の部分的に覆われた空間、又は船舶、列車若しくは他の車両の内部等の他の空間、又はそのような可能性の任意の組み合わせであってもよい。照明器具デバイス20、30は、天井又は壁付け照明器具、自立型照明器具、ウォールウォッシャ、シャンデリア等の任意の適切な形態、又は、家具のアイテム、ガラス若しくはコンクリート等の建築材料又は他の任意の表面に組み込まれる埋込み型照明等のそれほど伝統的ではない形態をとってもよい。
【0035】
照明器具デバイス20、30は、リモートコントロール及び/又はシグナリングの目的で無線メッセージを送信及び受信することを可能にする無線通信インターフェースを備える。
【0036】
第1の照明器具デバイス30は主電源100に直接配線され、第2の照明器具デバイス20はライトスイッチ10を介して主電源100に配線される。これにより、第2の照明器具デバイス20による光の便利なスイッチオフが可能になるが、そうすることで、無線制御可能な第2の照明器具デバイス20は照明システムから制御できなくなる。ライトスイッチ10が再びスイッチオンされると、第2の照明器具デバイス20は再び給電される。その瞬間、無線制御可能な第2の照明器具デバイス20内の制御ユニット(例えば、ソフトウェア)は、何をすべきか(ユーザがライトスイッチ10をフリップしたと見なし、ゆえに機能的光(functional light)を必要としているか、又は無線制御可能な第2の照明器具デバイスが電源が切られる前に持っていた設定に戻すか)を決定する必要がある。しかしながら、これは、低い調光レベル、ある飽和色、又はオフ状態(スタンバイ)である可能性がある。これは、典型的には、ユーザがライトスイッチ10をフリップする際に期待するものではない。
【0037】
しかしながら、例えば、家庭の主ヒューズボックスの障害、又は発電所でのエネルギ生成若しくは家庭への輸送に問題があることによる一般的な停電等、電源が切れる他の状況では、期待される挙動は異なる可能性がある。このような場合、無線制御可能な照明器具デバイス20が停電前の最後の状態になる方がユーザにとってより便利である。
【0038】
様々な実施形態によれば、電源障害後に何が起こるべきかをユーザに選択させる、「ユーザ定義スタートアップ(User-Defined Start-Up)」と呼ばれてもよい、リスタート制御機能が導入され得る。
【0039】
例えば、ユーザは、(ライトごとに、又は部屋若しくは家庭ごとに集約して)以下から選択することができる。
(1) 安全モード(Safety mode):工場出荷時に定義されたたモード(factory defined mode)、例えば、フルインテンシティオン(full intensity on)。
(2) 電源障害モード(Power fail mode):例えば、電源障害前の以前の状態(例えば、オフ状態)を回復する。
(3) カスタムモード(Custom mode):例えば、ユーザが、パワーアップ後に照明器具が示すことになる色及び/又は調光レベルを選択することができる。
【0040】
電源障害モードは、主に電力網が安定していないインド等の市場を想定している。しかしながら、US及びEUの多くのユーザも、「ライトが最後の状態を覚えていない」という苦情を寄せている。
【0041】
しかしながら、電源障害モードは、もはやレガシー壁スイッチ10を用いてユーザがライトをスタンバイ状態からオン状態に切り替えられないという問題がある。
【0042】
しかしながら、この問題は、無線制御可能な照明器具デバイスが、それらの電源が、主電源の障害によってトグリングされたのか、又はユーザがライトスイッチ10をトグリングしたためにトグリングされたのかを、高精度に判断することによって克服されることができる。
【0043】
様々な実施形態によれば、これは、無線制御可能な照明器具デバイスが、パワーアップ時に無線パワーアップメッセージを送信することによって実現されることができる。また、無線制御可能な照明器具デバイスは、パワーアップ後の所定量の時間(predetermined amount of time)、このパワーアップメッセージをリッスンしてもよい。
【0044】
無線制御可能な照明器具デバイスがパワーアップ後の予め定められた時間内に(自身が送信したものではない)このようなパワーアップメッセージを受信する場合、当該無線制御可能な照明器具デバイスは、他の無線制御可能な照明器具デバイスも同時にパワーアップされたことを知り、これが主電源の電源障害によるものであったと見なす。この場合、無線制御可能な照明器具デバイスは、例えば、以前の状態に戻ってもよい。
【0045】
無線制御可能な照明器具デバイスがパワーアップ後のこの予め定められた時間内にこのようなパワーアップメッセージを受信しない場合、当該無線制御可能な照明器具デバイスは、その時点でパワーアップされている唯一の無線制御可能な照明器具デバイスであり、これがユーザによるレガシー電源スイッチのトグルによるものであったと見なす。この場合、無線制御可能な照明器具デバイスは、例えば、デフォルトのフルブライトネス(full brightness)(例えば、2700Kのデフォルトの明るさ)に切り替えてもよい。
【0046】
図2は、さまざまな実施形態による無線制御可能なネットワークデバイスのブロック図を概略的に示している。提案された自動リスタート機能に関連するブロックのみが図2に示されていることに留意されたい。他のブロックは、簡潔にするために省略されている。
【0047】
図2のネットワークデバイスは、図1の無線制御可能な第2の照明器具デバイス20のいずれか、又は非ネットワーク機能(例えば、光生成、センシング、制御、記録等)を有する任意の他のタイプの無線制御可能なネットワークデバイスであってもよい。
【0048】
図2によれば、ネットワークデバイスは、アンテナを介して無線メッセージ及び/又は他の無線信号を送信する及び受信するためのトランシーバユニット(TRX)28を備える。自動リスタート制御のために送信されるパワーアップメッセージは、パワーアップ制御ユニット(PUCU)21によって生成され、ネットワークを介した無線送信のためにトランシーバユニット28に供給される。さらに、トランシーバ28によって他のネットワークデバイスから受信したメッセージは、所定の特性(例えば、識別パターン又はフラグ)に基づいてパワーアップメッセージ(例えば、「ジャストスターテッド(Just Started)」メッセージ)を決定するように構成されるパワーアップメッセージディテクタ(PUMD)26に転送される。
【0049】
さらに、ネットワークデバイスは、ネットワークデバイスへの電力供給の損失(例えば、ユーザによる又は停電に起因するパワーオフ)後のパワーアップを検出するパワーアップディテクタ(PUD)22を備える。
【0050】
パワーアップメッセージディテクタ26及びパワーアップディテクタ22の両方が、例えば、パワーアップ制御プログラムの専用サブルーチンとして、パワーアップ制御ユニット21に組み込まれてもよいことに留意されたい。
【0051】
パワーアップディテクタ22及びパワーアップメッセージディテクタ26又は対応するサブルーチンから得られる情報に基づいて、パワーアップ制御ユニット21は、パワーアップディテクタ22及びパワーアップメッセージディテクタ又は対応するサブルーチンから得られる情報から決定される電力損失の理由に応じて所定のパワーアップモードを設定するためにパワーモード設定ユニット(PUMS)24を制御する。
【0052】
これにより、パワーアップ後の適応的なリスタートモードが、電力損失の状況に基づいて自動的に選択されることができる。
【0053】
図3は、例えば図2のパワーアップ制御ユニット20で実施され得る、さまざまな実施形態による自動パワーオンリスタートプロシージャ(automatic power-on restart procedure)のフロー図を示している。
【0054】
ステップS300において、プロシージャが、パワーアップ状況の検出に応じて開始される。その後、ステップS301において、ネットワークデバイスのラジオユニット(例えば、図2のトランシーバ28)が、ネットワークへの無線メッセージの送信及びネットワークからの無線メッセージの受信を可能にするためにイネーブルにされる。
【0055】
その後、プロシージャは、送信関連のブランチ(ステップS302~S306)と受信関連のブランチ(ステップS307~S312)に分岐する。これらは、同時又は交互に処理されてもよい。
【0056】
ステップS302において、送信カウンタがゼロに設定され、プロシージャはステップS303に進み、第1のパワーアップメッセージ(例えば、「ジャストスターテッド(Just Started)」)がネットワークを通じてブロードキャストされる。その後、ステップS304において、送信カウンタが1つインクリメントされ、ステップS305において、所定の又はランダムな遅延期間が導入される。その後、ステップS306において、プロシージャは、送信カウンタの値が、プリセット又はランダムな送信回数を下回っているかどうかをチェックする。そうであれば、プロシージャはステップS303にジャンプバックし、ステップS304で送信カウンタの後続のインクリメント及びステップS305で遅延期間を伴う第2のパワーアップメッセージがブロードキャストされる。ステップS303~S306のループは、ステップS306で送信カウンタの値がプリセット又はランダムな送信回数に達したとプロシージャが判断するまで続けられる。
【0057】
パワーアップメッセージの目下の送信回数がブロードキャストされている場合、プロシージャの送信関連のブランチは終了する。
【0058】
さらに、受信関連のブランチの最初のステップS307において、プロシージャは、パワーアップメッセージ(例えば、「ジャストスターテッド(Just Started)」)が他のネットワークデバイスから受信されたかどうかをチェックする。そうであれば、プロシージャはステップS308に進み、受信カウンタが1つインクリメントされる。他のネットワークデバイスからパワーアップメッセージが受信されなかった場合、プロシージャはステップS309にジャンプし、所定のスタートアップ時間に達しているかどうかをチェックする。そうでない場合、プロシージャはステップS307にジャンプバックし、その間にパワーアップメッセージが受信されたかどうかを再度チェックし、肯定の場合には受信カウンタをインクリメントする。
【0059】
さらに、受信カウンタがゼロでない場合、プロシージャは、受信したメッセージが新しいネットワークデバイスから受信されたかどうかもチェックし、スタートアップしたばかりでまだ登録されていない、別のネットワークデバイスからパワーアップメッセージが受信された場合にのみ、受信カウンタをインクリメントする。これにより、異なるネットワークノードから受信するパワーアップメッセージのみがカウントされることが保証される。
【0060】
このループS307~S309は、所定のスタートアップ期間に達するまで続けられる。その後、プロシージャはステップS310に進み、受信カウンタがパワーアップメッセージのプリセット閾値数に達したかどうかをチェックする。そうであれば、プロシージャは、電源障害が起こったと見なし、ステップS312に分岐して、電源障害スタートアップモード(挙動)が適用される。スタートアップ期間内にメッセージのプリセット数に達しなかった場合、プロシージャは、ユーザによって電源がスイッチオフされたと見なし、ステップS311に分岐して、レガシースイッチスタートアップモード(挙動)が適用される。
【0061】
ステップS305の遅延期間、ステップS306のプリセット数、ステップS309の所定のスタートアップ時間、及び/又はステップS310のプリセット閾値数は、少なくとも1つの外部要因(例えば、干渉のレベル、受信信号品質、ネットワークデバイスの総数、又は他の適切な要因)に基づいて算出されてもよいことに留意されたい。
【0062】
斯くして、図3のプロシージャは、プリセット数のパワーアップメッセージが、パワーアップ状況ごとにネットワークデバイスによって送信されること、及び、ネットワークデバイスによって適用されるスタートアップモード(挙動)が、他のネットワークデバイスから受信するパワーアップメッセージの数に依存することを確実にする。
【0063】
無線パワーアップメッセージ(例えば、「ジャストスターテッド(Just Started)」)は、この目的のために創出される新しい無線メッセージ、又は別の目的で使用される、ネットワークシステムの既存の無線メッセージ(例えば、空のリンクステータスメッセージ(empty link status message)又はZigBeeデバイスによってスタートアップ時に送信されるデバイスアナウンスメッセージ)であってもよい。
【0064】
別のオプションとして、無線パワーアップメッセージ(例えば、「ジャストスターテッド(Just Started)」)は、生の802.15.4メッセージ又はZigBee Inter-PAN(Personal Area Network)ブロードキャストメッセージであってもよい。Inter-PANメッセージであるが、その範囲は、宛先PAN識別(ID)を、(すべてのPANを意味する)「0xFFFF」へのより典型的な設定ではなく、現在のネットワークのPAN IDに設定することにより現在の現在のPANに限定されることもできる。これにより、Inter-PANメッセージはPANを離れない。
【0065】
Zigbee Inter-PANメッセージは他のノードによって再送信されず、一方、ネットワーク化されたメッセージは同じネットワーク(例えば、PAN)内にあるノードによって再送信される。
【0066】
パワーアップメッセージのさらなるオプションは、(すべての既に知られているネイバー(neighbor)に送信される)ZigBee Inter-PANユニキャストメッセージ、ZigBeeブロードキャストメッセージ、ZigBeeマルチキャストメッセージ、(すべての既に知られているネイバーに送信される)ZigBeeユニキャストメッセージである。無線パワーアップメッセージ(例えば、「ジャストスターテッド(Just Started)」)は、スタートアップ後の予め定められた(場合によってはランダムな)時間に1回送信されてもよく(すなわち、図3のステップS306におけるプリセット数が1である)、スタートアップ後、何らかの遅延を挟んで複数回送信されてもよい。この場合、上述したように、レシーバは、受信カウンタの値が2よりも大きい場合、パワーアップメッセージの異なるセンダを区別する必要がある。これは、例えば、センダのソースアドレスを含めることによって行われることができる。
【0067】
さらなるオプションとして、無線パワーアップメッセージを受信し、自身は最近パワーサイクルされていないことを知っているネットワークデバイスは、パワーアップメッセージのセンダに、それは主電源の電源障害ではないことを示す、応答メッセージを送信してもよい。
【0068】
2つ以上のネットワークデバイス(例えば、無線制御可能な照明器具デバイス)が(例えば図1に示されるように)同じレガシーライトスイッチの背後に接続されている場合、ステップS310における受信カウンタのプリセット閾値数は、少なくとも当該ライトスイッチの背後にある無線制御可能な照明器具デバイスの数から1を引いた数(例えば図1では「1」)であるべきである。これは、ユーザがシステムを構成し、どの照明器具デバイスが同じレガシーライトスイッチの背後にあるかを示すことで実現されてもよい。同じレガシーライトスイッチの背後にある照明器具デバイスからパワーアップメッセージが受信される場合、該メッセージは無視されるように、アルゴリズムは若干調整される。そこで、パワーアップメッセージは送信ネットワークデバイスの識別子を含み、同じレガシーライトスイッチの背後にあるすべての照明器具デバイスが、当該ライトスイッチの背後にある他のライトの識別子を知っているように構成されてもよく、又は代替的に、パワーアップメッセージが、ライトスイッチグループの識別子を含んでもよい。
【0069】
さらに別のオプションとして、無線制御可能なネットワークデバイスは、信号強度(例えば、RSSI(Received Signal Strength Indication))がある閾値を超えているパワーアップメッセージを、これらのメッセージは近くにある(斯くして、同じ照明器具又はライトスイッチグループの一部である可能性が高い)無線制御可能なネットワークデバイスから来ていると見なし、無視してもよい。
【0070】
さらに別のオプションとして、無線制御可能なネットワークデバイスは、特定の他の無線制御可能なネットワークデバイスが自身と同時に常にパワーアップすることを(パワーアップメッセージを使用して)検出してもよく、当該情報を使用して、これらから受信するパワーアップメッセージを無視してもよい。
【0071】
より洗練された実施形態では、無線制御されるネットワークデバイスは、学習モードに入り、どのデバイスが通常(例えば、デバイスがグループ内にある場合)レポートするかをチェックしてもよい。この場合、ネットワークデバイスは、例えば4つの他のランプがパワーアップをレポートする場合は問題ないが、5つ以上がパワーアップをレポートする場合は問題がある可能性があると判断することができる。
【0072】
代替的に、又は追加的に、無線制御可能なネットワークデバイスは、パワーアップしたばかりであることだけでなく、どのタイプのデバイスに属しているか等、より多くの情報をレポートしてもよい。例えば、センサノードが照明ノードと同時にパワーアップをレポートすることは一般的ではない。パワーアップメッセージの追加情報又はオプションのフィールドが、報告ノード及び/又は報告ノードが属するスイッチグループから受信したパワーアップメッセージの中間カウンタ値であってもよい。このような追加情報は、電源障害の理由を決定するのに役立ち得る。代替的に、又は追加的に、停電を検出するネットワークデバイス(例えば、典型的にはライトスイッチの背後に位置しないブリッジデバイス)は、他のネットワークデバイスのために発見を裏付けるために、さらなるブロードキャストメッセージを使用してこのことを報告する、第2のフェーズが実装されてもよい。このオプションは、このネットワークデバイスが、最近パワーサイクルされていない場合、電源障害が生じていないことを示すメッセージ(例えば、「電源障害ではない(not a power failure)」をブロードキャストすることによりパワーアップメッセージに応答できるため、信頼性を高めることができる。上記のすべてのケースについて、メッシュの中に複数のランプを有するブリッジデバイスがある状況、又はピアデバイスのメッシュだけがある状況を考慮することも関連する。最初の場合、受信パワーアップメッセージの所用数の閾値が、ブリッジデバイスによって制御されるすべての従属ネットワークデバイスをカバーするために適切に増加される必要があるかもしれない。
【0073】
図3のフローチャートは、デバイスごとに複数の「ジャストスターテッド(Just Started)」メッセージが送信される実施形態を示している。その結果、ノードのスタートアップが他のノードによって登録される可能性(likelihood)が高められ、より堅牢なシステム挙動が得られる。これは、とりわけ、デバイスが異なるスタートアップ時間を有する及び/又はスタートアップメッセージを送信する前にランダムな遅延を利用する場合に関連し得る。しかしながら、システム性能がそれほどクリティカルでない場合、デバイスごとに単一の送信が使用されてもよく、これにより、簡略化された動作が得られる。単一の送信はより低い閾値数と組み合わされてもよく、これにより、スタートアップメッセージの衝突数を制限することができる。さらに、スタートアップメッセージを送信するためのタイムウィンドウの継続時間を増加させることにより、衝突の可能性を減らすことができる。
【0074】
要約すると、非ネットワーク役割(non-network role)を有する無線接続されるネットワークデバイスが、レガシー(壁)スイッチを使用してパワーオンされたか、電源障害の復旧後にパワーオンされたかを自動的に検出する方法及び装置が述べられている。検出の結果に基づいて、エンドユーザに期待される挙動が選択され、接続されるネットワークデバイスはそれに応じて挙動することができる。
【0075】
本発明は、図面及び前述の説明において詳細に例示及び説明されてきたが、そのような例示及び説明は、図的又は例示的であって、限定的なものではないと見なされるべきである。本発明は、開示された実施形態に限定されない。提案されたリスタート制御プロシージャは、他のタイプのマルチホップネットワークに、他のタイプのメッセージ及び制御フィールドと共に、適用されることができ、可能であれば標準化されることができる。さらに、本発明は、無線ネットワーク(例えば、ZigBee又は他のもの)を実装する任意のプロダクトに適用されることができる。本発明は、任意の他の無線技術(例えば、BLE、赤外線(IR)、近距離無線通信(NFC)、無線ローカルエリア通信(Wi-Fi)、ZigBee PRO、Thread、Zwave、WirelessHART、CityTouch、IP500、他の802.15.4ネットワーク、又は802.11ネットワーク化デバイス及び任意の他のメッシュ若しくはツリーベースの技術)のネットワークデバイスにも等しく適用可能である。
【0076】
図面、本開示、及び添付の請求項の検討によって、開示される実施形態に対する他の変形形態が、当業者により理解されることができ、また、特許請求される発明を実施する際に実行されることができる。請求項では、単語「含む(comprising)」は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項において列挙される、いくつかの項目の機能を果たしてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。上記の説明は、本発明の特定の実施形態を詳述している。しかしながら、上記がテキストにどのように詳細に現れようとも、本発明は多くの方法で実施されることができ、したがって、開示された実施形態に限定されないことを理解されたい。本発明のある特徴又は態様を説明する際のある用語法(terminology)の使用は、用語法が、当該用語法が関連付けられている本発明の特徴又は態様の特定の特性を含むことに制限されるように本明細書において再定義されていることを意味すると解釈されるべきではないことに留意されたい。
【0077】
単一のユニット又はデバイスが、請求項において列挙される、いくつかの項目の機能を果たしてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0078】
図3に示されるもの等の述べられた動作は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として、及び/又は、コミッショニングデバイス又は照明器具デバイスの専用ハードウェアとして実装されることができる。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に、又は他のハードウェアの一部として供給される、光学記憶媒体又は固体媒体等の、好適な媒体において記憶/頒布されてもよいが、インターネット、又は他の有線若しくは無線の電気通信システム等を介して、他の形態で頒布されてもよい。
図1
図2
図3